JP6229636B2 - エアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エアバッグを折り畳んだ折畳バッグ体を折り崩れ防止用のラッピングシート(ラッピング材)に包んでなる折畳完了体を、折畳完了体の底面側から突出させた組付ピンを利用して、ケースに収納保持させる構成の車両に搭載されるエアバッグ装置に関する。
従来、この種のエアバッグ装置では、折畳完了体と、折畳完了体を収納保持するケースと、を備えて構成されていた(例えば、特許文献1参照)。折畳完了体は、膨張用ガスを流入させて膨張可能なエアバッグを折り畳んだ折畳バッグ体と、折畳バッグ体の底面から下方に突出して、ケースに結合される複数の組付ピンと、膨張時のエアバッグに押されて破断可能とし、端縁に設けた複数の係止孔に、対応する組付ピンを嵌めて、折畳バッグ体を包む折り崩れ防止用のラッピングシート(ラッピング材)と、を備えて構成されていた。ラッピングシートは、平織等された織布から構成され、折畳バッグ体の上面側を覆い、膨張時のエアバッグに押されて破断可能にスリット等を設けてなる破断予定部を配設させた天井部と、天井部から前後左右に延びて、それぞれ、先端に、折畳バッグ体の底面から突出する組付ピンを嵌める係止孔を設けた前側部、後側部、左側部、及び、右側部と、を備えて構成されていた。前側部、後側部、左側部、及び、右側部の係止孔は、折畳バッグ体の底面の前縁側、後縁側、左縁側、及び、右縁側における近傍の組付ピンを嵌めるように、構成されていた。
特開平10−244895号公報 特開2002−067851号公報
しかし、エアバッグ装置において、エアバッグを折り畳んでなる折畳バッグ体が、前後方向の幅寸法に比べて左右方向の長さ寸法を長くして、横長の略直方体形状とし、さらに、折畳バッグ体の底面の左右両側の組付ピンが相互に離れて、折畳バッグ体の底面における左右方向の中央付近に、組付ピンを配設させていないエリアが広く設けられると、折畳バッグ体が左右方向の中央付近で折り崩れを起こし易くなってしまう。なぜなら、左右方向に長い折畳バッグ体の左右方向の中央付近に、組付ピンが配設されていないと、ラッピングシートの前側部と後側部とを、張力を発揮させるように、左右方向の中央付近で、組付ピンに引掛けることができないからである。そして、折畳バッグ体が左右方向の中央付近で折り崩れを起こしてしまうと、その後のエアバッグの展開膨張に影響を与える虞れが生じ、好ましくない。
本発明は、折畳バッグ体が、横長の略直方体形状に折り畳まれ、組付ピンを折畳バッグ体の左右方向の中央付近に配設させていない構成としても、折畳バッグ体の折り崩れを防止可能なエアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明に係るエアバッグ装置は、折畳完了体と、該折畳完了体を収納保持するケースと、を備え、
前記折畳完了体が、
膨張用ガスを流入させて膨張可能なエアバッグを、前後方向の幅寸法に比べて左右方向の長さ寸法を長くする横長の略直方体形状に折り畳んだ折畳バッグ体と、
折畳バッグ体の底面から下方に突出して、前記ケースに結合される複数の組付ピンと、
膨張時の前記エアバッグに押されて破断可能とし、端縁に設けた複数の係止孔に、対応する前記組付ピンを嵌めて、前記折畳バッグ体を包む折り崩れ防止用のラッピングシートと、
を備えて構成されるエアバッグ装置であって、
前記ラッピングシートが、
前記折畳バッグ体の上面側を覆い、膨張時の前記エアバッグに押されて破断可能な破断予定部を配設させた天井部と、
該天井部の左右両側から延びて、それぞれ、前記折畳バッグ体の左右の側面を覆い、かつ、先端に、前記折畳バッグ体の底面の左右の縁付近に配置された対応する前記組付ピンを嵌める係止孔を、有した左側部及び右側部と、
前記折畳バッグ体の前後両側から延びて、それぞれ、前記折畳バッグ体の前後の側面を覆い、かつ、先端に、対応する前記組付ピンを嵌める係止孔を、有した前側部及び後側部と、
前記前側部と前記後側部とにおける前記折畳バッグ体の底面の前縁と後縁とに配置される部位の左右方向の中央付近の領域に、元部を配置させ、該元部から、それぞれ、先端側を左右方向の外方の斜め外方に延ばす前補助カバー部及び後補助カバー部と、
を備えて構成され、
前記前補助カバー部及び前記後補助カバー部が、それぞれ、前記先端側に、前記折畳バッグ体の底面における前後方向の中央から、前記元部から離れる方向の前後方向の縁までのエリアに配置された前記組付ピン、を嵌める係止孔を設けて、配設されていることを特徴とする。
本発明に係るエアバッグ装置では、ラッピングシートの天井部が、折畳バッグ体の上面に配設された状態で、ラッピングシートの左側部及び右側部が、折畳バッグ体の左右の側面を覆い、そして、底面側の左右の縁付近の組付ピンに引掛けられるように、先端側の係止孔に対して、対応する各組付ピンを嵌めている。また、ラッピングシートの前側部及び後側部が、折畳バッグ体の前後の側面を覆い、そして、近傍の組付ピンに引掛けられるように、先端側の係止孔に底面側の近傍の各組付ピンを嵌めている。
そのため、ラッピングシートが、折畳バッグ体の上面、左右の側面、前後の側面を覆い、さらに、折畳バッグ体の組付ピン付近の底面を覆って、折畳バッグ体を包むこととなる。この折畳バッグ体の包み状態は、底面側の左右の縁付近の組付ピンに対して、天井部から延びる左側部、右側部、前側部、及び、後側部が、引掛けられることから、折畳バッグ体の少なくとも左右両側付近が、ラッピングシートにより安定して押さえられて、包まれることとなる。
