JP6240871B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
前扉1aは、リール41a〜41cそれぞれに表された連続する3つの図柄(識別情報)を機外から識別可能に構成されるとともに、遊技者により操作される複数の操作手段(2,2a,3,5,6)を備え、筐体1bは、リール41a〜41cを回転駆動させるドラムユニット4、メダルの払い出しを行うメダル払出装置7などの複数の装置、コンピュータとして動作する主制御部10、副制御部20などを備えている。
このようなスロットマシン1は、主制御部10が遊技制御手段、掛け数設定手段、遊技実行手段、事前決定手段、停止表示制御手段、利益付与手段などとして動作することにより、以下のようなスロットマシン遊技を実行可能に構成されている。
掛け数の設定は、メダル投入口2から直接メダルを投入して設定する方法と、掛け数設定ボタン6(6a〜6c)を押下操作して設定する方法とがある。
なお、掛け数の上限は、「1」、「2」、又は「4」以上でもよい。
なお、クレジットメダルは、メダル投入口2からのメダル投入や入賞により加算され、例えば、メダル50枚までクレジット(記憶)することができる。
また、この設定掛け数は、LED等の発光手段を備える掛け数表示ランプ13の点灯個数により識別可能となる。
そして、設定掛け数が「1」以上となったときに、1回の遊技を実行可能な権利を保有するゲーム開始可能な状態となる(遊技実行手段)。
なお、本実施形態では、内部抽選処理は、後述するリール41a〜41cが定常回転に達する前に完了するものであるが、リール41a〜41cが回転を開始する前に完了するようにしてもよい。
このような定常回転に達すると、各リール41a〜41cに対応して設けられた停止ボタン5a〜5cが押下操作可能な状態(停止ボタン5操作の有効化)となる。
停止ボタン5a〜5cは、第2操作手段の一例であり、例えば、停止ボタン5a〜5cに内蔵されたLED等の発光手段からなる停止ボタンランプ51(図3、図10(b)参照)が点灯することにより押下操作可能な状態となり、このような状態において各停止ボタン5が押下操作されると、その操作タイミングと内部抽選処理の抽選結果とにより許容される図柄の組合せで停止するように、各リール41a〜41cが停止制御される(停止表示制御手段)。
入賞の判定は、所定の入賞ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて判定され、例えば、上・中・下段3つのラインと斜め2つのラインの計5ラインいずれかの入賞ライン上に停止表示された図柄の組合せに基づいて判定される。
この判定が行われる入賞ライン及びその数のことを、有効ライン及び有効ライン数といい、この有効ライン数は、LED等の発光手段を備えるライン数表示ランプ14の点灯個数により識別可能となる。
そして、有効ライン上に停止した図柄の組合せを判定した結果、図柄の組合せに応じた利益が付与される(利益付与手段)。
また、再遊技に対応する図柄の組合せの停止表示により、次回ゲームにおいてメダルの投入を行うことなく遊技可能な状態となる。
また、ボーナスに対応する図柄の組合せの停止表示により、次回ゲームから小役に高確率で当選するボーナス遊技状態に移行する。
このような出力手段は、図3に示すように、副制御部20により制御される。
例えば、副制御部20は、主制御部10に設けられた出力ポートなどの送信手段から所定の遊技タイミングごとに送信される制御コマンドを、当該副制御部20に備える入力ポートなどの受信手段を介して受信するとともに、受信した制御コマンドを解読し、制御コマンドに応じた演出を行うように表示器8などの出力手段を制御する。
特徴な構成としては、掛け数表示ランプ13及びライン数表示ランプ14の制御と、スタートレバー3に関する制御とがある。
主制御部10と副制御部20は、図3に示すように、掛け数表示ランプ13とライン数表示ランプ14をそれぞれ制御する。
ライン数表示ランプ14は、表示手段の一例であり、副制御部20により制御され、設定掛け数に応じて変化する有効ライン数を識別可能に表示する。
ただし、有効ライン数「1」、「3」、「5」ラインはそれぞれ設定掛け数「1」、「2」、「3」に一対一に対応することから、以下の説明において、ライン数表示ランプ14は、設定掛け数を識別可能に表示する表示手段として説明する。
なお、本実施形態とは異なるが、ライン数表示ランプ14は、「1」〜「5」の有効ライン数を個々に識別可能なランプとして構成することもできる。
また、本実施形態では、有効ライン数の報知及び設定掛け数の報知をライン数表示ランプ14一つで行うようにしているが、有効ライン数の報知を行う表示ランプと、設定掛け数の報知を行う表示ランプとを別々に設けてもよい。
前述したように副制御部20は、主制御部10から送信される制御コマンドに基づいてライン数表示ランプ14を制御する。また、副制御部20は、ライン数表示ランプ14の制御にあたり、所定音をスピーカ9から出力させる。
このような構成において、主制御部10と副制御部20はそれぞれ掛け数表示ランプ13とライン数表示ランプ14を以下のように制御する。
掛け数表示ランプ13とライン数表示ランプ14はそれぞれLED13a〜13cとLED14a〜14cとで構成されている。
掛け数表示ランプ13とライン数表示ランプ14は、設定掛け数に応じた個数のLEDが点灯するよう、以下のように制御される。
単数の掛け数に対応する設定掛け数「1」のときには、LED13a及びLED14aが点灯する1個点灯態様に制御される。
複数の掛け数に対応する設定掛け数「2」又は「3」のときには、以下に示すように、主制御部10が設定掛け数「2」又は「3」に至るまでに掛け数を「1」ずつ増加させる制御を行うことにより、LEDの点灯個数が増加するように制御される。
なお、以下の説明において、設定掛け数「2」又は「3」に至る途中において設定される掛け数のことを、「途中掛け数」という。
また、設定掛け数「3」のときには、途中掛け数「1」(第2掛け数又は特定掛け数)に対応するLED13a及びLED14aが点灯する1個点灯態様(第2表示)に制御された後、途中掛け数「2」(第2掛け数又は特定掛け数)に対応するLED13a,13b及びLED14a,LED14bが点灯する2個点灯態様(第2表示)に制御され、さらに、設定掛け数「3」(第3掛け数)に対応するLED13a〜13c及びLED14a〜14cが点灯する3個点灯態様(第3表示)に制御される。
図4に示す例は、3枚掛けボタン6cが押下操作されたときの制御例を示している。
また、図4に示すLED13a〜13c、LED14a〜14cにおいて、「網掛け」は「点灯」、「白地」は「消灯」を示すものとする(図5〜図8も同様)。
主制御部10は、3枚掛けボタン6cに対する押下操作を検出すると、掛け数表示ランプ13を構成するLED13a〜13cの点灯個数を「0」から順に1個ずつ増加させ、最終的に設定掛け数「3」に対応する3つのLED13a〜13cを点灯させる制御を行う。
このように、掛け数表示ランプ13は、複数の掛け数が設定されたときに、LEDの点灯個数を1個ずつ増加させる「途中掛け数表示」を行った後、設定掛け数に対応する個数のLEDがすべて点灯する「設定掛け数表示」となる「特別演出」を行うように制御される。
具体的には、主制御部10は、LED13aを点灯させたときに(第2表示、第4表示)、1枚掛け点灯コマンド(第2掛け数情報)を送信し、LED13a,13bを点灯させたときに(第2表示、第4表示)、2枚掛け点灯コマンド(第2掛け数情報)を送信し、LED13a,13b,13cをすべて点灯させたときに(第3表示、第5表示)、3枚掛け点灯コマンド(第3掛け数情報)を送信する。
また、副制御部20は、このような点灯制御に同期して、点灯個数の増加ごとにスピーカ9から音を出力させ、例えば、LED14aの点灯のときに(第2表示)、「ポッ」の音(特定音声)を、LED14a,14bの点灯(第2表示)のときに、「ポッ」の音(特定音声)、LED14a,14b,14cの点灯(第3表示)のときに、「ボッ」の音(特別音声)を出力させる。なお、第2表示のときに出力される音(特定音声)と第3表示のときに出力される音(特別音声)は、図4に示すように、同じ音(「ポッ」)でもよい。
