JP6238985B2 - シリコンオリゴマーを含有するコーティング剤およびその用途 - Google Patents

シリコンオリゴマーを含有するコーティング剤およびその用途 Download PDF

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Description

本発明は、新規なシリコンオリゴマーを含有するコーティング剤、前記コーティング剤を用いた表面処理方法、前記コーティング剤で処理して得られる表面処理製品に関する。
これまで水とテトラアルコキシシランの縮合物を用いて膜を形成させ、被処理部材に無機有機ハイブリッドコーティングする方法が多数報告されている(非特許文献1)。
しかし、上記縮合物は、シリコン原子間の極間距離が短いため、塗布・加熱処理後に得られる膜が固くなってしまうという問題があり、特に締結部材にこの膜を設ける場合には、耐食性と同時に摩擦係数等の機能性に対応することは困難であった。
また、上記縮合物を含有するコーティング液は安定性に問題があり、経時変化で加水分解が進行してしまい、ゾル−ゲル性状を保てない等の問題があった。
岩元和敏ら、「ゾルゲル法による無機・有機複合材料の機能化」、生産研究、42巻、8号、466頁〜473頁、1990年
本発明の課題は、上記の問題点を解決し得る、従来の水とテトラアルコキシシランの縮合物にはない、新規な機能を有する新規のシリコンオリゴマーを利用したコーティング剤を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、特定の構造のテトラアルコキシシランと、特定の構造の2価アルコールを反応させることによりシリコン原子間の極間距離が長い新規のシリコンオリゴマーが得られることを見出した。そして、このシリコンオリゴマーを利用したコーティング剤で被処理部材を処理すると、耐食性と機能性を付与できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の(1)〜(6)である。
(1)一般式(I)
Figure 0006238985
(ただし、R〜R10はそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基またはヒ ドロキシアルキル基であり、X〜Xはそれぞれ独立して次の一般式(II)
Figure 0006238985
(ただし、Aは炭素数2〜4の分岐していてもよいアルキレン基であり、 lは1〜3の整数である)
で表される基であり、nは0または1であり、mはnが0のときは1〜3 の整数であり、nが1のときは1である)
で表されるシリコンオリゴマー。
(2)上記シリコンオリゴマーを加熱処理して得られる重合性生成物。
(3) 次の一般式(III)
Figure 0006238985
(ただし、R1114はそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基または ヒドロキシアルキル基である)
で表されるテトラアルコキシシランと、次の一般式(IV)
Figure 0006238985
(ただし、Bは炭素数2〜4の分岐していてもよいアルキレン基であり、 kは1〜3の整数である)
で表される2価アルコールを、金属触媒、酸またはアルカリの存在下で反応させることを特徴とする上記シリコンオリゴマーの製造方法。
(4)上記シリコンオリゴマーを含有するコーティング剤。
(5)被処理部材を、上記コーティング剤で処理することを特徴とする表面処理方法。
(6)被処理部材を、上記コーティング剤で処理することにより得られる表面処理製品。
本発明のシリコンオリゴマーは、従来のシリコンオリゴマーと比べて水共存下での対加水分解性に優れている。
また、本発明のシリコンオリゴマーの製造方法は、分離精製・操作が不要であり、簡便かつ再現性良くオリゴマーを得ることができる方法である。
更に、本発明のシリコンオリゴマーを含有するコーティング剤は、原料オリゴマーそのものが水を含む溶媒に溶解することができるため、水溶性コーティングとしての組み立てが加工であり、取り扱い性に優れている。
また更に、本発明のシリコンオリゴマーを含有するコーティング剤で被処理部材を処理すると、被処理部材に耐食性と高摩擦係数等の機能性を付与することができる。
本発明のシリコンオリゴマーは、次の一般式(I)で表されるシリコンオリゴマーである。
Figure 0006238985
上記一般式(I)において、R〜R10はそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシアルキル基であり、好ましくは炭素数2のアルキル基またはヒドロキシアルキル基であり、より好ましくは炭素数2のヒドロキシアルキル基である。
