JP6227380B2 - ポリエステル樹脂用抽出剤 - Google Patents
ポリエステル樹脂用抽出剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6227380B2 JP6227380B2 JP2013233231A JP2013233231A JP6227380B2 JP 6227380 B2 JP6227380 B2 JP 6227380B2 JP 2013233231 A JP2013233231 A JP 2013233231A JP 2013233231 A JP2013233231 A JP 2013233231A JP 6227380 B2 JP6227380 B2 JP 6227380B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyester resin
- cation
- anionic surfactant
- extractant
- resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
Description
アニオン性界面活性剤又は水溶性ポリマー等の分散剤存在下で水系媒体中に分散させ、これを加熱又は減圧等によって溶剤を除去して樹脂粒子を得る方法が知られている(特許文献4、5)。
本発明は、ポリオール成分の抽出効率が高い抽出剤を提供することで電気的特性、熱的特性及び化学的安定性等の性能に優れるポリエステル樹脂並びにポリエステル樹脂粒子及びその製造方法等を提供することにある。
すなわち、本発明は、ビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物(a)を含むポリオール成分(a1)とポリカルボン酸成分(a2)を縮合してなるポリエステル樹脂(AA)を含有する樹脂から、樹脂中に残存する(a)を抽出するポリエステル樹脂用抽出剤であって、前記ポリエステル樹脂用抽出剤が、ポリエステル樹脂(AA)を、前記ポリエステル樹脂用抽出剤を含有する水系媒体(D1)中に分散させ、その後、水系分散体を固液分離する工程により、(a)を抽出するポリエステル樹脂用抽出剤であり、前記ポリカルボン酸(a2)が、炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸を含有し、脂肪族系アニオン性界面活性剤(b1)及び芳香族アニオン性界面活性剤(b2)からなる群から選ばれる1種以上のアニオン性界面活性剤(B)を含有するポリエステル樹脂用抽出剤である。
(1)Tgが上昇し、粒子の粉体流動性及び耐熱保存性に優れる。
(2)無機微粉末及び分級操作を用いることなく、粒径が均一な樹脂分散体及び樹脂粒子が得られる。
(3)樹脂粒子に残存する界面活性剤量が少ないため、電気特性に優れる樹脂粒子が得られる。
ポリカルボン酸成分(a2)又はその酸無水物又はその低級アルキルエステルとしては、ジカルボン酸(a21)、3価以上のポリカルボン酸(a22)及びこれらの酸無水物又は低級アルキルエステルが挙げられる。
ポリオール成分(a1)とポリカルボン酸成分(a2)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、樹脂物性の観点から、2/1〜1/1が好ましく、さらに好ましくは1.5/1〜1/1、更に好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
これらのうち、樹脂物性の観点から、好ましくは、ビスフェノールAである。
アルキレンオキシドとしてはエチレンオキシド、プロピレンオキシド及びブチレンオキシド等が挙げられる。
これらのうち、樹脂物性の観点から、好ましくはエチレンオキシド及びプロピレンオキシドである。
アルキレンオキシドの付加モル数は、樹脂物性の観点から、1〜20が好ましく、更に好ましくは1〜10、次に更に好ましくは1〜5である。
ジオール(a11)としては、炭素数2〜12のアルキレングリコール(エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ドデカンジオール及びネオペンチルグリコール等);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール及びジプロピレングリコール等);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール及び水素添加ビスフェノールA等);;ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF及びビスフェノールS等);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド及びブチレンオキサイド等)付加物;;その他、ポリラクトンジオール(ポリε−カプロラクトンジオール等)及びポリブタジエンジオール等が挙げられる。
これらのうち、樹脂物性の観点から、好ましいものは炭素数2〜12のアルキレングリコールである。
これらのうち、樹脂物性の観点から、好ましいものは、3〜8価又はそれ以上の多価脂肪族アルコール及びノボラック樹脂のアルキレンオキサイド付加物であり、更に好ましいものはノボラック樹脂のアルキレンオキサイド付加物である。
