以下、本発明の車両用ドア開閉システムの一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態である車両用ドア開閉システム1の構成を簡略的に示すブロック図である。図1に示す本実施形態の車両用ドア開閉システム1は、従来と同様のキー照合システム200と、従来と同様の障害物警告報知システム100との双方の機能の一部を利用する形で構成される。
まず、障害物警告報知システム100について説明する。
障害物警告報知システム100は、従来と同様の構成を有するものであり、ここでは報知出力装置12(報知出力部)と、障害物検出部13と、障害物検出部13によって車両周辺の検出エリアに障害物3が検出された場合に、車両2の搭乗者に注意喚起のために当該障害物の存在を報知出力装置12(報知出力部)に報知出力させる制御部10(制御手段)と、を備える。
障害物検出部13は、車両2の後方に予め定められた検出エリア130Bを設定(形成)し、当該検出エリア130Bに存在する障害物3を検出する。
ここでの障害物検出部13は、予め定められた検出波を送出し、その反射波を受信する。制御部10は、その反射波の受信の有無に基づいて障害物3を検出するとともに、検出波の送信情報とその反射波の受信情報(検出波を送出してからその反射波を受信するまでの時間)に基づいて障害物3までの距離を算出できる。ここでの障害物検出部13は、検出波として超音波を出力する超音波センサ(ソナー)であり、上記のように距離検出部としても機能する。
また、本実施形態の障害物検出部13は、図3に示すように、車両2の後部の各コーナーの周辺部と、車両2の後部中央周辺部とにそれぞれ設けられる。具体的にいえば、車両2のリアバンパー2Bのコーナー部に障害物検出部13BR,13BLが設けられ、車両2のリアバンパーの中央部に複数の障害物検出部13BCが並設されている。それら各障害物検出部13BC,13BR,13BLは、それぞれに対応する検出エリアとして車両後方中央エリア130BC、該車両後方中央エリア130BCの右側の車両後方右側エリア130BR、該車両後方中央エリア130BCの左側の車両後方左側エリア130BLをそれぞれ形成する。制御部10は、各障害物検出部13から入力される検出結果情報に基づいて、どの障害物検出部13BR,13BL,13BCが障害物3を検出したかを特定し、どの検出エリア130BR,130BL,130BCで障害物3を検出したかを認識できる。
制御部10は、周知のCPU,ROM,RAM等を備える通常のコンピュータとして構成される制御手段であり、上記障害物検出部13と、警告音や音声を出力する音出力装置や発光部や画面での表示を行う表示装置といった周知の報知出力装置12と、IGスイッチ19と接続する一方、車載通信手段をなす車載LAN5を介して制御部20を含む他の制御部とも接続し、それら制御部との間で各種情報の送受信が可能である。
制御部10は、ROMや外部の記憶部が記憶する各種プログラムを実行する。そのプログラムの1つに障害物警告プログラムがある。障害物警告プログラムは、車両2のイグニッションスイッチ19のONに伴い制御部10によって実行される。具体的には図4に示すように、制御部10がまず、シフトポジションセンサ11から現在のシフトポジション情報を取得し、取得したシフトポジション情報に基づいて現在のシフトポジションを特定する。特定したシフトポジションが所定ポジション(ここでは車両を後進させる「R」のポジション)である場合(S1,Yes)、制御部10は、障害物検出モードであると判定して、障害物検出部13による障害物3の検出を開始する(S2)。ここでは所定周期での検出波の出力を開始する。そして制御部10は、障害物検出部13から検出結果を取得し、取得した検出結果に基づいて障害物があると判定した場合には(S3,Yes)、その障害物3の存在を運転者に報知する警報を報知出力装置12に出力させる。障害物3が検出されなければ(S3,No)、警報は出力されない(S5)。他方、現在のシフトポジションが所定ポジションでないと判定した場合には(S1,No)、制御部10は、障害物検出部13による障害物3の検出を開始しない(S6)。検出中(検出波の定期出力中)であった場合はその検出を終了させる。図4の処理はイグニッションスイッチのONを前提に所定周期で繰り返し実行される。
なお、ここでの障害物検出部13は駐車支援を目的に設けられていが、他の目的のために設けられたものでもよく、高速走行時に後方車両の接近を警告するため等、上記図4のような処理での使用のみに限定される必要はない。
次に、キー照合システム200について説明する。
キー照合システム200は、携帯キー4と車両2側との間での無線通信によるキー照合によって照合OKとなることを前提に、各ドア7R,7L,8R,8L,9Bを開錠可能とする、いわゆる周知のスマートエントリシステムと同様のシステムであり、ここでは従来のスマートエントリシステムと同様の構成を有する。
