JP2019130678A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクの着弾精度が低下するのを抑制しながら、記録ヘッドの下部におけるジャムの発生を抑制することが可能なインクジェット記録装置を提供する。【解決手段】インクジェット記録装置100は、複数の記録ヘッド17a〜17cと、用紙Pを搬送する搬送面8aを有する第1搬送ベルト8と、用紙Pを第1搬送ベルト8に吸着させる第1吸引装置30と、各記録ヘッド17a〜17cに対して用紙搬送方向上流側に配置され、用紙Pをインク吐出面Fと搬送面8aとの間に案内するガイド部材60と、ガイド部材60をガイド位置と退避位置との間で移動させる移動機構70と、移動機構70を制御する制御部110と、を備える。制御部110は、ガイド部材60をガイド位置に配置した状態で印字を行う第1印字動作と、ガイド部材60を退避位置に配置した状態で印字を行う第2印字動作と、を実行可能である。【選択図】図9
Description
本発明は、用紙のような記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドと、記録媒体を搬送する搬送ベルトと、記録媒体を搬送ベルトに吸着させる吸引装置と、を備えたインクジェット記録装置に関するものである。
ファクシミリ、複写機、プリンターのような記録装置として、インクを吐出して画像を形成するインクジェット記録装置が、高精細な画像を形成できることから広く用いられている。
従来、インクジェット記録装置では、記録ヘッドに設けられた複数のインク吐出口からインクを吐出させ、記録媒体に画像を形成する。このとき、インクが記録媒体に浸透して記録媒体にカールが生じる。このように記録媒体にカールが生じると、記録媒体の先端が記録ヘッド同士の間に入り込み、ジャム(紙詰まり)が発生する。
そこで、記録媒体の先端が記録ヘッド同士の間に入り込むのを抑制するために、記録ヘッド同士の間に記録ヘッドのインク吐出面よりも下方に突出するガイド部材を設けたインクジェット記録装置が知られている。
なお、記録媒体の先端が記録ヘッド同士の間に入り込むのを抑制するガイド部材を設けたインクジェット記録装置は、例えば特許文献1に開示されている。
しかしながら、記録ヘッド同士の間にガイド部材を設けた従来のインクジェット記録装置では、複数の通気孔が形成された搬送ベルトに吸引装置を用いて記録媒体を吸着させる搬送方式を採用した場合、搬送ベルト上の空間が狭くなる。このため、記録ヘッドの下部周辺で強い空気流が発生するので、インクの着弾精度が低下することがある、という問題点がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、インクの着弾精度が低下するのを抑制しながら、記録ヘッドの下部におけるジャムの発生を抑制することが可能なインクジェット記録装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の第1の局面のインクジェット記録装置は、記録媒体上にインクを吐出するインク吐出口が開口するインク吐出面を有する複数の記録ヘッドと、記録ヘッドの下方に配置され、複数の通気孔が形成されるとともに記録媒体を搬送する搬送面を有する搬送ベルトと、記録媒体を搬送ベルトに吸着させるために空気を吸引する吸引装置と、各記録ヘッドに対して記録媒体搬送方向上流側に配置され、記録媒体をインク吐出面と搬送面との間に案内するガイド部材と、ガイド部材を、インク吐出面よりも下方に突出するガイド位置と、インク吐出面よりも上方に退避した退避位置と、の間で移動させる移動機構と、移動機構を制御する制御部と、を備える。制御部は、ガイド部材をガイド位置に配置した状態で印字を行う第1印字動作と、ガイド部材を退避位置に配置した状態で印字を行う第2印字動作と、を実行可能である。
本発明の第1の局面のインクジェット記録装置によれば、各記録ヘッドに対して記録媒体搬送方向上流側に配置され、記録媒体をインク吐出面と搬送面との間に案内するガイド部材を設けることによって、記録媒体の先端が記録ヘッド同士の間に入り込むのを抑制することができるので、記録ヘッドの下部におけるジャムの発生を抑制することができる。
