JP6214010B2 - 抗オンコスタチンm受容体ベータ抗体 - Google Patents

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Description

本発明は、オンコスタチンM(OSM)受容体ベータサブユニット(OSMRβ)に対する抗体、モノクローナル抗体を産生できるハイブリドーマ及びアトピー性皮膚炎などのOSM受容体関連疾患又は障害を治療するためのモノクローナル抗体の使用に関する。
免疫系は、細菌、寄生虫、真菌、ウイルス感染から及び腫瘍細胞の増殖からヒトの身体を保護する。しかしながら、免疫反応は、時々、望ましくないことがあり、免疫介在性障害を引き起こす可能性がある。この障害には、自己免疫疾患、移植片拒絶、過敏性、微生物による宿主の免疫系の過剰刺激に関連する疾患が含まれる。自己免疫疾患は内因性及び/又は外因性抗原に対する免疫反応に起因する。細菌、寄生虫、真菌又はウイルス由来の生体異物は、自己タンパク質を模倣でき、自己細胞及び組織に対する免疫攻撃を誤って開始する免疫系を引き起こす場合があり、自己免疫疾患の発症を生じる。移植片拒絶は移植された器官/組織に対する移植レシピエント(宿主)における免疫反応により引き起こされる。対象が、腎臓、膵臓、心臓、肺、骨髄、角膜及び皮膚を含む移植片を移植される場合、対象は移植片に対して免疫反応(拒絶)を開始し得る。過敏性は有害な効果を有する不適切な免疫反応であり、著しい組織損傷又は死さえももたらす。この反応はサイトカインの過剰産生により特徴付けられる。サイトカインの過剰産生は、サイトカイン介在性致死ショックにより特徴付けられる敗血症の一因となることが知られている(Espat NJら J Surg Res.1995 Jul;59(1):153−8)。多臓器不全症候群(MODS)が重症敗血症及びショックの罹患率及び死亡率の主な要因である。宿主サイトカインの過剰産生に起因するサイトカイン介在性致死ショックが、MODSを導く主な機構と考えられている(Wang Hら Am J Emerg Med.2008 Jul;26(6):711−5)。
アトピー性皮膚炎は掻痒炎症性皮膚疾患である。アトピー性皮膚炎を治療するための従来の薬剤は、主に、有効成分としてステロイド化合物を含む塗り薬である。しかしながら、このような利用可能な薬剤は、ステロイド化合物自体によって引き起こされる重篤な副作用を示すことに加えて掻痒などの多くの重大な症状において必ずしも有効であるとは限らない。従って、掻痒に対して強力な効果を有し、重篤な副作用のない代替薬を提供することが望まれている。
サイトカインファミリーの実証されたインビボ活性により、他のサイトカイン、サイトカインアゴニスト及びサイトカインアンタゴニストの膨大な臨床的可能性及び必要性が示されている。最近、数人の研究者により、インターロイキン(IL)−31がアトピー性皮膚炎の発症に関与していると報告されている。機能的IL−31受容体はIL−31特異的受容体A(IL−31Ra)及びOSMRβからなる。
オンコスタチンM(OSM)はサイトカインのIL−6ファミリーのメンバーであり、その受容体はOSM特異的受容体ベータサブユニット(OSMRβ)及びこのサイトカインファミリーの共通の受容体サブユニットであるgp130からなる。OSMは造血細胞及び線維芽細胞などの様々な細胞によって産生され、免疫反応及び造血において役割を果たすことが示唆されているが、OSM欠損マウス及びOSMRβ欠損マウスの両方は正常に成長し、繁殖力があった(Tanakaら、2003)。
インターロイキン−31は活性化されたCD4T細胞によって産生される。トランスジェニックマウスにおけるIL−31の過剰発現はヒトアトピー性皮膚炎と同様の掻痒皮膚状態をもたらす(Dillonら、2004)。ヒト皮膚炎試料中のIL−31レベルの分析により、健康な対照集団と比較してアトピー性皮膚炎におけるIL−31の増加した発現が示されており、アレルギー性皮膚疾患の発症におけるIL−31の関与をほのめかしている(Bilsboroughら、2006;Sonkolyら、2006)。IL−31受容体アルファ(IL−31Ra)は、IL−31についての機能的ヘテロダイマー受容体を形成するためにOSMRβと対合する(Dillonら、2004)。更に、本発明者らは、脊髄及び皮膚の真皮における小さなサイズの後根神経節(DRG)ニューロン及び求心性線維の両方のサブセットにおけるIL−31Ra及びOSMRβの完全な共局在化を実証した(Bandoら、2006)。従って、IL−31は皮膚炎の発症に関連し得る。しかしながら、重症のアトピー性皮膚炎を有するNC/Ngaマウスの抗IL−31抗体による治療は引っ掻き行動の減少にもかかわらず皮膚病変を改善できず(Grimstadら、2008)、IL−31の遮断はアトピー性皮膚炎の進行を防ぐのに十分ではないことが示唆される。
OSMRβの核酸及びアミノ酸配列は知られ、配列決定されており(それぞれ配列番号1及び2)、OSMRβはOSMによって媒介される生物活性に関連していることが示唆される(WO95/33059)。
OSMに対する抗体又は低分子などのOSMのアンタゴニストが、炎症性関節症又は炎症性障害の治療又は予防のため、及びこのようなアンタゴニストをスクリーニングするために使用できることは知られている(WO99/48523)。
