JP6220629B2 - 樹脂被覆キャリア - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置に使用される2成分現像剤の樹脂被覆キャリアに関する。
最近のOA機器の目覚しい発達にともなって、電子写真方式を利用して画像形成を行う複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置が広く普及している。
電子写真方式を利用した画像形成装置では、たとえば帯電、露光、現像、転写、クリーニング、除電および定着の各工程を経ることにより画像が形成される。帯電工程で、回転駆動される感光体の表面を帯電装置によって均一に帯電し、露光工程で、帯電した感光体表面に露光装置によってレーザ光が照射され、感光体表面に静電潜像が形成される。次に現像工程で、現像装置で撹拌されることで帯電した現像剤によって、感光体表面の静電潜像が現像されて感光体表面にトナー像が形成され、転写工程で、感光体表面のトナー像が転写装置によって転写材上に転写される。その後、定着工程で、定着装置で加熱されることによって、トナー像が転写材上に定着される。また、画像形成動作後に感光体表面上に残留した転写残留トナーは、クリーニング工程で、クリーニング装置により除去されて所定の回収部に回収され、除電工程で、クリーニング後の感光体表面における残留電荷が、次の画像形成に備えるために、除電装置により除電される。
電子写真方式を利用する画像形成装置では、感光体表面の静電潜像を現像するための現像剤として、トナーのみを含む1成分現像剤と、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤とが用いられる。2成分現像剤は、トナーとキャリアとで機能が分離されており、1成分現像剤のようにトナーがキャリアの機能を併せ持つ必要がないので、トナーのみを単独で含む1成分現像剤よりも制御性が向上し、高画質画像を得やすいという特徴を有する。
キャリアは、トナーを所望とする帯電量に安定して帯電させる機能とトナーを感光体に搬送する機能という2つの基本機能を有する。また、キャリアは現像槽内でトナーとともに撹拌され、マグネットローラー上に搬送され、磁気穂を形成し規制ブレードを通過して再び現像槽内に戻り、繰り返し使用される。したがって、キャリアには、継続して使用されるなかで、安定した基本機能、特に安定的にトナーを帯電させる機能が求められる。
このようなキャリアの機能を維持するために、たとえば、磁性材料から成るコア粒子表面を、樹脂成分で被覆した樹脂被覆キャリアが提案されている。樹脂被覆キャリアは、トナー成分が樹脂被覆キャリア表面に固着(フィルミング)するのを抑制することができ、トナーを安定して帯電させることができる。
近年においては、定着装置の電力消費量を低減させるために、低い定着温度であっても、充分な定着強度が得られるトナーが使用される。このようなトナーは、トナーに含まれる結着樹脂として、熱および圧力によって変形しやすい樹脂材料が用いられる。このようなトナーは、樹脂被覆キャリアとともに現像槽内で長時間撹拌されると、樹脂被覆キャリア表面へのトナーの固着が発生し易く、それに伴って樹脂被覆キャリアの帯電付与能力が低下し、帯電不良トナーに起因するトナー飛散などの問題が発生する。
このような問題に対して、樹脂被覆キャリアの樹脂被覆層を構成する樹脂としてシリコーン樹脂を用いる方法が知られている。シリコーン樹脂は表面エネルギーが低いので、このようなシリコーン樹脂から成る樹脂被覆層を有する樹脂被覆キャリアでは、キャリア表面へのトナーの固着の発生が抑制される。
シリコーン樹脂は表面エネルギーが低く、トナーの固着の発生が抑制されるという利点があるものの、帯電付与能力に劣る欠点がある。この欠点を改善する樹脂被覆キャリアとして、たとえば、特許文献1には、シリコーン変性アクリル樹脂から成る樹脂被覆層を有する樹脂被覆キャリアが開示されている。
特開平8−234501号公報
特許文献1に開示される樹脂被覆キャリアは、アクリル樹脂成分によりトナーへの帯電付与能力が向上するという利点を有するものの、アクリル樹脂成分が多くなるに従って、表面エネルギーが高くなり、トナー固着の発生抑制効果が低下するという欠点を有する。
本発明の目的は、トナーの固着の発生が抑制されるとともに、トナーに対する高い帯電付与能力を有する樹脂被覆キャリアを提供することである。
本発明は、磁性材料から成るコア粒子と、
前記コア粒子を被覆する樹脂被覆層であって、シリコーン樹脂と、該シリコーン樹脂に分散された、平均粒径1.0μm以上1.5μm以下の、架橋型アクリル樹脂から成る第1の樹脂粒子とを含む樹脂被覆層と、を有し、
前記樹脂被覆層は、前記シリコーン樹脂に分散された、平均粒径0.4μm以上0.8μm以下の、架橋型アクリル樹脂から成る第2の樹脂粒子をさらに含み、
