JP6243611B2 - 摺動部材及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は摺動部材及びその製造方法に関する。
エンジニアリングプラスチックスのポリアセタール樹脂は、優れた摺動特性、摩擦・磨耗特性を有している。このため、ポリアセタール樹脂は、高トルク歯車などの高負荷がかかる摺動部材に用いられている。
下記特許文献1には、ポリアセタール樹脂と、特定の形状、粒径を有する無機フィラーとを含むポリアセタール樹脂組成物からなる射出成形歯車により耐久性を向上させることが提案されている。
国際公開第2007/010917号
しかしながら、上記特許文献1に記載の射出成形歯車は、以下に示す課題を有していた。
すなわち、上記特許文献1に記載の射出成形歯車と他の部材との間で摩耗が始まると、無機フィラーの摩耗粉自体が研磨剤の役割を果たし、ポリアセタール樹脂から無機フィラーを脱落させてしまう。その結果、加速度的に摩耗が進行するという問題があった。また、上記射出成形歯車と他の部材との間では大きな摩擦が生じることがあり、このことが摩耗の進行につながる場合があった。無機フィラーとともに潤滑剤を併用しても、基本的に上記の傾向は変わらなかった。
また摺動部材には、大きな曲げ応力が加えられることがあるため、高い剛性を有することが求められる。
このため、優れた摩擦摩耗特性及び剛性を有する摺動部材が求められていた。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、優れた摩擦摩耗特性及び剛性を有する摺動部材及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、以下の発明により、上記課題を解決し得ることを見出した。
すなわち本発明は、ポリアセタール樹脂(A)と、変性ミクロフィブリル化植物繊維とを含む樹脂組成物からなり、前記変性ミクロフィブリル化植物繊維が、解きほぐされた状態の変性植物繊維(B)であり、前記変性植物繊維(B)が、植物繊維(B’)とアルキル無水コハク酸又はアルケニル無水コハク酸とのエステル化物である、摺動部材である。
また本発明は、(1)ポリアセタール樹脂(A)と、植物繊維(B’)を、植物繊維(B’)を膨潤させることが可能な液体中でアルキル無水コハク酸又はアルケニル無水コハク酸で変性して得られる変性植物繊維(B)とを有機液体(C)の存在下で混合する混合工程と、(2)混合工程(1)で得られた混合物を、必要に応じてポリアセタール樹脂(A)を加え、さらに混練する混練工程と、(3)混練工程(2)で製造された樹脂組成物を成形して摺動部材を得る成形工程とを含み、前記植物繊維(B’)を膨潤させることが可能な液体がアミド系溶媒からなる非プロトン性有機溶媒で構成され、前記有機液体(C)が、炭素数1〜4の低級アルコールで構成される、摺動部材の製造方法である。
この摺動部材及びその製造方法によれば、優れた摩擦摩耗特性及び剛性を有する摺動部材を実現することが可能となる。
上記混練工程(2)においては、さらに潤滑剤を加えることが好ましい。
この場合、より優れた摩擦摩耗特性を有する摺動部材を実現することが可能となる。
前記潤滑剤は、フッ素系樹脂、ポリオレフィンワックス、オルガノシロキサン、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド及び脂肪酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
この場合、より一層優れた摩擦摩耗特性を有する摺動部材を実現することが可能となる。
本発明によれば、優れた摩擦摩耗特性及び剛性を有する摺動部材及びその製造方法が提供される。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明は、(1)ポリアセタール樹脂(A)と、植物繊維(B’)を、植物繊維(B’)を膨潤させることが可能な液体中でアルキル無水コハク酸又はアルケニル無水コハク酸で変性して得られる変性植物繊維(B)とを有機液体(C)の存在下で混合する混合工程と、(2)混合工程(1)で得られた混合物を、必要に応じてポリアセタール樹脂(A)を加え、さらに混練する混練工程と、(3)混練工程(2)によって製造された樹脂組成物を成形して摺動部材を得る成形工程とを含む摺動部材の製造方法によって得られる摺動部材である。
この摺動部材によれば、優れた摩擦摩耗特性及び剛性を有することが可能となる。
以下、上記摺動部材を製造するための方法について詳細に説明する。上記摺動部材を製造するための方法は、(1)混合工程、(2)混練工程、及び(3)成形工程を含む。以下、各工程について説明する。
(1)混合工程
