JP7091760B2 - 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 - Google Patents

塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7091760B2
JP7091760B2 JP2018055830A JP2018055830A JP7091760B2 JP 7091760 B2 JP7091760 B2 JP 7091760B2 JP 2018055830 A JP2018055830 A JP 2018055830A JP 2018055830 A JP2018055830 A JP 2018055830A JP 7091760 B2 JP7091760 B2 JP 7091760B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
carbon atoms
hydrocarbon group
examples
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018055830A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018197226A (ja
Inventor
由香子 安立
真吾 藤田
幸司 市川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Publication of JP2018197226A publication Critical patent/JP2018197226A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7091760B2 publication Critical patent/JP7091760B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

本発明は、半導体の微細加工に用いられる酸発生剤用の塩、該塩を含む酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法に関する。
特許文献1には、下記式で表される塩、及び該塩を酸発生剤として含有するレジスト組成物が記載されている。
Figure 0007091760000001
特許文献1には、下記式で表される塩、及び該塩を酸発生剤として含有するレジスト組成物も記載されている。
Figure 0007091760000002
特開2007-197432号公報
本発明は、上記のレジスト組成物で得られるレジストパターンのラインエッジラフネス(LER)よりも、良好なレジストパターンのLERが得られるレジスト組成物を提供することを課題とする。
本発明は、以下の発明を含む。
[1]式(I)で表される塩。
Figure 0007091760000003
[式(I)中、
1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1~6のペルフルオロアルキル基を表す。
1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1~6のペルフルオロアルキル基を表す。
zは、0~6のいずれかの整数を表し、zが2以上のとき、複数のR1及びR2は互いに同一であっても異なってもよい。
1は、*-CO-O-、*-O-CO-、*-O-CO-O-又は*-O-(但し、*は、C(R1)(R2)又はC(Q1)(Q2)との結合位を表す。)を表す。
1は、単結合又は炭素数1~28の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる-CH2-は、-O-、-S-、-CO-又は-S(O)2-に置き換わっていてもよい。
nは、0又は1を表す。
+は有機カチオンを表す。]
[2]X1が、*-CO-O-又は*-O-CO-(但し、*は、C(R1)(R2)又はC(Q1)(Q2)との結合位を表す。)である[1]記載の塩。
[3]L1が、単結合、アルカンジイル基(但し、該アルカンジイル基に含まれる-CH2-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。)又はアルカンジイル基とアダマンタンジイル基とを組み合わせてなる基(但し、該組み合わせてなる基におけるアルカンジイル基に含まれる-CH2-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。)である[1]又は[2]記載の塩。
[4][1]~[3]のいずれかに記載の塩を含有する酸発生剤。
[5][4]記載の酸発生剤と酸不安定基を有する樹脂とを含有するレジスト組成物。
[6]酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩を含有する[5]に記載のレジスト組成物。
[7](1)[5]又は[6]記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程を含むレジストパターンの製造方法。
本発明により、良好なラインエッジラフネス(LER)のレジストパターンを製造することができる。
本明細書において、「(メタ)アクリル系モノマー」とは、「CH2=CH-CO-」の構造を有するモノマー及び「CH2=C(CH3)-CO-」の構造を有するモノマーからなる群より選ばれる少なくとも1種を意味する。同様に「(メタ)アクリレート」及び「(メタ)アクリル酸」とは、それぞれ「アクリレート及びメタクリレートからなる群より選ばれる少なくとも1種」及び「アクリル酸及びメタクリル酸からなる群より選ばれる少なくとも1種」を意味する。「CH2=C(CH3)-CO-」又は「CH2=CH-CO-」を有する構造単位が例示されている場合には、双方の基を有する構造単位が同様に例示されているものとする。また、本明細書中に記載する基において、直鎖構造と分岐構造の両方をとり得るものについては、そのいずれでもよい。立体異性体が存在する場合は、全ての立体異性体を含む。
本明細書において、「レジスト組成物の固形分」とは、レジスト組成物の総量から、後述する溶剤(E)を除いた成分の合計を意味する。
<式(I)で表される塩>
本発明は、式(I)で表される塩(以下「塩(I)」という場合がある)に関する。
塩(I)のうち、負電荷を有する側を「アニオン(I)」、正電荷を有する側を「カチオン(I)」と称することがある。
、Q、R及びRのペルフルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec-ブチル基、ペルフルオロtert-ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基などが挙げられる。
及びQは、それぞれ独立に、好ましくはトリフルオロメチル基又はフッ素原子であり、より好ましくはフッ素原子である。
及びRは、それぞれ独立に、好ましくは水素原子又はフッ素原子である。
zは、0であることが好ましい。
は、*-CO-O-又は*-O-CO-(*はC(R)(R)又はC(Q)(Q)との結合手を表す。)であることが好ましい。
で表される2価の飽和炭化水素基としては、アルカンジイル基、単環式又は多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基が挙げられ、これらの基のうち2種以上を組み合わせた基、すなわち脂環式炭化水素基とアルカンジイル基とから形成される2価の飽和炭化水素基でもよい。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン-1,3-ジイル基、ブタン-1,4-ジイル基、ペンタン-1,5-ジイル基、ヘキサン-1,6-ジイル基、ヘプタン-1,7-ジイル基、オクタン-1,8-ジイル基、ノナン-1,9-ジイル基、デカン-1,10-ジイル基、ウンデカン-1,11-ジイル基、ドデカン-1,12-ジイル基、トリデカン-1,13-ジイル基、テトラデカン-1,14-ジイル基、ペンタデカン-1,15-ジイル基、ヘキサデカン-1,16-ジイル基及びヘプタデカン-1,17-ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
エタン-1,1-ジイル基、プロパン-1,1-ジイル基、プロパン-1,2-ジイル基、プロパン-2,2-ジイル基、ペンタン-2,4-ジイル基、2-メチルプロパン-1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-1,2-ジイル基、ペンタン-1,4-ジイル基、2-メチルブタン-1,4-ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;
シクロブタン-1,3-ジイル基、シクロペンタン-1,3-ジイル基、シクロヘキサン-1,4-ジイル基、シクロオクタン-1,5-ジイル基等のシクロアルカンジイル基である単環式の2価の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルナン-1,4-ジイル基、ノルボルナン-2,5-ジイル基、アダマンタン-1,5-ジイル基、アダマンタン-2,6-ジイル基等の多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基等が挙げられる。
は、単結合、アルカンジイル基(但し、該アルカンジイル基に含まれる-CH2-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。)又はアルカンジイル基と脂環式飽和炭化水素基とを組み合わせてなる基(但し、該アルカンジイル基に含まれる-CH2-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよく、該脂環式飽和炭化水素基に含まれる-CH2-は、-O-、-S-、-CO-又は-S(O)-に置き換わっていてもよい。)であることが好ましく、単結合、アルカンジイル基又はアルカンジイル基と脂環式飽和炭化水素基とを組み合わせてなる基(但し、該アルカンジイル基に含まれる-CH2-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。)であることがより好ましく、単結合、アルカンジイル基又はアルカンジイル基とアダマンタンジイル基とを組み合わせてなる基(但し、該アルカンジイル基に含まれる-CH2-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。)であることがさらに好ましい。
また、Lは脂環式炭化水素基を含む基であることが好ましく、-シクロアルカンジイル基-アルカンジイル基-(但し、該アルカンジイル基に含まれる-CH2-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい)、又は-アルカンジイル基-シクロアルカンジイル基-アルカンジイル基-(但し、該アルカンジイル基に含まれる-CH2-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい)であることがより好ましく、-シクロアルカンジイル基-アルカンジイル基-(但し、該アルカンジイル基に含まれる-CH2-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい)であることがさらに好ましい。
なお、Lにおけるシクロアルカンジイル基はアダマンタンジイル基であることが好ましい。
nは1であるのが好ましい。
アニオン(I)としては、例えば、以下のアニオンが挙げられる。なかでも、式(Ia-1)~式(Ia-12)、式(Ia-17)、式(Ia-18)で表されるアニオンが好ましく、式(Ia-1)、式(Ia-2)、式(Ia-5)、式(Ia-6)、式(Ia-9)、式(Ia-10)、式(Ia-17)、式(Ia-18)で表されるアニオンがより好ましい。
Figure 0007091760000004

Figure 0007091760000005
の有機カチオンとしては、有機オニウムカチオン、有機スルホニウムカチオン、有機ヨードニウムカチオン、有機アンモニウムカチオン、ベンゾチアゾリウムカチオン及び有機ホスホニウムカチオン等が挙げられる。これらの中でも、有機スルホニウムカチオン及び有機ヨードニウムカチオンが好ましく、アリールスルホニウムカチオンがより好ましい。具体的には、式(b2-1)~式(b2-4)のいずれかで表されるカチオン(以下、式番号に応じて「カチオン(b2-1)」等という場合がある。)が挙げられる。
Figure 0007091760000006
式(b2-1)~式(b2-4)において、
b4~Rb6は、それぞれ独立に、炭素数1~30の鎖式炭化水素基、炭素数3~36の脂環式炭化水素基又は炭素数6~36の芳香族炭化水素基を表し、該鎖式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1~12のアルコキシ基、炭素数3~12の脂環式炭化水素基又は炭素数6~18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭素数1~18の脂肪族炭化水素基、炭素数2~4のアルキルカルボニル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基又は炭素数1~12のアルコキシ基で置換されていてもよい。
b4とRb5とは、互いに結合してそれらが結合する硫黄原子と一緒になって環を形成してもよく、該環に含まれる-CH2-は、-O-、-S-又は-CO-に置き換わってもよい。
b7及びRb8は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1~12の脂肪族炭化水素基又は炭素数1~12のアルコキシ基を表す。
m2及びn2は、それぞれ独立に0~5のいずれかの整数を表す。
m2が2以上のとき、複数のRb7は同一でも異なってもよく、n2が2以上のとき、複数のRb8は同一でも異なってもよい。
b9及びRb10は、それぞれ独立に、炭素数1~36の鎖式炭化水素基又は炭素数3~36の脂環式炭化水素基を表す。
b9とRb10とは、互いに結合してそれらが結合する硫黄原子と一緒になって環を形成してもよく、該環に含まれる-CH2-は、-O-、-S-又は-CO-に置き換わってもよい。
b11は、水素原子、炭素数1~36の鎖式炭化水素基、炭素数3~36の脂環式炭化水素基又は炭素数6~18の芳香族炭化水素基を表す。
b12は、炭素数1~12の鎖式炭化水素基、炭素数3~18の脂環式炭化水素基又は炭素数6~18の芳香族炭化水素基を表し、該鎖式炭化水素に含まれる水素原子は、炭素数6~18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1~12のアルコキシ基又は炭素数1~12のアルキルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。
b11とRb12とは、互いに結合してそれらが結合する-CH-CO-を含めて環を形成していてもよく、該環に含まれる-CH2-は、-O-、-S-又は-CO-に置き換わってもよい。
b13~Rb18は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1~12の脂肪族炭化水素基又は炭素数1~12のアルコキシ基を表す。
b31は、硫黄原子又は酸素原子を表す。
o2、p2、s2、及びt2は、それぞれ独立に、0~5のいずれかの整数を表す。
q2及びr2は、それぞれ独立に、0~4のいずれかの整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2が2以上のとき、複数のRb13は同一又は相異なり、p2が2以上のとき、複数のRb14は同一又は相異なり、q2が2以上のとき、複数のRb15は同一又は相異なり、r2が2以上のとき、複数のRb16は同一又は相異なり、s2が2以上のとき、複数のRb17は同一又は相異なり、t2が2以上のとき、複数のRb18は同一又は相異なる。
脂肪族炭化水素基とは、鎖式炭化水素基及び脂環式炭化水素基を表す。
鎖式炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2-エチルヘキシル基のアルキル基が挙げられる。
特に、Rb9~Rb12の鎖式炭化水素基は、好ましくは炭素数1~12である。
脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基等が挙げられる。
Figure 0007091760000007
特に、Rb9~Rb12の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3~18、より好ましくは炭素数4~12である。
水素原子が脂肪族炭化水素基で置換された脂環式炭化水素基としては、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、2-メチルアダマンタン-2-イル基、2-エチルアダマンタン-2-イル基、2-イソプロピルアダマンタン-2-イル基、メチルノルボルニル基、イソボルニル基等が挙げられる。水素原子が脂肪族炭化水素基で置換された脂環式炭化水素基においては、脂環式炭化水素基と脂肪族炭化水素基との合計炭素数が好ましくは20以下である。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、p-エチルフェニル基、p-tert-ブチルフェニル基、p-シクロへキシルフェニル基、p-アダマンチルフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基、フェナントリル基、2,6-ジエチルフェニル基、2-メチル-6-エチルフェニル基等のアリール基が挙げられる。
なお、芳香族炭化水素基に、鎖式炭化水素基又は脂環式炭化水素基が含まれる場合は、炭素数1~18の鎖式炭化水素基及び炭素数3~18の脂環式炭化水素基が好ましい。
水素原子がアルコキシ基で置換された芳香族炭化水素基としては、p-メトキシフェニル基等が挙げられる。
水素原子が芳香族炭化水素基で置換された鎖式炭化水素基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、トリチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等のアラルキル基が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基及びドデシルオキシ基等が挙げられる。
アルキルカルボニル基としては、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
アルキルカルボニルオキシ基としては、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、sec-ブチルカルボニルオキシ基、tert-ブチルカルボニルオキシ基、ペンチルカルボニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基及び2-エチルヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
b4とRb5とが互いに結合してそれらが結合する硫黄原子と一緒になって形成する環は、単環式、多環式、芳香族性、非芳香族性、飽和及び不飽和のいずれの環であってもよい。この環は、炭素数3~18の環が挙げられ、好ましくは炭素数4~18の環である。また、硫黄原子を含む環は、3員環~12員環が挙げられ、好ましくは3員環~7員環であり、例えば下記の環が挙げられる。
Figure 0007091760000008
b9とRb10とが一緒になって形成する環は、単環式、多環式、芳香族性、非芳香族性、飽和及び不飽和のいずれの環であってもよい。この環は、3員環~12員環が挙げられ、好ましくは3員環~7員環である。例えば、チオラン-1-イウム環(テトラヒドロチオフェニウム環)、チアン-1-イウム環、1,4-オキサチアン-4-イウム環等が挙げられる。
b11とRb12とが一緒になって形成する環は、単環式、多環式、芳香族性、非芳香族性、飽和及び不飽和のいずれの環であってもよい。この環は、3員環~12員環が挙げられ、好ましくは3員環~7員環である。オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環、オキソアダマンタン環等が挙げられる。
カチオン(b2-1)~カチオン(b2-4)の中でも、好ましくは、カチオン(b2-1)である。
カチオン(b2-1)としては、以下のカチオンが挙げられる。
Figure 0007091760000009
Figure 0007091760000010
Figure 0007091760000011
カチオン(b2-2)としては、以下のカチオンが挙げられる。
Figure 0007091760000012
カチオン(b2-3)としては、以下のカチオンが挙げられる。
Figure 0007091760000013
カチオン(b2-4)のとしては、以下のカチオンが挙げられる。
Figure 0007091760000014
塩(I)としては、表1~表4に記載の塩が挙げられる。例えば表1において、塩(I-1)とは、式(Ia-1)で表されるアニオンと式(b2-c-1)で表されるカチオンとからなる塩であり、以下に示す塩を表す。
Figure 0007091760000015
Figure 0007091760000016
Figure 0007091760000017
Figure 0007091760000018
Figure 0007091760000019
なかでも、塩(I)は、塩(I-1)、塩(I-2)、塩(I-5)、塩(I-6)、塩(I-9)、塩(I-10)、塩(I-17)、塩(I-18)、塩(I-21)、塩(I-22)、塩(I-25)、塩(I-26)、塩(I-33)、塩(I-34)、塩(I-37)、塩(I-38)、塩(I-41)、塩(I-42)、塩(I-49)、塩(I-50)、塩(I-53)、塩(I-54)、塩(I-57)、塩(I-58)、塩(I-65)、塩(I-66)、塩(I-69)、塩(I-70)、塩(I-73)、塩(I-74)、塩(I-81)、塩(I-82)、塩(I-85)、塩(I-86)、塩(I-89)、塩(I-90)、塩(I-97)、塩(I-98)、塩(I-101)、塩(I-102)、塩(I-105)及び塩(I-106)が好ましい。
<塩(I)の製造方法>
式(I1)で表される塩(塩(I)において、X1が、*-CO-O-である塩(*はCRとの結合位を表す))は、例えば、式(I1-a)で表される塩と、式(I1-b)で表される化合物とを、溶媒中で反応させることにより製造することができる。
Figure 0007091760000020
(式中、全ての符号は、それぞれ前記と同じ意味を表す。)
この反応における溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリル等が挙げられる。
反応温度は通常5℃~80℃であり、反応時間は通常0.5時間~24時間である。
式(I1-b)で表される化合物としては、下記式で表される化合物等が挙げられ、市場より容易に入手できる。
Figure 0007091760000021
式(I1-a)で表される塩は、式(I1-c)で表される塩と、式(I1-d)で表される化合物とを、溶媒中で反応させることにより得ることができる。
