JP2007276537A - 助手席用エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便な構成で、乗員の頭部を受け止めるエアバッグの部位の内圧を、乗員の胴部を受け止めるエアバッグの部位の内圧より抑制できる助手席用エアバッグ装置を提供すること。
【解決手段】助手席用エアバッグ装置M1は、エアバッグ20が、膨張完了時の後面側を乗員を受け止める乗員拘束面31とし、上部側の乗員の頭部を受け止める頭部保護部27と、下部側の乗員の胴部を受け止める胴部保護部21とを備える。エアバッグは、胴部保護部を頭部保護部より膨張用ガスの上流側部位として、連通部25を介在させて胴部保護部と頭部保護部とを連通させる。連通部25は、乗員拘束面31に位置する胴部保護部の後面21cから上方の頭部保護部27に延びるように配設されて、前方移動する乗員の胴部との接触時に、乗員の胴部Bと胴部保護部21とで挟持されて、胴部保護部から頭部保護部へ流れる膨張用ガスの流量を抑制する。
【選択図】図4

Description

本発明は、作動時、膨張用ガスを流入させて、助手席前方の収納部位から後方側へ突出しつつ展開膨張するエアバッグを備えて構成される助手席用エアバッグ装置に関する。
従来、この種の助手席用エアバッグ装置では、エアバッグを複数のチャンバーから構成し、乗員の着座位置や体格等に対応させて、エアバッグの膨張状態を設定するものがあった(例えば、特許文献1参照)。この助手席用エアバッグ装置では、エアバッグが、上下に2つのチャンバーを配設させるとともに、上下のチャンバーにそれぞれ独立して膨張用ガスを供給するようにインフレーターを接続させていた。そして、この助手席用エアバッグ装置では、例えば、大柄乗員を受け止める際に、エアバッグの下チャンバーの内圧を上チャンバーの内圧より高めるように、上・下チャンバーに連なるインフレーターの出力を調整して、エアバッグを膨張させていた。このような圧力調整を行えば、乗員の胸部や腹部を含めた胴部を内圧の高い下チャンバーが受け止め、乗員の頭部を内圧を抑えた上チャンバーがソフトに受け止めることができる。
特開平9−240406号公報
しかし、従来の助手席用エアバッグ装置では、複数のチャンバーに別々にインフレーターを接続させる必要があることから、コストや重量を増大させることとなり、簡便な構成で各チャンバーの内圧を調整することに課題があった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、簡便な構成で、乗員の頭部を受け止めるエアバッグの部位の内圧を、乗員の胴部を受け止めるエアバッグの部位の内圧より抑制できる助手席用エアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明に係る助手席用エアバッグ装置は、作動時、膨張用ガスを流入させて、助手席前方の収納部位から後方側へ突出しつつ展開膨張するエアバッグを備え、
エアバッグが、膨張完了時の後面側を乗員を受け止める乗員拘束面とするとともに、膨張完了時の上部側を乗員の頭部を受け止める頭部保護部とし、膨張完了時の下部側を乗員の胴部を受け止める胴部保護部として構成される助手席用エアバッグ装置であって、
エアバッグが、胴部保護部を頭部保護部より膨張用ガスの上流側部位として、連通部を介在させて胴部保護部と頭部保護部とを連通させ、胴部保護部と連通部とを経て流入する膨張用ガスにより、頭部保護部を膨張させる構成とし、
連通部が、乗員拘束面に位置する胴部保護部の後面から上方の頭部保護部に延びるように配設されて、前方移動する乗員の胴部との接触時に、乗員の胴部と胴部保護部とで挟持されて、胴部保護部から頭部保護部へ流れる膨張用ガスの流量を抑制可能に、配設されていることを特徴とする。
本発明に係る助手席用エアバッグ装置では、作動時、エアバッグが膨張用ガスを流入させて、上流側部位としての胴部保護部が膨らむとともに、胴部保護部から連通部を経て流れる膨張用ガスにより、頭部保護部が膨張し、そして、エアバッグは、展開膨張を完了させる。
