JP6233391B2 - 内燃機関 - Google Patents

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Description

この発明は内燃機関に関し、より詳細には、下面に遮熱膜が形成されたシリンダヘッドを備える内燃機関に関する。
特開2010−249008号公報には、内燃機関の燃焼室の壁面に陽極酸化皮膜を形成する技術が開示されている。陽極酸化皮膜は、燃焼室を構成する金属母材(例えば、アルミニウム合金、マグネシウム合金、チタン合金)よりも低い熱伝導率を有する。そのため、陽極酸化皮膜を壁面に形成すれば、燃焼室の遮熱性を向上して冷却損失を低減できる。このような技術は、特開2012−072749号公報にも開示されている。
特開2010−249008号公報 特開2012−072749号公報 特開2000−170628号公報
ところで、内燃機関がガソリンエンジンタイプの場合、燃焼室内に燃料を噴射するインジェクタ(以下「筒内インジェクタ」ともいう。)がシリンダヘッドに取り付けられることがある。加えてこのシリンダヘッドには、燃焼室内の圧力を検出するセンサ(以下「筒内圧センサ」ともいう。)が取り付けられることもある。また、内燃機関がディーゼルエンジンタイプの場合、シリンダヘッドには筒内インジェクタが取り付けられる。加えてこのシリンダヘッドには、筒内圧センサがグロープラグと一体化された状態で取り付けられることもある。
筒内インジェクタや筒内圧センサを取り付ける場合は、専用の取り付け穴がシリンダヘッドに形成される。但し、このような取り付け穴を形成した場合は、そうでない場合に比べて燃焼に寄与しない燃料(以下「未燃HC」ともいう。)が燃焼室で発生し易くなる。この理由は、取り付け穴の燃焼室側の開口部の周辺では、燃焼ガスが消炎してガス温度が低下し易いためである。未燃HCの発生は、内燃機関の熱効率の低下に直結することから抑制できることが望ましい。
また、燃焼室で発生した未燃HCは、熱分解により変性してガム質状の物質(デポジット)に変わることがある。そして、このデポジットが上記開口部に堆積すると各種の不具合が発生するおそれがある。即ち、筒内インジェクタではそこから噴射された燃料の形状(燃料噴霧の形状)が本来の形状から変わってしまい、または、燃焼室に供給される燃料の流量が予定していた流量よりも低下してしまうおそれがある。筒内圧センサでは出力誤差が大きくなるおそれがある。更に、上記開口部からデポジットが何らかの理由で剥離した場合には、剥離したデポジットが原因となって異常燃焼が誘発されるおそれもある。このような観点からも、未燃HCの発生を抑制できることが望ましい。
しかし、特開2010−249008号公報や特開2012−072749号公報には、未燃HCの発生を抑制するという観点は無く、燃焼室の壁面を構成するシリンダヘッドの下面に、陽極酸化皮膜のような遮熱膜を形成することを開示するに留まる。
本発明は、上述のような課題に鑑みてなされたものである。即ち、筒内インジェクタまたは筒内圧センサが取り付けられたシリンダヘッドの下面に遮熱膜が形成された内燃機関において、未燃HCの発生を抑制することを目的とする。
本発明に係る内燃機関は、燃焼室内の圧力を検出するセンサ、または、前記燃焼室内に燃料を噴射するインジェクタが取り付け穴に取り付けられたシリンダヘッドを備えている。本発明に係る内燃機関は、前記燃焼室の壁面を構成する前記シリンダヘッドの下面と、前記取り付け穴の内周面とには、前記シリンダヘッドの母材よりも低い熱伝導率を有する膜材料が同一の遮熱膜が形成されており、前記下面に形成される遮熱膜よりも、前記内周面に形成される遮熱膜の方が厚いことを特徴としている。
本発明に係る内燃機関において、前記内周面は、前記センサまたは前記インジェクタの一部に当接して前記内周面と前記燃焼室との間をシールするシール面を備えていてもよい。この場合、前記遮熱膜は、前記内周面のうちの前記シール面よりも前記燃焼室に近い側の領域に形成され、前記内周面のうちの前記シール面よりも前記燃焼室から遠い側の領域では前記母材が露出していることが望ましい。
