JP6218984B1 - 箱型船 - Google Patents

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Abstract

【課題】海苔網の酸処理において酸原液や所望濃度よりも高い濃度の酸処理液が海苔網に接触することを抑制する。【解決手段】酸原液が希釈された酸処理液を貯留する酸処理槽と、該酸処理槽内に設けられ、海苔が付着した海苔網を巻き取る巻取ロールとを備える箱型船であって、該巻取ロールから離間すると共に垂下する可撓性シート及び該可撓性シートの表面に前記酸原液を吐出する酸原液吐出部を備えており、前記酸原液を前記可撓性シートの表面を流下させて前記酸処理槽に供給する酸原液供給部とを備え、前記酸原液供給部は、前記可撓性シートの下端が前記巻取ロールに近づくように前記酸処理槽が傾斜した場合に、前記酸処理液の液面において前記可撓性シートの下端よりも前記巻取ロールから遠い位置に前記酸原液を供給する。【選択図】図1

Description

本発明は、箱型船に関する。
下記特許文献1には、酸処理槽の酸処理液に浸漬させて酸処理を行う酸処理船が開示されている。この酸処理船は、水切り機構によって海苔網の水切り処理を行った後に海苔網を酸処理槽内に設けられた巻取ローラに巻き取ることにより、酸処理液の濃度低下を防止する。
一方、下記特許文献2には、所謂モグリ船を用いた海苔網の連続処理方法(酸処理方法)が開示されている。この連続処理方法は、モグリ船を海苔網の下に潜らせ、酸洗浄槽に貯留された酸洗浄液を海苔網に下方から吹き付けて酸処理するものである。また、この連続処理方法では、酸洗浄槽の上方に設けられた容器に酸処理液(酸原液)を別途貯留させ、この酸処理液を上方から酸洗浄槽に供給することにより、海水によって薄まる酸洗浄液のpHを所定値に維持している。
特開平05−023066号公報 特開2003−038051号公報
ところで、上記酸処理船やモグリ船等、船上における海苔網の酸処理は、波浪や風あるいは作業者の動き等によって船が傾いたり揺れる環境下で行われる。一方、海苔網は適度なpH値の酸処理液や酸洗浄液に接触させることにより適切な酸処理が行われるものであり、酸性度が極端に高い酸原液に接触させることは、海苔に悪影響を与えるので避けるべきである。
そこで、特許文献1の酸処理船において酸処理液のpH調整を行う場合、例えば、特許文献1の巻取ロールが設けられている酸処理槽に、特許文献2に記載されているように上方から酸原液を酸処理槽に供給すると、酸処理船の揺動や傾斜によって酸原液が海苔網に直接滴下したり、あるいは海苔網近傍の酸処理液に滴下することによって、海苔網を所望濃度よりも高い濃度の酸原液や酸処理液に接触させる可能性がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、船上における海苔網の酸処理において酸原液や所望濃度よりも高い濃度の酸処理液が海苔網に接触することを抑制することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明では、第1の解決手段として、酸原液が希釈された酸処理液を貯留する酸処理槽と、該酸処理槽内に設けられ、海苔が付着した海苔網を巻き取る巻取ロールとを備える箱型船であって、該巻取ロールから離間すると共に垂下する可撓性シート及び該可撓性シートの表面に前記酸原液を吐出する酸原液吐出部を備えており、前記酸原液を前記可撓性シートの表面を流下させて前記酸処理槽に供給する酸原液供給部とを備え、前記酸原液供給部は、前記可撓性シートの下端が前記巻取ロールに近づくように前記酸処理槽が傾斜した場合に、前記酸処理液の液面において前記可撓性シートの下端よりも前記巻取ロールから遠い位置に前記酸原液を供給する、という手段を採用する。
本発明では、第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記可撓性シートは、上端が前記酸処理液の液面より上方に位置する開口あるいは切欠きを備え、前記酸原液吐出部は、前記酸原液が前記開口あるいは前記切欠きの上端に流入するように前記酸原液を吐出する、という手段を採用する。
本発明では、第3の解決手段として、上記第2の解決手段において、前記開口は、上下方向に多段に形成されている、という手段を採用する。
