JP6238604B2 - 放射線撮像システム - Google Patents

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Description

本発明は、医療診断における一般撮影などの静止画撮影や透視撮影などの動画撮影に好適に用いられる放射線撮像システムに関する。
現在、X線による医療画像診断や非破壊検査に用いる撮影装置として、半導体材料によって形成された平面検出器(Flat Panel Detector、以下FPDと略す)を用いた放射線撮像装置が普及している。このような放射線撮像装置は、例えば医療画像診断においては、一般撮影のような静止画撮影や、透視撮影のような動画撮影のデジタル撮像装置として用いられている。このような撮像装置では、X線発生装置とFPDの同期を行う構成が一般的である。しかしながら、FPDの設置時にX線発生装置とのつなぎこみが必要であり、設置場所が制限されるという課題がある。
特許文献1では、放射線画像撮影前に、全てのスイッチ手段をオフ状態とした状態で読み出し回路に周期的に読み出し動作を行わせる。そして、スイッチ手段を介して放射線検出素子からリークした電荷をリークデータに変換する処理と各放射線検出素子のリセット処理とを交互に繰り返し行わせ、読み出したリークデータに基づいて放射線の照射開始を検出する。
特開2012−191599号公報
放射線の照射を検知して撮影動作に移行する構成では、放射線の照射が実際に開始されてから放射線撮像装置で放射線の照射開始を検知するまでに、時間がかかることがある。従って、その間に読み出し処理やリセット処理を行った画素において発生した有用な電荷の一部が、信号線に流出し、画像に線欠陥を生じる可能性がある。
そこで特許文献1では、放射線撮影装置の信号線の延在方向における画像データのプロファイルを解析して欠損を生じている画像データの範囲を特定し、特定した範囲の画像データを修復している。この方法により、画像に線欠陥が不可避的に発生してしまうとしても、それを適切に修復して、線欠陥が写り込んでいない放射線画像を的確に生成することができる。
しかしながら、放射線撮像装置から読み出した画像データには、読み出し処理やリセット処理に伴うゲイン成分の低下に加え、暗電流等により生じるオフセット成分が加算されている。このオフセット成分を無視して画像の修復を行うと、補正後の画像にアーチファクトを生じるという課題がある。すなわち、オフセット補正係数とゲイン補正係数を算出した上で補正を行う必要がある。ところが、画像のプロファイルからは、オフセット補正係数とゲイン補正係数を算出できないという課題が発見された。
本発明の目的は、補正係数を算出することにより、良好な画質を取得できる放射線撮像システムを提供することである。
本発明の放射線撮像システムは、行列状に配置され、放射線を電荷に変換して画素値を出力する複数の画素を含み、画像情報を出力する検出部と、放射線の照射を示す信号が入力されるまでの間、前記複数の画素に対してリセット動作を行わせ、前記放射線の照射を示す信号が入力されると、前記複数の画素に対してリセット動作を停止させて電荷の蓄積動作を行わせ、その後、前記放射線の照射が終了すると、前記複数の画素の画素値の読み出し動作を行わせることにより、前記放射線の照射に応じた画像情報を出力させる駆動制御手段と、前記検出部により出力された前記画像情報を基に補正係数を算出する補正係数取得手段と、前記補正係数取得手段により算出された前記補正係数を用いて、前記検出部により出力された前記画像情報を補正する画像補正手段とを有し、前記補正係数取得手段は、前記放射線の照射が開始された後に前記リセット動作が行われた行に属する画素の第1の画素値と、前記放射線の照射が開始された後に前記リセット動作が行われていない行に属し、前記第1の画素値の画素と同じ列に属する画素の第2の画素値とを値の対とし、互いに異なる列に属する前記値の対を複数用いて、前記補正係数を算出することを特徴とする。
補正係数を算出して画像情報を補正することにより、良好な画質を取得できる放射線撮像システムを提供することができる。
第1の実施形態に係る撮像システムのブロック図である。 二次元検出部の等価回路図である。 撮像システムの動作を示すフローチャートである。 二次元検出部の駆動タイミング図である。 二次元検出部におけるアーチファクトを示す図である。 補正係数取得手段における補正係数の算出方法を示す図である。 オフセット補正係数とゲイン補正係数の算出方法を示す図である。 画像補正手段における画像の補正方法を示す図である。 第2の実施形態に係る補正係数の算出方法を示す図である。 第3の実施形態に係る撮像システムのブロック図である。 二次元検出部の等価回路図である。 アーチファクトの形状及び幅を推定する方法を示す図である。 補正係数取得手段における異常値の除去方法を示す図である。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る放射線撮像システムの構成例を示すブロック図である。放射線は、放射線崩壊によって放出される粒子(光子を含む)の作るビームであるα線、β線、γ線などの他に、同程度以上のエネルギーを有するビーム、例えばX線や粒子線、宇宙線なども、含まれるものとする。以下、放射線がX線の場合を例を示す。放射線撮像システムは、X線発生装置201、X線制御装置202、コンピュータ206、及びX線撮像装置203を有する。X線撮像装置203は、二次元検出部205及び駆動制御手段204を有する。コンピュータ206は、補正係数取得手段207及び画像補正手段208を有する。
