JP6232271B2 - フェノール樹脂組成物、熱硬化性樹脂組成物、及び硬化物 - Google Patents
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Description
例えば、封止材用樹脂組成物等の半導体封止材は、製品の小型化、薄型化、微細化のニーズが高まることによって、前記熱硬化性樹脂組成物に対しても硬化物(成形品)の更なる耐熱性、耐湿性、接着性の向上、線膨張係数の低減などが求められている。
さらに、近年、地球環境保全等を目的とした省エネ志向の高まりの中、様々な電気機器の高効率化が求められており、加えて震災後の電力事情の逼迫により、パワーデバイスの更なる効率化と併せて、炭化ケイ素、窒化ガリウム等の次世代パワーデバイス適用検討が前倒しとなっている。次世代デバイスでは従来のシリコンに比べて高温での動作が可能となるため、封止材にも更なる耐熱性が求められている。
かかる要望に対し、充填剤を増量するなどの様々な解決手段が検討されている。その解決手段の一つとして、熱硬化性樹脂組成物中の樹脂成分の官能基数を増やすことにより架橋密度を上げる方法が知られている。例えば、トリフェニルメタン構造を有するエポキシ樹脂若しくはフェノール樹脂、又はテトラキスフェノールエタン構造を有するエポキシ樹脂若しくはフェノール樹脂を用いることによって耐熱性の向上が検討されてきた。
例えば、特許文献2には、フェノール類とジアルデヒドの縮合物である、テトラキスフェノールエタン構造のフェノール樹脂を含むフェノール樹脂をエポキシ樹脂の硬化剤として使用する発明が記載されている。
また、例えば、特許文献3には、含硫黄化合物を用いることにより樹脂骨格中に硫黄原子を導入したエポキシ樹脂組成物の発明が記載されている。
熱硬化性樹脂組成物中の樹脂成分の官能基数を増やすことにより、硬化物の耐熱性は向上し易くなるが、官能基数が増えるほど樹脂成分の流動性が低下する傾向にある。
かかる事情の下、特許文献1及び2に示されるように、硬化物の耐熱性と樹脂の流動性を両立させる方法が検討されてきた。
特許文献2に記載のフェノール樹脂は、ジアルデヒド1モルに対してフェノール類が3モル以下縮合した物質の割合を高くすることで流動性を付与している。従って、流動性は改善されるものの硬化物の耐熱性の点では不十分である。
さらに、特許文献3に示す方法で得られたエポキシ樹脂組成物は銅との密着性には優れているものの、次世代デバイスの使用環境ではその耐熱性に課題が残る。
(1)(A)下記式(I)で表される構造、下記式(II)で表される構造、及び下記式(III)で表される構造を有するフェノール樹脂30質量%〜80質量%と、
(B)下記式(IV)で示されるヒドロキシフラバン化合物20質量%〜70質量%と、
を含むフェノール樹脂組成物。
aが2又は3であるとき、R1は同じであっても異なっていてもよい。
bが2又は3であるとき、R2は同じであっても異なっていてもよい。
cが2又は3であるとき、R3は同じであっても異なっていてもよい。
式(II)中、R0は、水素原子又は総炭素数が1〜5のアルキル基を表す。
式(III)中、Rmは、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、又は水酸基を表し、dは、0〜3の整数を表す。dが2又は3であるとき、Rmは同じであっても異なっていてもよい。
式(IV)中、R4、R7及びR8は、各々独立に、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基、炭素数7〜13のアラルキル基又はアリール基を表し、R5及びR6は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基、炭素数7〜13のアラルキル基又はアリール基を表す。
ただし、R5とR6とが互いに結合し、又は、R7とR8とが互いに結合して、それぞれ環を形成してもよい。
W1、X1、Y1及びZ1は、各々独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、又は、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基を表し、W1、X1、Y1及びZ1が結合するベンゼン環は1つ又は2つの水酸基を有する。
W2、X2、Y2及びZ2は、各々独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、又は、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基を表し、W2、X2、Y2及びZ2が結合するベンゼン環は1つ又は2つの水酸基を有する。
a1が2又は3であるとき、R11は同じであっても異なっていてもよい。
b1が2又は3であるとき、R21は同じであっても異なっていてもよい。
c1が2又は3であるとき、R31は同じであっても異なっていてもよい。
a2が2又は3であるとき、R12は同じであっても異なっていてもよい。
b2が2又は3であるとき、R22は同じであっても異なっていてもよい。
c2が2又は3であるとき、R32は同じであっても異なっていてもよい。
R0は、水素原子又は総炭素数が1〜5のアルキル基を表す。
(5)前記芳香族アルデヒドが、オルソヒドロキシベンズアルデヒドであり、前記非芳香族アルデヒドがホルムアルデヒドである(4)に記載のフェノール樹脂組成物。
(6)前記反応が酸性触媒の存在下で行われる(4)又は(5)に記載のフェノール樹脂組成物。
