本発明に係るスロットマシンを実施するための本実施の形態について以下に説明する。
[スロットマシンの構成]
図1(a)は、本実施形態に係るスロットマシン1の正面図であり、(b)は、スロットマシン1の主な内部構成の一例を示す図である。
図1(a)に示すように、スロットマシン1は、画像を表示する液晶表示器51と、枠ランプ61と、枠ランプ62(枠ランプ62aおよび枠ランプ62b)とを備える。
液晶表示器51の下方には、透視窓3が形成されている。遊技者は、この透視窓3を介してスロットマシン1の内部に並設されているリール2L,2C,2Rを視認可能である。各リール2L,2C,2Rには、各々が識別可能な複数種類の識別情報である図柄が所定の順序で配列されている。透視窓3の下方には、記憶されている遊技用価値(クレジット)の範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6と、ゲーム(遊技)を開始する際に操作されるスタートスイッチ7と、それぞれのリールの回転を停止させて表示結果を導出させるために操作されるストップスイッチ8L,8C,8Rと、演出に用いられる演出用スイッチ56が設けられている。リール2L,2C,2Rの背面には、リール2L,2C,2Rを背面から光を照射するリールLED55が設けられている。リールLED55は、リール2L,2C,2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能である。
図1に示すように、枠ランプ61は、枠ランプ62に近接して配置されている。枠ランプ61と枠ランプ62とは、真横に位置しており、遊技者が視認したときに、同時に視界に入るほど近接して配置されている。このため、枠ランプ61と枠ランプ62とが同時に別々の演出を実行すると、遊技者が混乱するような位置関係にある。また、リール2L,2C,2Rを背後から照射するリールLED55は、枠ランプ62よりも枠ランプ61から離れた位置に配置されている。具体的には、リール2L,2C,2R(リールLED55)は、間に液晶表示器51を挟んで、枠ランプ61の下方に配置されている。リール2L,2C,2R(リールLED55)は、遊技者が枠ランプ61や枠ランプ62を視認したときに、同時に視界に入りにくい程度に離れた位置に配置されている。
図1(b)に示すように、スロットマシン1の内部には、遊技の進行を制御するとともに遊技の進行に応じて各種コマンドを出力するメイン制御部41が設けられている。メイン制御部41は、遊技の進行に係る各種制御を行うメインCPU41aと、遊技の進行に係る各種データを記憶するRAM41cとを備える。メイン制御部41は、MAXBETスイッチ6やスタートスイッチ7やストップスイッチ8L,8C,8Rに対する操作を検出し、検出した操作に応じて遊技の進行に係る制御を行う。
スロットマシン1の内部には、メイン制御部41からのコマンドに応じて演出を制御するサブ制御部91が設けられている。サブ制御部91は、演出に係る各種制御を行うサブCPU91aと、演出に係る各種データを記憶するRAM91cとを備える。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドおよび演出用スイッチ56の操作に基づいて、液晶表示器51における画像の表示や、枠ランプ61、枠ランプ62およびリールLED55の点灯態様を制御する。液晶表示器51の画像表示や、枠ランプ61、枠ランプ62およびリールLED55の点灯出力に用いられる演出データは、RAM91cに記憶されている。
スロットマシン1においてゲームを行う場合、遊技者は、図示しないメダル投入部にメダルを投入するか、MAXBETスイッチ6を操作するなどして規定数の賭数を設定する。これにより、入賞ラインが有効となり、かつスタートスイッチ7への操作が有効となってゲームが開始可能な状態となる。入賞ラインとは、透視窓に表示されたリール2L,2C,2Rにおける図柄の組合せが入賞図柄の組合せと一致するか否かを判定するためのラインである。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されると、メイン制御部41は、導出を許容する表示結果を決定する。また、スタートスイッチ7が操作されると、メイン制御部41は、リール2L,2C,2Rを回転させて図柄を変動表示させる。ストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されると、メイン制御部41は、対応するリールの回転を停止する。リールの回転が停止することで、透視窓の上中下段に3つの図柄が表示結果として導出表示される。メイン制御部41は、導出を許容した表示結果と、ストップスイッチ8L,8C,8Rを操作したタイミングと、ストップスイッチ8L,8C,8Rを操作した順序とに基づいてリール2L,2C,2Rの回転を停止するためのリール制御を行う。
入賞ライン上に入賞図柄の組合せが停止し入賞が発生したときには、メイン制御部41は、入賞に応じた処理を実行する。入賞に応じた処理には、たとえば、特典を付与する処理が含まれる。ここで、スロットマシン1においては、1ゲームを実行するために規定の賭数を設定する必要があるため、1ゲーム行う度に遊技用価値であるメダルが消費される。特典には、遊技用価値の付与、遊技用価値を消費することなくゲームを実行するための権利(再遊技)などが含まれる。
入賞役のうち特別役には、ビッグボーナス(以下、BBと称する)、レギュラーボーナス(以下、RBと称する)の2種類のボーナスが含まれる。ボーナスは、入賞ラインに所定のボーナス図柄組合せ(たとえば、「7−7−7」)が揃ったときに入賞となる。BBに入賞すると、ビッグボーナスに移行する。そして、ビッグボーナスは、所定の終了条件(たとえば、316枚以上メダルが払い出されたこと)が成立すると終了する。また、RBに入賞すると、レギュラーボーナスに移行される。そして、レギュラーボーナスは、所定の終了条件(たとえば、いずれかの役が6回入賞するか、12ゲーム消化したこと)が成立すると終了する。
メイン制御部41は、リプレイが所定の当選確率で当選する複数のRT状態のいずれかに制御可能である。RT状態には、有利RTと不利RTとが含まれる。リプレイの当選確率は、不利RTに制御されているときよりも有利RTに制御されているときの方が高くなるように設定されている。RT間は、所定の条件が成立すると移行される。所定の条件としては、所定役への入賞(RT移行図柄組合せの導出)やベル入賞を取りこぼしたときに特定のこぼし目が導出されることなどが挙げられる。
[ゲーム制御処理]
本実施の形態においては、スタートスイッチ7の操作が有効な状態でスタートスイッチ7が操作されたときにゲームが開始し、全てのリールが停止したときにゲームが終了する。具体的には、メイン制御部41は、ゲーム制御処理を行って1回のゲームを制御する。ゲーム制御処理においては、遊技の進行に関する各種処理が実行される。
ゲーム制御処理では、まず、BET処理が行われる。BET処理においては、メダル投入部へのメダル投入、MAXBETスイッチ6の操作、スタートスイッチ7の操作などの検出状態を監視する監視処理が実行される。そして、監視処理による検出結果に基づき賭数設定を行う。賭数設定後に、スタートスイッチ7の操作が検出されるとゲームが開始する。
次に、入賞の発生を許容するか否かを決定(内部抽選)するための内部抽選処理が行われる。内部抽選処理が終了すると、リール回転処理が行われる。リール回転処理では、前回ゲームのリール回転開始から所定時間経過していることを条件に、リール2L,2C,2Rの回転を開始させた後、ストップスイッチ8L,8C,8Rを有効化し、停止操作に応じてリールの回転を停止させる。リール2L,2C,2Rが停止してリール回転処理が終了するとゲームが終了する。そして、入賞ライン上の図柄組合せに基づいて入賞などが発生したか否かを判定する入賞判定処理が行われる。入賞判定処理が終了すると、払出処理が行われる。払出処理では、入賞の発生に応じてメダルの払出しまたはクレジット加算などが行われる。ゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。これにより、1ゲーム分のゲーム制御処理が終了し、次の1ゲーム分のゲーム制御処理が開始する。
[遊技の進行に関する処理の中断]
上述のゲーム制御処理おいて、中断条件が成立すると、遊技の進行に関する処理が中断する。中断条件は、遊技者の意図や意思によらず成立するものである。遊技者の意図や意思によらず成立するものとは、たとえば、遊技者が操作手段を操作したか否かに関わらず成立するものである。ここで、操作手段とは、たとえば、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8R、演出用スイッチ56、MAXBETスイッチ6である。
