JP5772401B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インク等の液体を吐出する液体吐出装置に関する。
液体吐出装置において、ライン型のヘッドと、ヘッドの吐出面に対向する記録位置を通るように記録媒体を搬送方向に搬送する搬送手段と、を備えた装置が知られている(特許文献1参照)。
特許文献1によると、ヘッド101の吐出面に対向する記録位置にプラテン203が設けられており、記録媒体はプラテン203の表面(記録位置)を通る略水平の搬送経路に沿って搬送され、排出トレイ9Aに排出される。
特開昭63−254044号公報(特に、第3図)
搬送手段が規定する搬送経路としては、特許文献1のような略水平の搬送経路以外に、湾曲状の経路(湾曲経路)が考えられる。本出願人は、湾曲経路が記録位置よりも搬送方向下流側にあり、記録媒体の先端部分が湾曲経路に位置するときに当該記録媒体の後端部分が記録位置に位置するように搬送手段を構成することを検討した結果、以下のような問題が生じ得ることを知見した。
例えば、湾曲経路が記録位置に対して吐出面と同じ側にある場合、記録媒体の先端部分が湾曲経路に位置するとき、記録媒体の後端部分に、吐出面から記録位置に向かう方向の力が作用する。この力によって記録媒体の後端部分が記録位置にあるプラテン等の支持部材の表面に押し付けられた結果、反力が生じ、当該反力によって記録媒体の後端部分が浮く(記録位置よりも吐出面に近づく)ことを本出願人は知見した。この場合、記録媒体と吐出面との間隔が変化して画質が低下したり、記録媒体が吐出面に接触したりするという問題が生じ得る。
一方、湾曲経路が記録位置に対して吐出面とは反対側にある場合、記録媒体の先端部分が湾曲経路に位置するとき、記録媒体の後端部分に、記録位置から吐出面に向かう方向の力が作用する。この力によって記録媒体の後端部分が浮くことで、上記と同様の問題が生じ得ることを本出願人は知見した。
本発明の目的は、記録位置よりも搬送方向下流側に湾曲経路が設けられている場合でも記録媒体の後端部分の浮きを抑制することができる液体吐出装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の観点によると、記録媒体に対して液体を吐出する複数の吐出口が開口した主走査方向に長尺な吐出面を有するライン型のヘッドと、前記吐出面に対向する記録位置を通るように記録媒体を搬送方向に搬送する搬送手段と、ワイパ、前記主走査方向に沿ったスライド軸、前記ワイパを前記スライド軸に沿ってスライドさせるスライド機構、及び、前記ワイパの駆動モータを含み、前記ワイパを前記ヘッドの前記吐出面に接触させつつ前記主走査方向に移動させることで前記吐出面上の異物を除去するワイピングを行うように構成されたワイピングユニットと、を備え、前記搬送手段は、前記記録位置よりも前記搬送方向下流側にある湾曲経路を規定する湾曲搬送部、及び、前記記録位置と前記湾曲経路との間に前記吐出面と平行な平面経路を規定する平面搬送部を含み、記録媒体の先端部分が前記湾曲経路に位置するときに当該記録媒体の後端部分が前記記録位置に位置するように構成されており、前記平面搬送部において前記平面経路を形成するように配置された、前記主走査方向に沿った軸を有する少なくとも2組のローラ対と、前記少なくとも2組のローラ対よりも前記搬送方向上流側に配置され、且つ、前記記録位置に対する前記吐出面と同じ側に配置された、前記主走査方向に沿った軸を有する中間ローラとを含み、前記少なくとも2組のローラ対における前記記録位置に対する前記吐出面と同じ側に配置されたローラ、及び、前記中間ローラは、それぞれ、前記主走査方向に互いに離隔して配置された複数の部分ローラを含み、前記少なくとも2組のローラ対における前記複数の部分ローラ、及び、前記中間ローラにおける前記複数の部分ローラは、それぞれ、前記搬送方向に互いに重ならない位置に配置された、外周に複数の突起を有する拍車ローラであり、前記ワイピングユニットの前記スライド軸は、前記吐出面に直交する方向に関して前記平面経路を挟んで前記中間ローラと対向し、且つ、前記搬送方向に関して前記少なくとも2組のローラ対における前記記録位置に対する前記吐出面と反対側に配置されたローラと対向する位置に配置されていることを特徴とする、液体吐出装置が提供される。
上記観点によれば、記録媒体の先端部分が湾曲経路に位置するとき、当該記録媒体の後端部分が記録位置に位置し、当該記録媒体の先端部分及び後端部分との間の部分が平面経路に位置することになる。このとき、記録媒体における平面経路に位置する部分は、少なくとも2組のローラ対に挟持されることにより、平面経路に沿って平面状に延在する。記録媒体の先端部分が湾曲経路に位置することにより、記録媒体の後端部分に生じようとする吐出面に直交する方向の力は、当該平面経路によって低減される。そのため、記録媒体の後端部分に、吐出面に直交する方向の力が作用し難い。したがって、記録位置よりも搬送方向下流側に湾曲経路が設けられている場合でも、記録媒体の後端部分の浮きを抑制することができる。
また、少なくとも2組のローラ対と中間ローラとによって、記録媒体の後端部分の浮きをより確実に抑制することができる。
