JP6212873B2 - レジスト組成物及び塩 - Google Patents

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本発明は、レジスト組成物及び塩などに関する。
半導体の微細加工などに用いられる化学増幅型レジスト組成物(レジスト組成物)は、酸の作用によりアルカリ水溶液に対する溶解性が増大する樹脂と、酸発生剤と、溶剤とを含有する。また、酸発生剤から発生する酸の拡散を制御するため、さらにアミンなどの塩基性化合物を含有するものもある。例えば、特許文献1には、前記樹脂と、トリフェニルスルホニウム=4−オキソアダマンタン−1−イル−オキシカルボニル(ジフルオロ)メタンスルホナートからなる酸発生剤と、2,6−ジイソプロピルアニリンからなる塩基性化合物と、溶剤とを含有するレジスト組成物が記載されている。
特開2008−170983号公報
半導体の微細加工において、その設計寸法が微細化されていくことに従い、レジストパターン製造時の露光量に対する寸法変化がより小さいレジスト組成物、すなわち、より広い露光マージンでレジストパターンを製造できるレジスト組成物が求められるようになってきた。このように広い露光マージンでレジストパターンを製造する点では、従来のレジスト組成物は改善の余地があった。
本発明は、以下の発明を含む。
〔1〕酸の作用によりアルカリ水溶液に対する溶解性が増大する樹脂(A)と、
スルホニウム塩又はヨードニウム塩からなる酸発生剤(B)と、
式(I)で表される塩(I)と、
溶剤とを含有するレジスト組成物。
Figure 0006212873
[式(I)中、
は、単結合又は炭素数1〜10の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表し、該脂肪族飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシル基に置換されてもよく、該脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
は、炭素数1〜6のフッ素化アルキル基を表す。
は、炭素数3〜30の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシル基に置換されてもよく、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。]
、R、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基を表し、R、R、R及びRのうちから選ばれる2つが、互いに結合して、それらが結合する窒素原子とともに環を形成してもよい。]
〔2〕式(I)におけるカチオンがピリジウムイオンである〔1〕記載のレジスト組成物。
〔3〕式(I)におけるXがオキシカルボニル基である〔1〕又は〔2〕記載のレジスト組成物。
〔4〕式(I)で表される塩。
Figure 0006212873
[式(I)中、
は、単結合又は炭素数1〜10の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表し、該脂肪族飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシル基に置換されてもよく、該脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
は、炭素数1〜6のフッ素化アルキル基を表す。
は、炭素数3〜30の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシル基に置換されてもよく、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。]
、R、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基を表し、R、R、R及びRのうちから選ばれる2つが、互いに結合して、それらが結合する窒素原子とともに環を形成してもよい。]
〔5〕式(I)におけるカチオンがピリジウムイオンである〔4〕記載の塩。
〔6〕式(I)におけるXがオキシカルボニル基である〔4〕又は〔5〕記載の塩。
〔7〕式(I)におけるXがオキシカルボニル基であり、Rが水素原子である〔4〕又は〔5〕記載の塩。
本発明によれば、広い露光マージンでレジストパターンを製造できるレジスト組成物及び当該レジスト組成物の構成成分として有用な新規な塩が提供できる。
本発明のレジスト組成物(以下、場合により「本レジスト組成物」という。)は、上述のとおり、樹脂(A)と、酸発生剤(B)と、塩(I)と、溶剤(以下、場合により「溶剤(D)」という。)とを含有する。以下、本レジスト組成物の構成成分を、塩(I)、樹脂(A)、酸発生剤(B)及び溶剤(D)の順で説明する。
本レジスト組成物の構成成分について説明する前に、本明細書で共通する置換基などを説明する。
本明細書において、炭化水素基とは、脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化水素基を包含する。脂肪族炭化水素基は、鎖式及び環式の双方を含み、特に定義しない限り、鎖式及び環式の脂肪族炭化水素基が組み合わせられたものをも包含する。また、これら脂肪族炭化水素基は、その一部に炭素−炭素二重結合を含んでいてもよいが、飽和の基(脂肪族飽和炭化水素基)が好ましい。
鎖式の脂肪族炭化水素基のうち1価のものとしては、典型的にはアルキル基が挙げられる。
アルキル基としては、メチル基(C)、エチル基(C)、プロピル基(C)、ブチル基(C)、ペンチル基(C)、ヘキシル基(C)、ヘプチル基(C)、オクチル基(C)、デシル基(C10)、ドデシル基(C12)、ヘキサデシル基(C14)、ペンタデシル基(C15)、ヘキシルデシル基(C16)、ヘプタデシル基(C17)及びオクタデシル基(C18)などが挙げられる。
鎖式の脂肪族炭化水素基のうち2価のものとしては、アルキル基から水素原子を1個取り去ったアルカンジイル基が挙げられる。
該アルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基、メチリデン基、エチリデン基、プロピリデン基、2−プロピリデン基、1−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,2−プロピレン基、1−メチル−1,4−ブチレン基及び2−メチル−1,4−ブチレン基などが挙げられる。
環式の脂肪族炭化水素基(以下、場合により「脂環式炭化水素基」という。)は、典型的には、シクロアルキル基を意味し、以下に示す単環式及び多環式のいずれをも包含する。
脂環式炭化水素基のうち1価のものとして、単環式の脂肪族炭化水素基は、以下の式(KA−1)〜(KA−7)で表されるシクロアルカンの水素原子を1個取り去った基である。
Figure 0006212873
多環式の脂肪族炭化水素基は、以下の式(KA−8)〜(KA−19)で表されるシクロアルカンの水素原子を1個取り去った基である。
Figure 0006212873
脂環式炭化水素基のうち2価のものとしては、式(KA−1)〜式(KA−19)の脂環式炭化水素から水素原子を2個取り去った基が挙げられる。
脂肪族炭化水素基は置換基を有していてもよい。このような置換基としては、そのつど定義するが、該置換基は例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アシル基、アシルオキシ基、アリール基、アラルキル基及びアリールオキシ基が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基(C)、エトキシ基(C)、プロポキシ基(C)、ブトキシ基(C)、ペンチルオキシ基(C)、ヘキシルオキシ基(C)、ヘプチルオキシ基(C7)、オクチルオキシ基(C8)、デシルオキシ基(C10)及びドデシルオキシ基(C12)などが挙げられる。
アシル基としては、アセチル基(C)、プロピオニル基(C)、ブチリル基(C)、バレイル基(C)、ヘキシルカルボニル基(C)、ヘプチルカルボニル基(C7)、オクチルカルボニル基(C8)、デシルカルボニル基(C10)及びドデシルカルボニル基(C12)などのアルキル基とカルボニル基とが結合したもの並びにベンゾイル基(C7)などのアリール基とカルボニル基とが結合したものが包含される。
アシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基等が挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基(C7)、フェネチル基(C8)、フェニルプロピル基(C9)、ナフチルメチル基(C11)及びナフチルエチル基(C12)などが挙げられる。
アリールオキシ基としては、フェニルオキシ基(C)、ナフチルオキシ基(C10)、アントニルオキシ基(C14)、ビフェニルオキシ基(C12)、フェナントリルオキシ基(C14)及びフルオレニルオキシ基(C13)などのアリール基と酸素原子とが結合したものが挙げられる。
芳香族炭化水素基のうち1価のものは、典型的には、アリール基が挙げられる。
アリール基としては、フェニル基(C)、ナフチル基(C10)、アントニル基(C14)、ビフェニル基(C12)、フェナントリル基(C14)及びフルオレニル基(C13)などが挙げられる。ここに示すアリール基から、さらに水素原子を1個取り去ったアリーレン基が、2価の芳香族炭化水素基に該当する。
芳香族炭化水素基も置換基を有することがある。このような置換基はそのつど定義するが、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシル基、アルキル基及びアリールオキシ基を挙げることができる。これらのうち、アルキル基は、鎖式脂肪族炭化水素基として例示したものと同じであり、芳香族炭化水素基に任意に有する置換基のうち、アルキル基以外のものは、脂肪族炭化水素基の置換基として例示したものと同じものを含む。
<塩(I)>
塩(I)は上述のとおり、上述のとおり式(I)で表される。繰り返しになるが、式(I)を以下に示す。
Figure 0006212873
[式(I)中、
は、単結合又は炭素数1〜10の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表し、該脂肪族飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシル基に置換されてもよく、該脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
は、炭素数1〜6のフッ素化アルキル基を表す。
は、炭素数3〜30の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシル基に置換されてもよく、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。]
、R、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基を表し、R、R、R及びRのうちから選ばれる2つが、互いに結合して、それらが結合する窒素原子とともに環を形成してもよい。]
は、炭素数3〜30の脂環式炭化水素基であり、この炭素数は4〜14の範囲であると好ましく、炭素数5〜10の範囲であるとさらに好ましい。当該脂環式炭化水素基の具体例は、炭素数が上述の範囲において、すでに例示したものを含む。
また、Wの脂環式炭化水素基を構成するメチレン基が、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わった基としては例えば、式(A12)〜式(A26)でそれぞれ表される基が挙げられる。
Figure 0006212873
