JP6238696B2 - マルチ画面表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の投写型映像表示装置を組み合わせて大画面を構成するマルチ画面表示装置に関し、特にそのスクリーン保持構造に関するものである。
大画面を構成する技術として、前面投写型映像表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の前面投写型映像表示装置では、筐体の天面に窓が設けられている。当該筐体には、光学エンジンである斜め投射光学系が収容され、斜め投射光学系は、筐体上に設置されたスクリーンに、当該窓を介して、映像光を投写する。
また、前面投写型映像表示装置から拡大投射された画像光が投射されるスクリーンとして、次のようなスクリーンが実用化されている。布またはポリ塩化ビニール樹脂の基材に白色塗装したり、反射率を上げるためにガラスビーズを埋め込んだりすることで、シート状スクリーンを製作し、アルミ製の枠状フレームの裏側からシート状スクリーンをスナップボタンでセットし、上下左右の全方向にテンションをかけることで平面性を実現したスクリーンである。
また、発泡ポリエチレンまたは発泡ウレタンで作られた弾性体パネルの両面にアルミ薄板などの剛性シートを貼り合せることで、一方の面に生じる張力と他方の面に生じる張力とをバランスさせて平面性を高めた積層パネルを製作し、この積層パネルに反射シートを貼り合せたスクリーンが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−82387号公報 特開2007−3557号公報
しかしながら、アルミ製の枠状フレームに張り付けたスクリーンでは、布または塩化ビニール樹脂等の樹脂シートを基材として使用しているため、使用環境の温湿度変化によって樹脂シートに伸縮が生じて歪みが発生する。このため、投射された映像が歪むという問題があった。さらに、樹脂シートでは大きなサイズになると室内のエアコンディショナーまたは屋外からの風を受けたり、使用者が触れるなどの少しの衝撃が加わったりしたときには樹脂シート中央部が揺れて投写された画質も一緒に動くという問題があった。
また、特許文献2には、弾性体パネルの両面に反射シートと、剛性シートとしてのアルミ薄板を貼り合せてパネル全体の剛性を高めた技術が提案されている。片面に貼り付けた反射シートの材料として、ポリカーボネートまたはポリエチレンテレフタレート等の樹脂シートを基材として使用されている。剛性シートとして使用されるアルミ薄板の線膨張率に比べて反射シートの線膨張率が大きいため、周囲の温度差の影響をうけて反射シートの樹脂シート基材と剛性シートとの間で伸縮差が生じる。低温時には反射シートの樹脂シート基材が縮んで凹形に反り、高温時では逆に反射シートの樹脂シート基材が伸びて凸形に反る等の問題があった。
また、複数の投写型映像表示装置を組み合わせてマルチ画面を構成する場合、樹脂シートを基材とするスクリーンは、大画面化するほど剛性を必要とするため、各スクリーンを枠体として構成した上でマルチ画面を構成するか、またはスクリーン全体の大きさの枠体を構成した上で各スクリーンを結合する等の構造が必要となる。しかし、使用環境の温湿度変化により各スクリーンが伸縮した場合、各スクリーン間の目地が広がったり縮んだり、隣接するスクリーン端同士が干渉し、各スクリーンが湾曲したりする。このため、映像が歪んだり、フォーカスがあまくなったりするなど、映像の品位を著しく阻害するという問題があった。
そこで、本発明は、複数の投写型映像表示装置を組み合わせて大画面を構成するマルチ画面表示装置において、映像の品位の低下を抑制することが可能な技術を提供することを目的とする。
本発明に係るマルチ画面表示装置は、前面投写型の投写型映像表示装置を複数組み合わせて大画面を構成するマルチ画面表示装置であって、各前記投写型映像表示装置は、スクリーンと、映像光を前記スクリーンに向けて出射する光学エンジンと、前記スクリーンの背面に固定され、かつ、前記スクリーンの背面側を補強する第1補強部材と、前記光学エンジンを内蔵する筐体に固定され、かつ、前記第1補強部材が連結される第2補強部材と、前記スクリーンの背面において幅方向両端に配置され、かつ、隣接する投写型映像表示装置のスクリーン同士を連結するための一対の連結部材とを備え、前記スクリーンが伸縮した場合に、前記第1補強部材が前記第2補強部材に対して摺動可能に構成されており、前記マルチ画面表示装置は、隣接する前記投写型映像表示装置において隣接する前記連結部材同士を連結する連結機構を備えるものである。
本発明によれば、各投写型映像表示装置は、スクリーンと、映像光をスクリーンに向けて出射する光学エンジンと、スクリーンの背面に固定され、かつ、スクリーンの背面側を補強する第1補強部材と、光学エンジンを内蔵する筐体に固定され、かつ、第1補強部材が連結される第2補強部材と、スクリーンの背面において幅方向両端に配置され、かつ、隣接する投写型映像表示装置のスクリーン同士を連結するための一対の連結部材とを備える。各投写型映像表示装置は、スクリーンが伸縮した場合に、第1補強部材が第2補強部材に対して摺動可能に構成される。マルチ画面表示装置は、隣接する投写型映像表示装置において隣接する連結部材同士を連結する連結機構を備える。


したがって、使用環境の温湿度変化によってスクリーンが伸縮した場合、スクリーンが連結部材を介して幅方向両端側に引っ張られることで、光学エンジンを内蔵する筐体に固定される第2補強部材に対して、第1補強部材と、第1補強部材に固定されるスクリーンを摺動させることができる。その結果、隣接するスクリーン同士の目地が発生することを抑制できる。
さらに、スクリーンの背面側を第1補強部材と第2補強部材とで補強するため、スクリーン全体の剛性が向上し、スクリーンの平面性を保持することができる。以上より、マルチ画面表示装置において、映像の品位の低下を抑制することができる。