また、ラッピングシートの前補助カバー部と後補助カバー部とが、対応する組付ピンを先端側の係止孔に嵌めていることから、折畳バッグ体の底面における前縁や後縁の左右方向の中央付近から、先端側を引掛けた組付ピンまで、のエリアを覆っている。これらの前補助カバー部と後補助カバー部とは、折畳バッグ体の底面の前縁と後縁とに配置される部位の左右方向の中央付近の領域に元部を配置させて、先端側を、それぞれ、左右方向の外方の斜め外方に延ばし、さらに、元部から離れる方向の前後方向の縁までのエリアに配置された組付ピン、を嵌めている。すなわち、前補助カバー部と後補助カバー部とが、それぞれ、天井部から延びて折畳バッグ体の前面と後面とを覆った前側部と後側部とから延び、そして、折畳バッグ体の左右方向の中央付近における前後方向の縁付近から、左右方向の縁付近の組付ピンに引掛ける構成となって、極力、折畳バッグ体の左右方向の中央付近を、安定した押圧状態を確保して、包むことが可能となる。
その結果、ラッピングシートが、折畳バッグ体の左右両側付近と左右方向の中央付近とを、安定した押圧状態を確保して包めることから、折畳バッグ体の全体が、折り崩れを防止されて、ラッピングシートに包まれることとなる。
したがって、本発明に係るエアバッグ装置は、折畳バッグ体が、横長の略直方体形状に折り畳まれ、組付ピンを折畳バッグ体の左右方向の中央付近に配設させていない構成としても、前補助カバー部と後補助カバー部とを有したラッピングシートにより、折畳バッグ体全体の折り崩れを安定して防止できる。
そして、本発明に係るエアバッグ装置では、前記ラッピングシートの前記前補助カバー部及び前記後補助カバー部は、前記ラッピングシートの左右の同じ側に配設されてもよいし、前記ラッピングシートの左右の反対側に配設されてもよい。さらに、前記前補助カバー部及び前記後補助カバー部は、前記ラッピングシートの左右両側に配設してもよい。
ちなみに、前補助カバー部及び後補助カバー部をラッピングシートの左右の同じ側に配設させる場合には、折畳バッグ体が左右の部位で厚さを異ならせていても、厚い部位側を前補助カバー部と後補助カバー部とをクロスさせるように、包むことができ、好適に、折畳バッグ体を包むことができる。同様に、前補助カバー部及び後補助カバー部をラッピングシートの左右両側に配設させている場合にも、折畳バッグ体が左右の部位で厚さを異ならせていても、厚さに対応させて、前補助カバー部と後補助カバー部とをクロスさせるように、折畳バッグ体の左右の部位を包むことができて、好適に、折畳バッグ体を包むことができる。
また、本発明に係るエアバッグ装置では、前記折畳バッグ体の底面から突出する前記組付ピンが、前記エアバッグの膨張用ガスを流入させる流入用開口の周縁を前記ケースに取り付ける略四角環状のリテーナの四隅から延びるボルトから構成され、
前記リテーナが、二個使用される構成として、前記ケースにおける左右に離れた左右両端部に前記折畳完了体を取り付けるように、前記折畳バッグ体の底面の左右に離れた左縁側と右縁側との二箇所に、配設されていれば、
前記前補助カバー部と前記後補助カバー部とは、二つの前記リテーナの相互に接近した内側の前記組付ピンとした前記ボルトであって、前記元部側から離れた前後方向の縁側の前記ボルトに対し、前記係止孔を使用して、引掛けて、配設することが望ましい。
このような構成では、組付ピンとして構成されるボルトを備えたリテーナが、左右に離れていても、前補助カバー部と後補助カバー部とは、それらの先端側の係止孔に、元部側から離れた前後方向の縁側であって、二つのリテーナの相互の接近したボルトを、嵌めることができ、前補助カバー部と後補助カバー部とを、極力、短い長さとして、効率的に、折畳バッグ体の中央部の折り崩れを防止できる。
本発明に係る一実施形態のエアバッグ装置の車両搭載状態の概略縦断面図である。 実施形態のエアバッグ装置の作動時におけるエアバッグが膨張を完了させた状態の概略平面図である。 実施形態のエアバッグ装置の主要構成部品の概略分解斜視図である。 実施形態のラッピングシートを平らに展開した平面図である。 実施形態の折畳バッグ体をラッピングシートにより包む工程を順に示す平面図である。 実施形態の折畳バッグ体をラッピングシートにより包む工程を順に示す平面図であり、図5のBの後の工程を示す。 実施形態の折畳完了体の底面側から見た斜視図である。 実施形態の折畳完了体の平面図である。 実施形態のラッピングシートの変形例を平らに展開した底面図である。 実施形態の折畳バッグ体を図9に示すラッピングシートにより包む工程を順に示す平面図である。 実施形態の折畳バッグ体を図9に示すラッピングシートにより包む工程を順に示す平面図であり、図10のBの後の工程を示す。 図9に示すラッピングシートを使用した折畳完了体の底面側から見た斜視図である。 実施形態のラッピングシートの他の変形例を平らに展開した平面図である。 実施形態の折畳バッグ体を図13に示すラッピングシートにより包む工程を順に示す平面図である。 実施形態の折畳バッグ体を図13に示すラッピングシートにより包む工程を順に示す平面図であり、図14のBの後の工程を示す。 図13に示すラッピングシートを使用した折畳完了体の底面側から見た斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明すると、実施形態のエアバッグ装置10は、図1,2に示すように、助手席6の前方のインストルメントパネル(インパネ)1の部位(助手席側部)4に搭載される助手席用エアバッグ装置としている。エアバッグ装置10は、図1,3に示すように、助手席側部4に収納されるエアバッグ11を有してなる折畳完了体90と、エアバッグ11に膨張用ガスGを供給するインフレーター28,28Aと、折畳完了体90とインフレーター28,28Aとを収納保持するケース30と、ケース30の上方を覆うエアバッグカバー36と、を備えて構成される。