Figure 0007091760000022
(式中、全ての符号は、それぞれ前記と同じ意味を表す。)
この反応における溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリル等が挙げられる。
反応温度は通常5℃~80℃であり、反応時間は通常0.5時間~24時間である。
式(I1-c)で表される化合物は、例えば、以下で表される塩などが挙げられ、特開2008-127367号公報に記載された方法で製造することができる。
Figure 0007091760000023
式(I2)で表される塩(塩(I)において、Lが、*-LI4-Ad-LI5-O-CO-O-LI6-である塩(LI4、LI5及びLI6は、互いに独立に、単結合又は炭素数1~6のアルカンジイル基を表し、Adはアダマンタンジイル基を表し、*はXとの結合位を表す。))は、例えば、式(I2-a)で表される塩と、式(I2-b)で表される化合物とを、溶媒中で反応させることにより製造することができる。
Figure 0007091760000024
(式中、全ての符号は、それぞれ前記と同じ意味を表す。)
反応温度は通常5℃~80℃であり、反応時間は通常0.5時間~24時間である。
この反応における溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリル等が挙げられる。
式(I2-a)で表される塩は、例えば、以下で表される塩などが挙げられ、特開2012-72109号公報に記載された方法で製造することができる。
Figure 0007091760000025
式(I2-b)で表される化合物は、例えば、式(I1-b)で表される化合物などが挙げられる。
式(I3)で表される塩(塩(I)において、X1が、*-O-CO-O-である塩(*はCRとの結合位を表す))は、例えば、式(I3-a)で表される塩と、式(I1-b)で表される化合物とを、溶媒中で反応させることにより製造することができる。
Figure 0007091760000026
式(I3-a)で表される塩は、式(I3-c)で表される塩と、式(I1-d)で表される化合物とを、溶媒中で反応させることにより得ることができる。
Figure 0007091760000027
(式中、全ての符号は、それぞれ前記と同じ意味を表す。)
この反応における溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリル等が挙げられる。
反応温度は通常5℃~80℃であり、反応時間は通常0.5時間~24時間である。
式(I3-c)で表される化合物は、例えば、以下で表される塩などが挙げられ、特開2012-193170号公報に記載された方法で製造することができる。
Figure 0007091760000028
式(I4)で表される塩(塩(I)において、X1が、*-O-CO-である場合の塩(*はCRとの結合位を表す))は、例えば、式(I3-c)で表される塩と、式(I4-b)で表される化合物とを、溶媒中で反応させることにより製造することができる。
Figure 0007091760000029
式(I4-b)で表される化合物は、式(I4-c)で表される化合物と、式(I1-d)で表される化合物とを、溶媒中で反応させることにより得ることができる。
Figure 0007091760000030
(式中、全ての符号は、それぞれ前記と同じ意味を表す。)
この反応における溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリル等が挙げられる。
反応温度は通常5℃~80℃であり、反応時間は通常0.5時間~24時間である。
式(I3-c)で表される化合物は、例えば、以下で表される塩などが挙げられ、特開2012-193170号公報に記載された方法で製造することができる。
式(I4-c)で表される化合物としては、下記式で表される化合物等が挙げられ、市場より容易に入手できる。
Figure 0007091760000031
式(I5)で表される塩(塩(I)において、X1が、*-O-である塩(*はCRとの結合位を表す))は、例えば、式(I3-c)で表される塩と、式(I1-b)で表される化合物とを、塩基(例えば水酸化カリウム等の強塩基)触媒存在下、溶媒中で反応させることにより製造することができる。
Figure 0007091760000032
(式中、全ての符号は、それぞれ前記と同じ意味を表す。)
反応温度は通常20℃~90℃であり、反応時間は通常0.5時間~24時間である。
この反応における溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリル等が挙げられる。
式(I6)で表される塩(塩(I)において、Lが、*-LI7-Ad-LI8-CO-O-LI9-である塩(LI7、LI8及びLI9は、互いに独立に、単結合又は炭素数1~6のアルカンジイル基を表し、Adはアダマンタンジイル基を表し、*はXとの結合位を表す。))は、例えば、式(I5-a)で表される塩と、式(I2-b)で表される化合物とを、溶媒中で反応させることにより製造することができる。
Figure 0007091760000033
(式中、全ての符号は、それぞれ前記と同じ意味を表す。)
反応温度は通常5℃~80℃であり、反応時間は通常0.5時間~24時間である。
この反応における溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリル等が挙げられる。
式(I5-a)で表される塩は、式(I5-c)で表される塩と、式(I1-d)で表される化合物とを、溶媒中で反応させることにより得ることができる。
Figure 0007091760000034
(式中、全ての符号は、それぞれ前記と同じ意味を表す。)
この反応における溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリル等が挙げられる。
反応温度は通常5℃~80℃であり、反応時間は通常0.5時間~24時間である。
式(I5-c)で表される塩は、例えば、以下で表される塩などが挙げられ、特開2011-046694号公報に記載された方法で製造することができる。
Figure 0007091760000035
<酸発生剤>
本発明の酸発生剤は、塩(I)を含有する酸発生剤である。塩(I)は含有してもよいし、2種以上を組み合わせて含有してもよい。
本発明の酸発生剤は、塩(I)に加えて、レジスト分野で公知の酸発生剤(以下「酸発生剤(B)」という場合がある)を含有していてもよい。酸発生剤(B)は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
酸発生剤(B)は、非イオン系又はイオン系のいずれを用いてもよい。非イオン系酸発生剤としては、スルホネートエステル類(例えば2-ニトロベンジルエステル、芳香族スルホネート、オキシムスルホネート、N-スルホニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、ジアゾナフトキノン 4-スルホネート)、スルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、スルホニルジアゾメタン)等が挙げられる。イオン系酸発生剤としては、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えばジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩)が代表的である。オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン等が挙げられる。
酸発生剤(B)としては、特開昭63-26653号、特開昭55-164824号、特開昭62-69263号、特開昭63-146038号、特開昭63-163452号、特開昭62-153853号、特開昭63-146029号、米国特許第3,779,778号、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、欧州特許第126,712号等に記載の放射線によって酸を発生する化合物を使用することができる。また、公知の方法で製造した化合物を使用してもよい。酸発生剤(B)は、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
酸発生剤(B)は、好ましくはフッ素含有酸発生剤であり、より好ましくは式(B1)で表される塩(以下「酸発生剤(B1)」という場合がある。)である。
Figure 0007091760000036
[式(B1)中、
b1及びQb2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1~6のペルフルオロアルキル基を表す。
b1は、炭素数1~24の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる-CH-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよく、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよいメチル基又は置換基を有していてもよい炭素数3~18の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる-CH-は、-O-、-S(O)-又は-CO-に置き換わっていてもよい。
Z1は、有機カチオンを表す。]
b1及びQb2の表すペルフルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec-ブチル基、ペルフルオロtert-ブチル基、ペルフルオロペンチル基及びペルフルオロヘキシル基等が挙げられる。
b1及びQb2は、それぞれ独立に、フッ素原子又はトリフルオロメチル基であることが好ましく、ともにフッ素原子であることがより好ましい。
b1の2価の飽和炭化水素基としては、直鎖状又は分岐状アルカンジイル基、単環式又は多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基が挙げられ、これらの基のうち2種以上を組合せることにより形成される基でもよい。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン-1,3-ジイル基、ブタン-1,4-ジイル基、ペンタン-1,5-ジイル基、ヘキサン-1,6-ジイル基、ヘプタン-1,7-ジイル基、オクタン-1,8-ジイル基、ノナン-1,9-ジイル基、デカン-1,10-ジイル基、ウンデカン-1,11-ジイル基、ドデカン-1,12-ジイル基、トリデカン-1,13-ジイル基、テトラデカン-1,14-ジイル基、ペンタデカン-1,15-ジイル基、ヘキサデカン-1,16-ジイル基及びヘプタデカン-1,17-ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
エタン-1,1-ジイル基、プロパン-1,1-ジイル基、プロパン-1,2-ジイル基、プロパン-2,2-ジイル基、ペンタン-2,4-ジイル基、2-メチルプロパン-1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-1,2-ジイル基、ペンタン-1,4-ジイル基、2-メチルブタン-1,4-ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;
シクロブタン-1,3-ジイル基、シクロペンタン-1,3-ジイル基、シクロヘキサン-1,4-ジイル基、シクロオクタン-1,5-ジイル基等のシクロアルカンジイル基である単環式の2価の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルナン-1,4-ジイル基、ノルボルナン-2,5-ジイル基、アダマンタン-1,5-ジイル基、アダマンタン-2,6-ジイル基等の多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基等が挙げられる。
b1の2価の飽和炭化水素基に含まれる-CH-が-O-又は-CO-で置き換わった基としては、例えば、式(b1-1)~式(b1-3)のいずれかで表される基が挙げられる。なお、式(b1-1)~式(b1-3)及び下記の具体例において、*は-Yとの結合手を表す。
Figure 0007091760000037
[式(b1-1)中、
b2は、単結合又は炭素数1~22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b3は、単結合又は炭素数1~22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる-CH-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。
ただし、Lb2とLb3との炭素数合計は、22以下である。
式(b1-2)中、
b4は、単結合又は炭素数1~22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b5は、単結合又は炭素数1~22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる-CH-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。
ただし、Lb4とLb5との炭素数合計は、22以下である。
式(b1-3)中、
b6は、単結合又は炭素数1~23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
b7は、単結合又は炭素数1~23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる-CH-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。
ただし、Lb6とLb7との炭素数合計は、23以下である。]
式(b1-1)~式(b1-3)においては、飽和炭化水素基に含まれる-CH-が-O-又は-CO-に置き換わっている場合、置き換わる前の炭素数を該飽和炭化水素基の炭素数とする。
2価の飽和炭化水素基としては、Lb1の2価の飽和炭化水素基と同様のものが挙げられる。
b2は、好ましくは単結合である。
b3は、好ましくは炭素数1~4の2価の飽和炭化水素基である。
b4は、好ましくは炭素数1~8の2価の飽和炭化水素基であり、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。
b5は、好ましくは単結合又は炭素数1~8の2価の飽和炭化水素基である。
b6は、好ましくは単結合又は炭素数1~4の2価の飽和炭化水素基であり、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。
b7は、好ましくは単結合又は炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基であり、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該2価の飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
b1の2価の飽和炭化水素基に含まれる-CH-が-O-又は-CO-で置き換わった基としては、式(b1-1)又は式(b1-3)で表される基が好ましい。
式(b1-1)としては、式(b1-4)~式(b1-8)でそれぞれ表される基が挙げられる。
Figure 0007091760000038
[式(b1-4)中、
b8は、単結合又は炭素数1~22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
式(b1-5)中、
b9は、炭素数1~20の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
b10は、単結合又は炭素数1~19の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。ただし、Lb9及びLb10の合計炭素数は20以下である。
式(b1-6)中、
b11は、炭素数1~21の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
b12は、単結合又は炭素数1~20の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。ただし、Lb11及びLb12の合計炭素数は21以下である。
式(b1-7)中、
b13は、炭素数1~19の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
b14は、単結合又は炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基を表す。
b15は、単結合又は炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。ただし、Lb13~Lb15の合計炭素数は19以下である。
式(b1-8)中、
b16は、炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
b17は、炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基を表す。
b18は、単結合又は炭素数1~17の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。ただし、Lb16~Lb18の合計炭素数は19以下である。]
b8は、好ましくは炭素数1~4の2価の飽和炭化水素基である。
b9は、好ましくは炭素数1~8の2価の飽和炭化水素基である。
b10は、好ましくは単結合又は炭素数1~19の2価の飽和炭化水素基であり、より好ましくは単結合又は炭素数1~8の2価の飽和炭化水素基である。
b11は、好ましくは炭素数1~8の2価の飽和炭化水素基である。
b12は、好ましくは単結合又は炭素数1~8の2価の飽和炭化水素基である。
b13は、好ましくは炭素数1~12の2価の飽和炭化水素基である。
b14は、好ましくは単結合又は炭素数1~6の2価の飽和炭化水素基である。
b15は、好ましくは単結合又は炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基であり、より好ましくは単結合又は炭素数1~8の2価の飽和炭化水素基である。
b16は、好ましくは炭素数1~12の2価の飽和炭化水素基である。
b17は、好ましくは炭素数1~6の2価の飽和炭化水素基である。
b18は、好ましくは単結合又は炭素数1~17の2価の飽和炭化水素基であり、より好ましくは単結合又は炭素数1~4の2価の飽和炭化水素基である。
式(b1-3)としては、式(b1-9)~式(b1-11)でそれぞれ表される基が挙げられる。
Figure 0007091760000039
[式(b1-9)中、
b19は、単結合又は炭素数1~23の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b20は、単結合又は炭素数1~23の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子、ヒドロキシ基又はアシルオキシ基に置換されていてもよい。該アシルオキシ基に含まれる-CH-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよく、該アシルオキシ基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に置換されていてもよい。ただし、Lb19及びLb20の合計炭素数は23以下である。
式(b1-10)中、
b21は、単結合又は炭素数1~21の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b22は、単結合又は炭素数1~21の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
b23は、単結合又は炭素数1~21の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子、ヒドロキシ基又はアシルオキシ基に置換されていてもよい。該アシルオキシ基に含まれる-CH-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよく、該アシルオキシ基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に置換されていてもよい。ただし、Lb21~Lb23の合計炭素数は21以下である。
式(b1-11)中、
b24は、単結合又は炭素数1~20の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b25は、炭素数1~21の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
b26は、単結合又は炭素数1~20の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子、ヒドロキシ基又はアシルオキシ基に置換されていてもよい。該アシルオキシ基に含まれる-CH-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよく、該アシルオキシ基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb24~Lb26の合計炭素数は21以下である。]
式(b1-9)から式(b1-11)においては、2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子がアシルオキシ基に置換されている場合、アシルオキシ基の炭素数、エステル結合中のCO及びOの数をも含めて、該2価の飽和炭化水素基の炭素数とする。
アシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、シクロヘキシルカルボニルオキシ基、アダマンチルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
式(b1-4)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 0007091760000040
式(b1-5)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 0007091760000041
式(b1-6)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 0007091760000042
式(b1-7)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 0007091760000043
式(b1-8)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 0007091760000044
式(b1-2)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 0007091760000045
