JP7108727B1 - 樹脂複合体の製造方法、及びセルロース繊維予備解繊物 - Google Patents

樹脂複合体の製造方法、及びセルロース繊維予備解繊物 Download PDF

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Abstract

【課題】 高い引張弾性率および高い引張強度を有し、さらに、引張伸びとのバランスに優れる樹脂複合体を提供する。【解決手段】 樹脂およびセルロース繊維を含む樹脂複合体であって、前記樹脂複合体は、前記樹脂と、セルロース繊維予備解繊物とを一軸または多軸混練機を用いて混練してなり、前記セルロース繊維予備解繊物は、パルプを機械的処理してなり、前記セルロース繊維予備解繊物は、繊維長0.1mm以上0.5mm未満が40%以上58%未満、繊維長1.5mm以上2.0mm未満が5%以上10%未満の割合で存在し、前記樹脂複合体に含まれる前記セルロース繊維は、平均繊維幅が1μm以下の割合が50体積%以上である。【選択図】 なし

Description

本発明は、微細化したセルロース繊維を含有する樹脂複合体、及びこの樹脂複合体の製造方法、並びにこの樹脂複合体に用いられるセルロース繊維予備解繊物に関するものである。
植物繊維を細かく解すことで得られる微細繊維状セルロースは、ミクロフィブリルセルロース及びセルロースナノファイバーを包含するものであり、約1nm~数10μm程度の繊維径の微細繊維である。微細繊維状セルロースは、軽量で、且つ、高い強度および高い弾性率を有し、低い線熱膨張係数を有することから、樹脂組成物の補強材料として好適に使用されている。
微細化したセルロース繊維を含有する樹脂複合体を製造する方法としては、予めナノレベルに微細化したセルロースを樹脂に複合化させる方法と、機械解繊などの方法で軽めの予備解繊を施したセルロースを樹脂と共に混練機で解繊する方法があるが、特許文献1は後者の方法に関して、低濃度の条件下におけるパルプの叩解処理について開示している。また、特許文献1には、当該方法で予備解繊を施したセルロースを含む樹脂複合体は、樹脂単独の場合と比較して、引張弾性率および引張強度に優れることが記載されている。
また、特許文献2では、セルロース原料と尿素とを加熱処理することにより、セルロースのヒドロキシ基の一部をカルバメート基で置換したセルロース原料を得て、これを機械的処理(予備解繊)により微細化し、微細繊維状セルロースを得ている。予備解繊時のセルロース原料の固形分濃度の記載はないが、この方法で得られた微細繊維状セルロースは濾水度が100mL以下であり、従来の微細繊維状セルロースと比較して親水性が低く、極性の低い樹脂等との親和性が高いため、樹脂に均一性高く分散し、高い引張強度を有する複合体を与える。また、特許文献3及び4には、当該固形分濃度を向上させるために、叩解して微細化を進めたフィブリルセルロースのpHを低くして保水性を低下させて、高濃度化する技術が開示されている。
しかし、引張強度が高いだけでなく、引張伸びなどの他の特性とのバランスに優れる樹脂複合体が求められていた。
特開2016-176052号公報 特開2019-1876号公報 特表2015-508839号公報 特表2017-527660号公報
本発明は、高い引張弾性率および高い引張強度を有し、さらに、引張伸びとのバランスに優れる樹脂複合体を提供することを目的とする。また本発明は、この樹脂複合体を得ることが可能な樹脂複合体の製造方法を提供することを目的とする。また本発明は、この樹脂複合体に用いるセルロース繊維予備解繊物を提供することを目的とする。
本発明は、以下を提供する。
(1) 樹脂およびセルロース繊維を含む樹脂複合体であって、前記樹脂複合体は、前記樹脂と、セルロース繊維予備解繊物とを一軸または多軸混練機を用いて混練してなり、前記セルロース繊維予備解繊物は、パルプを機械的処理してなり、前記セルロース繊維予備解繊物は、繊維長0.1mm以上0.5mm未満が40%以上58%未満、繊維長1.5mm以上2.0mm未満が5%以上10%未満の割合で存在し、前記樹脂複合体に含まれる前記セルロース繊維は、平均繊維幅が1μm以下の割合が50体積%以上であることを特徴とする、樹脂複合体。
(2) 前記機械的処理時の前記パルプの固形分濃度が10質量%以上であることを特徴とする、(1)記載の樹脂複合体。
(3) 前記機械的処理が、ディスクリファイナーおよびコニカルリファイナーの少なくとも一方を用いて行われることを特徴とする、(1)または(2)記載の樹脂複合体。
(4) 樹脂およびセルロース繊維を含む樹脂複合体の製造方法であって、パルプを機械的処理してセルロース繊維予備解繊物を得る機械的処理工程と、前記樹脂と、前記セルロース繊維予備解繊物とを一軸または多軸混練機を用いて混練することにより樹脂複合体を得る混練工程とを含み、前記セルロース繊維予備解繊物は、繊維長0.1mm以上0.5mm未満が40%以上58%未満、繊維長1.5mm以上2.0mm未満が5%以上10%未満の割合で存在し、前記樹脂複合体に含まれる前記セルロース繊維は、平均繊維幅が1μm以下の割合が50体積%以上である、樹脂複合体の製造方法。
(5) 樹脂複合体に用いられるセルロース繊維予備解繊物であって、繊維長0.1mm以上0.5mm未満が40%以上58%未満、繊維長1.5mm以上2.0mm未満が5%以上10%未満の割合で存在するセルロース繊維予備解繊物。
本発明によれば、高い引張弾性率および高い引張強度を有し、さらに、引張伸びとのバランスに優れる樹脂複合体を提供することができる。また、この樹脂複合体を得ることが可能な樹脂複合体の製造方法を提供することができる。また、この樹脂複合体に用いるセルロース繊維予備解繊物を提供することができる。
以下、本発明の樹脂複合体について説明する。本発明において「~」は端値を含む。すなわち「X~Y」はその両端の値XおよびYを含む。