また、制御部は、ガイド部材をインク吐出面よりも下方に突出するガイド位置に配置した状態で印字を行う第1印字動作と、ガイド部材をインク吐出面よりも上方に退避した退避位置に配置した状態で印字を行う第2印字動作と、を実行可能である。ガイド部材を退避位置に配置した状態では、ガイド部材をガイド位置に配置した状態に比べて、記録ヘッドの下部周辺の空間(搬送ベルト上の空間)が広がる。このため、記録ヘッドの下部周辺で強い空気流が発生するのを抑制することができるので、インクの着弾精度が低下するのを抑制することができる。従って、ジャムの発生の可能性が高い記録媒体に対しては第1印字動作を実行することによってジャムの発生を抑制し、ジャムの発生の可能性が低い記録媒体に対しては第2印字動作を実行することによってインクの着弾精度が低下するのを抑制することができる。
以上のように、インクの着弾精度が低下するのを抑制しながら、記録ヘッドの下部におけるジャムの発生を抑制することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、本発明の第1実施形態のインクジェット記録装置100は、装置本体1の内部下方に用紙収容部である給紙カセット2が配置されている。給紙カセット2の内部には、記録媒体の一例である用紙Pが収容されている。給紙カセット2の用紙搬送方向下流側、すなわち図1における給紙カセット2の右側の上方には給紙装置3が配置されている。この給紙装置3により、用紙Pは図1において給紙カセット2の右上方に向け、1枚ずつ分離されて送り出される。
図1に示すように、本発明の第1実施形態のインクジェット記録装置100は、装置本体1の内部下方に用紙収容部である給紙カセット2が配置されている。給紙カセット2の内部には、記録媒体の一例である用紙Pが収容されている。給紙カセット2の用紙搬送方向下流側、すなわち図1における給紙カセット2の右側の上方には給紙装置3が配置されている。この給紙装置3により、用紙Pは図1において給紙カセット2の右上方に向け、1枚ずつ分離されて送り出される。
また、インクジェット記録装置100はその内部に第1用紙搬送路4aを備えている。第1用紙搬送路4aは、給紙カセット2に関して言えばその給紙方向である右上方に位置する。給紙カセット2から送り出された用紙Pは第1用紙搬送路4aにより装置本体1の側面に沿って垂直上方に搬送される。
用紙搬送方向に対し第1用紙搬送路4aの下流端にはレジストローラー対13が備えられている。さらにレジストローラー対13の用紙搬送方向下流側直近には第1ベルト搬送部5及び記録部9が配置されている。給紙カセット2から送り出された用紙Pは第1用紙搬送路4aを通ってレジストローラー対13に到達する。レジストローラー対13は用紙Pの斜め送りを矯正しつつ記録部9が実行するインク吐出動作とのタイミングを計り、第1ベルト搬送部5に向かって用紙Pを送り出す。
第1ベルト搬送部5は図2に示すように、第1駆動ローラー6と、第1従動ローラー7とに巻き掛けられた無端状の第1搬送ベルト(搬送ベルト)8を備えている。第1搬送ベルト8は第1駆動ローラー6により図2において反時計回り方向に回転する。レジストローラー対13によって送り出された用紙Pは第1搬送ベルト8の搬送面8a(図2において上面)に保持され、図2の矢印X方向(右方から左方)へと搬送される。
第1搬送ベルト8の内側であって第1搬送ベルト8の搬送面8aの裏側に対向する箇所には第1吸引装置(吸引装置)30が備えられている。第1吸引装置30は、上面に多数の空気吸引用の孔30aが設けられ、内部にはファン30bを備えており、上面から下方に向かって空気を吸引することができる。また、第1搬送ベルト8にも多数の空気吸引用の通気孔8b(図7参照)が設けられている。上記の構成により、第1ベルト搬送部5は第1搬送ベルト8の搬送面8aに用紙Pを吸着保持しながら搬送する。
用紙搬送方向に対し第1ベルト搬送部5の下流側(図1の左側)には第2ベルト搬送部12が配置されている。記録部9にてインク画像が記録された用紙Pは第2ベルト搬送部12へと送られ、第2ベルト搬送部12を通過する間に用紙P表面に吐出されたインクが乾燥される。
第2ベルト搬送部12は、第2駆動ローラー41と第2従動ローラー42とに巻き掛けられた無端状の第2搬送ベルト40を備えている。第2搬送ベルト40は第2駆動ローラー41により図2において反時計回り方向に回転する。記録部9によって画像が記録され、第1ベルト搬送部5によって矢印X方向へ搬送された用紙Pは第2搬送ベルト40に受け渡され、図2の矢印Z方向へと搬送される。
第2搬送ベルト40の内側であって第2搬送ベルト40の搬送面40aの裏側に対向する箇所には第2吸引装置43が備えられている。第2吸引装置43は、上面に多数の空気吸引用の孔43aが設けられ、内部にはファン43bを備えており、上面から下方に向かって空気を吸引することができる。また、第2搬送ベルト40にも多数の空気吸引用の通気孔(図示せず)が設けられている。上記の構成により、第2ベルト搬送部12は第2搬送ベルト40の搬送面40aに用紙Pを吸着保持しながら搬送する。
