JP6217719B2 - 窒化ガリウム半導体装置の製造方法 - Google Patents

窒化ガリウム半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、窒化ガリウム半導体装置の製造方法に関する。
従来、サファイア基板上にp型GaN(窒化ガリウム)を設けていた(例えば、特許文献1および非特許文献2参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開平11−186607号公報
[非特許文献1] Normally off operation GaN−based MOSFETs for power electronics applications,Yuki Niiyama et al,2010 Semicond. Sci. Technol. vol.25,125006
サファイア基板は転位に起因する欠陥が1E+8(cm−3)と比較的多い。それゆえ、サファイア基板上に形成したp型GaNも比較的多くの欠陥を有する。このp型GaNにn型不純物領域を形成するべく、Si(シリコン)をイオン注入し、その後、熱処理する場合がある。p型GaNが比較的多くの欠陥を有するので、熱処理温度が1,200℃以下の低温領域では、イオン注入されたシリコンが活性化されないという問題がある。
本発明の第1の態様においては、p型の窒化ガリウム層を形成する段階と、窒化ガリウムに対するn型不純物を注入し、かつ、キャップ層を形成する段階と、熱処理する段階とを備える、窒化ガリウム半導体装置の製造方法を提供する。p型の窒化ガリウム層は、窒化ガリウムの単結晶基板に直接接して形成されてよい。窒化ガリウムに対するn型不純物は、p型の窒化ガリウム層の主面における一部の領域に注入されてよい。キャップ層は、主面における少なくとも一部の領域上に形成されてよい。熱処理する段階は、n型不純物を注入し、キャップ層を形成した後の段階であってよい。熱処理する段階において、単結晶基板、p型の窒化ガリウム層およびキャップ層を含む積層体を1,200℃以下で熱処理してよい。
窒化ガリウムの単結晶基板の転位密度は、1E+5cm−2以下であってよい。
熱処理する段階は、1,050℃以上で行われてよい。
熱処理する段階は、2分以上30分以下の間行われてよい。
窒化ガリウム半導体装置の製造方法は、スクリーン層を形成する段階をさらに備えてよい。スクリーン層は、p型の窒化ガリウム層を形成する段階の後であって、n型不純物を注入する段階の前に、p型の窒化ガリウム層の主面に直接接して形成されてよい。n型不純物の注入において、n型不純物はスクリーン層を介して主面における一部の領域に注入されてよい。キャップ層を形成する段階において、スクリーン層に直接接して絶縁層をさらに堆積することにより、スクリーン層および絶縁層を有するキャップ層が形成されてよい。
キャップ層を形成する段階において、主面における一部の領域とは異なる他の領域上にはキャップ層を形成しなくてよい。
キャップ層を形成する段階において、主面における一部の領域とは異なる他の領域上には、一部の領域よりも薄くキャップ層を形成してよい。
窒化ガリウム半導体装置の製造方法は、熱処理する段階の後にキャップ層を除去する段階をさらに備えてよい。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
窒化ガリウム半導体装置としてのMOSFET100の断面を示す概要図である。 第1実施例におけるMOSFET100の製造フロー200を示す図である。 p型GaN層14を形成する段階(S10)を示す図である。 スクリーン層22を形成する段階(S20)を示す図である。 ソース領域16及びドレイン領域18にn型不純物を注入する段階(S30)を示す図である。 スクリーン層22上に絶縁層26を形成する段階(S40)を示す図である。 1,200℃以下で熱処理する段階(S50)を示す図である。 キャップ層20を除去する段階(S60)を示す図である。 ゲート電極72、ゲート絶縁膜74、ソース電極76及びドレイン電極78を形成する段階(S70)を示す図である。 Mgをキャップ層20へ拡散させた実験例を示す図である。 熱処理温度(℃)に対するシート抵抗(Ω/sq.)を示す図である。 第2実施例におけるMOSFET300の製造フロー220を示す図である。 ソース領域16及びドレイン領域18にn型不純物を注入する段階(S32)を示す図である。 p型コンタクト領域82以外の領域のスクリーン層22上に絶縁層26を形成する段階(S42)を示す図である。 1,200℃以下で熱処理する段階(S50)を示す図である。 キャップ層20を除去する段階(S60)を示す図である。 ゲート電極72、ゲート絶縁膜74、ソース電極76及びドレイン電極78を形成する段階(S70)を示す図である。 第3実施例におけるMOSFETの製造フロー240を示す図である。 p型コンタクト領域82上にはチャネル形成領域19上よりも薄く絶縁層26を形成する段階(S44)を示す図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