本発明の樹脂複合体は、樹脂およびセルロース繊維を含むものであり、前記樹脂複合体は、前記樹脂と、セルロース繊維予備解繊物とを一軸または多軸混練機を用いて混練してなり、前記セルロース繊維予備解繊物は、パルプを機械的処理してなり、前記セルロース繊維予備解繊物は、繊維長0.1mm以上0.5mm未満が40%以上58%未満、繊維長1.5mm以上2.0mm未満が5%以上10%未満の割合で存在し、前記樹脂複合体に含まれる前記セルロース繊維は、平均繊維幅が1μm以下の割合が50体積%以上である。セルロース繊維予備解繊物の繊維長分布およびファイン分測定は、ISO16065に基づく数平均繊維長の事を示しており、Lorentzen & Wettre社製ファイバーテスター、ABB株式会社製ファイバーテスター、バルメット株式会社製フラクショネータ等の画像解析に供して平均繊維長を求めることができる。
(セルロース繊維)
本発明において、セルロース繊維とは、繊維状のセルロースであり、繊維状のセルロース誘導体をさらに含んでもよい。本発明の樹脂複合体に含まれるセルロース繊維は、平均繊維幅が1μm以下の割合が、十分な強度の向上効果と伸びのバランスが得られるという観点から50体積%以上であり、55体積%以上が好ましく、60体積%以上がより好ましく、65体積%以上がさらに好ましい。ここで、樹脂複合体に含まれるセルロース繊維の平均繊維幅は、X線コンピューティッドトモグラフィ(以下、X-CTと略することとがある。)により、測定することができる。
本発明の樹脂複合体に含まれるセルロース繊維の含有量は、十分な補強効果を得るという観点から樹脂複合体の全体に対して、0.5~30質量%が好ましく、1.0~25質量%がより好ましく、3.0~20質量%がさらに好ましい。
(樹脂)
本発明に用いる樹脂としては、溶融温度が250℃以下の、以下の一般的な熱可塑性樹脂を挙げることができる。
一般的な熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、フッ素樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル、ポリ乳酸、乳酸とエステルとの共重合樹脂、ポリグリコール酸、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリフェニレンオキシド、ポリウレタン、ポリアセタール、ビニルエーテル樹脂、ポリスルホン系樹脂、セルロース系樹脂(トリアセチル化セルロース、ジアセチル化セルロースなど)等を使用することができる。
ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン(以下「PP」とも記す)、エチレン-プロピレン共重合体、ポリイソブチレン、ポリイソプレン、ポリブタジエンなどを使用することが可能である。
またポリアミド樹脂(PA)は、尿素の作用を受けていないセルロースの水酸基やアセチル基との相互作用も期待され、好適に使用することができる。PAとしては、ポリアミド6(ナイロン6、PA6)、ポリアミド11(ナイロン11、PA11)、ポリアミド12(ナイロン12、PA12)、ポリアミド66(ナイロン66、PA66)、ポリアミド46(ナイロン46、PA46)、ポリアミド610(ナイロン610、PA610)、ポリアミド612(ナイロン612、PA612))等の脂肪族PA、フェニレンジアミン等の芳香族ジアミンと塩化テレフタロイルや塩化イソフタロイル等の芳香族ジカルボン酸又はその誘導体からなる芳香族PA等を挙げることができる。セルロース繊維、セルロースナノファイバーとの親和性が高い観点から、脂肪族PAを用いることが好ましく、PA6、PA11、PA12を用いることがより好ましく、PA6を用いることが特に好ましい。また、ポリアミド樹脂は、1種類を単独で使用してもよく、2種以上のポリアミド樹脂を混合して使用してもよい。
上記で例示した樹脂は、ホモポリマーとしての使用の他に、各種公知の機能を有する樹脂を半量以下含むコポリマーとしたブロック共重合体として使用することも可能である。
また、後述する「マスターバッチ用樹脂」として、相溶化樹脂を含むものを用いても良い。ここで、相溶化樹脂は、セルロース繊維と希釈用樹脂との均一混合や密着性を高める目的で用いられるものである。
(相溶化樹脂)
本発明に用いることができる相溶化樹脂としては、マレイン酸、コハク酸、グルタル酸などの酸無水物を形成することが可能な低分子量のジカルボン酸を、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン鎖上に有する高分子樹脂を挙げることができ、中でもマレイン酸を付加させた無水マレイン酸変性ポリプロピレン(MAPP)や無水マレイン酸変性ポリエチレン(MAPE)を主成分とする樹脂を、それぞれ希釈用樹脂と共に用いることが好ましい。
相溶化樹脂としての特徴を決める要素には、ジカルボン酸の付加量と母材となるポリオレフィン樹脂の重量平均分子量がある。ジカルボン酸の付加量が多いポリオレフィン樹脂はセルロースのような親水性高分子との相溶性を高めるが、付加の過程で樹脂としての分子量が小さくなってしまい成形物の強度が低下する。最適なバランスとしてジカルボン酸の付加量は、20~100mgKOH/gであり、さらに好ましくは45~65mgKOH/gである。付加量が少ない場合、樹脂中でセルロースの水酸基や変性セルロースに含まれる水酸基や変性官能基との相互作用をする点が少なくなる。また付加量が多い場合、樹脂中のカルボキシル基同士の水素結合などによる自己凝集や、過大な付加反応による母材となるオレフィン樹脂の分子量の減少により強化樹脂としての強度が未達となる。ポリオレフィン樹脂の分子量としては35,000~250,000が好ましく、50,000~100,000がさらに好ましい。分子量がこの範囲から小さい場合は樹脂として強度が低下し、この範囲から大きい場合は溶融時の粘度上昇が大きく、混練時の作業性が低下するとともに成形不良の原因となる。
