JPH06295388A - カップ式自動販売機のバッグインボックス売切処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 制御手段をできるだけシンプルにして、確実
なバッグインボックスの取り扱いができるバッグインボ
ックス売切処理装置を提供することを目的とする。 【構成】 液溜め室１７ａ，１７ｂがバッグインボック
ス１ａ，１ｂより低位置に設けられており、ガス抜き路
２０ａ，２０ｂのコック２１ａ，２１ｂを開けると液溜
め室１７ａ，１７ｂに溜ったガスは、バッグインボック
ス１ａ，１ｂから自然流下するシロップ原料によってシ
ロップ出口から排出される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はシロップをバッグインボ
ックスから吸い上げて払い出すカップ式自動販売機に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】カップ式自動販売機では、シロップの流
通性と衛生上の観点から輸送箱の中にシロップの充填さ
れた袋（バッグ）を収めたバッグインボックスが使用さ
れている。シロップが無くなった場合には、使用済みの
バッグインボックスと新しいバッグインボックスの入れ
替え作業が実施されている。

【０００３】このようなバッグインボックス方式では、
バッグインボックスの内部にセンサを挿入してシロップ
の売り切れを検出することができないため、従来では払
い出しの杯数を計数し、この杯数が規定数に達したこと
を検出してシロップが売り切れと判断して、このシロッ
プを使用する銘柄のコラムを売り切れ状態に切り換えて
いる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしこのような構成
では、バッグインボックスにシロップが残っている状態
であっても売り切れ状態になることがあり、より正確に
シロップの売り切れを検出することが必要である。

【０００５】そこで、図２に示したようにバッグインボ
ックス１からシロップポンプ２で吸い出されたシロップ
３の払い出し経路に液溜め室４を介装し、液溜め室４に
配設した電極５が非導通状態になったことで売切指示信
号６を発生する構成を考えることができる。図２におい
てバッグインボックス１は輸送箱７とシロップ３の充填
されたバッグ８とで構成されており、電極５，５の間の
導通状態を導通検出部９で検出している。バッグインボ
ックス１から液溜め室４にシロップ入口15から流入した
シロップは、シロップポンプ２で吸い出されてカップス
テーションＳのカップ10に払い出される。このカップ10
には炭酸水，冷水，氷，熱湯等のうちの必要なものが別
の払い出し経路で投入されて商品となる。

【０００６】この図２に示した構成では売り切れになる
と、図３に示すように液溜め室４にガス11が入るため、
使用済みのバッグインボックスと新しいバッグインボッ
クスの入れ替え、さらにリセットスイッチを操作して、
このときに発生する売切リセット信号Ｒで導通検出部９
をリセットしただけでは、その後に払い出されるシロッ
プ３に液溜め室４のガス11が混入して定量性を保つこと
ができなくなって、飲料の味が変化する問題がある。ま
た、液溜め室４のガスが排出されず売り切れが解除され
ない場合も発生する。

【０００７】これを改良するために、図４に示すように
液溜め室４の構造を変更してピンチバルブ16を付加する
ことによって、次のようにして自動でガス抜きを実施で
きる。液溜め室４にはシロップ出口13よりも上部にガス
抜き口14が形成されている。シロップ出口13とガス抜き
口14はシロップポンプ２の吸入口に接続されている。シ
ロップ出口13にはピンチバルブ16が設けられている。使
用済みのバッグインボックスと新しいバッグインボック
スの入れ替え、さらにリセットスイッチが操作されて発
生した売切リセット信号Ｒを制御手段〔図示せず〕が検
出すると、ピンチバルブ16をオンしてシロップポンプ２
を運転して、ガス抜き口14から矢印Ｂで示すように吸引
排出され、電極５，５間が導通するまでシロップポンプ
２の運転を続けてガス抜き運転が実施される。

【０００８】このように、ガス抜きのためにシロップポ
ンプ２とピンチバルブ16を制御するためには高度な制御
手段が必要であって、自動販売機の設置場所が直射日光
を受けたり、冷風に晒されると云った劣悪な使用環境下
であることを考えると、機器のレベルを高めたり、メン
テナンスを徹底させる必要があるなど、コスト高の原因
になる。

【０００９】本発明は制御手段をできるだけシンプルに
して、確実なバッグインボックスの取り扱いができるバ
ッグインボックス売切処理装置を提供することを目的と
する。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明のバッグインボッ
クス売切処理装置は、バッグインボックスより低位置に
ガスが溜められる液溜め室を設け、液溜め室のシロップ
出口をシロップポンプに接続してシロップ払い出し経路
を構成し、液溜め室の上部にコック付きのガス抜き路を
設けたことを特徴とする。

【００１１】

【作用】この構成によると、液溜め室がバッグインボッ
クスより低位置に設けられており、ガス抜き路のコック
を開けると液溜め室に溜ったガスは、バッグインボック
スから自然流下するシロップ原料によってシロップ出口
から排出される。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の実施例を図１に基づいて説明
する。なお、図２〜図４と同様の作用をなすものには、
同一の符号を付けて説明する。

【００１３】図１は本発明のバッグインボックス売切処
理装置を示す。第１，第２のバッグインボックス１ａ，
１ｂよりも低位置には第１，第２の液溜め室17ａ，17ｂ
が設けられている。この第１，第２の液溜め室17ａ，17
ｂのそれぞれの構造は図４に示した構造と同一である。
第１のバッグインボックス１ａは第１の液溜め室17ａの
シロップ入口15に接続されている。第２のバッグインボ
ックス１ｂは第２の液溜め室17ｂのシロップ入口15に接
続されている。第１，第２の液溜め室17ａ，17ｂのシロ
ップ出口13はそれぞれ切替弁18を介してシロップポンプ
２の吸込口に選択的に接続されている。第１の液溜め室
17ａのガス抜き口14から下方の排水バケツ19に向かって
延びる第１のガス抜き路20ａには手動式の第１のコック
21ａが介装されている。第２の液溜め室17ｂのガス抜き
口14から下方の排水バケツ19に向かって延びる第２のガ
ス抜き路20ｂには手動式の第２のコック21ｂが介装され
ている。

