JP6220749B2 - イオンガン及びイオンミリング装置、イオンミリング方法 - Google Patents

イオンガン及びイオンミリング装置、イオンミリング方法 Download PDF

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Description

本発明は、試料を作製するためのイオンガンおよびそれを有するイオンミリング装置、イオンミリング方法に関する。
イオンミリング法は、加速したイオンを試料へ衝突させて、イオンが原子や分子をはじき飛ばすスパッタ現象を利用して、試料を削る加工法である。また加工される試料は、上面にイオンビームの遮蔽板となるマスクを載せ、マスク端面からの突出部分がスパッタされることで平滑な断面が加工できる。この方法は、金属、ガラス、セラミック、電子部品、複合材料などを対象に用いられる。
例えば電子部品においては、内部構造や断面形状、膜厚評価、結晶状態、故障や異物断面の解析といった用途に用いられる。また、走査型電子顕微鏡をはじめとした各種測定装置による形態像、試料組成像、チャネリング像の取得やX線分析、結晶方位解析など取得するための断面試料作成方法として利用されている。
前記のようなイオンミリング装置においては、イオンガンとして単純な構成で小型なペニング放電方式のイオンガンが用いられているものがある。ペニング放電方式のイオンガンの基本構造は、イオンガン内部にガスを供給するガス供給機構と、イオンガン内部に配置され正電圧が印加されるアノードと、アノードとの間に電位差を発生させるカソードと、永久磁石とを備える。そして、ペニング型イオンガンは、イオンビームのエネルギーが大きいことに起因する高いミリング速度が得られることが特長である。例えば、特許文献1には高いミリング速度を維持するためにイオンガンから放出されるイオンビームの電流値を常に最大値に保つ方式が開示されている。
特開2007−48588号広報
近年のイオンミリング装置の進歩に伴い、市場が大きく広がってきている。このため適用分野によっては従来よりもさらに高いミリング速度が得られるイオンガンの開発が望まれている。一例として、半導体分野で注目されているシリコン貫通電極(TSV:Through Silicon Via)を使った3次元実装の解析などが挙げられる。このように、積層された厚い試料を加工するために、従来のミリング速度の目安となる毎時300μm程度では加工に大きな時間を有し、装置の稼働率を低下させるという課題がある。
一方、特許文献1に記載されているように、従来の方式ではミリング速度を高めるにはイオンガンから放出されるイオンビームの電流値を常に大きく保つ必要があると考えられてきた。そのために、高いプラズマ密度が不可欠であり、高磁束密度の磁場を形成することで電子軌道を長く取ることが重要と考えられてきた。
しかしながら本願発明者は前記目的を達成するために実験を繰り返し行い、以下の知見を得た。
ペニング放電方式のイオンガンにおいてイオンガンから放出されるイオンの量を多くするためには、イオンガンの構成において、特定の磁束密度を有する永久磁石を用い、イオンビームのプロファイルが理想的に形成され、加速電極出口孔の周辺部分に衝突することなくイオンガンから放出されうる範囲内にイオン化室の領域を制御することが重要であることを見出した。
これは、過剰な磁場や過剰なイオン化室領域によるイオンガンにおいては、放出されるイオンが加速電極出口孔の周辺部分に衝突することによりイオンガンから放出されるイオンの量が減少することに起因すると考える。これにより、特許文献1のような、イオンビームの電流量を常に大きく保つ発明よりもイオンガンから放出されるイオンの量を飛躍的に多くすることができる。
上記のように、本願発明者の独自の知見を用いた発明は、これまでなされてこなかった。そこで本発明は、このような実験結果及び実験結果から得られた発明者独自の知見に基づき、従来よりも著しく大きいミリング速度を得ることが可能なペニング放電方式のイオンガンおよびそれを有するイオンミリング装置、イオンミリング方法を提案する。本発明により、市場とともに広がった新たな課題を解決することができるようになった。
具体的な一態様として、本発明のイオンミリング装置は、外部から供給されたガスに電子を衝突させイオンを生成するイオン生成部と、前記イオン生成部から放出される前記イオンを加速させる電極に5kV以上の電圧が印加された加速電極と、を有し、前記加速されたイオンを試料に照射し加工するイオンミリング装置において、前記イオン生成部は、前記電子が放出されるカソードと、前記イオン生成部の内部に設けられ、かつ内径が5.2mm以下のアノードと、最大エネルギー積が110kJ/mから191kJ/mの範囲である磁石によって前記イオン生成部の内部に磁場を発生させる磁場発生部と、を有することを特徴とする。
