以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。参照する図面は、本発明が採用し得る技術的特徴を説明するために用いられるものである。図面に記載されている装置の構成は、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
図1〜図3に示すように、ヘッドマウントディスプレイ(Head Mounted Display、以下、「HMD」という。)1は、使用者の頭部に装着可能な光学透過型のHMDである。使用者の眼前の景色の光は、ハーフミラー35を透過することによって使用者の眼に直接導かれる。HMD1の投影形式は、虚像投影型である。ハーフミラー35は、液晶パネル(図示略)に表示された画像の光を、使用者の片側の眼に向けて反射させる。HMD1は、使用者に対して、眼前の景色に画像を重ねて認識させることができる。HMD1は、画像表示部3、アーム部4、装着具5、連結機構8,9を備える。画像表示部3、アーム部4および連結機構8,9は、装着具5に取り付け・取り外し可能な画像表示ユニット2を構成する。以下、図の説明の理解を助けるため、HMD1の上側、下側、左側、右側、前側、後側を定義する。HMD1の上側、下側、左側、右側は、例えば、図1の上側、下側、右側、左側に夫々対応する。HMD1の前側、後側は、例えば、図2の下側、上側に夫々対応する。HMD1の上側、下側、左側、右側、前側、後側は、夫々、装着具5が使用者に着用された場合における使用者基準の方向に対応する。
装着具5は、樹脂や金属(例えば、ステンレス)などの可撓性を有する材質で構成される。装着具5は、略環状に形成され、後側が開環する細長い板状部材である。本実施形態の装着具5の形状は、左右対称、且つ上下対称な形状である。以下では、便宜上、装着具5の構成を5つの部分に分けて説明する。装着具5は、中前部分53、右前部分54、右後部分55、左前部分56および左後部分57を有する。
以下の説明において、装着具5を構成する各部位の位置は、平面視で装着具5の内面72の位置を基準にする。装着具5の内面72は、装着具5の表面のうち、装着具5によって取り囲まれる領域10内を向く面である。なお、後述するが、右後部分55と左後部分57には、領域10内へ向けて突出する突出部66,67が形成されている。右後部分55と左後部分57における装着具5の内面72は、突出部66,67の突出元となる面であるとする。即ち、突出部66,67は、右後部分55と左後部分57において、装着具5の内面72から領域10内へ向けて突出する。また、中前部分53には、領域10内へ向けて突出するパッド75が設けられている。中前部分53における装着具5の内面72も同様に、パッド75の突出元となる面であるとする。即ち、パッド75は、中前部分53において、装着具5の内面72から領域10内へ向けて突出する。
図2、図4に示すように、装着具5の右前部分54は、位置12と位置16との間で延びる部分である。位置12は、位置16よりも前側且つ左側に位置する。右前部分54は、装着具5によって取り囲まれる領域10の外側、即ち前側且つ右側へ向けて凸状に湾曲する。右後部分55は、位置16と位置11との間で延びる部分である。位置11は、位置16よりも後側且つ左側に位置する。右後部分55は右前部分54に連続する。右後部分55は、領域10の外側、即ち後側且つ右側へ向けて凸状に湾曲する。
左前部分56は、位置14と位置17との間で延びる部分である。位置17は位置16の左方に位置する。位置14は位置12の左方の位置で、位置17よりも前側且つ右側に位置する。左前部分56は、領域10の外側、即ち前側且つ左側へ向けて凸状に湾曲する。左後部分57は、位置17と位置13との間で延びる部分である。位置13は位置11の左方の位置で、位置17よりも後側且つ右側に位置する。左後部分57は左前部分56に連続する。左後部分57は、領域10の外側、即ち後側且つ左側へ向けて凸状に湾曲する。
中前部分53は、位置14と位置12との間で左右方向に延びる部分である。中前部分53は、右前部分54と左前部分56との夫々に連続する。中前部分53は、領域10の外側、即ち前側へ向けて凸状に湾曲する。左右方向における装着具5の中央の位置21には、前後方向における装着具5の最も前側の端部である先端部61が配置される。位置11,13には、前後方向における装着具5の最も後側の端部62,63が夫々配置される。位置16には、左右方向における装着具5の最も右側の端部64が配置される。位置17には、左右方向における装着具5の最も左側の端部65が配置される。
