JP6239536B2 - 非塗工印刷用紙 - Google Patents

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本発明は塗工層を有しない、低坪量でありながら、高不透明の非塗工印刷用紙に関する。
近年、省資源化、物流コストの削減、紙ゴミの減量などの社会的な環境に対する要請により、具体的には、紙の密度が0.70g/cm以下且つ厚みが30μm以下である極めて軽量化および薄物化した印刷用紙が望まれている。しかしながら、紙の軽量化および薄物化は、印刷用紙の品質に与える弊害が大きい。例えば、印刷画像の裏抜け、オフセット印刷時における紙の表面強度不足、カールの発生などである。「裏抜け」とは、印刷用紙の不透明度が不十分であるために裏面に印刷された画像が表面から視認され、印刷品質を損ねる現象である。
低坪量でありながら高い不透明度と白色度とを、顔料塗工層を設けることなく達成し、印刷適性および加工適性に優れた用紙として、顔料塗工層を有することなく、原紙に酸化チタンを5質量%から20質量%の範囲で含有し、表裏に黒着色剤を均一に含有し、JIS P 8148に準じて測定した白色度が75%以上、かつJIS P 8149に準じて測定した不透明度が98%以上で、坪量が70g/m〜120g/mであり、好ましくは蛍光増白剤を500〜8000ppmの範囲で含有する高不透明度紙が公知である(例えば、特許文献1参照)。
また、低密度でありながら平滑性、不透明性、表面強度に優れた印刷用紙として、原料パルプのカナダ標準濾水度が100〜300mlであり、紙中に填料として二酸化チタンとシリカを固形分質量比として、二酸化チタン:シリカが40〜90:60〜10の割合で、20〜25質量%含有し、好ましくは平滑度が100〜150秒、不透明度が84%以上、かつ密度が0.80g/cm未満である印刷用紙が公知である(例えば、特許文献2参照)。
また、高白色度および高不透明度を併せ持つ低坪量印刷用紙として、紫色顔料および/または青色顔料を含有し、不透明度が85%以上である印刷用紙であって、前記印刷用紙の坪量が70g/m以下であり、JIS P 8150の方法によって測定される紙の色相が、紫外線を含む測定においてa値が0以上7未満、b値が−15以上−3未満である上記印刷用紙が公知である(例えば、特許文献3参照)。
特開2013−256730号公報 特開2012−233272号公報 特開2011−196010号公報
特許文献1〜3に記載される用紙は、不透明度に優れ、オフセット印刷に耐え得る紙の表面強度を有するものの、印刷画像の裏抜け抑制性およびオフセット印刷時における紙の表面強度のさらなる向上が求められる。これらとは別に、低坪量かつ薄物の用紙で発生し易いカールについて、その発生の抑制が求められる。
本発明の課題は、印刷画像の裏抜け抑制性に優れ、オフセット印刷時における紙の表面強度不足が軽減され、カールの発生を抑えた低坪量の非塗工印刷用紙を提供することである。
本発明の上記の課題は、密度が0.70g/cm以下、厚みが30μm以下且つ少なくともパルプと填料を含有する非塗工印刷用紙であって、全パルプ100質量部に対して針葉樹パルプが55質量部以上であり、填料の少なくとも1種が二酸化チタンであり、填料100質量部に対して二酸化チタンが85質量部以上である非塗工印刷用紙によって解決される。
好ましくは、前記二酸化チタンの平均粒子径が200nm以上400nm以下である。
本発明により、印刷画像の裏抜け抑制性に優れ、オフセット印刷時における紙の表面強度不足が軽減され、カールの発生を抑えた極めて軽量薄物の非塗工印刷用紙を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
非塗工印刷用紙は、例えば顔料を含有する塗工層を有さない印刷用紙であって、電子顕微鏡で印刷用紙の断面を観察したときに塗工層が視認されない印刷用紙である。