(7)前記フェノール類が、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、キシレノール、ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、フェニルフェノール、シクロヘキシルフェノール、トリメチルフェノール、ビスフェノールA、カテコール、レゾシノール、ハイドロキノン、ナフトール、及びピロガロールからなる群より選択される少なくとも1種である(4)〜(6)のいずれかに記載のフェノール樹脂組成物。
(9)前記ケトン化合物が、アセトンである(8)に記載のフェノール樹脂組成物。
(10)前記(B)ヒドロキシフラバン化合物が下記式(iii)で表される(1)〜(9)のいずれかに記載のフェノール樹脂組成物。
(13)前記エポキシ樹脂の重量平均分子量が、300〜5000である(12)に記載の熱硬化性樹脂組成物。
(14)前記エポキシ樹脂のエポキシ基1.0当量に対し、前記フェノール樹脂組成物の水酸基が0.6当量〜1.2当量である(12)又は(13)に記載の熱硬化性樹脂組成物。
(15)充填剤を含む(12)〜(14)のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
本発明のフェノール樹脂組成物は、(A)式(I)で表される構造、式(II)で表される構造、及び式(III)で表される構造を有するフェノール樹脂30質量%〜80質量%と、(B)式(IV)で示されるヒドロキシフラバン化合物20質量%〜70質量%とを含む。
以下、本発明のフェノール樹脂組成物、熱硬化性樹脂組成物、及び硬化物を詳しく説明する。
なお、本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
また、式(I)で表される構造を単に「構造(I)」、式(II)で表される構造を単に「構造(II)」等と示す。式(III)、後述する式(I−1)、式(II−1)等で表される構造も同様に示す。
本発明のフェノール樹脂組成物は、(A)式(I)で表される構造、式(II)で表される構造、及び式(III)で表される構造を有するフェノール樹脂(以下、A成分ともいう)を30質量%〜80質量%含む。
以下、式(I)で表される構造を、「トリフェニルメタン構造」とも称する。
aが2又は3であるとき、R1は同じであっても異なっていてもよい。
bが2又は3であるとき、R2は同じであっても異なっていてもよい。
cが2又は3であるとき、R3は同じであっても異なっていてもよい。
式(I)においてR1〜R3で表される炭素数1〜10のアルコキシ基のアルキル基部分は、直鎖状であっても、分岐状であってもよく、例えば、メチル基、エチル基、i−プロピル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基等が挙げられる。アルコキシ基の炭素数は1〜5であることがより好ましく、1〜3であることがさらに好ましい。
式(I)中のa〜cは、各々独立に、0〜2の整数が好ましく、0又は1の整数がより好ましく、0がさらに好ましい。
(A)フェノール樹脂が、分子内に構造(II)を有することで、(A)フェノール樹脂の柔軟性を有するため、フェノール樹脂組成物の軟化点が低下し、流動性に優れるフェノール樹脂組成物を得ることができる。
R0で表されるアルキル基は、直鎖状であっても、分岐状であってもよく、さらに置換基を有していてもよいが、置換基を含めて、総炭素数が1〜5である。
(A)フェノール樹脂は、また、式(III)で表される構造を有する。
Rmは、式(I)におけるR1と同義であり、好ましい態様も同じである。また、dは
、式(I)におけるaと同義であり、好ましい態様も同じである。
更に、構造(III)は、式(III−2)で表される構造〔構造(III−2)〕であることが好ましい。
(A)フェノール樹脂は、構造(I)、構造(II)及び構造(III)以外の構造を含んでいてもよい。
式(I)を下記式(I−1)に、式(II)を下記式(II−1)に、また、式(III)を下記式(III−1)に、それぞれ置き換えて説明する。
式(I−1)中の*1〜*3は、構造(I−1)の結合部を表し、式(II−1)中の*4〜*5は、構造(II−1)の結合部を表し、式(III−1)中の*6〜*7は、構造(III−1)の結合部を表す。
(A)フェノール樹脂は、例えば、構造(I−1)の*1〜*3のいずれか又は全部に、構造(II−1)の*4若しくは*5、又は構造(III−1)の*6若しくは*7が結合してもよい。
具体的には、(A)フェノール樹脂が、下記式(V)で表される構造を有することが好ましい。
a1が2又は3であるとき、R11は同じであっても異なっていてもよい。
b1が2又は3であるとき、R21は同じであっても異なっていてもよい。
c1が2又は3であるとき、R31は同じであっても異なっていてもよい。
a2が2又は3であるとき、R12は同じであっても異なっていてもよい。
b2が2又は3であるとき、R22は同じであっても異なっていてもよい。
c2が2又は3であるとき、R32は同じであっても異なっていてもよい。
R0は、水素原子又は総炭素数が1〜5のアルキル基を表す。
式(V)中のa1〜c1及びa2〜c2は、式(I)におけるa〜cと同義であり、好ましい態様も同じである。
式(V)中のR0は、式(II)におけるR0と同義であり、好ましい態様も同じである。
また、構造(I−1)、構造(II−1)及び構造(III−1)の*1〜*7が分子の末端となる場合には、各々独立に、水素原子が結合していてもよいし、炭化水素基等の置換基が結合していてもよい。