本発明では、第4の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記可撓性シートは、上端が前記酸処理液の液面より上方に位置する切欠きを備え、かつ、該切欠きの上端から垂下する線条を備える、という手段を採用する。
本発明では、第5の解決手段として、上記第1〜第4の解決手段において、前記可撓性シートは、前記下端が前記酸処理液に浸漬している、という手段を採用する。
本発明では、第6の解決手段として、上記第1〜第5の解決手段において、前記可撓性シートは、水平方向における両端が前記酸処理液に浸漬している、という手段を採用する。
本発明によれば、海苔網の酸処理において酸原液や所望濃度よりも高い濃度の酸処理液が海苔網に接触することを抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る酸処理装置の上面視における機能構成図である。 本発明の第1実施形態に係る酸処理装置の側面視における図1の(a)X−X断面図、(b)Y−Y断面図である。 本発明の第2実施形態に係る酸処理装置の側面視における図1の(a)X−X断面図、(b)Y−Y断面図である。 本発明の第3実施形態に係る酸処理装置の側面視における図1のX−X断面図である。
以下、図面を参照して、本実施形態について説明する。
〔第1実施形態〕
第1実施形態に係る箱型船Aは、養殖中の海苔網上の海苔を酸処理する酸処理装置である。箱型船Aは、船本体1、酸処理液2が貯留する酸処理槽3、海苔網Nを巻き取る一対の巻取ロール4A、4B、吊り棒5、樹脂シート6、一対のチューブ7A、7B、pHセンサ8、pH制御器9、酸原液ポンプ10、酸原液11を貯蔵する酸原液タンク12及び巻出ロール13A、13Bを備える。
なお、これら構成要素のうち、樹脂シート6は、本第1実施形態における可撓性シートである。また、一対のチューブ7A、7Bは、本第1実施形態における酸原液吐出部である。さらに、吊り棒5、樹脂シート6、チューブ7A、7B、pHセンサ8、pH制御器9、酸原液ポンプ10及び酸原液タンク12は、本第1実施形態における酸原液供給部を構成している。
船本体1は、箱型に成形された樹脂製浮体である。この船本体1は、前後方向の寸法が幅方向の寸法よりも若干短い長方形の平面形状を備えており、例えば前後方向の寸法が約1.5m、幅方向の寸法が約2mである。また、この船本体1は、図示しないエンジンを備えており、後述する巻取ロール4A、4B及び巻出ロール13A、13Bを回転させる原動力となる。このような船本体1には、酸処理槽3、吊り棒5、pH制御器9、酸原液ポンプ10、酸原液タンク12及び不図示のバッテリ等が設けられている。
酸処理液2は、海苔網N上の海苔を酸処理するのに適した所望のpH値、例えばpH=0.4〜2.6を有する酸希釈液である。すなわち、この酸処理液2は、所定の有機酸あるいは塩酸等の酸原液11が水や海水等によって希釈された液体である。酸処理液2は、酸処理槽3に一定量が貯留されており、海苔網Nと付着することによって海苔網Nに付着した海苔を酸処理する。
酸処理槽3は、船本体1の中央に形成された略直方体の窪み部であり、所定量の酸処理液2を貯留する。この酸処理槽3の容量は、例えば400〜800リットルである。海苔網Nは、海苔が付着した長尺状の網である。この海苔網Nは、海苔の養殖場に複数条が配置されている。すなわち、海苔の養殖では、養殖場となる海域に複数条の海苔網Nを配置し、海苔を海苔網Nに付着させた状態で養殖する。なお、船本体1には、酸処理槽3を幅方向に挟む状態で一対の窪み部が形成されている。これら一対の窪み部は、幾つかの機器を配置するためのスペースであると共に作業者が乗船するためのスペースでもある。
一対の巻取ロール4A、4Bは、酸処理槽3内に一定距離を隔てて平行かつ水平に配置された回転軸である。すなわち、この巻取ロール4A、4Bは、船本体1の前後方向に直交する姿勢で船本体1に回転自在に取り付けられている、このような一対の巻取ロール4A、4Bのうち、一方の巻取ロール4Aは船本体1が前進した際に前方から侵入してくる海苔網Nを順次巻き取るためのものであり、他方の巻取ロール4Bは、船本体1が後進した際に後方から侵入してくる海苔網Nを順次巻き取るためのものである。
