JP2017171698A - 摺動性樹脂組成物 - Google Patents

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徹 堀内
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政人 藤橋
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Abstract

【課題】摺動部材として摺動性に優れた摺動性樹脂組成物を提供する。【解決手段】(A)セルロース由来の水酸基が疎水基で置換された疎水変性セルロースナノファイバー、ならびに(B)(B−1)熱可塑性樹脂および(B−2)熱硬化性樹脂から選ばれた樹脂成分を主成分とする摺動性樹脂組成物、これを成形してなる摺動性部材。【選択図】なし

Description

本発明は、疎水変性セルロースナノファイバーを樹脂中に含有する摺動性樹脂組成物に関する。
機械装置の軸受や歯車などの機構部品としては、従来、金属製のものが用いられているが、近年、樹脂製のものも用いられるようになっている。機構部品には、機械的強度等の機械的物性が求められ、特に表面には硬度と耐摩耗性が求められる。そのため樹脂を材料としてこれらの部品を加工しようとする場合には、樹脂材料の機械的物性を補うことが一般的に行われている。機械的強度や硬度の向上にはガラス繊維、炭素繊維などの繊維強化材の添加、耐摩耗性の向上にはフッ素系樹脂の添加といった方法が採用されている。
これらの添加剤を添加した樹脂組成物では、いずれも特に大量生産に多用されている射出成形において、得られる成形品の形状精度が低下する問題があり、機械部品としての使用に限界を生じる場合がある。
例えば、特許文献1(特許第5129109号公報)では、ポリアセタール樹脂に繊維状セルロース系物質を配合したポリアセタール樹脂組成物が提案されている。しかし、ここで用いられている繊維状セルロース系物質はセルロースナノファイバーでもなく、得られる樹脂組成物は、剛性および耐熱性向上を企図したもので、摺動性の用途ではない。
また、特許文献2(特開2014−148629号公報)には、ナノセルロース中の水酸基を特定の置換基で置換してなる変性ナノセルロースが提案されており、これと樹脂を含む樹脂組成物が提案されている。この特許文献2は、変性セルロースナノファイバーの基本特許と考えられるが、同特許文献において、得られる樹脂組成物の摺動性についての知見はみられない。
さらに、特許文献3(特許第5150792号公報)には、カチオン性セルロースナノファイバーのカチオン基をアニオン性添加剤で中和した変性セルロースナノファイバーが提案されており、またこの変性セルロースナノファイバーに熱可塑性樹脂を配合した樹脂組成物が提案されている。しかしながら、この特許文献の変性セルロースナノファイバー含有成形用樹脂組成物は、構造材として用いられるもので、摺動性部材についてなんらの記載も示唆もない。
特許第5129109号公報 特開2014−148629号公報 特許第5150792号公報
本発明は、摺動部材用途に有用な摺動性樹脂組成物を提供することである。
本発明は、以下の(1)〜(8)により構成される。
(1)(A)セルロース由来の水酸基が疎水性の置換基で変性された疎水変性セルロースナノファイバー、ならびに(B)(B−1)熱可塑性樹脂および(B−2)熱硬化性樹脂から選ばれた樹脂成分を主成分とする摺動性樹脂組成物。
(2)(A)疎水変性セルロースナノファイバーが、セルロース由来の水酸基の少なくとも一部がエーテル化あるはエステル化されてなる(1)に記載の摺動性樹脂組成物。
(3)(A)疎水変性セルロースナノファイバーの平均繊維径が10〜100nmである(1)または(2)に記載の摺動性樹脂組成物。