図1に示すように、紙搬送方向に対し第2ベルト搬送部12の下流側であって装置本体1の左側面近傍にはデカーラー部14が備えられている。第2ベルト搬送部12にてインクが乾燥された用紙Pはデカーラー部14へと送られ、用紙Pに生じたカールが矯正される。
用紙搬送方向に対しデカーラー部14の下流側(図1の上方)には第2用紙搬送路4bが備えられている。デカーラー部14を通過した用紙Pは両面記録を行わない場合、第2用紙搬送路4bからインクジェット記録装置100の左側面外部に設けられた用紙排出トレイ15に排出される。
装置本体1の上部であって記録部9及び第2ベルト搬送部12の上方には両面記録を行うための反転搬送路16が備えられている。両面記録を行う場合には第一面への記録が終了して第2ベルト搬送部12及びデカーラー部14を通過した用紙Pが第2用紙搬送路4bを通って反転搬送路16へと送られる。反転搬送路16へ送られた用紙Pは、続いて第二面の記録のために搬送方向が切り替えられ、装置本体1の上部を通過して右側に向かって送られ、第1用紙搬送路4a、及びレジストローラー対13を経て第二面を上向きにした状態で再度第1ベルト搬送部5へと送られる。
また、第2ベルト搬送部12の下方にはワイプユニット19及びキャップユニット50が配置されている。ワイプユニット19は、パージを実行する際に記録部9の下方に水平移動し、記録ヘッドのインク吐出口から押出(パージ)されたインクを拭き取り、拭き取られたインクを回収する。キャップユニット50は、記録ヘッドのインク吐出面をキャッピングする際に記録部9の下方に水平移動し、さらに上方に移動して記録ヘッドの下面に装着される。
記録部9は図3および図4に示すように、ヘッドハウジング10と、ヘッドハウジング10に保持されたラインヘッド11C、11M、11Y、及び11Kを備えている。これらのラインヘッド11C〜11Kは、第1搬送ベルト8の搬送面8aに対して所定の間隔(例えば2mm)が形成されるような高さに支持され、用紙搬送方向(矢印X方向)と直交する用紙幅方向(矢印YY´方向)に沿って複数(ここでは3個)の記録ヘッド17a〜17cが千鳥状に配列されている。
図5及び図6に示すように、記録ヘッド17a〜17cのインク吐出面Fにはインク吐出口18(図3参照)が多数配列されたインク吐出領域Rが設けられている。なお、記録ヘッド17a〜17cは同一の形状及び構成であるため、図5及び図6では記録ヘッド17a〜17cを一つの図で示している。
各ラインヘッド11C〜11Kを構成する記録ヘッド17a〜17cには、それぞれインクタンク(図示せず)に貯留されている4色(シアン、マゼンタ、イエロー及びブラック)のインクがラインヘッド11C〜11Kの色毎に供給される。
各記録ヘッド17a〜17cは、インクジェット記録装置100全体を制御する制御部110(図1参照)からの制御信号により、外部コンピューター等から受信した画像データに応じて、第1搬送ベルト8の搬送面8a(図7参照)に吸着保持されて搬送される用紙Pに向かってインク吐出口18からインクを吐出する。これにより、第1搬送ベルト8上の用紙Pにはシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のインクが重ね合わされたカラー画像が形成される。
次に、記録ヘッド17a〜17c周辺の構造について詳細に説明する。
図3および図4に示すように、記録ヘッド17aおよび17cと記録ヘッド17bとは、用紙搬送方向(矢印X方向)に所定の間隔を隔てて配置されている。図8および図9に示すように、各記録ヘッド17a〜17cに対して用紙搬送方向上流側(図8の右側)には、用紙Pをインク吐出面Fと搬送面8aとの間に案内するガイド部材60が設けられている。ガイド部材60は、用紙幅方向に延びるように形成されており、対応する記録ヘッド17a〜17cの幅方向(矢印YY´方向)の全域にわたって設けられている。
ガイド部材60は、インク吐出面Fよりも下方に突出して用紙Pをガイドするガイド位置(図9の位置)と、インク吐出面Fよりも上方に退避して用紙Pをガイドしない退避位置(図10の位置)と、の間で往復移動可能に構成されている。ガイド部材60の移動は、モーターやソレノイド等からなる移動機構70(図11参照)によって行われる。本実施形態では、移動機構70は、ガイド部材60を上下方向に平行移動させることによってガイド位置(図9の位置)と退避位置(図10の位置)との間で移動させる。なお、複数のガイド部材60は、図示しないリンク部材等によって互いに連結されており、1つの移動機構70によって全てのガイド部材60を同時に移動させることができる。
