JP6225600B2 - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤 Download PDF

Info

Publication number
JP6225600B2
JP6225600B2 JP2013196715A JP2013196715A JP6225600B2 JP 6225600 B2 JP6225600 B2 JP 6225600B2 JP 2013196715 A JP2013196715 A JP 2013196715A JP 2013196715 A JP2013196715 A JP 2013196715A JP 6225600 B2 JP6225600 B2 JP 6225600B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
skin
effect
external preparation
acid
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013196715A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015063469A (ja
Inventor
幸二 飯盛
幸二 飯盛
伸二 林
伸二 林
石田 実咲
実咲 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NOF Corp
Original Assignee
NOF Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NOF Corp filed Critical NOF Corp
Priority to JP2013196715A priority Critical patent/JP6225600B2/ja
Publication of JP2015063469A publication Critical patent/JP2015063469A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6225600B2 publication Critical patent/JP6225600B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Description

本発明は、肌へのなじみ性が良く、保湿効果の持続性、シワ改善効果、肌のキメを整える効果、シミ改善効果に優れると共に、かぶれ改善効果にも優れる皮膚外用剤に関する。
近年の高齢化社会の急速な到来とともに、皮膚に対する種々の悩みを抱える人が増加してきている。代表的な悩みとしては、皮膚の老化が挙げられる。皮膚老化現象は、加齢、紫外線などによって進行し、シミ、くすみ、そばかすの増加、肌の弾力性低下、シワの増加、キメの乱れ、毛穴の開大などとして表れる。特に、外観上顕著に生じる変化であるシワの増加は、皮膚老化現象の象徴とされている。
シミには、肉眼で肌表面に見えるシミと、肉眼では見えない、肌内部に潜在している隠れシミとがある。隠れシミは、時間が経過すればいずれ肌表面にシミとして出てくることから、肉眼で見える通常のシミに対するケアだけでは、美白効果が実感できない場合があった。
また、オムツや下着等の着用により排泄物や汗等が皮膚表面に残存し続ける閉塞環境で引き起こされるかぶれの悩みを抱える人が増えてきている。具体的には、オムツを着用している高齢者や赤ちゃんのオムツかぶれ、矯正下着や補正下着等の下着(ブラジャー、ガードル等)の着用部位のかぶれなどが挙げられ、このような閉塞によって引き起こされるかぶれに悩む人が増えてきており、かぶれを改善する皮膚外用剤が強く望まれている。
しかし、抗老化が期待される成分を配合した皮膚外用剤が種々提案されているが、それらは抗老化効果が十分でないばかりでなく、その効果の持続性が不十分であったり、効果にバラツキなどを生じることがあった。また、かぶれを改善する成分を配合した皮膚外用剤も種々提案されているが、それらはかぶれ改善効果に重点が置かれており、シワ改善効果、シミ改善効果等は有しておらず、かつ肌へのなじみ性等の使用感が満足できるものではなかった。
