JP6220157B2 - 洗い流すタイプのヘアトリートメント組成物 - Google Patents

洗い流すタイプのヘアトリートメント組成物 Download PDF

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Description

本発明は、損傷によってコシのなくなった毛髪にハリコシやうるおいを与えつつ、ツヤやしなやかさを付与し、すすぎ時に良好なスベリを付与することのできる、洗い流すタイプのヘアトリートメントに関するものである。
近年、ヘアカラー処理やパーマネントウェーブ処理による毛髪の損傷が起こり、損傷を受けた毛髪(ダメージ毛髪)が多くなっている。ダメージ毛髪の多くは、コシや弾力のない状態になっている場合が多く、ツヤのない、うるおいが乏しいものとなる。こうしたことから、ダメージ毛髪に対してハリコシやうるおいを回復させることが望まれている。また、ダメージ毛髪のスベリが、すすぎ時(湿潤時)や仕上がり時(乾燥時)においても良好であることが要求されている。
毛髪処理の仕上がり時(乾燥時)にハリコシやスベリを出すために、シリコーンを配合した洗い流すタイプのヘアトリートメント組成物(以下、単に「ヘアトリートメント組成物」と呼ぶことがある)が使用されている。しかしながら、シリコーンを配合することによって引き出せるハリコシには限度がある。こうしたことから、シリコーンとポリマー(シリル化ウレタン系樹脂)を併用することで、より良好なハリコシを引き出すヘアトリートメント組成物も提案されている(例えば、特許文献1)。
ヘアトリートメント組成物にポリマーを配合すれば、毛髪のスベリが悪くなり、また毛先がパサつくなどの別の問題が生じる。また、シリコーンやポリマーを使用すると、ハリコシを出すことができるが、それは髪が硬くなったことによるものであり、髪のしなやかさや弾力は却って失われることになる。
特開2013−23478号公報
本発明は、こうした状況の下でなされたものであって、その目的は、従来のヘアトリートメント組成物における問題を解決し、コシのなくなった毛髪にハリコシとうるおいを与えつつ、ツヤやしなやかさを付与し、すすぎ時に良好なスベリを付与することができる、洗い流すタイプのヘアトリートメント組成物を提供することにある。
上記目的を達成することができた本発明のヘアトリートメント組成物とは、(A)トリポリヒドロキシ脂肪酸ジペンタエリスリチルと、(B)メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体を含有することを特徴とする。
本発明のトリートメント組成物においては、前記(A)トリポリヒドロキシ脂肪酸ジペンタエリスリチルと、(B)メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体の質量比(A):(B)が、1:1〜1:5であることが好ましい。また前記(A)トリポリヒドロキシ脂肪酸ジペンタエリスリチルの含有量は、ヘアトリートメント組成物全体に占める割合で10質量%以下(0質量%を含まない)であることが好ましい。
本発明で用いる(A)トリポリヒドロキシ脂肪酸ジペンタエリスリチルとしては、トリポリヒドロキシラウリン酸ジペンタエリスリチル、トリポリヒドロキシミリスチン酸ジペンタエリスリチルおよびトリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチルよりなる群から選ばれる1種以上が好ましいものとして挙げられる。
本発明のヘアトリートメント組成物には、必要によって、更に(C)多価アルコールを含有させることもでき、こうした成分を含有させることによって、仕上がり時に毛髪への良好なスベリを付与することができる。(C)多価アルコールを含有させる場合には、(C)多価アルコールの含有量は、ヘアトリートメント組成物全体に占める割合で10質量%以下であることが好ましい。
本発明のヘアトリートメント組成物において、必要によって含有される(C)多価アルコールとしては、プロピレングリコール、イソプロピレングリコールおよびジプロピレングリコールよりなる群から選ばれる1種以上が好ましいものとして挙げられる。
本発明によれば、(A)トリポリヒドロキシ脂肪酸ジペンタエリスリチルと、(B)メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体を含有させることによって、コシのなくなった毛髪にハリコシとうるおいを与えつつ、ツヤやしなやかさを付与し、すすぎ時に良好なスベリを付与することのできるヘアトリートメント組成物が実現できる。
