JP4995483B2 - 銅管加工用潤滑油及びそれを用いた銅管の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、空調機器、冷凍・冷蔵機器の熱交換等に使用される銅あるいは銅合金からなる銅管の製造に使用される銅管加工用潤滑油に関する。
従来より、ルームエアコン等の空調機、冷蔵庫、冷凍庫等の冷凍機の熱交換器には伝熱管が使用されている。伝熱管には、伝熱性、加工性、耐食性に優れた銅及び銅合金(以下、銅と称する)からなる銅管が用いられている。該銅管は、内面及び外面に潤滑油を供して、所定の寸法、内面形状になるよう抽伸加工を施し、数1000mに及ぶ銅管を整列巻きにしたレベルワウンドコイルにする。その後、所定の調質になるよう焼鈍処理が施される。実際、焼鈍処理では、銅管内を窒素ガスや水素ガスなどの非酸化性ガスで置換した後、約500℃で約1時間焼鈍される。
一般に抽伸工程や転造工程では、焼き付きを防止し、所定の溝形状を形成し易くするために、高粘度の高分子合成炭化水素に脂肪酸エステルあるいはアルコール、ポリオールエステル等の油性剤が添加された潤滑油が銅管内外面に供給されている。抽伸及び転造後、銅管内面には潤滑油が付着しており、その付着潤滑油は、非酸化性ガス内で焼鈍されることにより、気化あるいは熱分解する。それら気化物質は、体積膨張だけでは銅管外に放出されず、銅管冷却時に凝集し、銅管内面に油分として残留する。その量は、潤滑油の種類、置換ガス、あるいは銅管の長さ、コイルの大きさ、さらには、焼鈍速度、冷却速度によって左右される。
銅管に残油が多いと、機器組み立て時に行われるろう付け接合において接合不良が生じ易くなる。また、近年のフロン使用規制にともなって、塩素フリーの代替フロン冷媒が使用されるが、それらは、銅管残留油と相溶し難い。その結果、上記残留油と塩素フリーの代替フロン冷媒とによって生じるコンタミネーションが、銅管内に残り、そのコンタミネーションにより、キャピラリー部が閉塞したり、冷凍機の性能が低下するという問題が生じるため、残油を減らすべく、その対策が検討されている。
例えば、加工後の銅管内面を洗浄する方法や、銅管を真空中で焼鈍する方法(特許文献1)、焼鈍時にDXガスを通しながら焼鈍し、気化あるいは熱分解気化した物質を銅管外に排出し、残留油を最小限にする方法(特許文献2)等が報告されている。
しかしながら、これらの従来技術では、生産性の低下、莫大な設備費や設備設置スペースが必要となる欠点がある。
また、近年、設備能力の向上、生産効率の向上により、連続転造長さ及び転造速度はますます増加傾向にある。この場合、加工部の温度がより上昇するため、潤滑性の維持が困難になり、溝形状を維持するのが困難な場合がしばしば起きる問題が生じていた。更には、潤滑油によっては、転造時に、プラグに凝着する銅が増加したり、銅磨耗粉の量が多くなることもあった。
特開平1−287258号公報 特開平6−170348号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、高速度の転造加工においても、境界潤滑性、成形性に優れ、プラグへの銅の凝着や銅磨耗粉の発生を抑制することができ、焼鈍後の残油量が少ない銅管加工用潤滑油を提供しようとするものである。
第1の発明は、銅又は銅合金よりなる銅管を加工するための銅管加工用潤滑油であって、
上記銅管の内面を加工する際に少なくとも該内面に供給され、上記銅管の内面に凹凸形状を設ける転造加工用の銅管加工用潤滑油において
添加剤として、炭素数9〜18の一価アルコールを5〜40重量%と、
下記の一般式(1)で示される脂肪酸エステル、合成エステル、天然油脂の一種または二種以上を1重量%以上かつ30重量%未満とを含有し、
残部に基油として、分子量30000〜60000のポリイソブチレンと、分子量80〜400ポリイソブチレンまたはイソパラフィン、または温度40℃における動粘度1000cSt以下の精製鉱油とを含有し、
温度40℃における動粘度が100〜2000cStであることを特徴とする銅管加工潤滑油にある(請求項1)。
Figure 0004995483
(但し、R1は、炭素数11〜17の炭化水素基であり、R2は炭素数1〜4の炭化水素基である。)
本発明の銅管加工用潤滑油は、添加剤と基油の成分を選定し、粘度を調節することにより、高速度の転造加工においても、境界潤滑性、成形性に優れ、プラグへの銅の凝着や銅磨耗粉の発生を抑制することができ、焼鈍後の残油量が少ない銅管加工用潤滑油を得ることができる。
すなわち、上記銅管加工用潤滑油の必須成分として、第1の添加剤(以下、第1添加剤という)としての炭素数9〜18の一価アルコールを5〜40%(重量%、以下同じ)と、第2の添加剤(以下、第2添加剤)としての上記一般式(1)で示される脂肪酸エステル、合成エステル、天然油脂の一種または二種以上を1%以上かつ30%未満とを含有する。
上記第1添加剤と上記第2添加剤を同時に含有することにより、成形性が向上し、過酷な加工条件下でも使用することができ、境界潤滑性を向上し、プラグへの銅の凝着や銅磨耗粉の発生を抑制することができる。
また、残部に基油として、分子量30000〜60000のポリイソブチレンと、分子量80〜400ポリイソブチレンまたはイソパラフィン、または温度40℃における動粘度1000cSt以下の精製鉱油とを組み合わせて含有し、その組合せ割合を調整することによって、潤滑油全体の温度40℃における動粘度が100〜2000cStとなるように調整する。これにより、優れた成形性を維持し、かつ焼鈍後の残油量を少なくすることができる。
第2の発明は、銅又は銅合金からなる銅管に、第1の発明に記載の上記銅管加工用潤滑油を供給し、転造加工により内面加工を施すことを特徴とする銅管の製造方法にある(請求項)。
本発明の銅管の製造方法は、転造加工において、第1の発明に記載の銅管加工用潤滑油を用いることで、高い成形性が得られ、優れた内面形状を有し、焼鈍時に焼き付きや外面変色がなく、成形後に焼鈍した場合の焼鈍後の残油量が少ない銅管を作製することが可能である。