移動機構70がガイド部材60をガイド位置(図9の位置)に配置することによって、用紙Pにカールが生じている場合であっても、用紙Pをインク吐出面Fと搬送面8aとの間に案内することができる。すなわち、用紙Pの先端が、最上流の記録ヘッド(ここでは、ラインヘッド11Cの記録ヘッド17aおよび17c)の上流側面(図8の右面)に当接したり、記録ヘッド17aおよび17cと記録ヘッド17bとの間に入り込んだりするのを抑制することができる。
移動機構70がガイド部材60を退避位置(図10の位置)に配置することによって、ガイド部材60をガイド位置(図9の位置)に配置した状態に比べて、記録ヘッド17a〜17cの下部周辺の空間(第1搬送ベルト8上の空間)が広がる。
図9に示すように、ガイド部材60の下面61の上流部(図9の右部分)には、用紙搬送方向の上流側から下流側に向かって下方に傾斜する傾斜面61aが形成されている。これにより、用紙Pの先端がガイド部材60に引っ掛かるのを抑制することができる。
図11に示すように、制御部110は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等によって構成されている。また、制御部110は、記録部9、第1ベルト搬送部5、第2ベルト搬送部12、デカーラー部14、ワイプユニット19、キャップユニット50、移動機構70および各種ローラー等を制御可能に構成されている。
ROMには、インクジェット記録装置100の制御用プログラムや、制御上の必要な数値等、インクジェット記録装置100の使用中に変更されることがないようなデータ等が収められている。また、ROMには、画像データおよび用紙Pの種類とカール量とを関連付けたデータや、後述する第1印字動作または第2印字動作を実行する際の判断基準となる閾値(所定値)に関するデータも記憶されている。なお、用紙Pの種類(例えば、厚み、材質、坪量、サイズ)については、外部コンピューターにユーザーが入力した情報を受信してもよいし、メディアセンサーを用いて記録媒体の種類を検知してもよい。
RAMには、インクジェット記録装置100の制御途中で発生した必要なデータや、インクジェット記録装置100の制御に一時的に必要となるデータ等が記憶される。
ここで、制御部110は、ガイド部材60をガイド位置(図9の位置)に配置した状態で印字を行う第1印字動作と、ガイド部材60を退避位置(図10の位置)に配置した状態で印字を行う第2印字動作と、を実行可能である。
本実施形態では、制御部110は、用紙Pのカール量が所定値以上の場合に第1印字動作を実行し、用紙Pのカール量が所定値未満の場合に第2印字動作を実行する。なお、この所定値は、インク吐出面Fから搬送面8aまでの距離よりも小さい値であり、用紙Pに所定値のカールが生じた場合であっても用紙Pの先端が記録ヘッド17a〜17cに当接しない値に設定されている。ここでは、インク吐出面Fから搬送面8aまでの距離が約2mmであるため、所定値は例えば1.5mmに設定される。
また、制御部110は、画像データ(具体的には、インク量および印字率の少なくとも一方)と用紙Pの種類とに基づいて、用紙Pに生じるカール量を予測可能である。
次に、本実施形態のインクジェット記録装置100の印字動作について説明する。
複数の用紙Pに連続して印字を行う連続印字動作(1つのジョブ)を実行する場合において、用紙Pの片面(第1面)にのみ印字を行う場合、記録ヘッド17a〜17cに搬送される用紙Pにはカールが発生していないため、ジャムの発生の可能性が低い。このため、制御部110は、ガイド部材60を退避位置(図10の位置)に配置した状態で印字を行う第2印字動作を実行する。
また、複数の用紙Pに連続して印字を行う連続印字動作(1つのジョブ)を実行する場合において、用紙Pの両面(第1面および第2面)に印字を行う場合、制御部110は、第1面に印字する画像データと用紙Pの種類とに基づいて、用紙Pに生じるカール量を予測する。用紙Pのカール量(予測したカール量)が所定値未満である場合、ジャムの発生の可能性が低いため、制御部110は、ガイド部材60を退避位置(図10の位置)に配置した状態で印字を行う第2印字動作を実行する。なお、このとき、用紙Pの第1面に印字を行う際も第2面に印字を行う際も、第2印字動作を実行する。