混合工程(1)は、ポリアセタール樹脂(A)と変性植物繊維(B)とを有機液体(C)の存在下に混合する工程である。
ポリアセタール樹脂(A)は特に制限されるものではなく、オキシメチレンホモポリマーであっても、2価のオキシメチレン基と、炭素数が2〜6の2価のオキシアルキレン基とを構成単位として含むコポリマーであってもよい。
炭素数が2〜6のオキシアルキレン基としては、例えばオキシエチレン基、オキシプロピレン基、及び、オキシブチレン基などが挙げられる。中でも、ポリアセタール樹脂の特徴が損なわれることをより十分に抑制するという理由からは、オキシエチレン基が好ましい。
ポリアセタール樹脂(A)においては、オキシメチレン基および炭素数2〜6のオキシアルキレン基の総モル数に占める炭素数2〜6のオキシアルキレン基の割合は特に制限されるものではないが、好ましくは0.2〜5モル%であり、より好ましくは0.5〜2モル%である。
上記ポリアセタール樹脂(A)を製造するためには通常、主原料としてトリオキサンが用いられる。また、ポリアセタール樹脂(A)中に炭素数2〜6のオキシアルキレン基を導入するには、例えば環状ホルマールや環状エーテルを用いることができる。環状ホルマールの具体例としては、例えば1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキサン、1,3−ジオキセパン、1,3−ジオキソカン、1,3,5−トリオキセパン、1,3,6−トリオキソカン等が挙げられ、環状エーテルの具体例としては、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシド等が挙げられる。ポリアセタール樹脂(A)中にオキシエチレン基を導入するには、例えば1,3−ジオキソランを用いればよく、オキシプロピレン基を導入するには、1,3−ジオキサンを用いればよく、オキシブチレン基を導入するには、1,3−ジオキセパンを導入すればよい。
ポリアセタ−ル樹脂(A)には、酸素、熱、水、光等の作用による分解を抑制するために、メラミン、シアノグアニジン、ポリアミド、ヒドラジド化合物、ヒンダードフェノール、ヒンダ−ドアミン等の安定剤や酸化防止剤等の添加剤が配合されてもよい。また本発明を実施するとき、これらの安定剤や酸化防止剤等の添加剤を更に添加しても良い。
変性植物繊維(B)は、植物繊維(B’)を、植物繊維(B’)を膨潤させることが可能な液体中でアルキル無水コハク酸又はアルケニル無水コハク酸で変性して得られるものである。
植物繊維(B’)の原料として用いられる植物繊維を含有する材料(植物繊維含有材料)としては、木材、竹、麻、ジュート、ケナフ、綿、ビート、農産物残廃物、布等の天然植物繊維原料から得られるパルプ、レーヨンやセロファン等の再生セルロース繊維等が挙げられる。特に、パルプが好ましい原材料として挙げられる。
これらのパルプの中でも、繊維の強度が強い針葉樹由来の各種クラフトパルプ(針葉樹未漂白クラフトパルプ、針葉樹酸素晒し未漂白クラフトパルプ、針葉樹漂白クラフトパルプ(以下、「NBKP」ということがある)が特に好ましい。
植物繊維(B’)のアルキル無水コハク酸又はアルケニル無水コハク酸による変性は、植物繊維(B’)を膨潤させることが可能な液体中で行う。
膨潤させることが可能な液体としては、アミド系溶媒、スルホキシド系溶媒等の非プロトン性有機溶媒が挙げられる。これらの溶媒は、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。アミド系溶媒としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ヘキサメチルリン酸トリアミド等が挙げられる。スルホキシド系溶媒としては、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。これらの中で、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドがより好ましい。
また、上記の溶媒の効果を妨げない範囲でアルキル無水コハク酸又はアルケニル無水コハク酸と反応しない有機溶媒を併用しても構わない。このような有機溶媒の具体例としては、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化溶媒、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)等のケトン系溶媒;テトラヒドロフラン(THF)、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のエーテル類のジメチル、ジエチル化物等のエーテル系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン等の非極性溶媒などの非水系溶媒が挙げられる。また、これらから選ばれた2種以上の混合溶媒を使用してもよい。