本実施形態の車両2は、図2に示すように、各ドア7R,7L,8R,8L,9Bと、それらの施開錠状態を切り替えるドア施開錠駆動部21RE,21LE,22RE,22LE,23BEと、ドア7R,7L,8R,8L,9Bを開錠状態に切り替えるための操作を受け付けるドア開錠操作部21RD,21LD,23BDと、各ドア8R,8L,9Bを電動で開放(開状態と)する開動作を実行するドア開閉駆動部22RC,22LC,23BCと、車両2の後席左右側と後ろ正面側のドア8R,8L,9Bを電動で開動作させるための操作を受け付けるドアハンドル部8r,8l,9b(図3参照)と、車両2の前席左右側にある前席ドア7R,7Lを手動で開動作させるための操作を受け付けるドアハンドル部7r,7l(図3参照)と、携帯キー4と車両2側との間での無線通信によるキー照合によって照合OKとなることを前提に、各ドア7R,7L,8R,8L,9Bを開錠可能状態(開錠許可状態)とする制御部20と、を備える。
ドア施開錠駆動部21RE,21LE,22RE,22LE,23BEは、各席ドア7R,7L,8R,8Lやバックドア9Bを開錠状態と施錠状態との間で切り替える駆動源をなすドアロックモータである。
ドア開錠操作部21RD,21LD,23BDは、ここでは対応するドア7R,7L,9Bのドアハンドル裏側に設けられたタッチスイッチである。
なお、ドア施錠操作部(図示なし)も設けられており、ここでは対応するドア7R,7L,9Bのドアハンドル表側に設けられたロックボタンである。
ドアハンドル部8r,8lは、対応する後席ドア8R,8Lの電動開閉のためのドアハンドル装置のハンドル部分であり、ドア開閉操作(ハンドル操作)がなされるとその操作を検出するドア開閉操作部(開閉操作検出部)22RB,22LBを有する。他方、ドアハンドル部7r,7lは、対応する前席ドア7R,7Lの手動開閉のためのドアハンドル装置のハンドル部分であり、ドア開閉操作(ハンドル操作)を受け付ける操作部(図示なし)を有し、その操作に基づいて手動開閉機構(図示なし)がドア7R,7Lを手動開閉可能状態とする。また、ドアハンドル部9bは、バックドア9Bの電動開閉のためのドアハンドル装置のハンドル部分であり、ドア開閉操作を受け付けてその操作を検出するドア開閉操作部(開閉操作検出部)23BBとしてプッシュスイッチを有する。
ドア開閉駆動部22RC,22LC,23BCは、後席ドア8R,8L及びバックドア9Bをそれぞれ電動開閉動作させる駆動源をなすモータである。
後席ドア8R,8L及びバックドア9Bは、開錠状態において、ドア開閉操作部22RB,22LB,23BBが操作を検出することで、対応するドア開閉駆動部22RC,22LC,23BCにより電動開閉される電動開ドアである。
なお、ここでの後席ドア8R,8Lは、車両2の後席の左右側にそれぞれ設けられ、車両2の左右側面に沿って車両後方に向けて開動作するスライドドアでる。
また、ここでのバックドア9Bは、車両後部を開放するためのドアであり、車両後部の上下左右いずれか(ここでは左)に設けられた上下方向又は左右方向(ここでは上下方向)に延出する回転軸周りをスイングする形で開閉動作するスイング式ドアである。バックドア9Bは、トランクやラゲージドアのようなタイプのドアでもよい。
制御部20は、CPU,ROM,RAMを有する通常のコンピュータと同様の構成を有するとともに、電波送信部(送信機)21RA,21LA,23BAをなすLF送信部と、電波受信部24FA,24BA(受信機)をなすUHF受信部と接続してキー照合システム200に関する制御全般を司る。制御部20は、キー4との間で行われる、双方向無線通信を伴う照合処理(エントリ制御)を実行し、その処理によって照合OKとなる(各ドア7R,7L,8R,8L,9Bが開錠可能状態となる)ことを前提に、ドア開錠操作部21RD,21LD,23BDへの開錠操作がなされると、ドア施開錠駆動部21RE,21LE,22RE,22LE,23BEを駆動して、ドア7R,7L,8R,8L,9Bを開錠状態に切り替える開錠制御を実行する。開錠状態のドア7R,7L,8R,8L,9Bに、ドアハンドル部7r,7l,8r,8l,9bへの操作をすることで、電動あるいは手動で、対応するドア7R,7L,8R,8L,9Bを開動作させることができる。
電波送信部(送信機)21RA,21LA,23BAは、制御部20からの指令に基づいて、上記キー照合システム200に関する各種信号(LF信号)をLF(長波)帯域の予め定められた周波数で、対応するドア7R,7L,9Bの車外アンテナ21Ra,21La,23Baから無線送出する。当該LF信号の受信可能範囲がキー4を照合処理可能な照合エリア210R,210L,230Bである。
電波受信部24FA,24BA(受信機)は、キー4から、上記キー照合システム200におけるキー照合に関係する、UHF(極超短波)帯域の予め定められた周波数の信号(UHF信号)を、車外のアンテナ24Fa,24Baから無線受信する。