式(b1-9)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 0007091760000046
式(b1-10)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 0007091760000047
Figure 0007091760000048
式(b1-11)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 0007091760000049
Figure 0007091760000050
Yで表される脂環式炭化水素基としては、式(Y1)~式(Y11)、式(Y36)~式(Y38)で表される基が挙げられる。
Yで表される脂環式炭化水素基に含まれる-CH-が-O-、-SO-又は-CO-で置き換わる場合、その数は1つでもよいし、2以上の複数でもよい。そのような基としては、式(Y12)~式(Y35)、式(Y39)、式(Y40)で表される基が挙げられる。
Figure 0007091760000051
なかでも、好ましくは式(Y1)~式(Y20)、式(Y30)、式(Y31)、式(Y39)又は式(Y40)のいずれかで表される基であり、より好ましくは式(Y11)、式(Y15)、式(Y16)、式(Y20)、式(Y30)、式(Y31)、式(Y39)又は式(Y40)で表される基であり、さらに好ましくは式(Y11)、式(Y15)、式(Y30)、式(Y39)又は式(Y40)で表される基である。
つまり、Yが式(Y28)~式(Y33)等のスピロ環を構成する場合には、2つの酸素間のアルカンジイル基は、1以上のフッ素原子を有することが好ましい。また、ケタール構造に含まれるアルカンジイル基のうち、酸素原子に隣接するメチレン基には、フッ素原子が置換されていないものが好ましい。
Yで表されるメチル基の置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数3~16の脂環式炭化水素基、炭素数6~18の芳香族炭化水素基、グリシジルオキシ基又は-(CHja-O-CO-Rb1基(式中、Rb1は、炭素数1~16のアルキル基、炭素数3~16の脂環式炭化水素基又は炭素数6~18の芳香族炭化水素基を表す。jaは、0~4のいずれかの整数を表す)等が挙げられる。
Yで表される脂環式炭化水素基の置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ヒドロキシ基で置換されていてもよい炭素数1~12のアルキル基、炭素数3~16の脂環式炭化水素基、炭素数1~12のアルコキシ基、炭素数6~18の芳香族炭化水素基、炭素数7~21のアラルキル基、炭素数2~4のアルキルカルボニル基、グリシジルオキシ基又は-(CHja-O-CO-Rb1基(式中、Rb1は、炭素数1~16のアルキル基、炭素数3~16の脂環式炭化水素基又は炭素数6~18の芳香族炭化水素基を表す。jaは、0~4のいずれかの整数を表す)等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p-メチルフェニル基、p-tert-ブチルフェニル基、p-アダマンチルフェニル基;トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6-ジエチルフェニル基、2-メチル-6-エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2-エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等が挙げられる。
ヒドロキシ基で置換されているアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等のヒドロキシアルキル基が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基及びドデシルオキシ基等が挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基及びナフチルエチル基等が挙げられる。
アルキルカルボニル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられる。
Yとしては、以下のものが挙げられる。
Figure 0007091760000052
Figure 0007091760000053
Yは、好ましくは置換基を有していてもよい炭素数3~18の脂環式炭化水素基であり、より好ましく置換基を有していてもよいアダマンチル基であり、該脂環式炭化水素基又はアダマンチル基を構成する-CH-は-CO-、-S(O)-又は-CO-に置き換わっていてもよい。Yは、さらに好ましくはアダマンチル基、ヒドロキシアダマンチル基、オキソアダマンチル基又は下記で表される基である。
Figure 0007091760000054
酸発生剤(B1)におけるスルホン酸アニオンとしては、式(B1-A-1)~式(B1-A-55)で表されるアニオン〔以下、式番号に応じて「アニオン(B1-A-1)」等という場合がある。〕が好ましく、式(B1-A-1)~式(B1-A-4)、式(B1-A-9)、式(B1-A-10)、式(B1-A-24)~式(B1-A-33)、式(B1-A-36)~式(B1-A-40)、式(B1-A-47)~式(B1-A-55)のいずれかで表されるアニオンがより好ましい。
Figure 0007091760000055
Figure 0007091760000056
Figure 0007091760000057
Figure 0007091760000058
Figure 0007091760000059
Figure 0007091760000060
Figure 0007091760000061
Figure 0007091760000062
Figure 0007091760000063
ここでRi2~Ri7は、互いに独立に、例えば、炭素数1~4のアルキル基、好ましくはメチル基又はエチル基である。Ri8は、例えば、炭素数1~12の鎖式炭化水素基、好ましくは炭素数1~4のアルキル基、炭素数5~12の脂環式炭化水素基又はこれらを組合せることにより形成される基、より好ましくはメチル基、エチル基、シクロヘキシル基又はアダマンチル基である。LA41は、単結合又は炭素数1~4のアルカンジイル基である。Qb1及びQb2は、上記と同じ意味を表す。
式(B1)で表される塩におけるスルホン酸アニオンとしては、具体的には、特開2010-204646号公報に記載されたアニオンが挙げられる。
式(B1)で表される塩におけるスルホン酸アニオンとして好ましくは、式(B1a-1)~式(B1a-34)でそれぞれ表されるアニオンが挙げられる。
Figure 0007091760000064
Figure 0007091760000065
Figure 0007091760000066
Figure 0007091760000067
なかでも、式(B1a-1)~式(B1a-3)及び式(B1a-7)~式(B1a-16)、式(B1a-18)、式(B1a-19)、式(B1a-22)~式(B1a-34)のいずれかで表されるアニオンが好ましい。
Z1の有機カチオンは、塩(I)におけるカチオン(I)と同様のものが挙げられる。
酸発生剤(B1)は、上述のスルホン酸アニオン及び上述の有機カチオンの組合せであり、これらは任意に組合せることができる。酸発生剤(B1)としては、好ましくは式(B1a-1)~式(B1a-3)及び式(B1a-7)~式(B1a-16)、式(B1a-18)、式(B1a-19)、式(B1a-22)~式(B1a-34)のいずれかで表されるアニオンと、カチオン(b2-1)又はカチオン(b2-3)との組合せが挙げられる。
酸発生剤(B1)としては、好ましくは式(B1-1)~式(B1-48)でそれぞれ表されるものが挙げられる、中でもアリールスルホニウムカチオンを含むものが好ましく、式(B1-1)~式(B1-3)、式(B1-5)~式(B1-7)、式(B1-11)~式(B1-14)、式(B1-17)、式(B1-21)~式(B1-26)、式(B1-29)、式(B1-31)、式(B1-32)、式(B1-33)、式(B1-34)、式(B1-35)、式(B1-36)、式(B1-37)、式(B1-38)、式(B1-39)、式(B1-40)、式(B1-41)、式(B1-42)、式(B1-43)、式(B1-44)、式(B1-45)、式(B1-46)、式(B1-47)又は式(B1-48)で表されるものがとりわけ好ましい。
Figure 0007091760000068
Figure 0007091760000069
Figure 0007091760000070
Figure 0007091760000071
Figure 0007091760000072
Figure 0007091760000073
酸発生剤として塩(I)及び酸発生剤(B)を含有する場合、塩(I)と酸生剤(B)との含有量の比(質量比;塩(I):酸発生剤(B))は、通常、1:99~99:1であり、好ましくは2:98~98:2であり、より好ましくは5:95~95:5であり、さらに好ましくは10:90~90:10であり、特に好ましくは15:85~85:15である。
<レジスト組成物>
本発明のレジスト組成物は、塩(I)を含む酸発生剤と、酸不安定基を有する樹脂(以下「樹脂(A)」という場合がある)とを含有する。ここで、「酸不安定基」とは、脱離基を有し、酸との接触により脱離基が脱離して、構成単位が親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基)を有する構成単位に変換する基を意味する。
本発明のレジスト組成物は、酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩等のクエンチャー(以下「クエンチャー(C)」という場合がある)を含有することが好ましく、溶剤(以下「溶剤(E)」という場合がある)を含有することが好ましい。
<樹脂(A)>
樹脂(A)は、酸不安定基を有する構造単位(以下「構造単位(a1)」という場合がある)を有する。樹脂(A)は、さらに、構造単位(a1)以外の構造単位を含むことが好ましい。構造単位(a1)以外の構造単位としては、酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(s)」という場合がある)、構造単位(a1)及び構造単位(s)以外の構造単位(例えば、後述するハロゲン原子を有する構造単位(以下「構造単位(a4)」という場合がある)、後述する非脱離炭化水素基を有する構造単位(以下「構造単位(a5)という場合がある)及びその他の当該分野で公知のモノマーに由来する構造単位等が挙げられる。
〈構造単位(a1)〉
構造単位(a1)は、酸不安定基を有するモノマー(以下「モノマー(a1)」という場合がある)から導かれる。
樹脂(A)に含まれる酸不安定基は、式(1)で表される基(以下、基(1)とも記す)及び/又は式(2)で表される基(以下、基(2)とも記す)が好ましい。
Figure 0007091760000074
[式(1)中、Ra1~Ra3は、それぞれ独立に、炭素数1~8のアルキル基、炭素数3~20の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表すか、Ra1及びRa2は互いに結合してそれらが結合する炭素原子とともに炭素数3~20の脂環式炭化水素基を形成する。
ma及びnaは、それぞれ独立して、0又は1を表し、ma及びnaの少なくとも一方は1を表す。
*は結合手を表す。]
Figure 0007091760000075
[式(2)中、Ra1’及びRa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~12の炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1~20の炭化水素基を表すか、Ra2’及びRa3’は互いに結合してそれらが結合する炭素原子及びXとともに炭素数3~20の複素環基を形成し、該炭化水素基及び該複素環基に含まれる-CH2-は、-O-又は-S-で置き換わってもよい。
Xは、酸素原子又は硫黄原子を表す。
na’は、0又は1を表す。
*は結合手を表す。]
なお、炭化水素基及び2価の複素環基に含まれる-CH2-が-O-等に置き換わっている場合、置き換わる前の炭素数をこれらの基の総炭素数とする。
a1~Ra3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。
a1~Ra3の脂環式炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合手を表す。)等が挙げられる。Ra1~Ra3の脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは3~16である。
Figure 0007091760000076
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせた基としては、例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基、シクロヘキシルメチル基、アダマンチルメチル基、アダマンチルジメチル基、ノルボルニルエチル基等が挙げられる。
好ましくは、maは0であり、naは1である。
a1及びRa2が互いに結合して脂環式炭化水素基を形成する場合の-C(Ra1)(Ra2)(Ra3)としては、下記の基が挙げられる。脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3~12である。*は-O-との結合手を表す。
Figure 0007091760000077
a1'~Ra3'の炭化水素基としては、アルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びこれらを組み合わせることにより形成される基等が挙げられる。
アルキル基及び脂環式炭化水素基は、Ra1~Ra3で挙げた基と同様のものが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p-メチルフェニル基、p-tert-ブチルフェニル基、p-アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6-ジエチルフェニル基、2-メチル-6-エチルフェニル基等のアリール基等が挙げられる。
組み合わせた基としては、上述したアルキル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせた基、ベンジル基等のアラルキル基、フェニルシクロヘキシル基等のアリール-シクロヘキシル基等が挙げられる。
a2'及びRa3'が互いに結合してそれらが結合する炭素原子及びXとともに形成する2価の複素環基としては、下記の基が挙げられる。*は、結合手を表す。
Figure 0007091760000078
a1'及びRa2'のうち、少なくとも1つは水素原子であることが好ましい。
na’は、好ましくは0である。
基(1)としては、
式(1)においてRa1~Ra3がアルキル基であり、ma=0であり、na=1である基(好ましくはtert-ブトキシカルボニル基)、
式(1)において、Ra1、及びRa2が、これらが結合する炭素原子と一緒になってアダマンチル基を形成し、Ra3がアルキル基であり、ma=0であり、na=1である基、並びに
式(1)において、Ra1及びRa2がそれぞれ独立してアルキル基であり、Ra3がアダマンチル基であり、ma=0であり、na=1である基等が挙げられ、具体的には以下の基が挙げられる。*は結合手を表す。
Figure 0007091760000079
基(2)の具体例としては、以下の基が挙げられる。*は結合手を表す。
Figure 0007091760000080
Figure 0007091760000081
モノマー(a1)は、好ましくは、酸不安定基とエチレン性不飽和結合とを有するモノマー、より好ましくは酸不安定基を有する(メタ)アクリル系モノマーである。
酸不安定基を有する(メタ)アクリル系モノマーのうち、好ましくは、炭素数5~20の脂環式炭化水素基を有するものが挙げられる。脂環式炭化水素基のような嵩高い構造を有するモノマー(a1)に由来する構造単位を有する樹脂(A)をレジスト組成物に使用すれば、レジストパターンの解像度を向上させることができる。
基(1)を有する(メタ)アクリル系モノマーに由来する構造単位として、好ましくは、式(a1-0)で表される構造単位(以下、構造単位(a1-0)という場合がある。)、式(a1-1)で表される構造単位(以下、構造単位(a1-1)という場合がある。)又は式(a1-2)で表される構造単位(以下、構造単位(a1-2)という場合がある。)が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
Figure 0007091760000082
[式(a1-0)、式(a1-1)及び式(a1-2)中、
a01、La1及びLa2は、それぞれ独立に、-O-又は-O-(CHk1-CO-O-を表し、k1は1~7のいずれかの整数を表し、*は-CO-との結合手を表す。
a01、Ra4及びRa5は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
a02、Ra03及びRa04は、それぞれ独立に、炭素数1~8のアルキル基、炭素数3~18の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表す。
a6及びRa7は、それぞれ独立に、炭素数1~8のアルキル基、炭素数3~18の脂環式炭化水素基又はこれらを組合せることにより形成される基を表す。
m1は0~14のいずれかの整数を表す。
n1は0~10のいずれかの整数を表す。
n1’は0~3のいずれかの整数を表す。]
a01、Ra4及びRa5は、好ましくはメチル基である。
a01、La1及びLa2は、好ましくは酸素原子又は*-O-(CHk01-CO-O-であり(但し、k01は、好ましくは1~4のいずれかの整数、より好ましくは1である。)、より好ましくは酸素原子である。
a02、Ra03、Ra04、Ra6及びRa7におけるアルキル基、脂環式炭化水素基及びこれらを組合せた基としては、式(1)のRa1~Ra3で挙げた基と同様の基が挙げられる。
a02、Ra03、及びRa04におけるアルキル基の炭素数は、好ましくは1~6であり、より好ましくはメチル基又はエチル基であり、さらに好ましくはメチル基である。
a6及びRa7におけるアルキル基の炭素数は、好ましくは1~6であり、より好ましくはメチル基、エチル基又はイソプロピル基であり、さらに好ましくはエチル基又はイソプロピル基である。
a02、Ra03及びRa04の脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは5~12であり、より好ましくは5~10である。
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組合せた基は、これらアルキル基と脂環式炭化水素基とを組合せた合計炭素数が、18以下であることが好ましい。
a02及びRa03は、好ましくは炭素数1~6のアルキル基であり、より好ましくはメチル基又はエチル基である。
a04は、好ましくは炭素数1~6のアルキル基又は炭素数5~12の脂環式炭化水素基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、シクロヘキシル基又はアダマンチル基である。
a6及びRa7におけるアルキル基の炭素数は、好ましくは1~6であり、より好ましくはメチル基、エチル基又はイソプロピル基であり、さらに好ましくはエチル基又はイソプロピル基である。
m1は、好ましくは0~3のいずれかの整数であり、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0~3のいずれかの整数であり、より好ましくは0又は1である。
n1’は好ましくは0又は1である。
構造単位(a1-0)としては、例えば、式(a1-0-1)~式(a1-0-12)のいずれかで表される構造単位及び構造単位(a1-0)におけるRa01に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位が挙げられ、式(a1-0-1)~式(a1-0-10)のいずれかで表される構造単位が好ましい。
Figure 0007091760000083
構造単位(a1-1)としては、例えば、特開2010-204646号公報に記載されたモノマーに由来する構造単位が挙げられる。中でも、式(a1-1-1)~式(a1-1-4)のいずれかで表される構造単位及び構造単位(a1-1)におけるRa4に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位が好ましく、式(a1-1-1)~式(a1-1-4)のいずれかで表される構造単位がより好ましい。
Figure 0007091760000084
構造単位(a1-2)としては、式(a1-2-1)~式(a1-2-6)のいずれかで表される構造単位及び構造単位(a1-2)におけるRa5に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位が挙げられ、式(a1-2-2)、式(a1-2-5)及び式(a1-2-6)が好ましい。
Figure 0007091760000085
樹脂(A)が構造単位(a1-0)及び/又は構造単位(a1-1)及び/又は構造単位(a1-2)を含む場合、これらの合計含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、通常10~95モル%であり、好ましくは15~90モル%であり、より好ましくは20~85モル%であり、さらに好ましくは25~70モル%であり、さらにより好ましくは30~65モル%である。
構造単位(a1)において基(2)を有する構造単位としては、式(a1-4)で表される構造単位(以下、「構造単位(a1-4)」という場合がある。)が挙げられる。
Figure 0007091760000086
[式(a1-4)中、
a32は、水素原子、ハロゲン原子、又は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。
a33は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数2~4のアルキルカルボニル基、炭素数2~4のアルキルカルボニルオキシ基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
laは0~4のいずれかの整数を表す。laが2以上である場合、複数のRa33は互いに同一であっても異なってもよい。
a34及びRa35はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~12の炭化水素基を表し、Ra36は、炭素数1~20の炭化水素基を表すか、Ra35及びRa36は互いに結合してそれらが結合する-C-O-とともに炭素数2~20の2価の炭化水素基を形成し、該炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれる-CH2-は、-O-又は-S-で置き換わってもよい。]
a32及びRa33におけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基及びヘキシル基等が挙げられる。該アルキル基は、炭素数1~4のアルキル基が好ましく、メチル基又はエチル基がより好ましく、メチル基がさらに好ましい。