前記樹脂被覆層において、前記第1の樹脂粒子と前記第2の樹脂粒子との配合比が、重量比で40:60から60:40までであることを特徴とする樹脂被覆キャリアである。
また本発明の樹脂被覆キャリアにおいて、前記シリコーン樹脂が、架橋型シリコーン樹脂であることを特徴とする。
本発明によれば、磁性材料から成るコア粒子と、該コア粒子を被覆する樹脂被覆層とを有する樹脂被覆キャリアである。樹脂被覆キャリアにおいて、樹脂被覆層は、シリコーン樹脂と、該シリコーン樹脂に分散された、平均粒径1.0μm以上1.5μm以下の、架橋型アクリル樹脂から成る第1の樹脂粒子とを含む。
本発明の樹脂被覆キャリアでは、樹脂被覆層が表面エネルギーの低いシリコーン樹脂から成り、この樹脂被覆層に帯電付与サイトとなる架橋型アクリル樹脂から成る第1の樹脂粒子が分散されているので、トナーの固着の発生が抑制されるとともに、トナーに対する帯電付与能力が高くなる。このような樹脂被覆キャリアは、トナーとともに2成分現像剤のキャリアとして用いられることによって、トナーの帯電不良に起因するカブリを抑えることができる。
また本発明によれば、樹脂被覆キャリアにおいて、樹脂被覆層には、シリコーン樹脂に分散された、平均粒径0.4μm以上0.8μm以下の、架橋型アクリル樹脂から成る第2の樹脂粒子をさらに含む。これによって、長期間の使用により樹脂被覆層が摩耗して薄くなり、平均粒径が比較的大きい第1の樹脂粒子が脱離しても、平均粒径が比較的小さい第2の樹脂粒子が樹脂被覆層に残るので、トナーに対する高い帯電付与能力を長期間にわたって維持することができる。
また本発明によれば、樹脂被覆キャリアにおいて、樹脂被覆層を構成するシリコーン樹脂が、架橋型シリコーン樹脂である。これによって、樹脂被覆層の耐摩耗性が向上された樹脂被覆キャリアとすることができ、第1の樹脂粒子および第2の樹脂粒子の樹脂被覆層からの脱離を抑制することができる。
また本発明によれば、樹脂被覆層において、第1の樹脂粒子と第2の樹脂粒子との配合比が、重量比で40:60から60:40までである。これによって、長期間の使用により樹脂被覆層が摩耗して薄くなり、平均粒径が比較的大きい第1の樹脂粒子が脱離した場合に、樹脂被覆層における樹脂成分比率としての、シリコーン樹脂成分に対する架橋型アクリル樹脂成分の比率が極端に低下するのを抑制することができ、樹脂被覆キャリアとしてのトナーに対する帯電付与能力を安定化することができる。
本発明の一実施形態に係る樹脂被覆キャリア1の構成を模式的に示す図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る樹脂被覆キャリア1の構成を模式的に示す図である。本実施形態の樹脂被覆キャリア1は、電子写真方式の画像形成装置に使用される2成分現像剤のキャリアとして、トナーとともに用いられる。
まず、樹脂被覆キャリア1とともに用いられるトナーについて、説明する。トナーは、特に限定されるものではなく、たとえば、結着樹脂、着色剤、離型剤および帯電制御剤などが含有された、従来公知のトナーを用いることができる。結着樹脂としては、特に限定されるものではなく、ブラックトナー用またはカラートナー用の公知の結着樹脂を使用することができる。たとえば、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合樹脂などのスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレートナーどのアクリル系樹脂、ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂などが挙げられる。
着色剤としては、所望の色に応じて種々の着色剤を用いることができ、たとえば、イエロートナー用着色剤、マゼンタトナー用着色剤、シアントナー用着色剤、ブラックトナー用着色剤などが挙げられる。
離型剤としては、この分野で常用されるものが使用でき、たとえば、パラフィンワックスおよびその誘導体、マイクロクリスタリンワックスおよびその誘導体などの石油系ワックス、フィッシャートロプシュワックスおよびその誘導体、ポリオレフィンワックスおよびその誘導体、低分子量ポリプロピリンワックスおよびその誘導体、ポリオレフィン系重合体ワックス(低分子量ポリエチレンワックスなど)およびその誘導体などの炭化水素系合成ワックス、カルナバワックスおよびその誘導体、ライスワックスおよびその誘導体、キャンデリラワックスおよびその誘導体、木蝋などの植物系ワックス、蜜蝋、鯨蝋などの動物系ワックス、脂肪酸アミド、フェノール脂肪酸エステルなどの油脂系合成ワックス、長鎖カルボン酸およびその誘導体、長鎖アルコールおよびその誘導体、シリコーン系重合体、高級脂肪酸などが挙げられる。