中断条件は、たとえば、電断の発生やエラーの発生である。エラーが発生すると、遊技の進行に関する処理が中断して、エラー状態に制御される。その後エラー状態が解除されたときには、遊技の進行に関する処理が再開する。たとえば、入賞の発生により、サブ制御部91は、後述の入賞演出を実行していたとする。このとき、メイン制御部41は、ゲーム制御処理において、次のゲームを開始させるために、MAXBETスイッチ6の操作を監視する監視処理(遊技の進行に関する処理のうちの1つ)を実行していたとする。このとき、エラーが発生すると監視処理が中断され、エラー状態に制御される。その後エラー状態が解除されたときには、監視処理が再開することになる。
エラーは、たとえば、メダル投入部からのメダルの投入に関する投入エラー、ホッパーからのメダルの払い出しに関する払出エラー、メイン制御部41に記憶されているRAM41cのデータに異常が発生しているときに検出されるRAM異常エラーなどがある。
また、電断が発生すると、ゲーム制御処理が終了し、遊技の進行に関する処理が中断する。その後電断から復帰したときには、ゲーム制御処理が開始され、遊技の進行に関する処理が再開する。
電断とは、スロットマシン1に電力が供給されていない状態のことを言う。たとえば、電断には、故障などなんらかの不具合によりスロットマシン1に電力が供給されなくなって発生するものがある。また、それ以外にも、停電などによって発生する電断(瞬断)がある。これらは、遊技中であるか否かに関わらず発生し得る電断であり、遊技店の店員などが意図しない電断である。また、電断には、遊技店が閉店した後に、遊技店の店員などの電源OFF行為により発生する電断がある。
[各種演出の概要]
本実施の形態に係るスロットマシン1において、サブ制御部91によって実行される各種演出について説明する。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づき各種演出を実行する。
(バトル演出)
サブ制御部91は、遊技者にとって有利となるか否かを示唆する示唆演出を実行する。本実施の形態では、サブ制御部91は、示唆演出として、ボーナス当選を示唆するバトル演出を実行する。サブ制御部91は、液晶表示器51、枠ランプ61および枠ランプ62を用いてバトル演出を実行する。たとえば、バトル演出は複数ゲームに亘り実行され、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを繰り広げる演出画像が液晶表示器51に表示される。
そして、バトル演出の結果として、ボーナスに当選したか否かを報知する結果報知演出が実行される。最終的に味方キャラクタが敵キャラクタに勝利すると、結果報知演出として、文字画像「WIN」が液晶表示器51に表示され、ボーナスに当選していることが遊技者に報知される。一方、最終的に味方キャラクタが敵キャラクタに敗北すると、結果報知演出として、文字画像「LOSE」が液晶表示器51に表示され、ボーナスに当選しなかったことが遊技者に報知される。
また、サブ制御部91は、枠ランプ61の発光態様を変化させることにより、結果報知演出を実行する。サブ制御部91は、バトル演出に勝利して文字画像「WIN」が液晶表示器51に表示されるタイミングで、枠ランプ61を消灯からレインボー点灯に変化させる。一方、サブ制御部91は、バトル演出に敗北して文字画像「LOSE」が液晶表示器51に表示されるタイミングで、枠ランプ61を消灯状態にする。なお、バトル演出中においても、枠ランプ61は、点灯状態または点滅状態(たとえば、白色点灯や白色点滅)であってもよい。
また、サブ制御部91は、枠ランプ62の発光態様を変化させることによっても、バトル演出の結果を報知する結果報知演出を実行する。サブ制御部91は、バトル演出に勝利して文字画像「WIN」が液晶表示器51に表示されるタイミングで、枠ランプ62を消灯からレインボー点灯に変化させる。一方、サブ制御部91は、バトル演出に敗北して文字画像「LOSE」が液晶表示器51に表示されるタイミングで、枠ランプ62を消灯状態にする。
以上のように、結果報知演出においては、バトル演出に勝利した場合は、サブ制御部91は、液晶表示器51に文字画像「WIN」を表示させるとともに、枠ランプ61および枠ランプ62を消灯からレインボー点灯に変化させる。一方、バトル演出に敗北した場合は、サブ制御部91は、液晶表示器51に文字画像「LOSE」を表示させるとともに、枠ランプ61および枠ランプ62を消灯状態にする。結果報知演出は、MAXBETスイッチ6が操作されるなどして規定数の賭数が設定(以下、「BET操作」とも称する)されるまで継続する。
(入賞演出)
サブ制御部91は、入賞が発生したときに、入賞が発生したことを報知する入賞演出を実行する。サブ制御部91は、枠ランプ62、リールLED55および液晶表示器51を用いて入賞演出を実行する。
たとえば、入賞には、チェリー入賞、ベル入賞、リプレイ入賞およびスイカ入賞などがある。サブ制御部91は、入賞の種類に応じて異なる態様で入賞演出を実行する。たとえば、特定役であるチェリーが入賞したときには枠ランプ62、リールLED55および液晶表示器51を用いた入賞演出を実行するのに対して、所定役であるベル、リプレイおよびスイカが入賞したときには、液晶表示器51を用いた入賞演出は実行されず、枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出が実行される。
特定役は、たとえば、ボーナスと同時当選可能な役である。所定役は、特定役とは異なる役である。チェリーが当選したときには、ボーナスと同時当選することがある。このため、遊技者は、チェリーが当選したときに、同時にボーナスにも当選していることを期待する。このため、サブ制御部91は、チェリー入賞が発生したときに、液晶表示器51にボーナス当選している可能性があることを示唆する文字画像「チャンス」を表示させるようにしている。このように、特定役であるチェリーの入賞が発生した後は、その後のゲームがボーナス当選状態である可能性があるため、所定役であるベルなどの入賞が発生した後よりも有利な状態と言える。
また、サブ制御部91は、枠ランプ62を発光させることで、入賞の発生を報知する入賞演出を実行する。サブ制御部91は、枠ランプ62を入賞の種類に応じて異なる発光態様で発光させることで入賞演出を実行する。たとえば、サブ制御部91は、ベル入賞が発生すると枠ランプ62を黄色で点灯させるのに対し、チェリー入賞が発生すると枠ランプ62を赤色で点灯させる。なお、枠ランプ62は、入賞の種類によらず同じ発光態様で発光させて入賞演出を実行するものであってもよい。たとえば、ベル入賞が発生してもチェリー入賞が発生しても枠ランプ62を白色で点灯あるいは点滅させるようにしてもよい。
また、サブ制御部91は、リールLED55を点滅させることで、入賞の発生を報知する入賞演出を実行する。たとえば、入賞ライン上にベル図柄が揃ってベル入賞したときには、サブ制御部91は、入賞ライン上に揃ったベル図柄を目立たせるために、当該図柄の背後に位置するリールLED55を点滅させる。
枠ランプ62を用いた入賞演出において、所定役(ベルなど)が入賞した場合は、所定時間(たとえば、2秒)で入賞演出を終了するが、特定役(チェリー)が入賞した場合は、BET操作がされるまで入賞演出を継続する。また、リールLED55を用いた入賞演出においては、入賞の種類に関わらず、BET操作がされるまで入賞演出を継続する。なお、特定役が入賞した場合であっても、所定時間で入賞演出を終了するようにしてもよい。また、リールLED55を用いた入賞演出も、所定時間で入賞演出を終了するようにしてもよい。
また、本実施の形態においては、上述のバトル演出が実行されているときに、同時に入賞演出が実行されることがある。ベルなどの所定役の入賞演出は2秒で終了し、入賞演出の終了後に、バトル演出の結果を報知する結果報知演出(たとえば、枠ランプ61が消灯からレインボー点灯に変化)が実行される。ただし、バトル演出の結果を報知するために枠ランプ61が消灯からレインボー点灯に変化した後も、リールLED55が点滅する入賞演出は継続する。
[各種演出の実行例]
次に、図2を参照しながら、入賞演出がその他の演出と重複して実行されることで遊技者を混乱させてしまう演出実行例(以下、「比較例」と称する)について説明した上で、図3〜図6を参照しながら、本実施形態における各種演出の実行例について具体的に説明する。
(比較例)
まず、比較例について説明する。図2は、バトル演出実行中に入賞演出が実行された場面において、比較例を示す図である。
本例においては、ボーナス当選を示唆するバトル演出の最終ゲームにおいて、ベル入賞が発生するとともに結果報知演出が実行される場面について説明する。図2(a1),(a2),(a31),(a41)は、バトル演出におけるバトルで味方キャラクタが勝利する結果報知演出が実行される場面について説明するものである。図2(a1),(a2),(a32),(a42)は、バトル演出におけるバトルで味方キャラクタが敗北する結果報知演出が実行される場面について説明するものである。
本例では、チェリー当選を契機に、複数ゲームに亘るバトル演出が実行されているとする。そして、スタートスイッチ7の操作により、バトル演出の最終ゲームが開始したとする。またこのとき、内部抽選により、ベルが当選したとする。図2(a1)に示すように、左リール2Lおよび中リール2Cにはベル図柄が導出されている。
