JP6212181B2 - B7h6と結合するモノクローナル抗体およびその使用 - Google Patents
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Description
本出願は、その開示内容が参照によりその全文で本明細書に組み込まれる2009年12月9日に出願された米国仮出願出願番号第61/285,018号の利益を主張する。
正および負の共刺激シグナルは、リンパ球活性の調節において重要な役割を果たし、これらのシグナルを媒介する分子は、免疫調節薬の有効な標的であるとわかっている。例えば、CD28、原型T細胞共刺激分子は、抗原提示細胞(APC)の表面上のB7−1またはB7−2と相互作用する際に、T細胞受容体(TcR)結合に応じてT細胞増殖および分化を促進するシグナルを放出するが、CD28相同体細胞毒性Tリンパ球抗原−4(CTLA−4)は、T細胞増殖およびエフェクター機能の阻害を媒介する。(Chambers et al., Ann. Rev. Immunol., 19:565-594, 2001; Egen et al., Nature Immunol., 3:611-618, 2002参照のこと。)
ナチュラルキラー(NK)細胞は、免疫系において活性なリンパ球のサブセットであり、ヒト末梢血中の単核細胞の平均約15%に相当する。NK細胞は、致死的に放射線照射したマウスが同種株または親株骨髄細胞(BMC)の同種移植片を拒絶できたという知見によって、1971年に最初に機能的に説明された。(Cudowicz and Bennett, J. Exp. Med. 134:83-102, 1971; Cudowicz and Bennett, J. Exp. Med. 135:1513-1528, 1971参照のこと。)CudowiczおよびBennettは、放射線照射されたF1ハイブリッドH−2−ヘテロ接合体マウス(A×B)が、親のH−2−ホモ接合体BMC(AまたはB)を拒絶できたことを観察した。この知見は、移植抗原は共優性に遺伝すると考えられ、子孫は、親の主要組織適合遺伝子複合体(MHC)決定基に対して絶対的に寛容性であるという移植の古典的法則と矛盾するものであった。(Cudowicz and Bennett、J. Exp. Med. 134:83-102, 1971参照のこと。)この事象に関与する細胞は、放射線抵抗性であり、リンパ球系細胞と同一であることがわかり、これは、後に、1975年に、インビトロ(in vitro)で、MHCに制限されない方法で腫瘍の自発的死滅を媒介するその能力を特性決定された。(Herberman and Ortaldo, Science, 214:24-30, 1981; Ortaldo and Herberman, Annu. Rev. Immunol. 2:359-394, 1984; Trinchieri,Adv. Immunol. 47:187-376, 1989; Murphy et al., J. Natl. Cancer Inst. 85:1475-1482, 1993参照のこと。)NK細胞単独で、骨髄移植片拒絶の特異性を媒介し得るというさらなる証拠は、1987年に、T細胞およびB細胞を発生させることができない重症複合免疫不全症(SCID)のマウスが通常のNK細胞機能を有するということが観察されたときに現れた。(Murphy et al., J. Exp. Med. 165:1212-1217, 1987参照のこと。)
I.概説
本発明は、細胞表面タンパク質のB7ファミリーのメンバーと結合する抗B7H6抗体、特に、抗ヒトB7H6モノクローナル抗体の同定および特性決定に関する。
別に定義されない限り、本明細書において使用されるすべての技術および科学用語は、記載される方法および組成物に関する当業者によって一般に理解されるものと同一の意味を有する。本明細書において、以下の用語および語句は、別に明記されない限り、それに帰する意味を有する。
一態様では、本発明は、ヒトB7H6のエピトープと(例えば、配列番号2の残基25〜266に示されるアミノ酸配列に由来するポリペプチドセグメントと)特異的に結合する抗ヒトB7H6モノクローナル抗体を提供する。いくつかのバリエーションでは、提供される抗ヒトB7H6モノクローナル抗体は、B7H6−NKp30相互作用を阻害できる。阻害は、B7H6−NKp30相互作用の完全な遮断である必要はなく、対照または標準に対する相対測定値としての活性の減少または低減であってもよい。特定の実施形態では、本発明に従うモノクローナル抗ヒトB7H6抗体は、ヒトB7H6抗原との結合について、4E5.5(受託番号CNCM I−4242)、9G9.2(受託番号CNCM I−4243)、10E2.9(受託番号CNCM I−4244)または17B1.3(受託番号CNCM I−4245)から選択されるハイブリドーマによって産生される抗体と競合できる。これら4種のハイブリドーマは、Institut National De La Sante et De La Recherche Medicale(INSERM)の名前で、2009年11月18日にthe Collection Nationale de Cultures de Microorganismes (CNCM、Institut Pasteur;Paris、France)に寄託された。
別の態様では、本発明は、抗ヒトB7H6モノクローナル抗体−薬物コンジュゲートを提供する。本明細書において、「抗ヒトB7H6モノクローナル抗体−薬物コンジュゲート」とは、治療薬とコンジュゲートしている抗ヒトB7H6モノクローナル抗体(III節、前掲に記載される)を指す。このような抗ヒトB7H6モノクローナル抗体−薬物コンジュゲートは、対象、例えば、B7H6を発現する癌を有する対象などに投与した場合に、通常、単独だけでなくその他の治療薬と組み合わせて投与した場合にも、B7H6発現細胞に対して臨床上有益な効果をもたらす。
通常、B7H6抗体−薬物コンジュゲートは、治療薬および抗ヒトB7H6モノクローナル抗体の間にリンカー領域を含む。上記のように、特定の実施形態では、リンカーは、細胞内条件下で切断可能であり、その結果、リンカーの切断によって細胞内環境において抗体から治療薬が遊離される。
本発明に従って、B7H6発現細胞に対して治療的効果を発揮する任意の薬剤を、抗ヒトB7H6モノクローナル抗体とのコンジュゲーションのための治療薬として使用してよい。特定の実施形態では、B7H6を発現する癌の治療などのための治療薬は、細胞毒性薬剤である。
