JP6224396B2 - ワーク収納用容器およびこれを用いた光学素子収納用容器 - Google Patents

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Description

本発明は、ワーク収納用容器およびこれを用いた光学素子収納用容器に関する。
ワークを熱処理するときに、ワークを個別に収納するための容器として、耐熱性の高い鋼材やセラミックスで作製された容器を使用することが知られている。
例えば、特許文献1には、セラミックシートの積層体からなる基体の一方の主面側に複数のポケットを設けた熱処理用トレーが開示されている。
特開2005-213086号公報
しかしながら、特許文献1に記載の熱処理用トレーでは、ワークをポケットに収納し、熱処理をした場合に、ポケット内に収納したワークから発生したガスがポケット内に滞留し易く、熱処理後にはそのガスが、不純物となってワークの表面に付着するおそれがあった。
本発明は、上記課題を解決するために案出されたものであり、ワーク表面の付着物を抑制することができるワーク収納用容器およびこれを用いた光学素子収納用容器を提供することを目的とするものである。
本発明のワーク収納用容器は、ワークを収納するための凹部を有する板状体と、前記凹部を塞ぐための蓋体とを備え、前記板状体の最も外周側に位置する前記凹部と前記板状体
の外部とを繋ぐ貫通孔が、前記板状体が備える溝と前記蓋部とからなることを特徴とするものである。
本発明の光学素子収納用容器は上記構成のワーク収納用容器からなり、前記凹部に光学素子を収納されることを特徴とするものである。
本発明のワーク収納用容器によれば、ワークを収納するための凹部を有する板状体と、前記凹部を塞ぐための蓋体とを備え、前記板状体の最も外周側に位置する前記凹部と前記板状体の外部とを繋ぐ貫通孔が、前記板状体が備える溝と前記蓋部とからなることから、凹部内に滞留したガスを貫通孔から外部に排出することができ、ワーク表面における不純物の付着を抑制することができる。
また、本発明の光学素子収納用容器は、上記構成のワーク収納用容器からなり、前記凹部に光学素子が収納されることから、光学素子の表面における不純物の付着を抑制することができる。
本実施形態のワーク収納用容器の一例を示す、(a)はワーク収納用容器を構成する板状体の斜視図であり、(b)は板状体の一方の主面側の平面図であり、(c)は(a)のA−A’線の断面図である。 本実施形態のワーク収納用容器の第1の凹部の開口部の一例を示す、(a)〜(c)は一方の主面側からみた開口部の平面図であり、それぞれ円形状、四角形状および六角形状である。 本実施形態のワーク収納用容器の第1の凹部の底面の一例を示す、(a)〜(d)は一方の主面側からみた平面図であり、それぞれ円形状、四角形状、六角形状および十字形状である。 本実施形態のワーク収納用容器の他の一例を示す、(a)はワーク収納用容器を構成する板状体の斜視図であり、(b)は板状体の一方の主面側の平面図であり、(c)は(a)のB−B’線の断面図である。 本実施形態のワーク収納用容器のさらに他の一例を示す平面図である。 図6は、図5のC−C’線に示す本実施形態のワーク収納用容器の貫通孔の形成位置の一例を示す部分的な断面図である。 本実施形態のワーク収納用容器のさらに他の一例を示す凹部を含む周囲の部分的な断面図であり、板状体が積層体からなることを示している。 図5のC−C’線に示す本実施形態のワーク収納用容器の貫通孔の形成位置の一例を示す部分的な断面図であり、(a)〜(c)は第1の凹部の底面でワークが支持され貫通孔が第1の凹部の底面より下方にあり、(d)は貫通孔の位置は(a)と同一であるがワークの支持が第2の凹部の底面である。 (a)は本実施形態のワーク収納用容器の図8(b)に示す波線で囲んだD部または図8(d)に示す波線で囲んだE部を拡大した断面図であり、(b)は第1の凹部の底面または第2の凹部の底面を平面視した粒子レベルでみたときの模試図である。 本実施形態のワーク収納用容器の他の一例を示す斜視図である。 本実施形態の光学素子収納用容器の一例を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の流路部材の実施の形態の一例を、図1〜図3を用いて説明する。
