JP6243077B2 - 避難先情報取得システム及び避難先情報取得方法 - Google Patents

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Description

本発明は、地震発生後の避難に必要な情報を取得するための避難先情報取得システム及び避難先情報取得方法に関する。
住宅等の建物の基礎に設けられた地震計によって地震の加速度を計測し、計測された加速度に基づいて建物の変形量を算出し、この算出された建物の変形量に対応する行動指針コメントや被災度ランクを表示部に表示する地震表示計が知られている(特許文献1参照)。
地震が発生した際に、住人であるユーザは、地震表示計の表示部に表示された行動指針コメントや被災度ランクを確認し、地震表示計が設置された建物の被災状況をすぐに確認することができる。
特開2013−160709号公報
ところで、従来の地震表示計は、当該地震表示計が設置された建物の被災状況を確認することができるものの、その周辺地域の被災状況については確認することができなかった。また、住人であるユーザが外出中の場合に、ユーザは、その外出先の周辺地域の被災状況については確認することができなかった。
地震発生後、現在の場所からの避難が必要になった際は、例えば災害時の危険を回避するために一時的に避難する場所として指定された一時避難場所等のような避難先候補の場所まで避難する必要がある。ところが、このように周辺地域の被災状況について確認が取れなければ、避難先が安全かどうかも判断できないという問題があった。
本発明の課題は、避難先の被災状況に係る情報を取得でき、地震発生後の避難行動における安全性の向上に貢献できる避難先情報取得システム及び避難先情報取得方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、加速度センサが設置され、かつ前記加速度センサによって計測された加速度に基づいて地震による被災状況を判定可能な複数の建物が通信ネットワークで接続されている避難先情報取得システムであって、
前記被災状況の判定を実施する第一被災度判定手段と、
前記第一被災度判定手段による判定結果を複数収集し、当該判定結果を把握する第二被災度判定手段と、を備え、
前記第二被災度判定手段は、収集した前記判定結果を用いて、前記複数の建物それぞれの被災状況に基づき、前記複数の建物のうち避難可能な避難先候補となる建物を絞り込むことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の避難先情報取得システムにおいて、
前記第二被災度判定手段は、前記収集した判定結果の少なくとも一部を含んだ情報を、前記複数の建物に対して伝送することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の避難先情報取得システムにおいて、
前記第一被災度判定手段は、前記複数の建物に設けられており、
前記第二被災度判定手段は、全国から必要な情報を収集する中央情報処理センターに設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の避難先情報取得システムにおいて、
前記第一被災度判定手段は、前記加速度センサから出力される地震検出信号に基づいて前記建物の解析を行うとともに、その解析結果に基づいて前記建物の被災状況の判定を実施することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の避難先情報取得システムにおいて、
前記第一被災度判定手段による前記建物の解析は、最大加速度、層間変形角、建物の固有周期の少なくとも一つを含むことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の避難先情報取得システムにおいて、
前記第二被災度判定手段は、前記収集した判定結果に基づき、前記避難先候補となる建物の被災状況の判定結果を前記複数の建物に送信することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の避難先情報取得システムにおいて、
前記被災状況の判定結果を受信した前記建物は、当該建物に設置された報知用の機器によって避難を報知することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項2〜7のいずれか一項に記載の避難先情報取得システムにおいて、
前記建物に設置され、前記判定結果を出力する出力部を備えることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の避難先情報取得システムにおいて、
前記出力部は、表示部を有し、
前記第一被災度判定手段は、前記表示部に、前記加速度センサによって計測された加速度に基づいて前記建物の震度を表示させることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の避難先情報取得システムにおいて、
前記第一被災度判定手段は、前記表示部に、前記判定結果を表示させることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、加速度センサが設置され、かつ前記加速度センサによって計測された加速度に基づいて地震による被災状況を判定可能な複数の建物が通信ネットワークで接続されている避難先情報取得方法であって、
前記被災状況の判定を実施する判定ステップと、
前記判定ステップでの判定結果を複数収集し、当該判定結果を把握するステップと、
収集した前記判定結果を用いて、前記複数の建物それぞれの被災状況に基づき、前記複数の建物のうち避難可能な避難先候補となる建物を絞り込むステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、避難先の被災状況に係る情報を取得でき、地震発生後の避難行動における安全性の向上に貢献できる。
防災ネットワークシステムの概略を示す図である。 オンサイト警報と、気象庁の緊急地震速報用地震計との位置関係、および気象庁の緊急地震速報の概要を示す図である。 防災ネットワークシステムの概略を示す図である。 防災ネットワークシステムの概略を示す図である。 情報端末の一例を示す図である。 情報端末の一例を示す図である。 情報端末の一例を示す図である。 地震の周期と地震計の変位との関係を示すグラフである。 住宅地における地震情報を示す表である。 地震表示計を含む地震計のブロック図である。 地震表示計を含む地震計の取付構造の一例を示すもので、その側断面図である。 図11とは別の取付構造を示す側断面図である。 地震表示計を含む地震計の取付構造の一例を示す斜視図である。 地震表示計を含む地震計の取付構造の一例を示す平面図である。 地震表示計の表示部の表示画面を示す図である。 地震表示計の一例を示す斜視図である。 被災度判定表を示す図である。 地域被災度判定手段である地震管理装置を示す図である。 中央管理システムの概要を示す図である。 中央管理システムに収集された情報に基づく被災度分布を示す表である。 中央管理システムに収集された情報に基づく震度分布を示す表である。 建物単位でのオンサイト警報のネットワークシステムの概略を示す図である。 警報と建物内設備の制御とを連動させる例を示す概略図である。 各種非常用電源と地震計との接続状態の概略を示す図である。 非常用電源が接続された地震表示計を含む地震計のブロック図である。 避難先情報取得システムの概略を示す図である。 移動通信端末の表示部の表示画面を示す図である。 避難経路の一例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
<目次>
[防災ネットワークシステムの概略]・・・段落0020
[地震表示計を含む地震計の詳細]・・・・段落0042
[地震表示計を含む地震計の他の例]・・・段落0064
[通信ネットワークの説明]・・・・・・・段落0069
[パワーコントロールデバイス]・・・・・段落0090
[地震計の電力供給システム]・・・・・・段落0093
[地震計の停電時通信システム]・・・・・段落0104
[避難先情報取得システム]・・・・・・・段落0114
[防災ネットワークシステムの概略]
本実施の形態における防災ネットワークシステムは、外出中であっても地震情報を確認することを目的としており、図1〜図7に示すように、震源近くに設けられた地震計2の情報に基づいて警報を発するとともに、震度や被災状況に応じた地震対応を行うためのオンサイト警報システムを活用している。
そして、地震計2は、住宅等の建物1と、当該建物1に居住する住人の外出先として指定された建物70,71,72と、にそれぞれ設置されている。また、各種の建物1,7
0,71,72に設置された各地震計2は、各地の地震計2の地震情報を集約する中央情報処理センターCと通信可能に接続されている。
中央情報処理センターCは、住宅等の建物1に居住する住人が使用する情報端末55,56および震源近くに位置する情報端末57と通信可能に接続されている。そして、警報の発生時に、当該情報端末55,56,57に対し、震源近くに設けられた地震計2からの地震情報を伝送するように構成されている。
住宅等の建物1は、震源に近い一定範囲の住宅地40に建築されている。当該建物1には複数の住人が居住しており、これら複数の住人で家族を構成している。
また、住宅地40には、複数の建物1が建築されている。これら複数の建物1の基礎6(布基礎6)には、警報機能および被災度判定機能を有する地震計2(地震表示計3を含む)がそれぞれ設置されている。
基礎6の立上り部6aに設けられる地震計2は、図10に示すように、地震の揺れによって生じる加速度を検出する加速度センサ2aと、震度算出部2bと、変形量算出部2cと、制御部2dと、これらを収容するケース5とを備えている。
また、この地震計2は、接続線10によって接続される地震表示計3を含んで構成されるものとする。地震表示計3は、地震計2の加速度センサ2aによって検出された加速度とその方向およびこの加速度に基づいて算出された震度、被災度ランク、損傷度予測、地震の発生日時、時刻、履歴等の地震情報を表示するものであり、建物の内壁1cに取り付けられている。なお、接続線10は、その一端部が加速度センサ2aに接続され、他端部が地震表示計3に接続されている。
建物70は、震源に近い一定範囲の地域40Aに建築されたショッピングセンターである。また、建物71は、同地域40Aに建築された会社である。これら建物70,71は複数の住人のうちいずれかの住人が頻繁に利用する外出先とされており、当該建物70,71の基礎(図示せず)には地震計2がそれぞれ設置されている。
地域40A(建物70,71の周辺地域)には、建物70,71以外にも、例えば住宅等の建物(図示せず)が複数建築されている。そして、これら複数の住宅等の建物の基礎にも地震計2が設置されている。このように周辺地域の複数の建物にも地震計2が設置されることで、外出先として指定されたショッピングセンター70、会社71における地震情報の精度を高めることができる。
さらに、例えば外出先として指定されたショッピングセンター70、会社71の地震計2に不具合が生じた場合であっても、周辺地域の他の住宅等の建物からの地震情報に基づいて、情報端末55,56,57に地震情報を伝送できるので、迅速な地震行動を行う上で好適である。
建物72は、震源に近い一定範囲の地域40Bに建築された学校である。この建物72は複数の住人のうちいずれかの住人が頻繁に利用する外出先とされており、当該建物72の基礎(図示せず)には地震計2が設置されている。