抗ヒトB7H6モノクローナル抗体−薬物コンジュゲートの作成は、当業者に公知の任意の技術によって達成できる。手短には、抗ヒトB7H6モノクローナル抗体−薬物コンジュゲートは、抗ヒトB7H6モノクローナル抗体と、薬物と、所望により、薬物と抗体を連結するリンカーとを含む。薬物を抗体と共有結合するために、いくつかの異なる反応が利用可能である。これは、リジンのアミン基、グルタミン酸およびアスパラギン酸の遊離カルボン酸基、システインのスルフヒドリル基および芳香族アミノ酸の種々の部分を包含する、抗体分子のアミノ酸残基の反応によって達成されることが多い。最もよく使用される非特異的共有結合方法の1つは、化合物のカルボキシ(またはアミノ)基を抗体のアミノ(またはカルボキシ)基と連結するためのカルボジイミド反応である。さらに、化合物のアミノ基を抗体分子のアミノ基と連結するために、ジアルデヒドまたはイミドエステルなどの二官能性物質が使用されてきた。また、シッフ塩基反応も薬物の抗体との結合に利用可能である。この方法は、グリコールまたはヒドロキシ基を含有する薬物の過ヨウ素酸酸化、したがって、アルデヒドの形成を伴い、次いで、これを抗体分子と反応させることを伴う。結合は、抗体分子のアミノ基とシッフ塩基を形成することを介して起こる。イソチオシアネートも、薬物を抗体と共有結合するためのカップリング剤として使用してよい。その他の技術も当業者に公知であり、本発明の範囲内にある。このような技術の限定されない例は、例えば、米国特許第5,665,358号;同第5,643,573号;および同第5,556,623号に記載されている。
特定の実施形態では、抗ヒトB7H6モノクローナル抗体−薬物コンジュゲートは、細胞毒性薬剤とコンジュゲートしている抗ヒトB7H6モノクローナル抗体を含み、その結果、抗体−薬物コンジュゲートがB7H6発現細胞(例えば、B7H6を発現する癌細胞)に対して細胞毒性または細胞分裂阻害効果を発揮する。抗ヒトB7H6モノクローナル抗体−薬物コンジュゲートの細胞毒性または細胞分裂阻害効果についてアッセイできるB7H6発現細胞は、例えば、下記、表5に列挙されるものなどの培養細胞株であり得る。抗ヒトB7H6モノクローナル抗体−薬物コンジュゲートが、B7H6発現細胞に対して細胞毒性または細胞分裂阻害を発揮すると確認されれば、その治療的価値を適当な動物モデルにおいて確認してもよい。好ましい実施形態では、細胞毒性薬剤を含む抗ヒトB7H6モノクローナル抗体−薬物コンジュゲートを使用して、B7H6を発現する癌を治療する。本発明の抗体−薬物コンジュゲートの治療効力を評価するために使用してもよい種々の癌の例示的動物モデルを、下記、V(B)節に、および実施例Xに記載する。
A.全般
別の態様では、本発明は、例えば、ナチュラルキラー(NK)細胞およびT細胞(例えば、CD8+T細胞)を包含する、NKp30を発現する細胞の活性(例えば、細胞溶解性活性)を調節する方法を提供する。このような方法は、例えば、NKp30を発現する細胞の活性の増大と関連している疾患または障害を治療するための方法を包含する。適した抗体として、B7H6との結合について、(i)クローン4E5.5(受託番号CNCM I−4242)のハイブリドーマ;(ii)クローン9G9.2(受託番号CNCM I−4243)のハイブリドーマ;(iii)クローン10E2.9(受託番号CNCM I−4244)のハイブリドーマ;および(iv)クローン17B1.3(受託番号CNCM I−4245)のハイブリドーマからなる群から選択されるハイブリドーマによって産生される抗体と競合できる抗体が挙げられる。特定のバリエーションでは、抗体は、上記の(i)〜(iv)から選択されるハイブリドーマによって産生される抗体に由来するキメラまたはヒト化抗体である。
1.癌の種類
本明細書における研究によって記載され、示されるように、B7H6抗体を使用して、FcのFc受容体および補体タンパク質、C1qとの結合を介してADCCまたはCDC経路を活性化することによってB7H6発現細胞の死滅を指示してもよい。さらにその他のバリエーションでは、抗ヒトB7H6モノクローナル抗体とコンジュゲートしている細胞毒性薬剤を含む抗ヒトB7H6モノクローナル抗体−薬物コンジュゲートを使用して、B7H6を発現する癌細胞に細胞毒性薬剤を送達してもよく、ここで、細胞毒性薬剤が癌細胞を枯渇させるか、またはその成長を阻害することによって治療的効果を発揮する。
表4:例示的癌の種類のリスト
1. 頭頸部癌
a. 脳
b. 口腔
c. 中咽頭(Orophyarynx)
d. 上咽頭
e. 下咽頭
f. 鼻腔および副鼻腔
g. 喉頭
h. 口唇
2. 肺癌
a. 非小細胞癌
b. 小細胞癌
3. 消化管癌
a. 結腸直腸癌
b. 胃癌
c. 食道癌
d. 肛門癌
e. 肝外胆管癌
f. ファーター膨大部の癌
g. 消化管間葉性腫瘍(GIST)
4. 肝臓癌
a. 肝臓細胞腺腫
b. 肝細胞癌
5. 乳癌
6. 婦人科癌
a. 子宮頸癌
b. 卵巣癌
c. 膣癌
d. 外陰部癌
e. 妊娠性絨毛性腫瘍
f. 子宮癌
7. 尿路癌
a. 腎癌癌腫
b. 前立腺癌
c. 膀胱癌
d. 陰茎癌
e. 尿道癌
8. 膀胱癌
9. 神経性腫瘍
a. 星状細胞腫および膠芽腫
b. 原発性CNSリンパ腫
c. 髄芽細胞腫
d. 生殖細胞腫瘍
e. 網膜芽細胞腫
10. 内分泌腫瘍
a. 甲状腺癌
b. 膵臓癌
1) 膵島細胞腫瘍
a) インスリノーマ
b) グルカゴノーマ
c. クロム親和性細胞腫
d. 副腎癌
e. カルチノイド腫瘍
f. 副甲状腺癌腫
g. 松果体腫瘍
11. 皮膚癌
a. 悪性黒色腫
b. 扁平上皮癌
c. 基底細胞癌
d. カポジ肉腫
12. 骨癌
a. 骨芽細胞腫
b. 骨軟骨腫
c. 骨肉腫
13. 結合組織腫瘍
a. 軟骨芽細胞腫
b. 軟骨腫
14. 造血器悪性腫瘍
a. 非ホジキンリンパ腫
1)B細胞リンパ腫
2)T細胞リンパ腫
3)未分化リンパ腫
b. 白血病
1)慢性骨髄性白血病
2)ヘアリー細胞白血病
3)慢性リンパ性白血病
4)慢性骨髄単球性白血病
5)急性骨髄性白血病
6)急性リンパ芽球性白血病
c. 骨髄増殖性疾患
1)多発性骨髄腫
2)本態性血小板血症
3)骨髄化生を伴う骨髄線維症
4)好酸球増加症候群
5)慢性好酸球性白血病
6)真性赤血球増加症
d. ホジキンリンパ腫
15. 小児癌
a. 白血病およびリンパ腫
b. 脳癌
c. 神経芽腫
d. ウィルムス腫瘍(腎芽細胞腫)
e. 横紋筋肉腫(Phabdomyosarcoma)
f. 網膜芽細胞腫
16. 免疫療法的に感受性の癌
a. 黒色腫
b. 腎臓癌
c. 白血病、リンパ腫および骨髄腫
d. 乳癌
e. 前立腺癌
f. 結腸直腸癌
g. 子宮頸癌
h. 卵巣癌
i. 肺癌