【００１４】このように構成したため、第１のバッグイ
ンボックス１ａを使用して通常販売の実施中に第１の液
溜め室17ａの電極５，５の間が非導通に反転すると、切
替弁18が制御手段によって切り替えられてシロップポン
プ２に第２のバッグインボックス１ｂが接続される。こ
れによって第２のバッグインボックス１ｂからシロップ
３の払い出しが継続される。

【００１５】第２のバッグインボックス１ｂが通常販売
に使用されている期間中に使用済みの第１のバッグイン
ボックス１ａを係員が新しいバッグインボックスに入れ
替えるが、新しいバッグインボックスに交換しただけで
は第１の液溜め室17ａにガスが溜った状態になっている
ため、係員が手動操作で第１のコック21ａを開くと、第
１の液溜め室17ａに溜っていたガスは、第１のバッグイ
ンボックス１ａから自然流下するシロップ原料によって
押し出されて第１のガス抜き路20ａから排水バケツ19に
放出される。ガス抜きが完了すると第１のコック21ａは
係員の手動操作で閉じられる。

【００１６】第１のバッグインボックス１ａが通常販売
に使用されている期間中に使用済みの第２のバッグイン
ボックス１ｂを係員が新しいバッグインボックスに入れ
替える際の第２のコック21ｂの手動操作も第１のコック
21ａの場合と同様である。

【００１７】第１，第２のバッグインボックス１ａ，１
ｂが共に売り切れ状態になった場合には、そのシロップ
を使用する販売コラムが売り切れ状態に切り替えられ
る。上記の実施例では切替弁18を第１，第２の液溜め室
17ａ，17ｂに設けた電極５，５が非導通状態に反転した
ことを検出して、反対側のバッグインボックスを使用す
るように自動的に切り替えられるように構成したが、切
替弁18を係員が手動で切り替えるように構成することも
できる。

【００１８】また、上記各実施例の第１，第２の液溜め
室17ａ，17ｂを透明材質で形成した場合には、ガスの排
出状態を目視で確認しながら第１，第２のコック21ａ，
21ｂを操作することができる。

【００１９】上記の各実施例では、シロップ原料の単一
の払い出し経路に対して切替弁18を介して第１，第２の
バッグインボックス１ａ，１ｂの２つのバッグインボッ
クスをセットした場合を説明したが、３つ以上のバッグ
インボックスが切替弁18を介してシロップ原料の単一の
払い出し経路に接続されている場合や、切替弁18を設け
ずにシロップ原料の単一の払い出し経路に単一のバッグ
インボックスだけが接続されている場合にも、バッグイ
ンボックスより低位置に液溜め室を設け、液溜め室のシ
ロップ出口をシロップポンプに接続してシロップ払い出
し経路を構成し、液溜め室の上部にコック付きのガス抜
き路を設けることによって、同様に構成が簡潔で確実な
動作を期待できる売切処理装置を構成できる。

【００２０】上記の各実施例において、バッグインボッ
クスから液溜め室への配管路ならびに液溜め室からカッ
プへの払い出しの配管路には、冷却手段や加熱手段が熱
結合していないが、例えばこの配管路をウォータバスの
冷水の中に浸けることによって冷たい原液を払い出すこ
とができる。

【００２１】

【発明の効果】以上のように本発明によると、バッグイ
ンボックスより低位置にガスが溜められる液溜め室を設
け、液溜め室のシロップ出口をシロップポンプに接続し
てシロップ払い出し経路を構成し、液溜め室の上部にコ
ック付きのガス抜き路を設けたため、ガス抜き路のコッ
クを開けると液溜め室に溜ったガスは、バッグインボッ
クスから自然流下するシロップ原料によってシロップ出
口から排出され、通常のシロップの払い出し動作に使用
されるシロップポンプを運転することなく、構成簡単に
してガス抜きを実施できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のバッグインボックス売切処理装置の一
実施例の構成図である。

【図２】本発明が解決しようとする課題を説明する構成
図である。

【図３】図２の構成において使用済みバッグインボック
スが発生した場合の説明図である。

【図４】本発明が解決しようとする課題を説明する別の
構成図である。

【符号の説明】

１ａ，１ｂ 第１，第２のバッグインボックス ２ シロップポンプ ３ シロップ ４ａ，４ｂ 液溜め室 10 カップ 11 液溜め室に溜ったガス 13 液溜め室のシロップ出口 14 液溜め室のガス抜き口 15 液溜め室のシロップ入口 17ａ，17ｂ 第１，第２の液溜め室 19 排水バケツ 18 切替弁〔方向切替弁〕 20ａ，20ｂ 第１，第２のガス抜き路 21ａ，21ｂ 第１，第２のコック

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 バッグインボックスより低位置にガスが
   溜められる液溜め室を設け、液溜め室のシロップ出口を
   シロップポンプに接続してシロップ払い出し経路を構成
   し、液溜め室の上部にコック付きのガス抜き路を設けた
   バッグインボックス売切処理装置。
2. 【請求項２】 複数のバッグインボックスを方向切替弁
   を介してシロップ払い出し経路に接続した請求項１記載
   のバッグインボックス売切処理装置。