地域40B(建物72の周辺地域)には、建物72以外にも、例えば住宅等の建物(図示せず)が複数建築されている。そして、これら複数の住宅等の建物の基礎にも地震計2が設置されている。このように周辺地域の複数の建物にも地震計2が設置されることで、外出先として指定された学校72における地震情報の精度を高めることができる。
さらに、例えば外出先として指定された学校72の地震計2に不具合が生じた場合であっても、周辺地域の他の住宅等の建物からの地震情報に基づいて、情報端末55,56,57に地震情報を伝送できるので、迅速な地震行動を行う上で好適である。
また、図18〜図21に示すように、住宅地40および地域40A,40Bには、複数の建物1,70,71,72に設置された地震計2からの情報を集約するための第一通信
ネットワークN1がそれぞれ構築されている。さらに、当該第一通信ネットワークN1と、各地の地震計2の地震情報が集約される中央情報処理センターCとの間に、住宅地40および地域40A,40Bの地震情報を伝送するための第二通信ネットワークN2が構築されている。
なお、このように震源に近い地域(住宅地40および地域40A,40B)に設置された現地(オンサイト)の地震計2の情報に基づいて警報を発する技術をオンサイト警報と称する。また、複数の建物1が建築された住宅地40および地域40A,40Bと中央情報処理センターCとの間には、第一通信ネットワークN1と第二通信ネットワークN2を含むオンサイト警報のネットワークシステムが確立されている。
ここで、住宅地40についてより詳細に説明する。
一定範囲の住宅地40は、本実施の形態では分譲地とされている。この分譲地である住宅地40は、少なくとも住宅等の建物1を始めとする住居施設を複数備えた土地である。より詳細には、いくつかの区画に分割して売られる一団の土地を指しており、当該分割して区画された一つ一つの土地には住宅等の建物1がそれぞれ建築される。
なお、本実施の形態においては一定範囲の住宅地40を分譲地としたが、これに限られるものではなく、適宜変更可能である。すなわち、例えば、町の区域を画するときに設定される「丁目」や「番地(街区符号)」等の住居表示に基づいて定められた地域のような、少なくとも住居施設を複数備えた地域であってもよい。また、住居施設だけでなく、例えば学校等の教育文化施設や商店・公園といった日常的に利用される生活環境施設を含んだ土地または地域であってもよい。さらには、少なくとも住宅等の建物1を始めとする住居施設を複数備えた土地または地域のうち、距離(例えば100m四方の区画や、1km四方の区画等)に基づいて設定された区域であってもよいものとする。また、後述するような、住宅地40の外部の土地または地域に建築された個々の建物1を含むものとしてもよい。
住居施設は、住宅等の建物1や、宿泊施設、介護施設等のように、人の居住が可能な建物(施設)を指している。換言すれば、人が住生活を営むことができる場として建築された建物(施設)を指しているものとする。
本実施の形態の住居施設である複数の建物1は、住宅地40が分譲地であることから、図13に示すように、戸建住宅とされている。当該建物1は、地盤に設けられた布基礎6の立上り部6a上に建築されている。
分譲地である住宅地40は、建物1を建築可能とするために、例えば起伏を均一化する工事や、沼・田・小規模河川の埋め立て工事、また上下水道や電気等のライフラインの整備工事等が行われることによって造成されてなる土地(住宅造成地)である。また、地盤沈下や地盤の崩落を防ぐために必要な土地改良工事も行われる。
また、この例の住宅地40には、図示はしないが、複数の街路が形成されており、当該複数の街路によって住宅地40が複数の街区および緑地を備えるように区画されている。各街区は、さらに細かい区画となるように分割されており、当該分割された一つ一つの土地に建物1が建築されている。また、この住宅地40に建築される複数の建物1に地震計2および地震表示計3を適用でき、この住宅地40には第一通信ネットワークN1が構築される。
なお、本実施の形態の住宅地として、住宅地40の例を挙げたが、これに限られるものではない。すなわち、地形や地質は多様であるため、このような土地・地盤を整備造成してなる住宅地の性質も同じく多様であり、したがって、住宅地として、住宅地40以外にも様々な例が挙げられることは言うまでもない。
地域40A,40Bについてより詳細に説明する。
地域40Aは、一つの行政区画の中にある、一定範囲の地域を指している。地域40Bも同様に、一つの行政区画の中にある、一定範囲の地域を指している。地域40A,40Bがある一つの行政区画は同一のものであってもよいし、異なる行政区画であってもよいものとする。
また、建物70,71が同一の地域40Aに建築されるものとしたが、これに限られるものではなく、異なる地域にあるものとしてもよい。さらに、建物72が、建物70,71と同一の地域にあるものとしてもよい。
本実施の形態においては、例えば図3に示すような一つの行政区画の中に、地域40Aと、地域40Bと、住宅地40とがあるものとする。なお、当該一つの行政区画は、本実施の形態においては例えば「市」とする。
このような行政区画の中には、住宅地40や地域40A,40Bの他に、様々な行政機関や交通機関、公共施設、商業施設等が存在する。
そして、地域40Aに建築される建物70,71や図示しない他の住宅等の建物に地震計2および地震表示計3を適用でき、この地域40Aには第一通信ネットワークN1が構築される。
また、地域40Bに建築される建物72や図示しない他の住宅等の建物に地震計2および地震表示計3を適用でき、この地域40Bには第一通信ネットワークN1が構築される。
また、図8に示すように、住宅地40や地域40A,40Bに建築される構造物には揺れやすい固有の周期があり、構造物の地震応答を大きく左右するのが、地震動に含まれる周期成分の中でも特に固有周期近傍の成分である。図8に示すグラフでは、地震が発生してから0.5秒までの間に、構造物に0.5cmの変位が生じることが表されている。
そして、当該構造物が住宅等の建物1である場合、建物1の揺れやすい固有の周期と、地震動に含まれる周期成分のうち当該建物1の固有周期近傍の成分とが同期(共鳴)してしまうと、地震による建物1への被害が大きくなってしまう場合がある。このため、例えば壁量を増やしたり、間取りを変えたり、または制振技術等を適用することによって建物1の固有の周期が変更される。また、地震時の地盤の揺れは、建物1の基礎6に設置された地震計2によって逐一計測分析されるため、どのように建物1の固有の周期を変更すればよいかが、容易に判明することになる。このような地震情報は、住宅地40のうち、当該建物1の隣地などに別の建物を建築する際にも適用できるので好ましい。
また、図9に示す表では、各地震の起きた日付や時刻と、それに対応する地震情報が表されている。ここでの地震情報として、気象庁地震計による計測震度である「震度」、「震度階」、X軸・Y軸・Z軸(図13および図16参照)の「最大加速度」が表されている。なお、震度とは地震の加速度が重力加速度の何倍であるかの値を指し、震度階とは人の体感や被害状況に合わせて地震の大きさを表した階級を指す。
図9の表では、震度(計測震度)と震度階との間に差がある場合がある。すなわち、計測値と実際の被害状況とが乖離する場合がある。このような状況は、住宅地40および地域40A,40Bが造成される地盤の性質等によって生じる場合がある。このため、震度と震度階との間に差が生じやすい土地では、住宅地40および地域40A,40Bの適切な地盤改良や建物1,70,71,72の固有周期の変更等の対策が行われることが望ましい。
情報端末55は、本実施の形態においては、住宅等の建物1に居住する住人が使用する移動通信端末であり、図5に示すようなスマートフォンが採用されている。また、情報端末56は、本実施の形態においては、図6に示すようなカーナビゲーション機器が採用さ
れている。
本実施の形態の情報端末55,56はスマートフォン、カーナビゲーション機器としたが、これに限られるものではなく、例えば所謂フィーチャーフォン等の携帯電話や、所謂タブレット型PC(Personal computer)、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)等でもよい。
このように情報端末55,56が移動通信端末であることによって、住人は、外出先だけでなく移動中も地震情報を確認できる。
なお、本実施の形態の情報端末55,56は移動情報端末としたが、これに限られるものではない。例えば、住人が会社71で使用するラップトップ型やデスクトップ型のパソコン(PC)でもよいし、その他の情報端末でもよい。
このような情報端末55,56は、通信機能および表示部55a,56a、警報音を発することのできるスピーカー38(後述)等の出力部を備える。また、GPS(Global Positioning System)受信機能等の測位機能も備える。換言すれば、これらの機能を備えていれば、図5〜図6に示す例に限られず、その他の端末を利用することができる。
表示部55a,56aには、自宅である住宅等の建物1と外出先として指定された建物70,71,72の震度および被災度と、各建物1,70,71,72に外出している家族の氏名等の情報が少なくとも表示される。
情報端末57は、震源近くに位置するものであり、本実施の形態においては図7に示すように飲料等の自動販売機が採用されている。ただし、これに限られるものではなく、周囲の人の目に留まりやすい、かつ情報端末55,56のように個人で使用するものに比して公共性の高いものであればよいものとする。
このような情報端末57も、情報端末55,56と同様に通信機能および表示部57a、警報音を発することのできるスピーカー38(後述)等の出力部等の機能を備えるものとする。
また、本実施の形態において、当該震源近くに位置する情報端末57は、外出先として指定されたショッピングセンター70、会社71、学校72に設けられている。これによって、情報端末57に伝送された地震情報が、外出先として指定されたショッピングセンター70、会社71、学校72にいる住人の目に留まりやすくなる。その結果、外出先として指定されたショッピングセンター70、会社71、学校72にいる住人は、住人が使用する情報端末55,56だけでなく、震源近くに位置する情報端末57からも地震情報を取得できるので、迅速な地震行動を行う上で好適である。
表示部57aには、オンサイト地震情報が少なくとも表示される。また、避難誘導に係る情報等が表示されてもよい。
中央情報処理センターCは、第一通信ネットワークN1および第二通信ネットワークN2によって各種の建物1,70,71,72に設置された各地震計2に通信可能に接続されている。また、当該中央情報処理センターCは情報端末55,56,57とインターネット等によって通信可能に接続されている。
そして、当該中央情報処理センターCには、各地の地震計2からの地震情報を、建物1に居住する住人が使用する情報端末55,56および震源近くに位置する情報端末57に対して配信するセンターサーバー16が設けられている。このようなセンターサーバー16が中央情報処理センターCに設けられることによって、情報端末55,56,57に対して地震情報を確実に配信できる。
また、中央情報処理センターCから情報端末55,56,57に対しては、端末情報サービスとして地震情報表示専用のアプリケーションデータを提供することができる。すなわち、この端末情報サービスは、地震表示計3や地震管理装置15(後述)、センターサーバー16から各情報端末55,56,57へと地震情報を送信することができるサービ
スである。
端末情報サービスは、まず、地震表示計3や地震管理装置15、センターサーバー16から送信された警報音の出力指示情報を、各種端末55,56,57が受信する。そして、当該指示情報に基づいて各種端末55,56,57から警報音を発したり、表示部55a,56a,57aに各種情報を表示したりすることによって、スマートフォン55やカーナビゲーション機器56のユーザや、自動販売機57の周囲の人に地震情報を知らせることができる。