キー4は、車両2の上記キー照合システム200に関するスマートキーである。図2に示すように、キー4は、主な構成として、制御IC40、電波送信部41をなすUHF送信部、電波受信部42をなすLF受信部、記憶部43と、操作入力部44をなす操作スイッチと、等を備える。
制御IC40は、CPUや各種メモリを備えて、キー4で必要となる情報処理全般を行う。UHF送信部41は、上記キー照合システム200に関するUHF帯域のUHF信号を送信する。LF受信部42は、上記キー照合システム200に関係して車両2から無線送信されるLF信号を受信する。記憶部43は、キー4で必要となる各種情報を記憶する不揮発性の記憶部であり、自身に固有の照合コードを記憶している。
ここで、車両2側の制御部20が実行する車両2とキー4との間で行われる、双方向無線通信を伴う照合処理(エントリ制御)について、図5を用いて簡単に説明する。
車両2側において、制御部20はまず、LF送信部21RA,21LA,23BAに対し、ドアアンテナ21Ra,21La,23Baから所定周期でキー探索信号として起動信号を無線送信させ(T1)、キー4からの起動応答信号の受信待ち状態となる。他方、キー4側において、これをLF受信部42が無線受信すると、制御IC40は、自身のスリープ状態を解除して起動状態となり(クロック動作を開始する)、これに伴いUHF送信部41に起動応答信号を無線送信させる(K1)。そして、制御IC40は車両2からの照合コード要求の受信待ち状態となる。
次いで、車両2側の制御部20は、ドアアンテナ24Fa,24Baを介してUHF受信部24FA,24BAが起動応答信号を受信すると、LF送信部21RA,21LA,23BAに対し、ドアアンテナ21Ra,21La,23Baからキー4側に照合コード(照合データ)を要求する照合コード要求信号を無線送信させ(T2)、キー4から要求応答信号として照合コードを含む照合信号の受信待ち状態となる。他方、キー4側において、これをLF受信部42が無線受信すると、制御IC40は、記憶部43が記憶する照合コードを含んだ照合信号を要求応答信号として、UHF送信部41に無線送信させる(K2)。
そして、車両2側の制御部20は、ドアアンテナ24Fa,24Baを介してUHF受信部24FA,24BAが照合信号を受信すると、これに含まれる照合コードの照合処理(受信した照合コードと、記憶部25に記憶しているマスターコードとを照合する)を行って、照合OK(ここでは双方のコードの一致)ならば、車両2のドア7R,7L,8R,8L,9Bを開錠可能状態(開錠許可状態)とする(T3)。
そして、開錠許可状態となったドア7R,7L,8R,8L,9Bは、それぞれのドア開錠操作部21RD,21LD,23BDのいずれかを操作することにより、車両2のドア7R,7L,8R,8L、9Bを開錠することができる(T4)。
なお、本照合処理において、キー4側又は車両2側で所定信号の受信待機状態となって受信しないままタイムアウトとなった場合や、各種照合処理において照合NGとなった場合には、本処理は終了となる。これらの場合に、キー4が起動状態にあれば、制御IC40は再びスリープ状態へと移行する。
ところで、本実施形態のドア開閉システム1では、車両2の後方に位置するユーザー3によって、それよりも前に位置する後席ドア8R,8Lを電動で開けることができる。
即ち、本実施形態のドア開閉システム1では、上記のようにして車両2のドア7R,7L,8R,8L、9Bが開錠可能状態となった場合、即ちドアアンテナ21Ra,21La,23Baの照合エリア210R,210L,230B内に存在するキー4と、車両2との間で成される上記照合処理によって当該キー4が照合OKとなった場合に、制御部20が、障害物検出部13に対し、車両2のバックドア9Bの周辺の予め定められた検出エリア130Bでの障害物検出(ユーザー検出)を実行させる指令を出力し、障害物検出部13による障害物検出を開始させる。
そして制御部20は、その障害物検出結果として、障害物を予め定められた検出パターン(以下、後席ドア開パターンという)で検出した場合には、後席ドア施開錠駆動部22RE,22LEを駆動して後席ドア8R,8Lを開錠状態とさせるとともに、当該開錠状態となるに伴い後席ドア開閉駆動部22RC,22LCを駆動して後席ドア8R,8Lの開動作を実行させる処理(後席ドア開制御手段)を実行する。