吊り棒5は、酸処理液2の液面に対峙するように酸処理槽3の上方に設けられた棒状部材である。この吊り棒5は、酸処理槽3の中央部に、両端が船本体1の上部に固定されて、一対の巻取ロール4A、4Bと平行に設置されている。このような吊り棒5は、一対の巻取ロール4A、4Bに各々巻き取られる海苔網Nと干渉しない位置に、つまり海苔網Nの侵入方向に対して各々の巻取ロール4A、4Bの後方に設けられている。
樹脂シート6は、一対の巻取ロール4A、4Bから離間すると共に垂下する長方形の可撓性シートであり、例えば塩化ビニル製の白色シートである。この樹脂シート(可撓性シート)6は、その上端が酸処理槽3の中央部に水平姿勢で設けられた吊り棒5に固定され、当該吊り棒5から酸処理液2中に向かって垂下し、その下端近傍が酸処理液2中に浸漬している。この樹脂シート6は、波浪や風等による船本体1の揺動によって、また海苔網Nを巻き取る際に巻取ロール4A又は巻取ロール4Bが回転することによって酸処理液2中に生成される水流によって前進方向及び後進方向に揺動し、酸処理液2を攪拌する。
また、この樹脂シート6は、図示するように水平方向に一定間隔を空けて形成された4つの切欠き6aを備える。これら4つの切欠き6aは、全て同一な長方形であり、樹脂シート6の下端から所定幅かつ所定高さに亘って樹脂シート6の一部を長方形に切り取ることによって形成されている。これら各切欠き6aの上端辺6bは、水平かつ酸処理液2の液面より上方に位置している。すなわち、樹脂シート6は、水平方向における下端近傍の一部が酸処理液2に浸漬している。
一対のチューブ7A、7Bは、樹脂シート6の上部に樹脂シート6を挟んで両側に設けられる、一対の例えば塩化ビニル製の管状部材である。さらに、一対のチューブ7A、7Bは、樹脂シート6を挟んで略平行に固定されている。一対のチューブ7A、7Bの下部には、酸原液11を可撓性シート6の表面に吐出する複数の吐出孔7a、7bがそれぞれ長さ方向に所定間隔で形成されている。
これら吐出孔7a、7bは、上述した切欠き6aに対応して4つ設けられている。また、4つの吐出孔7a,7bは、図示するように各切欠き6aの上端辺6bに酸原液11が流下する位置に設けられている。なお、各吐出孔7a、7bは、酸原液11を樹脂シート6側の斜め下方に向けて吐出するので、酸原液11は、樹脂シート6の表面から飛散することなく当該表面に付着した状態で流下する。
pHセンサ8は、酸処理液2のpH値を検出するセンサである。このpHセンサ8は、図1、図2(a)及び図3(a)に示すように、酸処理槽3内において樹脂シート6の近傍に設けられている。すなわち、このpHセンサ8は、酸処理槽3内において、吊り棒5の両端のどちらか一端側に酸処理槽3の底面に付着しないように底面から若干の距離をあけて設けられている。pHセンサ8は、pH制御器9に接続されており、検出値をpH制御器9に出力する。
pH制御器9は、pHセンサ8から入力される検出値と予め記憶している制御しきい値とに基づいて酸原液ポンプ10をフィードバック制御する制御装置である。すなわち、このpH制御器9は、酸処理液2のpH値が制御しきい値を維持するように酸原液ポンプ10を制御する。尚、本実施形態においてpH制御器9は、船本体1に設けられた窪み部に格納されている。
酸原液ポンプ10は、pH制御器9から入力される操作信号に基づいて動作する容量ポンプである。すなわち、この酸原液ポンプ10は、所定の配管によって酸原液タンク12及び一対のチューブ7A、7Bに接続されており、操作信号に応じた流量の酸原液11を酸原液タンク12から汲み出して一対のチューブ7A、7Bに供給する。なお、本実施形態において酸原液ポンプ10は、船本体1に設けられた窪み部に格納されている。
酸原液11は、所定pH値を有する酸の水溶液である。この酸原液11は、酸処理液2のpH値よりも低いpH値、つまり酸処理液2よりも高い酸性度を有する酸であり、例えばリンゴ酸や乳酸、クエン酸等の有機酸あるいはpH調整剤としての食品添加物の塩酸である。この酸原液11が水や海水等で希釈されて、酸処理液2となる。
酸原液タンク12は、酸原液11を貯蔵する所定容量の容器である。酸原液タンク12は、所定の配管によって酸原液ポンプ10と接続されており、当該酸原液ポンプ10に酸原液11を供給する。尚、本実施形態において酸原液タンク12は、船本体1に設けられた窪み部に格納されている。