また、他の具体的な一態様として、本発明のイオン源は、外部から供給されたガスに電子を衝突させイオンを生成するイオン生成部と、前記イオン生成部から放出される前記イオンを加速させる電極に5kV 以上の電圧が印加された加速電極と、を有し、前記加速されたイオンを試料に照射し加工するイオンミリング装置に用いられるイオン源において、前記イオン源は、前記電子が放出されるカソードと、前記イオン生成部の内部に設けられ、かつ内径が5.2mm以下のアノードと、最大エネルギー積が110kJ/mから191kJ/mの範囲である磁石によって前記イオン生成部の内部に磁場を発生させる磁場発生部と、を有することを特徴とする。
また、他の具体的な一態様として、本発明のイオンミリング装置は、外部から供給されたガスに電子を衝突させイオンを生成するイオン生成部と、前記イオン生成部から放出される前記イオンを加速させる電極に5kV 以上の電圧が印加された加速電極と、を有し、前記加速されたイオンを試料に照射し加工するイオンミリング装置において、前記イオン生成部は、前記電子が放出されるカソードと、前記イオン生成部の内部に設けられ、かつ内径が5.2mm以下のアノードと、前記イオン生成部の中心軸上に140mTから160mTの範囲で磁場を発生させる磁場発生部と、を有することを特徴とする。
また、他の具体的な一態様として、本発明のイオンミリング方法は、カソードから電子が放出される放出ステップと、内径が5.2mm以下のアノードの内側にて外部から供給されたガスに前記電子を衝突させイオンを生成するイオン生成ステップと、最大エネルギー積が110kJ/mから191kJ/mまでの範囲である磁石により発生させた磁場に前記イオンを作用させる磁場発生ステップと、前記イオンへ5kV以上の電圧を印加し加速させる加速ステップと、前記加速されたイオンを試料に照射し加工する加工ステップと、を有することを特徴とする。
発明者の知見から得られた独自の構成を用いることで、本発明においては、イオンガンから放出されるイオンの量を飛躍的に多くすることが可能となる。これにより、従来よりも著しく大きいミリング速度を得ることが可能となる。
本発明のイオンミリング加工装置の構成を示す説明図である。 本発明のイオンガンと関連する周辺部の構成を示す断面図の一例である。 本発明のイオンガン内部の軸上強度の比較を示す図の一例である。 本発明の効果を説明するミリング速度とイオンガンの軸上磁束密度の関係を示す図である。アノード内径がそれぞれ、(a)8mm、(b)6mm、(c)5mm、(d)4mm、のときを示す。 本発明の効果を説明するミリング速度と永久磁石の最大エネルギー積の関係を示す図である。アノード内径がそれぞれ、(a)8mm、(b)6mm、(c)5mm、(d)4mm、のときを示す。 本発明の効果を説明するミリング速度と永久磁石の残留磁束密度の関係を示す図である。アノード内径がそれぞれ、(a)8mm、(b)6mm、(c)5mm、(d)4mm、のときを示す。 本発明の効果を説明するミリング速度と永久磁石の保持力の関係を示す図である。アノード内径がそれぞれ、(a)8mm、(b)6mm、(c)5mm、(d)4mm、のときを示す。 本発明のビームプロファイルを示す図の一例である。 本発明のビームプロファイルを示す図の他の一例である。 本発明のイオンガン内部の軸上強度の比較を示す図の他の一例である。 本発明のビームプロファイルを示す図の他の一例である。 本発明の効果を説明するミリング速度と磁場強度の関係を示す図の一例である。 本発明のマスクからの試料突き出し量とミリングレートの関係を示す図の一例である。 本発明のイオンガンと関連する周辺部の構成を示す断面図の他の一例である。 本発明のイオンガンと関連する周辺部の構成を示す断面図の他の一例である。
本発明は、電子顕微鏡で観察される試料を作製するためのイオンガンを持つイオンミリング装置に係り、従来よりも著しく大きいミリング速度を得ることが可能なペニング放電方式、もしくはそれに準ずる形状のイオンガンおよびそれを有するイオンミリング装置、イオンミリング方法に関する。