実施例5で行った「たわみ試験」の概要を説明するための図面代用写真である。
本発明者らは、上記のような特性を発揮するヘアトリートメント組成物を実現すべく、様々な角度から検討した。その結果、(A)トリポリヒドロキシ脂肪酸ジペンタエリスリチルと(B)メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体を併用することによって、毛髪にハリコシとうるおいを与えつつ、ツヤやしなやかさを付与し、すすぎ時に良好なスベリを付与することのできるヘアトリートメントが得られることを見出し、本発明を完成した。
本発明によれば、(A)トリポリヒドロキシ脂肪酸ジペンタエリスリチル(以下、単に「(A)成分」と呼ぶことがある)と、(B)メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体(以下、単に「(B)成分」と呼ぶことがある)を含有することで、仕上がり時にハリコシとうるおいを髪に与えることができる。
本発明で用いる(A)トリポリヒドロキシ脂肪酸ジペンタエリスリチルは、毛髪に抱水性皮膜を形成し、保湿効果を与える成分である。この(A)成分は、毛髪にうるおいを与えるだけでなく、しなやかさやすすぎ時に良好なスベリを与える作用を発揮する。この(A)トリポリヒドロキシ脂肪酸ジペンタエリスリチルは、ヒドロキシ脂肪酸とペンタエリスリトールから得られるポリオール型分岐脂肪酸エステルの一種であり、エステル油に分類される。
(A)成分の含有量は、ヘアトリートメント組成物全体に対する割合で10質量%以下(0質量%を含まない)であることが好ましい。(A)成分の含有量が10質量%を超えると、すすぎ時のスベリが低下し、ハリコシも若干低下する。(A)成分の含有量の好ましい下限は、0.1質量%以上であり、より好ましくは0.5質量%以上である。(A)成分の含有量のより好ましい上限は5質量%以下であり、更に好ましくは2質量%以下である。
本発明で用いる(A)トリポリヒドロキシ脂肪酸ジペンタエリスリチルとしては、トリポリヒドロキシラウリン酸ジペンタエリスリチル、トリポリヒドロキシミリスチン酸ジペンタエリスリチル、トリポリヒドロキシパルミチン酸ジペンタエリスリチル、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチルおよびトリポリヒドロキシべヘニン酸ジペンタエリスリチルなどが挙げられ、これらの1種または2種以上を併用することができる。
上記(A)トリポリヒドロキシ脂肪酸ジペンタエリスリチルのうち、トリポリヒドロキシラウリン酸ジペンタエリスリチル、トリポリヒドロキシミリスチン酸ジペンタエリスリチルおよびトリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチルが好ましいものとして挙げられ、これらの群から選ばれる1種以上を好ましく用いることができる。(A)トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチルの具体例としては、「サラコスWO−6」(商品名:日清オイリオグループ株式会社製)が挙げられる。
一方、本発明で用いる(B)メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体は、毛髪表面にフィルムを形成することにより、毛髪にハリコシとツヤを付与することに関与している。
(B)成分は、メタクリロイルエチルジメチベタイン、塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウムおよびメタクリル酸2−ヒドロキシエチルの3種類の成分からなる共重合体で、3種類の配合比(含有比率)は特に限定されない。またこの(B)成分は、両性ポリマーの一種である。
上記(B)成分の含有量は、特に制限なく使用できるが、上記(A)成分の含有量との質量比(A):(B)が、1:1〜1:5となるように調整することが好ましい。(A)成分の含有量1に対して、(B)成分の含有量が1(質量比)より少なくなると、毛髪に十分なハリコシが得られなくなる。(A)成分の含有量1に対して(B)成分の含有量が5(質量比)より多くなり過ぎると、ハリコシは得られるが毛髪が硬くなる。また毛髪にしなやかさがなくなり、弾力がなくなる傾向になる。この質量比(A):(B)は、より好ましくは1:2〜1:3程度である。
(B)メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体としては、具体的なものとして、「プラスサイズL−450W」や「プラスサイズL−450」(いずれも商品名:互応化学工業株式会社製)などが挙げられる。