このエアバッグの展開膨張時、前方移動する乗員がエアバッグの乗員拘束面に当たれば、乗員拘束面に位置する胴部保護部の後面から上方の頭部保護部に延びるように配設されている連通部が、乗員の胴部と胴部保護部とで挟持されて、胴部保護部から頭部保護部へ流れる膨張用ガスの流量を抑制するため、頭部保護部が内圧を抑制され、一方、胴部保護部は、頭部保護部へ流れる分の膨張用ガスを流入させた状態を維持するため、内圧を上昇させる。その結果、エアバッグと接触した乗員は、内圧を抑制された頭部保護部により、頭部がソフトに受け止められ、かつ、頭部保護部より内圧を高めた胴部保護部により、運動エネルギーの高い胴部が的確に受け止められ、前進移動する乗員は、上半身を適切な内圧状態のエアバッグの頭部保護部と胴部保護部とによって保護される。
そして、本発明に係る助手席用エアバッグ装置では、エアバッグの頭部保護部と胴部保護部との内圧調整が、頭部保護部と胴部保護部とに別々にインフレーターを接続させるわけではなく、単に、胴部保護部から頭部保護部へ膨張用ガスを流す連通部を設けるとともに、その連通部を、乗員との接触に応じて開口面積を狭めることができるように、乗員拘束面側に配設させただけの簡便なエアバッグ自体の構成で、行える。
したがって、本発明に係る助手席用エアバッグ装置では、簡便な構成で、乗員の頭部を受け止めるエアバッグの部位の内圧を、乗員の胴部を受け止めるエアバッグの部位の内圧より抑制できる。
そして、本発明に係る助手席用エアバッグ装置では、エアバッグの頭部保護部が、膨張用ガスを排気可能なベントホールを備えて構成されることが望ましい。このような構成では、膨張を完了させたエアバッグの頭部保護部が、ベントホールから膨張用ガスを排気させれば、一層、内圧を低下させることができて、乗員の頭部をさらにソフトに受け止めることができる。
また、本発明に係る助手席用エアバッグ装置では、エアバッグは、胴部保護部、連通部、及び、頭部保護部を直列的に配置させて構成されるバッグ素材から構成し、バッグ素材の両端となる胴部保護部と頭部保護部との端部相互を、上下方向で対向させつつ、連通部の前方側となるエアバッグの前部側で結合させることにより、エアバッグを形成して車両に搭載させてもよい。
このような構成では、胴部保護部、連通部、及び、頭部保護部を直列的に配置させて構成されるバッグ素材を、単に、連通部の部位で折り曲げ、そして、バッグ素材の両端部を結合させるだけで、簡単に、エアバッグの乗員との接触時に胴部保護部と乗員の胴部とで連通部が挟持されるように、連通部をエアバッグの後面側となる乗員拘束面に配置させることができる。
この場合、胴部保護部側への結合時における頭部保護部のエアバッグの前部側に配置される部位は、膨張用ガスを流入させない板状部から構成することが望ましい。このような構成では、板状部を膨張させない分、エアバッグの膨張用ガスを流入させる容積を低減できて、エアバッグの膨張開始から膨張完了までの時間を短縮させることができる。勿論、板状部は、乗員拘束面から離れた膨張完了時のエアバッグの前部側に配置されて、接触して乗員を受け止めなくとも良い部位であり、膨張させなくとも支障は生じない。
なお、バッグ素材は、相互に外形形状を等しくする二枚のバッグ用基布を重ねて、二枚のバッグ用基布の外周縁相互を結合させて形成される構成とすれば、二枚のバッグ用基布を使用した平面的な縫合等の結合作業で、バッグ素材を製造できて、エアバッグの製造工数・コストを低減できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明すると、第1実施形態の助手席用エアバッグ装置M1は、図1に示すように、助手席前方のインストルメントパネル(以下、インパネとする)1の上面1a側に搭載されるトップマウントタイプとしている。この助手席用エアバッグ装置M1は、折り畳まれたエアバッグ20と、エアバッグ20に膨張用ガスを供給するインフレーター11と、エアバッグ20及びインフレーター11を収納保持するケース7と、エアバッグ20をケース7に取り付けるためのリテーナ13と、折り畳まれたエアバッグ20を覆うエアバッグカバー9とを備えて構成されている。
なお、実施形態の前後・上下・左右の方向は、車両に搭載された状態における車両の直進時の前後・上下・左右の方向に一致するものである。
エアバッグカバー9は、実施形態の場合、インパネ1と一体的に形成されている。このエアバッグカバー9は、膨張するエアバッグ20に押された際に、周囲を破断させて前後両側に開く二枚の扉部9a,9aを備えるとともに、扉部9a,9aの周囲から下方に延びる四角筒形状の周壁部9bを備えて構成されている。そして、折り畳まれたエアバッグ20は、ケース7の底壁部7a上におけるエアバッグカバー9の周壁部9bとケース7の周壁部7bとに囲まれた部位を収納部位5として、収納されている。