このように、ライン数表示ランプ14は、複数の掛け数が設定されたときに、主制御部10から送信される点灯コマンド(掛け数情報)を受信するごとに、LEDの点灯個数を「0」から1個ずつ増加させる「途中掛け数表示」を行った後、設定掛け数に対応する個数のLEDがすべて点灯する「設定掛け数表示」となる「特別演出」を行うように制御される。
また、本実施形態では、3枚掛けボタン6cが押下操作されたときの例を示したが、最終的な設定掛け数に対応する「設定掛け数表示」は異なるものの、2枚掛けボタン6bが押下操作されたときも、「途中掛け数表示」と「設定掛け数表示」を一連の表示態様として表示する同様な「特別演出」の制御が行われる。
また、主制御部10がLED13の点灯個数を1個ずつ増加させる度に、点灯コマンドを副制御部20に送信することから、ライン数表示ランプ14は掛け数表示ランプ13に遅れて点灯することになるが、点灯タイミングはこの限りではなく、ライン数表示ランプ14と掛け数表示ランプ13が同時に点灯してもよく、掛け数表示ランプ13がライン数表示ランプ14に遅れて点灯してもよい。
また、本実施形態では、掛け数表示ランプ13の点灯はライン数表示ランプ14の点灯よりも早いことから、ライン数表示ランプ14が点灯する前にゲーム開始可能な状態となる。
また、掛け数設定ボタン6の押下操作後においては、掛け数表示ランプ13の表示態様が「設定掛け数表示」になるまでよりも内部的に掛け数が設定される方が速いことから、掛け数表示ランプ13の表示態様が「途中掛け数表示」中であっても、押下操作された掛け数設定ボタン6の種類に応じた掛け数に基づくゲームが開始可能な状態となっており、掛け数表示ランプ13の表示態様が「途中掛け数表示」中にスタートレバー3を操作することでリール41の回転を始動させることができる。
主制御部10は、スロットマシン1への電力供給が絶たれた電断からの復旧時において電断前の状態にスロットマシン1を復旧させるように動作する。
例えば、主制御部10は、スロットマシン1に供給される電圧を監視し、電圧が所定値以下になると、スロットマシン遊技に関する情報の少なくとも一部である遊技情報を保持する遊技情報保持手段として動作し、そのときのスロットマシン遊技の進行状態を示す遊技情報を記憶するとともに、すべての動作を停止させる電断処理を実行する。
また、このランプ制御情報には、例えば、押下操作された掛け数設定ボタン6a〜6cを特定可能な情報、「途中掛け数表示」実行中又は「設定掛け数表示」実行中などの掛け数表示ランプ13の制御状態を特定可能な情報、「途中掛け数表示」実行中であればそのときの掛け数表示ランプ13の点灯個数(又は途中掛け数)を特定可能な情報、副制御部20に送信した1〜3枚掛け点灯コマンドを特定可能な情報などがある。
これらの情報は主制御部10に備えるRAMなどの記憶手段にスロットマシン遊技の進行状態を示す最新の遊技情報として記憶されており、電断時には、バックアップ用電源として用いられるコンデンサ等によりRAMに電力が供給され、その記憶内容が保持されるようになっている(遊技情報保持手段)。
また、掛け数表示ランプ13の点灯制御中において電断が発生しその後復旧したときには、主制御部10と副制御部20は、RAMに記憶されたランプ制御情報に基づいて、掛け数表示ランプ13とライン数表示ランプ14の表示態様を以下のように復旧させる。
(1−1)「特別演出」において点灯個数「0」を示す表示態様からの復旧
図5は、電断からの復旧時において主制御部10と副制御部20がそれぞれ掛け数表示ランプ13とライン数表示ランプ14を制御するときの流れを示すフローチャートである。
このフローチャートは、3枚掛けボタン6cが押下操作され、掛け数表示ランプ13を構成するLED13a〜13cが点灯するとともに、ライン数表示ランプ14を構成するLED14a,14bが点灯した状態であり、主制御部10が3枚掛け点灯コマンドを副制御部20に送信前又は送信直後であってLED14a,14b,14cがすべて点灯する前、すなわち、ライン数表示ランプ14の表示態様が「設定掛け数表示」に至らず未だ「途中掛け数表示」中に電断が発生した場合における復旧例を示している。
電断の発生により、掛け数表示ランプ13とライン数表示ランプ14は、それぞれの表示態様を中断して無点灯態様(第1表示)となる。
その後、電力の供給が開始されると、主制御部10は、RAMに記憶されたランプ制御情報に従って掛け数表示ランプ13の表示態様を電断前の状態に復旧させる。
この場合においてRAMに記憶されているランプ制御情報は、例えば、3枚掛けボタン6cの押下操作を示す情報、LED13a〜13cすべての点灯を示す情報、3枚掛け点灯コマンドの送信済みか否かを示す情報などであり、主制御部10はこれらの情報に基づいて、掛け数表示ランプ13をLED13a〜13cがすべて点灯した「設定掛け数表示」から復旧させる。
また、主制御部10は、電断前に3枚掛け点灯コマンドを送信済みか否かにかかわらず3枚掛け点灯コマンドを副制御部20に送信する。
この場合において受信した点灯コマンドは3枚掛け点灯コマンドであることから、副制御部20はライン数表示ランプ14の表示態様をLED14a〜14cのすべてを点灯させる「設定掛け数表示」(第3表示)から復旧させることもできるが、「特別演出」においてLEDの点灯個数が「0」を示す表示態様(第1表示)から復旧させる。
具体的には、電断の発生によりライン数表示ランプ14は無点灯態様(第1表示)となっており、副制御部20はこのような無点灯態様から、LED14a〜14cの点灯個数を1個ずつ所定の間隔(通常時における点灯コマンドの受信間隔が好ましい)をおいて順次増加させ、最終的な設定掛け数「3」に対応する3つのLED14a〜14cを点灯させるという「特別演出」の制御を行う。また、通常時の点灯制御であれば点灯個数の増加ごとにスピーカ9から「ポッ」や「ボッ」の音を出力させるものの、復旧時においては電断後の復旧であることを識別可能なように音の出力を規制し、無音状態とすることが好ましい。
副制御部20のこのような制御は、例えば、主制御部10が3枚掛け点灯コマンドの送信に先立ち、電断からの復旧を示す電断復旧コマンドを送信し、副制御部20がこの復旧コマンドの受信により特別演出中の電断の発生を認識し、この認識に基づいて制御することで実現される。
また、復旧コマンドの受信に代えて、電力供給開始後、1枚掛け点灯コマンドを受信することなく、2枚掛け点灯コマンド又は3枚掛け点灯コマンドを受信することにより、副制御部20が電断の発生を認識し、この認識に基づいて制御することでも実現される。これは、通常時であれば、必ず1枚掛け点灯コマンドを最初に受信することになるが、電力供給開始後、1枚掛け点灯コマンドを最初に受信することなく、2枚掛け点灯コマンド又は3枚掛け点灯コマンドを受信することにより、副制御部20が特別演出中の電断の発生を認識できるからである。
このフローチャートは、3枚掛けボタン6cが押下操作され、掛け数表示ランプ13を構成するLED13a,13bが点灯するとともに、ライン数表示ランプ14を構成するLED14aが点灯した状態であり、主制御部10が2枚掛け点灯コマンドを副制御部20に送信前又は送信直後であってLED14a,14b,14cがすべて点灯する前、すなわち、ライン数表示ランプ14のみならず掛け数表示ランプ13も「設定掛け数表示」に至らず未だ「途中掛け数表示」中に電断が発生した場合における復旧例を示している。
電断の発生により、掛け数表示ランプ13とライン数表示ランプ14は、それぞれの表示態様を中断して無点灯態様(第1表示)となる。
その後、電力の供給が再開すると、主制御部10は、RAMに記憶されたランプ制御情報に従って掛け数表示ランプ13の表示態様を電断前の状態に復旧させる。
この場合においてRAMに記憶されているランプ制御情報は、例えば、3枚掛けボタン6cの押下操作を示す情報、LED13a,13bの点灯を示す情報、2枚掛け点灯コマンドの送信済みか否かを示す情報などであり、主制御部10はこれらの情報に基づいて、電断直前における正確な掛け数を識別できるように、掛け数表示ランプ13をLED13a,13bが点灯した「途中掛け数表示(第4表示)」中から復旧させる。そして、その後、LED13a〜13cのすべてが点灯する「設定掛け数表示(第5表示)」に制御する。