第1の発明の銅管加工用潤滑油は、添加剤として、上記第1添加剤を5〜40%と、上記第2添加剤を1%以上かつ30%未満とを含有する。
上記第1添加剤としての炭素数9〜18の一価アルコールの含有量が5%未満の場合には、潤滑不足となり、成形性が低下するという問題がある。一方、上記第1添加剤の含有量が40%を超える場合には、焼鈍後の残油量が多くなり、冷媒への不溶解生成物が増加し、相溶性が低下するという問題がある。
また、上記第1添加剤の炭素数が8以下の場合には、潤滑性が劣るという問題があり、一方、上記第1添加剤の炭素数が19以上の場合には、潤滑油が残留し易くなるという問題がある。上記第1添加剤の炭素数は12〜15であることがより好ましい。
上記第2添加剤としての上記一般式(1)で示される脂肪酸エステル、合成エステル、天然油脂の一種または二種以上を含有する。この場合には、成形性を維持したまま、焼鈍後の臭気を少なくすることができる。
また、上記第2添加剤の含有量が1%未満の場合には、連続加工した場合に、成形性が悪くなるという問題があり、一方、上記第2添加剤の含有量が30%以上の場合には、焼鈍後の残油量が多くなるという問題がある。
上記炭化水素基R1の炭素数が10以下の場合には、境界潤滑性が劣るおそれがあり、一方、上記炭化水素基R1の炭素数が18以上の場合には、融点が高く、潤滑油製造時の取り扱いが困難になるおそれや、焼鈍後の残油量が増加するおそれがある。
また、上記炭化水素基R2の炭素数が5以上の場合には、工業生産が難しく、コストアップにつながるおそれや、潤滑油の取り扱いが困難になるおそれがある。
また、上記炭化水素基R1及び上記炭化水素基R2としては、例えば、アルキル基やアルケニル基等が挙げられる。上記炭化水素基R1及び上記炭化水素基R2としては、アルキル基であることが好ましい。
上記合成エステルとしては、ネオペンチルグリコールエステル、トリメチロールプロパンエステル、及びペンタエリスリトールエステル等が挙げられる。
上記ネオペンチルグリコールエステルとしては、ネオペンチルグリコールカプリン酸ジエステル、ネオペンチルグリコールエステル、ネオペンチルグリコールリノレン酸物エステル、ネオペンチルグリコールリノレン酸ジエステル、ネオペンチルグリコールステアリン酸モノエステル、ネオペンチルグリコールステアリン酸ジエステル、ネオペンチルグリコールオレイン酸モノエステル、ネオペンチルグリコールオレイン酸ジエステル、ネオペンチルグリコールエステル、ネオペンチルグリコールイソステアリン酸モノエステル、ネオペンチルグリコールイソステアリン酸ジエステル、ネオペンチルグリコールやし油脂肪酸モノエステル、ネオペンチルグリコールやし油脂肪酸ジエステル、ネオペンチルグリコール牛脂脂肪酸モノエステル、ネオペンチルグリコール牛脂脂肪酸ジエステル、ネオペンチルグリコールパーム油脂肪酸モノエステル、ネオペンチルグリコールパーム油脂肪酸ジエステル、ネオペンチルグリコール2モル・ダイマ酸1モル・オレイン酸2モルの複合エステル等が挙げられる。
また、上記ネオペンチルグリコールエステルとしては、特に、オレイン酸、イソステアリン酸、やし油脂肪酸、牛脂脂肪酸のエステルが好ましい。
また、トリメチロールプロパンエステルとしては、例えば、トリメチロールプロパンカプリン酸モノエステル、トリメチロールプロパンカプリン酸ジエステル、トリメチロールプロパンカプリン酸トリエステル、トリメチロールプロパンリノレン酸モノエステル、トリメチロールプロパンリノレン酸ジエステル、トリメチロールプロパンリノレン酸トリエステル、トリメチロールプロパンステアリン酸モノエステル、トリメチロールプロパンスエアリン酸ジエステル、トリメチロールプロパンステアリン酸トリエステル、トリメチロールプロパンオレイン酸モノエステル、トリメチロールプロパンオレイン酸ジエステル、トリメチロールプロパンオレイン酸トリエステル、トリメチロールプロパンイソステアリン酸モノエステル、トリメチロールプロパンイソステアリン酸ジエステル、トリメチロールプロパンイソステアリン酸トリエステル、トリメチロールプロパンやし油脂肪酸モノエステル、トリメチロールプロパンやし油脂肪酸ジエステル、トリメチロールプロパンやし油脂肪酸トリエステル、トリメチロールプロパン牛脂脂肪酸モノエステル、トリメチロールプロパン牛脂脂肪酸ジエステル、トリメチロールプロパン牛脂脂肪酸トリエステル、トリメチロールプロパンパーム油脂肪酸モノエステル、トリメチロールプロパンパーム油脂肪酸ジエステル、トリメチロールプロパンパーム油脂肪酸トリエステル、及びトリメチロールプパン2モル・ダイマ酸1モル・オレイン酸4モルの複合エステル等が挙げられる。
上記トリメチロールプロパンエステルとしては、特に、オレイン酸、イソステアリン酸、やし油脂肪酸、牛脂脂肪酸のエステルが好ましい。
また、ペンタエリスリトールエステルとしては、例えば、ペンタエリスリトールカプリン酸モノエステル、ペンタエリスリトールカプリン酸ジエステル、ペンタエリスリトールカプリン酸トリエステル、ペンタエリスリトールカプリン酸テトラエステル、ペンタエリスリトールリノレン酸モノエステル、ペンタエリスリトールリノレン酸ジエステル、ペンタエリスリトールリノレン酸トリエステル、ペンタエリスリトールリノレン酸テトラエステル、ペンタエリスリトールステアリン酸モノエステル、ペンタエリスリトールステアリン酸ジエステル、ペンタエリスリトールステアリン酸トリエステル、ペンタエリスリトールステアリン酸テトラエステル、ペンタエリスリトールオレイン酸モノエステル、ペンタエリスリトールオレイン酸ジエステル、ペンタエリスリトールオレイン酸トリエステル、ペンタエリスリトールオレイン酸テトラエステル、ペンタエリスリトールイソステアリン酸モノエステル、ペンタエリスリトールイソステアリン酸ジエステル、ペンタエリスリトールイソステアリン酸トリエステル、ペンタエリスリトールイソステアリン酸テトラエステル、ペンタエリスリトールやし油脂肪酸モノエステル、ペンタエリスリトールやし油脂肪酸ジエステル、ペンタエリスリトールやし油脂肪酸トリエステル、ペンタエリスリトールやし油脂肪酸テトラエステル、ペンタエリスリトール牛脂脂肪酸モノエステル、ペンタエリスリトール牛脂脂肪酸ジエステル、ペンタエリスリトール牛脂脂肪酸トリエステル、ペンタエリスリトール牛脂脂肪酸テトラエステル、ペンタエリスリトールパーム油脂肪酸モノエステル、ペンタエリスリトールパーム油脂肪酸ジエステル、ペンタエリスリトールパーム油脂肪酸トリエステル、ペンタエリスリトールパーム油脂肪酸テトラエステル、及びペンタエリスリトール2モル・ダイマ酸1モル・オレイン酸6モルの複合エステル等が挙げられる。
