JP6225003B2 - X線検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、X線検査装置に関する。
従来のX線検査装置として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に記載のX線検査装置は、X線照射部から照射されたX線により被検査物の内部を撮像するX線撮像部と、X線撮像部により撮像された被検査物内部の撮像画像に基づいて、被検査物内の物品の有無を判断する判断部とを備えている。
特開平9−159770号公報
X線検査装置による検査対象の一つとして、例えばアイスクリームがある。アイスクリームには、棒状物が挿入されているものがあり、X線検査装置では、棒状物がアイスクリーム(本体)に適切に挿入されているか否かの検査を行うことが望まれている。しかしながら、本体に棒状物が挿入された物品では、本体及び棒状物が共に高密度である場合、本体と棒状物とにおいてX線の吸収量に差がほとんど生じず、透過したX線に濃淡がほとんど生じないことがある。この場合には、濃淡を画像化したX線透過画像において、本体と棒状物との濃淡の差がほとんど表れない。したがって、棒状物が挿入された物品において、棒状物の状態の検査を行うことが困難であった。
本発明は、棒状物が挿入された物品において、棒状物の状態の検査を行うことができるX線検査装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係るX線検査装置は、本体と当該本体に挿入された棒状物とを有する物品にX線を照射して、当該物品を透過したX線に基づいてX線透過画像を生成する画像生成部と、画像生成部により生成されたX線透過画像において、物品の本体と棒状物とを区別する処理を行う処理部と、本体において棒状物が存在しているべき領域を設定する領域設定部と、処理部により区別された棒状物と、領域設定部により設定された領域とに基づいて棒状物の状態の検査を行う検査部と、を備える。
このX線検査装置では、X線透過画像において物品の本体と棒状物とを区別する処理を行う。この処理としては、例えば、エッジ強調処理、画像強調処理等を行う。これにより、X線検査装置では、X線透過画像において本体と棒状物とに濃淡に差が出ない場合であっても、棒状物を特定することができる。また、X線検査装置では、本体において棒状物が存在しているべき領域を設定し、区別された棒状物と設定された領域とに基づいて棒状物の状態の検査を行う。そのため、X線検査装置では、棒状物が存在すべき位置において棒状物を精度良く特定して、棒状物の状態の検査を行うことができる。したがって、X線検査装置では、棒状物が挿入された物品において、棒状物の状態の検査を行うことができる。
一実施形態においては、処理部は、X線透過画像において本体及び棒状物のエッジの抽出を行い、エッジにより本体と棒状物とを区別してもよい。このように、X線検査装置では、本体及び棒状物のエッジを抽出することにより、本体と棒状物との差をエッジにより際立たせることができる。そのため、X線検査装置では、本体と棒状物との区別を的確に行うことができ、その結果、棒状物の状態の検査を良好に行うことができる。
一実施形態においては、処理部は、X線透過画像において本体及び棒状物の濃淡を強調する処理を行い、濃淡により本体と棒状物とを区別してもよい。このように、X線検査装置では、本体及び棒状物の濃淡を強調することにより、本体と棒状物との差を濃淡の差により際立たせることができる。そのため、X線検査装置では、本体と棒状物との区別を的確に行うことができ、その結果、棒状物の状態の検査を良好に行うことができる。
一実施形態においては、画像生成部は、棒状物の長手方向以外で当該棒状物をX線が透過する経路が最も長くなる方向から物品に対してX線を照射して、X線透過画像を生成してもよい。このように、棒状物の長手方向以外でX線が透過する経路が最も長くなる方向からX線を物品に照射すると、棒状物におけるX線の吸収量が多くなる。したがって、画像生成部では、本体及び棒状物が共に高密度である場合であっても、本体と棒状物との濃淡の差が表れたX線透過画像を生成できる。その結果、X線検査装置では、本体と棒状物との濃淡の差を有するX線透過画像に基づいて棒状物の状態の検査を行うため、棒状物が挿入された物品の検査を良好に行うことができる。