また、主制御部10は、電断前に2枚掛け点灯コマンドを送信済みか否かにかかわらず2枚掛け点灯コマンドを副制御部20に送信するとともに、掛け数表示ランプ13を構成するLED13a〜13cがすべて点灯したときに、3枚掛け点灯コマンドを送信する。
この場合において受信した点灯コマンドは2枚掛け点灯コマンドであることから、副制御部20はライン数表示ランプ14の表示態様をLED14a,14bの点灯する「途中掛け数表示」中から復旧させることもできるが、「特別演出」においてLEDの点灯個数が「0」を示す表示態様(第1表示)から復旧させる。
また、通常時の点灯制御であれば点灯個数の増加ごとにスピーカ9から「ポッ」や「ボッ」の音を出力させるものの、復旧時においては電断後の復旧であることを識別可能なように音の出力を規制し、無音状態とすることが好ましい。
副制御部20のこのような制御は、例えば、主制御部10が2枚掛け点灯コマンドの送信に先立ち、電断からの復旧を示す電断復旧コマンドを送信し、副制御部20がこの復旧コマンドの受信により特別演出中の電断の発生を認識し、この認識に基づいて制御することで実現される。
また、復旧コマンドの受信に代えて、電力供給開始後、1枚掛け点灯コマンドを受信することなく、2枚掛け点灯コマンド又は3枚掛け点灯コマンドを受信することにより、副制御部20が電断の発生を認識し、この認識に基づいて制御することでも実現される。これは、通常時であれば、必ず1枚掛け点灯コマンドを最初に受信することになるが、電力供給開始後、1枚掛け点灯コマンドを最初に受信することなく、2枚掛け点灯コマンド又は3枚掛け点灯コマンドを受信することにより、副制御部20が特別演出中の電断の発生を認識できるからである。
また、ライン数表示ランプ14が「途中掛け数表示」中に電断が発生した場合を例示したが、「設定掛け数表示」中に電断が発生した場合でも「特別演出」における点灯個数「0」を示す表示態様から復旧させることもできる。
また、掛け数表示ランプ13の表示態様を電断前の表示態様(「途中掛け数表示」第4表示)から復旧させたが、「特別演出」における点灯個数「0」を示す表示態様から復旧させることもできる。
このように、ライン数表示ランプ14の表示態様を、「特別演出」において点灯個数「0」を示す表示態様から復旧させることもできるが、以下に示すように、「特別演出」において最終的な設定掛け数に対応する個数のLEDを点灯させる「設定掛け数表示」を示す表示態様から復旧させることもできる。
図7は、ライン数表示ランプ14の表示態様を「特別演出」における「設定掛け数表示」を示す表示態様から復旧させるときの流れを示すフローチャートである。
このフローチャートは、図5と同様に、3枚掛けボタン6cが押下操作され、掛け数表示ランプ13を構成するLED13a〜13cが点灯するとともに、ライン数表示ランプ14を構成するLED14a,14bが点灯した状態であり、主制御部10が3枚掛け点灯コマンドを副制御部20に送信前又は送信直後であってLED14a,14b,14cがすべて点灯する前、すなわち、ライン数表示ランプ14の表示態様が「設定掛け数表示」に至らず未だ「途中掛け数表示」中に電断が発生した場合における復旧例を示している。
電断の発生により、掛け数表示ランプ13とライン数表示ランプ14は、それぞれの表示態様を中断して無点灯態様(第1表示)となる。
その後、電力の供給が再開すると、主制御部10は、RAMに記憶されたランプ制御情報に従って掛け数表示ランプ13の点灯状態を電断前の状態に復旧させる。
この場合においてRAMに記憶されているランプ制御情報は、例えば、3枚掛けボタン6cの押下操作を示す情報、LED13a〜13cすべての点灯を示す情報、3枚掛け点灯コマンドの送信済みか否かを示す情報などであり、主制御部10はこれらの情報に基づいて、掛け数表示ランプ13をLED13a〜13cがすべて点灯した「設定掛け数表示」から復旧させる。
また、主制御部10は、電断前に3枚掛け点灯コマンドを送信済みか否かにかかわらず3枚掛け点灯コマンドを副制御部20に送信する。
この場合において受信した点灯コマンドは3枚掛け点灯コマンドであることから、副制御部20はライン数表示ランプ14の表示態様をLED14a〜14cのすべてを点灯させる「設定掛け数表示」(第3表示)から復旧させる。
具体的には、電断の発生によりライン数表示ランプ14は無点灯態様(第1表示)となっており、副制御部20はこのような無点灯態様から、「特別演出」において最終的な設定掛け数「3」に対応する3つのLED14a〜14cを点灯させるという「設定掛け数表示」を示す表示態様からの復旧の制御を行う。また、通常時の点灯制御であればスピーカ9から「ポッ」や「ボッ」の音を出力させるものの、復旧時においては電断後の復旧であることを識別可能なように音の出力を規制し、無音状態とすることが好ましい。
副制御部20のこのような制御は、例えば、主制御部10が3枚掛け点灯コマンドの送信に先立ち、電断からの復旧を示す電断復旧コマンドを送信し、副制御部20がこの復旧コマンドの受信により特別演出中の電断の発生を認識し、この認識に基づいて制御することで実現される。
このフローチャートは、3枚掛けボタン6cが押下操作され、掛け数表示ランプ13を構成するLED13aが点灯するとともに、ライン数表示ランプ14が未だ無点灯態様であり、主制御部10が1枚掛け点灯コマンドを副制御部20に送信前又は送信直後であってLED14a,14b,14cがすべて点灯する前、すなわち、ライン数表示ランプ14のみならず掛け数表示ランプ13も未だ「途中掛け数表示」中に電断が発生した場合における復旧例を示している。
電断の発生により、掛け数表示ランプ13とライン数表示ランプ14は、それぞれの表示態様を中断して無点灯態様(第1表示)となる。
その後、電力の供給が再開すると、主制御部10は、RAMに記憶されたランプ制御情報に従って掛け数表示ランプ13の表示態様を電断前の状態に復旧させる。
この場合においてRAMに記憶されているランプ制御情報は、例えば、3枚掛けボタン6cの押下操作を示す情報、LED13aの点灯を示す情報、1枚掛け点灯コマンドの送信済みか否かを示す情報などであり、主制御部10はこれらの情報に基づいて、電断直前における正確な掛け数を識別できるように、掛け数表示ランプ13をLED13aが点灯した「途中掛け数表示(第4表示)」中から復旧させる。そして、その後、LED13の点灯個数を1個ずつ所定の間隔(通常時と同じ点灯間隔が好ましい)をおいて順次増加させ、最終的に設定掛け数「3」に対応する3つのLED13a〜13cのすべてが点灯する「設定掛け数表示」に制御する。
また、主制御部10は、電断前に1枚掛け点灯コマンドを送信済みか否かにかかわらず1枚掛け点灯コマンドを副制御部20に送信するとともに、LED13の点灯個数が増加するごとに、2枚掛け点灯コマンド、3枚掛けコマンドを順次送信する。
この場合において受信した点灯コマンドは1枚掛け点灯コマンドであることから、副制御部20はライン数表示ランプ14の表示態様をLED14aから順に点灯させる「途中掛け数表示」(第2表示)から復旧させることもできるが、最終的な設定掛け数に対応する個数のLEDを点灯させる「設定掛け数表示」(第3表示)から復旧させる。
また、通常時の点灯制御であれば点灯個数の増加ごとにスピーカ9から「ポッ」や「ボッ」の音を出力させるものの、復旧時においては電断後の復旧であることを識別可能なように音の出力を規制し、無音状態とすることが好ましい。
副制御部20のこのような制御は、例えば、主制御部10が1枚掛け点灯コマンドの送信に先立ち、電断からの復旧を示す電断復旧コマンドを送信し、副制御部20がこの復旧コマンドの受信により特別演出中の電断の発生を認識し、この認識に基づいて制御することで実現される。
また、ライン数表示ランプ14が「途中掛け数表示」中に電断が発生した場合を例示したが、「設定掛け数表示」中に電断が発生した場合でも「特別演出」において「設定掛け数表示」を示す表示態様から復旧させることもできる。
また、掛け数表示ランプ13の表示態様を電断前の表示態様(「途中掛け数表示」第4表示)から復旧させたが、「設定掛け数表示」(第5表示)から復旧させることもできる。