慢性骨髄性白血病(CML)は、大部分は成人に影響を及ぼす稀な種類の癌である。顆粒球(白血球の主な種類)の癌である。CMLでは、多数の顆粒球が産生され、それらが未熟で、適切に機能できない時点で血液中に放出される。未熟な白血球は、芽細胞として知られている。その他の種類の血液細胞の産生も混乱する。普通、白血球は自身を、秩序正しい、制御された方法で修復し、再生するが、慢性骨髄性白血病では、このプロセスが制御されず、細胞が分裂し続け、異常に成熟する。この疾患は、通常、極めてゆっくりと発達し、慢性骨髄性白血病と考えられる。
多発性骨髄腫は、形質細胞と呼ばれる特定の白血球に影響を及ぼす癌の種類である。形質細胞に関する癌では、細胞はすべて異常であり、同一であり、骨髄腫細胞と呼ばれる。骨髄腫細胞は、骨髄中および骨の硬い外側中に集まる傾向がある。1つの骨だけに集まり、単一の塊すなわち形質細胞腫と呼ばれる腫瘍を形成することもある。しかし、ほとんどの場合には、骨髄腫細胞は、多数の骨に集まり、多数の腫瘍を形成し、その他の問題を引き起こすことが多い。これが起こる場合には、この疾患は、多発性骨髄腫と呼ばれる。
2つの主要な種類のリンパ腫がある。ホジキン病および非ホジキンリンパ腫。約20種の異なる種類の非ホジキンリンパ腫がある。ホジキン病のほとんどの症例において、生検でリードシュテルンベルク細胞として知られる特定の細胞が見られる。この細胞は、その他のリンパ腫においては普通見られず、その結果、ホジキンリンパ腫および非ホジキンリンパ腫のための異なる治療となる。
子宮頸部は、膣に通じる子宮の頸部である。子宮頸癌はまた、子宮頸癌腫とも呼ばれ、子宮頸部の表面上の異常な細胞から発生し、女性を襲う最もよくある癌の1種である。子宮頸癌は、普通、子宮頸部の表面の細胞における異形成、前癌病変より始まる。これらの異常な細胞が、浸潤性癌に進行し得る。癌が現れると、4つのステージを通って進行し得る。ステージは、癌の広がり度によって定義される。癌が広がるほど、治療がより広範囲である可能性が高い。2つの主な種類の子宮頸癌がある:(1)扁平上皮種(類表皮癌):これは、最もよくある種類であり、子宮頸癌の約80%〜85%を占める。この癌は、性行為感染症によって引き起こされ得る。1種のこのような性病として、性器疣贅を引き起こすヒトパピローマウイルスがある。癌性腫瘍は、子宮頸部上および子宮頸部中に増殖する。癌は、一般に、子宮頸部の表面で始まり、パパニコロースメアによって初期段階で診断され得る。(2)腺癌:この種の子宮頸癌は、子宮頸部の管中の子宮頸管腺中の組織から発生する。初期疾患は、普通、症状を全く引き起こさない。癌は、普通、パパニコロースメアおよび婦人科内診によって検出され得る。疾患の後期ステージは、月経期間の間、性交後または閉経後などの予想外の時点での異常な膣出血または血痕のある分泌物を引き起こす。異常な膣分泌物は、濁ったまたは血性のものである場合も、悪臭を有する粘液を含有する場合もある。進行したステージの癌は、疼痛を引き起こし得る(National Cancer Institute, 「NIH Publication No. 08-2407」 Rockville, MD, Sept. 2008)。腫瘍応答に対する抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートの効果は、Downs et al., Gynecol. Oncol. 98:203-10, 2005およびLi et al., Int. J. Gynecol. Cancer 15:301-7, 2005に記載されるものと同様のヒト腫瘍異種移植片モデルにおいて評価できる。
頭頸部のほとんどの癌は、癌腫(特に、扁平上皮癌)と呼ばれる種類のものである。頭頸部の癌腫は、口、鼻、喉もしくは耳の内層または舌を覆う表面層を形成する細胞で始まる。しかし、頭頸部の癌は、その他の種類の細胞から発生する場合もある。リンパ腫は、リンパ系の細胞から発生する。肉腫は、筋肉、軟骨または血管を構成する支持細胞から発生する。黒色腫は、眼および皮膚に色を与えるメラニン細胞と呼ばれる細胞から始まる。頭頸部癌の症状は、どこにあるかに応じて変わる。例えば、舌の癌は、発語を幾分か不明瞭にし得る。最もよくある症状は、数週間内には治癒しない頭頸部における潰瘍または痛む区域;嚥下困難または咀嚼もしくは嚥下時の疼痛;持続性の雑音のある呼吸、不明瞭な発語またはしわがれた声などの呼吸または発語の問題;口中の麻痺感;持続性の鼻づまりまたは鼻血;持続性の耳痛、耳鳴りまたは難聴;口または首中の膨潤またはしこり;顔面または上顎における疼痛であり;煙草を吸うか、噛む人では、口の内層または舌の上に前癌病変が生じ得る。これらは、持続性の舌の白斑(白板症)または赤斑(紅板症)として現れる場合もある。それらは、普通、無痛性であるが、時には、痛むものである場合もあり、出血することもある(National Cancer Institute, 「NIH Publication No. 09-1574」 Rockville, MD, Sept. 2009)。腫瘍応答に対する抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートの効果は、Kuriakose et al., Head Neck 22:57-63, 2000; Cao et al., Clin. Cancer Res. 5:1925-34, 1999; Braakhuis et al., Cancer Res. 51:211-4, 1991;およびBaker, Laryngoscope 95:43-56, 1985に記載されるものと同様のヒト頭頸部腫瘍異種移植片モデルにおいて評価できる。
脳組織において始まる腫瘍は、脳の原発腫瘍として知られており、それらが始まる細胞の種類または脳の部分に従って名づけられる。最もよくある原発性脳腫瘍は、グリア細胞で始まり、神経膠腫と呼ばれる。多数の種類の神経膠腫がある:(1)星状細胞腫−この腫瘍は、星状細胞と呼ばれる星型グリア細胞から生じる。成人では、星状細胞腫は、ほとんどの場合、大脳中に生じる。小児では、脳幹、大脳および小脳中に生じる。グレードIII星状細胞腫は、未分化星状細胞腫と呼ばれることもある。グレードIV星状細胞腫は、普通、多形性膠芽腫と呼ばれる。(2)脳幹膠腫−この腫瘍は、脳の最下部中に生じる。脳幹膠腫は、ほとんどの場合、低年齢小児および中年成人において診断される。(3)上衣腫−この腫瘍は、脳室または脊髄の中心管の内側を覆う細胞から生じ、小児および若年成人において最もよく見られる。(4)乏突起膠腫−この稀な腫瘍は、神経を覆い、保護する脂肪性物質を構成する細胞から生じる。これらの腫瘍は、普通、大脳中に生じる。