(4)(B−1)熱可塑性樹脂が、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアミド樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、アクリロニトリル−スチレン(AS)樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、エチレンビニルアルコール樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリケトン樹脂、および環状ポリオレフィン樹脂の群から選ばれた少なくとも1種である、(1)〜(3)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(5)(B−2)熱硬化性樹脂が、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ジアリル(テレ)フタレート樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、フラン樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂、および熱硬化性ポリイミド樹脂の群から選ばれた少なくとも1種である(1)〜(3)のいずれに記載の摺動性樹脂組成物。
(6)固形換算で、(A)疎水変性セルロースナノファイバーが0.5〜20重量%、(B)樹脂成分が99.5〜80重量%[ただし、(A)+(B)=100重量%]である、(1)〜(5)のいずれかに記載の摺動性樹脂組成物。
(7)(A)変性ナノファイバーと(B)樹脂成分とを混練する、(1)〜(6)のいずれかに記載の摺動性樹脂組成物の製造方法。
(8)上記(1)〜(6)のいずれかに記載の摺動性樹脂組成物を成形してなる、摺動部材。
本発明の摺動性樹脂組成物は、特に摺動の負荷(荷重P、速度V)が高い場合でも、溶融することなく安定した低摩擦性、低摩耗性を示し、従来の摺動性樹脂組成物では対応不可能であった高い負荷用途において有用であり、摺動部材の用途に有用である。
ピンオンディスク型摩擦摩耗試験機の構成図である。 ジャーナル型摩擦摩耗試験機の構成図である。 実施例7の、ジャーナル型摩擦摩耗試験機における摺動試験後の試験片摺動界面をSEMにて観察した電子顕微鏡写真である。
本発明の摺動性樹脂組成物は、マトリックスとなる樹脂成分中にセルロース由来の水酸基が疎水性の置換基で置換された変性ナノファイバーを配合しているので、次のような効果を奏する。
すなわち、本来、親水性であるセルロースナノファイバーの水酸基を疎水性の置換基(例えば、長鎖脂肪酸)でブロックした疎水変性セルロースナノファイバーを、例えばポリアセタール樹脂(POM)とコンパウンドした材料(摺動性樹脂組成物)は、POM単独に比べて摩擦摩耗特性が大きく向上する。この摩擦摩耗特性は、比較的低負荷状態では、市販のPOM摺動材料とほぼ同等であるが、摺動の負荷(荷重P、速度V)が市販摺動材料が摺動発熱により溶融する程度にまで高くなっても、摩擦係数はほぼ変わらず、且つ安定した低摩耗性を示す。
これらの現象は、疎水変性セルロースナノファイバーの、組成物のマトリックス成分である樹脂中への分散性向上による補強効果の向上(耐摩耗性、耐高負荷条件)、疎水変性によるセルロースナノファイバーとマトリックス樹脂との密着性向上(耐摩耗性、耐高負荷条件)、マトリックス樹脂の摩耗に伴いセルロースナノファイバーが摺動界面に露出し、配列することによる真実接触面積の低減(低摩擦化)などに起因するものと考えられる。
以下、本発明の摺動性樹脂組成物について、構成要件別に説明する。
<セルロースナノファイバーの原料>
ここで、(A)疎水変性セルロースナノファイバーの製造に使用するセルロースの原料は、繊維状、粒状などの任意の形態であってもよい。セルロース原料は、リグニンやヘミセルロースを除去した結晶セルロースが好ましい。また、市販の原料を使用してもよい。メディアレス分散機でセルロースを処理すると、セルロースは繊維の長さを保ったまま繊維同士の絡まりがほどけて細くなるが、処理条件を変えることで、繊維の切断もしくは分子量を低下させることも可能である。なお、本発明において「ナノファイバー」とは、上記のように、繊維の幅がナノサイズになったものを意味する。例えばセルロースは、本発明の方法の実施により繊維同士がほどけて1本の最小単位の繊維になると、その直径は10〜50nm程度となる。セルロース原料ないしナノファイバーの直径(幅)は、電子顕微鏡写真により測定することができる。このような繊維は、長さはナノサイズではないが、直径(幅)がナノサイズであるので、本発明においてナノファイバーと指称する。
<セルロースナノファイバーの変性>