本明細書において、nまたはpは、それぞれ電子または正孔が多数キャリアであることを意味する。また、nまたはpの右肩に記載した+または−について、+はそれが記載されていないものよりもキャリア濃度が高く、−はそれが記載されていないものよりもキャリア濃度が低いことを意味する。なお、図面においては、多数キャリアの型をハイフン「‐」により示す。例えばn‐GaNは、n型GaNを意味する。ただし、明細書中ではハイフンを用いずに、n型GaNと記載する。また、本明細書において、Eは10のべき乗を意味し、例えば1E+16は1×1016を意味する。
図1は、窒化ガリウム半導体装置としてのMOSFET100の断面を示す概要図である。本例のMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)100は、プレーナー型のMOSFETである。
MOSFET100は、n型GaN単結晶基板12を有する。本例のn型GaN単結晶基板12の転位密度は、1E+5cm−2以下である。MOSFET100は、n型GaN単結晶基板12上にp型GaN層14を有する。本明細書において、「上」および「上方」とは、n型GaN単結晶基板12からp型GaN層14への向きである第1方向を意味する。n型GaN単結晶基板12はサファイア基板よりも転位密度が低いので、本例のp型GaN層14はサファイア基板上に形成したp型GaN層よりも転位密度を低くすることができる。
p型GaN層14は、主面15を有する。本明細書において主面15とは、p型GaN層14の第1方向側における最表面を意味する。p型GaN層14は、主面15側にn型GaNのソース領域16およびドレイン領域18を有する。ソース領域16上にはソース電極76が、ドレイン領域18上にはドレイン電極78が、それぞれ設けられる。
ソース領域16とドレイン領域18との間は、チャネル形成領域19である。チャネル形成領域19上にはゲート絶縁膜74が設けられ、ゲート絶縁膜74上にはゲート電極72が設けられる。ゲート電極72に所定の電圧が印加されると、チャネル形成領域19に反転層が形成される。このとき、ソース領域16とドレイン領域18との間に所定の電位差が与えられると、ドレイン領域18からソース領域16に電流が流れる。
図2は、第1実施例におけるMOSFET100の製造フロー200を示す図である。本例の製造フロー200において、段階(S10)から段階(S70)まで、この順で実行される。
図3Aは、p型GaN層14を形成する段階(S10)を示す図である。本例では、n型GaN単結晶基板12に直接接してp型GaN層14を第1方向に2μm程度の厚みにエピタキシャル形成する。GaNに対するp型不純物は、Mg(マグネシウム)を用いてよい。
図3Bは、スクリーン層22を形成する段階(S20)を示す図である。段階(S20)では、p型GaN層14の主面15に直接接して、主面15全面にスクリーン層22を形成する。本例のスクリーン層22は、第1方向に20nm程度の厚みを有するSiOである。スクリーン層22は、イオン注入時にp型GaN層14に生じるチャネリングを防ぐ機能を有する。
図3Cは、ソース領域16及びドレイン領域18にn型不純物を注入する段階(S30)を示す図である。本例では、スクリーン層22上に、1.5μm程度の厚みを有するフォトレジスト24を選択的にさらに設ける。本例において、n型不純物としてはSiを用いるが、他の例ではO(酸素)を用いてもよい。スクリーン層22を介して主面15における一部の領域にSiを注入して、ソース領域16およびドレイン領域18を形成する。本例では、Siを45keVで5E+15cm−2注入する。なお、フォトレジスト24はSiを遮蔽するほど十分に厚いので、チャネル形成領域19にはSiはドープされない。また、フォトレジスト24が使用できないほどの高温環境でSiを注入する場合は、レジストマスクとしてフォトレジスト24に代えてSiOのレジストマスクを用いてもよい。
図3Dは、スクリーン層22上に絶縁層26を形成する段階(S40)を示す図である。本例では、フォトレジスト24を除去した後に、スクリーン層22に直接接して絶縁層26をさらに堆積する。これにより、キャップ層20を、主面15上の全体に形成する。本例のキャップ層20は、スクリーン層22および絶縁層26を有する。なお、本例では、n型GaN単結晶基板12、p型GaN層14およびキャップ層20を合せて、積層体10と称する。
