JP6232285B2 - 化粧料 - Google Patents
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例えば、特許文献1には、アラントインと、親水性かつ水溶性の陰イオン性乳化剤を組み合わせた水中油型エマルジョンが記載され、特許文献2には、アラントインと、親水性で水溶性の陰イオン性または非イオン性乳化剤を組わせた水中油型エマルジョンが記載されている。また、特許文献3には、アラントインと、安定化剤として、有機酸、無機酸又はアミノ酸を含有する水性製剤が記載されている。
本発明は、経時でもpHが変化しにくく、アライントインの加水分解が抑制され、安定性に優れ、使用感も良好な化粧料に関する。
(A)アラントイン又はその塩 0.01〜0.8質量%、
(B)(b1)及び(b2)から選ばれる1種又は2種以上のアニオン界面活性剤 0.01〜3質量%、
(b1)炭素数8〜22のアシル基を有するN−アシルグルタミン酸又はその塩、
(b2)炭素数8〜22のアシル基を有するN−アシルアスパラギン酸又はその塩、
(C)一般式(1):
で表される化合物 0.02〜5質量%、
(D)水
を含有し、製造直後、25℃のpHが4.0〜6.0である化粧料に関する。
ここで、製造直後とは製造後から1日後を示す。以後も同様である。
成分(b1)のN−アシルグルタミン酸又はその塩を含有することにより、pHの経時での変動を抑え、アラントインの安定性を確保することができる。成分(b1)における炭素数8〜22のアシル基は、安定性の点から、好ましくは炭素数12〜18であり、より好ましくは炭素数16〜18であり、飽和又は不飽和の直鎖又は分岐鎖を有する脂肪酸又は混合脂肪酸を由来としたものが好ましい。このような脂肪酸としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸や、ヤシ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸等の混合脂肪酸などが挙げられる。これら脂肪酸のなかでも、保存安定性及び肌に対する優しさの点から、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ヤシ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸が好ましく、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、ヤシ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸がより好ましく、さらに、ステアリン酸及びヤシ油脂肪酸が好ましい。(b1)N−アシルグルタミン酸又はその塩は、1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
一方、予めN−アシルグルタミン酸又はその塩(b1)が有するカルボキシル基の全部又は一部がアルカリによって中和された塩を配合してもよい。かかる中和された塩としては、安定性、肌に対するやさしさや入手容易性の点から、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、エタノールアミン塩、塩基性アミノ酸(リシン・アルギニン・ヒスチジン)塩から選ばれる塩が好ましく、ナトリウム塩、カリウム塩、アルギニン塩から選ばれる塩がより好ましく、とりわけナトリウム塩とカリウム塩を用いることが好ましい。なお、化粧料のpHが最終的に所望の範囲になるよう、必要に応じて追加的に、上記記載の水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタールアミン、アンモニア、リシン、アルギニン、ヒスチジン等の一般的な各種塩基を用いてもよい。また、いずれの場合においても、化粧料のpHを調整するため、さらに塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸、コハク酸等の一般的な各種酸を追加的に用いてもよい。
成分(b2)における炭素数8〜22のアシル基は、安定性の点から、好ましくは炭素数12〜18のアシル基であり、より好ましくは炭素数16〜18のアシル基であり、飽和又は不飽和の直鎖又は分岐鎖を有する脂肪酸又は混合脂肪酸を由来としたものが好ましく、直鎖飽和脂肪酸を由来としたものがより好ましい。このような脂肪酸としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸や、ヤシ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸などの混合脂肪酸等が挙げられる。これら脂肪酸のなかでも、保存安定性の点から、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ヤシ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸が好ましく、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、ヤシ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸がより好ましく、とりわけラウリン酸、ステアリン酸が好ましい。(b2)N−アシルアスパラギン酸又はその塩(b2)は、1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