本発明の(A)疎水変性セルロースナノファイバーは、セルロース由来の水酸基が化学的に疎水変性(水酸基の水素原子が疎水性の置換基で置換)されているものである。水酸基が疎水変性されたセルロースナノファイバー(以下、「疎水変性セルロースナノファイバー」ということがある。)は、未変性のセルロースナノファイバーに比べて、セルロースナノファイバー表面に存在する水酸基が減少しているため、セルロースナノファイバー間の水素結合による強い密着が抑制され、樹脂中での分散性に優れている。また、疎水変性セルロースナノファイバーは、未変性のセルロースナノファイバーに比べて、耐熱性も優れる。そのため、これを含有する成形体の耐熱性も向上する。
疎水変性セルロースナノファイバーにおける変性率(セルロースナノファイバー中の全体の水酸基のうち、置換基により変性される割合)は、特に限定されるものではなく、100%でもよいが、通常、0.01%〜50%であることが好ましく、10%〜35%であることがより好ましい。
変性率は、元素分析により得られた炭素、水素、酸素の元素割合から算出できる。
水酸基の変性は、例えばエーテル化、エステル化を挙げることができる。
エーテル化としては、例えば、アルキルエーテル化、シリルエーテル化、ベンジルブロマイド等によるエーテル化等が挙げられる。
アルキルエーテル化では、アルキルエーテル化剤により置換基としてアルキル基が導入される。アルキルエーテル化剤としては、メチルクロライド、エチルクロライド等のハロゲン化アルキル;炭酸ジメチル、炭酸ジエチル等の炭酸ジアルキル;硫酸ジメチル、硫酸ジエチル等の硫酸ジアルキル;エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイド等が好ましい。
シリルエーテル化では、シリルエーテル化剤により置換基としてシリル基が導入される。シリルエーテル化剤としては、n−ブトキシトリメチルシラン、tert−ブトキシトリメチルシラン、sec−ブトキシトリメチルシラン、イソブトキシトリメチルシラン、エトキシトリエチルシラン、オクチルジメチルエトキシシラン又はシクロヘキシルオキシトリメチルシラン等のアルコキシシラン;ブトキシポリジメチルシロキサン等のアルコキシシロキサン;ヘキサメチルジシラザン、テトラメチルジシラザン、ジフェニルテトラメチルジシラザン等のジシラザン;トリメチルシリルクロライド、ジフェニルブチルクロライド等のシリルハライド;tert−ブチルジメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート等のシリルトリフルオロメタンスルホネート;などが挙げられる。これらの中でも、ケイ素原子に結合したアルキル基を有するアルキルシリルエーテル化剤が好ましい。
エステル化では、エステル化剤により置換基として、アセチル基等のアシル基が導入される。エステル化剤としては、ヘテロ原子を含んでも良いカルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸ハロゲン化物が挙げられ、酢酸、プロピオン酸、酪酸、アクリル酸、メタクリル酸及びこれらの誘導体が好ましく、酢酸、無水酢酸、無水酪酸がより好ましい。
エーテル化、エステル化の中でも、アルキルエーテル化、アルキルシリルエーテル化、アルキルエステル化が、樹脂、特に親油性樹脂への分散性を向上させるために好ましい。
セルロースナノファイバー(未変性または変性のセルロースナノファイバー)は、公知の方法により製造できる。
すなわち、セルロースナノファイバーの原料は、上記のとおりである。
含セルロース原料の形状は特に限定されないが、機械的せん断の容易さ、化学的処理における溶媒の浸透促進の観点から、含セルロース原料を適宜粉砕してから用いることが好ましい。
解繊処理には、機械的せん断、化学的処理の両方が利用できる。化学的処理としては、N−メチルモルフォリン−N−オキシド(NMMO)法、銅アンモニア溶液法、イオン液体法等が挙げられる。
これらの中でも化学的処理が好ましく、その中でも、簡便に解繊度や結晶化度を制御できる、高分子量のセルロースナノファイバーが得られやすい、セルロースナノファイバーに与えるダメージが少なく、高耐熱性のものが得られる等の利点があることから、イオン液体法が好ましい。