その一方、用紙Pのカール量(予測したカール量)が所定値以上である場合、ジャムの発生の可能性が高いため、制御部110は、ガイド部材60をガイド位置(図9の位置)に配置した状態で印字を行う第1印字動作を実行する。このとき、用紙Pの第1面に印字を行う際も第2面に印字を行う際も、第1印字動作を実行する。すなわち、第1面への印字と第2面への印字との間(1枚の用紙Pに対する印字中)ではガイド部材60の位置を変更しない。
また、複数の用紙Pに連続して印字を行う第1連続印字動作(第1のジョブ)を実行した後、複数の用紙Pに連続して印字を行う第2連続印字動作(第2のジョブ)を実行する場合において、ガイド部材60の位置を変更する必要がある場合がある。すなわち、第1連続印字動作において第1印字動作(又は第2印字動作)を実行し、第2連続印字動作において第2印字動作(又は第1印字動作)を実行する場合がある。この場合、制御部110は、第1連続印字動作と第2連続印字動作との間でガイド部材60を移動させる。
本実施形態では、上記のように、各記録ヘッド17a〜17cに対して用紙搬送方向上流側に配置され、用紙Pをインク吐出面Fと搬送面8aとの間に案内するガイド部材60を設けることによって、用紙Pの先端が、最上流の記録ヘッド(ここでは、ラインヘッド11Cの記録ヘッド17aおよび17c)の上流側面(図8の右面)に当接したり、記録ヘッド17aおよび17cと記録ヘッド17bとの間に入り込んだりするのを抑制することができる。このため、記録ヘッド17a〜17cの下部におけるジャムの発生を抑制することができる。
また、制御部110は、ガイド部材60をインク吐出面Fよりも下方に突出して用紙Pをガイドするガイド位置に配置した状態で印字を行う第1印字動作と、ガイド部材60をインク吐出面Fよりも上方に退避して用紙Pをガイドしない退避位置に配置した状態で印字を行う第2印字動作と、を実行可能である。ガイド部材60を退避位置に配置した状態では、ガイド部材60をガイド位置に配置した状態に比べて、記録ヘッド17a〜17cの下部周辺の空間(第1搬送ベルト8上の空間)が広がる。このため、記録ヘッド17a〜17cの下部周辺で強い空気流が発生するのを抑制することができるので、インクの着弾精度が低下するのを抑制することができる。従って、ジャムの発生の可能性が高い用紙Pに対しては第1印字動作を実行することによってジャムの発生を抑制し、ジャムの発生の可能性が低い用紙Pに対しては第2印字動作を実行することによってインクの着弾精度が低下するのを抑制することができる。
以上のように、インクの着弾精度が低下するのを抑制しながら、記録ヘッド17a〜17cの下部におけるジャムの発生を抑制することができる。
また、上記のように、制御部110は、用紙Pのカール量が所定値以上の場合に第1印字動作を実行し、用紙Pのカール量が所定値未満の場合に第2印字動作を実行する。これにより、容易に、ジャムの発生の可能性が高い用紙Pに対しては第1印字動作を実行し、ジャムの発生の可能性が低い用紙Pに対しては第2印字動作を実行することができる。
また、上記のように、制御部110は、画像データと用紙Pの種類とに基づいて、カール量を予測する。これにより、用紙Pのカール量を容易に予測することができる。
また、上記のように、移動機構70は、ガイド部材60を上下方向に平行移動させる。これにより、ガイド部材60を退避位置に配置することによって、ガイド部材60をガイド位置に配置した状態に比べて、記録ヘッド17a〜17cの下部周辺の空間(第1搬送ベルト8上の空間)を容易に広げることができる。
また、上記のように、制御部110は、複数の用紙Pに連続して印字を行う第1連続印字動作と、第1連続印字動作の実行後に複数の用紙Pに連続して印字を行う第2連続印字動作と、の間でガイド部材60を移動させる。すなわち、第1面への印字と第2面への印字との間(1枚の用紙Pに対する印字中)ではガイド部材60の位置を変更しない。これにより、ガイド部材60の移動(位置の変更)に伴って印字処理時間が長くなるのを抑制することができる。