装着具5は、装着時に使用者の頭部を挟んで保持する。右後部分55と左後部分57とが夫々使用者の側頭部を押圧し、且つHMD1の重みを支持するのに十分な押圧力を得られるように、装着具5の湾曲形状は部分ごとに異なる。位置12は、中前部分53の湾曲形状と、右前部分54の湾曲形状との境界となる位置である。位置14は、中前部分53の湾曲形状と、左前部分56の湾曲形状との境界となる位置である。また、位置16には、右前部分54の湾曲形状と右後部分55の湾曲形状との境界が位置する。位置17には、左前部分56の湾曲形状と左後部分57の湾曲形状との境界が位置する。
平面視で、装着具5の内面72に接する曲率円の径方向を、装着具5の厚み方向と定義する。詳細は後述するが、装着具5の各部分(中前部分53、右前部分54、右後部分55、左前部分56および左後部分57)には、異なる曲率が設定されている。装着具5の中前部分53、右前部分54および左前部分56における厚み方向の大きさは、略同じ大きさである。右後部分55および左後部分57における厚み方向の大きさは、中前部分53、右前部分54および左前部分56における厚み方向の大きさに対し、夫々、突出部66,67(後述)の厚み方向の大きさ分大きい。
図1〜図3に示すように、中前部分53、右前部分54および左前部分56における上下方向の大きさは、略同じである。右後部分55および左後部分57における上下方向の大きさは、夫々、前側から後側へ向けて徐々に大きくなり、端部62,63近傍で最も大きく、端部62,63へ向けて徐々に小さくなる。
右後部分55および左後部分57における装着具5の内面72には、夫々、領域10内へ突出する突出部66,67が形成されている。突出部66,67は、夫々、右後部分55および左後部分57の内面72において、厚み方向に領域10内へ向けて台状にせり出す形態で設けられている。突出部66,67の領域10内を向く先端面70,71は、夫々、右後部分55および左後部分57の湾曲形状に沿う曲面状を呈する。従って突出部66,67の上下方向の大きさも、夫々、前側から後側へ向けて徐々に大きくなり、端部62,63近傍で最も大きく、端部62,63へ向けて徐々に小さくなる。
突出部66,67の突出方向(即ち、厚み方向)に対する側面には、夫々、突出方向に対する周方向に沿って溝状に延びる保持溝68,69が形成されている。保持溝68,69は、夫々、突出部66,67の周囲を一周して設けられる。突出部66の上側の側面に開口する保持溝68の部分と、下側の側面に開口する保持溝68の部分は、夫々、右後部分55の湾曲形状に沿って延びる。同様に、突出部67の上側の側面に開口する保持溝69の部分と、下側の側面に開口する保持溝69の部分も、夫々、左後部分57の湾曲形状に沿って延びる。
画像表示部3と外部機器(図示略)とを電気的に接続するケーブル39(図2参照)は、画像表示部3から引き出される。ケーブル39は、アーム部4および装着具5を伝って配線される。保持溝68,69は、ケーブル39の装着具5において配線される部分を溝内に保持する。保持溝68,69の上下方向の大きさ(即ち、深さ)は、ケーブル39の外径よりも大きい。故に保持溝68,69に保持された状態のケーブル39は、保持溝68,69の開口部から溝外へ露出しない。画像表示部3から引き出されたケーブル39は、アーム部4を伝い、アーム部4に近い側(例えば左側)の保持溝69内に挿入される。ケーブル39は、保持溝69の前側の端部69Aから保持溝69内に挿入される。ケーブル39は、保持溝69の部分のうち、突出部67の上側の側面に開口する部分で、溝内を通して配線される。ケーブル39は、保持溝69に案内され、保持溝69の後側の端部69Bから装着具5の外部に引き出される。
装着具5は、装着時に使用者の頭部に当接するパッド75〜77を備える。パッド75〜77は、例えばシリコン樹脂等、弾性を有する樹脂で構成される。パッド75は、中前部分53における装着具5の内面72に設けられる。内面72においてパッド75が設けられた部分は、装着具5の左右方向中央の位置21を含む。パッド75は、中前部分53の湾曲形状に沿って左右方向に延び、厚み方向に沿って、内面72から離間する方向(例えば、図2における後方)に突出する。パッド75の上下方向の大きさは、中前部分53における装着具5の上下方向の大きさと略同じ、もしくはそれより小さい。HMD1の装着時、パッド75は、使用者の額または前頭部に当接し、頭部において装着具5を位置決めする。