さらに、平面経路を形成する少なくとも2組のローラ対のうち、記録位置に対する吐出面と同じ側に配置されたローラと、中間ローラとは、記録直後の記録媒体の記録面に接触し得るものであり、記録面に対する当該ローラの接触によって、画像の乱れが生じ得る。そこで、上記のように、平面経路を形成する少なくとも2組のローラ対のうち、記録位置に対する吐出面と同じ側に配置されたローラと、中間ローラと複数の部分ローラで構成すると共に、当該複数の部分ローラのそれぞれを搬送方向に互いに重ならない位置に配置する。これにより、記録面において各部分ローラと接触する部分が分散されることになる。換言すると、記録面の一部に部分ローラが何度も接触することが抑制される。したがって、画像の乱れを抑制することができる。
さらに、上記構成の場合、複数の部分ローラが搬送方向に互いに重なる位置に配置されている場合と比較して、記録面において各部分ローラと接触する部分が増える。したがって、記録媒体の後端部分の浮きをより確実に抑制することができる。
また、拍車ローラは、記録面に対する接触領域が小さく、記録面と点接触する。したがって、上記構成によれば、画像の乱れをより確実に抑制することができる。
前記搬送手段は、前記ヘッドによって記録媒体に記録が行われる間、当該記録媒体を停止することなく搬送してよい。
記録媒体を停止することなく搬送する場合、高速記録を実現できるものの、記録媒体の後端部分の浮きによる画質低下等の問題が顕著になり得る。しかし本発明によれば、記録媒体の後端部分の浮きを抑制できるため、画質低下等の問題を抑制しつつ、高速記録を実現可能である。
前記湾曲経路が前記記録位置に対して前記吐出面と同じ側にあってよい。
前記湾曲経路の形状がU字状であり、前記湾曲経路よりも前記搬送方向下流側にある排出位置に、排出された記録媒体を支持する支持部材が設けられており、前記搬送手段は、前記記録位置において前記吐出面に対向する記録媒体の記録面が前記排出位置において前記支持部材に対向するように、記録媒体を搬送してよい。
特に連続的に複数の記録媒体に対する記録及び排出を行う場合に、排出位置において記録媒体の記録面が支持部材とは反対の方向を向く構成であると、ユーザが、個々の記録媒体の表裏を反転させ、記録媒体を順番に揃え直すという作業が必要になり得る。しかし上記構成によれば、このような作業が不要である。
前記少なくとも2組のローラ対のうち前記搬送方向の最も下流側にある第1ローラ対による記録媒体の搬送速度V1、及び、前記少なくとも2組のローラ対のうち前記第1ローラ対よりも前記搬送方向上流側に配置された第2ローラ対による記録媒体の搬送速度V2が、V1>V2の関係にあってよい。
この場合、記録媒体における第1ローラ対と第2ローラ対との間の部分に、引張力が作用する。これにより、当該部分の撓みを抑制することができ、当該部分の平面度を向上させることができる。また、記録媒体の先端部分が湾曲経路に位置することにより、記録媒体の後端部分に生じようとする吐出面に直交する方向の力は、平面経路によってより一層低減される。そのため、記録媒体の後端部分に、吐出面に直交する方向の力が作用し難く、記録媒体の後端部分の浮きをより確実に抑制することができる。
前記少なくとも2組のローラ対のうち前記搬送方向の最も下流側にある第1ローラ対による記録媒体の搬送速度V1、及び、前記湾曲搬送部において前記搬送方向の最も上流側に配置された第3ローラ対による記録媒体の搬送速度V3が、V1>V3の関係にあってよい。
この場合、記録媒体における第1ローラ対と第3ローラ対との間の部分に、積極的に撓みを生じさせることができる。これにより、記録媒体の先端部分が第3ローラ対に到達したときの速度変動を抑制することができる。即ち、記録媒体を平面経路から湾曲経路へとスムーズに搬送することができる。
本発明によると、記録媒体における湾曲経路と記録位置との間の部分が、平面経路に位置し、ローラ対によって挟持されつつ、平面経路に沿って平面状に延在する。そのため、記録媒体の後端部分に、吐出面に直交する方向の力が作用し難い。したがって、記録位置よりも搬送方向下流側に湾曲経路が設けられている場合でも、記録媒体の後端部分の浮きを抑制することができる。
本発明の一実施形態に係るインクジェット式プリンタの内部を示す概略側面図である。 図1のプリンタに含まれる2つのヘッド及び搬送ユニットの一部のローラを示す部分平面図である。 図1のプリンタの電気的構成を示すブロック図である。 用紙の先端部分が湾曲経路に位置するときに当該用紙の後端部分が記録位置に位置している状態を示す、図1に対応する図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
先ず、図1を参照し、本発明の一実施形態に係るインクジェット式プリンタ1の全体構成について説明する。
プリンタ1は、共に直方体形状で且つサイズが略等しい上筐体1a及び下筐体1bを有する。上筐体1aは下面が開口し、下筐体1bは上面が開口している。上筐体1aが下筐体1b上に重なり、互いの開口面を封止することで、プリンタ1の内部空間が画定される。
上筐体1aには、主走査方向(図1において紙面に直交する方向)に沿った回動軸1xが設けられている。回動軸1xの中心は、鉛直方向の直線Vと水平方向の直線Hとが交差する点である。下筐体1bには、回動軸1xを回転可能に支持する軸受1yが設けられている。これにより、上筐体1aを下筐体1bに対して回動軸1xを中心にA方向に回動させることができる。上筐体1aが上方に回動すると、用紙Pの搬送経路の一部が外部に露出され、上筐体1aと下筐体1bとの間にユーザの作業空間が確保される。ユーザは、当該作業空間を利用して、手動でジャム処理(搬送経路における用紙Pの詰まりを解消する作業)を行うことができる。
