JP2013040164A - 化合物、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 - Google Patents

化合物、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 Download PDF

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Masako Sugihara
昌子 杉原
Isao Yoshida
勲 吉田
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Abstract

【課題】レジスト組成物の酸発生剤として好適な化合物、及び当該化合物を含有するレジスト組成物を提供する。
【解決手段】式(I)で表される化合物。
Figure 2013040164

[式(I)中、Aは、有機カチオンを表す。Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子等を表す。Lb1及びLb1‘は、炭素数1〜17の2価の脂肪族炭化水素基等を表す。Yb1は、炭素数1〜5のアルキル基を有していてもよいフェニレン基を表す。Xは、メトキシメトキシ基等を表す。]、および、式(I)で表される化合物と、アルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液に溶解し得る樹脂とを含有するレジスト組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、化合物、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法に関する。
半導体の微細加工技術として、ArFエキシマレーザー(波長:193nm)などの短波長光を露光源とする光リソグラフィー技術が検討されている。このような光リソグラフィー技術に用いられるレジスト組成物(化学増幅型レジスト組成物)は、酸発生剤と、アルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液に溶解し得る樹脂とを含有する。
かかるレジスト組成物用酸発生剤として、特許文献1には、下記式で表される化合物が記載されている。
Figure 2013040164
特開2008−74843号公報
半導体の微細加工では、より微細なレジストパターンを製造し得るレジスト組成物が望まれている。したがって、本発明の目的は、レジスト組成物の酸発生剤として好適な化合物、及び当該化合物を含有するレジスト組成物を提供することにある。
本発明は、以下の発明を含む。
〔1〕 式(I)で表される化合物。
Figure 2013040164
[式(I)中、
は、有機カチオンを表す。
1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
b1及びLb1‘は、単結合又は炭素数1〜17の2価の脂肪族炭化水素基を表し、該2価の脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
b1は、炭素数1〜5のアルキル基を有していてもよいフェニレン基を表す。
は、式(2)
Figure 2013040164
(式(2)中、
a1’及びRa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra2’及びRa3’は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成し、前記炭化水素基及び2価の基を構成するメチレン基は、酸素原子又は硫黄原子に置き換わってもよい。*は結合手を表す。)
で表される基を表す。]
〔2〕 前記式(I)のAがアリールスルホニウムカチオンである〔1〕記載の化合物。
〔3〕 前記式(I)のLb1が式(b1−1)で表される基である〔1〕又は〔2〕記載の化合物。
Figure 2013040164
[式(b1−1)中、Lb2は、単結合又は炭素数1〜15の脂肪族炭化水素基を表す。]
〔4〕 前記式(I)のLb1が式(b1−1−1)で表される基である〔1〕又は〔2〕記載の化合物。
Figure 2013040164
〔5〕 〔1〕〜〔4〕のいずれか記載の式(I)で表される化合物と、
アルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液に溶解し得る樹脂とを含有するレジスト組成物。
〔6〕 前記樹脂が、
式(a1−1)で表される構造単位、又は式(a1−2)で表される構造単位を有する樹脂である〔5〕記載のレジスト組成物。
Figure 2013040164
[式(a1−1)及び式(a1−2)中、
a1及びLa2はそれぞれ独立に、酸素原子又は−O−(CH2k1−CO−O−で表される基(*は、カルボニル基との結合手である。)を表し、k1は1〜7の整数を表す。
a4及びRa5はそれぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
a6及びRa7はそれぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜10の脂環式炭化水素基を表す。
m1は0〜14の整数を表す。
n1は0〜10の整数を表す。
n2は0〜3の整数を表す。]
〔7〕 さらに、塩基性化合物を含有する〔5〕又は〔6〕記載のレジスト組成物。
〔8〕(1)〔5〕〜〔7〕のいずれか記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を現像する工程、
を含むレジストパターンの製造方法。
本発明の新規な化合物は酸発生剤として好適であり、当該化合物を含有するレジスト組成物は、解像度に優れ、微細なレジストパターンを製造することができる。
<化合物(I)>
本発明の化合物は、式(I)で表される。以下、この式(I)で表される塩を場合により、「化合物(I)」という。

Figure 2013040164
式(I)中、Aは、有機カチオンを表す。
1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
b1及びLb1‘は、単結合又は炭素数1〜17の2価の脂肪族炭化水素基を表し、該2価の脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
b1は、炭素数1〜5のアルキル基を有していてもよいフェニレン基を表す。
は、式(2)
Figure 2013040164
(式(2)中、
a1’及びRa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra2’及びRa3’は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成し、前記炭化水素基及び2価の基を構成するメチレン基は、酸素原子又は硫黄原子に置き換わってもよい。*は結合手を表す。)
で表される基を表す。
炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基としては、ペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基及びペルフルオロヘキシル基などが挙げられる。Q1及びQ2は、それぞれ独立に、好ましくはペルフルオロメチル基又はフッ素原子であり、Q1及びQ2がともにフッ素原子であることがさらに好ましい。
b1及びLb1’の脂肪族炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基、メチリデン基、エチリデン基、プロピリデン基、2−プロピリデン基、1−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,2−プロピレン基、1−メチル−1,4−ブチレン基、2−メチル−1,4−ブチレン基等の炭素数1〜17のアルカンジイル基、下記の式(KA−1)〜式(KA−19)で表されるシクロアルカンおよび脂環式炭化水素から水素原子を2個取り去ることにより形成される基(2価の脂環式炭化水素基)、及び、これらアルカンジイル基と2価の脂環式炭化水素基とを組み合わせることにより形成される2価の基が挙げられる。
Figure 2013040164

Figure 2013040164
b1及びLb1’の脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基が、酸素原子又はカルボニル基に置き換わったものとしては、例えば、以下の式(b1−1)、式(b1−2)、式(b1−3)、式(b1−4)、式(b1−5)、式(b1−6)及び式(b1−7)〔式(b1−1)〜式(b1−7)〕でそれぞれ表される基が挙げられる。なお、式(b1−1)〜式(b1−7)において、*は結合手を示し、左側の結合手*は、Lb1の場合はC(Q1)(Q2)の炭素原子と、Lb1’の場合はYb1と、それぞれ結合する。右側の結合手*は、Lb1の場合はYb1と、Lb1’の場合はXと、それぞれ結合する。
Figure 2013040164
式(b1−1)〜式(b1−6)中、
b2は、単結合又は炭素数1〜15の脂肪族炭化水素基を表し、この脂肪族炭化水素基は脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。
b3は、単結合又は炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基を表し、この脂肪族炭化水素基は脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。
b4は、炭素数1〜13の脂肪族炭化水素基を表し、この脂肪族炭化水素基は脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。但しLb3及びLb4の合計炭素数の上限は13である。
b5は、炭素数1〜15のの脂肪族炭化水素基を表し、この脂肪族炭化水素基は脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。
b6及びLb7は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜15の脂肪族炭化水素基を表し、これらの脂肪族炭化水素基は脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。但しLb6及びLb7の合計炭素数の上限は16である。
b8は、炭素数1〜14の脂肪族炭化水素基を表し、この脂肪族炭化水素基は脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。
b9及びLb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜11の脂肪族炭化水素基を表し、これらの脂肪族炭化水素基は脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。但しLb9及びLb10の合計炭素数の上限は12である。
b11は、炭素数1〜14のの脂肪族炭化水素基を表し、この脂肪族炭化水素基は脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。
b12は、単結合又は炭素数1〜13の脂肪族炭化水素基を表し、この脂肪族炭化水素基は脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。但しLb11及びLb12の合計炭素数の上限は14である。
化合物(I)を構成するアニオンとしては、Lb1が式(b1−1)で表される2価の基であるアニオンが好ましい。また、Lb1’が単結合であるアニオンが好ましい。
式(b1−1)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2013040164
これらの中でも、アダマンタンジイル基を有する式(b1−1)で表される基が好ましく、
Figure 2013040164
がさらに好ましい。
式(b1−2)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2013040164
式(b1−3)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2013040164
式(b1−4)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2013040164
式(b1−5)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2013040164
式(b1−6)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2013040164
式(b1−7)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2013040164

