JP2004342096A - 商品履歴管理装置、ラベル発行装置、商品履歴管理方法、ラベル発行方法、商品履歴管理プログラム、ラベル発行プログラム、及び識別情報発行装置 - Google Patents
商品履歴管理装置、ラベル発行装置、商品履歴管理方法、ラベル発行方法、商品履歴管理プログラム、ラベル発行プログラム、及び識別情報発行装置 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】 原料から小売り商品(小売業者・外食業者)に至る全ての工程に対してラベルIDを発行し、発行したラベルIDとその直前の工程で発行したラベルIDとを関連づけて履歴をとることにより、原料から最終商品に至るまでの製造履歴や流通履歴を把握できるようにする。ラベルIDの発行は、ラベル管理サーバ2が行い、ラベルの印字は各工程に設置したラベル発行装置5で行う。ラベルIDの履歴の管理はラベル発行サーバ2が行い、各工程での製品に関する詳細な情報はラベル発行装置5で行う。製品に関する詳細な情報を各ラベル発行装置5に分散することができるため、ラベル管理サーバ2の負荷を低減することができる。
【選択図】 図1
Description
消費者は、食品を購入する際に商品のブランドや商品に貼付されたラベルの表示内容から食品の安全性や品質を判断し、食品を選択している。
ところが、ラベルの表示は業者がいかようにも印字することが容易であり、近年、食品の表示が不正確、あるいは偽装されているという問題が多発して社会問題となっている。
消費者は、食品に貼付されているラベルの表示内容を信用するしか無く、ラベルの表示が不正確である場合、正確な情報を得るのが困難である。
そのため、食品の表示は信頼性を著しく失っており、いかにして消費者が食品に関して正確な情報を得ることができるかが大きな課題となっている。
また、食品業者は、消費者が安心できる安全性や品質を保証することにより、他の食品業者から商品の差別化を図ることができる。
このように、食品の情報を開示するシステムとして、次の識別子付与による農産物の流通システムがある。
そのため、何れかの工程で不正物が混入されたり、劣悪な管理状態に置かれたりしても、それらの情報を消費者が入手するのは困難である。
また、近年では、医薬品に関しても原料から製品に至るまでの履歴を追跡できるシステムの構築も必要とされている。
ここで、第1の構成が、端末から、識別情報の照会を受ける照会受け付け手段と、前記照会を受け付けた識別情報と、当該識別情報に関連づけられた識別情報を前記識別情報記憶手段で検索する識別情報検索手段と、前記検索した識別情報を、関連づけの関係と共に前記端末に送信する検索識別情報送信手段と、を具備するように構成することもできる(第2の構成)。
ここで、第2の構成が、前記識別情報と、前記識別情報が印字されたラベルが貼付された製品の詳細情報を対応付けて記憶した詳細情報記憶装置に対して、前記識別情報検索手段で検索した識別情報を送信する第2の識別情報送信手段と、前記詳細情報記憶装置から、前記送信した識別情報に対応付けられている詳細情報を受信する詳細情報受信手段と、前記受信した詳細情報を前記端末に送信する詳細情報送信手段と、を具備するように構成することもできる(第3の構成)。
更に、第3の構成が、前記詳細情報記憶装置は、前記詳細情報が改変された場合に値が変化する改変検出情報を生成する検出情報生成手段を備えており、前記商品履歴管理装置は、前記詳細情報記憶装置に記憶されている識別情報と、この識別情報に対応付けられた詳細情報に対して前記検出情報生成手段で生成された改変検出情報と、を関連づけて記憶するように構成することもできる(第4の構成)。
更に、本発明は、第1の構成で利用するラベル発行装置のうち、1の工程に設置されたラベル発行装置であって、前記1の工程の直前の工程で貼付されたラベルに印字されている識別情報を前記商品履歴管理装置に送信する識別情報送信手段と、前記送信した識別情報に対して発行された識別情報を前記商品履歴管理装置から受信する識別情報受信手段と、前記受信した識別情報を印字する印字手段と、を具備したことを特徴とするラベル発行装置を提供することができる(第5の構成)。
ここで、第5の構成が、前記印字したラベルを貼付する製品に関する詳細情報を入力する詳細情報入力手段と、前記入力した詳細情報と、前記印字したラベルに印字されている識別情報とを関連づけて記憶する詳細情報記憶手段と、を具備するように構成することもできる(第6の構成)。
また、第6の構成が、商品履歴管理装置から識別情報の照会を受ける識別情報照会受け付け手段と、前記受け付けた識別情報に関連づけられている詳細情報を前記詳細情報記憶手段で検索する詳細情報検索手段と、前記検索した詳細情報を前記商品履歴管理装置に送信する詳細情報送信手段と、を具備するように構成することもできる。
また、本発明は、前記目的を達成するために、原材料から最終商品に至るまでの各工程に設置されたラベル発行装置に対して、各工程で生産される製品に貼付するラベルに印字する識別情報を発行する商品履歴管理方法であって、識別情報受信手段と、識別情報送信手段と、識別情報記憶手段と、を備えたコンピュータを用いて、前記各工程のうち、1の工程に設置されたラベル発行装置から、前記1の工程の直前の工程で貼付されたラベルに印字されている識別情報を前記識別情報受信手段で受信する識別情報受信ステップと、前記受信した識別情報に対して新たに識別情報を発行し、前記発行した識別情報を前記1の工程に設置されたラベル発行装置に前記識別情報送信手段で送信する識別情報送信ステップと、前記受信した直前の工程の識別情報と、前記送信した新たに発行した識別情報を関連づけて前記識別情報記憶手段で記憶する識別情報記憶ステップと、から構成されたことを特徴とする商品履歴管理方法を提供する。
また、本発明は、前記目的を達成するために、原材料から最終商品に至るまでの各工程に設置されたラベル発行装置に対して、各工程で生産される製品に貼付するラベルに印字する識別情報を発行するコンピュータにおいて、前記各工程のうち、1の工程に設置されたラベル発行装置から、前記1の工程の直前の工程で貼付されたラベルに印字されている識別情報を受信する識別情報受信機能と、前記受信した識別情報に対して新たに識別情報を発行し、前記発行した識別情報を前記1の工程に設置されたラベル発行装置に送信する識別情報送信機能と、前記受信した直前の工程の識別情報と、前記送信した新たに発行した識別情報を関連づけて記憶する識別情報記憶機能と、をコンピュータで実現する商品履歴管理プログラムを提供する。
また、本発明は、前記目的を達成するために、第1の構成で利用するラベル発行装置のうち、1の工程に設置されたラベル発行装置において行うラベル発行方法であって、前記ラベル発行装置は、識別情報送信手段と、識別情報受信手段と、印字手段と、を備えたコンピュータにより構成され、前記1の工程の直前の工程で貼付されたラベルに印字されている識別情報を前記識別情報送信手段で前記商品履歴管理装置に送信する識別情報送信ステップと、前記送信した識別情報に対して発行された識別情報を前記商品履歴管理装置から前記識別情報受信手段で受信する識別情報受信ステップと、前記受信した識別情報を前記印字手段で印字する印字ステップと、から構成されたことを特徴とするラベル発行方法を提供する。
また、本発明は、前記目的を達成するために、第1の構成で利用するラベル発行装置のうち、1の工程に設置され、コンピュータで構成されたラベル発行装置にラベルを発行させるラベル発行プログラムであって、前記1の工程の直前の工程で貼付されたラベルに印字されている識別情報を前記商品履歴管理装置に送信する識別情報送信機能と、前記送信した識別情報に対して発行された識別情報を前記商品履歴管理装置から受信する識別情報受信機能と、前記受信した識別情報を印字する印字機能と、をコンピュータで実現するラベル発行プログラムを提供する。
前記各工程のうち、1の工程に設置されたラベル発行装置から、識別情報の発行要求を受信する受信手段と、前記受信した発行要求に対して識別情報を送信する送信手段と、を具備し、前記ラベル発行装置は、前記1の工程の直前の工程で貼付されたラベルに印字されている識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記商品履歴管理装置に識別情報の発行要求を送信する送信手段と、前記送信した発行要求に対して発行された識別情報を前記商品履歴管理装置から受信する受信手段と、前記受信した識別情報を印字する印字手段と、前記識別情報取得手段で取得した識別情報と、前記受信手段で受信した識別情報を関連づけて記憶する記憶手段と、を具備し、前記履歴検索装置は、識別情報の照会を受ける照会受け付け手段と、前記照会を受け付けた識別情報と、当該識別情報に関連づけられた識別情報を各工程のラベル発行装置の記憶手段手段で検索する識別情報検索手段と、前記検索した識別情報を、関連づけの関係と共に送信する検索識別情報送信手段と、を具備するように構成することができる。