また、上記一般式(I)において、X〜Xはそれぞれ独立して次の一般式(II)表されるものである。
Figure 0006238985
上記一般式(II)において、Aは炭素数2〜4の分岐していてもよいアルキレン基であり、好ましくはエチレン基、プロピレン基、ブチレン基であり、より好ましくはエチレン基である。また、lは1〜3の整数であり、好ましくは1である。
更に、上記一般式(I)において、nは0または1であり、mはnが0のときは1〜3の整数であり、nが1のときは1であり、好ましくはnが0、mが1である。
本発明のシリコンオリゴマーの特に好ましい態様としては以下の一般式(V)で表されるものが挙げられる。
Figure 0006238985
上記一般式(V)において、R15〜R20はそれぞれ独立してエチル基またはヒドロキシエチル基、好ましくは全てがエチル基またはヒドロキシエチル基である。
本発明のシリコンオリゴマーの製造方法(以下、「本発明製法」という)は、特に限定されないが、例えば、以下の一般式(III)
Figure 0006238985
で表されるテトラアルコキシシランと、以下の一般式(IV)
Figure 0006238985
で表される2価アルコールを、金属触媒、酸またはアルカリの存在下、好ましくは金属触媒の存在下で反応させることにより得ることができる。また、この反応の際に生成するアルコールを分留しないことにより、重合反応が制御されるので好ましい。なお、従来テトラアルコキシシランの重合反応に用いられる固体樹脂触媒等を用いた場合には、重合反応の制御が困難であるため、上記一般式(I)で表されるシリコンオリゴマーは得られない。
上記一般式(III)で表されるテトラアルコキシシランにおいて、R11〜R14はそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシアルキル基であり、好ましくは炭素数2のアルキル基またはヒドロキシアルキル基であり、より好ましくは炭素数2のヒドロキシアルキル基である。また、一般式(III)で表されるテトラアルコキシシランは1種または2種以上を用いてもよい。
また、上記一般式(IV)で表される2価アルコールにおいて、Bは炭素数2〜4の分岐していてもよいアルキレン基であり、好ましくは炭素数2のアルキレン基であり、kは1〜3の整数であり、好ましくは1である。具体的な一般式(IV)で表される2価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等が挙げられ、これらの中でもエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコールが好ましい。また、一般式(IV)で表される2価アルコールは1種または2種以上を用いてもよい。
本発明製法において、上記反応の際に存在させる金属触媒としては、触媒作用を有する金属を含有するものであれば特に限定されないが、例えば、アルミニウム、コバルト、チタン、亜鉛、モリブデン、スズ等を含むものが挙げられ、好ましくはアルミニウム、コバルト、チタンを含むものが挙げられる。具体的な金属触媒としては、塩化アルミニウム等のアルミニウム塩、塩化コバルト等のコバルト塩、3塩化チタン等のチタン塩等が挙げられ、好ましくは塩化アルミニウム等である。これらの金属触媒は1種または2種以上を用いてもよい。なお、これらの金属触媒は、上記反応の際に系内に一般式(IV)で表される2価アルコールに溶解させた状態で存在させる。
また、本発明製法において、上記反応の際に存在させる酸としては、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸が挙げられる。なお、これらの酸は上記反応の際に系内に一般式(IV)で表される2価アルコールに溶解させた状態で存在させる。
具体的に本発明製法は、一般式(IV)で表される2価アルコールに、金属触媒、酸またはアルカリを添加した後、反応温度まで撹拌しながら加熱し、更に、一般式(III)で表されるテトラアルコキシシランを添加し、反応させる。反応温度は25〜150℃、好ましくは30〜70℃であり、反応時間は30分〜8時間、好ましくは2時間〜4時間である。なお、反応の際には、一般式(III)で表されるテトラアルコキシシランと一般式(IV)で表される2価アルコールをモル比で4:1〜1:4、好ましくは1:2〜1:4で反応させることが重要である。これによりテトラアルコキシシランとテトラアルコキシシランの間に一般式(IV)で表される2価アルコールが取り込まれ、シリコン原子間の極間距離が長くなる。