仮に、n型不純物を注入する段階(S30)の後にスクリーン層22を一度除去すると、アモルファス状態のp型GaN層14の主面15が露出することとなる。アモルファス状態のp型GaN層14は活性であり、すぐに酸素と結合し酸化ガリウムを形成してしまう。そこで、本例のように、スクリーン層22を除去することなく絶縁層26を積み増す。これにより、アモルファス状態のp型GaN層14が酸化することを防ぐことができる。
ただし、本例とは異なる他の例においては、スクリーン層22を除去した後に、主面15に接して絶縁層26を設けてもよい。この場合、絶縁層26のみがキャップ層20となる。これにより、Siをイオン注入する際にスクリーン層22に混入した不純物を、スクリーン層22と共に除去することができる。
本例の絶縁層26は、第1方向に480nm程度の厚みを有するSiOである。スクリーン層22にさらに絶縁層26を積み増すことにより、キャップ層20の厚みは500nm程度となる。なお、キャップ層20としては、Al,SiNおよびAlNを用いることも考えられる。しかしながら、本例の後段の処理において、Al,SiNおよびAlNは、SiOと比較してp型GaN層14のMgを吸収しにくい。本例では、キャップ層20にp型GaN層14の主面15近傍におけるMgを吸収させるので、キャップ層20としてSiOを用いることが望ましい。
図3Eは、1,200℃以下で熱処理する段階(S50)を示す図である。段階(S50)では、積層体10をアニール炉50に入れてAr(アルゴン)および/またはN(窒素)雰囲気下において熱処理する。本例の熱処理温度は、1,050℃以上1,200℃以下とする。n型GaN単結晶基板12の転位密度はサファイア基板よりも低いので、本例のp型GaN層14の転位密度はサファイア基板上に形成した場合よりも低い。それゆえ、積層体10を1,200℃以下で熱処理しても、n型不純物を活性化することができる。
サファイア基板を用いた場合は、1,250℃以上での熱処理が必須となる。なお、キャップ層20を設けていたとしても、1,200℃よりも高い温度で積層体10を熱処理すると主面15の結晶構造に荒れが生じる。本例では、キャップ層20を設けた上で熱処理温度を1,200℃以下とする。これにより、主面15の荒れを防止することができ、かつ、n型不純物を活性化することができる。また本例では、下限を1,050℃とすることによりn型不純物の活性化を担保することができる。
キャップ層20は、熱処理する段階(S50)において、p型GaN層14のp型不純物(本例ではMg)を吸収することができる。これにより、p型不純物濃度が実質的に低下するので、n型のn型のソース領域16およびドレイン領域18を低抵抗にすることができる。なお、キャップ層20はSiOでありSiを含んでいるので、キャップ層20はSiを吸収しない。
図3Fは、キャップ層20を除去する段階(S60)を示す図である。熱処理する段階(S50)の後において、ソース領域16およびドレイン領域18は再結晶化している。仮に、熱処理する工程(S50)の前にキャップ層20を除去する場合、ソース領域16およびドレイン領域18がキャップ層20と共に剥離する可能性がある。本例では、熱処理する段階(S50)の後にキャップ層20を除去するので、ソース領域16およびドレイン領域18の剥離を防止することができる。
図3Gは、ゲート電極72、ゲート絶縁膜74、ソース電極76及びドレイン電極78を形成する段階(S70)を示す図である。ゲート電極72は、ポリシリコンであってよい。ゲート絶縁膜74はSiOであってよい。ソース電極76およびドレイン電極78は、Ti(チタン)およびAl(アルミニウム)の積層体であってよい。この場合、Tiがソース領域16およびドレイン領域18に直接接する。これにより、MOSFET100が完成する。
図4は、Mgをキャップ層20へ拡散させた実験例を示す図である。横軸は、第1方向の逆方向である深さ方向の位置(nm)を示す。縦軸は、p型不純物であるMgの濃度(cm−3)の値を示す。なお、Mgの濃度(cm−3)は、キャップ層20(SiO)中での濃度を示すように校正されている。それゆえ、キャップ層20中でのMgの濃度(cm−3)は正確な値である。しかし、p型GaN層14中でのMgの濃度(cm−3)は校正された正確な値ではない。ただし、主面15近傍において、Mgの濃度(cm−3)が急激に変化する定性的な特徴は誤りではない。本例では、深さ+144nmの位置が、キャップ層20とp型GaN層14との境界である主面15を示す。また、深さ−356nmの位置が、キャップ層20の最上面となる。ただし、図示しているのは深さ50nm以上200nm以下の範囲である点に注意されたい。図4に示すMgの濃度(cm−3)変化は、ソース領域16、ドレイン領域18およびチャネル形成領域19において同様に生じる。