これらの内、樹脂物性の観点から、好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸及び炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。
3価以上のポリカルボン酸(a22)としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸及びピロメリット酸等)等が挙げられる。
尚、ジカルボン酸(a21)又は3価以上のポリカルボン酸(a22)としては、上述のものの酸無水物又は低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル及びイソプロピルエステル等)を用いてもよい。
(AA)が常温で固体である場合には、融点以上の高温下で液体の状態で分散させたり、(AA)の溶剤溶液を用いたりしてもよい。
ポリエステル樹脂(AA)の粘度(B型粘度計で測定)は、溶解性の観点から、10〜5万mPa・sが好ましく、さらに好ましくは100〜1万mPa・sである。
アニオン性界面活性剤(b1)のうち、抽出能の観点から、好ましくは、一般式(1)で表されるアニオン性界面活性剤及び/又は一般式(2)で表されるアニオン性界面活性剤である。
アニオン性界面活性剤(b2)のうち、抽出能の観点から、好ましくは、一般式(3)で表されるアニオン性界面活性剤及び/又は一般式(4)で表されるアニオン性界面活性剤である。
[式中、R1は炭素数8〜24の脂肪族炭化水素基を表し、Aは炭素数2〜4のアルキレン基を表し、M + は水素カチオン、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン、アンモニウムカチオン、モノ〜テトラアルキル置換アンモニウムカチオン又はアルカノールアミンにプロトンが付加したカチオンを表し、mは0〜20の整数を表す。]
[式中、R2は炭素数4〜22の脂肪族炭化水素基を表し、Z1はベンゼン、ナフタレン又はジフェニルエーテルからp+qの数の水素原子を取り除いた残基を表し、M + は水素カチオン、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン、アンモニウムカチオン、モノ〜テトラアルキル置換アンモニウムカチオン又はアルカノールアミンにプロトンが付加したカチオンを表し、pは1〜3の整数を表し、qは1〜3の整数を表す。]
これらの内、(a)の抽出能の観点から、好ましいのは炭素数10〜18の脂肪族炭化水素基、更に好ましいのは炭素数12〜16の飽和脂肪族炭化水素基である。
(a)の抽出能の観点から、好ましいのはエチレン基及び1,2−プロピレン基である。
mは0〜20の整数である。(a)の抽出能の観点から、好ましい範囲は0〜10、更に好ましい範囲は0〜5である。
これらの内、抽出能の観点から、好ましいものは、アルカリ金属カチオン及びアンモニウムカチオンであり、更に好ましいのはナトリウムカチオン、カリウムカチオン及びアンモニウムカチオンである。
(a)の抽出能の観点から、好ましいのはエチレン基及び1,2−プロピレン基である。
M + は前述の一般式(1)で例示したものが挙げられる。
rは1〜5の整数であり、(a)の抽出能の観点から、好ましくは1〜3、更に好ましくは1〜2である。
nは1〜20の整数であり、(a)の抽出能の観点から、好ましくは1〜10、更に好ましくは1〜5である。
(b1)及び(b2)を併用する場合、(a)の抽出能の観点から、(b1)/(b2)の重量比が75/25〜5/95であることが好ましく、特に好ましくは50/50〜10/90である。
ポリエステル樹脂用抽出剤(X)中におけるアニオン性界面活性剤(B)の含有量は、(a)の抽出効率の観点から、10〜100重量%が好ましく、更に好ましくは20〜100重量%である。
(X)中の水の含有量は、抽出効率の観点から、0〜90重量%が好ましく、更に好ましくは0〜80重量%である。
水溶性溶媒(E)としては、低級アルコール(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール及びプロピレングリコール等)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ及びブチルセロソルブ等)並びに低級ケトン類(アセトン及びメチルエチルケトン等)等が挙げられる。
(X)中の(E)の含有量は、抽出効率の観点から、0〜50重量%が好ましく、更に好ましくは0〜30重量%である。
(a)の抽出効率の観点から、ポリエステル樹脂(AA)をポリエステル樹脂用抽出剤(X)中に分散させることが好ましい。
また、ポリエステル樹脂(AA)の分散効率の観点から、ポリエステル樹脂用抽出剤(X)に、水系媒体(D1)を添加することが好ましい。