なお、以上の説明では、ライン数表示ランプ14は、「特別演出」において点灯個数が「0」を示す表示態様又は「設定掛け数表示」を示す表示態様のいずれか一方の表示態様から復旧させたが、主制御部10からの制御コマンドやその他の条件に応じて、復旧する表示態様がいずれかに変化(混在)してもよい。
また、以下の説明において「特別演出」において点灯個数が「0」を示す表示態様又は「設定掛け数表示」を示す表示態様からの復旧など、掛け数表示ランプ13とライン数表示ランプ14の電断からの復旧時における表示態様のことを、「復旧表示態様」ということもある。
(1−3)既に設定された掛け数よりも少ない掛け数に対応する掛け数設定ボタン6が押下操作された場合の点灯制御
既に設定された掛け数よりも少ない掛け数に対応する掛け数設定ボタン6が押下操作された場合には、主制御部10は掛け数表示ランプ13の点灯個数を減少させる制御を以下のように行う。
具体的には、例えば、3枚掛け設定ボタン6cが押下操作された後、1枚掛け設定ボタン6aが押下操作されたときには、LED13a〜13cがすべて点灯中の態様から、LED13a,13bが点灯する態様、さらには、LED13aのみが点灯する態様というように点灯しているLEDの個数を最終的な設定掛け数(この場合「1」)に対応する点灯個数まで1個ずつ減少させる制御を行う。
また、主制御部10はLEDの点灯個数が1個ずつ減少する度に、2枚掛け点灯コマンド、1枚掛け点灯コマンドというようにそのときのLEDの点灯個数を示す点灯コマンドを順次、副制御部20に送信する。
例えば、LED14a〜14cがすべて点灯中の態様から、点灯コマンドの受信ごとに、LED14a,14bが点灯する態様、さらには、LED14aのみが点灯する態様というように点灯しているLEDの個数を最終的な設定掛け数(この場合「1」)に対応する点灯個数まで1個ずつ減少させる制御を行う。
このような制御中に電断が発生したときでも復旧後、主制御部10はRAMに記憶したランプ制御情報に基づいて掛け数表示ランプ13の表示態様を電断前の状態に復旧させる。
この場合においてRAMに記憶されているランプ制御情報は、例えば、3枚掛け設定ボタン6cが押下操作され、その後に2枚掛けボタン6bが押下操作された後に電断が発生した場合では、2枚掛けボタン6bを示す情報であり、主制御部10はこの情報に基づいて、掛け数表示ランプ13の表示態様をLED13a,13bが点灯した表示態様(第4表示)から復旧させる。また、主制御部10は、電断前に2枚掛け点灯コマンドを送信済みか否かにかかわらず2枚掛け点灯コマンドを副制御部20に送信する。
つまり、点灯個数を減少させる制御中に電断が発生した場合でも、ライン数表示ランプ14は、「特別演出」において点灯個数「0」を示す表示態様から、又は、「特別演出」において「設定掛け数表示」を示す表示態様から復旧するようになっている。
なお、掛け数表示ランプ13は、電断前の表示態様(第4表示)から復旧させるが、点灯個数「0」を示す「特別演出」から復旧させることもできる。
前述の説明では復旧時においては電断後の復旧であることを識別可能なようにスピーカ9から音を出力せずに無音状態としたが、復旧時においても点灯個数の増加ごとにスピーカ9から「ポッ」や「ボッ」の音を出力させることもできる。
また、復旧時におけるライン数表示ランプ14の表示態様に応じて音の出力形態を変えることもできる。例えば、「特別演出」において点灯個数「0」を示す表示態様から復旧させるときには、通常時の点灯制御と同様にスピーカ9から「ポッ」や「ボッ」の音を出力させ、「特別演出」において「設定掛け数表示」を示す表示態様から復旧させるときには、「ポッ」や「ボッ」の音とは異なる特殊な音(例えば、「ピッ」)を出力させることもできる。
前述の説明では、復旧時におけるライン数表示ランプ14の表示態様は、押下操作された掛け数設定ボタン6の種類にかかわらず一律に、「特別演出」において点灯個数「0」を示す表示態様から、又は、「特別演出」において「設定掛け数表示」を示す表示態様から復旧させたが、押下操作された掛け数設定ボタン6の種類に応じて復旧時の表示態様を変えることもできる。例えば、2枚掛けボタン6bが押下操作されたときの復旧時は「特別演出」において点灯個数「0」を示す表示態様から復旧させ、3枚掛けボタン6cが押下操作されたときの復旧時は「特別演出」において「設定掛け数表示」を示す表示態様から復旧させることもできる。
また、このような復旧時における表示態様は、掛け数表示ランプ13にも適用することができる。
復旧時において参照されるRAMの記憶内容には、内部抽選処理の結果を示す当選情報があることから、この当選情報(当選役の種類)に応じてライン数表示ランプ14の表示態様を変えることもできる。例えば、ボーナス当選を示す当選情報のときの復旧時は「特別演出」において「設定掛け数表示」を示す表示態様から復旧させ、ボーナス当選以外の当選を示す当選情報のときの復旧時は「特別演出」における点灯個数「0」を示す表示態様から復旧させることもできる。
また、ボーナス当選を示す当選情報の中でも当選したボーナスの種類(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナスなど)に応じてライン数表示ランプ14の復旧表示態様を変えることもできる。
また、このような復旧時における表示態様は、掛け数表示ランプ13にも適用することができる。
前述の説明では、復旧時におけるライン数表示ランプ14の表示態様は、「特別演出」における点灯個数「0」を示す表示態様から、又は、「特別演出」において「設定掛け数表示」を示す表示態様からのいずれかの表示態様から復旧させたが、一旦、受信した点灯コマンドに基づいてライン数表示ランプ14の表示態様を電断直前の状態(電断直前の点灯個数「途中掛け数表示」)から復旧させ、その後すべてのLEDを消灯させてから、「特別演出」における点灯個数「0」を示す表示態様又は「設定掛け数表示」を示す表示態様のいずれかの表示態様に移行させることもできる。
また、復旧時にすべてのLEDの消灯状態を所定時間(例えば3秒)継続させ、その後、「特別演出」における点灯個数「0」を示す表示態様又は「設定掛け数表示」を示す表示態様のいずれかの表示態様からの復旧に移行させることもできる。
また、このような復旧時における表示態様は、掛け数表示ランプ13にも適用することができる。
前述の説明では、電断時において、ランプ制御情報を含むスロットマシン遊技の進行状態を示す遊技情報を主制御部10が記憶したが、これに加え、副制御部20にも遊技情報を記憶させることができる。
このようにした場合、副制御部20は、電断時に記憶したランプ制御情報に基づいて独自にライン数表示ランプ14の表示態様を電断直前の状態(電断直前の点灯個数)から復旧させることができる。
さらに、副制御部20が記憶したランプ制御情報と、復旧後に主制御部10から送信される点灯コマンドとを比較・照合し、照合結果に応じて復旧時の表示態様を変えることもできる。
例えば、副制御部20が記憶したランプ制御情報が示すLEDの点灯個数と、主制御部10から送信される点灯コマンドが示すLEDの点灯個数が一致しているときには、副制御部20は自身が記憶したランプ制御情報に基づいて独自にライン数表示ランプ14の表示態様を電断直前の状態(電断直前の点灯個数)から復旧させる。
一方、不一致のときには、主制御部10から送信される点灯コマンドに基づいて「特別演出」における点灯個数「0」を示す表示態様又は「設定掛け数表示」を示す表示態様のいずれかの表示態様から復旧させる。
復旧時におけるライン数表示ランプ14の表示態様が所定のエラー演出と時間的に重なる場合がある。前述したように、ライン数表示ランプ14の復旧表示態様にはスピーカ9からの音出力を伴わせたり、伴わせなかったりすることができる。
ライン数表示ランプ14の復旧表示態様が所定のエラー演出と時間的に重なる場合、エラーの発生や発生したエラーの種類に応じて、以下に示すように、復旧表示態様の実行又は不実行を制御したり、スピーカ9からの音出力の実行又は不実行を制御したりすることができる。
このような停電エラー演出が行われるときには、停電エラー演出を優先させ、その後に復旧時におけるライン数表示ランプ14の表示態様を実行することが好ましい。
なお、復旧時において扉開放エラーの検出を所定時間(例えば3秒)無効とすることもできる。このようにした場合、電源スイッチを「オン」した後、所定時間以内に前扉1aを閉めたときには、扉開放エラーの検出が有効となった際にエラーが検出されないことになるので、停電エラー演出が行われることになる。