イオン液体法は、イオン液体を含有する溶液(以下、処理液)を使用する方法で、この処理液を用いることにより、含セルロース原料を解繊処理できる。具体的には、処理液に含セルロース原料を添加し、撹拌すると、含セルロース原料が膨潤、溶解してセルロースナノファイバーが得られる。このときの処理液中のイオン液体の種類や濃度、撹拌条件、処理時間等を調節することで、セルロースナノファイバーの解繊度、結晶化度等を調節することができる。解繊度が高いほど、処理液中に含まれる凝集塊の最小太さが小さくなる。
前記処理液中で、解繊処理に続いて、上記のように、化学的に変性を行うことが好ましい。
化学変性としては上述したような、エーテル化、エステル化によるものが好ましい。使用するエーテル化剤、エステル化剤はそれぞれ上記のとおりである。
エーテル化剤、エステル化剤の使用量は、セルロースナノファイバー中の全体の水酸基のうち、置換基により化学変性される割合に応じて設定される。
上記のようにして解繊処理、及び化学変性を行った後の処理液をろ過することにより、セルロースナノファイバーを回収できる。
回収したセルロースナノファイバーは、樹脂と混練して複合材料とされる。
また、疎水変性セルロースナノファイバーとしては、例えばセルロースナノファイバーを構成するセルロース中の水酸基の一部が特定の式(1)、すなわち「―O−CO−X」で表される置換基によって置換された変性ナノセルロースを挙げることができる[上記特許文献2(特開2014−148629号公報の請求項1)]。セルロースナノファイバーの水酸基を疎水性の置換基で化学変性するについては、この特許文献2(特開2014−148629号公報)の段落「0038」〜「0234」に詳述されている。
さらに、本発明に用いられる(A)疎水変性セルロースナノファイバーとしては、例えば上記特許文献3(特許第5150792号公報)に記載されているような、カチオン性セルロースナノファイバーのカチオン基をアニオン性添加剤で中和した変性セルロースナノファイバーであってもよい。このような変性セルロースナノファイバーは、当該特許公報の段落「0016」〜「0038」に詳述されている。
<(A)疎水変性セルロースナノファイバー>
本発明により得られる(A)疎水変性セルロースナノファイバーは、繊維径が100nm以下、より好ましくは80nm以下、さらに好ましくは60nm以下、特に40nm以下である。本発明のセルロースナノファイバーは、繊維径が非常に細く、開繊が不十分なセルロースは実質的に存在せず、水に分散させた場合に透明な溶液に近い外観を有し、水の中にナノファイバーが分散していることは肉眼的には認められず、透明な分散液(低濃度の場合)または透明ゲルもしくは不透明ゲル(高濃度の場合)を得ることができる。
なお、本発明に用いられる(A)疎水変性セルロースナノファイバーは、上記のようにして製造されたものに限定されるものではなく、例えば水分散パルプを溶媒で膨潤させ上記のような変性処理を行ない、変性パルプの状態で、(B−1)熱可塑性樹脂、例えばポリアセタール樹脂(POM)と混合、二軸混練押出して押出機のスクリュによるせん断力でナノ化、分散させてナノ化したものであってもよい。
<(B)樹脂成分>
本発明の樹脂組成物に用いられるマトリックス成分となる(B)樹脂成分としては、(B−1)熱可塑性樹脂、あるいは(B−2)熱硬化性樹脂が挙げられる。
(B−1)熱可塑性樹脂:
ここで、熱可塑性樹脂とは、加熱により溶融成形を行う樹脂を言う。その具体例としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアミド樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、アクリロニトリル−スチレン(AS)樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、エチレンビニルアルコール樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリケトン樹脂、および環状ポリオレフィン樹脂の群から選ばれた少なくとも1種が挙げられる。
なお、本発明の樹脂組成物においては、(A)疎水変性セルロースナノファイバーは、耐熱性が充分ではない場合があるので、(B−1)熱可塑性樹脂としては、融点の比較的低い、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアミド樹脂のうち、ナイロン6などが特に好適に用いられる。