パッド76は、装着具5の右後部分55における内面72に形成された突出部66の先端面70に設けられる。パッド77は、左後部分57における内面72に形成された突出部67の先端面71に設けられる。パッド76は、右後部分55の湾曲形状に沿って延び、領域10内へ向けて厚み方向に沿って突出する。右後部分55の湾曲する向きに沿う方向においてパッド76が延びる長さは、右後部分55の長さよりも短い。パッド76の上下方向の大きさは、右後部分55の上下方向の大きさと略同じ、もしくはそれより小さい。また、パッド76の上下方向の大きさは、中前部分53、右前部分54および左前部分56における上下方向の大きさよりも大きい。本実施形態では、パッド76は、先端面70において、右後部分55の湾曲形状に沿う方向の略中央から端部62にかけての部分に設けられている。パッド77は、左後部分57の湾曲形状に沿って延び、領域10内へ向けて厚み方向に沿って突出する。左後部分57の湾曲する向きに沿う方向においてパッド77が延びる長さは、左後部分57の長さよりも短い。パッド77の上下方向の大きさは、左後部分57の上下方向の大きさと略同じ、もしくはそれより小さい。また、パッド77の上下方向の大きさは、中前部分53、右前部分54および左前部分56における上下方向の大きさよりも大きい。本実施形態では、パッド77は、先端面71において、左後部分57の湾曲形状に沿う方向で略中央から端部63にかけての部分に設けられている。
前述したように、装着具5は可撓性を有する。HMD1の装着時、装着具5は、端部62と端部63とが領域10の外側へ向けて(例えば、左右方向に向けて)、使用者の手によって押し広げられて離間される。装着具5が使用者の頭部へ嵌められた場合、パッド75は、使用者の額または前頭部に当接することで、頭部において装着具5を前後方向に位置決めする。端部62,63の押し広げられた状態が解除されると、装着具5の右後部分55と左後部分57は、領域10の内側へ向けて付勢される。パッド76,77は、夫々、使用者の右側後部側頭部と左側後部側頭部に当接する。右後部分55における装着具5の内面72は、突出部66およびパッド76を介し、使用者の右側後部側頭部を押圧する。同様に、左後部分57における装着具5の内面72は、突出部67およびパッド77を介し、使用者の左側後部側頭部を押圧する。装着具5の右後部分55と左後部分57とは、夫々使用者の後部側頭部を押圧し、且つHMD1の重みを支持するのに十分な押圧力を得て、使用者の頭部を挟んで保持する。後述するが、右後部分55と左後部分57は、夫々、右前部分54と左前部分56の湾曲形状における曲率が、他の部分よりも大きいことによって、HMD1の重みを支持するのに十分な押圧力を得ることができる。前述したように、右後部分55および左後部分57において上下方向に大きく形成された内面72は、使用者の後部側頭部に当接する面積が、中前部分53における内面72と比べて大きく確保されている。故に装着具5が使用者の頭部に装着された場合に、パッド76,77は、頭部との当接面積が増えることによって、頭部との間でより大きな摩擦力を得る。摩擦面積が確保されたことによって、装着具5は、頭部における位置ずれの発生を抑制できる。また、パッド76,77は、使用者の側頭部に当接する面積がパッド75に比べて大きい。故に、右後部分55と左後部分57は、夫々がパッド76,77を介して側頭部を押圧する押圧力を分散することができる。即ちHMD1は、使用者が後部側頭部に受ける単位面積あたりの圧力を低減することができる。従って使用者は、側頭部に圧迫感を受けにくい。
装着具5の前後方向前側の先端部61と、左右方向両側の端部64,65との間の部分には、夫々、取付部58,59が設けられる。取付部58が設けられた位置15Aは、位置21よりも右側で、且つ位置22よりも前側の位置である。なお、前記したように、位置22は前後方向における装着具5の中央に位置する。取付部59が設けられた位置15Bは、位置21よりも左側で、且つ位置22よりも前側の位置である。装着具5は、取付部58,59に、装着具5とアーム部4とを連結する連結機構8を取り付けることができる。本実施形態では、連結機構8は取付部59に取り付けられている。連結機構8については後述する。
取付部58には、装着具5を厚み方向に貫通する2つの穴部58Aが形成されている(図1参照)。取付部59にも同様に、装着具5を厚み方向に貫通する2つの穴部(図示略)が形成されている。穴部58Aにはネジが挿通される。連結機構8は取付部58,59にネジ止めによって取り付けられる。即ち、画像表示部3、アーム部4、連結機構8,9を備える画像表示ユニット2は、取付部58と取付部59の一方を選択して取り付けることができる。画像表示ユニット2を取付部58に取り付けた場合、画像表示部3は装着具5の右側に配置される。画像表示部3は画像光を使用者の右眼に入射させることができる。画像表示ユニット2を取付部59に取り付けた場合、画像表示部3は装着具5の左側に配置される。画像表示部3は画像光を使用者の左眼に入射させることができる。
図5に示されるように、画像表示部3は、筐体31内に、ハーフミラー35、レンズユニット36、画像ユニット37を備える。筐体31は、角が湾曲した略直方体状の形状を有する。筐体31は、所定方向に長く延びる。筐体31は中空箱状である。筐体31が延びる方向における一方の端部である先端部31Aは開放する。また、筐体31の他方の端部である基端部31Bには、後方へ向けて突出する突出部32が形成されている。突出部32の後端には、前後方向に貫通する穴部(図示略)が形成されている。基端部31Bにおいて、筐体31の後面で突出部32よりも右側の位置には、連結機構9の固定部94が接続される。連結機構9については後述する。
