JP6214079B2 - 自転車用チャイルドシートカバーの外気導入構造 - Google Patents
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Description
そして、このチャイルドシートのほぼ全体を被覆できる雨除け用のカバーとして、下記特許文献に記載の従来例を挙げることができる。
これらの課題の内、本発明においては、特にその幼児の居住性をより向上させることをその重要目的としており、降雨時においては雨が浸入しないことは勿論のことであるが、カバー内部の温度上昇や蒸し暑さを抑制して居住性を向上させるための外気導入口の構造の改良をその課題とするものである。
ここで、「自転車の前部」及び「カバーの前面部」において「前」というのは、自転車の進行方向である前方方向を意味する。
またここで、係止具の基礎部というのは、係止具がカバーの前面上方部又は前面下方部に接合される部分を意味し、係止具の係止面というのは、前記基礎部と反対側の端面を意味し、この係止面同士を相互に係止させて係止具同士が係止されることができるものである。
ここで、外気導入口の形状を特定しているが、この形状は、前面下方部の上端側縁の形状を意味しており、この上端側縁が横一線に、斜め一線に、下に凸の弧状に、上に凸の弧状に、略V字形状に、略逆V字形状に、又は波形形状に形成されているということを意味している。
というのも、厳密には、この外気導入口は、前面上方部の下縁部が前面下方部の上縁部に重なり合うことにより形成されるため、その外気導入口の形状は、前面下方部の上縁部の上端側縁の形状ということになるからである。
この外気導入口は、前面部を構成する前面上方部の下縁部と前面下方部の上縁部とを重ね合わせることにより形成され、その製造も容易と成る。
この外気導入口の周縁部には相互に着脱自在の係止具を設けており、これらの係止具同士の間隔、又は、係止具と左右端部との間隔を適宜所定範囲に設定することにより、導入させる外気の量を調節することができる。
また、この本発明においては、係止具の形態をより具体化したものであり、即ち、外気導入口の周辺部に設けたそれぞれの係止具として留めホックを利用し、その係止具の基礎部から係止面までの高さが適宜高いものを使用することにより、係止具同士を係止した際に前記前面上方部の下縁部と前面下方部上縁部との間隔(隙間)が所定間隔をもって維持されることを特徴とするものである。
これにより、係止具を相互に係止しても、その間に形成される外気導入口の開口部の間隔が保持され、即ち、前面上方部と前面下方部とが密着せずに、良好に外気を導入することができることとなるのである。
また、前面上方部と前面下方部との重合距離をも限定しており、この距離は1cmから30cmの範囲内であれば好適なものとなる。
その形状は、横一線に、斜め一線に、下に凸の弧状に、上に凸の弧状に、略V字形状に、略逆V字形状に、又は波形形状に形成することができる。
このように前面下方部の上端側縁の形状を上記の通りとし、前面上方部の下端側縁の形状もこれに適合させて、重ね合わせることにより外気導入口が形成される。
但し、本発明においては、前面上方部の下端側縁部の形状は、必ずしも前面下方部の上端側縁の形状と同一にする必要はなく、要は重ね合わされていればよいものである。
図1は、本発明の一実施形態に係る外気導入構造が採用された前部チャイルドシートカバーを自転車の前部チャイルドシートに被覆した状態を図示する斜視説明図である。
この実施形態に係るカバー10はその全体がPVC等の透明の合成樹脂製シート状体のものから形成されている。
この上面被覆部12は、その前方縁部がカバー本体部11の前面部13に接続しており、その後方縁部12bは、チャイルドシート50のヘッドレスト52の後面に引っ掛けるようにして取り付けることができる。
即ち、この上面被覆部12は、その全体がカバー本体部11と連結しておらず、子供の頭部Hの動きに追随することができるのである。
即ち、前面上方部13uの下縁部が前面下方部13sの上縁部の上方側に重なり合うことにより、この実施形態では横一線にこの外気導入口15が形成されることとなる。
ここで厳密には、この外気導入口15は、前面下方部13sの上端側縁と前面上方部13uの裏面との間に形成されることとなる。
但し、縫製の簡略化を考慮すれば、この実施形態のように前面部の端から端まで形成するのが容易である。
この外気導入口15の部分は、次の図2により詳説する。
上記開口距離dは、約5cmから約30cmの範囲内で変更可能である。