式(I−3)中のR0は、式(II−1)中のR0と同義であり、好ましい態様も同様である。
(A)フェノール樹脂は、例えば、構造(I−3)の*2又は*3に、構造(II−1)の*4若しくは*5、又は構造(III−1)の*6若しくは*7が結合した構造を有していてもよい。
上記フェノール類は、分子内に水酸基が結合したベンゼン環を有する化合物であれば特に制限されず、一般的なフェノール樹脂の製造に使用されるものを用いることができる。
フェノール類の具体例としては、例えば、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、キシレノール、ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、フェニルフェノール、シクロヘキシルフェノール、トリメチルフェノール、ビスフェノールA、カテコール、レゾシノール、ハイドロキノン、ナフトール、ピロガロール等が挙げられる。フェノール類は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
なお、クレゾール、エチルフェノール等の構造異性体を有し得る化合物は、いずれの異性体を用いてもよい。例えば、クレゾールの場合、o−クレゾール、m−クレゾール、又は、p−クレゾールのいずれを用いてもよい。
これらのうち、フェノール類としては、フェノール及びクレゾールの少なくとも一方が実用上好ましい。
芳香族アルデヒドが構造異性体を有するときは、各異性体のいずれを用いてもよい。例えば、ヒドロキシベンズアルデヒドは、o−ヒドロキシベンズアルデヒド(オルソヒドロキシベンズアルデヒド)を用いてもよいし、m−ヒドロキシベンズアルデヒド(メタヒドロキシベンズアルデヒド)を用いてもよいし、p−ヒドロキシベンズアルデヒド(パラヒドロキシベンズアルデヒド)を用いてもよい。ヒドロキシベンズアルデヒドは、以上の異性体の中でもo−ヒドロキシベンズアルデヒド(オルソヒドロキシベンズアルデヒド)が好ましい。
芳香族アルデヒドとして、ヒドロキシベンズアルデヒドを用いることで、(A)フェノール樹脂は、分子内に、構造(III−2)を有する。
非芳香族アルデヒドとして、ホルムアルデヒドを用いることで、(A)フェノール樹脂は、分子内に、構造(II)におけるR0が水素原子である構造を有する。
上記アルデヒド(芳香族アルデヒド及び非芳香族アルデヒドの合計)の使用量は、フェノール類の合計量1モルに対して、0.2モル〜1.0モル、好ましくは0.3モル〜0.9モルの割合で用いるのが望ましい。
アルデヒド(芳香族アルデヒド及び非芳香族アルデヒドの合計)の使用量が0.2モル以上であることで、フェノール類モノマーが残存しにくくなり、反応効率が良くなり易い。アルデヒド(芳香族アルデヒド及び他のアルデヒドの合計)の使用量が1.0モル以下であることで、得られるフェノール樹脂の分子量が高くなることを抑制することができる。
以下、芳香族アルデヒド及び他のアルデヒドを、総称して「アルデヒド」という。
アルデヒド中の芳香族アルデヒドの割合は、20〜70モル%が好ましく、より好ましくは30〜60モル%である。
アルデヒド中の非芳香族アルデヒドの割合は、30〜80モル%が好ましく、より好ましくは40〜70モル%である。(A)フェノール樹脂で使用するフェノール類の合計1モルに対して、0.1〜0.2モルの割合で非芳香族アルデヒドを用いるのが望ましい。
酸性触媒の使用量は、フェノール類100質量部に対して、好ましくは0.001質量部〜10質量部、より好ましくは0.01質量部〜8質量部、更に好ましくは0.1質量部〜5質量部である。
このとき、反応温度は30℃〜150℃の範囲で行うとよい。
反応温度が30℃以上であることで、反応の進行が遅滞し難く、かつ未反応のフェノール類の残存を抑制することができる。また、反応温度が150℃以下であることで高分子量成分の生成を抑制することができる。
反応時間は特に制限はなく、アルデヒド及び触媒の量、反応温度により調整すればよい。
反応の際、有機溶剤を使用してもよい。
このような有機溶媒としては、プロピルアルコール、ブタノール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ブチレングリコールモノメチルエーテル、ブチレングリコールモノエチルエーテル、ブチレングリコールモノプロピルエーテル等のグリコールエーテル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸プロピル、酢酸ブチル、乳酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル類、1,4−ジオキサン等のエーテル類等が単独で、若しくは二種以上を併用して使用できる。
前記有機溶媒は、フェノール類とアルデヒドの合計100質量部に対して、好ましくは0質量部〜1,000質量部、より好ましくは0質量部〜100質量部程度となるように使用することができる。
反応後は蒸留により縮合水を除去したり、また必要に応じて水洗して残存触媒を除去してもよい。
更に、減圧蒸留或いは水蒸気蒸留を行って未反応のフェノール類や未反応アルデヒドを除去してもよい。
(A)フェノール樹脂の重量平均分子量は、熱硬化性樹脂組成物の流動性と耐熱性のバランスの観点から、280〜5000であることが好ましく、320〜4000であることがより好ましく、350〜3500であることが更に好ましい。