一般式(1)中、R1は、ヒドロキシル基、カルボニル基若しくはアミノ基が置換していてもよい、炭素数4〜30の、好ましくはヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数7〜22の直鎖、分岐鎖若しくは環状の飽和若しくは不飽和の炭化水素基又は水素原子である。
Zはメチレン基、メチン基又は酸素原子のいずれかを示す。
R2及びR3は、水素原子、ヒドロキシル基、ヒドロキシメチル基又はアセトキシメチル基を示し、好ましいR2は水素原子又はヒドロキシメチル基であり、好ましいR3は水素原子である。
(I)一般式(2)で表わされる天然又は天然型セラミド類、及びその誘導体(以下、天然型セラミドと記載する。)。
また、X8は水素原子を示すか、酸素原子とともにオキソ基を形成するのが好ましい。R9としては、トリコシル、1−ヒドロキシペンタデシル、1−ヒドロキシトリコシル、ヘプタデシル、1−ヒドロキシウンデシル、ω位にリノール酸がエステル結合したノナコシル基が好ましい。
天然型セラミドの市販のものとしては、Ceramide I、Ceramide III、Ceramide IIIA、Ceramide IIIB、Ceramide IIIC、Ceramide VI(以上、コスモファーム社)、Ceramide TIC-001(高砂香料社)、CERAMIDE II(Quest International社)、DS-Ceramide VI、DS-CLA-Phytoceramide、C6-Phytoceramide、DS-ceramide Y3S(DOOSAN社)、CERAMIDE2(セダーマ社)が挙げられる。
かかるポリオールとしては、通常の化粧料に用いられるもので、例えば、グリセリン、1,3−プロパンジオール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−プロパンジオール、ジプロパンジオール、ジプロピレングリコール、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、分子量10000以下のポリエチレングリコール等が挙げられる。
これらのうち、安定性と使用後のべたつき感のなさを両立する点から、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリエチレングリコール1540が好ましく、グリセリンがより好ましい。
これらのうち、安定性、塗布時の伸ばしやすさとマッサージしたときの厚み感から、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体が好ましい。また、必要な場合は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、アルギニンなどで中和して使用することが好ましい。ここで、厚み感とは、化粧料を肌に塗布してマッサージした際に、指先が化粧料に対して弾力感を感じることを示す。
カルボマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体としては、例えば、カーボポール980、カーボポール981、カーボポールETD2020、ペムレンTR-1、ペムレンTR-2(以上、Lubrizol Advanced Materials,Inc.社製)等の市販品を使用することができる。
25℃で液状の油剤としては、炭化水素油、エステル、エーテル油、シリコーン油が好ましく、具体的には、流動パラフィン、流動イソパラフィン、水添ポリイソブテン、スクワラン、n−オクタン、n−ヘプタン、シクロヘキサン等の炭化水素油;リンゴ酸ジイソステアリル、乳酸オクチルドデシル、イソノナン酸イソトリデシル、パルミチン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジイソプロピル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリカプロイン等のエステル油;ジオクチルエーテル、セチル−1,3−ジメチルブチルエーテル等のエーテル油;粘度50cs以下のメチルポリシロキサン及びメチルシクロポリシロキサン等のシリコーン油が挙げられる。
なかでも、安定性、使用時のきしみ感、べたつきのなさ及び保湿感の点から、流動イソパラフィン、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、粘度20cs以下のメチルポリシロキサンが好ましい。これらの油剤としては、流動イソパラフィン(パールリームEX、日油社製)、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール(エステモールN−01、日清オイリオグループ社製)、シリコーン KF−96A−6CS、シリコーン KF−96A−10CS(メチルポリシロキサン、信越化学工業社製)等の市販品を用いることができる。