また、本発明は、原材料から最終商品に至るまでの各工程で生産される製品に識別情報を記録した記録媒体を付随させて商品履歴を管理する商品履歴管理システムで使用する商品履歴管理装置であって、少なくとも一部の連続する各工程に設置された識別情報発行装置から、当該識別情報発行装置の直前の工程で付随された記録媒体に記録されている識別情報を受信する識別情報受信手段と、前記受信した識別情報に対して新たに識別情報を発行し、前記発行した識別情報を当該識別情報発行装置に送信する識別情報送信手段と、前記受信した直前の工程の識別情報と、前記送信した識別情報を関連づけて記憶する識別情報記憶手段と、を具備したことを特徴とする商品履歴管理装置を提供する(第12の構成)。
また、第12の構成において、前記商品履歴管理システムは、識別情報を半導体回路に電子的に記録して製品に付随させる上流工程群と、識別情報をラベルに記録して製品に付随させる下流工程群から成り、前記下流工程群でラベルに記録される識別情報の関連づけを記憶する商品履歴管理装置であって、前記識別情報受信手段は、前記識別情報発行装置から、前記上流工程群で発行された識別情報を受信し、前記識別情報記憶手段は、前記受信した上流工程群での識別情報と、前記送信した印字するための識別情報を関連づけて記憶するように構成することもできる(第13の構成)。
第12の構成、又は第13の構成において、識別情報の照会元から、識別情報の照会を受ける照会受け付け手段と、前記照会を受け付けた識別情報と、当該識別情報に関連づけられた識別情報と、を前記識別情報記憶手段で検索する識別情報検索手段と、前記検索した識別情報を、関連づけの関係と共に前記照会元に送信する検索識別情報送信手段と、を具備するように構成することもできる(第13の構成)。
第14の構成において、識別情報と、当該識別情報が記録された記録媒体が付随された製品の詳細情報と、を対応付けて記憶した詳細情報記憶装置に対して、前記識別情報検索手段で検索した識別情報を送信する第2の識別情報送信手段と、前記詳細情報記憶装置から、前記送信した識別情報に対応付けられている詳細情報を受信する詳細情報受信手段と、前記受信した詳細情報を前記照会元に送信する詳細情報送信手段と、を具備するように構成することもできる(第15の構成)。ここで、詳細情報を識別情報に対応させて送信するように構成することができる。
第15の構成において、前記照会を受け付けた識別情報に関連づけられた識別情報の検索を、前記連続する各工程に隣接する工程での識別情報を記憶する他の商品履歴管理装置に依頼する識別情報検索依頼手段と、前記依頼に応じて検索された識別情報を前記他の商品履歴管理装置から受信する依頼識別情報受信手段と、を具備し、前記検索識別情報送信手段は、前記識別情報記憶手段で検索した識別情報と、前記他の商品履歴管理装置から受信した識別情報と、を関連づけの関係と共に前記照会元に送信するように構成することもできる(第16の構成)。
前記他の商品履歴管理装置に、前記検索を依頼した識別情報に対応付けられた詳細情報の検索を依頼する詳細情報検索依頼手段と、前記依頼に応じて検索された詳細情報を受信する依頼詳細情報受信手段と、を具備し、前記詳細情報送信手段は、前記受信した詳細情報を前記照会元に送信するように構成することもできる(第17の構成)。ここで、詳細情報を識別情報に対応させて受信し、詳細情報と識別情報を対応させて前記照会元に送信するように構成することができる。
また、本発明は、原材料から最終商品に至るまで各工程で生産される製品に識別情報を記録した記録媒体を付随させて商品履歴を管理する商品履歴管理システムで使用する識別情報発行装置であって、前記識別情報発行装置の直前の工程で付随された記録媒体に記録されている識別情報を商品履歴管理装置に送信する識別情報送信手段と、前記送信した識別情報に対して発行された識別情報を前記商品履歴管理装置から受信する識別情報受信手段と、前記受信した識別情報を記録媒体に記録する記録手段と、を具備したことを特徴とする識別情報発行装置を提供する(第18の構成)。
第18の構成において、前記記録した記録媒体を付随させる製品に関する詳細情報を入力する詳細情報入力手段と、前記入力した詳細情報と、前記記録した記録媒体に記録されている識別情報とを関連づけて記憶する詳細情報記憶手段と、を具備するように構成することもできる(第19の構成)。
第19の構成において、識別情報の照会を受ける識別情報照会受け付け手段と、前記受け付けた識別情報に関連づけられている詳細情報を前記詳細情報記憶手段で記憶した詳細情報から検索する詳細情報検索手段と、前記検索した詳細情報を照会元に送信する詳細情報送信手段と、を具備するように構成することもできる(第20の構成)。ここで、識別情報の照会を受ける識別情報照会受け付け手段は、識別情報を受信することにより詳細情報の照会を受け付ける詳細情報受け付け手段で構成することができる。
第18の構成、第19の構成、又は第20の構成において、前記商品履歴管理装置が識別情報を記憶する工程に隣接する工程で製品に付随された記録媒体から識別情報を読み取る読み取り手段を具備し、前記識別情報送信手段は、前記読み取った識別情報を前記商品履歴管理装置に送信するように構成することもできる(第21の構成)。
(1)実施形態の概要
本実施の形態のラベル管理システムは、原料から小売り商品(小売業者・外食業者)に至る全ての工程に対してラベルIDを発行し、発行したラベルIDとその直前の工程で発行したラベルIDとを関連づけて履歴をとることにより、原料から最終商品に至るまでの製造履歴や流通履歴を把握できるようにするものである。
ラベルIDの発行は、ラベル管理サーバ2が行い、ラベルの印字は各工程に設置したラベル発行装置5で行う。
更に、ラベルIDの履歴の管理はラベル発行サーバが行い、各工程での製品に関する詳細な情報はラベル発行装置で行う。製品に関する詳細な情報を各ラベル発行装置5に分散することができるため、ラベル管理サーバの負荷を低減することができる。
工程1で生産された原材料が工程2で加工され、工程3、4で商品となり消費者に渡る場合を考える。対象とする商品としては、例えば、牛肉などの畜肉や魚介類、あるいは農産物などの食料品、医薬品が考えられる。
以下では、ラベル管理サーバは、ラベル発行装置から送信されてきたラベルIDはラベルID管理データベース55の「前回」の領域に記憶し、ラベル発行装置に送信したラベルIDは「今回」の領域に記憶する。
まず、一連の加工の始点となる工程1に対してAなるラベルID(以下、ラベルID−Aと記す)を発行し、これをラベル発行装置5aに送信する。そして、ラベルID−AをラベルID管理データベース55に記憶する。
このとき、ラベル発行装置5aには、原材料に関する詳細な情報(例えば、屠畜年月日、BSE検査結果など)を入力することができ、ラベル発行装置5aは、ラベルIDと詳細情報を関連づけて記憶することができる。
工程2では、まず、ラベルに印字されているラベルID−Aをラベル発行装置5bに入力し、ラベル管理サーバに送信する。
また、ラベル発行装置5bは、加工品102、103に関する詳細情報をそれぞれラベルID−B、ラベルID−Cと関連づけて記憶する。
工程3では、加工品102のラベルに印字されていたラベルID−Bをラベル発行装置5cに入力し、ラベル管理サーバに送信する。
ラベル管理サーバは、ラベルID−BをラベルID管理データベース55に記憶すると共に、今回の工程で生産された商品104、105に対してラベルID−D、ラベルID−Eを発行する。そして、ラベル管理サーバは、ラベルID−D、ラベルID−Eをラベル発行装置5cに送信すると共に、ラベルID管理データベース55にラベルID−Bと関連づけて記憶する。
また、ラベル発行装置5cは、商品104、105に対して入力された詳細情報をそれぞれラベルID−D、ラベルID−Eに関連づけて記憶する。
工程3と同様にして、ラベル管理サーバは、加工品103のラベルのラベルID−Cに関連づけてラベルID−F、ラベルID−Gを記憶し、ラベル発行装置5dは、ラベルにラベルID−F、ラベルID−Gを印字する。
そして、これらのラベルが貼付された商品106、107が消費者に小売りされる。
また、各工程での詳細な情報は、ラベルIDに関連づけてラベル発行装置5a〜dに記憶されている。
これらラベルIDの履歴と各ラベルIDに対応する詳細情報は、インターネット上で公開されており、消費者は購入した商品に貼付されているラベルに印字されているラベルIDから、その商品が原材料から最終製品に至るまでの各工程での履歴を知ることができる。
本実施の形態では、一例として牛肉を生産及び流通させる食肉加工流通システムを用いて説明する。なお、食肉加工流通システムの他に医薬品の製造流通システムなどに対しても同様に適用することができる。
図2は、本実施の形態のラベル管理システム1のネットワーク構成を概念的に示した図である。
ラベル管理システム1では、ラベル管理サーバ2、端末4a、4b、4c…、ラベル発行装置5a、5b、5c、…、5eがインターネット3で接続可能に配設されている。