GPCの具体的な測定条件として、例えば、
カラム:商品名「KF−801+KF−802+KF−802+KF−803」(昭和電工株式会社製、Shodex(登録商標)シリーズ)
検出器:商品名「RI−71」(昭和電工株式会社製、示差屈折計「Shodex」(登録商標))
溶媒:テトラヒドロフラン
流量:1ml/分
等が挙げられる。
本発明のフェノール樹脂組成物は、(B)式(IV)で示されるヒドロキシフラバン化合物(以下、B成分ともいう)を20質量%〜70質量%含む。
ただし、R5とR6とが互いに結合し、又は、R7とR8とが互いに結合して、それぞれ環を形成してもよい。
W1、X1、Y1及びZ1は、各々独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、又は、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基を表し、W1、X1、Y1及びZ1が結合するベンゼン環は1つ又は2つの水酸基を有する。
W2、X2、Y2及びZ2は、各々独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、又は、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基を表し、W2、X2、Y2及びZ2が結合するベンゼン環は1つ又は2つの水酸基を有する。
式(IV)において、R4〜R8で表される、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基及びアリール基は、更にアルキル基、ハロゲン原子等の置換基を有していてもよい。
以上の中でも、R4、R7及びR8は、アルキル基が好ましく、R5及びR6は水素原子が好ましい。
以上の中でも、W1、X1、Y1及びZ1並びにW2、X2、Y2及びZ2は、水素原子、水酸基、及びアルキル基が好ましく、水素原子及び水酸基がより好ましい。
ケトン化合物は、特に制限されず、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられ、中でも、アセトンが好ましい。
また、B成分の製造に用い得るフェノール類としては下記式(i)で示される化合物が挙げられる。
なお、W、X、Y及びZが互いに結合して環を形成して環を形成する場合としては、例えば、Wがアルキル基であり、Xアルコキシ基であるとき、互いに結合してシクロエーテルを形成する態様が挙げられる。
式(i)で示される化合物は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上混合して使用してもよい。これらのうち、ケトン化合物、特に、アセトンとの反応性が優れるという点でレゾルシノールが好ましい。
酸性触媒としては、例えば塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、パラトルエンスルホン酸、シュウ酸などが挙げられる。酸性触媒は、1種を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して使用してもよい。酸性触媒の使用量は、フェノール類100質量部に対して、好ましくは0.001質量部〜10質量部、より好ましくは0.01質量部〜8質量部、更に好ましくは0.1質量部〜5質量部である。
反応時間も特に制限はなく、ケトン化合物及び触媒の量、反応温度により調整すればよい。反応後は蒸留により未反応のケトン化合物及び縮合水を除去したり、また必要に応じて生成物を水洗して残存触媒や未反応のフェノール類を生成物から除去してもよい。更に、減圧蒸留或いは水蒸気蒸留を行って、生成物から未反応のフェノール類を除去してもよい。
式(ii)中、R9及びR10で表される炭素数1〜10のアルキル基は、直鎖状であっても、分岐状であってもよく、例えば、メチル基、エチル基、i−プロピル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基等が挙げられる。炭素数は1〜5であることがより好ましく、1〜3であることがさらに好ましい。
h及びeは、各々独立に、0又は1が好ましく、0がより好ましい。
f及びgは、1が好ましい。
B成分のフェノール樹脂組成物中の含有量が70質量%を超えると、フェノール樹脂組成物の軟化点が高くなりすぎるため好ましくない。一方、B成分のフェノール樹脂組成物中の含有量が20質量%未満となると、フェノール樹脂組成物とエポキシ樹脂とを含む熱硬化性樹脂組成物の硬化物の耐水性が不十分となるため好ましくない。
A成分のフェノール樹脂組成物中の含有量が80質量%を超えると、熱硬化性樹脂組成物の硬化物の耐水性が不十分となるため好ましくない。また、A成分のフェノール樹脂組成物中の含有量が30質量%未満となると、B成分の結晶化を抑制する効果が不十分となるため好ましくない。
本発明のフェノール樹脂組成物中のA成分及びB成分の含有量が上記範囲内であれば、フェノール樹脂組成物には、さらに、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ビフェニルアラルキル樹脂、ナフトールノボラック樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等、その他のフェノール樹脂を含んでいてもよい。
その場合、得られる混合物(フェノール樹脂組成物)の軟化点が125℃以下になるよう、A成分、B成分及びその他のフェノール樹脂の配合比率を調整する。