本発明に係る内燃機関によれば、燃焼室の壁面を構成するシリンダヘッドの下面と、燃焼室内の圧力を検出するセンサまたは燃焼室内に燃料を噴射するインジェクタの取り付け穴の内周面とに、このシリンダヘッドの母材よりも低い熱伝導率を有する膜材料が同一の遮熱膜が形成されている。このため、燃焼室の遮熱性を向上して冷却損失を低減できる。これに加え、本発明に係る内燃機関によれば、上記下面に形成される遮熱膜よりも上記内周面に形成される遮熱膜の方が厚いので、上記下面に形成される遮熱膜よりも上記内周面に形成される遮熱膜の保熱効果が高められている。そのため、燃焼室で生じた燃焼ガスが上記取り付け穴の燃焼室側の開口部の周辺で消炎することを抑制できる。または、上記開口部の周辺で燃焼ガスが消炎したような場合であっても、上記取り付け穴の内部で燃焼ガスの温度が過剰に低下してしまうことを抑制できる。よって、上記取り付け穴の内部での未燃HCの発生を低減できる。
本発明に係る内燃機関において、上記遮熱膜が上記内周面のうちの上記シール面よりも上記燃焼室に近い側の領域に形成され、上記内周面のうちの上記シール面よりも上記燃焼室から遠い側の領域では上記母材が露出している場合には、上記燃焼室から遠い側の領域から上記シリンダヘッドの内部に燃焼ガスの熱を放出することができる。よって、上記センサや上記インジェクタの温度が過剰に上昇するのを抑制して、構成部品に熱歪みが発生することや、上記センサや上記インジェクタが故障するおそれを低減できる。
本発明の実施の形態1に係る内燃機関の構成を説明するための図である。 図1の筒内圧センサの取り付け構造を示す図である。 本発明の実施の形態1の効果を説明するための図である。 本発明の実施の形態1の効果を説明するための図である。 遮熱膜の形成方法の一例を説明するための図である。 本発明の実施の形態2に係る内燃機関の構成を説明するための図である。 図6の筒内インジェクタの取り付け構造を示す図である。
以下、図面に基づいて本発明の各実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。また、以下の実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1の内燃機関は、車両等の移動体に搭載される火花点火式内燃機関(具体的にはガソリンエンジン)である。図1は、本実施の形態に係る内燃機関10の構成を説明するための図である。図1に示すように、内燃機関10は、シリンダブロック12内に形成されたシリンダ14と、シリンダ14内を上下方向に移動可能に収納されたピストン16と、シリンダブロック12の上方に取り付けられたシリンダヘッド18と、を備えている。少なくともシリンダ14の壁面と、ピストン16の頂面と、シリンダヘッド18の下面とにより燃焼室20が画定される。
シリンダヘッド18には、燃焼室20と連通する吸気ポート22と排気ポート24とが形成されている。吸気ポート22には、吸気ポート22内に燃料を噴射するインジェクタ(ポートインジェクタ)26が設けられている。また、燃焼室20と吸気ポート22との接続部には、吸気バルブ28が設けられている。同様に、燃焼室20と排気ポート24との接続部には、排気バルブ30が設けられている。これらのバルブの傘部の下面は、上述したシリンダ14の壁面、ピストン16の頂面やシリンダヘッド18の下面と共に、燃焼室20の壁面を構成する。
また、シリンダヘッド18には、点火プラグ32と筒内圧センサ34とが取り付けられている。点火プラグ32は、その中心電極と接地電極との間に電圧を印加することにより、これらの電極間に火花放電を生じさせて燃焼室20内の混合気に点火するように構成されている。筒内圧センサ34は、燃焼室20内の圧力を検出するように構成されている。