ラベル管理サーバ2は、屠畜場などに設置された牛肉生産の起点となる工程に設置されたラベル発行装置5(図2では、ラベル発行装置5a)に対しては、履歴を記録する一連のラベルIDうち、最初のラベルIDを発行し、加工や小売りなどの以降の工程に設置されたラベル発行装置5(図2では、ラベル発行装置5b、5c、…、5e)に対しては、前段の工程で発行したラベルIDを受信して、今回の工程に対するラベルIDを送信する。
そして、ラベル管理サーバ2は、ラベル発行装置5a、5b、5c、…、5eからラベルIDを受信する識別情報受信手段と、これらのラベル発行装置に対してラベルIDを送信する識別情報送信手段を備えている。
ラベル発行装置5aに関しては、ラベル管理サーバ2にラベルIDの発行を要求し、これに対してラベル管理サーバ2が発行したラベルIDを受信してラベルに印字する。
以降の工程に設置されたラベル発行装置5b、5c、…、5eに関しては、納品を受けた牛肉に貼付されているラベルID(前段の工程でのラベルID)をラベル管理サーバ2に送信する。そして、今回の工程に対するラベルIDをラベル管理サーバ2から受信し、ラベルに印字する。
なお、ラベル管理サーバ2とラベル発行装置5との通信は、全て暗号化されている。
このようにラベル発行装置5は、詳細情報入力手段と、詳細情報記憶手段を備えている
また、ラベル発行装置5は、インターネット3上での詳細情報の公開を行うWebサーバとしての機能をも有している。
端末4は、主に消費者が購入した牛肉のパッケージに印字してあるラベルIDからその牛肉の履歴を検索するのに用いる。また、牛肉の加工業者や小売業者が納入された牛肉の履歴を検索するのにも用いられる。
また、端末4は、後述するように、各工程での詳細情報をラベル管理サーバ2を介して各ラベル発行装置5から受信することもできるし、あるいは直接ラベル発行装置5から受信することもできる。
また、ラベル発行装置5は、常時インターネット3と接続されており、ラベル管理サーバ2や端末4から要求があったときに詳細情報を提供できるようになっている。
ラベル発行装置5は、CPU(Central Processing Unit)15、ROM(Read Only Memory)16、RAM(Random Access Memory)17、入力部18、表示部19、印字部20、通信制御部21、入出力I/F(インターフェース)22、記憶媒体駆動部23、記憶部24などの各機能部がバスライン25で接続されて構成されている。
RAM17は、CPU15が動作するためのワーキングエリアを提供する読み書き可能なメモリである。
キーボードは、数字や文字を入力する文字キー、及びテンキーや、予め設定された機能を指定するための機能キーなどを備えており、前段工程のラベルに印字されているラベルIDを入力したり、あるいは詳細情報を入力するのに用いる。 マウスは、ポインティングデバイスであり、表示部19に表示されている要素を指定したり、あるいは選択したりすることができる。
例えば、ラベルIDが数字やバーコードで印字されている場合はそれらを光学的に読み取る読み取り機であり、ラベルが磁気媒体に記憶されている場合は、磁気読み取り機であり、非接触ICチップで構成されている場合は、非接触ICチップに記憶されたデータを読み取るリーダである。
本実施の形態では、ラベルIDは、数字により印字されており、作業者がキーボードから入力するものとする。
表示装置は、例えば、CRT(Cathode−Ray Tube)ディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどで構成されている。
また、印刷装置として偽造が困難な特殊な印字を行うプリンタを用いることもできる。このようなものとしては例えばラベルにホログラフを印字するものがある。
入出力I/F22は、ラベル発行装置5に外部機器を接続してラベル発行装置5の機能を拡張するためのインターフェースである。接続可能な外部機器としては、例えば、ハードディスクや半導体記憶装置などの記憶装置類や、スピーカなどの出力装置類、スキャナなどの入力装置類がある。
読み書き可能な記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、半導体記憶装置、磁気テープ、紙テープがある。
また、読み取り専用の記憶媒体としては、例えば、CD−ROMなどの光ディスク類がある。
ラベル発行装置5は、記憶媒体駆動部23に装着した記憶媒体からプログラムのインストールなどを行うことができるほか、記憶媒体に対してラベルIDや詳細情報などをバックアップすることもできる。
記憶部24には、プログラム類を格納したプログラム部26とデータ類を記憶したデータ部27が形成されている。
OS31は、ファイル入出力の管理や各種機能部を制御するなど、ラベル発行装置5を運営する基本的な機能をCPU15に発揮させるためのプログラムである。
通信プログラム32は、通信制御部21を制御し、インターネット3とラベル発行装置5との接続を維持するための機能をCPU15に発揮させるためのプログラムである。
ラベルの印字に関する機能に関しては、ラベル管理サーバ2が送信してきた画面データや記憶部24に記憶している画面データを用いて表示部19に画面を表示させるブラウザとしての機能や、前段の工程のラベルIDをラベル管理サーバ2に送信し、今回の工程のラベルIDをラベル管理サーバ2から受信してラベルに印字する機能などがある。
また、詳細情報を管理する機能に関しては、ユーザ(当該工程でラベル発行装置5を操作する担当者など)に詳細情報の入力を促し、入力された詳細情報を今回発行したラベルIDと関連づけてデータ部27に記憶する機能がある。
この場合、Webプログラム34は、ラベル発行装置5に詳細情報を提供するサーバとしての機能を発揮させる。
ラベル発行装置ID35は、ラベル発行装置5を他のラベル発行装置5から識別するためのID情報であり、ラベル発行装置5はラベル管理サーバ2にラベル発行装置ID35を送信することにより、ラベル管理サーバ2にラベル発行装置5を識別させることができる。
図4は、詳細情報データベース36の論理的な構成の一例を例示した概念図である。
図に示したように、詳細情報データベース36では、ラベルIDと詳細情報を1対1に対応付けてあり、ラベルIDをキーとして詳細情報を検索することができるようになっている。
ラベル管理サーバ2は、CPU41、ROM42、RAM43、通信制御部44、記憶部45などの各機能部がバスライン46で接続されて構成されている。 CPU41は、所定のプログラムに従って動作し、ラベル管理サーバ2にラベルを発行するサーバとしての機能を発揮させる中央処理装置である。
ROM42は、ラベル管理サーバ2を動作させるための基本的なプログラムやデータなどを記憶した読み出し専用のメモリである。
RAM43は、CPU41が動作するためのワーキングエリアを提供する読み書き可能なメモリである。
記憶部45は、例えば、ハードディスクなどで構成された大容量で読み書き可能な記憶装置である。
記憶部45には、プログラム類を格納したプログラム部47とデータ類を記憶したデータ部48が形成されている。
OS51は、ファイル入出力の管理や各種機能部を制御するなど、ラベル管理サーバ2を運営する基本的な機能をCPU41に発揮させるためのプログラムである。
通信プログラム52は、通信制御部44を制御し、インターネット3とラベル管理サーバ2との接続を維持するための機能をCPU41に発揮させるためのプログラムである。
ラベルIDを発行する機能としては、例えば、ラベル発行装置5aに対しては、ラベルID発行の要求があった場合に、これを発行して送信し、更にデータ部48に記憶し、ラベル発行装置5b〜5eに対しては、前段の工程のラベルIDを受信し、今回の工程のラベルIDを発行して送信する。そして、今回発行したラベルIDを前段のラベルIDに関連づけてデータ部48に記憶する。
ラベルIDの履歴照会サービスに関しては、端末4からラベルIDの履歴照会の要求があった場合、CPU41はデータ部48を検索して要求されたラベルIDの履歴を表示する画面データを生成し、端末4に送信する。
更に、端末4から詳細情報の照会を求められた場合は、CPU41は、ラベルIDを印字した各ラベル発行装置5にアクセスして詳細情報を取得し、取得した情報を用いて詳細情報を表示する画面データを生成して端末4に送信する。
この場合、ラベル管理サーバ2は、Webサーバとして機能している。
図6は、ラベルID管理データベース55の論理的な構成の一例を示した概念図である。
図6に示したように、ラベルID管理データベース55では、前段の工程で発行したラベルIDと、今回の工程で発行したラベルIDを対応付けて記憶している。また、今回の工程で発行したラベルIDに対応して、ラベルIDを送信した送信先のラベル発行装置のラベル発行装置IDも記憶している。
ラベル管理サーバ2は、ラベルIDを発行するたびにラベルID管理データベース55を更新する。
このように、ラベル管理サーバ2は、ラベル発行装置から受信したラベルIDと、ラベル発行装置に送信したラベルIDを関連づけて記憶する識別情報記憶手段を備えている。
また、今回発行したラベルIDに対応付けられているラベル発行装置IDで特定されるラベル発行装置5にアクセスすることにより、当該ラベルIDに関連づけられている詳細情報をラベル発行装置5に要求することができる。
