以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
先ず、図1を参照し、本発明に係る記録装置の一実施形態としてのインクジェットプリンタ1の全体構成について説明する。
プリンタ1は、直方体形状の筐体1aを有する。筐体1aの天板上部には、排紙部4が設けられている。筐体1aの内部空間は、上から順に空間A,Bに区分されている。空間A,Bには、給紙部23から排紙部4に向かう用紙搬送経路が形成されており、用紙Pが図1中黒太矢印に沿って搬送される。空間Aでは、用紙Pへの画像記録、及び、用紙Pの排紙部4への搬送が行われる。空間Bでは、給紙部23から用紙搬送経路への給紙が行われる。
空間Aには、ブラックインクを吐出する6つのヘッド2(図2参照)、搬送装置3、6つの対向部材10及び対向部材昇降機構11(図11参照)等が配置されている。また、空間Aには、図示しない6つのカートリッジが装着されている。これらカートリッジには、ブラックインクが貯留されている。各カーリッジは、チューブ(図示せず)及び、各カートリッジに対応するポンプ8(図11参照)を介してヘッド2と接続され、インクがヘッド2に供給される。
各ヘッド2は、主走査方向に長尺な略直方体形状を有する。ヘッド2の下面は、複数の吐出口2b(図3参照)が開口した吐出面2aである。図3に示すように、各吐出面2aには、複数の吐出口2bが主走査方向に沿って等間隔に配列されている。記録に際して、複数の吐出口2bからブラックインクが吐出される。6つのヘッド2は、各ヘッド2に対応するヘッドホルダ14を介してそれぞれ筐体1aに支持されている。ヘッドホルダ14は、吐出面2aが移動プラテン51,52(後述する)との間に記録に適した所定の間隙が形成されるように、6つのヘッド2を保持している。
6つのヘッド2は、図2及び図3に示すように、主走査方向に沿って千鳥状に配列されている。つまり、6つのヘッド2は、吐出面2aが主走査方向に沿って2列に並べられている。互いに異なる列に属し主走査方向に近接する2つの吐出面2aは、図3に示すように、主走査方向に沿って重ならず、且つ主走査方向の端部(互いに近い位置にある端部)同士が副走査方向に沿って重なり合うように配置されている。また、6つのヘッド2は、当該2つの吐出面2aの主走査方向の端部(互いに近い位置にある端部)に形成された吐出口2b同士が、主走査方向に関して同じ位置となるように、配置されている。換言すると、互いに異なる列に属し主走査方向に近接する2つの吐出面2aの吐出口2bが、主走査方向に沿って等間隔に配置されるように、近接する2つの吐出面2aが、副走査方向に沿って互いの一部同士が重なるように配置されている。これにより、6つのヘッド2は、すべての吐出口2bが主走査方向に沿って等間隔に配置される。こうして、6つのヘッド2による1つのラインヘッドユニットが構成されている。
搬送装置3は、上流ガイド部30、下流ガイド部40、及び、記録支持部50を有している。記録支持部50は、プラテン50aと、搬送ローラ対58とを有している。プラテン50aは、各吐出面2aとの間に記録領域(用紙搬送経路の一部)を構成する。搬送ローラ対58は、制御装置100の制御によって搬送モータ58M(図11参照)が駆動されることで回転し、用紙Pを図1中搬送方向Dに沿って搬送する。この搬送装置3と制御装置100とによって搬送部が構成される。
上流ガイド部30と下流ガイド部40は、プラテン50aを挟んで配置されている。上流ガイド部30は、3つのガイド部材31〜33と、2つの搬送ローラ対35,36とを有し、記録領域(プラテン50aと6つのヘッド2との間)と、給紙部23とを繋ぐ。2つの搬送ローラ対35,36は、制御装置100の制御によって搬送モータ35M,36M(図11参照)が駆動されることで回転し、用紙Pを記録領域に向けて搬送する。
下流ガイド部40は、3つのガイド部材41〜43と、3つの搬送ローラ対45〜47とを有し、記録領域と排紙部4とを繋ぐ。3つの搬送ローラ対45〜47は、制御装置100の制御によって搬送モータ45M〜47M(図11参照)が駆動されることで回転し、用紙Pを排紙部4に向けて搬送する。なお、用紙搬送経路は、6つのガイド部材31〜33,41〜43、プラテン50a及びヘッド2によって規定されている。
6つの対向部材10は、図1に示すように、それぞれがプラテン50aよりも下方に配置され、プラテン50aを介して吐出面2aと対向している。つまり、6つの対向部材10も、ヘッド2と同様に主走査方向に沿って千鳥状に配置されている。なお、図1には、6つの対向部材10のうち、2つの対向部材10のみ示している。また、各対向部材10は、矩形平面形状を有するガラス板から構成されており、平面サイズが吐出面2aよりも一回り大きい。なお、対向部材10は、ガラス以外の材質から構成されていてもよく、特に限定するものではない。