上筐体1aの上壁上面には、排紙部1eが設けられている。図1に示すように、上筐体1a及び下筐体1bにより画定される空間(プリンタ1の内部空間)には、給紙ユニット1cから排紙部1eに向けて、用紙Pが搬送される搬送経路が形成されている。
プリンタ1の内部空間には、液体を吐出する2つのヘッド10を含むヘッドユニット9、2つのヘッド10にそれぞれ対応する2つのカートリッジ(図示略)、支持部60、給紙ユニット1c、搬送ユニット50、ワイピングユニット80(図3参照。図1にはワイパのスライド軸81が図示されている。)、及び、プリンタ1各部を制御する制御部100が配置されている。
ヘッドユニット9は、2つのヘッド10と、ヘッド10を支持するメインキャリッジ3a及びサブキャリッジ3bと、サブキャリッジ3bを鉛直方向に移動させるキャリッジ移動機構3c(図3参照)とを含む。2つのヘッド10は、用紙Pの搬送方向上流側から順に、前処理液を吐出するプレコートヘッド、及び、ブラックインクを吐出するインクジェットヘッドである。
ヘッド10は、互いに同じ構造であって、主走査方向に長尺なライン型であり、略直方体の外形形状を有する。ヘッド10は、副走査方向(主走査方向及び鉛直方向に直交する方向)に互いに離隔し、サブキャリッジ3bに固定されている。サブキャリッジ3bは、メインキャリッジ3aを介して上筐体1aに支持されている。メインキャリッジ3aは、上筐体1aに固定されていると共に、サブキャリッジ3bを鉛直方向に往復移動可能に支持している。
ヘッド10の下面は、多数の吐出口が開口した吐出面10aである。ヘッド10の内部には、カートリッジから供給された前処理液又はブラックインク(以下、これらを「液体」と総称する。)が吐出口に至るまでの流路が形成されている。前処理液は、インクの滲みや裏抜けを防止する機能、インクの発色性や速乾性を向上させる機能等を有する液体である。
支持部60は、下筐体1bに支持されており、2つのヘッド10の吐出面10aと鉛直方向に対向して配置されている。支持部60は、ヘッド10のそれぞれと対向する2つの回転体63と、各回転体63の周面に固定されたプラテン61及び対向部材62と、回転体63を回転可能に支持するフレーム11と、主走査方向に沿った回転軸を中心として回転体63を回転させる回転体回転機構60a(図3参照)とを含む。
プラテン61及び対向部材62は、共に主走査方向及び副走査方向に関して吐出面10aより一回り大きなサイズを有し、且つ、鉛直方向に互いに対向して配置されている。
プラテン61の表面は、吐出面10aに対向しつつ用紙Pを支持する支持面61aである。支持面61aは、副走査方向に沿ったリブを多数形成することで、支持面61a上に載置された用紙Pとの接触面積を減らして搬送負荷を低減している。なお、プラテン61は、支持面61a上に載置された用紙Pの上面が、吐出面10aと接触しないように、配置されている。
対向部材62は、水分を透過しない又は透過し難い材料から構成されている。例えば、対向部材62は、金属又はガラスにより形成される。対向部材62の表面は、平滑であって、吐出面10aに対向する対向面62aである。
回転体63の回転により、支持面61aが吐出面10aに対向し且つ対向面62aが吐出面10aに対向しない第1状態(図1の状態)と、支持面61aが吐出面10aに対向せず且つ対向面62aが吐出面10aに対向する第2状態(図示略)とが切り換わる。回転体63は、用紙Pに向けて吐出口から液体を吐出して用紙Pに画像を記録するときは第1状態、キャッピングを行うときは第2状態となるように、制御部100により制御される。ここで、キャッピングとは、ヘッド10の下端周縁から下方に突出したキャップ部材(図示略)の先端を対向面62aに当接させることで、吐出面10aに対向する空間を外部空間から隔離する動作をいう。
給紙ユニット1cは、ヘッドユニット9及び支持部60の下方であって、下筐体1b内の最下部に設けられている。給紙ユニット1cは、給紙トレイ20及び給紙ローラ21を有する。給紙トレイ20は、上方に開口する箱であり、所定サイズ(例えばA4サイズ)の用紙Pを収容可能である。給紙ローラ21は、制御部100の制御により回転し、給紙トレイ20内の用紙Pのうち最も上方にある用紙Pを送り出す。
搬送ユニット50が規定する搬送経路は、通常搬送に係る経路R1,R2,R3,R4と、再搬送に係る経路T1,T2,T3とを含む。搬送ユニット50は、経路R1〜R4,T1〜T3を規定する下記の構成要素、及び、搬送モータ(図示略)を有する。
片面記録の場合(用紙Pの表面のみに記録を行う場合)、搬送ユニット50は、給紙ユニット1cから送り出された用紙Pを、通常搬送に係る経路R1〜R4に沿って搬送し、排紙部1eに排出する。このとき用紙Pは、経路R2において表面(給紙トレイ20内で下方を向いていた面)に記録が行われた後、排紙部1eに排出される。