また、液晶表示器51には、味方キャラクタ(画面左側のキャラクタ)と敵キャラクタ(画面右側のキャラクタ)とがバトルを繰り広げるバトル演出画像が表示される。このとき、枠ランプ61および枠ランプ62は消灯状態であり、リールLED55は点灯状態である。
図2(a2)に示すように、右第3停止操作(右リール2Rを3番目に停止操作)により、右リール2Rにベル図柄が導出され、ベル入賞が発生する(本実施の形態では、図柄組合せ「ベル−ベル−ベル」が入賞ラインに揃う)。ベル入賞の発生により、サブ制御部91は、枠ランプ62を黄色で点灯させる入賞演出を実行するとともに、入賞ラインの背後に位置するリールLED55を点滅させる。このとき、枠ランプ61は消灯状態である。また、液晶表示器51には、バトル演出画像が表示されている。
ボーナス当選している場合は、図2(a31)に示すように、味方キャラクタが敵キャラクタを倒して勝利する画像が液晶表示器51に表示される。
続いて、図2(a41)に示すように、バトル演出における結果報知演出が実行される。液晶表示器51の画面の背景色がレインボー色になるとともに、画面中央には文字画像「WIN」が表示される。これとともに、枠ランプ61が消灯からレインボー点灯に変化する。これにより、ボーナス当選していることが確定的に報知される。このとき、枠ランプ62は黄色で点灯したままであり、ベル入賞の入賞演出は継続している。また、リールLED55も入賞演出が継続している。
以上説明したように、比較例においては、バトル演出の結果によって味方キャラクタが勝利したことを報知する際、枠ランプ62は入賞演出を継続して黄色で点灯している状態のままで、枠ランプ61は結果報知演出を実行してレインボーで点灯する。このように、比較例においては、枠ランプ62による入賞演出を実行する際に、同時に枠ランプ61による演出を実行するため、現在どのような演出が実行されているのか分かりにくく、紛らわしい。また、レインボー点灯による演出と黄色点灯による演出とが混在することで、バトル演出の演出性が損なわれることにもなる。特に、枠ランプ61と枠ランプ62とは近接して設置されており、同じく発光により演出を実行するものであるので、このような演出同士が混在してしまうと非常に紛らわしくなる。また、本例のように、枠ランプ61に近接した液晶表示器51においても、背景色を枠ランプ61と同じレインボー色にしている場合は、遊技者は、黄色く点灯している枠ランプ62に違和感を覚える。
一方、ボーナスに当選していない場合は、図2(a2)の状態から図2(a32)の状態に遷移する。図2(a32)に示すように、味方キャラクタが敵キャラクタに倒されて敗北する画像が液晶表示器51に表示される。
続いて、図2(a42)に示すように、バトル演出における結果報知演出が実行される。液晶表示器51の画面の背景色が黒色になるとともに、画面中央には文字画像「LOSE」が表示される。これとともに、枠ランプ61は消灯状態になる。これにより、ボーナスに当選していないことが確定的に報知される。このとき、枠ランプ62は黄色で点灯したままであり、ベル入賞の入賞演出は継続している。また、リールLED55も入賞演出が継続している。
以上説明したように、比較例においては、バトル演出の結果によって味方キャラクタが敗北したことを報知する際、枠ランプ62は入賞演出を継続して黄色で点灯している状態のままで、枠ランプ61は結果報知演出を実行して消灯する。このように、比較例においては、枠ランプ61が消灯状態であることによってバトルの敗北を報知しているにも関わらず、枠ランプ61に近接している枠ランプ62が黄色で点灯することによって、あたかも勝利したかのように遊技者に感じさせてしまい、バトル演出の結果が分かりにくくなる。また、黄色点灯による演出が実行されることで、バトル演出の演出性が損なわれることにもなる。また、本例のように、枠ランプ61に近接した液晶表示器51においても、背景色を黒くしているような場合は、遊技者は、枠ランプ62のみ点灯していることに違和感を覚える。
(バトル演出実行中に入賞演出が実行された場合の演出実行例)
次に、上述した比較例と比較しながら、本実施形態における演出の実行例について説明する。図3は、本実施形態においてバトル演出実行中に入賞演出が実行された場合の演出の一例を示す図である。本実施形態においては、比較例と同様に、ボーナス当選を示唆するバトル演出の最終ゲームにおいて、ベル入賞が発生するとともに結果報知演出が実行される場面について説明する。図3(a1),(a2),(a31),(a41)は、バトル演出におけるバトルで味方キャラクタが勝利する結果報知演出が実行される場面について説明するものである。図3(a1),(a2),(a32),(a42)は、バトル演出におけるバトルで味方キャラクタが敗北する結果報知演出が実行される場面について説明するものである。
本例では、チェリー当選を契機に、複数ゲームに亘るバトル演出が実行されているとする。そして、スタートスイッチ7の操作により、バトル演出の最終ゲームが開始したとする。またこのとき、内部抽選により、ベルが当選したとする。図3(a1)に示すように、左リール2Lおよび中リール2Cにはベル図柄が導出される。また、液晶表示器51には、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを繰り広げるバトル演出画像が表示される。
図3(a2)に示すように、右第3停止操作により、右リール2Rにベル図柄が導出され、ベル入賞が発生する。ベル入賞の発生により、サブ制御部91は、枠ランプ62を黄色で点灯させる入賞演出を実行する。ここで、サブ制御部91は、枠ランプ62を入賞の種類に応じて異なる発光態様で発光させることで入賞演出を実行する。たとえば、サブ制御部91は、チェリー入賞が発生すると枠ランプ62を赤色で点灯させ、ベル入賞が発生すると枠ランプ62を黄色で点灯させ、リプレイ入賞が発生すると枠ランプ62を青色で点灯させ、スイカ入賞が発生すると枠ランプ62を緑色で点灯させる。
また、サブ制御部91は、入賞ラインの背後に位置するリールLED55を点滅させる。このとき、枠ランプ61は消灯状態である。また、液晶表示器51には、バトル演出画像が表示されている。
比較例とは異なり、枠ランプ62は、所定時間(2秒)で入賞演出を終了する。入賞演出の終了タイミングは、後述の図3(41)や(42)で説明する結果報知演出の開始前である。なお、結果報知演出の開始タイミングで、入賞演出を終了させるようにしてもよい。
ボーナス当選している場合は、図3(a31)に示すように、味方キャラクタが敵キャラクタを倒して勝利する画像が液晶表示器51に表示される。枠ランプ62は、所定時間経過により消灯している。
続いて、図3(a41)に示すように、バトル演出における結果報知演出が実行される。液晶表示器51の画面の背景色がレインボー色になるとともに、画面中央には文字画像「WIN」が表示される。これとともに、枠ランプ61が消灯からレインボー点灯に変化する。これにより、ボーナス当選していることが確定的に報知される。
また、このとき、比較例とは異なり、枠ランプ62においても結果報知演出が実行される。枠ランプ62は、消灯からレインボー点灯に変化する。リールLED55は、枠ランプ61が消灯からレインボー点灯に変化した後も入賞演出を継続する。
以上説明したように、比較例においては、枠ランプ61が結果報知演出を実行してレインボーで点灯している状態で、枠ランプ62は入賞演出を継続して黄色で点灯していたため、結果報知演出と入賞演出とが混在してまぎらわしかった。しかし、本実施形態においては、バトル演出の結果を報知するために枠ランプ61が消灯からレインボー点灯に変化する前に、枠ランプ62が消灯して入賞演出が終了するようにしている。このようにすることで、枠ランプ62による入賞演出と枠ランプ61によるバトル演出の結果報知とが混在することなく、近傍に配置された枠ランプ62と枠ランプ61との演出内容が紛らわしくならない。さらに、本実施形態においては、枠ランプ62のみならず枠ランプ61においてもレインボーで点灯させるため、統一された演出が実行され、バトル演出の演出効果がより高まる。
一方、ボーナスに当選していない場合は、図3(a2)の状態から図3(a32)の状態に遷移する。図3(a32)に示すように、味方キャラクタが敵キャラクタに倒されて敗北する画像が液晶表示器51に表示される。枠ランプ62は、所定時間経過によって消灯している。
続いて、図2(a32)に示すように、バトル演出における結果報知演出が実行される。液晶表示器51の画面の背景色が黒色になるとともに、画面中央には文字画像「LOSE」が表示される。これとともに、枠ランプ61は消灯状態になる。これにより、ボーナスに当選していないことが確定的に報知される。また、このとき、比較例とは異なり、枠ランプ62は消灯状態である。また、リールLED55は入賞演出が継続している。
以上説明したように、比較例においては、枠ランプ61は結果報知演出を実行して消灯状態となるのに対して、枠ランプ62は入賞演出を継続して黄色で点灯しているため、バトル演出の結果が分かりにくくなっていた。しかし、本実施形態においては、バトル演出の結果を報知する前に、枠ランプ62が消灯して入賞演出が終了するようにしている。このように枠ランプ61および枠ランプ62のいずれもが消灯状態となるため、近傍に配置された枠ランプ62と枠ランプ61との演出内容が紛らわしくならない。