また、上記ペンタエリスリトールエステルとしては、特に、オレイン酸、イソステアリン酸、やし油脂肪酸、牛脂脂肪酸のエステルが好ましい。
上記天然油脂としては、例えば、大豆油、なたね油、パーム油、やし油、豚脂、及び牛脂等が挙げられる。
上記銅管加工用潤滑油は、残部に基油として、分子量30000以上のポリイソブチレンと、分子量400以下のポリイソブチレンまたはイソパラフィン、または1000cSt以下の精製鉱油とを含有する。
上記平均分子量30000以上のポリイソブチレンが含まれない場合には、摩擦面へ導入される油量が少なく潤滑不足となるという問題があり、一方、平均分子量400以下のポリイソブチレンまたはイソパラフィン、または1000cSt以下の精製鉱油が含まれない場合には、高粘度となり、取り扱いが困難で作業性を悪化させるという問題がある。
また、上記基油の含有量は、基本的に、上記添加剤の含有量が確保できる範囲とし、潤滑不足を防ぎ、適正な成形性を確保する。
また、上記平均分子量30000以上のポリイソブチレンとしては、工業的に入手することが可能な範囲である、平均分子量30000〜平均分子量60000のポリイソブチレンであることが好ましい。
また、平均分子量400以下のイソパラフィン又はポリイソブチレンとしては、引火する危険性や、潤滑油の臭気を考慮すると、平均分子量80〜平均分子量400のイソパラフィン又はポリイソブチレンであることが好ましい。
上記動粘度1000cSt以下の精製鉱油としては、例えば、具体的に、パラフィン系鉱油、ナフテン系鉱油、ノンアロマ鉱油等が挙げられる。臭気性を考慮すると、ノンアロマ鉱油を用いることが好ましい。
また、上記基油としては、ポリイソブチレンとイソパラフィンとを併用することが有用である。この場合には、環境改善、潤滑性に効果がある。更に、ポリイソブチレンあるいはイソパラフィンは、動粘度の鉱油に比べて熱分解し易いため、焼鈍後の残油量を少なくすることができる。
また、上記銅管加工用潤滑油は、動粘度が100〜2000cStである。
上記粘度が100cSt未満の場合には、潤滑性が不足するという問題があり、一方、上記粘度が2000cStを超える場合には、粘度が増加し、潤滑油の取り扱い難くなる問題や、潤滑油の循環ろ過が困難になるという問題や、焼鈍後の残油量が増加するという問題がある。
上記動粘度は、JIS K 2283の「原油及び石油製品の動粘度試験方法」に準拠して40℃における動粘度を測定し、測定器具としては、JIS K 2839の「石油類試験用ガラス器具」のキャノン−フェンスケ粘度計を用いて測定することができる。
なお、上記銅管加工用潤滑油は、上記基油以外に、上記添加剤のみを含有する場合、上記基油の合計含有量は、30〜94%の範囲となる。しかし、後述する添加剤をさらに加えた場合には、添加剤の含有量に応じて、添加剤と油性剤と基油との合計が100%となるように、基油の合計含有量が変化する。
また、本発明の銅管加工用潤滑油は、上記基油と上記油性剤と添加剤とにより100%になるものであるが、実使用に際して、上述の優れた効果を安定的に操業するために、上記100%の外に、必要に応じて、酸化防止剤、錆止め剤、腐食防止剤、消泡剤等の一種又は二種以上をさらに添加することも勿論可能である。
また、上記銅管加工用潤滑油は、更に、添加剤として、第3の添加剤(以下、第3添加剤)としての下記の一般式(2)、(3)で示されるフェノール化合物の1種または2種以上を0.01〜5%含有することが好ましい(請求項2)。
Figure 0004995483
(但し、R3は、炭素数1〜18の炭化水素基である。)
Figure 0004995483
(但し、R4は、炭素数1〜18の炭化水素基である。)
上記第3添加剤の含有量が0.01%未満の場合には、低級有機酸が発生し、「蟻の巣腐食」を生じるおそれがあり、一方、上記第3添加剤の含有量が5%を超える場合には、焼鈍後の残油量が増加するおそれがある。
上記一般式(2)、(3)で示されるフェノール化合物を含有する場合には、厳しい環境下でも、低級有機酸の発生を防止することができ、「蟻の巣腐食」を抑制することができる。
上記フェノール化合物の炭化水素基R3、R4の炭素数が19以上の場合には、冬場等の低温時に析出し易くなるおそれがある。
上記炭化水素基R3及びR4としては、具体的に、例えば、アルキル基及びアルケニル基等がある。上記フェノール化合物の炭化水素基R3、R4は、アルキル基であることが好ましい。
また、上記銅管加工用潤滑油は、添加剤として、更に、第4の添加剤(以下、第4添加剤)としての下記の一般式(4)で示されるリン酸エステル、又はリン酸トリトリルの1種又は2種以上を1%〜20%含有することが好ましい(請求項3)。
Figure 0004995483
(但し、R5は、炭素数が12〜18の炭化水素基であり、R6及びR7は炭素数が1〜4の炭化水素基である。)
この場合には、過酷な状況下でも使用することができる。
上記第4添加剤の含有量が1%未満の場合には、連続加工した場合に、成形性が悪くなるおそれがあり、一方、上記第4添加材の含有量が20%を超える場合には、焼鈍後の残油量が増加するおそれがある。
上記の一般式(4)で表される特定のリン酸エステルの炭化水素基R5の炭素数が11以下である場合には、潤滑性が劣るという問題があり、一方、上記炭化水素基R5の炭素数が19以上の場合には、残油しやすくなるという問題がある。
