JP6218587B2 - 紫外線放電管及びその製造方法 - Google Patents

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この発明は、紫外線放電管及びその製造方法に関するものである。
従来、自動車のボディーや部品の塗装ラインの乾燥炉、アルミや亜鉛ダイキャストの溶解炉、及び金属部品の焼き入れ用の熱処理炉などの各種工業炉において、燃焼安全装置の火炎検出センサとして紫外線放電管(以下「UVチューブ」という)が用いられている。
図23を参照して、従来のUVチューブについて説明する。
図中、1はガラスパッケージである。ガラスパッケージ1は、内部空間に特殊な混合ガスが一定圧で封入されている。また、ガラスパッケージ1の内部に、互いの面を対向させた板状のカソード電極2及びアノード電極3が設けられている。
アノード電極3は、エッジ部に複数の貫通孔4a〜4cを有している。この貫通孔4a〜4cに、コバール線5a〜5cの一端部がそれぞれレーザー溶接されている。コバール線5a〜5cの他端部は、ガラスパッケージ1の外部に引き出されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
このように構成されたUVチューブ100は、2枚の電極間に0ボルト(V)〜400Vの交流電圧を印加することで、ガラスパッケージ1の外部から特定波長(185nm〜245nm)の紫外線を照射した場合のみ2枚の電極間で放電が起こる。これにより、紫外線のみを選択的に検知して反応する。
特許第5296618号公報 特開2012−207971号公報
UVチューブは、燃焼安全装置などに用いられることから、電極間の放電位置を制御して長期信頼性を確保することが重要となる。
UVチューブの放電特性は、2枚の電極間の電界強度に大きく影響される。2枚の電極間の電界強度は、カソード電極とアノード電極のたわみ及び平行度に大きく影響される。したがって、放電特性を安定させるために、カソード電極とアノード電極のたわみ及び平行度を制御することが求められる。
これに対し、従来のUVチューブ100の製造方法は、以下のようにレーザー溶接の工程で生じるアノード電極3のたわみを制御することができなかった。
まず、図24に示す如く、貫通孔4aにコバール線5aの一端部を挿通し、この一端部の端面部6aの中心部(図中丸印)にレーザー光を照射する。このとき、図中点線の矢印で示す如く、溶融したコバールは貫通孔4aとコバール線5a間の間隙の幅(以下「クリアランス」という)が狭い側に向かって流れる。同様に、コバール線5b,5cの端面部6b,6cの中心部(不図示)にレーザー光を照射する。
貫通孔4a〜4cとコバール線5a〜5c間のクリアランスは、アノード電極3とコバール線5a〜5cの配置や製造誤差に応じてそれぞれ不規則な幅になっている。したがって、図25に点線の矢印で示す如く、溶融したコバールは溶接前のクリアランスに応じてそれぞれ不規則な方向に流れる。
次いで、溶融したコバールが凝固する。このとき、図25に実線の矢印で示す如く、アノード電極3の貫通孔4a〜4cの周辺部が、コバールの熱収縮によって溶融時の流れとは反対方向にそれぞれ引っ張られる。
この引っ張りによって、図26及び図27に示す如く、アノード電極3に不規則なたわみが生じる。その結果、図28に示す如く、溶接後のUVチューブ100は2枚の電極間の放電位置が電極の中央部からずれて、放電特性が不安定になっている。
このように、従来のUVチューブ100の製造方法は、レーザー溶接の工程で生じるアノード電極3のたわみを制御することができなかった。また、アノード電極3を構成するタングステンは層状の構造となっていることから、プレス等の機械加工を行うと各層の剥離や割れがおこる。したがって、レーザー溶接の工程で生じたたわみを後の工程で矯正することは困難である。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、レーザー溶接の工程で生じるアノード電極のたわみを制御することができるUVチューブの製造方法を提供することを目的とする。また、その製造方法によって放電特性を安定させることができるUVチューブを提供することを目的とする。