なお、上記各式において、*は結合手を示し、左側の結合手*は、Lb1の場合はC(Q1)(Q2)の炭素原子と、Lb1’の場合はYb1と、それぞれ結合する。右側の結合手*は、Lb1の場合はYb1と、Lb1’の場合はXと、それぞれ結合する。
は、炭素数1〜5のアルキル基を有していてもよいフェニレン基を表し、該アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基等が挙げられる。フェニレン基がアルキル基を有する場合、当該フェニレン基が有するアルキル基の数は1〜3個が好ましい。
は前記式(2)で示される酸分解性基(以下、場合により「酸分解性基(2)」という。)である。この酸分解性基は、酸の作用により分解し、ヒドロキシ基を形成する基である。
式(2)のRa1’〜Ra3’の炭化水素基としては、例えば、アルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、アルキル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせることにより形成される基、アルキル基と芳香族炭化水素基とを組み合わせることにより形成される基等が挙げられる。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、上記式(KA−1)〜(KA−7)で表されるシクロアルカンから水素原子を1個取り去ることにより形成される基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、上記の式(KA-8)〜(KA-19)で表される脂環式炭化水素から水素原子を1個取り去ることにより形成される基が挙げられる。
具体的な単環式の脂環式炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロへキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。具体的な多環式の飽和炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基及び下記のような基(式中、*は結合手を表す。)等が挙げられる。
Figure 2013040164
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせることにより形成される基としては、例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基、イソボルニル基及び2−アルキルアダマンタン−2−イル基、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−1−イル基等が挙げられる。
アルキル基と芳香族炭化水素基とを組み合わせることにより形成される基としては、例えばアラルキル基であり、具体的には、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、トリチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等が挙げられる。
a2'及びRa3'が互いに結合して形成する2価の炭化水素基としては、上記炭化水素基から1つの水素原子を除去した基が挙げられる。
該炭化水素基がアルキル基又は脂環式炭化水素基である場合、当該基を構成するメチレン基の1つ又は2つが、酸素原子又は硫黄原子に置き換わっていてもよい。
a1’及びRa2’のうち少なくとも1つは、水素原子であることが好ましい。
酸分解性基(2)の具体例としては、以下の基が挙げられる。
Figure 2013040164
化合物(I)を構成するアニオンの具体例を以下に示す。
Figure 2013040164

なお、ここに示す有機スルホン酸アニオンの具体例において、Q及びQは前記式(I)と同義であり、Lb2は、前記式(b1−1)で表されるものであると好ましい。Ra4は炭素数1〜5のアルキル基であり、sは0〜3の整数を表す。なお、sが2又は3の場合、複数存在するRa4(アルキル基)は同一又は相異なる。
化合物(I)を構成する有機カチオン(A)は、有機オニウムカチオンであることが好ましい。該有機オニウムカチオンとしては例えば、有機スルホニウムカチオン、有機ヨードニウムカチオン、ベンゾチアゾリウムカチオン及び有機ホスホニウムカチオンなどが挙げられ、中でも有機スルホニウムカチオン及び有機ヨードニウムカチオンが好ましく、有機スルホニウムカチオンがさらに好ましい。該有機スルホニウムカチオンの中でも、カチオン中心である硫黄原子に少なくとも1つのアリール基が結合したアリールスルホニウムカチオンが特に好ましい。
有機カチオン(A)の具体例としては、式(b2−1)〜式(b2−4)で表される有機カチオンが挙げられる。
Figure 2013040164