実施の形態1に係るマルチ画面表示装置の斜視図である。 図1のA-A線断面図である。 前面投写型映像表示装置の分解斜視図である。 マルチ画面表示装置の背面図である。 図4のB-B線断面図である。 図4のC-C線断面図である。 図4のD-D線断面図である。 図5の一点鎖線で囲んだ部分Eの拡大図である。 図6の一点鎖線で囲んだ部分Fの拡大図である。 図5と図7の一点鎖線で囲んだ部分Gの拡大図である。 スクリーンの断面図である。 凹凸層の形成方法を説明するための図である。 実施の形態2に係るマルチ画面表示装置の斜視図である。 実施の形態2に係るマルチ画面表示装置の背面図である。 図14のI-I線断面図である。 実施の形態3の図15相当図である。
<実施の形態1>
本発明の実施の形態1について、図面を用いて以下に説明する。図1は、実施の形態1に係るマルチ画面表示装置400の斜視図であり、図2は、図1のA-A線断面図である。図1において、X,Y,Z方向の各々は、互いに直交する。以下の図に示されるX,Y,Z方向の各々も、互いに直交する。以下においては、X方向と、当該X方向の反対の方向(−X方向)とを含む方向をX軸方向ともいう。また、以下においては、Y方向と、当該Y方向の反対の方向(−Y方向)とを含む方向をY軸方向ともいう。また、以下においては、Z方向と、当該Z方向の反対の方向(−Z方向)とを含む方向をZ軸方向ともいう。また、以下においては、X軸方向およびZ軸方向を含む平面を、XZ面ともいう。
図1に示すように、マルチ画面表示装置400は、前面投写型の投写型映像表示装置300を複数組み合わせて大画面を構成するものである。マルチ画面表示装置400は、複数(例えば3つ)の投写型映像表示装置300と、連結機構15とを備える。連結機構15は、L型ブロック4,5を含み、その詳細については後述する。
最初に投写型映像表示装置300について説明する。図1と図2に示すように、投写型映像表示装置300は、光学エンジン3と、スクリーン1とを備える。
スクリーン1は、例えば、光を反射する反射型のスクリーンである。スクリーン1は、X軸方向およびZ軸方向に延在する。すなわち、スクリーン1は、XZ面に平行な方向に延在する。
スクリーン1は、光学エンジン3の上方(Z方向)に配置される。スクリーン1は、表面1aと、背面1bとを有する。表面1aは、映像光L1が照射される面である。背面1bは、スクリーン1のうち表面1aと反対側の面である。映像光L1は、映像を構成する光である。
光学エンジン3は、映像光L1を出射する映像投射装置である。光学エンジン3は、スクリーン1の表面1aに対して斜めの方向から、映像光L1を出射する。以下においては、スクリーン1が延在する特定方向に対して斜めの方向を、斜め方向DR1ともいう。すなわち、光学エンジン3は、斜め方向DR1に伝搬する映像光L1をスクリーン1に向けて出射する。つまり、光学エンジン3は、スクリーン1の方向へ、すなわち、斜め上方の方向へ、映像光L1を出射する。
光学エンジン3は、光源60と、画像形成素子61と、照明光学系62と、投写光学系66と、投写窓63と、冷却機構30と、筐体2とを含む。筐体2に、光源60と、画像形成素子61と、照明光学系62と、投写光学系66と、投写窓63と、冷却機構30が収容されている。
光源60は、光を出射する。光源60は、例えば、高圧水銀ランプ、LED(Light Emitting Diode)光源またはレーザー光源等である。
照明光学系62は、光源60が出射した光を、画像形成素子61に効率良く照射させる。照明光学系62は、例えば、レンズである。
画像形成素子61は、例えば、透過型液晶素子、反射型液晶素子またはデジタルミラーデバイス等である。画像形成素子61は、当該画像形成素子61に照射された光を変調することにより、映像光を生成する。画像形成素子61は、生成した映像光を、投写光学系66へ出射する。
投写光学系66は、映像光L1を広角に投写する短焦点の光学系である。投写光学系66は、スクリーン1の斜め下方に近接して設けられる。投写光学系66は、画像形成素子61が出射した映像光を、映像光L1として、スクリーン1の表面1aへ導く。すなわち、投写光学系66は、斜め上方の方向へ映像光L1を放射状に出射する。つまり、投写光学系66は、斜め上方の方向のスクリーン1へ、映像光L1を近接して(近距離で)投写する。
具体的には、投写光学系66は、非球面ミラー64と、投射レンズ65とから構成される。投射レンズ65は、画像形成素子61が出射する映像光を、非球面ミラー64に照射する。非球面ミラー64は、当該非球面ミラー64に照射された映像光を反射して、映像光L1として、スクリーン1の表面1aへ投写する。
投写窓63は、筐体2の天面に配置されている。具体的には、投写窓63は、非球面ミラー64からスクリーン1に向かう映像光L1の光路上に配置されている。
以下においては、非球面ミラー64から、XZ面におけるスクリーン1の上端に向かう映像光L1を、映像光L1uともいう。また、以下においては、非球面ミラー64から、XZ面におけるスクリーン1の下端に向かう映像光L1を、映像光L1dともいう。前述の斜め方向DR1は、非球面ミラー64から、映像光L1uと映像光L1dとの間の領域へ向かう方向である。
また、以下においては、斜め方向DR1に伝搬する映像光L1を、斜め映像光NLまたは斜め映像光ともいう。すなわち、投写光学系66を含む光学エンジン3は、斜め映像光NLを出射する。
冷却機構30は、吸気ファンまたは排気ファンを備え、筐体2に対して吸気および排気を行う。冷却機構30は、温湿度を十分に管理された室内の空気を吸気して、筐体2内に冷たい空気を導入し、発熱部である光学エンジン3を構成する各部品を冷却する。そして、冷却機構30は、発熱部によって温められた空気を筐体2の外部へ排気する。