以上のWの具体例の中でも、アダマンチル基及びアダマンタノンイル基(式(A14)で表される基)が好ましく、これらのアダマンチル基及びアダマンタノンイル基は、アルキル基及びヒドロキシ基といった置換基を有していてもよく、当該置換基の結合位置は任意であるが、より簡便に塩(I)を製造できる点では、置換基を有しないアダマンチル基又は置換基を有しないアダマンタノンイル基をWとして有する塩(I)が好ましい。
は、単結合又は炭素数1〜10の2価の脂肪族飽和炭化水素基であり、当該脂肪族飽和炭化水素基は、アルカンジイル基又は脂環式炭化水素基、或いはこれらを任意に組み合わせた脂肪族飽和炭化水素基が挙げられる。ここでいうアルカンジイル基及び脂環式炭化水素基の具体例は、その炭素数が10以下の範囲ですでに例示したものを含む。また、該アルカンジイル基及び脂環式炭化水素基、並びに、アルカンジイル基及び脂環式炭化水素基を組み合わせた2価の基は、それに含まれる水素原子が、ヒドロキシル基に置き換わっていてもよい。
アルカンジイル基及び脂環式炭化水素基を組み合わせた有機基とは、例えば、式(X−A)で表される基などを挙げることができる。
Figure 0006212873
式(X−A)中、
1A及びX1Bは、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。このX1A及びX1Bのアルカンジイル基を構成するメチレン基も、酸素原子又はカルボニル基に置き換わることもある。
以上、Xが、アルカンジイル基、脂環式炭化水素基、又は、アルカンジイル基及び脂環式炭化水素基の組み合わせである場合について説明したが、Xは炭素数2〜5のアルカンジイル基又はこのアルカンジイル基を構成するメチレン基の1つ又は2つが、酸素原子及び/又はカルボニル基に置き換わった基であると好ましく、式(X−D)又は式(X−E)で表される基がさらに好ましい。
Figure 0006212873
式(X−D)中、X1Dは、単結合又は炭素数1〜3のアルカンジイル基を表す。
式(X−E)中、X1Eは、炭素数1〜3のアルカンジイル基を表す
これらの中でも、Xは式(X−D)で表される基が一層好ましく、後述する製造方法により、簡便に塩(I)を製造できる点では、Xはカルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基が特に好ましい。
は、炭素数1〜6のフッ素化アルキル基を表す。ここでいう「炭素数1〜6のフッ素化アルキル基」とは、炭素数1〜6のアルキル基に含まれる水素原子の一部又は全部がフッ素原子に置換されたものをいう。炭素数1〜6のアルキル基の具体例はすでに挙げたとおりである。中でも、Xは、ジフルオロメチレン基、テトラフルオロエチレン基、ヘキサフルオロプロピレン基及びオクタフルオブチレン基などが好ましい。
ここまで、塩(I)のX、X及びWについて、その具体例及び好適例を挙げて説明したが、ここで塩(I)のアニオンを具体的に示す。なお、ここでいう”アニオン”とは、式(I)において、
Figure 0006212873
で表されるイオンをいう。
塩(I)のアニオンを具体的に示すと、式(IA−1)、式(IA−2)、式(IA−3)、式(IA−4)、式(IA−5)、式(IA−6)、式(IA−7)、式(IA−8)、式(IA−9)、式(IA−10)、式(IA−11)、式(IA−12)、式(IA−13)、式(IA−14)、式(IA−15)、式(IA−16)、式(IA−17)、式(IA−18)、式(IA−19)、式(IA−20)及び式(IA−21)〔式(IA−1)〜式(IA−21)〕でそれぞれ表されるイオンを挙げることができる。
Figure 0006212873
Figure 0006212873
Figure 0006212873
以上のアニオンの具体例の中でも、式(IA−1)、式(IA−2)、式(IA−3)、式(IA−4)、式(IA−5)、式(IA−6)、式(IA−15)及び式(IA−21)でそれぞれ表されるものがさらに好ましい。
次に、塩(I)のカチオンについて説明する。ここでいう”カチオン”とは、式(I)において、
Figure 0006212873
で表されるイオンをいう。
、R、R及びR(R〜R)の1価の炭化水素基は、脂肪族飽和炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基を表し、脂肪族飽和炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基の具体例は、炭素数が各々の範囲ですでに例示したものが挙げられる。また、R〜Rのうち2つが互いに結合し、環を形成していてもよく、その場合の環の炭素数は1〜10の範囲が好ましい。このように環を形成している場合のカチオンとしては、ピロリウムイオン、イミダゾリウムイオン、ピリジウムイオン、ピリミジニウムイオン、ピラジニウムイオン、ピロリジニウムイオン、ピペリジニウムイオン、ピペラジニウムイオン、モルホリウムイオン、インドリウムイオン、キノリニウムイオン、イソキノリニウムイオン、キヌクリジニウムイオン、フェノチアジニウムイオン、フェノキサジニウムイオン、アクリジニウムイオン、カルバゾリウムイオンなどが挙げられる。中でも、環を形成している場合のカチオンはピリジウムイオンが好ましい。
ここでカチオンを具体的に示すと、式(IB−1)、式(IB−2)、式(IB−3)、式(IB−4)、式(IB−5)、式(IB−6)、式(IB−7)、式(IB−8)、式(IB−9)、式(IB−10)、式(IB−11)、式(IB−12)、式(IB−13)、式(IB−14)、式(IB−15)、式(IB−16)、式(IB−17)及び式(IB−18)〔式(IB−1)〜式(IB−18)〕でそれぞれ表されるイオンを挙げることができる。
Figure 0006212873
以上のカチオン(IB)の具体例の中でも、上述のとおり、式(IB−1)で表されるピリジウムイオンが特に好ましい。
塩(I)は、式(IA−1)〜式(IA−21)のいずれかで表されるアニオンと、式(IB−1)〜式(IB−18)のいずれかで表されるカチオンとの任意の組み合わせである。塩(I)の具体例として、アニオンとカチオンとの組み合わせを表1および表2に示す。なお、表1において、「IB−1」とは式(IB−1)で表されるイオン(カチオン)を意味し、「IA−1」とは式(IA−1)で表されるイオン(アニオン)を意味する。
Figure 0006212873
Figure 0006212873
表1および表2に示す組合せの中では、好ましくは、(I−1)、(I−2)、(I−3)、(I−4)、(I−5)、(I−6)、(I−7)又は(I−8)で示される塩(I)が好ましい。
以上、塩(I)の具体例及び好適例について説明したが、塩(I)は本レジスト組成物に含有させたとき、露光マージンに優れた本レジスト組成物を得ることができる化合物であり、本発明は塩(I)に係る発明を含む。
次に、塩(I)の製造方法、特に、Xがオキシカルボニル基である場合の塩(I)の製造方法について説明する。
がオキシカルボニル基である場合の塩(I)は例えば、式(II)
Figure 0006212873
で表される化合物(以下、場合により「化合物(II)」という。)と、
式(III)
Figure 0006212873
で表される化合物(以下、場合により「化合物(III)」という。)及び式(IVa)
Figure 0006212873
で表される化合物(以下、場合により「化合物(IVa)」という。)とを反応させる工程を含む製造方法により製造できる。なお、式(II)、式(III)及び式(IVa)において、R、R、R、W及びXはいずれも前記と同義である。
化合物(II)と、化合物(III)及び化合物(IVa)との反応は例えば、溶媒の存在下で行われる。かかる溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、酢酸エチル、アセトン、メチルイソブチルケトン、ジクロロメタン、ジクロロエタン又はクロロホルム、或いはこれらの組み合わせなどが使用できる。当該反応の反応温度は例えば、−10〜100℃の範囲から、化合物(II)、化合物(III)などの種類に応じて選ばれる。反応時間は、反応温度にもよるが例えば、0.1〜48時間の範囲である。反応時間は、反応途中の反応混合物を適宜サンプリングし、例えば、液体クロマトグラフィー分析などの分析手段により、化合物(II)及び化合物(III)の消失の度合いや、塩(I)の生成の度合いを分析して、定めることもできる。
化合物(II)は所望のXに応じたものを準備すればよいが、市場から入手できる市販品を用いることもできる。この市販品としては例えば、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロペンタン二酸無水物及びテトラフルオロこはく酸無水物などが挙げられる。
化合物(III)も所望のWに応じたものを準備すればよいが、市場から入手できる市販品を用いることもできる。この市販品としては例えば、シクロプロパノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、アダマンタノール、n−ペンタノール及びn−ヘキサノールなどが挙げられる。
化合物(IVa)も所望のR〜Rに応じたものを準備すればよい。
がオキシカルボニル基であり、Rが水素原子である場合の塩(I)の製造方法は、すでに説明した塩(I)の製造方法において、化合物(IVa)を式(IVb)で表される化合物(以下、場合により「化合物(IVb)」という。)に置き換えればよい。
Figure 0006212873
[式(IVb)中、R、R及びRは前記と同義である。]
この場合、化合物(II)と、化合物(III)及び化合物(IVb)との反応は反応式の形式で示すと、以下のとおりであり、
Figure 0006212873
化合物(II)と、化合物(III)及び化合物(IVb)との反応は、その反応温度及び反応時間などは、化合物(IVa)を用いた場合と同様である。なお、化合物(IVb)としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N―メチルモルホリン及びN―メチルピロリジンなどが用いられる。
<樹脂(A)>
樹脂(A)は上述のとおり、酸の作用によりアルカリ水溶液に対する溶解性が増大する特性(以下、場合により「酸作用特性」という。)を有する。なお、樹脂(A)は酸の作用を受ける前、すなわち、酸と接触する前には、当該アルカリ水溶液に対して、不溶又は難溶であると好ましい。
酸作用特性を有する樹脂(A)は、その分子内に酸に不安定な基(以下、場合により「酸不安定基」という。)を有する。このような樹脂(A)は、酸不安定基を有するモノマー(以下、このモノマーを場合により「モノマー(a1)」といい、該モノマー(a1)由来の構造単位を「構造単位(a1)」という。)を重合することによって製造できる。酸作用特性を有する樹脂(A)を製造する際には、モノマー(a1)を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<酸不安定基>
「酸不安定基」とは、酸と接触すると脱離基が脱離して、親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基)を形成する基を意味する。酸不安定基としては、例えば、式(1)で表される基(酸不安定基(1))、式(2)で表される基(酸不安定基(2))などが挙げられる。
Figure 0006212873
[式(1)中、
a1、Ra2及びRa3(Ra1〜Ra3)は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜20の脂環式炭化水素基を表すか、Ra1及びRa2は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。*は結合手を表す。]
Figure 0006212873
[式(2)中、
