JP6238228B2 - レンズ駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レンズ駆動装置に関し、特に、上側板ばねとレンズ保持部材とが機械的に係止されたレンズ駆動装置に関するものである。
昨今、写真や動画の撮影機能を備えた携帯機器が多い。このような携帯機器には被写体の撮影時に撮影画像の焦点を自動で合わせるために、レンズ体を駆動させるレンズ駆動装置が内蔵されている。携帯機器に用いられるレンズ駆動装置としては、下記の特許文献1に記載のレンズ駆動装置が知られている。
以下、図21を用いて、特許文献1に記載のレンズ駆動装置について説明する。図21は、特許文献1に記載のレンズ駆動装置900の構成を示す分解斜視図である。
特許文献1に記載のレンズ駆動装置900は、レンズ体を保持可能なレンズ保持部材912とレンズ保持部材912を光軸方向へ移動可能に支持する付勢部材と付勢部材の一部を固定する固定部材911と、磁石915、コイル913及びヨーク914を有した移動機構910とを備え、付勢部材が上側板ばね916と下側板ばね917とからなる。また、コイル913はレンズ保持部材912の周囲に巻回されており、磁石915の磁界の中に配設されたコイル913に電流を流すことで、コイル913には所定の方向に向いた電磁力が働く。コイル913に働く電磁力により、コイル913が巻回されたレンズ保持部材912は移動させられる。このようにレンズ保持部材912が移動することで、レンズ駆動装置900を搭載した携帯機器は撮影画像の焦点を合わせることができる。また、レンズ駆動装置900は、レンズ保持部材912を上側板ばね916と下側板ばね917とで、初期状態においては中立位置に保持させている。
実用新案登録第3183101号公報
特許文献1に記載のレンズ駆動装置900は、初期状態においては中立位置に保持させるために、上側板ばね916はレンズ保持部材912を上方側へ、下側板ばね917はレンズ保持部材912を下方側へ付勢している。また、上側板ばね916とレンズ保持部材912とが、接着により固定されている。そのため、誤って落としてしまった場合などに衝撃が加わると、上側板ばね916とレンズ保持部材912との接着が剥がれる恐れがある。
本発明は、上述した課題を解決して、上側板ばねとレンズ保持部材との固定部分が外れ難いレンズ駆動装置を提供するものである。
請求項1に記載のレンズ駆動装置においては、レンズ体を保持可能な筒状のレンズ保持部材と、前記レンズ保持部材を収容する筐体を含む固定側部材と、前記レンズ保持部材を光軸方向へ移動可能に支持する付勢部材と、前記レンズ保持部材を光軸方向に沿って移動させる少なくとも磁石及びコイルを有して構成される移動機構とを備え、前記付勢部材は、前記レンズ保持部材の上部に固定される上側板ばねと下部に固定される下側板ばねとからなり、前記上側板ばねは、前記レンズ保持部材に取り付けられる第1部分と、前記固定側部材に固定される第2部分と、前記第1部分と第2部分との間に位置する弾性腕部とを有するレンズ駆動装置において、前記レンズ保持部材は、前記上側板ばねの第1部分を取り付ける取付部を有し、前記取付部は、光軸方向に交差する方向へ延出されたフック部を有し、前記フック部は下面に前記第1部分と係合する受け部を有し、前記フック部の上面には、前記フック部の先端側へ向かって高さが低くなる第1テーパ部が設けられており、前記受け部に前記第1部分が対向した状態で、前記上側板ばねの前記第1部分が前記フック部に取り付けられている、という特徴を有する。
請求項に記載のレンズ駆動装置においては、前記受け部は、光軸方向と直交する平坦面に形成された当接部と、前記当接部に連続するとともに、前記弾性腕部側に向かうにしたがって前記第1部分との間隔が広がるように傾斜する第2テーパ部とを有し、前記当接部と前記第1部分とが係合される、という特徴を有する。
請求項に記載のレンズ駆動装置においては、前記第1部分は、基部と中間部とを有し、前記中間部は、前記基部よりも幅狭でかつ前記弾性腕部よりも幅広に形成され、前記基部と前記弾性腕部との間に位置するとともに、前記弾性腕部に接続する側の前記中間部の一部は前記第2テーパ部の下方に位置している、という特徴を有する。
請求項に記載のレンズ駆動装置においては、前記第1部分の一部は、前記レンズ保持部材に接着されている、という特徴を有する。
請求項に記載のレンズ駆動装置においては、前記第1部分は、前記レンズ保持部材の開口部を挟んで対向する位置にそれぞれ設けられており、前記第1部分に対応して、前記取付部が設けられ、前記取付部に備えられた前記フック部は、それぞれ前記開口部から離れる方向へ延出している、という特徴を有する。
請求項に記載のレンズ駆動装置においては、前記コイルに電流を通電しない初期状態において、前記上側板ばねは前記レンズ保持部材を上方側に付勢していると共に、前記下側板ばねは前記レンズ保持部材を下方側に付勢している、という特徴を有する。
請求項1の発明によれば、受け部に第1部分が対向した状態で、上側板ばねの第1部分がフック部に取り付けられているので、落下による衝撃により接着が剥がれるような破壊は起こり難い。また、受け部で第1部分の浮きを防止して、確実に上側板ばねとレンズ保持部材とを係止することが可能となる。したがって、上側板ばねとレンズ保持部材との係止が外れ難いレンズ駆動装置を提供することができる、という効果を奏する。
また、請求項1の発明によれば、上側板ばねをレンズ保持部材に係合するときに、第1テーパ部に沿って上側板ばねの第1部分を案内させることができるので、製造時に、第1部分をフック部の下方に容易に装着することが可能となる。したがって、組立性を良くすることができる、という効果を奏する。