本発明者らの1人は、疼痛反応性ニューロンに対するOSMの作用を研究し、疼痛、特に癌性疼痛、神経原性疼痛及び炎症性疼痛などの治療抵抗性の疼痛を治療するための医薬組成物を提供しており、その医薬組成物はOSMアンタゴニスト若しくはOSMを含有しているか又は細胞毒性遺伝子がOSM受容体ベータ鎖遺伝子のプロモーターに連結している核酸を含有しているトランスジェニックベクターを含有している(特開2005−247836)。
以前の報告において、本発明者らは、OSMRβ及びIL−31Raが成体の後根神経節(DRG)の小さなサイズの侵害受容ニューロンの同じサブセットにおいて共発現したことを実証している。
本発明は、オンコスタチンM(OSM)受容体ベータサブセット(OSMRβ)に対する抗体、モノクローナル抗体を産生できるハイブリドーマ及びアトピー性皮膚炎などのOSM受容体関連疾患又は障害を治療するためのモノクローナル抗体の使用に関する。
本発明は、炎症性サイトカイン受容体、すなわちOSM受容体(OSMR)に対する抗体を提供することによってこれらの必要性に対処する。本発明のこのような抗体は、OSMの活性を遮断、阻害、減少、拮抗又は中和できる。従って、本発明は炎症性疾患における使用並びに関連する組成物及び方法を更に提供する。
アトピー性皮膚炎進行の間のOSM及びIL−31の役割を試験するために、本発明者らは、OSMRβ及びそのOSMRβに対する抗体及び開発した抗OSMRβ特異的モノクローナル抗体7D2を熱心に研究し、次いでアトピー性皮膚炎のマウスにおける抗体の機能を評価した。
本発明者らは、アトピー性皮膚炎の痒み及び/又は皮膚病変を伴うOSMRβからのシグナリングの機能を調べた。OSMRβ欠損マウスにおいて、IL−31により誘導される痒みの反応はなくなり、IL−31がOSMRβを介して痒みを誘発することが示される。次いで、本発明者らは、更なる動物研究のために抗OSMRβ特異的抗体を開発した。本発明者らは、ヒトアトピー性皮膚炎と同様の皮膚病変を発症したNC/Ngaマウスにおいて抗体の機能を評価した。抗OSMRβ抗体の皮下投与により、NC/Ngaマウスにおいて皮膚病変の劇的な改善と共に引っ掻き行動が減少した。更に、抗OSMRβ抗体で治療したマウスにおいて、全血清IgEの上昇が抑制され、血清IL−13レベルが減少した。
これらの見解により、OSMRβが治療的介入のための潜在的分子標的として提供され、抗OSMRβ特異的抗体がアトピー性皮膚炎を有する患者における免疫療法に効果的であることが示される。これらの見解に基づいて、本発明者らは本発明を完成させた。
従って、本発明は以下の通りである:
(1)受託番号FERM ABP−11380として寄託されているハイブリドーマ細胞系。
(2)(1)に係るハイブリドーマから得られる、オンコスタチンM特異的受容体ベータサブユニットに対するモノクローナル抗体。
(3)Fab、Fab’、F(ab’)及びscFvからなる群から選択される、(2)に係る抗体の活性断片。
(4)(2)に係るモノクローナル抗体又は(3)に係る断片を含む、OSMとOSM受容体との間及びIL−31とIL−31受容体との間のシグナル経路に対する阻害剤。
(5)(2)に係るモノクローナル抗体又は(3)に係る断片を含む、アトピー性皮膚炎を治療するための医薬。
(6)アトピー性皮膚炎を治療するための医薬を製造するための(2)に係るモノクローナル抗体又は(3)に係る断片の使用。
(7)薬学的に許容可能な担体、賦形剤又は希釈剤と共に、治療有効量の(2)に係るモノクローナル抗体又は(3)に係る断片を含む、アトピー性皮膚炎を治療する方法。
(8)(2)に係るモノクローナル抗体と比較して、OSMRβ並びにOSMRβ及びgp130からなるOSM受容体に対してより強力な結合活性を有する分子を単離及び同定する方法であって、
1)前記分子を調製し、(2)に係るモノクローナル抗体の存在下で、(a)OSMRβを発現し、gp130を発現しない細胞及び(b)OSM受容体を発現する細胞と共にそれをインキュベートするステップと、
2)(2)に係るモノクローナル抗体と前記細胞の両方との結合を測定することによって、前記分子が前記細胞の両方と競合的に結合できるかどうかを間接的に調べるステップと
を含む、方法。
(9)(2)に係るモノクローナル抗体と比較して、OSM及び/又はIL−31シグナル経路に対してより強力な阻害活性を有する分子を単離及び同定する方法であって、
1)前記分子を調製し、OSM受容体及びIL−31受容体を発現する細胞と共にそれをインキュベートするステップと、
2)(2)に係るモノクローナル抗体と比較して、前記分子が、OSMからOSM受容体まで及び/又はIL−31からIL−31受容体までのシグナル伝達によって誘導されるリン酸化活性をより顕著に抑制できるかどうかを調べるステップと
を含む、方法。