a1’及びRa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の1価の炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra2’及びRa3’は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。該1価の炭化水素基及び該2価の炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又は硫黄原子に置き換わってもよい。*は結合手を表す。]
酸不安定基(1)のRa1〜Ra3のアルキル基及び脂環式炭化水素基は、各々の炭素数の範囲において、すでに例示したものを含む。ただし、該脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは3〜16の範囲である。
a1及びRa2が互いに結合して2価の炭化水素基を形成する場合とは、−C(Ra1)(Ra2)(Ra3)で表される基が、以下のいずれかの基となる場合である。該2価の炭化水素基の炭素数は、好ましくは3〜12の範囲である。
Figure 0006212873
酸不安定基(1)としては、例えば、1,1−ジアルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中、Ra1〜Ra3がアルキル基である基、好ましくはtert−ブチル基)、2−アルキルアダマンタン−2−イルオキシカルボニル基(式(1)中、Ra1及びRa2が結合することで、アダマンチル環を形成し、Ra3がアルキル基である基)及び1−(アダマンタン−1−イル)−1−アルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中、Ra1及びRa2がアルキル基であり、Ra3がアダマンチル基である基)などが挙げられる。
酸不安定基(2)のRa1’及びRa2’の炭化水素基は、例えば、アルキル基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基などである。これらの基もすでに例示したもののうち、炭素数20以下の範囲で同じものを含む。ただし、Ra1'及びRa2'のうち少なくとも1つは水素原子であると好ましい。
酸不安定基(2)の具体例としては、以下の基が挙げられる。
Figure 0006212873
モノマー(a1)は、酸不安定基と炭素−炭素二重結合とを有するモノマーが好ましく、酸不安定基を有する(メタ)アクリル系モノマーがさらに好ましい。
なかでも、酸不安定基(1)及び/又は酸不安定基(2)を有するモノマー(a1)が好ましく、酸不安定基(1)及び/又は酸不安定基(2)を有するを有する(メタ)アクリル系モノマーが特に好ましい。
酸不安定基を有する(メタ)アクリル系モノマーのうち、炭素数5〜20の脂環式炭化水素基を有するモノマー(a1)が好ましい。このようなモノマー(a1)を用いて得られる樹脂(A)は、脂環式炭化水素基のような嵩高い構造を有するものとなるので、該樹脂(A)を含有する本レジスト組成物の解像度が一層良好となる傾向がある。
<好適な構造単位(a1)>
かかる脂環式炭化水素基を有するモノマー(a1)を用いて得られる好適な構造単位(a1)を有する樹脂(A)について、さらに詳述する。該樹脂(A)の中でも、式(a1−1)で表される構造単位(以下、場合により「構造単位(a1−1)」という。)又は式(a1−2)で表される構造単位(以下、場合により「構造単位(a1−2)」という。)を有する樹脂(A)が好ましい。かかる樹脂(A)には、構造単位(a1−1)を単独種で有していてもよく、複数種有していてもよく、構造単位(a1−2)を単独種で有していてもよく、複数種有していてもよく、構造単位(a1−1)と構造単位(a1−2)とを合わせて有していてもよい。
Figure 0006212873
[式(a1−1)中、
a1は、酸素原子又は−O−(CH2k1−CO−O−(k1は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基との結合手を表す。)で表される基を表す。
a4は、水素原子又はメチル基を表す。
a6は、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基を表す。
m1は0〜14の整数を表す。
式(a1−2)中、
a2は、酸素原子又は−O−(CH2k1−CO−O−(k1は前記と同義である。)で表される基を表す。
a5は、水素原子又はメチル基を表す。
a7は、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基を表す。
n1は0〜10の整数を表す。
n2は0又は1の整数を表す。]
a1及びLa2は、好ましくは、酸素原子又は−O−(CH2k1−CO−O−であり、 La1及びLa2は、好ましくは、酸素原子又は、k1が1〜4の整数である*−O−(CH2k1−CO−O−で表される基であり、より好ましくは酸素原子又は*−O−CH2−CO−O−であり、さらに好ましくは酸素原子である。
a4及びRa5は、好ましくはメチル基である。
a6及びRa7の脂肪族炭化水素基のうち、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜10の脂環式炭化水素基であり、この炭素数の上限以下の範囲で、すでに例示したものと同じものを含む。Ra6及びRa7の脂肪族炭化水素基はそれぞれ独立に、好ましくは炭素数8以下のアルキル基又は炭素数8以下の脂環式炭化水素基であり、より好ましくは炭素数6以下のアルキル基又は炭素数6以下の脂環式炭化水素基である。
m1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
構造単位(a1−1)としては、以下の式(a1−1−1)〜式(a1−1−8)でそれぞれ表される構造単位(a1−1)が好ましく、式(a1−1−1)〜(a1−1−4)でそれぞれ表される構造単位(a1−1)がより好ましい。
Figure 0006212873
Figure 0006212873
これらの構造単位(a1−1)を誘導し得るモノマー(a1)としては、例えば、特開2010−204646号公報に記載されたものなどが挙げられる。
一方、構造単位(a1−2)としては、以下の式(a1−2−1)〜式(a1−2−6)でそれぞれ表されるものが好ましい。これらのなかでも、式(a1−2−3)又は(a1−2−4)で表される構造単位(a1−2)がより好ましく、式(a1−2−3)で表される構造単位(a1−2)がさらに好ましい。
Figure 0006212873
構造単位(a1−2)を誘導し得るモノマー(a1)としては、例えば、1−エチルシクロペンタン−1−イル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘキサン−1−イル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘプタン−1−イル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロペンタン−1−イル(メタ)アクリレート及び1−イソプロピルシクロペンタン−1−イル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
樹脂(A)が構造単位(a1−1)及び/又は構造単位(a1−2)を有する場合、これらの合計含有割合は、該樹脂(A)の全構造単位(100モル%)に対して、10〜95モル%の範囲が好ましく、15〜90モル%の範囲がより好ましく、20〜85モル%の範囲が一層好ましく、20〜60モル%の範囲が特に好ましい。また、構造単位(a1)として、アダマンチル基を有する構造単位(a1)(特に好ましくは、構造単位(a1−1))を有する場合には、樹脂(A)中の構造単位(a1)の合計(100モル%)に対して、アダマンチル基を有する構造単位(a1)が15モル%以上であることが好ましい。このような含有割合で、アダマンチル基を有する構造単位(a1)を有する樹脂(A)は、該樹脂(A)を含有するレジスト組成物から製造されるレジストパターンのドライエッチング耐性が良好となる傾向がある。なお、構造単位(a1−1)及び/又は構造単位(a1−2)の合計含有割合を、上述の範囲にするためには、樹脂(A)を製造する際に、全モノマーの使用量に対する、構造単位(a1−1)及び/又は構造単位(a1−2)を誘導するモノマーの使用量を調整すればよい。
樹脂(A)が有する構造単位のうち、該樹脂(A)が酸作用特性を有するうえで好ましい構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)について詳述したが、これらの中でも構造単位(a1−1)を樹脂(A)が有していると特に好ましい。
樹脂(A)は、好適な構造単位(a1)である構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)以外の構造単位(a1)を有していてもよい。以下、構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)以外の構造単位(a1)を、当該構造単位(a1)を誘導するモノマー(a1)を示すことで説明する。
樹脂(A)は、以下の式(a1−3)で表されるモノマー(以下、場合により「モノマー(a1−3)」という。)に由来する構造単位(a1)を有していてもよい。該モノマー(a1−3)に由来する構造単位(a1)を有する樹脂(A)は、その主鎖に剛直なノルボルナン環を含むものとなるので、このような樹脂(A)を含有する本レジスト組成物は、ドライエッチング耐性に優れたレジストパターンを製造できる傾向がある。
Figure 0006212873
[式(a1−3)中、
a9は、水素原子、置換基(例えばヒドロキシ基)を有していてもよい炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基、カルボキシ基、シアノ基、又は−COORa13で表される基を表し、Ra13は、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子はヒドロキシ基などで置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。Ra10、Ra11及びRa12は、それぞれ独立に、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基を表すか、或いはRa10及びRa11は互いに結合して環を形成している。該脂肪族炭化水素基及に含まれる水素原子はヒドロキシ基などで置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。]
a9の置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基は典型的には、置換基を有していてもよいアルキル基であり、かかるアルキル基のうち、置換基を有さないアルキル基は、その炭素数が1〜8の範囲ですでに例示したものを含む。置換基、特にヒドロキシ基を有する脂肪族炭化水素基(アルキル基)としては例えば、ヒドロキシメチル基及び2−ヒドロキシエチル基などである。Ra13としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、2−オキソ−オキソラン−3−イル基及び2−オキソ−オキソラン−4−イル基などが挙げられる。
a10〜Ra12の脂肪族炭化水素基も典型的には、アルキル基であり、その具体例はRa9の場合と同じである。Ra10とRa11とが結合し、これらが結合する炭素原子とともに形成される環は、シクロへキサン環及びアダマンタン環などである。
モノマー(a1−3)としては例えば、特開2010−204646号公報に記載されたものが用いられる。これらの中でも、以下の式(a1−3−1)、式(a1−3−2)、式(a1−3−3)及び式(a1−3−4)でそれぞれ表されるモノマー(a1−3)が好ましく、式(a1−3−2)又は(a1−3−4)で表されるモノマー(a1−3)がより好ましく、式(a1−3−2)で表されるモノマー(a1−3)がさらに好ましい。