図5に示すように、基端部31Bにおける筐体31内には、画像ユニット37が設けられる。画像ユニット37は、周知の液晶パネル(図示略)と制御基板(図示略)を備える。液晶パネルは、左側面に画像を表示させて画像光を生成する。制御基板は液晶パネルの右側に配置される。制御基板にはケーブル39が接続される。ケーブル39は、突出部32内を通り、突出部32後端の穴部から画像表示部3の外部に引き出される。制御基板は、ケーブル39を介して外部機器から送信された画像データを受信する。制御基板は、液晶パネルに制御信号を出力し、画像データに応じた画像を液晶パネルに表示させる。なお、液晶パネルの代わりに、Digital Mirror Device(DMD)、有機EL等の二次元表示装置が用いられてもよい。また、液晶パネルの代わりに、2次元的に走査された光を使用者の網膜上に投影する網膜走査型の投影装置(Retinal Scanning Display)が用いられてもよい。
筐体31内で、画像ユニット37の右側には、レンズユニット36が設けられる。レンズユニット36は、画像ユニット37から射出された画像光を通過させ、先端部31A側へ導く。レンズユニット36は複数のレンズ(図示略)を備える。レンズユニット36は、筐体31に、左右方向へ移動可能に保持される。筐体31の前面には、円錐台状で側面に複数の凹凸を有する操作部材38が設けられている。操作部材38は、溝カム(図示略)によって、レンズユニット36に係合する。操作部材38が回動されることによって、レンズユニット36は先端部31A側または基端部31B側へ向けて移動する。レンズユニット36が左右方向に移動することによって、画像ユニット37から出射された画像光の焦点距離が変化する。従って使用者は、操作部材38を回動させることによってピント調節を行うことができる。
先端部31Aには、ハーフミラー35が設けられる。ハーフミラー35は矩形板状である。ハーフミラー35は、反射面に入射した光の一部(例えば50%)を反射させ、他部を透過させることができる。ハーフミラー35の反射面は、例えば、透明な樹脂やガラスの基板上に、アルミや銀などの金属を所定の反射率(例えば50%)となるように蒸着することで形成される。HMD1の装着時、筐体31の基端部31Bは、先端部31Aよりも左側に配置される。即ち、画像表示部3は、左右方向に延びて配置された状態で使用される。ハーフミラー35は、使用者の例えば左眼前方に配置される。ハーフミラー35は、反射面を左側且つ後側へ向けた状態で、先端部31Aに固定される。筐体31内の画像ユニット37から出射される画像光は、レンズユニット36を通過する際に集光される。集光された画像光は、ハーフミラー35に入射する。ハーフミラー35は、画像光を後側へ反射し、使用者の左眼に入射させる。使用者は、ハーフミラー35によって反射された画像光に基づく虚像を視認できる。また、ハーフミラー35は、前側から入射した外界の光を後側に透過することができる。
図1〜図3、図6、図7に示すように、アーム部4は、樹脂や金属などで構成され、棒状に延びる。アーム部4の上端部4Aは、連結機構8によって装着具5に連結される。アーム部4の下端部4Bは、連結機構9によって画像表示部3に連結される。アーム部4は、装着具5から離隔した位置に画像表示部3を保持する。図1に示されるように、HMD1の装着時、アーム部4の下端部4Bは、上端部4Aの下側且つ左側に配置される。アーム部4は、領域10の外部側へ向けて凸状に湾曲する。本実施形態では、アーム部4は、HMD1装着時の左方へ向けて凸状に湾曲する。
図6,図7に示すように、アーム部4は、上端部4Aに接続部41を備える。接続部41はアーム部4が連結機構8に接続する部分である。接続部41は上端部4Aにおいて、所定の方向A(図6参照)に沿って突出する。方向Aは、アーム部4が上端部4Aから下端部4Bへ向けて延びる方向Bに対して傾斜する方向である。接続部41には、方向Aに沿って延びる穴部(図示略)が形成されている。穴部には、連結機構8のボールスタッド81(後述)の棒体が挿入される。即ち、ボールスタッド81の棒体は、方向Aに沿って延びる。棒体が接続部41に固定されることで、アーム部4は連結機構8に接続される。