[入賞演出の中断]
次に、入賞演出の実行中に中断条件が成立した場合について説明する。上述の中断条件が成立すると、遊技の進行に関する処理が中断する。その後、中断状態から復帰すると、遊技の進行に関する処理が再開される。
入賞演出実行中に中断条件が成立し、その後中断状態が解除されたときは、入賞演出が実行されるときと実行されないときとがある。
入賞演出実行中に中断条件が成立し、その後中断状態が解除されたときに入賞演出が実行されるか否かは、発生した入賞の種類によって異なる。たとえば、所定入賞(たとえば、ベル入賞)の発生を報知する枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出の実行中に電断の発生により遊技の進行に関する処理が中断し、その後電断から復帰して遊技の進行に関する処理が再開したときには、入賞演出が実行されない。これに対して、特定入賞(たとえば、チェリー入賞)の発生を報知する枠ランプ62、リールLED55および液晶表示器51を用いた入賞演出の実行中に電断の発生により遊技の進行に関する処理が中断し、その後電断から復帰して遊技の進行に関する処理が再開したときには、入賞演出が実行される。
また、入賞演出実行中に中断条件が成立し、その後中断状態が解除されたときに入賞演出が実行されるか否かは、中断条件によっても異なる。たとえば、ベル入賞発生を報知する枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出の実行中に電断の発生により遊技の進行に関する処理が中断し、その後電断から復帰して遊技の進行に関する処理が再開したときには、入賞演出は実行されない。これに対して、ベル入賞発生を報知する枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出の実行中にエラーの発生により遊技の進行に関する処理が中断し、その後エラーが解除されて遊技の進行に関する処理が再開したときには、入賞演出は実行される。
また、中断中に入賞演出が実行されるか否かは、中断条件によって異なる。たとえば、電断の発生により遊技の進行に関する処理が中断している間においては、入賞演出が実行されない。これに対して、エラーの発生により遊技の進行に関する処理が中断している間においては、入賞演出が実行される。
(入賞演出中に電断が発生した場合の演出実行例)
図4は、本実施形態において入賞演出実行中に電断が発生した場合の演出の一例を示す図である。図4(a1)〜(a4)は、ベル入賞による入賞演出実行中に電断が発生する場面について説明するものである。図4(b1)〜(b4)は、チェリー入賞による入賞演出実行中に電断が発生する場面について説明するものである。
まず、ベル入賞が発生した場合について説明する。図4(a1)に示すように、ベル入賞が発生すると入賞演出が実行される。このとき、図3(a2)の場合と同様に、サブ制御部91は、枠ランプ62を黄色で点灯させるとともにリールLED55を点滅させる入賞演出を実行する。なお、ベル入賞発生時には、液晶表示器51を用いた入賞演出は実行されない。
図4(a2)に示すように、入賞演出中に電断が発生すると、遊技の進行に関する処理が中断されるとともに、スロットマシン1への電力供給が停止する。これにより、枠ランプ62およびリールLED55は消灯状態となり、入賞演出は実行されなくなる。
図4(a3)に示すように、スロットマシン1の電源が投入されると、電断から復帰して遊技の進行に関する処理が再開する。ベル入賞による入賞演出実行中に電断が発生し、当該電断から復帰した場合は、入賞演出は実行されない。すなわち、枠ランプ62は消灯状態となり、リールLED55は点灯状態となる。図4(a4)に示すように、次の遊技を開始するために、BET操作を行っても、枠ランプ62およびリールLED55の状態は変わらない。
次に、チェリー入賞が発生した場合について説明する。本例では、チェリー当選と同時にボーナス当選したとする。図4(b1)に示すように、チェリー入賞が発生すると(本実施の形態では、図柄組合せ「チェリー−リプレイ−リプレイ」が入賞ラインに揃う)、入賞演出が実行される。
このとき、サブ制御部91は、枠ランプ62を赤色で点灯させるとともにリールLED55を点滅させる入賞演出を実行する。さらに、サブ制御部91は、液晶表示器51にボーナス当選を示唆する文字画像「チャンス」を表示させる入賞演出を実行する。その際、文字画像チャンスは、画面左端からスクロールして移動し画面中央で停止して表示される。
図4(b2)に示すように、入賞演出中に電断が発生すると、遊技の進行に関する処理が中断されるとともに、スロットマシン1への電力供給が停止する。これにより、液晶表示器51、枠ランプ62およびリールLED55は消灯状態となり、入賞演出は実行されなくなる。
図4(b3)に示すように、スロットマシン1の電源が投入されると、電断から復帰して遊技の進行に関する処理が再開する。チェリー入賞による入賞演出実行中に電断が発生し、当該電断から復帰した場合は、入賞演出は実行される。サブ制御部91は、再び枠ランプ62を赤色で点灯させるとともにリールLED55を点滅させる入賞演出を実行する。また、液晶表示器51にボーナス当選を示唆する文字画像「チャンス」を表示させる入賞演出を実行する。
電断から復帰した後に入賞演出を実行する場合は、入賞演出を最初から実行する。たとえば、サブ制御部91は、文字画像「チャンス」を画面左端から画面中央まで移動させて液晶表示器51に表示させる入賞演出を実行するが、電断から復帰した後は、再度、文字画像「チャンス」を画面左端から移動させるところから入賞演出を開始する。
図4(b4)に示すように、BET操作を行うと、枠ランプ62およびリールLED55による入賞演出は終了する。なお、ベル入賞などの所定入賞が発生した場合は、BET操作を行わなくても、入賞演出は2秒で終了する。
以上説明したように、チェリー入賞が発生したときは、枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出、および液晶表示器51を用いた入賞演出のいずれもが実行される。これに対して、ベル入賞が発生したときは、枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出のみが実行される。
また、ベル入賞発生を報知する枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出の実行中に電断の発生により遊技の進行に関する処理が中断し、その後電断から復帰して遊技の進行に関する処理が再開したときには、入賞演出が実行されない。これに対して、チェリー入賞発生を報知する枠ランプ62、リールLED55および液晶表示器51を用いた入賞演出の実行中に電断の発生により遊技の進行に関する処理が中断し、その後電断から復帰して遊技の進行に関する処理が再開したときには、入賞演出が実行される。
[準備状態]
本実施の形態において、サブ制御部91は、スロットマシンの1の電源が投入されると、起動処理(サブ)を実行する。起動処理(サブ)とは、サブ制御部91が初期化処理などを実行する処理のことである。
初期化処理は、液晶表示器51、枠ランプ61、枠ランプ62およびリールLED55の制御を行うための初期化処理を含む。初期化処理を行っている間は、サブ制御部91は、液晶表示器51に画像を表示させることができない。また、枠ランプ61、枠ランプ62およびリールLED55においても、演出のための点灯を行うことができない。
これらの初期化処理が完了すると、液晶表示器51では画像が表示可能となる。ただし、サブ制御部91が画像の表示制御の準備を行っている状態においては、液晶表示器51は、準備中画像(たとえば、図5(a3)に示されるような画像)を表示し、演出のための表示を行うことができない。画像の表示制御の準備とは、たとえば、画像データを、予め記憶している記憶領域から作業用の記憶領域に転送させるための処理である。また、枠ランプ61、枠ランプ62およびリールLED55においても、点灯制御を行うためのデータ転送が必要な場合には、当該データ転送中は演出を実行することができない。
本実施の形態においては、このように、サブ制御部91が液晶表示器51、枠ランプ61、枠ランプ62およびリールLED55のそれぞれにおいて、演出を実行することができない状態を「準備状態」と称する。
(準備状態において入賞が発生した場合の演出実行例)
図5は、本実施形態において準備状態において入賞が発生した場合の演出の一例を示す図である。図5(a1)〜(a4)は、準備状態においてベル入賞が発生した場面について説明するものである。図5(b1)〜(b4)は、準備状態においてチェリー入賞が発生した場面について説明するものである。
まず、ベル入賞が発生する場合について説明する。ベルに当選し、左第1停止および中第2停止すると、図5(a1)に示すように、左リール2Lおよび中リール2Cにはベル図柄が導出される。
