JP3820088B2 - 軸封装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内圧が変化する圧力容器における軸封部に装着される軸封装置であって、例えば反応機、撹拌機あるいは乾燥機等に採用される軸封装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
反応機、撹拌機あるいは乾燥機の軸封部を密封する軸封装置の従来技術としては、例えば、特許第3031673号公報に記載された、図16に示されるものが知られている。
【0003】
図16は、この従来技術による軸封装置の一例を、軸心を通る平面で切断して示す部分的な半断面図である。図中の参照符号100は、反応機又は撹拌機の反応槽上端の取付け口部102から前記反応槽内へ挿通され下端に撹拌翼を有する回転軸である。この取付け口部102と回転軸100との間には、反応槽内部の加圧又は減圧状態を維持するため、軸封装置200が配置されている。
【0004】
この軸封装置200は、取付け口部102に固定された環状の固定環201と、その上面に摺動可能な状態で密接され回転軸100の外周にOリング203を介して上下移動可能な状態に外嵌された回転環202と、この回転環202を固定環201に所定の押圧力で押圧するためのばねとを備える。回転軸100と回転環202の間を密封するOリング203は、回転環202の内周面に形成されたシール部取付溝205に収納されている。
【0005】
回転環202の下端には、固定環201の上面に密接されるシール突起206が回転環202の周方向に連続して形成されている。このシール突起206の下端の摺動面Sには、環状溝206cが回転環202の周方向に連続して形成され、この環状溝206cによって、前記摺動面Sは、内側摺動面206aと外側摺動面206bに分離している。又、シール部取付溝205の内周面205aの径BLは、内側摺動面206aの内径dよりも外径側に位置している。
【0006】
従来の軸封装置200によれば、反応槽内が所定の圧力に加圧された状態で、回転軸100と共に回転環202が回転し、その下端のシール突起206が、固定環201の上面に密接状態に摺動することによって、槽内空室101の密封対象ガスの漏出や、槽内空室101への大気の漏入を防止し、槽内空室101の加圧状態及び減圧状態を維持するものである。
【0007】
このため、反応機又は撹拌機の槽内空室101が減圧によって負圧状態にある場合は、槽内空室101の圧力と、それより相対的に高圧であって摺動面Sの外周側の大気圧との差圧が、径BLよりも内周側では、Oリング203を介して、回転環202に摺動面Sを閉じる方向の背圧として作用するようになっている。又、槽内空室101が加圧によって正圧状態にある場合は、摺動面Sの外周側の大気圧とそれよりも高圧となる槽内空室101の圧力との差圧が、摺動面Sの内径dと径BLとの間では、回転環202に対して密接面Sを閉じる方向の背圧として作用するようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術によると、槽内空室101が負圧状態にある場合は、Oリング203が、その背面に作用する大気圧によって、回転環202におけるシール部取付溝205の側面205aに密着される。そして、槽内空室101が負圧から正圧に変化しても、Oリング203がシール部取付溝205の側面205aと密着状態になっている。密着状態では、槽内空室101の内圧が上昇すると、この内圧は、ほぼ回転環202における密接面Sの内周側の受圧面202aにのみ作用することになり、その結果、密接面Sが開いて、槽内ガスの漏れが発生していた。
【0009】
本発明は、上述のような問題に鑑みてなされたものであって、その技術的課題は、容器内の圧力が変動し、この圧力が負圧から正圧に変動しても、常に安定した密封性能を発揮し得る軸封装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、本発明は、内在する流体の圧力値の範囲が負圧及び正圧に変化する容器に設けられた軸封部と前記軸封部に貫通される軸との間に装着される軸封装置であって、前記軸と遊嵌する貫通孔を有すると共に前記貫通孔を囲む接触面を有して前記軸封部に設けられた第一密封要素と、前記軸と移動自在に遊嵌する嵌合面を有すると共に前記第一密封要素の接触面に対し弾発手段により押圧されて密接する密接面が設けられた第二密封要素とを備え、前記嵌合面には環状のシール部取付溝を有すると共に前記シール部取付溝に前記軸との間をシールするゴム状弾性材製のシール部を有し、前記第二密封要素の前記シール部取付溝の前記密接面側の側面に前記嵌合面内と連通して圧力流体を導入する流体導入通路を有し、前記流体導入通路は、前記シール部と前記側面との密接面より外周側に圧力流体を導入するように形成されているものである。
【0011】