25℃でペースト又はワックス状の油脂は、1種又は2種以上を組み合わせ用いることができ、含有量は、安定性と使用感の点から、全組成中に0.01質量%以上が好ましく、0.03質量%以上がより好ましく、0.05質量%以上がさらに好ましく、1質量%以下が好ましく、0.8質量%以下がより好ましく、0.5質量%以下がさらに好ましい。
成分(B)以外のアニオン界面活性剤は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、安定性、伸び、べたつきのなさの点から、全組成中に0.05質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、0.3質量%以上がさらに好ましく、安定性、伸び、べたつきのなさの点から、2質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましく、0.8質量%以下がさらに好ましい。
非イオン性界面活性剤は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、安定性、伸び、べたつきのなさの点から、全組成中に0.05質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、0.3質量%以上がさらに好ましく、安定性、伸び、べたつきのなさの点から、2質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましく、0.8質量%以下がさらに好ましい。
前記成分(F)以外の増粘剤は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、全組成中に、0.01質量%以上が好ましく、0.03質量%以上がより好ましく、0.05質量%以上がさらに好ましく、0.8質量%以下が好ましく、0.5質量%以下がより好ましい。
本発明において、pHは、得られた化粧料の原液を、pHメーター(HORIBA、pH METER F−52、電極;スタンダードToupH電極 9615−10D)を用いて25℃で測定する。
なお、粘度は、B型粘度計(TVB−10M:東機産業業)において、ロータM2、12rpm、25℃、1分間の条件で測定した値である。
前記工程1は、成分(E)を含有することが好ましい。
さらに、前記工程1において、成分(B)、(C)、(E)及び一部の成分(D)を加熱混合する工程11、成分(A)及び一部の成分(D)を加熱混合する工程12、工程11で得られた溶液に、工程12で得られた溶液を加え加熱混合する工程13、工程13の後に、冷却する工程14を備えることが好ましい。
また、前記工程2は、pHを4.0〜5.5に調整することが好ましく、4.5〜5.5に調整することが好ましい。
さらに、前記工程2は、工程1で得られた溶液に酸を添加して混合する工程21が好ましく、酸を一部の(D)に溶解してから混合する工程22がより好ましい。
さらに、前記工程1が前記工程11〜14を備え、前記工程2が前記工程21であることが好ましい。
上述した実施形態に関し、本発明は、更に以下の組成物を開示する。
(A)アラントイン又はその塩 0.01〜0.8質量%、
(B)(b1)及び(b2)から選ばれる1種又は2種以上のアニオン界面活性剤 0.01〜3質量%、
(b1)炭素数8〜22のアシル基を有するN−アシルグルタミン酸又はその塩、
(b2)炭素数8〜22のアシル基を有するN−アシルアスパラギン酸又はその塩、
(C)一般式(1):
(D)水
を含有し、製造直後、25℃のpHが4.0〜6.0である化粧料。
<3>成分(B)において、(b1)炭素数8〜22のアシル基を有するN−アシルグルタミン酸又はその塩が、好ましくは、炭素数12〜18であり、炭素数16〜18がより好ましい前記<1>又は<2>記載の化粧料。
<4>成分(B)において、(b2)炭素数8〜22のアシル基を有するN−アシルアスパラギン酸又はその塩が、好ましくは、炭素数12〜18のアシル基であり、炭素数16〜18のアシル基がより好ましい前記<1>〜<3>のいずれか1記載の化粧料。
<5>成分(B)が、好ましくは、(b1)炭素数8〜22のアシル基を有するN−アシルグルタミン酸又はその塩であり、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ステアロイルグルタミン酸ナトリウムがより好ましく、ステアロイルグルタミン酸ナトリウムがさらに好ましい前記<1>〜<3>のいずれか1記載の化粧料。
<7>成分(C)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.1質量%以上であり、より好ましくは0.2質量%以上であり、好ましくは3.5質量%以下であり、より好ましくは2質量%以下である前記<1>〜<6>のいずれか1記載の化粧料。