この状態で電断が発生すると、スロットマシン1への電力供給が停止する。図5(a2)に示すように、枠ランプ62およびリールLED55は消灯状態となり、液晶表示器51には何も表示されなくなる。また、回転中の右リール2Rも停止する。
スロットマシン1の電源が投入されると、電断から復帰する。このとき、図4(a3)に示すように、準備状態となり、液晶表示器51、枠ランプ62、リールLED55などの機器は演出を実行することができない。また、右リール2Rは、電断前と同様に、回転を開始し、その後、ストップスイッチによる操作の受付けが有効化される。
この状態において、第3停止操作を行うと、図5(a4)に示すように、ベル入賞が発生する。ただし、液晶表示器51、枠ランプ62、リールLED55は準備状態であるため、入賞演出は実行されない。
次に、チェリー入賞が発生する場合について説明する。チェリーに当選し、左第1停止および中第2停止すると、図5(a1)に示すように、左リール2Lにチェリー図柄が導出され、中リール2Cにリプレイ図柄が導出される。
図5(a2)〜(a4)の説明と同様に、図5(b2)に示すように電断が発生し、図5(b3)に示すように電断から復帰すると準備状態となる。この状態で、第3停止操作を行うと、図5(b4)に示すように、チェリー入賞が発生する。ただし、液晶表示器51、枠ランプ62、リールLED55は準備状態であるため、入賞演出は実行されない。
以上説明したように、スロットマシン1への電源供給が復帰した後の準備状態において入賞が発生しても、入賞演出が実行されない。
なお、本実施の形態においては、準備状態が終了したとしても、入賞演出は実行されない。たとえば、入賞演出は2秒実行され、準備期間は5秒要するとする。そして、準備期間開始から1秒経過した後に入賞が発生したとする。仮に、準備状態が終了後に、入賞演出を実行したとすると、入賞発生から4秒遅れて入賞演出が実行されることになり、遊技者は違和感を覚える。また、このとき、図3で説明した状況において、バトル演出の結果を報知する報知演出と重複して実行される可能性があり、紛らわしくなる。このため、準備状態が終了したとしても、入賞演出が実行されないようにしている。なお、他の報知演出と重複して実行されないような状況であれば、準備状態終了後に入賞演出を実行するようにしてもよい。また、準備期間終了後、入賞の発生時点から起算して2秒が経過するまでの間は入賞演出を実行するようにしてもよい。たとえば、準備期間開始から4秒経過した後に入賞が発生した場合、準備期間終了までの1秒は入賞演出を実行しないが、準備期間終了後の1秒は入賞演出を実行するようにしてもよい。
(入賞演出実行中に電断およびエラーが発生した場合の演出実行例)
図6は、本実施形態において入賞演出実行中に電断およびエラーが発生した場合の演出の一例を示す図である。図6(a1)〜(a4)は、ベル入賞による入賞演出実行中に電断が発生する場面について説明するものである。図6(b1)〜(b4)は、ベル入賞による入賞演出実行中にエラーが発生する場面について説明するものである。
図6(a1)〜(a4)のベル入賞による入賞演出実行中に電断が発生する場合については、図4(a1)〜(a4)と同じである。図4(a1)〜(a4)と同様に、ベル入賞が発生したときは、枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出が実行され、入賞演出実行中に電断が発生し、当該電断から復帰した場合は、枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出が実行されない。
この場合の電断は、たとえば、遊技店の営業終了による電断である。営業終了により、スロットマシンの電源が遮断される。また、翌営業日の営業開始のために、再度スロットマシンの電源が投入されることで、電断から復帰する。このように、営業終了による電断の発生により遊技の進行に関する処理が中断し、翌営業日の電断の復旧により遊技の進行に関する処理が再開したときは、電断前後で遊技者が交代している可能性が高い。
図6(b1)に示すように、ベル入賞が発生すると、サブ制御部91は、枠ランプ62を黄色で点灯させるとともにリールLED55を点滅させる入賞演出を実行する。
図6(b2)に示すように、入賞演出中にエラーが発生すると、遊技の進行に関する処理が中断され、エラー状態に制御される。このとき、液晶表示器51には、エラーが発生したことを報知するために、文字画像「エラー発生中」が表示される。ただし、エラー状態に制御されたとしても、枠ランプ62およびリールLED55において、入賞演出は継続する。
図6(b3)に示すように、エラー状態が解除されると、遊技の進行に関する処理が再開する。この場合においても、枠ランプ62およびリールLED55において、入賞演出は継続する。遊技中に意図せずエラーが発生した場合は、遊技者は、エラーが解除されるまで待つのが一般的である。このため、エラーの発生により遊技の進行に関する処理が中断し、その後エラーの解除により遊技の進行に関する処理が再開したときは、遊技者が交代している可能性が低い。図6(b4)に示すように、BET操作を行うと、入賞演出は終了する。
以上説明したように、ベル入賞発生を報知する枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出の実行中に電断の発生により遊技の進行に関する処理が中断し、その後電断から復帰して遊技の進行に関する処理が再開したときには、入賞演出は実行されない。これに対して、ベル入賞発生を報知する枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出の実行中にエラーの発生により遊技の進行に関する処理が中断し、その後エラーが解除されて遊技の進行に関する処理が再開したときには、入賞演出は実行される。なお、電断から復帰して遊技の進行に関する処理が再開したときは入賞演出を実行するようにして、エラーが解除されて遊技の進行に関する処理が再開したときは入賞演出を実行しないようにするものであってもよい。
また、電断の発生により遊技の進行に関する処理が中断している間においては、入賞演出が実行されないが、エラーの発生により遊技の進行に関する処理が中断している間においては、入賞演出が実行される。
また、営業終了による電断の発生により遊技の進行に関する処理が中断し、翌営業日の電断の復旧により遊技の進行に関する処理が再開したときは、エラーの発生により遊技の進行に関する処理が中断し、その後エラーの解除により遊技の進行に関する処理が再開したときよりも、遊技者が交代している可能性が高い。
また、図示しないが、チェリー入賞時にエラーが発生した場合は、次のようになる。チェリー入賞発生を報知する枠ランプ62、リールLED55および液晶表示器51を用いた入賞演出の実行中にエラーの発生により遊技の進行に関する処理が中断し、その後エラーが解除されて遊技の進行に関する処理が再開したときには、枠ランプ62、リールLED55および液晶表示器51を用いた入賞演出が実行される。エラーの発生により遊技の進行に関する処理が中断している間においては、枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出は実行されるが、液晶表示器51においてはエラー報知が行なわれているため入賞演出は実行されない。
[主な効果]
次に、本実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1−1) 枠ランプ62は、ベル入賞時に黄色で点灯する入賞演出を実行する。また、枠ランプ61は、消灯からレインボー点灯に変化することにより、バトル演出の結果としてバトル演出に勝利したこと(ボーナス当選したこと)を報知する。枠ランプ61は、枠ランプ62に近接して配置されている。また、図3に示すように、バトル演出の結果を報知するために枠ランプ61が消灯からレインボー点灯に変化する(図3(a41))前に、枠ランプ62が消灯して入賞演出が終了する(図3(a31))。このように、バトル演出の結果を報知するために枠ランプ61が消灯からレインボー点灯に変化するときに、枠ランプ62による入賞演出は終了しているため、枠ランプ62による入賞演出とバトル演出の結果報知とが混在することなく、枠ランプ61が消灯からレインボー点灯に変化するときに報知内容が紛らわしくならない。これにより、入賞演出によって遊技者を混乱させてしまうことを極力回避することができる。
(1−2) リール2L,2C,2Rを背面から光を照射するリールLED55は、枠ランプ62よりも枠ランプ61から離れた位置に配置されている。リールLED55は、ベル入賞時にリールLED55が点滅する入賞演出を実行する。また、図3に示すように、バトル演出の結果を報知するために枠ランプ61が消灯からレインボー点灯に変化した後も、リールLED55が点滅する入賞演出は継続する(図3(a41))。このように、枠ランプ62が消灯して入賞演出が終了しても、リールLED55による入賞演出は継続されるため、遊技者は、入賞が発生したことを認識しやすい。
(1−3) 図3(a41),(a51)に示すように、枠ランプ62が消灯からレインボー点灯に変化することによりボーナス当選(勝利)が報知される。このように、枠ランプ62のみならず枠ランプ61においてもレインボー点灯させることで、統一された演出が実行され、バトル演出の演出効果がより高まる。