アルケニル無水コハク酸としては、炭素数4〜30のオレフィン由来の骨格と無水マレイン酸骨格を持つ化合物が例示される。具体的にはペンテニル無水コハク酸、ヘキセニル無水コハク酸、オクテニル無水コハク酸、デセニル無水コハク酸、ウンデセニル無水コハク酸、ドデセニル無水コハク酸、トリデセニル無水コハク酸、ヘキサデセニルコハク酸無水物、オクタデセニルコハク酸無水物等が例示され、これらは1種類単独で用いても良く、また、疎水性や耐水性等の性状を制御することが出来るという観点から2種類以上を併用して用いても良い。
また、アルキル無水コハク酸としては、前記のアルケニル無水コハク酸の不飽和結合に水素を付加して得た水添物が例示される。
上記植物繊維(B’)をアルキル無水コハク酸又はアルケニル無水コハク酸でエステル化する際の、アルキル無水コハク酸又はアルケニル無水コハク酸の添加量は、植物繊維(B’)を構成するセルロースのグルコース単位1モルに対して、0.1〜200モルが好ましい。なお、植物繊維(B’)に対してアルキル無水コハク酸又はアルケニル無水コハク酸を過剰に加えた後、所定の置換度(DS)まで反応させた後、反応を停止させることも出来るし、必要最小限のアルキル無水コハク酸又はアルケニル無水コハク酸を加え、反応時間、温度、触媒量等を調整することで所定のDSまで反応させることもできる
エステル化反応において用いる触媒としては、塩酸、硫酸、酢酸等の酸触媒、アルカリ触媒、アミン系触媒が挙げられる。アミン系触媒の具体例としては、ピリジン、ジメチルアミノピリジン(DMAP)等のピリジン系化合物、トリエチルアミン、トリメチルアミン、ジアザビシクロオクタン等の非環状、或いは環状三級アミン化合物等が挙げられ、これらの中で、ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアミノピリジン(DMAP)、ジアザビシクロオクタンが、触媒活性が優れるという観点から好ましい。アルカリ触媒の具体例としては炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム等のアルカリ、又はアルカリ土類金属の塩が例示される。アルカリ触媒とアミン系化合物と併用して使用しても良い。
変性植物繊維(B)中に存在するカルボキシル基は、未変性であってもよく、また、カルボン酸塩、若しくはアルコキシカルボニル基に変性されていてもよい。カルボン酸塩としては、カリウム塩、ナトリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アミン塩等が挙げられるが、樹脂組成物から形成される摺動部材の引張強度、及び弾性率を維持したまま耐熱性を向上させることが出来るという観点から、アルカリ土類金属塩が好ましく、カルシウム塩がより好ましい。
変性植物繊維(B)中に存在するカルボキシル基をカルボン酸塩に変性させる方法としては、変性植物繊維(B)を水等の液体に分散させ、攪拌している所に金属塩分散液を添加する方法等が挙げられる。
また、アルコキシカルボニル基は、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜15のアルコキシカルボニル基であることが好ましい。
変性植物繊維(B)中に存在するカルボキシル基をアルコキシカルボニル基に変性する方法としては、変性植物繊維(B)を水等の液体に分散させ、攪拌している所にハロゲン化アルキルを添加する方法等が挙げられる。
樹脂組成物中の変性植物繊維(B)の配合量は、目的に応じて異なるが、例えば樹脂組成物をそのまま成形し摺動部材を作る場合、ポリアセタール樹脂100質量部に対して、0.5〜80質量部であることが好ましく、1〜70質量部であることがより好ましく、2〜50質量部であることが更に好ましい。変性植物繊維(B)の配合量が増えると得られた摺動部材の強度、弾性率が向上するので好ましいが、一方でポリアセタール樹脂の成形時の流動性が落ちる為、複雑な形状に成形することが困難になる。
前記植物繊維(B’)とアルキル無水コハク酸又はアルケニル無水コハク酸とのエステル化後、得られる変性植物繊維(B)に対しては、残存するアルキル無水コハク酸又はアルケニル無水コハク酸、触媒等を除去する為に、洗浄を行う。変性植物繊維(B)を洗浄する際の洗浄液は、有機液体(C)と同一であっても良いし、異なっても良いが工程を簡素化させるとの観点から同一であることが好ましい。具体的には水、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール、酢酸エチル等のエステル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒、ヘキサン等の炭化水素が例示される。