以下、式(b2−1)〜式(b2−4)のいずれかで表される有機カチオンを、その式番号に応じて「カチオン(b2−1)」などという。
式(b2−1)〜式(b2−4)において、
b4、Rb5及びRb6は、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。Rb4とRb5と互いにが結合し、これらが結合している炭素原子とともに環を形成してもよい。前記アルキル基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基で置換されていてもよい。
b4とRb5が一緒になって形成してもよいイオウ原子を含む環としては、単環式、多環式、芳香族性、非芳香族性、飽和及び不飽和のいずれの環であってもよく、イオウ原子を1以上含むものであれば、さらに、1以上のイオウ原子及び/又は1以上の酸素原子を含んでいてもよい。該環としては、炭素数3〜18の環が好ましく、炭素数4〜13の環がより好ましい。
b7及びRb8は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
m2及びn2は、それぞれ独立に0〜5の整数を表す。m2が2以上の整数である場合、複数のRb7は互いに同一であるか相異なり、n2が2以上の整数である場合、複数のRb8は互いに同一であるか相異なる。
b9及びRb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表す。
b11は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
b9〜Rb11のアルキル基は、炭素数1〜12の範囲であると好ましく、脂環式炭化水素基は、炭素数3〜18の範囲であると好ましく、炭素数4〜12の範囲であるとさらに好ましい。
b12は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。前記芳香族炭化水素基は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルキルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。
b9とRb10と、及びRb11とRb12とは、それぞれ独立に、互いに結合して3員環〜12員環(好ましくは、3員環〜7員環)を形成していてもよく、これらの環を構成するメチレン基は、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
b13〜Rb18は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
b11は、酸素原子又は硫黄原子を表す。
o2、p2、s2、及びt2は、それぞれ独立に、0〜5の整数を表す。
q2及びr2は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2が2以上の整数である場合、複数のRb13は互いに同一又は相異なり、p2が2以上の整数である場合、複数のRb14は互いに同一又は相異なり、s2が2以上の整数である場合、複数のRb17は互いに同一又は相異なり、u2が2以上の整数である場合、複数のRb18は互いに同一又は相異なり。q2が2以上の整数である場合、複数のRb15は互いに同一又は相異なり、r2が2以上の整数である場合、複数のRb16は互いに同一又は相異なる。
炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基等の炭素数1〜30のアルキル基等が挙げられる。
炭素数3〜18の飽和環状炭化水素基としては、上述の式(KA−1)〜式(KA−22)のいずれかの脂環式炭化水素から水素原子を1個取り去ることにより形成される基が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基及びドデシルオキシ基などが挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基などが挙げられる。
炭素数3〜18の脂環式炭化水素基としては、上述の式(KA−1)〜式(KA−22)のいずれかの脂環式炭化水素から水素原子を1個取り去ることにより形成される基が挙げられる。
アルキルカルボニルオキシ基としては、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、ペンチルカルボニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基及び2−エチルヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
b9〜Rb12のアルキル基の好適例は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基などである。
b9〜Rb11の脂環式炭化水素基の好適例は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基、2−アルキル−2−アダマンチル基、1−(1−アダマンチル)−1−アルキル基及びイソボルニル基などである。
b12の芳香族炭化水素基の好適例は、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−シクロへキシルフェニル基、4−メトキシフェニル基、ビフェニリル基及びナフチル基などである。
b12の芳香族炭化水素基とアルキル基が結合したものは、典型的にはアラルキル基である。
b9とRb10との組み合わせが結合して形成する環としては例えば、チオラン−1−イウム環(テトラヒドロチオフェニウム環)、チアン−1−イウム環及び1,4−オキサチアン−4−イウム環などが挙げられる。
b11とRb12との組み合わせが結合して形成する環としては例えば、オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環及びオキソアダマンタン環などが挙げられる。
カチオン(b2−1)、カチオン(b2−2)、カチオン(b2−3)及びカチオン(b2−4)の具体例は、特開2010−204646号公報に記載されたものを挙げることができる。
中でも、式(b2−1)で表されるものが好ましく、以下の式(b2−1−1)で表される有機カチオン〔以下、「カチオン(b2−1−1)」という。〕がより好ましく、トリフェニルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=x2=0である。)がさらに好ましい。
Figure 2013040164
式(b2−1−1)中、
b19、Rb20及びRb21は、それぞれ独立に、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
このアルキル基の炭素数は1〜12の範囲であると好ましく、脂環式炭化水素基の炭素数は4〜18の範囲であると好ましい。
前記アルキル基は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。
前記脂環式炭化水素基は、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよい。
v2、w2及びx2は、それぞれ独立に0〜5の整数(好ましくは0又は1)を表す。
v2が2以上のとき、複数のRb19は互いに同一又は相異なり、w2が2以上のとき、複数のRb20は互いに同一又は相異なり、x2が2以上のとき、複数のRb21は互いに同一又は相異なる。
なかでも、Rb19、Rb20及びRb21は、それぞれ独立に、好ましくは、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、又は炭素数1〜12のアルコキシ基である。
<化合物(I)の具体例>
化合物(I)は、上述のアニオンと、上述の有機カチオン(A)との任意の組み合わせである。具体的には、以下の化合物が挙げられる。
Figure 2013040164
次に、化合物(I)の製造方法を、式(I−aa)で表される化合物(I)(以下、場合により「化合物(I−aa)」という。)を例にとって説明する。
Figure 2013040164
化合物(I−aa)は、式(I−aa−1)で表される化合物と、式(I−aa−2)で表される化合物とを、塩基触媒の存在下、溶媒中で反応させることにより製造することができる。
Figure 2013040164
上式中、
以外の符号は、いずれも前記と同義である。Xはハロゲン原子を表し、当該ハロゲン原子の中でも塩素原子が好ましい。
この反応で用いる溶媒としては、ジメチルホルムアミドなどが挙げられ、塩基触媒としては、炭酸カリウム及びヨウ化カリウムなどが挙げられる。
式(I−aa−1)で表される化合物は、式(I−aa−3)で表される化合物と、式(I−aa−4)で表される化合物とを、溶剤中、酸触媒の存在下で反応させることにより製造することができる。
Figure 2013040164
この反応で用いられる溶媒としては、モノクロロベンゼンなど挙げられる。酸触媒としては、トリフルオロ酢酸などが挙げられる。式(I−aa−4)で表される化合物としては、フェノール、クレゾール及びキシレノールなど挙げられ、式(I−aa−3)で表される化合物は、例えば、特開2006−257078号公報に記載された方法で合成することができる。
かかる化合物(I)は、レジスト組成物の成分の一つである酸発生剤として有用である。
<本発明のレジスト組成物>
本発明のレジスト組成物は、前記した化合物(I)と、
アルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液に溶解し得る樹脂(以下、場合により「樹脂(A)」という。)とを含有する。
<樹脂(A)>
樹脂(A)は、アルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液に可溶となる特性(以下、場合により「酸作用特性」という。)を有するものである。なお、「酸の作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る」とは、「酸との接触前ではアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸との接触後にはアルカリ水溶液に可溶となる」ことを意味する。
酸作用特性を有する樹脂(A)は、その分子内に酸分解性基を有する。このような樹脂(A)は、酸分解性基を有するモノマー(以下、このモノマーを場合により「モノマー(a1)」といい、該モノマー(a1)由来の構造単位を「構造単位(a1)」という。)を重合することによって製造できる。酸作用特性を有する樹脂(A)を製造する際には、モノマー(a1)を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<酸分解性基>
「酸分解性基」とは、酸と接触すると脱離基が開裂して、親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基)を形成する基を意味する。酸分解性基としては、化合物(I)が有する酸分解性基(2)に加え、式(1)で表される基(酸不安定基(1))などが挙げられる。
Figure 2013040164
[式(1)中、
a1、Ra2及びRa3(Ra1〜Ra3)は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜20の脂環式炭化水素基を表すか、Ra1及びRa2は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。*は結合手を表す。]
酸分解性基(1)のRa1〜Ra3のアルキル基及び脂環式炭化水素基は、それぞれ前記したものと同様のものが挙げられる。該脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは3〜16の範囲である。
a1及びRa2が互いに結合して2価の炭化水素基を形成する場合とは、−C(Ra1)(Ra2)(Ra3)で表される基が、以下のいずれかの基となる場合である。該2価の炭化水素基の炭素数は、好ましくは3〜12の範囲である。
Figure 2013040164
酸分解性基(1)としては、例えば、1,1−ジアルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中、Ra1〜Ra3がアルキル基である基、好ましくはtert−ブチル基)、2−アルキルアダマンタン−2−イルオキシカルボニル基(式(1)中、Ra1及びRa2が結合することで、アダマンチル環を形成し、Ra3がアルキル基である基)及び1−(アダマンタン−1−イル)−1−アルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中、Ra1及びRa2がアルキル基であり、Ra3がアダマンチル基である基)などが挙げられる。
モノマー(a1)は、酸分解性基と炭素−炭素二重結合とを有するモノマーが好ましく、酸分解性基を有する(メタ)アクリル系モノマーがさらに好ましい。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル系モノマー」とは、「CH2=CH−CO−」又は「CH2=C(CH3)−CO−」の構造を有するモノマーの少なくとも1種を意味する。同様に「(メタ)アクリレート」及び「(メタ)アクリル酸」とは、それぞれ「アクリレート及びメタクリレートの少なくとも1種」並びに「アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種」を意味する。
なかでも、酸分解性基(1)及び/又は酸分解性基(2)を有するモノマー(a1)が好ましく、酸分解性基(1)及び/又は酸分解性基(2)を有するを有する(メタ)アクリル系モノマーが特に好ましい。
酸分解性基を有する(メタ)アクリル系モノマーのうち、炭素数5〜20の脂環式炭化水素基を有するモノマー(a1)が好ましい。このようなモノマー(a1)を用いて得られる樹脂(A)は、脂環式炭化水素基のような嵩高い構造を有するものとなるので、該樹脂(A)を含有する本発明のレジスト組成物の解像度が一層良好となる傾向がある。
<好適な構造単位(a1)>
かかる脂環式炭化水素基を有するモノマー(a1)を用いて得られる好適な構造単位(a1)を有する樹脂(A)について、さらに詳述する。該樹脂(A)の中でも、式(a1−1)で表される構造単位(以下、場合により「構造単位(a1−1)」という。)又は式(a1−2)で表される構造単位(以下、場合により「構造単位(a1−2)」という。)を有する樹脂(A)が好ましい。かかる樹脂(A)には、構造単位(a1−1)を単独種で有していてもよく、複数種有していてもよく、構造単位(a1−2)を単独種で有していてもよく、複数種有していてもよく、構造単位(a1−1)と構造単位(a1−2)とを合わせて有していてもよい。
Figure 2013040164
[式(a1−1)中、
a1は、酸素原子又は−O−(CH2k1−CO−O−(k1は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基との結合手を表す。)で表される基を表す。
a4は、水素原子又はメチル基を表す。
a6は、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基を表す。
m1は0〜14の整数を表す。
式(a1−2)中、
a2は、酸素原子又は−O−(CH2k1−CO−O−(k1は前記と同義である。)で表される基を表す。
a5は、水素原子又はメチル基を表す。
a7は、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基を表す。
n1は0〜10の整数を表す。
n2は0〜3の整数を表す。]
a1及びLa2は、好ましくは、酸素原子又は−O−(CH2k1−CO−O−であり、 La1及びLa2は、好ましくは、酸素原子又は、k1が1〜4の整数である*−O−(CH2k1−CO−O−で表される基であり、より好ましくは酸素原子又は*−O−CH2−CO−O−であり、さらに好ましくは酸素原子である。
a4及びRa5は、好ましくはメチル基である。
a6及びRa7の脂肪族炭化水素基のうち、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜10の脂環式炭化水素基であり、この炭素数の上限以下の範囲で、すでに例示したものと同じものを含む。Ra6及びRa7の脂肪族炭化水素基はそれぞれ独立に、好ましくは炭素数8以下のアルキル基又は炭素数8以下の脂環式炭化水素基であり、より好ましくは炭素数6以下のアルキル基又は炭素数6以下の脂環式炭化水素基である。
m1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
構造単位(a1−1)としては、以下の式(a1−1−1)、式(a1−1−2)、式(a1−1−3)、式(a1−1−4)、式(a1−1−5)、式(a1−1−6)、式(a1−1−7)及び式(a1−1−8)[式(a1−1−1)〜式(a1−1−8)]のいずれかで表される構造単位(a1−1)が好ましく、式(a1−1−1)〜(a1−1−4)のいずれかで表される構造単位(a1−1)がより好ましい。
Figure 2013040164
Figure 2013040164
これらの構造単位(a1−1)を誘導し得るモノマー(a1)としては、例えば、特開2010−204646号公報に記載されたものなどが挙げられる。
一方、構造単位(a1−2)としては、以下の式(a1−2−1)、式(a1−2−2)式(a1−2−3)、式(a1−2−4)、式(a1−2−5)及び式(a1−2−6)[式(a1−2−1)〜式(a1−2−6)]のいずれかで表されるものが好ましい。これらのなかでも、式(a1−2−3)又は(a1−2−4)で表される構造単位(a1−2)がより好ましく、式(a1−2−3)で表される構造単位(a1−2)がさらに好ましい。
Figure 2013040164
構造単位(a1−2)を誘導し得るモノマー(a1)としては、例えば、1−エチルシクロペンタン−1−イル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘキサン−1−イル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘプタン−1−イル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロペンタン−1−イル(メタ)アクリレート及び1−イソプロピルシクロペンタン−1−イル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
樹脂(A)が構造単位(a1−1)及び/又は構造単位(a1−2)を有する場合、これらの合計含有割合は、該樹脂(A)の全構造単位(100モル%)に対して、10〜95モル%の範囲が好ましく、15〜90モル%の範囲がより好ましく、20〜85モル%の範囲が一層好ましく、20〜60モル%の範囲が特に好ましい。また、構造単位(a1)として、アダマンチル基を有する構造単位(a1)(特に好ましくは、構造単位(a1−1))を有する場合には、樹脂(A)中の構造単位(a1)の合計(100モル%)に対して、アダマンチル基を有する構造単位(a1)が15モル%以上であることが好ましい。このような含有割合で、アダマンチル基を有する構造単位(a1)を有する樹脂(A)は、該樹脂(A)を含有するレジスト組成物から製造されるレジストパターンのドライエッチング耐性が良好となる傾向がある。なお、構造単位(a1−1)及び/又は構造単位(a1−2)の合計含有割合を、上述の範囲にするためには、樹脂(A)を製造する際に、全モノマーの使用量に対する、構造単位(a1−1)及び/又は構造単位(a1−2)を誘導するモノマーの使用量を調整すればよい。
中でも構造単位(a1−1)を樹脂(A)が有していると特に好ましい。
樹脂(A)は、好適な構造単位(a1)である構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)以外の構造単位(a1)を有していてもよい。以下、構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)以外の構造単位(a1)を、当該構造単位(a1)を誘導するモノマー(a1)を示すことで説明する。
樹脂(A)は、以下の式(a1−3)で表されるモノマー(以下、場合により「モノマー(a1−3)」という。)に由来する構造単位(a1)を有していてもよい。該モノマー(a1−3)に由来する構造単位(a1)を有する樹脂(A)は、その主鎖に剛直なノルボルナン環を含むものとなるので、このような樹脂(A)を含有する本発明のレジスト組成物は、ドライエッチング耐性に優れたレジストパターンを製造できる傾向がある。
Figure 2013040164
[式(a1−3)中、
a9は、水素原子、置換基(例えばヒドロキシ基)を有していてもよい炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基、カルボキシ基、シアノ基、又は−COORa13で表される基を表し、Ra13は、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子はヒドロキシ基などで置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。Ra10、Ra11及びRa12は、それぞれ独立に、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基を表すか、或いはRa10及びRa11は互いに結合して環を形成している。該脂肪族炭化水素基及に含まれる水素原子はヒドロキシ基などで置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。]
a9の置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基は典型的には、置換基を有していてもよいアルキル基であり、かかるアルキル基のうち、置換基を有さないアルキル基は、その炭素数が1〜8の範囲ですでに例示したものを含む。置換基、特にヒドロキシ基を有する脂肪族炭化水素基(アルキル基)としては例えば、ヒドロキシメチル基及び2−ヒドロキシエチル基などである。Ra13としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、2−オキソ−オキソラン−3−イル基及び2−オキソ−オキソラン−4−イル基などが挙げられる。
a10〜Ra12の脂肪族炭化水素基も典型的には、アルキル基であり、その具体例はRa9の場合と同じである。Ra10とRa11とが結合し、これらが結合する炭素原子とともに形成される環は、シクロへキサン環及びアダマンタン環などである。
モノマー(a1−3)としては例えば、特開2010−204646号公報に記載されたものが用いられる。これらの中でも、以下の式(a1−3−1)、式(a1−3−2)、式(a1−3−3)及び式(a1−3−4)のいずれかで表されるモノマー(a1−3)が好ましく、式(a1−3−2)又は(a1−3−4)で表されるモノマー(a1−3)がより好ましく、式(a1−3−2)で表されるモノマー(a1−3)がさらに好ましい。
Figure 2013040164
樹脂(A)が、モノマー(a1−3)に由来する構造単位を有する場合、その含有割合は、樹脂(A)の全構造単位に対して、10〜95モル%の範囲が好ましく、15〜90モル%の範囲がより好ましく、20〜85モル%の範囲がさらに好ましい。
モノマー(a1)としては、さらに、式(a1−4)で表されるモノマー(以下「モノマー(a1−4)」という場合がある。)が挙げられる。
Figure 2013040164
式(a1−4)中、
10は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
laは0〜4の整数を表す。
11は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表し、laが2以上である場合、複数のR11は互いに同一であっても異なってもよい。
12及びR13は互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表す。
a2は、置換基を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基又は単結合を表し、該脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基又は−N(R)−(ただし、Rは、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す)で置き換わっていてもよい。
a3は、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素基を表す。
10は、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基又は水素原子であり、より好ましくはメチル基又は水素原子であり、さらに好ましくは水素原子である。
11のアルコキシ基は、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
12及びR13の炭化水素基は、好ましくは、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基及び炭素数6〜12の芳香族炭化水素基である。
a3の炭化水素基は、好ましくは、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基又はこれらを組み合わせた基であり、より好ましくは、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基又は炭素数7〜18のアラルキル基である。Ya3の炭化水素基が脂肪族炭化水素基である場合、無置換の脂肪族炭化水素基が好ましく、Ya3の炭化水素基が芳香族炭化水素基である場合、置換基としては、炭素数1〜6のアルキル基及び炭素数6〜10のアリールオキシ基が好ましい。
モノマー(a1−4)としては、例えば、特開2010−204646号公報に記載されたモノマーが挙げられる。中でも、式(a1−4−1)〜式(a1−4−7)のいずれかで表されるモノマーが好ましく、式(a1−4−1)〜式(a1−4−5)のいずれかで表されるモノマーがより好ましい。
Figure 2013040164
樹脂(A)がモノマー(a1−4)に由来する構造単位を有する場合、その含有割合は、樹脂(A)の全構造単位に対して、10〜95モル%の範囲が好ましく、15〜90モル%の範囲がより好ましく、20〜85モル%の範囲が特に好ましい。
樹脂(A)は以下の式(a1−5)で表されるモノマー(以下「モノマー(a1−5)」という場合がある。)に由来する構造単位(a1)を有していてもよい。
Figure 2013040164
[式(a1−5)中、
a8は、水素原子又はメチル基を表す。
は、単結合、酸素原子又はカルボニル基を表す。
は炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
a1〜Ra3は、前記と同義である。]
構造単位(a1−5)のRa1〜Ra3はそれぞれ独立に、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘプチル基及びヘキシル基であるか、Ra2及びRa3が互いに結合して、それらが結合する炭素原子とともに、炭素数3〜12の環を形成していることが好ましく、Ra2及びRa3が互いに結合して環を形成する場合、その環は、アダマンタン環又はシクロヘキサン環などが好ましい。
及びAのアルカンジイル基の具体例は、炭素数が1〜6の範囲で、すでに例示したものを含む。
<酸安定構造単位>
樹脂(A)は、酸不安定基を含む構造単位(a1)に加え、酸不安定基を有さない構造単位(以下、場合により「酸安定構造単位」といい、該酸安定構造単位を誘導し得るモノマーを、「酸安定モノマー」という。)を有していると好ましい。該樹脂(A)中、酸安定構造単位は1種のみを有していてもよく、複数種を有していてもよい。
樹脂(A)が酸安定構造単位を有する場合、構造単位(a1)の含有割合を基準にして、酸安定性構造単位の含有割合を定めるとよい。構造単位(a1)の含有割合と酸安定性構造単位の含有割合との比は、〔構造単位(a1)〕/〔酸安定構造単位〕で表して、好ましくは10〜80モル%/90〜20モル%であり、より好ましくは20〜60モル%/80〜40モル%である。このようにすると、樹脂(A)を含有する本レジスト組成物から得られるレジストパターンのドライエッチング耐性がより一層良好になる傾向がある。
次に、酸安定構造単位のうち、好ましいものを説明する。
酸安定構造単位は、ヒドロキシ基又はラクトン環を有する構造単位が好ましい。ヒドロキシ基を有する酸安定構造単位(以下、場合により「酸安定構造単位(a2)」という。)及び/又はラクトン環を有する酸安定構造単位(以下、場合により「酸安定構造単位(a3)」という。)を有する樹脂(A)は、当該樹脂(A)を含有する本レジスト組成物を基板に塗布したとき、基板上に形成される塗布膜、又は塗布膜から得られる組成物層が基板との間に優れた密着性を発現し易くなり、この本レジスト組成物は良好な解像度で、レジストパターンを製造することができる。なお、ここでいう本レジスト組成物を用いるレジストパターンの製造方法に関しては後述する。まず、酸安定構造単位として好適な、酸安定構造単位(a2)及び酸安定構造単位(a3)に関して具体例を挙げつつ説明する。
<酸安定構造単位(a2)>
酸安定構造単位(a2)を樹脂(A)に導入する場合、当該樹脂(A)を含有する本レジスト組成物からレジストパターンを製造する際の露光源の種類によって、各々、好適な酸安定構造単位(a2)を選択することができる。すなわち、本レジスト組成物を、KrFエキシマレーザ(波長:248nm)を露光源とする露光、電子線あるいはEUV光などの高エネルギー線を露光源とする露光に用いる場合には、酸安定構造単位(a2)として、フェノール性水酸基を有する酸安定構造単位(a2−0)を樹脂(A)に導入することが好ましい。短波長のArFエキシマレーザ(波長:193nm)を露光源とする露光を用いる場合は、酸安定構造単位(a2)として、後述の式(a2−1)で表される酸安定構造単位を樹脂(A)に導入することが好ましい。このように、樹脂(A)が有する酸安定構造単位(a2)は各々、レジストパターンを製造する際の露光源によって好ましいものを選ぶことができるが、樹脂(A)が有する酸安定構造単位(a2)は、露光源の種類に応じて好適な酸安定構造単位(a2)1種のみを有していてもよく、露光源の種類に応じて好適な酸安定構造単位(a2)2種以上を有していてもよく、或いは、露光源の種類に応じて好適な酸安定構造単位(a2)と、それ以外の酸安定構造単位(a2)とを組み合わせて有していてもよい。
酸安定構造単位(a2)の具体例の1つは、以下の式(a2−1)で表されるもの(以下、場合により「酸安定構造単位(a2−1)」という。)である。
Figure 2013040164
式(a2−1)中、
a3は、酸素原子又は−O−(CH2k2−CO−O−(k2は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基(−CO−)との結合手を表す。)で表される基を表す。
a14は、水素原子又はメチル基を表す。
a15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。
a3は、好ましくは、酸素原子又は、k2が1〜4の整数である−O−(CH2k2−CO−O−で表される基であり、より好ましくは、酸素原子又は、−O−CH2−CO−O−であり、さらに好ましくは酸素原子である。
a14は、好ましくはメチル基である。
a15は、好ましくは水素原子である。
a16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
酸安定構造単位(a2−1)としては、例えば、以下のものが挙げられる。
Figure 2013040164
以上、例示した酸安定構造単位(a2−1)は、例えば、特開2010−204646号公報に記載された酸安定モノマーから誘導される。これらの中でも、式(a2−1−1)、式(a2−1−2)、式(a2−1−3)又は式(a2−1−4)で表される酸安定構造単位(a2−1)がより好ましく、式(a2−1−1)又は(a2−1−3)で表される酸安定構造単位(a2−1)がさらに好ましい。
樹脂(A)が酸安定構造単位(a2−1)を有する場合、その含有割合は、樹脂(A)の全構造単位に対して、3〜45モル%の範囲が好ましく、5〜40モル%の範囲がより好ましく、5〜35モル%の範囲がさらに好ましい。
次に、ヒドロキシ基を有する酸安定構造単位のうち、フェノール性水酸基を有する酸安定構造単位について説明する。該酸安定構造単位は、以下の式(a2−0)で表されるもの(以下、場合により「酸安定構造単位(a2−0)」という。)が好ましい。
Figure 2013040164
式(a2−0)中、
a30は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
a31は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表す。
maは0〜4の整数を表す。maが2以上の整数である場合、複数のRa31は同一でも異なっていてもよい。
a30は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、水素原子又はメチル基がより好ましく、水素原子が特に好ましい。
a31のアルコキシ基の具体例は、炭素数1〜6の範囲で、すでに例示したものを含む。これらのうち、Ra31は、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基及びエトキシ基がより好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
maは0、1又は2が好ましく、0又は1がより好ましく、0が特に好ましい。
maは0、1又は2が好ましく、0又は1がより好ましく、0が特に好ましい。
酸安定構造単位(a2−0)の中でも、以下の式(a2−0−1)、式(a2−0−2)、式(a2−0−3)又は式(a2−0−4)で表されるものが好ましい。かかる構造単位を誘導し得る酸安定モノマーは、例えば、特開2010−204634号公報に記載されている。
Figure 2013040164
p−ヒドロキシスチレンやp−ヒドロキシ−α−メチルスチレンといった酸安定構造単位(a2−0)を誘導し得る酸安定モノマー[以下、場合により「酸安定モノマー(a2)」という。]を、樹脂(A)製造に用いることにより、式(a2−0−1)又は式(a2−0−2)で表される酸安定構造単位(a2−0)を、樹脂(A)に導入することができるが、該酸安定モノマー(a2)にあるフェノール性水酸基を例えば、アセチル基のような保護基で保護し、保護化酸安定モノマー(a2)とした後、この保護化酸安定モノマー(a2)を用いて樹脂(A)を製造することもできる。保護化酸安定モノマー(a2)に由来する構造単位を有する樹脂を脱保護処理して、保護基を脱離することにより、酸安定構造単位(a2−0)を有する樹脂(A)を製造できる。ただし、脱保護処理を実施する際には、他の構造単位(a1)を著しく損なわないようにして、該脱保護処理を実施する必要がある。
樹脂(A)が酸安定構造単位(a2−0)を有する場合、その含有割合は、樹脂(A)の全構造単位に対して、5〜90モル%の範囲が好ましく、10〜85モル%の範囲がより好ましく、15〜80モル%の範囲がさらに好ましい。
<酸安定構造単位(a3)>
酸安定構造単位(a3)が有するラクトン環は例えば、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクトン環及びδ−バレロラクトン環のような単環式でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮合環でもよい。これらラクトン環の中で、γ−ブチロラクトン環及びγ−ブチロラクトン環と他の環との縮合環が好ましい。
酸安定構造単位(a3)は好ましくは、以下の式(a3−1)、式(a3−2)又は式(a3−3)で表されるものである。樹脂(A)は、これらのうち1種のみを有していてもよく、2種以上を有していてもよい。なお、以下の説明においては、式(a3−1)で示されるものを「酸安定構造単位(a3−1)」といい、式(a3−2)で示されるものを「酸安定構造単位(a3−2)」といい、式(a3−3)で示されるものを「酸安定構造単位(a3−3)」という。
Figure 2013040164
[式(a3−1)中、
a4は、酸素原子又は−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a18は、水素原子又はメチル基を表す。
p1は0〜5の整数を表す。
a21は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表し、p1が2以上の場合、複数のRa21は互いに同一又は相異なる。
式(a3−2)中、
a5は、酸素原子又は−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a19は、水素原子又はメチル基を表す。
q1は、0〜3の整数を表す。
a22は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表し、q1が2以上の場合、複数のRa22は互いに同一又は相異なる。
式(a3−3)中、
a6は、酸素原子又は−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a20は、水素原子又はメチル基を表す。
r1は、0〜3の整数を表す。
a23は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表し、r1が2以上の場合、複数のRa23は互いに同一又は相異なる。]
式(a3−1)〜式(a3−3)において、La4〜La6は、式(a2−1)のLa3で説明したものと同じものが挙げられる。
a4〜La6は、それぞれ独立に、酸素原子又は、k3が1〜4の整数である*−O−(CH2k3−CO−O−で表される基が好ましく、酸素原子及び、*−O−CH2−CO−O−がより好ましく、さらに好ましくは酸素原子である。
a18〜Ra21は、好ましくはメチル基である。
a22及びRa23は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1、q1及びr1は、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは0又は1である。なお、p1が2である場合、2つのRa21は互いに同一でも異なっていてもよく、q1が2である場合、2つのRa22は互いに同一でも異なっていてもよく、r1が2である場合、2つのRa23は互いに同一又は相異なる。
以下、酸安定構造単位(a3−1)、酸安定構造単位(a3−2)及び酸安定構造単位(a3−3)の各々の好適例を示す。
酸安定構造単位(a3−1)の好適例は、以下の式(a3−1−1)、式(a3−1−2)、式(a3−1−3)及び式(a3−1−4)のいずれかで表されるものである。
Figure 2013040164
酸安定構造単位(a3−2)の好適例は、以下の式(a3−2−1)、式(a3−2−2)、式(a3−2−3)及び式(a3−2−4)のいずれかで表されるものである。
Figure 2013040164
酸安定構造単位(a3−3)の好適例は、以下の式(a3−3−1)、式(a3−3−2)、式(a3−3−3)及び式(a3−3−4)のいずれかで表されるものである。
Figure 2013040164
酸安定構造単位(a3−1)、酸安定構造単位(a3−2)及び酸安定構造単位(a3−3)は、特開2010−204646号公報に記載された酸安定モノマーにより誘導できる。前記の酸安定構造単位(a3)の具体例の中でも、式(a3−1−1)〜式(a3−1−2)、式(a3−2−3)〜式(a3−2−4)で表される酸安定構造単位(a3)がより好ましく、式(a3−1−1)又は式(a3−2−3)で表される酸安定構造単位(a3)がさらに好ましい。
樹脂(A)が、酸安定構造単位(a3)を有する場合、その含有割合は、該樹脂(A)の全構造単位に対して、5〜70モル%の範囲が好ましく、10〜65モル%の範囲がより好ましく、10〜60モル%の範囲がさらに好ましい。
<樹脂(A)の製造方法>
樹脂(A)は、構造単位(a1)を誘導するモノマー(a1)を、さらに好ましくは、該モノマー(a1)と、酸安定構造単位を誘導する酸安定モノマーとを共重合させたものであり、より好ましくは、構造単位(a1−1)及び/又は構造単位(a1−2)を誘導するモノマー(a1)、酸安定構造単位(a2)及び/又は酸安定構造単位(a3)を誘導する酸安定モノマーとを共重合させたものである。
樹脂(A)は、構造単位(a1)として、アダマンチル基を有する構造単位(a1−1)を有することがさらに好ましい。酸安定構造単位(a2)としては、ヒドロキシアダマンチル基を有する構造単位(a2−1)を用いることが好ましい。酸安定構造単位(a3)としては、γ−ブチロラクトン環を有する酸安定構造単位(a3−1)及びγ−ブチロラクトン環とノルボルナン環との縮合環を有する酸安定構造単位(a3−2)の少なくとも1種を有することが好ましい。樹脂(A)は、上述したようなモノマーを公知の重合法(例えばラジカル重合法)に供し、重合(共重合)することにより製造できる。
樹脂(A)のより好ましい具体例を、構造単位の組み合わせで例示すると、下記(A−1)〜(A-9)の樹脂が挙げられる。
Figure 2013040164
Figure 2013040164
上述した構造単位以外の構造単位を樹脂(A)は有していてもよく、かかる構造単位としては、当技術分野で周知の構造単位を挙げることができる。
樹脂(A)の重量平均分子量は、好ましくは、2,500以上(より好ましくは3,000以上)、50,000以下(より好ましくは30,000以下)である。なお、ここでいう重量平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー分析により、標準ポリスチレン基準の換算値として求められるものである。この分析の詳細な分析条件は、本願の実施例に記載する。
<化合物(I)以外の酸発生剤>
単独種又は複数種の化合物(I)を、酸発生剤として用いることにより得られる本発明のレジスト組成物は、優れた解像度を有するものとなるが、本発明のレジスト組成物には、化合物(I)以外の公知の酸発生剤をさらに用いることもできる。化合物(I)以外の酸発生剤としては、イオン性酸発生剤でも、非イオン性発生剤でもよいが、イオン性酸発生剤であると好ましい。以下、本レジスト組成物に含有することができる、化合物(I)以外の酸発生剤を場合により、「酸発生剤(B)」という。
酸発生剤(B)としては、例えば、式(B1−1)〜式(B1−20)で表されるものが挙げられる。中でもトリアリールスルホニウムカチオンを含むものが好ましく、式(B1−1)、式(B1−2)、式(B1−3)、式(B1−6)、式(B1−11)、式(B1−12)、式(B1−13)及び式(B1−14)でそれぞれ表される塩がさらに好ましい。
Figure 2013040164
Figure 2013040164
Figure 2013040164
Figure 2013040164
<塩基性化合物(C)>
本発明のレジスト組成物は、塩基性化合物(以下、場合により「塩基性化合物(C)」という。)を含有すると好ましい。塩基性化合物(C)はクエンチャーとして作用する。
塩基性化合物(C)は、好ましくは塩基性の含窒素有機化合物であり、例えばアミン及びアンモニウム塩が挙げられる。アミンとしては、脂肪族アミン及び芳香族アミンが挙げられる。脂肪族アミンとしては、第一級アミン、第二級アミン及び第三級アミンが挙げられる。塩基性化合物(C)として、好ましくは、式(C1)で表される化合物〜式(C8)で表される化合物が挙げられ、より好ましくは式(C1−1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2013040164
[式(C1)中、
c1、Rc2及びRc3は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表し、該アルキル基及び該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、アミノ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。]
Figure 2013040164
[式(C1−1)中、
c2及びRc3は、前記と同義である。
c4は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。
m3は0〜3の整数を表し、m3が2以上のとき、複数のRc4は互いに同一又は相異なる。]
Figure 2013040164
[式(C2)、式(C3)及び式(C4)中、
c5、Rc6、Rc7及びRc8は、それぞれ独立に、Rc1と同義である。
c9は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6の脂環式炭化水素基又は炭素数2〜6のアルカノイル基を表す。
n3は0〜8の整数を表し、n3が2以上のとき、複数のRc9は互いに同一又は相異なる。]
Figure 2013040164
[式(C5)及び式(C6)中、
c10、Rc11、Rc12、Rc13及びRc16は、それぞれ独立に、Rc1と同義である。
c14、Rc15及びRc17は、それぞれ独立に、Rc4と同義である「。
o3及びp3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、o3が2以上であるとき、複数のRc14は互いに同一でも異なってもよい。p3が2以上であるとき、複数のRc15は互いに同一又は相異なる。
c1は、炭素数1〜6のアルカンジイル基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
Figure 2013040164
[式(C7)及び式(C8)中、
c18、Rc19及びRc20は、それぞれ独立に、Rc4と同義である。
q3、r3及びs3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、q3が2以上であるとき、複数のRc18は互いに同一又は相異なる。r3が2以上であるとき、複数のRc19は互いに同一又は相異なる。s3が2以上であるとき、複数のRc20は互いに同一又は相異なる。
c2は、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
式(C1)〜式(C8)においては、アルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、アルコキシ基、アルカンジイル基は、上述したものと同様のものが挙げられる。
アルカノイル基としては、アセチル基、2−メチルアセチル基、2,2−ジメチルアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ペンタノイル基、及び2,2−ジメチルプロピオニル基などが挙げられる。
式(C1)で表される化合物としては、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン、アニリン、ジイソプロピルアニリン、2−,3−又は4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ジフェニルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、メチルジブチルアミン、メチルジペンチルアミン、メチルジヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、メチルジヘプチルアミン、メチルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、メチルジデシルアミン、エチルジブチルアミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘプチルアミン、エチルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕アミン、トリイソプロパノールアミンエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、及び4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタンなどが挙げられ、好ましくはジイソプロピルアニリンが挙げられ、特に好ましくは2,6−ジイソプロピルアニリンが挙げられる。
式(C2)で表される化合物としては、ピペラジンなどが挙げられる。
式(C3)で表される化合物としては、モルホリンなどが挙げられる。
式(C4)で表される化合物としては、ピペリジン及び特開平11−52575号公報に記載されているピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物などが挙げられる。
式(C5)で表される化合物としては、2,2’−メチレンビスアニリンなどが挙げられる。
式(C6)で表される化合物としては、イミダゾール、及び4−メチルイミダゾールなどが挙げられる。
式(C7)で表される化合物としては、ピリジン、及び4−メチルピリジンなどが挙げられる。
式(C8)で表される化合物としては、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−ピリジル)エテン、1,2−ジ(4−ピリジル)エテン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(4−ピリジルオキシ)エタン、ジ(2−ピリジル)ケトン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド、2,2’−ジピリジルアミン、2,2’−ジピコリルアミン、及びビピリジンなどが挙げられる。
アンモニウム塩としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトライソプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラヘキシルアンモニウムヒドロキシド、テトラオクチルアンモニウムヒドロキシド、フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、3−(トリフルオロメチル)フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、及びテトラ−n−ブチルアンモニウムサリチラート及びコリンなどが挙げられる。
<溶剤(D)>
本発明のレジスト組成物は、溶剤(以下、場合により溶剤(D)という。)を含有してもよい。当該溶剤(D)は、塩(I)や樹脂(A)などの種類及びその量に応じ、さらに後述するレジストパターンの製造において、基板上に本発明のレジスト組成物を塗布する際の塗布性が良好となるという点から適宜、最適なものを選ぶことができる。
溶剤(D)としては、例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルのようなグリコールエーテル類;乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチルのようなエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノンのようなケトン類;γ−ブチロラクトンのような環状エステル類などを挙げることができる。溶剤(D)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<その他の成分>
本発明のレジスト組成物は、必要に応じて、化合物(I)、樹脂(A)、酸発生剤(B)、溶剤(D)及び塩基性化合物(C)以外の構成成分を含んでいてもよい。この構成成分を「成分(F)」という。かかる成分(F)に特に限定はなく、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤及び染料等が挙げられる。
<本発明のレジスト組成物の調製方法>
本発明のレジスト組成物は例えば、樹脂(A)、化合物(I)及び溶剤(D)を混合することで、
又は、
樹脂(A)、化合物(I)、塩基性化合物(C)や成分(F)などの添加剤及び溶剤(D)を混合することで調製することができる。かかる混合において、その混合順は任意であり、特に限定されるものではない。混合する際の温度は、10〜40℃の範囲から、樹脂(A)などの種類や樹脂(A)などの溶剤(D)に対する溶解度などに応じて適切な温度範囲を選ぶことができる。混合時間は、混合温度に応じて、0.5〜24時間の中から適切な時間を選ぶことができる。なお、混合手段も特に制限はなく、攪拌混合などを用いることができる。
レジスト組成物を調製する際に用いる各成分の使用量により、レジスト組成物中の各成分の含有量を調節することができる。
本発明のレジスト組成物における化合物(I)の含有量は、該本発明のレジスト組成物中の樹脂(A)の酸発生剤(B)の含有量を基準にして好ましい範囲が設定される。具体的には、化合物(I)の含有量は、樹脂(A)100質量部に対して、1質量部以上40質量部以下が好ましく、3質量部以上35質量部以下がさらに好ましい。
本発明のレジスト組成物が、化合物(I)に加えて、酸発生剤(B)を含む場合、化合物(I)及び酸発生剤(B)の合計100質量部に対して、化合物(I)は10質量部以上であると好ましく、30質量部以上であると特に好ましい。
本発明のレジスト組成物における樹脂(A)の含有量は、本発明のレジスト組成物の固形分に対して好ましい範囲が設定される。具体的には、該固形分の総質量に対して、樹脂(A)が70質量%以上99質量%以下であると好ましい。
なお、本明細書において「組成物中の固形分」とは、溶剤(D)を除いた成分の合計を意味する。本発明のレジスト組成物中の固形分及び本レジスト組成物に含有される各成分の含有量は、例えば、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィーなどの公知の分析手段で測定することができる。
溶剤(D)の含有量は、本発明のレジスト組成物総質量に対して90質量%以上があると好ましく、92質量%以上がより好ましく、94質量%以上がさらに好ましい。一方、その上限は、99.9質量%以下が好ましく、99質量%以下がより好ましい。ここで、溶剤(D)の含有量が90質量%である本発明のレジスト組成物では、該組成物中の固形分の含有量は10質量%に相当する。溶剤(D)の含有量がこの範囲内であると、例えば後述するレジストパターンの製造方法において、厚み30〜300nm程度の組成物層を形成しやすいという利点がある。
本発明のレジスト組成物が塩基性化合物(C)を含有する場合、その含有量は本発明のレジスト組成物の固形分の総質量に対して、0.01〜1質量%程度が好ましい。
なお、成分(F)を本発明のレジスト組成物に用いる場合には、当該成分(F)の種類に応じて、適切な含有量を調節することもできる。
このように、化合物(I)を含む酸発生剤及び樹脂(A)、さらに必要に応じて用いられる酸発生剤(B)、塩基性化合物(C)、溶剤(D)及び成分(F)の各々を好ましい含有量で混合した後は、孔径0.01〜0.2μm程度のフィルターを用いてろ過などすることにより、本発明のレジスト組成物は調製できる。
<レジストパターンの製造方法>
本発明のレジスト組成物を用いるレジストパターンの製造方法は、
(1)本発明のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布されたレジスト組成物を乾燥させて、前記基板上に組成物層を形成する工程、
(3)組成物層を露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を現像する工程を含む。以下、ここに示す工程の各々を、「工程(1)」〜「工程(5)」のようにいう。
工程(1)における本発明のレジスト組成物の基板上への塗布は、スピンコーターなど、半導体の微細加工のレジスト材料塗布用として広く用いられている塗布装置によって行うことができる。塗布装置の条件(塗布条件)を種々調節することで、塗布膜の膜厚は調整可能であり、適切な予備実験などを行うことにより、所望の膜厚の塗布膜になるように塗布条件を選ぶことができる。本発明のレジスト組成物を塗布する前の基板は、微細加工を実施しようとする種々のものを選ぶことができる。なお、本発明のレジスト組成物を塗布する前に、基板を洗浄したり、反射防止膜を形成してもよい。この反射防止膜の形成には例えば、市販の有機反射防止膜用組成物を用いることができる。
工程(2)における乾燥は、基板上に塗布された本発明のレジスト組成物、すなわち塗布膜を乾燥させる。このような乾燥は、例えば、ホットプレート等の加熱装置を用いた加熱手段(いわゆるプリベーク)、又は減圧装置を用いた減圧手段により、或いはこれらの手段を組み合わせて、該塗布膜から溶剤等の揮発成分を蒸発させて除去することにより行われる。乾燥条件は、本発明のレジスト組成物に含まれる溶剤(E)の種類等に応じて選択でき、例えばホットプレートによる加熱手段の場合、該ホットプレートの表面温度を50〜200℃程度の範囲にすることが好ましい。また、減圧手段の場合、減圧装置の中に、塗布膜が形成された基板を封入した後、該減圧装置の内部圧力を1〜1.0×10Pa程度にすればよい。かくして塗布膜を乾燥させることにより、該基板上には組成物層が形成される。
工程(3)は該組成物層を露光する工程であり、好ましくは、露光機を用いて該組成物層を露光するものである。露光は、微細加工を実施しようとする所望のパターンが形成されたマスク(フォトマスク)を介して行われる。露光機の露光光源としては、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、F2エキシマレーザ(波長157nm)のような紫外域のレーザ光を放射するもの、固体レーザ光源(YAG又は半導体レーザ等)からのレーザ光を波長変換して遠紫外域または真空紫外域の高調波レーザ光を放射するもの等、種々のものを用いることができる。また、該露光機は液浸露光機であってもよい。また、露光機は、電子線、超紫外光(EUV)を照射するものであってもよい。
上述のとおり、マスクを介して露光することにより、該組成物層には露光された部分(露光部)及び露光されていない部分(未露光部)が生じる。露光部の組成物層では該組成物層に含まれる化合物(I)及び酸発生剤(B)が露光エネルギーを受けて酸を発生し、さらに発生した酸との作用により、「アルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液に可溶となる樹脂」である樹脂(A)が有する酸不安定基が脱保護反応により親水性基を生じ、結果として露光部の組成物層にある上記樹脂(A)はアルカリ水溶液に可溶なものとなる。一方、未露光部では露光エネルギーを受けていないため、上記樹脂(A)はアルカリ水溶液に対して不溶又は難溶のままとなる。かくして、露光部にある組成物層と未露光部にある組成物層とは、アルカリ水溶液に対する溶解性が著しく相違する。
工程(4)は露光後の組成物層を加熱する工程(いわゆるポストエキスポジャーベーク)である。該加熱により、露光部で生じうる脱保護基反応が促進される。かかる加熱処理は前記工程(2)で示したホットプレートを用いる加熱手段等が好ましい。なお、工程(4)においてホットプレート加熱を行う場合、該ホットプレートの表面温度は50〜200℃程度が好ましく、70〜150℃程度がより好ましい。
工程(5)は、加熱後の組成物層を現像する工程であり、好ましくは、加熱後の組成物層を現像装置により現像するものである。現像は、加熱後の組成物層をアルカリ水溶液と接触させることにより行われる。このことにより、露光部の組成物層が該アルカリ水溶液に溶解して除去され、未露光部の組成物層は、上述のとおりアルカリ水溶液に対して不溶又は難溶であるため基板に残ることにより、該基板上にレジストパターンが製造される。
前記アルカリ水溶液としては、「アルカリ現像液」と称される本技術分野で公知のものを用いることができる。該アルカリ水溶液としては例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液や(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液などが挙げられる。
現像後は、好ましくは超純水などでリンス処理を行い、さらに基板及びレジストパターン上に残存している水分を除去することが好ましい。
<用途>
本発明のレジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、電子線(EB)照射用のレジスト組成物又はEUV露光用のレジスト組成物として好適である。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明する。
実施例及び比較例中、含有量及び使用量を表す「%」及び「部」は、特記ないかぎり質量基準である。
以下の実施例において、化合物の構造は、質量分析(LC;Agilent製1100型、MASS;Agilent製LC/MSD型)で確認した。
重量平均分子量は、ポリスチレンを標準品として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(東ソー株式会社製HLC−8120GPC型、カラムは”TSKgel Multipore HXL−M”3本、溶媒はテトラヒドロフラン)により求めた値である。
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3 + guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
実施例1:式(I−1)で表される化合物の合成
Figure 2013040164

式(I−1−1)で表される化合物を、特開2006−257078号公報に記載された方法で合成した。
式(I−1−1)で表される塩19.92部、式(I−1−2)で表される化合物(2,6−キシレノール)6.06部及びモノクロロベンゼン100部を反応器に仕込み、23℃で30分間攪拌した。その後、トリフルオロ酢酸1.49部を添加し、反応溶液が還流するまで昇温(125℃程度)し、還流下で2時間攪拌した。得られた反応混合物を濃縮し、得られた濃縮物に、クロロホルム215.10部及びイオン交換水71.70部を加え、23℃で30分間攪拌した。その後、静置・分液し、有機層を回収した。回収された有機層に、イオン交換水71.70部を添加し、23℃で30分間攪拌し、静置・分液するという水洗操作を6回繰り返した。得られた有機層に活性炭2.45部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、ろ過した。ろ液を濃縮し、得られた濃縮物に、アセトニトリル51.75部を添加して溶解し、濃縮した。次に、tert−ブチルメチルエーテル129.30部を加えて攪拌し、上澄液を除去し、濃縮した。さらに、得られた濃縮物に、アセトニトリル40部を添加して溶解し、濃縮した。さらに、酢酸エチル131.05部を加えて攪拌し、上澄液を除去した。続いて、得られた濃縮物に、アセトニトリル30部を添加して溶解し、濃縮した。最後に、濃縮物に、tert−ブチルメチルエーテル78.63部を加えて攪拌した後、析出物をろ過することにより、式(I−1−3)で表される塩15.25部を得た。
Figure 2013040164

式(I−1−3)で表される化合物0.70部及びジメチルホルムアミド7.00部を反応器に仕込み溶解させ、続いて、炭酸カリウム0.41部及びヨウ化カリウム0.12部を添加し、40℃に昇温した。次に、クロロメチルメチルエーテル0.16部を滴下し、40℃で1時間攪拌後、室温まで冷却し、さらに13時間攪拌した。得られた反応液にクロロホルム84部とイオン交換水42部を加えて30分間攪拌した。その後、静置・分液し、有機層を回収した。回収された有機層に、イオン交換水42部を仕込み23℃で30分間攪拌した後、静置・分液するという水洗操作を5回繰り返した。得られた有機層を濃縮し、濃縮物に、tert−ブチルメチルエーテル17部を加えて攪拌し、析出物を濾過することにより、式(I−1)で表される化合物0.10部を得た。これをI−1とする。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 263.2
MASS(ESI(−)Spectrum):M 487.0
実施例2:式(I−2)で表されるの合成
Figure 2013040164
実施例1と同様の式(I−1−3)で表される化合物1.00部、クロロホルム7.00部及びアセトニトリル5.00部を反応器に仕込み、溶解させた。さらに0.2%p−トルエンスルホン酸テトラヒドロフラン溶液0.03部加えて攪拌した。続いて、エチルビニルエーテル1.02部を滴下し、室温で24時間攪拌した。得られた反応溶液にトリエチルアミンを少量加え、2時間攪拌し、ろ過した。得られたろ液にクロロホルム72部及びイオン交換水40部加えて30分間攪拌した。その後、静置・分液し、有機層を回収した。回収された有機層に、イオン交換水42部を仕込み23℃で30分間攪拌した後、静置・分液するという水洗操作を3回繰り返した。得られた有機層を濃縮し、濃縮物に、tert−ブチルメチルエーテル14部を加えて攪拌し、静置後、上澄液を除去した。次に得られた濃縮物にアセトニトリルを加えて溶解し、濃縮することにより、式(I−2)で表される化合物0.64部得た。これをI−2とする。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 263.2
MASS(ESI(−)Spectrum):M 515.2
実施例3:式(I−3)で表されるの合成
Figure 2013040164
式(I−1−1)で表される化合物を、特開2006−257078号公報に記載された方法で合成した。
式(I−1−1)で表される塩19.92部、フェノール15.5部及びモノクロロベンゼン100部を反応器に仕込み、23℃で30分間攪拌した。その後、トリフルオロ酢酸1.49部を添加し、反応溶液が還流するまで昇温(125℃程度)し、還流下で3時間攪拌した。得られた反応混合物を濃縮し、得られた濃縮物に、クロロホルム215部及びイオン交換水71.7部を加え、23℃で30分間攪拌した。その後、静置・分液し、有機層を回収した。回収された有機層に、イオン交換水71.7部を添加し、23℃で30分間攪拌し、静置・分液するという水洗操作を6回繰り返した。得られた有機層に活性炭1.00部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、ろ過した。ろ液を濃縮し、得られた濃縮物に、アセトニトリル50部を添加して溶解し、濃縮した。次に、酢酸エチル162.3部を加えて攪拌し、上澄液を除去した。さらに、得られた濃縮物に、アセトニトリル40部を添加して溶解し、濃縮した。さらに、tert−ブチルメチルエーテル81.6部を加えて攪拌し、上澄液を除去した。続いて、得られた濃縮物に、アセトニトリル40部を添加して溶解し、濃縮した。最後に、濃縮物に、tert−ブチルメチルエーテル59.1部を加えて攪拌した後、析出物をろ過することにより、式(I−3−3)で表される塩11.23部を得た。
Figure 2013040164
(I−3−3)で表される化合物2.61部、クロロホルム30.0部を反応器に仕込み、溶解させた。さらに0.2%10−カンファースルホン酸クロロホルム溶液0.09部加えて攪拌した。続いて、クロロホルム2.11部で溶解した式(I−3−4)で表される化合物1.06部を滴下し、室温で4時間攪拌した。さらに0.2%10−カンファースルホン酸クロロホルム溶液0.27部加えて37攪拌した。得られた反応溶液にトリエチルアミンを少量加え、さらにクロロホルム30部及びイオン交換水30部加えて30分間攪拌した。その後、静置・分液し、有機層を回収した。回収された有機層に、イオン交換水30部を仕込み23℃で30分間攪拌した後、静置・分液するという水洗操作を3回繰り返した。得られた有機層に活性炭0.61部を加え、ろ過した。得られたろ液を濃縮し、濃縮物に、tert−ブチルメチルエーテル39.2部を加えて攪拌し、静置後、上澄液を除去した。次に得られた濃縮物にクロロホルムを加えて溶解し、濃縮することにより、式(I−3)で表される化合物0.63部得た。これをI−3とする。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 263.4
MASS(ESI(−)Spectrum):M 607.4
樹脂(A)の合成
樹脂(A)の合成に使用した化合物(モノマー)を下記に示す。
Figure 2013040164

以下、これらのモノマーを、その式符号に応じて「モノマーA」などという。
合成例1〔樹脂A1の合成〕
モノマーA、モノマーB及びモノマーCを、モル比がモノマーA:モノマーB:モノマーC=50:25:25となるように、反応器に仕込み、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。得られた溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)とを全モノマーの合計モル数に対して、それぞれ、1mol%と3mol%との割合で添加し、これを77℃で約5時間加熱した。その後、反応混合物を、大量のメタノールと水との混合溶媒(メタノール:水=3:1(重量比))に注いで、析出した樹脂を濾取した。さらに濾取された樹脂をジオキサンに溶解させ、前記と同じ比率の大過剰量の混合溶媒中に注いで、濾取する操作を2回行うことにより精製し、重量平均分子量が約8000である樹脂を収率60%で得た。得られた樹脂は次式の構造単位を有するものであり、これを樹脂A1とする。

Figure 2013040164
合成例2〔樹脂A2の合成〕
モノマーA、モノマーB、モノマーC及びモノマーDを、モル比が、モノマーA:モノマーB:モノマーC:モノマーD=35:12:30:23となるように、反応器に仕込み、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。得られた溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)とを全モノマーの合計モル数に対して、それぞれ、1mol%と3mol%との割合で添加し、これを77℃で約5時間加熱した。その後、反応混合物を、大量のメタノールと水との混合溶媒(メタノール:水=4:1(重量比))に注いで、析出した樹脂を濾取した。さらに濾取された樹脂をジオキサンに溶解させ、前記と同じ比率の大過剰量の混合溶媒中に注いで、濾取する操作を2回行うことにより精製し、重量平均分子量が約8000である樹脂を収率70%で得た。得られた樹脂は次式の構造単位を有するものであり、これを樹脂A2とする。

Figure 2013040164
実施例4〜6及び比較例1
(レジスト組成物の調製)
表1に示す各成分を混合して溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターでろ過して、レジスト組成物を調製した。
<酸発生剤>
I−2:
Figure 2013040164
B1:
Figure 2013040164
B2:
Figure 2013040164
<樹脂(A)>
A1:樹脂A1
A2:樹脂A2
<塩基性化合物(C):クエンチャー>
塩基性化合物C1: 2,6−ジイソプロピルアニリン
<溶剤(D)>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 170.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 40.0部
2−ヘプタノン 20.0部
γ−ブチロラクトン 3.5部
Figure 2013040164
12インチのシリコンウェハに、有機反射防止膜用組成物(ARC−29;日産化学(株)製)を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ78nmの有機反射防止膜を形成した。
次いで、前記の有機反射防止膜の上に、上記の化学増幅型フォトレジスト組成物を乾燥後の膜厚が120nmとなるようにスピンコートした。塗布後、得られたシリコンウェハをダイレクトホットプレート上にて、表1の「PB」記載の温度で60秒間、それぞれ、プリベークした。
このようにして化学増幅型フォトレジスト組成物の膜が形成されたシリコンウェハに、ArFエキシマステッパー〔FPA5000−AS3;(株)キヤノン製、NA=0.75、3/4Annular〕を用いて、露光量を段階的に変化させて、1:1ラインアンドスペースパターンを形成するためのフォトマスク(以下、マスクという)を介して露光した。
露光後、前記シリコンウェハを、ホットプレート上にて、表1の「PEB」記載の温度で60秒間、それぞれ、ポストエキスポジャーベークを行い、さらに2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行なった。
各レジスト膜において、130nmのラインアンドスペースパターンが1:1となる露光量となる露光量を実効感度とした。
解像度評価:実効感度において、レジストパターンを走査型電子顕微鏡で観察し、ラインアンドスペースパターンの最小寸法を表2に示した。
Figure 2013040164
実施例7
実施例4において、酸発生剤として、I−2に代えて、I−3を用いる以外は同様に実施することにより、レジスト組成物を調製することができる。調製されたレジスト組成物を用い、実施例4と同様に実施することにより、レジストパターンが得られる。
本発明の式(I)で示される化合物は、新規な化合物であり、レジスト組成物の成分である酸発生剤として有用である。かかる式(I)で示される化合物を含むレジスト組成物は、優れた解像度でレジストパターンを製造することができ、半導体の微細加工に極めて有用である。

Claims (8)

  1. 式(I)で表される化合物。
    Figure 2013040164
    [式(I)中、
    は、有機カチオンを表す。
    1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
    b1及びLb1‘は、単結合又は炭素数1〜17の2価の脂肪族炭化水素基を表し、該2価の脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
    b1は、炭素数1〜5のアルキル基を有していてもよいフェニレン基を表す。
    は、式(2)
    Figure 2013040164
    (式(2)中、
    a1’及びRa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra2’及びRa3’は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成し、前記炭化水素基及び2価の基を構成するメチレン基は、酸素原子又は硫黄原子に置き換わってもよい。*は結合手を表す。)
    で表される基を表す。]
  2. 前記式(I)のAがアリールスルホニウムカチオンである請求項1記載の化合物。
  3. 前記式(I)のLb1が式(b1−1)で表される基である請求項1又は2記載の化合物。
    Figure 2013040164
    [式(b1−1)中、Lb2は、単結合又は炭素数1〜15の脂肪族炭化水素基を表す。]
  4. 前記式(I)のLb1が式(b1−1−1)で表される基である請求項1又は2記載の化合物。
    Figure 2013040164
  5. 請求項1〜4のいずれか記載の式(I)で表される化合物と、
    アルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液に溶解し得る樹脂とを含有するレジスト組成物。
  6. 前記樹脂が、
    式(a1−1)で表される構造単位、又は式(a1−2)で表される構造単位を有する樹脂である請求項5記載のレジスト組成物。
    Figure 2013040164
    [式(a1−1)及び式(a1−2)中、
    a1及びLa2はそれぞれ独立に、酸素原子又は−O−(CH2k1−CO−O−で表される基(*は、カルボニル基との結合手である。)を表し、k1は1〜7の整数を表す。
    a4及びRa5はそれぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
    a6及びRa7はそれぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜10の脂環式炭化水素基を表す。
    m1は0〜14の整数を表す。
    n1は0〜10の整数を表す。
    n2は0〜3の整数を表す。]
  7. さらに、塩基性化合物を含有する請求項5又は6記載のレジスト組成物。
  8. (1)請求項5〜7のいずれか記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
    (2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
    (3)組成物層に露光する工程、
    (4)露光後の組成物層を加熱する工程、
    (5)加熱後の組成物層を現像する工程、
    を含むレジストパターンの製造方法。
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