このため、ペニング放電方式のイオンガンの構成として、本願発明者の知見を踏まえ、特定の磁場強度を有する永久磁石において、イオンガンから放出されるイオンの量を飛躍的に多くすることが可能となるよう、特定のイオン化室領域にてイオンを生成するように制御する。これにより、従来よりも著しく大きいミリング速度を得ることが可能である。
さらに、本発明のイオンガンの各構成において、イオンビーム電流が安定化する以外にも、従来と比較してメリットが生じる。これは、過剰な磁場や過剰なイオン化室領域により放出されるイオンが加速電極出口孔の周辺部分に衝突することを回避できることに起因する。例を挙げると、加速電極に付着するリポジションや加速電極出口孔の変形、リデポジションによる汚染などの悪影響を低減するメリットがある。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明のイオンミリング加工装置の構成を示す説明図である。いわゆるペニング放電方式、もしくはそれに準ずる形状のイオンガン1は、その内部にイオンを発生するために必要な構成要素が配置され、イオンビーム2を試料6に照射するための照射系を形成する。
次に、ガス源41はガス供給機構40を介してイオンガン1に接続され、ガス供給機構40により制御されたガス流量がイオンガン1のイオン化室内に供給される。イオンビーム2の照射とそのイオンビーム電流は、イオンガン制御部3によって制御される。イオンビーム2のイオンビーム電流は、電流測定部50によって測定される。電流測定子52はイオンビームのシャッタの役割も兼ねており、電流測定子駆動部51により稼動する機構を有する。
真空チャンバー4は、真空排気系5によって大気圧または真空に制御される。試料6は試料台7の上に保持され、試料台7は試料ステージ8によって保持されている。試料ステージ8は、真空チャンバー4が大気開放したときに真空チャンバー4の外へ引き出すことができ、また試料6をイオンビーム2の光軸に対して任意の角度に傾斜させることができるための機構要素をすべて含んでいる。試料ステージ駆動部9は、試料ステージ8を左右へスイングすることができ、その速度を制御することができる。
図2は、本発明のイオンガンと関連する周辺部の構成を示す断面図の一例である。カソード11は例えば純鉄など導電性のある磁性材料により円盤状に形成されており、イオン化室18に不活性ガスを導入するための孔が設けられている。ここでは不活性ガスの代表例としてアルゴンガスを例示したが、本発明は他の不活性ガスにも適用できる。
次に、永久磁石14は磁場発生部として作用させる。例えば最大エネルギー積が127kJ/m3から143kJ/mの範囲であることを特徴とするサマコバ磁石であり、円筒状、もしくはそれに準ずる形状に形成され永久磁石14の一端は、磁性材料で作られたカソード11に繋がっている。なお、ここでは永久磁石を一例として説明したが、本発明で規定する特定の範囲の性能を発揮する磁場発生部(例えばコイルなど)でもよい。
カソード12は例えば純鉄など導電性のある磁性材料により円盤状に形成されており、中央部には、例えば直径4mmのカソード出口孔32が設けられている。カソード12は、永久磁石14の他端に繋がっており、カソード11と永久磁石14との構成によりイオンガン1の内部に磁場を発生させている。円筒状に形成されているインシュレータ16は、永久磁石14の内側に配置され、インシュレータ16の外面は永久磁石14の内面に接触している。インシュレータ16は例えばセラミックスなどの電気絶縁性を有する非磁性材料で形成されている。
アノード13はインシュレータ16の内側にはめ込まれており、アノード13の外面はインシュレータ16の内面に接触しており、内面はイオン化室18に面している。アノード13は例えばアルミニウムなど導電性を有する非磁性材料で形成され、例えばその内径は4mmであり、アノード出口孔31の直径も4mmであってアノード内径と同一寸法である。アノード13はインシュレータ16によりカソード11とカソード12および永久磁石14に対して電気的に絶縁されている。
加速電極15は例えばステンレスなどの導電性を有する非磁性材料により円筒状に形成されており、イオンビームが通過する中央部には例えば直径4mmの加速電極出口孔33が設けられている。接地電極に保たれた加速電極15はカソード11とカソード12と永久磁石14とを囲むように、イオンガンベース17の周辺部に固定されている。
ガス供給機構40はイオンガンベース17に接続され、イオン化させるガスの流量を調整し、イオンガン内部に供給するための構成要素をすべて含んでいる。イオンガンベース17およびカソード11には孔が設けられており、その孔を経由して、ガス導入機構40から導入されたアルゴンガスがイオン化室18に導入される。