斯くして得られる本発明のシリコンオリゴマーは、HNMR、29SiNMR、IR、MASS等の公知の方法により同定することができる。具体的にはHNMR、29SiNMRにて同定することができる。
本発明のシリコンオリゴマーは、加熱等により重合し、重合性生成物が得られる重合性物質である。また、本発明のシリコンオリゴマーは、水、イソプロピルアルコール、エチルセロソルブ等の溶媒およびこれらの混合溶媒に溶解する性質を有する。
なお、本発明のシリコンオリゴマーは、例えば、ポリエチレングリコールやエチルセロソルブ等のグリコール系溶媒で希釈すると水分存在下でも安定に保存することができる。特にグリコール系溶媒として、ポリエチレングリコール200〜1000、好ましくはポリエチレングリコール200を用いることにより、水分存在下でも長期間安定に保存することができる。
また、本発明のシリコンオリゴマーは、上記の性質を有しており、更に従来公知のシリコンオリゴマーと同様に表面処理剤等の用途に用いることができる。
更に、本発明のシリコンオリゴマーは、そのままでも加熱すれば重合性生成物が得られ、柔軟性のある皮膜を形成することができる。そのため、本発明のシリコンオリゴマーは、この性質を利用してコーティング剤、特に締結部材のコーティング剤に用いることが好ましい。
本発明のシリコンオリゴマーを含有するコーティング剤(以下、「本発明コーティング剤」という)は、本発明のシリコンオリゴマーを含有さえしていれば特に限定されないが、例えば、従来公知のコーティング剤に添加される、樹脂、着色剤、摩擦係数調整剤、増膜剤からなる群から選ばれる1種または2種以上を含有させてもよい。このようなコーティング剤は、上記成分を適宜、撹拌、混合することにより調製することができる。
本発明コーティング剤に用いられる樹脂としてはコーティング剤に可溶、もしくは分散するものであれば特に限定されないが、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂等が挙げられる。また、これらの樹脂の中でもアクリル系樹脂が好ましく、メタアクリル酸アルキルエステル共重合体、コロイダルシリカ・アクリル複合体、エチレン・アクリル酸共重合物アンモニウム塩がより好ましく、メタアクリル酸アルキルエステル共重合体が特に好ましい。これらの樹脂は1種または2種以上を用いることができる。これらの樹脂は、コーティング剤に0.1〜50%、好ましくは1〜20%配合する。
また、本発明コーティング剤に用いられる着色剤としては、コーティング剤に可溶、もしくは分散するものであれば特に限定されないが、例えば、染料系着色剤、顔料系着色剤等が挙げられる。これらの着色剤は1種または2種以上を用いることができる。これらの着色剤は、コーティング剤に0.1〜50%、好ましくは1〜30%配合する。
更に、本発明コーティング剤に用いられる摩擦係数調整剤としては、コーティング剤に可溶、もしくは分散するものであれば特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系化合物、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン―パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)等のフッ素系化合物等が挙げられる。これらの摩擦係数調整剤は1種または2種以上を用いることができる。これらの摩擦係数調整剤は、コーティング剤に0.1〜10%、好ましくは0.5〜5%配合する。
また更に、本発明コーティング剤に用いられる増膜剤としてはコーティング剤に可溶、もしくは分散するものであれば特に限定されないが、例えば、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ等が挙げられる。これらの増膜剤は1種または2種以上を用いることができる。これらの増膜剤は、コーティング剤に0.1〜20%、好ましくは1〜10%配合する。
更にまた、本発明コーティング剤にはその他機能性付与剤等の成分を本発明の効果を損なわない量で配合することもできる。
以上説明した本発明コーティング剤で被処理部材を処理することにより被処理部材の表面処理をすることができる。
具体的に被処理部材としては、被処理部材の表面が金属および樹脂で形成されていればよく、内部はどのような材料で構成されていても問題はない。また、被処理部材の形状も特に限定されない。
特に本発明コーティング剤で処理できる被処理部材としては、被処理部材の表面が、以下の(a)〜(d)、好ましくは(b)で形成されたものが挙げられる。
(a)マグネシウムまたはマグネシウム合金