また、以上のような制御は、ライン数表示ランプ14のみならず、掛け数表示ランプ13にも適用することができる。
掛け数表示ランプ13とライン数表示ランプ14は、リール41回転中は設定掛け数に対応する個数のLEDが点灯した状態を維持する。また、リール41がすべて停止するとともに、そのとき停止ボタン5等の操作手段に対する操作がすべて完了(ボタンから手が離れてボタンが押下操作前の状態に復元)しているときには(1ゲームの終了)、その時点から所定時間(例えば、30秒)経過後に、主制御部10は掛け数表示ランプ13をすべて消灯させ、この消灯に基づいて消灯コマンドを副制御部20に送信する。これを受信した副制御部20は消灯コマンドに基づいてライン数表示ランプ14をすべて消灯させることができる。
この所定時間は、主制御部10がタイマ管理しており、この所定時間中に電断が発生したときには、残り時間をRAMに記憶しその状態を保持する。そして、復旧後は記憶された残り時間からタイマを更新させ、所定時間に達したときに上記の制御が実行されることになる。
(1−11)掛け数設定ボタン6とは異なる他の設定ボタンを設けるときの制御
他の設定ボタンとして、例えば、表示器8において行われる遊技演出や出玉率に影響を及ぼすポイントをゲームごとに掛けることが可能なポイント設定ボタンを設けるような場合がある。電断が発生したときには、掛け数設定ボタン6などの操作手段に対する操作の有無を示す操作情報(すなわち掛け数)がRAMなどに記憶された状態が保持されるが、ポイント設定ボタンを設けた場合には、記憶される操作情報にポイント設定ボタンに対する操作の有無を示す操作情報(すなわち掛けポイント数)を含めることが好ましい。また、ポイント設定ボタンを掛け数設定ボタン6と同様に複数種類設けた場合には、ポイント設定ボタンごとに操作の有無を示す操作情報を記憶することが好ましい。これにより、円滑な復旧が図られる。
さらに、ポイント設定ボタンに掛け数設定ボタン6として機能のみならず、スタートレバー3としての機能を設けることもでき、例えば、ポイント設定ボタンの操作により、ポイントと掛け数を掛けることができるとともに、リール41の回転を開始するように構成することもできる。
ポイント設定ボタンにこのような複数の機能を兼用させることにより、例えば、リール41の回転開始後、リール41が一旦停止する仮停止状態となり、このときに停止表示される図柄の組合せに応じて遊技者に付与される特典が変化するという疑似遊技を、スロットマシン遊技と並行して行うことができる。
疑似遊技は、例えば、アシストタイム(AT)への移行をかけた遊技とすることができ、ボーナスに対応する図柄の組合せの仮停止により、アシストタイム(AT)への移行が確定されるなどの疑似遊技を創設することもできる。
このように、ポイント設定ボタンに他の操作手段の機能を兼用させた場合においても、ポイント設定ボタン、掛け数設定ボタン6それぞれの操作情報を記憶することが好ましい。
停止ボタン5に対する操作の順序を停止ボタンランプ51や表示器8などの表示手段を用いてナビゲートするアシストタイム(AT)と称される遊技状態がある。
このアシストタイム中にも電断が発生する場合があり、このような場合には、ライン数表示ランプ14の表示態様を「特別演出」における「0」を示す表示態様から復旧させるように、表示器8の表示態様を初期ナビゲートを示す表示態様から復旧させることもできる。
なお、主制御部10により制御される停止ボタンランプ51は、掛け数表示ランプ13と同様に、電断直後の表示態様から復旧させることもできるし(上記の例では、停止ボタン5aに対応するLEDのみ消灯、他は点灯)、上記のように初期ナビゲートを示す表示態様(全灯)から復旧させることもできる。
<各操作手段に対する操作が時間的に重なるときの制御>
前述したように、主制御部10は、精算ボタン2a、スタートレバー3、停止ボタン5、掛け数設定ボタン6などの操作手段からの入力情報(例えば、各操作手段に備えるセンサからのオンオフ情報(オン:操作、オフ:未操作))に基づいて、リール41a〜41cやこれらを回転駆動させるパルスモータなどを備えるドラムユニット4、メダル払出装置7などの出力手段を制御することにより、スロットマシン遊技を進行させる。
例えば、最初に、掛け数設定ボタン6が操作されてゲーム開始可能な状態となり、その後、スタートレバー3が操作されることによりリール41が回転を開始する。リール回転開始から所定時間経過後に停止ボタン5に対する操作が有効となり、有効となった後に、停止ボタン5が操作されることで、リール41の回転が停止することになる。
このような順序で各操作手段が操作されてスロットマシン遊技が進行することになるが、各操作手段に対する遊技者の操作は、時間的に必ずしも重ならないわけではなく、以下のように、重なる場合もある。
例えば、図9(a)に示すタイムチャートでは、スタートレバー3に対する操作と停止ボタン5に対する操作が時間的に重ならない場合の操作例を示している。
具体的には、スタートレバー3に対する操作が先に行われるとともに、その後、停止ボタン5に対する操作が行われ、スタートレバー3に対する操作時間と停止ボタン5に対する操作時間とが一方が他方を含むことなくそれぞれ独立した時間として操作された操作例を示している。
これらに対する操作は、通常、この操作例のように時間的に重ならないことが多く、このように操作が時間的に重ならないときには、主制御部10は、スロットマシン遊技の流れに従い、スタートレバー3が遊技者の傾動操作を受け付けることによりリール41の回転を開始させるとともに、停止ボタン5が遊技者の押下操作を受け付けることにより、リール41の回転を停止させる制御を行う。
具体的には、スタートレバー3に対する操作が先に行われるとともに、その後に停止ボタン5に対する操作が行われ、リール41が回転中において、スタートレバー3に対する操作時間が停止ボタン5に対する操作時間をすべて含むように操作された操作例を示している。
このような操作例は、遊技者がスタートレバー3に手を置いた状態、すなわち、スタートレバー3が傾動操作されたままの状態を維持しながら、停止ボタン5が操作されたときに発生することの多い事象である。
また、もちろん、遊技者がスタートレバー3から一旦手を離し、スタートレバー3が操作前の状態に復元した後、スタートレバー3の操作よりも先に、停止ボタン5が遊技者の押下操作を受け付けるとともに、その受け付け中に、スタートレバー3が遊技者の押下操作を受け付けたとしても、主制御部10は、リール41の回転を停止させる制御を行うことは言うまでもない。
また、主制御部10は、リール41の回転中においては、スタートレバー3が遊技者の傾動操作を受け付け中か否かにかかわらず、停止ボタン5が操作されたときには、リール41の回転を停止させる制御を行うので、スタートレバー3からの入力情報(オンオフ情報)を監視したり、入力情報の履歴を管理(記憶)したりする必要がなくなることから、主制御部10の処理負担が軽減される。
また、このように、スタートレバー3に対する操作と停止ボタン5に対する操作が時間的に重なったとしても、停止ボタン5に対する操作が許容され、リール41を停止させることができることを知らない遊技者も多いことから、その旨を遊技者に示唆することが好ましい。
このような表示は、スタートレバー3の操作後におけるリール41の回転中や、各スロットマシン遊技間のインターバル時間、スロットマシン遊技前の呼び込み演出中などに行うことができる。
停止ボタンランプ51は、スタートレバー3の操作後、停止ボタン5に対する操作が許容(有効化)されるタイミングで点灯するように制御されるのが通常であるが、このタイミングで、スタートレバー3が遊技者の傾動操作を受け付け中か否かを問わずに、特に、スタートレバー3が遊技者の傾動操作を受け付け中であっても、停止ボタンランプ51を点灯させることにより、停止ボタン5が遊技者の押下操作を受け付け可能であることを示唆することができる。
このように、スロットマシン1は、リール41が回転しているときに、スタートレバー3が遊技者の傾動操作を受け付けていた場合、停止ボタン5が遊技者の押下操作を受け付け可能であることを示唆する示唆手段を備えているので、遊技者がこのような示唆を確認することにより、遊技者は積極的にスタートレバー3に手を置いたままスロットマシン遊技を進行させることができ、遊技者の疲労が軽減される。