以上の吊り棒5、樹脂シート6、チューブ7A、7B、pHセンサ8、pH制御器9、酸原液ポンプ10及び酸原液タンク12は、上述したように本第1実施形態における酸原液供給部を構成しているが、この酸原液供給部は、酸原液11を樹脂シート6の表面を流下させて酸処理槽3に供給するものである。また、詳細については後述するが、この酸原液供給部は、樹脂シート6の下端が一対の巻取ロール4A、4Bの何れかに近づくように船本体1つまり酸処理槽3が傾斜した場合に、酸処理液2の液面において樹脂シート6の下端よりも一対の巻取ロール4A、4Bの何れかから遠い位置に酸原液11を供給するものである。
続いて、一対の巻出ロール13A、13Bは、作業開始時においては、海苔が付着していない状態の海苔網Nが巻き付けられている回転軸である。この巻出ロール13A、13Bは、巻取ロール4A、4Bと平行に、酸処理槽3内に巻取ロール4A、4Bよりも酸処理槽3の底面側に設けられている。
次に、このように構成された箱型船Aの動作について、図1及び図2を用いて詳しく説明する。なお、船本体1が前進する場合と船本体1が後進する場合とでは同様の動作になるので、以下では船本体1が前進する場合についてのみ説明する。
まず、作業者は、これから酸処理する海苔網Nが設置されている海上まで、船本体1を移動させる。そして、例えば図1の矢印で示したように、船本体1が前進する場合は、船本体1が前進するにつれて、海苔網Nが酸処理槽3に前方から侵入する。酸処理槽3内に侵入した海苔網Nは、巻取ロール4Aが回転することによって、順次巻取ロール4Aに巻き取られる。
巻取ロール4Aに巻き取られた海苔網Nは、酸処理槽3内に貯留されている酸処理液2に浸漬される。すなわち、海苔網Nに付着した海苔は、海苔網Nと共に酸処理液2に浸漬されることによって酸処理される。
酸処理槽3内にはpHセンサ8が設けられており、pHセンサ8は、酸処理槽3内における酸処理液2のpH値を検出してpH制御器9に出力する。pH制御器9は、pHセンサ8から入力されたpH値を予め記憶している制御しきい値と比較することによって操作信号を生成して酸原液ポンプ10に出力する。そして、酸原液ポンプ10は、上記操作信号に基づいて酸原液タンク12から酸原液11を汲み出して一対のチューブ7A、7Bに供給する。すなわち、酸原液ポンプ10は、酸処理液2のpH値と制御しきい値とに基づいてフィードバック制御される。
一対のチューブ7A、7Bは、酸原液11を各吐出孔7a,7bから樹脂シート6の表面に向けて吐出する。そして、樹脂シート6の表面に付着した酸原液11は、樹脂シート6の表面を流下し、各切欠き6aの上端辺6bに流入する。そして、酸原液11は、当該上端辺6bから空中に放出され、当該空中を経て最終的に酸処理液2の液面に滴下する。
ここで、波浪等が船本体1に作用することなく、船本体1つまり酸処理槽3が水平な姿勢にある場合、樹脂シート6は、図2(b)に二点鎖線で示すように鉛直姿勢で上方から下方の酸処理液2に向けて垂下している。この場合には、樹脂シート6の下端が一対の巻取ロール4A、4Bの中間に位置するので、酸原液11は、当該中間近傍に滴下する。
これに対して、波浪等が船本体1に作用して船本体1(酸処理槽3)が水平な姿勢にない場合、例えば船本体1(酸処理槽3)の巻取ロール4A側が巻取ロール4B側よりも低くなるように傾斜した場合、樹脂シート6の下端は巻取ロール4Aに近づくので、酸原液11は、上述した中間近傍よりも巻取ロール4Aに近い位置に滴下する。
一方、船本体1(酸処理槽3)の巻取ロール4B側が巻取ロール4A側よりも低くなるように傾斜した場合には、樹脂シート6の下端は巻取ロール4Bに近づくので、酸原液11は、上述した中間近傍よりも巻取ロール4Bに近い位置に滴下する。
また、仮に樹脂シート6に切欠き6aが形成されていない場合、酸原液11は、樹脂シート6の表面を流下して樹脂シート6の下端近傍まで到達するので、巻取ロール4A、4Bの何れかに近い位置に到達する。
これに対して、本第1実施形態における樹脂シート6には切欠き6aが形成されており、図2(b)に示すように、樹脂シート6の表面を流下した酸原液11は、樹脂シート6の下端よりも一対の巻取ロール4A、4Bの中間に近い各切欠き6aの上端辺6bで空中に放出される。したがって、切欠き6aが樹脂シート6に形成されていない場合よりも、酸原液11の供給位置が一対の巻取ロール4A、4Bの中間に近い位置となる。