a32及びRa33におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子等が挙げられる。
ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、メチル基、ペルフルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1,2,2-テトラフルオロエチル基、エチル基、ペルフルオロプロピル基、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル基、プロピル基、ペルフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4-オクタフルオロブチル基、ブチル基、ペルフルオロペンチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,5-ノナフルオロペンチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ペルフルオロヘキシル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基及びヘキシルオキシ基等が挙げられる。なかでも、炭素数1~4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
アルキルカルボニル基としては、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基が挙げられる。
アルキルカルボニルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基等が挙げられる。
a34、Ra35及びRa36における炭化水素基としては、アルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、及びこれらを組み合わせた基が挙げられ、アルキル基及び脂環式炭化水素基としては、Ra02、Ra03、Ra04、Ra6及びRa7におけるアルキル基及び脂環式炭化水素基と同様の基が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p-メチルフェニル基、p-tert-ブチルフェニル基、p-アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6-ジエチルフェニル基、2-メチル-6-エチルフェニル基等のアリール基等が挙げられる。
組み合わせた基としては、上述したアルキル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせた基、ベンジル基等のアラルキル基、フェニルシクロヘキシル基等のアリール-シクロヘキシル基等が挙げられる。特に、Ra36としては、炭素数1~18のアルキル基、炭素数3~18の脂環式炭化水素基、炭素数6~18の芳香族炭化水素基又はこれらを組み合わせることにより形成される基が挙げられる。
式(a1-4)において、Ra32としては、水素原子が好ましい。
a33としては、炭素数1~4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基及びエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
laとしては、0又は1が好ましく、0がより好ましい。
a34は、好ましくは、水素原子である。
a35は、好ましくは、炭素数1~12のアルキル基又は脂環式炭化水素基であり、より好ましくはメチル基又はエチル基である。
a36の炭化水素基は、好ましくは、炭素数1~18のアルキル基、炭素数3~18の脂環式炭化水素基、炭素数6~18の芳香族炭化水素基又はこれらを組み合わせることにより形成される基であり、より好ましくは、炭素数1~18のアルキル基、炭素数3~18の脂肪族炭化水素基又は炭素数7~18のアラルキル基である。Ra36におけるアルキル基及び脂環式炭化水素基は、無置換であることが好ましい。Ra36における芳香族炭化水素基は、炭素数6~10のアリールオキシ基を有する芳香環が好ましい。
構造単位(a1-4)としては、例えば、特開2010-204646号公報に記載されたモノマー由来の構造単位が挙げられる。好ましくは、式(a1-4-1)~式(a1-4-8)でそれぞれ表される構造単位及び構造単位(a1-4)におけるRa32に相当する水素原子がメチル基に置き換わった構造単位が挙げられ、より好ましくは、式(a1-4-1)~式(a1-4-5)でそれぞれ表される構造単位が挙げられる。
Figure 0007091760000087
樹脂(A)が、構造単位(a1-4)を有する場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位の合計に対して、10~95モル%であることが好ましく、15~90モル%であることがより好ましく、20~85モル%であることがさらに好ましく、20~70モル%であることがさらにより好ましく、20~60モル%であることが特に好ましい。
基(2)を有する(メタ)アクリル系モノマーに由来する構造単位としては、式(a1-5)で表される構造単位(以下「構造単位(a1-5)」という場合がある)も挙げられる。
Figure 0007091760000088
式(a1-5)中、
a8は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
a1は、単結合又は*-(CH2h3-CO-L54-を表し、h3は1~4のいずれかの整数を表し、*は、L51との結合手を表す。
51、L52、L53及びL54は、それぞれ独立に、-O-又は-S-を表す。
s1は、1~3のいずれかの整数を表す。
s1’は、0~3のいずれかの整数を表す。
ハロゲン原子としては、フッ素原子及び塩素原子が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、フルオロメチル基及びトリフルオロメチル基が挙げられる。
式(a1-5)においては、Ra8は、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基が好ましい。
51は、酸素原子が好ましい。
52及びL53のうち、一方が-O-であり、他方が-S-であることが好ましい。
s1は、1が好ましい。
s1’は、0~2のいずれかの整数が好ましい。
a1は、単結合又は*-CH2-CO-O-が好ましい。
構造単位(a1-5)としては、例えば、特開2010-61117号公報に記載されたモノマー由来の構造単位が挙げられる。中でも、式(a1-5-1)~式(a1-5-4)でそれぞれ表される構造単位が好ましく、式(a1-5-1)又は式(a1-5-2)で表される構造単位がより好ましい。
Figure 0007091760000089
樹脂(A)が、構造単位(a1-5)を有する場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、1~50モル%が好ましく、3~45モル%がより好ましく、5~40モル%がさらに好ましく、5~30モル%がさらにより好ましい。
さらに、基(1)を有する構造単位(a1)としては、式(a1-3)で表される構造単位も挙げられる。式(a1-3)で表される構造単位を、構造単位(a1-3)という場合がある。また、構造単位(a1-3)を誘導するモノマーを、モノマー(a1-3)という場合がある。
Figure 0007091760000090
[式(a1-3)中、
a9は、ヒドロキシ基を有していてもよい炭素数1~3の脂肪族炭化水素基、カルボキシ基、シアノ基、水素原子又は-COORa13を表す。
a13は、炭素数1~8の脂肪族炭化水素基、炭素数3~20の脂環式炭化水素基、又はこれらを組合せることにより形成される基を表し、該脂肪族炭化水素基及び該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基で置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基及び該脂環式炭化水素基に含まれる-CH2-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。
a10、Ra11及びRa12は、それぞれ独立に、炭素数1~8のアルキル基、炭素数3~20の脂環式炭化水素基又はこれらを組合せることにより形成される基を表すか、Ra10及びRa11は互いに結合して、それらが結合する炭素原子とともに炭素数2~20の2価の炭化水素基を形成する。]
また、構造単位構造単位(a1-3)としては、以下の構造単位が挙げられる。
Figure 0007091760000091
樹脂(A)が上記、構造単位(a1-3)を含む場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、10~95モル%が好ましく、15~90モル%がより好ましく、20~85モル%がさらに好ましく、20~70モル%がさらにより好ましく、20~60モル%が特に好ましい。
〈構造単位(s)〉
構造単位(s)は、酸不安定基を有さないモノマー(以下「モノマー(s)」という場合がある)から導かれる。構造単位(s)を導くモノマーは、レジスト分野で公知の酸不安定基を有さないモノマーを使用できる。
構造単位(s)としては、ヒドロキシ基又はラクトン環を有するのが好ましい。ヒドロキシ基を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(a2)」という場合がある)及び/又はラクトン環を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(a3)」という場合がある)を有する樹脂を本発明のレジスト組成物に使用すれば、レジストパターンの解像度及び基板との密着性を向上させることができる。
〈構造単位(a2)〉
構造単位(a2)が有するヒドロキシ基は、アルコール性ヒドロキシ基でも、フェノール性ヒドロキシ基でもよい。
本発明のレジスト組成物からレジストパターンを製造するとき、露光光源としてKrFエキシマレーザ(248nm)、電子線又はEUV(超紫外光)等の高エネルギー線を用いる場合には、構造単位(a2)として、フェノール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)を用いることが好ましい。また、ArFエキシマレーザ(193nm)等を用いる場合には、構造単位(a2)として、アルコール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)が好ましく、後述する構造単位(a2-1)を用いることがより好ましい。構造単位(a2)としては、1種を単独で含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。
構造単位(a2)においてフェノール性ヒドロキシ基有する構造単位としては式(a2-A)で表される構造単位(以下「構造単位(a2-A)」という場合がある)が挙げられる。
Figure 0007091760000092
[式(a2-A)中、
a50は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。
a51は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数2~4のアルキルカルボニル基、炭素数2~4のアルキルカルボニルオキシ基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
a50は、単結合又は-Xa51-(Aa52-Xa52nb-を表し、*は-Ra50が結合する炭素原子との結合手を表す。
a52は、それぞれ独立に、炭素数1~6のアルカンジイル基を表す。
a51及びXa52は、それぞれ独立に、-O-、-CO-O-又は-O-CO-を表す。
nbは、0又は1を表す。
mbは0~4のいずれかの整数を表す。mbが2以上のいずれかの整数である場合、複数のRa51は互いに同一であっても異なってもよい。]
a50におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子等が挙げられる。
a50におけるハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、メチル基、ペルフルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1,2,2-テトラフルオロエチル基、エチル基、ペルフルオロプロピル基、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル基、プロピル基、ペルフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4-オクタフルオロブチル基、ブチル基、ペルフルオロペンチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,5-ノナフルオロペンチル基、ペンチル基、ヘキシル基及びペルフルオロヘキシル基が挙げられる。
a50は、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基又はエチル基がより好ましく、水素原子又はメチル基がさらに好ましい。
a51におけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基が挙げられる。
a51におけるアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基が挙げられる。炭素数1~4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
a51におけるアルキルカルボニル基としては、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられる。
a51におけるアルキルカルボニルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基及びブチリルオキシ基が挙げられる。
a51は、メチル基が好ましい。
-Xa51-(Aa52-Xa52nb-としては、-O-、-CO-O-、-O-CO-、-CO-O-Aa52-CO-O-、-O-CO-Aa52-O-、-O-Aa52-CO-O-、-CO-O-Aa52-O-CO-、-O-CO-Aa52-O-CO-、が挙げられる。なかでも、-CO-O-、-CO-O-Aa52-CO-O-又は-O-Aa52-CO-O-が好ましい。
アルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン-1,3-ジイル基、プロパン-1,2-ジイル基、ブタン-1,4-ジイル基、ペンタン-1,5-ジイル基、ヘキサン-1,6-ジイル基、ブタン-1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-1,2-ジイル基、ペンタン-1,4-ジイル基及び2-メチルブタン-1,4-ジイル基等が挙げられる。
a52は、メチレン基又はエチレン基であることが好ましい。
a50は、単結合、-CO-O-又は-CO-O-Aa52-CO-O-であることが好ましく、単結合、-CO-O-又は-CO-O-CH2-CO-O-であることがより好ましく、単結合又は-CO-O-であることがさらに好ましい。
mbは0、1又は2が好ましく、0又は1がより好ましく、0が特に好ましい。
ヒドロキシ基は、ベンゼン環のo-位又はp-位に結合することが好ましく、p-位に結合することがより好ましい。
構造単位(a2-A)としては、特開2010-204634号公報、特開2012-12577号公報に記載されているモノマー由来の構造単位が挙げられる。
構造単位(a2-A)としては、式(a2-2-1)~式(a2-2-4)で表される構造単位及び、式(a2-2-1)~式(a2-2-4)で表される構造単位において構造単位(a2-A)におけるRa50に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位が挙げられる。構造単位(a2-A)は、式(a2-2-1)で表される構造単位、式(a2-2-3)で表される構造単位及び式(a2-2-1)で表される構造単位又は式(a2-2-3)で表される構造単位において、構造単位(a2-A)におけるRa50に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位であることが好ましい。
Figure 0007091760000093
樹脂(A)中に構造単位(a2-A)が含まれる場合の構造単位(a2-A)の含有率は、全構造単位に対して、好ましくは5~80モル%であり、より好ましくは10~70モル%であり、さらに好ましくは15~65モル%であり、さらにより好ましくは20~65モル%である。
構造単位(a2)においてアルコール性ヒドロキシ基を有する構造単位としては、式(a2-1)で表される構造単位(以下「構造単位(a2-1)」という場合がある。)が挙げられる。
Figure 0007091760000094
式(a2-1)中、
a3は、-O-又は-O-(CH2k2-CO-O-を表し、
k2は1~7のいずれかの整数を表す。*は-CO-との結合手を表す。
a14は、水素原子又はメチル基を表す。
a15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0~10のいずれかの整数を表す。
式(a2-1)では、La3は、好ましくは、-O-、-O-(CH2f1-CO-O-であり(前記f1は、1~4のいずれかの整数を表す)、より好ましくは-O-である。
a14は、好ましくはメチル基である。
a15は、好ましくは水素原子である。
a16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0~3のいずれかの整数、より好ましくは0又は1である。
構造単位(a2-1)としては、例えば、特開2010-204646号公報に記載されたモノマーに由来する構造単位が挙げられる。式(a2-1-1)~式(a2-1-6)のいずれかで表される構造単位が好ましく、式(a2-1-1)~式(a2-1-4)のいずれかで表される構造単位がより好ましく、式(a2-1-1)又は式(a2-1-3)で表される構造単位がさらに好ましい。
Figure 0007091760000095
樹脂(A)が構造単位(a2-1)を含む場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、通常1~45モル%であり、好ましくは1~40モル%であり、より好ましくは1~35モル%であり、さらに好ましくは2~20モル%であり、さらにより好ましくは2~10モル%である。
〈構造単位(a3)〉
構造単位(a3)が有するラクトン環は、β-プロピオラクトン環、γ-ブチロラクトン環、δ-バレロラクトン環のような単環でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮合環でもよい。好ましくは、γ-ブチロラクトン環、アダマンタンラクトン環、又は、γ-ブチロラクトン環構造を含む橋かけ環(例えば下式(a3-2)で表される構造単位)が挙げられる。
構造単位(a3)は、好ましくは、式(a3-1)、式(a3-2)、式(a3-3)又は式(a3-4)で表される構造単位である。これらの1種を単独で含有してもよく、2種以上を含有してもよい。
Figure 0007091760000096
[式(a3-1)、式(a3-2)、式(a3-3)及び式(a3-4)中、
a4、La5及びLa6は、それぞれ独立に、-O-又は-O-(CHk3-CO-O-(k3は1~7のいずれかの整数を表す。)で表される基を表す。
a7は、-O-、-O-La8-O-、-O-La8-CO-O-、-O-La8-CO-O-La9-CO-O-又は-O-La8-O-CO-La9-O-を表す。
a8及びLa9は、それぞれ独立に、炭素数1~6のアルカンジイル基を表す。
*はカルボニル基との結合手を表す。
a18、Ra19及びRa20は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
a24は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
a21は炭素数1~4の脂肪族炭化水素基を表す。
a22、Ra23及びRa25は、それぞれ独立に、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1~4の脂肪族炭化水素基を表す。
p1は0~5のいずれかの整数を表す。
q1は、0~3のいずれかの整数を表す。
r1は、0~3のいずれかの整数を表す。
w1は、0~8のいずれかの整数を表す。
p1、q1、r1及び/又はw1が2以上のとき、複数のRa21、Ra22、Ra23及び/又はRa25は互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。]
a21、Ra22、Ra23及びRa25における脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブチル基及びtert-ブチル基等のアルキル基が挙げられる。
a24におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
a24におけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基及びヘキシル基等が挙げられ、好ましくは炭素数1~4のアルキル基が挙げられ、より好ましくはメチル基又はエチル基が挙げられる。
a24におけるハロゲン原子を有するアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec-ブチル基、ペルフルオロtert-ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基、トリヨードメチル基等が挙げられる。
a8及びLa9におけるアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン-1,3-ジイル基、プロパン-1,2-ジイル基、ブタン-1,4-ジイル基、ペンタン-1,5-ジイル基、ヘキサン-1,6-ジイル基、ブタン-1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-1,2-ジイル基、ペンタン-1,4-ジイル基及び2-メチルブタン-1,4-ジイル基等が挙げられる。
式(a3-1)~式(a3-3)において、La4~La6は、それぞれ独立に、好ましくは-O-又は、*-O-(CHk3-CO-O-において、k3が1~4のいずれかの整数である基、より好ましくは-O-及び、*-O-CH-CO-O-、さらに好ましくは酸素原子である。
a18~Ra21は、好ましくはメチル基である。
a22、Ra23、及びRa25は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1、q1、r1及びw1は、それぞれ独立に、好ましくは0~2のいずれかの整数であり、より好ましくは0又は1である。
式(a3-4)において、Ra24は、好ましくは水素原子又は炭素数1~4のアルキル基であり、より好ましくは水素原子、メチル基又はエチル基であり、さらに好ましくは水素原子又はメチル基である。
a7は、好ましくは-O-又は-O-La8-CO-O-であり、より好ましくは-O-、-O-CH-CO-O-又は-O-C-CO-O-である。
式(a3-4)としては、式(a3-4)’が挙げられる。
Figure 0007091760000097
(式中、Ra24、La7は、上記と同じ意味を表す。)
構造単位(a3)としては、特開2010-204646号公報に記載されたモノマー、特開2000-122294号公報に記載されたモノマー、特開2012-41274号公報に記載されたモノマーに由来の構造単位が挙げられる。
構造単位(a3)としては、式(a3-1-1)、式(a3-1-2)、式(a3-2-1)、式(a3-2-2)、式(a3-3-1)、式(a3-3-2)及び式(a3-4-1)~式(a3-4-12)のいずれかで表される構造単位及び、前記構造単位において、式(a3-1)~式(a3-4)におけるRa18、Ra19、Ra20及びRa24に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位が好ましい。
Figure 0007091760000098
Figure 0007091760000099
Figure 0007091760000100
樹脂(A)が構造単位(a3)を含む場合、その合計含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、通常1~70モル%であり、好ましくは1~65モル%であり、より好ましくは1~50モル%である。
また、構造単位(a3-1)、構造単位(a3-2)、構造単位(a3-3)又は構造単位(a3-4)の含有率は、それぞれ、樹脂(A)の全構造単位に対して、1~60モル%が好ましく、1~50モル%がより好ましく、1~40モル%がさらに好ましい。
〈構造単位(a4)〉
構造単位(a4)としては、以下の構造単位が挙げられる。
Figure 0007091760000101
[式(a4)中、
41は、水素原子又はメチル基を表す。
42は、炭素数1~24のフッ素原子を有する飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる-CH2-は、-O-又は-COに置き換わっていてもよい。]
42で表される飽和炭化水素基は、鎖式炭化水素基及び単環又は多環の脂環式炭化水素基、並びに、これらを組み合わせることにより形成される基等が挙げられる。
鎖式炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基及びオクタデシル基が挙げられる。単環又は多環の脂環式炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基;デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合手を表す。)等の多環式の脂環式炭化水素基が挙げられる。
Figure 0007091760000102
組み合わせにより形成される基としては、1以上のアルキル基又は1以上のアルカンジイル基と、1以上の脂環式炭化水素基とを組み合わせることにより形成される基が挙げられ、-アルカンジイル基-脂環式炭化水素基、-脂環式炭化水素基-アルキル基、-アルカンジイル基-脂環式炭化水素基-アルキル基等が挙げられる。
構造単位(a4)としては、式(a4-0)、式(a4-1)、式(a4-2)、式(a4-3)及び式(a4-4)からなる群から選択される少なくとも1つで表される構造単位が挙げられる。
Figure 0007091760000103
[式(a4-0)中、
5は、水素原子又はメチル基を表す。
4aは、単結合又は炭素数1~4のアルカンジイル基を表す。
3aは、炭素数1~8のペルフルオロアルカンジイル基又は炭素数3~12のペルフルオロシクロアルカンジイル基を表す。
6は、水素原子又はフッ素原子を表す。]
4aにおけるアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン-1,3-ジイル基、ブタン-1,4-ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基、エタン-1,1-ジイル基、プロパン-1,2-ジイル基、ブタン-1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-1,3-ジイル基及び2-メチルプロパン-1,2-ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
3aにおけるペルフルオロアルカンジイル基としては、ジフルオロメチレン基、ペルフルオロエチレン基、ペルフルオロプロパン-1,1-ジイル基、ペルフルオロプロパン-1,3-ジイル基、ペルフルオロプロパン-1,2-ジイル基、ペルフルオロプロパン-2,2-ジイル基、ペルフルオロブタン-1,4-ジイル基、ペルフルオロブタン-2,2-ジイル基、ペルフルオロブタン-1,2-ジイル基、ペルフルオロペンタン-1,5-ジイル基、ペルフルオロペンタン-2,2-ジイル基、ペルフルオロペンタン-3,3-ジイル基、ペルフルオロヘキサン-1,6-ジイル基、ペルフルオロヘキサン-2,2-ジイル基、ペルフルオロヘキサン-3,3-ジイル基、ペルフルオロヘプタン-1,7-ジイル基、ペルフルオロヘプタン-2,2-ジイル基、ペルフルオロヘプタン-3,4-ジイル基、ペルフルオロヘプタン-4,4-ジイル基、ペルフルオロオクタン-1,8-ジイル基、ペルフルオロオクタン-2,2-ジイル基、ペルフルオロオクタン-3,3-ジイル基、ペルフルオロオクタン-4,4-ジイル基等が挙げられる。
3aにおけるペルフルオロシクロアルカンジイル基としては、ペルフルオロシクロヘキサンジイル基、ペルフルオロシクロペンタンジイル基、ペルフルオロシクロヘプタンジイル基、ペルフルオロアダマンタンジイル基等が挙げられる。
4aは、好ましくは単結合、メチレン基又はエチレン基であり、より好ましくは、単結合、又はメチレン基である。
3aは、好ましくは炭素数1~6のペルフルオロアルカンジイル基であり、より好ましくは炭素数1~3のペルフルオロアルカンジイル基である。
構造単位(a4-0)としては、以下に示す構造単位及び下記構造単位中の構造単位(a4-0)におけるRに相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位が挙げられる。
Figure 0007091760000104
Figure 0007091760000105
Figure 0007091760000106
[式(a4-1)中、
a41は、水素原子又はメチル基を表す。
a42は、置換基を有していてもよい炭素数1~20の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる-CH-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。
a41は、置換基を有していてもよい炭素数1~6のアルカンジイル基又は式(a-g1)で表される基を表す。ただし、Aa41及びRa42のうち少なくとも1つは、置換基としてフッ素原子を有する。
Figure 0007091760000107
〔式(a-g1)中、
sは0又は1を表す。
a42及びAa44は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1~5の2価の飽和炭化水素基を表す。
a43は、単結合又は置換基を有していてもよい炭素数1~5の2価の飽和炭化水素基を表す。
a41及びXa42は、それぞれ独立に、-O-、-CO-、-CO-O-又は-O-CO-を表す。
ただし、Aa42、Aa43、Aa44、Xa41及びXa42の炭素数の合計は7以下である。〕
*は結合手であり、右側の*が-O-CO-Ra42との結合手である。]
a42における飽和炭化水素基としては、鎖式炭化水素基及び単環又は多環の脂環式炭化水素基、並びに、これらを組み合わせることにより形成される基等が挙げられる。
鎖式炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基及びオクタデシル基が挙げられる。単環又は多環の脂環式炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基;デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合手を表す。)等の多環式の脂環式炭化水素基が挙げられる。
Figure 0007091760000108
組み合わせにより形成される基としては、1以上のアルキル基又は1以上のアルカンジイル基と、1以上の脂環式炭化水素基とを組み合わせることにより形成される基が挙げられ、-アルカンジイル基-脂環式炭化水素基、-脂環式炭化水素基-アルキル基、-アルカンジイル基-脂環式炭化水素基-アルキル基等が挙げられる。
a42が有する置換基として、ハロゲン原子又は式(a-g3)で表される基を有していてもよい。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、好ましくはフッ素原子である。
Figure 0007091760000109
[式(a-g3)中、
a43は、酸素原子、カルボニル基、*-O-CO-又は*-CO-O-を表す(*はRa42との結合手を表す。)を表す。
a45は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~17の脂肪族炭化水素基を表す。
*は結合手を表す。]
ただし、Ra42-Xa43-Aa45において、Ra42がハロゲン原子を有しない場合は、Aa45は、少なくとも1つのハロゲン原子を有する炭素数1~17の脂肪族炭化水素基を表す。
a45における脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基及びオクタデシル基等のアルキル基;
シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の単環式の脂環式炭化水素基;並びに
デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合手を表す。)等の多環式の脂環式炭化水素基が挙げられる。
Figure 0007091760000110
a42は、ハロゲン原子を有していてもよい飽和炭化水素基が好ましく、ハロゲン原子を有するアルキル基及び/又は式(a-g3)で表される基を有する飽和炭化水素基がより好ましい。
a42がハロゲン原子を有する飽和炭化水素基である場合、好ましくはフッ素原子を有する飽和炭化水素基であり、より好ましくはペルフルオロアルキル基又はペルフルオロシクロアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数が1~6のペルフルオロアルキル基であり、特に好ましくは炭素数1~3のペルフルオロアルキル基である。ペルフルオロアルキル基としては、ペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルフルオロヘプチル基及びペルフルオロオクチル基等が挙げられる。ペルフルオロシクロアルキル基としては、ペルフルオロシクロヘキシル基等が挙げられる。
a42が、式(a-g3)で表される基を有する飽和炭化水素基である場合、式(a-g3)で表される基に含まれる炭素数を含めて、Ra42の総炭素数は、15以下が好ましく、12以下がより好ましい。式(a-g3)で表される基を置換基として有する場合、その数は1個が好ましい。
a42が式(a-g3)で表される基を有する飽和炭化水素基である場合、Ra42は、さらに好ましくは式(a-g2)で表される基である。
Figure 0007091760000111
[式(a-g2)中、
a46は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~17の2価の脂肪族炭化水素基を表す。
a44は、*-O-CO-又は*-CO-O-を表す(*はAa46との結合手を表す。)を表す。
a47は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~17の脂肪族炭化水素基を表す。
ただし、Aa46、Aa47及びXa44の炭素数の合計は18以下であり、Aa46及びAa47のうち、少なくとも一方は、少なくとも1つのハロゲン原子を有する。
*はカルボニル基との結合手を表す。]
a46の飽和炭化水素基の炭素数は1~6が好ましく、1~3がより好ましい。
a47の脂肪族炭化水素基の炭素数は4~15が好ましく、5~12がより好ましく、Aa47は、シクロヘキシル基又はアダマンチル基がさらに好ましい。
式(a-g2)で表される基の好ましい構造は、以下の構造である(*はカルボニル基との結合手である)。
Figure 0007091760000112
a41におけるアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン-1,3-ジイル基、ブタン-1,4-ジイル基、ペンタン-1,5-ジイル基、ヘキサン-1,6-ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;プロパン-1,2-ジイル基、ブタン-1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-1,2-ジイル基、1-メチルブタン-1,4-ジイル基、2-メチルブタン-1,4-ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
a41の表すアルカンジイル基における置換基としては、ヒドロキシ基及び炭素数1~6のアルコキシ基等が挙げられる。
a41は、好ましくは炭素数1~4のアルカンジイル基であり、より好ましくは炭素数2~4のアルカンジイル基であり、さらに好ましくはエチレン基である。
式(a-g1)で表される基におけるAa42、Aa43及びAa44の表す2価の飽和炭化水素基としては、直鎖又は分岐のアルカンジイル基及び単環の2価の脂環式炭化水素基、並びに、アルカンジイル基及び2価の脂環式炭化水素基を組合せることにより形成される基等が挙げられる。具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン-1,3-ジイル基、プロパン-1,2-ジイル基、ブタン-1,4-ジイル基、1-メチルプロパン-1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-1,2-ジイル基等が挙げられる。
a42、Aa43及びAa44の表す2価の飽和炭化水素基の置換基としては、ヒドロキシ基及び炭素数1~6のアルコキシ基等が挙げられる。
sは、0であることが好ましい。
式(a-g2)で表される基において、Xa42が-O-、-CO-、-CO-O-又は-O-CO-である基としては、以下の基等が挙げられる。以下の例示において、*及び**はそれぞれ結合手を表わし、**が-O-CO-Ra42との結合手である。
Figure 0007091760000113
式(a4-1)で表される構造単位としては、以下に示す構造単位及び下記構造単位中の式(a4-1)で表される構造単位におけるRa41に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位が挙げられる。
Figure 0007091760000114
Figure 0007091760000115
式(a4-1)で表される構造単位としては、式(a4-2)で表される構造単位が好ましい。
Figure 0007091760000116
[式(a4-2)中、
f5は、水素原子又はメチル基を表す。
44は、炭素数1~6のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基に含まれる-CH2-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。
f6は、炭素数1~20のフッ素原子を有する飽和炭化水素基を表す。
ただし、L44及びRf6の合計炭素数の上限は21である。]
44のアルカンジイル基は、Lで例示したものと同様の基が挙げられる。
f6の飽和炭化水素基は、R42で例示したものと同様の基が挙げられる。
44におけるアルカンジイル基としては、炭素数2~4のアルカンジイル基が好ましく、エチレン基がより好ましい。
式(a4-2)で表される構造単位としては、例えば、式(a4-1-1)~式(a4-1-11)でそれぞれ表される構造単位が挙げられる。構造単位(a4-2)におけるRf5に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位も式(a4-2)で表される構造単位として挙げられる。
Figure 0007091760000117
[式(a4-3)中、
f7は、水素原子又はメチル基を表す。
5は、炭素数1~6のアルカンジイル基を表す。
f13は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基を表す。
f12は、*-O-CO-又は*-CO-O-を表す(*はAf13との結合手を表す。)を表す。
f14は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1~17の飽和炭化水素基を表す。
但し、Af13及びAf14の少なくとも1つは、フッ素原子を有し、L5、Af13及びAf14の合計炭素数の上限は20である。]
5におけるアルカンジイル基としては、L4aのアルカンジイル基で例示したものと同様の基が挙げられる。
f13におけるフッ素原子を有していてもよい2価の飽和炭化水素基としては、好ましくはフッ素原子を有していてもよい2価の脂肪族飽和炭化水素基及びフッ素原子を有していてもよい2価の脂環式飽和炭化水素基であり、より好ましくはペルフルオロアルカンジイル基である。
フッ素原子を有していてもよい2価の脂肪族炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基及びペンタンジイル基等のアルカンジイル基;ジフルオロメチレン基、ペルフルオロエチレン基、ペルフルオロプロパンジイル基、ペルフルオロブタンジイル基及びペルフルオロペンタンジイル基等のペルフルオロアルカンジイル基等が挙げられる。
フッ素原子を有していてもよい2価の脂環式炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の基としては、シクロヘキサンジイル基及びペルフルオロシクロヘキサンジイル基等が挙げられる。多環式の基としては、アダマンタンジイル基、ノルボルナンジイル基、ペルフルオロアダマンタンジイル基等が挙げられる。
f14の飽和炭化水素基及びフッ素原子を有していてもよい飽和炭化水素基は、R42で例示したものと同様の基が挙げられる。なかでも、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、メチル基、ペルフルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、1,1,2,2-テトラフルオロエチル基、エチル基、ペルフルオロプロピル基、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル基、プロピル基、ペルフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4-オクタフルオロブチル基、ブチル基、ペルフルオロペンチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,5-ノナフルオロペンチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ペルフルオロヘキシル基、ヘプチル基、ペルフルオロヘプチル基、オクチル基及びペルフルオロオクチル基等のフッ化アルキル基、シクロプロピルメチル基、シクロプロピル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ペルフルオロシクロヘキシル基、アダマンチル基、アダマンチルメチル基、アダマンチルジメチル基、ノルボルニル基、ノルボルニルメチル基、ペルフルオロアダマンチル基、ペルフルオロアダマンチルメチル基等が好ましい。
式(a4-3)において、L5は、エチレン基が好ましい。
f13の2価の飽和炭化水素基は、炭素数1~6の2価の鎖式炭化水素基及び炭素数3~12の2価の脂環式炭化水素基を含む基が好ましく、炭素数2~3の2価の鎖式炭化水素基がさらに好ましい。
f14の飽和炭化水素基は、炭素数3~12の鎖式炭化水素基及び炭素数3~12の脂環式炭化水素基を含む基が好ましく、炭素数3~10の鎖式炭化水素基及び炭素数3~10の脂環式炭化水素基を含む基がさらに好ましい。なかでも、Af14は、好ましくは炭素数3~12の脂環式炭化水素基を含む基であり、より好ましくは、シクロプロピルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基及びアダマンチル基である。
式(a4-3)で表される構造単位としては、例えば、式(a4-1’-1)~式(a4-1’-11)でそれぞれ表される構造単位が挙げられる。構造単位(a4-3)におけるRf7に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位も式(a4-3)で表される構造単位として挙げられる。
構造単位(a4)としては、式(a4-4)で表される構造単位も挙げられる。
Figure 0007091760000118
[式(a4-4)中、
f21は、水素原子又はメチル基を表す。
f21は、-(CH2j1-、-(CH2j2-O-(CH2j3-又は-(CH2j4-CO-O-(CH2j5-を表す。
j1~j5は、それぞれ独立に、1~6のいずれかの整数を表す。
f22は、フッ素原子を有する炭素数1~10の飽和炭化水素基を表す。]
f22の飽和炭化水素基は、R42で表される飽和炭化水素基と同じものが挙げられる。Rf22は、フッ素原子を有する炭素数1~10のアルキル基又はフッ素原子を有する炭素数1~10の脂環式炭化水素基が好ましく、フッ素原子を有する炭素数1~10のアルキル基がより好ましく、フッ素原子を有する炭素数1~6のアルキル基がさらに好ましい。
式(a4-4)においては、Af21としては、-(CH2j1-が好ましく、エチレン基又はメチレン基がより好ましく、メチレン基がさらに好ましい。
式(a4-4)で表される構造単位としては、例えば、以下の構造単位及び以下の式で表される構造単位において、構造単位(a4-4)におけるRf21に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位が挙げられる。
Figure 0007091760000119
樹脂(A)が、構造単位(a4)を有する場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、1~20モル%が好ましく、2~15モル%がより好ましく、3~10モル%がさらに好ましい。
〈構造単位(a5)〉
構造単位(a5)が有する非脱離炭化水素基としては、直鎖、分岐又は環状の炭化水素基を有する基が挙げられる。なかでも、構造単位(a5)は、脂環式炭化水素基を有する基が好ましい。
構造単位(a5)としては、例えば、式(a5-1)で表される構造単位が挙げられる。
Figure 0007091760000120
[式(a5-1)中、
51は、水素原子又はメチル基を表す。
52は、炭素数3~18の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は炭素数1~8の脂肪族炭化水素基で置換されていてもよい。
55は、単結合又は炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる-CH-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。]
52における脂環式炭化水素基としては、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基及びシクロヘキシル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、アダマンチル基及びノルボルニル基等が挙げられる。
炭素数1~8の脂肪族炭化水素基は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2-エチルヘキシル基等のアルキル基が挙げられる。
置換基を有する脂環式炭化水素基としては、3-メチルアダマンチル基などが挙げられる。
52は、好ましくは、無置換の炭素数3~18の脂環式炭化水素基であり、より好ましくは、アダマンチル基、ノルボルニル基又はシクロヘキシル基である。
55における2価の飽和炭化水素基としては、2価の鎖式飽和炭化水素基及び2価の脂環式飽和炭化水素基が挙げられ、好ましくは2価の鎖式飽和炭化水素基である。
2価の鎖式飽和炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基及びペンタンジイル基等のアルカンジイル基が挙げられる。
2価の脂環式飽和炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式飽和炭化水素基としては、シクロペンタンジイル基及びシクロヘキサンジイル基等のシクロアルカンジイル基が挙げられる。多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基としては、アダマンタンジイル基及びノルボルナンジイル基等が挙げられる。
55の表す2価の飽和炭化水素基に含まれる-CH-が、-O-又は-CO-で置き換わった基としては、例えば、式(L1-1)~式(L1-4)で表される基が挙げられる。下記式中、*は酸素原子との結合手を表す。
Figure 0007091760000121
式(L1-1)中、
x1は、*-O-CO-又は*-CO-O-を表す(*はLx1との結合手を表す。)。
x1は、炭素数1~16の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
x2は、単結合又は炭素数1~15の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx1及びLx2の合計炭素数は、16以下である。
式(L1-2)中、
x3は、炭素数1~17の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
x4は、単結合又は炭素数1~16の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx3及びLx4の合計炭素数は、17以下である。
式(L1-3)中、
x5は、炭素数1~15の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
x6及びLx7は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1~14の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx5、Lx6及びLx7の合計炭素数は、15以下である。
式(L1-4)中、
x8及びLx9は、単結合又は炭素数1~12の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
x1は、炭素数3~15の2価の脂環式飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx8、Lx9及びWx1の合計炭素数は、15以下である。
x1は、好ましくは、炭素数1~8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、メチレン基又はエチレン基である。
x2は、好ましくは、単結合又は炭素数1~8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、単結合である。
x3は、好ましくは、炭素数1~8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
x4は、好ましくは、単結合又は炭素数1~8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
x5は、好ましくは、炭素数1~8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、メチレン基又はエチレン基である。
x6は、好ましくは、単結合又は炭素数1~8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、メチレン基又はエチレン基である。
x7は、好ましくは、単結合又は炭素数1~8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
x8は、好ましくは、単結合又は炭素数1~8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、単結合又はメチレン基である。
x9は、好ましくは、単結合又は炭素数1~8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、単結合又はメチレン基である。
x1は、好ましくは、炭素数3~10の2価の脂環式飽和炭化水素基、より好ましくは、シクロヘキサンジイル基又はアダマンタンジイル基である。
式(L1-1)で表される基としては、例えば、以下に示す2価の基が挙げられる。
Figure 0007091760000122
Figure 0007091760000123
式(L1-2)で表される基としては、例えば、以下に示す2価の基が挙げられる。
Figure 0007091760000124
式(L1-3)で表される基としては、例えば、以下に示す2価の基が挙げられる。
Figure 0007091760000125
式(L1-4)で表される基としては、例えば、以下に示す2価の基が挙げられる。
Figure 0007091760000126
55は、好ましくは、単結合又は式(L1-1)で表される基である。
構造単位(a5-1)としては、以下に示す構造単位及び下記構造単位中の構造単位(a5-1)におけるR51に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位が挙げられる。
Figure 0007091760000127
Figure 0007091760000128
樹脂(A)が、構造単位(a5)を有する場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、1~30モル%が好ましく、2~20モル%がより好ましく、3~15モル%がさらに好ましい。
<構造単位(II)>
樹脂(A)は、さらに、露光により分解して酸を発生する構造単位(以下、「構造単位(II)という場合がある)を含有してもよい。構造単位(II)としては、具体的には特開2016-79235号公報に記載の構造単位が挙げられ、側鎖にスルホナート基若しくはカルボキシレート基と有機カチオンとを有する構造単位又は側鎖にスルホニオ基と有機アニオンとを有する構造単位であることが好ましい。
側鎖にスルホナート基若しくはカルボキシレート基と有機カチオンとを有する構造単位は、式(II-2-A’)で表される構造単位であることが好ましい。
Figure 0007091760000129
[式(II-2-A’)中、
III3は、炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる-CH-は、-O-、-S-又は-CO-に置き換わっていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基又はヒドロキシ基で置き換わっていてもよい。
x1は、炭素数1~8のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、フッ素原子又は炭素数1~6のペルフルオロアルキル基で置換されていてもよい。
RAは、スルホナート基又はカルボキシレート基を表す。
III3は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。
ZAは、有機カチオンを表す。]
III3で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
III3で表されるハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基としては、Ra8で表されるハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基と同じものが挙げられる。
x1で表される炭素数1~8のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン-1,3-ジイル基、ブタン-1,4-ジイル基、ペンタン-1,5-ジイル基、ヘキサン-1,6-ジイル基、エタン-1,1-ジイル基、プロパン-1,1-ジイル基、プロパン-1,2-ジイル基、プロパン-2,2-ジイル基、ペンタン-2,4-ジイル基、2-メチルプロパン-1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-1,2-ジイル基、ペンタン-1,4-ジイル基、2-メチルブタン-1,4-ジイル基等が挙げられる。
III3で表される炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基としては、直鎖又は分岐状アルカンジイル基、単環式又は多環式の2価の脂環飽和炭化水素基が挙げられ、これらの組み合わせてあってもよい。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン-1,3-ジイル基、プロパン-1,2-ジイル基、ブタン-1,4-ジイル基、ペンタン-1,5-ジイル基、ヘキサン-1,6-ジイル基、ヘプタン-1,7-ジイル基、オクタン-1,8-ジイル基、ノナン-1,9-ジイル基、デカン-1,10-ジイル基、ウンデカン-1,11-ジイル基、ドデカン-1,12-ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;ブタン-1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-1,2-ジイル基、ペンタン-1,4-ジイル基、2-メチルブタン-1,4-ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;シクロブタン-1,3-ジイル基、シクロペンタン-1,3-ジイル基、シクロヘキサン-1,4-ジイル基、シクロオクタン-1,5-ジイル基等のシクロアルカンジイル基;ノルボルナン-1,4-ジイル基、ノルボルナン-2,5-ジイル基、アダマンタン-1,5-ジイル基、アダマンタン-2,6-ジイル基等の2価の多環式脂環式飽和炭化水素基等が挙げられる。
飽和炭化水素基に含まれる-CH-が、-O-、-S-又は-CO-で置き換わったものとしては、例えば式(X1)~式(X53)で表される2価の基が挙げられる。ただし、飽和炭化水素基に含まれる-CH-が、-O-、-S-又は-CO-で置き換わる前の炭素数はそれぞれ17以下である。下記式において、*はAx1との結合手を表す。
Figure 0007091760000130
Figure 0007091760000131
3は、2価の炭素数1~16の飽和炭化水素基を表す。
4は、2価の炭素数1~15の飽和炭化水素基を表す。
5は、2価の炭素数1~13の飽和炭化水素基を表す。
6は、2価の炭素数1~14の飽和炭化水素基を表す。
7は、3価の炭素数1~14の飽和炭化水素基を表す。
8は、2価の炭素数1~13の飽和炭化水素基を表す。
ZAで表される有機カチオンは、塩(I)におけるカチオン(I)と同様のものが挙げられる。
式(II-2-A’)で表される構造単位は、式(II-2-A)で表される構造単位であることが好ましい。
Figure 0007091760000132
[式(II-2-A)中、RIII3、XIII3及びZAは、上記と同じ意味を表す。
Zは、0~6のいずれかの整数を表す。
III2及びRIII4は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は炭素数1~6のペルフルオロアルキル基を表し、zが2以上のとき、複数のRIII2及びRIII4は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
及びQは、それぞれ独立して、フッ素原子又は炭素数1~6のペルフルオロアルキル基を表す。]
III2、RIII4、Q及びQで表される炭素数1~6のペルフルオロアルキル基としては、前述のQb1で表される炭素数1~6のペルフルオロアルキル基と同じものが挙げられる。
式(II-2-A)で表される構造単位は、式(II-2-A-1)で表される構造単位であることが好ましい。
Figure 0007091760000133
[式(II-2-A-1)中、
III2、RIII3、RIII4、Qa、Qb、z及びZAは、上記と同じ意味を表す。
III5は、炭素数1~12の飽和炭化水素基を表す。
I2は、炭素数1~11の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる-CH-は、-O-、-S-又は-CO-に置き換わっていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。]
III5で表される炭素数1~12の飽和炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基及びドデシル基等の直鎖又は分岐のアルキル基が挙げられる。
I2で表される2価の飽和炭化水素基としては、XIII3で表される2価の飽和炭化水素基と同様のものが挙げられる。
式(II-2-A-1)で表される構造単位としては、式(II-2-A-2)で表される構造単位が好ましい。
Figure 0007091760000134
[式(II-2-A-2)中、RIII3、RIII5及びZAは、上記と同じ意味を表す。
m及びnは、互いに独立に、1又は2を表す。]
式(II-2-A’)で表される構造単位としては、例えば、以下の構造単位及び国際公開第2012/050015号記載の構造単位が挙げられる。ZAは、有機カチオンを表す。
Figure 0007091760000135
Figure 0007091760000136
Figure 0007091760000137
側鎖にスルホニオ基と有機アニオンとを有する構造単位は、式(II-1-1)で表される構造単位であることが好ましい。
Figure 0007091760000138
[式(II-1-1)中、
II1は、単結合又は2価の連結基を表す。
II1は、炭素数6~18の2価の芳香族炭化水素基を表す。
II2及びRII3は、それぞれ独立して、炭素数1~18の炭化水素基を表し、RII2及びRII3は互いに結合してそれらが結合する硫黄原子とともに環を形成していてもよい。
II4は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。
は、有機アニオンを表す。]
II1で表される炭素数6~18の2価の芳香族炭化水素基としては、フェニレン基及びナフチレン基等が挙げられる。
II2及びRII3で表される炭化水素基としては、アルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びこれらを組み合わせることにより形成される基等が挙げられる。
II4で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
II4で表されるハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基としては、Ra8で表されるハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基と同じものが挙げられる。
II1で表される2価の連結基としては、例えば、炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基が挙げられ、該2価の飽和炭化水素基に含まれる-CH-は、-O-、-S-又は-CO-で置き換わっていてもよい。具体的には、XIII3で表される炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基と同じものが挙げられる。
式(II-1-1)中のカチオンを含む構造単位としては、以下で表される構造単位などが挙げられる。
Figure 0007091760000139
Figure 0007091760000140
で表される有機アニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン及びカルボン酸アニオン等が挙げられる。Aで表される有機アニオンは、スルホン酸アニオンが好ましく、スルホン酸アニオンとしては、後述する式(B1)で表される塩に含まれるアニオンであることがより好ましい。
で表されるスルホニルイミドアニオンとしては、以下のものが挙げられる。
Figure 0007091760000141
スルホニルメチドアニオンとしては、以下のものが挙げられる。
Figure 0007091760000142
カルボン酸アニオンとしては、以下のものが挙げられる。
Figure 0007091760000143
式(II-1-1)で表される構造単位としては、以下で表される構造単位などが挙げられる。
Figure 0007091760000144
樹脂(A)中に、構造単位(II)を含有する場合の構造単位(II)の含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、好ましくは1~20モル%であり、より好ましくは2~15モル%であり、さらに好ましくは3~10モル%である。
樹脂(A)は、好ましくは、構造単位(a1)と構造単位(s)とからなる樹脂、すなわち、モノマー(a1)とモノマー(s)との共重合体である。
構造単位(a1)は、好ましくは構造単位(a1-0)、構造単位(a1-1)及び構造単位(a1-2)(好ましくはシクロヘキシル基、及びシクロペンチル基を有する該構造単位)からなる群から選ばれる少なくとも一種であり、より好ましくは少なくとも二種である。
構造単位(s)は、好ましくは構造単位(a2)及び構造単位(a3)からなる群から選ばれる少なくとも一種である。構造単位(a2)は、好ましくは式(a2-1)で表される構造単位である。構造単位(a3)は、好ましくは式(a3-1)で表される構造単位、式(a3-2)で表される構造単位及び式(a3-4)で表される構造単位からなる群から選ばれる少なくとも一種である。
樹脂(A)を構成する各構造単位は、1種のみ又は2種以上を組み合わせて用いてもよく、これら構造単位を導くモノマーを用いて、公知の重合法(例えばラジカル重合法)によって製造することができる。樹脂(A)が有する各構造単位の含有率は、重合に用いるモノマーの使用量で調整できる。
樹脂(A)の重量平均分子量は、好ましくは、2,000以上(より好ましくは2,500以上、さらに好ましくは3,000以上)、50,000以下(より好ましくは30,000以下、さらに好ましくは15,000以下)である。本明細書では、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで実施例に記載の条件により求めた値である。
<樹脂(A)以外の樹脂>
樹脂(A)以外の樹脂(以下、樹脂(X)という場合がある)としては、例えば、構造単位(a4)又は構造単位(a5)を含有する樹脂等が挙げられる。
樹脂(X)としては、構造単位(a4)を含む樹脂が好ましい。
樹脂(X)において、構造単位(a4)の含有率は、樹脂(X)の全構造単位の合計に対して、30モル%以上であることが好ましく、40モル%以上であることがより好ましく、45モル%以上であることがさらに好ましい。
樹脂(X)がさらに有していてもよい構造単位としては、構造単位(a1)、構造単位(a2)、構造単位(a3)及びその他の公知のモノマーに由来する構造単位が挙げられる。中でも、樹脂(X)は、構造単位(a4)及び/又は構造単位(a5)のみからなる樹脂であることが好ましい。
樹脂(X)を構成する各構造単位は、1種のみ又は2種以上を組合せて用いてもよく、これら構造単位を誘導するモノマーを用いて、公知の重合法(例えばラジカル重合法)によって製造することができる。樹脂(X)が有する各構造単位の含有率は、重合に用いるモノマーの使用量で調整できる。
樹脂(X)の重量平均分子量は、それぞれ独立して、好ましくは6,000以上(より好ましくは7,000以上)、80,000以下(より好ましくは60,000以下)である。樹脂(X)の重量平均分子量の測定手段は、樹脂(A)の場合と同様である。
本発明のレジスト組成物が、樹脂(A2)を含む場合、その含有量は、樹脂(A)100質量部に対して、通常、1~2500質量部(より好ましくは10~1000質量部)である。
また、レジスト組成物が樹脂(X)を含む場合、その含有量は、樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは1~60質量部であり、より好ましくは1~50質量部であり、さらに好ましくは1~40質量部であり、特に好ましくは1~30質量部であり、特に好ましくは1~8質量部である。
レジスト組成物における樹脂(A)の含有率は、レジスト組成物の固形分に対して、80質量%以上99質量%以下であることが好ましく、90質量%以上99質量%以下がより好ましい。また、樹脂(A)以外の樹脂を含む場合は、樹脂(A)と樹脂(A)以外の樹脂との合計含有率は、レジスト組成物の固形分に対して、80質量%以上99質量%以下であることが好ましく、90質量%以上99質量%以下がより好ましい。レジスト組成物の固形分及びこれに対する樹脂の含有率は、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定することができる。
<溶剤(E)>
溶剤(E)の含有率は、レジスト組成物中、通常90質量%以上99.9質量%以下であり、好ましくは92質量%以上99質量%以下であり、より好ましくは94質量%以上99質量%以下である。溶剤(E)の含有率は、例えば液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定できる。