また、上記のように、制御部110は、片面印字時には、第2印字動作を実行する。片面印字時に用紙Pが記録ヘッド17a〜17cに搬送される際には通常、用紙Pにカールが発生していないため、ジャムの発生の可能性が低い。このため、片面印字時に第2印字動作を実行することによって、インクの着弾精度が低下するのを抑制することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態のインクジェット記録装置100では、図12および図13に示すように、ガイド部材60は、インク吐出面Fよりも下方に突出して用紙Pをガイドするガイド位置(図12の位置)と、インク吐出面Fよりも上方に退避して用紙Pをガイドしない退避位置(図13の位置)と、の間で往復移動可能に構成されている。本実施形態では、移動機構70は、ガイド部材60を、用紙幅方向(矢印YY´方向)に延びる回転軸65を中心として回転移動させることによって、ガイド位置(図12の位置)と退避位置(図13の位置)との間で移動させる。なお、回転軸65は、図示しないリンク部材等によって互いに連結されており、1つの移動機構70によって全てのガイド部材60を同時に移動させることができる。
本発明の第2実施形態のインクジェット記録装置100では、図12および図13に示すように、ガイド部材60は、インク吐出面Fよりも下方に突出して用紙Pをガイドするガイド位置(図12の位置)と、インク吐出面Fよりも上方に退避して用紙Pをガイドしない退避位置(図13の位置)と、の間で往復移動可能に構成されている。本実施形態では、移動機構70は、ガイド部材60を、用紙幅方向(矢印YY´方向)に延びる回転軸65を中心として回転移動させることによって、ガイド位置(図12の位置)と退避位置(図13の位置)との間で移動させる。なお、回転軸65は、図示しないリンク部材等によって互いに連結されており、1つの移動機構70によって全てのガイド部材60を同時に移動させることができる。
移動機構70がガイド部材60を退避位置(図13の位置)に配置することによって、記録ヘッド17aおよび17cと記録ヘッド17bとの間で空気流が上下方向に流れるようになる。
第2実施形態のその他の構造、および印字動作は、上記第1実施形態と同様である。
本実施形態では、上記のように、移動機構70は、ガイド部材60を用紙幅方向に延びる回転軸65を中心として回転移動させる。これにより、ガイド部材60を退避位置に配置することによって、記録ヘッド17aおよび17cと記録ヘッド17bとの間で空気流が上下方向に流れるようにすることができるので、上記第1実施形態の構成に比べて、記録ヘッド17a〜17cの下部周辺で強い空気流が発生するのをより抑制することができる。このため、インクの着弾精度が低下するのをより抑制することができる。
第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態のインクジェット記録装置100では、図14および図15に示すように、ガイド部材60は、インク吐出面Fよりも下方に突出して用紙Pをガイドするガイド位置(図14の位置)と、インク吐出面Fよりも上方に退避して用紙Pをガイドしない退避位置(図15の位置)と、の間で往復移動可能に構成されている。本実施形態では、移動機構70は、ガイド部材60を、用紙搬送方向(矢印X方向)に延びる回転軸66を中心として回転移動させることによって、ガイド位置(図14の位置)と退避位置(図15の位置)との間で移動させる。なお、回転軸66は、図示しないリンク部材等によって互いに連結されており、1つの移動機構70によって全てのガイド部材60を同時に移動させることができる。
本発明の第3実施形態のインクジェット記録装置100では、図14および図15に示すように、ガイド部材60は、インク吐出面Fよりも下方に突出して用紙Pをガイドするガイド位置(図14の位置)と、インク吐出面Fよりも上方に退避して用紙Pをガイドしない退避位置(図15の位置)と、の間で往復移動可能に構成されている。本実施形態では、移動機構70は、ガイド部材60を、用紙搬送方向(矢印X方向)に延びる回転軸66を中心として回転移動させることによって、ガイド位置(図14の位置)と退避位置(図15の位置)との間で移動させる。なお、回転軸66は、図示しないリンク部材等によって互いに連結されており、1つの移動機構70によって全てのガイド部材60を同時に移動させることができる。
移動機構70がガイド部材60を退避位置(図15の位置)に配置することによって、図13の状態に比べて、記録ヘッド17aおよび17cと記録ヘッド17bとの間で空気流が上下方向にさらに流れやすくなる。
第3実施形態のその他の構造、および印字動作は、上記第1および第2実施形態と同様である。
本実施形態では、上記のように、移動機構70は、ガイド部材60を用紙搬送方向に延びる回転軸66を中心として回転移動させる。これにより、ガイド部材60を退避位置に配置することによって、記録ヘッド17aおよび17cと記録ヘッド17bとの間で空気流が上下方向にさらに流れやすくなるので、上記第1および第2実施形態の構成に比べて、記録ヘッド17a〜17cの下部周辺で強い空気流が発生するのをさらに抑制することができる。このため、インクの着弾精度が低下するのをさらに抑制することができる。