マウスにおけるIL−31による引っ掻き行動の誘導を示す図である。C57BL/6Jマウス(n=4/群)におけるIL−31によって誘導される引っ掻き行動を示す。背中皮内の吻側部分において、マウスにPBS(白色のバー)、IL−31(25〜1000ng;黒色のバー)又はOSM(400ng;灰色のバー)を注射した。引っ掻き行動は2時間計測した。データは平均+SEMを表す。PBSを注射したマウスに対してP<0.05。 マウスにおけるIL−31による引っ掻き行動の誘導を示す図である。OSMRβ+/+及びOSMRβ−/−マウス(n=4/群)におけるIL−31によって誘導される引っ掻き行動を示す。背中皮内の吻側部分において、OSMRβ+/+(白色のバー)及びOSMRβ−/−(黒色のバー)のマウスにPBS又はIL−31(400ng)を注射した。引っ掻き行動は2時間計測した。データは平均+SEMを表す。PBSを注射したOSMRβ+/+マウスに対してP<0.05。#IL−31を注射したOSMRβ+/+マウスに対してP<0.05、スチューデントのt検定。
抗OSMRβ抗体(7D2)の生成を示す図である。Ba/F3−mOSMRβトランスフェクタントを7D2ハイブリドーマ上清で染色したことを示す。アイソタイプ対照染色;灰色の影付き、7D2染色;太字の線。 抗OSMRβ抗体(7D2)の生成を示す図である。7D2モノクローナル抗体のアイソタイピング試験を示す。7D2モノクローナル抗体のアイソタイプはラットIgG1カッパとして判定した。 抗OSMRβ抗体(7D2)の生成を示す図である。7D2モノクローナル抗体の純度を示す。7D2モノクローナル抗体の精製は、SDS−PAGE、続いてCBB染色を用いて評価した。1μgの精製した7D2モノクローナル抗体を負荷した。 抗OSMRβ抗体(7D2)の生成を示す図である。Ba/F3−mOSMRβ及びBa/F3−mIL31Raトランスフェクタントを抗OSMRβ(7D2)又は抗IL−31Ra抗体(抗体濃度:5μg/ml)で染色したことを示す。7D2モノクローナル抗体は、BaF3−mOSMRβに対して特異的に染色したが、BaF3−mIL31Raに対して特異的に染色しなかったことに注意されたい。
7D2モノクローナル抗体の特徴を示す図である。LO細胞がOSMRβ及びgp130を発現することを示す。細胞は抗OSMR抗体で染色した。抗体30−1はMBLから購入した。7D2及び30−1モノクローナル抗体の両方はLO細胞を染色したが、7D2モノクローナル抗体が、30−1に対してよりBa/F3−mOSMRβに対して良好な染色能力を有した(抗体濃度:5μg/ml)。 7D2モノクローナル抗体の特徴を示す図である。抗OSMR抗体の親和性評価を示す。Ba/F3−mOSMRβ又はLO細胞は、いくつかの濃度の抗体7D2及び30−1で染色した。フローサイトメトリー分析の後、染色細胞のパーセンテージ(陽性細胞の%)を抗体濃度と共にプロットした。X軸:抗体濃度(μg/ml)、Y軸:抗体濃度における染色細胞のパーセンテージ。
細胞外シグナル調節キナーゼ(Erk)についてのウェスタンブロット分析の結果を示す図である。上側及び下側の矢印はそれぞれリン酸化Erk1及びErk2を示す。リン酸化Erk1及びErk2は、リン酸化Erk1及びErk2に対する特異的抗体(すなわち、抗ホスホ−p44/42MAPキナーゼ(Thr202/Tyr204)抗体)を使用することによって検出した。OSM又はIL−31の刺激がErkのリン酸化を誘導できることを示す。 細胞外シグナル調節キナーゼ(Erk)についてのウェスタンブロット分析の結果を示す図である。上側及び下側の矢印はそれぞれリン酸化Erk1及びErk2を示す。リン酸化Erk1及びErk2は、リン酸化Erk1及びErk2に対する特異的抗体(すなわち、抗ホスホ−p44/42MAPキナーゼ(Thr202/Tyr204)抗体)を使用することによって検出した。7D2モノクローナル抗体がOSM又はIL−31の刺激によって引き起こされるErkリン酸化を抑制できることを示し、7D2モノクローナル抗体がOSM/OSM受容体及びIL−31/IL−31受容体のシグナル経路を阻害できることを示唆する。
NC/Ngaマウスの引っ掻き行動に対する抗OSMRβ抗体の効果を示す図である。NC/Ngaマウスに、抗OSMRβ7D2モノクローナル抗体(点線:n=7)又はそのアイソタイプ対照抗体(実線:n=6)を組み込んだヒドロゲルを2回の時点(0日及び14日)にて移植した。引っ掻き行動を0、14、24及び31日に2時間計測した。データは平均±SEMを表す。ANOVA、続いてポストホックボンフェローニ検定を行った。
NC/Ngaマウスにおける皮膚病変の巨視的観察での抗OSMRβ抗体の効果を示す図である。NC/Ngaマウスに、抗OSMRβ7D2モノクローナル抗体(D〜F)又はそのアイソタイプ対照抗体(A〜C)を組み込んだヒドロゲルを2回の時点(0日及び14日)にて移植した。0日(A及びD)、14日(B及びE)及び31日(C及びF)の代表的な写真を示した。
NC/Ngaマウスの皮膚炎に対する抗OSMRβ抗体の効果を示す図である。NC/Ngaマウスに、抗OSMRβ7D2モノクローナル抗体(点線;n=8)又はそのアイソタイプ対照(実線:n=10)を組み込んだヒドロゲルを2回の時点(0日及び14日)にて移植した。皮膚重症度スコア(A)及び体重(B)を0、14、24及び31日に測定した。皮膚重症度スコアは実験期間の0日からのスコアの変化として示した。データは平均+SEMを表す。P<0.05、ANOVA、続いてポストホックボンフェローニ検定を行った。