溶剤(E)としては、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチル等のエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、2-ヘプタノン及びシクロヘキサノン等のケトン類;γ-ブチロラクトン等の環状エステル類;等を挙げることができる。溶剤(E)の1種を単独で使用してもよく、2種以上を使用してもよい。
<クエンチャー(C)>
クエンチャー(C)としては、塩基性の含窒素有機化合物、及び酸発生剤(B)から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩が挙げられる。クエンチャー(C)の含有量は、レジスト組成物の固形分量を基準に、0.01~5質量%程度であることが好ましい。
塩基性の含窒素有機化合物としては、アミン及びアンモニウム塩が挙げられる。アミンとしては、脂肪族アミン及び芳香族アミンが挙げられる。脂肪族アミンとしては、第一級アミン、第二級アミン及び第三級アミンが挙げられる。
アミンとしては、1-ナフチルアミン、2-ナフチルアミン、アニリン、ジイソプロピルアニリン、2-,3-又は4-メチルアニリン、4-ニトロアニリン、N-メチルアニリン、N,N-ジメチルアニリン、ジフェニルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、メチルジブチルアミン、メチルジペンチルアミン、メチルジヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、メチルジヘプチルアミン、メチルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、メチルジデシルアミン、エチルジブチルアミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘプチルアミン、エチルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリス〔2-(2-メトキシエトキシ)エチル〕アミン、トリイソプロパノールアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’-ジアミノ-1,2-ジフェニルエタン、4,4’-ジアミノ-3,3’-ジメチルジフェニルメタン、4,4’-ジアミノ-3,3’-ジエチルジフェニルメタン、2,2’-メチレンビスアニリン、イミダゾール、4-メチルイミダゾール、ピリジン、4-メチルピリジン、1,2-ジ(2-ピリジル)エタン、1,2-ジ(4-ピリジル)エタン、1,2-ジ(2-ピリジル)エテン、1,2-ジ(4-ピリジル)エテン、1,3-ジ(4-ピリジル)プロパン、1,2-ジ(4-ピリジルオキシ)エタン、ジ(2-ピリジル)ケトン、4,4’-ジピリジルスルフィド、4,4’-ジピリジルジスルフィド、2,2’-ジピリジルアミン、2,2’-ジピコリルアミン、ビピリジン等が挙げられ、好ましくはジイソプロピルアニリン等の芳香族アミンが挙げられ、より好ましくは2,6-ジイソプロピルアニリンが挙げられる。
アンモニウム塩としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトライソプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラヘキシルアンモニウムヒドロキシド、テトラオクチルアンモニウムヒドロキシド、フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、3-(トリフルオロメチル)フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ-n-ブチルアンモニウムサリチラート及びコリン等が挙げられる。
酸発生剤(B)から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩における酸性度は、酸解離定数(pKa)で示される。酸発生剤(B)から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩は、該塩から発生する酸の酸解離定数が、通常-3<pKaの塩であり、好ましくは-1<pKa<7の塩であり、より好ましくは0<pKa<5の塩である。
酸発生剤(B)から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩としては、下記式で表される塩、特開2015-147926号公報記載の式(D)で表される塩(以下、「弱酸分子内塩(D)」という場合がある。)、並びに特開2012-229206号公報、特開2012-6908号公報、特開2012-72109号公報、特開2011-39502号公報及び特開2011-191745号公報記載の塩が挙げられる。酸発生剤(B)から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩として好ましくは、弱酸分子内塩(D)である。
Figure 0007091760000145
Figure 0007091760000146
Figure 0007091760000147
弱酸分子内塩(D)としては、以下の塩が挙げられる。
Figure 0007091760000148
レジスト組成物がクエンチャー(C)を含有する場合、クエンチャー(C)の含有率は、レジスト組成物の固形分中、通常、0.01~5質量%であり、好ましく0.01~3質量%である。
〈その他の成分〉
本発明のレジスト組成物は、必要に応じて、上述の成分以外の成分(以下「その他の成分(F)」という場合がある。)を含有していてもよい。その他の成分(F)に特に限定はなく、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤、染料等を利用できる。
〈レジスト組成物の調製〉
本発明のレジスト組成物は、塩(I)及び樹脂(A)及び並びに、必要に応じて、用いられる酸発生剤(B)、樹脂(A)以外の樹脂、溶剤(E)、クエンチャー(C)及びその他の成分(F)を混合することにより調製することができる。混合順は任意であり、特に限定されるものではない。混合する際の温度は、10~40℃から、樹脂等の種類や樹脂等の溶剤(E)に対する溶解度等に応じて適切な温度を選ぶことができる。混合時間は、混合温度に応じて、0.5~24時間の中から適切な時間を選ぶことができる。なお、混合手段も特に制限はなく、攪拌混合等を用いることができる。
各成分を混合した後は、孔径0.003~0.2μm程度のフィルターを用いてろ過することが好ましい。
〈レジストパターンの製造方法〉
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)本発明のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程を含む。
レジスト組成物を基板上に塗布するには、スピンコーター等、通常、用いられる装置によって行うことができる。基板としては、シリコンウェハ等の無機基板が挙げられる。レジスト組成物を塗布する前に、基板を洗浄してもよく、基板上に反射防止膜等が形成されていてもよい。
塗布後の組成物を乾燥することにより、溶剤を除去し、組成物層を形成する。乾燥は、例えば、ホットプレート等の加熱装置を用いて溶剤を蒸発させること(いわゆるプリベーク)により行うか、あるいは減圧装置を用いて行う。加熱温度は、50~200℃であることが好ましく、加熱時間は、10~180秒間であることが好ましい。また、減圧乾燥する際の圧力は、1~1.0×105Pa程度であることが好ましい。
得られた組成物層に、通常、露光機を用いて露光する。露光機は、液浸露光機であってもよい。露光光源としては、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、F2エキシマレーザ(波長157nm)のような紫外域のレーザ光を放射するもの、固体レーザ光源(YAG又は半導体レーザ等)からのレーザ光を波長変換して遠紫外域または真空紫外域の高調波レーザ光を放射するもの、電子線や、超紫外光(EUV)を照射するもの等、種々のものを用いることができる。尚、本明細書において、これらの放射線を照射することを総称して「露光」という場合がある。露光の際、通常、求められるパターンに相当するマスクを介して露光が行われる。露光光源が電子線の場合は、マスクを用いずに直接描画により露光してもよい。
露光後の組成物層を、酸不安定基における脱保護反応を促進するために加熱処理(いわゆるポストエキスポジャーベーク)を行う。加熱温度は、通常50~200℃程度、好ましくは70~150℃程度である。
加熱後の組成物層を、通常、現像装置を用いて、現像液を利用して現像する。現像方法としては、ディップ法、パドル法、スプレー法、ダイナミックディスペンス法等が挙げられる。現像温度は、例えば、5~60℃であることが好ましく、現像時間は、例えば、5~300秒間であることが好ましい。現像液の種類を以下のとおりに選択することにより、ポジ型レジストパターン又はネガ型レジストパターンを製造できる。
本発明のレジスト組成物からポジ型レジストパターンを製造する場合は、現像液としてアルカリ現像液を用いる。アルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であればよい。例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2-ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液等が挙げられる。アルカリ現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。
現像後レジストパターンを超純水で洗浄し、次いで、基板及びパターン上に残った水を除去することが好ましい。
本発明のレジスト組成物からネガ型レジストパターンを製造する場合は、現像液として有機溶剤を含む現像液(以下「有機系現像液」という場合がある)を用いる。
有機系現像液に含まれる有機溶剤としては、2-ヘキサノン、2-ヘプタノン等のケトン溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル溶剤;酢酸ブチル等のエステル溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル溶剤;N,N-ジメチルアセトアミド等のアミド溶剤;アニソール等の芳香族炭化水素溶剤等が挙げられる。
有機系現像液中、有機溶剤の含有率は、90質量%以上100質量%以下が好ましく、95質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に有機溶剤のみであることがさらに好ましい。
中でも、有機系現像液としては、酢酸ブチル及び/又は2-ヘプタノンを含む現像液が好ましい。有機系現像液中、酢酸ブチル及び2-ヘプタノンの合計含有率は、50質量%以上100質量%以下が好ましく、90質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に酢酸ブチル及び/又は2-ヘプタノンのみであることがさらに好ましい。
有機系現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。また、有機系現像液には、微量の水分が含まれていてもよい。
現像の際、有機系現像液とは異なる種類の溶剤に置換することにより、現像を停止してもよい。
現像後のレジストパターンをリンス液で洗浄することが好ましい。リンス液としては、レジストパターンを溶解しないものであれば特に制限はなく、一般的な有機溶剤を含む溶液を使用することができ、好ましくはアルコール溶剤又はエステル溶剤である。
洗浄後は、基板及びパターン上に残ったリンス液を除去することが好ましい。
〈用途〉
本発明のレジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、電子線(EB)露光用のレジスト組成物又はEUV露光用のレジスト組成物、特に電子線(EB)露光用のレジスト組成物又はEUV露光用のレジスト組成物として好適であり、半導体の微細加工に有用である。
実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。例中、含有量ないし使用量を表す「%」及び「部」は、特記しないかぎり質量基準である。
重量平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーにより求めた値である。なお、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーの分析条件は下記のとおりである。
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3+guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
化合物の構造は、質量分析(LCはAgilent製1100型、MASSはAgilent製LC/MSD型)を用い、分子イオンピークを測定することで確認した。以下の実施例ではこの分子イオンピークの値を「MASS」で示す。
実施例1:式(I-1)で表される塩の合成
Figure 0007091760000149
式(I-1-a)で表される塩7.97部及びクロロホルム32部を混合し、23℃で30分間攪拌した。得られた混合溶液に、式(I-1-b)で表される化合物3.52部を添加し、さらに、50℃で2時間攪拌した。得られた反応混合物を23℃まで冷却した後、式(I-1-d)で表される化合物10.04部を添加し、さらに、23℃で18時間攪拌した。得られた反応物に、クロロホルム50部及びイオン交換水50部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。回収された有機層に、5%シュウ酸水溶液50部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。回収された有機層にイオン交換水50部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。この水洗操作を5回繰り返した。回収された有機層をろ過した後、ろ液を濃縮し、濃縮残渣に、tert-ブチルメチルエーテル30部を加えて、23℃で30分間攪拌した後、ろ過した後、ろ液中の上澄み液を除去し、濃縮することにより、式(I-1)で表される塩4.68部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 263.1
MASS(ESI(-)Spectrum):M 295.0
実施例2:式(I-2)で表される塩の合成
Figure 0007091760000150
式(I-1-a)で表される塩9.96部及びクロロホルム40部を混合し、23℃で30分間攪拌した。得られた混合溶液に、式(I-1-b)で表される化合物4.40部を添加し、さらに、50℃で2時間攪拌した。得られた反応混合物を23℃まで冷却した後、式(I-2-d)で表される化合物2.50部を添加し、さらに、23℃で18時間攪拌した。得られた反応物に、クロロホルム50部及びイオン交換水50部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。回収された有機層に、5%シュウ酸水溶液50部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。回収された有機層にイオン交換水50部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。この水洗操作を5回繰り返した。回収された有機層をろ過した後、ろ液を濃縮し、濃縮残渣に、tert-ブチルメチルエーテル50部を加えて、23℃で30分間攪拌した後、ろ過することにより、式(I-2)で表される塩8.17部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 263.1
MASS(ESI(-)Spectrum):M 267.0
実施例3:式(I-5)で表される塩の合成
Figure 0007091760000151
式(I-5-a)で表される塩9.54部及びクロロホルム30部を混合し、23℃で30分間攪拌した。得られた混合溶液に、式(I-1-d)で表される化合物1.89部及びクロロホルム10部の混合溶液を添加し、さらに、23℃で8時間攪拌した。得られた反応物に、イオン交換水30部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。回収された有機層に、5%シュウ酸水溶液20部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。回収された有機層にイオン交換水30部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。この水洗操作を5回繰り返した。回収された有機層を濃縮した後、濃縮残渣に、tert-ブチルメチルエーテル30部を加えて、23℃で30分間攪拌した後、上澄み液を除去し、濃縮することにより、式(I-5)で表される塩9.98部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 263.1
MASS(ESI(-)Spectrum):M 503.1
実施例4:式(I-6)で表される塩の合成
Figure 0007091760000152
式(I-5-a)で表される塩9.54部及びクロロホルム30部を混合し、23℃で30分間攪拌した。得られた混合溶液に、式(I-2-d)で表される化合物1.51部及びクロロホルム10部の混合溶液を添加し、さらに、23℃で8時間攪拌した。得られた反応物に、イオン交換水30部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。回収された有機層に、5%シュウ酸水溶液20部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。回収された有機層にイオン交換水30部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。この水洗操作を5回繰り返した。回収された有機層を濃縮した後、濃縮残渣に、tert-ブチルメチルエーテル30部を加えて、23℃で30分間攪拌した後、上澄み液を除去し、濃縮することにより、式(I-6)で表される塩9.12部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 263.1
MASS(ESI(-)Spectrum):M 475.1
実施例5:式(I-9)で表される塩の合成
Figure 0007091760000153
式(I-9-a)で表される塩11.21部及びクロロホルム32部を混合し、23℃で30分間攪拌した。得られた混合溶液に、式(I-1-b)で表される化合物3.52部を添加し、さらに、50℃で2時間攪拌した。得られた反応混合物を23℃まで冷却した後、式(I-1-d)で表される化合物10.04部を添加し、さらに、23℃で18時間攪拌した。得られた反応物に、クロロホルム50部及びイオン交換水50部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。回収された有機層に、5%シュウ酸水溶液50部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。回収された有機層にイオン交換水50部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。この水洗操作を5回繰り返した。回収された有機層を濃縮した後、濃縮残渣に、tert-ブチルメチルエーテル30部を加えて、23℃で30分間攪拌した後、上澄み液を除去し、濃縮することにより、式(I-9)で表される塩11.01部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 263.1
MASS(ESI(-)Spectrum):M 473.1
実施例6:式(I-10)で表される塩の合成
Figure 0007091760000154
式(I-9-a)で表される塩11.21部及びクロロホルム32部を混合し、23℃で30分間攪拌した。得られた混合溶液に、式(I-1-b)で表される化合物3.52部を添加し、さらに、50℃で2時間攪拌した。得られた反応混合物を23℃まで冷却した後、式(I-2-d)で表される化合物8.00部を添加し、さらに、23℃で18時間攪拌した。得られた反応物に、クロロホルム50部及びイオン交換水50部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。回収された有機層に、5%シュウ酸水溶液50部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。回収された有機層にイオン交換水50部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。この水洗操作を5回繰り返した。回収された有機層を濃縮した後、濃縮残渣に、tert-ブチルメチルエーテル30部を加えて、23℃で30分間攪拌した後、上澄み液を除去し、濃縮することにより、式(I-10)で表される塩10.28部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 263.1
MASS(ESI(-)Spectrum):M 445.1
合成例1:式(IX-3)で表される塩の合成
Figure 0007091760000155
式(I-1-a)で表される塩9.96部及びクロロホルム40部を混合し、23℃で30分間攪拌した。得られた混合溶液に、式(I-1-b)で表される化合物4.40部を添加し、さらに、50℃で2時間攪拌した。得られた反応混合物を23℃まで冷却した後、式(IX-3-d)で表される化合物2.14部を添加し、さらに、23℃で18時間攪拌した。得られた反応物に、クロロホルム50部及びイオン交換水50部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。回収された有機層に、5%シュウ酸水溶液50部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。回収された有機層にイオン交換水50部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。この水洗操作を5回繰り返した。回収された有機層をろ過した後、ろ液を濃縮し、濃縮残渣に、tert-ブチルメチルエーテル50部を加えて、23℃で30分間攪拌した後、ろ過することにより、式(IX-3)で表される塩8.01部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 263.1
MASS(ESI(-)Spectrum):M 251.0
樹脂の合成
樹脂の合成において使用した化合物(モノマー)を下記に示す。
Figure 0007091760000156
以下、これらのモノマーを式番号に応じて「モノマー(a1-1-3)」等という。
合成例1〔樹脂A1の合成〕
