JP6233104B2 - 二重発行判定装置、二重発行判定システム - Google Patents
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Description
しかし、従来の二重発行の防止手法は、カード発行装置の発行プログラム自体が二重発行を制御するものであった。このため、既存のカード発行装置に対して、二重発行の防止方法を導入するには、既存の発行プログラムを改変や入れ替えをする必要があった。発行プログラムは、複雑であるため、このように改変等をすると、動作不良等のリスクが大きかった。
・第2の発明は、第1の発明の二重発行判定装置において、無効化したカードの識別情報を、発行履歴から消去するように発行履歴を更新する発行履歴消去部(63a)を備え、前記判定部(63b)は、カード発行時に、発行履歴内に同一の識別情報が2つ存在する場合に、二重発行であると判定すること、を特徴とする二重発行判定装置である。
・第3の発明は、第1又は第2の発明の二重発行判定装置において、前記カード発行装置(50)は、1度の処理において、複数のカードを連続してカード発行し、前記判定部(63b)は、連続して二重発行判定処理を行うこと、を特徴とする二重発行判定装置である。
・第4の発明は、第1から第3のいずれかの発明の二重発行判定装置(60)と、カードを発行し、発行したカードの識別情報を、前記二重発行判定装置に送信するカード発行装置(50)と、発行されたカードのうち不合格である不合格カードを無効化し、無効化した不合格カードの識別情報を、前記二重発行判定装置に送信する無効化装置(10)と、を備える二重発行判定システムである。
以下、図面等を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態の管理システム1の構成を説明する図である。
管理システム1は、主にカード製造メーカ等で運用されるものである。管理システム1は、工場内において、発行処理したカードのうち不合格になった不合格カードC1を、無効化して無効化カードC2とし、これを廃棄するまでの過程を管理するものである。また、管理システム1は、無効化カードC2の代替えのカードC3を新たに再発行するまでの過程を管理する。
カードには、情報を記憶する部分(磁気ストライプ、ICチップ、エンボス等)、外観に関する部分(ホログラム、券面の印刷等)等を有する。不合格カードC1は、発行されたカード後の検査工程において、例えば、記憶情報の不良や外観不良によって、不合格になったもの等である。
管理システム1は、無効化装置10を備える。
(無効化装置10の構成)
図2は、第1実施形態の無効化装置10の構成を説明する図である。
図3は、第1実施形態の管理伝票30を説明する図である。
図2に示すように、無効化装置10は、カード入口11、処理済カード検出部12、リーダ13(カード情報取得部)、無効化加工部14、撮像部15(カード情報取得部)、カード出口17、蓋部18、印刷部19、記憶部20、制御部21を備える。
カード入口11、処理済カード検出部12、リーダ13、無効化加工部14、撮像部15、カード出口17は、カードの流し方向Xの上流側X1からこの順で配置されている。リーダ13、無効化加工部14、撮像部15は、無効化装置10のケース10aの内部の設置空間10bに収容されている。ケース10aの内部では、カードは、ローラ等の搬送装置(図示せず)によって、上流側X1から下流側X2に搬送される。
実施形態では、磁気ストライプC1aに記憶されたカード識別情報C1dを、カードを識別する情報として利用する。なお、不合格カードC1は、識別情報を記憶する部分として、磁気ストライプC1aの他に、接触ICチップC1b(図2には接触端子を図示する)、非接触ICチップ(図示せず)を備える。
実施形態では、磁気ストライプC1aに記憶されたカード識別情報C1dを、カード無効化時の管理に利用することにより、ほとんどの種類のカードの無効化に対応できる。一般に、磁気ストライプC1aは、ほとんどの種類のカードが備えているためである。
カード入口11は、不合格カードC1をケース10aの内部に導くローラ11aを備える。
処理済カード検出部12は、リーダ13の前に配置され、カード入口11に投入された不合格カードC1が無効化処理済であるか否かを検出する装置である。
なお、不合格カードC1が無効化処理済みであった場合には、ローラ11aが反転することにより、その不合格カードC1は、カード入口11から排出される。これにより、カード入口11は、カード入口11に入れられたカードを排出する排出部を兼用するようになっている。
リーダ13は、不合格カードC1の磁気ストライプC1aからカード識別情報C1dを読み取る磁気リーダである。