水溶性溶媒としては、低級アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコール及びプロピレングリコール等)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ及びブチルセロソルブ等)並びに低級ケトン類(アセトン及びメチルエチルケトン等)等が挙げられる。これらは、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリエステル樹脂(AA)の溶剤溶液に用いる溶剤は、ポリエステル樹脂(AA)を常温若しくは加熱下で溶解しうる溶剤であれば特に限定されず、具体例としては、トルエン、キシレン、エチルベンゼン及びテトラリン等の芳香族炭化水素溶剤;n−ヘキサン、n−ヘプタン、ミネラルスピリット及びシクロヘキサン等の脂肪族又は脂環式炭化水素溶剤;塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、メチレンジクロライド、クロロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエチレン及びパークロロエチレン等のハロゲン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシブチルアセテート、メチルセロソルブアセテート及びエチルセロソルブアセテート等のエステル又はエステルエーテル溶剤;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ及びプロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ−n−ブチルケトン及びシクロヘキサノン等のケトン溶剤;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、2−エチルヘキシルアルコール及びベンジルアルコール等のアルコール溶剤;ジメチルホルムアミド及びジメチルアセトアミド等のアミド溶剤;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド溶剤;N−メチルピロリドン等の複素環式化合物溶剤;並びにこれらの2種以上の混合溶剤が挙げられる。
これらの内、分散性の観点から、好ましいのは、トルエン、キシレン、クロロホルム及び酢酸エチルであり、更に好ましいのは酢酸エチルである。
水系媒体(D1)の添加量は、抽出能の観点から、ポリエステル樹脂用抽出剤(X)の重量に対して、10〜4,000重量%が好ましく、更に好ましくは20〜2,000重量%である。
水溶性ポリマー(P)としては、セルロース化合物(メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びそれらのケン化物等)、ゼラチン、デンプン、デキストリン、アラビアゴム、キチン、キトサン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンイミン、ポリアクリルアミド、アクリル酸(塩)含有ポリマー(ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリウム、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリアクリル酸の水酸化ナトリウム部分中和物及びアクリル酸ナトリウム−アクリル酸エステル共重合体等)、スチレン−無水マレイン酸共重合体の水酸化ナトリウム(部分)中和物並びに水溶性ポリウレタン(ポリエチレングリコール及びポリカプロラクトンジオール等とポリイソシアネートの反応生成物等)等が挙げられる。
かかる粒径比が、0.3以下であることにより樹脂粒子(E)が樹脂粒子(C)の表面に効率よく吸着し、得られる樹脂粒子の粒度分布を狭くすることができる。
尚、表面被覆率は、走査電子顕微鏡(SEM)で得られる像の画像解析から下式に基づいて求めることができる。
表面被覆率(%)=[樹脂粒子(E)に覆われている部分の面積/{樹脂粒子(E)に覆われている部分の面積+樹脂粒子(C)が露出している部分の面積}]×100
又、分散させる時間は、分散性の観点から、1分〜2時間が好ましく、さらに好ましくは5分〜1時間である。
水系分散体から水系媒体及び必要により溶剤を除去する方法としては、下記(1)〜(3)の方法が挙げられるが、樹脂粒子の電気特性の観点から好ましくは、下記(2)の方法である。
(1):水系分散体を減圧下又は常圧下で乾燥する方法。
(2):水系分散体を遠心分離器、スパクラフィルター及びフィルタープレス等により固液分離し、得られた粉末を乾燥する方法。
(3):水系分散体を凍結させて乾燥させる方法(いわゆる凍結乾燥)。
上記(1)、(2)において、得られた粉末を乾燥する際、流動層式乾燥機、減圧乾燥機及び循風乾燥機等公知の設備を用いて行うことができる。また、必要に応じ、風力分級器等を用いて分級し、所定の粒度分布とすることもできる。
たほうがより好ましい。また、本発明においては、添加剤は、必ずしも、水系媒体中で粒子を形成させる時に混合しておく必要はなく、粒子を形成せしめた後、添加してもよい。例えば、着色剤を含まない粒子を形成させた後、公知の染着の方法で着色剤を添加したり、溶剤及び/又は可塑剤とともに上記添加剤を含有させることもできる。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物343部、イソフタル酸166部及びジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、更に−0.08MPaGの減圧で5時間反応した後、110℃まで冷却し、トルエン中にてイソホロンジイソシアネート17部を入れて110℃で5時間反応を行い、次いで脱溶剤し、重量平均分子量72,000、遊離イソシアネート含量0.7%のウレタン変性ポリエステル樹脂(1)を得た。上記と同様にビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物570部、テレフタル酸217部を常圧下、230℃で6時間重縮合し、数平均分子量2,400、水酸基価51、酸価5の変性されていないポリエステル樹脂(2)を得た。ウレタン変性ポリエステル樹脂(1)200部とポリエステル樹脂(2)800部を酢酸エチル2,000部に溶解、混合し、樹脂溶液(AA−1)を得た。