イオン化室18に導入されたアルゴンガスを適切なガス分圧を保った状態とし、放電電源21によりカソード11、カソード12とアノード13の間に0〜4kV程度の放電電圧を印加させ、放電(グロー放電)させてアルゴンイオンを発生させる。このとき、永久磁石14の磁界によって放電により生じた電子を回転させ、電子のパスを長くして放電効率を上げることができる。さらに、加速電源22によりカソード12と加速電極15の間に、0〜10kV程度(もしくはそれ以上)の加速電圧を印加してアルゴンイオンを加速させて、イオンビーム2をイオンガン1の外に射出させる。なおカソード12に電気的に接続された永久磁石14とカソード11はカソード12と同電位に保たれる。
このような電圧印加により、カソード11表面とカソード12表面から電子が放出され、その放出された電子はアノード13に向けて加速される。その際、カソード11とカソード12表面から放出された電子は、イオン化室18にカソード11とカソード12および永久磁石14により形成された磁場でその軌道が曲げられ旋回運動を行う。
ここで、イオン化室18内を旋回する電子がアルゴンガスに衝突すると、その衝突を受けたアルゴンガスはイオン化し、陽イオンがイオン化室18で発生する。イオン化室18で発生した陽イオンの一部は、カソード12のカソード出口孔32を通り、加速電極15で加速されて加速電極出口孔33からイオンガン1の外部に放出され、陽イオンからなるイオンビーム2によって試料6が加工される。
本願発明者は、従来よりも著しく大きいミリング速度を得ることが可能なペニング放電方式のイオンガンを目的として実験を繰り返し行い、イオンガン構成として、永久磁石14の磁場強度と、イオン化室の領域を設定するアノード13の内径とが特定の範囲にある時に、従来からは予見できないほど大きなミリング速度が得られることを独自に見出した。従って、本発明によれば、従来よりも著しく大きいミリング速度を得ることが可能なペニング放電方式のイオンガンおよびそれを有するイオンミリング装置、イオンミリング方法を提供することができる。
Figure 0006220749
表1に実験に使用した磁石の性能一覧を示す。また図3は本発明のイオンガン内部の軸上磁場強度の比較を示す図の一例である。図3は、表1に示した磁石Aから磁石Dまでの4種類の磁石を、イオンガン1の永久磁石14として組み込んだ場合のイオンガンの中心軸上の磁束密度を磁場シミュレータにて算出した結果である。計算に用いた残留磁束密度および保持力は表1に示した数値を用いている。
図3の横軸となるZ軸座標のうち磁石が配置される位置はZ=−34.5から−22.5の範囲である。この領域がイオンガン内部でプラズマ生成室として作用し、その軸上磁束密度は磁石Aが約220mT、磁石Bが約200mT、磁石Cが約145mT、磁石Dが約100mTとなる。
図4は本発明の効果を説明するミリング速度とイオンガンの軸上磁束密度の関係を示す図である。(a)はアノード内径が8mm、(b)はアノード内径が6mm、(c)はアノード内径が5mm、(d)はアノード内径が4mmの結果を示す。実験に適用したミリング条件は、加速電圧条件が5kVと6kVの2種類とし、放電電圧は1.5kV、イオンガンに導入するガスにはアルゴンガスを用い、その流量は0.07cm3/分とした。被加工材料にはシリコンを用い、遮蔽板となるマスクなしでのミリング加工を1時間実施した場合の結果である。図4の結果から、加速電圧が6kVであって、イオンガンの軸上磁束密度が140mT近傍であって、アノード内径が5mm以下の場合にのみ、他の条件の2倍以上のミリング速度が得られることが分かる。
図5は本発明の効果を説明するミリング速度と永久磁石の最大エネルギー積の関係を示す図である。(a)はアノード内径が8mm、(b)はアノード内径が6mm、(c)はアノード内径が5mm、(d)はアノード内径が4mmの結果を示す。図5の結果から、加速電圧が6kVであって、永久磁石の最大エネルギー積が127kJ/mから143kJ/mの範囲であって、アノード内径が5mm以下の場合にのみ、他の条件の2倍以上のミリング速度が得られることが分かる。
図6は本発明の効果を説明するミリング速度と永久磁石の残留磁束密度の関係を示す図である。(a)はアノード内径が8mm、(b)はアノード内径が6mm、(c)はアノード内径が5mm、(d)はアノード内径が4mmの結果を示す。図6の結果から、加速電圧が6kVであって、永久磁石の残留磁束密度が850mTであって、アノード内径が5mm以下の場合にのみ、他の条件の2倍以上のミリング速度が得られることが分かる。
