JP6230121B2 - ブレンダ、飲料製造設備、および混合液製造方法 - Google Patents
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Description
また、本発明の混合液製造方法は、上述のブレンダを使用した混合液製造方法としても特定できる。
つまり、本発明の混合液製造方法は、以下の構成のブレンダを使用する。
第1液体と第2液体とを混合するブレンダであって、第1液体を受け入れて貯留する第1液体タンクと、第2液体を受け入れて貯留する第2液体タンクと、第1液体タンクから払い出される第1液体、および第2液体タンクから払い出される第2液体が混合される混合部と、第1液体タンクの第1液体の濃度を検知するタンク濃度計と、第1液体タンクへと第1液体を導入する導入部を通じた第1液体タンクへの第1液体の受け入れあるいは受入停止を切り替える受入切替弁と、第1液体タンクの第1液体の貯留あるいは払い出しを切り替える払出切替弁と、導入部に設けられるドレンと、導入部における第1液体の濃度を検知する導入部濃度計と、を備えたブレンダ。
このブレンダを使用する場合、本発明の混合液製造方法は、受入切替弁を用いて、導入部を通じ、第1液体を所定の量だけ第1液体タンクに受け入れる第1ステップと、タンク濃度計を用いて第1液体タンクの第1液体の濃度を検知する第2ステップと、検知された濃度に基づいて、払出切替弁を用いて第1液体タンクから払い出される第1液体と、第2液体タンクから払い出される第2液体との混合比率を設定する第3ステップと、混合比率にて第1液体および第2液体を混合部において混合する第4ステップと、を含むことを特徴とする。
〔第1実施形態〕
図1に示す飲料製造装置1は、原材料であるシロップおよび水から飲料を製造する。
飲料製造装置1は、シロップ供給源11と、水供給源12と、シロップと水とを混合するブレンダ20と、ブレンダ20にシロップを導入するための導入経路13と、導入経路13に設けられるドレン14と、ブレンダ20により混合された液に対して冷却、炭酸ガスの吹き込み、容器への充填等の後工程を行う後工程装置15と、ブレンダ20により作られた混合液を後工程装置15に向けて送り出す送液ポンプ16とを備える。
飲料製造設備1を構成する各要素同士は、配管により接続される。
ドレン14は、導入経路13内に残存する水をシロップタンク21へと送ることなく、図示しないタンクへと排出させる。ドレン14は、ドレン弁141の操作により開閉される。
シロップタンク21は、シロップ供給源11から供給されたシロップを貯留する。
シロップ供給源11とシロップタンク21との間には、シロップタンク21へのシロップの受け入れを許容する場合(開)と、遮断する場合(閉)とに切り替えられるシロップ受入切替弁17が設けられる。
水タンク22は、シロップを希釈するために水供給源12から供給された水を貯留する。
水供給源12と水タンク22との間には、水タンク22への水の供給を許容する場合(開)と、遮断する場合(閉)とに切り替えられる水受入切替弁18が設けられる。
本実施形態では、シロップの流量に比べて水の流量の方が大きい。シロップと水とは、例えば、1:4の割合で混合される。
なお、シロップと水とを1:1の割合で混合することもできる。
水タンク22には、貯留した水を重力により混合タンク25内へと払い出すための払出経路220が接続される。
なお、シロップタンク21および水タンク22のそれぞれの液の払い出しには、重力のみならず圧力も加担する。
シロップの払出経路210に位置するシロップ計量弁23は、開度が可変であり、設定された開度に応じた所定の流量でシロップを通過させる。
払出経路210においてシロップ計量弁23の前段には、シロップタンク21内に液を貯留する場合(閉)と、シロップタンク21内から液を払い出す場合(開)とに切り替えられるシロップ払出切替弁27が設けられる。
ここで、シロップ払出切替弁27およびシロップ計量弁23を一体の弁として構成することもできる。つまり、シロップ払出切替弁27およびシロップ計量弁23を設ける代わりに、シロップを計量するとともに、シロップの貯留/払い出しを切り替える弁を設けることができる。
払出経路220において水計量弁24の前段には、水タンク22内に液を貯留する場合(閉)と、水タンク22内から液を払い出す場合(開)とに切り替えられる水払出切替弁28が設けられる。
ここで、水払出切替弁28および水計量弁24を一体の弁として構成することもできる。つまり、水払出切替弁28および水計量弁24を設ける代わりに、水を計量するとともに、水の貯留/払い出しを切り替える弁を設けることができる。