アルキル無水コハク酸又はアルケニル無水コハク酸によって変性された変性植物繊維(B)のエステル置換度(DS)は、親水性の高い植物繊維をポリアセタール樹脂(A)中に均一に分散させたり、植物繊維の耐水性を向上させるという点から、0.05〜2.0が好ましく、0.1〜2.0がより好ましく、0.1〜0.8が更に好ましい。
なお、DSは、洗浄により原料として用いたアルキル無水コハク酸又はアルケニル無水コハク酸や、それらの加水分解物等の副生成物を除去した後、質量増加率、元素分析、中和滴定法、FT−IR、1H−NMR等の各種分析方法により分析することが出来る。
変性植物繊維(B)を洗浄後、変性植物繊維(B)中に水が残存していると、ポリアセタール樹脂における変性植物繊維(B)の分散性が悪くなり、弾性率、及び引張強度の低下が生じる。また、変性植物繊維(B)を完全に乾燥させると、変性植物繊維(B)間で凝集が生じてしまい、変性植物繊維(B)とポリアセタール樹脂(A)とを混合する混合工程において均一に分散されず、弾性率、及び引張強度の低下が生じる。
その為、前記の洗浄後、有機液体(C)で溶媒置換を行い、変性植物繊維(B)を有機液体(C)中に存在させておくことが好ましい。
有機液体(C)としては、低級アルコール、エステル、炭化水素、ケトン、エーテル等が挙げられる。低級アルコールの具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等の炭素数1〜4の低級アルコールが挙げられる。エステルの具体例としては、酢酸エチル、酢酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸メチル、酪酸エチル、酪酸メチル等が挙げられる。炭化水素の具体例としては、炭素数5〜10程度の炭化水素が挙げられ、具体的には、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン等が挙げられる。ケトンの具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられ、エーテルの具体例としては、ジエチルエーテル、ジメチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン等があげられる。これらの中で、エタノール、イソプロパノール、アセトン、ヘキサン、ジオキサン、酢酸エチル等を用いることが好ましい。これらの溶媒は目的に応じて1種類のみ、又は2種類以上併用して用いても良い。
ポリアセタール樹脂(A)、及び変性植物繊維(B)を有機液体(C)の存在下で混合する混合工程において、有機液体(C)の配合量としては、変性植物繊維(B)100質量部に対して、0.1〜1,000,000質量部が好ましく、1〜100,000質量部がより好ましく、10〜10,000質量部がさらに好ましい。有機液体(C)の配合量を10質量部以上に設定することで、変性植物繊維(B)を均一に膨潤させられる。また、有機液体(C)の配合量を10,000質量部以下に設定することで、製造時のコストを低減出来るという効果が得られる。
また、ポリアセタール樹脂(A)、及び変性植物繊維(B)を有機液体(C)の存在下で混合する混合工程において、変性植物繊維(B)の凝集を起さない範囲で有機液体(C)に水が混入していても、或いは意図的に混合されても構わない。通常、許容される水の量としては有機液体(C)の20質量%未満、より好ましくは10質量%未満である。
混合工程(1)におけるポリアセタール樹脂(A)、変性植物繊維(B)、及びその他の任意の添加剤を有機液体(C)の存在下で混合する方法としては、特に限定されないが、例えば、ミキサー、ブレンダー二軸混練機、ニーダー、ラボプラストミル、ホモジナイザー、高速ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー、遊星攪拌装置、3本ロール等の混合、又は攪拌出来る装置で混合、攪拌した後、二軸混練機、ニーダー固層せん断押出し機等の加熱と攪拌が出来る装置で混練(溶融混練)する方法等が挙げられる。なお、混合中に、加熱、及び/又は減圧を行い、有機液体(C)をある程度除去してもよい。有機液体(C)の存在下で、上記成分を混合することにより、ポリアセタール樹脂(A)中での変性植物繊維(B)の乾燥時の凝集を抑制することが出来、均一な分散体を得ることが出来る。
混合後、得られる混合物は、有機液体(C)を含んでいてもよく、また実質的に含まない粉末やペレットであってもよい。