一実施形態においては、棒状物は、当該棒状物の長手方向から見て略長方形形状を呈し、長辺を有する一対の主面、及び短辺を有する一対の側面を有しており、画像生成部は、側面に交差する方向から物品に対してX線を照射して、X線透過画像を生成してもよい。このように、棒状物が略長方形形状である場合には、短辺を有する側面に交差する方向からX線を照射することにより、棒状物におけるX線の吸収量が多くなる。したがって、画像生成部では、本体及び棒状物が共に高密度である場合であっても、本体と棒状物との濃淡の差が表れたX線透過画像を生成できる。その結果、X線検査装置では、本体と棒状物との濃淡の差を有するX線透過画像に基づいて棒状物の状態の検査を行うため、棒状物が挿入された物品の検査を良好に行うことができる。
一実施形態においては、検査部は、領域内において本体と棒状物とが区別される境界の直線部分を抽出して棒状物を特定し、棒状物の状態の検査を行ってもよい。これにより、X線検査装置では、本体の領域内に位置する棒状物を精度良く特定することができる。したがって、X線検査装置では、棒状物が挿入された物品の検査をより良好に行うことができる。
一実施形態においては、検査部は、本体内に位置する棒状物の周囲長を求めて、当該周囲長に基づいて棒状物の状態の検査を行ってもよい。このように、X線検査装置では、本体内に位置する棒状物の周囲長を求めることにより、本体内における棒状物の折れや挿入長さ等といった棒状物の状態を検査することが可能となる。
一実施形態においては、物品は、アイスクリームに棒状物が挿入されているものであってもよい。X線検査装置は、アイスクリームに棒状物が挿入されている物品の検査に特に有効である。また、物品としては、氷菓、フランクフルト又はアメリカンドッグのように、棒状物が本体に挿入されているものであれば、X線検査装置での検査が有効である。
本発明によれば、棒状物が挿入された物品において、棒状物の状態の検査を行うことができる。
一実施形態に係るX線検査装置の外観を示す斜視図である。 商品を示す図である。 図1示すX線検査装置のシールドボックスの内部を示す斜視図である。 X線検査装置の機能的な構成を示す図である。 画像生成部で生成されたX線透過画像像を示す図である。 処理部で生成された画像を示す図である。 領域設定部で生成された画像を示す図である。 検査部で生成された画像を示す図である。 検査部で生成された画像を示す図である。 検査部で生成された画像を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、一実施形態に係るX線査装置の外観を示す斜視図である。図1に示すX線検査装置1は、食品等の商品の生産ラインにおいて商品の品質検査を行う装置である。X線検査装置1は、連続的に搬送されてくる商品に対してX線を照射して、商品を透過したX線の透過量に基づいて商品の不良判断を行う。
最初に、X線検査装置1により検査される商品について説明する。図2は、商品を示す図であり、(a)は商品の正面図、(b)は(a)におけるb−b線に沿った断面構成を示す図である。本実施形態では、商品(物品)Wは、アイスクリーム(本体)Aに棒(棒状物)Sが挿入されているものである。図2(b)に示すように、棒Sは、例えば木製であり、長手方向から見て(長手方向に直交する断面が)略長方形形状を呈している。棒Sは、長辺を有する一対の主面Sa,Sbと、短辺を有する一対の側面Sc,Sdとを有している。本実施形態では、商品Wは、図4に示すように、箱B内に同一方向に揃えられて複数並置されている。
図3は、図1示す検査装置のシールドボックスの内部を示す斜視図である。図4は、検査装置の機能的な構成を示す図である。図1及び図3に示すように、X線検査装置1は、シールドボックス3と、コンベア5と、X線照射器(画像生成部)7と、X線ラインセンサ(画像生成部)9と、モニタ11と、を備えている。また、X線検査装置1は、図4に示すように、機能的な構成として、画像生成部20と、処理部22と、領域設定部24と、検査部26と、を備えている。検出装置10は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random AccessMemory)及びROM(Read Only Memory)等を含んで構成されており、画像生成部20、処理部22、領域設定部24及び検査部26は、プログラムとして実行される。
シールドボックス3の内部には、コンベア5、X線照射器7及びX線ラインセンサ9等が収容されている。図1に示すように、シールドボックス3の両側面には、商品Wをシールドボックス3内に搬入、又は、商品Wをシールドボックス3内から搬出する開口部3aが設けられている。開口部3aは、シールドボックス3の外部にX線が漏洩することを抑制するための遮蔽カーテン(図示しない)により塞がれている。遮蔽カーテンは、例えば、鉛を含むゴムにより形成されている。