X線制御装置(放射線制御装置)202は、X線発生装置201に対してX線の照射を制御する。X線発生装置201は、X線制御装置202の制御により、被写体を介してX線撮像装置203に対して、X線を照射(曝射)する。二次元検出部205は、X線を検出する素子をX列×Y行の二次元行列状に配置したセンサであり、駆動制御手段204の制御により、X線の照射に応じた画像情報をコンピュータ206に出力する。二次元検出部205の構成は、後に図2を参照しながら詳細に述べる。補正係数取得手段207は、二次元検出部205から入力した画像情報を基に補正係数を算出し、画像補正手段208に出力する。画像補正手段208は、補正係数取得手段207から入力した補正係数を用いて、二次元検出部205から入力した画像情報を補正する。駆動制御手段204は、コンピュータ206から要求された駆動方法で二次元検出部205の動作を制御し、X線制御装置202が出力したX線の照射を示す信号を基に、二次元検出部205の駆動方法を変更する。
図2は、二次元検出部205の構成例を示す回路図である。二次元検出部205は、垂直駆動回路114、検出部112、バイアス電源部103、読み出し回路113、出力バッファアンプ109及びアナログ/デジタル(A/D)変換器110を有する。二次元検出部205は、放射線を検出する素子(画素)を2次元行列状に配置したセンサであり、放射線を検出して画像情報を出力する。図2では、説明の簡便化のために、3行×3列の画素を有する検出部112の例を示す。しかしながら、実際の二次元検出部205はより多画素であり、例えば17インチの場合、約2800行×約2800列の画素を有している。
検出部112は、行列状に配置された複数の画素を有する。各画素は、放射線又は光を電荷に変換する変換素子S11〜S33と、変換素子S11〜S33の電荷に応じた電気信号を出力するスイッチ素子T11〜T33とを有し、画素値を出力する。変換素子S11〜S33は、間接型の変換素子又は直接型の変換素子であり、照射された放射線を電荷に変換する。間接型の変換素子S11〜S33は、放射線を光に変換する波長変換体と、その光を電荷に変換する光電変換素子とを有する。直接型の変換素子S11〜S33は、放射線を直接電荷に変換する。照射された光を電荷に変換する光電変換素子としては、ガラス基板等の絶縁性基板上に配置されアモルファスシリコンを主材料とするMIS型フォトダイオードを用いることができる。また、光電変換素子は、PIN型フォトダイオードでもよい。
スイッチ素子T11〜T33は、制御端子と2つの主端子を有するトランジスタであり、薄膜トランジスタ(TFT)が好ましい。変換素子S11〜S33は、それぞれ、一方の電極がスイッチ素子T11〜T33の2つの主端子の一方に電気的に接続され、他方の電極が共通のバイアス線Bsを介してバイアス電源部103と電気的に接続される。バイアス電源部103は、バイアス線Bsにバイアス電圧Vsを供給する。1行目の複数のスイッチ素子T11〜T13は、それらの制御端子が1行目の駆動線Vg1に共通に電気的に接続される。2行目の複数のスイッチ素子T21〜T23は、それらの制御端子が2行目の駆動線Vg2に共通に電気的に接続される。3行目の複数のスイッチ素子T31〜T33は、それらの制御端子が3行目の駆動線Vg3に共通に電気的に接続される。垂直駆動回路114は、例えばシフトレジスタであり、駆動線Vg1〜Vg3を介して、駆動信号をスイッチ素子T11〜T33に供給することにより、スイッチ素子T11〜T33の導通状態を行単位で制御する。
1列目の複数のスイッチ素子T11〜T31は、それぞれ、一方の主端子が変換素子S11〜S31に接続され、他方の主端子が1列目の信号線Sig1に電気的に接続されている。1列目のスイッチ素子T11〜T31が導通状態である間に、1列目の変換素子S11〜S31の電荷に応じた電気信号が、信号線Sig1を介して読み出し回路113に出力される。2列目の複数のスイッチ素子T12〜T32は、それぞれ、一方の主端子が変換素子S12〜S32に接続され、他方の主端子が2列目の信号線Sig2に電気的に接続されている。2列目のスイッチ素子T12〜T32が導通状態である間に、2列目の変換素子S12〜S32の電荷に応じた電気信号が、信号線Sig2を介して読み出し回路113に出力される。3列目の複数のスイッチ素子T13〜T33は、それぞれ、一方の主端子が変換素子S13〜S33に接続され、他方の主端子が3列目の信号線Sig3に電気的に接続されている。3列目のスイッチ素子T13〜T33が導通状態である間に、3列目の変換素子S13〜S33の電荷に応じた電気信号が、信号線Sig3を介して読み出し回路113に出力される。列方向に複数配列された信号線Sig1〜Sig3は、複数の画素から出力された電気信号を並列に読み出し回路113に出力する。
読み出し回路113は、信号線Sig1〜Sig3の電気信号をそれぞれ増幅する増幅回路106を信号線Sig1〜Sig3毎に設けている。各増幅回路106は、積分アンプ105と、可変ゲインアンプ104と、サンプルホールド回路107とを有する。積分アンプ105は、信号線Sig1〜Sig3の電気信号を増幅する。可変ゲインアンプ104は、積分アンプ105からの電気信号を可変ゲインで増幅する。サンプルホールド回路107は、可変ゲインアンプ104で増幅された電気信号をサンプルしホールドする。積分アンプ105は、信号線Sig1〜Sig3の電気信号を増幅して出力する演算増幅器121と、積分容量122と、リセットスイッチ123とを有する。積分アンプ105は、積分容量122の値を変えることにより、ゲイン(増幅率)を変更することが可能である。各列の演算増幅器121は、それぞれ、反転入力端子が信号線Sig1〜Sig3に接続され、正転入力端子が基準電圧Vrefの基準電源部111に接続され、出力端子が増幅された電気信号を出力する。