(B−2)熱硬化性樹脂
本発明の樹脂組成物において、(B)樹脂成分として、(B−2)熱硬化性樹脂を用いる場合には、熱硬化性樹脂は、本発明の樹脂組成物において、セルロースナノファイバーと均一に分散した状態で存在している。熱硬化性樹脂の種類に特に制限はない。熱硬化性樹脂の例としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などが挙げられる。これらの熱硬化性樹脂は1種を単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。これらの熱硬化性樹脂のうち、特にエポキシ樹脂を用いることが、セルロースナノファイバーとの均一な分散性が一層高くなる点から好ましい。
<樹脂組成物中の各成分の割合>
本発明の樹脂組成物は、固形分換算で、通常、(A)変性ナノファイバーが0.5〜20重量%、好ましくは1〜10重量%、(B)樹脂成分が99.5〜80重量%、好ましくは99〜90重量%[ただし、(A)+(B)=100重量%]である。
(A)成分が0.5重量%未満では得られる樹脂組成物の強度、寸法安定性、摺動特性が低下して、樹脂単体との差別化が困難となり、一方20重量%を超えると溶融粘度が高くなり得られる樹脂組成物の成形性が劣り、またセルロースナノファイバーの分散性が劣り凝集物が多く均一分散しにくくなる。
また、(B)樹脂成分が80重量%未満では溶融粘度が著しく高くなって成形性が劣り、また樹脂混練工程にて複合材が得られなくなり、セルロースナノファイバーの切断、分解が生じやすくなり組成物の強度等がかえって低下する可能性があり、一方99.5重量%を超えると樹脂単体との差別化が困難となり、セルロースナノファイバーによる補強効果が発揮されず、摺動特性への効果もほとんど見られなくなる。
<樹脂組成物の製造方法>
本発明の摺動性樹脂組成物は、上記の(A)疎水変性セルロースナノファイバーおよび(B)樹脂成分を混練することにより得られる。
溶融混練装置としては、単軸押出機、二軸押出機、二軸混練機、ニーダー、バンバリーミキサー、往復式混練機(BUSS KNEADER)、ロール混練機等、公知の混練装置を使用する事ができる。これらのうち、生産性や作業の簡便性を考慮すると、単軸押出機、二軸押出機、二軸混練機、バンバリーミキサー、往復式混練機が好ましい。溶融混練装置の選定にあたって、混練機内部の密閉性が高い装置を選んだ方が、より効果的に高い分散性を有し、かつ、粗大凝集物が実質的に存在しない植物繊維含有樹脂組成物を製造することができる。
具体的な溶融混練方法としては、例えば以下のような方法を挙げることができる。すなわち、あらかじめ、(A)疎水変性セルロースナノファイバーと(B)樹脂成分とを、ターブラーミキサーやスーパーミキサー、スーパーフローター、ヘンシェルミキサー等で均一に混合させ、それらを単軸押出機または二軸押出機に投入し、溶融混練を行う方法、あるいは、上記(A)疎水変性セルロースナノファイバーと(B)樹脂成分とを、単軸押出機または二軸押出機で溶融混練する方法などを例示できる。なお、溶融混練工程において発生する水分その他の揮発分を除去するため、ベントの開放や、脱気設備を用いてもよい。
本発明の脂組成物の製造における、溶融混練時の温度は、(B)樹脂成分の溶融温度に応じて適宜設定されるが、例えば、70〜220℃の範囲内とされる。特に、(B)樹脂成分としてとしてオレフィン系樹脂を用いる場合、混練温度としては、70℃〜220℃の範囲、好ましくは80℃〜220℃の範囲、さらに好ましくは85℃〜220℃、より好適には90℃〜200℃の範囲がよい。この範囲を下回る場合、混練すべき樹脂が溶融せず、実質的に製造する事が不可能である。この範囲を上回る場合、製造に供した(A)疎水変性セルロースナノファイバーが熱によるダメージを受けて分子鎖の断裂、酸化劣化、変性等が発生し、機械物性を低下させるばかりでなく、不快な臭気の発生や変色につながる。