それらはゆっくりと増殖し、普通、周りの脳組織中には広がらない。それらは中年成人において最もよく見られる。脳腫瘍の症状は、腫瘍の大きさ、種類および位置に応じて変わる。症状は、腫瘍が、神経を圧迫するか、または脳の特定の区域に損傷を与える場合に引き起こされ得る。それらはまた、脳が膨潤するか、液体が頭蓋内で増大する場合にも引き起こされ得る。脳腫瘍の最もよくある症状として、頭痛(普通、朝により激しい);悪心または嘔吐;発語、視力または聴力の変化;平衡または歩行の問題;気分、人格または集中力の変化;記憶の問題;筋肉の痙攣(jerking)または攣縮[発作または痙攣(convulsions)];および腕または脚の痺れ感または刺痛が挙げられる(National Cancer Institute,「NIH Publication No. 09-1558」 Rockville, MD, May 2009)。腫瘍応答に対する抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートの効果は、Bello et al., Clin.Cancer Res. 8:3539-48,2002に記載されるものと同様のヒト神経膠腫異種移植片モデルにおいて評価できる。
乳頭状および濾胞性甲状腺癌は、すべての甲状腺癌の80〜90パーセントを占める。両種類とも、甲状腺の濾胞中で始まる。ほとんどの乳頭状および濾胞性甲状腺癌がゆっくりと増殖する傾向がある。それらが早期に検出される場合には、ほとんどは成功裏に治療され得る。髄様甲状腺癌は、甲状腺癌の症例の5〜10パーセントを占め、濾胞ではなく、C細胞中で生じる。未分化甲状腺癌は、極めて稀な種類の甲状腺癌であり(症例の1〜2パーセントにすぎない)、濾胞中で生じる。癌細胞は高度に異常であり、認識することが困難である。この種の癌は、普通、癌細胞が迅速に増殖し、広がる傾向があるので、制御することは極めて困難である。初期甲状腺癌は、症状を引き起こさないことが多い。しかし、癌が増殖するにつれ、症状として、以下を挙げることができる:喉仏の付近の頸部前面のしこりもしくは小結節;しわがれ声もしくは正常な声での発語困難;特に、頸部の腫れたリンパ節;嚥下もしくは呼吸の困難;または咽頭もしくは頸部における疼痛(National Cancer Institute, 「NIH Publication No. 07-4994」 Rockville, MD, Sept. 2007)。腫瘍応答に対する抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートの効果は、Quidville et al., Endocrinology 145:2561-71, 2004に記載されるものと同様のヒト腫瘍異種移植片モデルにおいて評価できる。
2つの異なる種類の原発性肝臓癌がある。最もよくある種類は、肝細胞腫または肝細胞癌(HCC)と呼ばれ、肝臓の主な細胞(肝細胞)から生じる。この種類は、普通、肝臓に限定されるが、時折、その他の臓器に広がる。また、線維層板型肝細胞腫と呼ばれる、より稀な、肝細胞腫の無関係のサブタイプがあり、これはより若い人において生じ得る。もう1つの種類の原発性肝臓癌は、胆管の細胞で始まり、胆管癌腫または胆管癌と呼ばれる。肝細胞腫を発症するほとんどの人が、普通、肝臓の硬変と呼ばれる状態を有している。これは、肝臓全体の微細な瘢痕であり、これは、感染および長期間にわたる大量のアルコール摂取を包含する種々の原因による。しかし、肝臓の硬変を有する人の少数のみが、原発性肝臓癌を発症する。B型肝炎またはC型肝炎ウイルスのいずれかの感染は、肝臓癌につながる場合があり、硬変を引き起こし得、肝細胞腫を発症するリスクが増大する。身体中に過剰の鉄の沈着を引き起こすヘモクロマトーシスと呼ばれる稀な状態を有する人は、肝細胞腫を発症するより高い機会を有する。抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートを使用して、肝細胞癌を治療、予防してもよく、その進行を阻害し、その発症を遅延してもよく、および/あるいはその重篤度を低減するか、または肝細胞癌と関連している状態もしくは症状の少なくとも1種を阻害してもよい。肝細胞癌は、肝炎(例えば、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎およびD型肝炎)感染と関連している場合も、そうではない場合もある。腫瘍応答に対する抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートの効果は、Zhou et al., Clin. Cancer Res. 9:6030-7, 2003およびHuynh et al., J. Cell Mol. Med. 2008 (E-Publication 10.1111/j.1582-4934.2008.00364., 2008, Blackwell Synergy)に記載されるものと同様のヒト腫瘍異種移植片モデルにおいて評価できる。
腫瘍応答に対する抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートの効果は、ヒト小/非小細胞肺癌腫異種移植片モデルにおいて評価できる。手短には、ヒト腫瘍を、免疫不全(immunodecicient)マウスに移植し、これらのマウスを、抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートを、単独でまたはその他の薬剤と組み合わせて用いて治療する。治療の有効性は、腫瘍成長を評価することによって実証できる(Nemati et al., Clin Cancer Res. 6:2075-86, 2000およびHu et al., Clin. Cancer Res. 10:7662-70, 2004)。
各プロトコールが、腫瘍応答評価を異なって定義し得るが、RECIST[固形癌の効果判定基準(Response evalution Criteria in solid tumors)]判定基準が、National Cancer Instituteによって腫瘍応答の評価のために推奨されるガイドラインであると現在考えられている(Therasse et al., J. Natl. Cancer Inst. 92:205-216, 2000参照のこと)。RECIST判定基準によれば、腫瘍応答とは、すべての測定可能な病変または転移の低減または排除を意味する。疾患は、一般に、従来の技術を用いて≧20mmまたはスパイラルCTスキャンを用いて≧10mmとして少なくとも一次元で正確に測定できる病変を含む場合に測定可能であると考えられ、医学的写真もしくはX線、コンピューター断層撮影(CT)、磁気共鳴画像法(MRI)または臨床検査(病変が表在性である場合には)によって周縁部が明確に定められる。測定可能でない疾患とは、疾患が従来の技術を用いて<20mmまたはスパイラルCTスキャンを用いて<10mmの病変、真に測定可能でない病変(正確に測定するには小さすぎる)を含むことを意味する。測定可能でない疾患として、胸腔浸出液、腹水および間接的な証拠によって実証される疾患が挙げられる。