筒内圧センサ34は、例えば図2に示す如く構成されている。図2に示すように、筒内圧センサ34は、受圧部36aを先端に有する小径部36と、小径部36よりも大径で基端側に位置する大径部38と、小径部36と大径部38との間に位置する段部またはショルダ部40と、を備えている。大径部38の外周には、後述する大径穴部46の雌ねじと螺合する雄ねじが形成されている。ショルダ部40は、先細りの環状をなす円錐面にて形成されている。
図2に示した筒内圧センサ34は、自身に加えられた力に応じた信号を出力する素子部と、受圧部36aに加えられた圧力をこの素子部に伝達する伝達部材(何れも不図示)と、を備える半導体式の圧力センサである。但し、本実施の形態では、このようなタイプの圧力センサ以外にも様々な構成の圧力センサを使用できる。例えば、圧力に応動するセンサダイアフラムから反射される光の強度に基づいて圧力を検出する光学式の圧力センサを使用できる。
また、図2に示すように、筒内圧センサ34は、シリンダヘッド18に形成された取り付け穴42に装着されている。取り付け穴42は、一端が燃焼室20に開口し、その途中で屈曲して小径部36を非接触状態で取り囲む小径穴部44と、小径穴部44よりも大径の大径穴部46と、小径穴部44と大径部38の間に位置する段部48と、を備えている。大径穴部46の内周には、筒内圧センサ34を取り付け穴42に装着するための雄ねじが形成されている。段部48は、ショルダ部40に対応する先細りの環状をなす円錐面にて形成されている。大径部38を大径穴部46にねじ込むと、ショルダ部40が段部48に当接してこれらの間がシールされる。
また、図1乃至図2に示すように、燃焼室20の壁面を構成するシリンダヘッド18の下面には遮熱膜50(以下「ヘッド下面膜50」ともいう。)が形成されており、小径穴部44の内周面には遮熱膜52(以下「穴内周面膜52」ともいう。)が形成されている。一方、ショルダ部40が当接する段部48の内周面(以下「ショルダ部当接面」ともいう。)や大径穴部46の内周面にこのような膜は形成されておらず、シリンダヘッド18の母材が露出している。遮熱膜50,52は、ジルコニア(ZrO)、シリカ(SiO)、窒化珪素(Si)、イットリア(Y)、チタニア(TiO)などのセラミックス、または、サーメット(TiC・TiN)、ムライト(3Al・2SiO)、コージライト(2MgO・2Al・5SiO)、ステアタイト(MgO・SiO)などの複合セラミックスを材料とする溶射膜である。
上述した溶射膜は、シリンダヘッド18の母材よりも低い熱伝導率を有し、尚且つ、当該母材よりも低い容積比熱を有している。そのため、このような熱特性を有する溶射膜を遮熱膜50,52として形成することで、燃焼室20内の作動ガスの温度の変化に対する膜形成面の温度の追従性を向上して各種効果を得ることができる。具体的に、内燃機関10の吸気行程においては膜形成面の温度を下げて、当該吸気行程での吸気の加熱を抑制することができる。従って、ノッキングの発生を良好に抑制できる。また、内燃機関10の燃焼行程においては膜形成面の温度を大きく上昇させることができる。従って、当該燃焼行程での冷却損失を大きく低減して燃費を向上できる。
本実施の形態において、ヘッド下面膜50と穴内周面膜52の材料は同一であることから、膜自体の熱伝導率と容積比熱は等しい。但し、ヘッド下面膜50と穴内周面膜52は膜厚において異なる。図2に示すように、穴内周面膜52はヘッド下面膜50よりも厚い。具体的に、ヘッド下面膜50の厚さは10〜100μmであり、穴内周面膜52の厚さは100〜500μmである。
蓄熱材の熱容量(kJ/℃)は、蓄熱材の容積(m)と蓄熱材の容積比熱(kJ/m℃)の積で表されるところ、同一材料かつ同一面積の2つの遮熱膜の熱容量は、膜厚に比例して大きくなる。膜の面積の条件を揃えれば、本実施の形態では、小径穴部44の開口部の周辺のヘッド下面膜50の熱容量よりも、穴内周面膜52の熱容量の方が大きくなる。そのため、当該開口部の周辺のヘッド下面膜50よりも、穴内周面膜52の方が保熱効果において高いことになる。