Figure 0006212873
樹脂(A)が、モノマー(a1−3)に由来する構造単位を有する場合、その含有割合は、樹脂(A)の全構造単位に対して、10〜95モル%の範囲が好ましく、15〜90モル%の範囲がより好ましく、20〜85モル%の範囲がさらに好ましい。
樹脂(A)は以下の式(a1−4)で表されるモノマー(以下「モノマー(a1−4)」という場合がある。)に由来する構造単位(a1)を有していてもよい。
Figure 0006212873
[式(a1−4)中、
10は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
は0〜4の整数を表す。
11は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表し、lが2以上である場合、複数のR11は互いに同一であっても異なってもよい。
12及びR13はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表す。
a2は、置換基を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基又は単結合を表し、該脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基又は−N(R)−(ただし、Rは、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す)で表される基に置き換わっていてもよい。
a3は、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素基を表す。]
「ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基」のうち、アルキル基としては、炭素数が1〜6の範囲ですでに例示したものを含む。ハロゲン原子を有するアルキル基としては、フッ素原子を有するアルキル基が好ましく、例えば、ペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基及びペルフルオロヘキシル基などが挙げられる。これらの中でも、R10としては、水素原子および炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基及びエチル基がより好ましく、水素原子およびメチル基が特に好ましい。
11のアルコキシ基は、炭素数1〜6の範囲において、すでに例示したものを含むが、中でも、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基及びエトキシ基がより好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
11のアシル基及びアシルオキシ基も、その炭素数が2〜4の範囲において、すでに例示したものを含む。
12及びR13の炭化水素基は、その炭素数が1〜12の範囲において、Ya3の炭化水素基は、その炭素数が1〜18の範囲において、すでに例示した脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化水素基のいずれかを含む。
a2の脂肪族炭化水素基は2価の鎖式炭化水素基、2価の脂環式炭化水素基又は、鎖式炭化水素基と脂環式炭化水素基とが組み合わさった2価の基であり、炭素数1〜17の範囲ですでに例示した基を適宜組み合わせた基を挙げることができる。
モノマー(a1−4)としては、例えば、特開2010−204646号公報に記載されたモノマーが挙げられる。中でも、以下の式(a1−4−1)〜式(a1−4−7)でそれぞれ表されるモノマーが好ましく、式(a1−4−1)〜式(a1−4−5)でそれぞれ表されるモノマーがより好ましい。
Figure 0006212873
樹脂(A)がモノマー(a1−4)に由来する構造単位を有する場合、その含有割合は、樹脂(A)の全構造単位に対して、10〜95モル%の範囲が好ましく、15〜90モル%の範囲がより好ましく、20〜85モル%の範囲が特に好ましい。
<酸安定構造単位>
樹脂(A)は、酸不安定基を含む構造単位(a1)に加え、酸不安定基を有さない構造単位(以下、場合により「酸安定構造単位」といい、該酸安定構造単位を誘導し得るモノマーを、「酸安定モノマー」という。)を有していると好ましい。該樹脂(A)中、酸安定構造単位は1種のみを有していてもよく、複数種を有していてもよい。
樹脂(A)が酸安定構造単位を有する場合、構造単位(a1)の含有割合を基準にして、酸安定性構造単位の含有割合を定めるとよい。構造単位(a1)の含有割合と酸安定性構造単位の含有割合との比は、〔構造単位(a1)〕/〔酸安定構造単位〕で表して、好ましくは10〜80モル%/90〜20モル%であり、より好ましくは20〜60モル%/80〜40モル%である。このようにすると、樹脂(A)を含有する本レジスト組成物から得られるレジストパターンのドライエッチング耐性がより一層良好になる傾向がある。
次に、酸安定構造単位のうち、好ましいものを説明する。
酸安定構造単位は、ヒドロキシ基又はラクトン環を有する構造単位が好ましい。ヒドロキシ基を有する酸安定構造単位(以下、場合により「酸安定構造単位(a2)」という。)及び/又はラクトン環を有する酸安定構造単位(以下、場合により「酸安定構造単位(a3)」という。)を有する樹脂(A)は、当該樹脂(A)を含有する本レジスト組成物を基板に塗布したとき、基板上に形成される塗布膜、又は塗布膜から得られる組成物層が基板との間に優れた密着性を発現し易くなり、この本レジスト組成物は良好な解像度で、レジストパターンを製造することができる。なお、ここでいう本レジスト組成物を用いるレジストパターンの製造方法に関しては後述する。まず、酸安定構造単位として好適な、酸安定構造単位(a2)及び酸安定構造単位(a3)に関して具体例を挙げつつ説明する。
<酸安定構造単位(a2)>
酸安定構造単位(a2)を樹脂(A)に導入する場合、当該樹脂(A)を含有する本レジスト組成物からレジストパターンを製造する際の露光源の種類によって、各々、好適な酸安定構造単位(a2)を選択することができる。すなわち、本レジスト組成物を、KrFエキシマレーザ(波長:248nm)を露光源とする露光、電子線あるいはEUV光などの高エネルギー線を露光源とする露光に用いる場合には、酸安定構造単位(a2)として、フェノール性ヒドロキシ基を有する酸安定構造単位(a2−0)を樹脂(A)に導入することが好ましい。短波長のArFエキシマレーザ(波長:193nm)を露光源とする露光を用いる場合は、酸安定構造単位(a2)として、後述の式(a2−1)で表される酸安定構造単位を樹脂(A)に導入することが好ましい。このように、樹脂(A)が有する酸安定構造単位(a2)は各々、レジストパターンを製造する際の露光源によって好ましいものを選ぶことができるが、樹脂(A)が有する酸安定構造単位(a2)は、露光源の種類に応じて好適な酸安定構造単位(a2)1種のみを有していてもよく、露光源の種類に応じて好適な酸安定構造単位(a2)2種以上を有していてもよく、或いは、露光源の種類に応じて好適な酸安定構造単位(a2)と、それ以外の酸安定構造単位(a2)とを組み合わせて有していてもよい。
酸安定構造単位(a2)の具体例の1つは、以下の式(a2−1)で表されるもの(以下、場合により「酸安定構造単位(a2−1)」という。)である。
Figure 0006212873
式(a2−1)中、
a3は、酸素原子又は−O−(CH2k2−CO−O−(k2は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基(−CO−)との結合手を表す。)で表される基を表す。
a14は、水素原子又はメチル基を表す。
a15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。
a3は、好ましくは、酸素原子又は、k2が1〜4の整数である−O−(CH2k2−CO−O−で表される基であり、より好ましくは、酸素原子又は、−O−CH2−CO−O−であり、さらに好ましくは酸素原子である。
a14は、好ましくはメチル基である。
a15は、好ましくは水素原子である。
a16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
酸安定構造単位(a2−1)としては、例えば、以下のものが挙げられる。
Figure 0006212873
以上、例示した酸安定構造単位(a2−1)は、例えば、特開2010−204646号公報に記載された酸安定モノマーから誘導される。これらの中でも、式(a2−1−1)〜式(a2−1−4)でそれぞれ表される酸安定構造単位(a2−1)がより好ましく、式(a2−1−1)又は(a2−1−3)で表される酸安定構造単位(a2−1)がさらに好ましい。
樹脂(A)が酸安定構造単位(a2−1)を有する場合、その含有割合は、樹脂(A)の全構造単位に対して、3〜45モル%の範囲が好ましく、5〜40モル%の範囲がより好ましく、5〜35モル%の範囲がさらに好ましい。
次に、ヒドロキシ基を有する酸安定構造単位のうち、フェノール性ヒドロキシ基を有する酸安定構造単位について説明する。該酸安定構造単位は、以下の式(a2−0)で表されるもの(以下、場合により「酸安定構造単位(a2−0)」という。)が好ましい。
Figure 0006212873
式(a2−0)中、
a30は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
a31は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表す。
maは0〜4の整数を表す。maが2以上の整数である場合、複数のRa31は同一でも異なっていてもよい。
a30の「ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基」における「炭素数1〜6のアルキル基」の具体例は、炭素数がこの範囲において、すでに例示したものを含む。「ハロゲン原子を有する炭素数1〜6のアルキル基」とは、該炭素数1〜6のアルキル基に含まれる水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子に置換されたものである。なお、ハロゲン原子の具体例もすでに説明したとおりである。これらのうち、Ra30は、水素原子および炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基及びエチル基がより好ましく、水素原子およびメチル基が特に好ましい。
a31のアルコキシ基の具体例は、炭素数1〜6の範囲で、すでに例示したものを含む。これらのうち、Ra31は、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基及びエトキシ基がより好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
maは0、1又は2が好ましく、0又は1がより好ましく、0が特に好ましい。
maは0、1又は2が好ましく、0又は1がより好ましく、0が特に好ましい。
酸安定構造単位(a2−0)の中でも、以下の式(a2−0−1)〜式(a2−0−4)でそれぞれ表されるものが好ましい。かかる構造単位を誘導し得る酸安定モノマーは、例えば、特開2010−204634号公報に記載されている。
Figure 0006212873