この発明の紫外線放電管の製造方法は、複数の電極線のそれぞれの一端部にレーザー光を照射して板状のアノード電極の周端部に溶接するステップを具備する紫外線放電管の製造方法において、一端部の各々の中心部に対して、アノード電極の面に沿ってアノード電極の中心部から周端部に向かう方向、アノード電極の中心部を中心とする回転方向、又は周端部からアノード電極の中心部に向かう方向にずらした位置にレーザー光を照射するものである。
また、この発明の紫外線放電管は、板状のカソード電極に対向した板状のアノード電極と、アノード電極の周端部にそれぞれの一端部が溶接された複数の電極線とを具備する紫外線放電管において、一端部の各々は、溶融してアノード電極の面に沿ってアノード電極の中心部から周端部に向かう方向、アノード電極の中心部を中心とする回転方向、又は周端部からアノード電極の中心部に向かう方向に流れて溶接してなるものである。
この発明の紫外線放電管の製造方法によれば、レーザー溶接の工程で生じるアノード電極のたわみを制御することができる。また、この発明の紫外線放電管によれば、放電特性を安定させることができる。
この発明の実施の形態1のUVチューブの斜視図である。 この発明の実施の形態1の溶接前のアノード電極及びコバール線を上面から見た説明図である。 この発明の実施の形態1の溶接後のアノード電極及びコバール線を上面から見た説明図である。 この発明の実施の形態1の溶接後のアノード電極及びコバール線をA−A’断面から見た説明図である。 この発明の実施の形態1のアノード電極の上面から見たたわみを示す中間調画像である。 この発明の実施の形態1のアノード電極の△−▽断面から見たたわみを示す説明図である。 この発明の実施の形態1のカソード電極の電界強度のシミュレーション結果を示す中間調画像である。 アノード電極が平坦なUVチューブのカソード電極の電界強度のシミュレーション結果を示す中間調画像である。 この発明の実施の形態1のUVチューブの放電状態を示す写真である。 この発明の実施の形態1の他の溶接後のアノード電極及びコバール線をA−A’断面から見た説明図である。 この発明の実施の形態2の溶接前のアノード電極及びコバール線を上面から見た説明図である。 この発明の実施の形態2の溶接後のアノード電極及びコバール線を上面から見た説明図である。 この発明の実施の形態2のアノード電極の上面から見たたわみを示す中間調画像である。 この発明の実施の形態2のアノード電極の△−▽断面から見たたわみを示す説明図である。 この発明の実施の形態2のカソード電極の電界強度のシミュレーション結果を示す中間調画像である。 アノード電極が平坦なUVチューブのカソード電極の電界強度のシミュレーション結果を示す中間調画像である。 この発明の実施の形態2のUVチューブの放電状態を示す写真である。 この発明の実施の形態3の溶接前のアノード電極及びコバール線を上面から見た説明図である。 この発明の実施の形態3の溶接後のアノード電極及びコバール線を上面から見た説明図である。 この発明の実施の形態3の溶接後のアノード電極及びコバール線をA−A’断面から見た説明図である。 この発明の実施の形態3のアノード電極の上面から見たたわみを示す中間調画像である。 この発明の実施の形態3のアノード電極の△−▽断面から見たたわみを示す説明図である。 従来のUVチューブの斜視図である。 従来の溶接前のアノード電極及びコバール線を上面から見た説明図である。 従来の溶接後のアノード電極及びコバール線を上面から見た説明図である。 従来のアノード電極の上面から見たたわみを示す中間調画像である。 従来のアノード電極の△−▽断面から見たたわみを示す説明図である。 従来のUVチューブの放電状態を示す写真である。
実施の形態1.