本発明のヘアトリートメント組成物には、必要によって更に(C)多価アルコールを含有させることも有効である。この(C)多価アルコールは、仕上がり時に毛髪にスベリを与えることに関与している。この(C)多価アルコールは、分子中に水酸基を2個以上もつものである。
(C)多価アルコールは、化粧料に一般的に用いられるものであればよく、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、イソプロピレングリコール、プロパンジオール、1,2−ペンタンジオール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、エリトリトール(エリスリトール)、ペンタエリトリトール(ペンタエリスリトール)、ソルビトール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリトリトール(ジペンタエリスリトール)、グルコース、ショ糖、フルクトース、マルトース、マルチトール、キシリトール、イノシトール等が挙げられ、これらを単独または併用して用いることができる。これらのうちで、特にジプロピレングリコール、プロピレングリコールおよびイソプロピレングリコールよりなる群から選ばれる1種以上が好ましいものとして挙げられる。
(C)多価アルコールの含有量は、ヘアトリートメント組成物全体に対する割合で10質量%以下であることが好ましい。(C)多価アルコールの含有量が10質量%を超えると仕上がり時のハリコシが若干低下する。(C)多価アルコールの含有量の好ましい下限は、0.1質量%以上であり、より好ましくは0.5質量%以上である。(C)多価アルコールの含有量のより好ましい上限は5質量%以下であり、更に好ましくは2質量%以下である。
本発明の洗い流すヘアトリートメント組成物は、上記のような(A)成分および(B)成分を含有させることによって、必要によってこれらに(C)多価アルコールを含有させることによって構成されるが、本発明の効果を損なわない範囲内で他の成分を適宜添加することができる。
そのような添加成分としては、例えば高級アルコール類の油剤、乳化剤(界面活性剤:カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤)、保湿剤、シリコーン、タンパク質類、加水分解タンパク質類、アミノ酸類、植物エキス類、紫外線吸収剤、消臭剤、防腐剤、キレート剤、pH調整剤、溶剤、抗炎症剤、香料、色素等が挙げられる。
本発明のヘアトリートメントの剤型は、クリーム剤型が有用であるが、液状の剤型やジェル状剤型で用いることもできる。
次に、実施例によって本発明をより具体的に示すが、下記の実施例は本発明を制限するものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することは、すべて本発明の技術的範囲に包含される。
(実施例1)
(試験用毛束の作製)
化学的処理(例えば、パーマ処理、ヘアカラー処理、ブリーチ処理など)を全く受けていない毛髪を用いて、キャラデコNトーンアップ(ヘアカラー第1剤:中野製薬株式会社製)とキャラデコNオキサイド6%(過酸化水素系第2剤:中野製薬株式会社製)を1:2(質量比)となるように混合したものを、毛髪に対し1:1(質量比)の割合で塗布し、35℃、30分間の条件で処理した。その後、ラウリル硫酸トリエタノールアミン液(40質量%水溶液)によって洗浄し、乾燥した。この工程を3回実施した。その後、長さ20cm、重さ15gの毛束を作成し、以下の評価に用いた。
上記試験用毛束について、下記表1、2に示すヘアトリートメント組成物(処方例1〜6)を用いて処理したときの、仕上がり時のハリコシ感、仕上がり時のうるおい感(保湿感)を下記の方法で評価した。尚、表1に示したパルミチン酸イソプロピルは、エステル油の比較例であり、表2に示したアクリレーツ・アクリル酸ラウリル・アクリル酸ステアリル・メタクリル酸エチルアミンオキシド共重合体およびメタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル共重合体は、両性ポリマーの比較例である。
(仕上がり時のハリコシ感の評価方法)
試験用毛束をラデュラシャンプーライト(中野製薬株式会社製)で2回洗浄し、ヘアトリートメント組成物を1.5g塗布後水洗し、仕上がり時(乾燥時)の毛髪の「ハリコシ感」について専門パネラー10名の夫々にて下記の3段階評価(評価点)で官能評価し、評価点の平均値(10名の平均値)を求め、以下の基準で判定した。