なお、後席ドア開パターンは、後席右側の後席ドア8Rを開動作させる後席右側ドア開パターンと、後席左側の後席ドア8Lを開動作させる後席左側ドア開パターンとを、互いに異なるパターンとして有する。制御部20は、照合エリア230Bに存在するキー4との間で当該キー4が照合OKとなっている状態を前提に、障害物検出結果として、検出エリア130Bでの障害物の検出が後席右側ドア開パターンで検出された場合には、後席ドア施開錠駆動部22REを駆動して後席ドア8Rを開錠状態とさせるとともに、当該開錠状態となるに伴い後席ドア開閉駆動部22RCを駆動して後席ドア8Rの開動作を実行させる処理(後席ドア開制御手段)を実行する一方で、障害物検出結果として、検出エリア130Bでの障害物の検出が後席左側ドア開パターンで検出された場合には、後席ドア施開錠駆動部22LEを駆動して後席ドア8Lを開錠状態とさせるとともに、当該開錠状態となるに伴い後席ドア開閉駆動部22LCを駆動して後席ドア8Lの開動作を実行させる処理(後席ドア開制御手段)を実行する。
さらに、制御部20は、その障害物検出結果として、障害物を上記後席ドア開パターンとは異なる予め定められた検出パターン(以下、バックドア開パターン)で検出した場合には、バックドア施開錠駆動部23BEを駆動してバックドア9Bを開錠状態とさせるとともに、当該開錠状態となるに伴いバックドア開閉駆動部23BCを駆動してバックドア9Bの開動作を実行させる処理(バックドア開制御手段)を実行する。
ここで、制御部20が実行する、開錠許可状態となった後席ドア8R,8Lとバックドア9Bを開錠及び開動作させる処理について、図6及び図7を用いて説明する。なお、この処理は、本実施形態ではイグニッションスイッチ19のOFFのときに実行されるものとするが、イグニッションスイッチ19のONのときにも実行されるようにしてよい。
まず制御部20は、図6に示すように、照合エリア210B,230B内のキー4によって上記照合処理が照合OK(後席ドア8R,8Lの開錠許可状態)であるか否かを判定する(S11)。
照合NGの場合(S11:No)、制御部20は、後席ドア8R,8Lの施錠状態を継続して(S21)、本処理を終了する。
照合OKの場合(S11:Yes)、制御部20は、制御部10に障害物検出開始指令を送信する。これを受信した制御部10は、障害物検出部13(13BR,13BL,13BC)を全て起動させて、図4の処理を開始し、所定周期での障害物検出(S2)を開始する(S12:障害物検出手段)。そして、各障害物検出部13から検出結果が、制御部10から制御部20へと送信される。制御部20は、受信した当該検出結果に基づいて、検出エリア130Bに障害物3(ユーザー3)が検出されたと判定した場合には(S13,Yes)、これをそのユーザー3が認識できるように、報知出力装置28を起動して報知出力(障害物3の検出に対するユーザー3へのアンサーバック)を実行させる(S14:検出報知制御手段)。
なお、報知出力装置28は、上記報知出力装置12とは異なり、車両後方に設けられ、障害物検出部13による障害物(ユーザー)3の検出を車外に報知する検出報知手段である。ここでの報知出力装置28は、車両2のバックドア9Bもしくはその周辺に設けられる車外報知手段であり、例えば車両2の後部の既存の発光部をなす尾灯(ストップランプ)や方向指示灯(ウインカー)や露灯(フォグランプ)を用いることができる。
図6に戻る。ここでの制御部20は、障害物検出部13が障害物3を検出しただけでは、障害物を検出したとは判定しない。ここでの制御部20は、自身が備えるタイマー機能を用いて、その検出状態が所定時間以上継続して続いたか否かを判定し、所定時間以上継続した場合に、障害物を検出したと認識する(S15:Yes)。即ち、ここでの障害物検出は、障害物検出部13から検出波が送出されるたびに実施されるから、周期的に繰り返し送出される検出波に対し、予め定められた回数連続で障害物が検出され続けた場合に、障害物を検出したと認識する。
そして制御部20は、その認識された障害物を検出したエリアを、検出エリア130B内に定められる複数のエリア130BR,130BL,130BCの中から特定して、その特定結果をメモリに順に記憶していく(S16)。つまり、制御部20は、障害物検出部13から検出波が繰り返し送出されるたびに得られる障害物検出結果(検出位置や検出エリア)を、その時系列順序が明らかになる形でメモリに記憶していく。
そして制御部20は、メモリの記憶内容に基づいて、その検出パターンが、上記後席右側ドア開パターンと、上記後席左側ドア開パターンと、上記バックドア開パターンとを含む所定のドア開パターンを満たしているか否かを判定する(S17)。例えば、障害物の検出エリアがエリア130BRから130BCに移動する等、検出エリアの移動を条件(障害物のエリア移動条件)に有するのであれば、順に記憶されていく障害物検出エリアの切り替わりの有無を判定して、そのエリア移動を特定する。また、障害物の決められた検出エリアでの検出継続時間を条件(障害物のエリア滞在時間条件)に有するのであれば、その決められた検出エリアでの障害物の連続検出回数によって上記検出継続時間を定め、その検出エリアでその回数以上連続して障害物が検出されているかを判定して特定する。