折畳完了体90は、折畳バッグ体70と、複数の組付ピン80と、折畳バッグ体70を包むラッピングシート40と、を備えて構成される。折畳バッグ体70は、膨張用ガスを流入させて膨張可能なエアバッグ11を、前後方向の幅寸法BLに比べて左右方向の長さ寸法LLを長くする横長の略直方体形状に折り畳んだものである(図5のA参照)。
なお、本明細書において、前後・上下・左右の方向は、特に断らない限り、車両Vの前後・上下・左右の方向と一致するものである。
エアバッグカバー36は、図1に示すように、インパネ1の助手席側部4に配設され、膨張するエアバッグ11に押されて前後両側に開くドア36a,36bを備えて構成される。ドア36a,36bの周囲には、下方に延びる四角筒形状の側壁36cが突設されている。側壁36cには、ケース30に連結させるための係止孔36dが形成されている。
ケース30は、図1〜3に示すように、折畳完了体90の収納部位を構成するもので、上方を開口させた板金製として、左右方向に沿って横長の略直方体形状とし、長方形板状の底壁部31と、底壁部31の外周縁から上方に延びる周壁部33と、を備えて構成される。底壁部31には、左右の両端部31b,31b側に、インフレーター28,28Aの略円柱状の各本体部28aを下方から挿入する円形の開口32,32A(図4参照)が設けられ、各開口32,32Aの周縁には、リテーナ24,24Aの各ボルト25(組付ピン80)を挿通させる取付孔31aが形成されている。周壁部33の上端には、エアバッグカバー36の側壁36cを係止するように、係止孔36dに係止される係止爪部34が形成されている(図1,3参照)。
なお、ケース30には、インパネリンホースから延びるブラケットに取付固定される図示しない複数の取付片部が、適宜、周壁部33若しくは底壁部31から延びるように、配設されている。換言すれば、これらの図示しない取付片部は、エアバッグ装置10を車両Vのボディ側に連結固定させる役目を果たす。
インフレーター28,28Aは、それぞれ、円柱状の本体部28aと、本体部28aの外周面に配設される四角環状のフランジ部28cと、を備えて構成され、本体部28aの上部には、膨張用ガスGを吐出するガス吐出口28bが形成されている。フランジ部28cには、リテーナ24,24Aのボルト25を挿通させる貫通孔28dが形成されている。
リテーナ24,24Aは、折畳完了体90とインフレーター28,28Aとをケース30に取付固定するもので、それぞれ、本体部28aを挿通可能な四角環状として、四隅に下方に突出するボルト25を配設させている。リテーナ24,24Aは、それぞれ、各ボルト25を、エアバッグ11内の後述する流入用開口15,16の周縁の取付孔17から折畳完了体90の下方へ突出させて、エアバッグ11内の流入用開口15,16の周縁に配置され、さらに、各ボルト25を、ケース30の底壁部31の開口32,32Aの周縁の取付孔31aと、インフレーター28,28Aのフランジ部28cの貫通孔28dと、に、貫通させ、そして、各ボルト25にナット26を締結させることにより、ケース30の底壁部31の左右両端部31b,31cに対して、折畳完了体90とインフレーター28,28Aとを取付固定している。
なお、リテーナ24,24Aの各ボルト25は、ラッピングシート40の後述する係止孔48c,48g,53c,53g,58b,62b,64c,66cに嵌めて、折畳バッグ体70を包むための組付ピン80(81,82,83,84,85,86,87,88)を構成する。
折畳完了体90を構成するエアバッグ11は、図1,2に示すように、膨張完了時、後面13bを略鉛直方向に沿うように配置させたメインバッグ部13と、メインバッグ部13の後面13bにおける左縁側の上部から後方へ突出する補助バッグ部21と、を備えて構成されている。
メインバッグ部13は、膨張完了形状を、前方側に向かって上下方向の幅寸法を狭めて、軸方向を左右方向に沿わせた略三角柱状としている。そして、メインバッグ部13は、膨張完了時の略鉛直方向に沿って配設される後面13bを、前突用拘束面19としており、前突用拘束面19は、車両Vの前面衝突時、助手席6に着座している乗員PMの前方移動時に、その乗員PMの頭部Hや胸部Bを含めた上半身UBを受け止めるように配設されている。また、メインバッグ部13は、前端部13a側の下面を、ケース30の底壁部31に取り付ける取付部14としている。取付部14には、インフレーター28,28Aを下方から挿入させ、かつ、周縁をリテーナ24,24Aにより押さえられる流入用開口15,16が、円形に開口されて配設されている。流入用開口15,16の周縁には、リテーナ24,24Aの各ボルト25を挿通させる取付孔17が形成されている。
補助バッグ部21は、膨張完了形状を略直方体形状として、メインバッグ部13の左縁側(換言すれば、運転席側)の上部で後方へ突出するように膨張する構成として、右側面を斜突用拘束面22としている。すなわち、この補助バッグ部21は、車両Vの斜突時(車両Vの斜め衝突とオフセット衝突とを含む)において、運転席側の斜め前方に移動する乗員PMの頭部Hを、斜突用拘束面22により受け止めるように配設されている。
そして、このエアバッグ11では、折畳時、まず、後面13bから取付部14までの周壁部位を後面13bの前側に折り込みつつ、後面13bを取付部14上に重ねる。なお、この時、補助バッグ部21も後面13bに重ねるように、後面13b上に折り畳む。そして、この状態の折畳体の左右両縁を後面13b上に折って、ケース30の左右方向の長さ寸法に対応するように折り、その後、後面13bの下縁側の部位を下方側へ巻くようにロール折りすれば、ケース30に収納可能な左右方向に沿って横長となった略直方体形状の折畳バッグ体70を形成することができる。