NC/Ngaマウスにおける皮膚病変の病理組織学的特徴に対する抗OSMRβ抗体の効果を示す図である。NC/Ngaマウスに、抗OSMRβ7D2モノクローナル抗体(B、D及びF)又はそのアイソタイプ対照抗体(A、C及びE)を組み込んだヒドロゲルを2回の時点(0日及び14日)にて移植した。背中(A及びB)、耳(C及びD)及び顔面(E及びF)におけるヘマトキシリン及びエオシン染色した切片の代表的な顕微鏡写真を示した。スケールバー=200μm。
NC/Ngaマウスの血清IgE及びIL−13濃度に対する抗OSMRβ抗体の効果を示す図である。NC/Ngaマウスに、抗OSMRβ7D2モノクローナル抗体(点線:n=4)又はそのアイソタイプ対照抗体(実線:n=4)を組み込んだヒドロゲルを2回の時点(0日及び14日)にて移植した。血清IgE(図8(A))及びIL−13(図8(B))の濃度を0日及び31日に測定した。p<0.05、ANOVA、続いてポストホックボンフェローニ検定を行った。
NC/Ngaマウスの皮膚炎に対する抗OSMR抗体の効果を示す図である。NC/Ngaマウスに、抗OSMRβ抗体;7D2(点線)又は別の抗OSMR抗体;30−1(実線)を組み込んだヒドロゲルを2回の時点(0日及び14日)にて移植した。皮膚重症度スコアは実験期間の0日からのスコアの変化として示した。全ての実験手順は図6に示したものと同様である。
本発明は以下の例において例示され得るが、それらに限定されるべきではない。
材料及び方法
1.抗体
以下に記載した抗体を実験に使用した。PEがコンジュゲートした抗ラットIgk軽鎖(BD Pharmingen)、抗マウスOSMR(30−1、MBL)、ヤギ抗mIL−31Ra抗体(R&D Systems)、精製したラットIgG2akアイソタイプ対照(R35−95、BD Pharmingen)及びラットIgG1アイソタイプ対照(クローン43414、R&D Systems)。アイソタイプ対照抗体は種々のマウス組織に対して低いバックグラウンド結合を示した。抗ホスホ−p44/42MAPキナーゼ(Thr202/Tyr204)抗体はCell Signaling(カタログ番号9101)から購入した。
2.マウス
本研究において、8週齢のC57BL/6Jの雄のマウス(Clea Japan、東京、日本)を使用した。OSMRβ欠損(OSMRβ−/−)マウスを以前に記載されているように作製した(Tanakaら、2003)。8週齢のOSMRβ+/+及びOSMRβ−/−の雄のマウスを使用した。中等度から重度のアトピー性皮膚炎を有するNC/NgaマウスはSLC(浜松、静岡、日本)から購入し、実験のエンドポイントまで従来の条件に維持した。12週齢のNC/Ngaの雄のマウスを本研究に使用した。全てのマウスを食物及び水を自由に摂取できる状態で12時間の明/暗周期下に維持した。全ての時点において、和歌山医科大学の動物実験のためのガイドライン、動物の餌の供給及び保管についての日本政府の通知(No.6)並びに1978年に改訂された実験動物のケア及び使用のための国立衛生研究所の指針(NIH公報番号80〜23)に従って動物研究管理委員会(Animal Research Control Committee)の管理下で実験を実施した。全ての試みは使用する動物の数及びそれらの苦痛を最小化するように行った。
3.マウスIL−31Ra(mIL−31Ra)を発現するBa/F3トランスフェクタントの生成
mIL−31Ra遺伝子(配列番号3)をマウスの後根神経節からクローニングし、レトロウイルスベクター、pMXs−puro内でサブクローニングした。mIL−31Raを有するレトロウイルスを産生し、Ba/F3細胞をウイルスに感染させた。感染細胞をピューロマイシンを用いて選択した。mIL−31Ra(配列番号4)の表面発現を、FACS Calibur(BD)を用いてヤギ抗mIL−31Ra抗体染色(R&D Systems)により確認した。
(例1) 抗マウスオンコスタチンM受容体β(mOSMRβ)モノクローナル抗体の生成
OSMRβ(配列番号5)の可溶性型を有する発現ベクターを、FLAGタグ及びポリヒスチジン残基と連結したCD8シグナル配列をコードする配列を含有する発現ベクター内でクローニングした。組換え可溶性OSMRβ(配列番号6)をCOS7細胞内で産生し、Ni−NTA及び抗FLAG M2親和性カラムを用いて精製した。Wistarラットを精製した可溶性mOSMRβで免疫化した。リンパ球をリンパ節から回収し、Ogorochi,Tら、1992に記載されているようにマウス骨髄腫P3X細胞と融合した。これらの細胞を、ハイブリドーマ(融合細胞)を選択するためにHAT培地中で培養した。ハイブリドーマ上清を、mOSMRβを発現するBa/F3トランスフェクタントを用いて抗mOSMRβ抗体の産生についてスクリーニングした(Tanakaら、1999)。抗mOSMRβ抗体を産生するハイブリドーマ細胞を、FACS Aria(Becton)を用いた単一細胞分類によって更にクローニングした。全部で166個のハイブリドーマクローンをスクリーニングし、7D2と称したハイブリドーマクローンを、更なる分析のために抗mOSMRβ抗体産生体として選択した(図2A)。