スクリーン1は、アクリル樹脂系の材料を用いて形成されている。スクリーン1は、アクリル樹脂系の材料を用いて形成されたスクリーン基材81と、クリル樹脂系の材料を用いて形成された支持板80を備えている。スクリーン1は、支持板80の前面側にアクリル樹脂系の接着剤85にてスクリーン基材81が貼り付けられることで構成されている。支持板80の背面側は樹脂製部材7(第1補強部材)および補強フレーム8(第2補強部材)で補強されている。
樹脂製部材7と補強フレーム8は、段付きネジ103(図3参照)を用いて連結されている。筐体2と補強フレーム8は、取付けネジ100を用いて固定されている。また、補強フレーム8の背面は、例えば壁面などの固定部に固定されている。なお、スクリーン1の詳細な構成については後述する。
図3は、前面投写型映像表示装置300の分解斜視図である。図3に示すように、筐体2には、光学エンジン3と、これを駆動する回路等が内蔵されており、筐体2と補強フレーム8を取付けネジ100で固定する構造となっている。スクリーン1の背面において、X軸方向(幅方向)の−X側の端には樹脂製のL型ブロック4(連結部材)がUV接着などで固定され、X側の端には樹脂製のL型ブロック5(連結部材)がUV接着などで固定されている。スクリーン1の背面において、中央部分には樹脂製部材7がUV接着などで固定されている。
L型ブロック4およびL型ブロック5は、直線状に形成されるとともに、スクリーン1のZ軸方向の辺と同じ長さに形成されている。樹脂製部材7は、矩形枠状に形成されるとともに、Z方向の中段部にX軸方向に延びる直線部を追加した形状となっている。L型ブロック4、L型ブロック5および樹脂製部材7は、スクリーン1と同等の線膨張係数を有する樹脂材料(例えばアクリル樹脂)を用いて形成されている。
L型ブロック4は、5つの連結金具6が取付けネジ104でそれぞれ固定され、L型ブロック5には、5つの連結金具6が取付けネジ104でそれぞれ固定されている。樹脂製部材7には、金属製の補強フレーム8と連結するための取付けネジ穴203が形成されている。
補強フレーム8は、矩形枠状に形成されている。補強フレーム8は、Z側においてX軸方向に延びる補強フレーム8a、−X側においてZ軸方向に延びる補強フレーム8b、X側においてZ軸方向に延びる補強フレーム8cおよび−Z側においてX軸方向に延びる補強フレーム8dを備え、これらを強固に結合することで構成されている。
補強フレーム8aにおいて、X軸方向中央部に位置決め用の取付け穴201が1つ形成され、X軸方向における中央部を除く部分に複数(例えば8つ)の取付け長穴202が形成されている。補強フレーム8b,8cには、X軸方向に延びる補強フレーム9と連結するためのネジ穴204と、筐体2と連結するための取付け穴200が形成されている。補強フレーム8dには、筐体2と連結するための取付け穴200が形成されている。
補強フレーム9は、補強フレーム8aと補強フレーム8dとの間に、予め定められた間隔をあけて2本配置されている。補強フレーム9は、補強フレーム8aと同様に、X軸方向中央部に位置決め用の取付け穴201が1つ形成され、X軸方向における中央部を除く部分にX軸方向に延びる取付け長穴202が複数(例えば8つ)形成されている。
補強フレーム9は、2本の補強フレーム9のX軸方向両端部はそれぞれ段付きネジ101、平ワッシャー52および圧縮バネ106を用いて補強フレーム8b、8cに連結されている。補強フレーム9のX軸方向両端部にはフランジが形成され、フランジにZ軸方向に延びる長穴205が形成されている。補強フレーム9は、補強フレーム8b,8cに長穴205を介して連結され、補強フレーム9は補強フレーム8b,8cに対してZ軸方向(鉛直方向)に摺動可能に連結されている。
補強フレーム8aが、取り付け穴201、取り付け長穴202、段付きネジ103、平ワッシャー52および圧縮バネ106(図8参照)を用いて樹脂製部材7に連結されることで、補強フレーム8は、樹脂製部材7に連結される構造となっている。
次に、3つの投写型映像表示装置300の連結構造の詳細について説明する。図4は、マルチ画面表示装置400の背面図であり、図5は、図4のB-B線断面図であり、図6は、図4のC-C線断面図であり、図7は、図4のD-D線断面図であり、図8は、図5の一点鎖線で囲んだ部分Eの拡大図であり、図9は、図6の一点鎖線で囲んだ部分Fの拡大図であり、図10は、図5と図7の一点鎖線で囲んだ部分Gの拡大図である。ここで、図4において黒丸部分は、補強フレーム8と、スクリーン1および筐体2との連結部を示している。また、図4における連結部は、取付け穴200,201、取付け長穴202のみ示す。
最初に、X軸方向の中央に配置された投写型映像表示装置300のスクリーン1の背面側の構造について説明する。図4と図5と図8に示すように、補強フレーム8aのX軸方向中心部の取付け穴201a,201bを、スクリーン1および樹脂製部材7のX軸方向およびZ軸方向の摺動の基準位置とするために、樹脂製部材7の背面に、補強フレーム8が、段付きネジ103、平ワッシャー52および圧縮バネ106を用いて連結されている。
図8に示すように、補強フレーム8aの取付け面側に取付け穴201aが形成され、補強フレーム8aの樹脂製部材7側に段付きネジ103の段付き部が貫通しない取り付け穴201bが形成されている。補強フレーム8aは、圧縮バネ106と平ワッシャー52を介して樹脂製部材7に連結されている。
また、図10に示すように、補強フレーム8aの取付け面側に取付け長穴202aが形成され、補強フレーム8aの樹脂製部材7側に段付きネジ103の段付き部が貫通しない取付け長穴202bが形成されている。補強フレーム8aは、圧縮バネ106と平ワッシャー52を介して樹脂製部材7に連結されている。補強フレーム8b,8cは、樹脂製部材7に連結されていない。このため、スクリーン1は、樹脂製部材7の背面側の補強フレーム8aに吊り下げられた状態で連結されている。