基準電源部111は、各演算増幅器121の正転入力端子に基準電圧Vrefを供給する。積分容量122は、演算増幅器121の反転入力端子と出力端子の間に配置される。サンプルホールド回路107は、制御信号SHのサンプリングスイッチ124と、サンプリング容量125とを有する。また、読み出し回路113は、各列のスイッチ126と、マルチプレクサ108とを有する。マルチプレクサ108は、各列のスイッチ126を順次導通状態することにより、各増幅回路106から並列に出力される電気信号を順次、出力バッファアンプ109にシリアル信号として出力する。出力バッファアンプ109は、電気信号をインピーダンス変換して出力する。アナログ/デジタル(A/D)変換器110は、出力バッファアンプ109から出力されたアナログ電気信号をデジタル電気信号に変換し、画像情報として図1のコンピュータ206に出力する。
垂直駆動回路114は、図1の駆動制御手段204から入力された制御信号D−CLK,OE,DIOに応じて、スイッチ素子T11〜T33を導通状態にする導通電圧と非道通状態とする非導通電圧を有する駆動信号を、各駆動線Vg1〜Vg3に出力する。これにより、垂直駆動回路114は、スイッチ素子T11〜T33の導通状態及び非導通状態を制御し、検出部112を駆動する。制御信号D−CLKは、垂直駆動回路114として用いられるシフトレジスタのシフトクロックである。制御信号DIOは、垂直駆動回路114のシフトレジスタの転送パルスである。制御信号OEは、垂直駆動回路114のシフトレジスタの出力イネーブル信号である。以上により、垂直駆動回路114は、駆動の時間と走査方向を設定する。また、駆動手段204は、制御信号RC、制御信号SH、及び制御信号CLKを読み出し回路113に出力することによって、読み出し回路113の各構成要素の動作を制御する。制御信号RCは、積分アンプ105のリセットスイッチ123の動作を制御するための信号である。制御信号SHは、サンプルホールド回路107のサンプリングスイッチ124を制御するための信号である。制御信号CLKは、マルチプレクサ108の動作を制御するためのクロック信号である。
図3は図1の放射線撮像システムの制御方法を示すフローチャートであり、図4はその制御方法のタイミングチャートである。ステップS301では、駆動制御手段204は、X線の照射が開始されたか否かを判定する。X線発生装置201は、X線制御装置202からX線の照射を示す信号を入力するとX線を照射する。駆動制御手段204は、X線制御装置202からX線の照射を示す信号を入力するとX線の照射が開始されたと判定し、X線の照射を示す信号を入力しない場合にはX線の照射が開始されていないと判定する。X線の照射が開始された場合にはステップS303に進み、X線の照射が開始されていない場合にはステップS302に進む。ステップS302では、検出部112は、駆動制御手段204の制御により、図4に示すように、駆動線Vg1〜VgYを順に導通電圧にし、スイッチ素子T11〜T33等を順に行単位で導通状態にする。これにより、暗電流の電荷蓄積により生じた変換素子S11〜S33等の電荷をリセットするリセット動作(以下、空読みと称する)が、先頭の1行目から最終のY行目まで順に行われる。その後、ステップS301に戻る。検出部112は、X線の照射前に、暗電流によって生じた変換素子S11〜S33等の電荷のリセットを行うリセット動作を繰り返し行う。空読みは、先頭の1行目から最終のY行目まで順に行われ、最終のY行目に到達すると先頭の1行目に戻り、X線開始が判定されるまで、繰り返し行われる。X線照射開始が判定されると、空読みが停止される。例えば、空読みが停止された行がN行目である。
ステップS303では、駆動制御手段204は、X線の照射が終了したか否かを判定する。例えば、駆動制御手段204は、X線照射開始の判定時刻から所定時間(X線照射期間)経過後に、X線照射終了を判定する。また、駆動制御手段204は、X線制御装置202からX線の照射を示す信号が入力されなくなった場合にX線の照射が終了されたと判定してもよい。X線の照射が終了した場合にはステップS305に進み、X線の照射が終了していない場合にはステップS304に進む。ステップS304では、検出部112は、駆動制御手段204の制御により、電荷の蓄積動作を行う。その後、ステップS303に戻る。電荷の蓄積動作は、図4に示すように、全ての駆動線Vg1〜VgYを非導通電圧にし、全ての画素のスイッチ素子T11〜T33等を非導通状態にして、X線の照射に応じた電荷を変換素子S11〜S33等に蓄積する動作である。X線の照射が終了するまで、変換素子S11〜S33等において電荷の蓄積動作が行われる。
ステップS305では、検出部112は、駆動制御手段204の制御により、X線の照射に応じた画素の電荷の画素値を読み出す本読み出し動作を行う。本読み出し動作では、駆動線Vg1〜VgYが順次、導通電圧のパルスになり、スイッチ素子S11〜S33等が行単位で順次、導通状態になり、先頭行の画素から最終行の画素まで行単位で順番に信号線Sig1〜Sig3等に電気信号が出力される。A/D変換器110は、先頭行から最終行までの画素の画像情報をコンピュータ206に出力する。
理想的には、X線発生装置201が実際にX線を照射する前に、駆動制御手段204がX線制御装置202が出力したX線の照射を示す信号を用いてX線開始判定を完了させ、空読み動作から電荷蓄積動作に移行していることが望ましい。しかしながら、装置間の通信速度や、X線開始判定に要する時間によっては、空読み動作から電荷蓄積動作に移行する前にX線の照射が開始されてしまう場合がある。このような場合、X線の照射が開始された後に空読みを行った行の画像にアーチファクトが生じるという課題がある。すなわち、空読み停止行N付近の行の変換素子S11〜S33等では、X線照射に応じた電荷が発生した後に、その電荷が空読みによりリセットされるため、リセットにより失われた電荷に応じたアーチファクトが発生する。