このハイブリドーマ7D2を、特許生物寄託センター(IPOD)、産業技術総合研究所(AIST)、日本、305−8566、茨城県つくば市、東1−1−1、つくば中央第6に2011年4月22日に受託番号FERM ABP−11380として寄託した。
(例2) 抗OSMRβ抗体(7D2モノクローナル抗体)又はその活性断片の精製及び調製
ハイブリドーマ培養上清を回収し、7D2モノクローナル抗体のアイソタイプを、ラットモノクローナル抗体アイソタイピング試験キット(Serotec)を用いて評価した。7D2モノクローナル抗体のアイソタイプをラットIgG1として確認した(図2B)。抗体を精製するために、プロテインLカラム(Pierce)を用いてAKTAシステム(GE healthcare)を適用した。7D2ハイブリドーマ由来の培養上清をプロテインLカラムに通し、結合した抗体を製造業者のプロトコールに記載されているようにカラムから溶出した。7D2モノクローナル抗体溶液の緩衝液をリン酸緩衝生理食塩水(PBS)に交換した。7D2モノクローナル抗体の純度を、CBB染色で観察したSDS−PAGEによって評価した(図2C)。精製した7D2モノクローナル抗体を、mOSMRβ(BaF3−mOSMRβ)を発現するBaF3トランスフェクタントを用いて評価した。精製した7D2モノクローナル抗体はBaF3−mOSMRβを染色できた。mOSMRβに対する7D2モノクローナル抗体の特異的結合を、BaF3−mOSMRβ細胞及びBaF3−mIL31Ra細胞の染色によって更に確認した。7D2モノクローナル抗体はBaF3−mOSMRβ細胞のみを染色したが、BaF3−mIL−31Ra細胞を染色しなかった(図2D)。
更なる実施形態において、単離したモノクローナル抗体を、Fab、Fab’、F(ab’)及びscFvのようなその活性断片を得るために、プロテアーゼ(すなわち、パパイン、ペプシンなど)の処理のような従来の方法及びリンカーコンジュゲーションに更に供する。
(例3) 抗mOSMRβ抗体(7D2モノクローナル抗体)の特徴付け
mOSMRβを発現するBa/F3トランスフェクタントを、いくつかの濃度にて、精製した7D2モノクローナル抗体又は市販の抗mOSMR抗体(クローン:30−1、MBL)とインキュベートした。細胞をPBSで洗浄した後、細胞をPEがコンジュゲートした抗ラットIgGとインキュベートした。PBSで洗浄した後、細胞をFACS Calibur(Becton)を用いて分析した。mOSMRβ及びgp130の両方を内因的に発現するLO細胞(Haraら、1999)を上記の7D2又は30−1モノクローナル抗体で染色し、FACS Caliburを用いて分析した。mOSMRβに対する7D2モノクローナル抗体の特異性を評価するために、7D2モノクローナル抗体を、mIL−31Raを発現するBaF3トランスフェクタントを用いて試験した。
結果として、7D2モノクローナル抗体は市販の抗OSMR抗体30−1と比較してBaF3−mOSMRβ細胞に対して良好な染色を示し、7D2モノクローナル抗体が30−1よりOSMRβに対して高い親和性を有することが示された。機能的OSM受容体はOSMRβ及びgp130からなる。LO細胞はOSMに応答して増殖し、その細胞表面上でOSMRβ及びgp130の両方を発現する(Haraら、1999)。LO細胞染色により、30−1がmOSMRβモノマーに対してよりOSMRβ及びgp130複合体に対して高い親和性を有することが示唆された(図3A及び3B)。対照的に、7D2モノクローナル抗体は、30−1よりOSMRβ/gp130複合体に対して低い親和性を有した。まとめると、7D2モノクローナル抗体はOSMRβに対して特異的に結合するが、gp130又はIL−31Raに対して特異的に結合しない。
(例4) 抗mOSMRβ抗体(7D2モノクローナル抗体)の生体外での特徴付け
IL−31Raを外因的に発現するLOトランスフェクタントをBa/F3トランスフェクタントと同じ方法で構築した。従って、LOトランスフェクタントは、OSM受容体(すなわち、mOSMRβ及びgp130の組合せ)及びIL−31受容体(すなわち、mOSMRβ及びIL−31Raの組合せ)を発現する。50ng/mlのOSM又は50ng/mlのIL−31とのインキュベーションの5分後、LOトランスフェクタントが図3Cに示すようにErkのリン酸化を示すことを確認した。
リン酸化反応に対する7D2モノクローナル抗体の効果を評価するために、LOトランスフェクタントを7D2モノクローナル抗体とプレインキュベートしてから1日後にLOトランスフェクタントにおけるErkのリン酸化をOSM又はIL−31によって誘導した。結果として、約50%のErkリン酸化がプレインキュベーションによって減少した(図3D)。他方で、アイソタイプ対照抗体のプレインキュベーションはErkリン酸化を減少させなかった。これらの結果により、7D2モノクローナル抗体は、OSM/OSM受容体及びIL−31/IL−31受容体の両方のシグナル経路の阻害剤として有用であることが示される。
(例5) マウスにおけるサイトカインの皮内注射
マウスを個々のケージに3日間収容した。背中皮内の吻側部分において、マウスにPBS(40μl)、IL−31(25〜1000ng/40μl、Peprotech、Rocky Hill、NJ)又はOSM(400ng/40μl、R&D Systems、Minneapolis、MN)を注射した。