両面記録の場合(用紙Pの表面に記録を行った後、用紙Pの面を反転させて用紙Pの裏面に記録を行う場合)、搬送ユニット50は、先ず、給紙ユニット1cから送り出された用紙Pを、通常搬送に係る経路R1〜R4に沿って、ローラ対29まで搬送する。このとき用紙Pは、経路R2において表面に記録が行われた状態にある。そして搬送ユニット50は、ローラ対28,29間に挟持されている用紙Pを、ローラ対28,29を逆回転させることにより、排紙部1eに排出せずに後戻りさせ、再搬送に係る経路T1〜T3に沿って搬送し、経路R1の途中部(ローラ対22よりも搬送方向下流側の部分)に送り込む。そして搬送ユニット50は、経路R1に送り込まれた用紙Pを、経路R1の途中部から再び通常搬送に係る経路R1〜R4に沿って搬送し、排紙部1eに排出する。このとき用紙Pは、経路R2において裏面(給紙トレイ20内で上方を向いていた面)に記録が行われた後、排紙部1eに排出される。
なお、排紙部1eは、排出された用紙Pを支持する支持部材1e1を有する。支持部材1e1は、上筐体1aの上壁からなる。排紙部1eにおいて、用紙Pの記録面(画像が記録された面。両面記録の場合は、排紙部1eに排出される直前に画像が記録された面)は、下方を向き、支持部材1e1に対向する。
搬送ユニット50は、用紙Pの先端部分が経路R4に位置するときに当該用紙Pの後端部分が記録位置(吐出面10aに対向する位置)に位置するように、構成されている(図4参照)。本実施形態において、搬送ユニット50は、所定サイズ(例えばA4サイズ)の用紙Pを搬送する。
経路R1は、給紙ユニット1cから記録位置に至る、主走査方向から見てU字状に湾曲した経路であり、ガイド31a、ローラ対22、ガイド31b、ローラ対23、ガイド31c、ガイド31d、及びローラ対24によって規定されている。これら構成要素は、搬送方向上流側からこの順で配置されている。
経路R2は、2つのヘッド10の記録位置を通る経路であり、ガイド32a、抑えローラ33、及びローラ対25によって規定されている。これら構成要素は、2つのヘッド10間に配置されている。抑えローラ33及びローラ対25は、搬送方向上流側からこの順で配置されている。
経路R3は、記録位置と経路R4との間にある、吐出面10aと平行な経路(平面経路)であり、ガイド32b、抑えローラ34、及びローラ対26,27によって規定されている。抑えローラ34及びローラ対26,27は、搬送方向上流側からこの順で配置されている。
経路R4は、記録位置よりも搬送方向下流側にあり且つ排紙部1eに至る、主走査方向から見てU字状に湾曲した経路(湾曲経路)であり、ガイド33a,33b、抑えローラ35、及びローラ対28,29によって規定されている。ローラ対28,29は、搬送方向上流側からこの順で配置されている。抑えローラ35は、経路R4に沿って複数設けられている。
経路R4は、記録位置に対して上側(記録位置に対して吐出面10aと同じ側)にあると共に、経路R1とは逆向きに湾曲している。即ち、図1において、経路R1は左側に膨らむように(U字の底部が左側に配置されるようなU字状に)湾曲しているのに対し、経路R4は右側に膨らむように(U字の底部が右側に配置されるようにU字状に)湾曲している。
これにより、経路R1〜R4は全体として逆S字状となっている。
経路T1は、鉛直方向下向きの経路であり、ガイド95a及びローラ対96によって規定されている。
経路T2は、経路R2とは逆向きの副走査方向に沿った経路であり、ガイド95b及びローラ対97によって規定されている。
経路T3は、経路R1の途中部に至る斜め上向きの経路であり、ガイド95cによって規定されている。
抑えローラ33〜35は、用紙Pの表面(画像が記録される記録面)に対向する位置に配置されている。抑えローラ33〜35は、用紙Pが搬送経路から浮かないように、用紙Pを上方から抑える機能を有する。
ガイド31a〜31d,32a,32b,33a,33bは、用紙Pを案内するための案内面を有する部材である。
ローラ対22〜29は、それぞれ、搬送モータに接続された駆動ローラと、駆動ローラの回転に伴って回転する従動ローラとから構成されている。ローラ対22〜24において、駆動ローラはU字状の経路R1の内側、従動ローラは経路R1の外側に配置されている。ローラ対25〜27において、駆動ローラは下側、従動ローラは上側に配置されている。ローラ対28,29において、駆動ローラはU字状の経路R4の外側、従動ローラは経路R4の内側に配置されている。
抑えローラ33,34、及び、ローラ対25〜27の上側ローラは、外周に複数の突起を有する金属層が設けられた拍車ローラである。これら以外のローラ(ローラ対22〜24,28,29の各ローラ、及び、抑えローラ35)は、外周にゴム層が設けられたゴムローラである。
ここで、図2を参照し、抑えローラ33,34、及び、ローラ対25〜27の上側ローラの構成について具体的に説明する。
図2に示すように、抑えローラ33,34、及び、ローラ対25,26,27の上側ローラ25a,26a,27aは、それぞれ、主走査方向に延在する軸33x,34x,25ax,26ax,27axと、当該軸の延在方向に互いに等間隔で離隔して配置された複数の部分ローラ33p,34p,25ap,26ap,27apとを含む。部分ローラ33p,34p,25ap,26ap,27apは、全て同じ構成であって、主走査方向に関して厚みDを有する円盤状の部材であり、外周に複数の突起が形成されている。
部分ローラ33p,34p,25ap,26ap,27apは、鉛直方向から見て全体として千鳥状に配置されており、副走査方向に関して互いに重なっていない。