上述した技術的課題を有効に解決するための他の手段として、本発明は、内在する流体の圧力値の範囲が負圧及び正圧に変化する容器に設けられた軸封部と前記軸封部に貫通される軸との間に装着される軸封装置であって、前記軸と遊嵌する貫通孔を有すると共に前記貫通孔を囲む接触面を有して前記軸封部に設けられた第一密封要素と、前記軸と移動自在に遊嵌する嵌合面を有すると共に前記第一密封要素の接触面に対し弾発手段により押圧されて密接される密接面を有する第二密封要素とを備え、前記嵌合面には環状のシール部取付溝を有すると共に前記シール部取付溝には前記軸との間をシールするゴム状弾性材製のシール部を有し、前記シール部取付溝の前記密接面側の側面に径方向へ形成されると共に周方向に対して複数配置された前記嵌合面内と連通する流体導入通路を有し、前記流体導入通路は、前記シール部と前記側面との密接面より外周側に圧力流体を導入するように形成され、前記シール部取付溝の前記側面の面積を前記密接面の内側の受圧面の面積と同等又はそれ以上の大きさとする。
【0012】
上述した技術的課題を有効に解決するための他の手段として、本発明は、内在する流体の圧力値の範囲が負圧及び正圧に変化する容器に設けられた軸封部と前記軸封部に貫通される軸との間に装着される軸封装置であって、前記軸と遊嵌する貫通孔を有すると共に前記貫通孔を囲む接触面を有して前記軸封部に設けられた第一密封要素と、前記軸と移動自在に遊嵌する嵌合面を有すると共に前記第一密封要素の接触面に対し弾発手段により押圧されて密接される密接面を有する第二密封要素とを備え、前記嵌合面には環状のシール部取付溝を有すると共に前記シール部取付溝には前記軸との間をシールするゴム状弾性材製のシール部を有し、前記第二密封要素の前記嵌合面に前記シール部取付溝よりも前記密接面側の位置で前記嵌合面に開口する通路溝を有すると共に前記シール部取付溝と前記通路溝とを連通する連通路を有し、前記連通路は、前記シール部と前記側面との密接面より外周側に圧力流体を導入するように形成されているものである。
【0013】
本発明において好ましくは、第二密封要素と軸との間のシール部がパーフロエラストマー、フッ素ゴム、シリコンゴム、又はエチレンプロピレンラバー製のOリングに形成される。
【0014】
あるいは又、前記シール部が断面略く字形に形成されて前記く字形の凹部を前記シール部取付溝の前記流体導入通路へ向けて配置されたゴム又は樹脂状弾性材製のパッキンを備える。そしてこの場合一層好ましくは、前記パッキンと前記シール部取付溝の前記密接面側の側面との間に前記パッキンを押えるアダプタを有して前記流体導入通路が前記シール部取付溝の側面と前記アダプタの接触面間に形成されていると共に前記アダプタに前記流体導入通路と連通すると共に前記パッキン側へ貫通した連絡通路が形成される。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る軸封装置が装着される反応機又は撹拌機の反応槽側を切断した正面図である。図2は、本発明に係る第一の実施の形態の軸封装置を、反応機又は撹拌機の軸封部に装着した状態における、軸心を通る平面で切断した断面図である。
【0016】
まず、図1に示される反応機又は撹拌機は、反応槽1に、その上端の軸封部11の内周からほぼ鉛直方向に挿通され下端に撹拌翼21が設けられた回転軸2と、この回転軸2を回転駆動させる駆動装置4及び減速機5とを備え、軸封部11と回転軸2の間は軸封装置3で密封されている。
【0017】
軸封装置3は、メカニカルシールと呼ばれるものであって、反応槽1の上端の軸封部11に、一対のOリング32,32を介して装着された非回転の第一密封要素31と、その上側(槽外側)に配置されて、回転軸2の外周に、シール部としてのOリング34を介して軸方向(上下方向)へ移動可能な状態に外挿された第二密封要素33を備える。第一密封要素31は、回転軸2と遊嵌する貫通孔311を有すると共にこの貫通孔311を囲んで軸心とほぼ垂直な上端面312を有する。第二密封要素33は、回転軸2の外周に所要の隙間をもって遊嵌された嵌合面33aを有すると共に下端に円周方向へ連続した摺動部331が突設されている。Oリング32,34は、耐蝕性に優れたフッ素ゴム、ニトリル・ブタジェンゴムあるいはパーフロエラストマー等の材料で成形されている。
【0018】
第二密封要素33の上側には、環状のカラー35が、回転軸2の外周面にセットスクリュ351により固定的に装着されている。第二密封要素33は、このカラー35に上端を保持された弾発手段としてのコイルスプリング36によって下方へ付勢されている。コイルスプリング36による付勢力は、駆動中に発生する回転軸2の軸方向振動や、後述する密接面Sの摩耗に、第二密封要素33が追随して第一密封要素31との密接状態を維持し得る例えば最小限の荷重に設定されている。
【0019】