引っ掻き行動の測定
後足のつま先からの引っ掻き行動を検出し、MicroAct(Neuroscience、東京、日本)を使用して評価した。MicroAct装置の使用を他に記載されているように確認した(Inagakiら、2002&2003;Takanoら、2003)。50mg/kg体重の用量のペントバルビタールナトリウムの腹腔内注射によりマウスを強く麻酔した。引っ掻き行動を記録する前に、無菌条件下で、小さなテフロンコーティングした磁石(1mm直径、3mm長さ)をマウスの両方の後足の背側内に皮下移植した。麻酔から回復した後、動物を落ち着かせるために、磁石を有するマウスを1時間、観察室(11cm直径、18cm高さ)に入れた。記録時間の長さは2時間であった。MicroAct分析プログラムを、以前に記載されているように長続きする(>1.5s)引っ掻き事象の数に抵抗するための後の設定と共に使用した(Takanoら、2003):閾値(V)0.1、事象間隔(s)0.2、最大周波数(Hz)20.0、最小周波数(Hz)2.0、最小持続時間(s)1.5。
(例6) NC/Ngaマウスにおける抗体を組み込んだヒドロゲルの移植
抗体の制御放出を可能にする架橋したゼラチンヒドロゲル(MedGel;MedGel、京都、日本)を切断し、アイソタイプ対照抗体又は抗OSMRβ抗体(7D2モノクローナル抗体)を含有する溶液中に4℃にて一晩浸した。移植を2週間の間隔で2回実施した。第1の移植のために、20μg(20μl)の抗体を2mgのMedGel中に浸し、第2の移植のために、100μg(100μl)の抗体を10mgのMedGel中に浸した。アイソタイプ対照抗体を浸したMedGel及び抗OSMRβ7D2モノクローナル抗体を浸したMedGelを次いで、首筋の後方内に皮下移植した。
臨床的評価
いくつかの改変をして、Grimstadら(2008)に記載されている基準に従って、皮膚病変の重症度を試験し、スコア付けした。病変の重症度を、身体の6つの部分(右顔面、左顔面、右耳、左耳、頭皮及び背中)について0〜3のスケール(0=正常な皮膚、1=うろこ状及び乾燥、2=結節性病変、3=出血性病変)で等級に分けた。各マウスの全スコア(最小0、最大18)をそのマウスについてのスコアとして得た。実験期間の0日からのスコアの変化を結果に示した。
血清IgE及びIL−13レベルの測定
実験の前及びエンドポイントにおいて血清IgE及びIL−13を測定するために、マウスを尾静脈から出血させ、血清を分離させた。製造業者の指示書に従って、IgE酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)キット(Morinaga、東京、日本)及びIL−13 ELISAキット(R&D Systems)をそれぞれ使用して血清IgE及びIL−13を測定した。
組織学的分析
実験のエンドポイントにおいて、ジエチルエーテルによりマウスを強く麻酔し、0.85%NaCl、続いて氷冷した修飾ザンボニ固定液(0.1M PBS中の2%PFA及び0.2%ピクリン酸、pH7.4)で経心的に灌流した。背中、顔面及び耳の皮膚を迅速に除去し、4℃にて3時間、同じ固定液中に加え、0.1M PBS中の20%スクロース中で凍結防止した。全ての試料をO.C.T.培地(Sakura Finetek、Torrance、CA)に包埋し、乾燥氷上の冷n−ヘキサン中に急速に凍結し、次いで−80℃にて保存した。凍結した切片をクリオスタット上で切断し(6μm厚)、ヘマトキシリン及びエオシンで染色した。
統計的分析
結果を平均±SEMとして示す。群間の統計的に有意な差を、スチューデントのt検定又は分散分析(ANOVA)、続いてポストホックボンフェローニ検定によって分析した。統計的有意差についての基準はP<0.05であった。
IL−31による引っ掻き行動の誘導
IL−31は痒みを誘導することによってアトピー性皮膚炎の進行に関与すると示唆されている。IL−31Raは、OSMRβと対合して、IL−31シグナリングを伝達するための機能的ヘテロダイマーを形成する(Dreuwら、2004)。更に、IL−31Ra及びOSMRβは後根神経節におけるニューロンで共発現することが実証されており(Bandoら、2006)、OSM及び/又はIL−31が、アトピー性皮膚炎進行の間、ニューロンにおいて痒みを誘導する役割を果たし得ることを示唆している。マウスにおける引っ掻き行動に対するIL−31の直接的な効果を試験するために、本発明者らは、背中の皮下の吻側部分にIL−31を注射した。図1Aに示されるように、IL−31による引っ掻き事象の数は100ngの用量にて増加し始め、400ngの用量にてピークに達し、1000ngの用量で維持した。IL−31と対照的に、OSMは引っ掻き事象の数の増加を誘導しなかった(図1A)。IL−31により誘導される引っ掻き行動に対するOSMRβ欠損の効果を調べるために、更に本発明者らはIL−31をOSMRβ−/−マウスに注射した。OSMRβ+/+マウスにおいてIL−31により増加した数の引っ掻き行動は、OSMRβ−/−マウスにおいて完全になくなり(図1B)、IL−31により誘導される引っ掻き行動がOSMRβを介して痒みを媒介することが示される。