詳細には、拍車ローラであるローラのうち、搬送方向の最も上流側に配置されている抑えローラ33を除く各ローラ25a,34,26a,27aの部分ローラは、当該ローラに対して搬送方向上流側に隣接して配置されたローラの部分ローラをそれぞれ主走査方向(図2において下方)にDずつずらして配置されている。例えば、上側ローラ25aの部分ローラ25apは、抑えローラ33の部分ローラ33pをそれぞれ主走査方向にDずつずらして配置されており、抑えローラ34の部分ローラ34pは、上側ローラ25aの部分ローラ25apをそれぞれ主走査方向にDずつずらして配置されている。
抑えローラ33,34の下方には、ワイパのスライド軸81がそれぞれ配置されている。ワイパ(図示略)は、ワイピングユニット80(図3参照)に含まれる弾性部材であり、ヘッド10毎に設けられている。ワイピングユニット80は、ワイパ、ワイパをスライド軸81に沿ってスライドさせるスライド機構、ワイパの駆動モータ等を有する。ワイパは、ワイピングが行われるとき以外は対応するヘッド10の吐出面10aと鉛直方向に対向しない位置(図1においてヘッド10の主走査方向奥側)に配置されている。ワイピングユニット80は、制御部100の制御により、ワイパを対応するヘッド10の吐出面10aに接触させつつ主走査方向に移動させることで、吐出面10a上の異物を除去するワイピングを行う。
次いで、図3を参照し、制御部100の構成及び制御部100によるプリンタ1各部の制御について説明する。
制御部100は、演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)に加え、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory:不揮発性RAMを含む)、I/F(Interface)、I/O(Input/Output Port)等を有する。ROMには、CPUが実行するプログラム、各種固定データ等が記憶されている。RAMには、プログラム実行時に必要なデータ(画像データ等)が一時的に記憶される。ASICでは、画像データの書き換え、並び替え等(例えば、信号処理や画像処理)が行われる。I/Fは、外部装置(プリンタ1に接続されたPC等)とのデータ送受信を行う。I/Oは、各種センサの検出信号の入力/出力を行う。制御部100は、ROMに記憶されたプログラム等のソフトウェアとCPU等のハードウェアとが協働して機能することにより、記録制御部101、給紙制御部102、搬送制御部103、ワイピング制御部104、キャッピング制御部105等の各機能部が実現するように構成されている。
記録制御部101は、画像データに基づいて用紙Pに向けて液体を吐出するように、2つのヘッド10をそれぞれ制御する。
給紙制御部102は、給紙トレイ20に収容されている用紙Pを給紙ローラ21によって送り出すように、給紙ローラ21の駆動モータを制御する。
搬送制御部103は、搬送経路に沿って用紙Pを搬送するように、搬送ユニット50の搬送モータを制御する。また、搬送制御部103は、ヘッド10によって用紙Pに記録が行われる間、当該用紙Pが停止することなく搬送されるように、搬送ユニット50の搬送モータを制御する。
記録制御部101、給紙制御部102、及び搬送制御部103は、用紙Pの搬送とヘッド10からの液体吐出とを同期させながら、各部の制御を行う。
具体的には、給紙制御部102の制御により給紙トレイ20から送り出された用紙Pは、搬送制御部103の制御により経路R1,R2をこの順に通るように搬送され、経路R2において支持面61a上に支持されつつヘッド10の真下(記録位置)を順次通過する。このときに、記録制御部101の制御によりヘッド10が駆動し、吐出面10aの吐出口から用紙Pに向けて液体が吐出されることで、用紙P上に画像が形成される。その後用紙Pは、片面記録の場合、排紙部1eに排出される。両面記録の場合、用紙Pは、排紙部1eに排出されずに後戻りし、経路T1〜T3に沿って搬送され、経路R1の途中部に送り込まれ、再び経路R2〜R4を通り、裏面に画像が形成された後、排紙部1eに排出される。
なお、本実施形態において、搬送制御部103は、各ローラ対22〜29の駆動ローラに接続されている搬送モータを互いに同じ速度で回転させるが、ギア比の相違によって、ローラ対27による用紙Pの搬送速度V1、ローラ対26による用紙Pの搬送速度V2、及び、ローラ対28による用紙Pの搬送速度V3は、V1>V2>V3の関係となっている。
ワイピング制御部104は、ワイピング指令に応じて、先ず、キャリッジ移動機構3cを制御してサブキャリッジ3bを上昇させ、吐出面10aと支持面61aとの間隙が大きくなるように吐出面10aを上方に退避させる。そしてワイピング制御部104は、ワイピングユニット80の駆動モータを制御して、ワイパをスライド軸81に沿ってスライドさせる。このとき、ワイパによって吐出面10a上の異物が除去される(ワイピングが実現される)。ワイピング終了後、ワイピング制御部104は、キャリッジ移動機構3cを制御してサブキャリッジ3bを降下させ、吐出面10aを元の位置に戻す。
キャッピング制御部105は、キャッピング指令に応じて、先ず、キャリッジ移動機構3cを制御してサブキャリッジ3bを上昇させ、回転体63と干渉しないように吐出面10aを上方に退避させる。そしてキャッピング制御部105は、回転体回転機構60aを制御して回転体63を回転させ、第1状態から第2状態に切り換える。その後キャッピング制御部105は、キャリッジ移動機構3cを制御してサブキャリッジ3bを降下させ、吐出面10aを元の位置に戻す。このときキャップ部材(図示略)の先端が対向面62aと当接し、吐出面10aに対向する空間が外部空間から隔離される(キャッピングが実現される)。キャッピングにより、吐出口の乾燥が抑制される。