図10に示すように、補強フレーム9の取付け面側に取付け長穴202aが形成され、補強フレーム9の樹脂製部材7側に段付きネジ103の段付き部が貫通しない取付け長穴202bが形成されている。補強フレーム9は、圧縮バネ106と平ワッシャー52を介して樹脂製部材7に連結されている。
上記のように、樹脂製部材7の背面側の補強フレーム9は、樹脂製部材7の背面側の補強フレーム8b,8cに対してZ軸方向に摺動可能に、取付け長穴202a,202b、段付きネジ103、平ワッシャー52および圧縮バネ106を用いて連結されている。
スクリーン1が使用環境の温湿度変化により伸縮した場合、樹脂製部材7は、補強フレーム8aの位置決め用の取り付け穴201を基準位置として、X軸方向に摺動可能な構造となっている。樹脂製部材7は、補強フレーム8b,8cに固定されておらず、また、補強フレーム9は、補強フレーム8b,8cに対してZ軸方向に摺動可能に連結されているため、樹脂製部材7は、補強フレーム8aの位置決め用の取り付け穴201を基準位置として、補強フレーム8,9に対してZ軸方向に摺動可能な構造となっている。
さらに、スクリーン1の背面に樹脂製部材7が固定されるとともに、樹脂製部材7の背面に補強フレーム8が連結されている。これにより、スクリーン1の平面性を保持するための補強構造を実現している。
実施の形態1のような奇数列のマルチスクリーンの場合は、X軸方向の中央に配置されたスクリーン1の背面に連結される補強フレーム8aのX軸方向中心部を樹脂製部材7における摺動の基準位置としている。
次に、X軸方向の中央に配置された投写型映像表示装置300に隣接する両側の投写型映像表示装置300のスクリーン1の背面側の構造について説明する。樹脂製部材7の背面に、補強フレーム8が、補強フレーム8aの取り付け長穴202a,202bに対して、段付きネジC103、平ワッシャー52および圧縮バネ106を用いて連結されている。補強フレーム9は、圧縮バネ106と平ワッシャー52を介して樹脂製部材7に連結されている。補強フレーム8b,8cは、樹脂製部材7に連結されていない。このため、当該スクリーン1は、X軸方向の中央に配置されたスクリーン1と同様に、樹脂製部材7の背面側の補強フレーム8aに吊り下げられた状態で連結されている。
スクリーン1が使用環境の温湿度変化により伸縮した場合、樹脂製部材7の背面側の補強フレーム8aはX軸方向に摺動可能な構造となっている。樹脂製部材7は、補強フレーム8b,8cに固定されておらず、また、補強フレーム9は、補強フレーム8b,8cに対してZ軸方向に摺動可能に連結されているため、樹脂製部材7は、補強フレーム8,9に対してZ軸方向に摺動可能な構造となっている。
さらに、スクリーン1の背面に樹脂製部材7が固定されるとともに、樹脂製部材7の背面に補強フレーム8が連結されている。これにより、スクリーン1の平面性を保持するための補強構造を実現している。
次に、連結機構15について説明する。図9に示すように、連結機構15は、隣接する投写型映像表示装置300において隣接するL型ブロック4,5同士を連結する。連結機構15は、連結金具6と、段付きネジ102と、圧縮バネ105(バネ部材)と、スリーブ50とを備えている。L型ブロック4,5は、断面視にてL字状に形成され、それぞれ反転する形で嵌め合う形状となっている。
連結金具6は、前面部6aと、一対の側面部6b,6cとを備えている。連結金具6は、L型ブロック4,5の背面にそれぞれ固定されている。L型ブロック4側の連結金具6の側面部6cの外面に、段付きネジ102を案内するスリーブ50が配置され、L型ブロック5側の連結金具6の側面部6bの内面に、段付きネジ102のネジ部が螺合されるナット110が配置されている。段付きネジ102は、L型ブロック4側の連結金具6側から圧縮バネ105を介在させて挿入し、L型ブロック5側の連結金具6の側面部6bに配置されたナット110に螺合することで、隣接するスクリーン1同士を連結する構造となっている。段付きネジ102をナット110に螺合させることで、圧縮バネ105は連結金具6同士を引き付ける方向に付勢する。
段付きネジ102は、スクリーン1間の隙間が生じないようにそれぞれ締め付けられ、圧縮バネ105によって一定の力で、隣接するスクリーン1が連結金具6を介して引き付けられる構造となっている。ここで、圧縮バネ105の付勢力は、段付きネジ102の締め付け量に応じて調整可能である。
また、L型ブロック4,5は、スクリーン1と同等の線膨張係数を有する樹脂材料を用いて形成されるため、使用環境の温湿度変化でスクリーン1と同じ挙動を示す。スクリーン1が使用環境の温湿度変化により伸縮した場合、またはスクリーン1の寸法誤差が存在した場合においても、隣接するスクリーン1同士の目地が発生せず、かつ、スクリーン1の平面性を保持することで映像の品位の低下を防ぐことができる。
次に、スクリーン1の詳細な構成について説明する。図11は、スクリーン1の断面図である。図11に示すように、スクリーン1は、透過層811と、透過層812とを含む。
透過層811および透過層812の各々は、透光性を有する。スクリーン1は、着色料が添加された透過層811および拡散剤が添加された透過層812が共押出成型にて形成されている。すなわち、スクリーン1は、着色剤が添加された透過層811および拡散剤が添加された透過層812による2層構成を有する。着色剤が添加された透過層811および拡散剤が添加された透過層812によりスクリーン基材81が構成されている。
透過層811は、着色された着色層である。透過層811は、主面811aを有する。透過層811は、スクリーン1において、透過層811の主面811aがスクリーン1の表面1aとなるように配置されている。