なお、この折畳時には、エアバッグ11内の流入用開口15,16の周縁にリテーナ24,24Aを収納して、組付ピン80となる各ボルト25を、取付孔17を経てエアバッグ11外に突出させて、エアバッグ11を折り畳むこととなる。また、エアバッグ11は、左側のエリアに補助バッグ部21を設けていることから、折畳バッグ体70は、左側部70aが、右側部70bより、上下方向の厚さ寸法を厚くすることとなる。
そして、このようにエアバッグ11を折り畳んだ折畳バッグ体70は、前後方向の幅寸法BLより左右方向の長さ寸法LLが長くなっている(実施形態の場合、長さ寸法LLは幅寸法BLの5〜6倍としている)。
さらに、実施形態の場合、折畳バッグ体70の左右方向の中央部70cには、組付ピン80の設けられていないエリアが、前後方向の幅寸法BLの3〜4倍の面積として、配設されている。換言すれば、リテーナ24,24Aの幅寸法(ケース30の前後方向の略幅寸法分)の3〜4個分の中央部70cのエリアに、リテーナ24,24Aのボルト25が配設されていない状態としている。
折畳完了体90を構成するラッピングシート40は、図4に示すように、左右方向に延びた略長方形としている。ラッピングシート40は、実施形態の場合、エアバッグ11の周壁部位を構成するエアバッグ用基布と同様に、ポリアミドやポリエステル等からなる糸を、平織、斜文織、朱子織等して織り込んだ織布から構成されている。ラッピングシート40は、平らに展開した中央に、長方形の天井部41を配置させ、そして、天井部41から前後左右に延びる前側部46、後側部51、左側部56、右側部60、前補助カバー部64、及び、後補助カバー部66、を備えて構成されている。
天井部41は、図4〜8に示すように、折畳バッグ体70の上面71側を覆い、膨張時のエアバッグ11に押されて破断可能な破断予定部42を配設させている。破断予定部42は、天井部41の前後方向の中央に、左右方向に沿って断続的に表裏を貫通するように形成した複数のスリット43を設け、スリット43,43間に形成されている。なお、エアバッグ11の流入用開口15,16の中央付近の上方には、スリット43と前後にずれて、左右方向に沿って断続的に形成した補助スリット44が、配設されている(図8参照)。
前側部46は、天井部41の前縁41aから延びて、折畳バッグ体70の前側面73を覆う前面カバー部47と、前面カバー部47から延びて、折畳バッグ体70の底面72の前縁72a側に配置される先端部48と、を備えて構成されている。先端部48の左前縁側に位置する前左縁側部48aには、エアバッグ11の左側の流入用開口16の前縁側に対応する凹部48bが形成され、さらに、凹部48bの左右両側には、組付ピン80の内の前左側の二本の組付ピン85,86をそれぞれ嵌める二つの係止孔48cが表裏を貫通して形成されている。また、先端部48の右前縁側に位置する前右縁側部48eには、エアバッグ11の右側の流入用開口15の前縁側に対応する凹部48fが形成され、凹部48fの左右両側には、組付ピン80の内の前右側の二本の組付ピン81,82をそれぞれ嵌める二つの係止孔48gが表裏を貫通して形成されている。
後側部51は、天井部41の後縁41bから延びて、折畳バッグ体70の後側面74を覆う後面カバー部52と、後面カバー部52から延びて、折畳バッグ体70の底面72の後縁72b側に配置される先端部53と、を備えて構成されている。先端部53の左後縁側に位置する後左縁側部53aには、エアバッグ11の左側の流入用開口16の後縁側に対応する凹部53bが形成され、さらに、凹部53bの左右両側には、組付ピン80の内の後左側の二本の組付ピン87,88をそれぞれ嵌める二つの係止孔53cが表裏を貫通して形成されている。また、先端部53の右後縁側に位置する後右縁側部53eには、エアバッグ11の右側の流入用開口15の後縁側に対応する凹部53fが形成され、凹部53fの左右両側には、組付ピン80の内の後右側の二本の組付ピン83,84をそれぞれ嵌める二つの係止孔53gが表裏を貫通して形成されている。
左側部56は、天井部41の左縁41cから延びて、折畳バッグ体70の左側面75を覆う左面カバー部57と、左面カバー部57から延びて、折畳バッグ体70の底面72の左縁72c側に配置される先端部58と、を備えて構成されている。先端部58の先端側の縁(左縁)には、エアバッグ11の左側の流入用開口16の左縁側に対応する凹部58aが形成され、凹部58aの前後両側には、組付ピン80の内の左縁側の前後二本の組付ピン85,87をそれぞれ嵌める二つの係止孔58bが表裏を貫通して形成されている。
右側部60は、天井部41の右縁41dから延びて、折畳バッグ体70の右側面76を覆う右面カバー部61と、右面カバー部61から延びて、折畳バッグ体70の底面72の右縁72d側に配置される先端部62と、を備えて構成されている。先端部62の先端側の縁(右縁)には、エアバッグ11の右側の流入用開口15の右縁側に対応する凹部62aが形成され、凹部62aの前後両側には、組付ピン80の内の右縁側の前後二本の組付ピン82,84をそれぞれ嵌める二つの係止孔62bが表裏を貫通して形成されている。