<8>成分(A)と、成分(B)及び(C)の合計量との質量割合(A)/((B)+(C))が、好ましくは、0.01以上であり、0.03以上がより好ましく、0.1以上がさらに好ましく、0.6以下が好ましく、0.45以下がより好ましく、0.2以下がさらに好ましい前記<1>〜<7>のいずれか1記載の化粧料。
<9>成分(B)及び(C)の質量割合(B)/(C)が、好ましくは、0.15以上であり、0.2以上がより好ましく、0.25以上がさらに好ましく、0.4以上がよりさらに好ましく、0.85以下が好ましく、0.8以下がより好ましく、0.75以下がさらに好ましく、0.6以下がよりさらに好ましい前記<1>〜<8>のいずれか1記載の化粧料。
<11>更に、成分(E)ポリオールを含有することができ、好ましくは、グリセリン、1,3−プロパンジオール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−プロパンジオール、ジプロパンジオール、ジプロピレングリコール、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、分子量10000以下のポリエチレングリコールであり、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリエチレングリコール1540がより好ましく、グリセリンがさらにより好ましい前記<1>〜<10>のいずれか1記載の化粧料。
<12>成分(E)の含有量が、好ましくは、全組成中に5質量%以上であり、8質量%以上がより好ましく、10質量%以上がさらに好ましく、30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下がさらに好ましい前記<11>記載の化粧料。
<14>成分(F)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.01質量%以上であり、0.05質量%以上がより好ましく、0.1質量%以上がさらに好ましく、1質量%以下が好ましく、0.8質量%以下がより好ましく、0.5質量%以下がさらに好ましい前記<13>記載の化粧料。
<15>更に、成分(G)25℃で液状の油剤を含有することができ、好ましくは、炭化水素油、エステル、エーテル油、シリコーン油であり、流動イソパラフィン、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、粘度20cs以下のメチルポリシロキサンがより好ましい前記<1>〜<14>のいずれか1記載の化粧料。
<16>成分(G)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.1質量%以上であり、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、8質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、3質量%以下がさらに好ましい前記<15>記載の化粧料。
<18>製造直後、25℃のpHが、好ましくは、4.0〜5.5であり、pH4.5〜5.0がより好ましい前記<1>〜<17>のいずれか1記載の化粧料。
<20>前記工程1に、成分(E)を含有する前記<19>記載の化粧料の製造方法。
<21>前記工程1が、成分(B)、(C)、(E)及び一部の成分(D)を加熱混合する工程11、成分(A)及び一部の成分(D)を加熱混合する工程12、工程11で得られた溶液に、工程12で得られた溶液を加え加熱混合する工程13、工程13の後に、冷却する工程14を備える前記<20>記載の化粧料の製造方法。
<22>前記工程2は、pHを4.0〜5.5に調整することが好ましく、4.5〜5.5に調整することがより好ましい前記<19>〜<21>のいずれか1記載の化粧料の製造方法。
<23>前記工程2が、工程1で得られた溶液に酸を添加して混合する工程21を備える前記<19>〜<22>のいずれか1記載の化粧料の製造方法。
<24>前記工程1が工程11〜14を備え、前記工程2が工程21である前記<21>又は<23>記載の化粧料の製造方法。
表1に示す組成の化粧料を製造し、25℃のpHを測定するとともに、安定性、塗布後のべたつきのなさ、アラントインの含量変化率を評価した。結果を表1に併せて示す。
成分(B)、(C)、86%グリセリン及び一部の(D)を混合し、80〜90℃で加熱溶解した溶液に、80℃以上に加熱した成分(A)を含む一部の成分(D)を、プロペラ撹拌下添加し、ホモミキサーで7000rpm2分間の撹拌後、室温まで冷却する。冷却後、コハク酸を残りの成分(D)に溶解させた水溶液を添加し、化粧料を得た。
(1)pH:
製造直後(25℃、1日保存後)及び50℃で2週間保存した後の化粧料について、pHを測定した。すなわち、化粧料の原液を、pHメーター(HORIBA、pH METER F−52、電極;スタンダードToupH電極 9615−10D)を用い、25℃で測定した。なお、50℃での保存品は、25℃にしてから測定した。
また、製造直後(25℃、1日保存後)と50℃で2週間保存した後のpH変化(ΔpH)を求めた。