図3乃至図4を参照しながら、本実施の形態の効果について説明する。図3に示す内燃機関では、シリンダヘッド18の下面に遮熱膜50が形成される一方で小径穴部44を含む取り付け穴42の内周面にこのような膜は形成されず、シリンダヘッド18の母材が露出している。そのため、燃焼室20で生じた燃焼ガスが小径穴部44の周辺で消炎し、小径穴部44内のガス温度が低下してしまうことで、小径穴部44内で未燃HCが発生し易くなる。そして、未燃HCが発生すると、小径穴部44の内周面や小径部36の表面へのデポジットの堆積が誘発されてしまう。
この点、図4に示す内燃機関、つまり、本実施の形態に係る内燃機関10では、上述した穴内周面膜52の保熱効果が高められている。従って、燃焼室20で生じた燃焼ガスが小径穴部44の周辺で消炎することを抑制できる。または、当該燃焼ガスが小径穴部44の周辺で消炎した場合であっても、小径穴部44内の燃焼ガスの温度が過剰に低下してしまうことを抑制できる。よって、小径穴部44内で未燃HCが発生することや、上述したデポジットの堆積を抑制できる。
また、図4に示すように、本実施の形態では、小径穴部44の内周面に遮熱膜52が形成される一方で、ショルダ部当接面と大径穴部46の内周面にはこのような膜は形成されておらず、シリンダヘッド18の母材が露出している。そのため、筒内圧センサ34が燃焼ガスの熱によって昇温したとしても、ショルダ部当接面および大径穴部46の内周面からシリンダヘッド18の内部に放熱することができる。よって、筒内圧センサ34の温度が過剰に上昇するのを抑制して、受圧部36a等に熱歪み等が発生することを抑制できる。
図5は、ヘッド下面膜50と穴内周面膜52の形成方法の一例を説明するための図である。図5に示す形成方法では、先ず、シリンダヘッド18が準備される(Step1)。例えば、図1に示した吸気ポート22や排気ポート24を形成するための中子を鋳型の内部に配設し、同内部にアルミニウム合金等の母材の浴湯を流し込むことでシリンダヘッド本体を鋳造する。そして、穴あけ加工により取り付け穴42等を形成し、必要に応じて小径穴部44の内周面を切削加工することでシリンダヘッド18が準備される。
シリンダヘッド18の準備後、取り付け穴42にマスク部材60が設置される(Step2)。マスク部材60の設置手法は特に限定されないが、取り付け穴42の段部48よりも奥側(シリンダヘッド18の内部側)に溶射材が付着しないように、その小径穴部44側の端部が段部48に当接するようにマスク部材60を設置することが望ましい。
取り付け穴42へのマスク部材60の設置後、シリンダヘッド18の下面と小径穴部44の内周面に上述した膜材料が溶射ガンから噴き付けられ、溶射膜が厚さ100〜500μmで形成される(Step3)。溶射の過程で発生した気泡が溶射膜の内部や表面に形成されることから、この溶射膜はシリンダヘッド18の母材よりも熱伝導率と容積比熱において低くなる。なお、溶射方式は特に限定されず、フレーム溶射、高速フレーム溶射、アーク溶射、プラズマ溶射、レーザ溶射等の各種方式を採用できる。
最後に、シリンダヘッド18の下面に形成した溶射膜が加工される(Step4)。加工手法は特に限定されないが、当該下面にエンドミルを当てて溶射膜を切削加工してもよいし、当該下面に砥石を当てて溶射膜を平面研削してもよい。また、必要に応じて、小径穴部44の内周面に形成した溶射膜の表面が平滑化される。その結果、厚さ10〜100μmのヘッド下面膜50と、厚さ100〜500μmの穴内周面膜52とが形成される。