一方、皮膚老化現象を抑える有効成分として1−アシル−2,3−環状ホスファチジン酸(またはその塩)が配合された皮膚外用剤が種々提案されている。例えば、特許文献1には、1−アシル−2,3−環状ホスファチジン酸(またはその塩)を配合した皮膚外用剤に抗シワ効果が期待できることが示唆されている。
特許文献2には、1−アシル−2,3−環状ホスファチジン酸(またはその塩)によるヒアルロン酸産生増強作用を利用した皮膚外用組成物が皮膚の萎縮を改善するのに有用であることが記載されている。
特許文献3には、1−アシル−2,3−環状ホスファチジン酸(またはその塩)をリポソームの構成成分として配合したものを含有する化粧料が、肌をなめらかにする効果、肌にハリを与える効果を有しており、かつ、べたつき感がなく、しっとり感を付与できることが記載されている。
しかしながら、1−アシル−2,3−環状ホスファチジン酸(またはその塩)は、水への溶解性が低く、沈殿などを生じることがあり、皮膚外用剤に配合した場合に、保湿効果の持続性やシワ改善効果が十分とは言えないことがあった。
また、特許文献4には、1−アシル−2,3−環状ホスファチジン酸(またはその塩)を有効成分とするアトピー性皮膚炎治療剤が開示されている。しかし、この皮膚炎治療剤は、アトピー性皮膚炎とは原因が異なる、閉塞によって引き起こされるかぶれを改善するものではなかった。
すなわち、1−アシル−2,3−環状ホスファチジン酸(またはその塩)を含有する皮膚外用剤において、肌へのなじみ性といった肌への感触が良好であり、かつ保湿効果の持続性、シワ改善効果、肌のキメを整える効果、シミ改善効果、かぶれ改善効果といった肌の改善効果に優れる皮膚外用剤は未だ開発されていなかった。
米国特許第5238965号明細書 特開2002−363081号公報 特開2008−222643号公報 特開2010−202585号公報
本発明は、上記事情に鑑み、肌へのなじみ性が良く、保湿効果の持続性、シワ改善効果、肌のキメを整える効果、シミ改善効果に優れると共に、かぶれ改善効果にも優れる皮膚外用剤の提供を目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために研究を重ねたところ、(a)式[I]で表される化合物またはその塩、(b)炭素数5〜8のアルカンジオール、(c)α−ヒドロキシ酸またはその塩を特定の比率で組み合わせることにより、目的とする皮膚外用剤が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の皮膚外用剤は、(a)式[I]で表される化合物またはその塩を0.0001〜5質量%、(b)炭素数5〜8のアルカンジオールを1〜10質量%、(c)α−ヒドロキシ酸またはその塩を0.001〜5質量%含有する皮膚外用剤である。
Figure 0006225600
(式中、Rは炭素数10〜22のアシル基を表す。)
本発明の皮膚外用剤は、肌へのなじみ性が良く、保湿効果の持続性、シワ改善効果、肌のキメを整える効果、シミ改善効果、特に隠れシミ改善効果に優れると共に、閉塞環境で引き起こされるかぶれを改善する効果に優れる。
以下、本発明の実施形態について説明する。本発明の皮膚外用剤は、下記(a)〜(c)成分を含有する。まず、(a)成分について説明する。
〔(a)式[I]で示される化合物〕
本発明の皮膚外用剤に用いられる(a)成分は、式[I]で示される1−アシル−2,3−環状ホスファチジン酸またはその塩である。以下、「1−アシル−2,3−環状ホスファチジン酸またはその塩」を「置換環状ホスファチジン酸(塩)」とも表記する。
式[I]中、Rは炭素数10〜22のアシル基であり、好ましくは、炭素数12〜20の直鎖状もしくは分岐鎖状の脂肪酸由来のアシル基である。
脂肪酸としては、例えば、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸等の飽和脂肪酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸等の不飽和脂肪酸、およびこれら脂肪酸の混合物であるヤシ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸、牛脂脂肪酸、硬化牛脂脂肪酸、大豆リン脂質由来脂肪酸、卵黄リン脂質由来脂肪酸が挙げられる。中でも好ましくは、大豆リン脂質由来脂肪酸、卵黄リン脂質由来脂肪酸であり、更に好ましくは、大豆リン脂質由来脂肪酸である。