図1を参照して、実施の形態1のUVチューブについて説明する。
図中、10は筒状のエンベロープである。エンベロープ10の上端の開口部は天板11で塞がれており、下端の開口部は台座12により支持されている。台座12には、エンベロープ10に連通した排気管13が設けられている。ホウ珪酸ガラスなどの硬質ガラスからなるエンベロープ10、天板11、台座12及び排気管13によって、ガラスパッケージが構成されている。このガラスパッケージの内部空間に、特殊な混合ガスが一定圧で封入されている。
ガラスパッケージの内部には、互いの面を対向させた円板状のカソード電極14及びアノード電極15が設けられている。ここで、カソード電極14及びアノード電極15を構成するタングステンは層状の構造となっている。また、アノード電極15は、断面が矩形状の貫通孔を面方向に沿って複数配列した網板状になっている。
カソード電極14のエッジ部(周端部)に、鉄、ニッケル及びコバルトの合金(コバール)で構成された3本の電極線(以下「コバール線」という)16a〜16cの一端部がそれぞれレーザー溶接されている。コバール線16a〜16cの他端部は、台座12を貫通してガラスパッケージの外部にそれぞれ引き出されている。
アノード電極15のエッジ部(周端部)に、断面が円形状の3つの貫通孔17a〜17cが設けられている。貫通孔17a〜17cは、エッジ部に沿って隣接する貫通孔17a〜17c間の距離がいずれも等しくなる位置に設けられている。貫通孔17a〜17cに、コバール線18a〜18cの一端部がそれぞれレーザー溶接されている。コバール線18a〜18cの他端部は、台座12を貫通してガラスパッケージの外部にそれぞれ引き出されている。
このようにして構成されたUVチューブ(紫外線放電管)101の製造方法について、コバール線18a〜18cをアノード電極15にレーザー溶接する工程を中心に説明する。
まず、貫通孔17a〜17cにコバール線18a〜18cの一端部をそれぞれ挿通し、この一端部の端面部19a〜19cにレーザー光を照射する。
このとき、図2に示す如く、コバール線18aの端面部19aの中心部から、アノード電極15の中心部からエッジ部に向かう方向にずらした位置(図中丸印)にレーザー光を照射する。同様に、コバール線18b,18cの端面部19b,19cの中心部から、アノード電極15の中心部からエッジ部に向かう方向にずらした位置(不図示)にそれぞれレーザー光を照射する。このように、レーザー光の照射位置を端面部19a〜19cの中心部からアノード電極15の表面20に沿う方向にずらすことを、以下「オフセット」するという。
溶融したコバールは、図2及び図3に点線の矢印で示す如く、貫通孔17a〜17cとコバール線18a〜18c間の間隙の幅(クリアランス)にかかわらず、必ずレーザー光の照射位置をオフセットした方向に向かって流れる。
次いで、溶融したコバールが凝固する。このとき、アノード電極15の貫通孔17a〜17cの周辺部が、コバールの熱収縮によって溶融時の流れとは反対方向にそれぞれ引っ張られる。すなわち、図3及び図4に実線の矢印で示す如く、アノード電極15のエッジ部が、アノード電極15のエッジ部から中心部に向かう方向及び裏面21から表面20に向かう方向に引っ張られる。
この引っ張りによって、図5及び図6に示す如く、アノード電極15の中央部がカソード電極14側にたわむ。アノード電極15の中央部の最大たわみ量は、約40マイクロメートル(μm)となる。
以上のように、レーザー光の照射位置をオフセットすることで、レーザー溶接の工程で生じるアノード電極15のたわみを制御することができる。
図7は、アノード電極の中央部のカソード電極側への最大たわみ量を40μmとしたUVチューブのカソード電極の電界強度のシミュレーション結果を示している。図8は、比較対象としてアノード電極が平坦な(たわみのない)UVチューブのカソード電極の電界強度のシミュレーション結果を示している。図7及び図8から明らかなように、アノード電極の中央部のカソード電極側への最大たわみ量が40μmを超えると、電極の中央部の電界強度がエッジ部の電界強度よりも強くなっている。
これにより、図9に示す如く、溶接後のUVチューブ101は2枚の電極間の放電位置が電極の中央部に制御されている。その結果、UVチューブ101の放電特性を安定させることができる。
以上のように、この実施の形態1のUVチューブ101の製造方法は、コバール線18a〜18cをアノード電極15にレーザー溶接する工程において、レーザー光の照射位置をアノード電極15の中心部からエッジ部に向かう方向にそれぞれオフセットする。これにより、溶融したコバールが流れる方向を制御することで、アノード電極15のたわみを制御することができる。
また、実施の形態1のUVチューブ101は、溶融して流れたコバールが凝固する際の引っ張りよって、アノード電極15の中央部のカソード電極14側への最大たわみ量が約40μmになっている。これにより、2枚の電極間の放電位置を電極の中央部に制御することで、放電特性を安定させることができる。
なお、図10に示す如く、レーザー溶接の工程においてコバール線18a〜18cの中央部にレーザー光を照射して、溶融したコバールがアノード電極15の裏面21に沿って流れるものとしてもよい。溶融したコバールが凝固する際、アノード電極15の中央部が、アノード電極15の中心部からエッジ部に向かう方向及び表面20から裏面21に向かう方向に引っ張られる。これにより、実施の形態1と同様にアノード電極15のたわみを制御することができる。
実施の形態2.