p−ヒドロキシスチレンやp−ヒドロキシ−α−メチルスチレンといった酸安定構造単位(a2−0)を誘導し得る酸安定モノマー[以下、場合により「酸安定モノマー(a2)」という。]を、樹脂(A)製造に用いることにより、式(a2−0−1)又は式(a2−0−2)で表される酸安定構造単位(a2−0)を、樹脂(A)に導入することができるが、該酸安定モノマー(a2)にあるフェノール性ヒドロキシ基を例えば、アセチル基のような保護基で保護し、保護化酸安定モノマー(a2)とした後、この保護化酸安定モノマー(a2)を用いて樹脂(A)を製造することもできる。保護化酸安定モノマー(a2)に由来する構造単位を有する樹脂を脱保護処理して、保護基を脱離することにより、酸安定構造単位(a2−0)を有する樹脂(A)を製造できる。ただし、脱保護処理を実施する際には、他の構造単位(a1)を著しく損なわないようにして、該脱保護処理を実施する必要がある。
樹脂(A)が酸安定構造単位(a2−0)を有する場合、その含有割合は、樹脂(A)の全構造単位に対して、5〜90モル%の範囲が好ましく、10〜85モル%の範囲がより好ましく、15〜80モル%の範囲がさらに好ましい。
<酸安定構造単位(a3)>
酸安定構造単位(a3)が有するラクトン環は例えば、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクトン環及びδ−バレロラクトン環のような単環式でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮合環でもよい。これらラクトン環の中で、γ−ブチロラクトン環及びγ−ブチロラクトン環と他の環との縮合環が好ましい。
酸安定構造単位(a3)は好ましくは、以下の式(a3−1)、式(a3−2)又は式(a3−3)で表されるものである。樹脂(A)は、これらのうち1種のみを有していてもよく、2種以上を有していてもよい。なお、以下の説明においては、式(a3−1)で示されるものを「酸安定構造単位(a3−1)」といい、式(a3−2)で示されるものを「酸安定構造単位(a3−2)」といい、式(a3−3)で示されるものを「酸安定構造単位(a3−3)」という。
Figure 0006212873
[式(a3−1)中、
a4は、酸素原子又は−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a18は、水素原子又はメチル基を表す。
p1は0〜5の整数を表す。
a21は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表し、p1が2以上の場合、複数のRa21は同一でも異なっていてもよい。
式(a3−2)中、
a5は、酸素原子又は−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
q1は、0〜3の整数を表す。
a22は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表し、q1が2以上の場合、複数のRa22は同一でも異なっていてもよい。
式(a3−3)中、
a6は、酸素原子又は−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a20は、水素原子又はメチル基を表す。
r1は、0〜3の整数を表す。
a23は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表し、r1が2以上の場合、複数のRa23は同一でも異なっていてもよい。]
式(a3−1)〜式(a3−3)において、La4〜La6は、式(a2−1)のLa3で説明したものと同じものが挙げられる。
a4〜La6は、それぞれ独立に、酸素原子又は、k3が1〜4の整数である*−O−(CH2k3−CO−O−で表される基が好ましく、酸素原子及び、*−O−CH2−CO−O−がより好ましく、さらに好ましくは酸素原子である。
a18〜Ra21は、好ましくはメチル基である。
a22及びRa23は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1、q1及びr1は、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは0又は1である。なお、p1が2である場合、2つのRa21は互いに同一でも異なっていてもよく、q1が2である場合、2つのRa22は互いに同一でも異なっていてもよく、r1が2である場合、2つのRa23は互いに同一でも異なっていてもよい。
以下、酸安定構造単位(a3−1)、酸安定構造単位(a3−2)及び酸安定構造単位(a3−3)の各々の好適例を示す。
酸安定構造単位(a3−1)の好適例は、以下の式(a3−1−1)〜式(a3−1−4)でそれぞれ表されるものである。
Figure 0006212873
酸安定構造単位(a3−2)の好適例は、以下の式(a3−2−1)〜式(a3−2−4)でそれぞれ表されるものである。
Figure 0006212873
酸安定構造単位(a3−3)の好適例は、以下の式(a3−3−1)〜式(a3−3−4)でそれぞれ表されるものである。
Figure 0006212873
酸安定構造単位(a3−1)、酸安定構造単位(a3−2)及び酸安定構造単位(a3−3)は、特開2010−204646号公報に記載された酸安定モノマーにより誘導できる。上記の酸安定構造単位(a3)の具体例の中でも、式(a3−1−1)〜式(a3−1−2)、式(a3−2−3)〜式(a3−2−4)でそれぞれ表される酸安定構造単位(a3)がより好ましく、式(a3−1−1)又は式(a3−2−3)で表される酸安定構造単位(a3)がさらに好ましい。
樹脂(A)が、酸安定構造単位(a3)を有する場合、その含有割合は、該樹脂(A)の全構造単位に対して、5〜70モル%の範囲が好ましく、10〜65モル%の範囲がより好ましく、10〜60モル%の範囲がさらに好ましい。
<その他の酸安定構造単位>
樹脂(A)が有する酸安定構造単位として、好適な酸安定構造単位(a2)及び酸安定構造単位(a3)を説明したが、当該樹脂(A)は酸安定構造単位(a2)及び酸安定構造単位(a3)以外の酸安定構造単位を有していてもよい。ここで、酸安定構造単位(a2)及び酸安定構造単位(a3)以外の酸安定構造単位はレジスト分野で周知のものを挙げることができる。
<酸発生剤(B)>
本レジスト組成物に含有される酸発生剤(B)は、スルホニウム塩又はヨードニウム塩からなるものであり、好ましくはフッ素含有酸発生剤である。酸発生剤(B)は、より好ましくは式(B1)で表されるスルホン酸塩(以下、場合により「酸発生剤(B1)」という。)である。
Figure 0006212873
[式(B1)中、
1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
b1は、単結合又は炭素数1〜17の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表し、該2価の脂肪族飽和炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素基を表し、該炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
+は、スルホニウムカチオン又はヨードニウムカチオンを表す。]
1及びQ2のペルフルオロアルキル基の具体例は、すでに例示したアルキル基のうち、炭素数1〜6のアルキル基において、該アルキル基を構成する水素原子の全部がフッ素原子に置き換わったものが該当する。
式(B1)では、Q1及びQ2は、それぞれ独立に、好ましくはペルフルオロメチル基又はフッ素原子であり、より好ましくはフッ素原子である。
b1の2価の脂肪族炭化水素基の具体例は、すでに例示したアルカンジイル基、及び、上述の式(KA−1)〜式(KA−22)の脂環式炭化水素から水素原子を2個取り去った基などである。
b1の脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基が、酸素原子又はカルボニル基に置き換わったものとしては、例えば、以下の式(b1−1)、式(b1−2)、式(b1−3)、式(b1−4)、式(b1−5)、式(b1−6)及び式(b1−7)〔式(b1−1)〜式(b1−7)〕でそれぞれ示される基が挙げられる。なお、式(b1−1)〜式(b1−6)は、その左右を式(B1)に合わせて記載しており、左側の結合手は、C(Q1)(Q2)の炭素原子と結合し、右側の結合手はYと結合している。以下の式(b1−1)〜式(b1−6)の具体例も同様である。
Figure 0006212873
式(b1−1)〜式(b1−7)中、
b2は、単結合又は炭素数1〜15の飽和炭化水素基を表す。
b3は、単結合又は炭素数1〜12の飽和炭化水素基を表す。
b4は、炭素数1〜13の飽和炭化水素基を表す。但しLb3及びLb4の合計炭素数の上限は13である。
b5は、単結合又は炭素数1〜14の飽和炭化水素基を表す。
b6は、炭素数1〜15の飽和炭化水素基を表す。但しLb5及びLb6の合計炭素数の上限は15である。
b7は、単結合又は炭素数1〜15の飽和炭化水素基を表す。
b8は、炭素数1〜15の飽和炭化水素基を表す。但しLb7及びLb8の合計炭素数の上限は16である。
b9は、単結合又は炭素数1〜13の飽和炭化水素基を表す。
b10は、炭素数1〜14の飽和炭化水素基を表す。但しLb9及びLb10の合計炭素数の上限は14である。
b11及びLb12は、単結合又は炭素数1〜11の飽和炭化水素基を表す。
b13は、炭素数1〜12の飽和炭化水素基を表す。但しLb11、Lb12及びLb13の合計炭素数の上限は12である。
b14及びLb15は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜13の飽和炭化水素基を表す。
b16は、炭素数1〜14の飽和炭化水素基を表す。但しLb14、Lb15及びLb16の合計炭素数の上限は14である。
式(b1−1)で表される基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 0006212873
式(b1−2)で表される基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 0006212873
式(b1−3)で表される基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 0006212873
式(b1−4)で表される基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 0006212873
式(b1−5)で表される基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 0006212873
式(b1−6)で表される基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 0006212873
式(b1−7)で表される基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 0006212873
これらの中でも、Lb1は、式(b1−1)で表される基が好ましく、Lb2が単結合又は炭素数1〜6の飽和炭化水素基である式(b1−1)で表される2価の基であることがより好ましい。
Yの炭化水素基としては、アルキル基及び脂環式炭化水素が挙げられる。
Yのアルキル基としては、炭素数1〜18の範囲ですでに例示したものを含むが、中でも炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。
Yの脂環式炭化水素基も、炭素数1〜18の範囲ですでに例示したものを含み、その炭素数は3〜12の範囲が好ましく、式(Y1)〜式(Y11)でそれぞれ表される基が好ましい。