透過層812は、主面812bを有する。透過層812は、スクリーン1において、透過層812の主面812bがスクリーン1の背面1b側となるように配置されている。詳細は後述するが、透過層812は、主面812b側に照射される光を拡散して反射するように構成されている。
スクリーン基材81の表面層には凹凸層82が形成される。すなわち、透過層811の主面811a側には、凹凸層82が形成される。凹凸層82は、可視光の反射を大幅に低減するモスアイ構造を有する。凹凸層82は、光学エンジン3が出射する斜め映像光NLを透過させる構造を有する。
次に、凹凸層82の形成方法について説明する。図12は、凹凸層82の形成方法を説明するための図である。図12を参照して、まず、図12(a)の正弦波LN1に、図12(b)の正弦波LN2を重畳させることにより、図12(c)の非周期曲線LN3が生成される。非周期曲線LN3は、擬似的な非周期的な曲線である。
正弦波LN1は、例えば、振幅が約50マイクロメートルの正弦波である。正弦波LN2は、例えば、振幅が約5マイクロメートルの正弦波である。すなわち、正弦波LN1の振幅は正弦波LN2の振幅の10倍である。
なお、本明細書において、「第1パラメータ値は第2パラメータ値のk(自然数)倍である」旨を示す表現(以下、表現Aという)は、以下の意味を示す。表現Aは、「第1パラメータ値は第2パラメータ値のちょうどk倍である」ことを示す。また、表現Aは、「第1パラメータ値と、第2パラメータ値のk倍の値とは、わずかな値だけ異なる」ことも示す。例えば、表現Aは、「第1パラメータ値と、第2パラメータ値のk倍の値とは、当該第2パラメータ値のk倍の値の10%未満の値だけ異なる」ことを示す。すなわち、本明細書において、表現Aは、「第1パラメータ値は第2パラメータ値の約k倍である」ことを示す。
ここで、表現Aにおいて、第1パラメータ値が正弦波LN1の振幅であり、第2パラメータ値が正弦波LN2の振幅であるとする。この場合、上記の「正弦波LN1の振幅は正弦波LN2の振幅の10倍である」という表現は、「正弦波LN1の振幅と、正弦波LN2の振幅のk倍の値とは、当該正弦波LN2の振幅のk倍の値の10%未満の値だけ異なる」旨、すなわち、「正弦波LN1の振幅は、正弦波LN2の振幅の約10倍である」旨を示す。
なお、正弦波LN1および正弦波LN2の振幅は、上記の値に限定されない。正弦波LN1の振幅は、例えば、10マイクロメートル〜100マイクロメートルの範囲内の値であってもよい。また、正弦波LN2の振幅は、例えば、1マイクロメートル〜10マイクロメートルの範囲内の値であってもよい。この場合においても、正弦波LN1の振幅は正弦波LN2の振幅の10倍である。
また、正弦波LN1の周期は正弦波LN2の周期の10倍である。すなわち、非周期曲線LN3は、振幅および周期の両方が異なる複数の正弦波を組み合わせることにより生成される。当該複数の正弦波は、正弦波LN1および正弦波LN2から構成される。つまり、振幅および周期の両方が異なる複数の正弦波を組み合わせることにより、擬似的な非周期曲線LN3が生成される。そのため、数値制御加工機等において、金型表面を加工するためのプログラムを容易に作成することが可能となる。
なお、振幅および周期の両方に限定されず、正弦波LN1,LN2の振幅および周期の一方のみが異なる構成(以下、構成Aという)としてもよい。構成Aでは、正弦波LN1,LN2の振幅および周期の他方は同じである。すなわち、構成Aでは、非周期曲線LN3は、振幅および周期の一方が異なる複数の正弦波を組み合わせることにより生成される。当該複数の正弦波は、正弦波LN1および正弦波LN2から構成される。
構成Aにおいて、正弦波LN1および正弦波LN2において振幅のみが異なる場合、正弦波LN1の振幅は正弦波LN2の振幅の10倍である。また、構成Aにおいて、正弦波LN1および正弦波LN2において周期のみが異なる場合、正弦波LN1の周期は正弦波LN1の周期の10倍である。
非周期曲線LN3は、算術平均粗さが、数マイクロメートルから数十マイクロメートルの曲線である。算術平均粗さとは、表面(曲線)の粗さを示すパラメータである。具体的には、非周期曲線LN3は、算術平均粗さが1マイクロメートルから100マイクロメートルの範囲内の値で示される曲線である。
なお、非周期曲線LN3は、正弦波LN1,LN2という2つの正弦波を組み合わせたものとしたがこれに限定されない。非周期曲線LN3は、3つ以上の正弦波を組み合わせることにより生成されてもよい。
図12(d)は、非周期曲線LN3の一部を示す、図12(c)の領域R1を拡大して示す図である。非周期曲線LN3に、図12(e)の周期的な周期曲線LN4を重畳させることにより、凹凸曲線LN5が生成される。すなわち、凹凸曲線LN5は、非周期曲線LN3と、周期曲線LN4とを重畳させることにより生成される。
周期曲線LN4は、微細なモスアイ構造を有する曲線である。モスアイ構造とは、可視光の反射を大幅に低減させる構造である。モスアイ構造を有する面は、当該面に照射された光の大部分を透過させる。周期曲線LN4の有する微細なモスアイ構造は、例えば、算術平均粗さが、数十ナノメートルから数百ナノメートルの曲線により構成される構造である。具体的には、周期曲線LN4は、例えば、算術平均粗さが20ナノメートルから900ナノメートルの範囲内の値で示される曲線である。
以上のようにして生成された凹凸曲線LN5は、モスアイ構造を有する。凹凸層82は、凹凸曲線LN5により構成される。具体的には、凹凸層82は、モスアイ構造を有する凹凸曲線LN5により構成される面により形成された層である。したがって、凹凸層82は、モスアイ構造を有する。
なお、凹凸曲線LN5は、以上のようにして作成されるため、凹凸曲線LN5を生成するための加工プログラムを容易に作成することができる。以下においては、凹凸層82を生成するための金型を、凹凸形成用金型ともいう。