図7は本発明の効果を説明するミリング速度と永久磁石の保持力の関係を示す図である。(a)はアノード内径が8mm、(b)はアノード内径が6mm、(c)はアノード内径が5mm、(d)はアノード内径が4mmの結果を示す。図7の結果から、加速電圧が6kVであって、永久磁石の保持力が660mTであって、アノード内径が5mm以下の場合にのみ、他の条件の2倍以上のミリング速度が得られることが分かる。
図8は本発明のビームプロファイルを示す図の一例である。ここでは、表1に示した磁石Aから磁石Dまでの4種類の磁石をイオンガン1の永久磁石14として組み込み、アノード内径を4mmとしたイオンガン構成において、加速電圧を6kV、放電電圧を1.5kVとし、イオンガンに導入するガスには流量0.07cm3/分のアルゴンガスを用いた。被加工材料にはシリコンを用い、遮蔽板となるマスクなしでのミリング加工を1時間実施した場合のビームプロファイルである。図8の結果から、磁石Cの場合のみでビーム痕の深さが300μmとなり、すなわちミリング速度は毎時300μmを記録し、他の条件に比べて約2倍のミリング速度を得ることが可能であることが分かる。また、この場合においてもイオンビームスポット径は縮小していない。
図9は本発明のビームプロファイルを示す図の他の一例である。ここでは、表1に示した磁石Cをイオンガン1の永久磁石14として組み込み、アノード内径を5.0mm、5.2mm、5.4mm、5.6mm、5.8mmの5種類とした場合のイオンガン構成において、加速電圧を6kV、放電電圧を1.5kVとし、イオンガンに導入するガスには流量0.07cm3/分のアルゴンガスを用いた。被加工材料にはシリコンを用い、遮蔽板となるマスクなしでのミリング加工を1時間実施した場合のビームプロファイルである。図9の結果から、アノード内径が5.0mmの場合にはビーム痕の深さが290μmとなり、5.4mm以上の場合に比べて約2倍のミリング速度を得ることが可能であることが分かる。またアノード内径5.2mmの場合であってもミリング速度の若干の向上が見て取れることから、アノード内径が5.2mm以下ならば、本発明の思想の範疇に含まれるとし 、その中でも特に顕著な効果が現れる領域は、アノード内径が5.0mm以下の条件であるとした。
Figure 0006220749
表2に実験に使用した他の磁石の性能一覧を示す。また図10は本発明のイオンガン内部の軸上磁場強度の比較を示す図の他の一例である。図10は、表2に示した磁石Cから磁石Gまでの4種類の磁石を、イオンガン1の永久磁石14として組み込んだ場合のイオンガンの中心軸上の磁束密度を磁場シミュレータにて算出した結果である。計算に用いた残留磁束密度および保持力は表2に示した数値を用いている。
図10の横軸となるZ軸座標のうち磁石が配置される位置はZ=−34.5から−22.5の範囲である。この領域がイオンガン内部でプラズマ生成室として作用し、その軸上磁束密度は磁石Eが約160mT、磁石Fが約155mT、磁石Cが約145mT、磁石Gが約140mTとなる。
図11は本発明のビームプロファイルを示す図の他の一例である。ここでは、表2に示した磁石Cから磁石Gまでの4種類の磁石をイオンガン1の永久磁石14として組み込み、アノード内径を4mmとしたイオンガン構成において、加速電圧を6kV、放電電圧を1.5kVとし、イオンガンに導入するガスには流量0.07cm3/分のアルゴンガスを用いた。被加工材料にはシリコンを用い、遮蔽板となるマスクなしでのミリング加工を1時間実施した場合のビームプロファイルである。図11の結果から、磁石Cから磁石Gまでの4種類の磁石全てにおいてビーム痕の深さが300μmとなり、すなわちミリング速度は毎時300μmが可能であることが分かる。
図12は本発明の効果を説明するミリング速度と磁場強度の関係を示す図の一例である。(a)ミリング速度とイオンガンの軸上磁束密度の関係、(b)はミリング速度と永久磁石の最大エネルギー積の関係を示す。ここでは、表1および表2に示した磁石Aから磁石Gまでの7種類の磁石をイオンガン1の永久磁石14として組み込み、アノード内径を4mmとしたイオンガン構成において、加速電圧条件を6kVとし、放電電圧は1.5kV、イオンガンに導入するガスにはアルゴンガスを用い、その流量は0.07cm3/分とした。被加工材料にはシリコンを用い、遮蔽板となるマスクなしでのミリング加工を1時間実施した場合の結果である。図12の結果から、磁石C、磁石E、磁石F、磁石Gの場合において他の磁石の2倍以上のミリング速度が得られることが分かる。これらの磁石の磁場強度は、最大エネルギー積が110kJ/m3から191kJ/mの範囲であり、残留磁束密度が810mTから950mTの範囲内であり、保持力が620mTから660mTの範囲である。
