JP5967010B2 - 希土類焼結磁石の製造方法 - Google Patents
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Description
〔1〕 希土類磁石用合金粉末を金型と下パンチで形成されるキャビティーに充填後、磁場中で一軸加圧により成形し、その後に熱処理して希土類焼結磁石を製造する方法において、磁場中で金型成形する際に、融点が15℃以下、かつ20℃における蒸気圧が1kPa以下のアルコール90〜99.5質量%と炭素数10〜24で融点が30℃以上の脂肪酸0.5〜10質量%とからなる液状の金型潤滑剤を平均粒子径1〜50μmの粒子として金型に噴霧した後、上記キャビティーに上記希土類磁石用合金粉末を充填し、磁場中成形することで成形体を得て、その後に熱処理することを特徴とする希土類焼結磁石の製造方法。
〔2〕 上記金型潤滑剤をキャビティー内に噴霧量1×10-4〜1×10-2kg/m2で噴霧することを特徴とする〔1〕に記載の希土類焼結磁石の製造方法。
〔3〕 上記金型潤滑剤は、20℃における動粘度が2×10-6〜1×10-5m2/sであることを特徴とする〔1〕又は〔2〕に記載の希土類焼結磁石の製造方法。
本発明に係る希土類焼結磁石の製造方法は、希土類磁石用合金粉末を金型と下パンチで形成されるキャビティーに充填後、磁場中で一軸加圧により成形し、その後に熱処理して希土類焼結磁石を製造する方法において、磁場中で金型成形する際に、融点が15℃以下、かつ20℃における蒸気圧が1kPa以下のアルコール90〜99.5質量%と炭素数10〜24で融点が30℃以上の脂肪酸0.5〜10質量%とからなる液状の金型潤滑剤を平均粒子径1〜50μmの粒子として金型に噴霧した後、上記キャビティーに上記希土類磁石用合金粉末を充填し、磁場中成形することで成形体を得て、その後に熱処理することを特徴とする。
なお、粉砕した希土類合金微粉末の平均粒子径(平均微粉粒径)は、例えば、レーザー光回折法による重量平均値(又はメジアン径)として求めることができる。
なお、金属潤滑剤の粒子の平均粒子径は、例えば、レーザー光回折法による重量平均値(又はメジアン径)として求めることができる。
なお、動粘度は20℃においてオストワルド粘度計を用いて測定した値である。
上記条件にて得られた成形体を、熱処理炉により高真空中又はアルゴンなどの非酸化性雰囲気ガス中、1,000〜1,200℃で1〜10時間の焼結を行い、続いて、真空中又はアルゴンなどの非酸化性雰囲気ガス中で、焼結温度よりも低い温度で、好ましくは400〜700℃の温度で熱処理を施して希土類磁石を得る。
Nd:29.0質量%、Dy:2.0質量%、Co:1.0質量%、B:1.0質量%、Al:0.2質量%、Cu:0.2質量%、Fe:残部の組成であるNd系磁石合金を、水素化による粗粉砕、ジェットミルによる微粉砕を行い、平均微粉粒径3.0μmの微粉末を作製し、磁場中成形にて成形体を得た。詳しくは、この金型の形状が20×40mm、キャビティー深さ50mmであり、表1に示す条件で金型潤滑剤を金型に噴霧した後に、上記希土類合金の微粉末を充填し、成形圧力100MPaで磁場中成形にて成形体を得た。
なお、実施例1で使用したヘキサノールは、1−ヘキサノール(融点−44.6℃、20℃における蒸気圧0.12kPa)である。ここで、この金属潤滑剤噴霧から磁場中成形までの工程を300回繰り返して行い(成形ショット数300)、成形ショット数と得られた成形体の密度の関係を調査した。その結果を図1に示す。
なお、実施例1で使用した金型潤滑剤の20℃における動粘度は5×10-6m2/sであった。
Nd:29.0質量%、Dy:2.0質量%、Co:1.0質量%、B:1.0質量%、Al:0.2質量%、Cu:0.2質量%、Fe:残部の組成であるNd系磁石合金を、水素化により粗粉砕、ジェットミルにより微粉砕を行い、平均微粉粒径3.0μmの微粉末を作製し、磁場中成形にて成形体を得た。詳しくは、この金型の形状が20×20mm、キャビティー深さ40mmであり、表2に示す条件で金型潤滑剤を金型に噴霧した後に、上記希土類合金の微粉末を充填し、成形圧力100MPaの磁場中成形及び表2に示す抜き圧にて成形体を得た。なお、使用したペンタノールは、1−ペンタノール(融点−79℃、20℃における蒸気圧0.6kPa)である。
得られた成形体は、熱処理炉にて真空中、1,070℃、3時間で焼結した後、真空中で500℃、3時間の低温熱処理を行い、焼結磁石を作製した。表3に作製した焼結磁石の磁気特性を示す。
なお、本実施例で使用した金型潤滑剤の20℃における動粘度は4×10-6m2/sであった。
表3における焼結体炭素量1は、焼結体側面から約1mm内部までの領域の炭素量を、炭素量2は焼結体中央部分の炭素量を示している。表3に示すように実施例2、3及び比較例2は磁気特性に差がなく良好であるが、比較例3は保磁力、角形が劣っている。これは、比較例3の焼結体の炭素量が全体的に多く、特に炭素量1が多いことから、金型潤滑剤起因で焼結体中に残存した炭素量の影響と考えられる。
以上のように、表2、3から、実施例2、3は成形性、磁気特性ともに良好であるが、比較例2においては、金型潤滑不足による成形の不具合が生じ、比較例3においては金型潤滑剤過多による磁気特性の劣化が生じていることが分かる。
Claims (3)
- 希土類磁石用合金粉末を金型と下パンチで形成されるキャビティーに充填後、磁場中で一軸加圧により成形し、その後に熱処理して希土類焼結磁石を製造する方法において、磁場中で金型成形する際に、融点が15℃以下、かつ20℃における蒸気圧が1kPa以下のアルコール90〜99.5質量%と炭素数10〜24で融点が30℃以上の脂肪酸0.5〜10質量%とからなる液状の金型潤滑剤を平均粒子径1〜50μmの粒子として金型に噴霧した後、上記キャビティーに上記希土類磁石用合金粉末を充填し、磁場中成形することで成形体を得て、その後に熱処理することを特徴とする希土類焼結磁石の製造方法。
- 上記金型潤滑剤をキャビティー内に噴霧量1×10-4〜1×10-2kg/m2で噴霧することを特徴とする請求項1に記載の希土類焼結磁石の製造方法。
- 上記金型潤滑剤は、20℃における動粘度が2×10-6〜1×10-5m2/sであることを特徴とする請求項1又は2に記載の希土類焼結磁石の製造方法。
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