以上に述べたように、本実施形態に係るプリンタ1によると、用紙Pの先端部分が湾曲経路R4に位置するとき、当該用紙Pの後端部分が記録位置に位置し、当該用紙Pの先端部分及び後端部分との間の部分が平面経路R3に位置することになる。このとき、用紙Pにおける平面経路R3に位置する部分は、ローラ対26,27に挟持されることにより、平面経路R3に沿って平面状に延在する。用紙Pの先端部分が湾曲経路R4に位置することにより、用紙Pの後端部分に生じようとする吐出面10aに直交する方向の力は、当該平面経路R3によって低減される。そのため、用紙Pの後端部分に、吐出面10aに直交する方向の力が作用し難い。したがって、記録位置よりも搬送方向下流側に湾曲経路R4が設けられている場合でも、用紙Pの後端部分の浮きを抑制することができる。
仮に、記録位置よりも搬送方向下流側に湾曲経路R4が設けられており、記録位置と湾曲経路R4との間に、平面経路R3を形成する少なくとも2組のローラ対が配置されていない場合、以下のような問題が生じ得る。即ち、用紙Pの先端部分が湾曲経路R4に位置するとき、当該先端部分は湾曲経路R4に沿って湾曲している。このとき、用紙Pには元の平面状態に戻ろうとする力が作用するため、用紙Pの後端部分に、吐出面10aに直交する方向に関して湾曲経路R4から離れる方向の力が作用する。
例えば、本実施形態のように湾曲経路R4が記録位置に対して上側(記録位置に対して吐出面10aと同じ側)にある場合、用紙Pの後端部分に、吐出面10aから支持面61aに向かう方向(図1中下向き)の力が作用する。これにより、用紙Pの後端部分は、支持面61aに押し付けられる。しかしながら、このとき用紙Pの後端部分に、支持面61aに押し付けられる力の反力が作用し、用紙Pの後端部分が支持面61aから浮き上がる可能性がある。
一方、湾曲経路R4が記録位置に対して下側(記録位置に対して吐出面10aとは反対側)にある場合、用紙Pの後端部分に、支持面61aから吐出面10aに向かう方向(図1中上向き)の力が作用する。この場合、用紙Pの後端部分が支持面61aから浮き上がる可能性がある。
上記のように用紙Pの後端部分が支持面61aから浮き上がると、用紙Pと吐出面10aとの間隔が変化して画質が低下したり、用紙Pが吐出面10aに接触したりするという問題が生じ得る。さらには、吐出面10aが破損する可能性もある。
平面経路R3を形成するローラ対26,27のうち、記録位置に対する吐出面10aと同じ側(図1において上側)に配置された上側ローラ26a,27aは、記録直後の用紙Pの記録面に接触し得るものであり、記録面に対する上側ローラ26a,27aの接触によって、画像の乱れが生じ得る。
そこで、本実施形態のように、上側ローラ26a,27aを複数の部分ローラ26ap,27apで構成すると共に、当該複数の部分ローラ26ap,27apのそれぞれを搬送方向に互いに重ならない位置に配置する(図2参照)。これにより、記録面において各部分ローラ26ap,27apと接触する部分が分散されることになる。換言すると、記録面の一部に部分ローラ26ap,27apが何度も接触することが抑制される。したがって、画像の乱れを抑制することができる。
さらに、上記構成の場合、複数の部分ローラ26ap,27apが搬送方向に互いに重なる位置に配置されている場合と比較して、記録面において各部分ローラ26ap,27apと接触する部分が増える。したがって、用紙Pの後端部分の浮きをより確実に抑制することができる。
ローラ対26,27における複数の部分ローラ26ap,27apのそれぞれが、外周に複数の突起を有する拍車ローラである。
拍車ローラは、記録面に対する接触領域が小さく、記録面と点接触する。したがって、上記構成によれば、画像の乱れをより確実に抑制することができる。
搬送ユニット50は、抑えローラ34を含む。これにより、ローラ対26,27と抑えローラ34とによって、用紙Pの後端部分の浮きをより確実に抑制することができる。
より具体的には、記録位置の搬送方向直ぐ下流側の部分に、平面経路R3を形成するローラ対を配置するのが好ましいが、当該部分における記録位置に対する吐出面10aとは反対側(図1では下側)に、スライド軸81等の構成部材が配置されている場合、当該部分にローラ対を配置することができない。しかしこのような場合でも、本実施形態のように、当該部分の記録位置に対する吐出面10aと同じ側(図1では上側)に抑えローラ34を設けることで、記録位置の直ぐ近傍で用紙Pの後端部分の浮きを抑えることができ、ローラ対26,27と抑えローラ34との相互作用によって用紙Pの後端部分の浮きをより確実に抑制することができる。
抑えローラ34は、記録直後の用紙Pの記録面に接触し得るものであり、記録面に対する抑えローラ34の接触によって、画像の乱れが生じ得る。
そこで、本実施形態のように、抑えローラ34を複数の部分ローラ34pで構成すると共に、当該複数の部分ローラ34pと、上側ローラ26a,27aの部分ローラ26ap,27apとを、それぞれ搬送方向に互いに重ならない位置に配置する(図2参照)。これにより、記録面において各部分ローラ34p,26ap,27apと接触する部分が分散されることになる。換言すると、記録面の一部に部分ローラ34p,26ap,27apが何度も接触することが抑制される。したがって、画像の乱れを抑制することができる。