請求項の発明によれば、受け部に第2テーパ部を設け、上側板ばねを装着するときに、上側板ばねを第2テーパ部で案内することで、上側板ばねの取り付けをより容易ものとすることができる。また、当接部で上側板ばねを押える構成とすることで、取り付け時に位置ズレが発生した場合であっても、上側板ばねの弾性腕部が保持されることが発生しにくく、弾性腕部のばね定数が変化するのを抑制できる、という効果を奏する。
請求項の発明によれば、弾性腕部に接続する側の中間部の一部は第2テーパ部の下方に位置している構成となっているため、上側板ばねの位置ズレが発生しても、弾性腕部が押えられることをより確実に回避でき、位置ズレに伴う弾性腕部のばね定数の変化を抑えることができる。したがって、より動作精度の良いレンズ駆動装置を提供することが出来る、という効果を奏する。
請求項の発明によれば、上側板ばねとレンズ保持部材とが接着によっても固定されることで、上側板ばねとレンズ保持部材とがより確実に固定される。これにより、上側板ばねの光軸方向と直交する水平方向の動きを規制することができるので、上側板ばねによって、適切な付勢力をレンズ保持部材に付与することが可能となる。したがって、さらに動作精度の良いレンズ駆動装置を提供することが出来る、という効果を奏する。
請求項の発明によれば、対向する位置にあるフック部が逆向きであるので、上側板ばねがいずれか一方側に寄って取り付けられ難くなる。これにより、上側板ばねは、光軸方向へより適切な付勢力をレンズ保持部材に付与することが可能となる。したがって、よりさらに動作精度の良いレンズ駆動装置を提供することが出来る、という効果を奏する。
請求項の発明によれば、初期状態において、レンズ保持部材は上側板ばねの付勢力と下側板ばねの付勢力とが釣り合った位置に保持される。レンズ保持部材がこのように保持されることで、レンズ保持部材は初期状態における位置から、光軸方向のどちらの方向にも移動可能である。したがって、レンズ駆動装置が取り付けられた電子機器を用いて撮影する際に、初期状態からのレンズ保持部材の移動量を少なくして、焦点を合わせることができる、という効果を奏する。
以上より、本発明によれば、上側板ばねとレンズ保持部材との固定部分が外れ難いレンズ駆動装置を提供することができる。
第1実施形態におけるレンズ駆動装置100の構成を示す分解斜視図である。 第1実施形態におけるレンズ駆動装置100の外観を示す図であり、図2(a)はレンズ駆動装置100の外観を示す斜視図であり、図2(b)は図2(a)に示すZ1方向側から見た状態のレンズ駆動装置100を示す平面図である。 第1実施形態におけるレンズ保持部材1の外観を示す図であり、図3(a)はレンズ保持部材1の外観を示す斜視図であり、図3(b)は図3(a)に示すZ2方向側から見た状態のレンズ保持部材1を示す斜視図である。 図3(a)に示すA部を拡大して示した斜視図である。 第1実施形態における取付部1aの外観を示す図であり、図5(a)は図4に示すY2方向側から見た状態の取付部1aを示す側面図であり、図5(b)は図4に示すX2方向側から見た状態の取付部1aを示す側面図である。 第1実施形態におけるコイル4がレンズ保持部材1に巻回された状態を示す図であり、図6(a)はコイル4がレンズ保持部材1に巻回された状態を示す斜視図であり、図6(b)は図6(a)に示すZ2方向側から見た状態のコイル4が巻回されたレンズ保持部材1を示す斜視図である。 第1実施形態における上側板ばね5の外観を示す図であり、図7(a)は上側板ばね5の外観を示す斜視図であり、図7(b)は図7(a)に示すB部をZ1方向側から見た状態を示す拡大図である。 第1実施形態における下側板ばね6の外観を示す斜視図である。 第1実施形態における筐体7の外観を示す図であり、図9(a)は筐体7の外観を示す斜視図であり、図9(b)は図9(a)に示すZ2方向側から見た状態の筐体7を示す平面図である。 第1実施形態におけるロアケース8の外観を示す斜視図である。 図2に記載の断面C−Cを示す模式断面図である。 第1実施形態におけるレンズ保持部材1と下側板ばね6との固定状態を示す図であり、図12(a)はレンズ保持部材1と下側板ばね6との固定状態を示す平面図であり、図12(b)は図12(a)に示すE部をX1方向側から見た状態を示す模式側面図である。 第1実施形態における下側板ばね6とロアケース8との連結方法を示す平面図である。 図2に記載の断面D−Dを示す模式断面図である。 第1実施形態におけるレンズ保持部材1と上側板ばね6との固定方法を示す模式図である。 第1実施形態におけるレンズ保持部材1と上側板ばね6との接触状態を示す側面図である。 第1実施形態における中間部5eと第2テーパ部1fとの位置関係を示す平面図である。 図14に示すG部をZ1方向側から見た内壁部7b、コイル4および磁石3の位置関係を示す模式図である。 第1実施形態におけるレンズ保持部材1が上方へ移動した状態のレンズ駆動装置100を示す模式断面図である。 第1実施形態におけるレンズ保持部材1が下方へ移動した状態のレンズ駆動装置100を示す模式断面図である。 特許文献1に記載のレンズ駆動装置900の構成を示す分解斜視図である。
[第1実施形態]
以下に第1実施形態におけるレンズ駆動装置について説明する。