無効化加工部14は、無効化加工として、パンチ14aで6つの無効孔14bを、不合格カードC1に対して設けることによって、不合格カードC1の外観を変化させる。これにより、不合格カードC1の識別情報記憶部20aは、リーダ13による読み取りができない状態に加工される。
無効化加工部14は、6つの無効孔14bを、磁気ストライプC1a、接触ICチップC1b、ホログラムC1c、非接触ICチップ(図示せず)を含むように加工する。このため、無効化加工後には、リーダ13等は、磁気ストライプC1a、接触ICチップC1b、非接触ICチップからカード識別情報C1dを読み取ることはできないし、また、ホログラムC1cは、他のカードに取り付けることもできない。実施形態では、この無効化したカードを、無効化カードC2という。
撮像部15は、下撮像部15D、上撮像部15Uを備える。
下撮像部15D、上撮像部15Uは、無効化カードC2の下面の撮像情報16D、無効化カードC2の上面の撮像情報16Uを、それぞれ取得する。これにより、無効化装置10は、無効孔14bを不合格カードC1に設けた履歴を残すことができるし、また、カードの上面及び下面のいずれかにのみ外観不良があった場合でもこれを履歴として残すことができる。
蓋検出部18bは、蓋部18が開状態であることを検出する検出部等である。蓋検出部18bは、光学センサ、リミットスイッチ等を備える。
印刷部19は、管理伝票30(図3参照)を印刷する印刷装置である。印刷部19は、レーザビームプリンタ等である。
記憶部20は、識別情報記憶部20a、撮像情報記憶部20bを備える。
識別情報記憶部20aは、無効化カードC2のカード識別情報C1dを記憶する。
撮像情報記憶部20bは、無効化カードC2の撮像情報16を記憶する。
制御部21は、記憶部20に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、実施形態の各種機能を実現している。
制御部21の詳細な処理は、後述する。
無効化装置10は、以下の順序で無効化処理を行う。
(♯1)カード挿入工程
作業者等によって、不合格カードC1がカード入口11に挿入されると、制御部21は、ローラ11aを駆動してカード入口11内部に導く。作業者等は、不合格カードC1を1枚ずつ連続して、カード入口11に挿入する。図2は、5枚の不合格カードC1が連続して挿入される例である。
処理済カード検出部12は、カード入口11から搬送された不合格カードC1の撮像情報を解析して、無効化処理済みであるか否かを判定する。処理済カード検出部12は、無効孔14bが設けられている場合に、無効化処理済みであると判定する。処理済カード検出部12は、判定結果を制御部21に送信する。
制御部21は、この判定結果が未処理であった場合には、判定した不合格カードC1をリーダ13へと搬送し、また、次にカード入口11に挿入された不合格カードC1を、ケース10aの内部に導く。一方、制御部21は、この判定結果が無効化処理済であった場合(つまり無効化カードC2であった場合)には、ローラ11aを反転制御して、判定したカードを逆側(つまり上流側X1)に搬送して、カード入口11から排出する。なお、この場合には、制御部21は、カード入口11に新たに挿入された無効化カードC2を、ケース10aの内部に導くことはない。
制御部21は、リーダ13を制御して、不合格カードC1の磁気ストライプC1aからカード識別情報C1d(図2の例では、カード識別情報C1dが「0010」)を読み取り、そのカード識別情報C1dを記憶部20に記憶する。また、制御部21は、このカード識別情報C1dを、判定装置60(後述する)に送信する。
なお、磁気ストライプC1aは、無効化加工前ではカード識別情報C1dを読み取れる状態であるが、無効化加工後にはカード識別情報C1dを読み取れない状態になる。リーダ13は、無効化加工部14の前に配置されているので、カード識別情報C1dを読み取ることができる。
(♯4)無効化加工
制御部21は、リーダ読み取り処理後の不合格カードC1が無効化加工部14に送られてくると、無効化加工部14を制御して、その不合格カードC1に無効孔14bを空ける。
制御部21は、無効化加工後の無効化カードC2が撮像部15に送られてくると、撮像部15を制御して、その上面及び下面の外観の撮像情報16を取得する。制御部21は、撮像情報16を撮像情報記憶部20bに記憶する。
(♯6)搬出処理
制御部21は、撮像処理後の無効化カードC2がカード出口17に送られてくると、ローラ17aを制御して、その無効化カードC2をケース10aの外部に搬出する。
なお、これまでの処理において、制御部21は、蓋検出部18bの出力に基づいて、蓋部18が開けられていたと判断すると、各処置を停止する。
