JP6242422B2 - 化粧品原料の製造方法 - Google Patents

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本発明は化粧品原料の製造方法に関する。詳しくは、特徴成分としてシコニン類を含み、取扱い性と機能性に優れた化粧品原料の製造方法に係るものである。
ムラサキ(Lithospermum erythrorhizon Sieb.Et Zucc.)はムラサキ科の多年生草本である。ムラサキの根はシコン(紫根)と呼ばれ、染料や漢方薬、医薬品、化粧品等の原料として使用されている。
シコンは古くから外傷、腫瘍、火傷、湿疹等に処方されてきた。シコンの特徴成分は、シコニン、アセチルシコニンを主要成分とするシコニン(shikonin)類と呼ばれるナフトキノン系赤色色素を母核としたその誘導体であるとされている。
シコンから抽出されたシコン成分や、シコニン類には多くの薬理作用があり、例えば、繊維芽細胞増殖効果、抗炎症効果、抗菌効果、コラゲナーゼ活性阻害作用、創傷治癒効果を有すると言われている。
このような薬理作用を有する点から、シコン成分やシコニン類を原料として化粧品等に配合させることが行われている。これにより、抗菌作用、皮膚の炎症の沈静化、皮膚刺激及び肌荒れの低減、皮膚の新陳代謝を向上させシミやくすみを薄くするといった効果が得られるものとなっている。
例えば、特許文献1には、皮膚外用剤である乳液にシコニンを配合した組成が開示されている。
特開2008−13487号公報
しかしながら、特許文献1に開示された組成をはじめ、従来の化粧品等へのシコニン類を配合する際には、シコン成分やシコニン類を、そのまま添加することが多かった。
シコニン類は脂溶性の物質であり、例えば、界面活性剤を用いて、水を主な基剤とする組成に添加すると、水、光、温度、酸素の影響でシコニン類が分解され、経時的に減少してしまい、所望の効果が得難くなるおそれがあった。即ち、原料として安定性が不充分であるという問題があった。また、配合可能なシコニン類の量も限定されていた。
また、キレート剤等を配合してシコニン類の安定性の向上を試みた組成も存在するが、併用する安定化成分に由来する刺激性や細胞毒性が懸念されている。また、安定化成分自体の組成中での安定性が低く、結果として、シコニン類の安定性を充分に高めることができないものとなっている。
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであり、特徴成分としてシコニン類を含み、取扱い性と機能性に優れた化粧品原料の製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の化粧品原料は、シコニン類を含む脂溶性成分と、リン脂質で構成され、前記脂溶性成分を内包するリポソームと、フィトステロール、コレステロール、PEG(ポリエチレングリコール)またはジアシルグリセロールPEGから選択される少なくとも1つのリポソーム安定化成分と、ポリオール類と、多糖類とを含有するものとなっている。
ここで、シコニン類を含む脂溶性成分によって、化粧品原料にシコニン類に由来する薬理作用を付与することができる。
また、シコニン類を含む脂溶性成分と、リン脂質で構成され、脂溶性成分を内包するリポソームによって、シコニン類を安定して他の成分に分散させやすいものとなる。即ち、例えば、水を基剤とする化粧品等の原料として、本発明の化粧品原料を容易に添加することができる。また、ここでいうリポソームとは、親水性部分と疎水性部分を有する分子から構成された複合体であり、単一の脂質二重膜または脂質二重膜の多重層から構成され、膜の疎水性部分に脂溶性成分(油性成分)を内包可能なカプセル化構造を有する物質を意味する。
また、フィトステロール、コレステロール、PEG(ポリエチレングリコール)またはジアシルグリセロールPEGから選択される少なくとも1つのリポソーム安定化成分によって、リポソームの膜構造を強化して、リポソームの安定性を向上させることができる。