つまり、ブレンダ20が起動されると、これらの弁17,18,27,28は開いた状態に切り替えられ、ブレンダ20が停止されると、これらの弁17,18,27,28は閉じた状態に切り替えられる。
混合タンク25には、貯留した液を下流側へと払い出すための払出経路250が接続される。
混合タンク25と後工程装置15との間(本実施形態では送液ポンプ16と後工程装置15との間)には、混合タンク25内に液を貯留する場合(閉)と、混合タンク25内から液を払い出す場合(開)とに切り替えられる払出切替弁29が設けられる。
本実施形態における濃度は、ブリックス(Brix)を意味する。ブリックスとは、液体中の可溶性固体の重量含有率のことをいう。シロップ(ショ糖水溶液)におけるブリックスは、ショ糖水溶液の単位重量(例えば100g)に含まれるショ糖の重量をいう。
シロップ供給源11から供給されるシロップ(原液)は、規定の濃度(ブリックス)を示す。この原液シロップに、飲料製造設備1の洗浄、殺菌等に用いられた後そのまま導入経路13内に残存する水が混入することで、規定の濃度よりも低い濃度のシロップがシロップタンク21に導入されることがある。しかし、そのシロップの濃度が製品に定められるショ糖の濃度(製品濃度)以上であれば、原液の規定濃度よりは低くても製品に利用可能である。
第1ブリックス計31は、導入経路13内を流れる液のブリックスを検知する。
第2ブリックス計32は、シロップタンク21内に貯留された液のブリックスを検知する。
これらのブリックス計31,32としては、液の屈折率あるいは密度の測定値に基づいてブリックスを算出するものを用いることができる。
本実施形態において、単に「液」と言う場合は、場所や、水およびシロップの置換状況に応じて、シロップ、シロップおよび水の混合液、および水のうちのいずれかを意味する。
始業に際して、第1始業準備段階S10および第2始業準備段階S20を行う。
始業前において、飲料製造設備1の配管内やタンク内には、飲料製造設備1の洗浄、あるいは殺菌のすすぎに用いられた清浄な水が存在する。
飲料を製造するにあたり、ドレン弁141を開くことでドレン14からの水の排出を開始するとともに、ブレンダ20を起動し、シロップ供給源11からシロップタンク21へのシロップの受け入れを開始する(ステップS11)。
ブレンダ20は、シロップタンク21および水タンク22のそれぞれの液位を一定に制御しながら、計量弁23,24の開度に従った流量でシロップおよび水を混合タンク25内へと払い出して混合する。
したがって、供給されたシロップが導入経路13における第1ブリックス計31の検知箇所に到達するまでは、第1ブリックス計31は0に近い値を検知する。第1ブリックス計31により閾値以上の値が検知されるまでの間は(ステップS12でY)、ドレン14からの水の排出を続ける。
つまり、検知箇所では水と同視しうる状態を脱してシロップへの置換が開始されたことが検知されたことになる。後続の液にはシロップが含まれる。
本実施形態では、次の第2始業準備段階S20において、その液に含まれるシロップを捨てることなく製品に利用する。
ステップS13では、シロップ受入切替弁17を閉じてシロップタンク21へのシロップの受け入れを停止しておく。
水の排出を完了したら、一旦、ブレンダ20を停止する。
第2始業準備段階S20に移行する前までに、シロップタンク21および混合タンク25のそれぞれの液を排出させておく。
第2始業準備段階S20では、まず、シロップ受入切替弁17を開き、シロップタンク21内の規定の液位までシロップを受け入れたら、シロップ受入切替弁17を再び閉じて受け入れを停止する(ステップS21)。
そして、シロップタンク21内に貯留された液の濃度を第2ブリックス計32によって検知する(ステップS22)。
ここで、受け入れ開始直後は、依然として水に近い状態の液がシロップタンク21へと流入するが、継続して流入する液がシロップタンク21内に貯留される過程で、シロップタンク21内の液の濃度は上昇する。シロップタンク21内に貯留された液の濃度が、シロップタンク21内に供給されるシロップの規定濃度(シロップ供給源11と同様)には満たなくても、製品濃度には達しているのであれば、その液と、希釈する水との混合比率を変更することで、シロップタンク21内の液を製品に利用可能である。
つまり、シロップタンク21内の液の濃度が規定よりも薄いので、シロップ計量弁23の開度を大きくすることによって、混合タンク25内に送られるシロップを水に対して増量する。ここで、水に比べて流量が小さいシロップの計量弁23の開度を変えることで、飲料製造設備1内の全体の流れにさほど影響を与えることなく、所定の製品濃度の混合液を作ることができる。