又、第二密封要素33は、その上端部が、係合手段352を介してカラー35と円周方向に係止されているので、回転軸2と一体に回転される。このため、コイルスプリング36によって下方へ押圧付勢されている第二密封要素33は、その下端の摺動部331の下端面が、非回転である第一密封要素31の上端面312と摺動自在に接触される密接面Sとなっている。
【0020】
この軸封装置3は、槽内空室1aの上部に存在するガスを密封対象としているため、第二密封要素33の摺動部331は、第一密封要素31とは、液体潤滑されない状態(ドライ状態)で摺動する。このため、第一密封要素31及び第二密封要素33の材料としては、耐摩耗性に優れると共に、摩擦係数の小さい材料の組み合わせが選択される。具体的には、第一密封要素31は、例えばアルミナ、シリコンカーバイド、窒化珪素、ジルコニア系セラミックス等のセラミックスからなり、第二密封要素33は、カーボン材あるいはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ポリアミドイミド、ポリイミド等、自己潤滑性を有する材料からなる。又、前記摺動部331には、摺動により発生した熱を放出しやすくしたり、摺動負荷を軽減する目的で、第二密封要素33の周方向に連続した環状溝331aが形成されている。
【0021】
Oリング34は、第二密封要素33の内周面に円周方向に連続して段差状に形成されたシール部取付溝332に収納されており、カラー35の内周部から下方へ延びる円筒部35aによって、シール部取付溝332からの抜け出しが防止されている。
【0022】
図3は、図2の第二密封要素の断面斜視図である。又、図4は、図2において、槽内空間が負圧である場合及び槽内空間が正圧である場合を説明するための断面図である。これら図3及び図4に示されるOリング34の外周側密接面すなわちシール部取付溝332の内周面332aの径Dは、摺動部331の内径すなわち密接面Sによるシール部の内径Dよりも外径側に位置している。
【0023】
図3に示されるように、第二密封要素33のシール部取付溝332における密接面S側の側面332bには、槽内空室1aの流体圧力を導入する複数の流体導入通路333が、円周方向等間隔で形成されている。各流体導入通路333は、側面332bにおける内径端すなわち嵌合面33a側の端部から、Oリング34との接触部分よりも外径側に達している。
【0024】
図1に示される反応機又は撹拌機は、槽内空室1aを加圧したり、負圧状態まで減圧しながら、回転軸2をその軸心の周りに回転させて、その下端に取り付けられた撹拌翼21によって、反応槽1内の各種液状物Wを撹拌し、その化学反応を促進させるものである。又、大気圧での撹拌により、槽内の沈殿を防止し、槽内液を排出又は充填時に軸が回転あるいは停止状態で加圧、減圧する場合もある。
【0025】
そして、上記反応機又は撹拌機等に設けられた軸封装置3は、密接面Sの内周側に達する槽内空室1aが、減圧によって負圧状態にある場合は、図4(A)に示されるように、槽内空室1aの圧力と、それよりも相対的に高圧であって密接面Sの外周側に達する機外空間1bの大気圧との差圧Pによって、Oリング34がシール部取付溝332の対応する側面332bに平面状に密着する。そして差圧Pが、径Dよりも内周側では、そしてOリング34を介して、第二密封要素33に密接面Sを閉じる方向の背圧として作用する。したがって、密接面Sには差圧Pと比例した密接面圧が付与され、良好な軸封機能を奏する。
【0026】
又、この負圧状態では、Oリング34が、差圧Pによってシール部取付溝332の側面332bに押し付けられているため、槽内空室1aが負圧状態から正圧状態へ急速に加圧される過程でも、Oリング34と側面332bが密着状態にある。しかし、この側面332bには複数の流体導入通路333が形成されているため、図4(B)に示されるように、槽内空室1aが正圧状態になると、槽内空室1a側からの差圧Pは、これら各流体導入通路333を介して、Oリング34と側面332bとの密接面より外周側の、径Dの位置まで導入される。このため、機外空間1bの大気圧とそれよりも高圧となる槽内空室1aの圧力との差圧Pが、Oリング34は、その下面に作用する圧力によって側面332bから離れ、摺動部331の内径DとOリング34の外周接触部の径Dとの間では、第二密封要素33に対して密接面Sを閉じる方向の背圧として作用する。この背圧が作用する受圧面積bは、密接面S(摺動部331)の内周側で密接面Sを開かせる方向に差圧Pが作用する受圧面33bの面積aよりも大きく、したがって、密接面Sには差圧Pと比例した密接面圧が付与され、安定した軸封機能を奏する。
【0027】
なお、Oリング34の上方移動は、カラー35の円筒部35aによって制限されているので、Oリング34の下面とシール部取付溝332の側面332bとの間に作用する差圧Pによって、Oリング34がシール部取付溝332から上方へ抜け出してしまうことはない。
【0028】
ところで、この種の軸封装置3が採用される反応機、撹拌機あるいは乾燥機等は、プロセス上、槽内空室1aの圧力を交互に負圧及び正圧にして運転される場合が多い。そこで本願の発明者は、上述の構造を備える本発明の軸封装置と、流体導入通路333を有さない従来構造の軸封装置の漏れ量を比較する試験を実施した。
【0029】
図5は、軸封装置の漏洩試験に用いた試験装置を説明するための断面図である。この試験装置は、槽内空室1aを真空ポンプ及びエア供給装置によって減圧又は加圧できるようにし、軸封装置3における回転側の外周を円筒状のカバー12で覆って、その上端に形成された端壁12aの内周孔と、これを貫通する回転軸2の外周面との間を、リップ型のパッキン13によって密封し、軸封装置3からシールボックス12内に漏洩した漏洩ガスを、漏洩ガス回収配管14を介して回収し、その量を計測できるようにしたものである。試験は、回転軸を200rpmで回転させ、槽内空室1aの圧力を10秒間で0から0.2MPaに加圧して、その時の軸封装置3からの漏れ量を計測した。
【0030】
図6は、漏洩試験において、常温状態で槽内を加圧した場合における従来の軸封装置による漏れ量の推移を示す説明図である。又、図7は、漏洩試験において、175℃の高温状態で槽内を加圧した場合における従来の軸封装置による漏れ量の推移を示す説明図である。この試験結果から明らかなように、従来構造の軸封装置は、常温条件では、加圧初期における10分当たりの漏れ量が1500cc、高温条件では2000ccとなり、いずれも多量の漏れが認められた。
【0031】
これに対し、図8は、漏洩試験において、常温状態で槽内を加圧した場合における本発明構造の軸封装置による漏れ量の推移を示す説明図である。又、図9は、漏洩試験において、175℃の高温状態で槽内を加圧した場合における本発明構造の軸封装置による漏れ量の推移を示す説明図である。この試験結果から明らかなように、本発明構造の軸封装置は、加圧初期における10分当たりの漏れ量が10cc程度であり、高温条件でも100cc程度である。したがって、流体導入通路333を形成したことによる著しい効果が確認された。
【0032】
次に、図10は、本発明に係る第二の実施の形態の軸封装置を、反応機の軸封部に装着した状態における、軸心を通る平面で切断した断面図である。この軸封装置3において、先に説明した第一の実施の形態と異なるところは、第二密封要素33におけるシール部取付溝332の側面332bに流体導入通路を形成する代わりに、このシール部取付溝332よりも摺動部331側の嵌合面33bに、第二密封要素33の周方向に連続した通路溝334を形成し、この通路溝334から、シール部取付溝332の外周部と連通した所要数の連通路335を開設したことにある。
【0033】
詳しくは、通路溝334は、その外径端が、Oリング34を収納保持するシール部取付溝332と略同径、言い換えれば径Dの位置まで延びている。すなわち、通路溝334の外径は、密接面Sの内径Dより大きく形成されている。又、この通路溝334の内部空間は、所要数の連通路335を介して、前記シール部取付溝332の外周部と連通している。
【0034】
なお、その他の部分の構成は、先に説明した第一の実施の形態と基本的に共通するため、その説明は省略する。
【0035】
図11は、図10において、槽内空間が負圧である場合及び槽内空間が正圧である場合を説明するための断面図である。この実施の形態による軸封装置3は、密接面Sの内周側に達する槽内空室1aが負圧状態にある場合は、図11(A)に示されるように、槽内空室1aの圧力と、それよりも相対的に高圧であって密接面Sの外周側に達する機外空間1bの大気圧との差圧Pが、径Dよりも内周側では、径Dと回転軸2の外径までの範囲のOリング34を介して、第二密封要素33に密接面Sを閉じる方向の背圧として作用する。したがって、密接面Sには前記差圧Pと比例した密接面圧が付与され、良好な軸封機能を奏する。
【0036】
又、槽内空室1aが負圧状態にあるときは、Oリング34が差圧Pによってシール部取付溝332の側面332bに押し付けられているため、槽内空室1aが負圧状態から正圧状態へ加圧される過程でも、Oリング34と側面332bが密着状態にある。しかし、この加圧過程では、図11(B)に示されるように、機外空間1bの大気圧とそれよりも高圧となる槽内空室1aの圧力との差圧Pが、通路溝334から連通路335を介して、Oリング34と側面332bとの密接面より外周側の、径Dの位置まで導入される。したがって、密接面Sを開かせる方向に差圧Pが作用する受圧面積、すなわち密接面Sの内周側の受圧面33bの面積aよりも、密接面Sを閉じる背圧として差圧Pが作用する受圧面積bが大きく、安定した軸封効果を奏する。
【0037】
したがって、上記第二の実施の形態においても、図1に示される第一の実施の形態と略同様の効果が実現される。