第3実施形態のその他の効果は、上記第1および第2実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上記実施形態では、画像データと用紙Pの種類とに基づいて用紙Pに生じるカール量を予測し、予測したカール量に基づいてガイド部材60をガイド位置又は退避位置に移動させる例について示したが、本発明はこれに限らない。用紙Pのカール量を検知する検知センサーを設け、検知センサーの検知結果(検知したカール量)に基づいて、ガイド部材60をガイド位置又は退避位置に移動させてもよい。
また、上記実施形態では、制御部110は、用紙Pのカール量が所定値以上の場合に第1印字動作を実行し、用紙Pのカール量が所定値未満の場合に第2印字動作を実行する例について示したが、本発明はこれに限らない。制御部110は、用紙Pの坪量が所定量未満の場合に第1印字動作を実行し、用紙Pの坪量が所定量以上の場合に第2印字動作を実行してもよい。この場合にも、容易に、ジャムの発生の可能性が高い用紙Pに対しては第1印字動作を実行し、ジャムの発生の可能性が低い用紙Pに対しては第2印字動作を実行することができる。
なお、用紙Pの坪量を用いて、第1印字動作を実行するか又は第2印字動作を実行するかを判断する場合、その判断基準となる閾値(所定量)として、例えば150g/m2を用いてもよい。用紙Pの坪量が150g/m2以上の場合は用紙Pに生じるカール量が小さくジャムの発生の可能性が低いので、用紙Pの坪量が150g/m2未満の場合に第1印字動作を実行し、用紙Pの坪量が150g/m2以上の場合に第2印字動作を実行することによって、容易に、インクの着弾精度が低下するのを抑制しながら、ジャムの発生を抑制することができる。
また、上記実施形態では、第1面への印字と第2面への印字との間(1枚の用紙Pに対する印字中)にはガイド部材60の位置を変更しない例について示したが、本発明はこれに限らない。ガイド部材60の移動(位置の変更)が印字処理時間に影響しない場合は、第1面への印字と第2面への印字との間でガイド部材60の位置を変更してもよい。
また、上記実施形態では、例えば図8に示したように、各記録ヘッド17a〜17cに対して1つずつガイド部材60を設ける例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば図16に示した本発明の第1変形例のインクジェット記録装置100のように、複数の記録ヘッド(ここでは記録ヘッド17aおよび17c)に対して1つの(共通の)ガイド部材60を設けてもよい。また、図16に示すように、全てのガイド部材60の用紙幅方向(矢印YY´方向)の長さを等しくしてもよい。
また、例えば上記第3実施形態では、各記録ヘッド17a〜17cに対して1つのガイド部材60を設けるとともに、ガイド部材60を用紙搬送方向に延びる回転軸66を中心として回転移動させる例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば図17に示した本発明の第2変形例のインクジェット記録装置100のように、各記録ヘッド17a〜17cに対して2つのガイド部材60を設けるとともに、ガイド部材60を用紙搬送方向に延びる回転軸66を中心として回転移動させてもよい。このように構成すれば、ガイド部材60を退避位置(図17の位置)に配置した状態で、ガイド部材60の上下方向の長さが長くなるのを抑制することができる。
また、上述した実施形態および変形例の構成を適宜組み合わせて得られる構成についても、本発明の技術的範囲に含まれる。
8 第1搬送ベルト(搬送ベルト)
8a 搬送面
8b 通気孔
17a〜17c 記録ヘッド
18 インク吐出口
30 第1吸引装置(吸引装置)
60 ガイド部材
65、66 回転軸
70 移動機構
100 インクジェット記録装置
110 制御部
F インク吐出面
P 用紙(記録媒体)
8a 搬送面
8b 通気孔
17a〜17c 記録ヘッド
18 インク吐出口
30 第1吸引装置(吸引装置)
60 ガイド部材
65、66 回転軸
70 移動機構
100 インクジェット記録装置
110 制御部
F インク吐出面
P 用紙(記録媒体)
Claims (10)
- 記録媒体上にインクを吐出するインク吐出口が開口するインク吐出面を有する複数の記録ヘッドと、