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器に、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン「イオネットT−80V」[三洋化成工業(株)製]47部とビスフェノールAジグリシジルエーテル(エピコート828、三菱化学(株)製)232部を投入し均一に溶解させた。攪拌下に反応容器に水255部を滴下した後、系内温度を70℃まで昇温して、エチレンジアミン20部を水446部に溶解した液を系内温度を70℃に保ちながら2時間かけて滴下した。滴下後、70℃で5時間、90℃で5時間反応・熟成してアミン硬化エポキシ樹脂の樹脂粒子(E)水系分散液(D2−1)を得た。LA−920(堀場製作所製)で測定した樹脂粒子(E)水系分散液(1)の体積平均粒径は、0.78μmであった。
表1に記載の配合処方に基づき、抽出剤(X)及びイオン交換水又は必要により樹脂粒子(E)分散液(D2−1)を容器中で混合・攪拌して、抽出用溶液を得た。
次に、別の容器(ビーカー)に樹脂溶液(AA−1)480部、離型剤としてトリメチロールプロパントリベヘネート40部、着色剤として銅フタロシアニン8部を入れ、50℃にてTK式ホモミキサーで12,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて樹脂溶液(AA−1b)を得た。この樹脂溶液(AA−1b)中の樹脂について、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物の含有量を、下記「ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物の含有量の測定方法」に準じて測定したところ、10.2%であった。
次に、工程(I)として、別のビーカー内にイオン交換水500部、抽出用溶液500部を入れ均一に混合後、50℃に昇温し、TK式ホモミキサー(プライミクス(株)製)で12,000rpmに撹拌しながら、先ほど得た上記樹脂溶液(AA−1b)300部を投入し10分間撹拌した。この混合液を撹拌棒及び温度計付のコルベンに移し、昇温して酢酸エチルを留去し、水系分散体を得た。
その後、この水系分散体を濾別し、水洗、乾燥を行い実施例1〜8の樹脂粒子(C)を得た。
実施例1において、「抽出剤(X)」に代えて「比較用の抽出剤」を用いる以外は同様にして、樹脂粒子(C)を得た。
[凝集度の測定方法]
パウダーテスター(PT−R、ホソカワミクロン社製)において、フルイ目開き355μm(上段)、225μm(中段)、150μm(下段)、サンプル重量2g、振幅1mm、振動時間10秒の条件でサンプルを分級し、下式により凝集度を算出した。
(上段の篩上サンプル重量/全サンプル重量)×100・・・・・・・・(1)
(中段の篩上サンプル重量/全サンプル重量)×(3/5)×100・・(2)
(下段の篩上サンプル重量/全サンプル重量)×(1/5)×100・・(3)
凝集度(%)=(1)+(2)+(3)
[残存界面活性剤含有率の測定方法]
実施例及び比較例で得た樹脂粒子1gにメタノール50gを加えた液を超音波を10分間照射して界面活性剤分を抽出しした後、抽出液中の界面活性剤含有量を以下の質量分析計を付帯した液体クロマトグラフィー(LC/MS)にて測定した。
<LC/MS条件>
LC条件
装置:Agilent社製 Agilent1100
カラム:YMC−Pack ODS−AQ,AQ−312 150×6.0mm i.d.
移動相:水/アセトニトリル=10/90
流量:1.0mL/min
注入量:1μL
オーブン温度:40℃
検出器:UV(210nm)
MS条件
装置:HP社製 LC/MS D 1100
イオンソース:ESI
Mode:Negative
測定質量数:m/z 100−1000
Fragment Voltage :75V
Drying gas:窒素、350℃、10L/min
Neblizer Pressure:45psi
Capillary Voltage:3000V
界面活性剤残存率(%)=界面活性剤含有量/樹脂粒子の重量x100
[ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物の含有量の測定方法]
実施例及び比較例で得た樹脂粒子(C)0.1gを、それぞれTHF5mlに溶解させた。その後、メタノール25mlで沈殿させ、その上澄み液をLC/MSで分析し、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物の含有量(重量%)を算出した。
<LC/MS条件>
装置:LCMS−8030((株)島津製作所製)
・LC条件
移動相:A液:10mM酢酸アンモニウム水溶液
B液:メタノール
A/B=30/70(一定)
流速:0.2ml/min.