図1は、本実施形態のワーク収納用容器の一例を示す、(a)はワーク収納用容器を構成する板状体の斜視図であり、(b)は板状体の一方の主面側の平面図であり、(c)は(a)のA−A’線の断面図である。
また、図2は、本実施形態のワーク収納用容器の第1の凹部の開口部の一例を示す、(a)〜(c)は一方の主面側からみた開口部の平面図であり、それぞれ円形状、四角形状および六角形状であり、図3は、本実施形態のワーク収納用容器の第1の凹部の底面の一例を示す、(a)〜(d)は一方の主面側からみた平面図であり、それぞれ円形状、四角形状、六角形状および十字形状である。
図1に示すワーク収納用容器1は、ワーク10を収納するための凹部3を有する板状体2を備え、板状体2の最も外周側に位置する凹部3と板状体2の外部とが貫通孔5にて繋がっていることが重要である。
本実施形態のワーク収納用容器1によれば、板状体2の一方の主面2a側にワーク10を収納するための凹部3を備え、板状体2の最も外周側に位置する凹部3と板状体2の外部とが貫通孔5によって繋がっていることから、たとえば、熱処理用の容器として用いてワーク10を熱処理したときに、ワーク10から発生したガスが、凹部3内から貫通孔5を介して外部に排出されることとなる。それにより熱処理の降温の段階で冷却されたガスが不純物となってワーク10に付着することを抑制できる。
また、貫通孔5を介して外部の熱をワーク収納用容器1に伝達することができる。それによりワーク収納用容器1内での温度バラツキを抑制でき、ワーク10の熱処理による寸法や強度等のバラツキを抑制することもできる。
また、本実施形態のワーク収納容器1においては、ワーク収納用容器1の凹部3が、断面視において、第1の凹部3aと、第1の凹部3aよりも幅の狭い第2の凹部3bとからなり、ワーク10を第1の凹部3aの底面3cで支持している例を示している。なお、凹部3の形状は、必ずしも第1の凹部3aと第2の凹部3bとを備えている必要はなく、例えば、凹部3の内側面がストレート状やまたはテーパ状であってもよい。さらには、ワーク10を第2の凹部3bに収納する形態としてもよい。
さらに、第1の凹部3aの開口部の平面形状は、図2(a)の円形状、(b)の四角形状、または(c)の六角形状などの方形状など、熱処理するワークが収容できる形状であれば良くこれに限定されるものでもない。
また、第1の凹部の底面3cおよび第2の凹部3bの開口部は、図3(a)の円形状、(b)の四角形状、(c)の六角形状、または(d)の十字形状など、熱処理するワークが収容できる形状であれば良くこれに限定されるものでもない。
さらにまた、貫通孔5の断面形状については、円形状、四角形状、三角形状など、ワーク収納用容器1の強度に問題がなく、外部へガスが排出できればこれに限定されるものでもない。
なお、図1においては、ワーク収納用容器1が凹部3を2行2列の計4つ有する例を示しているが、これに限られるものではなく、例えば凹部3が1つであってもよい。
図4は、本実施形態のワーク収納用容器の他の一例を示す、(a)はワーク収納用容器を構成する板状体の斜視図であり、(b)は板状体の一方の主面側の平面図であり、(c)は(a)のB−B’線の断面図である。
図4に示すワーク収納用容器11は、板状体2の一方の主面2a側に複数の凹部3を備えており、図4において上下方向に並列された凹部3同士が貫通孔5にて連通している。なお、以下の図において、外部と連通する貫通孔を有する凹部を3fとし、それ以外の凹部を3gとして示すものとする。また、本実施形態において、最も外周側に位置する凹部3の全てが外部と連通している必要はなく、凹部3同士が連通していれば、最も外周側に位置する凹部3のうち少なくとも1つが外部と連通する貫通孔を有していればよい。
このように、凹部3fおよび凹部3g同士が貫通孔5で連通して外部と連通しているときには、本実施形態のワーク収納用容器11にワークを収容して熱処理容器として用いる場合に、凹部3gで発生したガスを外周側に位置する凹部3fに設けられた貫通孔5を介して外部に排出することができる。それにより複数の凹部3を備えるワーク収容容器を熱処理の降温の段階で冷却されたガスが不純物となってワーク10に付着することを抑制できる。