図5は、空読み動作から電荷蓄積動作に移行する前にX線の照射が開始されたときに生じるアーチファクトの例を示す図である。X線が実際に照射が開始されたstartの時刻から空読み動作が停止されたstopの時刻までの間で、空読み動作が行われた行は、その間に蓄積した電荷を失う。この時、失う電荷の量は、画素値に比例した値となる。すなわち、画素値のゲインの低下によるアーチファクトが発生する。また、この時に失う電荷は、X線波形の積分値にも比例している。すなわち、アーチファクトの量とX線波形の積分値には、相関関係がある。
単純化のため、X線を矩形波で近似した場合、X線波形の積分値は一定の傾きを持つ直線となる。従って、各列の画素値のゲインは直線的に低下してゆく。このゲインの低下は、アーチファクトの深さdepthと幅widthで表わすことができる。なお、X線が矩形波でない場合については、図12の説明において述べる。また、アーチファクトの幅を算出する方法についても、図12の説明において述べる。以後の説明は、X線が矩形波で近似可能であり、アーチファクトの幅widthが既知であるものとして行う。
次に、空読みを停止した行の前後に注目する。空読みを停止する直前の画素は、X線の照射開始後に空読みが行われているため、空読みにより電荷が失われている。一方、空読みを停止した直後の画素は、X線の照射開始後に空読みが行われていないため、電荷が失われていない。これに対して、画像中のほとんどの領域では、近接した画素の値はほぼ同じであると考えられる。すなわち、空読みによって電荷を失わなければ、空読みを停止する前の行の画素値と停止した後の行の画素値はほぼ同じ値になっていたと考えられる。この両者の関係を利用することで、ゲインの低下量、すなわちアーチファクトの深さdepthを算出することができる。深さdepthを算出する方法については、図6及び図7の説明で述べる。
なお、画像中で被写体の急峻なエッジが重なる領域では、近接した画素の値がほぼ同じにならない。この課題に関しては、図13の説明において述べる。以後の説明は、近接した画素の値がほぼ同じであるものとして行う。
アーチファクトの深さdepthと幅widthが既知であれば、各行の画素値のゲインの低下量は推定可能である。すなわち、画像に生じるゲインの低下を補正することができる。ただし、実際の画像には、暗電流等により画素値にオフセット成分が加算されている点に注意が必要である。このオフセット成分を除去するため、X線の照射後に本読みを行って取得したX線画像から、X線画像の取得前又は取得後に本読みを行って取得したダーク画像を減算することが好ましい。しかしながら、暗電流の時間応答などにより、ダーク画像を減算してもオフセット成分が残ることがある。本発明者は、このオフセット成分を無視してゲインの低下量だけを補正すると、アーチファクトが残るという課題を見出した。すなわち、補正の精度を高めるには、オフセット補正係数とゲイン補正係数を算出した上で補正を行う必要がある。
そこで、補正係数取得手段207は、X線の照射開始後に空読みを行った行に属する画素の第1の画素値と、X線の照射開始後に空読みを行っていない行に属し、第1の画素値の画素と同じ列に属する画素の第2の画素値との対を値を対とする。そして、補正係数取得手段207は、互いに異なる列に属する値の対を複数用いて、画像に生じたアーチファクトに対するオフセット補正係数とゲイン補正係数を算出する。画像補正手段208は、オフセット補正係数とゲイン補正係数を用いて、画像に生じるアーチファクトを補正する。
図6は、補正係数取得手段207の補正係数の算出方法を示す図である。まず、上記の値の対を2組み用いて、値の対の間を結ぶ直線の傾きaと切片bを求める。この傾きaと切片bから、オフセット補正係数とゲイン補正係数を算出することが可能である。具体的な方法については、図7で説明を行うものとする。
値の対を結ぶ直線の傾きaと切片bを求めるには、有効な値の対が2組み以上必要である。ところが、同じ列の異なる行から取り出した対の値は、画素が近接しているため、ほぼ同じとなる。このような場合、傾きa及び切片bの算出精度が著しく低下するという問題がある。従って、互いに異なる列に属する値の対を複数組み用いることが好ましい。
また、「近接した画素の値がほぼ同じ」という仮定を満たすため、第1の画素値の行と第2の画素値の行は、近いほうがよい。特に、X線照射開始後に空読みを行った行と空読みを行っていない行の境界部分、すなわち、空読み停止行Nとその次の行N+1の画素値を用いることが好ましい。その場合、第1の画素値は、空読みを停止した行Nに属する画素の画素値であり、第2の画素値は、空読みを停止した行Nの1行後の行N+1に属する画素の画素値である。
ただし、空読みの停止に伴い、空読み停止行Nの画素値に誤差が生じることがある。そのような場合は、走査方向に対して、空読み停止行Nの前の行と次の行の画素値を用いることが望ましい。その場合、第1の画素値は、空読みを停止した行Nの1行前の行N−1に属する画素の画素値であり、第2の画素値は、空読みを停止した行Nの1行後の行N+1に属する画素の画素値である。
また、一般的に、値の対の数が多いほど補正係数の精度が向上する傾向がある。多数の値の対を取得できる場合は、最小二乗法により直線の傾きaと切片bを求めることが好ましい。このときの値の対は、空読み停止の前後の行の全ての列から取得してもよいし、一部から取得してもよい。