レーザー溶接の工程において、レーザー光の照射位置をアノード電極の中心部を中心とする回転方向にオフセットするUVチューブの製造方法について説明する。なお、実施の形態1のUVチューブ101と同様の構成部材には同一符号を付して説明を省略する。
まず、貫通孔17a〜17cにコバール線18a〜18cの一端部をそれぞれ挿通し、この一端部の端面部19a〜19cにレーザー光を照射する。
このとき、図11に示す如く、コバール線18aの端面部19aの中心部から、アノード電極15の中心部を中心とする時計回りの回転方向にオフセットした位置(図中丸印)にレーザー光を照射する。同様に、コバール線18b,18cの端面部19b,19cの中心部から、アノード電極15の中心部を中心とする時計回りの回転方向にオフセットした位置(不図示)にそれぞれレーザー光を照射する。
溶融したコバールは、図11及び図12に点線の矢印で示す如く、貫通孔17a〜17cとコバール線18a〜18c間のクリアランスにかかわらず、必ずレーザー光の照射位置をオフセットした方向に向かって流れる。
次いで、溶融したコバールが凝固する。このとき、アノード電極15の貫通孔17a〜17cの周辺部が、コバールの熱収縮によって溶融時の流れとは反対方向にそれぞれ引っ張られる。すなわち、図12に実線の矢印で示す如く、アノード電極15のエッジ部が、アノード電極15の中心部を中心として表面20に沿う反時計回りの回転方向に引っ張られる。
ここで、アノード電極15は、面内の回転方向の動きに対して自由度を持つように配置されている。そのため、アノード電極15が引っ張りに応じて回転することで、たわみの発生を抑制することができる。図13及び図14に示す如く、アノード電極15は、中央部のカソード電極14側への最大たわみ量が20μm以下になる。また、アノード電極15の中央部は広い範囲に亘って平坦になる。
以上のように、レーザー光の照射位置をオフセットすることで、レーザー溶接の工程で生じるアノード電極15のたわみを制御することができる。
図15は、アノード電極の中央部のカソード電極側への最大たわみ量を20μmとしたUVチューブのカソード電極の電界強度のシミュレーション結果を示している。図16は、比較対象としてアノード電極が平坦な(たわみのない)UVチューブのカソード電極の電界強度のシミュレーション結果を示している。図15及び図16から明らかなように、アノード電極の中央部のカソード電極側への最大たわみ量を20μm以下にすると、電極のエッジ部のみ電界強度が強くなっている。
電極のエッジ部は、等電位面が狭く放電を維持することができない。そのため、図17に示す如く、溶接後のUVチューブ101は電極の中央部の広い範囲に亘って放電が広がるようになっている。
また、溶接後のUVチューブ101は、電極の中央部が平坦で等電位面が広くなっていることから、放電時にイオン密度が高くならず、紫外線の照射が終了したにもかかわらず電極間の放電が起こる現象(いわゆる「偽放電」)の発生を防ぐことができる。また、エージングにおける電極表面の改質時にも、放電が電極全面に柔軟に広がるため、均一な仕上がり面を得ることができる。
以上のように、この実施の形態2のUVチューブ101の製造方法は、コバール線18a〜18cをアノード電極15にレーザー溶接する工程において、レーザー光の照射位置をアノード電極15の中心部を中心とする回転方向にオフセットする。これにより、溶融したコバールが流れる方向を制御することで、アノード電極15のたわみを制御することができる。
また、実施の形態2のUVチューブ101は、溶融したコバールが流れる方向を制御して、アノード電極15の中央部のカソード電極14側への最大たわみ量を20μm以下に抑制している。これにより、電極の中央部の等電位面を広くすることで、放電特性を安定させることができる。
なお、レーザー溶接の工程において、レーザー光の照射位置をアノード電極15の中心部を中心とする反時計回りの回転方向にオフセットするものとしても良い。溶融したコバールが凝固する際、アノード電極15のエッジ部は、アノード電極15の中心部を中心として表面20に沿う時計回りの回転方向に引っ張られる。これにより、実施の形態2と同様にアノード電極15のたわみを制御することができる。
実施の形態3.