上記の特徴を有する相溶化樹脂の添加量は、セルロース繊維に含まれるセルロースとヘミセルロースを合わせたセルロース繊維分の量(以後これを「セルロース量」と呼ぶことがある)に対し10~70質量%が好ましく、20~50質量%がさらに好ましい。添加量が70質量%を超えると尿素由来のイソシアン酸のセルロース繊維への導入阻害や、相溶化剤と尿素の複合体形成が促進されると考えられる。
また相溶化樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上の混合樹脂として用いてもよい。また1種または2種以上のポリマーとポリオレフィンとのグラフト体として使用の場合、グラフト体を構成するポリオレフィン樹脂は特に限定されないが、グラフト体を製造しやすいという観点で、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等を使用することができる。
本発明において、樹脂に上記の相溶化樹脂が含まれる場合は、得られる樹脂複合体の強度が向上する観点から、尿素などの一級アミンを付与する低分子量の助剤を添加してもよい。尿素は温度が135℃を超える状態でアンモニアとイソシアン酸に分解されるが、尿素をセルロース繊維と同時に混練することにより、混練によって新たにセルロース繊維内部から現れた未変性水酸基と発生したイソシアン酸とが反応しウレタン結合の生成を促すと考えられ、尿素処理を行わないセルロース繊維と比較して疎水性が高まることが推測される。さらに酸無水物を有する相溶化樹脂と同時に溶融混練することで、セルロース繊維の表面に尿素処理によって新たに導入されたアミノ基と相溶化樹脂が有するカルボン酸のイオン結合を促し、より強固にセルロース繊維と相溶化樹脂との複合体を形成することが可能となっていると考えられる。
助剤として尿素を併用する場合の配合量は、尿素の配合量が多すぎるために繊維が凝集し、強度が低下することを抑制する観点から、セルロース繊維に含まれるセルロースとヘミセルロースを合わせたセルロース繊維分の量(以後これを「セルロース量」と呼ぶことがある)100質量%に対して10~100質量%が好ましく、15~80質量%がより好ましく、20~70質量%がさらに好ましい。
(樹脂複合体の製造方法)
本発明の樹脂複合体の製造方法は、パルプを機械的処理してセルロース繊維予備解繊物を得る機械的処理工程、及び樹脂と、得られたセルロース繊維予備解繊物とを一軸または多軸混練機を用いて混練することにより樹脂複合体を得る混練工程とを含む。
(機械的処理工程)
本発明の機械的処理工程では、セルロース原料のうちパルプを機械的処理してセルロース繊維予備解繊物を得る。
(セルロース原料)
本発明において、セルロース原料とは、セルロースを主体とした様々な形態の材料をいい、リグノセルロース(NUKP)を含むものであり、パルプ(晒又は未晒木材パルプ、晒又は未晒非木材パルプ、精製リンター、ジュート、マニラ麻、ケナフ等の草本由来のパルプなど)、酢酸菌等の微生物によって生産されるセルロース等の天然セルロース、セルロースを銅アンモニア溶液、モルホリン誘導体等の何らかの溶媒に溶解した後に再沈殿された再生セルロース、及び上記セルロース原料に加水分解、アルカリ加水分解、酵素分解、爆砕処理、振動ボールミル等の機械的処理等をすることによってセルロースを解重合した微細セルロース、アセチル化変性に影響を及ぼさない程度の各種セルロース誘導体などが例示される。
なお、リグノセルロースは、植物の細胞壁を構成する、複合炭水化物ポリマーであり、主に多糖類のセルロース、ヘミセルロースと、芳香族高分子であるリグニンから構成されている。リグニンの含有量は、原材料となるパルプ等に対して、脱リグニン、又は漂白を行うことにより、調整することができる。
本発明は、セルロース原料としてパルプを用いるものであり、パルプに対して機械的処理を行い、セルロース繊維予備解繊物を得る。本発明において機械的処理とは、一般には水に代表される分散媒中の繊維を混合しさらに微細化またはフィブリル化することをいい、叩解、解繊、分散等を含む。微細化は繊維長、繊維径等が小さくなることいい、フィブリル化は繊維の毛羽立ちが多くなることをいう。機械的処理に用いる装置は限定されないが、例えば、高速回転式、コロイドミル式、高圧式、ロールミル式、超音波式などのタイプの装置が挙げられ、高圧または超高圧ホモジナイザー、リファイナー、シングルディスクリファイナーやダブルディスクリファイナー等のディスクリファイナー、コニカルリファイナー、ビーター、PFIミル、ボールミル、石臼型ミル、サンドグラインダーミル、インパクトミル、ダイノーミル、超音波ミル、カンダグラインダ、アトライタ、振動ミル、カッターミル、ジェットミル、家庭用ジューサーミキサー、乳鉢、ニーダー、ディスパーザー、高速離解機、トップファイナーなど回転軸を中心として、含水するパルプを金属または刃物とパルプ繊維を作用させるもの、あるいはパルプ繊維同士の摩擦によるものを使用することができる。本発明においては、繊維のフィブリル化を効率的に進めることができるため、機械的処理はナイアガラビーター、リファイナーやニーダーを用いた叩解であることが好ましく、高濃度処理が可能なディスクリファイナーやコニカルリファイナーを用いた叩解処理であることがさらに好ましい。