【0038】
次に図12は、本発明に係る第三の実施の形態の軸封装置を、反応機の軸封部に装着した状態における、軸心を通る平面で切断した半断面図である。この軸封装置3において、先に説明した第一及び第二の実施の形態と異なるところは、第二密封要素33の内周面に形成したシール部取付溝332に、シール部として、Oリングの代わりに、断面略く字形に形成されたVパッキン34A,34Bを上下対称に配置したことにある。Vパッキン34A,34Bは、例えばPTFEあるいはフッ素ゴム等からなるものである。
【0039】
これを詳しく説明すると、第二密封要素33のシール部取付溝332には、互いに対称の断面略く字形状に凹んだ上下のバックアップ面を有する合成樹脂製のメス型アダプタ34Cを間に介して、下側には断面形状が上方へ凸のVパッキン34Aが収納保持され、上側には断面形状が下方へ凸のVパッキン34Bが収納保持されている。又、第二密封要素33におけるシール部取付溝332の密接面S側の側面332bには、図1及び図2と同様の複数の流体導入通路333が、円周方向等間隔で形成されている。
【0040】
図13は、図12において、槽内空間が負圧である場合及び槽内空間が正圧である場合を説明するための断面図である。この図13に示されるように、各Vパッキン34A,34Bは、それぞれ内周のリップ部341,343が回転軸2の外周面に密接すると共に、外周のリップ部342,344が前記シール部取付溝332の内周面に密接している。又、く字形の凹部をシール部取付溝332流体導入通路333へ向けて配置された下側のVパッキン34Aと、シール部取付溝332の側面332bとの間には、上面がVパッキン34Aの下面凹部と対応する凸型の断面形状を呈する合成樹脂製の環状のオス型アダプタ34Dが配置されている。
【0041】
図12に示されるように、第二密封要素33の上面には、第一コンプレッションリング36Aが配置されており、Vパッキン34Bの上には、下端がこのVパッキン34Bの上面凹部と対応する凸型の断面形状を呈する第二コンプレッションリング36Bが配置されている。そして、これら第一及び第二コンプレッションリング36A,36Bは、上端をカラー35に保持された第一及び第二コイルスプリング361,362によって下方へ押圧付勢されている。又、第二コンプレッションリング36Bと、カラー35との間の隙間Gは、Vパッキン34A,34Bが槽内空室1aの圧力によって、第二コイルスプリング362の付勢力に抗して上方へ移動しても、第二密封要素33のシール部取付溝332から抜け出さない大きさとなっている。
【0042】
なお、第一密封要素31及び第二密封要素33の形状や配置形態等は、先に説明した第一及び第二の実施の形態と略同様である。
【0043】
上記第三の実施の形態による軸封装置3は、密接面Sの内周側に達する槽内空室1aが負圧状態にある場合は、図13(A)に示されるように、槽内空室1aの圧力と、それよりも相対的に高圧であって密接面Sの外周側に達する機外空間1bの大気圧との差圧Pが、径Dよりも内周側では、上側のVパッキン34B、メス型アダプタ34C、下側のVパッキン34A及びオス型アダプタ34Dを介して、第二密封要素33に密接面Sを閉じる方向の背圧として作用する。又、前記差圧Pは、上側のVパッキン34Bにおける内周及び外周のリップ部343,344を、回転軸2の外周面及び第二密封要素33のシール部取付溝332の内周面332aに押し付けるように作用する。したがって、密接面Sには前記差圧Pと比例した密接面圧が付与され、良好な軸封機能を奏する。
【0044】
次に、槽内空室1aが負圧状態から正圧状態へ加圧されると、図13(B)に示されるように、機外空間1bの大気圧とそれよりも高圧となる槽内空室1aの圧力との差圧Pが、流体導入通路333を介して、オス型アダプタ34Dとシール部取付溝332の側面332bとの間に、径Dの位置まで導入される。したがって、密接面Sを開かせる方向に差圧Pが作用する受圧面積、すなわち密接面Sの内周側の受圧面33bの面積aよりも、密接面Sを閉じる背圧として差圧Pが作用する受圧面積bが大きくなり、しかも、前記差圧Pは下側のVパッキン34Aに対してその内周及び外周のリップ部341,342を、回転軸2の外周面及び第二密封要素33のシール部取付溝332の内周面332aに押し付けるように作用するため、安定した軸封性能を奏する。
【0045】
又、この実施の形態によれば、Vパッキン34B、メス型アダプタ34C、下側のVパッキン34A及びオス型アダプタ34Dからなるシール部が、第二密封要素33を第一密封要素31へ押し付ける第一コンプレッションリング36Aとは別の第二コンプレッションリング36Bを介して、第二コイルスプリング362により付勢されているため、Vパッキン34A,34Bの良好な軸方向作動性を与えることができる。
【0046】