対向部材昇降機構11は、6つの対向部材10を鉛直方向に昇降させ、これら対向部材10が待機位置とインク受容位置との間で移動する。待機位置は、図1及び図12(a)に示す位置であって、各対向部材10が吐出面2aから最も離れた位置である。インク受容位置は、図12(b)に示す位置であって、各対向部材10が吐出面2aに最も近づく位置であり、ヘッド2から排出されたインクを受容する位置及び受容したインクを表面10aから払拭する位置、及び、ヘッド2の吐出面2aを封止する位置である。また、各ヘッド2の吐出面2aの周囲には、吐出面2aの外周を覆う環状部材12が配置されている。環状部材昇降機構13は、インク受容位置にある対向部材10に環状部材12のそれぞれが当接する位置(図12(c)に示す位置)と当接しない位置(図12(a)に示す位置)とを取り得るように、環状部材12を鉛直方向に昇降させる。これら6つの対向部材10、対向部材昇降機構11、6つの環状部材12、及び、環状部材昇降機構13により、メンテナンス部が構成されている。これにより、各ヘッド2の吐出面2aをメンテナンスすることが可能となる。
空間Bには、給紙部23が配置されている。給紙部23は、給紙トレイ24及び給紙ローラ25を有する。このうち、給紙トレイ24が、筐体1aに対して着脱可能となっている。給紙トレイ24は、上方に開口する箱であり、複数の用紙Pを収容可能である。給紙ローラ25は、制御装置100の制御によって給紙モータ25M(図11参照)が駆動されることで回転し、給紙トレイ24内で最も上方にある用紙Pを送り出す。
ここで、副走査方向とは、搬送ローラ対36,58によって搬送される用紙搬送方向Dと平行な方向であり、主走査方向とは、水平面に平行且つ副走査方向に直交する方向である。
制御装置100は、プリンタ1各部の動作を制御してプリンタ1全体の動作を司る。制御装置100は、外部装置(プリンタ1と接続されたPC等)から供給された記録指令に基づいて、記録動作を制御する。制御装置100は、記録指令を受けると、給紙ローラ25、搬送ローラ対35,36,45〜47,58を駆動する。給紙トレイ24から送り出された用紙Pは、上流側ガイド部30によりガイドされプラテン50a上に送られる。用紙Pは、6つのヘッド2の真下を副走査方向(搬送方向D)に通過する際に、制御装置100の制御により、各吐出面2aからインクが吐出され、所望の画像が形成される。なお、インクの吐出タイミングは、用紙センサ7からの検知信号により決められる。そして、画像が形成された用紙Pは、下流側ガイド部40によりガイドされて、筐体1aの上部から排紙部4に排出される。用紙センサ7は、搬送方向Dに関して、搬送ローラ対36と上流にあるヘッド2との間に配置されている。
また、制御装置100は、各ヘッド2の液体吐出特性の回復を行うメンテナンス動作を制御する。メンテナンス動作には、パージ動作、吐出面2a及び対向部材10に対する払拭動作、キャップ動作等が含まれる。パージ動作では、各ポンプ8が駆動されて、すべての吐出口2bに対してインクが強制的に圧送され、各対向部材10上にインクが排出される。払拭動作は、パージ動作後に行われ、各吐出面2a上の残留したインクなどの異物、及び、各対向部材10の表面10aの残留したインクなどの異物が取り除かれる。キャップ動作は、6つの環状部材12が、インク受容位置にある対向部材10とそれぞれ当接することにより、吐出面2aと対向部材10との間の空間を外部空間に対して封止する。これら6つの対向部材10と6つの環状部材12とによって吐出面2aを封止するキャップが構成される。
次に、図2〜図10を参照しつつ、記録支持部50及びガイド部材33について、詳細に説明する。記録支持部50のプラテン50aは、図4及び図5に示すように、2つの移動プラテン51,52と、固定プラテン53と、6つの蓋体54と、4つの蓋体55とを有する。
固定プラテン53は、図3に示すように、主走査方向に延在する本体部53aと、本体部53aから搬送方向上流に突出した平板状の3つの突出部(第1支持部)53bと、本体部53aから搬送方向下流に突出した平板状の3つの突出部(第1支持部)53cとを有する。3つの突出部53b及び3つの突出部53cは、6つのヘッド2と鉛直方向(第3方向)に対向しないように、主走査方向に沿って千鳥状に配列されている。より詳細には、3つの突出部53bは、図3に示すように、右側のヘッド列に属する吐出面2aに副走査方向に沿って重なり、左側のヘッド列に属する吐出面2aに主走査方向に沿って重なるとともに、鉛直方向に吐出面2aと対向しない領域(第1領域:図3中2点鎖線で示す領域)S1と、鉛直方向に対向する位置に配置されている。3つの突出部53cは、図3に示すように、左側のヘッド列に属する吐出面2aに副走査方向に沿って重なり、右側のヘッド列に属する吐出面2aに主走査方向に沿って重なるとともに、鉛直方向に吐出面2aと対向しない領域(第2領域:図3中2点鎖線で示す領域)S2と、鉛直方向に対向する位置に配置されている。