また、ポリオール類によって、リン脂質の分散性を向上させることが可能となる。即ち、例えば、リン脂質を水に分散させた際に、凝集やケーキング(表面が濡れた上体で内部が分散しないダマのような状態)が生じにくいものとすることができる。
また、多糖類によって、調製したリポソームの凝集や分離を抑止しやすいものとすることができる。また、この結果、化粧品等で、本発明の化粧品原料が分離しにくいものとなり、外観上の品質を保持しやすいものとなる。
また、脂溶性成分が、シコニン類またはシコンからスクワランで抽出したシコニン類を含有するシコン成分を含む場合には、薬理作用を付与する成分として、シコニン類単独またはシコニン類以外のシコン抽出物が混在した抽出物を採用するものとなる。
また、リポソーム安定化成分がフィトステロールである場合には、動物由来の原料を回避した化粧品原料とすることができる。なお、フィトステロールは、一般名称として、ダイズステロールとも呼ばれる成分である。
また、ポリオール類がグリセリン及び1,3−ブチレングリコールである場合には、入手が容易で製造がしやすくなると共に、より一層、リン脂質の分散性を向上させることができる。
また、多糖類が、キサンタンガムである場合には、より一層、調製したリポソームの凝集や分離を抑止しやすいものとすることができる。
また、リポソームが、水素添加大豆リン脂質またはその誘導体で構成された場合には、植物由来のものとなり、動物由来の原料を回避した化粧品原料とすることができる。
また、リポソームは、粒子径の平均値が100nm〜300nmの範囲内である場合には、化粧品原料が皮膚の角質層に留まりやすくなり、シコニン類の薬理作用の持続性を高めることができる。また、皮膚に使用した場合に、皮膚組織を通過して血管吸収されることがないため、安全性を高めることができる。更に、一定範囲で均一な粒子径をとるものとなり、リポソームの形態の安定性を向上させることができる。なお、ここでいう粒子径とは、リポソームの有するカプセル形態の直径を意味するものであり、粒子径の平均値とは、既知の粒度分布計で測定した際の数値を意味するものである。
一方、リポソームの粒子径の平均値が100nm未満の場合には、リポソームに内包できる脂溶性成分の量が不充分となる。また、皮膚組織を通過して血管吸収されるおそれのあるものとなってしまう。また、リポソームの粒子径の平均値が300nmを超える場合には、粒子径の大きなリポソームが、粒子径の小さなリポソームを引き寄せ、リポソームの凝集や分離が生じやすいものとなってしまう。
また、リポソームが、多重層リポソームを主成分とする場合には、内包できる脂溶性成分の量が増え、また、リポソームの安定性をより一層向上させることができる。なお、ここでいう主成分とするとは、リポソームの大半を多重層リポソームが占めるが、単一の脂質二重膜を有するリポソームも含まれた状態を意味するものである。
また、リン脂質の含有量が全量基準の重量比率で2.0%以下である場合には、リン脂質に由来する、べたつきのある使用感や臭いを抑えながら、リポソームに内包できる脂溶性成分の量を充分なものとすることができる。
一方、リン脂質の含有量が全量基準の重量比率で2.0%を超える場合には、化粧品原料の使用感が悪くなり、臭いの影響が生じるものとなってしまう。
また、リン脂質の含有量が全量基準の重量比率で2.0%以下であり、リポソーム安定化成分の含有量が全量基準の重量比率で0.3%以下である場合には、充分に、リポソームの膜構造を強化して、リポソームの安定性を向上させることが可能となる。
また、ポリオール類の含有量が全量基準の重量比率で24.0%以下である場合には、充分にリン脂質の分散性を向上させることができる。
一方、ポリオール類の含有量が全量基準の重量比率で24.0%を超える場合には、ポリオール類に由来するべたつきが生じ、化粧品原料の使用感が悪くなってしまう。
また、脂溶性成分が、シコンからスクワランで抽出したシコニン類を含有するシコン成分であり、スクワラン及びシコン成分を合わせた含有量が全量基準の重量比率で0.2〜0.6%の範囲内である場合には、化粧品原料に、シコニン類の薬理作用を充分に付与できるものとなる。また、シコン成分を安定して配合可能となり、かつ、べたつきのある使用感を抑えることができる。