連結機構8は、二軸以上の回転自由度を有する。本実施形態の連結機構8は、公知のボールジョイント式の可動部である。連結機構8は、ボールスタッド81、ソケット収容部82、固定ナット83、保持部84を備える。ボールスタッド81は球体に棒体を接続した部品である。ソケット収容部82は円筒形状で、内部にボールスタッド81の球体に球面接触するソケット(図示略)を収容する。固定ナット83は、ソケット収容部82の開口部分に外嵌めし、締結することができる蓋体である。固定ナット83には、ボールスタッド81の棒体が挿通される挿通穴(図示略)が形成されている。ボールスタッド81は、ソケットに接触する球体を支点に棒体が挿通穴内で移動できる範囲を可動範囲とする。図6に示されるように、棒体の軸が挿通穴の中心に位置する場合、ボールスタッド81は可動範囲の中央に位置する。このとき、ボールスタッド81の棒体の延びる方向、即ち接続部41の延びる方向Aは、連結機構8が装着具5から領域10の外部側に突出する方向(図1参照)に一致する。即ち、ボールスタッド81の可動範囲は、例えば、連結機構8の突出方向を中心軸とした、所定の立体角(即ち、円錐面の範囲内)である。固定ナット83がソケット収容部82に締結されると、ボールスタッド81は、球体がソケットに押しつけられて、ソケット収容部82に対して位置決めされる。
保持部84は、ソケット収容部82の固定ナット83が嵌められる側とは反対側の端部に設けられる。保持部84は、装着具5の取付部58,59に、連結機構8を取り付ける部品である。保持部84は、上壁85、内側壁86、外側壁87を備える。上壁85は、取付部58,59における装着具5の側面のうち、HMD1の頭部装着時に上側を向く上面に当接する部分である。内側壁86は、取付部58,59における装着具5の内面72に当接する部分である。外側壁87は、取付部58,59における内面72とは反対側の外面に当接する部分である。外側壁87には、2つの穴部87A(図7参照)が形成されている。保持部84が取付部58,59に取り付けられるとき、保持部84は、内側壁86と外側壁87の間に取付部58,59を挟むように、取付部58,59の上側から取付部58,59に配置される。取付部58,59は、穴部58Aと穴部87Aに挿通されるネジがナット(図示略)に締結されることによって、取付部58,59に固定される。
アーム部4は、下端部4Bに接続部42を備える。接続部42はアーム部4が連結機構9に接続する部分である。接続部42は下端部4Bにおいて、接続部41と略同じ方向A(図6参照)に沿って突出する。接続部42にも穴部(図示略)が形成されている。穴部には、連結機構9のボールスタッド91(後述)の棒体が挿入される。即ち、ボールスタッド91の棒体は、方向Aに沿って延びる。棒体が接続部42に固定されることで、アーム部4は連結機構9に接続される。
連結機構9は、二軸以上の回転自由度を有する。図5、図6に示すように、本実施形態の連結機構9は、連結機構8と同様に、公知のボールジョイント式の可動部である。連結機構9は、ボールスタッド91、ソケット収容部92、固定ナット93、固定部94を備える。ボールスタッド91、ソケット収容部92および固定ナット93の構成は、連結機構8と同様である。ボールスタッド91の棒体の軸が固定ナット93の挿通穴(図示略)の中心に位置する場合、ボールスタッド91は可動範囲の中央に位置する。このとき、ボールスタッド91の棒体の延びる方向、即ち接続部42の延びる方向Aは、連結機構8が装着具5から領域10の外部側に突出する方向(図1参照)に一致する。即ち、ボールスタッド91の可動範囲も、例えば、連結機構8の突出方向を中心軸とした、所定の立体角(即ち、円錐面の範囲内)である。
固定部94は、ソケット収容部92の固定ナット93が嵌められる側とは反対側の端部(即ち、ソケット収容部92の右側の端部)に設けられる。固定部94は、画像表示部3に連結機構9を固定する部品である。固定部94は、第一固定部95、第二固定部96、段状接続部97を備える。第一固定部95は、ソケット収容部92に接続する。第一固定部95は、突出部32の後側に位置する。ソケット収容部92が接続される第一固定部95の左端は、突出部32の左端よりも僅かに左側に位置する。第二固定部96は、第一固定部95よりも前方且つ右方に位置する。第二固定部96は、画像表示部3の後面で突出部32の右側に位置する。第二固定部96は、画像表示部3に接続する。例えば、第二固定部96は、前後方向において、ハーフミラー35よりも後側で、画像表示部3の基端部31Bに接続する。段状接続部97は、第一固定部95と第二固定部96を段状に接続する。段状接続部97は、第一固定部95の前側部分から突出部32の後端を左右方向に横切って延びる。段状接続部97は、更に、突出部32の右側で突出部32に沿って、第二固定部96の左側部分まで延びる。段状接続部97が突出部32後端を横切る部分には、前後方向に貫通する穴部97Aが形成されている。穴部97Aには突出部32後端の穴部から引き出されたケーブル39が挿通されている。