カラム:Shim−pack XR−ODS(島津ジーエルシー社製 粒子径2.3μm 内径3.0mm 長さ100mm)
注入量:0.2ml
検出器:UV(210nm)
・MS条件
イオン源:ESI(+)
分析モード:SIM(+)
Claims (8)
- ビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物(a)を含むポリオール成分(a1)とポリカルボン酸成分(a2)を縮合してなるポリエステル樹脂(AA)を含有する樹脂から、樹脂中に残存する(a)を抽出するポリエステル樹脂用抽出剤であって、前記ポリエステル樹脂用抽出剤が、ポリエステル樹脂(AA)を、前記ポリエステル樹脂用抽出剤を含有する水系媒体(D1)中に分散させ、その後、水系分散体を固液分離する工程により、(a)を抽出するポリエステル樹脂用抽出剤であり、前記ポリカルボン酸(a2)が、炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸を含有し、脂肪族アニオン性界面活性剤(b1)及び芳香族アニオン性界面活性剤(b2)からなる群より選ばれる少なくとも1種のアニオン性界面活性剤(B)を含有するポリエステル樹脂用抽出剤(X)。
- 脂肪族アニオン性界面活性剤(b1)が下記一般式(1)で表される脂肪族アニオン性界面活性剤及び/又は下記一般式(2)で表される脂肪族アニオン性界面活性剤であり、芳香族アニオン性界面活性剤(b2)が下記一般式(3)で表されるアニオン性界面活性剤及び/又は下記一般式(4)で表される芳香族アニオン性界面活性剤である請求項1に記載のポリエステル樹脂用抽出剤。
R1−O(AO)m−SO3 − M + (1)
[式中、R1は炭素数8〜24の脂肪族炭化水素基を表し、Aは炭素数2〜4のアルキレン基を表し、M + は水素カチオン、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン、アンモニウムカチオン、モノ〜テトラアルキル置換アンモニウムカチオン又はアルカノールアミンにプロトンが付加したカチオンを表し、mは0〜20の整数を表す。]
(R2)p−Z1−(SO3 − M + )q (3)
[式中、R2は炭素数4〜22の脂肪族炭化水素基を表し、Z1はベンゼン、ナフタレン又はジフェニルエーテルからp+qの数の水素原子を取り除いた残基を表し、M + は水素カチオン、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン、アンモニウムカチオン、モノ〜テトラアルキル置換アンモニウムカチオン又はアルカノールアミンにプロトンが付加したカチオンを表し、pは1〜3の整数を表し、qは1〜3の整数を表す。]
- 脂肪族アニオン性界面活性剤(b1)及び芳香族アニオン性界面活性剤(b2)を含有する請求項1又は2に記載のポリエステル樹脂用抽出剤。
- 脂肪族アニオン性界面活性剤(b1)と芳香族アニオン性界面活性剤(b2)との重量比{(b1)/(b2)}が75/25〜5/95である請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステル樹脂用抽出剤。
- アニオン性界面活性剤(B)の含有量が、ポリエステル樹脂用抽出剤の重量を基準として10〜100重量%である請求項1〜4のいずれかに記載の抽出剤。
- ビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物(a)を含むポリオール成分(a1)とポリカルボン酸成分(a2)とを縮合したポリエステル樹脂(AA)中に残存する(a)を、請求項1〜5のいずれかに記載のポリエステル樹脂用抽出剤(X)によって、抽出する工程(I)を有するポリエステル樹脂(A)の製造方法。
- ポリエステル樹脂(A)の形状が粒子形状である請求項6に記載のポリエステル樹脂(A)の製造方法。
- 工程(I)において、ポリエステル樹脂(AA)とアニオン性界面活性剤(B)との重量比{(AA)/(B)}が99/1〜80/20である請求項6又は7に記載のポリエステル樹脂(A)の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013233231A JP6227380B2 (ja) | 2012-11-19 | 2013-11-11 | ポリエステル樹脂用抽出剤 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012253068 | 2012-11-19 | ||
JP2012253068 | 2012-11-19 | ||
JP2013233231A JP6227380B2 (ja) | 2012-11-19 | 2013-11-11 | ポリエステル樹脂用抽出剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014114441A JP2014114441A (ja) | 2014-06-26 |
JP6227380B2 true JP6227380B2 (ja) | 2017-11-08 |
Family
ID=51170777
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013233231A Active JP6227380B2 (ja) | 2012-11-19 | 2013-11-11 | ポリエステル樹脂用抽出剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6227380B2 (ja) |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3878537B2 (ja) * | 1999-04-02 | 2007-02-07 | 三洋化成工業株式会社 | 乾式トナー |