一方、スクワラン及びシコン成分を合わせた含有量が、全量基準の重量比率で0.2%未満である場合には、シコニン類の薬理作用が不充分となってしまうおそれがある。また、スクワラン及びシコン成分を合わせた含有量が、全量基準の重量比率で0.6%を超える場合には、リポソームにシコン成分を安定的に配合できなくなり、脂溶性成分の分離や凝集が生じてしまうものとなる。
また、上記の目的を達成するために、本発明の皮膚外用剤組成物は、請求項1〜請求項11に記載の化粧品原料を含むものとなっている。
ここで、皮膚外用剤組成物が、請求項1〜請求項11に記載の化粧品原料を含むことで、シコニン類の薬理作用を有し、かつ、使用感の良好なものとすることができる。なお、請求項1〜請求項11に記載の化粧品原料自体を単独で化粧品として使用する態様も採用しうる。
皮膚外用剤組成物としては、例えば、化粧水(ローション)、乳液、クリーム、美容液、ジェル製剤、美容パック、シートマスク、クレンジングリキッド(水系洗浄剤)、浴用剤、基礎化粧品全般等が考えられる。
本発明に係る化粧品原料の製造方法は、特徴成分としてシコニン類を含み、取扱い性と機能性に優れたものとなっている。
以下、本発明を適用した化粧品原料の一例の組成について説明する。
ここで示す化粧品原料は、全量基準で重量比率が、精製水:71.7%、濃グリセリン:16.0%、1,3−ブチレングリコール:8.0%、水素添加大豆リン脂質:2.0%、フェノキシエタノール:1.0%、スクワラン:0.5%、キサンタンガム:0.4%、フィトステロール:0.3%、シコン成分:0.1%を含む組成を有している。
精製水は、化粧品原料の基剤であり、水素添加大豆リン脂質で構成されるリポソームの分散媒となる。また、精製水は、化粧品原料に水分を付与し、皮膚への水分を付与するものである。
濃グリセリンは、化粧品原料の基剤であり、水素添加大豆リン脂質で構成されるリポソームの分散媒となるポリオール類である。また、水素添加大豆リン脂質の分散性を向上させ、リン脂質の凝集やケーキングが生じにくいものとする。
1,3−ブチレングリコールは、化粧品原料の基剤であり、水素添加大豆リン脂質で構成されるリポソームの分散媒となるポリオール類である。また、水素添加大豆リン脂質の分散性を向上させ、リン脂質の凝集やケーキングが生じにくいものとする。
水素添加大豆リン脂質は、脂溶性成分の配合、分散を可能とする乳化剤である。リポソームの骨格をなす成分であり、脂質二分子膜を有するカプセル形態をとり、膜内の疎水性部分に脂溶性成分を内包するものとなる。
フェノキシエタノールは防腐剤である。
シコン成分は、特徴成分であり、繊維芽細胞増殖効果、抗炎症効果、抗菌効果、コラゲナーゼ活性阻害作用、創傷治癒効果を付与するものである。
スクワランは保湿効果を有し、エモリエント剤として用いられる成分である。また、シコン成分の抽出溶媒としても使用される。
キサンタンガムは、調製したリポソームの凝集や分離を抑止する安定化剤である。また、増粘剤としても寄与するものである。
フィトステロールは、リポソームの膜構造を強化して、リポソームの安定性を向上させるリポソーム骨格安定化助剤である。また、上記の組成では、水素添加大豆リン脂質とフィトステロールの複合体原料を使用している。また、水素添加大豆リン脂質は、ホスファチジルコリン(PC)の純度が87.5%のものを使用している。
ここで、本化粧品原料では、各配合原料が上述したものに限定されるものではなく、化粧料に付与したい機能や、化粧料の種類によって各成分を適宜変更することができる。以下にその一例を詳述する。
本化粧品原料では、濃グリセリンや1,3−ブチレングリコール以外にも、例えば、ジプロピレングリコール等の原料が、リポソームの分散媒となるポリオール類として採用しうる。
本化粧品原料では、キサンタンガム以外にも、例えば、カラギーナン、寒天、ローカストビーンガム、グアーガム、ジェランガム、タマリンドガム、プルラン等の原料がリポソームの安定化剤として採用しうる。