この場合の溶融混練時間は、(A)疎水変性セルロースナノファイバー、(B)樹脂成分との分散性を確保する面から、長い方が好ましいが、生産性との兼ね合いを考えて適宜設定される。例えば、バンバリーミキサーの様なバッチ式の混練機を用いた場合、1〜100分の範囲内であれば、植物繊維の修飾と生産性を両立する事ができるが、生産性を考慮に入れなければ、これ以上の時間であっても製造は可能である。また、例えば、単軸押出機、二軸押出機、往復式混練機(BUSS KNEADER)の様な連続式の混練機を用いた場合、その滞留時間は1〜20分の範囲内であれば、分散性と生産性を両立することができるが、生産性を考慮に入れなければ、これ以上の時間であっても、あるいは混練機のパス回数を増しても製造は可能である。
なお、(B)樹脂成分として、(B−2)熱硬化性樹脂を用いる場合には、この溶融混練時には、硬化触媒あるいは硬化剤を加えずに、この溶融混練時に熱硬化が生じないようにする手立てを講じる必要がある。
また、溶融混練後の粉砕機としては、ハンマーミル、カッターミル、ピンミルなどの、回転刃と固定刃を備え、回転刃が高速で回転して粉砕する方式の一般のプラスチック用粉砕機が用いられる。特に、回転式粉砕機の材料出口に一定メッシュのスクリーンを備え、粉砕物の最大粒度を所望レベル以下にそろえることができるものが好ましい。
このようにして得られた粉砕材料は、一般に用いられる成形プロセス、すなわち圧縮成形、トランスファ成形、射出成形などに好適に使用可能である。
<他の添加剤>
なお、本発明の樹脂組成物には、その用途に応じて従来公知の各種添加剤を含有しても良く、例えば、加水分解防止剤、着色剤、難燃剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、離型剤、消泡剤、レベリング剤、光安定剤(例えば、ヒンダードアミン等)、酸化防止剤、無機フィラー、有機フィラー等をあげることができる。
<成形>
以上のようにして得られる本発明の樹脂組成物は、各種の成形方法で成形品とされるが、成形方法は、熱可塑性樹脂組成物や熱硬化性樹脂組成物により異なる面があり、以下の成形方法から適宜使い分けて成形すればよい。
すなわち、本発明の樹脂組成物から板状の製品を製造するのであれば、押し出し成形法が一般的であるが、平面プレスによっても可能である。この他、異形押し出し成形法、ブロー成形法、圧縮成形法、真空成形法、射出成形法等を用いることが可能である。また、フィルム状の製品を製造するのであれば、溶融押出法の他、溶液キャスト法を用いることができ、溶融成形方法を用いる場合、インフレーションフィルム成形、キャスト成形、押出ラミネーション成形、カレンダー成形、シート成形、繊維成形、ブロー成形、射出成形、回転成形、被覆成形等が挙げられる。また、活性エネルギー線で硬化する樹脂の場合、活性エネルギー線を用いた各種硬化方法を用いて成形体を製造することができる。特に、液状の熱可塑性樹脂にセルロースナノファイバーを添加する場合には、成形材料をプリプレグ化してプレスやオートクレーブにより加圧加熱する成形法が挙げられ、この他にもRTM(Resin Transfer Molding)成形、VaRTM(Vaccum assist Resin Transfer Molding)成形、FW(Filament Winding)成形、積層成形、ハンドレイアップ成形等が挙げられる。
本発明の摺動性樹脂組成物は、特に射出成形により成形すると、得られる摺動部材の表面にセルロースナノファイバーが配向するので、一段と優れた摺動性が得られて好ましい成形手段である。
また、摺動性に優れた摺動部材を得るためには、本発明の摺動性樹脂組成物を射出成形することが特に好ましい。射出成形では、得られる成形品の表面に溶融樹脂の流動方向に沿ってセルロースナノファイバーが配向するので、特に摺動性に一段と優れたものが得られる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、%は重量基準である。
実施例1〜7、比較例1〜5[(B)成分としてポリアセタール樹脂(POM)を用いた例]
(i)本実施例に用いられる材料として、
POM ニート(ポリアセタール樹脂); ユピタール F30−03 (三菱エンジニアリングプラスチックス製)
CNF(疎水変性セルロースナノファイバー)/POM(ポリアセタール樹脂)コンパウンド; CNF5%、CNF10% (三菱エンジニアリングプラスチックス、試作材)
を用いた。
なお、上記CNF(疎水変性セルロースナノファイバー)は、セルロースの水酸基の約33%を長鎖脂肪酸基により疎水変性したものである。(以下、同様)
(ii)材料調製