まず始めに本実施形態におけるレンズ駆動装置100の構成について図1ないし図10を用いて説明する。図1は第1実施形態におけるレンズ駆動装置100の構成を示す分解斜視図である。図2は第1実施形態におけるレンズ駆動装置100の外観を示す図であり、図2(a)はレンズ駆動装置100の外観を示す斜視図であり、図2(b)は図2(a)に示すZ1方向側から見た状態のレンズ駆動装置100を示す平面図である。図3は第1実施形態におけるレンズ保持部材1の外観を示す図であり、図3(a)はレンズ保持部材1の外観を示す斜視図であり、図3(b)は図3(a)に示すZ2方向側から見た状態のレンズ保持部材1を示す斜視図である。図4は図3(a)に示すA部を拡大して示した斜視図である。図5は第1実施形態における取付部1aの外観を示す図であり、図5(a)は図4に示すY2方向側から見た状態の取付部1aを示す側面図であり、図5(b)は図4に示すX2方向側から見た状態の取付部1aを示す側面図である。図6は第1実施形態におけるコイル4がレンズ保持部材1に巻回された状態を示す図であり、図6(a)はコイル4がレンズ保持部材1に巻回された状態を示す斜視図であり、図6(b)は図6(a)に示すZ2方向側から見た状態のコイル4が巻回されたレンズ保持部材1を示す斜視図である。図7は第1実施形態における上側板ばね5の外観を示す図であり、図7(a)は上側板ばね5の外観を示す斜視図であり、図7(b)は図7(a)に示すB部をZ1方向側から見た状態を示す拡大図である。図8は第1実施形態における下側板ばね6の外観を示す斜視図である。図9は第1実施形態における筐体7の外観を示す図であり、図9(a)は筐体7の外観を示す斜視図であり、図9(b)は図9(a)に示すZ2方向側から見た状態の筐体7を示す平面図である。図10は第1実施形態におけるロアケース8の外観を示す斜視図である。
レンズ駆動装置100は、図1に示すように、レンズ保持部材1と、筐体7およびロアケース8からなる固定側部材2と、磁石3と、コイル4と、上側板ばね5および下側板ばね6からなる付勢部材30とを備え、図1に示すように、略直方体状に形成され、レンズ保持部材1を光軸方向LDへ移動させることができる。
レンズ保持部材1は合成樹脂材からなり、図3に示すように、レンズ体を保持可能な筒状に形成されている。レンズ保持部材1は、円筒状に形成された筒状部1hを有する。筒状部1hは、両端が開放され中空の開口部1gを有している。なお、開口部1gの内周壁に沿ってレンズ体を保持するためのネジが形成されている。また、筒状部1hの外周面には、外方へ向かって突出したコイル保持部1qが等間隔に4箇所設けられている。なお、本実施形態においては、筒状部1hのX1−X2方向の両側、およびY1−Y2方向の両側に設けられている。また、筒状部1hの一端側(Z1方向側)には、端部の外周面から離れる方向へ延設された上側板ばね配置部1kが設けられている。上側板ばね配置部1kは開口部1gを挟んで対向する位置に1箇所ずつ設けられており、本実施形態においては、X1−X2方向の両端部に1箇所ずつ設けられている。また、レンズ保持部材1は、X1−X2方向の両端部に形成された上側板ばね配置部1kの両側に、図4に示すように、それぞれ取付部1aを有している。取付部1aは、光軸方向LDの一方(Z1方向)に突出し、光軸方向LD(Z1−Z2方向)に交差する方向へ延出されたフック部1bを有している。なお、取付部1aに備えられたフック部1bは、それぞれ開口部1gから離れる方向(図4においてはX2方向)へ延出している。また、フック部1bの上面(Z1方向側の面)には、図5に示すように、フック部1bの先端側へ向かって高さが低くなる第1テーパ部1dが設けられている。また、フック部1bは下面に受け部1cを有し、受け部1cは、光軸方向LDと直交する平坦面に形成された当接部1eと、当接部1eに連続するとともに、当接部1eから離れるほど上方へ傾斜する第2テーパ部1fとを有している。なお、当接部1eは、受け部1cにおいて、隣り合う上側板ばね配置部1k側(図5(b)においてはY1方向側)に設けられ、第2テーパ部1fは当接部1eを挟んで上側板ばね配置部1kの反対側に設けられている。また、図4に示すように、上側板ばね配置部1kは、上面の中央部に直方体状に上方へ突出した規制突起1rを有するとともに、規制突起1rの両側(Y1方向側とY2方向側)に円形の凹形状に形成された凹部1sが一つずつ形成されている。
また、レンズ保持部材1は、図3に示すように、筒状部1hの他端側(Z2方向側)に、端部の外周面から離れる方向へ延設された鍔部1mを有している。鍔部1mは筒状部1hのほぼ全周にわたって設けられている。鍔部1mを含めて筒状部1hの他端側の端面には、下側保持突起1nと巻回用突起1pとが形成されている。下側保持突起1nは、円柱状に光軸方向LDに沿って(Z2方向へ向かって)突出して設けられ、開口部1gを挟んで対向する位置(図3においてはY1方向側とY2方向側)にそれぞれ2箇所ずつ設けられている。また、巻回用突起1pは開口部1gを挟んで対向する位置(図3においてはX1方向側とX2方向側)にそれぞれ1箇所ずつ設けられている。
コイル4は導電性を備えた金属線材からなり、図1に示すように、筒の外周に沿って巻回されたように形成された巻回部4aを有し、金属線材の両側の端部4bは巻回部4aから延出して設けられている。なお、巻回部4aを形成する部分の金属線材は、表面が非導電性の材料により被覆されており、巻回された箇所同士は、金属線材の表面においては絶縁され、コイルに電流を流した場合には、電流は金属線材に沿って周回するように流れる。なお、本実施形態においては、図6に示すように、コイル4はレンズ保持部材1のコイル保持部1qに金属線材が巻かれて形成される。すなわち、レンズ保持部材1の外周に線材が巻かれて巻回部4aが形成される。なお、巻回部4aを上方(Z1方向側)から見たときに、巻回部4aは、第1の長さL1の短辺と、第1の長さL1より長い第2の長さL2の長辺を交互につなげた八角形状に形成されている。巻回部4aの長辺に当たる箇所はコイル保持部1qに接触し、巻回部4aの短辺に当たる箇所は筒状部1hとの間に隙間を有している。また、コイル4の端部4bは、それぞれレンズ保持部材1の巻回用突起1pに巻かれて保持される。巻回用突起1pに巻かれて保持されたコイル4の端部4bの先端は巻回用突起1pに、接着剤等で止められている、金属線材が樹脂に埋め込まれている、等の方法で、巻きつけた金属線材がほつれないようにする手当てが施されている。なお、巻き始めにおいては、巻回用突起1pに接した状態で並べた端部4bの先端部を、巻回用突起1pとともに、その周囲に先端部以外の箇所を巻きつけることで押さえる方法であっても良い。また、巻回用突起1pに巻かれたコイル4の端部4bが、巻回用突起1pの根元部側から延出して巻回部4aと繋がっている。