また、補正係数取得手段207は、空読み停止行Nとして、駆動制御手段204が出力した空読みを停止した行の行番号を入力して用いることが好ましい。また、補正係数取得手段207は、そのような行番号の値を転送するプロトコルの実装が難しい場合などは、画像情報を基に空読みを停止した行番号を算出するようにしてもよい。
図7は、複数の値の対を結ぶ直線の傾きaと切片bを基にオフセット補正係数とゲイン補正係数を求める方法を示す図である。図7に示すように、画素値は、暗電流等によるオフセット成分offsetとX線によるゲイン成分gainで構成される。空読み停止行Nの近辺において、第1の画素値D1及び第2の画素値D2は、オフセット成分offsetはほぼ等しい。また、第1の画素値D1は、空読みを行っているため、第2の画素値D2に対して、ゲイン成分gainがG1倍に低下する。第1の画素値D1と第1の画素値D2の画素は近接しているため、もし第1の画素値D1が空読みを行わなければ、第1の画素値D1と第2の画素値D2はほぼ同じであったと考えられる。従って、第1の画素値D1と第2の画素値D2の間の関係は、以下の式(1)で表わされる。
{D2−offset}:1={D1−offset}:G1 (1)
また、図6で示した通り、第1の画素値D1と第2の画素値D2の関係は、以下の式(2)で表わされる。
D2=a×D1+b (2)
以上より、オフセット成分を示すオフセット補正係数offsetとゲイン補正係数G1は、以下の式(3)で表わされる。
offset=b/(1−a)
G1=1/a (3)
図8は、X線が実際に照射された後に空読みを行った行の区間の画素値を補正する方法を示す図である。まず、X線が実際に照射開始された行をstart、空読みを停止した行をstopとする。段差の幅widthについては、図5で説明した通り、既知であるものとする。startとstopとwidthの関係は、以下の式(4)の通りである。
start=stop−width (4)
また、第1の画素値と第2の画素値の境界におけるアーチファクトの深さdepthは、以下の式(5)で表わされる。
depth=1−G1 (5)
図8に示すように、X線が実際に照射開始されてから空読みを行った行の区間、すなわち、y行目(start<y<stop)のアーチファクト量d(y)は、以下の式(6)で表わされる。
width:depth={y−start}:d(y) (6)
式(4)〜(6)より、以下の式(7)が導かれる。
d(y)=(1−G1)×(y−stop+width)/width (7)
y行目の画素値のうち、オフセット成分は減少しないが、ゲイン成分は本来の値の1−d(y)倍になっている。従って、x列y行目の画素値をD(x,y)、アーチファクトを補正した画素値をD’(x,y)とすると、以下の式(8)が成り立つ。
{D’(x,y)−offset}×{1−d(y)}=D(x,y)−offset (8)
X線が実際に照射開始された後に空読みを行っていない行の区間については、アーチファクトは発生しない。従って、二次元検出部205の行数をYとしたとき、補正後の画像D’(x,y)は以下の式(9)で表わされる。
D’(x,y)=D(x,y) (0≦y≦start)
D’(x,y)=D(x,y)+{D(x,y)−offset}
×d(y)/{1−d(y)} (start<y<stop)
D’(x,y)=D(x,y) (stop≦y≦Y−1)
(9)
このようにして、X線が実際に照射開始されてから空読みを行った行の区間の画素値を正確に補正した画像を得ることができる。なお、X線を実際に照射開始してから空読みを停止するまでの間に空読みが先頭行に戻る場合は、以下の式(10)で画像の補正を行う。
D’(x,y)=D(x,y)+{D(x,y)−offset}
×d(y)/{1−d(y)} (0≦y<stop)
D’(x,y)=D(x,y) (stop≦y≦start)
D’(x,y)=D(x,y)+{D(x,y)−offset}
×d(y−Y)/{1−d(y−Y)} (stop<y≦Y−1)
(10)
以上に示した補正方法により、X線が照射開始後に空読みが一周するまでにX線の照射開始を判定することができれば、その間に生じたアーチファクトを補正した画像を取得することができる。すなわち、X線の照射開始を判定するまでの時間制限を大幅に緩和することができる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態は、図6で示した直線の傾きaと切片bを求める方法以外は、第1の実施形態と同様である。図9は、図6に対応し、本発明の第2の実施形態による直線の傾きaと切片bを求める方法を示す図である。以下、本実施形態が第1の実施形態と異なる点を説明する。補正係数取得手段207は、X線の照射開始後に空読みを行った行に属する複数の画素の画素値を、ある関心領域内で平均化した第1の平均値とする。そして、補正係数取得手段207は、X線の照射開始後に空読みを行っていない行に属し、第1の平均値の関心領域と同じ列範囲に属する複数の画素の画素値を関心領域で平均化した第2の平均値とし、第1の平均値と第2の平均値とを値の対とする。そして、補正係数取得手段207は、互いに異なる列範囲に属する値の対を複数用いて、画像に生じたアーチファクトのオフセット補正係数とゲイン補正係数を算出する。本実施形態は、画素値に含まれるノイズが平均化されるため、第1の実施形態と比較して精度の高い値の対を得ることができる。従って、オフセット補正係数とゲイン補正係数の精度が高まるという利点がある。