このように、3つの突出部53bが領域S1と、3つの突出部53cが領域S2と鉛直方向に重なる位置に配置されていることで、メンテナンス動作時に、各突出部53b、53cにインクが付着したり、各突出部53b、53cが対向部材10と干渉することを抑制している。主走査方向に関して、3つの突出部53bの間及び3つの突出部53cの間は、ヘッド2の長さよりも長く形成されている。また、3つの突出部53b及び3つの突出部53cは、主走査方向に関して、吐出面2aよりも短く形成されている。なお、3つの突出部53bのうちの下側の2つ及び3つの突出部53cのうちの上側の2つは、主走査方向に関して、左側及び右側のヘッド列に属する隣接する2つの吐出面2aの間の長さ以下に形成されている。
3つの突出部53b及び3つの突出部53cの下面には、図6に示すように、6つの突起53dが形成されている。これら突起53dには、後述するようにバネ58,59が取り付けられる。各突出部53b,53cの外側端部(副走査方向に関して本体部53aから遠い側の端部)には、主走査方向に延在するL字断面形状の支持部53eが形成されている。また、本体部53aの下面には、搬送方向下流端において主走査方向に配列された5つの支持部53fと、搬送方向上流端において主走査方向に配列された5つの支持部53gとが形成されている。各支持部53fは、主走査方向に延在する延在部53f1と、延在部53f1の一端に接続され副走査方向に突出したストッパ(第1ストッパ)53f2と、延在部53f1の下面に固定された支持板53f3とを有する。各支持部53gは、主走査方向に延在する延在部53g1と、延在部53g1の一端に接続され副走査方向に突出したストッパ(第2ストッパ)53g2と、延在部53g1の下面に固定された支持板53g3とを有する。これら支持部53eと支持部53f、及び、支持部53eと支持部53gとによって、図5に示すように、蓋体54,55が主走査方向にスライド可能に支持される。
また、本体部53aには、図4〜図6に示すように、7つの孔53hと、各孔53hに対応する7組のフランジ対53iとが形成されている。7つの孔53hは、主走査方向に沿って等間隔に配置されている。各フランジ対53iは、本体部53aの下面から下方に突出しており、主走査方向に沿って等間隔に配置されている。ここで、搬送ローラ対58について説明する。搬送ローラ対58は、図3及び図4に示すように、主走査方向に長尺なローラ58aと、7つのローラ58bとを有する。7つのローラ58bは、孔53hに配置され、フランジ対53iによって回転可能に支持されている。ローラ58aは、筐体1aに支持されている。ローラ58aは、駆動ローラであって搬送モータ58Mの回転力が伝達されることで回転する。ローラ58aは、7つのローラ58bとによって用紙Pを挟持しながら回転することで、用紙Pを搬送方向Dに搬送する。なお、ローラ58bは、用紙Pの搬送に伴って回転する従動ローラである。
2つの移動プラテン51,52は、鉛直方向に関して、固定プラテン53の下方に配置されている。移動プラテン51は、図4及び図7に示すように、移動プラテン52よりも搬送方向下流に配置されている。移動プラテン51は、図8に示すように、2つの板状部材51a(第1移動プラテン)と、1つの板状部材51b(第1移動プラテン)、主走査方向に延在する延在部51cとを有する。延在部51cは、3つの板状部材51a,51bの搬送方向下流側の端部の下面に固定されており、これら3つの板状部材51a,51bを接続する。3つの板状部材51a,51bは、主走査方向に沿って等間隔に配置されている。また、各板状部材51a,51bは、図7に示すように、主走査方向に関して、ヘッド2の吐出面2aの長さよりも短く、ヘッド2と対向する第1対向位置に配置されたときに、3つの突出部53cとの間に5つの隙間T1(第1隙間)が生じる。なお、板状部材51aは、主走査方向に関して、左側のヘッド列に属する隣接する2つの吐出面2aの間の長さ以下に形成されている。
図7及び図8に示すように、2つの板状部材51aには、互いに繋がった2つの三角形平面形状の凹み部51a1,51a2が形成されている。2つの凹み部51a1,51a2は互いに反対方向に傾斜する傾斜面51a3,51a4(第2傾斜部又は第2当接部)を有する。この傾斜面51a3,51a4は、凹み部51a1,51a2の側壁によって構成され、主走査方向及び副走査方向に対して交差している。また、図8に示すように、1つの板状部材51bは、上述の凹み部51a1と当該凹み部51a1に繋がった凹み部51a5が形成されている。凹み部51a5は、板状部材51bのほぼ半部が凹んで構成されている。
