JP6222518B2 - R−t−b系焼結磁石の製造方法 - Google Patents
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Description
まず、酸素含有量4000質量ppm以下のR−T−B系合金粉末を準備する。酸素含有量4000質量ppm以下のR−T−B系合金粉末(Rは希土類元素(イットリウム(Y)を含む)の少なくとも1種でネオジム(Nd)を必ず含み、Tは鉄(Fe)または鉄とコバルト(Co)、Bはホウ素を意味する)は、公知のR−T−B系合金粉末の組成、製造方法によって製造されたR−T−B系合金粉末を用いることができる。R−T−B系合金粉末は、所定の組成となるように一種類の合金粉末を用いる場合や、組成の異なる二種類の合金粉末(第一合金粉末と第二合金粉末)を準備してそれらを混合することで所定の組成にする場合などがある。例えば、一種類の合金粉末を用いる場合、R:10原子%〜30原子%、B0.5原子%〜28原子%、残部:Fe、および不可避的不純物を含有するR−T−B系合金の溶湯を作成する。このR−T−B系合金の溶湯をストリップキャスト法によって、102〜104℃/秒の冷却速度で厚さ0.03mm〜10mmの薄板状に急冷凝固を行い、さらに水素粉砕法によって粗粉砕して粒度が数百μm程度の粗粉砕粉末を作製する。そして前記粗粉砕粉末をジェットミルにより平均粒径が3〜7μm程度に微粉砕して、R−T−B系合金粉末を準備する。なお、「平均粒径」とは、体積中位径(メジアン径)を指す。酸素含有量が4000質量ppm以下のR−T−B系合金粉末を準備するためには、上述の微粉砕は、不活性ガス(例えばN2、ArやHeなど)を用いたジェットミルによって行うことが好ましい。この不活性ガス中の酸素濃度は、2000質量ppm以下に管理することが好ましい。
得られた成形体に油剤を噴霧する。成形体への噴霧は、成形体の表面全体に油剤が噴霧されるように、成形体の形状、寸法や一回に噴霧する成形体の個数に応じて、噴霧器の設置場所、設置個数を任意で決めて噴霧を行う。なお、本発明において「成形体の表面全体」とは、成形体を構成する全ての面であり、例えばブロック形状では6面、円柱形状では外周面と2つの端面である。そのため、通常、噴霧を行う時は、成形体が載置されている面以外の成形体の表面(ブロック形状なら5面、円柱形状なら外周面と一つの端面)に噴霧を行った後、成形体を反転させるなどして成形体が載置されている面を噴霧することで、成形体の表面全体に油剤を噴霧する。さらに「噴霧する」とは、油剤を霧状にして吹付けることをいい、所定の圧力、噴霧量、噴霧時間で噴霧することができる公知の噴霧器を用いて行うことができる。
好ましくは、成形体を油剤が含浸された板状部材に載置して、前記板状部材に接した面以外の成形体の表面に油剤を噴霧する。
本発明における好ましい噴霧形態を図1に示す。図1に示すように、油剤が含浸された板状部材2に成形体1を載置して板状部材2に接した面以外の成形体1の表面に対し、噴霧器3を二か所配置して油剤4を噴霧する。これにより、一回の噴霧で成形体の表面を油剤で覆うことができる。板状部材2に油剤が含浸されていない場合、板状部材2に接している成形体1の面(以下、「接触面」と記載する場合がある)には油剤が付着しないため、上述したように、接触面以外の成形体の表面を噴霧した後、もう一回、成形体1を反転させるなどして接触面を噴霧する。よって、成形体1を反転させる工程が必要になるうえ、反転させる際に欠けの発生を招く恐れがある。そのため、噴霧工程の工数削減(2回から1回に)や成形体を反転させるときの欠けの発生を防止するには、板状部材2は油剤を含浸する部材で構成することが好ましく、例えばフェルトやスポンジ等により構成することで油剤を含浸させることができる。