図に示したようにラベル発行装置データベース56は、ラベル発行装置ID61、接続情報62、ユーザID63、パスワード64、その他の各項目から構成されている。
ラベル発行装置ID61は、各ラベル発行装置5のラベル発行装置IDである。ラベル発行装置5からアクセスを受けた場合に、ラベル発行装置5からラベル発行装置IDを受信し、これをラベル発行装置ID61で照合することにより、ラベル管理サーバ2は、どのラベル発行装置5からアクセスされたかを特定することができる。
ラベル管理サーバ2は、インターネット3を介してラベル発行装置5に詳細情報を要求する際に、接続情報62を用いて所望のラベル発行装置5にアクセスすることができる。
ラベル管理サーバ2は、ラベル発行装置5を操作するユーザが認証された場合にラベルIDを発行する。
このような付属情報としては、例えば、ラベル発行装置データベース56に登録されているラベル発行装置が、始点となる工程に設置されたものであるか、あるいは下流の工程に設置されたものであるかを示す情報がある。
ラベル管理サーバ2は、この付属情報によりアクセスしてきたラベル発行装置5が始点となる工程のものか、あるいは下流の工程のものかを判断し、始点となるラベル発行装置5に対して、要求があった場合に今回の工程でのラベルIDを発行し、下流の工程のラベル発行装置5に対しては、前段の工程でのラベルIDを受信した場合に今回の工程でのラベルIDを発行する。
ユーザは、ラベル発行装置5でラベルを印刷する場合、このログイン画面を用いてラベル管理サーバ2にログインするようになっている。
ログイン画面は、図に示したようにユーザID入力欄、パスワード入力欄、及び送信ボタンを備えている。ユーザは、これらの欄にユーザIDとパスワードを入力して送信ボタンを選択(以下、ボタン類の選択はマウス操作によるクリックで行うものとする)すると、入力されたユーザIDとパスワードがラベル管理サーバ2に送信され、認証される。
項目「作業者」は、屠畜した牛から原材料となる牛肉を生産した作業者の氏名を入力する欄である。作業者は予め登録しておきドロップダウンメニューから選択することができる。登録されていない作業者の場合はキーボードから入力する。以下のドロップダウンメニューでは、予め登録してある入力項目を選択して入力することができるほか、キーボードから入力することもできる。
項目「飼料」は、屠畜した牛を肥育するために使用した飼料を入力する欄である。
項目「BSE検査通知」は、検査期間から受けた所謂狂牛病の検査結果を入力する欄である。
項目「検疫日時」は、屠畜した牛を検疫した日時を入力する欄である。
項目「飼育期間」、「屠畜年月日」は、それぞれ屠畜した牛の飼育期間と屠畜年月日を入力する欄である。
項目「購入者」は、肥育業者から当該牛を購入した購入者を入力する欄である。
そして、ラベル発行装置5aは、以上の各欄で入力された項目を詳細情報として詳細情報データベース36(図3(b))に記憶する。
なお、ラベル画面68は、一連の加工の起点となる工程で入力するための画面であるため、前段の工程でのラベルIDを入力する欄は設けられていない。
図の例では、ラベル上にラベルIDだけ印字されているが、ラベルIDと共に詳細情報やその他の情報(例えば、偽造防止用のホログラフ)を印字してもよい。
図に示したラベルの場合、2003年04月02日10時02分なる時刻情報が埋め込まれている。
印字されたラベルは生産された牛肉に貼付され、次の工程に出荷される。
なお、ラベル管理サーバ2に時刻校正センターと接続し、適宜時刻を構成するように構成することもできる。
図に示したように、詳細情報データベース36では、印字したラベルIDに関連づけてラベル発行画面68で入力された入力項目が詳細情報として記憶されている。
項目「計量」は、加工後の牛肉の計量を入力する欄である。
項目「割り方」、「割日時」は、加工に際して行った牛肉の割り方と、その日時を入力する欄である。
項目「部分肉名」、「枝肉番号」は、それぞれ加工後の肉名と枝番号を入力する欄である。
項目「冷却・保管条件」は、牛肉がどのような条件下で保管されたかを入力する欄である。
項目「計量値」、「格付け」は、計量値と格付けを入力する欄である。
項目「出荷日時」は、次工程に出荷する日時を入力する欄である。
ラベルの表面にはラベル管理サーバ2が発行したラベルIDが印字されている。また、このラベルIDには、2003年04月06日14時23分なる時刻情報が埋め込まれている。
このラベルは、当該工程で生産された製品に貼付され、次工程に出荷される。
図に示したように、詳細情報データベース36では、印字したラベルIDに関連づけてラベル発行画面70で入力された入力項目が詳細情報として記憶されている。
このラベルは、小売りの商品に貼付され、消費者に提示されるものである。
図には、ラベル75に対してラベル管理サーバ2から発行されたラベルID73と法令にて表示義務化された項目が全て印字されており、更に消費者がこの牛肉に関する問い合わせを行う際に商品を特定できるようになっている。
また、ラベル75には、商品に関する問い合わせ先であるWebサイトのURL74が印字されている。このWebサイトはラベル管理サーバ2が提供するものである。
消費者は端末4からURL74にアクセスすることにより、生産から小売りに至るこの牛肉に関する情報を閲覧することができる。
この画面は、ラベル管理サーバ2が送信してきた画面データを用いて表示されたものであり、消費者や加工者は、この画面から牛肉に関するラベルIDの履歴、及び詳細情報の閲覧を行うことができる。
検索画面は、ラベルID入力欄と検索スタートボタンを備えている。
ラベルID入力欄にラベルIDを入力して検索スタートボタンをクリックすると、入力したラベルIDが端末4からラベル管理サーバ2に送信され、ラベルIDの検索が開始される。
このように、ラベル管理サーバ2は、端末からラベルIDの照会を受け付ける照会受け付け手段と、照会を受け付けたラベルIDを関連づけられたラベルIDと共に検索する識別情報検索手段と、検索したラベルIDを関連づけの関係と共に送信する検索識別情報送信手段とを備えている。
検索結果画面には、検索の結果ヒットしたラベルID(入力したラベルIDと同じもの)と、このラベルIDと履歴関係を有する一連のラベルIDが関連するラベルIDとして表示される。
内容表示ボタンをクリックすると、これらラベルIDに関連づけられた詳細情報が表示され、戻るボタンをクリックすると検索画面に戻る。
この画面を表示するための画面データは、ラベル管理サーバ2が各ラベル発行装置5から取得してきた詳細情報を用いて生成したものである。
この画面では、詳細情報のうち概要として生産者、加工業者、小売業者が表示されている。
詳細内容表示ボタンをクリックすると、更に詳細な内容が表示され、戻るボタンをクリックすると検索結果画面に戻る。
この場合、ラベル発行装置5は、ラベルIDと詳細情報を対応付けて管理する識別情報記憶装置を構成している。
そして、ラベル管理サーバ2は、先にラベルID管理データベース55で検索したラベルIDをラベル発行装置に送信する第2の識別情報送信手段と、ラベル発行装置5が送信してきた詳細情報を受信する詳細情報受信手段と、前記受信した詳細情報を端末4に送信する詳細情報送信手段と、を備えている。
これに対し、ラベル発行装置5は、ラベル管理サーバ2からラベルIDの照会を受ける識別情報照会受け付け手段と、照会を受け付けたラベルIDを詳細情報データベース36で検索する詳細情報検索手段と、検索した詳細情報をラベル管理サーバ2に送信する詳細情報送信手段とを備えている。
この画面は、詳細情報画面(概要)で詳細内容表示ボタンをクリックすると表示される。
この画面では、各ラベル発行装置5で記憶されている詳細情報が全て表示される。
これら一連の画面を参照することにより、消費者は購入した牛肉がどのような経過を辿って手元に届いたかを確認することができ、また、加工者は納品された牛肉が適切なものであるかを確認することができる。
以下の動作は、ラベル管理サーバ2においてはCPU41がラベルID管理プログラムに従って行い、ラベル発行装置5aにおいてはCPU15がラベル発行プログラム33に従って行うものである。
これに対し、ラベル管理サーバ2は、ログイン画面データをラベル発行装置5aに送信する(ステップ5)。
ラベル発行装置5aは、ログイン画面データを受信し、表示部19でログイン画面を表示する(ステップ55)。
適切なものであった場合(ステップ8;Y)、ラベル発行装置5aを認証し、認証された旨の信号をラベル発行装置5aに送信する(ステップ10)。
ログイン情報が適切なものでなかった場合(ステップ8;N)、ラベル管理サーバ2は、エラーメッセージをラベル発行装置5aに送信し(ステップ23)、処理を終了する。ラベル発行装置5aでは、このエラーメッセージが表示され、ラベルの印字は行われない。
作業者は、ラベル発行画面68に必要事項を入力し(ステップ70)、印字ボタン69をクリックして印字指令を発する(ステップ75)。すると、ラベル発行画面68で入力した内容がラベル発行装置5aからラベル管理サーバ2に送信される。