本実施形態は、第1の実施形態と同様に、同じ列範囲から取得した値の対は、近接しているため、ほぼ同じ値となる。すなわち、傾きaと切片bの算出精度が著しく低下するという課題がある。そこで、互いに重複しない列範囲に属する値の対が2組み以上必要である。ところが、関心領域として画像の一行全体を指定した場合、列範囲が単一になるため、有効な値の対を1組みしか取り出せない。従って、画像の行平均、すなわちプロファイルを解析しても、オフセット補正係数とゲイン補正係数を算出することができないという課題がある。このような理由から、本実施形態では、画像のプロファイルを解析してオフセット補正係数とゲイン補正係数を算出する構成を除外するものとする。
(第3の実施形態)
図10は、本発明の第3の実施形態に係る放射線撮像システムの構成例を示すブロック図である。図10は、図1に対して、検知手段1001を追加したものである。以下、本実施形態が第1の実施形態と異なる点を説明する。検知手段1001は、X線の照射開始及び照射終了を検知し、X線の照射を示す信号を駆動制御手段204に出力する。駆動制御手段204は、X線制御装置202の代わりに、検知手段1001からX線の照射を示す信号を入力し、二次元検出部205の動作を制御する。これにより、X線撮像装置203は、X線制御装置202との接続を行うことなく撮影を行うことができる。
図11は、図10の二次元検出部205の構成例を示す図である。図11は、図2に対して、バイアス電源部103の構成が異なる。バイアス電源部103は、電流−電圧変換回路115及びA/D変換器127を有する。電流−電圧変換回路115は、バイアス線Bsにバイアス電圧Vsを供給しつつ、バイアス線Bsに流れる電流を電圧に変換し、A/D変換器127に出力する。A/D変換器127は、電流情報を有するアナログ電圧値を電流情報を有するデジタル電圧値に変換して出力する。図10の検知手段1001は、A/D変換器127が出力する電流情報を用いてX線の照射開始及び照射終了を検知する。これにより、二次元検出部205以外のX線センサを配置することなく、X線の照射を検知する検知手段1001を実装することができる。
図12は、本実施形態によるアーチファクトの形状及び幅を推定する方法を示す図である。これまでは、図5の説明で示した通り、X線の波形は矩形波であり、アーチファクトの幅widthが既知であるものとしていた。しかし、実際には、X線の照射時間等により、アーチファクトの幅widthは大きく異なる。従って、アーチファクトの幅を正しく推定しなければ、補正誤差が生じることになる。幅を推定する方法として、画像のプロファイルを解析する等の手法が考えられる。しかしながら、画像には被写体の情報が含まれるため、幅の推定は困難である。また、X線の波形は必ずしも矩形波にはならない。特に、X線の照射時間が短い場合は、X線の波形の立ち上がり及び立ち下がりの影響が無視できない。
そこで、本発明者は、画像情報に加えて、X線の照射を示す信号を用いる手法を提案する。この方法では、アーチファクトの幅の推定精度が高まるだけでなく、任意のX線波形により生じるアーチファクトの形状を推定することが可能である。本発明者が実験を行ったところ、画像から失われる信号電荷の量とバイアス線Bsに流れる電流の値が比例関係にあることを発見した。
まず、図8の説明と同様に、補正前の画像をD(x,y)、空読みを停止した行の行番号をstop、オフセット補正係数をoffset、 アーチファクトの深さをdepthとする。また、二次元検出部205の列数をXとする。このとき、y行目の画素値のゲイン成分の総和R(y)は、以下の式(11)で表わされる。
R(y)={D(0,y)−offset}+{D(1,y)−offset}
+・・・+{D(X−1,y)−offset}
=ΣD(x,y)−offset×X (11)
本発明者は、y行目の画素値のゲイン成分の総和であるR(y)と、y行目を空読みした時のバイアス線Bsの電流であるVs(y)と、y行目のアーチファクト量であるd(y)の間の関係を整理した。その結果、本発明者は、X線波形が矩形波である場合だけでなく、任意のX線波形が照射された場合であっても、以下の式(12)が成り立つことを見出した。ここで、αは比例定数である。
R(y)×d(y)/{1−d(y)}=α×Vs(y) (12)
y=stopにおけるアーチファクト量は、アーチファクトの深さdepthである。これを式(12)に代入すると、以下の式(13)が成り立つ。
R(stop)×d(stop)/{1−d(stop)}=α×Vs(stop)
(13)
式(12)と式(13)を整理して比例定数αを消去すると、式(14)が導かれる。
{1−d(y)}/d(y)=(1−depth)/depth
×Vs(stop)/Vs(y)×R(y)/R(stop)
(14)
また、式(14)より、次式(15)のように、y行目のアーチファクト量d(y)を求めることができる。
d(y)=1/[{Vs(stop)×R(y)×(1−depth)}
/{R(stop)×Vs(y)×depth}+1]
(15)
以上のようにして、任意のX線波形に対して、画像に生じる各行のアーチファクト量d(y)、すなわちアーチファクトの形状を示す形状補正係数列d(y)を算出することができる。X線波形を矩形波で近似しても差し支えない場合は、形状補正係数列d(y)を基に、画像に生じるアーチファクトの幅を示す幅補正係数widthを求めてもよい。例えば、d(y)=0となる行をstart行とする方法が好ましい。