3点:ハリコシ感がある
2点:ハリコシ感がややある
1点:ハリコシ感がない
(仕上がり時のハリコシ感の評価基準)
◎:2.5点以上
○:2点以上、2.5点未満
△:1.5点以上、2点未満
×:1点以上、1.5点未満
(仕上がり時のうるおい感(保湿感)の評価方法)
試験用毛束をラデュラシャンプーライト(中野製薬株式会社製)で2回洗浄し、ヘアトリートメント組成物を1.5g塗布後水洗し、仕上がり時(乾燥時)の毛髪の「うるおい感」について専門パネラー10名の夫々にて下記の3段階評価(評価点)で官能評価し、評価点の平均値(10名の平均値)を求め、以下の基準で判定した。
3点:うるおい感がある
2点:うるおい感がややある
1点:うるおい感がなく、パサつく
(仕上がり時のうるおい感の評価基準)
◎:2.5点以上
○:2点以上、2.5点未満
△:1.5点以上、2点未満
×:1点以上、1.5点未満
これらの結果を、ヘアトリートメント組成物の処方例(処方例1〜6)と共に下記表1、2に示す(表2に示した処方例1は、表1に示した処方例1と同じもの)。
表1から、次のように考察できる。まず(A)成分として、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、トリポリヒドロキシラウリン酸ジペンタエリスリチルまたはトリポリヒドロキシミリスチン酸ジペンタエリスリチルを含有した場合(処方例1〜3)、仕上がり時のハリコシ感、うるおい感ともに良好であり、特にトリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチルを用いた場合に仕上がり時のハリコシ感、うるおい感が優れていることが分かる。これに対し、(A)成分を含有せずに、パルミチン酸イソプロピル(エステル油)を用いると(処方例4)、仕上がり時のハリコシ感とうるおい感が低下している。
表2から、次のように考察できる。まず(B)メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体を含有した場合(処方例1)、仕上がり時のハリコシ感が優れていることが分かる。これに対し、(B)成分を含有せずに、アクリレーツ・アクリル酸ラウリル・アクリル酸ステアリル・メタクリル酸エチルアミンオキシド共重合体を使用した場合(処方例5)や、メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル共重合体を使用すると(処方例6)、ハリコシ感が低下している。
(実施例2)
実施例1と同様に処理した試験用毛束について、下記表3に示すヘアトリートメント組成物(処方例7〜10)を用いて処理したときの、仕上がり時のハリコシ感、仕上がり時のうるおい感(保湿感)を実施例1と同じ方法で評価すると共に、下記の方法で仕上がり時の「ツヤ感」と「しなやかさ」を評価した。尚、表3に示した処方例1は、表1に示した処方例1と同じものである。
(仕上がり時のツヤ感としなやかさの評価方法)
試験用毛束をラデュラシャンプーライト(中野製薬株式会社製)で2回洗浄し、ヘアトリートメント組成物を1.5g塗布後水洗し、仕上がり時(乾燥時)の毛髪の「ツヤ感」と「しなやかさ」について専門パネラー10名の夫々にて下記の3段階評価(評価点)で官能評価し、評価点の平均値(10名の平均値)を求め、以下の基準で判定した。
3点:ツヤ感がある
2点:ツヤ感がややある
1点:ツヤ感がない
3点:しなやかである
2点:しなやかさがややある
1点:しなやかさがなく、毛髪がゴワつく
(仕上がり時のツヤ感としなやかさの評価基準)
◎:2.5点以上
○:2点以上、2.5点未満
△:1.5点以上、2点未満
×:1点以上、1.5点未満
これらの結果を、ヘアトリートメント組成物の処方例(処方例7〜10)と共に下記表3に示す(表3に示した処方例1は、表1、2に示した処方例1と同じもの)。
表3から、次のように考察できる。まず(A)成分としてのトリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル(A1)と、(B)メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体の質量比が、(A):(B)=1:1〜1:5(処方例1、8、9)ではしなやかさを維持しつつ、ハリコシ感が出ており、また仕上がり時のツヤ感も良好である。これに対し、質量比が、(A):(B)=1:1未満[即ち、(A1)成分の含有量1に対して(B)成分の含有量が1(質量比)未満]の場合(処方例7)、仕上がり時のツヤ感が低下し、ハリコシ感も低下する。また、質量比が、(A):(B)=1:5より大きい[即ち、(A1)成分の含有量1に対して(B)成分の含有量が5(質量比)を超過]場合(処方例10)、仕上がり時のハリコシ感は出るが、毛髪がゴワつき、仕上がり時のしなやかさが低下していることが分かる。