また、上記重合距離eは、約1cmから約30cmの範囲内で変更可能である。
この図から良く解る通り、前面上方部13uの下縁部13vが前方下方部13sの上縁部13tの上に重なり合うのである。
尚、係止具を設ける数と位置は、自由に設計することができる。
この実施形態に係るカバー20はその前面部がPVC等の透明の合成樹脂製シート状体のものから形成されており、他方、その側面部及び後面部はポリエステル生地から形成され、不透明である。
カバー20の全体は、縦長で、前面部23の図中右側で側面部24とスライドファスナー29を介して接続されている。
このスライドファスナー29を開放して内部に子供を着座させることができる。
この外気導入口25は、次の図4により詳説するが、カバー20の前面部23の前面上方部23uと前面下方部23sとの重なり合う部分に形成される。
ここで厳密には、この外気導入口25は、前面下方部23sの上端側縁と前面上方部23uの裏面との間に形成されることとなる。
そして、前面上方部23uの下縁部に設けた係止具26が前面下方部23sの上縁部に設けた係止具27とが相互に係止され、着脱自在に形成されることとなる。
この図から良く解る通り、前面上方部23uの下縁部23vが前方下方部23sの上縁部23tの上に重なり合うのである。
係止具の高さに関しては、上記第1の実施形態と同じであり、説明は省略する。
本発明に係る外気導入構造は、自転車の前部又は後部に設置されるチャイルドシートに被覆できる各種形態のカバーの前面部に適用することができる。
その際に、前面上方部の下縁部を前面下方部の上縁部の上側に重ね合わせることにより形成される。
この重ね合わせの上下方向の範囲も1cmから30cmの範囲内で設計変更することができる。
例えば、この係止具としては、上記実施形態のような雌雄の留めホックにより実施することができ、或いは、面ファスナーにより実施することもできる。更には、ボタンとボタンホールによって形成することも可能である。
外気導入口の横方向に設ける係止具の数も自由に設定することができ、1箇所又は2箇所、更には3箇所以上であってもよい。
また、外気導入口は、上記の実施形態においては、横一線に略水平方向に設けたが、これを斜め一線に設けてもよく、更には上に凸の又は下に凸の弧状に湾曲させて設けてもよく、更には略V字形状に又は略逆V字形状に、或いは波形形状に設けることもできる。
13、23 前面部
13u、23u 前面上方部
13s、23s 前面下方部
13v、23v 下縁部(前面上方部の)
13t、23t 上縁部(前面下方部の)
15 25 外気導入口
16、17、26、27 係止具
d 開口距離
e 重合距離
Claims (3)
- 自転車の前部又は後部に設置されたチャイルドシートを被覆するカバーにおいて、
当該カバーの前面部を上方の前面上方部と下方の前面下方部とから構成し、前面上方部の下縁部を前面下方部の上縁部の上面側に重ね合わせることにより、前面部の横方向に外気導入口が少なくとも1つ形成され、
この外気導入口はシートのヘッドレストの前方部から座部の高さ位置までの範囲内に配置され、
前記外気導入口を形成する前面上方部の下縁部及び前面下方部の上縁部のそれぞれに係止具を設けて着脱自在となし、これらの係止具を係止することにより外気導入口が複数に分割され、
これらの係止具の数と係止位置により外気の導入量を調節することができ、
前記外気導入口の周辺部に設けた前記それぞれの係止具として留めホックを利用し、その係止具の基礎部から係止面までの高さが適宜高いものを使用することにより、係止具同士を係止した際に前記前面上方部の下縁部と前面下方部上縁部との間隔が所定間隔をもって保持されることを特徴とする自転車用チャイルドシートカバーの外気導入構造。 - 前記係止具を係止した際の個々の外気導入口の横方向開口距離を5cmから30cmの範囲内とし、前記前面上方部と前面下方部とが重なり合う上下方向距離を1cmから30cmの範囲内としたことを特徴とする請求項1に記載の自転車用チャイルドシートカバーの外気導入構造。
- 前記外気導入口が、横一線に、斜め一線に、下に凸の弧状に、上に凸の弧状に、略V字形状に、略逆V字形状に、又は波形形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の自転車用チャイルドシートカバーの外気導入構造。
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