図5において表示部55aに表示された画面では、上述のように、自宅の震度および被災度と、子供Aが普段いる場所の震度および被災度と、子供Bが普段いる場所の震度および被災度、父親が普段いる場所の震度および被災度が表示されている。なお、家族情報や、家族が普段いる場所の情報は、スマートフォン55にインストールされたアプリケーションに対して予め設定しておくものとする。
本実施の形態における防災ネットワークシステムによれば、各種の建物1,70,71,72に設置された地震計2が、中央情報処理センターCに通信可能に接続されているので、当該中央情報処理センターCに、各種の建物1,70,71,72に設置された地震計2を含む各地の地震計2からの地震情報を確実に集約できる。
また、中央情報処理センターCは、住宅等の建物1に居住する住人が使用する情報端末55,56および震源近くに位置する情報端末57と通信可能に接続され、警報の発生時に、当該情報端末55,56,57に対し、震源近くに設けられた地震計2からの地震情報を伝送するので、震源近くに設けられた各種の建物1,70,71,72の地震情報を、情報端末55,56,57で確認することができる。すなわち、住宅等の建物1に居住する住人は、外出中であっても自身が使用する情報端末55,56によって地震情報を確認できるとともに、外出中であっても震源近くに設けられた情報端末57によって地震情報を確認できる。また、住宅等の建物1に居住する住人だけでなく、他の人も、情報端末57によって地震情報を確認することができる。そして、外出中であっても、このように警報の発生時に地震情報を確認できれば、避難行動等の地震対応を迅速に行うことが可能となる。さらに、外出先として指定されたショッピングセンター70、会社71、学校72等のように、例えば家族が普段いる場所の地震情報も確認できるので、連絡を取る等の地震対応を迅速に行うことが可能となる。そして、このように迅速に地震に対応できることが、結果として、例えば二次災害等の防災につながることになる。
[地震表示計を含む地震計の詳細]
次に、地震計2について詳細に説明する。以下では、特に住宅等の建物1の場合について挙げる。
地震計2は、上述のように、地震の揺れによって生じる加速度を検出する加速度センサ2aと、震度算出部2bと、変形量算出部2cと、制御部2dと、これらを収容するケース5とを備えている。
加速度センサ2aは、地震の発生により後述する建物の布基礎6が横揺れしたときに、水平方向の加速度が加わると、その加速度に比例した電圧レベルで地震検出信号を出力するようになっている。例えば、建物1の平面視において直角に配置された一の外壁と他の外壁のうちの一の外壁と平行な方向をX方向とし、他の外壁と平行な方向がY方向とすると、建物に作用した加速度をX方向とY方向に分離し、この分離したX方向とY方向における加速度にそれぞれ比例した電圧レベルで地震検出信号を出力するようになっている。
また、加速度センサ2aは、地震の発生により建物の布基礎6が縦揺れしたときに鉛直方向の加速度が加わると、その加速度に比例した電圧レベルで地震検出信号を出力するようになっている。例えば、鉛直方向をZ方向すると、建物に作用したZ方向における加速度に比例した電圧レベルで地震検出信号を出力するようになっている。このような加速度センサ2aはケース5に収容されている。
なお、当該加速度センサ2aでは、地震が発生した際の初期微動(P波:伝播速度約7
km/s)の検知だけでなく、主要動(S波:伝播速度約4km/s)も検知できる。
震度算出部2bは、CPU(中央演算処理装置)、メモリまたはハードディスク装置等に記憶されている震度算出プログラム等によって構成されており、地震計2の加速度センサ2aからの地震検出信号が制御部2dを介して入力され、この地震検出信号に基づいて震度を算出するようになっている。
また、震度算出部2bは、加速度センサ2aからの地震検出信号に基づいて、X方向、Y方向、Z方向におけるそれぞれの最大加速度を算出するようになっている。X方向とY方向は水平面内で直交する方向であり、例えば、図13および図16に示すように、建物1の平面視において直角に配置された一の外壁1aと平行な方向をX方向、一の外壁1aと直角に配置された他の外壁1bと平行な方向をY方向とする。また、Z方向は鉛直方向とする。
さらに、震度算出部2bは時計機能を有しており、加速度センサ2aからの地震検出信号が入力されたとき、つまり地震が生じたときの時刻、日付を取得できるようになっている。
変形量算出部2cは、後述するデータ記憶部3cに記憶されている建物情報と加速度センサ2aによって計測された加速度から建物1の変形角を計算するものである。建物の変形角は、建物1に地震によって水平に力が作用した際に生じる層間変形角(tanθ)で示される。
制御部2dは、震度算出部2b、変形量算出部2cのそれぞれの制御を行うもので、主にCPU(中央演算処理装置)によって構成されている。
地震計2のケース5は、図11に示すように、矩形箱状に形成されており、その底面に平坦な取付面5aが形成されている。そして、この取付面5aが布基礎6の立上り部6aの側面の上端部に当接されている。
また、ケース5の底板部にはフランジ部5b,5bが形成されており、このフランジ部5b,5bに形成された貫通孔に、コンクリートビス等の取付具7,7が挿通され、立上り部6aにねじ込まれている。
また、ケース5のフランジ部5b,5bの表面とその近傍の立上り部6aの表面には、フランジ部5b,5bの表面を覆うようにしてモルタル等の固着剤8が塗布されている。
このように、地震計2のケース5は、取付具7,7および固着剤8によって立上り部6aに一体的に固定されている。
このようにして、地震計2は布基礎6の立上り部6aの側面の上端部に取り付けられている。
なお、地震計2は布基礎6の立上り部6aの側面に直接取り付けるものに限らず、例えば図12に示すように、布基礎6の立上り部6aの側面の上端部に取付金具9を介して取り付けてもよい。取付金具9は断面L型のアングル材9aを補強板9bによって補強してなるものであり、アングル材9aがコンクリートビス等によって布基礎6の立上り部6aの上端部に固定されている。そして、アングル材9aの上面にケース5の取付面5aがねじ止め等の手段によって取付固定されている。
地震計2は、上記のようにして布基礎6の立上り部6aの側面の上端部に取り付けられているが、本実施の形態では、布基礎6のうち、外周の布基礎6には取り付けられず、平面視において建物1の内側に位置する布基礎6に取り付けられている。
すなわち、図13に示すように、建物1の平面視において直角に配置された一の外壁1aと他の外壁1bのうちの一の外壁1aと直角に配置され、かつ平面視において建物1の内側に位置して、当該建物1の内側の壁1cが設置される布基礎6の立上り部6aに、地震計2が取り付けられている。つまり、外周の布基礎6と直角に交わって配置された内側
の布基礎6の立上り部6aに地震計2が取り付けられている。
さらに、地震計2は、平面視において建物1の中央部に位置する布基礎6の立上り部6aに取り付けられている。
すなわち、例えば図14(a),(b)に示すように、平面視において、正方形リング状または角部に凹所を有する略正方形リング状に設けられ、建物1の外周部の外壁が設置された外周の布基礎6の中央部に内側の布基礎6が設けられている場合、外周の布基礎6の一辺を4等分するとともに、この一辺に直角に交わる他辺を4等分すると、中央部に位置する一辺の2分の1の長さの部分と、中央部に位置する他辺の2分の1の長さの部分とが交差する、中央部分(斜線で示す部分)6cの領域に位置する立上り部6aの所望の位置に地震計2が取り付けられている。
最も望ましくは、平面視における布基礎6の重心位置またはこの重心位置の近傍に位置する布基礎6の立上り部6aに、地震計2が取り付けられている。
このような位置に地震計2を取り付けることによって、当該地震計2を外側の風雨から保護できるとともに、地震の際の布基礎6の各部位の平均的な揺れを、地震計2によって計測することができる。
なお、本実施の形態では、平面視において建物1の内側に位置する布基礎6の側面に地震計2を取り付けたが、これに代えて、外周側に位置する布基礎6の側面に地震計2を取り付けてもよい。この場合、地震計2を風雨等から保護するために、当該布基礎6の両側面にうち、建物1の内側を向く側面に地震計2を取り付けるのが望ましい。
地震表示計3は、地震計2の加速度センサ2aによって検出された加速度とその方向およびこの加速度に基づいて算出された震度、被災度ランク、損傷度、行動指針コメント、地震の発生日時、時刻、履歴等の地震情報を表示するものであり、例えば図13に示すように、建物の居住部また廊下等の内壁1cに取り付けられている。
地震計2の加速度センサ2aには、図11〜図13に示すように、接続線10の一端部が接続されており、この接続線10の他端部は地震表示計3に接続されている。接続線10は地震計2から上方に延び、建物の床11を構成する床パネルを上下に貫通し、さらに、建物の内壁1cを構成する壁パネルの下端部から壁パネル内に挿入され、さらに、上方に引き延ばされて、壁パネルの表面に取り付けられた地震表示計3に接続されている。
なお、図示は省略するが、電源コードは地震計2から上方に延び、建物の床11を構成する床パネルを上下に貫通し、さらに、建物の内壁1cを構成する壁パネルの下端部から壁パネル内に挿入され、さらに、上方に引き延ばされて、壁パネルの内部に設けられたコンセントに接続されている。
地震表示計3は、図10に示すように、制御部3a、データ記憶部3c、表示部3eを備えており、データ記憶部3c、表示部3eはそれぞれ制御部3aに接続されている。このような地震表示計3は、CPU(中央演算処理装置)、ROM、RAM等のメモリや必要に応じてハードディスク装置等の記憶部を備えており、これらは矩形箱状のケース3fに内蔵されている。つまり、ケース3fに制御部3a、データ記憶部3c、表示部3e等が内蔵されている。
制御部3aは、データ記憶部3c、表示部3eのそれぞれの制御を行うもので、主にCPU(中央演算処理装置)によって構成されている。
そして、地震計2の加速度センサ2aによって検出された加速度、震度算出部2bによって算出された震度、X方向、Y方向、Z方向におけるそれぞれの最大加速度、取得された時刻、日付等の地震情報は、制御部3aによってデータ記憶部3cに記憶されるとともに表示部3eに表示される。さらに、このデータ記憶部3cには、複数の地震情報が履歴として記憶されるようになっている。
また、このデータ記憶部3cには、建物の構成部材および構造に係る建物情報が記憶されている。建物の構成部材とは、例えば柱、梁、壁、屋根等の構造部材や、筋かい、外装材等の部材であり、これらがその種類、大きさ(柱や梁の太さ、長さ等)、強度、配置位置、壁量等とともにデータ記憶部3cに予め記憶されている。建物の構造とは、例えば、在来の軸組構造、パネル工法による構造、ツーバイフォー工法による構造、軽量鉄骨で形成された建物ユニットを組み合わせてなるユニット式建物による構造等が挙げられ、その建物の階数等とともにデータ記憶部3cに予め記憶されている。
また、データ記憶部3cには、建物1の被災度ランクとしてランク1〜ランク5までが建物の変形角に対応付けられて記憶され、地盤の被災度ランクとして、ランク1とランク2とが震度に対応付けられて記憶されている。
また、データ記憶部3cには、建物1の損傷度の予測として、「なし」、「小」、「中」、「大」が被災度ランクと対応付けられて記憶されている。なお、データ記憶部3cは、メモリやハードディスク装置等によって構成されている。