NC/Ngaマウスの引っ掻き行動に対する抗OSMRβ抗体(7D2モノクローナル抗体)の効果
図1A及び1Bのデータに基づいて、本発明者らは、抗OSMRβ抗体によるOSMRを介するシグナリングの遮断がNC/Ngaマウスの掻痒を改善できると仮定している。最初に、本発明者らは、NC/Ngaマウスの引っ掻き行動に対する抗OSMRβ抗体(7D2モノクローナル抗体)の効果を試験した。抗OSMRβ7D2モノクローナル抗体又はアイソタイプ対照抗体を有するMedGelを、NC/Ngaマウスの首筋の後方内に皮下移植した。図4に示されるように、抗OSMRβ7D2モノクローナル抗体を移植したNC/Ngaマウス(OSMRβ−NC/Ngaマウス)と、アイソタイプ対照抗体を移植したNC/Ngaマウス(アイソタイプ−NC/Ngaマウス)との間で実験期間の24日までに引っ掻き行動の数の差は存在しなかった。しかしながら、実験期間の24日から31日まで、引っ掻き行動の数はアイソタイプ−NC/Ngaマウスにおいて増加する傾向があったが、OSMRβ−NC/Ngaマウスにおいてはなかった(図4)。これにより、抗OSMRβ7D2モノクローナル抗体治療は、いくつかの態様においてアトピー性皮膚炎進行の間、痒みを遮断する役割を果たし得ることが示唆される。
NC/Ngaマウスの皮膚炎進行に対する抗OSMRβ抗体(7D2モノクローナル抗体)の効果
最後に、本発明者らは、NC/Ngaマウスにおける皮膚炎進行に対する抗mOSMRβ特異的抗体(7D2モノクローナル抗体)の効果を評価した。皮膚炎スコアを臨床的に評価し、皮膚損傷の重症度を組織学的に評価した。アイソタイプ−NC/Ngaマウスの皮膚病変は実験期間の間中ずっと、進行した(図5、A〜C)のに対して、OSMRβ−NC/Ngaマウスの皮膚病変は改善した(図5、D〜F)。皮膚状態を人口皮膚重症度スコアによって評価し、その結果を図6(A)及び(B)に示す。アイソタイプ−NC/Ngaマウスにおける皮膚重症度スコアは実験期間の間中ずっと、徐々に増加した。対照的に、OSMRβ−NC/Ngaマウスにおける皮膚重症度スコアは、第1の移植後、14日の間、わずかに減少し、第2の移植後、劇的に減少した(図6(A))。更に、OSMRβ−NC/Ngaマウスの体重はアイソタイプ−NC/Ngaマウスの体重と比べて増加した(図6(B))。
組織学的に、中等度の表皮肥厚及び炎症細胞の浸潤をアイソタイプ-NC/Ngaマウスの背中及び耳において観察した。更に、重症の潰瘍及び炎症性細胞の浸潤をアイソタイプ-NC/Ngaマウスの顔面において観測した。他方で、これらの病変はOSMRβ−NC/Ngaマウスにおいて明らかに改善した(図7)。まとめると、これらの結果により、抗OSMRβ特異的抗体(7D2モノクローナル抗体)がNC/Ngaマウスにおいてアトピー性皮膚炎進行を防ぐことできることが明確に示される。
NC/Ngaマウスにおける血清IgE及びIL−13濃度に対する抗OSMRβ抗体(7D2モノクローナル抗体)の効果
NC/Ngaマウスにおいて、皮膚病変は、通常、アトピー性皮膚炎の患者において観察される(Cooperら、1994)、上昇した血清IgEレベル及びTh2優先的免疫反応(Inoueら、2007)に通常、関連している。抗体治療の前に、OSMRβ−NC/Ngaマウスとアイソタイプ−NC/Ngaマウスとの間に血清IgEレベルの有意な差は存在しなかった(図8(A)及び(B))。治療後、アイソタイプ−NC/NgaマウスにおけるIgEのレベルと対照的に、血清IgEの増加はOSMRβ−NC/Ngaマウスにおいてなくなった(図8(A))。更に、血清IL−13レベルは、治療後、OSMRβ−NC/Ngaマウスにおいて劇的に減少したのに対して、このサイトカインレベルはアイソタイプ−NC/Ngaマウスにおいて増加した(図8(B))。これらの結果により、アトピー性皮膚炎進行の間の炎症性反応もまた、抗OSMRβ7D2モノクローナル抗体での治療により防がれたことが示される。
NC/Ngaマウスの皮膚炎進行における抗OSMRβ抗体7D2と抗OSMR複合体抗体30−1の比較
本発明者らは、NC/Ngaマウスにおける皮膚炎進行に対する7D2及び30−1の効果を評価した。皮膚損傷の重症度を組織学的に評価した。30−1抗体を移植したマウスにおける皮膚重症度スコアは実験期間の間中ずっと、徐々に増加した。対照的に、7D2を移植したマウスにおける皮膚重症度スコアは劇的に減少した(図9)。上記のように、7D2モノクローナル抗体はOSMRβに特異的に結合するが、gp130又はIL−31Raには特異的に結合しない。対照的に、30−1モノクローナル抗体はOSMRβモノマーに対する親和性よりOSMRβ/gp130複合体に対して高い親和性を有する。実際に、30−1抗体はOSMRβモノマーにかろうじて結合した(図3)。これらのデータにより、30−1のようなOSMRβ/gp130複合体に対する抗体はアトピー性皮膚炎進行を遮断せず、7D2のようなOSMRβ特異的抗体のみが皮膚炎進行下で皮膚炎症を防ぐことができることが示唆される。