本発明のフェノール樹脂組成物に含まれる(A)フェノール樹脂は、構造(I)と構造(II)と構造(III)とを有することで柔軟性に優れ、フェノール樹脂組成物の軟化点を低下することができる。フェノール樹脂組成物の軟化点が小さいこと(125℃以下)で、フェノール樹脂組成物及びフェノール樹脂組成物を含む熱硬化性樹脂組成物に流動性をもたらすことができる。
フェノール樹脂組成物の軟化点は、70℃〜120℃であることがより好ましく、80℃〜110℃であることが更に好ましく、88℃〜105℃であることがより更に好ましい。
また、フェノール樹脂組成物は150℃における溶融粘度が、200mPa・s〜2000mPa・sであることが好ましく、250mPa・s〜1700mPa・sであることがより好ましく、280mPa・s〜1400mPa・sであることが更に好ましい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、フェノール樹脂組成物と、エポキシ樹脂とを含む。
すなわち、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、(A)既述の構造(I)、構造(II)、及び構造(III)を有するフェノール樹脂と、(B)既述の式(IV)で示されるヒドロキシフラバン化合物と、エポキシ樹脂とを含み、(A)フェノール樹脂と(B)ヒドロキシフラバン化合物との合計100質量%に対して(A)フェノール樹脂の含有量が30質量%〜80質量%であり、(B)ヒドロキシフラバン化合物の含有量が20質量%〜70質量%である。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、さらに、必要に応じて、充填剤等を含有していてもよい。
この中ではトリフェニルメタン型エポキシ樹脂が好ましい。またこれらのエポキシ樹脂は単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
エポキシ樹脂の重量平均分子量は、熱硬化性樹脂組成物の流動性と耐熱性のバランスの観点から、300〜5000であることが好ましく、400〜3500であることがより好ましく、400〜3000であることが更に好ましい。
GPCの具体的な測定条件として、例えば、
カラム:商品名「KF−801+KF−802+KF−802+KF−803」(昭和電工株式会社製、Shodex(登録商標)シリーズ)
検出器:商品名「RI−71」(昭和電工株式会社製、示差屈折計「Shodex」(登録商標))
溶媒:テトラヒドロフラン
流量:1ml/分
等が挙げられる。
また、本発明の熱硬化性樹脂組成物中に含まれる全樹脂中の、A成分とB成分とエポキシ樹脂との合計量の割合は、全樹脂の質量に対して、好ましくは80質量%以上であり、より好ましくは90質量%以上であり、さらに好ましくは100質量%である。
硬化促進剤としては、例えば、イミダゾール系化合物、有機リン系化合物、第2級アミン系化合物、第3級アミン系化合物、オクチル酸スズ等の有機酸金属塩、ルイス酸、アミン錯塩等が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
マスク化剤としては、アクリロニトリル、フェニレンジイソシアネート、トルイジンイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、メチレンビスフェニルイソシアネート、メラミンアクリレートなどが挙げられる。
第3級アミン系化合物としては、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジアミノメチル)フェノールなどが挙げられる。
溶融シリカは、破砕状、球状のいずれでも使用可能であるが、溶融シリカの配合量を高め、且つ成形材料の溶融粘度の上昇を抑制するためには、球状のものを主に用いることが好ましい。更に、球状シリカの、熱硬化性樹脂組成物への配合量を高めるためには、球状シリカの粒度分布を適当に調整することが好ましい。溶融シリカの配合率は、熱硬化性樹脂組成物の適用用途及び所望特性によって、望ましい範囲が異なる。例えば、熱硬化性樹脂組成物を半導体封止材用途に使用する場合は、熱硬化性樹脂組成物の硬化物の線膨張係数や難燃性を鑑みれば、溶融シリカの配合率は、高い方が好ましい。具体的には、熱硬化性樹脂組成物全量に対して65質量%以上が好ましく、より好ましくは80質量%〜90質量%程度である。
また、熱硬化性樹脂組成物を導電ペースト、導電フィルム等の用途に使用する場合は、充填剤として、銀粉、銅粉等の導電性充填剤を用いることができる。
熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂としては、例えば、フェノキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等を、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で使用することができる。
また、離型剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、及びカルナバワックスなどを挙げることができる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、特に、電子部品の封止材用樹脂組成物、プリント基板用樹脂組成物、プリント基板及び樹脂付き銅箔に使用する層間絶縁材料用樹脂組成物、導電性充填剤を含有する導電ペースト、塗料、接着剤及び複合材料に好適に用いることができる。本発明の熱硬化性樹脂組成物に無機充填剤を使用すれば、さらにハロゲン系の難燃剤を使用しなくても難燃性に優れる硬化物を得ることができる。そのため、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、環境対応型のエポキシ樹脂組成物としても有用である。