移動プラテン52は、移動プラテン51を180°回転させたものと同様な構成であるため、詳細の説明を省略する。つまり、移動プラテン52も、図8に示すように、2つの板状部材52a(第2移動プラテン)と、1つの板状部材52b(第2移動プラテン)、主走査方向に延在する延在部52cとを有する。3つの板状部材52a,52bは、図7に示すように、主走査方向に関して、ヘッド2の長さよりも短く、ヘッド2と対向する第2対向位置に配置されたときに、3つの突出部53bとの間に5つの隙間T2(第2隙間)が生じる。なお、板状部材52aは、主走査方向に関して、右側のヘッド列に属する隣接する2つの吐出面2aの間の長さ以下に形成されている。
図7及び図8に示すように、2つの板状部材52aには、2つの凹み部52a1,52a2が形成されている。2つの凹み部52a1,52a2は互いに反対方向に傾斜する傾斜面52a3,52a4(第1傾斜部又は第1当接部)を有する。この傾斜面52a3,52a4も、凹み部52a1,52a2の側壁によって構成され、主走査方向及び副走査方向に対して交差している。また、図8に示すように、1つの板状部材52bは、上述の凹み部52a1と当該凹み部52a1に繋がった凹み部52a5が形成されている。凹み部52a5は、板状部材52bのほぼ半部が凹んで構成されている。
6つの蓋体54及び4つの蓋体55は、鉛直方向に関して、固定プラテン53と移動プラテン51,52との間に配置されている。10個の蓋体54,55のうち、搬送方向下流側にある5つの蓋体54,55(第3移動プラテン)は5つの隙間T1を塞ぐための移動プラテンであり、搬送方向上流側にある5つの蓋体54,55(第4移動プラテン)は5つの隙間T2を塞ぐための移動プラテンである。
蓋体54は、図4、図5、図9に示すように、副走査方向に長尺な長方形平面形状を有する板状部材である。蓋体54は、三角形平面形状の凸部54aを有する。凸部54aは、凹み部51a1,52a1の平面形状とほぼ同形状であってやや小さめのサイズであり、凹み部51a1,52a1に収容可能に構成されている。凸部54aは、傾斜面51a3,52a3に対応する傾斜面54b(第2当接部又は第2傾斜部)を有している。蓋体54は、傾斜面54bの少なくとも一部が対応する傾斜面51a3,52a3と副走査方向に沿って重なるように、配置されている。
蓋体55は、蓋体54が副走査方向に平行な直線を線対称として形成されたものと同様である。つまり、蓋体55も、三角形平面形状の凸部55aを有する。凸部55aは、凹み部51a2,52a2とほぼ同形状であってやや小さめのサイズであり、凹み部51a2,52a2に収容可能に構成されている。凸部55aは、傾斜面51a4,52a4に対応する傾斜面55b(第1当接部又は第1傾斜部)を有している。蓋体55は、傾斜面55bの少なくとも一部が対応する傾斜面51a4,52a4と副走査方向に沿って重なるように、配置されている。
固定プラテン53には、4つのバネ58と、2つのバネ59とが設けられている。これら6つのバネ58,59のうち、図9に示すように、搬送方向下流側にある3つのバネ58,59(第1付勢部)は、3つの突出部53cの突起53dに取り付けられ、搬送方向下流側にある5つの蓋体54,55のそれぞれを隙間T1と鉛直方向に重なる第1閉塞位置に向けて付勢する。搬送方向上流側にある3つのバネ58,59(第2付勢部)は、3つの突出部53bの突起53dに取り付けられ、搬送方向上流側にある5つの蓋体54,55のそれぞれを隙間T2と鉛直方向に重なる第2閉塞位置に向けて付勢する。
記録支持部50は、図9に示すように、移動機構70をさらに有する。移動機構70は、移動プラテン51に固定された2つの筒体71,72と、移動プラテン52に固定された2つの筒体73,74と、筒体71に固定されたラック71aと、筒体73に固定されたラック73aと、2本のガイド軸75,76と、2つの駆動モータ77,78とを有している。この移動機構70は、後述するように制御装置100によって制御され、移動機構70と制御装置100とによって移動部が構成される。なお、移動機構70の全体構成は、説明の便宜上、図9及び図10にのみ示す。また、2つの筒体71,72と、ラック71aと、2本のガイド軸75,76と、駆動モータ77と、制御装置100とによって、移動プラテン51を移動させる第1移動部が構成されている。また、2つの筒体73,74と、ラック73aと、2本のガイド軸75,76と、駆動モータ78、制御装置100ととによって、移動プラテン52を移動させる第2移動部が構成されている。
ガイド軸75,76は、副走査方向に平行に延在し、主走査方向に関してプラテン50aを挟む位置に配置されている。ガイド軸75は2つの筒体71,73の孔に挿通され、ガイド軸76は2つの筒体72,74に挿通されており、2つの移動プラテン51,52を副走査方向に移動可能に支持している。駆動モータ77の駆動軸の先端にはピニオン77aが固定されている。ラック71aは、ピニオン77aと噛み合う状態で筒体71に固定されている。駆動モータ78の駆動軸の先端にはピニオン78aが固定されている。ラック73aは、ピニオン78aと噛み合う状態で筒体73に固定されている。