(1−4) 図3に示すように、枠ランプ62は、ベル入賞時には黄色で点灯するのに対して、チェリー入賞時には赤色で点灯する。また、枠ランプ61は、ボーナス当選が報知された場合にはレインボーで点灯するのに対して、ボーナス非当選が報知された場合には消灯する。このように、枠ランプ62および枠ランプ61はそれぞれ複数の点灯態様で点灯するが、互いの点灯時期が異なるため、入賞演出を実行する際に報知内容が紛らわしくならない。
(1−5) 図4に示すように、ベル入賞発生を報知する枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出(図4(a1))の実行中に電断が発生し、その後電断から復帰したときには、入賞演出が実行されず(図4(a3))、チェリー入賞発生を報知する枠ランプ62、リールLED55および液晶表示器51を用いた入賞演出(図4(b1))の実行中に電断が発生し、その後電断から復帰したときには、入賞演出が実行される(図4(b3)。このように、入賞演出の実行中に電断が発生し、その後電断から復帰したときは、ベル入賞発生を報知する入賞演出は実行されないのに対して、チェリー入賞発生を報知する入賞演出は実行されないため、入賞演出を実行する処理負担が低減されるとともに、遊技者はチェリー入賞が発生したことを認識しやすい。
(2−1) 図4に示すように、ベル入賞発生を報知する枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出(図4(a1))の実行中に電断の発生により遊技の進行に関する処理が中断し、その後電断から復帰して遊技の進行に関する処理が再開したときには、入賞演出が実行されない(図4(a3))。その一方で、チェリー入賞発生を報知する枠ランプ62、リールLED55および液晶表示器51を用いた入賞演出(図4(b1))の実行中に電断の発生により遊技の進行に関する処理が中断し、その後電断から復帰して遊技の進行に関する処理が再開したときには、入賞演出が実行される(図4(b3))。このように、入賞演出の実行中に電断の発生により遊技の進行に関する処理が中断し、その後電断から復帰して遊技の進行に関する処理が再開したときは、ベル入賞発生を報知する入賞演出は実行されないのに対して、チェリー入賞発生を報知する入賞演出は実行されるため、遊技者はチェリー入賞が発生したことを認識しやすい。このように、遊技の進行に関する処理が中断した場合であっても好適に入賞の発生を報知することができる。
(2−2) 図4に示すように、チェリー当選したときは同時にボーナス当選もしているため、チェリー入賞が発生した後のボーナス当選状態は、ベル入賞が発生した後のボーナス非当選状態よりも有利な状態となるため、遊技者はチェリー入賞の発生により注目することができる。
(2−3) 図3(a2)に示すように、ベル入賞発生を報知する入賞演出は2秒経過したときに終了するのに対して、図4(b3),(b4)に示すように、チェリー入賞発生を報知する入賞演出はBET操作がされるまで継続するため、遊技者に対してチェリー入賞の発生をアピールすることができる。
(2−4) 図3に示すように、ベル入賞発生を報知する入賞演出は枠ランプ62が黄色で点灯することにより実行されるのに対し、チェリー入賞発生を報知する入賞演出は枠ランプ62が赤色で点灯することにより実行されるため、遊技者は、入賞演出によっていずれの入賞が発生したかを認識しやすくなる。
(2−5) 図4(a2),(b2)に示すように、電断の発生により遊技の進行に関する処理が中断している間においては、入賞演出が実行されないため、遊技の進行に関する処理が中断している間、遊技者が、入賞演出が実行されているように誤認することを防止することができる。
(2−6) 図5(a3),(a4),(b3),(b4)に示すように、スロットマシン1への電源供給が復帰した後の準備状態において入賞が発生しても、入賞演出が実行されない。このように、枠ランプ62、リールLED55および液晶表示器51が準備中である(正常に演出を実行できないとき)ときに入賞演出が実行されないため、正常ではない状態において誤った入賞演出を実行してしまい、遊技者が入賞の発生に関し誤認してしまうことを防止することができる。
(3−1) 図6に示すように、ベル入賞発生を報知する枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出の実行中(図6(a1))に電断の発生により遊技の進行に関する処理が中断し、その後電断から復帰して遊技の進行に関する処理が再開したときには、入賞演出は実行されない(図6(a3))。その一方で、ベル入賞発生を報知する枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出の実行中(図6(b1))にエラーの発生により遊技の進行に関する処理が中断し、その後エラーが解除されて遊技の進行に関する処理が再開したときには、入賞演出は実行される(図6(b3))。このように、ベル入賞時の入賞演出の実行中にエラーの発生により遊技の進行に関する処理が中断し、その後電断から復帰して遊技の進行に関する処理が再開したときには、入賞演出が実行されるため、遊技者は、エラーの発生により遊技の進行に関する処理が中断した場合には、ベル入賞が発生したことを認識しやすい。このように、遊技の進行に関する処理が中断した場合であっても好適に入賞の発生を報知することができる。
(3−2) 図6に示すように、営業終了による電断の発生により遊技の進行に関する処理が中断し、翌営業日の電断の復旧により遊技の進行に関する処理が再開したとき(図6(a3))は、遊技者が交代している可能性が高く、エラーの発生により遊技の進行に関する処理が中断し、その後エラーの解除により遊技の進行に関する処理が再開したとき(図6(b3))は、遊技中に発生したエラー解除を待っているため、遊技者が交代している可能性が低い。このように、ベル入賞時の入賞演出の実行中に、エラーの発生により遊技の進行に関する処理が中断し、その後電断から復帰して遊技の進行に関する処理が再開したときは、遊技者が交代していない可能性が高く、この場合には入賞演出が実行されるため、エラーの発生前後で同一の遊技者に対して入賞が発生していること認識させることができ、入賞の発生に対し誤解を与えることがない。
(3−3) 図6(a2),(b2)に示すように、電断やエラーは、入賞演出の実行中において遊技者が操作するスタートスイッチ7などの操作に関わらず発生する。このように、遊技の中断は、遊技者が入賞の発生に留意していない状況において起こり得る。
(3−4) 図6(a2)に示すように、電断の発生により遊技の進行に関する処理が中断している間においては、入賞演出が実行されず、図6(b2)に示すように、エラーの発生により遊技の進行に関する処理が中断している間においては、入賞演出が実行される。液晶表示器51は、エラーの発生により遊技の進行に関する処理が中断している間にエラー報知のために用いられため、中断後においては液晶表示器51を用いて入賞演出を実行することができる。
(3−5) 図5(a3),(a4),(b3),(b4)に示すように、スロットマシン1への電源供給が復帰した後の準備状態において入賞が発生しても、入賞演出が実行されない。このように、枠ランプ62、リールLED55および液晶表示器51が準備中である(正常に演出を実行できないとき)ときに入賞演出が実行されないため、正常ではない状態において誤った入賞演出を実行してしまい、遊技者が入賞の発生に関し誤認してしまうことを防止することができる。
[変形例]
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な本実施の形態の変形例について説明する。
[遊技再開後の入賞演出について]
本実施の形態においては、図6(b2)に示すように、エラーの発生により遊技の進行に関する処理が中断している間において、入賞演出が実行されるようにしたが、これに限らず、入賞演出が実行されないようにしてもよい。さらにこの場合、入賞演出の実行中においてエラー発生により遊技の進行に関する処理が中断し、その後エラー発生が解除されて遊技の進行に関する処理が再開したとき、図4(b3)の場合と同様に、入賞演出を最初から実行するようにしてもよい。なお、エラーの発生によって遊技の進行に関する処理が中断しない場合であっても、エラーの発生によって遊技の進行に関する処理が中断する場合と同様に、図6で示した例を適用してもよい。
このように、入賞演出の実行中において、エラー発生によって遊技の進行に関する処理が中断し、その後エラー発生が解除されて遊技の進行に関する処理が再開したときであっても、入賞演出を最初から実行するため、遊技者は、遊技の再開後においても入賞演出を認識しやすい。
[バトル演出実行中に入賞演出が実行された場合について]
図7は、変形例においてバトル演出実行中に入賞演出が実行された場合の演出の一例を示す図である。図7で示す変形例においては、図3で示す状況と異なり、バトル演出の結果は、遊技者の演出用スイッチ56の操作に応じて導出される。以下、図3と同様の箇所については説明を省略する。