ケース7は、板金製の略直方体形状に形成され、長方形板状の底壁部7aと、底壁部7aの外周縁から上方へ延びる四角筒形状の周壁部7bとを備えて構成されて、周壁部7bの上端には、エアバッグカバー9の周壁部9bを係止するフック7cが形成されている。底壁部7aには、エアバッグ20とインフレーター11とが、リテーナ13を利用して固定されている。
リテーナ13は、略円環状として、下方に延びる四本のボルト13aを備えて構成され、各ボルト13aを、エアバッグ20の膨張用ガスを流入させるための流入用開口22の周縁、ケース7の底壁部7a、及び、インフレーター11のフランジ部11bに、貫通させて、各ボルト13aにナット14を締結させることにより、エアバッグ20の流入用開口22の周縁とインフレーター11のフランジ部11bとをケース7の底壁部7aに固定している。
インフレーター11は、外周にフランジ部11bを突出させた略円柱状として、フランジ部11bの上方側に、膨張用ガスを吐出可能な複数のガス吐出口11aを配設させて構成されている。インフレーター11は、ガス吐出口11aを備えた上部側が、ケース7の底壁部7aの下方側からケース7内に、換言すると、流入用開口22からエアバッグ20内に挿入されて、フランジ部11bが、底壁部7aの下面に当接し、その状態で、リテーナ13の各ボルト13aへのナット14の締結により、底壁部7aに固定されている。
エアバッグ20は、図1〜4に示すように、膨張完了時の後面側を乗員Pを受け止める乗員拘束面31とするとともに、膨張完了時の上部側に配置されて乗員Pの頭部Hを受け止める頭部保護部27と、膨張完了時の下部側に配置されて乗員Pの胸部や腹部を含めた胴部Bを受け止める胴部保護部21とを備えて構成されている。胴部保護部21と頭部保護部27とは、胴部保護部21側の容積を大きくして、エアバッグ20の膨張完了時、共に、上下方向に押し潰された球形状に膨らむように構成されている。
そして、胴部保護部21は、前部21a側の下面に膨張用ガスGを流入させるための流入用開口22を配設させるとともに、流入用開口22の周縁にリテーナ13の各ボルト13aを挿通させる取付孔23を配設させて構成されている。すなわち、胴部保護部21は、流入用開口22からインフレーター11の上部側を挿入させて、インフレーター11のガス吐出口11aから吐出される膨張用ガスGにより膨らむ構造であり、エアバッグ20における膨張用ガスGの上流側部位を構成している。
頭部保護部27は、連通部25を介在させて、胴部保護部21と連通されており、エアバッグ20における膨張用ガスGの下流側部位としている。頭部保護部27の前部27a側は、エアバッグ20の前部20a側に配置される部位として、膨張用ガスGを流入させない板状部28として構成されて、頭部保護部27の前端27bを胴部保護部21の前端21bに結合させている。なお、実施形態の場合、頭部保護部27の前端27bにおける胴部保護部21の前端21bへの結合は、リテーナ13を利用している。すなわち、板状部28にリテーナ13のボルト13aを挿通させる二つの貫通孔28aが形成されており、リテーナ13のボルト13aを貫通孔28aに貫通させ、各ボルト13aにナット14を締結させて、エアバッグ20とインフレーター11とをケース7の底壁部7aに固定する際、頭部保護部27の前端27b(板状部28)が、リテーナ13を利用して、胴部保護部21の前端21b側に結合されている。また、頭部保護部27には、余剰の膨張用ガスGを排気するベントホール29が、左右の側面にそれぞれ開口されている。
連通部25は、可撓性を有した筒状とし、乗員拘束面31に位置する胴部保護部21の後面21cにおける上下方向の中央付近から上方に延びて、頭部保護部27の後面27cにおける上下方向の中央付近に連通させるように配設されている。エアバッグ20の膨張完了時における連通部25は、胴部保護部21や頭部保護部27より、左右方向の幅寸法B3を150mm以内に小さくして、括れている。実施形態の場合、エアバッグ20の膨張完了時における連通部25の左右方向の幅寸法B3は、約120mmとしている(図3参照)。なお、実施形態の場合、エアバッグ20の膨張完了時における胴部保護部21の左右方向の幅寸法B1は、約400〜500mm、頭部保護部27の左右方向の幅寸法B2は、200〜300mmとしている。