さらに、データ記憶部3cには、地震計2が初期微動(P波)を検知した際に即座に警報(本実施の形態ではサイレン等の警報音)を発するための警報発生プログラムが記憶されている。また、この警報発生プログラムは、地震計2が主要動(S波)を検知した際にも即座に警報音を発するように設定されている。なお、初期微動と主要動とで発せられる警報音が異なっていてもよい。
すなわち、地震表示計3は、制御部3aと、警報発生プログラムと、後述するスピーカー38等の出力部とからなる警報発生手段を備えるものとする。
また、データ記憶部3cには、地震計2が設置された基本情報(建物1の所有者や住所、エリア等)が記憶されている。このような基本情報は、最終的に中央情報処理センターCへと送られる地震情報に付与される。
さらに、データ記憶部3cには、建物1の被災内容に対する行動指針コメントとして、「専門業者へ連絡下さい」、「直ちに避難し専門業者へ連絡下さい」が建物の変形角に対応付けられて記憶されている。
表示部3eは、例えば液晶表示装置等によって構成されており、加速度センサ2aによって検出された加速度、震度算出部2bによって算出された震度、X方向、Y方向、Z方向におけるそれぞれの最大加速度、取得された時刻、日付等の地震情報や、データ記憶部3cに記憶されている過去の履歴の地震情報は、制御部3aによって読み出されて表示部3eに表示されるようになっている。
ケース3fには、各種操作ボタンが設けられており、この操作ボタンをユーザが操作することによって、制御部3aに指示を出して、この制御部3aが表示部3eに、指定された日付、時刻の地震情報や地震情報の履歴等を表示するようになっている。
そして、地震が発生すると、地震計2の変形量算出部2cによって、地震表示計3のデータ記憶部3cに記憶されている建物情報と地震計2の加速度センサ2aから得られる加速度とに基づいて建物1の変形角が計算される。
次に、この計算された変形角を、データ記憶部3cに記憶されている変形角と参照して、計算された変形角に対応する変形角に対応付けられている建物1の被災度ランクを呼び出して、表示部3eに建物の被災度ランクとして、図15に示すように、表示する。図15では、例えば、建物1の被災度ランク3の場合を示している。
同様に、地震表示計3では、震度算出部2bで算出された震度を、データ記憶部3cに記憶されている震度と参照し、算出された震度に対応する震度に対応付けられている地盤の被災度ランクをデータ記憶部3cから呼び出して、表示部3eに地盤の被災度ランクとして表示する。図15では、例えば、地盤の被災度ランク1の場合を示している。なお、震度は各震度の数値に対して強弱の二つがある。例えば震度6の場合、震度6強と震度6
弱の二つがある。図15では、例えば、震度6強の場合を示している。
さらに、地震表示計3では、震度算出部2bによって算出されたX方向、Y方向、Z方向におけるそれぞれの最大加速度を表示部3eに表示する。この表示は、例えば、表示部3eに、「X」、「Y」、「Z」の文字と、最大加速度の数値とを表示する領域があり、この領域において、「X」、「Y」、「Z」の文字が例えば3秒毎に自動的に切り替わり、この文字に対応した最大加速度がガル数値で表示される。図15では、例えば、建物1のX方向における最大加速度が1234ガルの場合を示している。
また、図15に示すように、表示部3eには、「X」、「Y」、「Z」の文字を表示する領域に隣接して、「R」の文字を表示する領域がある。この「R」の表示は、加速度センサ2aの測定保証範囲を超えた加速度を計測した場合に点灯するように設定されている。
加えて地震表示計3では、建物1の損傷度を表示部3eに表示する。この表示は、例えば、表示部3eに、損傷度として「なし」、「小」、「中」、「大」の文字を表示する領域があり、この領域において、建物の被災度に対応した損傷度が表示される。図15では、例えば、損傷度「中」の場合を示している。
また、変形量算出部2cによって計算された建物1の変形角を、データ記憶部3cに記憶されている変形角と参照して、計算された変形角に対応する変形角に対応付けられている行動指針コメントを呼び出して、表示部3eに表示する。この表示は、例えば表示部3eに、行動指針コメントとして「専門業者へ連絡下さい」、「直ちに避難し専門業者へ連絡下さい」の文字を表示する領域39aがあり、この領域39aにおいて、建物1の変形角に対応した行動指針コメントが表示される。図15では、例えば、行動指針コメント「専門業者へ連絡下さい」の場合を示している。
なお、行動指針コメントについて、より詳細に説明する。
行動指針コメントは、上述のように建物1の変形角に対応付けられて記憶されているので、行動指針コメントと被災度ランクは共通して建物1の変形角に対応付けられている。このため、行動指針コメントは被災度ランクのランク1〜ランク5とも対応した状態となっている。
被災度ランクがランク1の場合は、損傷状況が「なし」でもあるため、行動指針コメントとしては表示部3eに何も表示されない。このような表示部3eの制御は制御部3aによって行われている。
ランク2〜4の場合は、行動指針コメントとして「専門業者へ連絡下さい」の文字が表示部3eに表示される。
ランク5の場合は、行動指針コメントとして「直ちに避難し専門業者へ連絡下さい」の文字が表示部3eに表示される。
つまり、本実施の形態において行動指針コメントは、「表示なし」の場合も含めて少なくとも3パターンに設定されている。そして、行動指針コメントは、地震が発生して冷静さを欠きやすいとき、ユーザ自身が何をすべきか、というアドバイスとしても機能する
地震表示計3は、図16に示すように、矩形箱状のケース3fの前面中央部に液晶画面で構成された表示部3eが設けられ、この表示部3eに図15に示すような情報が表示される。
また、地震表示計3の表示部3eの上方には、建物用のLEDランプ31aと地盤用のLEDランプ31bが設けられている。LEDランプ31aは、建物1の被災度がランク1およびランク2の場合、青色で点灯し、ランク3の場合は黄色で点灯し、ランク4の場合は赤色で点灯し、さらにランク5の場合は赤色で点滅する。LEDランプ31bは地盤の被災度がランク1の場合青色で点灯し、ランク2の場合橙色で点灯する。
また、地震表示計3の表示部3eの下方には、押しボタン32a,32b,32bが設
けられており、中央の押しボタン32aによって、画面切り替えを行える。例えば、地震発生に備えた待機画面と、過去の地震履歴を検索する際の検索画面とで画面切り替えを行える。左右両側の押しボタン32b,32bは検索画面で検索日時を選択するとき等に使用する。
さらに、地震表示計3のケース3fの外面のうちの上面には、表示部3eに表示された加速度の方向に対応する方向(X、Y、Z)を表示する方向表示部33が設けられている。この方向表示部33は、ケース3fの上面に、「X−Y軸」と、X軸とY軸との交点(原点)に記載された「◎印」を印刷等によって記載することにより行う。「◎印」は鉛直方向(Z軸方向)を示している。
また、ケース3fの側面には取付部34が形成されており、この取付部34に被災度判定表35が紐等によって取り付けられている。
この被災度判定表35は、図17に示すように、建物1の被災度ランクに対応して、LEDランプ31bの点灯色、被災の際の行動指針コメント、損傷内容が記載されるとともに、地盤の被災度ランクに対応して、LEDランプ31bの点灯色、被災の際のコメントが記載されている。
したがって、ユーザは、この被災度判定表35を参照することによって、表示部3eに表示されている被災度ランクに対応した建物や地盤の損傷内容を容易に知ることができるとともに、対応策についても容易に検討できる。
また、本実施の形態において、地盤における被災の際のコメントは、「表示なし」、「地盤被害の可能性あり」の2パターンに設定されている。また、この地盤に係わるコメントを表示するための領域39bが、領域39aの上方に設けられている。
また、地震表示計3のケース3fの外面には、建物1の修繕に係わる業者(専門業者)の連絡先が記載された記載欄36が設けられている。本実施の形態においては、ケース3fの前面下部に、例えば住宅メーカーの担当者の連絡先と氏名を記載する記載欄36が設けられている。したがって、地震が発生し、表示部3eに行動指針コメントが表示されたら、ユーザは記載欄36に記載された専門業者の連絡先を確認し、電話等の連絡手段によって専門業者に連絡を行い、被災度ランクや損傷度等を通知する。
また、ケース3fの外面には建物1の修繕に係わる業者(専門業者)のホームページへのアクセス情報が記録されたバーコード37が設けられている。本実施の形態においては、記載欄36の横にバーコード37が記載されている。バーコード37を図示しないバーコードリーダーによって読み込むことによって、住宅メーカーのホームページを呼び出して、このホームページに掲載されている被災度判定表35を閲覧できる。なお、ホームページは、表示部3eに表示できるようにしてもよい。この場合、地震表示計3をインターネットに接続するとともに、当該地震表示計3にバーコードリーダーを接続しておけばよい。また、ホームページは別途パソコン等よって閲覧してもよい。
さらに、ケース3fの側面にはスピーカー38が設けられている。このスピーカー38は、例えば、警報音を出力したり、表示部3eに表示された震度、被災度ランク、損傷度等を音声にて告知したり、緊急地震速報を音声にて告知するようになっている。
なお、地震表示計3は、地震計2に基づく地震情報を外部に送信する通信手段を備えるものとする。このような通信手段は、制御部3aによって、地震が生じるごとに自動的に地震情報を外部(例えば地域被災度判定手段、全国被災度判定手段)に送信するようになっており、また、操作ボタンを利用者が操作することによって、制御部3aに指示を出して、この制御部3aが通信手段を制御して所望の地震情報を外部に送信できるようになっている。
そして、このような通信手段はインターネット等の外部通信網に接続されている。
[地震表示計を含む地震計の他の例]
地震計2および地震表示計3は、図10に示す例のものに限られるものではなく、図25に示すような他の構成の地震計2Aおよび地震表示計3Aを採用してもよい。なお、説明の便宜上、上述した図10の例との共通部分には同一符号を付してその説明を省略ないし簡略化する。
図25に示す地震計2Aは、図10に示す地震計2と同様の加速度センサ2aと、この加速度センサ2aを収容するケース5とを備えるものとされている。
図25に示す地震表示計3Aは、制御部3a、震度算出部3b、データ記憶部3c、構造計算部3d、表示部3e、停電時通信用チップ3g(後述する)を備えており、震度算出部3b、データ記憶部3c、構造計算部3d、表示部3eはそれぞれ制御部3aに接続されている。
震度算出部3bは、加速度センサ2aからの地震検出信号に基づいて、X方向、Y方向、Z方向におけるそれぞれの最大加速度を算出するようになっている。すなわち、この震度算出部3bは、図10に示す震度算出部2bと同様の機能を有する。
構造計算部3dは、データ記憶部3cに記憶されている建物情報と地震計2によって計測された加速度から建物1の変位角を計算するものである。すなわち、この構造計算部3dは、図10に示す変形量算出部2cと同様の機能を有する。
以上のように、図10に示す地震計2および地震表示計3に対して、図25に示す地震計2Aおよび地震表示計3Aは、地震表示計3Aにより多くの機能を持たせた状態となっている。このような場合は、地震計2Aの機能を、地震が起きた際の加速度の検知に特化させることが可能となっている。
以上のような地震計2および地震表示計3は、建物70,71,72にも設置されている。住宅等の建物1のような布基礎6がない場合には、建物70,71,72のうちで地面により近い位置に、当該地震計2および地震表示計3が適宜設置される。
[通信ネットワークの説明]
次に、通信ネットワーク(第一通信ネットワークN1、第二通信ネットワークN2、第三通信ネットワークN3)について説明する。