(b)亜鉛または亜鉛合金
(c)鉄、銅、ニッケル、コバルト、クロムおよびスズからなる群から選ばれる金属の1種または前記金属の2種以上からなる合金
(d)アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、ポリカーボネート、ビスマレイミドトリアジンおよびポリイミドからなる群から選ばれる合成樹脂の1種または前記樹脂の2種以上からなる合成樹脂アロイ
また、本発明コーティング剤による被処理部材の処理は、従来公知のコーティング剤の処理方法と同様でよく、例えば、本発明コーティング剤に被処理部材を浸漬したり、本発明コーティング剤を被処理部材に噴霧した等、必要により加熱等を行えばよい。
具体的に本発明コーティング剤に被処理部材を浸漬する場合、例えば、ディップアンドスピン法が好ましい。
また、具体的に本発明コーティング剤を被処理部材に噴霧する場合、例えば、スプレーコーティング法が好ましい。
更に、加熱は、成膜される温度以上の温度に加熱すればよく、例えば、80℃以上、好ましくは100〜200℃である。
また更に、加熱後には再びコーティング剤により被処理部材を処理し、加熱して積層構造としてもよい。
斯くして得られる本発明コーティング剤により表面処理を行った製品は、耐食性と機能性が付与される。そのため締結部材等の用途に好適に用いることができる。
なお、ここで耐食性とは耐腐食性を指し、機能性とは摩擦係数調整をいう。ここで耐食性とはJIS Z 2371に準じて塩水噴霧試験を行い、白錆発生面積が7%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは3%以下であることをいう。また、摩擦係数調整とは被膜の摩擦係数のバラツキが抑えられることをいう。
以下、本発明を実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
実 施 例 1
シリコンオリゴマーの調製:
エチレングリコール336g(5.4mol)に塩化アルミニウム・6水和物1.8gを添加し、これを、撹拌しながらマントルヒーターで50℃に加温したものに、テトラエトキシシラン(TEOS)564g(2.7mol)を混合し、置換反応時に生成するアルコールを分留せずに2時間反応させた。なお、反応中の温度は50℃以下であった。また、反応前はTEOSとエチレングリコールが混和せず、2層分離していたが、反応後はTEOSが完全に反応したため単一層となった。このことから、TEOSの反応率は100%であることがわかった。
反応後、冷却を行い反応物を得た。反応前と反応後にHNMRおよび29SiNMRを測定した。HNMRにおいて、反応終了後のスペクトルには、1.1および3.5ppm付近にエタノール由来のピークが現れていた。このエタノールは、TEOSのエトキシ基とエチレングリコールとの置換反応が起った結果、生成したと考えられた。
また、29SiNMRにおいて、反応前のスペクトルでは、−82ppm付近にTEOS由来の単一ピークのみ現れていたものが、反応終了後のスペクトルでは、−90ppmから−80pmの範囲に複数のピークが現れていた。これから分子中のSiの数は2〜4と考えられた。
これらNMRにより決定されたシリコンオリゴマーの構造は、一般式(I)において、R〜R10がエチル基であり、X〜Xが一般式(II)で表される基であり、nは0または1であり、mはnが0のときは1〜3の整数であり、nが1のときは1であり、一般式(II)において、Aはエチレン基であり、lは1である。
実 施 例 2
シリコンオリゴマーの調製:
実施例1において、エチレングルコールの量を83.9g(1.35mol)とする以外は実施例1と同様にしてシリコンオリゴマーを調製した。
反応前はTEOSとエチレングリコールが混和せず、2層分離していた。反応後も未反応分のTEOSが上澄みに残り2層分離していた。このことから、TEOSの反応率が悪いことがわかった。
しかし、下澄みを分液し、焼成することで成膜したことから収率が低いものの実施例1と同じ構造のものが得られていたことがわかった。
実 施 例 3
シリコンオリゴマーの調製:
実施例1において、エチレングリコールの量を177.8g(2.7mol)とする以外は実施例1と同様にしてシリコンオリゴマーを調製した。
反応前はTEOSとエチレングリコールが混和せず、2層分離していた。反応後も未反応分のTEOSが上澄みに残り2層分離していた。このことから、TEOSの反応率が悪いことがわかった。
しかし、下澄みを分液し、焼成することで成膜したことから収率が低いものの実施例1と同じ構造のものが得られていたことがわかった。
実 施 例 4
シリコンオリゴマーの調製:
実施例1において、塩化アルミニウム・6水和物の量を18gとする以外は実施例1と同様にしてシリコンオリゴマーを調製した。
反応前はTEOSとエチレングリコールが混和せず、2層分離していたが、反応後はTEOSが完全に反応したため単一層となった。このことから、TEOSの反応率は100%であることがわかった。
実 施 例 5
シリコンオリゴマーの調製:
実施例1において、塩化アルミニウム・6水和物1.8gを塩化コバルト・6水和物0.93gとする以外は実施例1と同様にしてシリコンオリゴマーを調製した。
反応前はTEOSとエチレングリコールが混和せず、2層分離していたが、反応後はTEOSが完全に反応したため単一層となった。このことから、TEOSの反応率は100%であることがわかった。
実 施 例 6
シリコンオリゴマーの調製:
実施例1において、塩化アルミニウム・6水和物1.8gを3塩化チタン0.64gとする以外は実施例1と同様にしてシリコンオリゴマーを調製した。
反応前はTEOSとエチレングリコールが混和せず、2層分離していたが、反応後はTEOSが完全に反応したため単一層となった。このことから、TEOSの反応率は100%であることがわかった。
実 施 例 7
シリコンオリゴマーの調製:
実施例1において、塩化アルミニウム・6水和物1.8gを塩酸0.8gとする以外は実施例1と同様にしてシリコンオリゴマーを調製した。
反応前はTEOSとエチレングリコールが混和せず、2層分離していたが、反応後はTEOSが完全に反応したため単一層となった。このことから、TEOSの反応率は100%であることがわかった。
比 較 例 1
シリコンオリゴマーの調製:
実施例1において、エチレングリコールを水336gとする以外は実施例1と同様にしてシリコンオリゴマーを調製した。
反応前はTEOSとエチレングリコールが混和せず、2層分離していたが、反応後はTEOSが完全に反応したため単一層となった。このことから、TEOSの反応率は100%であることがわかった。
試 験 例 1
安定性試験:
実施例1、4〜7または比較例1で調製したシリコンオリゴマーが10%となるようにエチルセロソルブで希釈した希釈液あるいは実施例1で調製したシリコンオリゴマーが10%となるように種々の型番のポリエチレングリコールで希釈した希釈液を調製した。更にこれらの希釈液をそれぞれ水で2倍に希釈したものを試験液(シリコンオリゴマーは5%)とした。これらの試験液をそれぞれガラス容器に入れ、室温にて保存した。保存後、変化が起こるまで毎日観察した。観察の結果を表1に示した。
Figure 0006238985
一般的なTEOSの加水分解から得られるオリゴマーと比べ、本発明のシリコンオリゴマーは液の安定性が優れていることがわかった。また、本発明のシリコンオリゴマーをグリコール系の溶媒にて希釈することで、更に安定性が向上することもわかった。
試 験 例 2
成膜性試験:
実施例1、4〜7または比較例1で調製したシリコンオリゴマーが10%となるようにエチルセロソルブで希釈した希釈液あるいは実施例1で調製したシリコンオリゴマーが10%となるように種々の型番のポリエチレングリコールで希釈した希釈液を、公知の亜鉛めっきした後、公知の3価クロム化成処理を施したM8ボルトにそれぞれ塗布し、これらをそれぞれ180℃で20分間焼成した。焼成後、得られた膜の外観(成膜性)を自由評価した。それらの結果を表2に示した。
Figure 0006238985
一般的なTEOSの加水分解から得られるオリゴマーと比べ、本発明のシリコンオリゴマーは成膜性に優れていることが確認できた。
試 験 例 3
耐食性試験:
市販のボルトに亜鉛メッキを行い、次いで化成処理(トライバレント1200:(株)JCU製)を行った。このボルトを、実施例1、4〜7または比較例1で調製したシリコンオリゴマーが10%となるようにエチルセロソルブで希釈した希釈液あるいは実施例1で調製したシリコンオリゴマーが10%となるように種々の型番のポリエチレングリコールで希釈した希釈液にそれぞれ浸漬、遠心した後、180℃で20分間焼成した。これらのボルトについて240時間、塩水噴霧試験を行った。なお、塩水噴霧試験はJIS Z 2371に準じて行った。塩水噴霧試験後にボルトの白錆の発生面積を目視で測定した。それらの結果を表3に示した。
Figure 0006238985
一般的なTEOSの加水分解から得られるオリゴマーの重合物は発生していたクラックからの腐食が見られた。一方、本発明のシリコンオリゴマーの重合物は、高い防錆効果が得られることがわかった。また、本発明のシリコンオリゴマーの製造の際に添加する触媒(塩化アルミニウム)の濃度が高いほど、高い耐食性が得られることがわかった。