以上の説明では、画像情報に加えて、画素のバイアス線Bsに流れる電流Vs(y)を用いることで、形状補正係数列d(y)及び幅補正係数widthを求めていた。しかしながら、本実施形態はこれに限定されない。例えば、二次元検出部205の一部の画素からX線の照射を示す信号を取り出す構成とし、画像情報に加えて二次元検出部205の一部の画素の信号を用いることで、形状補正係数列d(y)及び幅補正係数widthを求めてもよい。また、二次元検出部205とは別に配置したX線センサからX線の照射を示す信号を取り出す構成とし、画像情報に加えてX線センサからの信号を用いることで、形状補正係数列d(y)及び幅補正係数widthを求めてもよい。
図13(A)〜(C)は、画素値の異常値を除去する方法を示す図である。これまでは、図5の説明で示した通り、画像中のほとんどの領域では、近接した画素の値はほぼ同じであるものと仮定していた。しかし、実際には、この仮定が成り立たない場合がある。例えば、画像中で被写体の急峻なエッジが重なる領域では、エッジの影響により、近接した画素の値がほぼ同じにならない。従って、値の対から傾きaと切片bを算出するときの仮定が成り立たなくなり、傾きaと切片bの推定精度が悪化することがある。
そこで、本発明者は、値の対に対して異常判定を行い、異常が判定された値の対を補正係数の算出に用いない方法を提案する。この方法では、傾きaと切片bの算出に必要な仮定が成り立たなくなる値の対を除去することで、オフセット補正係数やゲイン補正係数などの補正係数を正確に算出することができる。
まず、図13(A)に示すように、第1の画素値と第2の画素値の周辺の画素値の関係に注目する。第1の画素値の付近で被写体が均一であれば、第1の画素値と周辺の画素値はほぼ同じ値となる。ただし、画素値に多少のバラツキが生じる点に注意する必要がある。
第1の画素値が大きいときは、X線の量子ノイズによるバラツキが支配的となり、第1の画素値が小さいときは、システムノイズによるバラツキが支配的となる。第1の画素値と第1の画素値の周辺の画素値の関係が、X線の量子ノイズから予測されるバラツキの量及びシステムノイズから予測されるバラツキの量に収まっている場合がある。その場合、第1の画素値の付近において、「近接した画素の値がほぼ同じ」という仮定が成り立つ状況にあると推定される。これに対して、第1の画素値と第1の画素値の周辺の画素値の関係が、X線の量子ノイズから予測されるバラツキの量及びシステムノイズから予測されるバラツキの量から外れている場合がある。その場合、第1の画素値の付近において、「近接した画素の値がほぼ同じ」という仮定が成り立たない状況にあると推定される。第2の画素値と第2の画素値の周辺の画素値の関係についても同様である。
このような異常な値の対が混入すると、傾きaと切片bの推定精度が悪化する。そこで、補正係数取得手段207は、図13(B)において、値の対の一方の画素値又は両方の画素値が周辺の画素値に対して、X線の量子ノイズ及びシステムノイズから予測されるバラツキの量から外れているとき、値の対を異常と判定する。そして、補正係数取得手段207は、図13(B)のように異常値の値の対を除去し、補正係数を算出する。異常値の値の対は、補正係数の算出に用いない。
以上の説明では、補正係数取得手段207は、値の対の一方の画素値又は両方の画素値が周辺の画素値に対して、X線の量子ノイズ及び/又はシステムノイズから予測されるバラツキの量から外れている場合に、その値の対が異常値であると判定する。しかしながら、本実施形態は、これに限定されない。例えば、補正係数取得手段207は、値の対の一方の画素値又は両方の画素値が飽和している場合に、その値の対が異常値であると判定することができる。また、補正係数取得手段207は、値の対の一方の画素値又は両方の画素値が負の値である場合や、欠陥画素である場合に、その値の対が異常値であると判定することができる。
なお、各実施形態は、例えば図1の駆動制御手段204に含まれるコンピュータがプログラムを実行することによって実現することもできる。また、プログラムをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体又はかかるプログラムを伝送するインターネット等の伝送媒体も本発明の実施形態として適用することができる。また、上記のプログラムも本発明の実施形態として適用することができる。上記のプログラム、記録媒体、伝送媒体及びプログラムプロダクトは、本発明の範疇に含まれる。また、第1〜第3の実施形態から容易に想像可能な組み合わせによる発明も本発明の範疇に含まれる。
上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
204 駆動制御手段、205 二次元検出部、207 補正係数取得手段、208 画像補正手段

Claims (20)

  1. 行列状に配置され、放射線を電荷に変換して画素値を出力する複数の画素を含み、画像情報を出力する検出部と、
    放射線の照射を示す信号が入力されるまでの間、前記複数の画素に対してリセット動作を行わせ、前記放射線の照射を示す信号が入力されると、前記複数の画素に対してリセット動作を停止させて電荷の蓄積動作を行わせ、その後、前記放射線の照射が終了すると、前記複数の画素の画素値の読み出し動作を行わせることにより、前記放射線の照射に応じた画像情報を出力させる駆動制御手段と、
    前記検出部により出力された前記画像情報を基に補正係数を算出する補正係数取得手段と、
    前記補正係数取得手段により算出された前記補正係数を用いて、前記検出部により出力された前記画像情報を補正する画像補正手段とを有し、
    前記補正係数取得手段は、
    前記放射線の照射が開始された後に前記リセット動作が行われた行に属する画素の第1の画素値と、前記放射線の照射が開始された後に前記リセット動作が行われていない行に属し、前記第1の画素値の画素と同じ列に属する画素の第2の画素値とを値の対とし、