本発明の硬化物は、本発明の熱硬化性樹脂組成物を硬化して得られる。
熱硬化性樹脂組成物の硬化方法は、特に制限されず、例えば、加熱温度170℃〜250℃、加熱時間60分〜20時間の条件で熱硬化性樹脂組成物を加熱すればよい。加熱温度は、170℃〜220℃であることがより好ましく、170℃〜200℃であることが更に好ましい。加熱時間は60分〜10時間であることがより好ましく、90分〜8時間であることが更に好ましい。
ここで、本発明の硬化物のガラス転移温度は、170℃〜250℃であることが好ましく、180℃〜240℃がより好ましく、190℃〜230℃であることが更に好ましい。
また、本発明の硬化物は、JIS K−6911に準拠した方法で測定される曲げ強度が、120MPa〜180MPaであることが好ましく、130MPa〜170MPaであることがより好ましく、134MPa〜160MPaであることが更に好ましい。曲げ強度は、例えば、長さ90mm×高さ4mm×幅10mmの試験片を用い、支点間距離64mmで測定すればよい。
例えば、銅に本発明の熱硬化性樹脂組成物を塗布し硬化して得られる硬化物は、JIS K−6852に準拠した方法によって測定される圧縮せん断強度が、3.6MPa以上であることが好ましく、4.0MPa以上であることがより好ましく、5.0MPa以上であることが更に好ましい。当該圧縮せん断強度の上限は特に制限されないが、例えば、10MPaである。
本発明の硬化物の、温度121℃、湿度100%の環境下に、20時間放置したときの吸水率は、0.49質量%以下であることが好ましく、0.47質量%以下であることがより好ましく、0.44%以下であることが更に好ましい。硬化物の吸水率は小さいほど良い。
冷却管及び攪拌機を備えたフラスコに、レゾルシノール100g、アセトン26g、及びパラトルエンスルホン酸0.1gを仕込み、80℃で2時間反応させた。次いで、反応液にアセトン78gを追加し、80℃で5時間反応させた。次いで、生成物を純水100gで4回洗浄を行い、生成物から触媒及び未反応のレゾルシノールを除去し、成分b’を得た。次いで、生成物にアセトン95gを加えて生成物を溶解し、固形分50%のヒドロキシフラバン化合物Bのアセトン溶液(成分b)を220g得た。
得られたヒドロキシフラバン化合物Bの構造式を1H−NMRで確認したところ、式(IV)におけるR4、R7及びR8がメチル基であり、R5、R6、W1、Y1、Z1、X2、及びZ2が水素原子であり、X1、及びX2が水酸基である構造、すなわち、式(iii)で表される構造であることがわかった。
冷却管及び攪拌機を備えたフラスコに、フェノール100g、オルソヒドロキシベンズアルデヒド19.5g、37%ホルマリン12.9g、及びパラトルエンスルホン酸0.1gを仕込み、120℃で5時間反応させた。次いで、生成物を純水で4回洗浄を行い、生成物から触媒を除去した。次いで、180℃、50mmHgの減圧下で、生成物から留出分を除去し、赤褐色塊状のフェノール樹脂を60g得た。アセトン60gに、得られたフェノール樹脂60gを溶解し、樹脂分50%のフェノール樹脂A1溶液(成分a1)を得た。
得られたフェノール樹脂A1の構造式を1H−NMRで確認したところ、構造(I)と構造(II)と構造(III−2)とを有し、式(I)におけるR1〜R3がそれぞれ水素原子であり、a〜cがそれぞれ0であり、式(II)におけるR0が水素原子である構造であることがわかった。
合成例2において、フェノール100gをオルソクレゾール100gに変更し、オルソヒドロキシベンズアルデヒド19.5gを16.9gに変更し、37%ホルマリン12.9gを11.3gに変更した他は同様にして、赤褐色塊状のフェノール樹脂を58g得た。
次いで、アセトン58gに、得られたフェノール樹脂58gを溶解し、樹脂分50%のフェノール樹脂A2溶液(成分a2)を得た。
得られたフェノール樹脂A2の構造式を1H−NMRで確認したところ、構造(I)と構造(II)と構造(III−2)とを有し、式(I)におけるR1、R2及びR3がそれぞれ水素原子、メチル基、及びメチル基であり、a、b、及びcが、それぞれ0、1、及び1であり、式(II)におけるR0が水素原子である構造であることがわかった。
冷却管及び攪拌機を備えたフラスコに、フェノール100g、オルソヒドロキシベンズアルデヒド65g、及びパラトルエンスルホン酸1gを仕込み、100℃で8時間反応させた。次いで、生成物を純水100gで4回洗浄を行い、生成物から触媒を除去した。次いで、180℃、50mmHgの減圧下で、生成物から留出分を除去し、フェノール樹脂C(成分c’)96gを得た。
次いで、アセトン96gに、得られたフェノール樹脂C(成分c’)96gを溶解し、樹脂分50%のフェノール樹脂C溶液(成分c)を得た。
得られたフェノール樹脂Cの構造式を1H−NMRで確認したところ、構造(I)と構造(III−2)とを有し、式(I)におけるR1〜R3がそれぞれ水素原子であり、a〜cがそれぞれ0である構造であることがわかった。フェノール樹脂Cは、構造(II)を有していなかった。