入力内容に問題が無い場合(ステップ13;Y)、ラベル管理サーバ2はラベルIDを発行し、ラベル発行装置5aに送信する(ステップ15)。そして、発行したラベルIDをラベルID管理データベース55に記憶してこれを更新する(ステップ20)。
ラベル発行装置5aは、ラベル管理サーバ2からラベルIDを受信し、これを用いてラベルを印字する(ステップ80)。
ラベル発行装置5は、引き続きラベルを発行する場合は(ステップ90;Y)、ステップ65に戻り、発行しない場合は(ステップ90;N)、ログアウトして処理を終了する。
まず、ラベル発行装置5bからラベル管理サーバ2にアクセスする(ステップ150)。以下、ステップ110までの一連の動作は、図20のステップ10までの動作と同様であるので省略する。
作業者は、ラベル発行画面70に対して必要事項を入力する。その際に、生産者から入荷した肉に貼付されているラベルに印字されているラベルIDを入力する(ステップ170)。
次に、作業者は、ラベル印字ボタン71をクリックして印字指令を発する(ステップ175)。
すると、ラベル発行装置5bは、ラベル発行画面70で入力された入力内容(ラベルIDを含む)をラベル管理サーバ2に送信し、ラベル管理サーバ2に対してラベルIDの発行を要求する(ステップ180)。
このチェックは、例えば、あり得ない数値の確認を行うほか、受信したラベルIDに関して、例えば、そのラベルIDが以前に発行されたものであるか否かとか、そのラベルIDが過去に送信されてきた回数を確認し、その回数が適切な値の範囲であるかなど、不正なラベルIDの発行要求の確認も行う。
そして、ラベル発行装置5bから受信したラベルIDと、今回発行したラベルIDを関連づけてラベルID管理データベース55に記憶し、これを更新する(ステップ120)。
次に、ラベル発行装置5bは、ラベル発行画面70で入力された情報を詳細情報とし、印字したラベルIDと関連づけて詳細情報データベース36に記憶し、これを更新する(ステップ190)。
ラベル発行装置5bは、引き続き次のラベルを印字する場合は(ステップ195;Y)、ステップ165に戻り、印字を終了する場合は(ステップ195;N)、ログアウトして処理を終了する。
まず、ユーザ(消費者、加工業者など)が端末4からラベル管理サーバ2にアクセスする(ステップ305)。
これに対し、ラベル管理サーバ2は、端末4に検索画面データを送信する(ステップ340)。
端末4は、ラベル管理サーバ2から検索画面データを受信し、表示装置に検索画面を表示する(ステップ310)。
ユーザは、検索画面にラベルに表示されているラベルIDを入力してラベル管理サーバ2に送信する(ステップ315)。
次に、ラベル管理サーバ2は、検索されたラベルIDを用いて検索結果画面データを生成し、端末4に送信する(ステップ350)。
ユーザが詳細情報の閲覧を要求した場合(ステップ325)、ラベル管理サーバ2は、検索したラベルIDを印字した各ラベル発行装置5にラベルIDを送信
し、当該ラベルIDに関連づけられている詳細情報の送信を要求する(ステップ355)。
ラベル管理サーバ2は、各ラベル発行装置5から詳細情報を受信し、詳細情報画面データを生成し、端末4に送信する(ステップ360)。ここで、詳細情報画面データは、ユーザが概要を要求する場合は概要用のものを生成し、詳細なものを要求する場合は詳細用のものを生成する。
端末4は、ラベル管理サーバ2から詳細情報画面データを受信し、これを用いて詳細情報画面を表示する(ステップ330)。
(1)一連の工程で、ラベルIDを関連づけて発行することにより、ラベルに商品履歴のトレーサビリティ(追跡)機能を持たせることができる。
(2)新たにラベルを発行する場合、前段の工程でのラベルIDと関連づけて発行されるため、いい加減な表示のラベルや不正表示を行うラベルの発行を抑止することができる。そのため、ラベルの表示の正確性を確保することができる。
(4)消費者、加工業者、小売業者などはインターネット3を介して容易に商品履歴を閲覧することができる。
(5)詳細情報は、各ラベル発行装置5で管理するため、ラベル管理サーバ2の負荷が少なくてすむ。
(7)ラベル発行装置5の使用状況をモニタリングして適時保守、消耗品の補給を行うことができ、ユーザへ利便性を提供することができる。また、海賊版消耗品によるシステム破損、印字品質劣化を防ぐことも可能であり、ユーザへ安心感を提供することができる。
実施の形態では、詳細情報を各ラベル発行装置5で管理したが、これをラベル管理サーバ2で管理するように構成することもできる。
この場合、ラベル発行装置5がラベルIDをラベル管理サーバ2に要求する際に、詳細情報をラベル管理サーバ2に送信し、ラベル管理サーバ2がこれを受信して発行するラベルIDと関連づけて記憶するように構成する。
詳細情報をラベル管理サーバ2で管理すると、詳細情報入力後に、これを改竄するのが困難になる。
実施の形態では、端末4のユーザが検索結果画面で詳細情報を要求した場合、ラベル管理サーバ2が各ラベル発行装置5から詳細情報を収集したが、これは、ユーザがラベルIDを選択すると、該当するラベル発行装置5から端末4に詳細情報が送信されるように構成することもできる。
この場合、検索結果画面で表示するラベルIDに、該当するラベル発行装置5のURLをリンク先として埋め込んでおき、ユーザがラベルIDを選択した際に、ラベル発行装置5の提供するサイトにジャンプし、端末4からラベルIDをパラメータとしてラベル発行装置5に送信するようにする。
この場合、ラベル発行装置5は、端末4からラベルIDを受信して詳細情報を検索し、端末4に送信することができる。
各ラベル発行装置5で記憶されている詳細情報の改竄を防止するため、ラベルID発行時に詳細情報をハッシュ化し、そのダイジェストメッセージをラベル管理サーバ2でラベルIDと関連づけて保管するように構成することもできる。
ハッシュ化とは、ハッシュ関数と呼ばれる関数を用いて電子文書から文字列(ダイジェストメッセージ)を生成することである。
同じ電子文書からは同じダイジェストメッセージが得られる。電子文書が一部でも変更されると、この文書のダイジェストメッセージは、変更前のものと異なる。
このように、ダイジェストメッセージは、詳細情報が改変された場合に値が変化する改変検出情報を構成しており、詳細情報をハッシュ化するモジュールは検出情報生成手段を構成している。
ハッシュ関数を用いることにより表示された詳細情報が改竄・偽造されたものか否か容易に確認でき、詳細情報偽造の抑止力効果が得られる。そのため牛肉の安全確保され、ユーザ及び消費者へ安心感を提供することができる。
又は、ラベル発行装置5で詳細情報を入力した後に、これをロックする仕組みを作り、入力後の変更追記ができないようにしてもよい。
各ラベル発行装置5を監視する監視サーバをインターネット3上に設け、不正が行われないかモニタリングすることができる。
下流の工程で生産された牛肉の総量が、上流の工程で生産された牛肉の総量以内にあるか確認したり、特定のラベルIDが前段の工程でのラベルIDとして乱用されていないかなど監視する。
本実施の形態では、ラベルIDが重複しないようにラベルに印字したが、ある程度重複を許して印字するように構成することも可能である。
例えば、AなるラベルIDを貼付された牛肉から3つの牛肉製品が同じ条件で生産されたとする。そして、各々の牛肉製品に対してBなるラベルIDを印字した同じラベルを貼付する。
このように、重複を許してラベルIDを印字する場合、その重複数をラベル管理サーバ2に送信し、ラベル管理サーバ2でどのラベルIDがいくつ出回っているかを把握できるようにしておくとよい。
例えば、途中工程では全ての製品に個別のラベルIDを発行し、小売り商品の段階で同じラベルIDを発行するように構成することができる。
工程が下流に行く程製品数が増加するため、上流の工程ではラベルIDを個別に発行し、下流の工程では同じラベルIDを発行するよう構成するとラベル管理サーバ2への負荷も小さく、なおかつ消費者も必要な情報を得られるようにすることができる。
本実施の形態では、ラベルIDの履歴をラベル管理サーバ2で管理したが、これを各ラベル発行装置5で分散管理するように構成することも可能である。
この場合、各ラベル発行装置5は、前段階の工程で印字されたラベルIDと自工程で印字したラベルを関連づけて記憶しておく。そして、自工程で印字したラベルIDとこのラベルIDに関連づけられている前段工程でのラベルIDを各ラベル発行装置5で検索すると、一連のラベルIDの履歴が得られる。
ラベル発行装置5は、ラベル発行装置5a、5b、5cからこれらの情報を収集して関連づけを辿ることにより「A→B→C」という履歴が得られる。
更に、発行したラベルIDに対応付けて変形例3で述べたような詳細情報のハッシュ値を記憶すればラベル発行装置5での詳細情報の改竄を検出することもできる。
近年ICタグの使用が盛んになってきた。以上の実施の形態や各変形例で説明したラベルはICタグを用いて形成することも可能である。