機械的処理は上記パルプと分散媒を含む混合物を用いて実施されるが、その際の固形分濃度は10質量%以上、好ましくは15質量%以上、18質量%以上であるとさらに好ましい。(当該濃度での機械的処理を「高濃度機械的処理」ともいう。)分散媒は限定されず、有機溶媒や水を用いることができるが、好ましくは水である。固形分濃度とは、機械的処理に供される前記混合物における固形分の濃度である。固形分濃度が10質量%以上と高い条件にてパルプに対して叩解等の機械的処理を行うことで、処理効率の向上、ハンドリング性の向上などのメリットが得られる。ハンドリング性としては、例えば、高濃度機械的処理を行った後に希釈処理せずに高濃度のまま輸送することができる点や、高濃度機械的処理を経たパルプ分散液の粘度が高くなくポンプでの輸送効率が良好であること、さらには当該分散液の保存容器内への張り付きなどが少ない等の点が挙げられる。さらに、高濃度機械的処理の後に乾燥工程を実施する場合、揮発する分散媒量が少なく乾燥効率が良好である点も挙げられる。さらに本発明のパルプにおいて化学変性を施したパルプを高濃度機械的処理すると分散液の粘度が上昇しにくいため好ましい。
機械的処理を行う際のパルプ濃度を高く設定することで、パルプの膨潤のし過ぎによる後述するファイン分の増加を抑え、樹脂複合体中に適切な長繊維を残すことが可能となる。
機械的処理時の固形分濃度が50質量%を超えると、処理に伴い装置内で乾燥が進み、材料の焦げ付きが発生しやすくなるため、50質量%以下の条件で処理することが好ましく、40質量%以下の条件がさらに好ましい。
機械的処理の程度としては、濾水度(C.S.F)が100mL~500mL程度が好ましく、より好ましくは120mL~450mL程度であり、更に好ましくは150mL~250mL程度である。濾水度を上限以下とすることにより、その効果を発揮することが出来、濾水度を下限以上とすることにより、ハンドリングに優れるものであり、更にセルロース繊維へのダメージに起因して短繊維化が促進されることによる、樹脂と混練して得られた樹脂複合体における強度向上効果が阻害されるという現象を抑制することができる。
本発明において、セルロース繊維予備解繊物は、高濃度機械的処理により繊維長分布が広がり、最終的な樹脂複合物中に強度物性の補強に有利な長繊維と、高補強性を保った状態で樹脂の引張伸び値向上に有利な微細繊維を程よく含む構成となるという観点から、繊維長分布が、繊維長0.1mm以上0.5mm未満の繊維が40%以上58%未満、かつ、繊維長1.5mm以上2.0mm未満の繊維が5%以上10%未満で存在するものであり、好ましくは繊維長0.1mm以上0.5mm未満の繊維が50%以上55%未満、かつ、繊維長1.5mm以上2.0mm未満の繊維が6%以上10%未満で存在する。なお、本発明において繊維長とは、ISO16065に基づく数平均繊維長のことを示す。
本発明において、セルロース繊維予備解繊物は、ファイン分を35~50%含むことが好ましく、37~48%含むことがより好ましい。ここで、ファイン分とは、繊維長が0.2mm以下の繊維長をもつ繊維を示す。ファイン分が多いと、後述する混練によって解繊が進むものの、50%を超える条件となると樹脂複合体中に長繊維を残すことが難しくなるため、適切な量であることが好ましい。
なお、本発明においては、セルロース繊維予備解繊物は、未変性の状態で使用してもよいが、アセチル化、酸化、エステル化、エステル等の化学変性がされていても良い。
(アセチル化変性)
本発明に用いることができるアセチル化変性されたセルロース繊維予備解繊物(単に、「アセチル化パルプ」ということがある。)は、セルロース原料のセルロース表面に存在する水酸基の水素原子がアセチル基(CH-CO-)で置換されているものである。アセチル基で置換されることにより疎水性が高まり、乾燥時の凝集が減少するため作業性が高まり、混練後の樹脂中で分散や解繊しやすくなる。また反応性の高い水酸基がアセチル基で置換されるためセルロースの熱分解が抑制され、混練時の耐熱性が向上する。アセチル化パルプのアセチル基置換度(DS)は、作業性およびセルロース繊維の結晶性維持の観点から、好ましくは0.4~1.3、より好ましくは0.6~1.1となるように調整する。
(アセチル化反応)
アセチル化反応は、セルロース原料を膨潤させることのできる無水非プロトン性極性溶媒、例えばN-メチルピロリドン(NMP)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)中に原料を懸濁し、無水酢酸、アセチルクロリド等のハロゲン化アセチル等を使用して、塩基の存在下で行うと短時間で反応を行うことが可能となる。このアセチル化反応で用いる塩基としては、ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム等が好ましく、炭酸カリウムがより好ましい。また、無水酢酸などのアセチル化試薬を過剰に使用することで無水非プロトン性極性溶媒や塩基を使用しない条件で反応を行うことも可能である。
アセチル化反応は、例えば、室温~100℃で撹拌しながら行うことが好ましい。反応処理後はアセチル化試薬の除去のため減圧乾燥を行ってもよい。また目標のアセチル基置換度に到達していない場合、アセチル化反応とそれに続く減圧乾燥を任意の回数繰り返し行ってもよい。
(洗浄)
アセチル化反応により得られたアセチル化パルプは、アセチル化処理後に水置換などの洗浄処理を行うことが好ましい。
(脱水)
洗浄処理においては必要に応じて脱水を行ってもよい。脱水法としてはスクリュープレスを用いた加圧脱水法、揮発などによる減圧脱水法などで実施も可能だが、効率の点から遠心脱水法が好ましい。脱水は、溶媒中の固形分が10~60%程度になるまで行うことが好ましい。
(乾燥)
本発明に用いることができるアセチル化パルプは、上記脱水工程の後、乾燥処理が施される。乾燥処理は、例えば、マイクロ波乾燥機、送風乾燥機や真空乾燥機を用いて行うことができるが、ドラム乾燥機、パドルドライヤー、ナウターミキサー、攪拌羽根のついた回分乾燥機など、攪拌しながら乾燥することができる乾燥機が好ましい。乾燥は、アセチル化パルプの含水率が1~40%程度になるまで行うことが好ましく、1~10%まで乾燥するがより好ましく、1~5%まで乾燥することがさらに好ましい。乾燥を施したパルプを使用することで、後述する混練工程において水によるパルプへの加水分解の影響を小さくすることが可能となる。