本化粧品原料では、フィトステロール以外にも、コレステロール、PEG(ポリエチレングリコール)、ジアシルグリセロールPEGがリポソーム骨格安定化助剤として採用しうる。
また、必ずしも、水素添加大豆リン脂質とフィトステロールの複合体原料が使用される必要はない。但し、個別原料を使用してリポソームを調製した場合、安定化剤の選定、配合比率検討等の作業を要するものとなるため、水素添加大豆リン脂質とフィトステロールの複合体原料が使用されることが好ましい。
また、必ずしも、水素添加大豆リン脂質は、ホスファチジルコリン(PC)の純度が87.5%である必要はないが、リポソームを安定的に形成させるため、水素添加大豆リン脂質のPC純度は80〜95%程度の高純度のものが採用されることが好ましい。
本化粧品原料では、シコンから抽出したシコン成分以外にも、単一のシコニン類を特徴成分として採用しうる。
また、本化粧品原料では、シコン成分の抽出溶媒はスクワランに限定されるものではない。例えば、エタノールを抽出溶媒として用いることができる。
続いて、本発明を適用した化粧品原料の製造方法の一例を説明する。
上述した原料成分のうち、水素添加大豆リン脂質及びフィトステロールの複合品を、濃グリセリン6%と、1,3−ブチレングリコール4%と混合して、均一に撹拌し、水素添加大豆リン脂質及びフィトステロールの複合品を分散させる。
次に、シコン成分とスクワランの混合物を、濃グリセリン10%と、1,3−ブチレングリコール4%と混合して、均一に撹拌する。上記の水素添加大豆リン脂質及びフィトステロールの複合品を分散させた混合物に、シコン成分を含む混合物を添加し、均一に分散するよう撹拌しながら70℃まで加温する。
加温した混合物に、70℃に加温した水を徐々に添加して、乳化させる。この際、ホモミキサーにて4500rpm、5分間、乳化を行う。
乳化物を更に、湿式微粒化装置に投入する。装置内のノズル(狭い管)を乳化物が通過するときに高圧力をかけ、2つの高速流をクロスさせる部分で生じる乱流によって起こるせん断力にて、乳化物中のリポソームの、粒子径の大きなものを破砕する。この破砕により、乳化物は平均粒子径が100nm〜300nmの範囲のリポソームにより構成されるものとなる。
上記の高圧乳化処理物を冷却した後、フェノキシエタノール、水、キサンタンガムを混合した溶液を添加して、更に混合する。ここまでの工程で、本発明を適用した化粧品原料が製造される。
以上のように、本発明を適用した化粧品原料は、既知の乳化法(液晶乳化法)により乳化物を生成し、高圧処理でリポソームの粒子径を均一化することで製造することができる。なお、ここで示した製造方法や条件はあくまで一例であり、原料成分や添加物の種類等に応じて適宜、設定変更可能なものであることはいうまでもない。
上記で説明した本発明を適用した化粧品原料の一例は、リポソーム中にシコン成分を内包することで、安定的に保持して、水等の基剤にも分散可能な取扱い性に優れたものとなっている。また、シコニン類に由来する薬理作用を充分に発揮しうるものとなっている。更に、使用時のべたつきも少なく、肌になじみやすい良好な使用感を有するものとなっている。
以上のとおり、本発明を適用した化粧品原料の製造方法は、特徴成分として
シコニン類を含み、取扱い性と機能性に優れたものとなっている。
以下、本発明の実施例を説明する。
本発明を適用した化粧品原料の実施例及び比較例の試料を作製し、以下の評価を行った。
(1)試料の原料成分
まず、表1に示す組成となるように原料成分を添加して、実施例1〜3及び比較例1〜5の各試料を作製した。なお、以下表1に示す数値は、原料の全量を基準にした重量比率(%)を示したものである。
Figure 0006242422
(2)使用感の評価
作成した実施例1〜3及び比較例1〜2について、被験者の皮膚に塗布した際の感触を官能評価し、べたつきの程度や、肌上に残存する感触の有無を確認した。
実施例1〜3はいずれも、皮膚に塗布した際のべたつきが感じられない良好な使用感を有するものであった。また、肌に塗布した際の伸びも良く、使用後に肌上に残存した感触がなく、肌馴染みのよいものとなっていた。