これにより、無効化装置10は、無効化処理の途中で、不合格カードC1を抜き取ったりすること等の不正を抑制できる。
制御部21は、5枚全ての無効化カードC2を、カード出口17から搬出すると、この1度の処理で無効化した5枚の不合格カードC1のカード識別情報C1dを、識別情報記憶部20aから読み出す。
図3に示すように、制御部21は、印刷部19を制御して、これらのカード識別情報C1dと、処理識別情報31と、この1度の処理で無効化したカード枚数32とを、管理伝票30に印刷して出力する。処理識別情報31は、これら5枚の不合格カードC1の無効化処理を識別する情報である。処理識別情報31としては、例えば、「日付−その日付の無効化処理の回数(2013/12/05−004等)」等といった書式を用いる。
これにより、印刷部19は、識別情報記憶部20aの情報に基づいて、1度の処理において無効化した不合格カードC1の枚数(5枚)の情報及びカード識別情報C1dと、1度の処理を識別する処理識別情報31とを含む管理伝票30を印刷できる。
なお、管理伝票30には、再出庫、再発行、保管、廃棄(破砕)と記載された欄33a〜33bを有する。
これらの欄33a〜33bは、無効化カードC2の廃棄、代替のカードの再発行の管理のために使用される。
管理伝票を用いて、無効化カードC2の廃棄、代替のカードの再発行を管理する工程について説明する。
(♯10)出庫工程
図1に示すように、作業者等は、無効化装置10に無効にされた無効化カードC2と、管理伝票30とを出庫部署35に渡す。出庫部署35は、発行前のカードC3(いわゆる生カード)を保管し、また、出庫する部署である。出庫部署35は、発行前のカードC3を作業者等に渡すと、管理伝票30の再出庫の欄33a(図3参照)に日付印を押す。
作業者等は、無効化カードC2、管理伝票30、カードC3を発行部署36に渡す。発行部署36は、発行装置50によるカード再発行が終了すると、管理伝票30の再発行の欄33b(図3参照)に日付印を押す。再発行されたカードは、出荷される。
作業者等は、無効化カードC2、管理伝票30を保管部署37に渡す。保管部署37は、無効化カードC2を受け取ると、管理伝票30の保管の欄33c(図3参照)に日付印を押す。保管部署37は、無効化カードC2がある程度のまとまった数量になるまで保管する。
無効化カードC2がある程度の保管数量になると、作業者等は、無効化カードC2、管理伝票30を廃棄部署38に渡す。この場合には、複数の管理伝票30及び無効化カードC2が複数組みになっている。廃棄部署38は、無効化カードC2を廃棄装置38aで破砕すると、管理伝票30の廃棄の欄33d(図3参照)に日付印を押す。
このように、管理伝票30は、無効化カードC2の管理、代替のカードの再発行の管理に使用することができる。
管理システム1は、二重発行判定システム40を備える。
(二重発行判定システム40の構成)
図4は、第1実施形態の二重発行判定システム40の構成を説明する図である。
二重発行判定システム40は、発行装置50、判定装置60と、前述した無効化装置10とを備える。発行装置50及び判定装置60の間と、無効化装置10及び判定装置60の間とは、それぞれLANケーブル等の通信網によって、通信可能に接続されている。
なお、発行装置50、判定装置60の各記憶部52,62は、各装置50,60の動作に必要なプログラム、情報等を記憶するためのハードディスク等の記憶装置である。
また、発行装置50、判定装置60の各制御部53,63は、各装置50,60の動作に必要な演算処理をしたり、各装置50,60を統括的に制御するための装置である。各制御部53,63は、例えば、CPU等から構成される。各制御部53,63は、各記憶部52,62に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、実施形態の各種機能を実現している。
発行装置50は、発行部51、記憶部52、制御部53を備える。
発行部51は、発行前のカードに対して、発行データに基づいて、必要な情報(カード識別情報、カード所有者となる個人の個人情報等)を記憶させる装置である。
発行部51は、磁気ライタ51a、ICチップライタ51bを備える。
磁気ライタ51aは、発行前のカードの磁気ストライプ(図2に示す磁気ストライプC1a参照)にカード識別情報等を書き込む装置である。
ICチップライタ51bは、発行前のカードの接触ICチップ(図2に示す接触ICチップC1b参照)、非接触ICチップに、カード識別情報、暗号鍵の情報等を書き込む装置である。