(酸化変性)
酸化は公知のとおりに実施できる。酸化処理により、予備解繊時のパルプ高濃度化の際のハンドリングが良好となる。例えばN-オキシル化合物と、臭化物、ヨウ化物およびこれらの混合物からなる群より選択される物質との存在下で、酸化剤を用いて水中で原料パルプを酸化する方法が挙げられる。この方法によれば、セルロース表面のグルコピラノース環のC6位の一級水酸基が選択的に酸化され、アルデヒド基、カルボキシル基、およびカルボキシレート基からなる群より選ばれる基が生じる。あるいは、オゾン酸化方法が挙げられる。この酸化反応によればセルロースを構成するグルコピラノース環の少なくとも2位および6位の水酸基が酸化されると共に、セルロース鎖の分解が起こる。
カルボキシル基量の測定方法の一例を以下に説明する。酸化セルロースの0.5質量%スラリー(水分散液)60mLを調製し、0.1M塩酸水溶液を加えてpH2.5とした後、0.05Nの水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpHが11になるまで電気伝導度を測定する。電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において消費された水酸化ナトリウム量(a)から、下式を用いて算出することができる。
カルボキシル基量〔mmol/g酸化セルロース〕=a〔mL〕×0.05/酸化セルロース質量〔g〕
このようにして測定した酸化セルロース中のカルボキシル基の量は、絶乾質量に対して、好ましくは0.1mmol/g以上、より好ましくは0.3mmol/g以上、さらに好ましくは0.5mmol/g以上、よりさらに好ましくは0.8mmol/g以上である。当該量の上限は、好ましくは3.0mmol/g以下、より好ましくは2.5mmol/g以下、さらに好ましくは2.0mmol/g以下である。従って、当該量は0.1~3.0mmol/gが好ましく、0.3~2.5mmol/gがより好ましく、0.5~2.5mmol/gがさらに好ましく、0.8~2.0mmol/gがよりさらに好ましい。
(エーテル化及びエステル化)
エーテル化及びエステル化としては、カルボキシメチル化や、リン酸エステル化、亜リン酸エステル、硫酸エステル化等、公知の方法で変性を行うことができる。
(カルボキシメチル化変性)
カルボキシメチル化は公知のとおりに実施できる。カルボキシメチル化処理により、予備解繊時のパルプ高濃度化の際のハンドリングが良好となる。カルボキシメチル化セルロースのグルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度の測定は例えば、次の方法による。すなわち、1)カルボキシメチル化セルロース(絶乾)約2.0gを精秤して、300mL容共栓付き三角フラスコに入れる。2)硝酸メタノール(メタノール1000mLに特級濃硝酸100mLを加えた液)100mLを加え、3時間振とうして、カルボキシメチルセルロース塩(カルボキシメチル化セルロース)を水素型カルボキシメチル化セルロースにする。3)水素型カルボキシメチル化セルロース(絶乾)を1.5g以上2.0g以下程度精秤し、300mL容共栓付き三角フラスコに入れる。4)80%メタノール15mLで水素型カルボキシメチル化セルロースを湿潤し、0.1NのNaOHを100mL加え、室温で3時間振とうする。5)指示薬として、フェノールフタレインを用いて、0.1NのHSOで過剰のNaOHを逆滴定する。6)カルボキシメチル置換度(DS)を、次式によって算出する:
A=[(100×F’-(0.1NのHSO)(mL)×F)×0.1]/(水素型カルボキシメチル化セルロースの絶乾質量(g))
DS=0.162×A/(1-0.058×A)
A:水素型カルボキシメチル化セルロースの1gの中和に要する1NのNaOH量(mL)
F:0.1NのHSOのファクター
F’:0.1NのNaOHのファクター
カルボキシメチル化セルロース中の無水グルコース単位当たりのカルボキシメチル置換度は、0.01以上が好ましく、0.05以上がより好ましく、0.10以上がさらに好ましい。当該置換度の上限は、0.50以下が好ましく、0.40以下がより好ましく、0.35以下がさらに好ましい。従って、カルボキシメチル基置換度は、0.01~0.50が好ましく、0.05~0.40がより好ましく、0.10~0.35がさらに好ましい。
(混練工程)
本発明の混練工程では、樹脂と、セルロース繊維予備解繊物とを一軸または多軸混練機を用いて混練することにより、樹脂複合体を得る。本発明においては、セルロース繊維予備解繊物と樹脂とを一括して混練する方法により樹脂複合体を得ても良いし、セルロース繊維予備解繊物と樹脂(以下、「マスターバッチ用樹脂」ということがある)とを含むマスターバッチを作製し、次いでこのマスターバッチと樹脂(希釈用樹脂)とを混練(希釈混練)して樹脂複合体を得ても良い。また、混練工程においては、必要に応じて、尿素等を一緒に混練しても良い。
混練機に投入する際には、市販されている各種フィーダーやサイドフィーダーを用いることができる。樹脂と必要に応じて用いられる尿素は、あらかじめ粉末化しておいた場合は、投入前にセルロース繊維予備解繊物、樹脂、及び尿素を市販の混合機などにより混合して投入することができる。樹脂等が粉末化していない場合でも、例えばペレット用のフィーダーとセルロース繊維予備解繊物用のフィーダーのように、複数台のフィーダーを準備することで投入することができる。マスターバッチを作製するための混練工程において、混練機に投入するセルロース繊維予備解繊物のセルロース繊維分の配合量は、セルロース繊維予備解繊物、樹脂、及び必要に応じて用いられる尿素の合計量に対して、35~85質量%であることが好ましく、40~65質量%であることがより好ましい。
(混練機)