(第一通信ネットワーク)
第一通信ネットワークN1は、各種の建物1,70,71,72に設置された地震計2と、地域被災度判定手段とを通信可能に接続することによって構成されている。
地域被災度判定手段は、図1に示すように、住宅地40内および地域40A,40B内に設けられている。すなわち、住宅地40内および地域40A,40B内の所定の場所には、当該地域被災度判定手段として地震管理装置15が設けられている。そして、この地震管理装置15と、住宅地40内および地域40A,40B内に建築された各種の建物1,70,71,72のそれぞれの地震計2とが、インターネット等を介して無線接続されている。このようにして第一通信ネットワークN1が概略構成されている。
なお、ここでは、全国各地の住宅地や地域のうち、住宅地40および地域40A,40Bに設けられた第一通信ネットワークN1について説明する。
第一通信ネットワークN1を構成する地震管理装置15は、CPU(中央演算処理装置)、ROM、RAM等のメモリ、ハードディスク装置等の記憶部等を備えている。また、この地震管理装置15には、図18に示すように、各種の建物1,70,71,72に設置された地震計2がインターネットを介して接続されている。
より詳細に説明すると、地震管理装置15は、図18に示すように、制御部15a、地
震情報記憶部15b、建物情報記憶部15c、構造計算手段15d、建物被害情報記憶部15e、被害情報抽出手段15f、通信部15gを備えており、地震情報記憶部15b、建物情報記憶部15c、構造計算手段15d、建物被害情報記憶部15e、被害情報抽出手段15f、通信部15gはそれぞれ制御部15aに接続されている。
制御部15aは、地震情報記憶部15b、建物情報記憶部15c、構造計算手段15d、建物被害情報記憶部15e、被害情報抽出手段15f、通信部15gのそれぞれの制御を行うもので、主にCPU(中央演算処理装置)によって構成されている。
通信部15gは、地震計2との間でインターネットを介して情報の送受信を行うものである。
地震情報記憶部15bは、地震計2によって計測された加速度および建物1,70,71,72の震度等の地震情報を記憶するものであり、ハードディスク装置によって構成されている。
そして、地震管理装置15の地震情報記憶部15bには、各建物1,70,71,72に設置された地震計2から送信されてきた地震情報が、制御部15aによって、各建物1,70,71,72に対応付けて記憶されている。また、地震情報記憶部15bに蓄積された各地震計2のデータを解析することにより、当該地震計2のある住宅地40および地域40A,40B内の地盤の状態を判明させることができる。
建物情報記憶部15cは、建物1,70,71,72の構成部材および構造に係る建物情報を記憶している。
なお、例えば、住宅等の建物1の構成部材とは、例えば柱、梁、壁、屋根等の構造部材や、筋かい、外装材等の部材であり、これらがその種類、大きさ(柱や梁の太さ、長さ等)、強度、配置位置、壁量等とともに建物情報記憶部15cに予め記憶されている。建物1の構造とは、例えば、在来の軸組構造、パネル工法による構造、ツーバイフォー工法による構造、軽量鉄骨で形成された建物ユニットを組み合わせてなるユニット式建物による構造等が挙げられ、その建物1の階数等とともに建物情報記憶部15cに予め記憶されている。
構造計算手段15dは、建物情報記憶部15cに記憶されている建物情報と地震計2によって計測された加速度から建物1,70,71,72の変位角を計算するものである。建物1,70,71,72の変位角は、建物1,70,71,72に地震によって水平に力が作用した際に生じる層間変位角(tanθ)で示すのが好ましい。
建物被害情報記憶部15eは、地震の際の建物1,70,71,72の構成部材の被害情報を、予め地震の際の建物1,70,71,72の変位角ごとに対応付けて記憶しているものである。
また、建物被害情報記憶部15eには、各建物1,70,71,72ごとに、地震の際の当該建物1,70,71,72の構成部材の被害情報が記憶されている。このような建物被害情報記憶部15eはハードディスク装置によって構成されている。
本実施の形態では、地震の際に建物に生じる変位角を、建物固有の構造強度、構成部材等に基づいて予め算出しておく。
そして、この変位角に対応させて、「構造体」、「外装材」、「内装材」の被害情報を実験や経験に基づいて具体的に設定し、これを建物被害情報記憶部15eに、各建物1,70,71,72ごとに記憶させておく。
被害情報抽出手段15fは、構造計算手段15dで計算された変位角と、建物被害情報記憶部15eに記憶されている変位角とに基づいて、建物被害情報記憶部15eに記憶されている建物1,70,71,72の構成部材の被害情報を抽出するものであり、CPU(中央演算処理装置)、メモリまたはハードディスク装置等に記憶されている抽出プログラム等によって構成されている。
この被害情報抽出手段15fでは、例えば、地震が発生したときに、ある建物1の布基
礎6に、ある加速度が作用すると、これを地震計2の加速度センサ2aが検出し、この検出された加速度やその他の地震情報が、地震表示計3のデータ記憶部3cに記憶されるとともに、インターネット等を介して、地震管理装置15に自動的に送信され、その地震情報記憶部15bに記憶される。
そして、この地震管理装置15では、構造計算手段15dによって、建物情報記憶部15cに記憶されている建物情報と加速度とから建物1,70,71,72の変位角が計算される。次に、この計算された変位角と、建物被害情報記憶部15eに記憶されている変位角に基づいて、建物被害情報記憶部15eに記憶されている建物1,70,71,72の構成部材の被害情報を被害情報抽出手段15fが抽出する。すなわち、変位角に対応する「構造体」、「外装材」、「内装材」等の構成部材の被害情報を被害情報抽出手段15fが建物被害情報記憶部15eから抽出し、この被害情報を再び、地震情報記憶部15bに記憶させるとともに、インターネット等を介して、地震計2に送信する。
地震計2では、被害情報が地震表示計3の制御部3aによって、データ記憶部3cに記憶されるとともに、表示部3eに表示される。
したがって、利用者は地震後の建物の被害情報を知ることができ、この結果、地震後の建物の管理を効果的に行うことができる。
また、データ記憶部3cには、地震ごとに被害情報が記憶されるので、利用者は表示部3eで被害情報の履歴を確認することもできる。
また、地震管理装置15では、地震が発生した場合の各建物1,70,71,72の加速度、震度等を含む地震情報や被害情報が地震情報記憶部15bに記憶されるので、各建物1,70,71,72が配置されている地域の地震情報や被害情報を、地震管理装置15に接続したモニタ等によって確認でき、さらに、このような地震情報や被害情報を、第二通信ネットワークN2を介して中央情報処理センターCに送信できる。
(第二通信ネットワーク)
第二通信ネットワークN2は、上述のように、各地の住宅地40および地域40A,40Bと、中央情報処理センターCの全国被災度判定手段とを通信可能に接続することによって構成されている。
中央情報処理センターCは、図1,図14に示すように、日本国内の少なくとも一箇所にある。ただし、中央情報処理センターCのある場所が震源となる場合もあるため、そのリスク分散を目的とし、例えば東日本と西日本に一箇所ずつ、というように日本国内に複数箇所あってもよいものとする。この場合、複数箇所の中央情報処理センターCでは同様の情報を収集・分析処理できるようにする。
また、全国被災度判定手段は、中央情報処理センターC内に設けられている。すなわち、中央情報処理センターC内の所定の場所には、当該全国被災度判定手段としてセンターサーバー16が設けられている。
全国被災度判定手段であるセンターサーバー16の構成は、地域被災度判定手段である地震管理装置15と略同様に構成されている。ただし、全国各地からの地震情報が集約されるため、その処理能力や記憶領域は、地震管理装置15よりも格段に高く設定されている。すなわち、大容量データの管理・運用が可能となっている。
そして、このセンターサーバー16と、住宅地40および地域40A,40Bに設けられた地震管理装置15とが、インターネット等を介して無線接続されている。このようにして第二通信ネットワークN2が概略構成されている。
第二通信ネットワークN2を構成するセンターサーバー16は、CPU(中央演算処理装置)、ROM、RAM等のメモリ、ハードディスク装置等の記憶部等を備えている。
また、図18に示すように、センターサーバー16は、全国各地の住宅地40および地域40A,40Bから収集された地震情報を蓄積する蓄積サーバー16aと接続されている。そして、この蓄積サーバー16aに蓄積された各地震計2のデータを解析することに
より、全国規模で、当該地震計2のある住宅地40および地域40A,40Bの地盤の状態を判明させることができる。
センターサーバー16は、図20,図21に示すように、収集した地震情報を適宜ソート(分類して並べ替え)して表示することができる。
図20は、地震情報を「被災度判定」をメインにソートしたものであり、図21は、地震情報を「震度」をメインにソートしたものである。また、例えば「住所」等、その他の項目(「名前」、「担当Dr(ディーラー)」、「加速度(x)(y)(z)」)でもソートできるように構成されている。
そして、このように地震情報をソートできれば、被災度の高かった場所や、震度の大きかった場所、その住所等、必要な情報が容易に判明することになる。
また、センターサーバー16は、各地の住宅地40および地域40A,40Bから送信される地震情報を収集するだけでなく、津波情報、天気情報、花粉情報等、様々な気象情報を収集している。つまり、様々な情報に基づいて被災地にどのような支援が必要か、どのような物資が必要かを適切に判断することができる。
また、全国各地の地震計2(地震表示計3のデータ記憶部3c)には、当該地震計2が設置された建物1の基本情報(建物1の所有者や住所等)が記憶されている。このため、センターサーバー16に全国各地から地震情報が収集されたとしても、その地震情報が、どこの住宅地40および地域40A,40Bのものであるか、より詳細には、どこの建物1,70,71,72のものであるかが容易に判明させることができる。
(第三通信ネットワークの説明)
各種の建物1,70,71,72は、必ずしも分譲地等の住宅地40や地域40A,40Bにまとまって建築されるとは限らない。すなわち、震源近くであって、かつ住宅地40の外部および地域40A,40Bの外部にも各種の建物1,70,71,72が建築される場合がある。これを補完するために、図22に示すように、住宅地40および地域40A,40Bに建築されていない各種の建物1,70,71,72と、中央情報処理センターCとの間には、当該各種の建物1,70,71,72の個々の地震情報を伝送するための第三通信ネットワークN3が構築されている。
そして、この住宅地40および地域40A,40Bの外部の各種の建物1,70,71,72と、中央情報処理センターCのセンターサーバー16とが、インターネット等を介して通信可能に無線接続されている。このようにして第三通信ネットワークN3が概略構成されている。
例えばユーザ自身が土地を見つけて購入し、そこに住宅を建築する場合、当該住宅は特に分譲地にあるとは限らない。また、既に建築され、これから建て替えを行ったり、リフォーム工事を行ったりするような住宅についても特に分譲地にあるとは限らない。第三通信ネットワークN3は、このような建物1や、その他の建物70,71,72・構造物等を対象として地震情報の収集や分析処理を行うために構築される。例えば図2に示す建物1Aは、住宅地40に建築されていない各建物に該当する。このような建物1Aに対して地震計2を設置すれば、当該建物1Aは、第三通信ネットワークN3を構成する建物1として認識することができる。