上記構成のHMD1は、画像表示ユニット2を取付部58に取り付け、連結機構8,9が夫々可動範囲の中央にあるとき、以下に説明する形態を呈する。図1、図2に示すように、連結機構8は、平面視で、装着具5よりも領域10の外部側に突出して設けられる。アーム部4の上端部4Aは、連結機構8よりも領域10の外部側で連結機構8に接続される。アーム部4の下端部4Bは、上端部4Aの下側に配置される。連結機構9は、画像表示部3の後側で画像表示部3の基端部31Bに接続する。画像表示部3の筐体31は、左右方向に延びて配置されるので、先端部31Aは、基端部31Bの右方に配置される。ハーフミラー35は、使用者の左眼の眼前に配置される。
前述したように、HMD1の装着時、装着具5は、右後部分55と左後部分57とが夫々使用者の後部側頭部を押圧し、HMD1の重みを支持するのに十分な押圧力を得て、使用者の頭部を挟んで保持する。以下、図4を参照し、装着具5の構成について説明する。前述したように、装着具5は、中前部分53、右前部分54、右後部分55、左前部分56および左後部分57の5つの部分から構成される。
中前部分53における内面72は、平面視、曲率半径がρ1の曲率円E1に沿って湾曲する。言い換えると、中前部分53における内面72は、曲率φ1(ただし、φ1=1/ρ1)で湾曲する。曲率円E1の中心位置C1は、領域10の中央付近に位置する。前述したように、装着具5は左右対称且つ上下対称な形状である。故に、中心位置C1は、左右方向において内面72の中央に位置する。中前部分53における内面72が、曲率円E1の円弧形状に沿って延びる長さは、L1である。
右前部分54における内面72は、平面視、曲率半径がρ2の曲率円E2に沿って湾曲する。言い換えると、右前部分54における内面72は、曲率φ2(ただし、φ2=1/ρ2)で湾曲する。曲率φ2は、曲率φ1よりも大きい。即ち、曲率円E2の曲率半径ρ2は、曲率円E1の曲率半径ρ1よりも小さい。曲率円E2の中心位置C2は、中心位置C1の前側且つ右側に位置する。右前部分54における内面72が、曲率円E2の円弧形状に沿って延びる長さは、L2である。長さL2は長さL1よりも長い。
左前部分56における内面72は、平面視、曲率半径がρ2の曲率円E3に沿って湾曲する。言い換えると、左前部分56における内面72は、右前部分54と同じ曲率φ2で湾曲する。即ち、曲率円E3の曲率半径ρ2は、曲率円E1の曲率半径ρ1よりも小さい。曲率円E3の中心位置C3は、中心位置C2の左方に位置する。また、中心位置C3は、中心位置C1の前側且つ左側に位置する。即ち、中心位置C1は、左右方向において、中心位置C2と中心位置C3の間に位置する。また、中心位置C2,C3は、中心位置C1よりも前側に位置する。左前部分56における内面72が、曲率円E3の円弧形状に沿って延びる長さは、右前部分54における内面72と同じL2であり、L1よりも長い。
右後部分55における内面72は、平面視、曲率半径がρ3の曲率円E4に沿って湾曲する。言い換えると、右後部分55における内面72は、曲率φ3(ただし、φ3=1/ρ3)で湾曲する。曲率φ3は、曲率φ1よりも小さい。即ち、曲率円E4の曲率半径ρ3は、曲率円E1の曲率半径ρ1よりも大きい。曲率円E4の中心位置C4は、中心位置C3の前側且つ左側に位置する。即ち中心位置C4は、中心位置C1の前側且つ左側に位置する。右後部分55における内面72が、曲率円E4の円弧形状に沿って延びる長さは、L3である。長さL3は長さL2よりも長い。即ち、長さL3は、長さL1よりも長い。
左後部分57における内面72は、平面視、曲率半径がρ3の曲率円E5に沿って湾曲する。言い換えると、左後部分57における内面72は、右後部分55と同じ曲率φ3で湾曲する。即ち、曲率円E5の曲率半径ρ3は、曲率円E1の曲率半径ρ1よりも大きい。よって、曲率円E4,E5の曲率半径ρ3は、曲率円E2,E3の曲率半径ρ2よりも大きい。曲率円E5の中心位置C5は、中心位置C4の右方に位置する。また、中心位置C5は、中心位置C2の前側且つ右側に位置する。即ち中心位置C5は、中心位置C1の前側且つ左側に位置する。よって、中心位置C2,C3は、左右方向において、中心位置C4と中心位置C5の間に位置する。また、中心位置C4,C5は、中心位置C2,C3よりも前側に位置する。左後部分57における内面72が、曲率円E5の円弧形状に沿って延びる長さは、右後部分55における内面72と同じL3であり、L1,L2よりも長い。
曲率円E1の曲率半径ρ1と、曲率円E2,E3の曲率半径ρ2と、曲率円E4,E5の曲率半径ρ3との大きさ関係を(1)式に示す。
ρ1:ρ2:ρ3=9:7:13 ・・・ (1)
また、中前部分53の長さL1と、右前部分54および左前部分56の長さL2と、右後部分55および左後部分57の長さL3との大きさ関係を(2)式に示す。
L1:L2:L3=8:21:25 ・・・ (2)