本発明の皮膚外用剤に用いられる1−アシル−2,3−環状ホスファチジン酸塩は、下記式[II]で示されるものである。
Figure 0006225600
式[II]中のMとしては、アルカリ金属、アンモニウム、有機アンモニウムなどが挙げられる。アルカリ金属としては、例えば、ナトリウム、カリウムが挙げられる。有機アンモニウムとしては、例えば、ブチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウムが挙げられる。中でも、入手のし易さ、溶解性等の観点から、ナトリウム、カリウムが好ましい。
本発明の皮膚外用剤に用いられる置換環状ホスファチジン酸(塩)の製造方法としては、例えば、リゾホスファチジルコリンをホスホリパーゼDで酵素処理する方法、化学合成にて調製する方法(特開平6−228169号公報等を参照)等が挙げられる。
また、本発明の皮膚外用剤に用いられる置換環状ホスファチジン酸(塩)の純度や形態は特に限定されない。例えば、純品のもの、賦形剤を含有するもの、液体のもの、粉体のものを用いることが可能である。具体的には、賦形剤としてシクロデキストリンを用いて凍結乾燥により得られた、1−アシル−2,3−環状ホスファチジン酸を含有する粉体が挙げられる。この凍結乾燥方法によれば、賦形剤によりさらさらとした取り扱いやすい脂質とすることが可能である。
なお、1−アシル−2,3−環状ホスファチジン酸は、商業的には、日油株式会社製「CyPA−ET」、「CyPA−PW」として入手することができる。「CyPA−ET」および「CyPA−PW」は、いずれも大豆リン脂質由来脂肪酸のアシル基である1−アシル−2,3−環状ホスファチジン酸を含有し、大豆リン脂質由来脂肪酸の脂肪酸組成は、パルミチン酸20.4質量%、ステアリン酸3.2質量%、オレイン酸11.3質量%、リノール酸57.6質量%、リノレン酸6.1質量%、その他1.4質量%である。
(a)成分は、皮膚外用剤に対して、0.0001〜5質量%、好ましくは0.001〜2質量%、更に好ましくは0.05〜1質量%の割合で含有される。0.0001質量%未満の場合は、保湿効果の持続性、シワ改善効果が低下することがある。5質量%を超える場合は、使用後にべたついたり、経時安定性が悪くなったりすることがある。
〔(b)炭素数5〜8のアルカンジオール〕
本発明の皮膚外用剤に用いられる(b)成分は、炭素数5〜8のアルカンジオールであり、直鎖あるいは分岐炭化水素に2個の水酸基が付加した構造を有する。アルカンジオールの炭素数が5未満の場合は、皮膚に刺激を与えることがあり、炭素数が8を超える場合は、シワ改善効果、シミ改善効果が低下することがある。
炭素数5〜8のアルカンジオールとして、具体的には、イソペンタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,3−ヘプタンジオール、1,4−ヘプタンジオール、1,5−ヘプタンジオール、1,6−ヘプタンジオール、1,7−ヘプタンジオール、2,4−ヘプタンジオール、3,4−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオール、2,3−オクタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール等が挙げられる。中でも、入手のし易さ、臭い、配合のし易さ等の観点から、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオールが好ましい。本発明においては、これらアルカンジオールのうち1種または2種以上を用いることができる。
(b)成分は、皮膚外用剤に対して、1〜10質量%、好ましくは2〜8質量%、更に好ましくは3〜6質量%の割合で含有される。1質量%未満の場合は、肌へのなじみ性が悪くなったり、シワ改善効果、肌のキメを整える効果、シミ改善効果が低下したりすることがある。10質量%を超える場合は、使用後にべたつくことがある。
〔(c)α−ヒドロキシ酸またはその塩〕
本発明の皮膚外用剤に用いられる(c)成分は、α−ヒドロキシ酸またはその塩であり、自然界に広く存在する有機酸の一種であり、カルボン酸のα位に水酸基を有する化合物である。以下、「α−ヒドロキシ酸またはその塩」を「AHA」とも表記する。AHAは、特に果物に多く含まれているので、フルーツ酸とも呼ばれている。またAHAは、生体内にも存在し、例えば、クエン酸回路にてATP(アデノシン三リン酸)などのエネルギーの生産、アミノ酸などの生合成に係る物質の生産に関わっていることが知られている。
本発明の皮膚外用剤に用いられるAHAとしては、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、グリコール酸等のα−ヒドロキシ酸が挙げられ、また、それらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、有機アミン塩、塩基性アミノ酸塩等が挙げられ、更には上記の水和物が挙げられる。その他、AHAを含有するリンゴ、柑橘類等の果汁を使用しても良い。中でも、使用感等の点で、クエン酸、クエン酸水和物、クエン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム水和物、乳酸、乳酸ナトリウム、グリコール酸、グリコール酸ナトリウムが好ましい。本発明においては、これらAHAのうち1種または2種以上を用いることができる。
(c)成分は、皮膚外用剤に対して、0.001〜5質量%、好ましくは0.01〜3質量%、更に好ましくは0.1〜2質量%の割合で含有される。0.001質量%未満の場合は、肌のキメを整える効果が低下することがある。5質量%を超える場合は、かぶれ改善効果が低下したり、皮膚刺激性が表れたり、使用後にべたついたりすることがある。
本発明の皮膚外用剤は、常法に従って様々な剤形や形態にて提供することができる。例えば、化粧水、乳液、ジェル、クリーム、軟膏、スプレー等の剤形にて提供することができ、さらに、不織布に含浸させた形態等の様々な形態にて提供することができる。
本発明の皮膚外用剤には、提供される剤形や形態に応じて、外用剤や医薬品に常用されている様々な添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲で、配合することができる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
〔実施例1〜6、比較例1〜5〕
表1(実施例1〜6)および表2(比較例1〜5)に示す配合比率で、常法に従って、化粧水の皮膚外用剤を調製した。
得られた皮膚外用剤を用いて、6項目について下記の方法により評価を行った。結果を表1および表2に示す。
(1)肌へのなじみ性
20名の女性(30〜48歳)をパネラーとし、各パネラーが皮膚外用剤を全顔に使用した際の感触について下記のように判定した。
2点:肌へのなじみが明らかに良いと感じた場合。
1点:肌へのなじみがやや良いと感じた場合。
0点:肌へのなじみが悪いと感じた場合。
20名の合計点を求め、以下のように評価した。
◎:合計点が35点以上であり、かつ0点であると判定した人が0人:肌へのなじみ性が非常に良い皮膚外用剤である。
○:合計点が25点以上35点未満、または合計点が35点以上であり、かつ0点であると判定した人が1人以上2人以下:肌へのなじみ性が良い皮膚外用剤である。
△:合計点が15点以上25点未満:肌へのなじみ性がやや良い皮膚外用剤である。
×:合計点が15点未満:肌へのなじみ性が悪い皮膚外用剤である。
(2)保湿効果の持続性
20名の女性(30〜48歳)をパネラーとし、各パネラーが皮膚外用剤を冬(2月)の朝、全顔に使用した後、その日の夕方の肌の状態について下記のように判定した。
2点:保湿感があると感じた場合。
1点:保湿感がややあると感じた場合。
0点:保湿感がないと感じた場合。
20名の合計点を求め、以下のように評価した。
◎:合計点が35点以上であり、かつ0点であると判定した人が0人:非常に保湿効果の高い皮膚外用剤である。
○:合計点が25点以上35点未満、または合計点が35点以上であり、かつ0点であると判定した人が1人以上2人以下:保湿効果の高い皮膚外用剤である。
△:合計点が15点以上25点未満:やや保湿効果の高い皮膚外用剤である。
×:合計点が15点未満:保湿効果の低い皮膚外用剤である。
(3)シワ改善効果
目尻にシワがある22名の女性(30〜65歳)をパネラーとし、各パネラーが皮膚外用剤を1日2回ずつ連続3ヶ月間、目尻に使用し、3ヶ月後の目尻のシワの状態について下記のように評価した。
皮膚外用剤の使用開始前と3ヶ月間の連用塗布後の目尻のシワ(同一部位)について、軽く目を閉じた状態での目の際から約5mm離れた部位から10×10mm以上の範囲でシワレプリカ(有限会社アサヒバイオメッド製「シリコンASB−01−W」)を採取した。採取したシワレプリカについて三次元解析(GFM社製「PRIMOS(付属のソフトウェアを含む)」)を実施し、最大シワ平均深さ(μm、解析範囲に存在する最大体積をもつシワに対する平均深さ)を算出した。
使用開始前のシワレプリカと3ヶ月間の連用塗布後のシワレプリカは、自動位置合わせ機能により形状のマッチングを実施した。得られた最大シワ平均深さから、下記の式よりシワ改善率を算出した。なお、表1および表2中のシワ改善率はパネラー22名の平均値である。
シワ改善率(%)=(皮膚外用剤使用開始前の最大シワ平均深さ−皮膚外用剤3ヶ月間の連用塗布後の最大シワ平均深さ)/皮膚外用剤使用開始前の最大シワ平均深さ×100
◎:シワ改善率35%以上:非常に優れたシワ改善効果を有する皮膚外用剤である。
○:シワ改善率25%以上35%未満:優れたシワ改善効果を有する皮膚外用剤である。
△:シワ改善率15%以上25%未満:わずかにシワ改善効果を有する皮膚外用剤である。
×:シワ改善率15%未満:シワ改善効果を有しない皮膚外用剤である。
(4)肌のキメを整える効果
20名の女性(30〜48歳)をパネラーとし、各パネラーが皮膚外用剤を1日2回ずつ連続1ヶ月間、全顔に使用し、1ヶ月後の肌の状態について下記のように判定した。
2点:肌のキメが明らかに整ったと感じた場合。
1点:肌のキメがやや整ったと感じた場合。
0点:肌のキメを整える効果が見られないと感じた場合。
20名の合計点を求め、以下のように評価した。
◎:合計点が35点以上であり、かつ0点であると判定した人が0人:非常に優れた肌のキメを整える効果を有する皮膚外用剤である。
○:合計点が25点以上35点未満、または合計点が35点以上であり、かつ0点であると判定した人が1人以上2人以下:優れた肌のキメを整える効果を有する皮膚外用剤である。
△:合計点が15点以上25点未満:わずかに肌のキメを整える効果を有する皮膚外用剤である。
×:合計点が15点未満:肌のキメを整える効果を有しない皮膚外用剤である。
(5)シミ改善効果
20名の女性(30〜48歳)をパネラーとし、各パネラーが洗顔した後に皮膚外用剤を1日2回ずつ連続4週間、全顔に使用した。試験開始前および試験終了後に、コスメティック用全顔撮影装置(Facial Stage DM−3、ショットモリテックス(株)製)で、全顔をブラックライト撮影し、肉眼では見えない肌内部に潜在しているシミの状態について評価した。画像解析法にて隠れたシミの平均面積を計測し、隠れシミ改善率を下記の式より算出した。なお、表1および表2中の隠れシミ改善率はパネラー20名の平均値である。
隠れシミ改善率(%)=(皮膚外用剤使用開始前の隠れシミ面積−皮膚外用剤4週間の連用塗布後の隠れシミ面積)/皮膚外用剤使用開始前の隠れシミ面積×100
◎:隠れシミ改善率10%以上:非常に優れた隠れシミ改善効果を有する皮膚外用剤である。
○:隠れシミ改善率5%以上10%未満:優れた隠れシミ改善効果を有する皮膚外用剤である。
△:隠れシミ改善率2%以上5%未満:わずかに隠れシミ改善効果を有する皮膚外用剤である。
×:隠れシミ改善率2%未満:隠れシミ改善効果を有しない皮膚外用剤である。
(6)かぶれ改善効果
オムツかぶれで悩む高齢者20名をパネラーとし、各パネラーが皮膚外用剤を1日2回ずつ連続1週間、お尻まわりに塗布した。1週後の肌の状態について下記のように判定した。
2点:かぶれが明らかに改善したと感じた場合。
1点:かぶれがやや改善したと感じた場合。
0点:かぶれ改善効果が見られないと感じた場合。
20名の合計点を求め、以下のように評価した。
◎:合計点が35点以上であり、かつ0点であると判定した人が0人:非常に優れたかぶれ改善効果を有する皮膚外用剤である。
○:合計点が25点以上35点未満、または合計点が35点以上であり、かつ0点であると判定した人が1人以上2人以下:優れたかぶれ改善効果を有する皮膚外用剤である。
△:合計点が15点以上25点未満:わずかにかぶれ改善効果を有する皮膚外用剤である。
×:合計点が15点未満:かぶれ改善効果を有しない皮膚外用剤である。
Figure 0006225600
1)日油株式会社製「CyPA−ET」:大豆リン脂質由来脂肪酸のアシル基である1−アシル−2,3−環状ホスファチジン酸を4質量%、エタノールを40質量%含有する水溶液。なお、表中の(製品)の数値は製品である「CyPA−ET」濃度を表す。
2)日油株式会社製「CyPA−PW」:大豆リン脂質由来脂肪酸のアシル基である1−アシル−2,3−環状ホスファチジン酸を10質量%、シクロデキストリンを50質量%含有する粉末。なお、表中の(製品)の数値は製品である「CyPA−PW」濃度を表す。
Figure 0006225600
1)日油株式会社製「CyPA−PW」:大豆リン脂質由来脂肪酸のアシル基である1−アシル−2,3−環状ホスファチジン酸を10質量%、シクロデキストリンを50質量%含有する粉末。なお、表中の(製品)の数値は製品である「CyPA−PW」濃度を表す。
実施例1〜6の結果に示されるように、本発明の皮膚外用剤に係る化粧水はいずれも、肌へのなじみ性が良く、保湿効果の持続性、シワ改善効果、肌のキメを整える効果、シミ改善効果、特に隠れシミ改善効果に優れると共に、閉塞環境で引き起こされるかぶれを改善する効果に優れていることが理解できる。
一方、比較例1〜5では十分な性能が得られていない。
具体的には、比較例1では、(b)および(c)成分が含まれていないので、保湿効果の持続性、シワ改善効果、シミ改善効果、かぶれ改善効果は若干しか得られておらず、肌へのなじみ性は無く、肌のキメを整える効果が得られていない。
比較例2では、(a)成分が含まれていないので、肌へのなじみ性、肌のキメを整える効果は認められるものの、シミ改善効果は若干しか得られておらず、保湿効果の持続性、シワ改善効果、かぶれ改善効果は得られていない。
比較例3では、(b)成分が含まれていないので、肌のキメを整える効果は認められるものの、肌へのなじみ性、保湿効果の持続性、シワ改善効果、シミ改善効果、かぶれ改善効果は若干しか得られていない。
比較例4では、(c)成分が含まれていないので、肌へのなじみ性、保湿効果の持続性、シワ改善効果、シミ改善効果は認められるものの、肌のキメを整える効果、かぶれ改善効果は若干しか得られていない。
比較例5では、(b)成分の代わりに1 ,3−ブタンジオールとジプロピレングリコールを配合しているので、肌へのなじみ性は認められるものの、保湿効果の持続性、シワ改善効果、肌のキメを整える効果、シミ改善効果は若干しか得られておらず、かぶれ改善効果は得られていない。
〔実施例7〕
表3に示す配合比率で、常法に従って、水中油型乳液の皮膚外用剤を調製した。
得られた皮膚外用剤を用いて、上記実施例と同様の方法により6項目について評価を行った。結果を表3に示す。
Figure 0006225600
1)日油株式会社製「CyPA−PW」:大豆リン脂質由来脂肪酸のアシル基である1−アシル−2,3−環状ホスファチジン酸を10質量%、シクロデキストリンを50質量%含有する粉末。なお、表中の(製品)の数値は製品である「CyPA−PW」濃度を表す。
2)大日本製薬株式会社製「エコガーム」
3)BF−Goodrich社製「カーボポール940」
実施例7の結果に示されるように、本発明の皮膚外用剤に係る乳液は、肌へのなじみ性が良く、保湿効果の持続性、シワ改善効果、肌のキメを整える効果、シミ改善効果、特に隠れシミ改善効果に優れると共に、閉塞環境で引き起こされるかぶれを改善する効果に優れていることが理解できる。
〔実施例8〕
表4に示す配合比率で、常法に従って、水中油型クリームの皮膚外用剤を調製した。
得られた皮膚外用剤を用いて、上記実施例と同様の方法により6項目について評価を行った。結果を表4に示す。
Figure 0006225600
1)日油株式会社製「CyPA−PW」:大豆リン脂質由来脂肪酸のアシル基である1−アシル−2,3−環状ホスファチジン酸を10質量%、シクロデキストリンを50質量%含有する粉末。なお、表中の(製品)の数値は製品である「CyPA−PW」濃度を表す。
実施例8の結果に示されるように、本発明の皮膚外用剤に係るクリームは、肌へのなじみ性が良く、保湿効果の持続性、シワ改善効果、肌のキメを整える効果、シミ改善効果、特に隠れシミ改善効果に優れると共に、閉塞環境で引き起こされるかぶれを改善する効果に優れていることが理解できる。