また、凹部3fおよび凹部3g同士が貫通孔5によって外部まで連通していることから、貫通孔5を介して外部の熱をワーク収納用容器11に伝達することができる。それによりワーク収納用容器11内での温度バラツキを抑制でき、ワーク10の熱処理による寸法や強度等のバラツキを抑制することもできる。
ここまで、本実施形態のワーク収納用容器1、11では、貫通孔5は、複数の凹部3に対
して、一方向にのみ形成した構成で説明してきたが、例えば、貫通孔5を格子状に設けたものであってもよい。
図5は、本実施形態のワーク収納用容器のさらに他の一例を示す平面図であり、複数の凹部3に対して、貫通孔5を格子状に形成したワーク収納用容器12を示している。
このように格子状に貫通孔5を設けることによって、さらにワーク10を熱処理するときに発生するガスを外部に容易に排出することができる。それにより熱処理の降温の段階で冷却されたガスが不純物となってワーク10に付着することをさらに抑制できる。
また、貫通孔5を介して外部の熱をワーク収納用容器1内に効率よく伝達することができることから、ワーク収納用容器12内での温度バラツキを抑制でき、ワーク10の熱処理による寸法や強度等のバラツキをさらに抑制することもできる。
なお、貫通孔5を、一方方向または格子状に形成した場合について説明したが、ワーク10を熱処理するときに発生するガスを外部に排出することができるようなっていれば良く、ワークから発生するガスの種類、収納容器1、11、12の強度、焼成の雰囲気等に適宜合わせ貫通孔5の場所、本数、形状等を適宜設定すれば良い。
ところでこのような熱処理に用いられるワーク収納容器は、ワークを収納容器に入れやすくするために、予めワークと収納容器の凹部の内周面との間にはある程度のクリアランスが設けられている。そのため、凹部にワークは入れやすいものの、運搬や、各装置での移動時に凹部内でワークが動いてしまい、熱処理にムラが生じてしまうおそれや、凹部から飛び出してしまうおそれがあった。
図6は、図5のC−C’線に示す本実施形態のワーク収納用容器の貫通孔の形成位置の一例を示す部分的な断面図である。このワーク収納容器12においては、凹部3の内側面3hの底面側に凸部4が設けられている。なお、図6においては、ワーク10を第1の凹部3aの底面3cに載置する場合を示し、第1の凹部3aの底面3c側に凸部4が設けられている例を示している。
このような構成とすることで、一方の主面2a側では、ワーク10と第1の凹部3aとのクリアランスを広く設けることでワーク10を第1の凹部3aに入れやすくなる。また、底面3c側に凸部4を設けることでクリアランスが狭くなり、ワーク10が第1の凹部3a内で動くことを抑制できる。それにより、熱処理にムラが生じてしまうおそれや、ワーク10が凹部から飛び出すことを抑制することができる。あわせて、凸部4を設けることで、第1の凹部3aの表面積を広くでき、第1の凹部3aからの放射熱を増やすことができることから、ワーク10の熱処理時間を短縮することもできる。
なおこのような構成とするためにはワーク10の外形や厚みにもよるが、第1の凹部3aとワーク10とのクリアランスを、一方の主面2a側では0.3〜2.5mmとし、底面3c側の凸部4の場所では0.05mm〜1.0mm(凸部4の高さとしては0.02mm〜0.50mm)とな
るようにすればよい。
また、凸部4は、凸部4の頂点がワーク10の外周面における高さ(厚み)方向の範囲内に位置するように設けられていることが好ましく、この場合において、凹部3の内側面の周方向の全周に有していることが好ましいが、全周の長さの1/10以下の長さのものを複数設けた構成とすることもできる。ちなみに、凸部4の高さは均一であることが好ましく、この場合、ワーク10を第1の凹部3aの底面3cにおける中央付近に収納することができ、ワーク10の熱処理による寸法や強度等のバラツキをさらに抑制することもできる。