このような分譲地にない各種の建物1,70,71,72には、住宅地40および地域40A,40Bに建築された建物1,70,71,72と同様に、基礎6に地震計2が設置されるとともに、建物内部の内壁1cに地震表示計3が設置される。
このように分譲地にない各種の建物1,70,71,72と中央情報処理センターCとの間に第三通信ネットワークN3を構築できれば、中央情報処理センターCとしては、収
集できる地震情報の量を増やすことができるので、より詳細かつ正確な地震情報の分析が可能となる。
また、分譲地にない各種の建物1,70,71,72としても、オンサイト警報を活用できるとともに、適切かつ迅速な支援を受ける可能性を向上できるので好ましい。
以上のような通信ネットワークによれば、建物1,70,71,72それぞれに、被災度判定機能を有する地震計2が設置されるので、地震が発生した際に、当該地震計2によって警報を発するとともに、各建物1,70,71,72の被災度を判定することができる。また、住宅等の建物1の基礎6は地盤と一体となって揺れるため、このような基礎6に地震計2が設置されることで、地震計2と地盤とが近くなるので、比較的正確な計測を行うことができる。すなわち、正確な地震情報を得ることができるので、適切な地震対応を行うことが可能となる。
また、このように地震計2が設置された建物1,70,71,72が一定範囲の住宅地40および一定範囲の地域40A,40B内に複数建築され、さらに住宅地40および地域40A,40Bに構築された第一通信ネットワークN1を通じて、複数の建物各種の建物1,70,71,72に設置された地震計2からの情報を集約できるので、住宅地40および地域40A,40B全体における被災度を判定するのに必要な地震情報を収集できることになる。
さらに、第一通信ネットワークN1と中央情報処理センターCとの間には、第二通信ネットワークN2が構築されていることから、当該第二通信ネットワークN2を通じて、各地の住宅地40および地域40A,40Bの地震情報を集約できるので、より広範な地域(例えば行政区画)の被災度を判定するのに必要な地震情報を収集できることになる。
そして、以上のように地震計2から発せられる警報によって住人や情報端末57の周辺にいる人への初期対応を促しつつ、各建物1,70,71,72と、住宅地40および地域40A,40B全体の被災度を判定するのに必要な情報を収集して中央情報処理センターCで即座に情報を分析処理できるので、震源に近い地域や被害の大きい地域40A,40Bまたは建物1への迅速な地震対応が可能となる。
また、第一通信ネットワークN1は、地震計2と地域被災度判定手段(地震管理装置15)とを通信可能に接続することによって構成されており、各種の建物1,70,71,72に設置された地震計2から地域被災度判定手段に集約された地震情報を、当該地域被災度判定手段によって被災度等を分析処理できるので、住宅地40および地域40A,40B内で、いち早く警報を発したり、被災状況や震度に応じて迅速な対応を行ったりすることができる。すなわち、地震発生前に行われるべき初期対応を、各住宅地40および地域40A,40B内で速やかに行うことができる。延いては、適切な地震対応を行うことが可能となる。
また、第二通信ネットワークN2は、各地の住宅地40および地域40A,40Bと全国被災度判定手段とを通信可能に接続することによって構成されており、各地の住宅地40および地域40A,40Bから全国被災度判定手段に集約された地震情報を、当該全国被災度判定手段によって被災度等を分析処理できるので、各地の住宅地40および地域40A,40Bの被災度に応じた迅速な対応を行うことが可能となる。
また、地震表示計3は、警報を発するための警報発生手段と、地震情報を表示するための表示手段と、を有するので、建物1の住人や建物1,70,71,72にいる人は警報が耳に入りやすくなるとともに、地震情報を視認することが可能となる。これによって、住人に対し、早急に適切な地震対応(初期対応)を行うことを促進できる。
また、住宅地40および地域40A,40Bの外部に建築された複数の建物1,70,71,72に地震計2がそれぞれ設置されているので、地震が発生した際に、当該地震計
2によって警報を発するとともに、当該住宅地40および地域40A,40Bの外部の各建物1,70,71,72の被災度を個別に判定することができる。すなわち、住宅地40の外部に建築された建物1,70,71,72であっても、地震発生前に行われるべき初期対応を速やかに行うことができる。延いては、適切な地震対応を行うことが可能となる。
さらに、住宅地40および地域40A,40Bの外部の各建物1と中央情報処理センターCとの間には、当該住宅地40および地域40A,40Bの外部の各建物1に設置された地震計2からの情報を集約するための第三通信ネットワークN3が構築されているので、当該第三通信ネットワークN3を通じて、住宅地40および地域40A,40Bの外部からの地震情報も中央情報処理センターCに集約できる。これによって、当該第三通信ネットワークN3からの地震情報を、第一通信ネットワークおよび第二通信ネットワークからの地震情報に対して補助的に組み合わせることができるので、より一層広範な地域の被災度を判定するのに必要な地震情報を収集できることになる。
[パワーコントロールデバイス]
続いて、地震計2および地震表示計3に付加される機能であるパワーコントロールデバイスについて説明する。
このパワーコントロールデバイスは、地震計2および地震表示計3と、建物1,70,71,72内に設けられた家電製品とを連動させることができる。すなわち、このパワーコントロールデバイスの機能は、図23に示すように、地震計2によって初期微動(P波)を検知した時に、例えば電気やガス等の熱源(例えばヒーター等の暖房装置50やガスコンロ51等)の遮断を行うとともに、非常用照明52やラジオ・テレビ53等の情報源を起動させることができる。
地震計2と、家電製品とは情報通信可能に接続されている。すなわち、地震計2と家電製品は、地震表示計3と同様に接続線10(または無線)によって接続されている。そして、地震計2が初期微動(P波)を検知した時に警報音が発せられるのと同時に、制御部2d(または制御部3a)から家電製品を制御する信号が伝達される。これによって、地震計2および地震表示計3と、家電製品とを連動させることができる。
このようなパワーコントロールデバイスの機能によれば、地震計2がP波を検知した時に、熱源となる家電製品の遮断を行うことで地震後の火災の発生を抑制できる。また、非常用照明52を点灯させて夜間であっても周囲の状況を確認できるようにし、ラジオやテレビ53を起動させて地震についての情報を得られるようにすることができる。
[地震計の電力供給システム]
続いて、地震計2の電力供給システムについて説明する。以下では、特に住宅等の建物1の場合について挙げるが、建物70,71,72にも適用できるものとする。
通常時、住宅等の建物1に導入される地震計2および地震表示計3は、系統電源(家庭用電源)からの電力に基づいて動作する。ところが、特に大きな地震が発生した場合には、停電になる可能性が高い。したがって、地震発生時に停電が生じると、系統電源から地震計2および地震表示計3への電力供給がストップしてしまう。これら地震計2および地震表示計3に電気が供給されないと、大きな地震の本震後に起こる余震の初期微動(P波)を検知したり、警報音を発したり、必要な情報を表示部に表示することができない場合がある。
このような場合を想定して、建物1は、図24および図25に示すように、地震計2および地震表示計3に対して電気を供給できる電力供給システムを備えているものとする。
本実施の形態の地震計2の電力供給システムは、以下のように構成されている。
すなわち、建物1は、停電時に、地震計2および地震表示計3に対して電力を供給するための複数の電源60,61,62を備えている。換言すれば、これら複数の電源60,61,62は、地震計2および地震表示計3のための非常用電源である。
そして、地震計2および地震表示計3と複数の電源60,61,62は、停電時に、当該地震計2および地震表示計3が少なくとも一つの電源60(61,62)から電力供給を受けられるように接続されている。
より詳細に説明すると、本実施の形態の電源(非常用電源)60,61,62としては、建物1内や周囲に設置される蓄電池60や、建物1の屋根面に設置された複数の太陽電池パネル61によって発電する太陽光発電装置、電気自動車62(EV:Electric Vehicleや、PHV:Plug-in Hybrid Vehicle)等が採用されている。その他にも、例えば風力発電装置や燃料電池等のような各種自家発電設備を採用することができる。
さらに、地震計2は、複数の電源60,61,62からの電力供給が遮断されたときに、当該複数の電源60,61,62に代わって電力供給を行う予備電源(図示せず)を備える。なお、この予備電源としては電池が採用されている。
また、図24に示すように、蓄電池60および太陽光発電装置は、接続線を介して地震計2とそれぞれ直接的に接続されている。また、電気自動車62も、当該電気自動車62の充電を行うための充電スタンド62aおよび接続線63を介して地震計2と直接的に接続されている。すなわち、複数の電源である蓄電池60、太陽光発電装置(太陽電池パネル61)、電気自動車62は、地震計2に対して個別に接続されている。
地震表示計3への電力供給は、地震計2を介して行われるものとするが、直接行われるようにしてもよい。
地震計2の制御部2dは、上述のように震度算出部2bおよび変形量算出部2cの制御を行うものであるが、それに追加して、複数の電源60,61,62のうち、地震計2が電力供給を受ける電源を判定するような制御も行うことができる。
例えば昼間は、太陽光発電装置からの電力供給によって地震計2を稼働させ、夜間は、蓄電池60からの電力供給によって地震計2を稼働させるなどの制御を行うことができる。電気自動車62からの電力供給も適宜選択できる。
これによって、制御部2dによって、地震計2に対して電力を供給する電源を適宜切り替えることができるので、停電時であっても常に地震計2が電力供給を受けられるようにすることが可能となる。
また、例えば、複数の電源60,61,62からの電力供給が遮断されたと判断された場合には、予備電源からの電力供給を受けるように制御することもできる。この点を鑑みれば、予備電源も、地震計2に対して電力を供給する一つの電源として機能することになる。
なお、本実施の形態では、複数の電源60,61,62が地震計2に対してそれぞれ個別に接続されるとしたが、これに限られるものではない。例えば、以下のような電力供給システムの実施例1,2を挙げることができる。
(実施例1)
図25に示す例では、複数の電源60,61,62のうち蓄電池60以外の電源61,62は、当該蓄電池60を介して地震計2と接続されている。
すなわち、地震等によって系統電源が遮断され停電した後に、必ず蓄電池60を介して地震計2に電気供給が行われることになる。換言すれば、蓄電池60以外の電源61,62から蓄電池60に対して充電を行いながら地震計2に電気供給が行われることになる。
このような実施例によれば、蓄電池60以外の電源61,62が例えば太陽電池であったとしても、地震計2に対しては、蓄電池60を介した電力供給が行われる。すなわち、
蓄電池60に対していったん電力がまとめられた状態となるので、蓄電池60に充電を行う電源61,62の種類を問わずに、また昼夜も問わずに、地震計2に対する電力供給が可能となる。
(実施例2)
図示はしないが、地震計2は、建物1内に設けられた分電盤を介して複数の電源60,61,62と接続されていてもよい。