また、上記特定のリン酸エステルの炭化水素基R6及びR7の炭素数が5以上の場合には、焼鈍後に残油量が増加するおそれがある。
また、上記炭化水素基としては、具体的に、例えば、アルキル基及びアルケニル基等がある。より好ましくは、上記R5はアルキル基又はアルケニル基であり、上記炭化水素基R6及びR7はアルキル基である。
上記特定のリン酸エステルの具体例としては、例えば、ドデシルフォスフォン酸ジメチルエステル、テトラデシルフォスフォン酸ジメチルエステル、オレイルフォスフォン酸ジメチルエステル、ドデシルフォスフォン酸ジエチルエステル、ドデシルフォスフォン酸ジブチルエステル、テトラデシルフォスフォン酸ジエチルエステル等がある。
また、上記リン酸エステルとして、リン酸トリトリルを用いる場合には、焼鈍時に浮遊する熱分解成分が銅管の外周表面(外面)に再付着し難いため、外面変色を抑制することができる。
また、上記銅管加工用潤滑油は、添加剤として、更に、第5の添加剤(以下、第5添加剤)としてのアミン誘導体、アルキルスルホン酸塩、数平均分子量200以上1000未満であると共に水酸基を3〜6個有する多価アルコールのアルキレンオキシド付加物、そのハイドロカルビルエーテル、数平均分子量120以上1000未満のポリアルキレングリコールのハイドロカルビルエーテル、及び炭素数2〜10の2価アルコールから選ばれる1種または2種以上を0.01〜2.0%(重量%、以下同じ)含有することが好ましい(請求項4)。
この場合には、潤滑性に優れ、銅磨耗粉の発生や、プラグへの銅の凝着や、銅管への銅磨耗粉の付着を抑制することができ、銅磨耗粉の分散性に優れ、焼鈍時に焼き付きや外面変色がない。
上記添加剤の含有量が0.01%未満の場合には、銅磨耗粉の発生、プラグへの銅磨耗粉の凝着、及び銅管への銅磨耗粉の付着抑制効果が得られないという問題や、銅磨耗粉の分散性が得られないという問題がある。一方、上記添加剤の含有量が2.0%を超える場合には、銅磨耗粉の凝集効果が伸びず、また、含有量が多くなると、基油揮発後の残留分が多くなり、品質の悪化につながる。上記添加剤の含有量は0.1〜1.0%であることがより好ましい。
上記アミン誘導体は、脂肪族アミン、アルカノールアミン、脂肪族ポリアミン、芳香族アミン、脂環式アミン、複素環アミン、又はそれらのアルキレンオキシド付加物であることが好ましい(請求項5)。
また、上記アミン誘導体は、ヒドロキシル基、エーテル基が含まれていてもよい。
上記脂肪族アミンとしては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、ブチルアミン、カプリルアミン、ラウリルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、牛脂アミンジメチルアミン、ジエチルアミン、ジオクチルアミン、ブチルオクチルアミン、ジステアリルアミン、ジメチルオクチルアミン、ジメチルデシルアミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルミリスチルアミン、ジメチルパルミチルアミン、ジメチルステアリルアミン、ジメチルベヘニルアミン、ジラウリルモノメチルアミン、及びトリオクチルアミン等が挙げられる。
また、上記アルカノールアミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N−イソプロピルエタノールアミン、N,N−ジイソプロピルエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N−メチルイソプロパノールアミン、N,N−ジメチルイソプロパノールアミン、N−エチルイソプロパノールアミン、N,N−ジエチルイソプロパノールアミン、N−イソプロピルイソプロパノールアミン、N,N−ジイソプロピルイソプロパノールアミン、モノn−プロパノールアミン、ジn−プロパノールアミン、トリn−プロパノールアミン、N−メチルn−プロパノールアミン、N,N−ジメチルn−プロパノールアミン、N−エチルn−プロパノールアミン、N,N−ジエチルn−プロパノールアミン、N−イソプロピルn−プロパノールアミン、N,N−ジイソプロピルn−プロパノールアミン、モノブタノールアミン、ジブタノールアミン、トリブタノールアミン、N−メチルブタノールアミン、N,N−ジメチルブタノールアミン、N−エチルブタノールアミン、N,N−ジエチルブタノールアミン、N−イソプロピルブタノールアミン、及びN,N−ジイソプロピルブタノールアミン等が挙げられる。
また、上記脂肪族ポリアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、ヘキサメチレンジアミン、及び硬化牛脂プロピレンジアミン等が挙げられる。
また、上記芳香族アミンとしては、例えば、アニリン、ジメチルアニリン、及びジエチルアニリン等が挙げられる。
また、上記脂環式アミンとしては、例えば、N−シクロヘキシルアミン、N,N−ジシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチル−シクロヘキシルアミン、N,N−ジエチルーシクロヘキシルアミン、N,N−ジ(3−メチル−シクロヘキシル)アミン、N,N−ジ(2−メトキシ−シクロヘキシル)アミン、及びN,N−ジ(4−ブロモ−シクロヘキシル)アミン等が挙げられる。
上記複素環アミンとしては、例えば、ピロリジン、ピペリジン、2−ピペコリン、3−ピペコリン、4−ピペコリン、2,4−ルペチジン、2,6−ルペチジン、3,5−ルペチジン、ピペラジン、ホモピペラジン、N−メチルピペラジン、N−エチルピペラジン、N−プロピルピペラジン、N−メチルホモピペラジン、N−アセチルピペラジン、N−プロピルピペラジン、N−メチルホモピペラジン、N−アセチルピペラジン、N−アセチルホモピペラジン、1−(クロロフェニル)ピペラジン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノプロピルピペリジン、N−アミノエチルピペラジン、N−アミノプロピルピペラジン、N−アミノエチルモルホリン、N−アミノプロピルモルホリン、N−アミノプロピル−2−ピペコリン、N−アミノプロピル−4−ピペコリン、及び1,4−ビス(アミノプロピル)ピペラジン等が挙げられる。