図4の例では、アズデポ(as‐depo.)の場合、ならびに、熱処理温度が600℃、700℃および800℃の場合、キャップ層20からゲート絶縁膜74へMgがほとんど移動しない。これに対して、熱処理温度が900℃の場合、キャップ層20からゲート絶縁膜74へのMgの移動が顕著である。なお、熱処理温度に対するMgのキャップ層20への移動の傾向は、第1実施例における熱処理温度1,050℃以上1,200℃以下においても900℃の例と同等またはそれ以上に生じる。
図5は、熱処理温度(℃)に対するシート抵抗(Ω/sq.)を示す図である。熱処理する段階(S50)においてSiOのキャップ層20を設けなかった場合、n領域であるソース領域16およびドレイン領域18のシート抵抗は、約2E+10(Ω/sq.)となった。これに対して、熱処理する段階(S50)においてSiOのキャップ層20を設けて絶処理した場合、シート抵抗は減少した。
図5においては、熱処理時間が2分の場合と5分の場合とを示すが、熱処理時間は2分以上30分以下としてよい。2分は、キャップ層20が無い場合と比較してシート抵抗低下の効果が確認できる最小の熱処理時間である。30分は、デバイスとして実用可能なシート抵抗値を得ることができ、許容される製造時間の最大値であるとしてよい。なお、熱処理温度を1,050℃とし熱処理時間を30分とした場合、熱処理温度を1,100℃とし熱処理時間を5分とした場合と同等のシート抵抗になる。
図5から明らかなように、熱処理温度1,100℃のシート抵抗は、1,050℃の場合よりも十分に低い。実用上のデバイスとしても熱処理温度1,100℃以上のシート抵抗値が望ましい。それゆえ、第1実施例の熱処理温度は、1,100℃以上、1,200℃以下としてもよい。
図6は、第2実施例におけるMOSFET300の製造フロー220を示す図である。本例は、主面15の一部の領域上にのみキャップ層20を形成する例である。本例において一部の領域は、p型コンタクト領域82以外の領域である。本例では、S30とは異なるフォトレジスト24のパターンを用いてソース領域16およびドレイン領域18にn型不純物を注入し(S32)、ならびに、p型コンタクト領域82以外の領域のスクリーン層22上に絶縁層26を形成する(S42)。この点において第1実施例と異なる。他の点は、第1実施例と同じである。
図7Aは、ソース領域16及びドレイン領域18にn型不純物を注入する段階(S32)を示す図である。段階(S32)において、ソース領域16およびドレイン領域18以外の領域上にフォトレジスト24を形成し、Siをイオン注入する。
図7Bは、p型コンタクト領域82以外の領域のスクリーン層22上に絶縁層26を形成する段階(S42)を示す図である。段階(S32)の後、フォトレジスト24を除去する。次いで、一部の領域としてのソース領域16、ドレイン領域18およびチャネル形成領域19上に絶縁層26を形成する。ただし、一部の領域とは異なる他の領域上にはキャップ層20を形成しない。本例において、他の領域は、p型コンタクト領域82である。p型コンタクト領域82は、ソース電極76およびドレイン電極78がp型GaN層14と接触する領域である。
図7Cは、1,200℃以下で熱処理する段階(S50)を示す図である。図7Dは、キャップ層20を除去する段階(S60)を示す図である。図7Eは、ゲート電極72、ゲート絶縁膜74、ソース電極76及びドレイン電極78を形成する段階(S60)を示す図である。段階(S50)、段階(S60)および段階(S70)は、第1実施例とほぼ同様である。ただし、本製造フロー240により形成されるMOSFET300は、p型コンタクト領域82が形成される点が異なる。
本例では、p型コンタクト領域82上にはキャップ層20設けない。図面では実際の比率を正確に反映してはいないが、現実には絶縁層26はスクリーン層22の14倍程度の厚みを有する。Mgの吸収力は、スクリーン層22だけでは不十分である。それゆえ、ソース領域16およびドレイン領域18と比較して、p型コンタクト領域82においてはp型GaN層14におけるp型不純物濃度を維持することができる。
図8は、第3実施例におけるMOSFETの製造フロー240を示す図である。本例においても、主面15の一部の領域上にのみキャップ層20を形成する。ただし、本例では、キャップ層20の厚みを領域に応じて変化させる(具体的には、段階(S44))。この点において第2実施例と異なる。他の点は第2実施例と同じである。