すなわち、複数の電源60,61,62が給電側として分電盤に接続され、地震計2が受電側として分電盤に接続される。
このような実施例によれば、地震計2に対して電力供給を行ういずれか一つの電源60(61,62)の判定を分電盤の制御で適宜行うことが可能となる。また、建物1内にある電気機器への電力供給も行いながら地震計2への電力供給を行うことができる。
以上のように、図24,図25を始めとするいずれの例にしても、系統電源が遮断された後に、複数の電源60,61,62を使用でき、万が一当該複数の電源60,61,62が遮断された後でも、予備電源を使用できる。すなわち、非常用電源が段階的に起動して地震計2に対して継続的に電力供給を行うように設定されている。
さらに、複数の電源60,61,62も場合によっては(図24の例)段階的に使用できるので、より多段階に非常用電源を起動させることができるので、地震計2に対する電力供給を極めて途切れにくい状態とすることが可能となる。
本実施の形態の地震計2の電力供給システムによれば、地震計2と複数の電源60,61,62は、停電時に、当該地震計2が少なくとも一つの電源60(61,62)から電力供給を受けられるように接続されているので、地震計2といずれか一つの電源60(61,62)とが、停電時においても常に接続されて電力供給が可能な状態となる。これによって、通常時と同様に地震計2を使用できるので、例えば地震等により系統電源が遮断されても、地震計2を確実に機能させることが可能となる。
また、当該電力供給システムを、オンサイト警報のネットワークシステムに適用すれば、地震計2に対する電力供給が極めて途切れにくい状態となるため、当該地震計2を情報源とする地震情報の収集の確実性を向上させることが可能となる。
[地震計の停電時通信システム]
続いて、地震計2の停電時通信システムについて説明する。以下では、特に住宅等の建物1の場合について挙げるが、建物70,71,72にも適用できるものとする。
地震等によって停電になった際は、系統電源から地震計への電力供給がストップしてしまう場合がある。さらに、地震発生時には、LANケーブルの破断やルーター等への電力供給が行われないことにより、インターネット回線も機能しない場合がある。
このような場合を想定して、建物1は、停電時でも地震計2を通信可能な状態とする停電時通信システムを備えているものとする。
本実施の形態の地震計2の停電時通信システムは、図24,図25に示すように、非停電時に休止(スリープモード)し、停電時に起動する無線通信部3gと、当該無線通信部3gを制御する制御部3aと、停電時に、地震計2に対して電力を供給する非常用電源としての複数の電源60(61,62)と、を備える。
また、地震計2は、上述のように、当該地震計2に接続されるとともに建物1の内壁1cに取り付けられ、地震情報を表示する地震表示計3(3A)を含んで構成されている。
そして、本実施の形態においては、図25に示すように、地震表示計3Aが、無線通信部3gと制御部3aとを有するものとする。ただし、これに限られるものではなく、図10に示す地震表示計3に備えられてもよいし、図10および図25に示す地震計2に備え
られてもよいものとする。
無線通信部3gは、無線移動体用の無線通信システムを利用する停電時通信用チップ(LSI等)である。より詳細に説明すると、この停電時通信用チップ3gは、LTE(Long Term Evolution)規格に準拠した無線通信システム用のチップである。すなわち、LTE対応スマーフォン等の携帯情報端末に採用されるようなものであり、例えば旧来の規格(所謂、3G)に準拠させた場合に比して、停電時通信用チップ3gの立ち上がり(起動)時間の短縮や、通信速度の短縮を図ることができる。
例えば地震発生等により停電となったときは、上述のように、地震計2および地震表示計3は、非常用電源である複数の電源60(61,62)の少なくとも一つから電力供給を受けることになる。
そして、このような停電時において、停電時通信用チップ3gは、加速度センサ2aが地震発生時の初期微動(P波)を検知した直後に、制御部3aから送られてくる制御信号に基づいて起動し、起動時に判明している地震情報をすぐさま地域被災度判定手段(地震管理装置15)や直近の中継アンテナ17へと伝送するように設定されている。
すなわち、停電後において、停電時通信用チップ3gの起動するタイミングは、警報発生手段のタイミングと略同様に設定されている。
また、以上のようにP波を検知した直後に地震情報を伝送し、その後、加速度センサ2aによって主要動(S波)を検知した時は、停電時通信用チップ3gは、その時の地震情報をすぐさま地域被災度判定手段(地震管理装置15)や直近の中継アンテナ17へと伝送する。
そして、主要動の到達後に停電が発生した場合も、この停電時通信用チップ3gは余震の発生に備えて、非常用電源60(61,62)や予備電源から、優先的に電気の供給を受けることができるように設定されている。
本実施の形態の地震計2の停電時通信システムによれば、非停電時に休止状態である無線通信部3gを、停電時に、非常用電源60(61,62)からの電力供給を受けながら、制御部3aの制御によって起動させることができる。
これによって、たとえ停電時であっても住宅メーカーや行政機関等に地震情報の伝送を確実に行うことができる。すなわち、例えば、地震によって通常時に使用しているLANケーブルが破断されたり、インターネット用のルーターへの電力供給が不可能となったりした場合であっても、無線通信部3gは無線通信が可能であるため、住宅メーカーや行政機関等に地震情報の伝送を確実に行うことができる。
また、無線通信部3gは、無線移動体用の無線通信システムを利用する停電時通信用チップであることから、例えばスマートフォン等の無線移動体と同様の環境で無線通信による地震情報の伝送を行うことができる。
さらに、無線通信システムは、LTE規格に準拠したものであることから、例えば旧来の規格に準拠させた場合に比して、停電時通信用チップ3gの立ち上がり(起動)時間の短縮や、通信速度の短縮が可能となる。これによって、地震情報の伝送をいち早く行うことができるので、例えば行政等による迅速な地震対応を行うことが可能となる。
また、建物1の内壁1cに取り付けられた地震表示計3A(3)が、無線通信部3gと制御部3aとを有するので、無線通信部3gのメンテナンスを行う際に、例えば普段手の届かない場所に設けられる場合に比して作業がしやすい。
また、地震計2は、非常用電源60(61,62)からの電力供給が遮断されたときに、当該非常用電源60(61,62)に代わって電力供給を行う予備電源を備えるので、
たとえ複数の電源60,61,62からの電力供給が遮断された場合でも、予備電源からの電力供給によって地震計2はもちろんのこと、無線通信部3gも確実に使用できる。
[避難先情報取得システム]
続いて、図26〜図28等を参照して、避難先情報取得システムについて説明する。
地震発生前には、上述のような防災ネットワークシステムによって地震発生を知り、迅速な地震行動をとって安全を確保できるが、地震発生後も、一時避難場所に避難するなど安全を確保しなければならない。本実施の形態における避難先情報取得システムは、地震発生後におけるユーザの安全確保を目的としている。
すなわち、本実施の形態の避難先情報取得システムは、地震発生後における避難先候補となる複数の場所のそれぞれに建てられた建物1,73,74の被災状況に係る情報を、ユーザが取得するためのものである。
また、このような避難先情報取得システムは、建物1,73,74の被災状況を判定する被災度判定手段と、被災度判定手段から建物1,73,74の被災状況に係る情報を収集するサーバーと、ユーザによって自宅および外出先で確認可能とされ、建物1,73,74の被災状況に係る情報を表示する表示手段と、を備える。また、被災度判定手段と、サーバーと、表示手段と、がネットワークを介して通信可能に接続されている。
ここで、避難先候補となる場所は、指定された避難場所もしくは自宅である。また、指定された避難場所とは、自治体等によって指定された一時避難場所を指している。この一時避難場所とは、災害時の危険を回避するために一時的に避難する場所であり、行政上は、「延焼火災などから一時的に身を守るために避難する場所」を指している。
指定された避難場所は、一時避難場所だけでなく、広域避難場所を指すものとしてもよい。この広域避難場所とは、地方自治体が指定した大人数収容できる避難場所を指しており、行政上は、「地震などによる火災が延焼拡大して地域全体が危険になったときに避難する場所」を指している。
より具体的に説明すると、一時避難場所としては小学校・中学校・高等学校・公園・公共施設等が利用され、広域避難場所としては公園・大学・公共施設等が利用される。いずれも、集団避難者を収容し得る広さを有するものが利用される。
なお、本実施の形態においては、建物1は自宅とされ、建物73は学校(小学校・中学校・高等学校)とされ、建物74は公共施設(例えば集会所)とされており、建物74は倒壊した状態として例示されている。
被災度判定手段は、上述の地震計2および地震表示計3である。すなわち図13に示すように、地震計2は、各建物1,73,74における基礎6の立上り部6aに取り付けられており、地震表示計3は、各建物1,73,74における部屋等の内壁1cに取り付けられている。
地震計2および地震表示計3である被災度判定手段によれば、当該被災度判定手段が設けられた各建物1,73,74の変形角を導き出すとともに、変形角に対応付けられている被災度ランクを導き出し、地震表示計3の表示部3eに当該被災度ランクを表示することができる。
サーバーは、上述のセンターサーバー16である。すなわち、センターサーバー16は、図19等に示すように、地震発生前および地震発生後に各通信ネットワークN1,N2,N3を通じて全国各地の地震情報が集約されるものであり、収集した地震情報には被災度判定に係る情報も含まれている。
センターサーバー16に集約された情報は、ユーザの要求に応じて、ユーザの移動通信端末(スマートフォン55、カーナビゲーション機器56等)または自宅の被災度判定手段(すなわち地震表示計3)に伝送される。
当該センターサーバー16からユーザに提供される情報は、ユーザの移動通信端末の位置または自宅の位置の周辺地域における避難先候補となる複数の場所のそれぞれに建てられた建物1,73,74の被災状況に係る情報である。
より詳細には、当該建物1,73,74の被災度ランクおよび損傷状況に対応する記号である。被災度ランクおよび損傷状況は、図17に示す被災度判定表35に準拠しているものとする。
損傷状況に対応する記号は、被災度判定表35の「損傷状況」の項目に基づいている。被災度ランク1,2に対応する損傷状況「なし」・「小」は記号「○」で示し、被災度ランク3に対応する損傷状況「中」は記号「△」で示し、被災度ランク4,5に対応する損傷状況「大」は記号「×」で示すものとする。記号は、これに限られるものではないが、地震発生直後であっても一目で見てユーザが判別できる程度にシンプルな記号・シンボルであることが望ましい。
なお、ユーザの移動通信端末の位置または自宅の位置の周辺地域とは、ユーザの移動通信端末の位置または自宅の位置から、例えば「半径数百m以内の距離」などのように範囲を決めておいてもよい。
なお、ユーザの移動通信端末は、上述した情報端末、すなわちスマートフォン55・カーナビゲーション機器56であり、表示部55a,56aや通信機能、GPS(Global Positioning System)受信機能等の測位機能を備える。したがって、センターサーバー16からユーザの移動通信端末に、建物1,73,74被災状況に係る情報を伝送する際に、センターサーバー16は、当該GPS機能によって判明するユーザの位置情報を元に、周辺地域における避難先候補となる場所を絞り込んでいる。または、ユーザがセンターサーバー16に対して現在地住所の情報を送るようにしてもよい。