Claims (1)

  1. (a)式[I]で表される1−アシル−2,3−環状ホスファチジン酸またはその塩を0.0001〜5質量%、
    (b)炭素数5〜8のアルカンジオールを1〜10質量%、
    (c)α−ヒドロキシ酸またはその塩を0.001〜5質量%
    含有する皮膚外用剤。
    Figure 0006225600
    (式中、Rは炭素数10〜22のアシル基を表す。)
JP2013196715A 2013-09-24 2013-09-24 皮膚外用剤 Active JP6225600B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013196715A JP6225600B2 (ja) 2013-09-24 2013-09-24 皮膚外用剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013196715A JP6225600B2 (ja) 2013-09-24 2013-09-24 皮膚外用剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015063469A JP2015063469A (ja) 2015-04-09
JP6225600B2 true JP6225600B2 (ja) 2017-11-08

Family

ID=52831694

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013196715A Active JP6225600B2 (ja) 2013-09-24 2013-09-24 皮膚外用剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6225600B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3039766B1 (fr) * 2015-08-03 2018-09-07 Lvmh Recherche Composition cosmetique exfoliante
JP6805514B2 (ja) * 2016-03-18 2020-12-23 日油株式会社 脱脂米ぬか抽出物を含有する組成物
JP2019069912A (ja) * 2017-10-06 2019-05-09 株式会社シャネル化粧品技術開発研究所 非水系皮膚外用組成物およびその製造方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4842593A (en) * 1987-10-09 1989-06-27 The Procter & Gamble Company Disposable absorbent articles for incontinent individuals
US5238965A (en) * 1991-05-31 1993-08-24 The Procter & Gamble Company Methods of using lysophosphatidic acids for regulating skin wrinkles
JPH0819595A (ja) * 1994-07-05 1996-01-23 Maruzen Pharmaceut Co Ltd アンモニア発生防止剤
AU3082099A (en) * 1998-03-12 1999-09-27 Procter & Gamble Company, The Proton donating actives in absorbent articles
JP4876334B2 (ja) * 2001-06-06 2012-02-15 日油株式会社 ヒアルロン酸産生能増強剤およびその用途
JP2005179237A (ja) * 2003-12-18 2005-07-07 Kuraray Co Ltd 皮膚外用剤
JP2008208058A (ja) * 2007-02-26 2008-09-11 Nof Corp フォーカルアドヒージョン形成促進剤および、その用途
JP5326216B2 (ja) * 2007-03-13 2013-10-30 日油株式会社 化粧料用リポソーム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015063469A (ja) 2015-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7867961B2 (en) Wash composition
JP5954331B2 (ja) シャンプー組成物
JP5968692B2 (ja) 液体洗浄剤組成物
JPWO2019131892A1 (ja) アスコルビン酸及び/又はその塩を含有する外用組成物
JP6225600B2 (ja) 皮膚外用剤
JP2015034131A (ja) イチジク発酵抽出物及びその製造方法、並びにイチジク発酵抽出物を配合する化粧料
JP6376835B2 (ja) 皮膚外用剤
JP2014172882A (ja) シャンプー組成物
JP6954895B2 (ja) 過脂肪剤およびパーソナルケア組成物
JP5264065B2 (ja) 皮膚用乳化組成物
JP6299209B2 (ja) 皮膚外用剤
JP3908653B2 (ja) 皮膚洗浄剤組成物
EP3075375B1 (en) Skin external preparation
JP7326728B2 (ja) 固形石鹸組成物
JP7305161B2 (ja) 皮膚化粧料
JP7156068B2 (ja) 毛髪洗浄剤組成物
JP5495852B2 (ja) 皮膚外用剤
CN112449593A (zh) 皮肤清洁剂组合物
JP6443040B2 (ja) 皮膚化粧料
JP5857734B2 (ja) 皮膚用洗浄剤組成物
JP2020015699A (ja) 皮膚化粧料
JP2017178835A (ja) ミョウバン含有組成物
JP4059134B2 (ja) 洗浄剤組成物
JP7294713B2 (ja) 皮膚化粧料
JP2005139071A (ja) 洗浄剤組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160819

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170511

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170516

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170912

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170925

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6225600

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250