さらに、上記構成の場合、複数の部分ローラ34p,26ap,27apが搬送方向に互いに重なる位置に配置されている場合と比較して、記録面において各部分ローラ34p,26ap,27apと接触する部分が増える。したがって、用紙Pの後端部分の浮きをより確実に抑制することができる。
抑えローラ34における複数の部分ローラ34pのそれぞれが、外周に複数の突起を有する拍車ローラである。
拍車ローラは、記録面に対する接触領域が小さく、記録面と点接触する。したがって、上記構成によれば、画像の乱れをより確実に抑制することができる。
搬送ユニット50は、制御部100による制御の下、ヘッド10によって用紙Pに記録が行われる間、当該用紙Pを停止することなく搬送する。
用紙Pを停止することなく搬送する場合、高速記録を実現できるものの、用紙Pの後端部分の浮きによる画質低下等の問題が顕著になり得る。しかし本実施形態によれば、用紙Pの後端部分の浮きを抑制できるため、画質低下等の問題を抑制しつつ、高速記録を実現可能である。
湾曲経路R4の形状がU字状であり、搬送ユニット50は、記録位置において吐出面10aに対向する用紙Pの記録面が排紙部1eにおいて支持部材1e1に対向する(図1において下方を向く)ように、用紙Pを搬送する。
特に連続的に複数の用紙Pに対する記録及び排出を行う場合に、排紙部1eにおいて用紙Pの記録面が支持部材1e1とは反対の方向を向く(図1において上方を向く)構成であると、ユーザが、個々の用紙Pの表裏を反転させ、用紙Pを順番に揃え直すという作業が必要になり得る。しかし本実施形態によれば、このような作業が不要である。
ローラ対27による用紙Pの搬送速度V1及びローラ対26による用紙Pの搬送速度V2が、V1>V2の関係にある。
この場合、用紙Pにおけるローラ対26,27間の部分に、引張力が作用する。これにより、当該部分の撓みを抑制することができ、当該部分の平面度を向上させることができる。また、用紙Pの先端部分が湾曲経路R4に位置することにより、当該用紙Pの後端部分に生じようとする吐出面10aに直交する方向の力は、平面経路R3によってより一層低減される。そのため、用紙Pの後端部分に、吐出面10aに直交する方向の力が作用し難く、用紙Pの後端部分の浮きをより確実に抑制することができる。
ローラ対27による用紙Pの搬送速度V1及びローラ対28による用紙Pの搬送速度V3が、V1>V3の関係にある。
この場合、用紙Pにおけるローラ対27,28間の部分に、積極的に撓みを生じさせることができる。これにより、用紙Pの先端部分がローラ対28に到達したときの速度変動を抑制することができる。即ち、用紙Pを平面経路R3から湾曲経路R4へとスムーズに搬送することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。
搬送手段について:
・再搬送に係る経路を省略してもよい。
・ヘッド間に配置されたローラ対25を省略してもよい。
・抑えローラを省略してもよい。
・拍車ローラを構成する部分ローラの配置形状等を適宜変更してもよい(例えば、図2に示す抑えローラ34及び上側ローラ26a,27aの部分ローラが搬送方向に互いに重なってもよい)。
・拍車ローラは、上述の実施形態のような円盤状の部分ローラを複数含むものに限定されず、例えば円柱状のローラの周囲に複数の突起が形成されたものであってもよい(この場合でも、拍車ローラが記録面に点接触することになり、画像の乱れが抑制される)。
・記録直後の記録媒体の記録面に接触し得るローラ(中間ローラ、ローラ対の上側ローラ等)を拍車ローラとしなくてもよい。
・排出位置において記録媒体の記録面が支持部材とは反対の方向を向いてもよい。
・湾曲経路は、U字状に限定されず、S字状等であってもよい。
・湾曲経路は、記録位置の搬送方向下流側である限りは、記録位置に対して吐出面と同じ側にあることに限定されず、記録位置に対して吐出面と反対側にあってもよい。(例えば、両面記録を実行可能な液体吐出装置において、記録位置に対して吐出面と反対側(例えば図1において下側)に、記録媒体の表裏面を反転させる反転ユニットが設けられており、湾曲経路が記録位置と反転ユニットとの間(記録位置に対して吐出面と反対側)に設けられている場合にも、本発明を適用可能である。)
・V1>V2>V3の関係を、上述の実施形態ではギア比の相違によって実現しているが、これに限定されない。例えば、各ローラの径の相違、各ローラに対応する搬送モータの回転速度の相違等によって、V1>V2>V3の関係を実現してもよい。
・各ローラ対22〜29の駆動ローラには、それぞれ搬送モータが接続されているとしたが、各ローラ対22〜29の駆動ローラに1つの搬送モータが接続されていてもよい。この場合、ギア比の相違によって、V1>V2>V3の関係を実現してよい。
・V1>V2の関係のみ、又は、V1>V3の関係のみが実現されてもよい。
・V1〜V3は上記のような関係でなくてもよい(V1〜V3が互いに同じであってもよい)。
・搬送手段は、ヘッドによって記録媒体に記録が行われる間、当該記録媒体を停止しつつ搬送してもよい(間欠搬送を行ってもよい)。
・平面経路を形成するローラ対は、少なくとも2組あればよく、3組以上あってもよい。
吐出面の延在方向は、水平方向に限定されない(鉛直方向等であってもよい)。