帯電制御剤としては、この分野で常用される負電荷制御用のものを使用できる。負電荷制御用の帯電制御剤としては、たとえば、オイルブラック、スピロンブラックなどの油溶性染料、含金属アゾ化合物、アゾ錯体染料、ナフテン酸金属塩、サリチル酸およびその誘導体の金属錯体および金属塩(金属はクロム、亜鉛、ジルコニウムなど)、ホウ素化合物、脂肪酸石鹸、長鎖アルキルカルボン酸塩、樹脂酸石鹸などが挙げられる。
また、トナーとしては、外添剤が外添された外添トナーであってもよい。外添剤としては、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、酸化ケイ素、酸化チタン、炭化ケイ素、酸化アルミニウム、チタン酸バリウムなどが挙げられる。
本実施形態の樹脂被覆キャリア1は、磁性材料から成るコア粒子11と、該コア粒子11を被覆するシリコーン樹脂から成る樹脂被覆層12とを有する。
コア粒子11としては、当該技術分野で常用されるものであれば特に限定されず、たとえば、鉄、銅、ニッケル、コバルトなどの磁性金属、フェライト、マグネタイトなどの磁性金属酸化物などが挙げられる。これらのコア粒子11であれば、磁気ブラシ現像法に用いる現像剤に好適な樹脂被覆キャリア1が得られる。
コア粒子11は、上記の中でも、フェライト成分を含む粒子であることが好ましい。フェライトは、飽和磁化が高く、密度の小さい樹脂被覆キャリア1を得ることができるので、現像剤におけるその使用により、画像形成装置に備えられる感光体への樹脂被覆キャリア1の付着が起こり難く、ソフトな磁気ブラシが形成されてドット再現の高い画像が得られる。
フェライトとしては、たとえば、亜鉛系フェライト、ニッケル系フェライト、銅系フェライト、ニッケル−亜鉛系フェライト、マンガン−マグネシウム系フェライト、銅−マグネシウム系フェライト、マンガン−亜鉛系フェライト、マンガン−銅−亜鉛系フェライト、マンガン−マグネシウム−ストロンチウム系フェライトなどが挙げられる。
コア粒子11としては、表面に複数の細孔が形成された多孔質フェライトを用いることが好ましい。コア粒子11が多孔質フェライトであることによって、後述する第1の樹脂粒子12aおよび第2の樹脂粒子12bが、コア粒子11表面の細孔に部分的に嵌め込まれることになるので、第1および第2の樹脂粒子12a,12bのコア粒子11への密着性が高まり、樹脂被覆層12に第1および第2の樹脂粒子12a,12bを強固に保持させることができ、樹脂被覆層12から第1および第2の樹脂粒子12a,12bが脱離するのを抑制することができる。
フェライトから成るコア粒子11は、公知の方法で作製できる。たとえば、FeやMg(OH)などのフェライト原料を混合し、この混合粉を加熱炉で加熱して仮焼する。得られた仮焼品を冷却後、振動ミルでほぼ1μm程度の粒子となるように粉砕し、粉砕粉に分散剤と水を加えてスラリーを作製する。このスラリーを湿式ボールミルで湿式粉砕し、得られる懸濁液をスプレードライヤーで造粒乾燥することによって、フェライトから成るコア粒子11が得られる。
また、コア粒子11の体積平均粒径は、25μm以上100μm以下であるのが好ましく、25μm以上90μm以下であるのがより好ましい。コア粒子11の平均粒径が上記の範囲内であれば、感光体に形成された静電潜像にトナーを安定して搬送することができるとともに、長期間にわたって高精細な画像を形成することができる。
樹脂被覆キャリア1において、樹脂被覆層12は、コア粒子11の表面に形成されて、該コア粒子11を被覆する、シリコーン樹脂から成る層である。樹脂被覆層12には、平均粒径1.0μm以上1.5μm以下の、架橋型アクリル樹脂から成る第1の樹脂粒子12aがシリコーン樹脂に分散され、さらに好ましくは、平均粒径0.4μm以上0.8μm以下の、架橋型アクリル樹脂から成る第2の樹脂粒子12bがシリコーン樹脂にさらに分散されている。樹脂被覆層12において、第1の樹脂粒子12aは、シリコーン樹脂から成る樹脂被覆層12の上面から突出して凸部を形成し、第2の樹脂粒子12bは、樹脂被覆層12中に埋没した状態で分散されている。
樹脂被覆層12を構成するシリコーン樹脂は、表面エネルギーが低いため、トナー成分の樹脂被覆キャリア12への固着やフィルミングを抑制することができる。また、樹脂被覆層12を構成するシリコーン樹脂は、架橋型シリコーン樹脂であることが好ましい。これによって、樹脂被覆層12の耐摩耗性が向上された樹脂被覆キャリア1とすることができ、第1の樹脂粒子12aおよび第2の樹脂粒子12bの樹脂被覆層12からの脱離を抑制することができる。
架橋型シリコーン樹脂は、下記に示すように、Si原子に結合する水酸基同士または水酸基とOX基とが加熱脱水反応、常温硬化反応などによって架橋して硬化する公知のシリコーン樹脂である。
Figure 0006220629
(式中、複数のRは同一または異なって1価の有機基を示し、基OXはアセトキシ基、アミノキシ基、アルコキシ基、オキシム基などを示す。)