この構成において、移動機構70は、制御装置100の制御により、2つの駆動モータ77,78が駆動されることで、2つのラック71a,73aが副走査方向に沿って互いに反対方向に移動する。つまり、移動機構70は、図9に示すように、移動プラテン51の各板状部材51a,51b及び移動プラテン52の各板状部材52a,52bが吐出面2aのそれぞれと対向する対向位置と、図10に示すように、移動プラテン51の各板状部材51a,51b及び移動プラテン52の各板状部材52a,52bが吐出面2aのそれぞれと対向しない退避位置との間において、移動プラテン51及び移動プラテン52を副走査方向に沿って互いに反対方向に移動させる。具体的には、各板状部材51a,51bが対向位置(吐出面2aと対向する第1対向位置)から退避位置(吐出面2aと対向しない位置であって領域S1と鉛直方向に沿って重なる第1退避位置)に移動する際は、図10に示すように、移動プラテン51が搬送方向上流側に向かって移動する。一方、各板状部材52a,52bが対向位置(吐出面2aと対向する第2対向位置)から退避位置(吐出面2aと対向しない位置であって領域S2と鉛直方向に沿って重なる第2退避位置)に移動する際は、図10に示すように、移動プラテン52が搬送方向下流側に向かって移動する。このように、移動プラテン51,52の移動向きを反対にすることで、板状部材51a,51b,52a,52bのそれぞれが退避位置にあるときに、板状部材51a,51bが領域S1と、板状部材52a,52bが領域S2と重なる。このため、2つの移動プラテン51,52が退避位置で重ならない。このため、退避スペースの小型化が可能となる。なお、移動プラテン51,52が退避位置から対向位置に移動する際は、この逆に移動する。なお、各板状部材51a,51bは、主走査方向に関して、各板状部材51a,51bが退避位置に位置するときに各板状部材51a,51bと鉛直方向において重なり合う各突出部53b,53cと略同じ長さに形成されている。
対向位置(第1対向位置及び第2対向位置)は、図9に示す位置であって、2つの移動プラテン51,52(板状部材51a,51b,52a,52b)が、6つのヘッド2の吐出面2aと対向する位置である。これにより、各吐出面2aと対向する位置において、用紙Pを支持することが可能となる。退避位置(第1退避位置及び第2退避位置)は、図10に示す位置であって、移動プラテン51(板状部材51a,51b)が突出部53bと、移動プラテン52(板状部材52a,52b)が突出部53cと鉛直方向に沿って重なる位置である。このとき、吐出面2aと移動プラテン51,52とは対向せず、吐出面2aは、対向部材10のそれぞれと空間を介して直接対向する。このため、各対向部材10が昇降可能となる。なお、2つの移動プラテン51,52は、通常、対向位置に配置され、メンテナンス時に退避位置に配置される。
また、移動機構70による移動プラテン51,52の移動に伴って、6つの蓋体54及び4つの蓋体55が、隙間T1,T2を塞ぐ閉塞位置(図9参照)と、退避位置(図10参照)との間において移動する。このとき、搬送方向下流側にある5つの蓋体54,55は第1連動部によって連動し、搬送方向上流側にある5つの蓋体54,55は第2連動部によって連動する。第1連動部は、搬送方向下流側にある3つのバネ58,59、移動プラテン52の傾斜面52a3,52a4(第1傾斜部)、搬送方向下流側にある5つの蓋体54,55の傾斜面54b,55b(第1当接部)、及び、ストッパ53f2(第1ストッパ)を含む。搬送方向下流側にある5つの蓋体54,55は、搬送方向下流側にある3つのバネ58,59によって第1閉塞位置に向けて付勢されている。これら5つの蓋体54,55は、移動プラテン52が第2対向位置にある場合、ストッパ53f2とそれぞれ当接し、5つの蓋体54,55がバネ58,59の付勢力に抗して第1閉塞位置に位置付けられる。一方、移動プラテン52が第2対向位置から第2退避位置に移動する際に、移動プラテン52の傾斜面52a3,52a4がこれら5つの蓋体54,55の傾斜面54b,55bと当接する。この傾斜面52a3,52a4と傾斜面54b,55b同士の当接によって、図10に示すように、5つの蓋体54,55が当接する板状部材52a,52bの移動先(第2退避位置)へと引き寄せられる。つまり、これら5つの蓋体54,55は、移動プラテン52が第2対向位置から第2退避位置に移動する際に、隙間T1と重ならず領域S2と鉛直方向に重なる退避位置に移動する。このような傾斜面52a3,52a4と傾斜面54b,55bを有することで、搬送方向下流側にある5つの蓋体54,55を移動させる第1連動部の構成が簡単になる。