なお、凹凸形成用金型は、数値により制御される数値制御加工機により、精密加工を施されることにより作成される。凹凸形成用金型は、透過層811の主面811aを加工するための押出ロール金型である。凹凸形成用金型は、スクリーン基材81を生成するための2層押出成型ラインに設置される。2層押出成型ラインにより生成されたスクリーン基材81の透過層811の主面811aに、凹凸形成用金型を直接押圧するロール転写法により、透過層811の主面811a側に、凹凸層82が形成される。
なお、凹凸層82を形成する方法は、ロール転写法に限定されない。凹凸層82を形成する方法は、例えば、UV(Ultraviolet)硬化樹脂を使用したUV硬化法であってもよい。
再び、図11を参照して、スクリーン基材81の背面層には、反射型フレネルレンズ83が形成されている。
フレネルレンズ83は、XZ面において行列状に配列された複数のプリズム部833から構成されている。各プリズム部833は、反射部831と、光吸収部832とから構成される。すなわち、フレネルレンズ83には、反射部831と光吸収部832とが交互に配置されている。
透過層811の凹凸層82を透過した斜め映像光NLは、透過層811の内部と透過層812の内部とを透過して、各プリズム部833の反射部831に照射される。
反射部831は、光を反射する面で構成されている。各プリズム部833の反射部831は、当該反射部831に照射される斜め映像光NLを、当該斜め映像光NLが示す映像を観察者20(図2参照)が視聴するための視聴位置P1(−Y方向)へ反射させるように構成されている。
なお、フレネルレンズ83における反射部831の位置により、当該反射部831に斜め映像光NLが照射される角度が異なる。そのため、各反射部831は、当該反射部831の位置に応じて、斜め映像光NLを視聴位置P1(−Y方向)へ反射させるように構成される。すなわち、各反射部831の配置角度は、フレネルレンズ83における当該反射部831の位置に応じて、微妙に異なる。
なお、各反射部831の配置角度は異なる構成としたが、これに限定されない。各反射部831の配置角度は全て同じとする構成としてもよい。この構成の場合、各反射部831の配置角度は、例えば、フレネルレンズ83の中央部に配置される反射部831が、斜め映像光NLを視聴位置P1(−Y方向)へ反射させるための配置角度に設定される。光吸収部832は、光を吸収する部材である。
なお、凹凸層82を透過した光は、スクリーン1の表面1aから背面1bへ伝搬する。そのため、各プリズム部833には、スクリーン1の表面1aから背面1bへ伝搬する、凹凸層82を透過した様々な光が照射される。以下においては、スクリーン1の表面1aから背面1bへ伝搬する、凹凸層82を透過した様々な光を、内部透過光ともいう。
各プリズム部833の光吸収部832は、当該光吸収部832に照射される光を吸収する。各プリズム部833の光吸収部832は、内部透過光のうち斜め映像光NL以外の光の少なくとも一部を吸収する。
具体的には、各プリズム部833の光吸収部832は、当該プリズム部833に照射される内部透過光のうち、当該プリズム部833に照射される斜め映像光NL以外の光であって、かつ、当該光吸収部832に照射される光を吸収する。すなわち、各プリズム部833の光吸収部832は、当該プリズム部833に照射される内部透過光のうち、当該プリズム部833に照射される斜め映像光NL以外の光の少なくとも一部を吸収する。
次に、フレネルレンズ83の形成方法について説明する。フレネルレンズ83は、フレネルレンズ金型を用いて、UV硬化法により形成されている。フレネルレンズ金型とは、フレネルレンズ83を形成するための平板状の金型である。
具体的には、UV硬化樹脂をフレネルレンズ金型とスクリーン基材81の透過層812との間に供給した状態で、透光性のあるスクリーン基材81の透過層811面側からの紫外線の照射により、当該UV硬化樹脂を硬化させる。これにより、フレネルレンズ83が形成される。そして、スクリーン基材81の透過層812に、フレネルレンズ83が形成される。
そして、透過層812にフレネルレンズ83が形成されたスクリーン基材81を円筒状に曲げた状態で、アルミ蒸着を行うアルミ蒸着機に設置する。これにより、アルミが蒸着された反射部831が形成される。
次に、アルミが蒸着された面上の一部を黒色化させる。当該黒色化には、黒色塗装、黒色印刷、黒色樹脂の充填等の工程が行われる。これにより、光吸収部832が形成される。
上記のように、スクリーン1は、透光性を有する透過層811および透過層812が押出成型にて形成されている。透過層811は、スクリーン1において、透過層811の主面811aがスクリーン1の表面1aとなるように配置されている。
また、透過層811の主面811a側には、光学エンジン3が出射する斜め映像光を透過させる構造を有する凹凸層82が形成されている。スクリーン1の背面1bには、斜め映像光を、視聴位置P1へ反射させる反射部831が形成されている。
これにより、光学エンジン3が出射する斜め映像光は、凹凸層82を透過する。凹凸層82を透過した斜め映像光は、透過層811および透過層812の内部を透過して、スクリーン1の背面1bへ伝搬する。
また、スクリーン1の背面1bには、斜め映像光を、視聴位置P1へ反射させる反射部831が形成されている。そのため、斜め映像光は、反射部831により反射して、視聴位置P1へ伝搬する。すなわち、反射部831により、斜め映像光を効率的に視聴位置P1へ伝搬することができる。
以上のように、実施の形態1に係るマルチ画面表示装置400では、各投写型映像表示装置300は、スクリーン1と、映像光をスクリーン1に向けて出射する光学エンジン3と、スクリーン1の背面に固定され、かつ、スクリーン1の背面側を補強する樹脂製部材7と、光学エンジン3を内蔵する筐体2に固定され、かつ、樹脂製部材7が摺動可能に連結される補強フレーム8と、スクリーン1の背面において幅方向両端に配置され、かつ、隣接する投写型映像表示装置300のスクリーン1同士を連結するための一対のL型ブロック4,5とを備える。また、マルチ画面表示装置400は、隣接する投写型映像表示装置300において隣接するL型ブロック4,5同士を連結する連結機構15を備える。