リール41が回転しているときに、スタートレバー3が遊技者の傾動操作を受け付けていた場合、停止ボタン5が遊技者の押下操作を受け付けたときにおいて、ゲーム開始時に設定された設定掛け数が所定の掛け数のときには、リール41の回転を停止させ、ゲーム開始時に設定された設定掛け数が特定の掛け数のときには、リール41の回転を停止させないように制御することもできる。
例えば、設定掛け数が「1」や「2」のときには(特定の掛け数)、リール41の回転を停止させないように制御し、設定掛け数が「3」のときには(所定の掛け数)、リール41の回転を停止させるように制御することもできる。
例えば、「今回の遊技」や「前回の遊技」などにおいて、スタートレバー3の操作に基づいて決定される表示結果に対応する内部抽選処理の結果に応じて、リール41の回転を停止させたり、停止させなかったりすることもできる。
例えば、「今回の遊技」においてボーナスに当選したときには(特定の当選役)、リール41の回転を停止させないように制御し、「今回の遊技」においてハズレを含むボーナス以外に当選したときには(所定の当選役)、リール41の回転を停止させるように制御することもできる。
これにより、遊技者は少しでも早くボーナス当選が判明することを望むことから、積極的にスタートレバー3を傾動操作させながら、停止ボタン5を押下操作することになり、新たなボーナス告知手段としての利用価値が高まることになる。
なお、ボーナス当選時の制御と、ボーナス以外当選時の制御を逆にしてもよい。
これにより、「前回の遊技」において、チェリーなどの所定役に当選した場合、重複役に当選したのか、それとも単独で所定役に当選したのか不明であることから、今回の遊技では、ボーナス当選の期待を込めて(ボーナスへの期待を煽る)、スタートレバー3を傾動操作したまま、停止ボタン5を操作することになる。
このような操作により、遊技者は重複役の当選を認識できることから、「今回の遊技」において、ボーナスと同時に当選する払い出しの得られる所定役に対応する表示結果で停止するように、慎重に停止ボタン5を操作することになり、所定役の取りこぼしが防止される。
また、この場合、単独で所定役に当選したときにも、スタートレバー3が遊技者の傾動操作を受け付けていた場合、停止ボタン5が遊技者の押下操作を受け付けたときに、リール41の回転を停止させないことが好ましい。
これにより、重複役に当選したのか、それとも単独で所定役に当選したのか不明であることから、今回の遊技では、ボーナス当選の期待を込めて(ボーナスへの期待を煽る)、スタートレバー3を傾動操作したまま、停止ボタン5を操作することになる。
スタートレバー3と停止ボタン5に対する操作に加え、他の操作手段に対する操作がさらに時間的に重なるときは、加わる操作手段の種類や数に応じて、リール41の回転を停止させたり、停止させなかったりすることもできる。
また、1枚掛けボタン6aでは、リール41の回転を停止させないものの、スタートレバー3と停止ボタン5の操作に3枚掛けボタン6aの操作が加わったときには、リール41の回転を停止させるように制御することもできる。
さらに、操作時間の重なる操作手段がスタートレバー3と停止ボタン5と1枚掛けボタン6aのときには、リール41の回転を停止させないように制御するものの、これに、3枚掛けボタン6aの操作が加わったときには、リール41の回転を停止させるように制御することもできる。
なお、上記において、操作時間の重なる操作手段がスタートレバー3と停止ボタン5であることを前提に説明したが、これらの操作手段を他の操作手段に置き換えることもできる。
(2−1)〜(2−5)の説明では、スタートレバー3と停止ボタン5に対する操作の時間的な重なりについて説明したが、その他の操作手段に対する操作が時間的に重なるときの制御について以下に説明する。
具体的には、3枚掛けボタン6cが先に操作されるとともに、3枚掛けボタン6cに対する操作時間が停止ボタン5に対する操作時間をすべて含むように操作された操作例を示している。
これらに対する操作は、通常、時間的に重ならないことが多いが、遊技中における表示器8の演出において、3枚掛けボタン6c(マックスベットボタン)を押下操作させることを示唆することがあるので、このような演出において発生することの多い事象である。
このように、それぞれの操作が時間的に重なるときであっても、主制御部10は、スロットマシン遊技の流れに従い、リール41の回転中において、掛け数設定ボタン6が遊技者の押下操作を受け付けたままであっても、停止ボタン5が遊技者の押下操作を受け付けることにより、リール41の回転を停止させる制御を行う。
具体的には、精算ボタン2aが先に操作されるとともに、精算ボタン2aに対する操作時間が停止ボタン5に対する操作時間をすべて含むように操作された場合(1回目)と、それぞれの操作時間が重ならないように操作された場合(2回目)の操作例を示している。
精算ボタン2aは、遊技者の操作を受け付け可能な操作手段(第3操作手段)であり、これが押下操作されると、主制御部10が解除手段として動作し、内部的に記憶されたクレジットメダルをメダル払出口7bから払い出す(返却する)とともに、設定掛け数があるときには設定が解除(クリア)される。また、精算ボタン2aに対する操作は、通常、他の操作手段に比べて優先されるようになっている。
そして、主制御部10は、リール41の回転中において、精算ボタン2aが遊技者の押下操作を受け付けていない場合において、停止ボタン5が遊技者の押下操作を受け付けたときには(図11(b)に示す停止ボタン5に対する2回目の操作)、リール41の回転を停止させる制御を行う。この場合でも、リール41の回転中であることを理由に、精算ボタン2aの押下操作に基づくクレジットメダル等を払い出す動作は行わないことが好ましい。
このように、精算ボタン2aが遊技者の押下操作を先に受け付けていた場合、停止ボタン5が遊技者の押下操作を受け付けたとしても、リール41の回転が停止しないことから、精算ボタン2aは停止ボタン5よりも操作の優先度が高い操作手段と言える。
例えば、図12(a)に示すタイムチャートでは、リール41の停止中において、精算ボタン2aに対する操作と掛け数設定ボタン6(例えば3枚掛けボタン6c)に対する操作が時間的に重なる場合の操作例を示している。
具体的には、精算ボタン2aが先に操作されるとともに、精算ボタン2aに対する操作時間が3枚掛けボタン6cに対する操作時間をすべて含むように操作された場合(1回目)と、それぞれの操作時間が重ならないように操作された場合(2回目)の操作例を示している。
主制御部10は、精算ボタン2aが遊技者の押下操作を先に受け付けていた場合において、3枚掛けボタン6cが遊技者の押下操作を受け付けたときには(図12(a)に示す3枚掛けボタン6cに対する1回目の操作)、ゲーム開始可能な状態に移行させないように制御し、精算ボタン2aが遊技者の押下操作を受け付けていない場合において、3枚掛けボタン6cが遊技者の押下操作を受け付けたときには(図12(a)に示す3枚掛けボタン6cに対する2回目の操作)、ゲーム開始可能な状態に移行するように制御する。この場合、リール41の停止中であることから、精算ボタン2aの押下操作に基づくクレジットメダル等を払い出す動作を行うことが好ましい。
例えば、図12(b)に示すタイムチャートでは、リール41の停止中において、掛け数設定ボタン6(例えば3枚掛けボタン6c)に対する操作と精算ボタン2aに対する操作が時間的に重なる場合の操作例を示している。
具体的には、3枚掛けボタン6cが先に操作されるとともに、3枚掛けボタン6cに対する操作時間が精算ボタン2aに対する操作時間をすべて含むように操作された場合の操作例を示している。
主制御部10は、3枚掛けボタン6cが遊技者の押下操作を先に受け付けていた場合において、精算ボタン2aが遊技者の押下操作を受け付けたときには、3枚掛けボタン6cが遊技者の押下操作を受け付けたときに、ゲーム開始可能な状態に移行するように制御し、精算ボタン2aの押下操作に基づくクレジットメダル等を払い出す動作は行わない。