(2)混練工程
混練工程(2)は、上記の混合工程(1)における混合後、得られる混合物を混練する工程である。
上記の混合物を混練する方法としては、特に限定されないが、例えば、ミキサー、ブレンダー二軸混練機、ニーダー、ラボプラストミル、ホモジナイザー、高速ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー、遊星攪拌装置、3本ロール等の混合、又は攪拌出来る装置で混合、攪拌した後、二軸混練機、ニーダー固層せん断押出し機等の加熱と攪拌が出来る装置で混練(溶融混練)する方法等が挙げられる。また、上記の混合物を公知の粉砕機で粉砕した後に混練しても良い。
上記混練における混練温度としては、例えば、0〜300℃が好ましく、50〜250℃がより好ましい。
また混練工程(2)においては、必要に応じて、ポリアセタール樹脂(A)を加えてもよい。
ポリアセタール樹脂(A)を混練工程(2)において加えると、加えない場合に比べ、より大量の樹脂組成物を得られるという利点がある。
混練工程(2)においては、潤滑剤をさらに添加することが好ましい。
この場合、より優れた摩擦摩耗特性を有する摺動部材を得ることが可能となる。
潤滑剤は、特に制限されるものではないが、潤滑剤としては、例えばフッ素系樹脂、ポリオレフィンワックス、オルガノシロキサン、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド及び脂肪酸塩などが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合せて用いることができる。
フッ素系樹脂としては、例えばポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンなどが挙げられるが、より優れた摩擦摩耗特性を得る観点からは、ポリテトラフルオロエチレンが好ましい。
ポリオレフィンワックスは、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリエチレン共重合体、またはそれらを酸化変性または酸変性することによって極性基を導入した、変性ポリエチレンワックスを意味する。その数平均分子量は適宜選択して決定すればよいが、通常20000未満であり、中でも500〜15000、特に1000〜10000であることが好ましい。
オルガノシロキサンとしては、油、ゴム、樹脂などの性状を有するシリコーン油、シリコーンゴム、シリコーン樹脂などが挙げられ、さらに金属石ケン等を添加したシリコーングリスもオルガノシロキサンに含まれる。オルガノシロキサンの具体例としては、例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリジメチルシロキサンのメチル基の一部がフェニル基と置換されたオルガノシロキサン、ポリジメチルシロキサンのメチル基の一部が水素や炭素数2以上のアルキル基と置換されたオルガノシロキサン、ポリジメチルシロキサンのメチル基の一部がハロゲン化フェニル基と置換されたオルガノシロキサン、ポリジメチルシロキサンのメチル基の一部がフルオロエステル基と置換されたオルガノシロキサン、エポキシ変性オルガノシロキサン、アミノ変性オルガノシロキサン、アルコール変性オルガノシロキサン、アルキルアラルキルオルガノシロキサン、ポリエーテル変性オルガノシロキサンなどが挙げられる。
脂肪酸エステルとしては、例えばステアリン酸、オレイン酸、オクタン酸、ラウリル酸、リシノール酸、ベヘン酸等の高級脂肪酸と、オクチルアルコール、ミリスチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、グリコール類、グリセリン、ペンタエリスリトール等の一価または多価アルコールとのエステルが挙げられる。中でも、ステアリルステアレート、ベヘン酸モノグリセリドが好適に用いられる。
脂肪酸アミドとしては、高級脂肪酸及び/又は多塩基酸とジアミンとの脱水反応によって得られる化合物が好ましい。高級脂肪酸としては、炭素数16以上、例えば炭素数16〜30の飽和脂肪族モノカルボン酸が好ましく、具体的には、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸等が挙げられる。多塩基酸としては、二塩基酸以上のカルボン酸で、例えば、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ピメリン酸、アゼライン酸等の脂肪族ジカルボン酸類及びフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸並びにシクロヘキシルジカルボン酸、シクロヘキシルコハク酸等の脂環族ジカルボン酸等が挙げられる。 ジアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、ヘキサメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン、トリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、フェニレンジアミン、イソホロンジアミン等が挙げられる。具体的には、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、モンタン酸アミド、メチレンビスステアリルアミド、エチレンビスステアリルアミド等が挙げられる。
脂肪酸金属塩としては、ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、オクタン酸、ラウリル酸、べへニン酸、リシノール酸などの高級脂肪酸類と、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、銅などの金属との金属塩が挙げられる。
樹脂組成物中の潤滑剤の配合量は、特に制限されるものではないが、得られる樹脂組成物中のポリアセタール樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは2〜50質量部であり、より好ましくは5〜20質量部である。
なお、混練工程(2)の混練中に有機液体(C)を除去してもよいが、好ましくは、混合工程(1)の段階で、混練工程(2)の処理を行うポリアセタール樹脂と変性植物繊維の混合物の全量に対して有機液体(C)の含有量が10質量%以下となるまで除去しておくことが好ましい。
(3)成形工程
成形工程(3)は、混練工程(2)で製造された樹脂組成物を成形して摺動部材を製造する工程である。
上記樹脂組成物の成形方法としては、例えば射出成形、押出成形、圧縮成形、ブロー成形、真空成形、発泡成形、回転成形、ガスインジェクション成形などの方法を用いることができる。
上記混合工程(1)及び混練工程(2)を経て製造される樹脂組成物は、ポリアセタール樹脂(A)と、変性ミクロフィブリル化植物繊維とを少なくとも含む。
ここで、「変性ミクロフィブリル化植物繊維」とは、変性植物繊維をナノサイズレベルまで解きほぐしたものである。
変性ミクロフィブリル化植物繊維の繊維径の平均値は通常4〜800nmであり、好ましくは20〜500nmであり、特に好ましくは10〜400nmである。
ここで、変性ミクロフィブリル化植物繊維の繊維径の平均値は、ヘキサフルオロイソプロパノールで樹脂を除去した後、電子顕微鏡の視野内の変性ミクロフィブリル化植物繊維の少なくとも50本以上について測定した時の平均値である。
また樹脂組成物中の変性ミクロフィブリル化植物繊維の配合量は、特に制限されるものではないが、ポリアセタール樹脂(A)100質量部に対し、好ましくは1〜30質量部であり、より好ましくは3〜12質量部である。
本発明の摺動部材の形状は、特に限定されるものではなく、用途に応じた形状でよい。
更に摺動部材は、優れた摩擦摩耗特性及び剛性が要求される部材として使用出来る。例えば摺動部材は、高トルク歯車などの成形歯車、自動車用ウインドウレギュレーターのキャリアープレートなどのスライダー部品、ワイパーモーターシステム部品などの軸受等として有効に使用することが出来る。
以下、本発明について実施例及び比較例を挙げてより具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<リファイナー処理植物繊維の調製>
針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)のスラリー(スラリー濃度:2質量%)をシングルディスクリファイナー(熊谷理機工業(株)製)に通液させ、カナディアンスタンダードフリーネス(CSF)が100ml以下となるまで繰り返しリファイナー処理を行った。次いで得られたスラリーを遠心分離機((株)コクサン製)を用いて20質量%まで濃縮し、NBKP(リファイナー処理)を調製した。
<アルケニル無水コハク酸(ASA)変性植物繊維の調製>
上記の含水のNBKP(リファイナー処理)10,000g(固形分2,000g)にN−メチルピロリドン(NMP)を8,000g加え、3本ブレード型撹拌・混合機((株)井上製作所製:「トリミックスTX−50」)に投入した後、攪拌を開始し、40〜50℃で減圧脱水した。次いで、T−NS135(無水コハク酸以外の炭素数が16のASA、星光PMC(株)製)を1,988g、炭酸カリウムを170g加え、65℃で1.5時間反応させた。反応後、アセトン、エタノール、酢酸水、水で順次洗浄し、さらにエタノールによって溶媒置換を行い、エタノール含有のASA変性植物繊維(ASA変性NBKP)を得た。