各部分が(1)に示す曲率半径の大きさ関係と、(2)に示す長さ関係を有することで、装着具5は、使用者の頭部にぴったり適合し、且つ十分な押圧力を得て確実に頭部に装着することができる。中前部分53は使用者の額または前頭部の形状に適合し、パッド75を額または前頭部に当接させることができる。右後部分55および左後部分57の曲率半径ρ3は、曲率半径ρ1,ρ2よりも大きい。右後部分55および左後部分57は、使用者の後部側頭部の形状に適合し、パッド76,77を後部側頭部に当接させることができる。右前部分54および左前部分56の曲率半径ρ2は、曲率半径ρ1,ρ3よりも小さい。右前部分54および左前部分56は、右後部分55および左後部分57の延びる方向を中前部分53に対して夫々後側へ大きく折り曲げる。右前部分54と右後部分55が接続する位置16には、装着具5の最も右側の端部64が配置される。左前部分56と左後部分57が接続する位置17には、装着具5の最も左側の端部65が配置される。右前部分54および左前部分56は、装着具5の左右両側の端部64,65から中前部分53の曲率円E1内に右後部分55および左後部分57を曲げ入れる。これにより、右後部分55および左後部分57は、使用者の後部側頭部に当接し、HMD1の重みを支持するのに十分な押圧力を得ることができる。更に、右後部分55および左後部分57は、中前部分53、右前部分54および左前部分56よりも上下方向に大きい。右後部分55および左後部分57は後部側頭部に広い面積で当接する。故に右後部分55および左後部分57は、使用者の後部側頭部の保持に十分な押圧力を得るだけでなく、頭部に加える押圧力を分散させて、頭部への圧迫を緩和できる。また、装着具5は、頭部との当接面積が増えることによって、頭部との間でより大きな摩擦力を得て、頭部における位置ずれの発生を抑制できる。
以下に、HMD1の非装着時における装着具5の各部の具体的な寸法を例示する。
・装着具5の長さ、即ち、装着具5の湾曲形状に沿って延びる内面72の長さ(L1+L2+L2+L3+L3)は、例えば480mmである。
・中前部分53における内面72に接する曲率円E1の曲率半径ρ1は、約90mm(例えば、89mm)である。
・L1は、約40mm(例えば、38.4mm)である。
・右前部分54および左前部分56の内面72に接する曲率円E2,E3の曲率半径ρ2は、例えば約70mm(例えば、68mm)である。
・L2は、例えば100.8mmである。
・右後部分55および左後部分57の内面72に接する曲率円E4,E5の曲率半径ρ3は、約130mm(例えば、133mm)である。
・L3は、約120mm(例えば、120mm)である。
・装着具5の厚み方向の長さは、約7mm(例えば、6.5mm)である。
・非装着時における装着具5後側の端部62,63の間隙、即ち位置11と位置13の左右方向の長さは、約20mm(例えば、17.5mm)である。
上記の各寸法例は、例えば、日本人の平均的な頭部寸法に基づいて、決定されたものである。日本人の平均的な頭部寸法については、例えば、独立行政法人 産業総合研究所が公開する「日本人頭部寸法データベース」(https://www.dh.aist.go.jp/database/head/outline.html)に示されるように、公知である。このように、日本人の平均的な頭部寸法に基づいて装着具5の形状、大きさ等が決定されることによって、本実施形態の装着具5は、装着時に日本人の頭部にぴったり適合することができる。もちろん、装着具5の形状、大きさ等が、使用者の国籍または人種あるいは年齢、性別等に応じた平均的な頭部寸法に基づいて決定されるとよいことは言うまでもない。
以上説明したように、右前部分54および左前部分56の曲率φ2は、中前部分53の曲率φ1よりも大きく、且つ右後部分55および左後部分57の曲率φ3よりも大きい。故に、右前部分54および左前部分56は、中前部分53の曲率円E1内に右後部分55および左後部分57を大きく曲げ入れることができる。よって、装着具5を頭部に装着した時、装着具5は、右後部分55および左後部分57を後部側頭部に当接させ、HMD1の重みを支持するのに十分な押圧力を右後部分55および左後部分57に発生させることができる。従ってHMD1は、装着具5のずれ、外れ等の発生を抑制することができる。
HMD1の装着時、使用者は装着具5から押圧されることによって、後部側頭部に押圧力を受ける。後部側頭部に当接する右後部分55および左後部分57を上下方向に大きくすることで、HMD1は、後部側頭部が受ける単位面積あたりの圧力を低減することができる。故にHMD1は、装着具5による頭部への圧迫を緩和することができる。
右後部分55および左後部分57は、夫々、装着具5の左右方向両端の位置16および位置17から右前部分54および左前部分56によって夫々領域10内側へ大きく曲げ入れられる。よって装着具5は、頭部の形状に沿う形状で、右後部分55および左後部分57において広い面積で頭部に当接することができる。頭部との当接面積が増えることによって、装着具5は、頭部との間でより大きな摩擦力を得ることができる。従ってHMD1は、装着具5のずれ、外れ等の発生を抑制することができる。