以上説明した本実施の形態によれば、ヘッド下面膜50と穴内周面膜52が形成されているので、燃焼室20内の作動ガスの温度の変化に対する膜形成面の温度の追従性を向上して各種効果を得ることができる。また、ヘッド下面膜50と同一材料でヘッド下面膜50よりも厚い穴内周面膜52が形成されているので、小径穴部44内で未燃HCが発生することを抑制できる。更に、シリンダヘッド18の母材が露出するショルダ部当接面と大径穴部46の内周面によって、筒内圧センサ34の熱をシリンダヘッド18の内部に放出し、筒内圧センサ34の温度が過剰に上昇するのを抑制できる。
なお、本実施の形態においては、ショルダ部当接面が本発明に係る内燃機関の「シール面」に相当している。
ところで、上述した実施の形態1ではヘッド下面膜50と穴内周面膜52が溶射膜であることを前提に説明した。しかしこれらの遮熱膜は、シリンダヘッド18の母材よりも低い熱伝導率を有する同一材料から構成される膜であれば特に限定されない。例えば、シリンダヘッド18の下面を陽極酸化することで得られる膜(陽極酸化皮膜)や、上述したセラミックスまたは複合セラミックスと、中空粒子を含浸させたバインダとを含んだ塗料をシリンダヘッド18の下面にスプレー、ディッピング等することで得られる膜は、シリンダヘッド18の母材よりも低い熱伝導率を有し、尚且つ、当該母材よりも低い容積比熱を有するため、溶射膜の代わりに形成することができる。また、上述した中空粒子を含まない塗料をシリンダヘッド18の下面にスプレー等することで得られる膜は、シリンダヘッド18の母材よりも低い熱伝導率を有することから、溶射膜の代わりに形成することができる。なお、本変形例は、後述の実施の形態2においても適用できる。
また、上述した実施の形態1では、内燃機関がガソリンエンジンであることを前提に説明した。しかし既述したように、内燃機関がディーゼルエンジンタイプの場合においても、そのシリンダヘッドに筒内圧センサが取り付けられることがある。そのため、この筒内圧センサの取り付け穴にショルダ部当接面が形成される場合は、実施の形態1と同様に穴内周面膜52を形成できる。このように、内燃機関がディーゼルエンジンの場合であっても、ショルダ部当接面が形成されるときは、実施の形態1と同様にヘッド下面膜50と穴内周面膜52を形成できる。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2の内燃機関は、上記実施の形態1と同一タイプの火花点火式内燃機関(具体的にはガソリンエンジン)である。図6は、本実施の形態に係る内燃機関70の構成を説明するための図である。図6に示すように、内燃機関70はシリンダブロック12と、シリンダ14と、ピストン16と、シリンダヘッド18とを備えている。図1と図6を比較すると分かるように、内燃機関70の構成は、筒内圧センサ34の代わりに、筒内インジェクタ72がシリンダヘッド18に取り付けられる点において、図1に示した内燃機関10の構成と異なる。筒内インジェクタ72は、燃焼室20内に燃料を噴射するように構成されている。
筒内インジェクタ72は、例えば図7に示す如く構成されている。図7に示すように、筒内インジェクタ72は、燃焼室20側の先端部に弁体(不図示)を収容する小径のノズル74と、ノズル74よりも径の大きいノズルホルダ76と、ノズル74の途中に設けられたシールリング78と、を備えている。
図7に示した筒内インジェクタ72は、ノズル74に収容された弁体をノズルホルダ76に収容された励磁コイル(不図示)によって開閉駆動する電磁式の燃料インジェクタである。
また、図7に示すように、筒内インジェクタ72は、シリンダヘッド18に形成される取り付け穴80に装着されている。取り付け穴80は、一端が燃焼室20に開口する小径穴部82と、小径穴部82よりも大径の大径穴部84と、を備えている。大径穴部84には、ノズルホルダ76の燃焼室20側の先端に位置するショルダ部76aと対向する着座面84aが形成されている。ショルダ部76aを着座面84aに着座させると、ノズル74が小径穴部82と非接触状態で間隔を持って位置決めされ、尚且つ、シールリング78が小径穴部82に当接してこれらの間がシールされる。