比較例1は、使用時にややべたつきを感じるものとなった。また、使用後には、わずかに肌上に残存した感触を有するものとなった。また、比較例2は、使用時にべたつきを感じるものとなった。更に、使用後には、肌上に残存した感触が残るものとなった。
(3)経時安定性の評価(分離の確認)
作成した実施例1〜3及び比較例2〜5について、試料の外観を目視にて確認し、経時的に分離安定性の評価を行った。
実施例1〜3はいずれも、室温(25℃)にて1か月の保存後でも、リポソームが良好に分散した状態を示し、外観上、分離や沈殿等が確認されないものとなった。
比較例2は、室温(25℃)にて1か月の保存後に、わずかに油性成分の分離が確認された。比較例3は、作製直後は、リポソームが良好に分散した状態を示していたが、徐々にリポソームの凝集が生じ、室温(25℃)にて1か月の保存後には、分離が確認された。比較例4は、原料成分である水素添加大豆リン脂質がダマになり、分散性が著しく低下した。この、ダマになった状態は、ゆっくりと加熱することで溶解するが、大きな手間がかかるものとなり、また、加熱により水素添加大豆リン脂質の劣化が懸念されるものとなる。比較例5は、室温(25℃)にて2週間の保存後に、わずかにリポソームが合一して、油性成分の分離が確認された。

Claims (9)

  1. シコニン類を含む脂溶性成分と、
    リン脂質で構成され、前記脂溶性成分を内包すると共に、多重層リポソームを主成分とするリポソームと、
    フィトステロール、コレステロール、PEG(ポリエチレングリコール)またはジアシ
    ルグリセロールPEGから選択される少なくとも1つのリポソーム安定化成分と、
    ポリオール類と、
    多糖類とを含有する化粧品原料の製造方法であって、
    リポソームを含む乳化物を湿式微粒化装置に入れて、該湿式微粒化装置内のノズルを乳化物が通過するときに高圧力をかけ、2つの高速流をクロスさせる部分で生じる乱流によって起こるせん断力にて、乳化物中のリポソームを、その平均粒子径が100nm〜300nmの範囲であるリポソームへと微細化及び均一化する工程を備える
    化粧品原料の製造方法
  2. 前記脂溶性成分は、シコニン類またはシコンからスクワランで抽出したシコニン類を含有するシコン成分を含む
    請求項1に記載の化粧品原料の製造方法
  3. 前記リポソーム安定化成分はフィトステロールである
    請求項1または請求項2に記載の化粧品原料の製造方法
  4. 前記ポリオール類はグリセリン及び1,3−ブチレングリコールである
    請求項1、請求項2または請求項3に記載の化粧品原料の製造方法
  5. 前記多糖類は、キサンタンガムである
    請求項1、請求項2、請求項3または請求項4に記載の化粧品原料の製造方法
  6. 前記リポソームは、水素添加大豆リン脂質またはその誘導体で構成された
    請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5に記載の化粧品原料の製造方法
  7. 前記リン脂質は、含有量が全量基準の重量比率で2.0%以下であり、
    前記リポソーム安定化成分は、含有量が全量基準の重量比率で0.3%以下である
    請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5または請求項6に記載の化粧品原料の製造方法
  8. 前記ポリオール類は、含有量が全量基準の重量比率で24.0%以下である
    請求項7に記載の化粧品原料の製造方法
  9. 前記脂溶性成分は、シコンからスクワランで抽出したシコニン類を含有するシコン成分であり、スクワラン及びシコン成分を合わせた含有量が全量基準の重量比率で0.2〜0.6%の範囲内である
    請求項7または請求項8に記載の化粧品原料の製造方法
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