前補助カバー部64は、折畳バッグ体70の底面72の前縁72aの左右方向の中央付近の領域に元部64aを配置させて、その元部64aから先端部64b側を、左右方向の外方へ、実施形態の場合、左側の斜め外方に延ばすように構成されている。実施形態の場合には、前補助カバー部64は、元部64aを、前側部46の先端部48の左右方向の中央付近の前中央縁部48iに配置させて、前方側への傾斜角度θfを30〜40°(図例の場合には35°)として、先端部64b側を斜め左前方向に延ばすように、構成されている。そして、先端部64bには、折畳バッグ体70の底面72における前後方向の中央から、元部64a(前縁72a)から離れる方向の前後方向の縁、すなわち、後縁72bまでのエリアに配置された組付ピン88を嵌めるように、係止孔64cが表裏を貫通するように形成されている。
後補助カバー部66は、折畳バッグ体70の底面72の後縁72bの左右方向の中央付近の領域に元部66aを配置させて、その元部66aから先端部66b側を、左右方向の外方へ、実施形態の場合、左側の斜め外方に延ばすように構成されている。実施形態の場合には、後補助カバー部66は、元部66aを、後側部51の先端部53の左右方向の中央付近の後中央縁部53iに配置させて、後方側への傾斜角度θbを30〜40°(図例の場合には35°)として、先端部66b側を斜め左後方向に延ばすように、構成されている。そして、先端部66bには、折畳バッグ体70の底面72における前後方向の中央から、元部66a(後縁72b)から離れる方向の前後方向の縁、すなわち、前縁72aまでのエリアに配置された組付ピン86を嵌めるように、係止孔66cが表裏を貫通するように形成されている。
そして、実施形態の場合には、前補助カバー部64と後補助カバー部66とは、ラッピングシート40の左右の同じ側となる左側のエリアに、先端部64b,66bを延ばすように、配設されている。
このラッピングシート40により折畳バッグ体70を包む場合には、図5のAに示すように、平らに展開したラッピングシート40の天井部41の裏面側に、上面71を当てるように、折畳バッグ体70を載せ、ついで、図5のBに示すように、左側部56を引張りつつ、左側部56の先端部58に設けた各係止孔58bに、対応する組付ピン85,87を嵌めるとともに、右側部60を引張りつつ、右側部60の先端部62に設けた各係止孔62bに、対応する組付ピン82,84を嵌める。この時、折畳バッグ体70の左側面75付近が、左側部56の左面カバー部57と天井部41の左縁41c付近とによって、包まれ、折畳バッグ体70の右側面76付近が、右側部60の右面カバー部61と天井部41の右縁41d付近とによって、包まれることとなる。
そしてさらに、図6のAに示すように、前側部46を引張り、前側部46の先端部48に設けた各係止孔48cに、対応する組付ピン85,86を嵌めるとともに、各係止孔48gに、対応する組付ピン81,82を嵌める。また、後側部51を引張って、後側部51の先端部53に設けた各係止孔53cに、対応する組付ピン87,88を嵌め、各係止孔53gに、対応する組付ピン83,84を嵌める。この時、折畳バッグ体70の前側面73付近が、前側部46の前面カバー部47と天井部41の前縁41a付近とによって、包まれ、折畳バッグ体70の後側面74付近が、後側部51の後面カバー部52と天井部41の後縁41b付近とによって、包まれることとなる。
ついで、図6のBに示すように、前補助カバー部64を引張り、前補助カバー部64に設けた係止孔64cに、対応する組付ピン88を嵌め、また、後補助カバー部66を引張り、後補助カバー部66に設けた係止孔66cに、対応する組付ピン86を嵌める。この時、折畳バッグ体70の左右方向の中央部70cが、ラッピングシート40の左右方向の中央部、すなわち、前中央縁部48iと後中央縁部53iとに連結される前補助カバー部64の元部64aと後補助カバー部66の元部66aとに、縮径されるように押圧されて、ラッピングシート40の左右方向の中央部40aにより、適切に緊締される状態となって、折畳完了体90が形成される(図7,8参照)。
ラッピングシート40を巻き付けた折畳完了体90は、ケース30内に収納するように、底壁部31上に載せるとともに、折畳完了体90から突出する各リテーナ24,24Aの組付ピン80(ボルト25)を底壁部31の開口32,32Aの周縁における取付孔31aから突出させ、そして、対応するインフレーター28,28Aの本体部28aを、開口32,32Aを経て、下方からケース30内に挿入し、各フランジ部28cの貫通孔28dに、ボルト25(組付ピン80)を貫通させて、各ボルト25にナット26を締結すれば、底壁部31に、インフレーター28,28Aとともに折畳完了体90を取付固定することができる。
その後、図示しない取付片部を利用して、ケース30を、車両Vの所定のインパネリンホースから延びるブラケットに連結させ、各インフレーター28,28Aにエアバッグ装置10の作動用の図示しない制御装置から延びる作動信号入力用のリード線を結線し、ケース30の係止爪部34を側壁36cの係止孔36dに挿入係止させつつ、インパネ1を車両Vに組み付ければ、助手席用エアバッグ装置10を車両Vに搭載することができる。
エアバッグ装置10の車両Vへの搭載後、作動信号がインフレーター28,28Aに入力されれば、インフレーター28,28Aのガス吐出口28bから膨張用ガスGが吐出され、膨張用ガスGを流入させたエアバッグ11は、エアバッグカバー36のドア36a,36bを押し開いて、ケース30から後方側へ突出しつつ、展開膨張することとなる(図1,2参照)。
エアバッグ11が膨張を完了させれば、前突用拘束面19や斜突用拘束面22により、乗員PMの上半身UBや頭部Hをクッション性よく受け止めることができる。