すなわち、本第1実施形態によれば、樹脂シート6の下端が一対の巻取ロール4A、4Bの何れかに近づくように船本体1(酸処理槽3)が傾斜した場合における酸原液11の供給位置を樹脂シート6に切欠き6aがない場合よりも一対の巻取ロール4A、4Bから離れた位置に設定することが可能である。したがって、本第1実施形態によれば、海苔網Nの酸処理において酸原液11や所望濃度よりも高い濃度の酸処理液2が海苔網Nに接触することを抑制することが可能である。
また、本第1実施形態によれば、樹脂シート6の下端の一部が酸処理液2に浸漬しているので、船本体1の揺動や海苔網Nを巻き取る際に巻取ロール4Aが回転することによって酸処理液2中に生成される水流によって樹脂シート6が前進方向及び後進方向に揺動し、酸処理液2が攪拌され、酸処理液2のpH値を均一にすることができる。
さらに、樹脂シート6の水平方向における両端は、各巻取ロール4A、4Bに巻き取られる海苔網Nの両端に対峙している。この海苔網Nの両端は、各巻取ロール4A、4Bへの海苔網Nの巻取時に樹脂シート6に近づく傾向がある。本第1実施形態によれば、樹脂シート6の両端を酸処理液2に浸漬させており、樹脂シート6の両端には酸原液11を流下させないので、酸原液11や所望濃度よりも高い濃度の酸処理液2が海苔網Nに接触することをより効果的に抑制することが可能である。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態に係る箱型船Bについて説明する。この箱型船Bは、図3に示すように、第1実施形態に係る箱型船Aに複数の線条である紐14A、14Bを追加したものである。すなわち、本第2実施形態における酸原液供給部は、第1実施形態における酸原液供給部に複数の紐14A、14Bを付加したものである。なお、この図3では、上述した図2と同一の構成要素には同一符号を付している。
各紐14A、14Bは、樹脂シート6よりも軽量かつ柔軟な素材、例えば木綿や樹脂によって形成されており、図示するように切欠き6aに対応して樹脂シート6に備えられている。また、各紐14A、14Bは、切欠き6aの上端辺6bを通過するように樹脂シート6の表面及び切欠き6aに亘って設けられている。一方の紐14Aは、切欠き6aに対応して4本備えられ、上部側が樹脂シート6における巻取ロール4A側の表面に接着固定されている。他方の紐14Bは、同じく切欠き6aに対応して4本備えられ、上部側が樹脂シート6における巻取ロール4B側の表面に接着固定されている。
このような紐14A、14Bは、樹脂シート6の各表面及び切欠き6aにおいて上下方向に延在する。すなわち、各紐14A、14Bは、切欠き6aの上端辺6bから垂下する線条である。また、このような紐14A、14Bは、上端がチューブ7A、7Bの吐出孔7a、7bに対峙しており、また下端が図示するように樹脂シート6の下端と略同一となる長さに設定されている。
このように構成された箱型船Bでは、波浪等が船本体1に作用して船本体1(酸処理槽3)が水平な姿勢にない場合、例えば船本体1(酸処理槽3)の巻取ロール4A側が巻取ロール4B側よりも低くなるように傾斜した場合、樹脂シート6の下端は巻取ロール4Aに近づく。一方、船本体1(酸処理槽3)の巻取ロール4B側が巻取ロール4A側よりも低くなるように傾斜した場合には、樹脂シート6の下端は巻取ロール4Bに近づく。
これに対して、各紐14A、14Bは、図3(b)に示すように切欠き6aの上端辺6bにおいて屈曲するので、樹脂シート6の下端よりも一対の巻取ロール4A、4Bの中間に近い位置に垂下する。また、各チューブ7A、7Bの吐出孔7a、7bから吐出された酸原液11は、各紐14A、14Bを伝わって流下し、酸処理液2に供給されるので、酸原液11の酸処理液2に対する供給位置が一対の巻取ロール4A、4Bの中間により近い位置となる。
したがって、本第2実施形態によれば、上述した第1実施形態と同様に、海苔網Nの酸処理において酸原液11や所望濃度よりも高い濃度の酸処理液2が海苔網Nに接触することを抑制することが可能である。
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態に係る箱型船Cについて説明する。この箱型船C、図4に示すように、第1実施形態における切欠き6aに代えて、上下方向に多段に形成された開口6cを備える。各開口6cは、樹脂シート6の表面を流下する酸原液11の通過域に形成された矩形状であり、上端辺6dが水平かつ酸処理液2の液面より上方に位置している。