即ち、ラベルIDをICタグに記憶させ、これを製品に貼付する。このようにICタグにラベルIDを記憶させることにより、ICタグをラベルと同様に使用することができる。
本変形例のラベル管理システムは、ラベル管理システム1(図2)において、ラベル発行装置5a〜5eの代わりにICタグ発行装置を備え、ラベルの代わりにICタグを用いる。
更に、ICタグはアンテナを備えており、リーダライタと呼ばれる入出力装置と近距離の無線通信を行うことができる。
そして、所定のコマンド(命令)をICタグに入力することにより、記憶装置に記憶させたデジタルデータを読み出したり、あるいは記憶装置にデジタルデータを書き込んだりすることができる。
ICタグは、例えば、粘着材を塗布した紙などの粘着部材に設置され、当該粘着部材と共に対象物に貼付することによりICタグを対象物に付随させることができる。
また、貼付以外にも、ひも状の部材を用いて対象物に結びつけることによりICタグを対象物に付随させることもできる。
ICタグ100は、アンテナ104、通信制御部105、情報処理部106、情報記憶部107などの各構成要素を備えている。
アンテナ104は、図示しないリーダライタと電波の送受信を行うための素子である。ICタグ100を駆動するための電力は、リーダライタから無線通信によって送信され、アンテナ104はこれを受信して発電する機能も備えている。
より具体的には、ラベルIDをICタグ100に書き込む場合は、書き込みコマンドをリーダライタより受信して情報処理部106に出力し、ラベルIDを読み出す場合は、読み取りコマンドをリーダライタより受信して情報処理部106に出力し、これに応じて情報処理部106から出力されたラベルIDをリーダライタに送信する。
本変形例では、例えば、書き込みコマンドを実行し、書き込みコマンドのパラメータで指定されたラベルIDを情報記憶部107に書き込んだり、あるいは読み取りコマンドを実行して情報記憶部107に記憶されているラベルIDを読み出し、通信制御部105に出力する。
読取部111は、例えば、ICタグ発行装置と信号ケーブルで接続された状態で着脱可能に配設されたハンディリーダライタで構成されており、作業者は読取部111をICタグ115に近接させてラベルIDを読み取る。
読取部111がICタグ115から受信したラベルIDは、ICタグ発行装置に入力される。
ICタグ発行部110は、ICタグ116にラベルIDを書き込んだ後、これを取り出し口からICタグ発行装置の外部に送出する。
当該工程のICタグ116は、粘着部材に貼り付けられており、作業者は、粘着部材と共にICタグ116を当該工程の製品に貼付する。
ICタグ発行装置がラベル管理サーバ2で認証されるとICタグ発行画面を表示する(ステップ165)。
ICタグ発行画面は、ラベル発行画面70(図12)と同様であり、ラベル印字ボタン71の代わりにICタグ発行ボタンが表示される。
次に、作業者は、読取部111を前段工程のICタグ115に近接させて、前段工程でのラベルIDを読み取る(ステップ168)。
読み取られたラベルIDは、ICタグ発行装置に入力されてICタグ発行画面の項目「前段工程ラベルID」に自動的に入力される。
これは、ICタグ発行装置が備えた詳細情報入力手段と詳細情報記憶手段によるものである。
次に、作業者は、ICタグ発行ボタンをクリックしてICタグ発行指令を発する(ステップ175)。
ICタグ発行指令が発せられると、ICタグ発行装置は、ICタグ発行画面で入力された入力内容(前段工程のラベルIDを含む)をラベル管理サーバ2に送信し、ラベル管理サーバ2に対してラベルIDの発行を要求する(ステップ180)。このれは、ICタグ発行装置が備えた識別情報送信手段によるものである。
ICタグ発行装置から受信した入力内容に問題があった場合(ステップ113;N)、ラベル管理サーバ2は、ICタグ発行装置にエラーメッセージを送信し(ステップ23)、処理を終了する。
そして、ICタグ発行装置から受信したラベルIDと、今回発行したラベルIDを関連づけてラベルID管理データベース55に記憶し、これを更新する(ステップ120)。
これは、ICタグ発行装置が備えた識別情報受信手段と、記録手段によるものである。
発行された当該工程のICタグ116は作業者により加工された製品に貼付される。
ICタグ発行装置は、引き続き次のICタグを発行する場合は(ステップ195;Y)、ステップ165に戻ってICタグの発行処理を継続し、ICタグの発行を終了する場合は(ステップ195;N)、ログアウトして処理を終了する。
そして、前段工程のICタグ115からはラベルIDが無線によって読み取られるため、ヒューマンエラーを防止することができる。
また、ICタグは、偽造改竄が困難なため、ラベル管理システムのセキュリティレベルを向上させることができる。
これにより、前段工程のラベルIDを記憶したICタグ115に当該工程のラベルIDを追加することができる。
このように、当該工程のラベルIDを追記すると前段工程で発行されたICタグ115を再利用できるため、コストの低減を図ることができる。
この変形例では、ラベルID(識別情報)を記録する記録媒体としてICタグなどの半導体回路を用いたシステムと紙や樹脂などの印刷媒体を用いたシステムを連携させる場合について説明する。
ICタグは、近年の普及に伴って価格が下がってきているが、それでも従来の印刷媒体に比べると価格が高く、流通の上流側から末端までICタグでトレーサビリティを実現すると高コストになる場合がある。
そこで、本変形例では、上流工程ではICタグを用い、下流工程ではラベルを用いるものとする。
ラベル管理システム1aは、ICタグ管理サーバ2a、ラベル管理サーバ2b、端末4a、4b、4c…、ICタグ発行装置5i、5j、ラベル発行装置5k、…、5mがインターネット3で接続可能に配設されている。
そのため、ラベル管理システム1aは、ICタグ管理サーバ2a、及びICタグ発行装置5i、5jから成るサブシステムと、ラベル管理サーバ2b、及びラベル発行装置5k、…、5mから成るサブシステムから構成されていると見ることができる。
生産者は、始点となるラベルIDを記憶したICタグをICタグ発行装置5iで生成して原材料6に貼付する。
そして、加工業者Bは生産業者から原材料6を受領してこれを加工し、加工品7にICタグ発行装置5jで発行したICタグを貼付する。
ICタグ発行装置5i、5jの構成は、変形例7で説明したICタグ発行装置と同じである。
即ち、ICタグ管理サーバ2aは、ICタグ発行装置5iに対しては始点となるラベルIDを発行する。そして、ICタグ発行装置5jに対しては、前段工程のラベルIDを受信してこれに関連づけてラベルIDを発行し、ICタグ発行装置5jに送信する。
ただし、下流工程群の上端の工程に設置されたラベル発行装置5kは、前段工程でのラベルIDがICタグに記憶されているため、これを読み取るためのリーダライタを備えている。
ラベル管理サーバ2bの構成は、先に説明した実施の形態のラベル管理サーバ2と同じである。
そして、ICタグ管理サーバ2aは、ICタグ発行装置5i、5jから詳細情報を収集することができ、ラベル管理サーバ2bは、ラベル発行装置5k、…5mから詳細情報を収集することができ、ICタグ管理サーバ2aとラベル管理サーバ2bが通信により連携して、原材料6から商品10までの詳細情報を網羅することもできる。
ICタグ管理サーバ2aは、まず、一連の加工の始点となる工程1に対してユニークなAなるラベルID(以下、ラベルID−A)を発行し、これをICタグ発行装置5iに送信する。そして、ラベルID−AをICタグ管理サーバ2aが備えたラベルID管理データベース55aに記憶する。
このとき、作業者は、ICタグ発行装置5iに、原材料101に関する詳細な情報を入力する。そして、ICタグ発行装置5iは、ラベルID−Aと詳細情報を関連づけて記憶する。
工程2では、ICタグ発行装置5jで、原材料101のICタグに記憶されているラベルID−Aをリーダライタで読み取り、これをICタグ管理サーバ2aに送信する。
また、ICタグ発行装置5jは、作業者が加工品102、103に関して入力した詳細情報をそれぞれラベルID−B、ラベルID−Cと関連づけて記憶する。
工程3では、加工品102のICタグに記憶されているラベルID−Bをラベル発行装置5kがリーダライタで読み取って、ラベル管理サーバ2bに送信する。
ラベル管理サーバ2bは、ラベルID−BをラベルID管理データベース55bに記憶すると共に、今回の工程で生産された商品104、105に対してユニークなラベルID−D、ラベルID−Eを発行する。そして、ラベル管理サーバ2bは、ラベルID−D、ラベルID−Eをラベル発行装置5kに送信すると共に、これらをラベルID−Bと関連づけてラベル管理サーバ2bが備えたラベルID管理データベース55bに記憶する。
また、ラベル発行装置5kは、商品104、105に対して入力された詳細情報をそれぞれラベルID−D、ラベルID−Eに関連づけて記憶する。
工程3と同様にして、ラベル発行装置5lは、加工品103のICタグに記憶されたラベルID−Cをリーダライタで読み取り、ラベル管理サーバ2bに送信する。そして、ラベル管理サーバ2bから送信されてきたラベルID−F、ラベルID−Gを印字する。これらのラベルは商品106、107に貼付される。