(実施例3)
実施例1と同様に処理した試験用毛束について、下記表4に示すヘアトリートメント組成物(処方例11〜15)を用いて処理したときの、仕上がり時のハリコシ感、仕上がり時のうるおい感(保湿感)を実施例1と同じ方法で評価すると共に、下記の方法で毛髪の「スベリ感」(すすぎ時のスベリ感)を、評価した。
(毛髪のスベリ感の評価方法)
試験用毛束をラデュラシャンプーライト(中野製薬株式会社製)で2回洗浄し、ヘアトリートメント組成物を1.5g塗布後水洗し、すすぎ時(湿潤時)の毛髪の「スベリ感(指通り)」について専門パネラー10名の夫々にて下記の3段階評価(評価点)で官能評価し、評価点の平均値(10名の平均値)を求め、以下の基準で判定した。
3点:スベリ感(指通り)が良い
2点:スベリ感(指通り)がやや良い
1点:スベリ感(指通り)が悪い
(すすぎ時のスベリ感の評価基準)
◎:2.5点以上
○:2点以上、2.5点未満
△:1.5点以上、2点未満
×:1点以上、1.5点未満
これらの結果を、ヘアトリートメント組成物の処方例(処方例11〜15)と共に下記表4に示す。
表4から、次のように考察できる。まず(A)トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチルの含有量が10質量%以下の場合(処方例11〜14)、すすぎ時のスベリ感が優れており、ハリコシ感も良好である。これに対し、(A)トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチルの含有量が10質量%を超えると、すすぎ時のスベリ感が低下する。また、仕上がり時のハリコシ感も若干低下することが分かる。
(実施例4)
実施例1と同様に処理した試験用毛束について、下記表5、6に示すヘアトリートメント組成物(処方例16〜22)を用いて処理したときの、仕上がり時のハリコシ感、仕上がり時のうるおい感(保湿感)を実施例1と同じ方法で評価すると共に、下記の方法で毛髪の「スベリ感」(仕上がり時のスベリ感)を評価した。尚、表6に示した処方例16は、表5に示した処方例16と同じものである。
(毛髪のスベリ感の評価方法)
試験用毛束をラデュラライトシャンプー(中野製薬株式会社製)で2回洗浄し、ヘアトリートメント組成物を1.5g塗布後水洗し、仕上がり時(乾燥時)の毛髪の「スベリ感(指通り)」について専門パネラー10名の夫々にて下記の3段階評価(評価点)で官能評価し、評価点の平均値(10名の平均値)を求め、以下の基準で判定した。
3点:スベリ感(指通り)が良い
2点:スベリ感(指通り)がやや良い
1点:スベリ感(指通り)が悪い
(仕上がり時のスベリ感の評価基準)
◎:2.5点以上
○:2点以上、2.5点未満
△:1.5点以上、2点未満
×:1点以上、1.5点未満
これらの結果を、ヘアトリートメント組成物の処方例(処方例16〜22)と共に下記表5、6に示す。
表5から、次のように考察できる。まず(C)多価アルコールを含有した場合には、仕上がり時のスベリ感が良好になる。特に(C)ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリンのいずれかを含有した場合には、仕上がり時のスベリ感が優れていることが分かる(処方例16、17、18)。これに対し、(C)多価アルコールの代わりに尿素を含有すると、仕上がり時のスベリ感が低下することが分かる(処方例19)。
表6から、次のように考察できる。まず(C)多価アルコールの含有量が10質量%以下の場合、仕上がり時のスベリ感も優れており、仕上がり時のハリコシ感も良好である(処方例16、20、21)。これに対し、(C)多価アルコールの含有量が10質量%より多くなると、仕上がり時のスベリ感は良くなるが、仕上がり時のハリコシ感が若干低下することが分かる(処方例22)。
(実施例5)
(試験用毛束の作製)