このように構成された箱型船Cでは、波浪等が船本体1に作用して船本体1(酸処理槽3)が傾斜した場合に、樹脂シート6に開口6cが形成されている。したがって、樹脂シート6の表面を流下した酸原液11は、樹脂シート6の下端よりも一対の巻取ロール4A、4Bの中間に近い開口6cの上端辺6dに流入し、上端辺6dで空中に放出され、当該空中を経て最終的に酸処理液2の液面に滴下する。
すなわち、本第3実施形態によれば、樹脂シート6の下端が一対の巻取ロール4A、4Bの何れかに近づくように船本体1(酸処理槽3)が傾斜した場合における酸原液11の供給位置を、開口6cがない場合よりも一対の巻取ロール4A、4Bから離れた位置に設定することが可能である。したがって、本第3実施形態によれば、海苔網Nの酸処理において酸原液11や所望濃度よりも高い濃度の酸処理液2が海苔網Nに接触することを抑制することが可能である。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような変形例が考えられる。
(1)上記第1、第2実施形態において、樹脂シート6に4つの切欠きを設けたが、本発明は、これに限定されない。幅方向に延びる1つの切欠きであっても良い。尚、その場合、樹脂シート6の左右方向の両端のみが、酸処理液2に浸漬していることになる。上記構成を採用することによって、樹脂シート6の加工工数を減らすことができる。
また、5つ以上の切欠き6aを樹脂シート6に設けても良い。また、切欠きの数に応じて吐出孔の数を増やしても良い。上記構成を採用することによって、酸処理液2のpH値をより均一にすることができる。
(2)上記第2実施形態では、樹脂シート6の各切欠き6aに各々1つの紐14A、14Bを設けたが、本発明はこれに限定されない。各切欠き6aに複数の紐14A、14Bを設けても良い。
(3)上記第3実施形態では開口6cを上下方向に多段に設けたが、本発明はこれに限定されない。開口6cは1つ(1段)であっても良い。
A〜C 箱型船
N 海苔網
1 船本体
2 酸処理液
3 酸処理槽
4A、4B 巻取ロール
5 吊り棒
6 樹脂シート(可撓性シート)
6a 切欠き
6b、6d 上端辺
6c 開口
7A、7B チューブ
7a、7b 吐出孔
8 pHセンサ
9 pH制御器
10 酸原液ポンプ
11 酸原液
12 酸原液タンク
13A、13B 巻出ロール
14A、14B 紐(線条)

Claims (6)

  1. 酸原液が希釈された酸処理液を貯留する酸処理槽と、
    該酸処理槽内に設けられ、海苔が付着した海苔網を巻き取る巻取ロールとを備える箱型船であって、
    該巻取ロールから離間すると共に垂下する可撓性シート及び該可撓性シートの表面に前記酸原液を吐出する酸原液吐出部を備えており、前記酸原液を前記可撓性シートの表面を流下させて前記酸処理槽に供給する酸原液供給部とを備え、
    前記酸原液供給部は、前記可撓性シートの下端が前記巻取ロールに近づくように前記酸処理槽が傾斜した場合に、前記酸処理液の液面において前記可撓性シートの下端よりも前記巻取ロールから遠い位置に前記酸原液を供給することを特徴とする箱型船。
  2. 前記可撓性シートは、上端が前記酸処理液の液面より上方に位置する開口あるいは切欠きを備え、
    前記酸原液吐出部は、前記酸原液が前記開口あるいは前記切欠きの上端に流入するように前記酸原液を吐出することを特徴とする請求項1に記載の箱型船。
  3. 前記開口は、上下方向に多段に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の箱型船。
  4. 前記可撓性シートは、上端が前記酸処理液の液面より上方に位置する切欠きを備え、かつ、該切欠きの上端から垂下する線条を備えることを特徴とする請求項1に記載の箱型船。
  5. 前記可撓性シートは、前記下端が前記酸処理液に浸漬していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の箱型船。
  6. 前記可撓性シートは、水平方向における両端が前記酸処理液に浸漬していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の箱型船。
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