付勢部材30は、図1に示すように、上側板ばね5と下側板ばね6とからなる。上側板ばね5は金属薄板からなり、図7に示すように、上側第1部分5a(第1部分)と、上側第2部分5b(第2部分)と、上側第1部分5aと上側第2部分5bとの間に位置する上側弾性腕部5c(弾性腕部)とを有する。なお、上側第2部分5bは上側第1部分5aの外側に配置されている。上側第1部分5aは、略長方形状に形成された基部5dと、基部5dの両側に連続して設けられた中間部5eとを有している。基部5dは両側(Y1方向側とY2方向側)に円形の貫通孔である取り付け孔5fを有するとともに、取り付け孔5fに挟まれた部分に切り欠きされた切り欠き部5gを有する。なお、取り付け孔5f同士の間隔は、レンズ保持部材1の凹部1s同士の間隔とほぼ同じであり、切り欠き部5gは規制突起1rを配置可能な大きさに切りかかれている。また、中間部5eは、基部5dよりも幅狭でかつ上側弾性腕部5cよりも幅広に形成されており、基部5dと上側弾性腕部5cとの間に位置する。なお、上側第1部分5aは、レンズ保持部材1の開口部1gの直径と同等の間隔を空けるとともに、切り欠き部5gを互いに逆方向に向けて対向する位置にそれぞれ設けられている。上側第2部分5bは長方形の環状に形成されている。また、上側第2部分5bは、長方形の四隅の部分に、環状の内側へ延設され、略三角形状に形成された固定部5hを有する。上側弾性腕部5cは蛇行した線状に形成され、上側第1部分5aの中間部5eと、上側第2部分5bの固定部5hとを繋いで設けられている。なお、上側弾性腕部5cは弾性を備えており、例えば、上側第2部分5bを固定した場合に、上側弾性腕部5cが撓むことで、上側第1部分5aは上下方向に移動可能である。
下側板ばね6は金属薄板からなり、図8に示すように、線対称形状に形成された第1部材6Aと第2部材6Bとからなり、第1部材6Aと第2部材6Bとを並べて配置することで、長方形の環状に形成される。以下に説明する部位は第1部材6Aと第2部材6Bとの両方にあるものとして、特別に断らない限りは第1部材6Aおよび第2部材6Bを区別することなく、下側板ばね6として説明する。下側板ばね6は、下側第1部分6aと、下側第2部分6bと、下側第1部分6aと下側第2部分6bとの間に位置する下側弾性腕部6cとを有する。なお、下側第2部分6bは下側第1部分6aの外側に配置されている。下側第1部分6aは円弧状に形成され、中央部に長方形の板状に形成された第1保持部6dを有し、両端部に略三角形の板状に形成された第2保持部6eを有する。第2保持部6eは、レンズ保持部材1の下側保持突起1nを挿通可能な第1保持孔6fを、それぞれ有している。下側第2部分6bは両端に平板状に形成された第3保持部6gを有し、第3保持部6gは桟部6hにより連結されている。また、第3保持部6gには、それぞれ貫通孔である第2保持孔6kが形成されている。なお、一端側(Y2方向側)に形成された第2保持孔6kは円形であり、他端側(Y1方向側)に形成された第2保持孔6kは略長方形状に形成されている。下側弾性腕部6cは蛇行した線状に形成され、下側第1部分6aの第2保持部6eと下側第2部分6bの第3保持部6gとを繋いで設けられている。なお、一端側に配置された下側弾性腕部6cと第1保持部6dとの間には、レンズ保持部材1の巻回用突起1pを挿通可能な間隔が取られている。第1部材6Aと第2部材6Bとは、互いの第2保持部6e同士が向き合うように配置され、下側第1部分6aは、直径がレンズ保持部材1の筒状部1hの直径と同程度の円形状を形成する。なお、第1部材6Aの第1保持孔6fと第2部材6Bの第1保持孔6fとの離間距離は、レンズ保持部材1の下側保持突起1n同士の離間距離と同じ距離である。なお、下側弾性腕部6cは弾性を備えており、例えば、下側第2部分6bを固定した場合に、下側弾性腕部6cが撓むことで、下側第1部分6aは上下方向に移動可能である。
固定側部材2は、図1に示すように、ロアケース8および筐体7を含んで形成される。筐体7は磁性を有する金属板からなり、図9に示すように、内部が中空で略直方体状に形成されるとともに、下方が開放されている。筐体7は、環状の外壁部7aと、外壁部7aの内側に位置する4つの内壁部7bと、外壁部7aと内壁部7bとを間隔をあけて連結する天板部7cとを有し、外壁部7aと内壁部7bとは天板部7cに対して垂直で同一な方向(Z2方向)へ突出して設けられている。四方の外壁部7aはそれぞれ交差し、交差する箇所にはそれぞれ角部7dが形成されている。内壁部7bは、外壁部7aの内側であり、角部7dに対向する位置にそれぞれ設けられている。内壁部7bは、Z1−Z2方向からの平面視にて円弧形状をなして配置されている。また、内壁部7bは、天板部7cの一部を板金加工して形成されており、天板部7cの中央には平面視にて内壁部7bがなす円弧形状に沿うように貫通孔部7eが形成されている。貫通孔部7eはレンズ保持部材1の筒状部1hを挿通可能な直径であるとともに、内壁部7bがなす円弧形状の直径はコイル4の巻回部4aの大きさ(対向して配置される短辺間の間隔)よりも小さい。