精算ボタン2a以外の操作手段が停止ボタン5の押下操作よりも先に遊技者の操作に受け付けていた場合として、例えば、図12(c)に示すタイムチャートのように、停止ボタン5の押下操作よりも先に掛け数設定ボタン6(例えば3枚掛けボタン6c)が遊技者の押下操作を受け付けるとともに、掛け数設定ボタン6に対する操作時間が停止ボタン5に対する操作時間をすべて含むように操作される場合がある。このような場合、主制御部10は、精算ボタン2a以外の操作手段は停止ボタン5よりも操作の優先度が低い操作手段として扱い、停止ボタン5が遊技者の押下操作を受け付けることにより、リール41の回転を停止させる制御を行う。このように、精算ボタン2a以外の操作手段が停止ボタン5の押下操作よりも先に遊技者の操作を受け付けるとともに、停止ボタン5に対する操作時間をすべて含むように操作されたとしても、主制御部10は、リール41の回転を停止させる制御を行う。
例えば、図12(c)に示すタイムチャートでは、停止ボタン5に対する操作は終了しているものの、掛け数設定ボタン6(例えば3枚掛けボタン6c)が遊技者の押下操作を受け付け中であることを示す操作例(3枚掛けボタン6cに対する1回目の操作)を示している。この場合、停止ボタン5の押下操作によりリール41は停止中であり、今回の遊技は事実上終了しているものの(例えば、有効ライン上に小役に対応する図柄の組合せが停止表示されているときには、所定数のメダルの払い出しが行われる)、遊技者が掛け数設定ボタン6から手を離さない限り、次回の遊技を行うことができない状態となっている。このような状態は、掛け数設定ボタン6に限らず、停止ボタン5についても同様であり、停止ボタン5に対してその操作を終了させない限り継続することになる。
そして、遊技者が掛け数設定ボタン6から一旦手を離すことにより、主制御部10は入力情報(オフ情報)からこれを認識し、今回の遊技の終了を確定させる制御を行う。さらに、その後、掛け数設定ボタン6が遊技者の押下操作を受け付けることにより(3枚掛けボタン6cに対する2回目の操作)、次回の遊技が開始可能な状態となる。
このように、今回の遊技を終了させ、次回の遊技を行うことを可能とするために、今回の遊技においてすべての操作手段に対する操作を終了させることを条件とすることにより、遊技者が意図せずに遊技を進行するという不利益を回避することができる。
(2−7)電断時においてスタートレバー操作に関する操作情報を保持しない制御
前述のように、主制御部10は、スタートレバー3が遊技者の傾動操作を受け付け中か否かにかかわらず、停止ボタン5が操作されたときには、リール41の回転を停止させる制御を行う。特に、リール41の回転開始後は、スタートレバー3に対する遊技者の操作を監視する必要がないことから、スロットマシン遊技において、リール41の回転開始後は、スタートレバー4が操作中又は操作済みであることを示す操作情報を参照する必要はない。すなわち、停止ボタン5の状態を判定する処理を行う前において、スタートレバー3の状態を判定する処理を行わなくてもよい。また、1ゲームの期間中(リールの回転開始から全リール停止までの期間中等)は、スタートレバー3の状態を判定する処理を行わなくてもよい。
そこで、主制御部10は、電断が発生したときに遊技情報保持手段として動作するにあたり、停止ボタン5や掛け数設定ボタン6などの操作手段に対する操作の有無を示す操作情報を記憶するときに、以下に示すように、記憶すべき操作情報の中に、スタートレバー4が操作中又は操作済みであることを示す操作情報を含めない。
具体的には、7FFDのアドレスには、停止ボタン5a〜5c、掛け数設定ボタン6a〜6cに対する操作の有無を示す操作情報を1ビット単位で記憶し、7FFCのアドレスには、スタートレバー3、精算ボタン2aに対する操作の有無を示す操作情報を1ビット単位で記憶する。
このような制御は、例えば、電断が発生したときに、バックアップ用電源からの電力をアドレス「7FFD」に供給し、少なくともアドレス「7FFC」には電力を供給しないことにより実現できる。
また、このような制御は、主制御部10が行う電断処理において、バックアップ用電源から電力の供給される電断用記憶領域(バックアップ領域)に、アドレス「7FFD」の記憶内容を転送するとともに、アドレス「7FFC」の記憶内容を電断用記憶領域に転送しないことにより実現することもできる。また、主制御部10が電断からの復旧時に行う電断復旧処理では、電断用記憶領域に記憶されている記憶内容を、アドレス「7FFD」に転送することにより、復旧時においてはこのアドレス「7FFD」に記憶されていた操作情報に基づいて、スロットマシン遊技を再開させる。
この場合、スタートレバー3に関する操作情報は記憶されないことから、例えば、スタートレバー3の操作直後(リール41の回転開始前)に電断が発生したときには、復旧時からリール41が回転することはないが、スタートレバー3の操作前に電断が発生したものと遊技者が認識し、再度、スタートレバー3を操作すればリール41が回転を開始することから、遊技者に違和感を与えたり、大きな問題が生じたりすることはない。
また、このように、アドレス「7FFC」の記憶内容を電断用記憶領域に転送しないことにより、電断用記憶領域が削減できる。
また、主制御部10は、電断が発生したときに遊技情報保持手段として動作するときに、そのときのスロットマシン遊技の進行状態を示す遊技情報を記憶するとともに、この遊技情報の正当性を判定するための判定用情報(以下の電断時判定用情報)を記憶する。
判定用情報は、電断時判定用情報と復旧時判定用情報とがあり、主制御部10が判定用情報算出手段として動作することにより、電断時と復旧時にそれぞれが算出される。
そして、主制御部10は、この電断時判定用情報(電断時チェックサム)を算出するときには、少なくともスタートレバー3の操作に関する操作情報を含めない。
具体的には、主制御部10は電断時判定用情報(電断時チェックサム)の算出にあたり、例えば、図13に示す例では、7FFDアドレスの各ビットの和は合計値に算入されるものの、7FFCアドレスの各ビットの和は算入しない。また、図14に示す例では、1ビット目の値を算入させず、図15に示す例では、7FFDアドレスの各ビットの和は算入させない。
一方、復旧時判定用情報は、電断中に記憶していた遊技情報の合計値(復旧時チェックサム)であり、復旧時判定用情報(復旧時チェックサム)を算出するときには、電断時と同様に、少なくともスタートレバー3の操作に関する操作情報を含めない。例えば、図13に示す例では、7FFDアドレスの各ビットの和は合計値に算入されるものの、7FFCアドレスの各ビットの和は算入しない。また、図14に示す例では、1ビット目の値を算入させず、図15に示す例では、7FFDアドレスの各ビットの和は算入させない。
このように、判定用情報(チェックサム)の算出にあたり、スタートレバー3の操作に関する操作情報を含めないことにより、主制御部10の処理負担が軽減される。
なお、スタートレバー3が第1操作手段として動作するだけでなく、これに加え掛け数設定手段として動作するスロットマシンでは、1回目の操作で掛け数の設定を行い、2回目の操作でリール41が回転を開始することになるが、このようなスロットマシンでは、各回の操作をそれぞれ操作情報として記憶するとともに、判定用情報として記憶することが好ましい。
一方、不一致は否定の判定がなされたものとし、所定の初期値に基づいて初期状態からスロットマシン遊技を復旧させる。これは、電断中に記憶していた遊技情報が何らかの影響を受けて破壊されたものと判断できるからである。
主制御部10は、内部抽選処理においてボーナスに当選したときには、これに対応する制御コマンドとしてボーナス当選コマンドを、例えば、スタートレバー3が操作されたタイミングあたりで、副制御部20に送信する。
副制御部20は、ボーナス当選コマンドを受信すると、例えば、告知ランプ15に備えるLEDを点灯させる制御を行い、遊技者にボーナス当選を報知する。
報知タイミングは、(a)スタートレバー3が操作されたタイミング、(b)1又は2以上のリール41の回転が停止したタイミング、(c)遊技者がすべての停止ボタン5から手を離したゲーム終了のタイミングなどがあり、これらのタイミングは副制御部20が抽選等により決定することもできるが、主制御部10がこのタイミングを指定するようにボーナス当選コマンドを送信することもできる。