又、第二密封要素33と回転軸2の間を密封するシール部としてOリングを用いた場合は、通常、その寸法が、回転軸2の外径寸法により制約されているので、軸封性能に大きく影響する径D等の設計値も制約を受けることになるが、この実施形態によれば、Vパッキン34A,34Bは、加工品であることから、径Dの設計値に制約がなくなり、最適設計が可能となる。
【0047】
図14は、図12の軸封装置の形状変更例を示す図13と同様な説明をするための断面図である。すなわち、上記第三の実施の形態のように、第二密封要素33におけるシール部取付溝332の密接面S側の側面332bに、複数の流体導入通路333を形成する代わりに、例えば図14(A)に示されるように、側面332bと接するオス型アダプタ34Dの下面に所要数の流体導入通路333を形成しても良い。又、オス型アダプタ34Dの下面に形成した流体導入通路333によって導入される流体圧力を、図14(B)に示されるように、このオス型アダプタ34Dを軸方向に貫通するように形成した連絡通路345によって、下側のVパッキン34Aの下面に作用させるようにすることも好ましい。
【0048】
上述した各実施の形態においては、回転軸2と第二密封要素33との間に介装されるシール部として、Oリング34、あるいはVパッキン34A,34Bを用いた場合について説明したが、そのほかにも、前記シール部としては、断面が略X字型を呈するXリングや、断面が略D字型を呈するDリング等を採用することもできる。
【0049】
又、上述した各実施の形態による軸封装置3は、第一密封要素31が非回転の軸封部11側に配置され、第二密封要素33が回転軸2と共に回転するが、ハウジング側が回転し、軸が非回転である場合にも使用することができる。
【0050】
例えば図15は、本発明に係る軸封装置が装着されるものであって、図1とは異なる装置のコニカルドライヤの断面図である。この図15に示される、コニカルドライヤと呼ばれる乾燥機は、吸気源に接続された固定吸気管6と、この固定吸気管6の周りに回転可能に支持された中空軸7と、この中空軸7に固着された容器本体8とを備え、容器本体8の内部で化学品や食品などの被処理物の混合や反応を行ったり、容器本体8内を真空にすることによって、前記の被処理物の乾燥などに使用されるものである。軸封装置3は、非回転である固定吸気管6と、回転する中空軸7及び容器本体8との間をシールするために配設される。この場合は、軸封装置3における第一密封要素31は、コニカルドライヤの中空軸7に形成されたハウジング側に取り付けられて、これら中空軸7及び容器本体8と共に回転し、第二密封要素33は非回転の固定吸気管6の外周にOリング等のシール部を介して外挿され、非回転状態に保持される。そして、このコニカルドライヤも、容器本体8内の圧力が正圧及び負圧に変化するため、軸封装置3に本発明の構成を適用することによって、上述と同様の効果を実現することができる。
【0051】
【発明の効果】
請求項1に係わる発明の軸封装置は、容器内の流体圧力が正圧及び負圧に変化するので、この流体圧力が負圧に変化したときにゴム状弾性材のシール部の側面がシール部取付溝の対応する側面に密着して第二密封要素の密接面におけるシール効果を発揮する。次に、この流体圧力が正圧に変化すると、この正圧は嵌合面の内周を通り流体導入通路に至って側面に作用し、密接面が接触面を押圧するように作用する。その結果、第二密封要素の密接面と第一密封要素の接触面とは正圧、負圧に関係なく密封効果を奏する。特に、流体圧力が正圧に変化したときに、この流体圧力は流体導入通路を通りシール部をシール部取付溝の側面から離脱させるように作用するので、急激な圧力変化に対応して密封効果を奏することができる。
【0052】
請求項2に係わる発明の軸封装置は、容器内の流体圧力が負圧から正圧に変化したとき、この正圧が流体導入通路を通り受圧面に比べて面積が同等又は大きいシール部取付溝の側面に作用するから、正圧であるか負圧であるかに関係なく、常に第二密封要素の密接面が接触面に瞬時に対応して密接して密封効果を奏する。又、シール部も大型にできるから、軸に対してより優れたシール効果が発揮できる。
【0053】
請求項3に係わる発明の軸封装置は、容器内の流体圧力が負圧状態で、シール部の一部を変形させて軸と第二密封要素との嵌合間隙に食い込ませるようなことがあっても、正圧が作用すると流体圧力が通路溝と連通路を通りシール部を側面から離接するように作用できるから、側面に作用させた流体圧力により確実に確実に密接面を接触面に密封させる効果が期待できる。特に、流体圧力を素早く通路溝の側面に作用させて密接面を押圧すると共に、連通路を通過した流体圧力によりシール部を側面から離接させて側面に作用した圧力により密接面を押圧してシールする効果が期待できる。
【0054】
請求項4に係わる発明の軸封装置は、シール部をパーフロエラストマー又はフッ素ゴム製のOリングにすることにより耐食性、耐久性を有して圧力による変形を防止し、側面へ流体の正圧が作用しやすくする効果を奏する。更に、シール部のはみ出し、むしり等の欠損が防止でき、この材質による流体導入通路との協働作用によりシール部取付溝の側面に作動流体の圧力を作用しやすくする効果を奏する。
【0055】
請求項5に係わる発明の軸封装置は、流体圧力を流体導入通路からパッキンのく字状凹部に作用させてシール部取付溝の側面に流体圧力を素早く作用させると共に、シール部取付溝の側面からパッキンを離接させ、かつ、正負圧による繰り返しの圧力時にパッキンが損傷するのを効果的に防止することが期待できる。更に、パッキンの断面形状によりシール部取付溝の側面に作動流体の圧力を作用しやすくする効果を奏する。そして、パッキンとシール部取付溝寸法との取付誤差を吸収し、寸法制約を改善することができる。
【0056】
請求項6に係わる発明の軸封装置は、アダプタに連絡通路を設けることによりパッキンの凹部に流体の正圧力を作用させてパッキンを素早く正常状態で離接させると共に、アダプタも流体導入通路からの流体圧力によりパッキンに密着させてシール部取付溝の側面に圧力を作用させ、かつ両者とも正常状態で離接してシール部取付溝の側面に作動流体圧力を作用させる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る軸封装置が装着される反応機又は撹拌機の反応槽側を切断した正面図である。
【図2】本発明に係る第一の実施の形態の軸封装置を、反応機又は撹拌機の軸封部に装着した状態における、軸心を通る平面で切断した断面図である。
【図3】図2の第二密封要素の断面斜視図である。
【図4】図2において、図(A)は槽内空間が負圧である場合、図(B)は槽内空間が正圧である場合を説明するための断面図である。
【図5】軸封装置の漏洩試験に用いた試験装置を説明するための断面図である。
【図6】漏洩試験において、常温状態で槽内を加圧した場合における従来の軸封装置による漏れ量の推移を示す説明図である。
【図7】漏洩試験において、高温状態で槽内を加圧した場合における従来の軸封装置による漏れ量の推移を示す説明図である。
【図8】漏洩試験において、常温状態で槽内を加圧した場合における本発明構造の軸封装置による漏れ量の推移を示す説明図である。
【図9】漏洩試験において、高温状態で槽内を加圧した場合における本発明構造の軸封装置による漏れ量の推移を示す説明図である。
【図10】本発明に係る第二の実施の形態の軸封装置を、反応機の軸封部に装着した状態における、軸心を通る平面で切断した断面図である。
【図11】図10において、図(A)は槽内空間が負圧である場合、図(B)は槽内空間が正圧である場合を説明するための断面図である。
【図12】本発明に係る第三の実施の形態の軸封装置を、反応機の軸封部に装着した状態における、軸心を通る平面で切断した半断面図である。
【図13】図12において、図(A)は槽内空間が負圧である場合、図(B)は槽内空間が正圧である場合を説明するための断面図である。
【図14】図12の軸封装置の形状変更例を示す図13と同様な説明するための断面図である。
【図15】本発明に係る軸封装置が装着されるものであって、図1とは異なる装置のコニカルドライヤの断面図である。
【図16】従来の技術による軸封装置の一例を、軸心を通る平面で切断して示す部分的な半断面図である。
【符号の説明】
1 反応機
1a 槽内空間(密接面の内周側に連なる空間)
1b 機外空間(密接面の外周側に連なる空間)
11 軸封部
12 シールボックス
12a 端壁
13 パッキン
14 漏洩ガス回収配管
2 回転軸
21 撹拌翼
3 軸封装置
31 第一密封要素
311 貫通孔
312 上端面(接触面)
32 Oリング
33 第二密封要素
331 摺動突起
331a 環状溝
332 シール部取付溝
332a 内周面
332b 側面
333 流体導入通路
334 通路溝
335,345 連通路
34 Oリング(シール部)
34A,34B Vパッキン(シール部)
34C メス型アダプタ
34D オス型アダプタ
341〜344 リップ部
345 連絡通路
35 カラー
35a 円筒部
351 セットスクリュ
352 係合部材
36 コイルスプリング(弾発手段)
36A 第一コンプレッションリング
36B 第二コンプレッションリング
361 第一コイルスプリング
362 第二コイルスプリング
4 駆動装置
5 減速機
6 固定吸気管
7 中空軸
8 容器本体
S 密接面

Claims (6)

  1. 内在する流体の圧力値の範囲が負圧及び正圧に変化する容器(1)に設けられた軸封部(11)と前記軸封部(11)に貫通される軸(2)との間に装着される軸封装置(3)であって、
    前記軸(2)と遊嵌する貫通孔(311)を有すると共に前記貫通孔(311)を囲む接触面(312)を有して前記軸封部(11)に設けられた第一密封要素(31)と、