上記所定のドア開パターンを満たしたと判定した場合(S18:Yes,20:Yes,22:Yes)、制御部20は、満たしたと判定した検出パターンに対応するドア8R,8L、9Bのドア施開錠駆動部22RE,22LE,23BEを駆動制御して当該対応するドア8R,8L,9Bを施錠状態から開錠状態へと切替させるとともに(S19,S21,S23)、当該開錠状態となるに伴い当該ドア8R,8Lに対応する後席ドア開閉駆動部22RC,22LC,23BCを駆動制御して当該ドア8R,8L,9Bを電動開動作させて、当該ドア8R,8L,9Bを全開状態へと移行させていく(S19,S21,S23)。そして、制御部20が、制御部10に障害物検出終了指令を送信する。これを受信した制御部10は、障害物検出部13(13BR,13BL,13BC)を全て停止させる(S20)。
なお、上記所定のドア開パターンをいずれも満たしていないと判定した場合(S22:No)、制御部20はS11に戻る。
ところで、この電動開動作は、ユーザー3の意図とは別になされてしまう可能性もある。そうした場合、当該ドア8R,8Lの電動開動作をキャンセルし、当該ドア8R,8Lに対応する後席ドア開閉駆動部22RC,22LCを駆動制御し、当該ドア8R,8Lを電動閉動作させて全閉状態に戻すことができる。
即ち、図7に示すように、当該ドア8R,8L,9Bを電動開動作させた制御部20は再び、照合エリア210B,230B内のキー4によって上記照合処理が照合OKであるか否かを判定する(S25)。
照合NGの場合(S25:No)、制御部20は当該ドア8R,8L,9Bの電動開動作を継続し(S31)、当該ドア8R,8L,9Bが全開となっていない限りは(S38:No)、S25の判定を繰り返す。全開となった場合には(S38:Yes)、制御部20は、制御部10に障害物検出終了指令を送信して、障害物検出部13(13BR,13BL,13BC)を全て停止させ(S34)、本処理は終了となる。
他方、照合OKの場合(S25:Yes)、制御部20は、制御部10に障害物検出開始指令を送信し、所定周期での障害物検出(ユーザー検出)を開始する(S26:障害物検出手段))。以降、S26〜S30の処理は、図6の12〜S16の処理と同様であるから説明を省略する。
制御部20は、メモリに順に記憶されていく、認識された障害物が検出されたエリアの情報に基づいて、その検出パターンが、S19、S21,S23のいずれかで電動開動作されたドア8R,8L,9Bに対応する所定のドア閉パターンを満たしているか否かを判定する(S31)。ドア閉パターンは、後席右側の後席ドアを閉動作させる後席右側ドア閉パターンと、後席左側の後席ドアを閉動作させる後席左側ドア閉パターンと、バックドアを閉動作させるバックドア閉パターンとを、互いに異なるパターンとして、かつ上記ドア開パターンとは異なるパターンとして有しており、ここでの判定に使用されるドア閉パターンは、これらの中から選択される。ドア閉パターンを満たしているか否かの判定については、S17のドア開パターンを満たしているか否かの判定と同様にして行う。
そして制御部20は、電動開動作されたドア8R,8L,9Bに対応するドア閉パターンを満たしたと判定した場合には(S32,Yes)、当該ドア8R,8L,9Bに対応するドア開閉駆動部22RC,22LC,23BCを駆動制御して当該ドア8R,8L,9Bを電動閉動作させて、ドア8を全閉状態に戻していく(S33)。その後、制御部20は、制御部10に障害物検出終了指令を送信し障害物検出部13(13BR,13BL,13BC)を全て停止させ(S34)、本処理は終了となる。他方、制御部20は、電動開動作されたドア8R,8L,9Bに対応するドア閉パターンを満たしていないと判定した場合には(S32:No)、開動作が継続される(S35)。
なお、図6及び図7の一連の処理は、上記キー探索信号(起動信号)が送信されて照合処理がなされるときに都度実行される。
ここで、各種のドア開パターン及びドア閉パターンについて説明する。
後席右側ドア開パターンと後席左側ドア開パターンとバックドア開パターンを含むドア開パターンと、後席右側ドア閉パターンと後席左側ドア閉パターンとバックドア閉パターンを含むドア閉パターンは、それぞれが予め定められた複数条件を満たす検出パターンであり、互いに異なるパターンとして、記憶部25に記憶されている。ここでは、図8〜図13に示すように、複数の後席ドア開パターンを記憶しており、その中からユーザー3が選択する形で、後席ドア開パターンが設定されている。
なお、本実施形態において、ドア開パターン及びドア閉パターンを構成する条件は2以上であり、少なくとも障害物が検出される位置(エリア)を定めた検出位置条件を少なくとも1以上有する。ここでのドア開パターンについていえば、位置(エリア)の異なる検出位置条件を少なくとも2以上有する。言い換えれば、少なくとも障害物が検出されるエリアが別のエリアに移動するエリア移動条件を1以上有する。さらにここでは、その検出位置条件に加えて、障害物が検出されていた時間を定めた検出時間条件も、ドア開パターン及びドア閉パターンを構成する条件に含めることができる。さらにいえば、ここでのドア開パターンを構成する条件は3以上であり、そのうち検出位置条件を2以上有するよう定めていることで、誤ってドアが開くことを防いでいる。