そして、連通部25は、前方移動する乗員Pの胴部Bとの接触時に、乗員Pの胴部Bと胴部保護部21とで挟持されて、胴部保護部21から頭部保護部27へ流れる膨張用ガスGの流量を抑制可能に、開口面積を狭めるように配設されている。実施形態の場合、胴部保護部21の後面21cに連結された連通部25の下端25a付近が、胴部保護部21の後面21cと乗員Pの胴部(胸部)Bとに挟まれて、連通部25が閉じられるように構成されている。
このエアバッグ20の製造について説明すると、実施形態のエアバッグ20は、図3に示すように、長尺状のバッグ素材33の両端の端部34,35相互を結合させて形成されている。バッグ素材33は、可撓性を有したポリエステルやポリアミド等の合成繊維からなる糸で織った織布から形成されて、胴部保護部21、連通部25、及び、頭部保護部27を直列的に配置させて構成されている。そして、バッグ素材33の両端となる胴部保護部21と頭部保護部27との端部である前端21b,27b相互が、上下方向で対向しつつ、リテーナ13を利用して、連通部25の前方側となるエアバッグ20の前部20a側で結合されることにより、エアバッグ20が形成されている。
つぎに、このエアバッグ20の車両への搭載を説明すると、まず、各取付孔23からボルト13aを突出させるように、内部にリテーナ13を配設させ、さらに、ケース7の前方側に配置される二つのボルト13aを、板状部28の貫通孔28aに嵌め込ませた状態で、エアバッグ20を折り畳み、さらに、折り崩れしないように、折り畳んだエアバッグ20を破断可能な図示しないラッピング材でくるんでおく。
そして、各ボルト13aを上方からケース7の底壁部7aに挿通させつつ、折り畳んだエアバッグ20をケース7の底壁部7a上に載置させる。ついで、インフレーター11の上部側を下方から底壁部7aを経て流入用開口22に挿入させるとともに、底壁部7aから下方に突出している各ボルト13aをインフレーター11のフランジ部11bに挿通させる。その後、インフレーター11のフランジ部11bから突出した各ボルト13aにナット14を締結させれば、ケース7の底壁部7aに対して折り畳んだエアバッグ20とインフレーター11とを取り付けることができる。
その後、車両に搭載されたインパネ1におけるエアバッグカバー9の周壁部9b内にケース7の周壁部7bを挿入させて、ケース7の各フック7cを周壁部9bに係止させる。そしてさらに、ケース7の図示しないブラケットを車両のボディ側に連結固定すれば、助手席用エアバッグ装置M1を車両に搭載することができる。
助手席用エアバッグ装置M1の車両への搭載後、助手席用エアバッグ装置M1が作動して、インフレーター11の各ガス吐出口11aから膨張用ガスGが吐出されれば、エアバッグ20が、膨張して、エアバッグカバー9の扉部9a,9aを前後に開かせることにより、エアバッグ20は、エアバッグカバー9における扉部9a,9aの開いた開口9cを経て、収納部位5から上方へ突出し、さらに、インパネ1の上面1a側とウインドシールド3との間を塞ぎつつ、後方へ展開膨張することとなる(図1の二点鎖線、及び、図4のA参照)。
この膨張時、実施形態のエアバッグ20では、膨張用ガスGの上流側部位としての胴部保護部21が膨らむとともに、胴部保護部21から連通部25を経て流れる膨張用ガスGにより、頭部保護部27が膨張し、そして、展開膨張を完了させる。
このエアバッグ20の展開膨張時、図4のB・Cに示すように、前方移動する乗員Pがエアバッグ20の乗員拘束面31に当たれば、乗員拘束面31に位置する胴部保護部21の後面21cから上方の頭部保護部27に延びるように配設されている連通部25が、乗員Pの胴部Bと胴部保護部21とで挟持されて、胴部保護部21から頭部保護部27へ流れる膨張用ガスGの流量を抑制するため、頭部保護部27が内圧を抑制され、一方、胴部保護部21は、頭部保護部27へ流れる分の膨張用ガスGを流入させた状態を維持するため、内圧を上昇させる。その結果、エアバッグ20と接触した乗員Pは、内圧を抑制された頭部保護部27により、頭部Hがソフトに受け止められ、かつ、頭部保護部27より内圧を高めた胴部保護部21により、運動エネルギーの高い胴部Bが的確に受け止められ、前進移動する乗員Pは、上半身Uを適切な内圧状態のエアバッグ20の頭部保護部27と胴部保護部21とによって保護される。