したがって、使用環境の温湿度変化によってスクリーン1が伸縮した場合、スクリーン1がL型ブロック4,5を介して幅方向両端側に引っ張られることで、光学エンジン3を内蔵する筐体2に固定される補強フレーム8に対して、樹脂製部材7と、樹脂製部材7に固定されるスクリーン1を摺動させることができる。その結果、隣接するスクリーン1同士の目地が発生することを抑制できる。
さらに、スクリーン1の背面側を樹脂製部材7と補強フレーム8とで補強するため、スクリーン1全体の剛性が向上し、スクリーン1の平面性を保持することができる。以上より、マルチ画面表示装置400において、映像の品位の低下を抑制することができる。
スクリーン1およびL型ブロック4,5は、同等の線膨張係数を有する樹脂材料を用いて形成されるため、使用環境の温湿度変化で、L型ブロック4,5はスクリーン1との間で伸縮差が生じることを抑制できる。
連結機構15は、隣接するL型ブロック4,5にそれぞれ固定される連結金具6と、当該連結金具6同士を引き付ける方向に付勢する圧縮バネ105とを備えるため、圧縮バネ105の付勢力を調整することで、隣接するスクリーン1同士の目地が発生しない程度にバランスよく、隣接するスクリーン1同士を引き付ける力を調整できる。
樹脂製部材7およびスクリーン1は、補強フレーム8に対してX軸方向(水平方向)およびZ軸方向(鉛直方向)に摺動可能に構成されるため、スクリーン1の伸縮に起因して発生した応力を緩和することができる。これにより、スクリーン1の平面性を保持して画面歪みおよびフォーカスずれのない高品位な映像を提供することが可能となる。
また、スクリーン1に対し斜めに映像光が入射される構成において、視聴位置に向かう映像光の光量の低下を抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、スクリーン1は、上記のように構成される。そのため、光学エンジン3が出射した斜め映像光の大部分は、凹凸層82が有するモスアイ構造により、一定の反射防止効果を得て、スクリーン1の内部を効率良く透過する。斜め映像光は、透過層811および透過層812の内部を透過した後、フレネルレンズ83の反射部831により、観察者20に向けて、効率良く反射される。
そして、当該斜め映像光は、再び、凹凸層82の主面(ベース面)を透過する。これにより、斜め映像光が示す映像には、所定の視野角が付与される。その後、斜め映像光は、モスアイ構造を有する凹凸層82の界面により、一定の反射防止効果を得て、観察者20に向けて、効率良く出射される。
一方、光学エンジン3が出射した斜め映像光の一部の界面反射損失である迷光成分Lb1は、凹凸層82の主面(ベース面)により、所定の発散角を持って上方に拡散反射される。そのため、迷光成分Lb1による反射像は、天井面TJ10上に結像しにくい。その結果、迷光成分Lb1は、迷光として認識されにくいという効果がある。
また、明るい環境下においては、スクリーン1の表面層にある凹凸層82が有する微細なモスアイ構造による一定の反射防止効果により、外光の反射が抑えられる。明るい環境下とは、日中、外光照明のある環境等である。
さらに、例えば、天井照明などの上方から入射する外光が、スクリーン1の内部に透過した外光成分は、着色剤の添加された透過層811を透過することにより光量が減少する。また、当該外光成分は、拡散剤の添加された透過層812を拡散透過した後、背面層のフレネルレンズ83の光吸収部832により、当該外光成分の大部分は吸収される。
さらに、光吸収部832に吸収されなかった残りの外光成分は、再び、拡散剤の添加された透過層812の拡散透過作用と着色剤の添加された透過層811の減光作用とにより微弱な光となる。また、当該残りの外光成分は、凹凸層82の主面(ベース面)により、所定の発散角を持って拡散される。そのため、映像のコントラストの低下を抑制することが可能となる。
以上により、明るい環境下においても、高輝度、高コントラストおよび高解像度の映像を提供することができる。
従来、背面投写型表示装置において、映像を結像表示する透過型スクリーン部のみを壁面から露出させ、その他の部分を壁面内に埋め込む構成とした場合、背面投写型表示装置から排出される熱が壁面内の半密閉空間内を循環することで、熱が籠もり、背面投写型表示装置が有する冷却機構だけでは十分に冷却できないという問題点があった。
また、背面投写型映像表示装置の背面側にメンテナンスのためにスペースを設けた場合であっても、当該スペースに排気された熱が、背面スペースの半密閉空間内を循環することで熱が籠もり、背面投写型表示装置が有する冷却機構だけでは十分に冷却できないという問題点があった。これらについては、背面投写型映像表示装置を複数組み合わせて大画面を構成するマルチ画面表示装置においても、同様の問題点があった。
投写型映像表示装置300では、スクリーン1の表面側である室内に光学エンジン3を配置することが可能となる。室内において温湿度を十分に管理することで、投写型映像表示装置300が備える冷却機構30だけで発熱部である光学エンジン3を十分に冷却することができる。
<実施の形態2>
次に、実施の形態2に係るマルチ画面表示装置400Aについて説明する。図13は、実施の形態2に係るマルチ画面表示装置400Aの斜視図であり、図14は、マルチ画面表示装置400Aの背面図であり、図15は、図14のI-I線断面図である。ここで、図14のH-H線断面図は図9と同じ構造であるため図示しない。なお、実施の形態2において、実施の形態1で説明したものと同一の構成要素については同一符号を付して説明は省略する。