<ASA変性植物繊維と樹脂との複合化>
上記のエタノール含有ASA変性植物繊維に、エタノールを加えて固形分濃度を3.0質量%に調製した。このエタノールに分散されたASA変性NBKP(固形分54g)に、ポリアセタールコポリマー(POM、三菱エンジニアリングプラスチックス製、商品名「ユピタールF30」)を粉砕したPOM粉末(平均粒子径12μm、以下同様)46gをエタノールに分散させ固形分濃度を10.0質量%に調製した分散液を、ビーカー内でプロペラ撹拌しながら混合した。得られた樹脂混合物分散液を吸引ろ過した後、トリミックスにより撹拌しながら減圧乾燥を行いASA変性NBKPとPOMとの混合物(マスターバッチ)を調製した。このマスターバッチの植物繊維由来成分の含有率は、30質量%である。
次いで、得られたマスターバッチとPOM粉末を、表1に示す配合組成で混合した物を、東芝機械製の二軸押出機(TEM18SS、スクリュー径:18mm、L/D:48)にてスクリュー回転100rpm、シリンダー温度190℃、吐出量1kg/時間で溶融混練した後、ペレット化した。最終的に得られた樹脂組成物の植物繊維由来成分の含有割合は10質量%である。なお、表1において、配合成分の配合量の単位は質量%である。
[実施例2]
実施例1の<ASA変性植物繊維の調製>において、植物繊維とASAの反応後、アセトン、エタノール、水で順次洗浄し、カルボキシル基がカリウム塩で変性された水含有ASA変性植物繊維を得た。これを水に分散させて、3質量%の分散液とし、攪拌している所に16質量%の塩化カルシウム水溶液を添加して1時間攪拌することにより、カルボキシル基がカルシウム塩で変性された水含有ASA変性植物繊維を得た。これを吸引ろ過した後、イソプロパノールで溶媒置換することにより、カルボキシル基がカルシウム塩で変性されたイソプロパノール含有ASA変性植物繊維(ASA−Ca変性NBKP)を得た。また、得られたASA−Ca変性NBKPに、イソプロパノールを加えて固形分濃度を3.0質量%に調製した。このイソプロパノールに分散されたASA−Ca変性NBKP(固形分54g)に、POM粉末46gをエタノールに分散させ固形分濃度を10.0質量%に調製した分散液を、ビーカー内でプロペラ撹拌しながら混合した。得られた樹脂混合物分散液を吸引ろ過した後、トリミックスにより撹拌しながら減圧乾燥を行いASA−Ca変性NBKPと樹脂の混合物(マスターバッチ)を調製した。このマスターバッチの植物繊維由来成分の含有率は30質量%である。
次いで、得られたマスターバッチとPOM粉末を、表1に示す配合組成で混合した物を、東芝機械製の二軸押出機(TEM18SS、スクリュー径:18mm、L/D:48)にてスクリュー回転100rpm、シリンダー温度190℃、吐出量1kg/時間で溶融混練した後、ペレット化した。最終的に得られた樹脂組成物の植物繊維由来成分の含有割合は10質量%である。
[実施例3]
実施例1で得られたマスターバッチとPOM粉末とポリテトラフルオロエチレン(MC山三ポリマー社製:商品名「サンフロンSG−3000」)を、表1に示す配合組成で混合したものを、東芝機械製の二軸押出機(TEM18SS、スクリュー径:18mm、L/D:48)にてスクリュー回転100rpm、シリンダー温度190℃、吐出量1kg/時間で溶融混練し、ペレット化した。最終的に得られた樹脂組成物の植物繊維由来成分の含有割合は10質量%である。
[実施例4]
実施例1で得られたマスターバッチとPOM粉末とポリエチレンワックス(三井化学社製:商品名「ハイワックス720P」)を、表1に示す配合組成で混合したものを、東芝機械製の二軸押出機(TEM18SS、スクリュー径:18mm、L/D:48)にてスクリュー回転100rpm、シリンダー温度190℃、吐出量1kg/時間で溶融混練し、ペレット化した。最終的に得られた樹脂組成物の植物繊維由来成分の含有割合は10質量%である。
[比較例1]
POMのペレット(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製:商品名「F30−03」)を用いた。
[比較例2]
チタン酸カリウムウイスカーとPOMとを、押出機を用いて、表1に示す配合組成でコンパウンドしたペレット(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製:商品名「ユピタールFT2010」)を用いた。
[比較例3]
タルクとPOMとを、押出機を用いて、表1に示す配合組成でコンパウンドしたペレット(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製:商品名「ユピタールTC3015」)を用いた。