なお、上述のとおり、該アルキル基及び脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。例えば、脂環式炭化水素基を構成するメチレン基が、酸素原子又はカルボニル基に置き換わった基としては、環状エーテル基(脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基の1つ又は2つが酸素原子に置き換わった基)、環状ケトン基(脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基の1つ又は2つがカルボニル基に置き換わった基)、スルトン環基(脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基のうち隣り合う2つのメチレン基が、それぞれ、酸素原子及びスルホニル基に置き換わった基)及びラクトン環基(脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基のうち隣り合う2つのメチレン基が、それぞれ、酸素原子及びカルボニル基に置き換わった基)などが挙げられる。具体的には、以下の式(Y12)〜式(Y26)で表される基等が挙げられる。
Figure 0006212873
Yの脂環式炭化水素基の好ましい基は、式(Y11)、式(Y14)、式(Y15)、式(Y16)及び式(Y19)のいずれか、より好ましくは、式(Y11)、式(Y14)、式(Y15)及び式(Y19)のいずれか、さらに好ましくは、式(Y11)及び式(Y14)のいずれかで表される脂環式炭化水素基である。
Yにおける脂肪族炭化水素基の置換基は、例えば、ハロゲン原子(但し、フッ素原子を除く)、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数2〜4のアシル基、グリシジルオキシ基又は−(CH2j2−O−CO−Rb1で表される基(式中、Rb1は、炭素数1〜16の炭化水素基を表す。j2は、0〜4の整数を表す。)などが挙げられる。Yの置換基である芳香族炭化水素基及びアラルキル基は、例えば、アルキル基、ハロゲン原子又はヒドロキシ基をさらに有していてもよい。
ハロゲン原子としては、すでに例示したもののいずれでもよい。
アルキル基、脂環式炭化水素基、アルコキシ基、芳香族炭化水素基、アラルキル基及びアシル基の具体例は、各々の炭素数の範囲ですでに例示したものを含む。
ヒドロキシ基を有するアルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシ
置換基を有する脂環式炭化水素基のYとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 0006212873
Yは、好ましくは置換基を有していてもよいアダマンチル基であり、より好ましくはアダマンチル基、オキソアダマンチル基、ヒドロキシアダマンチル基である。
酸発生剤(B1)を構成するスルホン酸アニオンとしては、好ましくは、式(b1−1−1)〜式(b1−1−9)でそれぞれ表されるアニオンが挙げられる。以下の式においては、置換基の定義は上記と同じ意味であり、置換基Rb2及びRb3は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基(好ましくは、メチル基)を表す。
当該スルホン酸アニオンとしては、具体的には、特開2010−204646号公報に記載されたアニオンが挙げられる。
Figure 0006212873
さらに、好ましくは、Lb1が式(b1−1)で表される基であり、Yが式(Y1)又は式(Y2)で表される脂環式炭化水素基であるスルホン酸アニオンである。
Yが無置換の脂肪族炭化水素基であるスルホン酸アニオンとしては、以下の式(b1−s−0)〜式(b1−s−9)でそれぞれ表されるものが挙げられる。
Figure 0006212873
Yがヒドロキシ基を有する脂環式炭化水素基であるスルホン酸アニオンとしては、以下の式(b1−s−10)〜式(b1−s−18)でそれぞれ表されるものが挙げられる。
Figure 0006212873
Yが環状ケトン基であるスルホン酸アニオンとしては、以下の式(b1−s−19)〜式(b1−s−29)でそれぞれ表されるものが挙げられる。
Figure 0006212873
Figure 0006212873
Yが芳香族基を有する脂環式炭化水素基であるスルホン酸アニオンとしては、以下の式(b1−s−30)〜式(b1−s−35)でそれぞれ表されるものが挙げられる。
Figure 0006212873
Yが、前記ラクトン環基又は前記スルホン酸環基であるスルホン酸アニオンとしては、以下の式(b1−s−36)〜式(b1−s−41)でそれぞれ表されるものが挙げられる。
Figure 0006212873
酸発生剤(B1)を構成するカチオンは、スルホニウムカチオン又はヨードニウムカチオンであり、好ましくは、以下の式(b2−1)〜式(b2−4)のいずれかで表されるカチオン〔以下、各式の番号に応じて、「カチオン(b2−1)」、「カチオン(b2−2)」、「カチオン(b2−3)」及び「カチオン(b2−4)」ということがある。〕である。
Figure 0006212873
式(b2−1)〜式(b2−4)において、
b4〜Rb6は、互いに独立に、炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。該脂肪族炭化水素基は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を有していてもよく、該脂環式炭化水素基は、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基を有していてもよく、該芳香族炭化水素基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を有していてもよい。Rb4、Rb5及びRb6から選ばれる2つが一緒になって、イオウ原子を含む環を形成してもよい。
b4、Rb5及びRb6から選ばれる2つが一緒になって形成してもよい環としては、単環式、多環式、芳香族性、非芳香族性、飽和及び不飽和のいずれの環であってもよく、イオウ原子を1以上含むものであれば、さらに、1以上のイオウ原子及び/又は1以上の酸素原子を含んでいてもよい。該環としては、炭素数3〜18の環が好ましく、炭素数4〜13の環がより好ましい。
b7及びRb8は、互いに独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
m2及びn2は、互いに独立に0〜5の整数を表す。m2が2以上である場合、複数のRb7は互いに同一であっても異なってもよく、n2が2以上である場合、複数のRb8は互いに同一であっても異なってもよい。
b9及びRb10は、互いに独立に、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基又は炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表す。
b11は、水素原子、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
b9〜Rb11は、互いに独立に、脂肪族炭化水素基(好ましくは炭素数1〜12)又は脂環式炭化水素基(好ましくは炭素数3〜18、より好ましくは炭素数4〜12)である。
b12は、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表し、該芳香族炭化水素基は、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルキルカルボニルオキシ基を有していてもよい。
b9とRb10及びRb11とRb12は、互いに独立に、互いに結合して3員〜12員(好ましくは3員〜7員)環を形成していてもよく、該環に含まれるメチレン基が、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
b13〜Rb18は、互いに独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
b11は、酸素原子又は硫黄原子を表す。
o2、p2、s2及びt2は、互いに独立に、0〜5の整数を表す。
q2及びr2は、互いに独立に、0〜4の整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2が2以上であるとき、複数のRb13は互いに同一であっても異なってもよく、p2が2以上であるとき、複数のRb14は互いに同一であっても異なってもよく、s2が2以上であるとき、複数のRb15は互いに同一であっても異なってもよく、t2が2以上であるとき、複数のRb18は互いに同一であっても異なってもよい。
脂肪族炭化水素基としては、典型的にはアルキル基が挙げられ、当該アルキル基は各々の炭素数においてすでに例示したものを含む。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子が挙げられる。
アシル基も炭素数2〜4の範囲ですでに例示したものを含む。
アルキルカルボニルオキシ基としては、例えば、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、ペンチルカルボニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基及び2−エチルヘキシルカルボニルオキシ基などが挙げられる。
b9〜Rb12の脂肪族炭化水素基のうち好ましい基は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基である。
b9〜Rb11の脂環式炭化水素基のうち好ましい基は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−1−イル基及びイソボルニル基である。
b12の芳香族炭化水素基のうち好ましい基は、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−シクロへキシルフェニル基、4−メトキシフェニル基、ビフェニリル基及びナフチル基である。
b12の脂肪族炭化水素基を有する芳香族炭化水素基は、典型的にはアラルキル基であり、具体的にはベンジル基等が挙げられる。
b9とRb10とが結合して形成する環としては、例えば、チオラン−1−イウム環(テトラヒドロチオフェニウム環)、チアン−1−イウム環及び1,4−オキサチアン−4−イウム環等が挙げられる。
b11とRb12とが結合して形成する環としては、例えば、オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環及びオキソアダマンタン環等が挙げられる。
上述のカチオンの中でも、カチオン(b2−1)が好ましく、以下の式(b2−1−1)で表されるカチオン〔以下、場合により「カチオン(b2−1−1)」という。〕がより好ましく、トリフェニルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=x2=0である。)又はトリトリルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=x2=1であり、Rb19、Rb20及びRb21がいずれもメチル基である。)がさらに好ましい。
Figure 0006212873
式(b2−1−1)中、
b19、Rb20及びRb21は、互いに独立に、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表し、Rb19、Rb20及びRb21から選ばれる2つが一緒になって単結合、−O−又は炭素数1〜4の2価の脂肪族炭化水素基を表し、イオウ原子を含む環を形成してもよい。
脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数は1〜12であり、より好ましくは炭素数1〜12のアルキル基であり、置換基として、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を有していてもよい。
脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数は4〜18であり、置換基として、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基を有していてもよい。