上記アミン誘導体は、油に対する溶解性の面から、分枝鎖を有する全炭素数4以上の炭化水素基を有していることが好ましい。また、全炭素数が20を超えた場合には、銅管の加工処理後に行われる焼鈍において、オイルステインが発生しやすくなるおそれがある。
また、上記アルキレンオキシド付加物は、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、α−オレフィンオキシド、スチレンオキシド等のアルキレンオキシドを付加重合することにより得ることができる。付加されるアルキレンオキシドの重合形態として、1種類のアルキレンオキシドの単独重合、2種類以上のアルキレンオキシドランダム共重合、ブロック共重合又は、ランダム/ブロック共重合等がある。
また、アルキレンオキシドの付加モル数が6モルを超える場合には、基油への溶解性が悪くなるおそれがある。より好ましくは、アルキレンオキシドの付加モル数は1〜4モルである。
上記アルキルスルホン酸塩としては、例えば、アルキルスルホン酸、アルキルアリルスルホン酸、アミドスルホン酸、及びジアルキルスルホこはく酸ナトリウム等が挙げられる。
また、上記アルキルスルホン酸塩は、アルキル基が炭素数4〜18であることが好ましい。
上記数平均分子量200以上1000未満である水酸基を3〜6個有する多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、ポリグリセリン(グリセリンの2〜4量体、例えば、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン等)、トリメチロールアルカン(例えば、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン等)、及びこれらの2〜4量体、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトース、1,2,4−ブタントリオール、1,3,5−ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,3,4−ブタンテトロール、ソルビトール、ソルビタン、ソルビトールグリセリン縮合物、アドニトール、アラビトール、キシリトール、マンニトール、イジリトール、タリトール、ズルシトール、アリトール、キシロース、アラビノース、リボース、ラムノース、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、ソルボース、セロビオース、マルトース、イソマルトース、トレハロース、及びシュクロース等が挙げられる。
付加されるアルキレンオキサイドとしては、炭素数2〜6のものが好ましい。より好ましくは炭素数2〜4のものがよい。
アルキレンオキサイドとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2−エポキシブタン、2,3−エポキシブタン、1,2−エポキシ−1−メチルプロパン、1,2−エポキシヘプタン、1,2−エポキシヘキサン等がある。
上記アルキレンオキシド等付加物は、例えば、1種類のアルキレンオキシド等の単独重合、2種類以上のアルキレンオキシド等のランダム共重合、ブロック共重合又は、ランダム/ブロック共重合等がある。
また、水酸基を3〜6個有する多価アルコールにアルキレンオキシドを付加させる際、付加される水酸基は、全ての水酸基であっても、一部の水酸基であってもよい。
また、上記多価アルコールのアルキレンオキシド付加物及びそのハイドロカルビルエーテルを構成するアルキレンオキサイド付加物の末端水酸基の一部又は全てを、ハイドロカルビルエーテル化させたものを使用することもできる。
ハイドロカルビル基は、炭素数1〜24の炭化水素基である。
炭化水素基としては、たとえば、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アルキルシクロアルキル基、アリール基、アルキルアリール基、及びアリールアルキル基等がある。
炭素数1〜24のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、直鎖又は分枝のペンチル基、直鎖又は分枝のヘキシル基、直鎖又は分枝のヘプチル基、直鎖又は分枝のオクチル基、直鎖又は分枝のノニル基、直鎖又は分枝のデシル基、直鎖又は分枝のウンデシル基、直鎖又は分枝のドデシル基、直鎖又は分枝のトリデシル基、直鎖又は分枝のテトラデシル基、直鎖又は分枝のペンタデシル基、直鎖又は分枝のヘキサデシル基、直鎖又は分枝のヘプタデシル基、直鎖又は分枝のオクタデシル基、直鎖又は分枝のノナデシル基、直鎖又は分枝のイコシル基、直鎖又は分枝のヘンイコシル基、直鎖又は分枝のドコシル基、直鎖又は分枝のトリコシル基、及び直鎖又は分枝のテトライコシル基等がある。
炭素数2〜24のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、直鎖又は分枝のプロペニル基、直鎖又は分枝のブテニル基、直鎖又は分枝のペンテニル基、直鎖又は分枝のヘキセニル基、直鎖又は分枝のヘプテニル基、直鎖又は分枝のオクテニル基、直鎖又は分枝のノネニル基、直鎖又は分枝のデセニル基、直鎖又は分枝のウンデセニル基、直鎖又は分枝のドデセニル基、直鎖又は分枝のトリデセニル基、直鎖又は分枝のテトラデセニル基、直鎖又は分枝のペンタデセニル基、直鎖又は分枝のヘキサデセニル基、直鎖又は分枝のヘプタデセニル基、直鎖又は分枝のオクタデセニル基、直鎖又は分枝のノナデセニル基、直鎖又は分枝のイコセニル基、直鎖又は分枝のヘンイコセイル基、直鎖又は分枝のドコセニル基、直鎖又は分枝のトリコセニル基、及び直鎖又は分枝のテトラコセニル基等がある。