ドア開パターン及びドア閉パターンに含まれる条件としては、障害物が検出されるエリアの変化が、検出エリア130B内に定められた複数の検出エリアの中から、予め定められたエリア順で生じるという条件を含めることができる(図8〜図10のパターンX〜Z及び図11〜図13のパターンW〜Z参照)。
また、ドア開パターン及びドア閉パターンに含まれる条件としては、上記エリア順の最後として定められるエリアが、対応するドア8R,8L,9Bと同じ側となるエリア130BR,130BL,130BCであるという条件を必須に含めることができる。例えば、車両右側ドア8Rに対応するパターンであればエリア130BR、車両左側ドア8Lに対応するパターンであればエリア130BL、バックドア9Bに対応するパターンであればエリア130BCを、上記エリア順の最後として定めることができる。これにより、左右どちらの後席ドア8R,8Lが開くのかをユーザー3が認識しやすい(図8〜図10のパターンX〜Z及び図11〜図13のパターンW〜Z参照)。
また、ドア開パターン及びドア閉パターンに含まれる条件としては、対応するドア8R,8L,9Bと同じ側となるエリア130BR,130BL,130BCと、これに隣接するエリア130BR,130BL,130BCとの双方で障害物が検出されるという条件を含めることができる(図8〜図13のパターンX〜Z参照)。さらに、後席左右側のドア8R,8Lに関するドア開パターン及びドア閉パターンに含まれる条件として、対応する後席右側のドア8Rと逆側に位置する検出エリアを含まないという条件を定めることができる(図8〜図13のパターンX〜Z参照)。例えばエリア130BLの逆側に位置するエリアはエリア130BRであり、エリア130BRの逆側に位置するエリアはエリア130BLである。これにより、ユーザー3の動作範囲を狭くすることができる。
ドア開パターン及びドア閉パターンに含まれる条件としては、障害物が検出されるエリアの変化の回数が3以上という条件を含めることができる(図8〜図13のパターンX,Z参照)。これにより、ドア8R,8L,9Bが誤って開けられることを防ぐことができる。
ドア開パターン及びドア閉パターンに含まれる条件としては、障害物が検出されるエリアの変化の回数が2回であるという条件を含めることができる(図8〜図13のパターンY参照)。
ドア開パターン及びドア閉パターンに含まれる条件としては、障害物が検出されるエリアの変化の回数が2回以上という条件が定められている場合(特に2回のみの場合)、それら2回以上のエリアのうちの1つのエリアでの障害物検出において、予め定められた基準時間(上記の障害物を検出したと制御部20が認識する時間よりも長いとして定められた閾時間)を上回って障害物が検出され続けるという条件に含めることができる(図8〜図13のパターンY参照)。これにより、ドア8R,8L,9Bが誤って開けられることを防ぐことができる。
また、ドア開パターンとドア閉パターンとを同じパターンとして定めてもよい。
また、ドア閉パターンとしては、ドア開パターンにおいて上記エリア順が定められる条件を有し、そのエリア順の最後として定められたエリアにて障害物が検出されるという条件を含めることができる(図11〜図13のパターンW参照)。さらに、ドア閉パターンとしては、検出された障害物が予め定められた基準時間(例えばある一定時間であったり、ドア全開となるまでの時間)を上回って継続的に検出され続けるという条件を含めることができる(図11〜図13のパターンW参照)。つまり、ユーザー3は、後席ドア8R,8Lを誤って開けてしまったと判断した場合には、最後に障害物として検出された位置から一定時間動かずにいて、開けてしまったドア8R,8Lを開ける意思がないことを示すことにより、開けてしまったドア8R,8Lを閉めることができるから、誤って開けた時の閉め方がわかりやすい。
本実施形態においては、後席右側ドア開パターンと、後席左側ドア開パターンと、バックドア開パターンと、後席右側ドア閉パターンと、後席左側ドア閉パターンと、バックドア閉パターンとを、予め定められたパターン(ここでは図8〜図10のパターンX〜Z及び図11〜図13のパターンW〜Z)の中からユーザー(車両所有者等)3に選択させ、選択されたパターンを設定する。