これまでに論じたように、特定の実施形態では、抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートを、疾患または障害の治療のための第2の薬剤と組み合わせて使用する。癌を治療するために使用する場合には、本発明の抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートを、従来の癌療法、例えば、手術、放射線療法、化学療法またはそれらの組合せなどと組み合わせて使用してもよい。特定の態様では、本発明に従う抗B7H6抗体または抗体−薬物コンジュゲートとの組合せ癌療法にとって有用なその他の治療薬として、血管新生抑制薬が挙げられる。いくつかのその他の態様では、併用療法にとって有用なその他の治療薬として、腫瘍成長に関与している特定の因子、例えば、EGFR、ErbB2(Her2)、ErbB3、ErbB4またはTNFなどのアンタゴニストが挙げられる。いくつかの態様では、本発明に従う抗体または抗体−薬物コンジュゲートをサイトカイン(例えば、腫瘍に対する免疫応答を刺激するサイトカイン)と同時投与する。癌の治療に特に適している例示的併用療法を、以下にさらに詳細に記載する。
先に記載したように、抗体治療は、癌治療において特に成功してきたが、これは、特定の腫瘍が、独特な抗原、系列特異的抗原または正常な細胞に対して過剰な量で存在する抗原のいずれかを示すからである。モノクローナル抗体治療の抗腫瘍活性と関連している機序の1つが、抗体依存性細胞毒性(ADCC)である。ADCCでは、モノクローナル抗体が、標的細胞(例えば、癌細胞)と結合し、モノクローナル抗体の受容体を発現する特異的エフェクター細胞(例えば、NK細胞、単球、顆粒球)が、モノクローナル抗体/標的細胞複合体と結合し、その結果、標的細胞が死滅する。したがって、本発明の特定のバリエーションでは、癌に対して有効性を有する抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートを、第2の腫瘍関連抗原(すなわち、B7H6以外の腫瘍関連抗原)に対するモノクローナル抗体と同時投与する。MAbの用量およびスケジュールは、同時投与される特定の抗体に帰する薬物動態および毒物動態特性に基づき、抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートの投与と関連し得る任意の毒性を最小にしながら、これらの効果を最適化しなくてはならない。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートを、チロシンキナーゼ阻害剤と組み合わせて使用する。チロシンキナーゼは、アデノシン三リン酸から標的タンパク質へのγリン酸基の転移を触媒する酵素である。チロシンキナーゼは、受容体および非受容体タンパク質チロシンキナーゼとして分類できる。それらは、増殖受容体を介した活性化を包含する、さまざまな正常な細胞プロセスにおいて重要な役割を果たし、種々の細胞種の増殖、生存および成長に影響を及ぼす。さらに、それらは、腫瘍細胞増殖を促進し、抗アポトーシス効果を誘導し、血管新生および転移を促進すると考えられている。増殖因子を介した活性化に加えて、体細胞突然変異を介したプロテインキナーゼ活性化が、腫瘍発生の一般的な機序である。同定された突然変異の一部は、B−Rafキナーゼ、FLt3キナーゼ、BCR−ABLキナーゼ、c−KITキナーゼ、上皮成長因子(EGFR)およびPDGFR経路中のものである。Her2、VEGFRおよびc−Metは、癌の進行および腫瘍発生に関与しているその他の重要な受容体チロシンキナーゼ(RTK)経路である。多数の細胞プロセスがチロシンキナーゼによって開始されるので、それらは阻害剤の重要な標的と同定されている。
特定の実施形態では、抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートを、1種または複数の化学療法薬と組み合わせて投与する。化学療法薬は、例えば、DNAまたはRNAのいずれかに影響を及ぼすことおよび細胞周期複製を干渉することによって、異なる作用様式を有する。DNAレベルか、またはRNAレベルに作用する化学療法薬の例として、代謝拮抗剤(アザチオプリン、シタラビン、リン酸フルダラビン、フルダラビン、ゲムシタビン、シタラビン、クラドリビン、カペシタビン6−メルカプトプリン、6−チオグアニン、メトトレキサート、5−フルオロウラシルおよびヒドロキシ尿素(hyroxyurea);アルキル化剤(メルファラン、ブスルファン、シスプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、イフォスファミド、ダカルバジン(Dacarabazine)、プロカルバジン、クロラムブシル、チオテパ、ロムスチン、テモゾロミド(Temozolamide)など);有糸分裂阻害薬(ビノレルビン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ドセタキセル、パクリタキセルなど);トポイソメラーゼ阻害剤(ドキソルビシン(Doxorubincin)、アムサクリン、イリノテカン、ダウノルビシン、エピルビシン、マイトマイシン、ミトキサントロン、イダルビシン、テニポシド、エトポシド、トポテカンなど);抗生物質(アクチノマイシンおよびブレオマイシンなど);アスパラギナーゼ;アントラサイクリンまたはタキサンがある。
いくつかのバリエーションでは、抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートを、放射線療法と組み合わせて投与する。特定の腫瘍は、放射線照射または放射性医薬品を用いて治療できる。放射線療法は、一般に、切除不能な腫瘍もしくは手術不可能な腫瘍および/または腫瘍転移を治療するために使用される。放射線療法は、通常、3つの方法で送達される。外部照射は、身体から少し離れて施し、γ線(60Co)およびX線を包含する。近接照射療法は、供給源、例えば、60Co、137Cs、192Irまたは125Iを標的組織とともに、または接触させて使用する。
いくつかの実施形態では、抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートを、ホルモンまたは抗ホルモンと組み合わせて投与する。特定の癌は、ホルモン依存性と関連しており、これとして、例えば、卵巣癌、乳癌および前立腺癌が挙げられる。ホルモン依存性癌治療は、抗アンドロゲンまたは抗エストロゲン化合物の使用を含み得る。癌療法に使用されるホルモンおよび抗ホルモンとして、リン酸エストラムスチン、リン酸ポリエストラジオール、エストラジオール、アナストロゾール、エキセメスタン、レトロゾール、タモキシフェン、酢酸メゲストロール、酢酸メドロキシプロゲステロン、オクトレオチド、酢酸シプロテロン、ビカルタミド(Bicaltumide)、フルタミド、トリプトレリン(Tritorelin)、ロイプロレリン、ブセレリンおよびゴセレリンが挙げられる。
本明細書に記載される抗体はまた、診断的用途を含む、B7H6の発現を検出する方法において用途がある。B7H6発現の検出は、複数の理由で重要であり得る。例えば、癌検出において、細胞または組織中のB7H6発現を使用してもよい。検出は、癌のスクリーニング、診断または予後の一部として使用され得る。この検出方法を使用して、対象から得た生物学的試料中のB7H6発現のレベルを、癌の重篤度もしくはステージを調べることまたは治療をモニタリングすることの一部として標準または参照と比較してもよい。この検出方法は、1回行ってもよく、または治療の間、対象の進行をモニタリングするためのモニタリングなどの用途のために複数回使用して、癌が再発しているかどうかを示してもよい。
マウス抗ヒトB7H6モノクローナル抗体の製造および選択
A.免疫化
Balb/cマウスを、以下のプロトコールに従って免疫誘導した:
抗ヒトB7H6モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを選択するために、B7H1を発現するP815細胞およびB7H6を発現するP815細胞を、3840種のハイブリドーマの上清を用いて染色した。ハイブリドーマ上の染色は、Cy5がコンジュゲートしている抗マウスIgを使用するFACS分析によって明らかにした。2種のP815トランスフェクタントを区別するために、P815B7−H1細胞をまずCFSEを用いて染色した。結果は、3840種のハイブリドーマ上清のうち114種が、B7H1を発現するP815細胞に対するB7H6を発現するP815細胞の染色について陽性であると示し、それによって、対応するハイブリドーマによる抗B7H6 mAbの産生が示された。
第2のスクリーニングを実施して、遮断抗体を選択した。これらのハイブリドーマを同定するために、114種の上清の各々の、P815.B7H6細胞とのNKp30Fc結合を遮断する能力を評価した。選択されたハイブリドーマを並行して調べ、P815.B7H6を染色することによってそれらが依然として抗B7H6 mAbを産生していることを確認した。さらに、B7H6を発現するP815細胞とのNKp30結合の結合を阻害するとこれまでにわかっている抗B7H6ポリクローナル抗体(pAb)を、正の対照として使用した。
29種の選択されたハイブリドーマをクローニングした後、11種のハイブリドーマは増殖せず、5種のハイブリドーマは、陰性クローンをのみをもたらし、13種が陽性クローンを生成した。フラスコ中で増幅した結果、依然として抗B7H6 mAbを産生する、5種の異なるハイブリドーマに由来する9種のクローンのみが得られた。以下のクローンを特性決定し、すべてがマウスIgG1と同定された:4E5.5、5E1.4、9G9.2、10E2.9および17B1.3。
マウス抗ヒトB7H6モノクローナル抗体の特性決定
A.腫瘍細胞株に対するマウス抗ヒトB7H6モノクローナル抗体の反応性
抗ヒト−B6H7 mAb(4E5.5、5E1.4、9G9.2、10E2.9および17B1.3)の各々を、以下の腫瘍細胞株:HEK−293、HeLa EV2、K562およびRajiの染色について抗B7−H6ポリクローナル抗体に対して比較した。P815.B7H6細胞およびP815.B7−H1細胞を、それぞれ、陽性対照および陰性対照として使用した。5種のmAbの各々は、腫瘍細胞株の各々での染色について陽性であり、各mAbの染色強度プロフィールにおいて幾分かの変動があった。例えば、17B1.3は、pAbと同一強度でP815.B7−H6を染色したが、同一の有効性でRaji細胞は染色しなかった。また、17B1.3を用いたHEK−293およびHeLa EV2細胞の染色は、pAbを用いた場合よりもわずかに低い強度であり、4E5.5を用いたK562の染色は、pAbを用いた場合よりもわずかに少なかった。
4E5.5、5E1.4、9G9.2、10E2.9および17B1.3 mAbが、異なるエピトープ標的とするかどうかを規定するために、mAb間の競合アッセイを行った。蛍光色素(Alexa647、Molecular Probes)と直接コンジュゲートしている唯一のクローンは、9G9.2であった。したがって、その他の精製された抗B7H6 mAbとともにインキュベートした後、9G9.2−Alexa647のHEK293細胞との結合の評価においてこの抗体を使用した。HEK−293細胞をまず、30μg/mlの精製したmAbとともにインキュベートし、次いで、10μg/mlの9G9.2Alexa647とともにインキュベートした。次いで、HEK−293の9G9.2−Alexa647での染色を、FACS(登録商標)(BD Sciences,Inc.、Franklin Lakes、NJ)によって評価した。この分析の結果は、HEK−293細胞をmAb10E2.9、4E5.5または9G9.2とともにプレインキュベーションすることで、9G9.2−Alexa647での染色の強度が実質的に減少したことを示した。10E2.9、4E5.5または9G9.2とともにプレインキュベーションすることで、9G9.2−Alexa647での染色強度が実質的に減少したが、5E1.4とともにプレインキュベーションすることは、染色強度がわずかしか減少しなかった。17B1.3とともにプレインキュベーションすることでは、9G9.2−Alexa647染色に対して有意な効果はなかった。これらの結果は、10E2.9、4E5.5および9G9.2が、重複する(実質的に同一または同様ではない場合には)エピトープを標的とすることを示す。対照的に、17B1.3および9G9.2(および恐らくは、5E1.4および9G9.2)は重複していないエピトープを認識した。