第2連動部は、搬送方向上流側にある3つのバネ58,59、移動プラテン51の傾斜面51a3,51a4(第2傾斜部)、搬送方向上流側にある5つの蓋体54,55の傾斜面54b,55b(第2当接部)、及び、ストッパ53g2(第2ストッパ)を含む。搬送方向上流側にある5つの蓋体54,55は、搬送方向上流側にある3つのバネ58,59によって第2閉塞位置に向けて付勢されている。これら5つの蓋体54,55は、移動プラテン51が第1対向位置にある場合、ストッパ53g2とそれぞれ当接し、5つの蓋体54,55がバネ58,59の付勢力に抗して第2閉塞位置に位置付けられる。一方、移動プラテン51が第1対向位置から第1退避位置に移動する際に、移動プラテン51の傾斜面51a3,51a4がこれら5つの蓋体54,55の傾斜面54b,55bと当接する。この傾斜面51a3,51a4と傾斜面54b,55b同士の当接によって、図10に示すように、5つの蓋体54,55が当接する板状部材51a,51bの移動先(第1退避位置)へと引き寄せられる。つまり、これら5つの蓋体54,55は、移動プラテン51が第1対向位置から第1退避位置に移動する際に、隙間T2と重ならず領域S1と鉛直方向に重なる退避位置に移動する。このような傾斜面51a3,51a4と傾斜面54b,55bを有することで、搬送方向上流側にある5つの蓋体54,55を移動させる第2連動部の構成が簡単になる。
図2及び図4に戻って、ガイド部材33について説明する。ガイド部材33は、矩形平面形状を有する板状の基部33aと、基部33aの上面に形成され、副走査方向に延在する長尺な複数のリブ33bとを有している。また、ガイド部材33は、副走査方向に沿って突出部53bと重なるリブ33b間には、複数の傾斜面33cが形成されている。これら傾斜面33cは、搬送方向下流側になるほど、基部33aの上面から離れるように傾斜している。このようにリブ33b間に傾斜面33cが形成されていることで、用紙Pの主走査方向の端部が突出部53bと搬送方向に沿って重なっても、用紙Pが突出部53bに引っ掛かりにくくなる。このため、用紙Pのジャムを抑制することができる。なお、ガイド部材41も、ガイド部材33と同様に、基部と、基部の上面に複数のリブが形成されてなる。
次に、図11を参照し、プリンタ1の電気的構成について説明する。
制御装置100は、演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)101に加えて、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory:不揮発性RAMを含む)103、ASIC(Application Specific Integrated Circuit )104、I/F(Interface)105、I/O(Input/Output Port)106等を有する。ROM102には、CPU101が実行するプログラム、各種固定データ等が記憶されている。RAM103には、プログラム実行時に必要なデータが一時的に記憶される。ASIC104では、画像データの書き換え、並び替え等(例えば、信号処理や画像処理)が行われる。I/F105は、外部装置(プリンタ1に接続されたPC等)とのデータ送受信を行う。I/O106は、各種センサの検知信号の入力/出力を行う。
制御装置100は、給紙モータ25M、搬送モータ35M,36M,45M〜47M,58M、駆動モータ77,78、用紙センサ7、ポンプ8、対向部材昇降機構11、環状部材昇降機構13、及び、ヘッド2の制御基板等に接続されている。
続いて、制御装置100が実行する記録動作について、以下に説明する。プリンタ1は、記録指令を受信すると、上述の記録動作を実行する。
このとき、移動プラテン51の板状部材51a,51b及び移動プラテン52の板状部材52a,52bが退避位置にあるときは、用紙Pの搬送を開始する前に、制御装置100が移動機構70を制御して、板状部材51a,51b,52a,52bが対向位置に移動するように、2つの移動プラテン51,52を移動させる。このとき、搬送方向上流及び下流のそれぞれにある5つの蓋体54,55は、第1及び第2連動部によって退避位置から閉塞位置に移動する。また、各板状部材51a,51b,52a,52bが対向位置にあるときは、この状態が維持される。そして、制御装置100は、各モータを制御して、給紙ローラ25、搬送ローラ対35,36,45〜47,58を駆動する。給紙トレイ24から送り出された用紙Pは、上流側ガイド部30によりガイドされプラテン50a上に送られる。
各板状部材51a,51b,52a,52bが対向位置にあると、用紙Pの先端が当該板状部材51a,51b,52a,52bによって支持され、下方に撓みにくくなる。このため、用紙Pのジャムの発生を抑制することができる。また、隙間T1,T2が存在していても、蓋体54,55が隙間T1,T2と鉛直方向に重なる閉塞位置に配置される。このため、隙間T1,T2に用紙Pの先端角部か引っ掛かることで生じるジャムなどを抑制することができる。