各化粧料をガラス製のスクリュー管(マルエム製、No.4)に約10mL入れ、製造直後及び50℃で2週間保存した後の外観を、目視と顕微鏡によって確認した。
5:目視で結晶の析出なし。顕微鏡による観察でも結晶は見られない。
4:目視で結晶の析出なし。顕微鏡による観察でわずかに結晶は見られない。
3:目視で結晶の析出なし。顕微鏡による観察で明らかに結晶は見られる。
2:目視でわずかに結晶の析出がある。
1:目視で明らかに結晶の析出がある。
専門パネラー3名により、洗浄後の前腕屈側部に各化粧料0.05〜0.1gを適用し、人差し指の指先で1秒間に1回転、直径約4cmの円を描くように20秒間マッサージし、その直後の肌のべたつきのなさについて、以下の基準で評価した。結果は、3名の合計の点数で示した。なお、べたつきは、化粧料を塗布した肌を指で触り、塗布した肌から垂直に指を離したときに、指と肌がくっつく感じがあることを示す。
5:べたつきがない。
4:ほとんどべたつきがない
3:わずかにべたつきがある。
2:少しべたつく。
1:べたつきがある。
各化粧料を、製造直後と50℃で2週間保存した後、化粧料中のアラントイン含量を定量した。
すなわち、保存後の化粧料約0.4gを量りとり、水を加えて50mLとし、充分に撹拌する。この溶液をろ過し、ろ液を試料溶液とする。別に、アラントイン標準品0.1gを量りとり、水を加えて溶かし、50mLとする。この溶液5mLをとり、水を加えて50mLとする。更に、この溶液4mLをとり、水を加えて50mLとする。この溶液をアラントイン標準溶液とする。試料溶液及びアラントイン標準溶液各々10μLをとり、以下の条件で液体クロマトグラフィーにより試験を行い、それぞれの液のアラントインのピーク面積を求め、下記式により化粧料中のアラントイン含量を算出する。
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:210nm)。
カラム:内径4.6mm、長さ259mmのステンレス管に平均粒径5μmの液体クロマトグラフィー用アニオン交換樹脂(TSKgel SAX、東ソー社製)を充填する。
カラム温度:40℃。
移動相:0.002mol/Lリン酸二水素カリウム溶液。
流量:毎分0.8mL。
カラムの選定:アラントイン標準溶液10μLにつき、上記の条件で操作するとき、以下の値のものを用いる。
A:試験により得られた、アラントイン標準溶液のアラントインのピーク面積。
B:試験により得られた、試料溶液のアラントインのピーク面積。
C:アラントイン標準品の採取量(g)。
D:化粧料の採取量(g)。
アラントインの含量変化率(%)=((F−E)/E)×100
E:製造直後のアラントインの含量(%)。
F:50℃、2週間保存後のアラントインの含量(%)。
実施例1〜2と同様にして、表2に示す組成の化粧料を製造し、25℃で、pHを測定するとともに、安定性及び塗布後のべたつきのなさを評価した。結果を表2に併せて示す。
実施例1〜2と同様にして、表3〜表6に示す組成の化粧料を製造した。
得られた化粧料はいずれも、経時でもpHの変化が少なく、安定性に優れ、塗布後のべてつきがなく、使用感も良好であった。
Claims (9)
- 次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)アラントイン又はその塩 0.01〜0.8質量%、
(B)(b1)及び(b2)から選ばれる1種又は2種以上のアニオン界面活性剤 0.01〜3質量%、
(b1)炭素数8〜22のアシル基を有するN−アシルグルタミン酸又はその塩、
(b2)炭素数8〜22のアシル基を有するN−アシルアスパラギン酸又はその塩、
(C)一般式(1):
で表される化合物 0.02〜5質量%、
(D)水
を含有し、製造直後、25℃のpHが4.0〜6.0である化粧料。 - 成分(A)と、成分(B)及び(C)の合計量との質量割合(A)/((B)+(C))が、0.01〜0.6である請求項1記載の化粧料。
- 成分(B)及び(C)の質量割合(B)/(C)が、0.15〜0.85である請求項1又は2記載の化粧料。
- さらに、(E)ポリオールを含有する請求項1〜3のいずれか1項記載の化粧料。
- 成分(A)、(B)、(C)及び成分(D)を含有する溶液を加熱混合する工程1と、pHを4.0〜6.0に調整する工程2を備える請求項1〜3のいずれか1項記載の化粧料の製造方法。
- 前記工程1に、さらに、(E)ポリオールを含有する請求項5記載の化粧料の製造方法。
- 前記工程1が、成分(B)、(C)、(E)及び一部の成分(D)を加熱混合する工程11、成分(A)及び一部の成分(D)を加熱混合する工程12、工程11で得られた溶液に、工程12で得られた溶液を加え加熱混合する工程13、工程13の後に、冷却する工程14を備える請求項6記載の化粧料の製造方法。
- 前記工程2が、工程1で得られた溶液に酸を添加して混合する工程21を備える請求項5〜7のいずれか1項記載の化粧料の製造方法。
- 前記工程1が工程11〜14を備え、前記工程2が工程21である請求項8記載の化粧料の製造方法。
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