架橋型シリコーン樹脂としては、加熱硬化型シリコーン樹脂、常温硬化型シリコーン樹脂のいずれをも使用できる。加熱硬化型シリコーン樹脂を架橋させるには、該樹脂を200〜250℃程度に加熱する。また、常温硬化型シリコーン樹脂を硬化させるには、加熱を必要としないが、硬化時間の短縮のために150〜280℃で加熱してもよい。
架橋型シリコーン樹脂の中でも、Rで示される1価の有機基がメチル基であるものが好ましい。この架橋型シリコーン樹脂は架橋構造が緻密であり、これを用いて樹脂被覆キャリア1のコア粒子11の樹脂被覆層12を形成すると、撥水性、耐湿性などの良好な樹脂被覆キャリア1が得られる。ただし、架橋構造が緻密になり過ぎると、樹脂被覆層12が脆くなる傾向があるので、架橋型シリコーン樹脂の分子量の選択が重要である。
また、架橋型シリコーン樹脂中の珪素と炭素の重量比(Si/C)は、0.3〜2.2であるのが好ましい。Si/Cが0.3未満では、樹脂被覆層12の硬度が低下し、樹脂被覆キャリア1の寿命などが低下することがある。一方、Si/Cが2.2を超えると、樹脂被覆キャリア1のトナーに対する電荷付与性が温度変化による影響を受け易くなり、樹脂被覆層12が脆化することがある。
市販の架橋型シリコーン樹脂としては、たとえば、東レダウコーニング株式会社製の製品名:SR2400、SR2410、SR2411、SR2510、SR2405、840RESIN、804RESIN、信越化学工業株式会社製の製品名:KR350、KR271、KR272、KR274、KR216、KR280、KR282、KR261、KR260、KR255、KR266、KR251、KR155、KR152、KR214、KR220、X−4040−171、KR201、KR5202、KR3093などが挙げられる。
樹脂被覆層12には、シリコーン樹脂の好ましい特性を損なわない範囲で、他の樹脂が含まれていてもよい。他の樹脂としては、たとえば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリアミド、ポリエステル、アセタール樹脂、ポリカーボネート、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、セルロース樹脂、ポリオレフィン、これらの共重合体樹脂、配合樹脂などが挙げられ、これらの中でも帯電能が高いという点でアクリル樹脂が好ましい。たとえば、シリコーン樹脂(特に架橋型シリコーン樹脂)により形成される樹脂被覆層12の耐湿性、離型性などをさらに向上させるために、二官能性シリコーンオイルを含んでいてもよい。
本実施形態の樹脂被覆キャリア1において、シリコーン樹脂から成る樹脂被覆層12には、平均粒径1.0μm以上1.5μm以下の、架橋型アクリル樹脂から成る第1の樹脂粒子12aと、平均粒径0.4μm以上0.8μm以下の、架橋型アクリル樹脂から成る第2の樹脂粒子12bとが分散されている。
第1の樹脂粒子12aおよび第2の樹脂粒子12bを構成する架橋型アクリル樹脂は、アクリルモノマーを含むモノマーに、ジビニルベンゼンなどの架橋剤を添加して、懸濁重合や乳化重合することにより製造できる。
アクリルモノマーとしては、メチルメタクリレートやブチルメタクリレートなどのメタクリル酸エステル、メチルアクリレートやブチルアクリレートなどのアクリル酸エステルを挙げることができる。
第1の樹脂粒子12aおよび第2の樹脂粒子12bを構成する架橋型アクリル樹脂は、上記のアクリルモノマーを単独あるいは共重合させて得られるアクリル樹脂であってもよいし、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステルとともに、スチレンモノマーと共重合させて得られるスチレンアクリル樹脂であってもよい。さらに、第1の樹脂粒子12aおよび第2の樹脂粒子12bを構成する架橋型アクリル樹脂は、トナーへの負帯電性を向上させるために、アミノ基を有するアクリルモノマーを用いたアクリル樹脂であってもよい。
本実施形態の樹脂被覆キャリア1では、樹脂被覆層12が表面エネルギーの低いシリコーン樹脂から成り、この樹脂被覆層12に帯電付与サイトとなる架橋型アクリル樹脂から成る、平均粒径1.0μm以上1.5μm以下の、第1の樹脂粒子12aが分散されているので、トナーの固着の発生が抑制されるとともに、トナーに対する帯電付与能力が高くなる。このような樹脂被覆キャリア1は、トナーとともに2成分現像剤のキャリアとして用いられることによって、トナーの帯電不良に起因するカブリを抑えることができる。
また、樹脂被覆キャリア1において、樹脂被覆層12には、平均粒径0.4μm以上0.8μm以下の、架橋型アクリル樹脂から成る第2の樹脂粒子12bがさらに分散されていることが好ましい。これによって、長期間の使用により樹脂被覆層12が摩耗して薄くなり、平均粒径が比較的大きい第1の樹脂粒子12aが脱離しても、平均粒径が比較的小さい第2の樹脂粒子12bが樹脂被覆層12に残るので、トナーに対する高い帯電付与能力を長期間にわたって維持することができる。