まとめると、本発明者らの見解により、抗OSMRβ特異的抗体がアトピー性皮膚炎を治療するための良好な候補であることが示される。抗IL−31抗体のみが同じマウスモデルにおいて引っ掻き行動を減少させ、皮膚炎進行は抗IL−31抗体治療によって改善されなかったことが実証されている。これにより、IL−31のみの遮断は皮膚炎進行を防ぐのに十分ではないことが示唆される。IL−31及びOSMの両方は受容体シグナリング成分としてOSMRβを共有する。従って、IL−31及びOSMの両方の役割は抗OSMRβ抗体を用いてOSMRβを標的化することによって調節される。
別の実施形態において、本発明は、7D2モノクローナル抗体と比較して、より強力な結合又は阻害活性を有する代替の分子を単離及び同定する方法であって、
(1)候補分子を調製し、7D2モノクローナル抗体の存在下で、OSMRβのみ、OSM受容体、IL−31受容体及び/又はそれらの組合せを発現する細胞と共にそれをインキュベートするステップであって、
前記分子は、これらに限定されるべきではないが、小さな化学化合物;約5〜20a.a.からなる抗体及び小さなペプチドを含むタンパク質;並びにアプタマーを含む核酸を含むことができ、
OSMRβのみを発現する細胞はOSMRβを発現するBaF3トランスフェクタントであってもよく、OSM受容体を発現する細胞はLO細胞であってもよく、OSM受容体及びIL−31受容体を発現する細胞はIL−31Raを発現するLOトランスフェクタントであってもよい、ステップと、
(2)7D2モノクローナル抗体と細胞との結合を測定することによって、前記候補分子が細胞と競合的に結合できるかどうかを間接的に調べるステップと
を含む、方法を提供する。
別の実施形態において、本発明は、7D2モノクローナル抗体と比較して、より強力な阻害活性を有する代替の分子を単離及び同定する方法であって、
(1)候補分子を調製し、OSM受容体、IL−31受容体又はその両方を発現する細胞と共にそれをインキュベートするステップであって、
前記分子は、これらに限定されるべきではないが、小さな化学化合物;約5〜20a.a.からなる抗体及びペプチドを含むタンパク質;並びにアプタマーを含む核酸を含むことができ、
OSM受容体を発現する細胞はLO細胞であってもよく、OSM受容体及びIL−31受容体を発現する細胞はIL−31Raを発現するLOトランスフェクタントであってもよい、ステップと、
(2)前記候補分子が、7D2モノクローナル抗体と比較して、OSMからOSM受容体まで及び/又はIL−31からIL−31受容体までのシグナル伝達によって誘導されるリン酸化活性をより顕著に抑制できるかどうかを調べるステップと
を含む、方法を提供する。
従って、OSMRβ特異的7D2モノクローナル抗体はマウスモデルにおける皮膚炎進行を明確に防ぎ、抗OSMRβ抗体が、臨床的な皮膚症状の発症の間のアトピー性皮膚炎を治療するための新規の潜在的な治療アプローチであることが示唆される。
相互参照
以下の引用文献の全内容はこの明細書の開示に含まれる。
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Claims (8)

  1. 受託番号FERM P−11380として寄託されているハイブリドーマ細胞系。
  2. 請求項1に記載のハイブリドーマから得られる、オンコスタチンM特異的受容体ベータサブユニットに対するモノクローナル抗体。
  3. Fab、Fab’、F(ab’)2及びscFvからなる群から選択される、請求項2に記載の抗体の、オンコスタチンM受容体ベータサブユニットに結合する断片。
  4. 請求項2に記載のモノクローナル抗体又は請求項3に記載の断片を含む、OSMとOSM受容体との間及びIL−31とIL−31受容体との間のシグナル経路に対する阻害剤。
  5. 請求項2に記載のモノクローナル抗体又は請求項3に記載の断片を含む、アトピー性皮膚炎を治療するための医薬。
  6. アトピー性皮膚炎を治療するための医薬を製造するための請求項2に記載のモノクローナル抗体又は請求項3に記載の断片の使用。
  7. 請求項2に記載のモノクローナル抗体と比較して、OSMRβ並びにOSMRβ及びgp130からなるOSM受容体に対してより強力な結合活性を有する分子を単離及び同定する方法であって、
    (1)前記分子を調製し、請求項2に記載のモノクローナル抗体の存在下で、(a)OSMRβを発現し、gp130を発現しない細胞及び(b)OSM受容体を発現する細胞と共にそれをインキュベートするステップと、
    (2)請求項2に記載のモノクローナル抗体と前記細胞の両方との結合を測定することによって、前記分子が前記細胞の両方と競合的に結合できるかどうかを間接的に調べるステップと
    を含む、上記方法。
  8. 請求項2に記載のモノクローナル抗体と比較して、OSM及び/又はIL−31シグナル経路に対してより強力な阻害活性を有する分子を単離及び同定する方法であって、
    (1)候補分子を調製し、OSM受容体及びIL−31受容体を発現する細胞と共にそれをインキュベートするステップと、
    (2)請求項2に記載のモノクローナル抗体と比較して、前記候補分子が、OSMからOSM受容体まで及び/又はIL−31からIL−31受容体までのシグナル伝達によって誘導されるリン酸化活性をより顕著に抑制できるかどうかを調べるステップと
    を含む、上記方法。
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