ここでは後席右側ドア開パターンと、後席左側ドア開パターンと、バックドア開パターンと、後席右側ドア閉パターンと、後席左側ドア閉パターンと、バックドア閉パターンとをそれぞれ、互いに異なるパターンとして複数記憶する記憶部26と、それら後席右側ドア開パターンと、後席左側ドア開パターンと、バックドア開パターンと、後席右側ドア閉パターンと、後席左側ドア閉パターンと、バックドア閉パターンとに関して、記憶部26に記憶されている複数の検出パターンの中からそれぞれ1つを選択させるユーザー操作(検出パターン選択操作)を受け付ける操作入力装置27(操作入力部)と、が制御部20に接続する構成とされている。制御部20は、当該ユーザー操作を受け付けた場合に(操作受付手段)、受け付けたパターンに基づいて、それら後席右側ドア開パターンと、後席左側ドア開パターンと、バックドア開パターンと、後席右側ドア閉パターンと、後席左側ドア閉パターンと、バックドア閉パターンとを設定する(設定手段)。
具体的にいえば、操作入力装置27を、画面表示部(ディスプレイ)の画面に表示される複数の操作画像を選択操作可能なタッチ操作部(タッチパネル)として設け、後席右側ドア開パターンと、後席左側ドア開パターンと、バックドア開パターンと、後席右側ドア閉パターンと、後席左側ドア閉パターンと、バックドア閉パターンの各パターンに対しそれぞれ、図14〜図17に示すような複数のパターンを選択操作可能となる設定画面を用意して、これらを表示し、ユーザーによる選択操作を受け付ける形で、予め定められた複数のパターンの中から、各ドア8R,8L,9Bを電動開動作又は電動閉動作させる1つの検出パターンを選択して決定することができる。ここでは、各ラジオボタンでパターンを選択した上で、設定アイコンをタッチ操作することで、その画面に対応するドア開パターンあるいはドア閉パターンが、制御部20により設定される。
なお、本実施形態においては、図14のパターン1〜3は図8及び図9のパターンX〜Zに対しこの順にて対応し、図15のパターン1〜3は図10のパターンX〜Zに対しこの順にて対応する。図16のパターン1〜3は図11及び図12のパターンX〜Zに対しこの順にて対応し、図16のパターン4は図11及び図12のパターンWに対応する。図17のパターン1〜3は図13のパターンX〜Zに対しこの順にて対応し、図17のパターン4は図13のパターンWに対応する。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、これはあくまでも例示にすぎず、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、追加及び省略等の種々の変更が可能である。以下、上記実施形態の変形例について説明する。なお、上記実施例と共通の機能を有する部位には同一符号を付して詳細な説明を省略する。また、上記実施形態と下記変形例とでは、技術的な矛盾を生じない範囲において、一部要件を適宜組み合わせたり、入れ替えたりする実施も可能である。
上記実施形態では、ドア8R,8L,9Bを電動開動作させるためのキー4の照合処理において、キー4の照合エリアとしてエリア210B,230Bの双方を用いているが、車両後方の障害物検出部13の検出エリアと重なる、車両後方の照合エリア230Bのみを用い、当該照合エリア230内のキー4によって上記照合処理が照合OKとなった場合のみ(S21:Yes)、ドア8R,8L,9Bを電動開動作がなされる処理とすることができる。この場合、車両2側から送信される起動信号(キー探索信号)には、LF送信部21RA,21LAにより送信されるLF信号と,LF送信部23BAにより送信されるLF信号とが識別可能となるよう識別情報を付した信号とされ、その起動信号に応答するキー4からの起動応答信号、その起動応答信号に応答する車両2からの照合コード要求信号(要求信号)、その照合コード要求信号に応答するキー4からの照合信号(要求応答信号)といったその後の双方向通信信号にもその識別情報が引き継がせるようにする。これにより、照合処理に際して制御部20は、照合信号(要求応答信号)内の上記識別情報に基づいて、キー4が各席ドア7R,7Lの照合エリア210R,210L(図2参照)内に位置するのか、バックドア9Bの照合エリア230B(図2参照)内に位置するのかを特定し、キー4が照合エリア230B内にあるか否かを判定できる。
また、上記実施形態におけるドア開パターン及びドア閉パターンを他のパターンとしてもよい。例えば、ドア開パターン及びドア閉パターンに、上記検出エリア130Bからの障害物3のロストが含まれていてもよい。なお、このロストは、上述のエリアの変化(検出エリアから非検出エリアへのエリア移動)として扱うこともできる。ただし、ドア開パターン及びドア閉パターンに、上記検出エリア130Bからの障害物3のロストを含む場合、ロスト後に上記検出エリア130B内で障害物が再検出されることが必須に含まれる必要がある。
また、上記実施形態においては、図6及び図7に示すように、検出エリア130Bに障害物が検出されると報知(S14,S28)が行われていたが、これを、検出エリア130Bに障害物が所定時間継続して検出され、制御部20が障害物の検出を認識した時に報知がなされるよう変更してもよい。