冷却管及び攪拌機を備えたフラスコに、フェノール100g、37%ホルマリン60g、及びシュウ酸1gを仕込み、100℃で5時間反応させた。その後、180℃、50mmHgの減圧下で、生成物から留出分を除去し、フェノール樹脂D(成分d’)84gを得た。
次いで、アセトン84gに、得られたフェノール樹脂D(成分d’)84gを溶解し、樹脂分50%のフェノール樹脂D溶液(成分d)を得た。
得られたフェノール樹脂Cの構造式を1H−NMRで確認したところ、構造(II)を有し、式(II)におけるR0が水素原子である構造であることがわかった。フェノール樹脂Dは、構造(I)及び構造(III)を有していなかった。
表2に示す組成で、成分a1(樹脂A1溶液)又は成分a2(樹脂A2溶液)と、成分b(化合物B溶液)とを混合した後、150℃、50mmHgの減圧下で、混合物から溶媒のアセトンを留去し、表2に示す収量の褐色塊状のフェノール樹脂組成物AB1〜AB5を得た。なお、表2中「(A)/(B)比」と示される欄には、化合物Bに対する樹脂A1の割合、又は化合物Bに対する樹脂A2の割合を固形分比率で示した。
表2に示す組成で、成分c(樹脂C溶液)又は成分d(樹脂D溶液)と、成分b(化合物B溶液)とを混合した後、150℃、50mmHgの減圧下で、生成物から留出分を除去し、表2に示す収量の褐色塊状のフェノール樹脂組成物BC及びBDを得た。なお、表2中「(A)/(B)比」と示される欄には、比較例1及び2においては、それぞれ化合物Bに対する樹脂Cの割合(表2中、*1で示す割合)、及び化合物Bに対する樹脂Dの割合(表2中、*2で示す割合)を固形分比率で示した。
フェノール樹脂組成物の分析方法は以下の通りである。
エレックス科学社製、気相軟化点測定装置EX−719PDを用いて測定した。昇温速度は2.5℃/分とした。
(2)溶融粘度(mPa・s)
リサーチ・イクウィップ社製、ICI粘度計を用い、フェノール樹脂組成物の150℃における溶融粘度を測定した。
使用コーンプレート : 19.5φ、0−40用
(熱硬化性樹脂組成物の調製)
実施例1〜5及び比較例1〜2で得られたフェノール樹脂組成物、並びに、合成例1〜3及び比較合成例1〜2で得た成分a1(樹脂A1溶液)、成分a2(樹脂A2溶液)、成分b’(化合物B)、成分c’(樹脂C)、及び成分d’(樹脂D)のそれぞれを用いて熱硬化性樹脂組成物を得た。具体的には、表3の「成分(i)」欄に示す成分と、「成分(ii)」欄に示す成分とを、表3に示す配合で下記の要領で溶融混練して実施例6〜12及び比較例3〜9の熱硬化性樹脂組成物を得た。
表3の配合は次のように行なった。
表3に示す量(10g)のエポキシ樹脂に対し、表3に示す水酸基/エポキシ基(モル)比率となるように「成分(i)」欄に示す成分を混合し、0.1gのトリフェニルホスフィン(硬化促進剤)を添加することで樹脂成分を得た。次に、得られた樹脂成分に、熱硬化性組成物中の含有率が80%となるように溶融シリカ(無機充填剤、龍森社製、MSR−2212)を混合し、二本ロール(西村マシナリー社製、NS−155(S)型)にて100℃で5分間混練して熱硬化性樹脂組成物を調製した。
得られた熱硬化性樹脂組成物について、熱硬化性樹脂組成物の硬化物と銅との接着性を次の方法により測定した。
10mm×26mm×8mmの銅のブロックの表面に、熱硬化性樹脂組成物を10mm×14mmの範囲で塗布した。このブロックの未塗布部が露出するように、同じ寸法の銅のブロックを重ね、180℃で60分、圧力30kg/cm2で加圧して熱硬化性樹脂組成物を硬化し、試験片を得た。この試験片を用いて、JIS K−6852に準拠した方法によって圧縮せん断強度を測定し、熱硬化性樹脂組成物の硬化物の接着性の指標とした。
得られた熱硬化性樹脂組成物を金型にて150℃で30分、圧力30kg/cm2の条件で加圧して成形した。その後、180℃で5時間加熱して、熱硬化性樹脂組成物を硬化し、テストピースを作成した。
得られたテストピースのガラス転移温度、吸水率及び曲げ強度を次の方法により評価した。
(4)ガラス転移温度(Tg)
SII社製SSC/5200を使用してTMA法(Thermo Mechanical Analysis法)にてガラス転移温度を測定した。テストピースの形状は、長さ10mm×高さ4mm×幅10mmとした。昇温速度は10℃/分とした。
(5)吸水率
株式会社平山製作所社製の不飽和型高加速寿命試験装置PC−422R8を使用して、温度121℃、湿度100%で、テストピースを20時間保持した。テストピースの保持前後の質量増加率(吸水率)を測定した。テストピースの形状は長さ90mm×高さ4mm×幅10mmとした。質量増加率が小さいほど、耐湿性に優れる。
(6)曲げ強度
JIS K−6911に準拠した方法で測定した。テストピースの形状は、長さ90mm×高さ4mm×幅10mmとし、支点間距離64mmで測定した。
実施例6〜12、及び比較例3〜9について、ガラス転移温度、吸水率及び曲げ強度の測定結果を表3に示す。
*1 三菱化学社製、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、商品名1032H60(重量平均分子量1000)
*2 和光純薬工業社製
*3 龍森社製、商品名MSR−2212
また、実施例6〜12の熱硬化性樹脂組成物は、実施例1〜5で得られた流動性に優れるフェノール樹脂組成物を含んで構成されるため、流動性に優れた。
このように、実施例6〜12の熱硬化性樹脂組成物の硬化物は、比較例3〜9の硬化物と同等の耐熱性を有しながら、耐湿性、及び金属との接着性にも優れた。
Claims (16)