そして、実施形態のエアバッグ装置10では、ラッピングシート40の天井部41が、折畳バッグ体70の上面71に配設された状態で、ラッピングシート40の左側部56と右側部60とが、折畳バッグ体70の左右の側面75,76を覆い、そして、底面72側の左右の縁72c,72d付近の組付ピン85,87,82,84に引掛けられるように、先端部58,62の係止孔58b、62bに対して、対応する各組付ピン85,87,82,84を嵌めている。また、ラッピングシート40の前側部46と後側部51とが、折畳バッグ体70の前後の側面73,74を覆い、そして、近傍の組付ピン85,86,81,82,87,88,83,84に引掛けられるように、先端部48,53の係止孔48c,48e,53c,53gに底面72側の近傍の各組付ピン85,86,81,82,87,88,83,84を嵌めている。
そのため、ラッピングシート40が、折畳バッグ体70の上面71、左右の側面75,76、前後の側面73,74を覆い、さらに、折畳バッグ体70の組付ピン80(81,82,83,84,85,86,87,88)付近の底面72を覆って、折畳バッグ体70を包むこととなる。この折畳バッグ体70の包み状態は、底面72側の左右の縁72c,72d付近の組付ピン80(81,82,83,84,85,86,87,88)に対して、天井部41から延びる左側部56、右側部60、前側部46、及び、後側部51が、引掛けられることから、折畳バッグ体70の少なくとも左右両端部70ae,70be(図7参照)付近が、ラッピングシート40により安定して押さえられて、包まれることとなる。
また、ラッピングシート40の前補助カバー部64と後補助カバー部66とが、対応する組付ピン88,86を先端側の係止孔64c,66cに嵌めていることから、折畳バッグ体70の底面72における前縁72aや後縁72bの左右方向の中央付近から、先端側を引掛けた組付ピン88,86まで、のエリアを覆っている。これらの前補助カバー部64と後補助カバー部66とは、折畳バッグ体70の底面72の前縁72aと後縁72bとに配置される部位の左右方向の中央付近の領域に元部64a,66aを配置させて、先端部64b,66b側を、それぞれ、左右方向の外方の斜め外方に延ばし、さらに、元部64aから離れる方向の前後方向の縁72a,72bまでのエリアに配置された組付ピン88,86、を嵌めている。すなわち、前補助カバー部64と後補助カバー部66とが、それぞれ、天井部41から延びて折畳バッグ体70の前面73と後面74とを覆った前側部46と後側部51とから延び、そして、折畳バッグ体70の左右方向の中央付近における前後方向の縁72a,72b付近から、左右方向の縁72c,72d付近の組付ピン88,88に引掛ける構成となって、極力、折畳バッグ体70の左右方向の中央部70cを、安定した押圧状態を確保して、包むことが可能となる。
その結果、ラッピングシート40が、折畳バッグ体70の左右両端部70ae,70be付近と左右方向の中央部70c付近とを、安定した押圧状態を確保して包めることから、折畳バッグ体70の全体が、折り崩れを防止されて、ラッピングシート40に包まれることとなる。
したがって、実施形態のエアバッグ装置10は、折畳バッグ体70が、横長の略直方体形状に折り畳まれ、組付ピン80を折畳バッグ体70の左右方向の中央部70cに配設させていない構成としていても、前補助カバー部64と後補助カバー部66とを有したラッピングシート40により、折畳バッグ体70の全体の折り崩れを安定して防止できる。
そして、実施形態のエアバッグ装置10では、ラッピングシート40の前補助カバー部64と後補助カバー部66とが、ラッピングシート40の左右の同じ側となる左側に配設されている。そのため、実施形態では、折畳バッグ体70が左右の部位70a,70bで厚さを異ならせていても、厚い部位の左側部70aを、前補助カバー部64と後補助カバー部66とをクロスさせるように、包むことができ、好適に、折畳バッグ体70を包むことができる。
なお、上記の点を考慮しなければ、前補助カバー部と後補助カバー部とは、ラッピングシートの左右の反対側に配設させてもよい。すなわち、例えば、図9に底面図として示すラッピングシート40Aのように、前補助カバー部64を、実施形態のラッピングシート40と同様に、左側に配置し、後補助カバー部66Aを、実施形態のラッピングシート40の後補助カバー部66と左右対称的に、ラッピングシート40Aの右側に、配置してもよい。
このラッピングシート40Aでは、後補助カバー部66Aが、折畳バッグ体70の右側部70bに対応する長さとして、ラッピングシート40Aの右側に配置され、その先端部66b側の係止孔66cに、右側のリテーナ24における左前側の組付ピン81を嵌める点が、実施形態と相違するだけで、他の前側部46、後側部51、左側部56、右側部60、及び、前補助カバー部64は、実施形態のラッピングシート40と同様に、図10,11に示すように、所定の係止孔48c,48g,53c,53g,58b,62b,64cに、対応する組付ピン80(81,82,83,84,85,86,87,88)を嵌めれば、図12に示すように、ラッピングシート40Aが、中央部70cの折り崩れを防止して、折畳バッグ体70の全体を的確に包むことができ、そして、実施形態と同様に、図示しないケース30に収納保持される折畳完了体90Aを形成することができる。
また、前補助カバー部と後補助カバー部とは、ラッピングシートの左右の両側に配設させてもよい。すなわち、例えば、図13に平面図として示すラッピングシート40Bのように、実施形態のラッピングシート40と同じ前補助カバー部64と後補助カバー部66とを設け、さらに、ラッピングシート40Bの右側に、前補助カバー部64や後補助カバー部66と左右対称的に、前補助カバー部64Bや後補助カバー部66Bを、配置してもよい。