そして、第1実施形態の助手席用エアバッグ装置M1では、エアバッグ20の頭部保護部27と胴部保護部21との内圧調整が、頭部保護部27と胴部保護部21とに別々にインフレーターを接続させるわけではなく、単に、胴部保護部21から頭部保護部27へ膨張用ガスGを流す連通部25を設けるとともに、その連通部25を、乗員Pとの接触に応じて開口面積を狭めることができるように、乗員拘束面31側に配設させただけの簡便なエアバッグ20自体の構成で、行える。
したがって、第1実施形態の助手席用エアバッグ装置M1では、簡便な構成で、乗員Pの頭部Hを受け止めるエアバッグ20の頭部保護部27の内圧をエアバッグ20の他の部位である胴部保護部21の内圧より抑制(低減)できる。
そして、第1実施形態の助手席用エアバッグ装置M1では、エアバッグ20の頭部保護部27が、膨張用ガスGを排気可能なベントホール29を備えて構成されている。そのため、膨張を完了させたエアバッグ20の頭部保護部27が、ベントホール29から膨張用ガスGを排気させれば、一層、内圧を低下させることができて、乗員Pの頭部Hをさらにソフトに受け止めることができる。
なお、頭部保護部27にベントホール29を設ける場合、図5の二点鎖線に示す第2実施形態の助手席用エアバッグ装置M2のエアバッグ20Aのように、胴部保護部21にも余剰の膨張用ガスGを排気可能なベントホール24を設けてもよい。ベントホール24,29の開口面積に関しては、相互に等しくしてもよいが、頭部保護部27の内圧低下を一層促進させるためには、頭部保護部27に設けるベントホール29の開口面積を、胴部保護部21に設けるベントホール24の開口面積より、大きくすることが望ましい。
また、第1実施形態の助手席用エアバッグ装置M1では、エアバッグ20が、胴部保護部21、連通部25、及び、頭部保護部27を直列的に配置させて構成されるバッグ素材33から構成されている。そして、バッグ素材33の両側の端部34,35となる胴部保護部21と頭部保護部27との端部(前端)21b、27b相互を、上下方向で対向させつつ、連通部25の前方側となるエアバッグ20の前部20a側で結合させることにより、エアバッグ20が形成されて車両に搭載されている。すなわち、第1実施形態では、胴部保護部21、連通部25、及び、頭部保護部27を直列的に配置させて構成されるバッグ素材33を、単に、連通部25の部位で折り曲げ、そして、バッグ素材33の両側の端部34,35を結合させるだけで、簡単に、エアバッグ20の乗員Pとの接触時に胴部保護部21と乗員Pの胴部Bとで連通部25が挟持されるように、連通部25をエアバッグ20の後面側となる乗員拘束面31に配置させることができる。
さらに、第1実施形態の場合、胴部保護部21側への結合時における頭部保護部27のエアバッグ20の前部20a側に配置される部位が、膨張用ガスGを流入させない板状部28から構成されている。このような構成では、板状部28を膨張させない分、エアバッグ20の膨張用ガスGを流入させる容積を低減できて、エアバッグ20の膨張開始から膨張完了までの時間を短縮させることができる。勿論、板状部28は、乗員拘束面31から離れた膨張完了時のエアバッグ20の前部20a側に配置されて、接触して乗員Pを受け止めなくとも良い部位であり、膨張させなくとも支障は生じない。
なお、連通部25が、乗員Pの胴部Bと胴部保護部21とで挟持されて、胴部保護部21から頭部保護部27へ流れる膨張用ガスGの流量を抑制する場合には、単に、流量を低減させるだけでもよいし、あるいは、完全に膨張用ガスGの流れを停止させるように構成してもよい。
また、バッグ素材としては、図6,7に示す第3実施形態の助手席用エアバッグ装置M3におけるエアバッグ20Bのバッグ素材33Bのように、相互に外形形状を等しくする二枚のバッグ用基布37(37I,37J)を重ねて、二枚のバッグ用基布37I,37Jの外周縁相互を結合させて形成してもよい。バッグ用基布37Iは、頭部保護部27の前端27bを胴部保護部21の前端21b側に結合させる際のエアバッグ20の外周側に配置される部位であり、バッグ用基布37Jは、頭部保護部27の前端27bを胴部保護部21の前端21b側に結合させる際のエアバッグ20の内周側に配置される部位となる。これらのバッグ用基布37I,37Jは、可撓性を有したポリエステルやポリアミド等の合成繊維からなる糸で織った織布から形成されて、それぞれ、胴部保護部21を構成する下側部38と頭部保護部27を構成する上側部40とを備えるとともに、下側部38と上側部40との間に配置されて、連通部25を構成可能として幅寸法を狭めるように括れた中間部39とを備えて構成されている。勿論、バッグ用基布37Iには、下側部38に、流入用開口22と取付孔23とが開口され、上側部40に、ベントホール29が開口されている。さらに、バッグ用基布37I,37Jにおける上側部40の先端側には、貫通孔28aが形成されている。