(剛性)
実施例1〜4及び比較例1〜3で得られた樹脂組成物のペレットを、射出成形機(製品名:EC−100S、東芝機械社製)を用い、シリンダー温度195℃に設定し、金型温度を90℃に設定して、ISO9988−2規格に準拠して成形した。こうして、4mm厚ISO多目的ダンベル片(ISO試験片)を得た。そして、このISO多目的ダンベル片(ISO試験片)について、曲げ試験機である全自動曲げ試験機(島津社製)を用いて、ISO178に記載の方法に従って、曲げ試験速度2mm/分で曲げ試験を行い、曲げ応力、曲げ弾性率を測定した。これらを剛性の指標とした。結果を表1に示す。剛性についての合格基準は下記の通りとした。

(合格基準)
曲げ弾性率が3000MPa以上で且つ曲げ強度が70MPa以上であること
(摩擦摩耗特性)
実施例1〜4及び比較例1〜3で得られた樹脂組成物のペレットを80℃で4時間乾燥した後、射出成型機(日精樹脂工業社製「PS40」)を用いて、シリンダー温度190℃、金型温度60℃の条件で射出成型し、円筒形スラスト試験片、接触面積2cmの試験片を作製した。この試験片について、温度23℃で摩擦摩耗試験を行い、同材料に対する動摩擦係数、比摩耗量を測定した。これらを摩擦摩耗特性の指標とした。結果を表1に示す。摩擦摩耗特性の合格基準については下記の通りとした。

(合格基準)
下記(1)〜(4)の全ての要件を満たすこと
(1)比摩耗量(同種同士)が160以下であること
(2)動摩擦係数(同種同士)が0.50以下であること
(3)比摩耗量(対金属)が20以下であること
(4)動摩擦係数(対金属)が0.25以下であること

なお、摩擦摩耗試験の試験条件は以下の通りとした。
(同材 動摩擦係数)
線速度:10cm/秒
面圧:0.25MPa
(同材 摩耗)
線速度:30cm/秒
面圧:0.075MPa
(対金属 動摩擦係数)
線速度:30cm/秒
面圧:0.5MPa
(対金属 摩耗)
線速度:30cm/秒
面圧:0.25MPa

Figure 0006243611
表1に示す結果より、実施例1〜4は、剛性及び摩擦摩耗特性のいずれについても合格基準を満たすことが分かった。これに対し、比較例1〜3は、摩擦摩耗特性について合格基準を満たさないことが分かった。
従って、本発明の摺動部材及びその製造方法によれば、優れた摩擦摩耗特性及び剛性を有する摺動部材を実現できることが確認された。

Claims (6)

  1. ポリアセタール樹脂(A)と、
    変性ミクロフィブリル化植物繊維とを含む樹脂組成物からなり、
    前記変性ミクロフィブリル化植物繊維が、解きほぐされた状態の変性植物繊維(B)であり、
    前記変性植物繊維(B)が、植物繊維(B’)とアルキル無水コハク酸又はアルケニル無水コハク酸とのエステル化物である、摺動部材。
  2. さらに潤滑剤を含む請求項1に記載の摺動部材。
  3. 前記潤滑剤が、フッ素系樹脂、ポリオレフィンワックス、オルガノシロキサン、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド及び脂肪酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項2に記載の摺動部材。
  4. (1)ポリアセタール樹脂(A)と、植物繊維(B’)を、植物繊維(B’)を膨潤させることが可能な液体中でアルキル無水コハク酸又はアルケニル無水コハク酸で変性して得られる変性植物繊維(B)とを有機液体(C)の存在下で混合する混合工程と、
    (2)混合工程(1)で得られた混合物を、必要に応じてポリアセタール樹脂(A)を加え、さらに混練する混練工程と、
    (3)混練工程(2)で製造された樹脂組成物を成形して摺動部材を製造する成形工程とを含み、
    前記植物繊維(B’)を膨潤させることが可能な液体が、アミド系溶媒からなる非プロトン性有機溶媒で構成され、
    前記有機液体(C)が、炭素数1〜4の低級アルコールで構成される、摺動部材の製造方法。
  5. 混練工程(2)において、さらに潤滑剤を加える請求項4に記載の摺動部材の製造方法。
  6. 前記潤滑剤が、フッ素系樹脂、ポリオレフィンワックス、オルガノシロキサン、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド及び脂肪酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項5に記載の摺動部材の製造方法。
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