前記記録ヘッドの下方に配置され、複数の通気孔が形成されるとともに前記記録媒体を搬送する搬送面を有する搬送ベルトと、
前記記録媒体を前記搬送ベルトに吸着させるために空気を吸引する吸引装置と、
前記各記録ヘッドに対して記録媒体搬送方向上流側に配置され、前記記録媒体を前記インク吐出面と前記搬送面との間に案内するガイド部材と、
前記ガイド部材を、前記インク吐出面よりも下方に突出するガイド位置と、前記インク吐出面よりも上方に退避した退避位置と、の間で移動させる移動機構と、
前記移動機構を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記ガイド部材を前記ガイド位置に配置した状態で印字を行う第1印字動作と、前記ガイド部材を前記退避位置に配置した状態で印字を行う第2印字動作と、を実行可能であることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記制御部は、前記記録媒体のカール量が所定値以上の場合に前記第1印字動作を実行し、前記記録媒体のカール量が所定値未満の場合に前記第2印字動作を実行することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記制御部は、画像データと前記記録媒体の種類とに基づいて、前記カール量を予測することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
- 前記制御部は、前記記録媒体の坪量が所定量未満の場合に前記第1印字動作を実行し、前記記録媒体の坪量が所定量以上の場合に前記第2印字動作を実行することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記所定量は、150g/m2であることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
- 前記移動機構は、前記ガイド部材を上下方向に平行移動させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記移動機構は、前記ガイド部材を、記録媒体搬送方向に垂直な記録媒体幅方向に延びる回転軸を中心として回転移動させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記移動機構は、前記ガイド部材を、記録媒体搬送方向に延びる回転軸を中心として回転移動させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記制御部は、複数の前記記録媒体に連続して印字を行う第1連続印字動作と、前記第1連続印字動作の実行後に複数の前記記録媒体に連続して印字を行う第2連続印字動作と、の間で前記ガイド部材を移動させることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記制御部は、片面印字時には、前記第2印字動作を実行することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018012388A JP2019130678A (ja) | 2018-01-29 | 2018-01-29 | インクジェット記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018012388A JP2019130678A (ja) | 2018-01-29 | 2018-01-29 | インクジェット記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2019130678A true JP2019130678A (ja) | 2019-08-08 |
Family
ID=67544697
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018012388A Pending JP2019130678A (ja) | 2018-01-29 | 2018-01-29 | インクジェット記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2019130678A (ja) |
-
2018
- 2018-01-29 JP JP2018012388A patent/JP2019130678A/ja active Pending
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