図6乃至図7に示すように、シリンダヘッド18の下面には遮熱膜90(以下「ヘッド下面膜90」ともいう。)が形成される。また、小径穴部82の内周面のうちのシールリング78が当接する面(以下「リング当接面」ともいう。)よりも燃焼室20側の領域には、遮熱膜92(以下「穴内周面膜92」ともいう。)が形成されている。一方、リング当接面よりも奥側(シリンダヘッド18の内部側)の領域、つまり、小径穴部82の内周面や着座面84aにはこのような膜は形成されておらず、シリンダヘッド18の母材が露出している。
遮熱膜90,92は上述したセラミックスまたは複合セラミックスを材料とする溶射膜であり、これらの膜材料は同一である。また、上記実施の形態1同様、穴内周面膜92はヘッド下面膜90よりも厚く、ヘッド下面膜90の厚さは10〜100μmであり、穴内周面膜92の厚さは100〜500μmである。
本実施の形態によれば、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。即ち、ヘッド下面膜90と穴内周面膜92が形成されているので、燃焼室20内の作動ガスの温度の変化に対する膜形成面の温度の追従性を向上して各種効果を得ることができる。また、ヘッド下面膜90と同一材料でヘッド下面膜90よりも厚い穴内周面膜92が形成されているので、シールリング78よりも燃焼室20側の小径穴部82内で未燃HCが発生することを抑制できる。更に、シリンダヘッド18の母材が露出するリング当接面や着座面84aによって、燃焼ガスの熱をシリンダヘッド18の内部に放出し、筒内インジェクタ72の温度が過剰に上昇するのを抑制できる。
なお、本実施の形態においては、リング当接面が本発明に係る内燃機関の「シール面」に相当している。
ところで、上述した実施の形態2では、内燃機関がガソリンエンジンであることを前提に説明した。しかし既述したように、内燃機関がディーゼルエンジンタイプの場合にも、そのシリンダヘッドに筒内インジェクタが取り付けられる。そのため、この筒内インジェクタの取り付け穴にリング当接面が形成される場合は、実施の形態2と同様に穴内周面膜92を形成できる。このように、内燃機関がディーゼルエンジンの場合であっても、リング当接面が形成されるときは、実施の形態2と同様にヘッド下面膜90と穴内周面膜92を形成できる。
10,70 内燃機関
18 シリンダヘッド
20 燃焼室
34 筒内圧センサ
36 小径部
36a 受圧部
38 大径部
40 ショルダ部
42,80 取り付け穴
44,82 小径穴部
46,84 大径穴部
48 段部
50,90 遮熱膜(ヘッド下面膜)
52,92 遮熱膜(穴内周面膜)
72 筒内インジェクタ
74 ノズル
76 ノズルホルダ
76a ショルダ部
78 シールリング
84a 着座面

Claims (2)

  1. 燃焼室内の圧力を検出するセンサ、または、前記燃焼室内に燃料を噴射するインジェクタが取り付け穴に取り付けられたシリンダヘッドを備える内燃機関であって、
    前記燃焼室の壁面を構成する前記シリンダヘッドの下面と、前記取り付け穴の内周面とには、前記シリンダヘッドの母材よりも低い熱伝導率を有する膜材料が同一の遮熱膜が形成され、
    前記下面に形成される遮熱膜よりも、前記内周面に形成される遮熱膜の方が厚いことを特徴とする内燃機関。
  2. 前記内周面は、前記センサまたは前記インジェクタの一部に当接して前記内周面と前記燃焼室との間をシールするシール面を備え、
    前記遮熱膜は、前記内周面のうちの前記シール面よりも前記燃焼室に近い側の領域に形成され、前記内周面のうちの前記シール面よりも前記燃焼室から遠い側の領域では前記母材が露出していることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
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