v2、w2及びx2は、互いに独立に0〜5の整数(好ましくは0又は1)を表す。
v2が2以上のとき、複数のRb19は互いに同一でも異なってもよく、w2が2以上のとき、複数のRb20は互いに同一でも異なってもよく、x2が2以上のとき、複数のRb21は互いに同一でも異なってもよい。
なかでも、Rb19、Rb20及びRb21は、互いに独立に、好ましくは、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基である。
カチオン(b2−1−1)としては、以下のカチオンが挙げられる。
Figure 0006212873
Figure 0006212873
Figure 0006212873
Figure 0006212873
Figure 0006212873
カチオン(b2−2)としては、以下のカチオンが挙げられる。
Figure 0006212873
カチオン(b2−3)としては、以下のカチオンが挙げられる。
Figure 0006212873
酸発生剤(B1)は、上述のスルホン酸アニオンと、スルホニウムカチオン又ヨードニウムカチオンとの組合せである。これらアニオンとカチオンとは任意に組み合わせることができ、好ましくは、アニオン(b1−1−1)〜アニオン(b1−1−9)のいずれかとカチオン(b2−1−1)との組合せ、並びにアニオン(b1−1−1)〜(b1−1−9)のいずれかとカチオン(b2−3)との組合せが挙げられる。
酸発生剤(B1)としては、好ましくは、式(B1−1)〜式(B1−20)で表される塩が挙げられ、より好ましくは、トリアリールスルホニウムカチオンを含む酸発生剤であり、式(B1−1)、式(B1−2)、式(B1−3)、式(B1−6)、式(B1−11)、式(B1−12)、式(B1−13)、式(B1−14)、式(B1−18)、式(B1−19)及び式(B1−20)でそれぞれ表される酸発生剤がさらに好ましい。
Figure 0006212873
Figure 0006212873
Figure 0006212873
Figure 0006212873
<溶剤(D)>
溶剤(D)は、本レジスト組成物に用いる塩(I)や樹脂(A)などの種類及びその量に応じて最適なものを選択できるが、例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルのようなグリコールエーテル類;乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチルのようなエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノンのようなケトン類;γ−ブチロラクトンのような環状エステル類;等を挙げることができる。溶剤(D)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<その他の成分(以下、場合により「成分(F)」という。)>
本レジスト組成物は、必要に応じて、成分(F)を含有していてもよい。かかる成分(F)は特に限定はなく、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤及び染料などを利用できる。
<本レジスト組成物及びその調製方法>
本レジスト組成物は例えば、塩(I)、樹脂(A)、酸発生剤(B)及び溶剤(D)を混合することで調製することができる。かかる混合において、その混合順は任意であり、特に限定されるものではない。混合する際の温度は、10〜40℃の範囲から、樹脂などの種類や樹脂等の溶剤(D)に対する溶解度等に応じて適切な温度範囲を選ぶことができる。混合時間は、混合温度に応じて、0.5〜24時間の中から適切な時間を選ぶことができる。なお、混合手段も特に制限はなく、攪拌混合などを用いることができる。
本レジスト組成物における塩(I)の含有割合は、本レジスト組成物の固形分に対して、好ましくは0.01質量%以上30質量%以下、より好ましくは0.1質量%以上10質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以上5質量%以下である。なお、ここでいう固形分とは、本レジスト組成物から溶剤(D)を取り除いたもののことをいう。該固形分は、本レジスト組成物を液体クロマトグラフィーやガスクロマトグラフィーなどの分析に供することにより求めることができる。
本レジスト組成物における樹脂(A)の含有割合は、本レジスト組成物の固形分を基準に好ましい範囲が定められる。具体的は、該固形分を基準として、樹脂(A)は50質量%以上であることが好ましい。
本レジスト組成物における酸発生剤(B)の含有割合は、樹脂(A)の含有量に対して好ましい範囲に設定される。具体的には、樹脂(A)の含有量に対して、酸発生剤(B)が、好ましくは0.01質量%以上30質量%以下、より好ましくは0.1質量%以上20質量%以下である。
本レジスト組成物中の溶剤(D)の含有割合は、本レジスト組成物の総質量に対して、例えば70質量%以上、好ましくは80質量%以上であり、例えば99質量%以下、好ましくは97質量%以下である。
本レジスト組成物に成分(F)を含有させる場合、該成分(F)の種類に応じて、適切な含有量を定めることができる。
このように、化合物(I)、樹脂(A)、酸発生剤(B)及び溶剤(D)、並びに必要に応じて用いられる成分(F)の各々を好ましい含有量で混合した後は、孔径0.2μm程度のフィルタを用いてろ過などすることにより、本レジスト組成物は調製できる。
<レジストパターンの製造方法>
本レジスト組成物を用いるレジストパターンの製造方法の一例を示すと、
(1)本レジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光機を用いて露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を、現像する工程
を含む方法が挙げられる。以下、ここに示す工程の各々を、「工程(1)」〜「工程(5)」のようにいう。
工程(1)における本レジスト組成物の基板上への塗布は、スピンコーターなど、半導体の微細加工のレジスト材料塗布用として広く用いられている塗布装置によって行うことができる。かくして基板上に、本レジスト組成物からなる塗布膜が形成される。当該塗布装置の条件(塗布条件)を種々調節することで、該塗布膜の膜厚は調整可能であり、適切な予備実験などを行うことにより、所望の膜厚の塗布膜になるように塗布条件を選ぶことができる。本レジスト組成物を塗布する前の基板は、微細加工を実施しようとする種々のものを選ぶことができる。なお、本レジスト組成物を塗布する前に、基板を洗浄したり、反射防止膜を形成しておいたりすることもできる。この反射防止膜の形成には例えば、市販の有機反射防止膜用組成物を用いることができる。
工程(2)においては、基板上に塗布された本レジスト組成物、すなわち塗布膜を乾燥させて、溶剤〔溶剤(D)〕を除去する。乾燥処理は、例えば、ホットプレートなどの加熱装置を用いた加熱手段(いわゆるプリベーク)又は減圧装置を用いた減圧手段により、或いはこれらの手段を組み合わせて、該塗布膜から溶剤(D)を蒸発させることにより行われる。乾燥条件は、本レジスト組成物に含有される溶剤(D)の種類などに応じて選択することができる。例えばホットプレートを用いる加熱手段では、該ホットプレートの表面温度を50〜200℃程度の範囲にして行うことが好ましい。また、減圧手段では、適当な減圧機の中に、塗布膜が形成された基板を封入した後、該減圧機の内部圧力を1〜1.0×10Pa程度にして行うことが好ましい。かくして塗布膜から溶剤(D)を除去することにより、該基板上には組成物層が形成される。
工程(3)は該組成物層を露光する工程であり、好ましくは、露光機を用いて該組成物層を露光する工程である。露光には、微細加工を実施しようとする所望のパターンが形成されたマスク(フォトマスク)を介して露光が行われる。露光機の露光光源としては、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、F2エキシマレーザ(波長157nm)のような紫外域のレーザ光を放射するもの、固体レーザ光源(YAG又は半導体レーザ等)からのレーザ光を波長変換して遠紫外域または真空紫外域の高調波レーザ光を放射するものなど、種々のものを用いることができる。また、該露光機は液浸露光機であってもよい。また、露光機は、電子線、超紫外光(EUV)を照射するものであってもよい。本明細書において、これらの放射線を照射することを総称して「露光」という。
上述のとおり、マスクを介して露光することにより、該組成物層には露光された部分(露光部)及び露光されていない部分(未露光部)が生じる。露光部の組成物層では該組成物層に含まれる酸発生剤(B)〔好ましくは、酸発生剤(B1)〕が露光エネルギーを受けて酸を発生し、さらに発生した酸の作用により、樹脂(A)にある酸不安定基が脱保護反応により親水性を生じるため、露光部の組成物層にある樹脂(A)はアルカリ水溶液に可溶なものとなる。一方、未露光部では露光エネルギーを受けないため、樹脂(A)はアルカリ水溶液に対して不溶又は難溶のままとなる。露光部にある組成物層と未露光部にある組成物層とは、アルカリ水溶液に対する溶解性が著しく相違することとなる。
工程(4)においては、露光後の組成物層に加熱処理(いわゆるポストエキスポジャーベーク)が行われる。かかる加熱処理は前記工程(2)で示したホットプレートを用いる加熱手段が好ましい。なお、工程(4)において、ホットプレートを用いる加熱手段を行う場合、該ホットプレートの表面温度は50〜200℃程度が好ましく、70〜150℃程度がより好ましい。当該加熱処理により、上記脱保護反応が促進される。
工程(5)は、加熱後の組成物層を現像する工程であり、好ましくは、加熱後の組成物層を現像装置により現像するものである。加熱後の組成物層をアルカリ水溶液と接触させると、露光部の組成物層は該アルカリ水溶液に溶解して除去され、未露光部の組成物層は基板上に残るため、当該基板上にレジストパターンが製造される。
前記アルカリ水溶液としては、「アルカリ現像液」と称される本技術分野で公知のものを用いることができる。該アルカリ水溶液としては例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液や(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液などが挙げられる。
現像後、レジストパターンは、超純水などでリンス処理を行うことが好ましい。さらに基板及びレジストパターン上に残存している水分を除去することが好ましい。
以上のような工程(1)〜工程(5)を含むレジストパターン製造方法において、本レジスト組成物は、レジストパターン製造時の露光量に対する寸法変化がより小さい、すなわち、広い露光マージンでレジストパターンを製造できる。
以下に、実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。
実施例及び比較例中、含有量ないし使用量を表す「%」及び「部」は、特記ないかぎり質量基準である。
また、化合物の構造はNMR(400−MR:VARIAN製)で確認した。
実施例1:式(I−4)で表される塩(I)の合成
Figure 0006212873
ピリジン44.9部と、式(I−4−b)で表される化合物47.3部と、テトラヒドロフラン142.1部とを混合した溶液を、式(I−4−a)で表される化合物100.0部と、テトラヒドロフラン100.0部とを混合した溶液に、0℃で滴下した。得られた混合物を、室温で1時間攪拌した。反応混合溶液にイオン交換水220部を加え、酢酸エチルにより抽出した。抽出した有機層を減圧濃縮した後、n−ヘプタンを加えて、再結晶化することで、式(I−4)で表される塩(I)131.6部を得た。
H−NMR(DMSO−d):δ=8.9−8.7(2H,m),8.4−8.3(1H,m),7.9−7.8(2H,m),5.7−5.3(1H,brm),5.0−4.8(2H,m),1.9−1.1(10H,m)