図13に示すように、実施の形態2に係るマルチ画面表示装置400Aでは、投写型映像表示装置300を複数(例えば2つ)組み合わせて大画面を構成したものである。
図14において黒丸部分は、補強フレーム8と、スクリーン1および筐体2との連結部を示している。また、図14における連結部は、取付け穴200,201、取付け長穴202のみ示す。
図14に示すように、一方(例えば、−X側)の投写型映像表示装置300において、X軸方向の中央部に配置される補強フレーム8cの上端部を、スクリーン1および樹脂製部材7におけるX軸方向およびZ軸方向の摺動の基準位置とするため、補強フレーム8cの上端部に1つの取付け穴201が形成されている。補強フレーム8cは、取付け穴201、段付きネジ103、平ワッシャー52および圧縮バネ106を用いて樹脂製部材7に連結されている。
図14と図15に示すように、補強フレーム8aは、X軸方向に延びる取り付け長穴202a,202b、段付きネジ103、平ワッシャー52および圧縮バネ106を用いて樹脂製部材7に連結されている。このため、スクリーン1は、樹脂製部材7の背面側の補強フレーム8aに吊り下げられた状態で連結されており、スクリーン1および樹脂製部材7は、補強フレーム8aに対してX軸方向に摺道可能である。
補強フレーム8cは、Z軸方向に延びる取り付け長穴202a,202b、段付きネジ103、平ワッシャー52および圧縮バネ106を用いて樹脂製部材7に連結されている。また、他方(X側)の投写型映像表示装置300のスクリーン1において、補強フレーム8c,8dは樹脂製部材7に連結されない。スクリーン1は、前記基準位置を起点としてX方向およびZ方向に摺動する構造であるため、使用環境に温湿度変化が生じた場合に、隣接するスクリーン1同士の目地が発生することを抑制できる。
以上のように、実施の形態2に係るマルチ画面表示装置400Aにおいても、実施の形態1の場合と同様の効果を奏する。
<実施の形態3>
次に、実施の形態3に係るマルチ画面表示装置について説明する。図16は、実施の形態3の図15相当図である。なお、実施の形態3において、実施の形態1,2で説明したものと同一の構成要素については同一符号を付して説明は省略する。
実施の形態3に係るマルチ画面表示装置においては、樹脂製部材17および補強フレーム18は中空構造に形成されている。樹脂製部材17は、中空構造に形成され、スクリーン1の背面にUV接着等で固定されている。補強フレーム18は、アルミ等を用いて中空構造に形成されており、強固で軽量に形成されている。また、補強フレーム18は、樹脂製部材17の外形と嵌合する形状となっている。
次に、図16を用いて、樹脂製部材17と補強フレーム18cの連結構造について説明する。ここで、樹脂製部材17と、補強フレーム18における補強フレーム18c以外の部分の連結構造は、樹脂製部材17と補強フレーム18cの連結構造とほぼ同様の構造であるため、説明を省略する。
図16に示すように、補強フレーム18cに取付け穴202aが形成され、樹脂製部材17において、取付け穴202aと対応する位置に段付きネジ103の段付き部が貫通しない取り付け穴202bが形成されている。補強フレーム18cは、樹脂製部材17の外形に嵌合された状態で、圧縮バネ106と平ワッシャー52を介して樹脂製部材17に連結されている。
以上のように、実施の形態3に係るマルチ画面表示装置では、樹脂製部材17および補強フレーム18は中空構造を有するため軽量化することができ、ひいてはマルチ画面表示装置の軽量化を図ることが可能となる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 スクリーン、2 筐体、3 光学エンジン、4 L型ブロック、5 L型ブロック、6 連結金具、7 樹脂製部材、8 補強フレーム、15 連結機構、17 樹脂製部材、18 補強フレーム、105 圧縮バネ、300 投写型映像表示装置、400 マルチ画面表示装置、400A マルチ画面表示装置。

Claims (5)

  1. 前面投写型の投写型映像表示装置を複数組み合わせて大画面を構成するマルチ画面表示装置であって、
    各前記投写型映像表示装置は、
    スクリーンと、
    映像光を前記スクリーンに向けて出射する光学エンジンと、
    前記スクリーンの背面に固定され、かつ、前記スクリーンの背面側を補強する第1補強部材と、
    前記光学エンジンを内蔵する筐体に固定され、かつ、前記第1補強部材が連結される第2補強部材と、
    前記スクリーンの背面において幅方向両端に配置され、かつ、隣接する投写型映像表示装置のスクリーン同士を連結するための一対の連結部材と、
    を備え、
    前記スクリーンが伸縮した場合に、前記第1補強部材が前記第2補強部材に対して摺動可能に構成されており、
    前記マルチ画面表示装置は、
    隣接する前記投写型映像表示装置において隣接する前記連結部材同士を連結する連結機構を備える、マルチ画面表示装置。
  2. 前記スクリーンおよび前記連結部材は、同等の線膨張係数を有する樹脂材料を用いて形成される、請求項1記載のマルチ画面表示装置。
  3. 前記連結機構は、隣接する前記連結部材にそれぞれ固定される連結金具と、当該連結金具同士を引き付ける方向に付勢するバネ部材とを備える、請求項1または請求項2記載のマルチ画面表示装置。
  4. 前記第1補強部材および前記スクリーンは、前記スクリーンが伸縮した場合に前記第2補強部材に対して水平方向および鉛直方向に摺動可能に構成される、請求項1〜3のいずれか1つに記載のマルチ画面表示装置。
  5. 前記第1補強部材および前記第2補強部材は中空構造を有する、請求項1〜4のいずれか1つに記載のマルチ画面表示装置。
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