これら二枚のバッグ用基布37I,37Jは、平らに展開させて重ね、外周縁相互を縫合すれば、バッグ素材33Bを製造することができる。そして、このような構成では、二枚のバッグ用基布37I,37Jを使用した平面的な縫合等の結合作業で、バッグ素材33Bを製造できて、エアバッグ20Bの製造工数・コストを低減できる。なお、板状部28は、一方のバッグ用基布37I,37Jだけに形成しておいてもよい。
本発明に係る第1実施形態の助手席用エアバッグ装置の使用状態を示す車両前後方向の概略縦断面図である。 第1実施形態の助手席用エアバッグ装置に使用するエアバッグを単体で膨張させた際の斜視図である。 第1実施形態に使用するエアバッグをバッグ素材から製造する状態を説明する図である。 第1実施形態の助手席用エアバッグ装置の作動時の状態を順に示す図である。 第2実施形態の助手席用エアバッグ装置の作動時の状態を示す車両前後方向の概略縦断面図である。 第3実施形態に使用するエアバッグをバッグ素材から製造する状態を説明する図である。 第3実施形態の助手席用エアバッグ装置の作動時の状態を示す車両前後方向の概略縦断面図である。
符号の説明
3…収納部位、
20・20A・20B…エアバッグ、
20a…(エアバッグの)前部、
21…胴部保護部、
21b…(胴部保護部の端部)前端、
21c…(胴部保護部の)後面、
25…連通部、
27…頭部保護部、
27b…(頭部保護部の端部)前端、
28…板状部、
29…ベントホール、
31…乗員拘束面、
33・33B…バッグ素材、
34・35…端部、
G…膨張用ガス、
P…乗員、
B…胴部、
H…頭部、
M1・M2・M3…助手席用エアバッグ装置。

Claims (5)

  1. 作動時、膨張用ガスを流入させて、助手席前方の収納部位から後方側へ突出しつつ展開膨張するエアバッグを備え、
    該エアバッグが、膨張完了時の後面側を乗員を受け止める乗員拘束面とするとともに、膨張完了時の上部側を乗員の頭部を受け止める頭部保護部とし、膨張完了時の下部側を乗員の胴部を受け止める胴部保護部として構成される助手席用エアバッグ装置であって、
    前記エアバッグが、前記胴部保護部を前記頭部保護部より膨張用ガスの上流側部位として、連通部を介在させて前記胴部保護部と前記頭部保護部とを連通させ、前記胴部保護部と前記連通部とを経て流入する膨張用ガスにより、前記頭部保護部を膨張させる構成とし、
    前記連通部が、前記乗員拘束面に位置する前記胴部保護部の後面から上方の前記頭部保護部に延びるように配設されて、前方移動する前記乗員の胴部との接触時に、前記乗員の胴部と前記胴部保護部とで挟持されて、前記胴部保護部から前記頭部保護部へ流れる膨張用ガスの流量を抑制可能に、配設されていることを特徴とする助手席用エアバッグ装置。
  2. 前記エアバッグの頭部保護部が、膨張用ガスを排気可能なベントホールを備えて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の助手席用エアバッグ装置。
  3. 前記エアバッグが、前記胴部保護部、前記連通部、及び、前記頭部保護部を直列的に配置させて構成されるバッグ素材から構成され、
    該バッグ素材の両端となる前記胴部保護部と前記頭部保護部との端部相互が、上下方向で対向しつつ、前記連通部の前方側となる前記エアバッグの前部側で結合されることにより、前記エアバッグが形成されて車両に搭載されていることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の助手席用エアバッグ装置。
  4. 前記胴部保護部側への結合時における前記頭部保護部の前記エアバッグの前部側に配置される部位が、膨張用ガスを流入させない板状部から構成されていることを特徴とする請求項3に記載の助手席用エアバッグ装置。
  5. 前記バッグ素材が、相互に外形形状を等しくする二枚のバッグ用基布を重ねて、前記二枚のバッグ用基布の外周縁相互を結合させて形成される構成としていることを特徴とする請求項3に記載の助手席用エアバッグ装置。
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