なおここでいう、凸部4の高さとは、一個の凹部3を3箇所でカットして、そのカットした各断面視において、内側面3hの凸部4以外の任意の場所を5点取りその平均の場所を基準としたときの、凸部4の一番高い場所との距離のことをいう。また、凸部4の高さが均一であるとは、凸部4の任意の場所を6点取った際の高さのバラツキが、凸部4の高さ寸法の40%の範囲内に入っていればよい。
なお、凸部の高さの測定は、収納容器の第1の凹部が入るように切断した切断面を公知の光学顕微鏡やマイクロスコープなどを用いて確認することができる。
ちなみに、上述の例においては、凸部4を第1の凹部3aに設けた場合の構成について説明したが、例えば第2の凹部3bにワーク10を収納する場合には、凸部4を第2の凹部3bに設ければよい。なお、本実施形態のワーク収納容器1,11においても同様である。
本実施形態のワーク収納用容器1,11,12の板状体2は、セラミックからなることが好ましくは、例えば、熱処理用の容器として用いれば、耐熱性に富み繰り返し熱処理に用いることができる。また、例えば、ワーク収納用容器1,11,12をワーク10の保存用や滅菌用の容器として用いる場合に、金属であれば腐蝕するようなガスや液体の雰囲気に曝しても耐食性の高いセラミックで形成されることで、腐蝕等の問題の発生を抑制できる。
なお、ここで、ワーク収納用容器1,11,12に用いるセラミックスとしては、アルミナ,窒化珪素,窒化アルミニウム,ムライト,炭化珪素,炭化硼素,コージェライト,ジルコニアおよびこれらの複合体などや、または炭化珪素の板状体2の少なくとも凹部3の表層に炭素成分がワーク10に付着しないようにアルミナやジルコニアなどを被着したものであってもよい。
さらに、板状体本体を耐熱鋼で作製し少なくとも凹部3の表層にアルミナなどのセラミックスを被着したものでもよい。
また、セラミックスからなる板状体2の作製は、セラミックグリーンシートにレーザやプレス成型により孔加工したものを複数積層し焼成する方法や、粉末プレス成型により凹部3を備えた成型体を作製したあとにドリル加工で貫通孔5を形成し焼成する方法や、焼成した板状体2にレーザ加工や切削加工、ブラスト加工またはドリル加工などの単一工程または複数の工程の組合せにより作製する方法がある。
図7は、本実施形態のワーク収納用容器のさらに他の一例を示す凹部を含む周囲の部分的な断面図であり、板状体が積層体からなる例を示している。
本実施形態のワーク収納用容器1,11,12の板状体2が、シート2dを複数積層した積層体からなるときには、複雑な凹部3の形状や貫通孔5の形状の配置であっても、容易に作製することができる。
例えば、積層体がセラミックからなるときは、未焼成のセラミックグリーンシートの成形体に、凹部3となる貫通孔をレーザや打ち抜きで、凸部4となる部分をレーザなどで形成し、また、貫通孔5となる溝を成形体にレーザや打ち抜きで成形し、これらのセラミックグリーンシートを積層し加圧後に所定の温度で焼成することにより所望の板状体2を作製することができる。
本実施形態のワーク収納用容器は、凹部が、板状体の一方の主面に開口する第1の凹部と、第1の凹部と繋がってかつ断面視において第1の凹部よりも幅の狭い第2の凹部とを
備えるとともに、貫通孔が第1の凹部または第2の凹部と連通していることが好ましい。
図1に示すワーク収納用容器1は、板状体2に複数の凹部3が備えられ、凹部3は、板状体2の第1の主面2a側に開口する第1の凹部3aと、第1の凹部3aと繋がってかつ断面視において第1の凹部3aよりも幅の狭い第2の凹部3bとを備えるとともに、貫通孔5が第1の凹部3aと連通している。
ここで、凹部3が、第1の凹部3aと、第1の凹部3aと繋がってかつ断面視において第1の凹部3aよりも幅の狭い第2の凹部3bとを有することで、第1の凹部3aの底面3cにワーク10を安定して支持することができる。それにより、ワーク10の下面側は直接第2の凹部3bの底面3dと接触することもなく、ワーク10の上面側と下面側の熱処理による寸法や強度等のバラツキが大きくなることも抑制できる。
なお、図1においては、貫通孔5が第1の凹部3aに連通している例を示しているが、貫通孔5が第2の凹部3bに連通していてもよい。