    互いに異なる列に属する前記値の対を複数用いて、前記補正係数を算出することを特徴とする放射線撮像システム。
  2. 前記駆動制御手段は、放射線の照射を制御する放射線制御装置が出力した放射線の照射を示す信号を用いて、前記検出部の動作を制御することを特徴とする請求項1記載の放射線撮像システム。
  3. さらに、放射線の照射を検知し、放射線の照射を示す信号を出力する検知手段を有し、
    前記駆動制御手段は、前記検知手段が出力した放射線の照射を示す信号を用いて前記検出部の動作を制御することを特徴とする請求項1記載の放射線撮像システム。
  4. 前記補正係数取得手段は、
    前記放射線の照射が開始された後に前記リセット動作が行われた行に属する複数の画素の画素値を平均化した第1の平均値と、前記放射線の照射が開始された後に前記リセット動作が行われていない行に属し、前記第1の平均値の複数の画素と同じ列に属する複数の画素の画素値を平均化した第2の平均値とを値の対とし、
    互いに異なる列に属する前記値の対を複数用いて、前記補正係数を算出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の放射線撮像システム。
  5. 前記補正係数取得手段は、最小二乗法により前記補正係数を算出することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の放射線撮像システム。
  6. 前記補正係数取得手段は、前記リセット動作を停止した行の行番号を基に前記補正係数を算出することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の放射線撮像システム。
  7. 前記補正係数取得手段は、前記駆動制御手段から前記リセット動作を停止した行の行番号を入力し、前記行番号を基に前記補正係数を算出することを特徴とする請求項6記載の放射線撮像システム。
  8. 前記補正係数取得手段は、前記画像情報を基に前記リセット動作を停止した行の行番号を算出し、前記行番号を基に前記補正係数を算出することを特徴とする請求項6記載の放射線撮像システム。
  9. 前記第1の画素値は、前記リセット動作を停止した行に属する画素の画素値であり、
    前記第2の画素値は、前記リセット動作を停止した行の1行後の行に属する画素の画素値であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の放射線撮像システム。
  10. 前記第1の画素値は、前記リセット動作を停止した行の1行前の行に属する画素の画素値であり、
    前記第2の画素値は、前記リセット動作を停止した行の1行後の行に属する画素の画素値であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の放射線撮像システム。
  11. 前記補正係数は、オフセット補正係数と、ゲイン補正係数と、画像に生じるアーチファクトの幅を示す幅補正係数とを有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の放射線撮像システム。
  12. 前記補正係数は、オフセット補正係数と、ゲイン補正係数と、画像に生じる各行のアーチファクト量を示す形状補正係数列とを有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の放射線撮像システム。
  13. 前記補正係数取得手段は、前記画像情報を基に前記幅補正係数又は前記形状補正係数列を算出することを特徴とする請求項11又は12記載の放射線撮像システム。
  14. 前記補正係数取得手段は、前記画素のバイアス線に流れる電流を基に前記幅補正係数又は前記形状補正係数列を算出することを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項に記載の放射線撮像システム。
  15. 前記補正係数取得手段は、前記値の対が異常値である場合には、前記異常値である前記値の対を除去して、前記補正係数を算出することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の放射線撮像システム。
  16. 前記補正係数取得手段は、前記値の対の一方の画素値又は両方の画素値が周辺の画素値に対して量子ノイズから予測されるバラツキの量から外れている場合に、前記値の対が異常値であると判定することを特徴とする請求項15記載の放射線撮像システム。
  17. 前記補正係数取得手段は、前記値の対の一方の画素値又は両方の画素値が周辺の画素値に対してシステムノイズから予測されるバラツキの量から外れている場合に、前記値の対が異常値であると判定することを特徴とする請求項15又は16記載の放射線撮像システム。
  18. 前記補正係数取得手段は、前記値の対の一方の画素値又は両方の画素値が飽和している場合に、前記値の対が異常値であると判定することを特徴とする請求項15〜17のいずれか1項に記載の放射線撮像システム。
  19. 前記補正係数取得手段は、前記値の対の一方の画素値又は両方の画素値が負の値の場合に、前記値の対が異常値であると判定することを特徴とする請求項15〜18のいずれか1項に記載の放射線撮像システム。
  20. 前記補正係数取得手段は、前記値の対の一方の画素値又は両方の画素値が欠陥画素の場合に、前記値の対が異常値であると判定することを特徴とする請求項15〜19のいずれか1項に記載の放射線撮像システム。
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