本発明の混練工程では、一軸または多軸混練機を用いる。樹脂、及びセルロース繊維予備解繊物を溶融混練可能であることに加え、セルロース繊維予備解繊物のナノ化を促す強い混練力を有する観点から、二軸混練機、四軸混練機等の多軸混練機を使用し、スクリューを構成するパーツにニーディングやローターなどを複数含む構成であることが望ましい。
溶融混練の設定温度は使用する樹脂の溶融温度に合わせて調整することができる。溶融混練時の加熱設定温度は、熱可塑性樹脂供給業者が推奨する、最低加工温度±10℃程度が好ましい。混合温度をこの温度範囲に設定することにより、セルロース繊維予備解繊物および樹脂を均一に混合することができる。
本発明においては、混練工程で混練機に投入された樹脂、セルロース繊維予備解繊物、及び必要に応じて用いられる尿素等は、溶融混練され、この溶融混練時に発生するせん断力により少なくとも一部のセルロース繊維予備解繊物が本解繊され、平均繊維幅が1μm以下の割合が50体積%以上であるセルロース繊維を含む樹脂複合体が調製される。
(希釈混練工程)
本発明の樹脂複合体の製造方法は、上記の混練工程で得られた樹脂複合体と、希釈用樹脂とを混練する希釈混練工程をさらに含んでいても良い。希釈混練工程を含む場合、混練工程によって調製した樹脂複合体をマスターバッチとして使用することが可能である。また、希釈混練工程を含む場合、希釈混練工程後に得られる樹脂複合体が、平均繊維幅が1μm以下の割合が50体積%以上であるセルロース繊維を含むものであればよい。
(希釈用樹脂)
本発明で用いる希釈用樹脂としては、上記した溶融温度が250℃以下の、一般的な熱可塑性樹脂を使用することができる。希釈用樹脂は、1種類を単独で使用してもよく、2種以上の樹脂を混合して使用してもよい。
混練工程で得られた樹脂複合体をマスターバッチとして使用する場合は、マスターバッチに希釈用樹脂を加えて溶融混練することにより、希釈用樹脂をさらに含む樹脂複合体を得ることができる。希釈用樹脂を加えて溶融混練する場合、両成分を室温下で加熱せずに混合してから溶融混練しても、加熱しながら混合して溶融混練しても良い。
希釈用樹脂を加えて溶融混練する場合における混練機としては、上記の混練工程で用いる混練機と同様のものを使用することができる。また、溶融混練温度は、混練工程で使用する樹脂に合わせて調整することができる。溶融混練時の加熱設定温度は、熱可塑性樹脂供給業者が推奨する最低加工温度±10℃程度が好ましい。温度をこの温度範囲に設定することにより、セルロース繊維予備解繊物と樹脂を均一に混合することができる。
本発明の製造方法により製造される樹脂複合体は、更に、例えば、界面活性剤;でんぷん類、アルギン酸等の多糖類;ゼラチン、ニカワ、カゼイン等の天然たんぱく質;タンニン、ゼオライト、セラミックス、金属粉末等の無機化合物;着色剤;可塑剤;香料;顔料;流動調整剤;レベリング剤;導電剤;帯電防止剤;紫外線吸収剤;紫外線分散剤;消臭剤、酸化防止剤等の添加剤を配合してもよい。任意の添加剤の含有割合としては、本発明の効果が損なわれない範囲で適宜含有されてもよい。
(樹脂複合体)
本発明の製造方法により得られる樹脂複合体は、樹脂とセルロース繊維予備解繊物とを一括して混練する方法により得られたものであっても良いし、樹脂とセルロース繊維予備解繊物とを混練して得られたマスターバッチと、希釈用樹脂とを混練する希釈混練工程で得られた樹脂複合体であっても良い。
本発明によれば、高い引張弾性率および高い引張強度を有し、さらに、引張伸びとのバランスに優れる樹脂複合体を提供することができる。また、この樹脂複合体を得ることが可能な樹脂複合体の製造方法を提供することができる。また、この樹脂複合体に用いるセルロース繊維予備解繊物を提供することができる。
(用途)
本発明の樹脂複合体を用いて、成形材料及び成形体(成型材料及び成型体)を製造することができる。成形体の形状としては、フィルム状、シート状、板状、ペレット状、粉末状、立体構造など各種形状等の各種形状の成形体が挙げられる。成形方法として、金型成形、射出成形、押出成形、中空成形、発泡成形等を用いることができる。
成形体(成型体)は、セルロース繊維を含むマトリックス成形物(成形物)が使用される繊維強化プラスチック分野に加え、熱可塑性及び機械強度(引張り強度等)が要求される分野にも使用できる。
自動車、電車、船舶、飛行機等の輸送機器の内装材、外装材、構造材等;パソコン、テレビ、電話、時計等の電化製品等の筺体、構造材、内部部品等;携帯電話等の移動通信機器等の筺体、構造材、内部部品等;携帯音楽再生機器、映像再生機器、印刷機器、複写機器、スポーツ用品等の筺体、構造材、内部部品等;建築材;文具等の事務機器等、容器、コンテナー等として有効に使用することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
(セルロース繊維予備解繊物の繊維長分布、ファイン分測定)
セルロース繊維予備解繊物の繊維長分布およびファイン分測定は、Lorentzen & Wettre社製ファイバーテスターを用いて測定した。本発明において繊維長とは、ISO16065に基づく数平均繊維長の事を示す。具体的には、パルプ乾燥質量0.1gを300mLの水で撹拌・離解し、ファイバーテスターにて測定した。
本発明において、ファイン分とは繊維長が0.2mm以下の繊維長をもつ繊維をさす。その値は高い方が後述する混練によって解繊が進むが、50%を超える条件となると樹脂複合体中に長繊維を残すことが難しくなり好ましくない。その含有量はファイン分を含む全繊維のうち、35~50%であることが好ましく、37~48%であることがより好ましい。
(アセチル基置換度(DS)の測定方法)
(逆滴定方法によるDSの測定)
アセチル化セルロースパルプの試料を乾燥し、0.5g(A)を正確に秤量した。そこにエタノール75mL、0.5NのNaOH 50mL(0.025mol)(B)を加え、3~4時間撹拌した。これを濾過、水洗、乾燥し、濾紙上の試料のFT-IR測定を行い、エステル結合のカルボニルに基づく吸収ピークが消失していること、つまりエステル結合が加水分解されていることを確認した。