コンベア5は、シールドボックス3内において商品Wを搬送する。図1に示すように、コンベア5は、シールドボックス3の両側面に形成された開口部3aに位置するように配置されている。コンベア5は、図示しないコンベアモータによって駆動される駆動ローラによって無端状のベルトを回転させて、ベルト上に載置された商品Wを搬送する。
X線照射器7は、X線を照射する。X線照射器7は、コンベア5の上方に配置されており、コンベア5の下方に配置されたX線ラインセンサ9に向けて扇状の照射範囲XにX線を照射する。本実施形態では、商品Wは、棒Sの側面Sc,Sdがコンベア5のベルト面と対向するように、箱Bがコンベア5に載置されている。そのため、X線照射器7は、図2に示すように、商品Wに対して、棒Sの側面Sc,Sdに交差する方向からX線を照射する。これにより、棒Sにおいて、X線が透過する経路が最も長くなる。
X線ラインセンサ9は、X線を検出する。X線ラインセンサ9は、コンベア5の下方に配置されており、商品W及び/又はコンベア5を透過したX線を検出する。図3に示すように、X線ラインセンサ9は、コンベア5の搬送方向に直交する方向に沿って一直線に配置された画素センサ9aにより構成されている。X線ラインセンサ9は、画素センサ9aにより検出されたX線の透過量を示すX線透過像信号を画像生成部20に出力する。
モニタ11は、液晶ディスプレイである。モニタ11は、初期設定や検査時に利用される検査パラメータの入力等を操作者に促す画面を表示する。モニタ11は、タッチパネル機能を有しており、操作者による初期設定や検査時に利用される検査パラメータの入力を受け付ける。また、モニタ11は、商品Wの検査結果を表示する。
画像生成部20は、商品Wを透過したX線に基づいてX線透過画像を生成する。画像生成部20は、X線ラインセンサ9から出力されたX線透過像信号を受け取ると、図5に示すように、X線透過像信号に基づいてX線透過画像Pを生成する。画像生成部20は、生成したX線透過画像Pの画像情報を処理部22、領域設定部24及び検査部26に出力する。
処理部22は、画像生成部20により生成されたX線透過画像Pにおいて、商品WのアイスクリームAと棒Sとを区別する処理を行う。具体的には、処理部22は、X線透過画像P上において輝度が急激に変化するエッジを抽出し、アイスクリームAと棒Sとを区別する。処理部22は、エッジ抽出方法として、X線透過画像に例えばラプラシアン(2次微分)フィルタ処理(4方向又は8方向)を用いている。処理部22は、図6に示すように、ラプラシアンフィルタ処理によりX線透過画像PにおいてアイスクリームAのエッジEa及び棒SのエッジEsの抽出を行い、エッジEa,EsによりアイスクリームAと棒Sとを区別した画像P1を生成する。処理部22は、生成した画像P1を検査部26に出力する。
領域設定部24は、アイスクリームAにおいて棒Sが存在しているべき領域を設定する。領域設定部24は、画像生成部20から出力されたX線透過画像Pを受け取ると、このX線透過画像Pにおいてマスキング処理を行い、箱Bの部分にマスクをかける。領域設定部24は、マスクをかけたX線透過画像Pに2値化処理を実施し、アイスクリームAの部分のみを示す画像を生成する。2値化処理は、X線透過画像Pの輝度値が予め設定した閾値値以上の場合には「白」、閾値未満の場合には「黒」に設定する処理である。
領域設定部24は、2値化処理を実施してアイスクリームAの部分のみが示された画像において、収縮処理を実施する。収縮処理は、アイスクリームAの画像において画素を収縮させる処理である。領域設定部24は、収縮処理によってアイスクリームAの中心部付近を求め、図7に示すように、棒Sが存在しているべき領域Rを設定した画像P2を生成する。領域設定部24は、生成した画像P2を検査部26に出力する。
検査部26は、処理部22により区別された棒Sと、領域設定部24により設定された領域Rとに基づいて棒Sの状態の検査を行う。検査部26は、棒Sの状態として、棒Sの欠品、棒Sの折れ、アイスクリームAにおける棒Sの挿入位置、アイスクリームAに対する棒Sの挿入方向、アイスクリームAに挿入された棒Sの挿入長等を検査する。