以上に示したように、本発明によればイオンガン1の構成として、(1)適切な磁場強度として最大エネルギー積が110kJ/m3から191kJ/mの範囲である磁石を永久磁石14として適用し、イオンガン1の軸上磁束密度を140から160mTの範囲内に制御することと、(2)適切なイオン化室領域としてアノード内径を5mm以下に制限することと、(3)加速電圧を6kV以上に制限することにより、イオンガンから放出されるイオンの量を飛躍的に多くすることが可能となり、従来の2倍以上のミリング速度を得ることが可能となる。
また、図4から図7の結果から、加速電圧が5kVの場合であってもミリングレートの若干の向上が見て取れることから、加速電圧5kV以上ならば、本発明において良好な条件が実現できていることも分かる。したがって、加速電圧は5kV以上ならば、本発明の思想の範疇に含まれるとし 、その中でも特に顕著な効果が現れる領域は、加速電圧6kV以上の条件であるとした。
また、図9の結果から、アノード内径5.2mmの場合であってもミリング速度の若干の向上が見て取れることから、アノード内径が5.2mm以下ならば、本発明の思想の範疇に含まれるとし 、その中でも特に顕著な効果が現れる領域は、アノード内径が5.0mm以下の条件であるとした。
図13は本発明のマスクからの試料突き出し量とミリングレートの関係を示す図の一例である。ここでは、加工される試料の上面にイオンビームの遮蔽板となるマスクを載せ、マスク端面からの突出部分がミリングされる断面加工を行い、図13の横軸はマスクからの試料突き出し量をとっている。ここで、実施例として表1の磁石Cをイオンガン1の永久磁石14として組み込み、アノード内径を4mm、アノード出口孔31の直径を4mmとアノード内径と同一寸法としたイオンガン構成の評価を行い、従来例として表1の磁石Aをイオンガン1の永久磁石14として組み込み、アノード内径を8mm、アノード出口孔31の直径を4mmとしたイオンガン構成の評価を行った。加速電圧は6kV、放電電圧を1.5kVとし、イオンガンに導入するガスには流量0.07cm3/分のアルゴンガスを用いた。被加工材料にはシリコンを用い、ミリング時間は1時間に設定した。図13の結果から、マスクからの試料突き出し量を50μmとする加工条件において、実施例では毎時1350μmのミリング速度を得ることが可能であり、従来例の毎時450μmと比較してミリング速度は約3倍と著しく向上する。
以上のように、本発明によればイオンガンから放出されるイオンの量を理想的に多くすることが可能となり、従来よりも著しく大きいミリング速度を得ることが可能なペニング放電方式のイオンガンおよびそれを有するイオンミリング装置、イオンミリング方法が提供できる。
図14は、本発明のイオンガンと関連する周辺部の構成を示す断面図の他の一例である。カソード11は例えば純鉄など導電性のある磁性材料により円盤状に形成されており、イオン化室18にアルゴンガスを導入するための孔が設けられている。永久磁石14は、例えば残留磁束密度が810mTから950mTの範囲であることを特徴とするサマコバ磁石であり、円筒状に形成され永久磁石14の一端は、磁性材料で作られたカソード11に繋がっている。カソード12は例えば純鉄など導電性のある磁性材料により円盤状に形成されており、中央部には例えば直径4mmのカソード出口孔32が設けられている。カソード12は、永久磁石14の他端に繋がっており、カソード11と永久磁石14との構成によりイオンガン1内に磁場を発生させている。円筒状に形成されているインシュレータ16は、永久磁石14の内側に配置され、インシュレータ16の外面は永久磁石14の内面に接触している。インシュレータ16は例えばセラミックスなどの電気絶縁性を有する非磁性材料で形成されている。アノード13はインシュレータ16の内側にはめ込まれており、アノード13の外面はインシュレータ16の内面に接触しており、内面はイオン化室18に面している。アノード13は例えばアルミニウムなど導電性を有する非磁性材料で形成され、例えばその内径は5mmであり、アノード出口孔31の直径は4mmである。アノード13はインシュレータ16によりカソード11とカソード12および永久磁石14に対して電気的に絶縁されている。加速電極15は例えばステンレスなどの導電性を有する非磁性材料により円筒状に形成されており、中央部には例えば直径2mmの加速電極出口孔33が設けられている。接地電極に保たれた加速電極15はカソード11とカソード12と永久磁石14とを囲むように、イオンガンベース17の周辺部に固定されている。ガス供給機構40はイオンガンベース17に接続され、イオン化させるガスの流量を調整し、イオンガン内部に供給するための構成要素をすべて含んでいる。イオンガンベース17およびカソード11には孔が設けられており、ガス導入機構40から導入されたアルゴンガスがイオン化室18に導入される。