DE60027837T2 (de) * | 1999-04-02 | 2006-09-28 | Sanyo Chemical Industries, Ltd. | Trockenentwickler |
JP4846911B2 (ja) * | 2001-02-08 | 2011-12-28 | 東レ東燃機能膜合同会社 | 熱可塑性樹脂多孔性成形体用抽出剤組成物、及び熱可塑性樹脂多孔性成形体の製造方法 |
JP2007182485A (ja) * | 2006-01-06 | 2007-07-19 | Solotex Corp | ポリエステルの処理方法、これより得られるポリエステル、およびポリエステル繊維 |
JP5080341B2 (ja) * | 2008-04-14 | 2012-11-21 | 花王株式会社 | 樹脂粒子分散液の製造方法 |
JP5736210B2 (ja) * | 2011-03-29 | 2015-06-17 | 花王株式会社 | 電子写真用トナーの製造方法 |
JP5739656B2 (ja) * | 2010-12-22 | 2015-06-24 | 花王株式会社 | 電子写真用トナーの製造方法 |
EP2656148B1 (en) * | 2010-12-22 | 2015-02-11 | Kao Corporation | Process for producing toner for electrophotography |
-
2013
- 2013-11-11 JP JP2013233231A patent/JP6227380B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014114441A (ja) | 2014-06-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4130639B2 (ja) | 樹脂分散体の製造方法及び樹脂粒子 | |
MX2010014344A (es) | Toner formador de imagen, aparato formador de imagen, metodo formador de imagen y cartucho de procedimiento. | |
WO2011152008A1 (ja) | 樹脂粒子及びその製造方法 | |
JP2019219645A (ja) | 磁性トナー及び該磁性トナーの製造方法 | |
EP3296341B1 (en) | Polyester resin, method for producing polyester resin, and toner using said polyester resin | |
JP2010254896A (ja) | 樹脂粒子およびその水性分散体、並びにその製造方法 | |
JP3747930B2 (ja) | トナー粒子の製造方法 | |
JP5524702B2 (ja) | ポリエステル樹脂水性分散体 | |
JP5032024B2 (ja) | 樹脂粒子 | |
JP5624857B2 (ja) | 樹脂粒子及びその製造方法 | |
JP6227380B2 (ja) | ポリエステル樹脂用抽出剤 | |
JP2012173437A (ja) | 液体現像剤、現像剤カートリッジ、画像形成方法、及び画像形成装置 | |
JP6211395B2 (ja) | ポリエステル樹脂粒子の製造方法 | |
JP5689270B2 (ja) | 分散液の製造方法 | |
JP5705505B2 (ja) | 樹脂粒子 | |
JP6689686B2 (ja) | 樹脂粒子の製造方法 | |
JP5020529B2 (ja) | 着色樹脂粒子 | |
JP2005105018A (ja) | 樹脂微粒子の製造方法 | |
JP5680768B2 (ja) | 樹脂粒子製造用乳化剤、樹脂粒子の製造方法及び樹脂粒子 | |
JP5596490B2 (ja) | ポリエステル樹脂水性分散体の製造方法 | |
JP5340996B2 (ja) | ポリエステル樹脂水性分散体 | |
JP2007246676A (ja) | 樹脂粒子の製造方法及び樹脂粒子 | |
JP6342881B2 (ja) | 樹脂粒子の製造方法 | |
JP6453015B2 (ja) | 分散液並びに分散液、樹脂粒子及びトナーの製造方法 | |
JP2009235269A (ja) | 樹脂粒子及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20161104 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170616 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170801 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170926 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20171010 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20171011 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6227380 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |