JP6212969B2 - メカニカルシール - Google Patents

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Description

本発明は、メカニカルシールに関する。
ポンプや撹拌機等では、回転する軸と支持フレームとの間からガスや液が漏れないように、メカニカルシールが用いられている。メカニカルシールは、原子炉格納容器の貫通部、例えば所員用人通扉(エアロックドア)用の駆動軸を保持する部位や、内圧、内部流体の隔壁を貫通する回転軸を保持する部位などにも用いられている。このようなメカニカルシールは、回転軸を回転可能かつ気密(または液密)に保持するもので、筒状の外装体と、外装体内に設けられたメカニカルシール機構とを備えて構成されている。また、原子炉格納容器の貫通部で用いられるメカニカルシールなどでは、外装体に形成されたフランジ部に漏洩検知用の孔(漏洩検知孔)が設けられている。
ところで、メカニカルシールは、例えば製作工場から出荷する前に、正常に機能するか否かを確認するべく、ガス等の漏洩の有無を検査している(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
検査方法としては、例えばフランジ部に漏洩検知孔が設けられているメカニカルシールの場合、漏洩検知用の仮設チャンバーを利用した二つの方法で行われる。
第1の方法では、漏洩検知孔を利用して漏洩の有無を検査する。すなわち、外装体内に挿通された回転軸の一方の側に第1仮設チャンバーを設け、この第1仮設チャンバーを介して回転軸の一方の側における、外装体と回転軸との間を加圧する。その際、回転軸の他方の側を、第2仮設チャンバーによって気密に封止しておく。そして、その状態で漏洩検知孔からのガスの漏洩の有無を検知する。これにより、回転軸の一方の側からフランジ部に設けられた漏洩検知孔に至るリークパスの有無、すなわち漏洩の有無を検知することができる。
第2の方法では、第1の方法と同様にして第1仮設チャンバーを介して回転軸の一方の側における、外装体と回転軸との間を加圧する。その際、漏洩検知孔を気密に封止しておく。そして、その状態で回転軸の他方の側でのガスの漏洩の有無を、第2仮設チャンバーを介して検知する。これにより、回転軸の一方の側から他方の側に至るリークパスの有無、すなわち漏洩の有無を検知することができる。
なお、外装体は通常鋳物で製造され、したがって外装体の壁部を貫通するリークパスは考えられない。そのため、前記のように外装体の一方の側の開口と漏洩検知孔との間でのリークパスの有無、及び外装体の両側の開口間でのリークパスの有無を検査することにより、メカニカルシールの漏洩の有無を検知することができる。
特開2007−24848号公報 特開平08−29286号公報
前記の検査方法では、製作工場から出荷する前に行うため、メカニカルシールに対し二つの仮設チャンバーを取り付けて検査を行っている。
しかし、メカニカルシールでは、メカニカルシール機構におけるシール部などの経時劣化によるシール不良が懸念されるため、供用後も定期的に漏洩の有無を検査するのが望ましい。特に、原子炉格納容器の貫通部で用いられる場合には、メンテナンス時におけるメカニカルシールの漏洩の有無の検査は必須となる。
しかしながら、メカニカルシールに対し二つの仮設チャンバーを取り付けて行う検査方法は出荷する前に行う検査方法であり、原子炉格納容器の貫通部などに取り付けられた供用後の状態では、回転軸がギヤボックスなどに連結しているためメカニカルシールに対する仮設チャンバーの取り付けや固定が困難である。したがって、前記の出荷する前に行う検査方法を供用後の検査に適用するのは極めて困難である。
また、供用後に行う検査方法として、例えば漏洩検知孔からメカニカルシール内を加圧し、加圧部での降圧の有無を確認することにより、メカニカルシールでの漏洩の有無を検査することが考えられる。しかし、その場合には使用形態と加圧方向が逆であるため、漏洩の有無が正確に確認できているかは疑問である。
また、前記の漏洩検知孔からメカニカルシール内を加圧する方法では、メカニカルシールに挿通された回転軸の一方の側から他方の側に抜けていくスルーパスによる漏洩については、これを検知することができない。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、供用後においても容易に、かつ正確に漏洩の有無を検査することのできるメカニカルシールを提供することにある。
本発明のメカニカルシールは、回転軸を回転可能かつ気密に保持するメカニカルシールにおいて、
筒状のメカニカルシール本体と、前記メカニカルシール本体内に設けられたメカニカルシール機構とを備え、
前記メカニカルシール本体には、その一方の開口側に、前記回転軸の一方の側を回転可能かつ気密に支持するとともに、前記メカニカルシール本体の一方の開口縁部と前記回転軸との間の間隙に連通する第1の孔を有する第1の部材が設けられ、その他方の開口側に、前記回転軸の他方の側を回転可能かつ気密に支持するとともに、前記メカニカルシール本体の他方の開口縁部と前記回転軸との間の間隙に連通する第2の孔を有する第2の部材が設けられていることを特徴とする。
また、前記メカニカルシールにおいて、前記第1の部材と前記第2の部材とは、前記メカニカルシール本体に着脱可能に設けられていることが好ましい。
また、前記メカニカルシールにおいて、前記第1の孔と前記第2の孔とは、前記回転軸の中心軸を通る鉛直面に対して同じ側に配置されていることが好ましい。
本発明のメカニカルシールによれば、メカニカルシール本体の一方の開口側に、メカニカルシール本体の一方の開口縁部と回転軸との間の間隙に連通する第1の孔を有する第1の部材を設け、他方の開口側に、メカニカルシール本体の他方の開口縁部と回転軸との間の間隙に連通する第2の孔を有する第2の部材を設けたので、供用後においても、例えば第1の孔側を加圧し、第2の孔側で漏洩の有無を検知することなどにより、メカニカルシールでの漏洩の有無を容易にかつ正確に検査することができる。
本発明のメカニカルシールの一実施形態を示す図であり、(a)は要部を断面視した側面図、(b)は(a)のA−A線矢視図である。 図1に示したメカニカルシールにおけるメカニカルシール本体を示す側断面図である。 図2のB−B線矢視図である。
以下、図面を参照して本発明のメカニカルシールを詳しく説明する。なお、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1(a)、(b)は、本発明のメカニカルシールの一実施形態を示す図であり、(a)は要部を断面視した側面図、(b)は(a)のA−A線矢視図である。また、図2は、図1に示したメカニカルシールにおけるメカニカルシール本体を示す側断面図、図3は、図2のB−B線矢視図である。
図1(a)中符号1はメカニカルシールであり、このメカニカルシール1は、原子炉格納容器のエアロックドアにおける駆動軸(回転軸)を保持するために、原子炉格納容器の隔壁2における補強部2aの貫通孔2b内に挿通されて取り付けられている。補強部2aは、メカニカルシール1を取り付けるため、隔壁2の他の部位に比べて厚肉に形成されている。
メカニカルシール1は、前記エアロックドアにおける回転軸3(駆動軸)を回転可能かつ気密に保持するもので、これによって原子炉格納容器内の空気が原子炉格納容器外に漏洩したり、逆に原子炉格納容器外の空気が原子炉格納容器内に流入するのを防止している。回転軸3は、例えばギヤボックスに連結されて、エアロックドアの開閉時に回転させられるようになっている。
メカニカルシール1は、前記補強部2aの貫通孔2b内に取り付けられた略円筒状のメカニカルシール本体4と、このメカニカルシール本体4の一方の開口側、すなわち原子炉格納容器の内側(隔壁2の内側)に設けられた円筒状の第1の部材5と、メカニカルシール本体4の他方の側、すなわち原子炉格納容器の外側(隔壁2の外側)に設けられた略円筒状の第2の部材6と、を備えて構成されている。
メカニカルシール本体4は、図2に示すように金属製のグランドリング7と、金属製のグランドカバー8とがそれぞれのフランジ部7a、8aにて突き合わされ、これらフランジ部7a、8aが図3に示すように4本のボルト9で締結されて一体化されたものである。このメカニカルシール本体4には、図2に示すようにその内部孔内にメカニカルシール機構10が設けられている。
また、本実施形態では、図1(a)に示したようにグランドリング7の筒部7bが隔壁2の補強部2aの貫通孔2bに挿通させられ、その状態でグランドリング7のフランジ部7aの外面が隔壁2の補強部2aに当接させられている。その際、グランドリング7のフランジ部7aの外面にはOリング11が内側と外側の二重に取り付けられており、これらOリング11、11によってグランドリング7のフランジ部7aと隔壁2の補強部2aとの間は気密に当接させられている。すなわち、メカニカルシール本体4はOリング11、11によって補強部2aに気密に取り付けられている。
ここで、グランドリング7のフランジ部7aには、図2に示すように検査用孔12が形成されている。この検査用孔12には、その先端側に連通孔13が連通しており、この連通孔13は前記Oリング11、11間に開口している。また、検査用孔12には、図示しない加圧用配管が着脱可能に接続されるようになっている。このような構成のもとに、検査用孔12に加圧用配管を接続して検査用孔12内を加圧し、これによってOリング11、11間を加圧することにより、メカニカルシール本体4がOリング11、11によって補強部2aに気密に取り付けられているか否かを検査することができる。すなわち、Oリング11、11間を加圧した際、加えた圧の降下が認められなければ、Oリング11、11は正常に機能しており、したがってメカニカルシール本体4はOリング11、11によって補強部2aに気密に取り付けられていることになる。
メカニカルシール機構10は、メカニカルシール本体4内、すなわちグランドリング7及びグランドカバー8のそれぞれの内部孔内に設けられている。このメカニカルシール機構10は、メカニカルシール本体4内に挿通された回転軸3を回転可能かつ気密に保持するためのものである。すなわち、メカニカルシール機構10は、グランドリング7の筒部7bの先端側にベアリング14を有している。このベアリング14は、回転軸3とグランドリング7との間に設けられたもので、回転軸3をグランドリング7内にて回転可能に保持している。
ベアリング14より内側には、リング状のオイルシール(図示せず)が設けられている。このオイルシールは、回転軸3に外挿し、ワイヤスプリングによって回転軸3に取り付けられていることにより、回転軸3とともに回転するようになっている。
オイルシールの内側(グランドカバー8側)には、第1の回転環16が設けられている。第1の回転環16は、回転軸3に外挿して回転軸3とともに回転するもので、カラー(図示せず)と、シールリング(図示せず)とを備えている。カラーは、セットボルト(図示せず)によって回転軸3に固定されたもので、シールリングを向く面側にスプリング(図示せず)を有している。
シールリングは、カラーより内側に配置されたもので、シャフトパッキン(図示せず)を介して回転軸3に外挿し、該回転軸3に気密に保持されている。このシールリングは、カラーに設けられたドライブピン(図示せず)の先端側が挿通されていることにより、回転軸3に対する周方向への移動(回動)が規制されている。また、その状態で、前記スプリングの付勢力(押圧力)を受けることにより、回転軸3の軸方向におけるグランドカバー8側に付勢されており、したがって回転軸3の軸方向に移動可能になっている。
シールリングの内側、すなわちグランドリング7のフランジ部7a内には、略円環状(略円筒状)の固定環23が配置されている。固定環23は、フランジ部7aの内面に当接してここに保持固定されたシートリングからなるものである。この固定環23の両側面には、その外縁部にそれぞれOリング(図示せず)が設けられている。これによって固定環23は、フランジ部7aの内面との間が気密に保持されている。
また、固定環23は、その両側面が前記第1の回転環16に摺動可能に密着し、これによってこれらの間が気密に保持されている。すなわち、第1の回転環16は回転軸3の回転に伴われて回転するものの、スプリングによってグランドカバー8側に付勢されていることにより、グランドカバー8側に配置された固定環23の一方の面に摺動し、これに密着するようになっている。これにより、第1の回転環16と固定環23との間には、第1のシール部が形成されている。
また、メカニカルシール機構10は、グランドカバー8の内部孔内にも第2の回転環26を有し、この第2の回転環26と前記固定環23の他方の面との間に第2のシール部を形成している。すなわち、グランドカバー8の内部孔内には、その筒部8bの先端側に玉軸受け28が設けられている。この玉軸受け28は、回転軸3とグランドカバー8との間に設けられたもので、回転軸3をグランドカバー8内にて回転可能に保持している。これにより、回転軸3は玉軸受け28と前記ベアリング14とにより、メカニカルシール本体4内に安定した状態で回転可能に保持されている。
ベアリング14より内側には、リング状のオイルシール(図示せず)が設けられている。このオイルシールは、前記したグランドリング7側のオイルシールと同様に構成されたもので、回転軸3とともに回転するようになっている。
オイルシールの内側(グランドリング7側)には、第2の回転環26が設けられている。第2の回転環26は、第1の回転環16と同様に構成されて回転軸3とともに回転するもので、カラー(図示せず)と、シールリング(図示せず)とを備えている。カラーは、セットボルト(図示せず)によって回転軸3に固定されたもので、シールリングを向く面側にスプリング(図示せず)を有している。
シールリングは、カラーより内側に配置されたもので、シャフトパッキン(図示せず)を介して回転軸3に外挿し、該回転軸3に気密に保持されている。このシールリングは、カラーに設けられたドライブピン(図示せず)の先端側が挿通されていることにより、回転軸3に対する周方向への移動(回動)が規制されている。また、その状態で、前記スプリングの付勢力(押圧力)を受けることにより、回転軸3の軸方向におけるグランドリング7側に付勢されており、したがって回転軸3の軸方向に移動可能になっている。
そして、このシールリングのグランドリング7側の面が、前記固定環23の他方の面に摺動可能に密着し、これによって第2のシール部(図示せず)を形成している。つまり、固定環23はグランドリング7側、及びグランドカバー8側のそれぞれにおいて、その両面と回転環16、26との間にシール部を形成している。
固定環23は、回転軸3に伴われて回転することなくメカニカルシール本体4に固定して配置されており、したがって回転軸3に対向する内周面と回転軸3との間には僅かながら隙間が形成されている。そこで、このような隙間をガス等の流体が通過しないように、前記第1のシール部、第2のシール部によって回転環16、26と固定環23との間を気密に保持している。また、固定環23とグランドリング7のフランジ部7aの内面との間は、前記したように一対のOリング(図示せず)によって気密に保持されている。
ただし、これらOリングが経時劣化等によってそのシール性が低下すると、固定環23とグランドリング7のフランジ部7aの内面との間にリークパスが形成される可能性がある。
また、固定環23を構成するシートリングは、黒鉛に樹脂を加えて高温焼結し、その後所定形状に切り出されたものである。したがって、切り出し面において黒鉛中の微細孔が開口し、これに起因してシートリング(固定環23)中を空気が流通する可能性が否定できない。すなわち、シートリング(固定環23)中を通るリークパスが形成される可能性がある。
そこで、前記したリークパスの有無を検知するべく、グランドリング7のフランジ部7aの内面には、その周方向に沿って溝29が形成されている。そして、固定環23には、その内周面から外周面に向かって径方向に貫通し、前記溝29に連通する貫通孔23bが形成されている。
また、グランドリング7のフランジ部7aには、その外周面から内周面に向かって径方向に貫通し、前記溝29に連通する漏洩検知孔30が形成されている。この漏洩検知孔30内には、フランジ部7aの外周面側に雌ねじ部が形成されており、これによって雄ねじ部を有したプラグ(図示せず)が着脱可能に取り付けられ、漏洩検知孔30は気密に封止されるようになっている。また、プラグを外して漏洩検知用の配管(図示せず)を接続したり、加圧用の配管を(図示せず)を接続することができるようにもなっている。
このような構成からなるメカニカルシール本体4には、図1(a)に示したように第1の部材5と第2の部材6とが設けられている。
第1の部材5は、グランドリング7の筒部7bの先端面に取り付けられた円筒状のもので、グランドリング7と同様に回転軸3に外挿し、その状態でボルト31により筒部7bの先端面に着脱可能に取り付け固定されている。
その際、この第1の部材5は、グランドリング7の筒部7bの先端側の開口側に、回転軸3の一方の側を回転可能かつ気密に支持している。すなわち、この第1の部材5には、その内周面に回転軸3との間を気密に保持するOリング32が配設され、グランドリング7の筒部7bに当接する面に、この面と前記筒部7bとの間を気密に保持するOリング33が配設されている。これによって第1の部材5は、前記したように筒部7bの先端側の開口側において、回転軸3の一方の側を回転可能かつ気密に支持している。
この第1の部材5には、その外面側から内面側に貫通する第1の孔34が形成されている。この第1の孔34は、第1の部材5の外面側に形成された外部孔34aと、外部孔34aの先端部から回転軸3側に向かって斜めに形成され、その後第1の部材5の内面に向く内部孔34bとからなっている。外部孔34aは、本実施形態では第1の部材5の外面と直交する方向に形成され、したがって回転軸3と平行に形成されている。この外部孔34aには、その内周面に雌ねじ部が形成されており、これによって雄ねじ部を有したプラグ35が着脱可能に取り付けられている。これにより、外部孔34aは気密に封止されている。また、プラグ35を外すことにより、加圧用の配管を(図示せず)を接続したり、漏洩検知用の配管(図示せず)を接続することができるようにもなっている。
内部孔34bは、外部孔34aの先端部から回転軸3側に向かって斜めに形成され、その後第1の部材5の内面に向くことにより、前記Oリング33の内側で、かつ、図2に示したグランドリング7の筒部7bの開口縁と回転軸3との間の間隙に連通している。したがって、図1(a)に示すように第1の孔34は、筒部7bの開口縁と回転軸3との間の間隙に連通し、かつ、第1の部材5の外面に開口したものとなっており、これによって筒部7bの開口縁と回転軸3との間の間隙を加圧したり、この間隙から漏洩してくるガス等の流体を検知するための検査用の孔として機能するようになっている。
図1(a)に示すように第2の部材6は、一方の側にフランジ部6aを有した略円筒状のもので、グランドカバー8と同様に回転軸3に外挿してグランドカバー8の筒部8bの外側に嵌合させられ、さらにフランジ部6aがグランドカバー8のフランジ部8aに当接させられた状態で、グランドカバー8に取り付けられている。そして、その状態で複数のボルト36がフランジ部6aの挿通孔(図示せず)に挿通され、さらにグランドカバー8のフランジ部8aの挿通孔(図示せず)、グランドリング7のフランジ部7aの挿通孔(図示せず)を順次貫通し、隔壁2の補強部2aに螺子止めされている。これによってメカニカルシール1は、グランドリング7の筒部7bを隔壁2の補強部2aの貫通孔2bに挿通した状態で、補強部2aに螺子止め固定されている。すなわち、第2の部材6は、メカニカルシール1全体を補強部2aに固定するためのボルト36によって、メカニカルシール本体4に着脱可能に取り付け固定されている。
このようにして取り付け固定された際、この第2の部材6は、グランドカバー8の筒部8bの先端側の開口側に、回転軸3の他方の側を回転可能かつ気密に支持している。すなわち、この第2の部材6には、フランジ部6aと反対の側に設けられた蓋部6bの内周面に回転軸3との間を気密に保持するOリング37が配設され、グランドカバー8の筒部8bの外周面に当接する内周面に、この内周面と前記筒部8bとの間を気密に保持するOリング38が配設されている。これによって第2の部材6は、前記したように筒部8bの先端側の開口側において、回転軸3の他方の側を回転可能かつ気密に支持している。
この第2の部材6には、蓋部6bの外周面から半径方向内側に向かい、さらにグランドカバー8の筒部8bの先端に向かって折曲する第2の孔39が形成されている。この第2の孔39は、蓋部6bの外周面側に形成された外部孔39aと、外部孔39aの先端部から折曲して形成された内部孔39bとからなっている。外部孔39aには、蓋部6bの外周面側に雌ねじ部が形成されており、これによって雄ねじ部を有したプラグ40が着脱可能に取り付けられている。これにより、外部孔39aは気密に封止されている。また、プラグ40を外すことにより、加圧用の配管を(図示せず)を接続したり、漏洩検知用の配管(図示せず)を接続することができるようにもなっている。
内部孔39bは、外部孔39aの先端部からグランドカバー8の筒部8bの先端に向かって折曲して形成されたことにより、図2に示したグランドカバー8の筒部8bの開口縁と回転軸3との間の間隙に連通している。したがって、図1(a)に示すように第2の孔39は、筒部8bの開口縁と回転軸3との間の間隙に連通し、かつ、第2の部材6の外周面に開口したものとなっており、これによって筒部8bの開口縁と回転軸3との間の間隙を加圧したり、この間隙から漏洩してくるガス等の流体を検知するための検査用の孔として機能するようになっている。
ここで、第2の孔39と前記第1の孔34とは、図1(b)に示すように回転軸3の中心軸を通る鉛直面41に対して同じ側、本実施形態では図1(b)において左側に配置されている。すなわち、これら第1の孔34、第2の孔39は、それぞれの外部孔34a、外部孔39aの外側開口が図1(b)において鉛直面41に対し同じ側(左側)に配置されている。
このように第1の孔34、第2の孔39を同じ側に配置することで、後述するようにこれら第1の孔34、第2の孔39を用いてメカニカルシール1の漏洩検査を行う際、検査用の配管や検査器具などをメカニカルシール1に対して同じ側、すなわち図1(b)において鉛直面41に対し左側に配置し、この左側からメカニカルシール1に対してアクセスすることができる。したがって、作業性を高めることができる。
このような構成からなるメカニカルシール1に対し、例えばメンテナンス時などにおいて供用後の状態で、すなわち隔壁2の補強部2aに取り付けられた状態で漏洩の有無の検査を行うには、前記の第1の孔34と漏洩検知孔30とを用いて、また、前記の第1の孔34と第2の孔39とを用いて行うことができる。
第1の孔34と漏洩検知孔30とを用いて行う方法は、従来の製作工場から出荷する前に行う第1の方法に対応する方法(以下、第1方法と記す。)である。すなわち、この第1方法では、第1の孔34のプラグ35を外すとともに漏洩検知孔30のプラグも外し、第2の孔39はプラグ40によって気密に封止しておく。そして、この状態で第1の孔34に加圧用の配管を介して加圧装置(図示せず)を接続する。また、漏洩検知孔30に配管を介して漏洩検知用の器具(図示せず)を接続する。
このようにしてセットを終了したら、加圧装置によって第1の孔34内を加圧し、これによって図2に示すグランドリング7の筒部7bの開口縁と回転軸3との間の間隙に加圧ガスを流入させる。すると、漏洩検知孔30が開口していることから、図2中に矢印Pで示すように主に固定環23とグランドリング7のフランジ部7aの内面との間や固定環23と回転軸3との間を通過するスルーパスがある場合に、流入した加圧ガスは漏洩検知孔30から流出することにより、漏洩が検知される。
第1の孔34と第2の孔39とを用いて行う方法は、従来の製作工場から出荷する前に行う第2の方法に対応する方法(以下、第2方法と記す。)である。すなわち、この第2方法では、第1の孔34のプラグ35を外すとともに第2の孔39のプラグ40も外し、漏洩検知孔30はプラグによって気密に封止しておく。そして、この状態で第1の孔34に加圧用の配管を介して加圧装置(図示せず)を接続する。また、第2の孔39に配管を介して漏洩検知用の器具(図示せず)を接続する。
このようにしてセットを終了したら、加圧装置によって第1の孔34内を加圧し、これによってグランドリング7の筒部7bの開口縁と回転軸3との間の間隙に加圧ガスを流入させる。すると、漏洩検知孔30は封止されており、第2の孔39は開口していることから、図2中に矢印Qで示すように主に固定環23内を透過するスルーパスがある場合に、流入した加圧ガスは第2の孔39から流出することにより、漏洩が検知される。
したがって、第1方法や第2方法で漏洩が検知されたら、オーバーホールを行うことなどによって各方法で検知対象となったスルーパス中のOリング等を交換する。その後、再度第1方法や第2方法を行い、漏洩が検知されなくなるまで漏洩の有無の検査を行う。
なお、第1の孔34、第2の孔39、及び漏洩検知孔30を用いて行う漏洩の有無の検査方法としては、前記の第1方法、第2方法以外にも、例えば第2の孔39から加圧し、第1の孔34や漏洩検知孔30での漏洩の有無を検知する方法や、漏洩検知孔30から加圧し、第1の孔34や第2の孔39での漏洩の有無を検知する方法などを採用することもできる。
本実施形態のメカニカルシール1にあっては、メカニカルシール本体4の一方の開口側に、グランドリング7の筒部7bの開口縁部と回転軸3との間の間隙に連通する第1の孔34を有する第1の部材5を設け、メカニカルシール本体4の他方の開口側に、グランドカバー8の筒部8bの開口縁部と回転軸3との間の間隙に連通する第2の孔39を有する第2の部材6を設けたので、供用後においても、これら第1の孔34や第2の孔39、さらに漏洩検知孔30を利用することにより、漏洩の有無を容易に検知することができる。よって、本実施形態によれば、メカニカルシール1での漏洩の有無を容易にかつ正確に検査することができる。
また、第1の部材5と第2の部材6とを、メカニカルシール本体4に対して着脱可能に設けているので、例えば供用時(通常の使用時)にはこれら第1の部材5と第2の部材6とをメカニカルシール本体4から外しておき、漏洩の検査時にのみこれら第1の部材5と第2の部材6とを取り付け、漏洩検査を行うようにしてもよい。このようにすることで、第1の部材5や第2の部材6のOリングの劣化を抑制することができる。
また、第1の孔34と第2の孔39とを、回転軸3の中心軸を通る鉛直面41に対して同じ側に配置しているので、これら第1の孔34、第2の孔39に対してメカニカルシール1の同じ側からアクセスすることができ、したがって作業性を高めることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、前記実施形態では図1(a)に示したようにOリング32、33、37、38をそれぞれ一重に配設したが、二重に配設することでいわゆる二重シール構造としてもよい。このように二重シール構造にすれば、例えばOリング32、33、37、38の配設箇所やその近傍での漏洩が疑われる場合、図2に示したOリング11、11間と同様に各Oリング32、32間(33、3間、37、37間、38、38間)に予め形成しておいた検査用孔(図示せず)を用いて各Oリング間を加圧することにより、該当箇所での漏洩の有無を確認することができる。
また、前記実施形態では本発明を、漏洩検知孔30を有するメカニカルシール1に適用した場合について説明したが、本発明は漏洩検知孔30を有していないメカニカルシール1に適用可能である。その場合にも、第1の孔と第2の孔の一方を加圧側、他方を漏洩検知側とすることにより、メカニカルシール機構が正常に機能しているか否か、すなわち漏洩の有無を検査することができる。
また、第1の孔や第2の孔については、その配置、特に孔の向きを適宜に設定することができる。例えば、前記実施形態では第1の孔34を回転軸3と平行に形成し、したがってその開口を第1の部材5の外面に配置したが、第1の部材5の大きさや形状によっては、第2の孔39と同じ方向、すなわち径方向外側に開口するように、第1の孔を形成配置してもよい。このように第2の孔39と同じ方向に揃えることで、これら第1の孔、第2の孔に対するアクセスがより容易になり、したがって作業性をより高めることができる。
また、前記実施形態では、固定環23の両側に回転環16、26を設け、これによってこれら回転環16、26と固定環23との間に二つのシール部を形成したが、本発明はこれに限定されることなく、一対の固定環と回転環とを有し、これによって一つのシール部のみを有するメカニカルシールにも適用可能である。さらに、複数対の固定環と回転環とを有し、これによって複数のシール部を有するメカニカルシールにも適用可能である。
また、前記実施形態では第1の部材と第2の部材とをメカニカルシール本体に対して着脱可能に設けているが、このように構成することなく、第1の部材と第2の部材とをメカニカルシール本体に対して一体に形成してもよい。
1…メカニカルシール、3…回転軸、4…メカニカルシール本体、5…第1の部材、6…第2の部材、7…グランドリング、8…グランドカバー、10…メカニカルシール機構、16…第1の回転環、23…固定環、26…第2の回転環、30…漏洩検知孔、34…第1の孔、39…第2の孔、41…鉛直面

Claims (3)

  1. 回転系としての回転軸を回転可能かつ気密に保持するメカニカルシールにおいて、
    固定系に取り付けられた筒状のメカニカルシール本体と、前記メカニカルシール本体内に設けられたメカニカルシール機構とを備え、
    前記メカニカルシール本体には、その一方の開口側に、前記回転軸の一方の側を回転可能かつ気密に支持するとともに、前記メカニカルシール本体の一方の開口縁部と前記回転軸との間の間隙に連通する第1の孔を有する第1の部材が設けられ、その他方の開口側に、前記回転軸の他方の側を回転可能かつ気密に支持するとともに、前記メカニカルシール本体の他方の開口縁部と前記回転軸との間の間隙に連通する第2の孔を有する第2の部材が設けられていることを特徴とするメカニカルシール。
  2. 前記第1の部材と前記第2の部材とは、前記メカニカルシール本体に着脱可能に設けられていることを特徴とする請求項1記載のメカニカルシール。
  3. 前記第1の孔と前記第2の孔とは、前記回転軸の中心軸を通る鉛直面に対して同じ側に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のメカニカルシール。
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