本発明の非塗工印刷用紙は、パルプと填料とを少なくとも主成分として含有する。パルプは、製紙分野で従来公知の針葉樹や広葉樹の木材パルプを用いることができる。例えば、クラフトパルプ(KP)、サルファイトパルプ(SP)等の化学パルプや、砕木パルプ(GP)、ケミグランドパルプ(CGP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)等の機械パルプ、古紙パルプ(DIP)を挙げることができる。また、バガス、ケナフ、竹、麻、コットン、楮、三椏、雁皮等の非木材パルプも用いることができる。
本発明において、非塗工印刷用紙中のパルプは、非塗工印刷用紙中の全パルプ100質量部に対して針葉樹パルプが55質量部以上である。
填料は、製紙分野で従来公知の顔料を用いることができる。例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、シリカ、アルミナ等の無機顔料、および有機顔料等を挙げることができる。
本発明において、填料の少なくとも1種は二酸化チタンである。二酸化チタンの含有量は、非塗工印刷用紙中の全填料100質量部に対して85質量部以上である。
前記二酸化チタンの平均粒子径は200nm以上400nm以下が好ましい。二酸化チタンの平均粒子径が上記範囲であることによって、印刷画像の裏抜け抑制、オフセット印刷時における紙の表面強度不足の軽減、およびカールの発生の抑制が一層バランスよく得ることができる。この理由は定かではないが、特定の平均粒子径である二酸化チタンによって、その親水性や屈折率などから得られる光学的属性が非塗工印刷用紙中において、より好適に作用するものと考えられる。
二酸化チタンの平均粒子径は、日機装株式会社製粒度分布測定装置マイクロトラック−MT3000で測定される体積基準の平均粒子径である。平均粒子径は、比較的大きい粒子径のものから粉砕機によって調整することができる。
本発明の非塗工印刷用紙は、前記パルプおよび前記填料、さらに必要に応じてサイズ剤、歩留り剤、カチオン化剤、湿潤紙力増強剤や乾燥紙力増強剤などの各種紙力剤などの各種添加剤を適宜配合した紙料を、長網抄紙機、円網抄紙機およびツインワイヤー抄紙機などから選ばれる各種抄紙機で抄造することによって得ることができる。
本発明の非塗工印刷用紙は、その他の添加剤として、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、染料定着剤などを本発明の所望の効果を損なわない範囲で、適宜含有することができる。
本発明の非塗工印刷用紙の密度および厚さは、JIS P 8118:1998「紙及び板紙−厚さ及び密度の試験方法」に準拠して求められる用紙の密度および厚さである。
本発明の非塗工印刷用紙は、全パルプ100質量部に対して針葉樹パルプが55質量部以上であり、填料の少なくとも1種が二酸化チタンであって、填料100質量部に対して二酸化チタンが85質量部以上であることによって、印刷画像の裏抜け抑制性に優れ、オフセット印刷時における紙の表面強度不足が軽減され、カールの発生を抑えることができる。この理由は定かではないが、二酸化チタンの親水性や屈折率などから得られる光学的属性および針葉樹パルプの繊維特性の相乗効果と考えられる。
本発明の非塗工印刷用紙の灰分は、15質量%以上30質量%以下が好ましい。この理由は、灰分が15質量%以上であるとオフセット印刷インキに対する非塗工印刷用紙の受理性がより良好になり、灰分が30質量%以下であると非塗工印刷用紙の密度がより小さく設計することができるからである。非塗工印刷用紙の灰分は、用紙が含有する填料の量によって調整することができる。非塗工印刷用紙の灰分は、JIS P 8251:2003「紙,板紙及びパルプ-灰分試験方法-525℃燃焼法」に準拠して求められる値である。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその主旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。また、実施例において示す質量部は、乾燥固形分あるいは実質成分の値を示す。
(非塗工印刷用紙の調製)
下記の配合の紙料から、長網抄紙機を用いて抄造して、抄造紙を得た。続いて、この抄造紙をカレンダー処理して、非塗工印刷用紙を調製した。
NBKP(カナダ標準濾水度350ml) 配合部数は表1に記載
LBKP(カナダ標準濾水度350ml) 配合部数は表1に記載