- (A)下記式(I)で表される構造、下記式(II)で表される構造、及び下記式(III)で表される構造を有するフェノール樹脂30質量%〜80質量%と、
(B)下記式(IV)で示されるヒドロキシフラバン化合物20質量%〜70質量%と、
を含むフェノール樹脂組成物。
aが2又は3であるとき、R1は同じであっても異なっていてもよい。
bが2又は3であるとき、R2は同じであっても異なっていてもよい。
cが2又は3であるとき、R3は同じであっても異なっていてもよい。
式(II)中、R0は、水素原子又は総炭素数が1〜5のアルキル基を表す。
式(III)中、Rmは、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、又は水酸基を表し、dは、0〜3の整数を表す。dが2又は3であるとき、Rmは同じであっても異なっていてもよい。
式(IV)中、R4、R7及びR8は、各々独立に、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基、炭素数7〜13のアラルキル基又はアリール基を表し、R5及びR6は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜10のシクロアルキル基、炭素数7〜13のアラルキル基又はアリール基を表す。
ただし、R5とR6とが互いに結合し、又は、R7とR8とが互いに結合して、それぞれ環を形成してもよい。
W1、X1、Y1及びZ1は、各々独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、又は、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基を表し、W1、X1、Y1及びZ1が結合するベンゼン環は1つ又は2つの水酸基を有する。
W2、X2、Y2及びZ2は、各々独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、又は、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基を表し、W2、X2、Y2及びZ2が結合するベンゼン環は1つ又は2つの水酸基を有する。〕 - 前記(A)フェノール樹脂が、下記式(V)で表される構造を有する請求項1に記載のフェノール樹脂組成物。
a1が2又は3であるとき、R11は同じであっても異なっていてもよい。
b1が2又は3であるとき、R21は同じであっても異なっていてもよい。
c1が2又は3であるとき、R31は同じであっても異なっていてもよい。
a2が2又は3であるとき、R12は同じであっても異なっていてもよい。
b2が2又は3であるとき、R22は同じであっても異なっていてもよい。
c2が2又は3であるとき、R32は同じであっても異なっていてもよい。
R0は、水素原子又は総炭素数が1〜5のアルキル基を表す。〕 - 軟化点が125℃以下である請求項1又は2に記載のフェノール樹脂組成物。
- 前記(A)フェノール樹脂が、フェノール類と、芳香族アルデヒドと、ホルムアルデヒド及び炭素数2〜6の脂肪族アルデヒドからなる群より選択される少なくとも1つの非芳香族アルデヒドとの反応で得られる生成物である請求項1〜3のいずれかに記載のフェノール樹脂組成物。
- 前記芳香族アルデヒドが、オルソヒドロキシベンズアルデヒドであり、前記非芳香族アルデヒドがホルムアルデヒドである請求項4に記載のフェノール樹脂組成物。
- 前記反応が酸性触媒の存在下で行われる請求項4又は5に記載のフェノール樹脂組成物。
- 前記フェノール類が、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、キシレノール、ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、フェニルフェノール、シクロヘキシルフェノール、トリメチルフェノール、ビスフェノールA、カテコール、レゾシノール、ハイドロキノン、ナフトール、及びピロガロールからなる群より選択される少なくとも1種である請求項4〜6のいずれかに記載のフェノール樹脂組成物。
- 前記(B)ヒドロキシフラバン化合物が、レゾルシノールとケトン化合物との反応物である請求項1〜7のいずれかに記載のフェノール樹脂組成物。
- 前記ケトン化合物が、アセトンである請求項8に記載のフェノール樹脂組成物。
- 前記(A)フェノール樹脂の重量平均分子量が、280〜5000である請求項1〜10のいずれかに記載のフェノール樹脂組成物。
- 請求項1〜11のいずれかに記載のフェノール樹脂組成物と、エポキシ樹脂とを含む熱硬化性樹脂組成物。
- 前記エポキシ樹脂の重量平均分子量が、300〜5000である請求項12に記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 前記エポキシ樹脂のエポキシ基1.0当量に対し、前記フェノール樹脂組成物の水酸基が0.6当量〜1.2当量である請求項12又は13に記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 充填剤を含む請求項12〜14のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 請求項12〜15のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物。
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