シロップ計量弁23の開度は、第2ブリックス計32により検知された濃度に応じて自動的に演算を行う演算部34によって算出することもできる。
シロップと異なり濃度変化のない水は、ステップS21においてシロップをシロップタンク21に所定の液位まで受け入れるまでに、水タンク22に所定の液位まで受け入れておく。以降は、ブレンダ20の運転に伴って、水受入切替弁18、水払出切替弁28、および水計量弁24が制御されることで、水タンク22内の水位が一定に保たれることとなる。
ステップS21〜S26を繰り返した回数の分だけ、混合タンク25内に製品濃度の混合液が作られるので、その都度、混合タンク25内から後工程装置15へと払い出して、製品に利用する。
シロップ受入切替弁17を開いてシロップの受け入れを再開し、シロップタンク21と水タンク22のそれぞれの液位を一定に保つ通常のモードでブレンダ20を運転させることにより、シロップと水とを連続的に混合して飲料を製造することができる。
ここで、シロップを含む液を利用するにあたり、シロップタンク21内に液を定量だけ受け入れて貯留している。そのため、シロップの出入りがなく安定した状態で、第2ブリックス計32によりシロップタンク21内の液の濃度が正確に検知される。したがって、検知されたシロップタンク21内の液の濃度が製品濃度以上である限り、検知された濃度に基づいてシロップと水との混合比率を変更することで、所定の製品濃度である混合液を確実に得ることができる。このとき、混合タンク25内で混合される水の量とシロップの量とを所定の混合比率に合致させることができる限り、シロップおよび水のそれぞれの払い出しのタイミングや流量は任意である。水の量とシロップの量とを所定の混合比率に合致させるために、シロップおよび水のそれぞれの払い出す時間や、シロップ計量弁23および水計量弁24の開度を適宜に設定することができる。
まず、図3を参照し、飲料製造設備1の終業に際して行われる処理について説明する。
終業に際して、第1終業準備段階S30および第2終業準備段階S40を行う。
終業にあたり、シロップ供給源11から導入経路13へのシロップの導入を止めて、水の供給源から導入経路13へと清浄な水を導入することで、下流に向けて水でシロップを追い込む(ステップS31)。
第1ブリックス計31により、規定濃度を下回る値が検知されるまでの間は(ステップS32でY)、導入経路13よりも下流側に製造時と同様の濃度の液が存在しているので、その液を使用して飲料を製造する。
第1ブリックス計31により規定濃度を下回る値が検知されると、シロップ受入切替弁17を閉じてシロップタンク21へのシロップの受け入れを停止する(ステップS33)。その時点では、導入経路13よりも下流側でなおも製造時と同様の濃度の液が存在している。そのため、シロップタンク21および混合タンク25内の液を払い出して下流側へと送り、飲料の製造を続ける(ステップS34)。
下流側への送液を完了したら、一旦、ブレンダ20の運転を停止する(ステップS35)。
第2終業準備段階S40では、上述した第2始業準備段階S20とほぼ同様の処理を行うことができる。
まず、シロップタンク21内の規定の液位までシロップを受け入れる(ステップS41)。
そして、シロップタンク21内に貯留された液の濃度を第2ブリックス計32によって検知する(ステップS42)。
ここで、シロップタンク21内に流入するシロップの濃度は次第に下がるが、規定濃度よりも薄くても、製品濃度以上の濃度である限り、その液と、希釈する水との混合比率を変更することで、シロップタンク21内の液を製品に利用可能である。
そして、算出された開度でシロップ計量弁23を設定する(ステップS44)。
ステップS41〜S46を繰り返した回数の分だけ、混合タンク25内に製品濃度の混合液が作られるので、その都度、混合タンク25内から後工程装置15へと払い出して、製品に利用する。
ここで、規定濃度よりも薄い液を利用するにあたり、始業時と同様に、シロップタンク21内に液を定量だけ受け入れて貯留するので、シロップの出入りがなく安定した状態で、第2ブリックス計32によりシロップタンク21内の液の濃度が正確に検知される。したがって、検知された濃度に基づいてシロップと水との混合比率を変更することで、所定の製品濃度である混合液を確実に得ることができる。
次に、図4を参照し、ブレンダ20の連続運転中にシロップの濃度に変動が生じた場合に行われる処理について説明する。