発行データ記憶部52aは、カード発行データを記憶する記憶領域である。カード発行データは、カード発行依頼者(クレジット会社等)からの発行依頼データ、カード発行依頼者のカード仕様等に基づいて、カード製造メーカのデータ生成装置(図示せず)が作成する。発行データ記憶部52aには、この作成された発行データが記憶される。
発行制御部53aは、発行データ記憶部52aのカード発行データを、1つずつ読み出して、発行部51を制御して発行前のカードに1枚ずつ記憶させる。発行制御部53aは、この処理を連続して行うことにより、1度の処理において、複数枚のカードを連続して発行する。
発行履歴送信部53bは、カード発行時に、磁気ストライプに記憶させるカード識別情報を、判定装置60に送信する。発行履歴送信部53bは、1枚のカード発行の都度、そのカードのカード識別情報を送信する。
報知部61は、カードが二重発行されたことを、作業者等に報知する装置である。報知部61は、例えば、警告ランプ、ブザー、表示装置等である。表示装置を用いる場合には、画面に警告表示等をすればよい。
記憶部62は、発行履歴記憶部62a(発行情報記憶部)、無効履歴記憶部62b(無効情報記憶部)を備える。
発行履歴記憶部62aは、発行装置50から受信したカード識別情報を、発行履歴として記憶する。
無効履歴記憶部62bは、無効化装置10から受信したカード識別情報を、無効化履歴として記憶する。
履歴制御部63aは、発行履歴、無効化履歴を、発行装置50、無効化装置10から受信して、発行履歴記憶部62a、無効履歴記憶部62bにそれぞれ記憶する。後述するように、履歴制御部63aは、無効化履歴に基づいて、発行履歴のカード識別情報を更新したりする。
判定部63bは、カード発行毎に、発行履歴に基づいて、発行したカードが二重発行されたものか否かを判定する。
制御部63の詳細な動作は、後述する。
図5は、第1実施形態の二重発行判定システム40の動作を説明するフローチャートである。
図6は、第1実施形態の発行履歴記憶部62aの発行履歴、無効履歴記憶部62bの無効化履歴を説明する図である。
なお、説明の前提として、二重発行判定システム40は、「S1〜S9:YES」の処理を繰り返し行うことにより、既に、判定装置60の発行履歴記憶部62a内に、図6に示す発行履歴62a−1が作成されているものとする。
ステップS(以下「S」という)1において、無効化装置10の制御部21は、リーダ13で不合格カード(図2に示す不合格カードC1参照)のカード識別情報を読み取ると、そのカード識別情報を判定装置60に送信する。
S3において、判定装置60の履歴制御部63aは、無効化装置10から受信したカード識別情報を、無効履歴記憶部62bに記憶して、無効化履歴として残す。
図6の無効化履歴62b−1は、無効化装置10から受信したカード識別情報「0010」を受信して、無効履歴記憶部62bに記憶した例である。
また、判定装置60の履歴制御部63aは、無効化装置10から受信したカード識別情報を、発行履歴記憶部62aの発行履歴から削除し、発行履歴を更新する。なお、不合格カードは、既に発行済みのカードであるため、不合格カードの発行履歴は、発行履歴記憶部62aに、必ず存在することになる。
図6に示す処理♯20は、発行履歴62a−1からカード識別情報「0010」を削除することにより、発行履歴62a−2に更新した例である。
S6において、判定装置60の履歴制御部63aは、発行装置50から受信したカード識別情報を、発行履歴記憶部62aに記憶して、発行履歴を更新する。なお、この処理が繰り返されることにより、カード識別情報が発行履歴に順次追加されていく。
発行履歴62a−3に示すように、カード識別情報「0010」のカードが新たに発行された場合には(♯21)、カード識別情報「0010」は、1つのみ存在する。この場合は、カード識別情報「0010」が適切に無効化され(S1)、かつ、発行履歴から削除された(S3)状態である。この場合には、正常であるため、判定部63bは、次の処理に進む(S7:NO)。
一方、発行履歴62a−3に示すように、カード識別情報「0015」が新たに発行された場合には(♯22)、カード識別情報「0015」は、2つ存在することになる。この状態は、既に発行したカード識別情報「0015」のカードが無効化されることなく、同じカード識別情報「0015」のカードが新たに発行された状態である。この状態は、同じカード識別情報「0015」のカードが存在してしまい異常な状態であるので、判定部63bは、報知処理に進む(S7:YES)。
作業者等は、報知部61の報知に応じて、発行装置50を操作して、発行処理を一旦停止後、発行されたカードを視認して、異常の原因を調査できる。作業者等は、この調査として、例えば、無効化装置10の記憶部20を参照して、無効化した不合格カードのカード識別情報、撮像情報の履歴を確認したりできる。