ロアケース8は合成樹脂材からなり、図10に示すように、下方(Z2方向)から平面視するとその外形は長方形状であり、中央に円形状の貫通孔である開口孔部8aを有した環状に形成されている。ロアケース8は上面の四隅に、それぞれ平面状に形成された載置部8cを有し、載置部8cには、Z1方向へ突出した取り付け突起8bを有している。また、取り付け突起8bは、下側板ばね2の第2保持孔6kに挿通可能な大きさに形成されるとともに、第2保持孔6kの配置に対応して配置されている。また、ロアケース8には金属板材からなる金属部材9が一部露出した状態で埋設されている。ロアケース8の他方側(Y2方向側)に設けられた載置部8cには、金属部材9の一部である第1接続面部9aと第2接続面部9bとが露出して設けられている。第1接続面部9aはX1方向側の載置部8cに露出し、第2接続面部9bはX2方向側の載置部8cに露出しており、第1接続面部9aと第2接続面部9bとは絶縁されている。また、ロアケース8の下面の他方側の端部には、金属部材9の一部である第1接続端子部9cと第2接続端子部9dとが下方へ突出して設けられている。第1接続端子部9cは下面のX1方向側から突出し、第2接続端子部9dは下面のX2方向側から突出して形成されている。なお、第1接続面部9aと第1接続端子部9cとは電気的に接続されるとともに、第2接続面部9bと第2接続端子部9dとは電気的に接続されている。また、ロアケース8の四隅には金属部材9の一部である保持部9eが露出している。保持部9eは第1接続面部9aおよび第2接続面部9bとは絶縁されている。
磁石3は筐体7の内壁部7b、角部7d、および角部7dに連続する外壁部7aに挟まれた空間に配置可能に形成され、図1に示すように、Z1方向から平面視したときに斜辺の長さが等しい略台形の柱状に形成されている。なお、台形の短辺に対応する面を第1面3a、斜辺に対応する面を第2面3b、長辺に対応する面を第3面3cとする。第1面3aは筐体7の角部7dの内面形状に一致するように形成され、第2面3bは外壁部7aの内面形状に一致するように形成され、第3面3cは、台形の長辺に対応する長さが第1の長さL1(図6参照)よりも短く形成されている。
次にレンズ駆動装置100の構造について図6、および図11ないし図17を用いて説明する。図11は図2に記載の断面C−Cを示す模式断面図である。図12は第1実施形態におけるレンズ保持部材1と下側板ばね6との固定状態を示す図であり、図12(a)はレンズ保持部材1と下側板ばね6との固定状態を示す平面図であり、図12(b)は図12(a)に示すE部をX1方向側から見た状態を示す模式側面図である。図13は第1実施形態における下側板ばね6とロアケース8との連結方法を示す平面図である。図14は図2に記載の断面D−Dを示す模式断面図である。図15は第1実施形態におけるレンズ保持部材1と上側板ばね6との固定方法を示す模式図である。図16は第1実施形態におけるレンズ保持部材1と上側板ばね6との接触状態を示す側面図である。図17は第1実施形態における中間部5eと第2テーパ部1fとの位置関係を示す平面図である。
図6に示すように、コイル4はレンズ保持部材1の筒状部1hの周囲に巻かれて巻回部4aを形成するとともに、コイル4の端部4bは巻回用突起1pに巻かれて保持されている。また、図11に示すように、下側板ばね6はレンズ保持部材1の鍔部1mの下部(Z2方向側)に固定される。このとき、図12に示すように、レンズ保持部材1の下側保持突起1nを下側板ばね6の第1保持孔6fに挿通し、下側保持突起1nをかしめる。また、このとき、コイル4の端部4bが巻かれた巻回用突起1pは下側第1部分6aに僅かな隙間を空けて、図12においては、下側第1部分6aのY2方向側に配置される。巻回用突起1pに巻かれたコイル4の端部4bは下側第1部分6aと半田SDにより固定される。したがって、下側板ばね6の第1部材6Aと第2部材6Bとは、それぞれレンズ保持部材1に3箇所で固定される。また、ロアケース8は、図11に示すように、下側板ばね6の下方に配置され、下側板ばね6と連結される。このとき、図13に示すように、下側板ばね6はロアケース8の載置部8c上に載置され、ロアケース8の取り付け突起8bはそれぞれ対応する第2保持孔6kに挿入される。第2保持孔6kに挿入された取り付け突起8bをかしめることで、下側板ばね6の下側第2部分6bとロアケース8とは連結される。また、下側板ばね6は、載置部8c上に載置されることで第1接続面部9aおよび第2接続面部9bに接触するとともに、溶接WPにより固定される。このように、下側板ばね6を介してロアケース8に連結されたレンズ保持部材1は、ロアケース8が動かず固定されるとすると、下側板ばね6の付勢力により下方へ付勢されるとともに、図11に示す光軸方向LD(Z1−Z2方向)へ移動可能に支持される。また、このような構成とすることで、コイル4および下側板ばね6を介して、第1接続端子部9c(図10参照)と第2接続端子部9d(図10参照)とは電気的に接続される。