その処理は、上述した始業処理(図2)あるいは終業処理(図3)とほぼ同様に行うことができる。
例えばシロップ供給源11におけるシロップの調合に不具合が生じると、規定濃度よりも濃いあるいは薄いシロップが過渡的に導入経路13に供給されることがある。そのとき、規定濃度に設定された許容範囲を逸脱した濃度が第1ブリックス計31により検知される(ステップS51)。
シロップの濃度が規定濃度に回復されるまで、以下の調整処理により対応する。
下流側への送液を完了したら、一旦、ブレンダ20の運転を停止する(ステップS54)。
そして、第2ブリックス計32により規定濃度(あるいは規定濃度の許容範囲の値)が検知されると(ステップS62でY)、濃度変動に対する調整処理を終えて連続運転に復帰する。このとき、シロップタンク21内に規定の液位まで貯留されている規定濃度のシロップをそのまま使用する。
次に、図5および図6を参照し、本発明の第2実施形態について説明する。
以降の各実施形態では、第1実施形態との相違する点を中心に説明する。第1実施形態と同様の構成には同じ符号を付している。
第2実施形態に係る飲料製造設備4のブレンダ40は、シロップを貯留するシロップタンク400を備える。シロップタンク400は、上流シロップタンク41と、第1実施形態のシロップタンク21と同様の下流シロップタンク42とから構成される。
本実施形態は、下流シロップタンク42を備える既存のブレンダ(第1実施形態のブレンダ20と同様)の構成を変更することなく、上流シロップタンク41の追加により実施可能である。
上流シロップタンク41には、上流シロップタンク41外に取り出した液を上流シロップタンク41内に還流させる循環経路R1と、上流シロップタンク41内に貯留された液を下流シロップタンク42に向けて払い出すための払出経路R2とが設けられる。
上流シロップタンク41の容量は、下流シロップタンク42の容量よりも大きい。本実施形態の上流シロップタンク41の容量は、下流シロップタンク42の容量の数倍である。
方向切替弁47は、上流シロップタンク41内に液を留める場合(閉)と、上流シロップタンク41内から液を取り出して循環させる場合(開)とに切り替えられる。
第1ブリックス計31は、循環経路R1を流れる液の濃度を検知する。
その処理は、シロップを受け入れて液の濃度を第2ブリックス計32により検知するまでは、第1実施形態の始業処理(図2)と同様である。
飲料製造設備4の始業に際して、図6に示すように、第1始業準備段階S70および第2始業準備段階S80を行う。
始業にあたり、ドレン弁141を開くことでドレン14からの水の排出を開始するとともに、ブレンダ40を起動し、シロップ供給源11からシロップタンク400(上流シロップタンク41および下流シロップタンク42)へのシロップの受け入れを開始する(ステップS71)。
このとき、上流シロップタンク内の液が払出経路R2を通じて下流シロップタンク42へと流れるように、方向切替弁47を切り替える。
導入経路13に設けられた第1ブリックス計31により閾値以上の値が検知されるまでの間は(ステップS72でY)、ドレン14からの水の排出を続ける。
すると、ドレン弁141を閉じて液の排出を停止するとともに、シロップタンク400へのシロップの受け入れを停止する(ステップS73)。
水の排出を完了したら、一旦、ブレンダ40を停止する。
そして、循環経路R1により循環される上流シロップタンク41の液の濃度を第2ブリックス計32によって検知する(ステップS83)。本実施形態の第2ブリックス計32は循環経路R1に設けられているので、上流シロップタンク41の液の濃度は、循環経路R1において検知される。
そして、ブレンダ40を起動し、ポンプ46により上流シロップタンク41から下流シロップタンク42へと送液しながら、下流シロップタンク42内の液と水タンク22内の水とをそれぞれ払い出しながら混合タンク25内で混合する(ステップS88)。その間は、上流シロップタンク41のシロップ受入切替弁171を閉じたまま、上流シロップタンク41へのシロップの受け入れをしない。
シロップ受入切替弁17を開いて上流シロップタンク41へのシロップの受け入れを再開し、移送先である下流シロップタンク42と水タンク22のそれぞれの液位を一定に保つ通常のモードでブレンダ40を運転させることにより、シロップと水とを連続的に混合して飲料を製造することができる。
以上の処理を1回行うことで、第1実施形態のシロップタンク21にシロップを定量だけ繰り返し受け入れては、濃度検知、および開度算出する処理を行う場合の数回分の処理が一括して行われることとなる。すなわち、1つのシロップタンク21のみを備える第1実施形態において第2始業準備段階S20が繰り返される回数に比べて、本実施形態において第2始業準備段階S80が繰り返される回数は少ない。