図15は、本発明のイオンガンと関連する周辺部の構成を示す断面図の他の一例である。カソード11は例えば純鉄など導電性のある磁性材料により円盤状に形成されており、イオン化室18にアルゴンガスを導入するための孔が設けられている。永久磁石14は、例えば保持力が620mTから660mTの範囲であることを特徴とするサマコバ磁石であり、円筒状に形成され永久磁石14の一端は、磁性材料で作られたカソード11に繋がっている。カソード12は例えば純鉄など導電性のある磁性材料により円盤状に形成されており、中央部には例えば直径3mmのカソード出口孔32が設けられている。カソード12は、永久磁石14の他端に繋がっており、カソード11と永久磁石14との構成によりイオンガン1内に磁場を発生させている。
円筒状に形成されているインシュレータ16は、永久磁石14の内側に配置され、インシュレータ16の外面は永久磁石14の内面に接触している。インシュレータ16は例えばセラミックスなどの電気絶縁性を有する非磁性材料で形成されている。アノード13はインシュレータ16の内側にはめ込まれており、アノード13の外面はインシュレータ16の内面に接触しており、内面はイオン化室18に面している。アノード13は例えばアルミニウムなど導電性を有する非磁性材料で形成され、例えばその内径は4mmであり、アノード出口孔31の直径は3mmである。アノード13はインシュレータ16によりカソード11とカソード12および永久磁石14に対して電気的に絶縁されている。加速電極15は例えばステンレスなどの導電性を有する非磁性材料により円筒状に形成されており、中央部には例えば直径2mmの加速電極出口孔33が設けられている。
接地電極に保たれた加速電極15はカソード11とカソード12と永久磁石14とを囲むように、イオンガンベース17の周辺部に固定されている。ガス供給機構40はイオンガンベース17に接続され、イオン化させるガスの流量を調整し、イオンガン内部に供給するための構成要素をすべて含んでいる。含んでいる。イオンガンベース17およびカソード11には孔が設けられており、ガス導入機構40から導入されたアルゴンガスがイオン化室18に導入される。
1 イオンガン
2 イオンビーム
3 イオンガン制御部
4 真空チャンバー
5 真空排気系
6 試料
7 試料台
8 試料ステージ
9 試料ステージ駆動部
11 カソード
12 カソード
13 アノード
14 永久磁石
15 加速電極
16 インシュレータ
17 イオンガンベース
18 イオン化室
21 放電電源
22 加速電源
31 アノード内径
32 アノード出口孔
33 カソード出口孔
34 加速電極出口孔
40 ガス供給機構
41 ガス源
50 電流測定部
51 電流測定子駆動部
52 電流測定子

Claims (20)

  1. 外部から供給されたガスに電子を衝突させイオンを生成するイオン生成部と、前記イオン生成部から放出される前記イオンを加速させる電極に5kV以上8kV以下の電圧が印加された加速電極と、を有し、前記加速されたイオンを試料に照射し加工するイオンミリング装置において、
    前記イオン生成部は、
    前記電子が放出されるカソードと、
    前記イオン生成部の内部に設けられ、かつ内径が4mm以上5mm以下のアノードと、
    最大エネルギー積が110kJ/mから191kJ/mの範囲である磁石によって前記イオン生成部の内部に磁場を発生させる磁場発生部と、を有することを特徴とするイオンミリング装置。
  2. 請求項1記載のイオンミリング装置において、
    前記磁石はサマリウムコバルト磁石であることを特徴とするイオンミリング装置。
  3. 請求項1記載のイオンミリング装置において、
    前記加速電極は、6kV以上の電圧が印加されることを特徴とするイオンミリング装置。
  4. 請求項1記載のイオンミリング装置において、