実 施 例 8
コーティング剤の調製:
実施例1で調製したシリコンオリゴマーを3%となるようにメタアクリル酸アルキルエステル共重合体(ニガゾールPK8012P:日本カーバイド工業製)に溶解させてコーティング剤を調製した。
実 施 例 9
コーティング剤の調製:
実施例1で調製したシリコンオリゴマーを3%となるようにコロイダルシリカ・アクリル複合体(ニューコートPM−3101−01:新中村化学工業製)に溶解させてコーティング剤を調製した。
実 施 例 10
コーティング剤の調製:
実施例1で調製したシリコンオリゴマーを3%となるようにエチレン・アクリル酸共重合物アンモニウム塩(ザイクセンN:住友精化製)に溶解させてコーティング剤を調製した。
試 験 例 4
安定性試験:
実施例8〜10で調製したコーティング剤を、ガラス容器に入れ、室温にて保存した。保存後、変化が起こるまで毎日観察した。観察の結果を表4に示した。
Figure 0006238985
実施例1で調製したシリコンオリゴマーは実施例8〜10の各樹脂中にて安定であることがわかった。
実 施 例 11
コーティング剤の調製:
水に、実施例1で調製したシリコンオリゴマーを3%、メタアクリル酸アルキルエステル共重合体(ニガゾールPK8012P:日本カーバイド工業製)を7%、ポリエチレングリコール200を1%およびイソプロピルアルコールを20%となるように溶解させてコーティング剤を調製した。
実 施 例 12
コーティング剤の調製:
水に、実施例1で調製したシリコンオリゴマーを3%、コロイダルシリカ・アクリル複合体(ニューコートPM−3101−01:新中村化学工業製)を7%、ポリエチレングリコール200を1%およびイソプロピルアルコールを20%となるように溶解させてコーティング剤を調製した。
実 施 例 13
コーティング剤の調製:
水に、実施例1で調製したシリコンオリゴマーを3%、エチレン・アクリル酸共重合物アンモニウム塩(ザイクセンN:住友精化製)を7%、ポリエチレングリコール200を1%およびイソプロピルアルコールを20%となるように溶解させてコーティング剤を調製した。
試 験 例 5
成膜性試験:
実施例11〜13で調製したコーティング剤を、それぞれSUS304のテストピース(1dm)に塗布し、これを180℃で20分間焼成した。焼成後、得られた膜の外観(成膜性)を自由評価した。また、比較としてコーティング剤の樹脂成分であるメタアクリル酸アルキルエステル共重合体のみのコーティング剤でも同様の試験を行った。それらの結果を表5に示した。
Figure 0006238985
樹脂成分のみのコーティング剤では成膜の際に破断部にクラックが見られたが、樹脂成分と本発明のシリコンオリゴマーと併用したコーティング剤では塗膜物性の改善が見られた。
試 験 例 6
締結部材の評価:
(1)コーティング
市販のフランジ付きボルトに亜鉛メッキを行い、次いで化成処理(トライバレント1200:(株)JCU製)を行った。このボルトを、実施例11で調製したコーティング剤に浸漬、遠心した後、180℃で20分間焼成した。また、比較として、コーティング剤なしのボルトおよび実施例11で調製したコーティング剤の樹脂成分であるメタアクリル酸アルキルエステル共重合体のみでコーティングしたボルトを準備した。
(2)耐食性試験
上記(1)で得られたボルトについて試験例3と同様にして塩水噴霧試験およびその評価を行った。それらの結果を表6に示した。
(3)摩擦係数測定
上記(1)で得られたボルトについて摩擦係数測定装置(岩田鉄工所製)を用い、以下に示した条件にて摩擦係数の評価を行った。それらの結果をあわせて表6に示した。
<摩擦係数測定条件>
試験ねじ:フランジ付きボルト
試験速度:3〜10rpm
締付方法:指定軸力法
測定全トルク:50〜90N・m
測定軸力:20〜30kN(指定軸力停止)
測定ねじ部トルク:指定なし
電動機出力:1.5kW
Figure 0006238985
コーティング剤なし、樹脂成分のみのコーティング剤では耐食性が著しく悪いが、樹脂成分と本発明のシリコンオリゴマーと併用したコーティング剤では顕著な耐食性の向上が見られた。また、樹脂成分と本発明のシリコンオリゴマーと併用したコーティング剤は、摩擦係数のバラツキが抑えられていた。
試 験 例 7
延展性確認試験:
市販のフランジ付きボルトに亜鉛メッキを行い、次いで化成処理(トライバレント1200:(株)JCU製)を行った。このボルトを、実施例4で調製したシリコンオリゴマーを固形分20%になるようにエチルセロソルブにて希釈したものまたは実施例11で調製したコーティング剤を用い、これらにそれぞれ浸漬、遠心した後、180℃で20分間焼成した。これらのボルトについて試験例6(3)で用いた摩擦係数測定装置(岩田鉄工所製)で締め付け試験を実施し、締め付け後のフランジと座面の接触部の塗膜状態を目視で評価した。また、比較としてシリコン構造間の極間距離の短いシリコンオリゴマー(ポリシロキサン)を含むコーティング剤(JN1710:JCUNanomate(株)製)でも同様の試験を行った。それらの結果を表7に示した。
Figure 0006238985
シリコン構造間の極間距離の短いシリコンオリゴマーを含むコーティング剤では、締め付けの際に塗膜が破砕した。一方、実施例4、実施例11のコーティング剤を用いることで塗膜の破砕が起こらないことがわかった。
実 施 例 12
シリコンオリゴマーの調製:
実施例1において、エチレングリコールをトリエチレングリコール810.9g(5.4mol)とする以外は実施例1と同様にしてシリコンオリゴマーを調製した。得られたシリコンオリゴマーについて、反応前はTEOSとトリエチレングリコールが混和せず、2層分離していたが、反応後はTEOSが完全に反応したため単一層となった。このことから、TEOSの反応率は100%であることがわかった。また、焼成することで成膜することから実施例1と同様に重合性の生成物であると考えられた。
得られたシリコンオリゴマーの構造は、一般式(I)において、R〜R10がエチル基であり、X〜Xが一般式(II)で表される基であり、nは0または1であり、mはnが0のときは1〜3の整数であり、nが1のときは1であり、一般式(II)において、Aはエチレン基であり、lは3である。
実 施 例 13
シリコンオリゴマーの調製:
実施例1において、エチレングリコールを1,3−ブチレングリコール486.6g(5.4mol)とする以外は実施例1と同様にしてシリコンオリゴマーを調製した。得られたシリコンオリゴマーについて、反応前はTEOSと1,3−ブチレングリコールが混和せず、2層分離していたが、反応後はTEOSが完全に反応したため単一層となった。このことから、TEOSの反応率は100%であることがわかった。また、焼成することで成膜することから実施例1と同様も重合性の生成物であると考えられた。
得られたシリコンオリゴマーの構造は、一般式(I)において、R〜R10がエチル基であり、X〜Xが一般式(II)で表される基であり、nは0または1であり、mはnが0のときは1〜3の整数であり、nが1のときは1であり、一般式(II)において、Aはメチルプロピレン基であり、lは1である。
実 施 例 14
シリコンオリゴマーの調製:
実施例1において、テトラエトキシシランをテトラメトキシシラン411.1g(2.7mol)とする以外は実施例1と同様にしてシリコンオリゴマーを調製した。得られたシリコンオリゴマーについて、反応前はテトラメトキシシランとエチレングリコールが混和せず、2層分離していたが、反応後はTEOSが完全に反応したため単一層となった。このことから、テトラメトキシシランの反応率は100%であることがわかった。また、焼成することで成膜することから実施例1と同様に重合性の生成物であると考えられた。
得られたシリコンオリゴマーの構造は、一般式(I)において、R〜R10がメチル基であり、X〜Xが一般式(II)で表される基であり、nは0または1であり、mはnが0のときは1〜3の整数であり、nが1のときは1であり、一般式(II)において、Aはエチレン基であり、lは1である。
実 施 例 15
シリコンオリゴマーの調製:
実施例1において、テトラエトキシシランをテトラブトキシシラン865.5g(2.7mol)とする以外は実施例1と同様にしてシリコンオリゴマーを調製した。得られたシリコンオリゴマーについて反応前はテトラブトキシシランとエチレングリコールが混和せず、2層分離していたが、反応後はTEOSが完全に反応したため単一層となった。このことから、テトラブトキシシランの反応率は100%であることがわかった。また、焼成することで成膜することから実施例1と同様に重合性の生成物であると考えられた。
得られたシリコンオリゴマーの構造は、一般式(I)において、R〜R10がブチル基であり、X〜Xが一般式(II)で表される基であり、nは0または1であり、mはnが0のときは1〜3の整数であり、nが1のときは1であり、一般式(II)において、Aはエチレン基であり、lは1である。
本発明のシリコンオリゴマーは従来公知のシリコンオリゴマーと同様に表面処理剤等の用途に用いることができる。
特に、本発明のシリコンオリゴマーをコーティング剤に用いると、柔軟性のある皮膜を形成することができるため、締結部材等のコーティングに好適に用いることができる。

Claims (19)