また、本実施形態の樹脂被覆キャリア1では、樹脂被覆層12において、第1の樹脂粒子12aと第2の樹脂粒子12bとの配合比が、重量比で40:60から60:40までであることが好ましい。これによって、長期間の使用により樹脂被覆層12が摩耗して薄くなり、平均粒径が比較的大きい第1の樹脂粒子12aが脱離した場合に、樹脂被覆層12における樹脂成分比率としての、シリコーン樹脂成分に対する架橋型アクリル樹脂成分の比率が極端に低下するのを抑制することができ、樹脂被覆キャリア1としてのトナーに対する帯電付与能力を安定化することができる。
また、本実施形態の樹脂被覆キャリア1において、樹脂被覆層12は、導電性粒子を含有してもよい。樹脂被覆層12に導電性粒子が含まれることによって、樹脂被覆キャリア1のトナーに対する帯電付与能力を高め、長期間にわたってトナーをより一層安定して帯電させることができる。
導電性粒子としては、たとえば、導電性カーボンブラック、導電性酸化チタンおよび酸化スズなどの酸化物が用いられる。少ない添加量で導電性を発現させるには、カーボンブラックなどが好適であるけれども、カラートナーに対しては樹脂被覆キャリア1の樹脂被覆層12からのカーボン脱離が懸念される場合がある。このときはアンチモンをドープさせた導電性酸化チタンなどを用いてもよい。導電性粒子は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
また、本実施形態の樹脂被覆キャリア1において、樹脂被覆層12は、トナーの帯電量の調整を一層容易にするために、シランカップリング剤を含有してもよい。その中でも、電子供与性の官能基を有するシランカップリング剤が好ましく、アミノ基含有シランカップリング剤がさらに好ましい。アミノ基含有シランカップリング剤としては公知のものを使用でき、たとえば、下記一般式(1)に示すものが挙げられる。
(Y)nSi(R)m(Z)q …(1)
(式中、m個のRおよびq個のZは同一または異なるアルキル基、アルコキシ基または塩素原子を示す。n個のYは同一または異なるアミノ基を含有する炭化水素基を示す。mおよびnはそれぞれ1〜3の整数を示す。ただし、m+q+n=4である。)
上記一般式(1)において、RおよびZで示されるアルキル基としては、たとえば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基などの炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖状のアルキル基が挙げられ、これらの中でも、メチル基、エチル基などが好ましい。RおよびZで示されるアルコキシ基としては、たとえば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基などの炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖状のアルコキシ基が挙げられ、これらの中でも、メトキシ基、エトキシ基などが好ましい。Yで示されるアミノ基を含有する炭化水素基としては、たとえば、−(CH2)a−X(式中、Xはアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アミノアルキルアミノ基、フェニルアミノ基またはジアルキルアミノ基を示す。aは1〜4の整数を示す。)、−Ph−X(式中、Xは前記に同じ。−Ph−はフェニレン基を示す。)などが挙げられる。
アミノ基含有シランカップリング剤の具体例としては、たとえば、次のようなものが挙げられる。
N(HC)Si(OCH
N(HC)Si(OC
N(HC)Si(CH)(OCH
N(HC)HN(HC)Si(CH)(OCH
NOCHN(HC)Si(OC
N(HC)HN(HC)Si(OCH
N−Ph−Si(OCH(式中−Ph−はp−フェニレン基を示す。)
Ph−HN(HC)Si(OCH(式中Ph−はフェニル基を示す。)
(HN(HC)Si(OCH
アミノ基含有シランカップリング剤は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。アミノ基含有シランカップリング剤の使用量はトナーに充分な電荷を付与し、かつ樹脂被覆層12の機械的強度などを著しく低下させることがない範囲から適宜選択される。
次に、本実施形態の樹脂被覆キャリア1の製造方法について説明する。本実施形態の樹脂被覆キャリア1は、コア粒子11の表面に、樹脂被覆層12の構成材料を溶剤中に溶解または分散させた樹脂液を塗布した後、溶剤を揮発除去して塗布層を形成し、さらに乾燥時または乾燥後に塗布層を加熱硬化または単に硬化させることによって製造することができる。