成形体を焼結する工程は、公知のR−T−B系焼結磁石の製造方法と同様の方法を用いることができる。例えば、250℃で1.5時間の脱油工程を行い成形体から油剤を除去し、1040℃で6時間の処理を行う。本発明は、成形体の表面全体および焼結板等に多量の油剤がつかないため、脱油工程の処理時間を短縮させることができる。なお、焼結時の雰囲気による酸化を防止するために、雰囲気ガスは、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスにより置換しておくことが好ましい。
Nd22.3%、Pr6.2%、Dy4.0%、B1.0%、Co0.9%、Cu0.1%、Al0.2%、Ga0.1%残部Fe(単位は質量%)の組成を有する合金の溶湯を高周波溶解炉によって溶解し、ストリップキャスト法によって厚さ0.2mm〜0.4mmのフレーク状の原料合金を得た。得られたフレーク状の原料合金を水素加圧雰囲気で水素脆化させた後、550℃まで真空中で加熱、冷却する脱水素処理を施し、粗粉砕粉を得た。得られた前記粗粉砕粉末を粉砕室内の酸素濃度が50ppm以下となるように管理されたジェットミルによって微粉砕粉を行い、平均粒径が4.0μmの粉末を作製した。得られた微粉砕粉の含有酸素濃度は約1000ppmであった。なお、「平均粒径」とは、体積中位径(メジアン径)を指す。
図6に示すように成形体10が覆われた容器14内にて、噴霧器13を4個から2個に変更して噴霧を行ったこと以外は、実施例1の試料No.8と同様の条件でR−T−B系焼結磁石を作製した。なお、磁気特性も同様に測定し、Br=1.35T、HcJ=1750kA/mであり、実施例1の試料No.8と同等であった。そして、実施例1と同じ条件で、成形体の温度、120個成形体を作製し焼結板上に載置したときに発生する欠けの数、油剤を除去するための脱油工程にかかった処理時間をそれぞれ測定した。結果を表2に示す。
表3に示す第一合金粉末と第二合金粉末の組成になるように各原料を配合し、それぞれを溶解し、ストリップキャスト法によって厚さ0.2mm〜0.4mmのフレーク状の原料合金を得た。得られたフレーク状の原料合金に水素加圧雰囲気で水素脆化させた後、550℃まで真空中で加熱、冷却する脱水素処理を施し、粗粉砕粉を得た。得られた第一合金粉末の粗粉砕粉末と第二合金粉末の粗粉砕粉末を表3の試料No.18〜21は、9:1、表3の試料No.22は、8:2の質量比でV型混合機に投入して混合し、混合粉末を得た。前記混合粉末を粉砕室内の酸素濃度が1000質量ppm以下となるようにしてジェットミルによって微粉砕粉を行い、平均粒径が3.0μmの粉末を作製した。得られた微粉砕粉の含有酸素濃度は約3000質量ppmであった。なお、「平均粒径」とは、質量中位径(メジアン径)を指すものする。
Claims (3)
- 酸素含有量4000質量ppm以下のR−T−B系焼結磁石用合金粉末(Rは希土類元素(イットリウム(Y)を含む)の少なくとも1種でネオジム(Nd)を必ず含み、Tは鉄(Fe)または鉄とコバルト(Co)、Bはホウ素を意味する)を圧縮成形し、それによって成形体を作製する成形工程と、
前記成形体の表面全体に油剤を圧力0.2MPa以上0.4MPa以下、噴霧量1L/hr以上2L/hr以下、噴霧時間3秒以上6秒以下で噴霧する噴霧工程と、
前記噴霧工程後の成形体を焼結する焼結工程と、
を含むR−T−B系焼結磁石の製造方法。 - 酸素含有量4000質量ppm以下のR−T−B系焼結磁石用合金粉末(Rは希土類元素(イットリウム(Y)を含む)の少なくとも1種でネオジム(Nd)を必ず含み、Tは鉄(Fe)または鉄とコバルト(Co)、Bはホウ素を意味する)を圧縮成形し、それによって成形体を作製する成形工程と、
前記成形体を油剤が含浸された板状部材に載置して、前記板状部材に接した面以外の成形体の表面に油剤を圧力0.2MPa以上0.4MPa以下、噴霧量1L/hr以上2L/hr以下、噴霧時間3秒以上6秒以下で噴霧する噴霧工程と、
前記噴霧工程後の成形体を焼結する焼結工程と、
を含むR−T−B系焼結磁石の製造方法。 - 前記噴霧工程は、容器にて成形体を覆い、前記容器内にて噴霧を行うことを特徴とする、請求項1または2に記載のR−T−B系焼結磁石の製造方法。
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