検査部26は、処理部22から出力された画像P1及び領域設定部24から出力された画像P2を受け取ると、画像P1と画像P2との排他的論理和をとり、更にノイズ除去処理を行うことによって、図8に示すように、アイスクリームA内に位置する棒SのエッジEsを抽出した画像P3を生成する。すなわち、検査部26は、画像P1と画像P2とにおいて重複する部分を抽出して、アイスクリームA内に位置する棒SのエッジEsのみを示す画像P3を生成する。
検査部26は、生成した画像P3のノイズ処理を行う。図8に示すように、画像P3には、棒SのエッジEsの他に、エッジEsであるとして抽出されたノイズが存在する。検査部26は、画像P3にハフ変換を実施して、ノイズを除去する。ハフ変換は、特徴抽出法の一つであり、画像P3において直線の検出を行う。検査部26は、画像P3をハフ変換することにより、図9に示すように、領域R内においてアイスクリームAと棒Sとが区別される境界の直線部分を検出(直線部分以外を除去)し、棒Sの直線的なエッジEsのみを抽出した画像P4を生成する。
検査部26は、生成した画像P4のエッジEsをX線透過画像Pに重ねて、図10に示すように、X線透過画像PにおいてアイスクリームA内に位置する棒Sの部分を強調(膨張)するマークMをマーキングした画像P5を生成する。検査部26は、画像P5に基づいて、棒Sの状態の検査を行う。詳細には、検査部26は、マークMがマーキングされた棒S、すなわちアイスクリームA内に位置する棒Sの周囲長を求める。検査部26は、求めた棒Sの周囲長が閾値よりも大きい場合には、規格に準じた良品であると判定する。
一方、検査部26は、求めた棒Sの周囲長が閾値よりも小さい場合には、棒SがアイスクリームA内で折れている、アイスクリームAに対する棒Sの挿入方向がずれている、又は、棒SがアイスクリームAに所定長さ挿入されてない等といった不良品であると判定する。また、検査部26は、マークMがマーキングされていない、つまり領域Rに棒Sが存在していない場合には、棒Sの欠品又はアイスクリームAにおける棒Sの挿入位置が異なる等といった不良品であると判定する。検査部26は、検査結果をモニタ11に出力する。モニタ11は、検査部26から出力された検査結果を画面に表示する。
以上説明したように、本実施形態に係るX線検査装置1は、X線透過画像Pにおいて商品WのアイスクリームAと棒Sとを区別する処理を行う。これにより、X線検査装置1では、X線透過画像PにおいてアイスクリームAと棒Sとに濃淡に差が出ない場合であっても、棒Sを特定することができる。また、X線検査装置1では、アイスクリームAにおいて棒Sが存在しているべき領域Rを設定し、区別された棒Sと設定された領域Rとに基づいて棒Sの状態の検査を行う。そのため、X線検査装置1では、棒Sが存在すべき位置において棒Sを精度良く特定して、棒Sの状態の検査を行うことができる。したがって、X線検査装置1では、棒Sが挿入された商品Wにおいて、棒Sの状態の検査を行うことができる。
本実施形態では、処理部22は、X線透過画像PにおいてアイスクリームA及び棒SのエッジEa,Esの抽出を行い、エッジEa,EsによりアイスクリームAと棒Sとを区別する。このように、X線検査装置1では、アイスクリームA及び棒SのエッジEa,Esを抽出することにより、アイスクリームAと棒Sとの差をエッジEa,Esにより際立たせることができる。そのため、X線検査装置1では、アイスクリームAと棒Sとの区別を的確に行うことができ、その結果、棒Sの状態の検査を良好に行うことができる。
本実施形態では、棒Sは、この棒Sの長手方向から見て略長方形形状を呈し、長辺を有する一対の主面Sa,Sb、及び短辺を有する一対の側面Sc,Sdを有している。画像生成部20は、側面Sc,Sdに交差する方向、すなわち棒Sの長手方向以外でX線が透過する経路が最も長くなる方向から商品Wに照射されて透過したX線に基づいてX線透過画像Pを生成している。このように、棒Sが略長方形形状である場合には、側面Sc,Sdに交差する方向からX線を照射することにより、棒SにおけるX線の吸収量が多くなる。したがって、画像生成部20では、アイスクリームA及び棒Sが共に高密度である場合であっても、アイスクリームAと棒Sとの濃淡の差が表れたX線透過画像Pを生成できる。その結果、X線検査装置1では、アイスクリームAと棒Sとの濃淡の差を有するX線透過画像Pに基づいて棒Sの状態の検査を行うため、棒Sが挿入された商品Wの検査を良好に行うことができる。
本実施形態では、検査部26は、領域R内においてアイスクリームAと棒Sとが区別される境界の直線部分を抽出して棒Sを特定し、棒Sの状態の検査を行う。これにより、X線検査装置1では、アイスクリームAの領域R内に位置する棒Sを精度良く特定することができる。したがって、X線検査装置1では、棒Sが挿入された商品Wの検査をより良好に行うことができる。