このラッピングシート40Bでは、折畳バッグ体70の右側部70bに対応する長さとして、前補助カバー部64や後補助カバー部66と左右対称的に、前補助カバー部64Bと後補助カバー部66Bとが配設されている点が、実施形態のラッピングシート40と相違するだけである。すなわち、前補助カバー部64Bが、その先端部64b側の係止孔64cに、右側のリテーナ24の左後側の組付ピン83に嵌め、また、後補助カバー部66Bが、その先端部66b側の係止孔66cに、右側のリテーナ24における左前側の組付ピン81を嵌める点が、実施形態と相違するだけで、他の前側部46、後側部51、左側部56、右側部60、前補助カバー部64、及び、後補助カバー部66は、実施形態のラッピングシート40と同様に、図14,15に示すように、所定の係止孔48c,48g,53c,53g,58b,62b,64c,66cに、対応する組付ピン80(81,82,83,84,85,86,87,88)を嵌めれば、図16に示すように、ラッピングシート40Bが、中央部70cの折り崩れを防止して、折畳バッグ体70の全体を的確に包むことができ、そして、実施形態と同様に、図示しないケース30に収納保持される折畳完了体90Bを形成することができる。
なお、このラッピングシート40Bを使用する場合にも、折畳バッグ体70のように、左右の部位で厚さを異ならせていても、厚さに対応させて、前補助カバー部64と後補助カバー部66とをクロスさせ、また、前補助カバー部64Bと後補助カバー部66Bとをクロスさせるようにして、折畳バッグ体70の左右の部位70a,70bを包むことができて、好適に、折畳バッグ体70を包むことができる。
さらに、実施形態のエアバッグ装置10では、折畳バッグ体70の底面72から突出する組付ピン80が、エアバッグ11の膨張用ガスGを流入させる流入用開口15,16の周縁をケース30に取り付ける略四角環状のリテーナ24,24Aの四隅から延びるボルト25から構成され、リテーナ24,24Aが、二個使用される構成として、ケース30の底壁部31における左右に離れた左右両端部31b,31cに折畳完了体90を取り付けるように、折畳バッグ体70の底面72の左右に離れた左縁72c側と右縁72d側との二箇所に、配設されている。そして、ラッピングシート40の前補助カバー部64と後補助カバー部66とが、二つのリテーナ24,24Aの相互に接近した内側の組付ピン88,86としたボルト25であって、元部64a,66a側から離れた前後方向の縁72b,72a側のボルト25(組付ピン88,86)に対し、係止孔64c,66cを使用して、引掛けて、配設されている。
そのため、実施形態では、組付ピン80として構成されるボルト25を備えたリテーナ24,24Aが、左右に離れていても、前補助カバー部64と後補助カバー部66とは、それらの先端側の係止孔64c,66cに、元部64A,66a側から離れた前後方向の縁72b,72a側であって、二つのリテーナ24,24Aの相互の接近したボルト25(組付ピン88,86)を、嵌めることができ、離れた側の組付ピン87,85に引掛ける構成でないことから、前補助カバー部64と後補助カバー部66とを、極力、短い長さとして、効率的に、折畳バッグ体70の中央部70cの折り崩れを防止できることとなる。
また、実施形態では、前補助カバー部64と後補助カバー部66の前後方向への傾斜角度θf,θbを30〜40°の範囲内の35°として場合を示したが、30°未満では、折畳バッグ体70の中央部70cを縮径させる押圧力を確保し難く、40°を超えては、前補助カバー部と後補助カバー部との左右方向の中央側の縁に、折畳完了体から飛び出るような皺を発生させることとなって、折畳完了体をコンパクトに構成し難くなって好ましくない。
そのため、逆に、前補助カバー部と後補助カバー部との元部の配置位置は、前後方向への傾斜角度θf,θbを30〜40°の範囲内とするように、ラッピングシートの前縁側や後縁側の左右方向の中央付近に配置させ、そして、先端側を左右方向の外向きに斜めに延ばすように形成すればよい。その結果、前補助カバー部と後補助カバー部との元部の配置位置は、ラッピングシートの前縁側や後縁側の左右方向の中央位置に限らず、若干、左方側や右方側にずれてもよい。さらに、前補助カバー部と後補助カバー部とは、実施形態のような、前側部や後側部から離れて延びる帯状とせずに、前側部や後側部と連続する三角形等の一枚状に、形成されてもよい。
さらにまた、実施形態の場合、前補助カバー部64が、先端部64bの係止孔64cに、元部64aの配置されている折畳バッグ体70の底面72の前縁72a側から前後方向の中央を越えた底面72の後縁72b側の組付ピン88を嵌め、また、後補助カバー部66が、先端部66bの係止孔66cに、元部66aの配置されている折畳バッグ体70の底面72の後縁72b側から前後方向の中央を越えた底面72の前縁72a側の組付ピン86を嵌める構成を例示した。しかし、前補助カバー部64や後補助カバー部66は、それらの元部64a,66aの配置されている前後の縁72a,72bから反対側の縁72b,72aに向かい、そして、前後の縁72a,72bの中間位置を超えた位置に、組付ピンが配置されていれば、その配置位置の組付ピンに対して、先端側の係止孔64c,66cに嵌めてもよく。この場合にも、折畳バッグ体70の左右方向の中央部70cの折り崩れを防止可能となる。そのため、例えば、前後の中間位置に1本の組付ピン89(図5のAの二点鎖線参照)が配置されていれば、その1本の組付ピン89に対して、長さを調整した前補助カバー部64と後補助カバー部66との係止孔64c,66cを嵌めてもよい。