制御装置100は、用紙Pがヘッド2の真下を搬送方向Dに通過する際に、各ヘッド2を制御して、吐出面2aからインクを吐出し、用紙Pに所望の画像を記録する。その後、用紙Pは、下流側ガイド部40によりガイドされて、筐体1aの上部から排紙部4に排出される。
続いて、制御装置が実行するメンテナンス動作について、以下に説明する。プリンタ1は、メンテナンス指令(例えば、パージ信号、キャップ信号)を受信すると、メンテナンス動作を実行する。
制御装置100は、移動機構70を制御して、図12(a)に示すように、板状部材51a,51b,52a,52bが退避位置に移動するように、2つの移動プラテン51,52を移動させる。このとき、隙間T1,T2をそれぞれ塞ぐ蓋体54,55が、第1及び第2連動部によって閉塞位置から退避位置に移動する。この後、制御装置100は、図12(b)に示すように、対向部材昇降機構11を制御して、対向部材10を待機位置からインク受容位置に移動させる。次に、制御装置100は、ポンプ8を制御して、各ヘッド2のすべての吐出口2bからインクを排出し(パージ動作)、対向部材10の表面10aでインクを受容する。これにより、吐出口2bから排出されたインクを受容することが可能となり、装置内が汚れにくくなる。
次に、制御装置100は、図示しない払拭機構を制御して、各吐出面2a及び各対向部材10の表面10aを払拭する(払拭動作)。これにより、吐出面2a上の残留したインクなどの異物、及び、対向部材10の表面10aの残留したインクなどの異物が取り除かれる。なお、除去したインクなどは、廃液処理部(不図示)に排出される。そして、制御装置100がキャップ信号を受信した場合、制御装置100は環状部材昇降機構13を制御して、各ヘッド2の環状部材12を対向部材10の表面10aに当接させて吐出面2aを封止する。これにより、各吐出面2aの複数の吐出口2bにおいて、インクの乾燥を抑制することが可能となる。こうして、メンテナンス動作が完了する。この後、制御装置100は、記録指令を受信すると、環状部材昇降機構13を制御して、各環状部材12を元の位置(図12(a)に示す位置であって対向部材10と当接しない位置)に戻す。さらに制御装置100は、対向部材10を待機位置に移動させ、移動プラテン51,52を対向位置に移動させるように、対向部材昇降機構11及び移動機構70を制御する。そして、上述した記録動作が実行される。
以上に述べたように、本実施形態によるプリンタ1によると、移動プラテン51の板状部材51a,51b及び移動プラテン52の板状部材52a,52bのそれぞれが、対向位置と退避位置とをとることができる。第1退避位置は、鉛直方向において、板状部材51a,51bと領域S1(固定プラテン53の突出部53c)が重なる位置であり、吐出面2aと対向しない位置である。第2退避位置は、鉛直方向において、板状部材52a,52bと領域S2(固定プラテン53の突出部53b)が重なる位置であり、吐出面2aと対向しない位置である。このように板状部材51a,51b,52a,52bの退避位置が、鉛直方向において、領域S1,S2(固定プラテン53の突出部53b,53c)と重なる位置となるため、副走査方向に関して、プリンタ1の大型化を抑制することが可能となる。つまり、副走査方向に関して、ヘッド2の上流側に給紙トレイ24から搬送される用紙Pが通る湾曲経路が配置される構成、及び、ヘッド2の下流側に排紙部4に搬送される用紙Pが通る湾曲経路が配置されるプリンタ1において、これらの湾曲経路をヘッド2近傍に配置することが可能となり、プリンタ1の大型化を抑制することが可能となる。
移動機構70は、2つの移動プラテン51,52(板状部材51a,51b,52a,52b)を互いに平行な方向に移動させる。これにより、ガイド軸75,76を兼用することが可能となり、当該機構70の構成を簡単にすることが可能となる。
第1連動部及び第2連動部を有していることで、蓋体54,55を移動させるための専用の駆動源を設ける必要がなくなる。