    前記イオン生成部は、ペニング型であることを特徴とするイオンミリング装置。
  5. 請求項1記載のイオンミリング装置において、
    前記磁場発生部の残留磁束密度は、810mTから950mTまでの範囲であることを特徴とするイオンミリング装置。
  6. 請求項1記載のイオンミリング装置において、
    前記磁場発生部の保持力は、620mTから660mTまでの範囲であることを特徴とするイオンミリング装置。
  7. 請求項1記載のイオンミリング装置において、
    前記アノードの形状は筒状であり、かつアノード内径とアノードの出口孔の直径が同一寸法であることを特徴とするイオンミリング装置。
  8. 請求項1記載のイオンミリング装置において、
    前記アノードの出口孔の直径がアノード内径より小さい、または同一寸法であることを特徴とするイオンミリング装置。
  9. 請求項8記載のイオンミリング装置において、
    前記アノードの出口孔の直径が4mm であることを特徴とするイオンミリング装置。
  10. 外部から供給されたガスに電子を衝突させイオンを生成するイオン生成部と、前記イオン生成部から放出される前記イオンを加速させる電極に5kV以上8kV以下の電圧が印加された加速電極と、を有し、前記加速されたイオンを試料に照射し加工するイオンミリング装置に用いられるイオン源において、
    前記イオン源は、
    前記電子が放出されるカソードと、
    前記イオン生成部の内部に設けられ、かつ内径が4mm以上5mm以下のアノードと、
    最大エネルギー積が110kJ/mから191kJ/mの範囲である磁石によって前記イオン生成部の内部に磁場を発生させる磁場発生部と、を有することを特徴とするイオン源。
  11. 請求項10記載のイオン源において、
    前記磁石はサマリウムコバルト磁石であることを特徴とするイオン源。
  12. 請求項10記載のイオン源において、
    前記加速電極は、6kV以上の電圧が印加されたことを特徴とするイオン源。
  13. 請求項10記載のイオン源において、
    前記イオン源はペニング型であることを特徴とするイオン源。
  14. 請求項10記載のイオン源において、
    前記磁場発生部の残留磁束密度は、810mTから950mTまでの範囲であることを特徴とするイオン源。
  15. 請求項10記載のイオン源において、
    前記磁場発生部の保持力は、620mTから660mTまでの範囲であることを特徴とするイオン源。
  16. 外部から供給されたガスに電子を衝突させイオンを生成するイオン生成部と、前記イオン生成部から放出される前記イオンを加速させる電極に5kV以上8kV以下の電圧が印加された加速電極と、を有し、前記加速されたイオンを試料に照射し加工するイオンミリング装置において、
    前記イオン生成部は、
    前記電子が放出されるカソードと、
    前記イオン生成部の内部に設けられ、かつ内径が4mm以上5mm以下のアノードと、
    前記イオン生成部の中心軸上に140mTから160mTの範囲で磁場を発生させる磁場発生部と、を有することを特徴とするイオンミリング装置。
  17. 請求項16記載のイオンミリング装置において、
    前記加速電極は、6kV以上の電圧が印加されたことを特徴とするイオンミリング装置。
  18. カソードから電子が放出される放出ステップと、
    内径が4mm以上5mm以下のアノードの内側にて外部から供給されたガスに前記電子を衝突させイオンを生成するイオン生成ステップと、
    最大エネルギー積が110kJ/mから191kJ/mまでの範囲である磁石により発生させた磁場に前記イオンを作用させる磁場発生ステップと、
    前記イオンへ5kV以上8kV以下の電圧を印加し加速させる加速ステップと、
    前記加速されたイオンを試料に照射し加工する加工ステップと、を有することを特徴とするイオンミリング方法。
  19. 請求項18記載のイオンミリング方法において、
    前記加速ステップは、前記イオンへ6kV以上の電圧を印加し前記イオンを加速させる加速ステップであることを特徴とするイオンミリング方法。
  20. 請求項18記載のイオンミリング方法において、
    前記磁場発生ステップは、イオン生成部の中心軸上に140mTから160mTまでの範囲の磁場を発生させるステップであることを特徴とするイオンミリング方法。
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