ヘッドは、前処理液やインク以外の任意の液体を吐出してよい。また、液体吐出装置に含まれるヘッドの数は1以上であればよい。
記録媒体は、用紙Pに限定されず、記録可能な任意の媒体であってよい。また、本発明の液体吐出装置は、所定サイズの記録媒体において、記録媒体の先端部分が湾曲経路に位置するときに当該記録媒体の後端部分が前記記録位置に位置するように搬送手段が構成されているが、当該所定サイズ以外の、複数種類のサイズの記録媒体を搬送してもよい。つまり、液体吐出装置が搬送する複数種類のサイズの記録媒体のうちの、少なくとも1の種類の記録媒体において、記録媒体の先端部分が湾曲経路に位置するときに当該記録媒体の後端部分が前記記録位置に位置するように搬送手段が構成されていればよい。
本発明は、プリンタに限定されず、ファクシミリやコピー機等にも適用可能である。
1 インクジェット式プリンタ(液体吐出装置)
1e 排紙部(排出位置)
1e1 支持部材
10 ヘッド
10a 吐出面
50 搬送ユニット(搬送手段)
26 ローラ対(平面搬送部,第2ローラ対)
27 ローラ対(平面搬送部,第1ローラ対)
28 ローラ対(湾曲搬送部,第3ローラ対)
33p,34p,25ap,26ap,27ap 部分ローラ
34 抑えローラ(中間ローラ)
P 用紙(記録媒体)
R3 平面経路
R4 湾曲経路

Claims (6)

  1. 記録媒体に対して液体を吐出する複数の吐出口が開口した主走査方向に長尺な吐出面を有するライン型のヘッドと、
    前記吐出面に対向する記録位置を通るように記録媒体を搬送方向に搬送する搬送手段と、
    ワイパ、前記主走査方向に沿ったスライド軸、前記ワイパを前記スライド軸に沿ってスライドさせるスライド機構、及び、前記ワイパの駆動モータを含み、前記ワイパを前記ヘッドの前記吐出面に接触させつつ前記主走査方向に移動させることで前記吐出面上の異物を除去するワイピングを行うように構成されたワイピングユニットと、を備え、
    前記搬送手段は、前記記録位置よりも前記搬送方向下流側にある湾曲経路を規定する湾曲搬送部、及び、前記記録位置と前記湾曲経路との間に前記吐出面と平行な平面経路を規定する平面搬送部を含み、記録媒体の先端部分が前記湾曲経路に位置するときに当該記録媒体の後端部分が前記記録位置に位置するように構成されており、前記平面搬送部において前記平面経路を形成するように配置された、前記主走査方向に沿った軸を有する少なくとも2組のローラ対と、前記少なくとも2組のローラ対よりも前記搬送方向上流側に配置され、且つ、前記記録位置に対する前記吐出面と同じ側に配置された、前記主走査方向に沿った軸を有する中間ローラとを含み、
    前記少なくとも2組のローラ対における前記記録位置に対する前記吐出面と同じ側に配置されたローラ、及び、前記中間ローラは、それぞれ、前記主走査方向に互いに離隔して配置された複数の部分ローラを含み、
    前記少なくとも2組のローラ対における前記複数の部分ローラ、及び、前記中間ローラにおける前記複数の部分ローラは、それぞれ、前記搬送方向に互いに重ならない位置に配置された、外周に複数の突起を有する拍車ローラであり、
    前記ワイピングユニットの前記スライド軸は、前記吐出面に直交する方向に関して前記平面経路を挟んで前記中間ローラと対向し、且つ、前記搬送方向に関して前記少なくとも2組のローラ対における前記記録位置に対する前記吐出面と反対側に配置されたローラと対向する位置に配置されていることを特徴とする、液体吐出装置。
  2. 前記搬送手段は、前記ヘッドによって記録媒体に記録が行われる間、当該記録媒体を停止することなく搬送することを特徴とする、請求項に記載の液体吐出装置。
  3. 前記湾曲経路が前記記録位置に対して前記吐出面と同じ側にあることを特徴とする、請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記湾曲経路の形状がU字状であり、
    前記湾曲経路よりも前記搬送方向下流側にある排出位置に、排出された記録媒体を支持する支持部材が設けられており、
    前記搬送手段は、前記記録位置において前記吐出面に対向する記録媒体の記録面が前記排出位置において前記支持部材に対向するように、記録媒体を搬送することを特徴とする、請求項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記少なくとも2組のローラ対のうち前記搬送方向の最も下流側にある第1ローラ対による記録媒体の搬送速度V1、及び、前記少なくとも2組のローラ対のうち前記第1ローラ対よりも前記搬送方向上流側に配置された第2ローラ対による記録媒体の搬送速度V2が、V1>V2の関係にあることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
  6. 前記少なくとも2組のローラ対のうち前記搬送方向の最も下流側にある第1ローラ対による記録媒体の搬送速度V1、及び、前記湾曲搬送部において前記搬送方向の最も上流側に配置された第3ローラ対による記録媒体の搬送速度V3が、V1>V3の関係にあることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
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