化学的処理(例えば、パーマ処理、ヘアカラー処理、ブリーチ処理など)を全く受けていない毛髪を用いて、キャラデコNトーンアップ(ヘアカラー第1剤:中野製薬株式会社製)とキャラデコNオキサイド6%(過酸化水素系第2剤:中野製薬株式会社製)を1:2(質量比)となるように混合したものを、毛髪に対し1:1(質量比)の割合で塗布し、35℃、30分間の条件で処理した。その後、ラウリル硫酸トリエタノールアミン液(40質量%水溶液)によって洗浄し、乾燥した。更に、CYA−1T(パーマ剤第1液:中野製薬株式会社製)を毛髪に対し1:1(質量比)の割合で塗布し、25℃、15分間の条件で処理した。その後水洗し、SC−2(パーマ剤第2液:中野製薬株式会社製)を毛髪に対し、1:1(質量比)の割合で塗布し、25℃、10分間の条件で処理し、水洗した後、乾燥させた。長さ14cmの試験用毛束を作製し、試験に使用した。
上記試験用毛束について、下記表7に示すヘアトリートメント組成物(処方例1、7、23)を用いて処理したときの、毛髪のたわみを下記の方法(たわみ試験)で評価した。尚、表7に示した処方例1は表1〜3に示した処方例1と、処方例7は表3に示した処方例7と同じものである。
(たわみ試験の方法)
ラデュラシャンプーライト(中野製薬株式会社製)で2回洗浄した毛束の結び目(図1)よりも先の部分に、ヘアトリートメント組成物0.2gを塗布して馴染ませ、すすぎ、乾燥させた。その後、20℃、湿度60%で24時間調湿し、曲げ特性を測定した。
このたわみ試験においては、図1(図面代用写真)に示すように、毛束の結び目(結び目部分の長さ2cm)を水平に固定し、毛束のたわむ状態を評価した。固定した結び目から毛束の毛先部分(長さ12cm、この部分の毛束の重さ0.2g)までの最短距離(図1の上下方向距離:たわみ値)を比較した。この距離が大きいときに、毛髪が柔らかくたわんでいることを示し、この距離が小さい場合、毛髪が硬く、ハリがあることを示している。尚、一つの実験系に対し、毛束を3つ用意し、その平均値を測定値とした。
これらの結果を、ヘアトリートメント組成物の処方例(処方例1、7、23)と共に下記表7に示す。
表7から、次のように考察できる。まず(A)トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、および(B)メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体が含有されているヘアトリートメント組成物(処方例1)で処理したものが最もたわみ値が小さい、つまり毛髪が硬くハリがある結果を示していた。(A)成分のみ含有されているヘアトリートメント組成物(処方例7)では、処方例1に比べるとたわみ値が大きく、柔らかい結果となった。また、(A)成分および(B)成分のどちらも含有されていないヘアトリートメント組成物(処方例23)ではたわみ値が最も大きく、毛髪が最も柔らかい結果になった。
以上のことから、(A)成分および(B)成分のどちらも含有させることによって、毛髪にハリコシ感および弾力を与えることが分かる。

Claims (6)

  1. (A)トリポリヒドロキシ脂肪酸ジペンタエリスリチルと、(B)メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体を含有すると共に、
    前記(A)トリポリヒドロキシ脂肪酸ジペンタエリスリチルと、(B)メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体の質量比(A):(B)が、1:1〜1:5であることを特徴とする洗い流すタイプのヘアトリートメント組成物。
  2. 前記(A)トリポリヒドロキシ脂肪酸ジペンタエリスリチルの含有量が、ヘアトリートメント組成物全体に占める割合で10質量%以下(0質量%を含まない)である請求項1記載の洗い流すタイプのヘアトリートメント組成物。
  3. 前記(A)トリポリヒドロキシ脂肪酸ジペンタエリスリチルは、トリポリヒドロキシラウリン酸ジペンタエリスリチル、トリポリヒドロキシミリスチン酸ジペンタエリスリチルおよびトリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチルよりなる群から選ばれる1種以上である請求項1または2に記載の洗い流すタイプのヘアトリートメント組成物。
  4. 更に(C)多価アルコールを含有する請求項1〜のいずれかに記載の洗い流すタイプのヘアトリートメント組成物。
  5. 前記(C)多価アルコールの含有量が、ヘアトリートメント組成物全体に占める割合で10質量%以下である請求項に記載の洗い流すタイプのヘアトリートメント組成物。
  6. 前記(C)多価アルコールは、プロピレングリコール、イソプロピレングリコールおよびジプロピレングリコールよりなる群から選ばれる1種以上である請求項またはに記載の洗い流すタイプのヘアトリートメント組成物。
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