上側板ばね5は、図14に示すように、筐体7の内側に配置される。このとき、上側板ばね5は、上側第2部分5bが天板部7cと接触するように、筐体7の外壁部7a(図9参照)と内壁部7bとの間に収められる。磁石3は、第1面3aを筐体7の角部7dに接触させるとともに、第2面3b(図1参照)を角部7dの両側に連続する外壁部7aに接触させた状態で、筐体7の4つの角部7dの内側にそれぞれ配置される。また、磁石3は上側板ばね5の固定部5hを筐体7の天板部7cとで挟持した状態で筐体7に接着され固定される。これにより、上側板ばね5は上側第2部分5bが固定側部材2の一部である筐体7に固定される。このように磁石3及び上側板ばね5が固定された筐体7は、レンズ保持部材1を内部に収容するようにロアケース8に重ねて配置される。このとき、筐体7の内壁部7bはレンズ保持部材1の筒状部1hとコイル4との隙間に挿入されるとともに、コイル4は内壁部7bと磁石3との間に挿入される。なお、隣り合う筒状部1h、内壁部7b、コイル4および磁石3はそれぞれ離間している。このように内壁部7b、コイル4および磁石3が配置されることで、本実施形態においては、ヨークとして機能する筐体7、磁石3及びコイル4を有して構成される移動機構50が形成される。また、図11に示すように、レンズ保持部材1の上部に固定される上側板ばね5は、上側第1部分5aに対応してレンズ保持部材1の開口部1gを挟んで対向する位置にそれぞれ設けられた取付部1aに上側第1部分5aが取り付けられる。このように取り付けられた上側板ばね5はレンズ保持部材1を上方側に付勢する。
なお、上側第1部分5aは、取付部1aに取り付けられる際に、図15に示すように、レンズ保持部材1の第1テーパ部1dに当接する。第1テーパ部1dに当接後、上側第1部分5aは下方(Z2方向)へ押圧されるが、上側弾性腕部5c(図7参照)が撓むことで、第1テーパ部1dに沿って、側方の一方側(図15においてはX2方向)へスライドしながら下方へ移動する。上側第1部分5aは第1テーパ部1dに沿って下方へ移動し、第1テーパ部1dを過ぎると、上側第1部分5aを側方の一方側へ押圧する力は無くなる。上側第1部分5aを側方の一方側へ押圧する力が無くなると、上側弾性腕部5cの復帰力により上側第1部分5aは側方の他方側(図15においてはX1方向)へスライドし、フック部1bの下方に配置される。すなわち、フック部1bの下面に設けられた受け部1cに上側第1部分5aが対向した状態で、上側第1部分5aはレンズ保持部材1の受け部1cと係合し、上側板ばね5の上側第1部分5aがフック部1bに取り付けられている。いわゆるスナップインで、上側板ばね5はレンズ保持部材1に固定される。なお、実際には、図16に示すように、受け部1cの一部である当接部1eと上側第1部分5a(中間部5e)とが当接して係合されている。受け部1cの一部である第2テーパ部1fは、上側弾性腕部5c側(図16においてはY2方向側)に向かうにしたがって上側第1部分5aとの間隔が広がるように傾斜しているため、上側第1部分5aとは離間している。また、図17に示すように、上側弾性腕部5cに接続する側の中間部5eの一部は第2テーパ部1fの下方に位置している。また、上側第1部分5aの一部は、レンズ保持部材1に接着されており、本実施形態においては図17に示すF部付近で上側第1部分5aとレンズ保持部材1とを接着している。このようにしてレンズ駆動装置100は形成されている。なお、理解を容易にするために、図16においては、当接部1eが中間部5eとわずかに離れているように図示しているが、実際には当接部1eは中間部5eと接している。
次にレンズ駆動装置100の動作について図11、図14、図18ないし図20を用いて説明する。図18は図14に示すG部をZ1方向側から見た内壁部7b、コイル4および磁石3の位置関係を示す模式図である。図19は第1実施形態におけるレンズ保持部材1が上方へ移動した状態のレンズ駆動装置100を示す模式断面図である。図20は第1実施形態におけるレンズ保持部材1が下方へ移動した状態のレンズ駆動装置100を示す模式断面図である。なお、図19および図20においては、初期状態におけるレンズ保持部材1、コイル4、上側板ばね5および下側板ばね6を破線で示している。
レンズ駆動装置100において、上側板ばね5はレンズ保持部材1を上方側に付勢していると共に、下側板ばね6はレンズ保持部材1を下方側に付勢している。そのため、電力が供給されていない状態、すなわち、コイル4に電流を通電しない初期状態において、図11に示すように、レンズ保持部材1を下方へ付勢する下側板ばね6の付勢力と、レンズ保持部材1を上方へ付勢する上側板ばね5の付勢力と、が釣り合う位置にレンズ保持部材1は位置している。なお、レンズ保持部材1は、下側板ばね6の付勢力および上側板ばね5の付勢力に抗して上下方向(Z1−Z2方向)に移動可能である。すなわち、付勢部材30が、レンズ保持部材1を光軸方向LDへ移動可能に支持している。
内壁部7b、磁石3及びコイル4を有して構成され、レンズ保持部材1を光軸方向LDに沿って移動させる移動機構50は、図14および図18に示すように、同一直線上に内壁部7b、コイル4、磁石3の順番に配置されている。レンズ駆動装置100には、第1接続端子部9c(図10参照)および第2接続端子部9d(図10参照)を介して電力を供給することができ、電力が供給されるとコイル4に電流が流れる。また、磁石3の磁界の向きは、図18に示す矢印Hの方向とする。移動機構50においては、磁石3とコイル4とは対向する位置に配置されている、すなわち磁石3の磁界の中にコイル4が配置されているため、コイル4に電流が流れると、コイル4にはローレンツ力が働く。
レンズ駆動装置100に電力が供給され、例えば、図18に示す矢印Kの方向に電流が流れた場合、コイル4には、図14に示すZ1方向のローレンツ力が働き、コイル4と一体となったレンズ保持部材1は、図19に示すように、下側板ばね6の付勢力に抗して上方向(Z1方向)に移動する。
また、図18に示す矢印Lの方向に電流が流れた場合、コイル4には、図14に示すZ2方向のローレンツ力が働き、レンズ保持部材1は、図20に示すように、上側板ばね5の付勢力に抗して下方向(Z2方向)に移動する。
このようにコイル4に流す電流の向きを変えることで、レンズ保持部材1を光軸方向LDに沿って動作させることができる。なお、実際には、開口部1gに図示しないレンズ体が固定され、レンズ保持部材1をレンズ体と一体に動作させることができる。