さらに、この場合において貫通孔5が第1の凹部3aまたは第2の凹部3bと連通していることにより、ワーク10を熱処理するときに発生するガスを外部に容易に排出することができる。それにより熱処理の降温の段階で冷却されたガスが不純物となってワーク10に付着することをさらに抑制できる。なお、貫通孔5の形成位置について以下に例示する。
図8は、図5(a)のC−C’線に示す本実施形態のワーク収納用容器の貫通孔の形成位置の一例を示す部分的な断面図であり、(a)〜(c)は第1の凹部の底面でワークが支持され貫通孔が第1の凹部の底面より下方にあり、(d)は貫通孔の位置は(a)と同一であるがワークの支持が第2の凹部の底面である例を示している。
図1に示すワーク収納用容器1は、第1の凹部3aの底面3cより開口部に近い位置に貫通孔5が設けられているのに対し、図8(a)〜(d)においては、貫通孔5が、第1の凹部3aの底面3cより第2の凹部3bの底面3d側に設けられている。
そして、図8(a)〜(c)においては、ワーク10は第1の凹部3aの底面3cで支持されており、板状体2の外部と繋がる貫通孔5を、凹部3bと連通するように設けていることから、ワーク10の下面側のワークを熱処理した時に発生する時のガスの質量が大きい場合に、ガスをより効率よく外部へ排出することができ、凹部3bの底面3d側に滞留することを抑制できる。それにより熱処理の降温の段階で冷却されたガスが不純物となってワーク10に付着することをさらに抑制できる。
特に、ワーク10から発生するガスのうち、ワーク10に付着するようなガスは質量が大きい場合が多く、質量の大きいガスは凹部3の底面3d側に溜まりやすいため、貫通孔5は凹部3bのうち、ワーク10の支持位置より底面3d側に連通していることがより好ましい。
一方、ワーク10から発生するガスの質量が小さい場合には、図1に示したように貫通孔5を第1の凹部3aに連通するように設けることが好ましく、特にはワーク10の支持位置よりも開口部側に設けることが好ましい。
なお、図5に示す、本実施形態のワーク収納用容器12のように、複数の凹部3に対して、格子状の貫通孔5があるときには、縦方向、横方向の貫通孔5の位置は同一でもよいが、図1(c)に示すワーク10より開口部側となる第1の凹部3aに一方向の貫通孔5が形成され、他方の貫通孔5は図7(a)〜(c)に示すワーク10より底面3d側となる第2
の凹部3bに形成することがより好ましい。それにより、熱処理時にワーク10から発生するガスの排出もスムーズにでき、ワーク10の上面、下面の熱処理がより均一にできる。
本実施形態のワーク収納用容器は、板状体がセラミックからなるとともに、第1の凹部および第2の凹部の少なくとも一方の底面が焼き肌面とされていることが好ましい。
図9(a)は本実施形態のワーク収納用容器の図8(b)に示す波線で囲んだD部または図8(d)に示す波線で囲んだE部を拡大した断面図であり、(b)は第1の凹部3aの底面または第2の凹部3bの底面を平面視した粒子レベルでみたときの模試図である。
本実施形態のワーク収納用容器1,11,12は、板状体2がセラミックからなるとともに、第1の凹部3aおよび第2の凹部3bのそれぞれの底面3c,3dの少なくとも一方が焼き肌面であるときには、図9(b)に示すように、ワーク10を支持する底面3c,3dの表面を粒子レベルでみたとき、セラミック粒子8がランダムに突出し、ワーク10は点接触で支持されることとなる。
それにより、ワーク10が第1の凹部3aの底面3cで支持されているときは、底面3cの表面の突出したセラミック粒子8間の谷間がマイクロ流路9aとなって機能し、ワーク10を熱処理した時に発生するガスが、凹部3に収納されたワーク10の上面側の空間と下面側の空間とに流通し、貫通孔5を介してより効率よく外部に排出することができる。
また、図8(d)に示すように、ワーク10が第2の凹部3bの底面3dで支持されているときには、ワーク10を支持する底面3dとの間にもマイクロ流路9aが存在するから、ワーク10を熱処理した場合に、ワーク10の第2の凹部3b側に発生するガスをこのマイクロ流路9aを利用して逃がすことができ、貫通孔5を介してより効率よく外部に排出することができる。