また、本実施の形態においては移動通信端末を挙げたが、上述した自動販売機57のように、公共性の高い固定式情報端末の表示部57aに対して、周辺地域の被災状況に係る情報を表示してもよい。
表示手段としては、センターサーバー16に集約された情報を受信することが可能な情報端末であって、かつ表示部を備えるものが利用され、その表示部が、被災状況に係る情報を表示するために利用される。
本実施の形態の表示手段は、ユーザが使用する移動通信端末55,56の表示部55a,56a、または建物1,73,74ごとに設けられた被災度判定手段が有する表示部3eである。より具体的には図27に示すスマートフォン55の表示部55a、図6に示すカーナビゲーション機器56の表示部56a、図16等に示す地震表示計3の表示部3eが、本実施の形態の表示手段として採用されている。
表示部3e,55a,56aに表示される情報としては、少なくとも、避難先候補となる場所(名称・住所)と、その場所に建てられた建物1,73,74の被災状況に係る情報(被災度判定手段による判定結果)が含まれている。
また、図27に示すように、表示部3e,55a,56aに地図Mが表示され、当該地図M上に、避難先候補となる複数の場所と、当該複数の場所のそれぞれに建てられた建物1,73,74の被災状況に係る情報と、が表示されるようにしてもよい。
このように地図Mを表示する際は、ユーザが在宅中であれば自宅の建物1が表示され、外出中であれば、ユーザの現在地が表示されることが望ましい。
なお、本実施の形態では、ユーザの位置の周辺地域において、被災度判定手段が設けられた建物1,73,74が建てられた場所を、避難先候補となる場所として表示部3e,55a,56aを表示するものとしたが、表示部3e,55a,56aに表示される避難先候補となる場所を、予め登録できるようにしてもよい。特に、自宅である建物1の周辺地域の場合、避難先はだいたい決まっている場合が多く、避難先となり得る被災度判定手
段が設けられた建物を予め選択・登録しておけば、地震発生後、その予め登録された避難先の情報と自宅の情報とを表示させれば、その他の建物の被災状況に係る情報を見る必要が無いので、迅速な行動をとることができる。その他の建物の被災状況に係る情報については、地震発生後に選択的に確認できるようにしてもよい。
また、図28に示すように、避難先候補となる場所までの経路R(R1,R2)上に、被災度判定手段が設けられ、かつ避難先候補とはならない建物75〜78がある場合に、当該建物75〜78の被災状況に係る情報も表示部55a,56aに表示される。
図28に示す経路R1は、自宅である建物1から近い位置に「判定1:○」と被災度判定された建物75があるが、その先には「判定5:×」と被災度判定された建物76がある。
一方、経路R2は、自宅である建物1から近い位置に「判定2:○」と被災度判定された建物77があり、その先には「判定3:△」と被災度判定された建物78がある。
このような図示例では、経路R1よりも経路R2の方が移動距離は長いものの、経路R2を選択した方が、安全性が高い可能性がある。なお、どちらの経路を選択するかは、あくまでもユーザの判断で行われるものとする。
地震発生後に、ユーザが、表示部3e,55a,56aに表示された情報を見て実際に避難行動をとる場合には、まず、自宅である建物1の被災状況に係る情報と、学校である建物73の被災状況に係る情報と、集会所である建物74の被災状況に係る情報と、を比較する。
続いて、ユーザの判断で避難先を決定する。
避難先までの経路R(R1,R2)を決定する必要がある場合には、ユーザの判断で経路Rを選択して決定する。
そして、避難行動をとる。なお、自宅である建物1から動かない方が良いという判断をした場合には自宅で待機する。
また、移動通信端末がカーナビゲーション機器56である場合には、当該カーナビゲーション機器56の表示部56aに表示される周辺地域の被災状況に係る情報に従って、より安全だと判断される場所に自動車を駐車させることが望ましい。
なお、被災度判定手段は、ネットワーク非接続時に予備の通信手段として機能する無線通信部3gを有する。当該無線通信部3gは、上述した停電時通信用チップである。電力供給の停止に伴ってインターネット等のネットワークが遮断された際には、当該無線通信部3gを利用して、被災度判定手段と、センターサーバー16と、移動通信端末55,56とが通信可能に接続されるものとする。
なお、このように無線通信部3gを利用して通信を行う際には、情報量の増大を防ぐために、各表示手段には地図Mを表示しないようにすることが望ましい。
本実施の形態の避難先情報取得システムによれば、避難先候補となる複数の場所のそれぞれに建てられた建物1,73,74を、被災度判定手段(地震計2および地震表示計3)によって判定することで、当該建物1,73,74の被災状況に係る情報が判明する。さらに、センターサーバー16によって複数の場所それぞれの建物1,73,74の被災状況に係る情報を収集することができる。そして、被災度判定手段と、センターサーバー16と、表示手段(スマートフォン55の表示部55a、カーナビゲーション機器56の表示部56a、地震表示計3の表示部3e)と、がネットワークを介して通信可能に接続されているので、ユーザは、自宅および外出先で表示手段を確認し、避難先候補となる複数の場所のそれぞれに建てられた建物1,73,74の被災状況に係る情報を取得することができる。
これによって、地震発生後、避難先の被災状況に係る情報を取得でき、避難先が安全か否かをすぐに判断することができるので、地震発生後の避難行動における安全性の向上に
貢献できる。
また、表示手段に表示された地図M上に、避難先候補となる複数の場所と、当該複数の場所のそれぞれに建てられた建物1,73,74の被災状況に係る情報と、が表示されるので、ユーザは、地図M上における避難先候補となる複数の場所の位置と、そこに建てられた建物1,73,74の被災状況に係る情報とを一目見ただけで知ることができる。
また、避難先候補となる場所は、指定された避難場所(建物73,74)もしくは自宅(建物1)であることから、ユーザの外出時には外出先の周辺地域における避難場所の建物の被災状況に係る情報を知ることができ、ユーザの在宅時には自宅を含む周辺地域における避難場所の建物の被災状況に係る情報を知ることができる。
また、避難先候補となる場所として自宅を含むものとすれば、自宅と周辺地域における避難場所の被災状況とを比較して、避難しないことを選択肢の一つとすることもできる。
また、被災度判定手段は、ネットワーク非接続時に予備の通信手段として機能する無線通信部3gを有するので、地震によってネットワークが遮断された場合であっても、無線通信部3gによって避難先候補となる複数の場所のそれぞれに建てられた建物1,73,74の被災状況に係る情報を確実に知ることができる。
また、表示手段は、ユーザが使用する移動通信端末55,56の表示部55a,56aであることから、ユーザが当該移動通信端末55,56を使用な状況下であれば、避難先候補となる複数の場所のそれぞれに建てられた建物1,73,74の被災状況に係る情報をすぐに知ることができる。
また、表示手段は、建物1,73,74ごとに設けられた被災度判定手段の表示部3eであるため、在宅時であればユーザは、自宅である建物1の被災状況に係る情報と、自宅である建物1の周辺地域における避難先候補となる場所の建物73,74の被災状況に係る情報を知ることができる。
また、避難先候補となる場所までの経路R(R1,R2)上に、被災度判定手段が設けられ、かつ避難先候補とはならない建物75〜78がある場合に、当該建物75〜78の被災状況に係る情報も表示手段に表示されるので、避難先だけでなく、避難経路R(R1,R2)を移動するユーザの安全性向上に貢献することができる。
1 建物
2 地震計(被災度判定手段)
3 地震表示計(被災度判定手段)
3e 表示部(表示手段)
3g 無線通信部
16 センターサーバー
55 スマートフォン55
55a 表示部(表示手段)
56 カーナビゲーション機器
56a 表示部(表示手段)
73 建物
74 建物
M 地図
R 経路

Claims (11)

  1. 加速度センサが設置され、かつ前記加速度センサによって計測された加速度に基づいて地震による被災状況を判定可能な複数の建物が通信ネットワークで接続されている避難先情報取得システムであって、
    前記被災状況の判定を実施する第一被災度判定手段と、
    前記第一被災度判定手段による判定結果を複数収集し、当該判定結果を把握する第二被災度判定手段と、を備え、
    前記第二被災度判定手段は、収集した前記判定結果を用いて、前記複数の建物それぞれの被災状況に基づき、前記複数の建物のうち避難可能な避難先候補となる建物を絞り込むことを特徴とする避難先情報取得システム。
  2. 前記第二被災度判定手段は、前記収集した判定結果の少なくとも一部を含んだ情報を、前記複数の建物に対して伝送することを特徴とする請求項1に記載の避難先情報取得システム。
  3. 前記第一被災度判定手段は、前記複数の建物に設けられており、
    前記第二被災度判定手段は、全国から必要な情報を収集する中央情報処理センターに設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の避難先情報取得システム。
  4. 前記第一被災度判定手段は、前記加速度センサから出力される地震検出信号に基づいて前記建物の解析を行うとともに、その解析結果に基づいて前記建物の被災状況の判定を実施することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の避難先情報取得システム。
  5. 前記第一被災度判定手段による前記建物の解析は、最大加速度、層間変形角、建物の固有周期の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項4に記載の避難先情報取得システム。
  6. 前記第二被災度判定手段は、前記収集した判定結果に基づき、前記避難先候補となる建物の被災状況の判定結果を前記複数の建物に送信することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の避難先情報取得システム。
  7. 前記被災状況の判定結果を受信した前記建物は、当該建物に設置された報知用の機器によって避難を報知することを特徴とする請求項6に記載の避難先情報取得システム。
  8. 前記建物に設置され、前記判定結果を出力する出力部を備えることを特徴とする請求項2〜7のいずれか一項に記載の避難先情報取得システム。
  9. 前記出力部は、表示部を有し、
    前記第一被災度判定手段は、前記表示部に、前記加速度センサによって計測された加速度に基づいて前記建物の震度を表示させることを特徴とする請求項8に記載の避難先情報取得システム。
  10. 前記第一被災度判定手段は、前記表示部に、前記判定結果を表示させることを特徴とする請求項9に記載の避難先情報取得システム。
  11. 加速度センサが設置され、かつ前記加速度センサによって計測された加速度に基づいて地震による被災状況を判定可能な複数の建物が通信ネットワークで接続されている避難先情報取得方法であって、
    前記被災状況の判定を実施する判定ステップと、
    前記判定ステップでの判定結果を複数収集し、当該判定結果を把握するステップと、
    収集した前記判定結果を用いて、前記複数の建物それぞれの被災状況に基づき、前記複数の建物のうち避難可能な避難先候補となる建物を絞り込むステップと、を含むことを特徴とする避難先情報取得方法。
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