溶剤としては、使用する樹脂を溶解できるものであれば特に限定されず、たとえば、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、高級アルコール類のような有機溶剤が挙げられる。溶剤は1種を単独でまたは2種を組み合わせて用いることができる。
コア粒子11の表面に樹脂液を塗布する方法としては、公知の方法が採用できる。たとえば、樹脂液中にコア粒子11を浸漬させる浸漬法、樹脂液をコア粒子11に噴霧するスプレー法、コア粒子11を流動エアにより浮遊させた状態で樹脂液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でコア粒子11と樹脂液とを混合し、溶媒を除去するニーダーコーター法などが挙げられる。これらの中でも、樹脂被覆層12のコア粒子11表面に対する膜形成が容易である点で浸漬法が好ましい。
樹脂液の全固形分濃度は特に限定されないが、コア粒子11への塗布作業性などを考慮しつつ、硬化後の樹脂被覆層12の膜厚が通常5μm以下、好ましくは0.1〜3μm程度になるように調整すればよい。
コア粒子11の表面に樹脂液を塗布して塗布層を形成した後の、塗布層の乾燥時には、乾燥促進剤を用いてもよい。乾燥促進剤としては公知のものを使用でき、たとえば、ナフチル酸、オクチル酸などの鉛、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛塩などの金属石鹸、エタノールアミンなどの有機アミン類などが挙げられる。乾燥促進剤は1種を単独でまたは2種を組み合わせて用いることができる。その添加量は、溶剤100重量部に対して0.1〜5重量部程度である。
コア粒子11の表面に形成された塗布層を硬化させるときには、樹脂や溶剤の種類に応じて加熱温度を適宜設定すればよく、たとえば、150〜280℃程度の加熱が挙げられる。樹脂として常温硬化型シリコーン樹脂を用いる場合には、加熱を必要としないが、形成される樹脂被覆層12の機械的強度を向上させること、硬化時間を短縮することなどを目的として、150〜280℃程度に加熱してもよい。
このようにして得られる樹脂被覆キャリア1は、高電気抵抗でかつ球形であることが好ましいが、導電性または非球形であっても本発明の効果が失われるものではない。
以下に実施例および比較例を挙げ、本発明を具体的に説明する。以下において、「部」および「%」は特に断らない限りそれぞれ「質量部」および「質量%」を意味する。まず、各種物性の測定方法について説明する。
<各種物性の測定方法>
(トナーの体積平均粒径および変動係数)
電解液(商品名:ISOTON−II、ベックマン・コールター社製)50mlに、試料20mgおよびアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム1mlを加え、超音波分散器(商品名:卓上型2周波超音波洗浄器VS−D100、アズワン株式会社製)を用い周波数20kHzで3分間分散処理し、測定用試料とした。この測定用試料について、粒度分布測定装置(商品名:Multisizer3、ベックマン・コールター社製)を用い、アパーチャ径:100μm、測定粒子数:50000カウントの条件下で測定を行い、試料粒子の体積粒度分布から体積平均粒径および体積粒度分布における標準偏差を求めた。変動係数(CV値、%)は、下記式に基づいて算出した。
CV値(%)=(体積粒度分布における標準偏差/体積平均粒径)×100
(樹脂のガラス転移点)
示差走査熱量計(商品名:DSC220、セイコー電子工業株式会社製)を用い、日本工業規格(JIS)K7121−1987に準じて、試料1gを昇温速度毎分10℃で加熱してDSC曲線を測定した。得られたDSC曲線において、ガラス転移に相当する吸熱ピークより高温側のベースラインを低温側に延長した直線と、ピークの立ち上がり部分から頂点までの曲線に対して勾配が最大になるような点で引いた接線との交点の温度をガラス転移点(Tg)とした。
(樹脂の軟化温度)
流動特性評価装置(商品名:フローテスターCFT−100C、株式会社島津製作所製)を用い試料1gを昇温速度毎分6℃で加熱し、荷重20kgf/cm(9.8×105Pa)を与えてダイ(ノズル口径1mm、長さ1mm)から試料が流出し始めた時の温度を軟化温度とした。
(樹脂被覆キャリアを構成するコア粒子の体積平均粒径)
粒度測定器(商品名:マイクロトラックMT3000、日機装株式会社製)を用いて粒度分布を測定した。この粒度分布において、体積率50%までの積算粒径であるD50の値をコア粒子の体積平均粒径とした。
(樹脂被覆キャリアの樹脂被覆層を構成する樹脂粒子の平均粒径および粒度分布)