変形例においては、本実施形態と同様に、ボーナス当選を示唆するバトル演出の最終ゲームにおいて、ベル入賞が発生するとともに結果報知演出が実行される場面について説明する。図7(a1)〜(a3),(a41),(a51)は、バトル演出におけるバトルで味方キャラクタが勝利する結果報知演出が実行される場面について説明するものである。図7(a1)〜(a3),(a42),(a52)は、バトル演出におけるバトルで味方キャラクタが敗北する結果報知演出が実行される場面について説明するものである。図7(a1),(a2)は、図3(a1),(a2)と同様であるため、説明を省略する。
図7(a2)において、枠ランプ62は、所定時間が経過すると入賞演出を終了する。その後、図7(a3)に示すように、液晶表示器51に「PUSH」画像が表示される。これにより、演出用スイッチ56の操作の受付けが開始されるとともに、演出用スイッチ56の操作が促進される。すなわち、変形例においては、液晶表示器51に「PUSH」画像が表示されて演出用スイッチ56の操作の受付けを開始する前に、枠ランプ62が消灯して入賞演出が終了する。
遊技者が演出用スイッチ56を操作すると、バトル演出の結果が導出される。すなわち、本実施形態においては、遊技者による第3停止操作が開始契機となりバトル演出の結果が導出されるが、変形例においては、遊技者による演出用スイッチ56の操作が開始契機となりバトル演出の結果が導出されることになる。
ボーナス当選していた場合は、図7(a41)に示すように、味方キャラクタが敵キャラクタを倒して勝利する画像が液晶表示器51に表示される。ボーナス当選していなかった場合は、図7(a42)に示すように、味方キャラクタが敵キャラクタに倒されて敗北する画像が液晶表示器51に表示される。これ以降は、図7(a41),(a51),(a42),(a52)と同様であるので、説明を省略する。
図7(a3)〜(a51)に示すように、バトル演出の結果は、遊技者の演出用スイッチ56の操作に応じて導出され、図7(a2),(a3)に示すように、液晶表示器51に「PUSH」画像が表示されて演出用スイッチ56の操作の受付けを開始する前に、枠ランプ62が消灯して入賞演出が終了する。このように、演出用スイッチ56の操作に応じて、バトル演出の結果を報知するために枠ランプ61が消灯からレインボー点灯に変化させるときには、枠ランプ62による入賞演出が終了しているため、枠ランプ62による入賞演出とバトル演出の結果報知とが混在することなく、入賞演出を実行する際に報知内容が紛らわしくならない。
なお、枠ランプ62を用いた入賞演出が終了した後に液晶表示器51に「PUSH」画像が表示されるものに限らず、枠ランプ62を用いた入賞演出の終了と同時に液晶表示器51に「PUSH」画像が表示されるものであってもよい。また、第3停止操作の直後に液晶表示器51に「PUSH」画像が表示されるものであってもよい。
[入賞演出中に電断が発生した場合について]
本実施の形態においては、特定入賞(たとえば、チェリー入賞)の発生を報知する枠ランプ62、リールLED55および液晶表示器51を用いた入賞演出の実行中に電断の発生により遊技の進行に関する処理が中断し、その後電断から復帰して遊技の進行に関する処理が再開したときには、入賞演出が実行される構成とした。しかし、これに限らず、次のようにしてもよい。たとえば、特定入賞の発生を報知する枠ランプ62、リールLED55および液晶表示器51を用いた入賞演出の実行中に電断の発生により遊技の進行に関する処理が中断し、その後電断から復帰して遊技の進行に関する処理が再開したときには、枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出は実行されない一方で、液晶表示器51を用いた入賞演出は実行される構成とした。以下、詳細に説明する。
図8は、変形例において入賞演出実行中に電断が発生した場合の演出の一例を示す図である。図8(a1)〜(a4)は、ベル入賞による入賞演出実行中に電断が発生する場面について説明するものである。図8(b1)〜(b4)は、チェリー入賞による入賞演出実行中に電断が発生する場面について説明するものである。
図8(a1)〜(a4)のベル入賞による入賞演出実行中に電断が発生する場合については、図4(a1)〜(a4)と同じである。図4(a1)〜(a4)と同様に、ベル入賞が発生したときは、枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出が実行され、入賞演出実行中に電断が発生し、当該電断から復帰した場合は、枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出が実行されない。
図8(b1)に示すように、チェリー入賞が発生すると、サブ制御部91は、枠ランプ62を赤色で点灯させるとともにリールLED55を点滅させる入賞演出を実行する。さらに、サブ制御部91は、文字画像「チャンス」を表示させる入賞演出を実行する。
図8(b2)に示すように、電断が発生し、当該電断から復帰した場合は、図8(b3)に示すように、サブ制御部91は、枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出を実行しないのに対し、液晶表示器51にボーナス当選を示唆する文字画像「チャンス」を表示させる入賞演出を実行する。図8(b4)に示すように、BET操作がされると入賞演出は終了する。
以上説明したように、チェリー入賞が発生したときは、枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出、および液晶表示器51を用いた入賞演出のいずれもが実行されるが、ベル入賞が発生したときは、枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出のみが実行される。また、チェリー入賞発生を報知する枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出、および液晶表示器51を用いた入賞演出の実行中に電断の発生により遊技の進行に関する処理が中断し、その後電断から復帰して遊技の進行に関する処理が再開したときには、枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出は実行されないが、液晶表示器51を用いた入賞演出は実行される。
なお、チェリー入賞発生を報知する入賞演出の実行中に電断の発生により遊技の進行に関する処理が中断し、その後電断から復帰して遊技の進行に関する処理が再開したときにおいて、液晶表示器51を用いた入賞演出は実行されるようにしたが、これに限らず、液晶表示器51、枠ランプ62およびリールLED55のいずれか、あるいはこれらの組合せを用いて入賞演出を実行するようにしてもよい。
以上のように、本変形例においては、図8に示すように、チェリー入賞発生を報知する枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出、および液晶表示器51を用いた入賞演出の実行中(図8(b1))に電断の発生により遊技の進行に関する処理が中断し、その後電断から復帰して遊技の進行に関する処理が再開したときには、枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出は実行されないが、液晶表示器51を用いた入賞演出は実行される(図8(b3))。このように、チェリー入賞時の入賞演出の実行中に電断の発生により遊技の進行に関する処理が中断し、その後電断から復帰して遊技の進行に関する処理が再開したときは、少なくとも液晶表示器51を用いた入賞演出が実行されるため、遊技者はチェリー入賞が発生したことを認識しやすい。このように、遊技の進行に関する処理が中断した場合であっても好適に入賞の発生を報知することができる。
また、図8に示すように、枠ランプ62の点灯やリールLED55の点滅による入賞演出が実行され、液晶表示器51に文字画像「チャンス」が表示される入賞演出が実行される。このように、枠ランプ62やリールLED55を用いた入賞演出が実行されるだけではなく、液晶表示器51を用いた入賞演出も実行されるため、入賞演出の演出効果を高めることができる。
また、図3(a2)に示すように、枠ランプ62を用いた入賞演出は2秒経過したときに終了するのに対して、図8(b3),(b4)に示すように、液晶表示器51を用いた入賞演出はBET操作がされるまで操作されるまで継続する。このように、枠ランプ62を用いた入賞演出が終了した後も液晶表示器51を用いた入賞演出は継続するため、遊技者に対して、入賞の発生をよりアピールすることができる。
また、図8(b1)に示すように、チェリー入賞が発生したときは、枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出、および液晶表示器51を用いた入賞演出のいずれもが実行され、図8(a1)に示すように、ベル入賞が発生したときは、枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出のみが実行されるため、遊技者に、チェリー入賞が発生したことを適切に注目させることができる。