二酸化チタン 平均粒子径および配合部数は表1に記載
軽質炭酸カルシウム(白石カルシウム社製PCX−850)
配合部数は表1に記載
非晶質合成シリカ(トクヤマ社製ファインシールX37B)
配合部数は表1に記載
硫酸アルミニウム 1質量部
両性澱粉 3質量部
サイズ剤(AKD) 0.5質量部
なお、二酸化チタンには富士チタン工業社製TA−100を用い、各種平均粒子径になるようにミルで粉砕した。
得られた非塗工印刷用紙について下記項目を測定または評価した。
(非塗工印刷用紙の密度および厚さの測定)
非塗工印刷用紙の密度と厚みは、JIS P 8118:1998「紙及び板紙−厚さ及び密度の試験方法」に準拠して測定した。測定結果を表1に記載する。
(非塗工印刷用紙の裏抜けの評価)
評価画像として文字・写真・イラストをレイアウトした画像を用い、オフセット印刷機で非塗工印刷用紙の片面に印刷した。反対面からの印刷画像の視認程度を下記の3段階で官能評価した。本発明において、2および3の評価であれば非塗工印刷用紙の裏抜けが抑制されているものとする。
3:視認が軽度であり、良好である。
2:幾分視認されるが、実用上問題ない。
1:視認され、実用上問題となる。
(非塗工印刷用紙の表面強度の評価)
オフセット印刷などの印刷適性試験に使用されるRI印刷適性機を用いて墨色ベタ印刷を施した。印刷は以下の条件で行った。
インキ:IGT測定用インキ 墨 TV.20(大日本インキ化学工業社製)
インキ量:1.0cc
印刷回転速度:80rpm
その後、印刷面のピッキングの程度を下記の5段階で官能評価した。本発明において、3〜5の評価であれば非塗工印刷用紙の表面強度不足が軽減されているものとする。
5:ピッキング全くなし。
4:ほとんどピッキングなし。
3:わずかにピッキングが見られる。
2:少しピッキングが見られる。
1:かなりピッキングが見られる。
(非塗工印刷用紙のカールの評価)
未印刷の非塗工印刷用紙をA4サイズに裁断し、平滑な台上に水平に静置し、10℃20%R.H.、23℃50%R.H.、32℃80%R.H.の各条件にて24時間調湿後、四隅が台からどのくらい浮き上がっているかを定規にて測定し、四隅の高さの平均値を評価した。なお、四隅が台の側に曲がっている場合にはひっくり返して浮き上がっている高さを測定した。このようにして得られたカール物性を下記基準に従い評価した。本発明において、3および4の評価であれば非塗工印刷用紙のカールの発生が抑えられているものとする。
4:各温湿度条件で四隅のカールの平均値が2mm以下の範囲内である。
3:各温湿度条件で四隅のカールの平均値が2mmを超え5mm以下の範囲内
である。
2:各温湿度条件で四隅のカールの平均値が5mmを超え10mm以下の範囲内
である。
1:各温湿度条件で四隅のカールの平均値が10mmよりも大きい。
結果を表1に記載する。
Figure 0006239536
実施例1〜9の結果から、本発明の非塗工印刷用紙は、印刷画像の裏抜け抑制性に優れ、オフセット印刷時における紙の表面強度不足が軽減され、カールの発生が抑制されることがわかる。一方、比較例1〜3の結果から、針葉樹パルプの配合部数、二酸化チタンの配合部数のいずれかが本発明を満足しない非塗工印刷用紙では本発明の効果を得られないことがわかる。
また特に、実施例2と実施例5〜8との対比から、二酸化チタンの平均粒子径が200nm以上400nm以下であると、印刷画像の裏抜け抑制性、オフセット印刷時における紙の表面強度不足の軽減、カールの発生の抑制が、より良好であることがわかる。

Claims (2)

  1. 密度が0.70g/cm以下、厚みが30μm以下且つ少なくともパルプと填料を含有する非塗工印刷用紙であって、全パルプ100質量部に対して針葉樹パルプが55質量部以上であり、填料の少なくとも1種が二酸化チタンであり、填料100質量部に対して二酸化チタンが85質量部以上である非塗工印刷用紙。
  2. 二酸化チタンの平均粒子径が200nm以上400nm以下である請求項1に記載の非塗工印刷用紙。
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