    前記軸(2)と移動自在に遊嵌する嵌合面(33a)を有すると共に前記第一密封要素(31)の接触面(312)に対し弾発手段(36)により押圧されて密接する密接面(S)が設けられた第二密封要素(33)とを備え、
    前記嵌合面(33a)には環状のシール部取付溝(332)を有すると共に前記シール部取付溝(332)に前記軸(2)との間をシールするゴム状弾性材製のシール部(34)を有し、
    前記第二密封要素(33)の前記シール部取付溝(332)の前記密接面(S)側の側面(332b)に前記嵌合面(33a)内と連通して圧力流体を導入する流体導入通路(333)を有し、
    前記流体導入通路(333)は、前記シール部(34)と前記側面(332b)との密接面より外周側に圧力流体を導入するように形成されていることを特徴とする軸封装置。
  2. 内在する流体の圧力値の範囲が負圧及び正圧に変化する容器(1)に設けられた軸封部(11)と前記軸封部(11)に貫通される軸(2)との間に装着される軸封装置(3)であって、
    前記軸(2)と遊嵌する貫通孔(311)を有すると共に前記貫通孔(311)を囲む接触面(312)を有して前記軸封部(11)に設けられた第一密封要素(31)と、
    前記軸(2)と移動自在に遊嵌する嵌合面(33a)を有すると共に前記第一密封要素(31)の接触面(312)に対し弾発手段(36)により押圧されて密接される密接面(S)を有する第二密封要素(33)とを備え、
    前記嵌合面(33a)には環状のシール部取付溝(332)を有すると共に前記シール部取付溝(332)には前記軸(2)との間をシールするゴム状弾性材製のシール部(34)を有し、
    前記シール部取付溝(332)の前記密接面(S)側の側面(332b)に径方向へ形成されると共に周方向に対して複数配置された前記嵌合面(33a)内と連通する流体導入通路(333)を有し、
    前記流体導入通路(333)は、前記シール部(34)と前記側面(332b)との密接面より外周側に圧力流体を導入するように形成され、
    前記シール部取付溝(332)の前記側面(332b)の面積が前記密接面(S)の内側の受圧面(33b)の面積と同等又はそれ以上の大きさであることを特徴とする軸封装置。
  3. 内在する流体の圧力値の範囲が負圧及び正圧に変化する容器(1)に設けられた軸封部(11)と前記軸封部(11)に貫通される軸(2)との間に装着される軸封装置(3)であって、
    前記軸(2)と遊嵌する貫通孔(311)を有すると共に前記貫通孔(311)を囲む接触面(312)を有して前記軸封部(11)に設けられた第一密封要素(31)と、
    前記軸(2)と移動自在に遊嵌する嵌合面(33a)を有すると共に前記第一密封要素(31)の接触面(312)に対し弾発手段(36)により押圧されて密接される密接面(S)を有する第二密封要素(33)とを備え、
    前記嵌合面(33a)には環状のシール部取付溝(332)を有すると共に前記シール部取付溝(332)には前記軸(2)との間をシールするゴム状弾性材製のシール部(34)を有し、
    前記第二密封要素(33)の前記嵌合面(33a)に前記シール部取付溝(332)よりも前記密接面(S)側の位置で前記嵌合面(33a)に開口する通路溝(334)を有すると共に前記シール部取付溝(332)と前記通路溝(334)とを連通する連通路(335)を有し、
    前記連通路(335)は、前記シール部(34)と前記側面(332b)との密接面より外周側に圧力流体を導入するように形成されていることを特徴とする軸封装置。
  4. 前記シール部(34)がパーフロエラストマー又はフッ素ゴム製のOリングに形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の軸封装置。
  5. 前記シール部(34)が断面略く字形に形成されて前記く字形の凹部を前記シール部取付溝(332)の前記流体導入通路(333)へ向けて配置されたゴム又は樹脂状弾性材製のパッキン(34A)を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の軸封装置。
  6. 前記パッキン(34A)と前記シール部取付溝(332)の前記密接面(S)側の側面(332b)との間に前記パッキン(34A)を押えるアダプタ(34D)を有して前記流体導入通路(333)が前記シール部取付溝(332)の側面(332b)と前記アダプタ(34D)の接触面間に形成されていると共に前記アダプタ(34D)に前記流体導入通路(333)と連通すると共に前記パッキン(34A)側へ貫通した連絡通路(345)が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の軸封装置。
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