また、復旧時には、主制御部10よりも副制御部20の方が早く電断前の状態に復旧するとともに、停止ボタン5に対する操作が有効化されるタイミングは、ボーナス当選コマンドの送信後であることから、遊技者にボーナス当選が報知された後に、停止ボタン5に対する操作が有効化されることになる。
これにより、復旧時においては、リール41の回転中から復旧するとともに、そのときには遊技者にボーナス当選が報知されることになることから、遊技者はボーナス図柄が停止表示するように停止ボタン5を迷わず操作することができる。
また、スタートレバー3に対する操作と停止ボタン5に対する操作が時間的に重なることがあっても、停止ボタン5に対する操作を許容してリール41を停止させることができるので、遊技に疲れた遊技者がスタートレバー3に手を置いたままの状態でもスロット遊技を進行させることができ、遊技者の疲労を軽減させることができる。
また、チェックサムなどの判定用情報の算出にあたり、スタートレバー3の操作に関する操作情報を含めないことにより、電断発生時や復旧時における主制御部10の処理負担が軽減される。
掛け数(BET数)を段階的に表示する特別演出において、中断した段階から復旧させたときには、遊技者が意図した数以上に掛け数を掛けたように認識させてしまう等、掛け数に関して混乱させてしまうおそれがあった。
本実施形態のスロットマシン1によれば、従来の遊技機が改善すべきこのような課題の全部又は一部などを解決することができる。
また、メダル、遊技球等の現物の遊技媒体を用いることなく、データ形式の擬似遊技媒体を用いてゲームを実行可能な、いわゆる封入式遊技機にも、本発明を適用することができる。
(1)所定の遊技用価値を用いて1回の遊技に対して複数の掛け数を設定可能な掛け数設定手段と、前記掛け数設定手段により複数の掛け数が設定されたことに基づいて、1回の遊技を実行することが可能な遊技実行手段と、前記掛け数設定手段により設定された掛け数を表示可能な表示手段と、を備えた遊技機において、前記表示手段は、前記掛け数設定手段により掛け数が設定されていない場合、掛け数が設定されていないことを示す第1表示を行うことが可能であり、前記掛け数設定手段により複数の掛け数が設定されたことに基づいて、前記第1表示から、少なくとも当該複数の掛け数よりも少ない特定掛け数が設定されたことを示す第2表示に表示態様を変更した後に、当該複数の掛け数が設定されたことを示す第3表示に表示態様を変更する演出である特別演出を実行可能であり、前記特別演出実行中に、前記遊技機への電力供給が停止されたことに基づいて、前記特別演出を中断し、前記特別演出が中断された後に、前記遊技機への電力供給が開始されたことに基づいて、中断した前記特別演出を、前記第3表示から復旧させることが可能であることを特徴とする遊技機。
2a 精算ボタン(第3操作手段)
3 スタートレバー(第1操作手段)
5 停止ボタン(第2操作手段)
8 表示器(示唆手段)
9 スピーカ(音声出力手段)
10 主制御部(遊技制御手段、掛け数設定手段、遊技実行手段、停止制御手段、利益付与手段、遊技情報保持手段、判定用情報算出手段、正当性判定手段、復旧手段、解除手段)
13 掛け数表示ランプ(表示手段)
14 ライン数表示ランプ(表示手段、特定表示手段)
20 副制御部(演出制御手段)
41 リール(変動表示手段)
51 停止ボタンランプ(示唆手段)
Claims (6)
- 遊技者が操作可能な第1操作手段と、
所定の遊技用価値を用いて1回の遊技に対して所定数の掛け数を設定可能な掛け数設定手段と、
前記掛け数設定手段により所定数の掛け数が設定された状態において、前記第1操作手段を遊技者が操作したことに基づいて、所定の識別情報を変動表示させることが可能な変動表示手段と、
を備えた遊技機において、
遊技者が操作可能な第2操作手段と、
前記変動表示手段において識別情報が変動表示しているときに、前記第2操作手段を遊技者が操作したことに基づいて、当該識別情報を停止表示させることが可能な停止表示制御手段と、
前記停止表示制御手段により、識別情報が停止表示されることを条件に、遊技者に所定の利益を付与可能な利益付与手段と、
前記遊技機への電力供給が停止された後も、遊技に関する情報の少なくとも一部である遊技情報を保持可能な遊技情報保持手段と、
前記遊技情報保持手段により保持される遊技情報の正当性を判定するための判定用情報を、当該遊技情報に基づいて算出する判定用情報算出手段と、
前記遊技機への電力供給が開始されたことに基づいて、前記遊技情報保持手段により保持されている遊技情報が正当か否かの判定を、前記判定用情報算出手段により算出された判定用情報に基づいて行う正当性判定手段と、
前記正当性判定手段により肯定の判定がされた場合に、前記遊技情報保持手段により保持されている遊技情報に基づいて、前記遊技機を遊技可能な状態に復旧させる復旧手段と、
を備え、
前記停止表示制御手段は、前記変動表示手段において識別情報が変動表示しており、且つ、前記第1操作手段を遊技者が操作している場合に、前記第2操作手段を遊技者が操作したことに基づいて、当該識別情報を停止表示することが可能であり、
前記判定用情報算出手段は、前記遊技機への電力供給が停止されたときに前記第1操作手段を遊技者が操作していたことを示す情報を前記判定用情報に含めない
ことを特徴とする遊技機。 - 前記変動表示手段において識別情報が変動表示しているときに、前記第1操作手段を遊技者が操作した場合、前記第2操作手段が操作を受け付け可能であることを示唆する示唆手段を備えた
ことを特徴とする請求項1記載の遊技機。 - 前記掛け数設定手段は、複数種類の掛け数の中からいずれかの掛け数を設定可能であり、
前記停止表示制御手段は、前記変動表示手段において識別情報が変動表示しており、且つ、前記第1操作手段を遊技者が操作している場合に、前記第2操作手段を遊技者が操作したことに基づいて、前記掛け数設定手段により設定された掛け数に応じて、当該識別情報を停止表示しないように、前記変動表示手段を制御可能である
ことを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。 - 前記掛け数設定手段により所定数の掛け数が設定された状態で、前記第1操作手段を遊技者が操作したことに基づいて、停止表示を許容する識別情報の表示結果を停止表示前に事前に決定する事前決定手段を備え、
前記停止表示制御手段は、前記変動表示手段において識別情報が変動表示しており、且つ、前記第1操作手段を遊技者が操作している場合に、前記第2操作手段を遊技者が操作したことに基づいて、前記事前決定手段により今回の遊技において決定された表示結果に応じて、当該識別情報を停止表示しないように、前記変動表示手段を制御可能である
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の遊技機。 - 前記掛け数設定手段により所定数の掛け数が設定された状態で、前記第1操作手段を遊技者が操作したことに基づいて、停止表示を許容する識別情報の表示結果を停止表示前に事前に決定する事前決定手段を備え、
前記停止表示制御手段は、前記変動表示手段において識別情報が変動表示しており、且つ、前記第1操作手段を遊技者が操作している場合に、前記第2操作手段を遊技者が操作したことに基づいて、前記事前決定手段により今回の遊技よりも以前の遊技において決定された表示結果に応じて、当該識別情報を停止表示しないように、前記変動表示手段を制御可能である
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の遊技機。 - 遊技者が操作可能な第3操作手段と、
前記第3操作手段を遊技者が操作したことに基づいて、前記掛け数設定手段による設定を解除することが可能な解除手段と、
を備え、
前記停止表示制御手段は、前記変動表示手段において識別情報が変動表示しており、且つ、前記第3操作手段を遊技者が操作している場合に、前記第2操作手段を遊技者が操作したことに基づいて、当該識別情報を停止表示しないように、前記変動表示手段を制御する
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の遊技機。
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