  1. 次の一般式(III)
    Figure 0006238985
    (ただし、R 11 14 はそれぞれ独立して炭素数2〜4のアルキル基またはヒドロキシアルキル基である)
    で表されるテトラアルコキシシランと、次の一般式(IV)
    Figure 0006238985
    (ただし、Bは炭素数2〜4の分岐していてもよいアルキレン基であり、kは1〜3の整数である)
    で表される2価アルコールを、金属触媒、酸またはアルカリの存在下で反応させ、反応の際に生成するアルコールを分留しないことにより得られる次の一般式(I)
    Figure 0006238985
    (ただし、R〜R10はそれぞれ独立して炭素数2〜4のアルキル基またはヒドロキシアルキル基であり、X〜Xはそれぞれ独立して次の一般式(II)
    Figure 0006238985
    (ただし、Aは炭素数2〜4の分岐していてもよいアルキレン基であり、lは1〜3の整数である)
    で表される基であり、nは0または1であり、mはnが0のときは1〜3の整数であり、nが1のときは1である)
    で表されるシリコンオリゴマーを含有することを特徴とするコーティング剤。
  2. 更に、樹脂、着色剤、摩擦係数調整剤および増膜剤からなる群から選ばれる1種または2種以上を含有するものである請求項1記載のコーティング剤。
  3. 樹脂が、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、フェノール系樹脂およびエポキシ系樹脂からなる群から選ばれる1種または2種以上である請求項2記載のコーティング剤。
  4. 着色剤が、染料系着色剤および顔料系着色剤からなる群から選ばれる1種または2種以上である請求項2記載のコーティング剤。
  5. 摩擦係数調整剤が、ポリオレフィン系化合物およびフッ素系化合物から選ばれる1種または2種以上である請求項2記載のコーティング剤。
  6. 増膜剤が、コロイダルシリカおよびヒュームドシリカからなる群から選ばれる1種または2種以上である請求項2記載のコーティング剤。
  7. 金属触媒が、アルミニウム、コバルト、チタン、亜鉛、モリブデンおよびスズから選ばれる1種または2種以上を含むものである請求項記載のコーティング剤。
  8. 一般式(IV)で表される2価アルコールが、エチレングリコール、プロピレングリコールおよびブチレングリコールから選ばれる1種または2種以上である請求項記載のコーティング剤。
  9. 一般式(III)で表されるテトラアルコキシシランと、一般式(IV)で表される2価アルコールのモル比が4:1〜1:4である請求項記載のコーティング剤。
  10. 被処理部材を、請求項1〜の何れかに記載のコーティング剤で処理することを特徴とする表面処理方法。
  11. 被処理部材の表面が、マグネシウムまたはマグネシウム合金である請求項10記載の表面処理方法。
  12. 被処理部材の表面が、亜鉛または亜鉛合金である請求項10記載の表面処理方法。
  13. 被処理部材の表面が、鉄、銅、ニッケル、コバルト、クロムおよびスズからなる群から選ばれる金属の1種または前記金属の2種以上を含む合金である請求項10記載の表面処理方法。
  14. 被処理部材の表面が、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、ポリカーボネート、ビスマレイミドトリアジンおよびポリイミドからなる群から選ばれる合成樹脂の1種または前記樹脂の2種以上からなる合成樹脂アロイである請求項10記載の表面処理方法。
  15. 被処理部材を、請求項1〜の何れかに記載のコーティング剤で処理することにより得られる表面処理製品。
  16. 被処理部材の表面が、マグネシウムまたはマグネシウム合金である請求項15記載の表面処理製品。
  17. 被処理部材の表面が、亜鉛または亜鉛合金である請求項15記載の表面処理製品。
  18. 被処理部材の表面が、鉄、銅、ニッケル、コバルト、クロムおよびスズからなる群から選ばれる金属の1種または前記金属の2種以上からなる合金である請求項15記載の表面処理製品。
  19. 被処理部材の表面が、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、ポリカーボネート、ビスマレイミドトリアジンおよびポリイミドからなる群から選ばれる合成樹脂の1種または前記樹脂の2種以上からなる合成樹脂アロイである請求項15記載の表面処理製品。
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