そのため、第2始業準備段階のサイクル(S81〜S88)を終えて次のサイクルに移る前に、一旦、ブレンダ40を停止させる操作、計器等の動作確認に要する手間を低減できる。
次に、図7および図8を参照し、本発明の第3実施形態について説明する。
第3実施形態の飲料製造設備5は、ブレンダ20と、後工程装置であるカーボネータ50とを備える。
ブレンダ20とカーボネータ50とは、一体型のユニットを構成しており、シロップと水のブレンドと炭酸ガス吹き込みとを連携して行う。
ノズル51は、ブレンダ20から送られた混合液をカーボネータタンク52に向けて取り込む。
カーボネータタンク52は、混合液に対して炭酸ガスを吹き込む。
カーボネータタンク52の上流側にはドレン521が設けられ、下流側にはドレン522が設けられる。
そのために、飲料製造設備5は、第1ブリックス計31および第2ブリックス計32に加えて、送出経路R3に設けられる第3ブリックス計33を備える。
第3ブリックス計33により、送出経路R3を流れる液の濃度を検知する。
本実施形態では、ブレンダ20とカーボネータ50とを連系をとって動作させる。
第1ブリックス計31が示す値を参照する第1始業準備段階S10と、第2ブリックス計32が示す値を参照して繰り返される第2始業準備段階S20は、第1実施形態(図2)と同様に行われる。
ここで、第1始業準備段階S10を終えてブレンダ20を一旦停止させた後、第2始業準備段階S20の初回を開始する際、ドレン521を開いてカーボネータ50の使用準備S90を開始する(ステップS91)。この時点で、送出経路R3にはシロップが混入していない水が存在すると想定される。
初回の第2始業準備段階S20においてブレンダ20が運転されると、水およびシロップの混合液が混合タンク25から払い出される。その混合液により、送出経路R3内の水が下流側へと追い込まれる。水を追う混合液が送出経路R3における第3ブリックス計33の検知箇所に到達するまでは、第3ブリックス計33は0に近い値を検知する。第3ブリックス計33により混合液の規定濃度が検知されるまでの間は(ステップS92でY)、ドレン521からの水の排出を続ける。
以降、カーボネータ50は、ブレンダ20から連続して混合液を受け入れ、混合液に炭酸ガスを吹き込む。
また、連続運転時に第3ブリックス計33により濃度の変動が検知された際には、規定濃度から逸脱している間に限り液を廃棄することで、廃棄量を抑えて歩留まりを向上させることができる。
11 シロップ供給源
12 水供給源
13 導入経路(導入部)
14 ドレン
15 後工程装置
16 送液ポンプ
17 シロップ受入切替弁
18 水受入切替弁
20 ブレンダ
21 シロップタンク
22 水タンク
23 シロップ計量弁
24 水計量弁
25 混合タンク
27 シロップ払出切替弁
28 水払出切替弁
29 払出切替弁
31 第1ブリックス計(導入部濃度計)
32 第2ブリックス計(タンク濃度計)
33 第3ブリックス計(送出経路濃度計)
34 演算部
40 ブレンダ
41 上流シロップタンク(上流タンク)
42 下流シロップタンク(下流タンク)
46 ポンプ
47 方向切替弁
50 カーボネータ
51 ノズル
52 カーボネータタンク
53 クーラ
141 ドレン弁
171 シロップ受入切替弁
210 払出経路
220 払出経路
250 払出経路
400 シロップタンク
521 ドレン
522 ドレン
R1 循環経路
R2 払出経路
R3 送出経路
S10 第1始業準備段階
S20 第2始業準備段階
S21 ステップ(第1ステップ)
S22 ステップ(第2ステップ)
S24 ステップ(第3ステップ)
S25 ステップ(第4ステップ)
S30 第1終業準備段階
S40 第2終業準備段階
S70 第1始業準備段階
S80 第2始業準備段階
Claims (15)
- 第1液体と第2液体とを混合するブレンダであって、
前記第1液体を受け入れて貯留する第1液体タンクと、
前記第2液体を受け入れて貯留する第2液体タンクと、
前記第1液体タンクから払い出される前記第1液体、および前記第2液体タンクから払い出される前記第2液体が混合される混合部と、
前記第1液体タンクの前記第1液体の濃度を検知するタンク濃度計と、
前記第1液体タンクへと前記第1液体を導入する導入部を通じた前記第1液体タンクへの前記第1液体の受け入れあるいは受入停止を切り替える受入切替弁と、