以下、本実施形態としたことによる効果について説明する。
本実施形態のレンズ駆動装置100では、レンズ体を保持可能な筒状のレンズ保持部材1と、レンズ保持部材1を収容する筐体7を含む固定側部材2と、レンズ保持部材1を光軸方向LDへ移動可能に支持する付勢部材30と、レンズ保持部材1を光軸方向LDに沿って移動させる少なくとも磁石3及びコイル4を有して構成される移動機構50とを備え、付勢部材30は、レンズ保持部材1の上部に固定される上側板ばね5と下部に固定される下側板ばね6とからなり、上側板ばね5は、レンズ保持部材1に取り付けられる上側第1部分5aと、固定側部材2に固定される上側第2部分5bと、上側第1部分5aと上側第2部分5bとの間に位置する上側弾性腕部5cとを有するレンズ駆動装置において、レンズ保持部材1は、上側板ばね5の上側第1部分5aを取り付ける取付部1aを有し、取付部1aは、光軸方向LDに交差する方向へ延出されたフック部1bを有し、フック部1bは下面に上側第1部分5aと係合する受け部1cを有し、受け部1cに上側第1部分5aが対向した状態で、上側板ばね5の上側第1部分5aがフック部1bに取り付けられている、構成とした。
これにより、受け部1cに上側第1部分5aが対向した状態で、上側板ばね5の上側第1部分5aがフック部1bに取り付けられているので、落下による衝撃により接着が剥がれるような破壊は起こり難い。また、受け部1cで上側第1部分5aの浮きを防止して、確実に上側板ばね5とレンズ保持部材1とを係止することが可能となる。したがって、上側板ばね5とレンズ保持部材1との係止が外れ難いレンズ駆動装置を提供することができる、という効果を奏する。
また、本実施形態のレンズ駆動装置100では、フック部1bの上面には、フック部1bの先端側へ向かって高さが低くなる第1テーパ部1dが設けられている、構成とした。
これにより、上側板ばね5をレンズ保持部材1に係合するときに、第1テーパ部1dに沿って上側板ばね5の上側第1部分5aを案内させることができるので、製造時に、上側第1部分5aをフック部1bの下方に容易に装着することが可能となる。したがって、組立性を良くすることができる、という効果を奏する。
また、本実施形態のレンズ駆動装置100では、受け部1cは、光軸方向LDと直交する平坦面に形成された当接部1eと、当接部1eに連続するとともに、上側弾性腕部5c側に向かうにしたがって上側第1部分5aとの間隔が広がるように傾斜する第2テーパ部1fとを有し、当接部1eと上側第1部分5aとが係合される、構成とした。
これにより、受け部1cに第2テーパ部1fを設け、上側板ばね5を装着するときに、上側板ばね5を第2テーパ部1fで案内することで、上側板ばね5の取り付けをより容易ものとすることができる。また、当接部1eで上側板ばね5を押える構成とすることで、取り付け時に位置ズレが発生した場合であっても、上側板ばね5の上側弾性腕部5cが保持されることが発生しにくく、上側弾性腕部5cのばね定数が変化するのを抑制できる、という効果を奏する。
また、本実施形態のレンズ駆動装置100では、上側第1部分5aは、基部5dと中間部5eとを有し、中間部5eは、基部5dよりも幅狭でかつ上側弾性腕部5cよりも幅広に形成され、基部5dと上側弾性腕部5cとの間に位置するとともに、上側弾性腕部5cに接続する側の中間部5eの一部は第2テーパ部1fの下方に位置している、構成とした。
これにより、上側弾性腕部5cに接続する側の中間部5eの一部は第2テーパ部1fの下方に位置している構成となっているため、上側板ばね5の位置ズレが発生しても、上側弾性腕部5cが押えられることをより確実に回避でき、位置ズレに伴う上側弾性腕部5cのばね定数の変化を抑えることができる。したがって、より動作精度の良いレンズ駆動装置を提供することが出来る、という効果を奏する。
また、本実施形態のレンズ駆動装置100では、上側第1部分5aの一部は、レンズ保持部材1に接着されている、構成とした。
これにより、上側板ばね5とレンズ保持部材1とが接着によっても固定されることで、上側板ばね5とレンズ保持部材1とがより確実に固定される。これにより、上側板ばね5の光軸方向LDと直交する水平方向の動きを規制することができるので、上側板ばね5によって、適切な付勢力をレンズ保持部材1に付与することが可能となる。したがって、さらに動作精度の良いレンズ駆動装置を提供することが出来る、という効果を奏する。
また、本実施形態のレンズ駆動装置100では、上側第1部分5aは、レンズ保持部材1の開口部1gを挟んで対向する位置にそれぞれ設けられており、上側第1部分5aに対応して、取付部1aが設けられ、取付部1aに備えられたフック部1bは、それぞれ開口部1gから離れる方向へ延出している、構成とした。
これにより、対向する位置にあるフック部1bが逆向きであるので、上側板ばね5がいずれか一方側に寄って取り付けられ難くなる。これにより、上側板ばね5は、光軸方向LDへより適切な付勢力をレンズ保持部材1に付与することが可能となる。したがって、よりさらに動作精度の良いレンズ駆動装置を提供することが出来る、という効果を奏する。
また、本実施形態のレンズ駆動装置100では、コイル4に電流を通電しない初期状態において、上側板ばね5はレンズ保持部材1を上方側に付勢していると共に、下側板ばね6はレンズ保持部材1を下方側に付勢している、構成とした。