中心位置C2,C3は、中心位置C1よりも前側に位置する。中心位置C4,C5は、中心位置C2,C3よりも前側に位置する。この構成により、装着具5は、頭部の形状にあった屈曲を各部分において得ることができる。故に装着具5は、装着時に頭部にぴったり適合し、装着具5のずれ、外れ等の発生を抑制することができる。
中心位置C2,C3は、左右方向において、中心位置C4と中心位置C5の間に位置する。中心位置C1は、左右方向において、中心位置C2と中心位置C3の間に位置する。この構成により、装着具5は、頭部の形状にあった屈曲を各部分において得ることができる。故に装着具5は、装着時に頭部にぴったり適合し、装着具5のずれ、外れ等の発生を抑制することができる。
中心位置C4は、左右方向の中央の位置21よりも左側に位置する。中心位置C5は、左右方向の中央の位置21よりも右側に位置する。この構成により、装着具5は、頭部の形状にあった屈曲を各部分において得ることができる。故に装着具5は、装着時に頭部にぴったり適合し、装着具5のずれ、外れ等の発生を抑制することができる。
装着具5の形状は、ρ1:ρ2:ρ3=9:7:13の関係を満たす形状である。この構成により、装着具5は、頭部の形状にあった大きさの屈曲を各部分において得ることができる。故に装着具5は、装着時に頭部にぴったり適合し、装着具5のずれ、外れ等の発生を抑制することができる。
装着具5の形状は、L1:L2:L3=8:21:25の関係を満たす形状である。この構成により、装着具5は、頭部の形状にあった大きさの屈曲を各部分において得ることができる。故に装着具5は、装着時に頭部にぴったり適合し、装着具5のずれ、外れ等の発生を抑制することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。保持溝68,69を有する突出部66,67は、なくてもよい。パッド75〜77は、夫々、複数あって、装着具5の湾曲する向きに沿う方向において断続的に配置されてもよい。ハーフミラー35の代わりに、外界の光を透過せず、入射した画像光を実質的に全反射する反射部材が用いられてもよい。ハーフミラー35の代わりに、プリズム、回折格子等の光路偏向部材が用いられてもよい。連結機構8,9は、ボールジョイント式の可動部でなくてもよい。例えば、2つ以上のヒンジを組み合わせるなどして、夫々、二軸以上の回転自由度を有する可動部であればよい。
装着具5は左右対称且つ上下対称としたが、上下方向においては非対称であってもよい。装着具5の形状は、ρ1:ρ2:ρ3=9:7:13の関係を満たす形状であると好ましいが、各部分の曲率半径は、必ずしも数値通りの比率でなくともよく、比率において多少(例えば±1程度)のずれがあってもよい。また、右後部分55と左後部分57の曲率φ3は、0であってもよい。この場合、装着具5の形状は、ρ1:ρ2=9:7の関係を満たす形状であり、且つ後側の端部62,63が左右両側の端部64,65よりも左右方向に互いに近接した形状となればよい。同様に、装着具5の形状は、L1:L2:L3=8:21:25の関係を満たす形状であると好ましいが、各部分の長さは、必ずしも数値通りの比率でなくともよく、比率において多少(例えば±1程度)のずれがあってもよい。
上記実施形態において、前後方向は、本発明の「第一方向」に相当する。左右方向は、本発明の「第二方向」に相当する。上下方向は、本発明の「第三方向」に相当する。位置16は、本発明の「第一位置」に相当する。位置12は、本発明の「第二位置」に相当する。位置11は、本発明の「第三位置」に相当する。位置17は、本発明の「第四位置」に相当する。位置14は、本発明の「第五位置」に相当する。位置13は、本発明の「第六位置」に相当する。位置21は、本発明の「第二方向における中央の位置」に相当する。右前部分54は、本発明の「第一部分」に相当する。右後部分55は、本発明の「第二部分」に相当する。左前部分56は、本発明の「第三部分」に相当する。左後部分57は、本発明の「第四部分」に相当する。中前部分53は、本発明の「第五部分」に相当する。
画像表示部3は、本発明の「画像表示装置」に相当する。曲率φ1は、本発明の「第一曲率」に相当する。曲率φ2は、本発明の「第二曲率」に相当する。曲率φ3は、本発明の「第三曲率」に相当する。中心位置C1は、本発明の「第一中心位置」に相当する。中心位置C2は、本発明の「第二中心位置」に相当する。中心位置C3は、本発明の「第三中心位置」に相当する。中心位置C4は、本発明の「第四中心位置」に相当する。中心位置C5は、本発明の「第五中心位置」に相当する。上端部4Aは、本発明の「一端部」に相当する。下端部4Bは、本発明の「他端部」に相当する。