また、商品104、105の詳細情報を、それぞれラベルID−F、ラベルID−Gに対応させて記憶する。
ICタグ管理サーバ2aのラベルID管理データベース55aには、樹系図10aで示したようにICタグを用いたラベルIDの履歴が蓄積されている。即ち、ラベルID−AにラベルID−BとラベルID−Cが関連づけられている。
そして、樹系図10aと樹系図10bを論理的に接合すると図に示したような樹系図10cが得られ、原材料101から商品104〜107に至るまでの全ての履歴を得ることができる。
また、上流工程群と下流工程群の境目で重複して記憶されているラベルIDを照合することにより、下流工程群から上流側に履歴を辿って行くこともできるし、逆に上流工程群から下流側に履歴を辿っていくこともできる。
そのため、トレーサビリティを行うシステムが複数存在する場合であっても、これらを連携させることにより、単一のシステムと同様に利用することができる。
ラベル発行装置5kは、前段工程で貼付されたICタグからラベルIDを読み取って、当該工程のラベルを印字するため、前段工程での記録媒体(ICタグ)と当該工程での記録媒体(紙、プラスチックなど)の両方に対応するように構成されている。
このため、ラベル発行装置5kは、リーダライタなどで構成された読取部111aと印字部20を備えている。
印字部20は、当該工程のラベルIDを当該工程のラベル116aに印字する。
このように、ICタグやラベルのように異なる記録媒体を用いたシステムに工程が渡る場合、その境界で下流側にある工程には、上流工程の記録媒体に対応した読み取り機能と、下流側の記録媒体に対応した出力機能を備えておく。
本変形例では、以下に説明するようにICタグ管理サーバ2aとラベル管理サーバ2bが連携して履歴検索サービスを提供する。
なお、図22に対応するステップに関しては、同じステップ番号を付すものとする。
これに対し、ラベル管理サーバ2aは、端末4に検索画面データを送信する(ステップ340)。
端末4は、ラベル管理サーバ2bから検索画面データを受信し、表示装置に検索画面を表示する(ステップ310)。
ユーザは、商品に貼付されているラベルに印字されているラベルIDを検索画面に入力してラベル管理サーバ2bに送信する(ステップ315)。
更に、ラベル管理サーバ2bは、ICタグ管理サーバ2aと通信し、ICタグ管理サーバ2aに対して履歴関係があるラベルIDの検索を依頼する(ステップ346)。
これは、ラベル管理サーバ2bが備えた識別情報検索依頼手段によるものである。
そして、検索結果(検索されたラベルIDと履歴関係)をラベル管理サーバ2bに送信する(ステップ380)。
これは、ICタグ管理サーバ2aが備えた検索識別情報送信手段によるものである。この場合、ラベル管理サーバ2bが識別情報の照会元に相当する。
そして、ラベル管理サーバ2bは、受信した検索結果と、ラベルID管理データベース55bで検索されたラベルIDを連結し、及びそれらの履歴関係を用いて検索結果画面データを生成し、端末4に送信する(ステップ350)。
即ち、ラベル管理サーバ2bにとっては端末4が照会元に相当し、ICタグ管理サーバ2aにとってはラベル管理サーバ2bが照会元に相当するという関係が成り立っている。
ユーザが詳細情報の閲覧を要求した場合(ステップ325)、ラベル管理サーバ2bは、次のようにして関連するICタグ発行装置やラベル発行装置から詳細情報を収集する。
各ラベル発行装置5はこの要求を受け付け(識別情報照会受け付け手段)、ラベル管理サーバ2bから受信したラベルIDに関連づけられている詳細情報を詳細情報データベースで検索し(詳細情報検索手段)、ラベル管理サーバ2b(照会元)に送信する(詳細情報送信手段)。
そして、ラベル管理サーバ2bは、これら詳細情報を受信する(詳細情報受信手段)。
ICタグ管理サーバ2aは、詳細情報の検索依頼を受けると、先に検索したラベルIDをICタグに書き込んだ各ICタグ発行装置に対してラベルIDを送信し、当該ラベルIDに関連づけられている詳細情報の送信を要求する(ステップ385)。これは、ICタグ管理サーバ2aが備えた第2の識別情報送信手段によるものである。
そして、ICタグ管理サーバ2aは、これら詳細情報を受信する(詳細情報受信手段)。
更に、ICタグ管理サーバ2aは、各ICタグ発行装置から受信した詳細情報をICタグに対応付けてラベル管理サーバ2bに送信する(ステップ390)。
これは、ICタグ管理サーバ2aが備えた詳細情報送信手段によるものであり、この場合ラベル管理サーバ2bは照会元を構成している。
なお、詳細情報画面データは、ユーザが概要を要求する場合は概要用のものを生成し、詳細なものを要求する場合は詳細用のものを生成する。
端末4は、ラベル管理サーバ2bから詳細情報画面データを受信し、これを用いて詳細情報画面を表示する(ステップ330)。
詳細情報画面では、例えば、消費者が購入した商品の加工履歴が時系列的に配列して表示され、これによって、消費者は商品の来歴を知ることができる。
ラベル管理システム1aで、ICタグを用いたシステムを運用する事業者とラベルを用いたシステムを運用する事業者は、同一であってもよいし、あるいは別事業者であってもよい。
例えば、ICタグ管理サーバ2aに詳細情報を公開するWebページを開設することもできる。この場合、例えば、当該WebページでICタグに記録されているラベルIDを受け付け、ラベル管理サーバ2bに渡ってラベルID、及び詳細情報を検索できるように構成することができる。
また、本変形例では端末4からラベルIDや詳細情報の照会を依頼したが、ICタグ発行装置やラベル発行装置からこれらの情報の検索依頼を行うことも可能である。
更に、本実施の形態では、記録媒体として、集積回路、印刷媒体を用いたが、このほかに、例えば、磁気記憶媒体(磁気テープなど)、光磁気記憶媒体(光磁気ディスクなど)など他の記録媒体を用いることもできる。
(1)生産工程が複数の業界・業種者に渡り、これらの事業者が異なる記録媒体を用いて履歴を管理している場合でも、これらを連携させて単一の履歴管理システムとして機能することができる。
(2)下流工程群の識別情報発行装置に、上流工程群での記録媒体で記録された識別子を読み取る機能を設置することにより、上流工程群で発行された識別情報に下流工程群の識別情報を紐付けすることができる。
(3)上流工程群での履歴と下流工程群での履歴を論理的に接続することにより工程の始点から終点までの履歴を網羅することができる。
(4)詳細情報を識別情報発行装置に分散させることにより、識別子の履歴関係を記憶するサーバ装置の負荷を軽減することができる。
(5)記録媒体の種類(半導体回路、印刷媒体など)が異なる場合だけでなく、同種の記録媒体内で複数の規格が存在する場合(例えば、ICタグの種類は百種類以上ある)でも、これらの規格に対応する読み取り装置を識別情報発行装置に備えることにより対処することができる。
(6)業界・組織間・各工程に依存せずに適切なID情報を発行することができ、多品目対応・低コスト化で効率的適切な情報システムを構築することができる。
(7)自動認識及び処理より、不正及びヒューマンエラー発生が困難。より正しい情報の連携が可能となる。
2 ラベル管理サーバ
3 インターネット
4 端末
5 ラベル発行装置
Claims (21)
- 原材料から最終商品に至るまでの各工程に設置されたラベル発行装置に対して、各工程で生産される製品に貼付するラベルに印字する識別情報を発行する商品履歴管理装置であって、
前記各工程のうち、1の工程に設置されたラベル発行装置から、前記1の工程の直前の工程で貼付されたラベルに印字されている識別情報を受信する識別情報受信手段と、
前記受信した識別情報に対して新たに識別情報を発行し、前記発行した識別情報を前記1の工程に設置されたラベル発行装置に送信する識別情報送信手段と、 前記受信した直前の工程の識別情報と、前記送信した新たに発行した識別情報を関連づけて記憶する識別情報記憶手段と、
を具備したことを特徴とする商品履歴管理装置。 - 端末から、識別情報の照会を受ける照会受け付け手段と、
前記照会を受け付けた識別情報と、当該識別情報に関連づけられた識別情報を前記識別情報記憶手段で検索する識別情報検索手段と、
前記検索した識別情報を、関連づけの関係と共に前記端末に送信する検索識別情報送信手段と、
を具備したことを特徴とする請求項1に記載の商品履歴管理装置。 - 前記識別情報と、前記識別情報が印字されたラベルが貼付された製品の詳細情報を対応付けて記憶した詳細情報記憶装置に対して、前記識別情報検索手段で検索した識別情報を送信する第2の識別情報送信手段と、
前記詳細情報記憶装置から、前記送信した識別情報に対応付けられている詳細情報を受信する詳細情報受信手段と、
前記受信した詳細情報を前記端末に送信する詳細情報送信手段と、
を具備したことを特徴とする請求項2に記載の商品履歴管理装置。 - 前記詳細情報記憶装置は、前記詳細情報が改変された場合に値が変化する改変検出情報を生成する検出情報生成手段を備えており、