走査型電子顕微鏡(商品名:S−4300SE/N、株式会社日立ハイテクノロジーズ製)にて50000倍に拡大した樹脂粒子の画像を、視野を変えて100個撮影し、画像解析によって樹脂粒子のマーチン径(一定方向に寸法を測って得られる、粒子の面積が2分割される線分の長さ)をそれぞれ測定した。得られた測定値から任意の粒径で頻度比率を算出することにより粒度分布を得た。この粒度分布において、個数累計比率が50%となった粒子径を、樹脂粒子の平均粒径とした。
次に、樹脂被覆キャリアの製造例について説明する。
<樹脂被覆キャリアの製造例>
(コア粒子)
コア粒子の原材料として、微粉砕したFeとMgCOとを準備し、モル比でFe:MgCO=80:20となるように秤量し、混合して金属原料混合物を得た。コア粒子の全原材料に対して1.5wt%に相当するポリカルボン酸アンモニウム系分散剤と、0.05wt%に相当するSNウェット980(湿潤剤、サンノプコ株式会社製)と、0.02wt%に相当するポリビニルアルコール(バインダ)とを水中へ添加した水溶液を製造し、濃度75wt%のスラリーを得た。
このスラリーを湿式ボールミルにて湿式粉砕し、体積平均粒径が1μmとなるまでしばらく撹拌した。スプレードライヤーにて該スラリーを噴霧し、体積平均粒径10〜200μmの乾燥造粒品を得た。網目61μmの篩網を用いてこの造粒品から粗粒を分離した。大気下において乾燥造粒品を900℃で加熱することで仮焼し、樹脂粒子成分を分解させて仮焼品とし、次いで、1160℃の窒素雰囲気下で仮焼品を5時間焼成してフェライト化させ、焼成品とした。焼成品をハンマーミルで解砕して、風力分級機を用いて微粉を除去し、網目54μmの振動ふるいで粒度調整することによって体積平均粒径35μmのコア粒子を得た。
(第1および第2の樹脂粒子)
撹拌加熱装置、温度計、窒素導入管、および冷却管を備えた反応容器に、脱イオン水168重量部を仕込み、80℃まで昇温する。これに脱イオン水252重量部、ポリオキシエチレンアルキルエーテル1重量部、メチルメタクリレート99重量部およびジビニルベンゼン1重量部から成るモノマー混合液と、過硫酸カリウム1重量部および脱イオン水62重量部からなる開始剤水溶液56重量部とを同時に110分かけて滴下し、更に60分間撹拌した後、反応を終了させた。得られたラテックスをスプレードライヤー(商品名:マイクロミストドライヤーMDL−050型、藤崎電機株式会社製)を用いて熱風乾燥し粉砕することによって、平均粒径が0.2μmのほぼ単分散の、架橋型アクリル樹脂から成る樹脂粒子(PMMA1)を得た。
上記の樹脂粒子PMMA1と同じモノマー成分を用いて、ポリオキシエチレンアルキルエーテルの添加量と、多段重合の回数を調整することにより、表1に示す、平均粒径が0.2μm〜2μmの、架橋型アクリル樹脂から成る樹脂粒子(PMMA2〜PMMA8)を製造した。
(樹脂被覆キャリアC1の製造)
第1の樹脂粒子としてPMMA5、第2の樹脂粒子としてPMMA1を含む樹脂被覆層がコア粒子の表面に形成された樹脂被覆キャリアC1を以下のようにして製造した。
PMMA5およびPMMA1をそれぞれ0.5重量部、架橋型シリコーン樹脂(商品名:KR350、信越化学工業株式会社製)3重量部、トルエン15重量部、導電性粒子(商品名:VULCAN XC−72、キャボット株式会社製)0.1重量部、カップリング剤(商品名:Z−6011、東レ・ダウコーニング株式会社製)0.10重量部、硬化触媒(商品名:オルガチックス TC−401、マツモトファインケミカル株式会社製)0.06重量部を、撹拌機(神東科学株式会社製、型式:スリーワンモータBLh1200)に投入し、回転数500rpmで5分間撹拌して塗液を調製した。
得られた塗液に体積平均粒径35μmのコア粒子100重量部を混合し、さらに上記の撹拌機を用いて、回転数500rpmで5分間混合した。得られた混合物を減圧(6.0×10Pa程度)および加熱(100℃程度)することにより溶剤のトルエンを除去して、コア粒子表面に塗布層を形成した。
表面に塗布層が形成されたコア粒子を、セーフティーオーブン(エスペック株式会社製、型式:SPH(H)102)を用いて、200℃で1時間加熱して塗布層を硬化させて樹脂被覆層を形成し、100メッシュのふるいにかけて樹脂被覆キャリアC1を得た。
(樹脂被覆キャリアC2〜C20の製造)
樹脂被覆層に含まれる第1および第2の樹脂粒子の種類が異なる以外は、上記の樹脂被覆キャリアC1と同様にして、樹脂被覆キャリアC2〜C20を得た。樹脂被覆キャリアC2〜C20における樹脂被覆層に含まれる第1および第2の樹脂粒子の種類については、表1に示す。
次に、トナーの製造例について説明する。
<トナーの製造例>
以下に示す原料を用いてトナーを製造した。
・スチレン−ブチルアクリレート樹脂(ガラス転移点60℃、軟化温度110℃)
:100重量部
・カーボンブラック(三菱化学社製、MA−100):10重量部