濾液を下記の逆滴定に用いた。
濾液には加水分解の結果生じた酢酸ナトリウム塩及び過剰に加えられたNaOHが存在する。このNaOHの中和滴定を1NのHClを用いて行った(指示薬にはフェノールフタレインを使用)。
・0.025mol(B)-(中和に使用したHClのモル数)
=セルロースなどの水酸基にエステル結合していたアセチル基のモル数(C)
・(セルロース繰り返しユニット分子量162
×セルロース繰り返しユニットのモル数(未知(D))
+(アセチル基の分子量43×(C))
=秤量した試料0.5g(A)
上記式より、セルロースの繰り返しユニットのモル数(D)を算出した。
DSは、下記式により算出した。
・DS=(C)/(D)
(樹脂複合体中のアセチル化セルロース繊維の平均繊維幅)
樹脂複合体中のアセチル化セルロース繊維について、平均繊維幅が1μm以下の割合は、X線コンピューティッドトモグラフィ(以下X-CTと略する)(SKYSCAN1272(ブルカー社製):分解能0.5μm)により行った。本装置は具体的には、作製したセルロース繊維を10%含有する樹脂複合体内部を1cm角で切り出し、これを上述の1ボクセル0.5μmの条件で測定した。これを3次元に再構成の後、200×200μm以上の平面を選択し、形状から繊維部と非繊維部を分離したのち、この画像を2値化し2ボクセル以下の繊維およびノイズを除去した。この平面画像をZ軸方向に対し200μmの範囲で10平面以上を使用して、繊維部(未解繊繊維量)の平均を求めた。上記操作により画像中に表示されている繊維は繊維幅が1μmより大きい繊維を意味する。この平均した未解繊繊維量の値を用いて以下の式で、平均繊維幅が1μm以下のセルロース繊維の割合を求めた。
Figure 0007108727000001

なお、上記式において、実施例ではセルロース繊維を10%含有しているため、セルロース量は10%、セルロース密度は1.5g/cmとした。
(引張弾性率、引張強度、及び引張伸びの測定)
実施例および比較例で得られたペレット状の樹脂成型体150gを小型成形機(Xplore Instruments社製「MC15」)に投入し、加熱筒(シリンダー)の温度200℃、金型温度は40℃の条件で、ダンベル型試験片(タイプA12、JIS K 7139)を成形した。得られた試験片について、精密万能試験機(島津製作所(株)製「オートグラフAG-Xplus」)を用いて、試験速度1mm/分、初期標線間距離は30mmで、引張弾性率、引張強度、及び引張伸び(破断までのひずみ、伸び)を測定した。引張伸びの結果を表1に示す。また、希釈用樹脂のみを用いて上記と同様にダンベル型試験片を成形し、得られた試験片について上記と同様に引張弾性率、引張強度を測定し、PA6ニート樹脂およびPPニート樹脂の引張弾性率及び引張強度を100としたときの、各サンプルの測定値の比率を補強率とし、その結果を表1に示す。
(マスターバッチ及び樹脂複合体の製造に使用した混練機と運転条件)
(株)テクノベル製「MFU15TW-45HG-NH」二軸混練機
スクリュー径:15mm、L/D:45、処理速度:300g/時
スクリュー回転数200rpm、設定温度は各樹脂の融点+5℃で運転した。
(実施例1)
(パルプの叩解処理)
50%含水の針葉樹未漂白クラフトパルプ(NUKP:リグニン含量8質量%)を固形分濃度20%に調整し、この20kgに対してシングルディスクリファイナー(熊谷理機工業社製、プレートの刃幅:4mm、溝幅:5mm)を用い、クリアランス:0.25mmの条件で2回通し、濾水度が5点の測定値が350mL~450mLになるよう処理することにより(叩解処理)、セルロース繊維予備解繊物を準備した。得られたセルロース繊維予備解繊物について、Lorentzen & Wettre社製を用いて繊維長分布を測定した。結果を表1に示す。
(アセチル化パルプの調製)
上記のセルロース繊維予備解繊物、すなわち叩解処理を行った含水針葉樹未漂白クラフトパルプ(NUKP)20.0kg(固形分4.0kg)を、撹拌機(日本コークス工業(株)製「FM150L」)に投入した後、撹拌を開始し、50℃で減圧脱水した。次いで、無水酢酸4.0kgを加え、80℃で2時間反応させた。反応後、パルプを十分に水洗・脱水・減圧乾燥をしてパルプ固形分濃度が98質量%のアセチル化パルプ、すなわちアセチル化セルロース繊維予備解繊物を得た。アセチル化セルロース繊維予備解繊物のアセチル基置換度(DS)は0.5であった。
(マスターバッチA及び樹脂複合体Aの製造に使用した材料)
(a)アセチル化セルロース繊維予備解繊物
(b)マスターバッチ用樹脂
・PA6:(宇部興産(株)製PA6 P1011F)
(c)希釈用樹脂
・PA6:(宇部興産(株)製PA6 1011FB)
(マスターバッチAの製造)
上記のアセチル化セルロース繊維予備解繊物(絶対乾燥物として460g)、マスターバッチ用樹脂(PA6:720g)を、ポリエチレン製の袋に入れ、振り交ぜて混合した。得られた混合物1180gを前述の二軸混練機に付属するフィーダー((株)テクノベル製)を用いて混練機に投入、加熱温度下で混練し、アセチル化セルロース繊維予備解繊物が樹脂との混練により本解繊されて得られたアセチル化セルロース繊維、及びマスターバッチ用樹脂を含むマスターバッチAを製造した。
(樹脂複合体Aの製造)
得られたマスターバッチA60gと希釈用樹脂(PA6)120gとを混合し、前記二軸混練機にて加熱温度下で混練した。次いで溶融混練物を、ペレタイザーを用いてペレット化し、アセチル化セルロース繊維、マスターバッチ用樹脂、及び希釈用樹脂を含むペレット状の樹脂複合体(成形体)Aを得た。なお、樹脂複合体Aに含まれるアセチル化セルロース繊維は、平均繊維幅が1μm以下の割合が67体積%であった。なお、樹脂と混練後のアセチル化セルロース繊維については、樹脂と繊維の分離が困難なため、繊維長の測定が困難であった。