POM/CNF 1%、3% 材は、 上記POM/CNF5%ペレットにPOMニートペレットを所定量混合し、二軸混練押出機(BT―30、(株)プラスチック工学研究所製、L/D=30)にて混練してCNFコンテントを調節した射出成形用ペレットを作成した。
このペレットを用いて、トライボロジー試験用テストピース(φ5×15L:ピン試料、φ25×φ20×7L:ジャーナル軸受試料)を射出成形した。
なお、全ての材料は、成形前に80℃×12時間以上、熱風乾燥炉で乾燥した。
(iii)トライボロジー試験
1)ピンオンディスク試験
試験機: ピンオンディスク型摩擦摩耗試験機(スターライト工業(株)製)(図1参照)
速度: 0.5〜3 m/s
荷重: 0.5〜2 MPa
相手ディスク: S45C(Ra=0.3μm) ♯320フラップホイール研磨
無潤滑、無温調
2)ジャーナル軸受試験
試験機: ジャーナル型摩擦摩耗試験機(スターライト工業(株)製)(図2参照)
速度: 0.5 m/s
荷重: 1 MPa
相手軸 : S45C(Ra=0.3μm) ♯320フラップホイール研磨
無潤滑、無温調
(iv)試験結果
1)軽負荷の場合(ピンオンディスク試験)
ピンオンディスク試験において軽負荷条件での試験結果を実施例1〜4、比較例1に示す。
CNF(疎水変性セルロースナノファイバー)1〜10%の範囲で、POMニート(CNF無添加)に比べ摩擦係数ならびに摩耗高さが低く大幅に摩擦摩耗特性が改善されている。
2)高負荷の場合(ピンオンディスク試験)
同じくピンオンディスク試験において、高負荷条件では、POMニートが溶融するにもかかわらずPOM/CNF 5%材では低摩擦、低摩耗を維持している。さらにPOM系の市販摺動材料と比べても摩擦係数が低く、摩耗高さは約1/2となっている。結果を表2に示す。
3)高負荷の場合(ジャーナル軸受試験)
よりすべり軸受の摺動形態に近いジャーナル軸受試験による、POM/CNF 5%場合(実施例6、実施例7)の場合の結果を表3に示す。
上記のピンオンディスク試験では、ポリマーテストピースはほぼ開放系で摺動し熱放散性は非常に高いが、ジャーナル軸受試験ではポリマーテストピースを金属ハウジングに組み込んで摺動させるので摺動発熱の放散性が低く、そのためにPV限界としては低くなる。
ジャーナル軸受試験による摺動界面の形態観察
上記ジャーナル型摩擦摩耗試験における摺動試験(実施例7)後のテストピースの摺動界面をFE−SEM((株)日立製作所、S−4200)にて観察した結果を図3に示す。
大きな溝状のものは、相手軸との摺動により形成された摺動痕で、摺動方向に平行している。そこに比較的小さなCNFが摺動方向に平行してCNFが露出しているのが判る。
このように、CNFが摺動界面に露出することで真実接触面積が小さくなり、摩擦係数が低減するとともに、硬い結晶からなるCNFが荷重を支えることで摩耗を下げる効果が現れたと考えられる。
実施例8〜9、比較例6〜8[(B)成分としてポリオレフィン系樹脂ベースの例]
i)本実施例に用いられる材料として、
PPニート(ポリプロピレン樹脂単独) プライムポリプロ J106MG (株式会社プライムポリマー製)
HDPEニート(高密度ポリエチレン樹脂単独) サンテック J240J (旭化成ケミカルズ株式会社製)
PP/CNF(疎水変性セルロースナノファイバー)コンパウンド CNF30% (星光PMC株式会社製)
HDPE/CNFコンパウンド CNF10% (中越パルプ工業株式会社製)
疎水変性パルプ (星光PMC株式会社製)
を用いた。
なお、ここでの疎水変性パルプとは、ナノファイバー化する前のパルプの段階で疎水変性したもので、2軸混練押出機による樹脂とのコンパウンド工程において、押出機スクリュのせん断作用によりパルプを解繊してナノファイバー化し、樹脂中にセルロースナノファイバーを均一に分散させるためのものである。
(ii)材料調製
ポリオレフィン系樹脂ベースについては、上記PP/CNF30%ペレットあるいはHDPE10%ペレットにそれぞれ上記PPニート、HDPEニートを混合して上で二軸混練押出機(BT―30、(株)プラスチック工学研究所製、L/D=30)にて混練してCNF5%に調製した射出成形用ペレットを作成した。
このペレットを用いて、トライボロジー試験用テストピース(φ5×15L:ピン試料)を射出成形した。