・帯電制御剤(保土ヶ谷化学社製、TRH):2重量部
・ポリエチレンワックス(東洋アドレ社製、PW725、融点106℃):4重量部
上記の原料をヘンシェルミキサにて3分間混合分散した後、二軸押出機(商品名:PCM−30、株式会社池貝製)を用いて溶融混練分散した。二軸押出機の運転条件は、シリンダ設定温度110℃、バレル回転数300rpm、原料供給速度20kg/時間とした。
得られたトナー混練物を冷却ベルトにて冷却後、φ2mmのスクリーンを有するスピードミルにて粗粉砕した。この粗粉砕物をカウンタージェットミル(商品名:AFG、ホソカワミクロン株式会社製)で微粉砕し、ロータリー式分級機(商品名:TSPセパレータ、ホソカワミクロン株式会社製)で分級して、体積平均粒径6.7μmの未外添トナーを得た。
未外添のトナー粒子100重量部と、1次粒子の平均粒径が7nmの疎水性シリカ微粒子(商品名:フェームドシリカR976、日本アエロジル社製)2重量部を、ヘンシェルミキサ(商品名:FM20C、三井鉱山株式会社製)に投入し、撹拌羽根先端部の最外周における周速度を40m/秒に設定し、1分間撹拌混合し、体積平均粒径6.7μmのトナーを得た。
<実施例1〜14、比較例1〜6>
上記で得られた樹脂被覆キャリアC1〜C20とトナーをトナー濃度が7%となるように、V型混合機(商品名:V−5、株式会社徳寿工作所製)にて20分間混合して、表1に示す実施例1〜14、および比較例1〜6の2成分現像剤を作製し、以下の評価を行った。
<評価方法>
(帯電付与性)
実施例1〜14、および比較例1〜6の2成分現像剤をそれぞれ複写機(商品名:MX−5000FN、カラープリント速度50ppm、モノクロプリント速度50ppm、シャープ株式会社製)にセットし、常温常湿下において印字率20%の画像を連続100枚印刷した。100枚目の画像のカブリ濃度を測定し、帯電付与性の評価を行った。評価基準は、以下のとおりとした。
◎:100枚目の画像のカブリ濃度(反射濃度:ID)が0.02未満である。
○:100枚目の画像のカブリ濃度(反射濃度:ID)が0.02以上0.04未満である。
△:100枚目の画像のカブリ濃度(反射濃度:ID)が0.04以上0.06未満である。
×:100枚目の画像のカブリ濃度(反射濃度:ID)が0.06以上である。
(帯電安定性)
実施例1〜14、および比較例1〜6の2成分現像剤をそれぞれ複写機(商品名:MX−5000FN、カラープリント速度50ppm、モノクロプリント速度50ppm、シャープ株式会社製)にセットし、常温常湿下において印字率5%の画像を10枚間欠で、50000枚印刷した。50000枚目の画像のカブリ濃度を測定し、帯電安定性の評価を行った。評価基準は、以下のとおりとした。
◎:50000枚目の画像のカブリ濃度(反射濃度:ID)が0.02未満である。
○:50000枚目の画像のカブリ濃度(反射濃度:ID)が0.02以上0.04未満である。
△:50000枚目の画像のカブリ濃度(反射濃度:ID)が0.04以上0.06未満である。
×:50000枚目の画像のカブリ濃度(反射濃度:ID)が0.06以上である。
<評価結果>
評価結果を、表1に示す。
Figure 0006220629
表1の結果から明らかなように、平均粒径1.0μm以上1.5μm以下の、架橋型アクリル樹脂から成る第1の樹脂粒子が含有された樹脂被覆層を有する樹脂被覆キャリアを用いた実施例1〜14は、トナーに対する帯電付与能力が高くなることがわかる。また、平均粒径0.4μm以上0.8μm以下の、架橋型アクリル樹脂から成る第2の樹脂粒子がさらに含有された樹脂被覆層を有する樹脂被覆キャリアを用いることによって、トナーに対する帯電付与能力が、さらに高くなることがわかる。
1 樹脂被覆キャリア
11 コア粒子
12 樹脂被覆層
12a 第1の樹脂粒子
12b 第2の樹脂粒子

Claims (2)

  1. 磁性材料から成るコア粒子と、
    前記コア粒子を被覆する樹脂被覆層であって、シリコーン樹脂と、該シリコーン樹脂に分散された、平均粒径1.0μm以上1.5μm以下の、架橋型アクリル樹脂から成る第1の樹脂粒子とを含む樹脂被覆層と、を有し、
    前記樹脂被覆層は、前記シリコーン樹脂に分散された、平均粒径0.4μm以上0.8μm以下の、架橋型アクリル樹脂から成る第2の樹脂粒子をさらに含み、
    前記樹脂被覆層において、前記第1の樹脂粒子と前記第2の樹脂粒子との配合比が、重量比で40:60から60:40までであることを特徴とする樹脂被覆キャリア。
  2. 前記シリコーン樹脂が、架橋型シリコーン樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂被覆キャリア。
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