また、実施形態では、折畳バッグ体70の中央部70cに全く組付ピン80を設けない場合を例示した。しかし、折畳バッグ体の左右方向の中央付近に組付ピンが配設され、ラッピングシートの前側部や後側部に、それらの組付ピンを嵌める構成であっても、本発明を併用することができる。この構成の場合には、前補助カバー部と後補助カバー部とによって、折畳バッグ体の左右両端部と左右方向の中央部との間の部位の折り崩れを、的確に防止できることとなる。
なお、実施形態の場合、折畳バッグ体70は、車両Vの左右方向に沿って横長の略直方体形状としているが、本発明の折畳バッグ体としては、略直方体形状の横長の方向が、左右方向とするものであって、車両V自体の左右方向に、折畳バッグ体の横長に延びる方向が、限定されるものではない。
また、折畳バッグ体が略直方体形状の横長として、ケースに収納される構成であれば、本発明のエアバッグ装置としては、助手席用エアバッグ装置に限定されず、他の膝保護用エアバッグ装置や歩行者用エアバッグ装置等に本発明を実施してもよい。
10…(助手席用)エアバッグ装置、11…エアバッグ、30…ケース、40,40A,40B…ラッピングシート、41…天井部、41a…前縁、41b…後縁、41c…左縁、41d…右縁、42…破断予定部、46…前側部、48c,48g,53c,53g,58b,62b,64c,66c…係止孔、51…後側部、56…左側部、60…右側部、64,64B…前補助カバー部、64a,66a…元部、64b,66b…先端部、66,66A,66B…後補助カバー部、70…折畳バッグ体、71…上面、72…底面、72a…前縁、72b…後縁、72c…左縁、72d…右縁、73…(前側面)前面、74…(後側面)後面、75…左側面、76…右側面、80(81,82,83,84,85,86,87,88)…組付ピン、90,90A,90B…折畳完了体。

Claims (5)

  1. 折畳完了体と、該折畳完了体を収納保持するケースと、を備え、
    前記折畳完了体が、
    膨張用ガスを流入させて膨張可能なエアバッグを、前後方向の幅寸法に比べて左右方向の長さ寸法を長くする横長の略直方体形状に折り畳んだ折畳バッグ体と、
    折畳バッグ体の底面から下方に突出して、前記ケースに結合される複数の組付ピンと、
    膨張時の前記エアバッグに押されて破断可能とし、端縁に設けた複数の係止孔に、対応する前記組付ピンを嵌めて、前記折畳バッグ体を包む折り崩れ防止用のラッピングシートと、
    を備えて構成されるエアバッグ装置であって、
    前記ラッピングシートが、
    前記折畳バッグ体の上面側を覆い、膨張時の前記エアバッグに押されて破断可能な破断予定部を配設させた天井部と、
    該天井部の左右両側から延びて、それぞれ、前記折畳バッグ体の左右の側面を覆い、かつ、先端に、前記折畳バッグ体の底面の左右の縁付近に配置された対応する前記組付ピンを嵌める係止孔を、有した左側部及び右側部と、
    前記折畳バッグ体の前後両側から延びて、それぞれ、前記折畳バッグ体の前後の側面を覆い、かつ、先端に、対応する前記組付ピンを嵌める係止孔を、有した前側部及び後側部と、
    前記前側部と前記後側部とにおける前記折畳バッグ体の底面の前縁と後縁とに配置される部位の左右方向の中央付近の領域に、元部を配置させ、該元部から、それぞれ、先端側を左右方向の外方の斜め外方に延ばす前補助カバー部及び後補助カバー部と、
    を備えて構成され、
    前記前補助カバー部及び前記後補助カバー部が、それぞれ、前記先端側に、前記折畳バッグ体の底面における前後方向の中央から、前記元部から離れる方向の前後方向の縁までのエリアに配置された前記組付ピン、を嵌める係止孔を設けて、配設されていることを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 前記ラッピングシートの前記前補助カバー部及び前記後補助カバー部が、前記ラッピングシートの左右の同じ側に配設されていることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
  3. 前記ラッピングシートの前記前補助カバー部及び前記後補助カバー部が、前記ラッピングシートの左右の反対側に配設されていることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
  4. 前記ラッピングシートの前記前補助カバー部及び前記後補助カバー部が、前記ラッピングシートの左右両側に配設されていることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
  5. 前記折畳バッグ体の底面から突出する前記組付ピンが、前記エアバッグの膨張用ガスを流入させる流入用開口の周縁を前記ケースに取り付ける略四角環状のリテーナの四隅から延びるボルトから構成され、
    前記リテーナが、二個使用される構成として、前記ケースにおける左右に離れた左右両端部に前記折畳完了体を取り付けるように、前記折畳バッグ体の底面の左右に離れた左縁側と右縁側との二箇所に、配設され、
    前記前補助カバー部と前記後補助カバー部とが、二つの前記リテーナの相互に接近した内側の前記組付ピンとした前記ボルトであって、前記元部側から離れた前後方向の縁側の前記ボルトに対し、前記係止孔を使用して、引掛けて、配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のエアバッグ装置。
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