炭素数5〜7のシクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、及びシクロヘプチル基等がある。
炭素数6〜11のアルキルシクロアルキル基としては、例えば、メチルシクロペンチル基、ジメチルシクロペンチル基(全ての構造異性体を含む)、メチルエチルシクロペンチル基(全ての構造異性体を含む)、ジエチルシクロペンチル基(全ての構造異性体を含む)、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基(全ての構造異性体を含む)、メチルエチルシクロヘキシル基(全ての構造異性体を含む)、ジエチルシクロヘキシル基(全ての構造異性体を含む)、メチルシクロヘプチル基、ジメチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含む)、メチルエチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含む)、及びジエチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含む)等がある。
炭素数6〜10のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等がある。
炭素数7〜18のアルキルアリール基としては、例えば、トリル基(全ての構造異性体を含む)、キシリル基(全ての構造異性体を含む)、エチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝のプロピルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のブチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝のペンチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝のヘキシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝のヘプチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝のオクチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝のノニルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝のデシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖又は分枝のウンデシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、及び直鎖又は分枝のドデシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)等がある。
炭素数7〜12のアリールアルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基(プロピル基の異性体を含む)、フェニルブチル基(ブチル基の異性体も含む)、フェニルペンチル基(ペンチル基の異性体も含む)、及びフェニルヘキシル基(ヘキシル基の異性体も含む)等がある。
また、上記銅管加工用潤滑油は、添加剤として、更に、第6の添加剤(以下、第6添加剤)としての芳香族炭化水素を1〜10%含有することが好ましい(請求項6)。
この場合には、成形性をさらに向上させるという効果を得ることができる。
上記芳香族炭化水素の含有量が1%未満である場合には、効果が現れず、一方、上記芳香族炭化水素の含有量が10%を超える場合には、残油量が増加するおそれや、臭気が発生するおそれがある。
上記銅管加工用潤滑油は、上記銅管の内面を加工する際に該内面に供給される内面加工用であることが好ましい
銅管の内面に残留した潤滑油を除去することは外面に比べ相当困難である。すなわち、この場合には、残油量が少ないことが重要となるため、特に有効である。上記銅管は、ルームエアコン等の空調機、冷蔵庫、冷凍庫等の冷凍機の熱交換器に用いられる伝熱管として、特に好適に使用することができる。なお、加工の種類を特定することなく、多目的に利用が可能であることは言うまでもない。
上記内面加工は、上記銅管の内面に凹凸形状を設ける転造加工であることが好ましい
上記転造加工は、銅管内にプラグを入れて、外面から、例えば、回転ボールで圧下することによって、銅管内面に複雑なリップルフィンを付与する、非常に過酷な加工である。また、内面形状が複雑となる分だけ残油しやすくなる。このような転造加工においても、上記潤滑油は、優れた成形性を有し、焼鈍後の残油量を少なくすることができ、特に有効である。
第2の発明の銅管の製造方法において、上記内面加工を施した上記銅管の管内雰囲気を非酸化性ガスで置換し、焼鈍を行うことが好ましい(請求項)。
この場合には、焼鈍後の上記銅管の内面に残留する潤滑油の量の低減に非常に有効である。
(実施例1)
次に、本発明の銅管加工用潤滑油にかかる実施例に及び比較例について説明する。
本例の実施例の銅管加工用潤滑油は、銅又は銅合金よりなる銅管を加工するための銅管加工用潤滑油であって、添加剤として、炭素数9〜18の一価アルコールを5〜40%と、上記一般式(1)で示される脂肪酸エステル、合成エステル、天然油脂の一種または二種以上を1〜30%とを含有し、残部に基油として、分子量30000以上のポリイソブチレンと、分子量400以下のポリイソブチレンまたはイソパラフィン、または1000cSt以下の精製鉱油とを含有し、動粘度が100〜2000cStである。
本例では、総重量540kgのリン脱銅管を、表1及び表2に示す組成の潤滑油(試料E1〜試料E20、試料C1〜試料C7)を使用して、転造速度40m/minの高速度で転造加工を行い、銅管外径φ7.00mm、銅管内径φ6.35mm、肉厚0.25mm、長さ約5000mとし、切断及び整列巻取りして重量250kgのレベルワウンドコイル状の銅管を作製した。なお、転造加工では、フィン高さ0.24mm、フィン頂角10°、リード角40°の条件で加工を行うことにより、図1に示すごとく、内側に突出した多数のリップルフィン2を有する断面形状に成形した。