前記第1液体タンクの前記第1液体の貯留あるいは払い出しを切り替える払出切替弁と、
前記導入部に設けられるドレンと、
前記導入部における前記第1液体の濃度を検知する導入部濃度計と、を備える、
ことを特徴とするブレンダ。 - 前記第1液体タンクから払い出される液の流量を定める第1計量弁と、
前記第2液体タンクから払い出される液の流量を定める第2計量弁と、を備え、
前記第1計量弁および前記第2計量弁の少なくとも一方における流量が変更可能である、請求項1に記載のブレンダ。 - 前記タンク濃度計により検知された濃度に基づいて前記第1計量弁および前記第2計量弁の少なくとも一方における開度を取得する開度取得部を備える、
請求項2に記載のブレンダ。 - 前記第1液体タンクは、
前記導入部により前記第1液体が導入される上流タンクと、前記上流タンクの下流側に連結される下流タンクとを含んで構成され、
前記上流タンクは、前記下流タンクに比べて貯留可能な量が大であり、
前記タンク濃度計は、前記上流タンクの前記第1液体の濃度を検知し、
前記受入切替弁は、前記上流タンクへの前記第1液体の受け入れあるいは受入停止を切り替え、
前記払出切替弁は、前記上流タンクの前記第1液体の貯留あるいは払い出しを切り替える、請求項1から3のいずれか一項に記載のブレンダ。 - 前記上流タンクの前記第1液体を循環させる循環経路を備え、
前記タンク濃度計は、前記循環経路を流れる前記第1液体の濃度を検知する、
請求項4に記載のブレンダ。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載のブレンダと、
前記ブレンダにより混合された混合液を容器に充填する、あるいは、前記混合液に炭酸ガスを吹き込む後工程装置と、を備える、ことを特徴とする飲料製造設備。 - 前記ブレンダから前記後工程装置へと前記混合液を送り出す送出経路に、送出経路濃度計を備える、
請求項6に記載の飲料製造設備。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載のブレンダを使用し、前記第1液体と前記第2液体とを混合して混合液体を製造する方法であって、
前記受入切替弁を用いて、前記導入部を通じ、前記第1液体を所定の量だけ前記第1液体タンクに受け入れる第1ステップと、
前記タンク濃度計を用いて前記第1液体タンクの前記第1液体の濃度を検知する第2ステップと、
検知された前記濃度に基づいて、
前記払出切替弁を用いて前記第1液体タンクから払い出される前記第1液体と、前記第2液体タンクから払い出される前記第2液体との混合比率を設定する第3ステップと、
前記混合比率にて前記第1液体および前記第2液体を前記混合部において混合する第4ステップと、を含む、
ことを特徴とする混合液製造方法。 - 前記第1液体タンクへと前記第1液体を導入する前記導入部の内部に存在する水を前記第1液体で置換する際に、
前記第1ステップから前記第4ステップまでを行う、
請求項8に記載の混合液製造方法。 - 前記第1ステップから前記第4ステップまでを行う前に、
前記第1液体タンクへと前記第1液体を導入する前記導入部の液濃度の上昇が前記導入部濃度計により検知されるまで前記水を前記ドレンから排出するステップを含む、
請求項9に記載の混合液製造方法。 - 前記第1液体タンクへと前記第1液体を導入する前記導入部の内部に存在する前記第1液体を水で置換する際に、
前記第1ステップから前記第4ステップまでを行う、
請求項8から10のいずれか一項に記載の混合液製造方法。 - 前記第1液体タンクへと前記第1液体を導入する前記導入部の液濃度の下降が前記導入部濃度計により検知されるまで、
前記第1ステップから前記第4ステップまでを行う、
請求項11に記載の混合液製造方法。 - 前記第1液体タンクへと導入される前記第1液体の濃度の変化が生じた際に、
前記第1ステップから前記第4ステップまでを行う、
請求項8から12のいずれか一項に記載の混合液製造方法。 - 前記第3ステップでは、
前記第1液体タンクから払い出される前記第1液体の流量、および前記第2液体の流量に基づいて前記混合比率を設定する、
請求項8から13のいずれか一項に記載の混合液製造方法。 - 前記第1液体タンクから払い出される前記第1液体の流量よりも、前記第2液体の流量が大であり、
前記第2液体の流量を一定とし、前記第1液体タンクから払い出される前記第1液体の流量を可変に制御することで前記混合比率を設定する、
請求項8から14のいずれか一項に記載の混合液製造方法。
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