なお、図3に示す検出エリア130は、簡略的に図示したものであって、実際とは異なっており、車両2の後方で隣接するエリア130BR−130BC,130BL−130BCにおいて重なりはできる限り少ない方が無駄がなくてよいが、重なってもよい。この場合、上記のドア開パターン及びドア閉パターンとして、障害物が隣接する2つのエリアにまたがって検出されるという条件が含まれるようにしてもよい。
また、図2に示す検出エリア130に関して、車両2の後方中央のエリア130BCは、横並びの2つのセンサ13によって形成される1つのエリアとして定めているが、それら2つのセンサ13のそれぞれの検出エリアを、異なるエリアとして定めてもよい。
また、図2に示す検出エリア130Bに関して、3つの異なる検出エリア130BR,130BL,130BCを定めているが、それら各エリア内でエリアを複数に分割してさらにエリアを増やし、ドア開パターン及びドア閉パターンにおける障害物のエリア移動の条件やエリア滞在時間条件のバリエーションを増やしてもよい。これにより、誤った開動作がより生じ難くなる。
例えば、エリア130Bを、図18に示すように、距離に応じて分割してもよい。図18の場合は、障害物検出部13BR,13BL,13Cは、検出エリア130B(130BR,130BL,130BC)内においてそれぞれ、送受信面13aから近い順に、車両2の外縁に隣接する最近接エリア130W(例えば送信面13aから20cm未満の範囲)と、近接エリア130X(例えば送信面13aから20cm以上60cm未満の範囲)と、中間エリア130Y(例えば送信面13aから60cm以上90cm未満の範囲)と遠方エリア130Z(例えば送信面13aから90cm以上120cm以下の範囲)を有する。このうちエリア130X,130Y,130Zは障害物3を直接検出可能な直接検出エリアである。他方、最近接エリア130Wは、隣接するエリア130Xに存在する障害物3をエリア130Yで検出されること無くロストしたとき、そのロスト状態を、最近接エリア130W内に障害物3がある状態と推定できる。つまり最近接エリア130Wは、、最近接エリア130Wは、ユーザー3の存在を推定する形で検出可能となる推定検出エリアである。制御部10は、障害物検出部13BC,13BR,13BLの検出結果から、検出された障害物までの距離を算出することができるから、検出された障害物が、これらのエリア130W,130X,130Y,130Zのどのエリアで検出されたかを特定できる。
なお、ドア開パターン及びドア閉パターンに含まれる条件として、こうしたエリア130W,130X,130Y,130Zを用いる場合は、対応するドア8R,8L,9Bと同じ側の検出エリア130BR,130BL、130BC内のエリア130W,130X,130Y,130Zにおいて障害物を検出するという条件を備えるとよい。
また、この場合、検出エリア130BR,130BL内において障害物を検出した検出エリア130W〜130Zが異なるエリア130W〜130Zへ2回以上切り替わるという条件と、その切り替わる先のエリアの少なくとも1つに最近接エリア130Wを含むという条件とを含めることができる。車両2へのユーザー3の過剰な接近は、通常時には起こりにくいため、これを条件に含めることで、ドア8R,8L,9Bが誤って開けられることを防ぐことができる。
また、図20及び図21に示すように、障害物検出エリアを、車両後方の検出エリア130Bだけでなく、車両後端部下方に検出エリア140Bを形成する静電容量センサ等の障害物検出部14(14BR,14BL,14BC)を、車両2の後部の各コーナーの周辺部と、車両2の後部中央周辺部とにそれぞれ設けてもよい。これら障害物検出部13,14はいずれも車両後方の予め定められた検出エリア130B,140Bにおいて障害物を検出するものであり、この場合、障害物検出部14を、障害物検出部13と同時に障害物検出を行わせて、それら障害物検出部14での障害物検出も、上記ドア開パターンや上記ドア閉パターンに含めてもよい。例えば、同じ側に位置する障害物検出部13BRと障害物検出部14BRとが同時にあるいは連続して障害物を検出した場合に車両右側の後席ドア8Rを電動開動作させたり、同じ側に位置する障害物検出部13BLと障害物検出部14BLとが同時にあるいは連続して障害物を検出した場合に車両左側の後席ドア8Lを電動開動作させたり、同じ側に位置する障害物検出部13BCと障害物検出部14BCとが同時にあるいは連続して障害物を検出した場合にバックドア9Bを電動開動作させたりすることができる。障害物検出部13に代わって障害物検出部14を用いてもよい。
なお、本実施形態においては、開錠可能状態(照合OK)を前提に、車両後方において障害物が所定検出パターンで検出された場合に、後席ドア8R,8Lやバックドア9Bを開動作させることができるが、ここでの開錠可能状態(照合OK)は、キー4が照合OKとなっただけで未だ開錠はされていない状態だけでなく、開錠された状態も含む。