なお、全ての材料は、成形前に80℃×12時間以上、熱風乾燥炉で乾燥した。
(iii)トライボロジー試験
上記のトライボロジー試験のうち、ポリオレフィン系樹脂ベースに関してはピンオンディスク試験のうち軽負荷条件のみ行った。
<ピンオンディスク試験>
試験機: ピンオンディスク型摩擦摩耗試験機(スターライト工業(株)製)(図1参照)
速度: 0.5 m/s
荷重: 0.5 MPa
相手ディスク : S45C (Ra=0.3μm) ♯320フラップホイール研磨
無潤滑、無温調
(iv)試験結果
結果を表4に示す。
PPベースでは、PPニートは試験時間20時間で13.5mm摩耗する(試験開始後3時間あまりで試験片の許容範囲を超えて摩耗量が計測不能となり、下表の値は直線的に摩耗すると仮定した外挿値)のに対し、CNFの添加により2.85mmにまで低減した。(PPはもともとの摩耗が高く、CNFを添加しても実用的ではない)
また、HDPEでは未変性CNF(5%)をコンパウンドしたものは摩擦係数、摩耗高さともにHDPEニートより高い(特に摩耗高さ)が、疎水変性したCNFを添加したHDPEはHDPEニートと遜色ないレベルにまで摩擦係数、摩耗高さともに低減した。疎水変性CNFを添加することでHDPEマトリックスとCNFの接着性が向上するとともに、CNFそのものの分散性が向上した効果であると推察できる。
なお、表4中、「PO」はポリオレフィン系樹脂を示す。
本発明の摺動性樹脂組成物は、産業機器、オフィス機器における軸受、歯車、すべり部材などの摺動用途に有用であるほか、自動車の機構部品や家庭用電化製品用部品、または電気・電子機器用品の分野に利用でき、これにより優れた性能、効果を発揮する。

Claims (8)

  1. (A)セルロース由来の水酸基を疎水性の置換基で変性された疎水変性セルロースナノファイバー、ならびに(B)(B−1)熱可塑性樹脂および(B−2)熱硬化性樹脂から選ばれた樹脂成分を主成分とする摺動性樹脂組成物。
  2. (A)疎水変性セルロースナノファイバーが、セルロース由来の水酸基の少なくとも一部がエーテル化あるはエステル化されてなる請求項1記載の摺動性樹脂組成物。
  3. (A)疎水変性セルロースナノファイバーの平均繊維径が10〜100nmである請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. (B−1)熱可塑性樹脂が、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアミド樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、アクリロニトリル−スチレン(AS)樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、エチレンビニルアルコール樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリケトン樹脂、および環状ポリオレフィン樹脂の群から選ばれた少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。
  5. (B−2)熱硬化性樹脂が、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ジアリル(テレ)フタレート樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、フラン樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂、および熱硬化性ポリイミド樹脂の群から選ばれた少なくとも1種である請求項1〜3いずれに記載の樹脂組成物。
  6. 固形換算で、(A)疎水変性セルロースナノファイバーが0.5〜20重量%、(B)樹脂成分が99.5〜80重量%[ただし、(A)+(B)=100重量%]である、請求項1〜5いずれかに記載の樹脂組成物。
  7. (A)ナノファイバーと(B)樹脂成分とを混練する、請求項1〜6いずれかに記載の摺動性樹脂組成物の製造方法。
  8. 請求項1〜6いずれかに記載の摺動性樹脂組成物を成形してなる、摺動部材。


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