Figure 0004995483
Figure 0004995483
表1及び表2の記号を説明する。
A1:平均分子量60000のポリイソブチレン
A2:平均分子量30000のポリイソブチレン
A3:平均分子量3700のポリイソブチレン
B1:平均分子量120のイソパラフィン
B2:平均分子量270のポリイソブチレン
C1:ヘキサデシルアルコール
C2:ドデシルアルコール
C3:ウンデシルアルコール
C4:オレイルアルコール
D1:カプリン酸エチル
D2:トリメチロールプロパンオレイン酸トリエステル
D3:ペンタエリスリトールオレイン酸テトラエステル
D4:オレイン酸メチル
E1:ベンゼンプロパン酸−3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシオクチルエステル
E2:ジ−ターシャリーブチルパラクレゾール
F1:リン酸トリトリル
G1:トリプロピレングリコール
G2:N,N−ジシクロヘキシルアミンエチレンオキシド2モル付加物
G3:ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム
H1:エチルベンゼン
得られた各試料を用いて以下の評価試験を行った。結果を表3、表4に示す。
<リップルフィン高さ>
リップルフィン高さH(図1)は、転造加工直後の銅管長手方向における、転造開始より100mの位置の断面を、拡大鏡を用いて観察し、存在する全てのリップルフィンの高さを測定し、それらの平均値を求めることにより成形性を評価した。評価が3以上のものを合格とし、評価が1、2のものを不合格とした。
(評価基準)
5:0.235mm以上
4:0.230mm以上0.235mm未満
3:0.225mm以上0.230mm未満
2:0.220mm以上0.225mm未満
1:0.220mm未満
<リップルフィン高さ維持性>
リップルフィン高さ維持性は、転造直後の銅管長手における転造開始より100m、及び転造終了100m手前の2ヵ所の位置での、リップルフィン高さを、リップルフィン高さHと同様に測定し、両測定値の差分より成形性を評価した。評価が3以上のものを合格とし、評価が1、2のものを不合格とした。
(評価基準)
5:0.005mm以下
4:0.005mm超え0.010mm以下
3:0.010mm超え0.015mm以下
2:0.015mm超え0.020mm以下
1:0.020mm超え
次に、上記レベルワウンドコイル状の銅管の銅管内雰囲気を、水素混合ガス(H2:5%、N2:95%)により置換した後、量産用のローラーハース型焼鈍炉を用いて、銅管の両端を封止し、DXガス雰囲気中において軟質材の焼鈍条件に従って、530℃で1時間焼鈍処理を施した。
また、焼鈍後の各試料について以下の評価試験を行った。結果を表3及び表4に示す。
残油量は、焼鈍処理後、上記レベルワウンドコイル上面に相当する銅管をコイルの入り口端から出側端までの各段について1m長さで残油測定用銅管を採取し、有機溶剤で抽出洗浄し、赤外分光分析法によって3000〜2800cm-1における赤外吸光度を測定し、事前に作成しておいた検量線を元に、銅管内に残留する焼鈍残油量を求め、焼鈍後の残油量を評価した。評価が2以上のものを合格とし、評価が1のものを不合格とした。
(評価基準)
5:0.03mg/m以下
4:0.03mg/m超え0.05mg/m以下
3:0.05mg/m超え0.07mg/m以下
2:0.07mg/m超え0.10mg/m以下
1:0.10mg/m超え
<相溶性>
相溶性は、JISK2211「冷凍機油」の付属書2「冷媒との化学安定性試験方法(シールドチューブテスト)」に準拠して、シールドチューブテストを実施し、得られた焼鈍残油が冷凍システムに与える影響を調査することで評価した。
上記シールドチューブテストは以下のように行った。まず、内径が10mmであるガラス管に10ミリリットルの冷媒と、1ミリリットルの試料油と、太さが1.6mm、長さ50mmである金属線からなる触媒とを入れた後、ガラス管の上部を溶融して密閉した。次に、上記ガラス管を170℃の温度で14日間保持した後に、液層の状態変化を観察し、相溶性を評価した。試料油としては、焼鈍残油0.01gと冷凍機油1.0gとを混合したものを使用し、触媒としては、鉄、銅及びアルミニウムの線材を用いた。また、冷媒としては、R410Aを使用し、冷凍機油としてはエステル油を用いた。評価が○のものを合格とし、評価が×のものを不合格とした。
(評価基準)
○:液層の状態変化がない場合
×:触媒の劣化、液相の変色、白濁もしくは析出物が存在する場合
<コーティング>
ピンオンディスク式摩擦摩耗試験機を用い、コーティングを評価した。ピンオンディスク装置は、ピンを固定する支持部と、これに対面して回転可能に配設されたディスク部とを有する。ピンとして、先端R2mm、φ5mm、8mmLの純銅、ディスクとして、冷間工具鋼SKD11、φ50mm、5mmtを用い、荷重20kgf、周速18m/minの条件で20分間、試験を実施した。また、ピンとディスクとは、各種供試油100mL中に浸してある。
試験後のディスク表面を目視にて観察し、銅のコーティングを評価した。評価が○、△のものを合格とし、評価が×のものを不合格とした。
(評価基準)
○:明瞭な銅のコーティングが確認されない場合
△:極わずかに銅のコーティングが確認される場合
×:明瞭な銅のコーティングが確認される場合
<境界潤滑性>
摺動部材としてのSUJ2製鋼球(3/16インチ)、試験材としての0.5mmt、10mmw、150mmLのリン脱酸銅板を用い、板温度50℃、摺動速度5mm/sec、摺動回数150回として、バウデンレーベン摩擦試験を実施し、摩擦係数を求めることによって、境界潤滑性を評価した。評価が○のものを合格とし、評価が×のものを不合格とした。
(評価基準)
○:摩擦係数が0.15未満の場合