図9は、p型コンタクト領域82上にはチャネル形成領域19上よりも薄く絶縁層26を形成する段階(S44)を示す図である。段階(S44)では、一部の領域としてのソース領域16、ドレイン領域18およびチャネル形成領域19上には所定の厚み94を有するキャップ層20を形成する。厚み94は、第1および第2実施例におけるキャップ層20の厚みと同じであってよい。これに対して、他の領域としてのp型コンタクト領域82上には、一部の領域よりも薄くキャップ層20を形成する。本例のp型コンタクト領域82上には、スクリーン層22および絶縁層26が設けられる。ただし、p型コンタクト領域82上の絶縁層26の厚みは、チャネル形成領域19上における絶縁層26の厚みよりも薄い。したがって、p型コンタクト領域82上のキャップ層20の厚み92は、チャネル形成領域19上のキャップ層20の厚み94よりも薄い。本例においても、p型コンタクト領域82のp型不純物濃度を維持することができる。なお、他の例においては、p型コンタクト領域82上には、スクリーン層22だけが設けられてもよい。
上述の例では、プレーナー型のMOSFETを用いて説明した。ただし、本明細書に開示する技術を縦型MOSFETおよびIGBT(Insulated−Gate Bipolar Transistor)適用してよいのは勿論である。また、より一般的には、低抵抗のn領域形成に適用してもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順序で実施することが必須であることを意味するものではない。
10・・積層体、12・・n型GaN単結晶基板、14・・p型GaN層、15・・主面、16・・ソース領域、18・・ドレイン領域、19・・チャネル形成領域、20・・キャップ層、22・・スクリーン層、24・・フォトレジスト、26・・絶縁層、50・・アニール炉、72・・ゲート電極、74・・ゲート絶縁膜、76・・ソース電極、78・・ドレイン電極、82・・p型コンタクト領域、92・・厚み、94・・厚み、100・・MOSFET、200・・製造フロー、220・・製造フロー、240・・製造フロー、300・・MOSFET

Claims (7)

  1. 窒化ガリウムの単結晶基板に直接接してp型の窒化ガリウム層を形成する段階と、
    前記p型の窒化ガリウム層の主面における一部の領域に、窒化ガリウムに対するn型不純物を注入し、かつ、前記主面における少なくとも前記一部の領域上にキャップ層を形成する段階と、
    前記n型不純物を注入し、前記キャップ層を形成した後に、前記単結晶基板、前記p型の窒化ガリウム層および前記キャップ層を含む積層体を1,200℃以下で熱処理する段階と、
    前記熱処理する段階の後に前記キャップ層を除去する段階と
    を備え
    前記キャップ層はSiO であり、
    前記キャップ層を除去する段階の後において、前記主面はSiO のゲート絶縁膜に接する、窒化ガリウム半導体装置の製造方法。
  2. 窒化ガリウムの前記単結晶基板の転位密度は、1E+5cm−2以下である
    請求項1に記載の窒化ガリウム半導体装置の製造方法。
  3. 前記熱処理する段階は、1,050℃以上で行われる
    請求項1または2に記載の窒化ガリウム半導体装置の製造方法。
  4. 前記熱処理する段階は、2分以上30分以下の間行われる
    請求項1から3のいずれか一項に記載の窒化ガリウム半導体装置の製造方法。
  5. 前記p型の窒化ガリウム層を形成する段階の後であって、前記n型不純物を注入する段階の前に、前記p型の窒化ガリウム層の前記主面に直接接してスクリーン層を形成する段階をさらに備え、
    前記n型不純物の注入において、前記n型不純物は前記スクリーン層を介して前記主面における前記一部の領域に注入され、
    前記キャップ層を形成する段階において、前記スクリーン層に直接接して絶縁層をさらに堆積することにより、前記スクリーン層および前記絶縁層を有する前記キャップ層が形成される
    請求項1から4のいずれか一項に記載の窒化ガリウム半導体装置の製造方法。
  6. 前記キャップ層を形成する段階において、前記主面における前記一部の領域とは異なる他の領域上には前記キャップ層を形成しない
    請求項1から5のいずれか一項に記載の窒化ガリウム半導体装置の製造方法。
  7. 前記キャップ層を形成する段階において、前記主面における前記一部の領域とは異なる他の領域上には、前記一部の領域よりも薄く前記キャップ層を形成する
    請求項1から5のいずれか一項に記載の窒化ガリウム半導体装置の製造方法。
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