モノマーとして、モノマー(a1-4-2)、モノマー(a1-1-3)、モノマー(a1-2-6)、モノマー(a3-1-1)及びモノマー(II-2-A-1-1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1-4-2):モノマー(a1-1-3):モノマー(a1-2-6):モノマー(a3-1-1):モノマー(II-2-A-1-1)〕が、35:24:35:3:3の割合となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のメチルイソブチルケトンを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを全モノマーの合計モル数に対して、それぞれ、7mol%となるように添加し、これを83℃で約5時間加熱することで重合を行った。その後、重合反応液に、p-トルエンスルホン酸水溶液を加え、6時間攪拌した後、分液した。回収された有機層を、大量のn-ヘプタンに注ぎ樹脂を析出させ、ろ過・回収することにより、重量平均分子量が約4.6×10である樹脂A1(共重合体)を収率78%で得た。この樹脂A1は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 0007091760000157
合成例2〔樹脂A2の合成〕
モノマーとして、モノマー(a1-4-2)、モノマー(a1-1-3)、モノマー(a1-2-6)及びモノマー(a3-1-1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1-4-2):モノマー(a1-1-3):モノマー(a1-2-6):モノマー(a3-1-1)〕が、38:24:35:3の割合となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のメチルイソブチルケトンを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを全モノマーの合計モル数に対して、それぞれ、7mol%となるように添加し、これを85℃で約5時間加熱することで重合を行った。その後、重合反応液に、p-トルエンスルホン酸水溶液を加え、6時間攪拌した後、分液した。回収された有機層を、大量のn-ヘプタンに注ぎ樹脂を析出させ、ろ過・回収することにより、重量平均分子量が約4.7×10である樹脂A2(共重合体)を収率75%で得た。この樹脂A2は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 0007091760000158
合成例3〔樹脂A3の合成〕
モノマーとして、モノマー(a1-4-2)、モノマー(a1-1-3)及びモノマー(a1-2-6)を用い、そのモル比〔モノマー(a1-4-2):モノマー(a1-1-3):モノマー(a1-2-6)〕が、38:24:38の割合となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のメチルイソブチルケトンを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを全モノマーの合計モル数に対して、それぞれ、7mol%となるように添加し、これを85℃で約5時間加熱することで重合を行った。その後、重合反応液に、p-トルエンスルホン酸水溶液を加え、6時間攪拌した後、分液した。回収された有機層を、大量のn-ヘプタンに注ぎ樹脂を析出させ、ろ過・回収することにより、重量平均分子量が約4.6×10である樹脂A3(共重合体)を収率74%で得た。この樹脂A3は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 0007091760000159
<レジスト組成物の調製>
表5に示すように、以下の各成分を混合し、得られた混合物を孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過することにより、レジスト組成物を調製した。
Figure 0007091760000160
<樹脂(A)>
A1~A3:樹脂A1~樹脂A3
<酸発生剤(B)>
B1-25:式(B1-25)で表される塩;特開2011-126869号公報記載の方法で合成
Figure 0007091760000161
<塩(I)>
I-1:式(I-1)で表される塩
I-2:式(I-2)で表される塩
I-5:式(I-5)で表される塩
I-6:式(I-6)で表される塩
I-9:式(I-9)で表される塩
I-10:式(I-10)で表される塩 IX-1:式(IX-1)で表される塩;特開2007-197432号公報記載の方法で合成
Figure 0007091760000162
IX-2:式(IX-2)で表される塩;特開2007-197432号公報記載の方法で合成
Figure 0007091760000163
IX-3:式(IX-3)で表される塩
<クエンチャー(C)>
C1:特開2011-39502号公報記載の方法で合成
Figure 0007091760000164
D1:(東京化成工業(株)製)
Figure 0007091760000165
<溶剤(E)>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 400部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 100部
γ-ブチロラクトン 5部
(レジスト組成物の電子線露光評価)
6インチのシリコンウェハを、ダイレクトホットプレート上で、ヘキサメチルジシラザンを用いて90℃で60秒処理した。このシリコンウェハに、レジスト組成物を、組成物層の膜厚が0.04μmとなるようにスピンコートした。その後、ダイレクトホットプレート上で、表5の「PB」欄に示す温度で60秒間プリベークして組成物層を形成した。ウェハ上に形成された組成物層に、電子線描画機〔(株)日立製作所製の「HL-800D 50keV」〕を用い、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを直接描画した。
露光後、ホットプレート上にて表5の「PEB」欄に示す温度で60秒間ポストエキスポジャーベークを行い、さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行うことにより、レジストパターンを得た。
得られたレジストパターン(ラインアンドスペースパターン)を走査型電子顕微鏡で観察し、60nmのラインアンドスペースパターンのライン幅とスペース幅とが1:1となる露光量を実効感度とした。
ラインエッジラフネス評価(LER):実効感度で製造されたレジストパターンの側壁面の凹凸の振れ幅を走査型電子顕微鏡で測定し、ラインエッジラフネスを求めた。その結果を表6に示す。
Figure 0007091760000166
上記の結果から、本発明のレジスト組成物によれば、ラインエッジラフネス(LER)が良好であることがわかる。
本発明のレジスト組成物は、ラインエッジラフネスが良好であり、半導体の微細加工に有用である。

Claims (8)

  1. 式(I)で表される塩を含有する酸発生剤
    Figure 0007091760000167
    [式(I)中、
    1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1~6のペルフルオロアルキル基を表す。
    1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1~6のペルフルオロアルキル基を表す。
    zは、0~6のいずれかの整数を表し、zが2以上のとき、複数のR1及びR2は互いに同一であっても異なってもよい。
    1は、*-CO-O-、*-O-CO-、*-O-CO-O-又は*-O-(但し、*は、C(R1)(R2)又はC(Q1)(Q2)との結合位を表す。)を表す。
    1は、アルカンジイル基と脂環式飽和炭化水素基とを組み合わせてなる基である炭素数1~28の2価の飽和炭化水素基を表し、該アルカンジイル基に含まれる-CH 2 -のうち少なくとも1つは、-O-又は-CO-に置き換わっており、該脂環式飽和炭化水素基に含まれる-CH2-は、-O-、-S-、-CO-又は-S(O)2-に置き換わっていてもよい。
    nは、0又は1を表す。
    +は有機カチオンを表す。]
  2. 式(I)で表される塩を含有する酸発生剤。
    Figure 0007091760000168
    [式(I)中、
    1 及びQ 2 は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1~6のペルフルオロアルキル基を表す。
    1 及びR 2 は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1~6のペルフルオロアルキル基を表す。
    zは、0~6のいずれかの整数を表し、zが2以上のとき、複数のR 1 及びR 2 は互いに同一であっても異なってもよい。
    1 は、*-CO-O-、*-O-CO-、*-O-CO-O-又は*-O-(但し、*は、C(R 1 )(R 2 )又はC(Q 1 )(Q 2 )との結合位を表す。)を表す。
    1 は、単結合又は炭素数1~28の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる-CH 2 -は、-O-、-S-、-CO-又は-S(O) 2 -に置き換わっていてもよい。
    nは、1を表す。
    + は有機カチオンを表す。]
  3. 1 が、アルカンジイル基とアダマンタンジイル基とを組み合わせてなる基(但し、該アルカンジイル基に含まれる-CH 2 -のうち少なくとも1つは、-O-又は-CO-に置き換わっている。)である請求項1記載の酸発生剤。
  4. 1が、単結合、アルカンジイル基(但し、該アルカンジイル基に含まれる-CH2-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。)又はアルカンジイル基とアダマンタンジイル基とを組み合わせてなる基(但し、該組み合わせてなる基におけるアルカンジイル基に含まれる-CH2-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。)である請求項記載の酸発生剤
  5. 1が、*-CO-O-又は*-O-CO-(但し、*は、C(R1)(R2)又はC(Q1)(Q2)との結合位を表す。)である請求項1~4のいずれかに記載の酸発生剤
  6. 請求項1~5のいずれかに記載の酸発生剤と酸不安定基を有する樹脂とを含有するレジスト組成物。
  7. 酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩を含有する請求項記載のレジスト組成物。
  8. (1)請求項6又は7記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
    (2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
    (3)組成物層に露光する工程、
    (4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
    (5)加熱後の組成物層を現像する工程
    を含むレジストパターンの製造方法。
JP2018055830A 2017-05-24 2018-03-23 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 Active JP7091760B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017102388 2017-05-24
JP2017102388 2017-05-24

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018197226A JP2018197226A (ja) 2018-12-13
JP7091760B2 true JP7091760B2 (ja) 2022-06-28

Family

ID=64662577

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018055830A Active JP7091760B2 (ja) 2017-05-24 2018-03-23 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7091760B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020075910A (ja) * 2018-10-22 2020-05-21 住友化学株式会社 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7441642B2 (ja) * 2019-01-04 2024-03-01 住友化学株式会社 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7425593B2 (ja) * 2019-01-04 2024-01-31 住友化学株式会社 酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7226095B2 (ja) * 2019-05-24 2023-02-21 信越化学工業株式会社 オニウム塩化合物、化学増幅レジスト組成物、及びパターン形成方法

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005534787A (ja) 2002-08-06 2005-11-17 コミツサリア タ レネルジー アトミーク ポリフェニレンタイプのポリマー、その調製方法、膜、およびその膜を含む燃料電池装置
JP2007197432A (ja) 2005-12-27 2007-08-09 Sumitomo Chemical Co Ltd 化学増幅型レジスト組成物の酸発生剤用の塩
JP2008027890A (ja) 2006-06-23 2008-02-07 Fujifilm Corp 固体電解質、電極膜接合体、および燃料電池
JP2010018573A (ja) 2008-07-14 2010-01-28 Central Glass Co Ltd 新規スルホン酸塩及びその誘導体、光酸発生剤並びにスルホン酸塩の製造方法
JP2010072273A (ja) 2008-09-18 2010-04-02 Jsr Corp 感放射線性樹脂組成物
JP2011252147A (ja) 2010-06-01 2011-12-15 Korea Kumho Petrochemical Co Ltd 光酸発生剤、この製造方法、及びこれを含むレジスト組成物
WO2012043415A1 (ja) 2010-09-29 2012-04-05 Jsr株式会社 感放射線性樹脂組成物
JP2012144516A (ja) 2010-12-24 2012-08-02 Sumitomo Chemical Co Ltd 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP2013040164A (ja) 2011-07-19 2013-02-28 Sumitomo Chemical Co Ltd 化合物、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP2013133281A (ja) 2011-12-26 2013-07-08 Sumitomo Chemical Co Ltd 新規化合物及びその製造方法
JP2015107955A (ja) 2013-10-24 2015-06-11 住友化学株式会社 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP2015131804A (ja) 2013-12-13 2015-07-23 住友化学株式会社 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005534787A (ja) 2002-08-06 2005-11-17 コミツサリア タ レネルジー アトミーク ポリフェニレンタイプのポリマー、その調製方法、膜、およびその膜を含む燃料電池装置
JP2007197432A (ja) 2005-12-27 2007-08-09 Sumitomo Chemical Co Ltd 化学増幅型レジスト組成物の酸発生剤用の塩
JP2008027890A (ja) 2006-06-23 2008-02-07 Fujifilm Corp 固体電解質、電極膜接合体、および燃料電池
JP2010018573A (ja) 2008-07-14 2010-01-28 Central Glass Co Ltd 新規スルホン酸塩及びその誘導体、光酸発生剤並びにスルホン酸塩の製造方法
JP2010072273A (ja) 2008-09-18 2010-04-02 Jsr Corp 感放射線性樹脂組成物
JP2011252147A (ja) 2010-06-01 2011-12-15 Korea Kumho Petrochemical Co Ltd 光酸発生剤、この製造方法、及びこれを含むレジスト組成物
WO2012043415A1 (ja) 2010-09-29 2012-04-05 Jsr株式会社 感放射線性樹脂組成物
JP2012144516A (ja) 2010-12-24 2012-08-02 Sumitomo Chemical Co Ltd 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP2013040164A (ja) 2011-07-19 2013-02-28 Sumitomo Chemical Co Ltd 化合物、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP2013133281A (ja) 2011-12-26 2013-07-08 Sumitomo Chemical Co Ltd 新規化合物及びその製造方法
JP2015107955A (ja) 2013-10-24 2015-06-11 住友化学株式会社 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP2015131804A (ja) 2013-12-13 2015-07-23 住友化学株式会社 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020075910A (ja) * 2018-10-22 2020-05-21 住友化学株式会社 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7373354B2 (ja) 2018-10-22 2023-11-02 住友化学株式会社 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018197226A (ja) 2018-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7099030B2 (ja) レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7245580B2 (ja) 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7389562B2 (ja) 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7151245B2 (ja) 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7224970B2 (ja) 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7091760B2 (ja) 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7077102B2 (ja) 樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7224971B2 (ja) 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7233958B2 (ja) 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7091874B2 (ja) 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7087730B2 (ja) 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7068840B2 (ja) カルボン酸塩、カルボン酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7073784B2 (ja) 化合物、樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7372756B2 (ja) 酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7317524B2 (ja) 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7183757B2 (ja) 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7081413B2 (ja) 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7032270B2 (ja) 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7220536B2 (ja) 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP2020187348A (ja) レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP2020180122A (ja) カルボン酸塩、カルボン酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7124340B2 (ja) 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7193021B2 (ja) レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP7042598B2 (ja) 樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
JP2022104921A (ja) 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220517

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220530

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7091760

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151