(マスターバッチB及び樹脂複合体Bの製造に使用した材料)
(a)アセチル化セルロース繊維予備解繊物
(b)マスターバッチ用樹脂
・ MAPP:(東洋紡製MAPP PMAH1000P)
(c)尿素:(和光純薬工業製)
(d)希釈用樹脂
・ PP:(日本ポリプロ(株)製PP MA04A)
(マスターバッチBの製造)
上記のアセチル化セルロース繊維予備解繊物(絶対乾燥物として460g)、マスターバッチ用樹脂(MAPP:110g)及び粉末状の尿素(180g)を、ポリエチレン製の袋に入れ、振り交ぜて混合した。得られた混合物750gを前述の二軸混練機に付属するフィーダー((株)テクノベル製)を用いて混練機に投入、加熱温度下で混練し、アセチル化セルロース繊維の予備解繊物が樹脂との混練により本解繊されて得られたアセチル化セルロース繊維、及びマスターバッチ用樹脂を含むマスターバッチBを製造した。
(樹脂複合体Bの製造)
得られたマスターバッチB38gと希釈用樹脂(PP)142gとを混合し、前記二軸混練機にて加熱温度下で混練した。次いで溶融混練物を、ペレタイザーを用いてペレット化し、アセチル化セルロース繊維、マスターバッチ用樹脂、及び希釈用樹脂を含むペレット状の樹脂複合体(成形体)Bを得た。なお、樹脂成形体Bに含まれるアセチル化セルロース繊維は、平均繊維幅が1μm以下の割合が60体積%であった。
(実施例2)
パルプの叩解処理において、シングルディスクリファイナーに通す回数を3回とし、濾水度5点の測定値が150mL~250mLとなるように変更したこと以外は実施例1と同様に、セルロース繊維予備解繊物を準備した。また、このセルロース繊維予備解繊物を用いたこと以外は実施例1と同様にアセチル化セルロース繊維予備解繊物を準備した。実施例2で得られた予備解繊物を用いたこと以外は、実施例1と同様にマスターバッチA,Bおよび樹脂複合体A,Bを製造した。なお、樹脂複合体A,Bに含まれるアセチル化セルロース繊維は、平均繊維幅が1μm以下の割合がそれぞれ71体積%、65体積%であった。
(比較例1)
パルプに対して叩解処理をおこなわず、これを実施例1の条件でアセチル化したものをアセチル化セルロース繊維予備解繊物に代えて用いたこと以外は、実施例1と同様にマスターバッチA,Bおよび樹脂複合体A,Bを製造した。なお、樹脂複合体A,Bに含まれるアセチル化セルロース繊維は、平均繊維幅が1μm以下の割合がそれぞれ59体積%、51体積%であった。
(比較例2)
パルプの叩解処理において、シングルディスクリファイナーに通す回数を1回とし、濾水度5点の測定値が450mL~550mLとなるように変更したこと以外は実施例1と同様に、セルロース繊維予備解繊物を準備した。また、このセルロース繊維予備解繊物を用いたこと以外は実施例1と同様にアセチル化セルロース繊維予備解繊物を準備した。比較例2で得られた予備解繊物を用いたこと以外は、実施例1と同様にマスターバッチA,Bおよび樹脂複合体A,Bを製造した。なお、樹脂複合体A,Bに含まれるアセチル化セルロース繊維は、平均繊維幅が1μm以下の割合がそれぞれ61体積%、54体積%であった。
(比較例3)
パルプの叩解処理において、固形分濃度を3%に調整したNUKPに対して、シングルディスクリファイナーのクリアランスを0.15mmの条件で5回処理し、濾水度5点の測定値が150mL~250mLのセルロース繊維予備解繊物を得たこと以外は実施例1と同様に、セルロース繊維予備解繊物を準備した。また、このセルロース繊維予備解繊物を用いたこと以外は実施例1と同様にアセチル化セルロース繊維予備解繊物を準備した。比較例3で得られた予備解繊物を用いたこと以外は、実施例1と同様にマスターバッチA,Bおよび樹脂複合体A,Bを製造した。なお、樹脂複合体A、Bに含まれるアセチル化セルロース繊維は、平均繊維幅が1μm以下の割合がそれぞれ75体積%、71体積%であった。
Figure 0007108727000002
表1に示すように、本発明の、パルプを機械的処理して得られるセルロース繊維予備解繊物であって繊維長0.1mm以上0.5mm未満が40%以上58%未満、繊維長1.5mm以上2.0mm未満が5%以上10%未満の割合で存在するセルロース繊維予備解繊物と、樹脂とを一軸または多軸混練機を用いて混練して得られる樹脂複合体は、これに含まれるセルロース繊維の平均繊維幅が1μm以下の割合が50体積%以上であると、引張強度又は引張弾性率と引張伸びのバランスに優れる。

Claims (3)

  1. 樹脂およびセルロース繊維を含む樹脂複合体の製造方法であって、
    固形分濃度が10質量%以上のパルプを、濾水度が120mL~450mLとなるまで叩解処理してセルロース繊維予備解繊物を得る叩解処理工程と、
    前記樹脂と、前記セルロース繊維予備解繊物とを一軸または多軸混練機を用いて混練することにより樹脂複合体を得る混練工程とを含み、
    前記セルロース繊維予備解繊物は、繊維長0.1mm以上0.5mm未満が40%以上58%未満、繊維長1.5mm以上2.0mm未満が5%以上10%未満の割合で存在し、
    前記樹脂複合体に含まれる前記セルロース繊維は、平均繊維幅が1μm以下の割合が50体積%以上である、樹脂複合体の製造方法。
  2. 前記叩解処理が、ディスクリファイナーおよびコニカルリファイナーの少なくとも一方を用いて行われることを特徴とする、請求項1記載の樹脂複合体の製造方法。
  3. 樹脂複合体に用いられるセルロース繊維予備解繊物であって、
    繊維長0.1mm以上0.5mm未満が40%以上58%未満、繊維長1.5mm以上2.0mm未満が5%以上10%未満の割合で存在する
    セルロース繊維予備解繊物。
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