×:摩擦係数が0.15以上の場合
<低級有機酸防止性>
供試油6mL、蒸留水50mL及び銅粉1g(平均粒子径75〜150μm)を100mLビーカーに入れ、アルミ箔で密封し、90℃の恒温乾燥機中で48時間加熱した。水層中の有機酸イオンをイオンクロマトグラフにて定量することで低級有機酸防止性を評価した。評価が○及び△の場合を合格とし、評価が×の場合を不合格とした。
(評価基準)
○:ギ酸イオン量が10ppm以下の場合
△:ギ酸イオン量が10ppm超え20ppm以下の場合
×:ギ酸イオン量が20ppm超えの場合
Figure 0004995483
Figure 0004995483
表3より知られるごとく、本発明の実施例としての試料E1〜試料E20は、リップルフィン高さ、リップルフィン高さ維持性、残油量、相溶性、コーティング、境界潤滑性のいずれの評価項目においても良好な結果を示した。高速度の転造加工において、境界潤滑性、成形性に優れ、プラグへの銅の凝着や銅磨耗粉の発生を抑制することができ、焼鈍後の残油量が少ないことが分かる。
また、試料E13及び試料E14は第3添加剤を含有しているため、低級有機酸防止性が特に優れている。
一方、表4より知られるごとく、本発明の比較例としての試料C1は、基油として平均分子量30000以上のポリイソブチレンを含有しておらず、摩擦面へ導入される油量が少なく潤滑不足となるため、リップルフィン高さが不合格であった。
また、本発明の比較例としての試料C2は、第1添加剤を含有していないため、潤滑性が不足し、成形性が低下するという理由により、リップルフィン高さが不合格であった。
また、本発明の比較例としての試料C3は、第1添加剤の含有量が本発明の上限を上回り、焼鈍後の残油量が多くなり、冷媒への不溶解生成物が増加するため、残油量及び相溶性が不合格であった。
また、本発明の比較例としての試料C4は、第2添加剤を含有しておらず、連続加工した場合に、成形性が悪くなるため、リップルフィン高さ維持性が不合格であった。
また、本発明の比較例としての試料C5は、第2添加剤の含有量が本発明の上限を上回るため、焼鈍後の残油量が多くなり残油量が不合格であった。
また、本発明の比較例としての試料C6は、基油全体の動粘度が本発明の下限を下回るため、潤滑性が不足するという理由により、リップルフィン高さが不合格であった。
また、本発明の比較例としての試料C7は、基油全体の動粘度が本発明の上限を上回るため、焼鈍後の残油量が増加し、残油量が不合格であった。
転造加工後の銅管の断面図
符号の説明
1 銅管
2 リップルフィン

Claims (8)

  1. 銅又は銅合金よりなる銅管を加工するための銅管加工用潤滑油であって、
    上記銅管の内面を加工する際に少なくとも該内面に供給され、上記銅管の内面に凹凸形状を設ける転造加工用の銅管加工用潤滑油において
    添加剤として、炭素数9〜18の一価アルコールを5〜40重量%と、
    下記の一般式(1)で示される脂肪酸エステル、合成エステル、天然油脂の一種または二種以上を1重量%以上かつ30重量%未満とを含有し、
    残部に基油として、分子量30000〜60000のポリイソブチレンと、分子量80〜400ポリイソブチレンまたはイソパラフィン、または温度40℃における動粘度1000cSt以下の精製鉱油とを含有し、
    温度40℃における動粘度が100〜2000cStであることを特徴とする銅管加工潤滑油。
    Figure 0004995483
    (但し、R1は、炭素数11〜17の炭化水素基であり、R2は炭素数1〜4の炭化水素基である。)
  2. 請求項1において、更に、添加剤として、下記の一般式(2)、(3)で示されるフェノール化合物の1種または2種以上を0.01〜5重量%含有することを特徴とする銅管加工用潤滑油。
    Figure 0004995483
    (但し、R3は、炭素数1〜18の炭化水素基である。)
    Figure 0004995483
    (但し、R4は、炭素数1〜18の炭化水素基である。)
  3. 請求項1又は2において、添加剤として、更に、下記の一般式(4)で示されるリン酸エステル、又はリン酸トリトリルの1種又は2種以上を1重量%〜20重量%含有することを特徴とする銅管加工用潤滑油。
    Figure 0004995483
    (但し、R5は、炭素数が12〜18の炭化水素基であり、R6及びR7は炭素数が1〜4の炭化水素基である。)
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において、添加剤として、更に、アミン誘導体、アルキルスルホン酸塩、数平均分子量200以上1000未満であると共に水酸基を3〜6個有する多価アルコールのアルキレンオキシド付加物、そのハイドロカルビルエーテル、数平均分子量120以上1000未満のポリアルキレングリコールのハイドロカルビルエーテル、及び炭素数2〜10の2価アルコールから選ばれる1種または2種以上を0.01〜2.0重量%含有することを特徴とする銅管加工用潤滑油。
  5. 請求項4において、上記アミン誘導体は、脂肪族アミン、アルカノールアミン、脂肪族ポリアミン、芳香族アミン、脂環式アミン、複素環アミン、又はそれらのアルキレンオキシド付加物であることを特徴とする銅管加工用潤滑油。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項において、添加剤として、更に、芳香族炭化水素を1〜10重量%含有することを特徴とする銅管加工用潤滑油。
  7. 銅又は銅合金からなる銅管の少なくとも内面に、請求項1〜6のいずれか一項に記載の上記銅管加工用潤滑油を供給し、転造加工により内面加工を施すことを特徴とする銅管の製造方法。
  8. 請求項7において、上記内面加工を施した上記銅管の管内雰囲気を非酸化性ガスで置換し、焼鈍を行うことを特徴とする銅管の製造方法。
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