レーザー溶接の工程において、レーザー光の照射位置をアノード電極のエッジ部から中心部に向かう方向にオフセットするUVチューブの製造方法について説明する。なお、実施の形態1のUVチューブ101と同様の構成部材には同一符号を付して説明を省略する。
まず、貫通孔17a〜17cにコバール線18a〜18cの一端部をそれぞれ挿通し、この一端部の端面部19a〜19cにレーザー光を照射する。
このとき、図18に示す如く、コバール線18aの端面部19aの中心部から、アノード電極15のエッジ部から中心部に向かう方向にオフセットした位置(図中丸印)にレーザー光を照射する。同様に、コバール線18b,18cの端面部19b,19cの中心部から、アノード電極15のエッジ部から中心部に向かう方向にオフセットした位置(不図示)にそれぞれレーザー光を照射する。
溶融したコバールは、図18及び図19に点線の矢印で示す如く、貫通孔17a〜17cとコバール線18a〜18c間のクリアランスにかかわらず、必ずレーザー光の照射位置をオフセットした方向に向かって流れる。
次いで、溶融したコバールが凝固する。このとき、アノード電極15の貫通孔17a〜17cの周辺部が、コバールの熱収縮によって溶融時の流れとは反対方向にそれぞれ引っ張られる。すなわち、図19及び図20に実線の矢印で示す如く、アノード電極15のエッジ部が、アノード電極15の中心部からエッジ部へ向かう方向及び裏面21から表面20に向かう方向に引っ張られる。
この引っ張りによって、図21及び図22に示す如く、アノード電極15の中央部がカソード電極14に対して反対側にたわむ。このとき、アノード電極15は重力に逆らってたわむため、最大たわみ量は実施の形態1よりも小さい約10μmとなる。
以上のように、レーザー光の照射位置をオフセットすることで、レーザー溶接の工程で生じるアノード電極15のたわみを制御することができる。
なお、この実施の形態3の溶接後のUVチューブ101は、アノード電極15の中央部の最大たわみ量が小さくなっているが、同時に2枚の電極のエッジ部間の距離が小さくなっている。そのため、電極のエッジ部のみをコートしたり絶縁するなどの構成をさらに設けることで、偽放電の発生を防いで放電特性を安定させることができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 ガラスパッケージ
2 カソード電極
3 アノード電極
4a〜4c 貫通孔
5a〜5c コバール線
10 エンベロープ
11 天板
12 台座
13 排気管
14 カソード電極
15 アノード電極
16a〜16c コバール線(電極線)
17a〜17c 貫通孔
18a〜18c コバール線(電極線)
19a〜19c 端面部
20 表面
21 裏面
100,101 UVチューブ(紫外線放電管)

Claims (6)

  1. 複数の電極線のそれぞれの一端部にレーザー光を照射して板状のアノード電極の周端部に溶接するステップを具備する紫外線放電管の製造方法において、
    前記一端部の各々の中心部に対して、前記アノード電極の面に沿って前記アノード電極の中心部から前記周端部に向かう方向にずらした位置に前記レーザー光を照射する
    ことを特徴とする紫外線放電管の製造方法。
  2. 複数の電極線のそれぞれの一端部にレーザー光を照射して板状のアノード電極の周端部に溶接するステップを具備する紫外線放電管の製造方法において、
    前記一端部の各々の中心部に対して、前記アノード電極の面に沿って前記アノード電極の中心部を中心とする回転方向にずらした位置に前記レーザー光を照射する
    ことを特徴とする紫外線放電管の製造方法。
  3. 複数の電極線のそれぞれの一端部にレーザー光を照射して板状のアノード電極の周端部に溶接するステップを具備する紫外線放電管の製造方法において、
    前記一端部の各々の中心部に対して、前記アノード電極の面に沿って前記周端部から前記アノード電極の中心部に向かう方向にずらした位置に前記レーザー光を照射する
    ことを特徴とする紫外線放電管の製造方法。
  4. 板状のカソード電極に対向した板状のアノード電極と、前記アノード電極の周端部にそれぞれの一端部が溶接された複数の電極線とを具備する紫外線放電管において、
    前記一端部の各々は、溶融して前記アノード電極の面に沿って前記アノード電極の中心部から前記周端部に向かう方向に流れて溶接してなる
    ことを特徴とする紫外線放電管。
  5. 板状のカソード電極に対向した板状のアノード電極と、前記アノード電極の周端部にそれぞれの一端部が溶接された複数の電極線とを具備する紫外線放電管において、
    前記一端部の各々は、溶融して前記アノード電極の面に沿って前記アノード電極の中心部を中心とする回転方向に流れて溶接してなる
    ことを特徴とする紫外線放電管。
  6. 板状のカソード電極に対向した板状のアノード電極と、前記アノード電極の周端部にそれぞれの一端部が溶接された複数の電極線とを具備する紫外線放電管において、
    前記一端部の各々は、溶融して前記アノード電極の面に沿って前記周端部から前記アノード電極の中心部に向かう方向に流れて溶接してなる
    ことを特徴とする紫外線放電管。
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