図10は、本実施形態のワーク収納用容器の他の一例を示す斜視図であり、ワーク10を収納するための凹部3を備えた板状体2の一方の主面2a側に凹部3を塞ぐための蓋体22を備えていることから、本実施形態のワーク収納用容器13を、例えば、ワーク10の熱処理用の容器として用いれば、ワーク10に熱処理雰囲気中に存在する粉塵などが直接ワーク10に付着することを抑制できるとともに、熱処理時に発生したガスは貫通孔5によって外部に排出することがきるので、熱処理の降温の段階で冷却されたガスが不純物となってワーク10に付着することをさら抑制することができる。
なお、ここまでは、貫通孔5については、本実施形態のワーク収納用容器1,11,12に
おいては、板状体2の最も外周側に位置する凹部3と板状体2の外部とが貫通するものについて説明してきたが、板状体2の一方の主面2aに、凹部3と板状体2の外部とが繋がる溝を設けて、板状体2の一方の主面2a側に凹部3を塞ぐための蓋体22を備えることによって溝が貫通孔5の役目となるように構成されてもよい。
図11は、本実施形態の光学素子収納用容器の一例を示す断面図である。
図11に示すように、本実施形態の光学素子収納用容器21は、本実施形態のワーク収納用容器13を用いてなるもので、凹部3に光学素子23が収納されることから、たとえば、本実施形態の光学素子収納用容器21を光学素子23の熱処理用の容器として用いたときには、光学素子22に熱処理雰囲気中の塵芥が直接付着することも抑制でき、光学素子23から発生するガスが光学素子22の表面に付着することも抑制できるとともに、光学素子23の均一な熱処理をおこなうことができる。
この光学素子23が、ガラスレンズであるときには、屈折率調整を目的とする熱処理や、樹脂コーティング後の熱処理などの容器としても有用である。
1、11、12、13:ワーク収納用容器
2:板状体
2a:一方の主面、2b:反対側の主面、2c:側端面、2d:シート
3:凹部
3a:第1の凹部、3b:第2の凹部、3c:第1の凹部の底面、3d:第2の凹部の底面、3f:外周側に位置する凹部、3g:外周側に位置する凹部以外の凹部、3h:内側面
4:凸部
5:貫通孔
8:セラミック粒子
9a:マイクロ流路
10:ワーク
21:光学素子収納用容器
22:蓋体
23:光学素子

Claims (8)

  1. ワークを収納するための凹部を有する板状体と、前記凹部を塞ぐための蓋体とを備え、前記板状体の最も外周側に位置する前記凹部と前記板状体の外部とを繋ぐ貫通孔が、前記板状体が備える溝と前記蓋部とからなることを特徴とするワーク収納用容器。
  2. 前記凹部を複数備えるとともに該凹部同士が貫通孔にて連通していることを特徴とする請求項1に記載のワーク収納用容器。
  3. 前記凹部の内側面の底面側に、凸部が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のワーク収納用容器。
  4. 前記板状体がセラミックからなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれかに記載のワーク収納用容器。
  5. 前記板状体が積層体からなることを特徴とする請求項4に記載のワーク収納用容器。
  6. 前記凹部が、前記板状体の一方の主面に開口する第1の凹部と、該第1の凹部と繋がってかつ断面視において前記第1の凹部よりも幅の狭い第2の凹部とを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項5のうちいずれかに記載のワーク収納用容器。
  7. 前記第1の凹部および前記第2の凹部の少なくとも一方の底面が焼き肌面とされていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のワーク収納用容器。
  8. 請求項に記載のワーク収納用容器からなり、前記凹部に光学素子が収納されることを特徴とする光学素子収納用容器。
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