変形例として、図13に示すように、給紙トレイ24内にガイド部26が設けられていてもよい。ガイド部26は、一対の平板26aと、一対の平板26aを主走査方向に沿って移動させる移動部(不図示)とを有する。一対の平板26aは、副走査方向に沿って互いに平行なガイド面26bを有する。移動部は、ユーザが一方の平板26aを他方の平板26aに近づくように移動させると、他方の平板26aが一方の平板26aに近づくように移動させ、一方の平板26aを他方の平板26aから離れるように移動させると、他方の平板26aが一方の平板26aから離れるように移動させる。このようにガイド部26は、センターレジ方式であり、用紙Pの主走査方向の中心位置を合わせる。また、ガイド部26は、図13に示すように、例えば、A4サイズの用紙Paを位置決めした場合、当該用紙Paの主走査方向の端部が副走査方向に沿って移動プラテン51,52及び固定プラテン53と重なるように、一対の平板26aが配置される。さらに、ガイド部26は、図13に示すように、例えば、はがきサイズの用紙Pbを位置決めした場合、当該用紙Pbの主走査方向の端部が副走査方向に沿って移動プラテン51,52及び固定プラテン53と重なるように、一対の平板26aがA4サイズの用紙Paを位置決めするときよりも内側に配置される。このようにガイド部26は、用紙Pを位置決めする位置決め位置が、主走査方向に関して隙間T1,T2のいずれとも異なる位置となるように構成されている。
これにより、移動プラテン51,52が対向位置にあるときに、隙間T1,T2が存在していても、用紙Pの主走査方向の端部と隙間T1,T2とが重ならない。このため、用紙Pの主走査方向の端部が隙間T1,T2に引っ掛かって生じるジャムを抑制することが可能となる。また、ガイド部26の用紙Pを位置決めする位置決め位置が、主走査方向に関して隙間T1,T2のいずれとも異なる位置である。これにより、簡単な構成で用紙Pのジャムの発生を抑制することが可能となる。
上述の変形例においては、ガイド部26がセンターレジ方式であったが、用紙Pの主走査方向の一端を基準として位置決めするサイドレジ方式であってもよい。このような別の変形例の場合でも、位置決め位置が、ガイド部26と同様に、主走査方向に関して隙間T1,T2のいずれとも異なる位置となるように構成されればよい。こうすれば、上述の変形例と同様の効果を得ることができる。また、このようなサイドレジ方式を採用する場合は、上流ガイド部30で用紙Pを搬送する際に、用紙Pの主走査方向の位置決めを行ってもよい。こうすれば、給紙トレイ24の構成が簡単になる。また、これら上述の変形例を採用する場合は、隙間T1,T2を塞ぐための複数の蓋体54,55、第1及び第2連動部を設けなくてもよい。こうすることで、プリンタの装置構成が簡素化される。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、複数のヘッド2は、すべての吐出口2bが主走査方向に沿って等間隔に配置されるように、配列されていなくてもよい。また、互いに異なる列に属するヘッド2は、主走査方向の端部において、2以上の吐出口2bが副走査方向に沿って重なるように、配列されていてもよい。また、互いに異なる列に属するヘッド2は、主走査方向の端部において、吐出口2b同士が主走査方向に関して異なる位置となるように配置されていてもよい。また、ヘッド2は、2〜5、7以上有していてもよい。また、上述の実施形態及び各変形例においては、移動プラテン51の板状部材51a,51b及び移動プラテン52の板状部材52a,52bが副走査方向に沿って移動しているが、主走査方向に沿って移動してもよい。この場合、板状部材51a,51bはヘッド2と対向する対向位置と鉛直方向に沿って領域S2と重なる退避位置との間を移動し、板状部材52a,52bはヘッド2と対向する対向位置と鉛直方向に沿って領域S1と重なる退避位置との間を移動する。また、このとき、2つの移動プラテン51,52は一体的に形成されていてもよい。また、各板状部材51a,51b,52a,52bは、対向位置から退避位置に移動する際の移動向きが、互いに同じであってもよい。
ストッパ53f2,53g2が設けられていなくてもよい。この場合、隙間T1,T2を塞ぐための閉塞位置での蓋体54,55の位置決めを、バネ58,59の端部と蓋体54,55とを連結することで行えばよい。傾斜面51a3,51a4(52a3,52a4)を有する場合は、傾斜面54b,55bの代わりに、傾斜面51a3,51a4(52a3,52a4)と当接することで、蓋体54,55を退避位置に移動させることが可能な当接部を有しておればよい。当接部は、例えば、副走査方向に延在していてもよい。また、傾斜面54b,55bを有する場合は、傾斜面51a3,51a4(52a3,52a4)の代わりに、傾斜面54b,55bと当接することで、蓋体54,55を退避位置に移動させることが可能な当接部を有しておればよい。当接部は、例えば、副走査方向に延在していてもよい。
また、環状部材12を設けず、対向部材10だけが設けられていてもよい。この場合、ヘッド2から排出されたインクを受容する受容部として対向部材10が設けられた構成となる。また、メンテナンス部が設けられていなくてもよい。
本発明は、プリンタに限定されず、ファクシミリやコピー機等にも適用可能であり、さらに、インク以外の液体を吐出させることで記録を行う記録装置にも適用可能である。記録媒体は、用紙Pに限定されず、記録可能な様々な媒体であってよい。