前記商品履歴管理装置は、前記詳細情報記憶装置に記憶されている識別情報と、この識別情報に対応付けられた詳細情報に対して前記検出情報生成手段で生成された改変検出情報と、を関連づけて記憶していることを特徴とする請求項3に記載の商品履歴管理装置。 - 請求項1に記載のラベル発行装置のうち、1の工程に設置されたラベル発行装置であって、
前記1の工程の直前の工程で貼付されたラベルに印字されている識別情報を前記商品履歴管理装置に送信する識別情報送信手段と、
前記送信した識別情報に対して発行された識別情報を前記商品履歴管理装置から受信する識別情報受信手段と、
前記受信した識別情報を印字する印字手段と、
を具備したことを特徴とするラベル発行装置。 - 前記印字したラベルを貼付する製品に関する詳細情報を入力する詳細情報入力手段と、
前記入力した詳細情報と、前記印字したラベルに印字されている識別情報とを関連づけて記憶する詳細情報記憶手段と、
を具備したことを特徴とする請求項5に記載のラベル発行装置。 - 前記商品履歴管理装置から、識別情報の照会を受ける識別情報照会受け付け手段と、
前記受け付けた識別情報に関連づけられている詳細情報を前記詳細情報記憶手段で検索する詳細情報検索手段と、
前記検索した詳細情報を前記商品履歴管理装置に送信する詳細情報送信手段と、 を具備したことを特徴とする請求項6に記載のラベル発行装置。 - 原材料から最終商品に至るまでの各工程に設置されたラベル発行装置に対して、各工程で生産される製品に貼付するラベルに印字する識別情報を発行する商品履歴管理方法であって、
識別情報受信手段と、識別情報送信手段と、識別情報記憶手段と、を備えたコンピュータを用いて、
前記各工程のうち、1の工程に設置されたラベル発行装置から、前記1の工程の直前の工程で貼付されたラベルに印字されている識別情報を前記識別情報受信手段で受信する識別情報受信ステップと、
前記受信した識別情報に対して新たに識別情報を発行し、前記発行した識別情報を前記1の工程に設置されたラベル発行装置に前記識別情報送信手段で送信する識別情報送信ステップと、
前記受信した直前の工程の識別情報と、前記送信した新たに発行した識別情報を関連づけて前記識別情報記憶手段で記憶する識別情報記憶ステップと、
から構成されたことを特徴とする商品履歴管理方法。 - 原材料から最終商品に至るまでの各工程に設置されたラベル発行装置に対して、各工程で生産される製品に貼付するラベルに印字する識別情報を発行するコンピュータにおいて、
前記各工程のうち、1の工程に設置されたラベル発行装置から、前記1の工程の直前の工程で貼付されたラベルに印字されている識別情報を受信する識別情報受信機能と、
前記受信した識別情報に対して新たに識別情報を発行し、前記発行した識別情報を前記1の工程に設置されたラベル発行装置に送信する識別情報送信機能と、 前記受信した直前の工程の識別情報と、前記送信した新たに発行した識別情報を関連づけて記憶する識別情報記憶機能と、
をコンピュータで実現する商品履歴管理プログラム。 - 請求項1に記載のラベル発行装置のうち、1の工程に設置されたラベル発行装置において行うラベル発行方法であって、
前記ラベル発行装置は、識別情報送信手段と、識別情報受信手段と、印字手段と、を備えたコンピュータにより構成され、
前記1の工程の直前の工程で貼付されたラベルに印字されている識別情報を前記識別情報送信手段で前記商品履歴管理装置に送信する識別情報送信ステップと、
前記送信した識別情報に対して発行された識別情報を前記商品履歴管理装置から前記識別情報受信手段で受信する識別情報受信ステップと、
前記受信した識別情報を前記印字手段で印字する印字ステップと、
から構成されたことを特徴とするラベル発行方法。 - 請求項1に記載のラベル発行装置のうち、1の工程に設置され、コンピュータで構成されたラベル発行装置にラベルを発行させるラベル発行プログラムであって、
前記1の工程の直前の工程で貼付されたラベルに印字されている識別情報を前記商品履歴管理装置に送信する識別情報送信機能と、
前記送信した識別情報に対して発行された識別情報を前記商品履歴管理装置から受信する識別情報受信機能と、
前記受信した識別情報を印字する印字機能と、
をコンピュータで実現するラベル発行プログラム。 - 原材料から最終商品に至るまでの各工程で生産される製品に識別情報を記録した記録媒体を付随させて商品履歴を管理する商品履歴管理システムで使用する商品履歴管理装置であって、
少なくとも一部の連続する各工程に設置された識別情報発行装置から、当該識別情報発行装置の直前の工程で付随された記録媒体に記録されている識別情報を受信する識別情報受信手段と、
前記受信した識別情報に対して新たに識別情報を発行し、前記発行した識別情報を当該識別情報発行装置に送信する識別情報送信手段と、
前記受信した直前の工程の識別情報と、前記送信した識別情報を関連づけて記憶する識別情報記憶手段と、
を具備したことを特徴とする商品履歴管理装置。 - 前記商品履歴管理システムは、識別情報を半導体回路に電子的に記録して製品に付随させる上流工程群と、識別情報をラベルに記録して製品に付随させる下流工程群から成り、前記下流工程群でラベルに記録される識別情報の関連づけを記憶する商品履歴管理装置であって、
前記識別情報受信手段は、前記識別情報発行装置から、前記上流工程群で発行された識別情報を受信し、
前記識別情報記憶手段は、前記受信した上流工程群での識別情報と、前記送信した印字するための識別情報を関連づけて記憶することを特徴とする請求項12に記載の商品履歴管理装置。 - 識別情報の照会元から、識別情報の照会を受ける照会受け付け手段と、
前記照会を受け付けた識別情報と、当該識別情報に関連づけられた識別情報と、を前記識別情報記憶手段で検索する識別情報検索手段と、
前記検索した識別情報を、関連づけの関係と共に前記照会元に送信する検索識別情報送信手段と、
を具備したことを特徴とする請求項12、又は請求項13に記載の商品履歴管理装置。 - 識別情報と、当該識別情報が記録された記録媒体が付随された製品の詳細情報と、を対応付けて記憶した詳細情報記憶装置に対して、前記識別情報検索手段で検索した識別情報を送信する第2の識別情報送信手段と、
前記詳細情報記憶装置から、前記送信した識別情報に対応付けられている詳細情報を受信する詳細情報受信手段と、
前記受信した詳細情報を前記照会元に送信する詳細情報送信手段と、
を具備したことを特徴とする請求項14に記載の商品履歴管理装置。 - 前記照会を受け付けた識別情報に関連づけられた識別情報の検索を、前記連続する各工程に隣接する工程での識別情報を記憶する他の商品履歴管理装置に依頼する識別情報検索依頼手段と、
前記依頼に応じて検索された識別情報を前記他の商品履歴管理装置から受信する依頼識別情報受信手段と、
を具備し、
前記検索識別情報送信手段は、前記識別情報記憶手段で検索した識別情報と、前記他の商品履歴管理装置から受信した識別情報と、を関連づけの関係と共に前記照会元に送信することを特徴とする請求項15に記載の商品履歴管理装置。 - 前記他の商品履歴管理装置に、前記検索を依頼した識別情報に対応付けられた詳細情報の検索を依頼する詳細情報検索依頼手段と、
前記依頼に応じて検索された詳細情報を受信する依頼詳細情報受信手段と、
を具備し、
前記詳細情報送信手段は、前記受信した詳細情報を前記照会元に送信することを特徴とする請求項16に記載の商品履歴管理装置。 - 原材料から最終商品に至るまで各工程で生産される製品に識別情報を記録した記録媒体を付随させて商品履歴を管理する商品履歴管理システムで使用する識別情報発行装置であって、
前記識別情報発行装置の直前の工程で付随された記録媒体に記録されている識別情報を商品履歴管理装置に送信する識別情報送信手段と、
前記送信した識別情報に対して発行された識別情報を前記商品履歴管理装置から受信する識別情報受信手段と、
前記受信した識別情報を記録媒体に記録する記録手段と、
を具備したことを特徴とする識別情報発行装置。 - 前記記録した記録媒体を付随させる製品に関する詳細情報を入力する詳細情報入力手段と、
前記入力した詳細情報と、前記記録した記録媒体に記録されている識別情報とを関連づけて記憶する詳細情報記憶手段と、
を具備したことを特徴とする請求項18に記載の識別情報発行装置。 - 識別情報の照会を受ける識別情報照会受け付け手段と、
前記受け付けた識別情報に関連づけられている詳細情報を前記詳細情報記憶手段で記憶した詳細情報から検索する詳細情報検索手段と、
前記検索した詳細情報を照会元に送信する詳細情報送信手段と、
を具備したことを特徴とする請求項19に記載の識別情報発行装置。 - 前記商品履歴管理装置が識別情報を記憶する工程に隣接する工程で製品に付随された記録媒体から識別情報を読み取る読み取り手段を具備し、
前記識別情報送信手段は、前記読み取った識別情報を前記商品履歴管理装置に送信することを特徴とする請求項18、請求項19、又は請求項20に記載の識別情報発行装置。
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