これにより、初期状態において、レンズ保持部材1は上側板ばね5の付勢力と下側板ばね6の付勢力とが釣り合った位置に保持される。レンズ保持部材1がこのように保持されることで、レンズ保持部材1は初期状態における位置から、光軸方向LDのどちらの方向にも移動可能である。したがって、レンズ駆動装置が取り付けられた電子機器を用いて撮影する際に、初期状態からのレンズ保持部材1の移動量を少なくして、焦点を合わせることができる、という効果を奏する。
以上のように、本発明の実施形態に係るレンズ駆動装置を具体的に説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することが可能である。例えば次のように変形して実施することができ、これらの実施形態も本発明の技術的範囲に属する。
[変形例1]
第1実施形態において、レンズ駆動装置100は、上側板ばね5はレンズ保持部材1を上方側に付勢していると共に、下側板ばね6はレンズ保持部材1を下方側に付勢し、初期状態においてレンズ保持部材1は上側板ばね5の付勢力と下側板ばね6の付勢力とが釣り合った位置に配置される構成としたが、上側板ばね5および下側板ばね6はレンズ保持部材1を下方に付勢し、初期状態においてレンズ保持部材1はロアケース8に接触した状態で保持される構造であってもよい。なお、上側板ばね5および下側板ばね6はレンズ保持部材1を上方に付勢する構造であっても良い。
[変形例2]
第1実施形態において、移動機構50を磁石3、コイル4、およびヨークとしての筐体7で構成しているが、移動機構50を磁石3およびコイル4とで構成しても良い。
[変形例3]
第1実施形態において、対となるフック部1bは平行となる向きに突出しているが、平行でなくてもよい。
1 レンズ保持部材
1a 取付部
1b フック部
1c 受け部
1d 第1テーパ部
1e 当接部
1f 第2テーパ部
1g 開口部
1h 筒状部
1k 上側板ばね配置部
1m 鍔部
1n 下側保持突起
1p 巻回用突起
1q コイル保持部
1r 規制突起
1s 凹部
2 固定側部材
3 磁石
4 コイル
4a 巻回部
4b 端部
5 上側板ばね
5a 上側第1部分
5b 上側第2部分
5c 上側弾性腕部
5d 基部
5e 中間部
5f 取り付け孔
5g 切り欠き部
5h 固定部
6 下側板ばね
6A 第1部材
6B 第2部材
6a 下側第1部分
6b 下側第2部分
6c 下側弾性腕部
6d 第1保持部
6e 第2保持部
6f 第1保持孔
6g 第3保持部
6h 桟部
6k 第2保持孔
7 筐体
7a 外壁部
7b 内壁部
7c 天板部
7d 角部
7e 貫通孔部
8 ロアケース
8a 開口孔部
8b 取り付け突起
8c 載置部
9 金属部材
9a 第1接続面部
9b 第2接続面部
9c 第1接続端子部
9d 第2接続端子部
9e 保持部
30 付勢部材
50 移動機構
100 レンズ駆動装置
LD 光軸方向

Claims (6)

  1. レンズ体を保持可能な筒状のレンズ保持部材と、前記レンズ保持部材を収容する筐体を含む固定側部材と、前記レンズ保持部材を光軸方向へ移動可能に支持する付勢部材と、前記レンズ保持部材を光軸方向に沿って移動させる少なくとも磁石及びコイルを有して構成される移動機構とを備え、
    前記付勢部材は、前記レンズ保持部材の上部に固定される上側板ばねと下部に固定される下側板ばねとからなり、
    前記上側板ばねは、前記レンズ保持部材に取り付けられる第1部分と、前記固定側部材に固定される第2部分と、前記第1部分と第2部分との間に位置する弾性腕部とを有するレンズ駆動装置において、
    前記レンズ保持部材は、前記上側板ばねの第1部分を取り付ける取付部を有し、
    前記取付部は、光軸方向に交差する方向へ延出されたフック部を有し、前記フック部は下面に前記第1部分と係合する受け部を有し、前記フック部の上面には、前記フック部の先端側へ向かって高さが低くなる第1テーパ部が設けられており、前記受け部に前記第1部分が対向した状態で、前記上側板ばねの前記第1部分が前記フック部に取り付けられていることを特徴とするレンズ駆動装置。
  2. 前記受け部は、光軸方向と直交する平坦面に形成された当接部と、前記当接部に連続するとともに、前記弾性腕部側に向かうにしたがって前記第1部分との間隔が広がるように傾斜する第2テーパ部とを有し、
    前記当接部と前記第1部分とが係合されることを特徴とする請求項に記載のレンズ駆動装置。
  3. 前記第1部分は、基部と中間部とを有し、
    前記中間部は、前記基部よりも幅狭でかつ前記弾性腕部よりも幅広に形成され、前記基部と前記弾性腕部との間に位置するとともに、前記弾性腕部に接続する側の前記中間部の一部は前記第2テーパ部の下方に位置していることを特徴とする請求項に記載のレンズ駆動装置。
  4. 前記第1部分の一部は、前記レンズ保持部材に接着されていることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載のレンズ駆動装置。
  5. 前記第1部分は、前記レンズ保持部材の開口部を挟んで対向する位置にそれぞれ設けられており、前記第1部分に対応して、前記取付部が設けられ、
    前記取付部に備えられた前記フック部は、それぞれ前記開口部から離れる方向へ延出していることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載のレンズ駆動装置。
  6. 前記コイルに電流を通電しない初期状態において、前記上側板ばねは前記レンズ保持部材を上方側に付勢していると共に、前記下側板ばねは前記レンズ保持部材を下方側に付勢していることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載のレンズ駆動装置。
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