本実施形態では、検査部26は、アイスクリームA内に位置する棒Sの周囲長を求めて、棒Sの状態の検査を行う。このように、X線検査装置1では、アイスクリームA内に位置する棒Sの周囲長を求めることにより、アイスクリームA内における棒Sの折れや挿入長さ等といった棒状物の状態を検査することが可能となる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、箱Bに収容されている複数の商品Wの検査を行う形態を一例に説明したが、商品Wは1つであってもよい。
上記実施形態では、処理部22において、エッジ抽出にラプラシアンフィルタ処理を用いた方法を一例に説明しているが、エッジの抽出には他の方法を用いてもよい。エッジの抽出方法は、商品Wの本体及び棒状物の特性に応じて適宜選択されればよい。
上記実施形態では、処理部22において、アイスクリームAと棒Sとを区別する処理としてエッジ抽出を一例に説明しているが、アイスクリームAと棒Sとを区別する処理としては、X線透過画像PにおいてアイスクリームAと棒Sとの濃淡を強調する画像強調を用いてもよい。要は、処理部22では、アイスクリームAと棒Sとを区別する何かしらの処理が実施されればよい。
上記実施形態では、検査部26がアイスクリームA内の棒Sの周囲長を求めて棒Sの状態を検査しているが、検査部26は、アイスクリームA内の棒Sの面積、アイスクリームA内の棒Sの長さ等により検査を行ってもよいし、予め設定された良品のパターンとのマッチングにより検査を行ってもよい。
上記実施形態では、商品WとしてアイスクリームAに棒Sが挿入されているものを一例に説明したが、商品Wは氷菓、フランクフルト、又はアメリカンドック等であってもよい。商品Wの本体としては、一体化されているものが好ましい。また、棒Sが木製である構成を一例に説明したが、棒Sは、竹、紙、金属、プラスチック等の材料から形成されていてもよい。棒Sの形状も特に限定されない。
1…X線検査装置、7…X線照射器(画像生成部)、9…X線ラインセンサ(画像生成部)、20…画像生成部、22…処理部、24…領域設定部、26…検査部、A…アイスクリーム(本体)、S…棒(棒状物)、W…商品(物品)。

Claims (8)

  1. 本体と当該本体に挿入された棒状物とを有する物品にX線を照射して、当該物品を透過した前記X線に基づいてX線透過画像を生成する画像生成部と、
    前記画像生成部により生成された前記X線透過画像において、前記物品の前記本体と前記棒状物とを区別する処理を行う処理部と、
    前記本体において前記棒状物が存在しているべき領域を設定する領域設定部と、
    前記処理部により区別された前記棒状物と、前記領域設定部により設定された前記領域とに基づいて前記棒状物の状態の検査を行う検査部と、を備える、X線検査装置。
  2. 前記処理部は、前記X線透過画像において前記本体及び前記棒状物のエッジの抽出を行い、前記エッジにより前記本体と前記棒状物とを区別する、請求項1記載のX線検査装置。
  3. 前記処理部は、前記X線透過画像において前記本体及び前記棒状物の濃淡を強調する処理を行い、前記濃淡により前記本体と前記棒状物とを区別する、請求項1記載のX線検査装置。
  4. 前記画像生成部は、前記棒状物の長手方向以外で当該棒状物を前記X線が透過する経路が最も長くなる方向から前記物品に対して前記X線を照射して、前記X線透過画像を生成する、請求項1〜3のいずれか一項記載のX線検査装置。
  5. 前記棒状物は、当該棒状物の前記長手方向から見て略長方形形状を呈し、長辺を有する一対の主面、及び短辺を有する一対の側面を有しており、
    前記画像生成部は、前記側面に交差する方向から前記物品に対して前記X線を照射して、前記X線透過画像を生成する、請求項4記載のX線検査装置。
  6. 前記検査部は、前記領域内において前記本体と前記棒状物とが区別される境界の直線部分を抽出して前記棒状物を特定し、前記棒状物の状態の検査を行う、請求項1〜5のいずれか一項記載のX線検査装置。
  7. 前記検査部は、前記本体内に位置する前記棒状物の周囲長を求めて、当該周囲長に基づいて前記棒状物の状態の検査を行う、請求項1〜6のいずれか一項記載のX線検査装置。
  8. 前記物品は、アイスクリームに前記棒状物が挿入されているものである、請求項1〜7のいずれか一項記載のX線検査装置。
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