また、図8(a2),(b2)に示すように、電断の発生により遊技の進行に関する処理が中断している間においては、入賞演出が実行されないため、遊技の進行に関する処理が中断している間、遊技者が、入賞演出が実行されているように誤認することを防止することができる。
上述の実施形態においては、図4(a1)〜(a4)の例をベル入賞時に適用し、図4(b1)〜(b4)の例をチェリー入賞時に適用したが、その他の入賞を適用してもよい。たとえば、図4(a1)〜(a4)の例をチェリー入賞時に適用し、図4(b1)〜(b4)の例をベル入賞時に適用してもよい。もちろん、ベル入賞やチェリー入賞をスイカ入賞など、その他の入賞に置き換えてもよい。
また、上述の変形例においては、図8(a1)〜(a4)の例をベル入賞時に適用し、図8(b1)〜(b4)の例をチェリー入賞時に適用したが、その他の入賞を適用してもよい。たとえば、図8(a1)〜(a4)の例をチェリー入賞時に適用し、図8(b1)〜(b4)の例をベル入賞時に適用してもよい。もちろん、ベル入賞やチェリー入賞をスイカ入賞など、その他の入賞に置き換えてもよい。
さらに、図4(b1)〜(b4)の例と、図8(a1)〜(a4)の例とで、入賞役を異ならせてもよい。たとえば、ベル入賞したときに図4(a1)〜(a4)の例を適用し、チェリー入賞したときに図4(b1)〜(b4)の例を適用し、スイカ入賞したときに図8(a1)〜(a4)の例を適用してもよい。
[中断条件について]
本実施の形態においては、図4〜6で示したように、中断条件として、電断の発生やエラーの発生を例示した。しかし、これに限らず、中断条件は、設定確認状態への移行であってもよい。設定確認状態とは、スロットマシン1の設定値を確認可能な状態である。設定確認状態へは、スロットマシン1に備えられた設定キースイッチを操作することで移行することができる。設定キースイッチの操作により設定確認状態へ移行すると、遊技の進行に関する処理が中断する。また、設定キースイッチの操作により設定確認状態が終了すると、遊技の進行に関する処理が再開する。
たとえば、図6で示した例においては、ベル入賞発生を報知する枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出の実行中に設定確認状態への移行により遊技の進行に関する処理が中断し、その後設定確認状態が終了して遊技の進行に関する処理が再開したときには、枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出を実行するにしてもよい。また、設定確認状態において、枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出を実行するようにしてもよい。
また、図4で示した例においては、ベル入賞発生を報知する枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出の実行中に、設定確認状態への移行により遊技の進行に関する処理が中断し、その後設定確認状態が終了して遊技の進行に関する処理が再開したときには、入賞演出が実行されないようにしてもよい。その一方で、ボーナス入賞発生を報知する枠ランプ62、リールLED55および液晶表示器51を用いた入賞演出の実行中に、設定確認状態への移行により遊技の進行に関する処理が中断し、その後設定確認状態が終了して遊技の進行に関する処理が再開したときには、入賞演出が実行されるようにしてもよい。その際、液晶表示器51にはボーナスが入賞したことを報知する画像を表示する。
本実施の形態においては、図6で示した例においては、ベル入賞発生時を例に挙げたが、これに限らず、ボーナス入賞時に適用してもよい。たとえば、ボーナス入賞発生を報知する枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出、および液晶表示器51を用いた入賞演出の実行中に電断の発生により遊技の進行に関する処理が中断し、その後電断から復帰して遊技の進行に関する処理が再開したときには、枠ランプ62およびリールLED55を用いた入賞演出は実行されないようにしてもよい。その一方で、液晶表示器51を用いた入賞演出は実行されるようにしてもよい。
[電断から復帰した後の入賞演出の実行について]
図4(b3)で示したように、電断から復帰した後に液晶表示器51を用いた入賞演出を実行する場合、入賞演出を最初から実行するようにした。しかし、これに限らず、リールLED55や枠ランプ62の入賞演出を行う場合にも、入賞演出を最初から実行するようにしてもよい。たとえば、複数のLEDから構成され、LEDの点灯順序が決まっている場合や、円を描くように順に点灯または点滅させるような場合に、点灯順に最初から点灯させるようにしてもよい。
また、電断から復帰した後に入賞演出を実行する場合に、入賞演出を最初から実行するものに限らず、入賞演出を途中にから実行するようにしてもよい。たとえば、サブ制御部91は、文字画像「チャンス」を画面左端から画面中央まで移動させて液晶表示器51に表示させる入賞演出を実行するが、電断発生前に既に文字画像「チャンス」が画面中央まで移動している場合には、電断から復帰した後は、文字画像「チャンス」を最初から画面中央で表示させるようにしてもよい。
また、特定時間(たとえば、5秒)の入賞演出を実行するものである場合において、上記「入賞演出を最初から実行する」とは、特定時間の最初から実行する(電断前の実行時間に関わらず電断後に5秒間実行する)ものであってもよく、上記「入賞演出を途中から実行する」とは、特定時間の続きから実行する(電断前に2秒間実行済みであれば、電断後に残りの3秒間実行する)ものであってもよい。
[特定入賞について]
本実施の形態においては、図4、図5および図8に示したように、所定入賞としてベルの入賞などを例示し、特定入賞としてボーナスと同時当選可能なチェリーの入賞を例示した。しかし、これに限らず、特定入賞はボーナス入賞であってもよい。また、ボーナスと同時当選可能なその他の役や、有利区間移行役(後述)など、当選または入賞によって有利度が高くなるその他の役であってもよい。
[バトル演出について]
本実施の形態においては、図4で示した例において、示唆演出として、ボーナス当選を示唆するバトル演出を実行するようにした。しかし、これに限らず、通常区間中において有利区間当選有無を示唆するバトル演出を実行するようにして、図4で示した例に適用してもよい。また、有利区間中の前兆状態においてCZやATの付与有無を示唆するようにしてもよい。また、チェリー当選時に有利区間とボーナスとが同時当選し得る場合において、有利区間中の前兆状態においてCZやATの付与有無あるいはボーナス当選有無を示唆するようにしてもよい。
メイン制御部41は、遊技状態(RT状態)とは異なる状態の概念として、複数種類の遊技区間に制御する。遊技区間には、通常区間、待機区間および有利区間が含まれる。通常区間は、ナビ情報を報知不可能な区間である。有利区間は、ナビ情報を報知可能な区間であり、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様を遊技者に指示する指示機能(ナビ)に係る性能を持つ区間である。設定変更後は、通常区間に制御され、有利区間への移行に当選したことに基づいて有利区間に移行する。有利区間への移行は、所定の条件が成立したときに当選する。通常区間において、ボーナスに当選した場合、ボーナスに入賞するまで有利区間への制御が待機される待機区間に制御される。待機区間においては、ボーナスに入賞したときに有利区間に制御される。
メイン制御部41は、通常区間において有利区間移行役(たとえば、チェリーなどのレア役)に当選したときに、有利区間に移行する。有利区間は、有利区間には、前兆状態と、CZと、ATとが含まれる。本実施の形態においては、有利区間への移行に当選すると、有利区間振り分け抽選によって、有利区間の種類として、前兆状態のみ、および前兆状態後にCZ移行のいずれかに決定される。前兆状態は、CZやATに制御されてそのまま有利区間が継続するか、あるいはCZやATに制御されることなく通常区間に移行するかを示唆する状態である。ATは、メイン制御部41によって制御され、ストップスイッチ8L,8C,8Rの操作態様を遊技者に報知するナビ演出が実行される報知状態である。CZは、メイン制御部41によって制御され、ATへの制御に関する有利度合いが通常区間よりも高くなる状態である。有利区間に制御されている場合、有利区間の終了条件(たとえば、ATゲーム数やCZゲーム数が0になったこと)が成立したことに基づいて通常区間に移行する。
本発明は、本実施の形態に限らず上述した変形例について適用可能であるが、これに限らず、上記に列挙した変形例については、一部のみを適用してもよいし、複数の変形例を組み合わせて適用するようにしてもよい。また、なお書きを含めて、自由に組み合わせて適用するようにしてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。