19F−NMR(DMSO−d):δ=−96.0(2H,s),−97.8(2H,s),−104.5(2H,s)
実施例2:式(I−15)で表される化合物(I)の合成
Figure 0006212873
ピリジン11.22部と、式(I−15−b)で表される化合物13.7部と、テトラヒドロフラン41.0部とを混合した溶液を式(I−15−a)で表される化合物25.0部と、テトラヒドロフラン25.0部とを混合した溶液に、0℃で滴下した。得られた混合物を、室温で1時間攪拌した。反応混合溶液にイオン交換水58部を加え、酢酸エチルにより抽出した。抽出した有機層を減圧濃縮した後、n−ヘプタンを追加し攪拌を1時間行なった。混合溶液を整置し、上澄みを除去し、乾燥することで、式(I−15)で表される塩(I40.74部を得た。
H−NMR(DMSO−d):δ=8.9−8.7(2H,m),8.4−8.3(1H,m),7.9−7.8(2H,m),4.4(2H,s),4.3(2H,d,J=6.1),4.2(2H,d,J=6.1),4.2−4.0(1H,brm),1.7(2H,q,J=7.5),0.8(3H,t,J=7.5)
19F−NMR(DMSO−d):δ=−96.0(2H,s),−97.8(2H,s),−104.5(2H,s)
実施例3:式(I−3)で表される塩(I)の合成
Figure 0006212873
ピリジン11.2部と、式(I−3−b)で表される化合物10.2部と、テトラヒドロフラン30.1部とを混合した溶液を、式(I−10−a)で表される化合物25.0部と、テトラヒドロフラン25.0部とを混合した溶液に、0℃で滴下した。得られた混合物を、室温で1時間攪拌した。反応混合溶液にイオン交換水50部を加え、酢酸エチルにより抽出した。抽出した有機層を減圧濃縮した後、n−ヘプタンを加えて、再結晶化することで、式(I−3)で表される塩(I)40.2部を得た。
H−NMR(DMSO−d):δ=8.9−8.7(2H,m),8.4−8.3(1H,m),7.9−7.8(2H,m),5.4−5.2(1H,m),4.1−4.0(1H,brm),1.9−1.4(8H,m)
19F−NMR(DMSO−d):δ=−96.0(2H,s),−97.8(2H,s),−104.5(2H,s)
実施例4:式(I−2)で表される塩(I)の合成
Figure 0006212873
ピリジン11.2部と、式(I−2−b)で表される化合物8.5部と、テトラヒドロフラン30.1部とを混合した溶液を、式(I−2−a)で表される化合物25.0部と、テトラヒドロフラン25.0部とを混合した溶液に、0℃で滴下した。得られた混合物を、室温で1時間攪拌した。反応混合溶液にイオン交換水50部を加え、酢酸エチルにより抽出した。抽出した有機層を減圧濃縮した後、n−ヘプタンを加えて、再結晶化することで、式(I−2)で表される塩(I)35.4部を得た。
H−NMR(DMSO−d):δ=8.9−8.7(2H,m),8.4−8.3(1H,m),7.9−7.8(2H,m),4.5−4.3(1H,brm),4.2−4.1(1H,d),1.2−1.0(1H,m),0.6−0.2(4H,m)
19F−NMR(DMSO−d):δ=−96.0(2H,s),−97.8(2H,s),−104.5(2H,s)
実施例5:式(I−1)で表される塩(I)の合成
Figure 0006212873
ピリジン11.2部と、式(I−1−b)で表される化合物15.4部と、テトラヒドロフラン30.1部とを混合した溶液を、式(I−1−a)で表される化合物25.0部と、テトラヒドロフラン25.0部とを混合した溶液に、0℃で滴下した。得られた混合物を、室温で1時間攪拌した。反応混合溶液にイオン交換水50部を加え、酢酸エチルにより抽出した。抽出した有機層を減圧濃縮した後、n−ヘプタンを加えて、再結晶化することで、式(I−1)で表される塩(I)30.3部を得た。
H−NMR(DMSO−d):δ=8.9−8.7(2H,m),8.4−8.3(1H,m),7.9−7.8(2H,m),5.7−5.3(1H,brm),5.2−5.0(1H,m),1.3−1.2(6H,d)
19F−NMR(DMSO−d):δ=−96.0(2H,s),−97.8(2H,s),−104.5(2H,s)
実施例6:式(I−34)で表される化合物(I)の合成
Figure 0006212873
ピリジンの代わりに、式(I−35−c)で表される化合物(水酸化テトラブチルアンモニウム、「Bu」はn−ブチル基を意味する)を用いること以外は、実施例1と同様に合成を行うことにより、式(I−34)で表される塩(I)が得られる。
合成例1:樹脂A1の合成
式(M−1)で表されるモノマー15.00部、式(M−2)で表されるモノマー4.89部、式(M−6)で表されるモノマー11.12部、式(M−3)で表されるモノマー8.81部を反応器に仕込み(モル比 35:12:23:30)、全モノマー量の1.5重量倍のジオキサンを加えて溶液とした。そこに開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対してそれぞれ1mol%、3mol%添加し、77℃で約5時間加熱した。その後、反応液を、大量のメタノールと水の混合溶媒に注いで沈殿させる動作を3回行うことで精製し、重量平均分子量が約8.1×10の共重合体を収率78%で得た。この共重合体は、次式の各構造単位を有するものであり、これを樹脂A1とする。
Figure 0006212873
実施例7〜11及び比較例1
表3に示す各成分を混合することにより得られた混合物を孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルタで濾過し、レジスト組成物を調製した。表中「−」は含有量が0であることを表す。
Figure 0006212873
<樹脂>
A1:樹脂A1
<酸発生剤>
B1:式(B1−6)で表される酸発生剤
Figure 0006212873
<塩(I)>
I−4:式(I−4)で表される塩(I)
Figure 0006212873
I−15:式(I−15)で表される塩(I)
Figure 0006212873
I−1:式(I−1)で表される塩(I)
Figure 0006212873
I−2:式(I−2)で表される塩(I)
Figure 0006212873
I−3:式(I−3)で表される塩(I)
Figure 0006212873
<塩基性化合物:クエンチャー>
C1:2,6−ジイソプロピルアニリン
<溶剤>
E1:
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 150.0部
2−ヘプタノン 20.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20.0部
γ−ブチロラクトン 3.0部
12インチのシリコン製ウェハ上に、有機反射防止膜用組成物[ARC−29SR−309;日産化学(株)製]を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ93nmの有機反射防止膜を形成した。
次いで、有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥後の膜厚が150nmとなるようにスピンコートした。
得られたシリコンウェハをダイレクトホットプレート上にて、表4の「PB」欄に記載された温度で60秒間プリベーク(PB)した。得られたウェハに、液浸露光用ArFエキシマスキャナー[XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.20、3/4Annular、σout/in=0.900/0.675、X、Y偏向]を用いて、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを液浸露光した。
露光後、ホットプレート上にて、表4の「PEB」欄に記載された温度で60秒間ポストエキスポジャーベーク(PEB)を行い、さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行った。
Figure 0006212873
各レジスト膜(組成物層)において、55nmのラインアンドスペースパターンが1:1となる露光量となる露光量を実効感度とした。
露光マージン評価:リソグラフィプロセス後のレジストパターンの線幅を走査型電子顕微鏡で観察し、55nmラインアンドスペースパターン(以下L&Sと略す)が、線幅が±10%の範囲内で得られる感度の余裕度を次式によって求め、露光マージン(%)とした。(値が大きい方がマージンが広く、より優れていることを表す。)
露光マージン(%)={X(49.5)−X(60.5)}/X(55.0)×100
ただし、X(49.5)はラインの線幅が49.5nmになる時の露光量、X(60.5)はラインの線幅が60.5nmになる時の露光量を表す。そ
X(55.0)はラインの線幅が55.0nmになる時の露光量である。露光マージンの結果を表5に示す。
Figure 0006212873
本発明のレジスト組成物は半導体の微細加工などに有用である。

Claims (7)

  1. 酸の作用によりアルカリ水溶液に対する溶解性が増大する樹脂(A)と、
    スルホニウム塩又はヨードニウム塩からなる酸発生剤(B)と、
    式(I)で表される塩(I)と、
    溶剤とを含有するレジスト組成物。
    Figure 0006212873
    [式(I)中、X、式(X−D)で表される基を表す。
    Figure 0006212873
    1Dは、単結合又は炭素数1〜3のアルカンジイル基を表す
    は、炭素数1〜6のフッ素化アルカンジイル基を表す。
    、炭素数3〜30の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシル基に置換されてもよく、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
    、R、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表し、R、R、R及びRのうちから選ばれる2つが、互いに結合して、それらが結合する窒素原子とともに環を形成してもよい。
    *はX と結合する。
  2. 式(I)におけるカチオンがピリジニウムイオンである請求項1記載のレジスト組成物。
  3. 式(I)におけるXがオキシカルボニル基である請求項1又は2記載のレジスト組成物。
  4. 式(I)で表される塩。
    Figure 0006212873
    [式(I)中、X、式(X−D)で表される基を表す。
    Figure 0006212873
    1Dは、単結合又は炭素数1〜3のアルカンジイル基を表す。
    は、炭素数1〜6のフッ素化アルカンジイル基を表す
    、炭素数3〜30の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシル基に置換されてもよく、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。]
    、R、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表し、R、R、R及びRのうちから選ばれる2つが、互いに結合して、それらが結合する窒素原子とともに環を形成してもよい。
    *はX と結合する。
  5. 式(I)におけるカチオンがピリジニウムイオンである請求項4記載の塩。
  6. 式(I)におけるXがオキシカルボニル基である請求項4又は5記載の塩。
  7. 式(I)におけるXがオキシカルボニル基であり、Rが水素原子である請求項4又は5記載の塩。
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