制御部63は、処理を継続すると判定した場合には(S9:YES)、S2からの処理を繰り返し、一方、処理を継続しないと判定した場合には(S9:NO)、S10に進んで一連の処理を終了する。
実施形態とは異なり、発行装置50が発行時に二重発行したか否かを判定するシステムである場合には、既存の複雑なプログラムを改変する必要があるし、また、安定した動作できなくなるリスクがあるという問題がある。
これに対して、実施形態の二重発行判定システム40は、発行装置50が出力する発行データを利用するので、上記問題がないし、また、低コストでシステムを導入できる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
なお、以下の説明及び図面において、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾(下2桁)に同一の符号を適宜付して、重複する説明を適宜省略する。
図7は、第2実施形態の発行履歴記憶部の発行履歴、無効履歴記憶部の無効化履歴を説明する図である。
本実施形態は、判定装置の処理が、第1実施形態とは異なる。
発行履歴262a−1,262a−3に示すように、本実施形態の判定装置は、発行履歴から無効化カードのカード識別情報を削除する処理(図5の処理S3参照)を行わない。
また、本実施形態の判定装置の判定部(図4に示す判定部63b参照)は、第1実施形態のS7の処理の替わりに、以下のように、同一のカード識別情報について、発行履歴が無効化履歴よりも2つ大きい場合に、二重発行であると判定する。
発行履歴262a−3に示すように、カード識別情報「0010」のカードが新たに発行された場合には(♯221)、発行履歴記憶部262a−3内には、カード識別情報「0010」は、2つ存在する。また、無効化履歴262b−1内には、カード識別情報「0010」が1つ存在する。このため、カード識別情報「0010」については、発行履歴が無効化履歴よりも「1つ」大きい。この場合には、カード識別情報「0010」のカードは、発行後に無効化加工され、その後に、再発行されたことになる。このため、判定部は、正常であると判定する。
以上説明したように、本実施形態の判定装置は、発行履歴を無効化履歴に基づいて更新する処理をすることなく、カードの二重発行を判定することができる。
(1)実施形態において、無効化装置は、カードの外観を変化させるために、無効孔を空ける例を示したが、これに限定されない。無効化装置は、例えば、カードに「無効」といった文字を印刷することにより、カードの外観を変化させてもよい。
この形態は、搬送時において、カードのエンボスやカードの反り等に起因するカード詰まり(搬送ジャム)を抑制できる。このため、この形態は、カード詰まりに応じて作業者等が装置内部に手を入れる機会を少なくできるので、装置内からカードを抜き取る等の不正を、より抑制できる。
Claims (4)
- カードの二重発行を判定する二重発行判定装置であって、
カード発行装置から取得した発行したカードの識別情報を、発行履歴として記憶する発行情報記憶部と、
発行されたカードのうち不合格である不合格カードを無効化する無効化装置から取得した無効化した不合格カードの識別情報を、無効化履歴として記憶する無効情報記憶部と、
カード発行毎に、同一の識別情報について、前記発行履歴の回数が前記無効化履歴の回数よりも2つ大きい場合に二重発行であると判定する判定部を備えること、
を特徴とする二重発行判定装置。 - 請求項1に記載の二重発行判定装置において、
無効化したカードの識別情報を、発行履歴から消去するように発行履歴を更新する発行履歴消去部を備え、
前記判定部は、カード発行時に、発行履歴内に同一の識別情報が2つ存在する場合に、二重発行であると判定すること、
を特徴とする二重発行判定装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の二重発行判定装置において、
前記カード発行装置は、1度の処理において、複数のカードを連続してカード発行し、
前記判定部は、連続して二重発行判定処理を行うこと、
を特徴とする二重発行判定装置。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の二重発行判定装置と、
カードを発行し、発行したカードの識別情報を、前記二重発行判定装置に送信するカード発行装置と、
発行されたカードのうち不合格である不合格カードを無効化し、無効化した不合格カードの識別情報を、前記二重発行判定装置に送信する無効化装置と、
を備える二重発行判定システム。
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