NKp30Fc結合を幾分か遮断するmAbを同定するために、競合アッセイを実施した。NKp30Fcは、C末端Fc融合物を有するヒトNKp30の細胞外ドメインからなるヒトNKp30の可溶性形態である。B7H6ポリクローナル抗体、mIgG1、対照ならびに精製した4E5.5、5E1.4、9G9.2、10E2.9および17B1.3抗B7−H6mAbとともにインキュベートした後の、NKp30FcのHEK293細胞との結合を評価した。HEK−293細胞をまず、洗浄した30μg/mlの精製したmAbとともにインキュベートし、次いで、予備形成された複合体NKp30Fc(5μg/ml)/PEがコンジュゲートしている抗huIg(5μg/ml、Jackson ImmunoResearch Laboratories、West Grove、PA)とともにインキュベートした。蛍光染色を、FlowJoソフトウェア(Tree Star,Inc. Ashland、OR)を使用してBD FACSCalibur(商標)(BD Sciences Inc.)で分析した。結果は、4E5.5および17B1.3が、NKp30Fc結合を部分的に遮断することを示した。
17B1.3および4E5.5が、遮断mAbであることを確認するために、リポーター細胞DOMSP30を用いる機能的アッセイを実施した。DOMSP30細胞をリポーター細胞系として使用して、B7H6が、NKp30によって直接的にシグナル伝達を誘導できたかどうかを評価した。(DOMSP30細胞については、Schleinitz et al. Arthritis Rheum. 58:32156-3223, 2008参照のこと)。DOMSP30の活性化は、刺激の24時間後のIL−2産生によってか、刺激の4時間後のCD69アップレギュレーションのいずれかによって検出され得る。DOMSP30細胞を、抗NKp30、抗NKp46、抗B7H6ポリクローナル抗体、マウスIgG1または抗ヒトB7H6モノクローナル抗体4E5.5、5E1.4、9G9.2、10E2.9および17B1.3(10μg/mlの)のうちの1種の存在下または不在下で、HeLa EV2またはHeLa PF細胞株のいずれかとともに共培養した。4時間共培養した後、CD69+DOMSP30細胞の数(パーセント)を測定した。
抗B7H6 mAbのブロッティング抗体として作用する能力を、3種の異なる細胞株:B7H6を発現しないKHYG−1ならびに各々B7H6を発現するP815.B7−H6およびHEK293から得たタンパク質抽出物を用いる免疫ブロット法実験を実施することによって試験した。抗B7H6 pAbを、陽性対照として使用した。細胞を回収し、冷PBS 1×で洗浄し、20.106個細胞mL−1の濃度で溶解バッファー(10mM Tris−HCl pH7.6;150mM NaCl;1% Triton X;1×プロテアーゼ阻害剤(Roche Applied Science、Indianapolis、IN)に懸濁し、氷上で30分間静置した。次いで、溶解物を13200rpm、4℃で、10分間遠心分離した。上清を回収し、タンパク質濃度をPierce製のBCAキットを用いて測定し、1.5mg/mlに調整した。30μLの各細胞溶解物を、10μLの4×ローディングバッファーと混合し、95℃で10分間加熱した。次いで、それらをプレキャストゲル(Thermo scientific製の、2〜20%の正確なタンパク質ゲル)にロードし、110Vで流す。電気泳動した後、iBlot Gel Transfer Stack Nitrocellulose, Regular kit (Invitrogen、San Diego、CA)を使用してメンブレン上にサンプルをトランスファーした。メンブレンを1× TBST(100mM Tris HCl pH=7.5+0,9 % HCl+0,05% Tween)+5%ミルク中、室温で1時間飽和させ、次いで、1X TBST+5%ミルク中、2μg.mL−1の各抗B7H6 mAbとともに4℃で一晩インキュベートした。メンブレンを、1× TBST中で10分間、2回洗浄し、1× TBST+5%ミルクで希釈された、西洋ワサビペルオキシダーゼにカップリングされたヒツジ抗マウスIgG抗体とともに室温で1時間インキュゲートした。次いで、メンブレンをTBST中で20分間、4回洗浄し、これによってECLキットを用いて明らかにした(GE Healthcare、Piscataway、NJ)。
4E5.5、5E1.4、9G9.2、10E2.9および17B1.3が、免疫沈降にとって効率的であるかどうかを評価するために、P815.B7−H6タンパク質抽出物を調製し、種々のmAbを用いて免疫沈降を実施した。免疫沈降物をSDSゲルで流し、抗B7H6ポリクローナル抗体およびHRPがコンジュゲートしている抗マウスIgを使用してB7H6の存在を観察した。結果は、4E5.5、9G9.2および10E2.9は、P815.B7−H6タンパク質抽出物からB7H6を免疫沈降させるのに対し、5E1.4および17B1.3は免疫沈降させないことを示した。
腫瘍成長に対する抗B7H6抗体または抗体−薬物コンジュゲートの有効性を評価するためのBxPC3膵臓癌腫モデル
抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗ヒトB7H6モノクローナル抗体−薬物コンジュゲートが、マウスにおいて腫瘍成長に対して活性を有するかどうかを試験するために、0日目に、マウスの群にBxPC3膵臓腫瘍をs.c注射する。150〜200mm3に腫瘍が増殖すると、次いで、マウスの群(n=10/gp)マウスに、1mg/Kg〜30mg/Kgの対照試薬、抗B7H6抗体または抗B7H6抗体−薬物コンジュゲート1X〜3X/1週間を3週間注射する。腫瘍容量は、3X/1週間で5週間モニタリングする。対照試薬を注射されたマウスと比較して、抗B7H6抗体または抗体−薬物コンジュゲートを注射されたマウスにおける有意に小さい腫瘍は、腫瘍成長の阻害にとってのアンタゴニストの有効性を示す。
抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートを使用する、インビボでのヒト肝細胞癌細胞成長の阻害
インビボでのヒト肝細胞癌細胞に対する抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートの抗腫瘍活性を評価するために、0日目に、BALB/cヌードマウスの群に、HuH7またはC3A肝細胞癌細胞のいずれかを注射する。5〜33日目に、腫瘍を保有するマウスの群(n=10/群)に、5〜75μgの抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートを、1日おきの(EOD)i.pまたは腫瘍周囲の注射によって与える。腫瘍容量を、3X/週で6週間モニタリングする。抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートによる腫瘍成長の阻害は、それぞれのタンパク質が、インビボでヒト肝細胞(heptocellular)癌腫に対して阻害効果を有することを示す。
抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートを使用する、インビボでのヒト前立腺癌腫細胞成長の阻害
インビボでのヒト前立腺癌腫細胞に対する抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートの抗腫瘍活性を評価するために、0日目に、BALB/cヌードマウスの群に、PC−3またはDU−145前立腺癌腫細胞のいずれかを注射する。5〜33日目に、腫瘍を保有するマウスの群(n=10/群)に、5〜75μgの抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートを、1日おきの(EOD)i.p.または腫瘍周囲の注射によって与える。腫瘍容量を、3X/週で6週間モニタリングする。抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートによる腫瘍成長(容量または重量)の阻害は、それぞれのタンパク質が、インビボでヒト前立腺癌腫に対して阻害効果を有することを示す。
抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートを使用する、インビボでのヒト結腸癌腫細胞の阻害
インビボでのヒト結腸癌腫細胞に対する抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートの抗腫瘍活性を評価するために、0日目に、BALB/cヌードマウスの群に、DLD−1またはHCT−116結腸癌腫細胞のいずれかを注射する。5〜33日目に、腫瘍を保有するマウスの群(n=10/群)に、5〜75μgの抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートを、1日おきの(EOD)i.pまたは腫瘍周囲の注射によって与える。腫瘍容量を、3X/週で6週間モニタリングする。抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートによる腫瘍成長(容量または重量)の阻害は、それぞれのタンパク質が、インビボでヒト結腸癌腫に対して阻害効果を有することを示唆する。
抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートを使用する、インビボでのヒト膵臓癌腫細胞の阻害
インビボでのヒト膵臓癌腫細胞に対する抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートの抗腫瘍活性を評価するために、0日目に、BALB/cヌードマウスの群に、BxPC−3またはHPAF−II膵臓癌腫細胞のいずれかを注射する。5〜33日目に、腫瘍を保有するマウスの群(n=10/群)に、5〜75μgの抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートを、1日おきの(EOD)i.pまたは腫瘍周囲の注射によって与える。腫瘍容量を、3X/週で6週間モニタリングする。抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートによる腫瘍成長(容量または重量)の阻害は、それぞれのタンパク質が、インビボでヒト膵臓癌腫に対して阻害効果を有することを示唆する。
抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートを使用する、インビボでのB細胞リンパ腫の阻害
ヒトBリンパ腫細胞株を、増殖培地に継代することによってインビトロで維持する。細胞をPBSで十分に洗浄して、培養構成要素を除去する。
マウスに、1×106個のIM−9細胞を注射し、翌日、28日浸透圧ミニポンプを移植する。ポンプに、以下の濃度:1日あたり0、0.12、1.2または12マイクログラムの抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートを送達するよう充填し、用量群あたり8匹のマウスを用いる。増大した用量の抗体または抗体−薬物コンジュゲートを用いると腫瘍細胞株からのマウスの保護が増大することは、抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートの効果が、用量依存的であることを示す。実験の最後で生存するマウスは、疾患の徴候およびその血清中に検出可能なヒトIgGを有さない。
抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートを使用する、インビボでのB細胞由来腫瘍の阻害
ミニ浸透圧ポンプを介した一定注入による抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートの投与は、ポンプ中に含有される抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートの濃度に比例して定常状態血清濃度をもたらす。2mg/mlまたは0.2mg/mlの濃度のリン酸緩衝生理食塩水(pH6.0)中に含有される抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲート0.22mlを、Alzetミニ浸透圧ポンプ(モデル2004;Alza corporation Palo Alto、CA)に滅菌条件下で充填する。ポンプは、背部皮膚の1cmの切開部を通して、マウスに皮下移植し、無菌創縫合で皮膚を閉じる。これらのポンプは、28日間にわたって、その内容物を1時間あたり0.25μlの速度で送達するよう設計されている。この投与方法は、腫瘍細胞を注射されたマウスにおいて生存の大幅な増大をもたらす(下記)。
抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートの効果を、本明細書に記載されるマウス腫瘍異種移植片モデルを使用してインビボで試験する。試験される異種移植片モデルは、ヒトリンパ芽球様細胞株IM−9である。C.B−17SCIDマウス(雌C.B−17/IcrHsd−scid;Harlan、Indianapolis、Indiana)を4群に分ける。0日目に、IM−9細胞を培養物から採取し、すべてのマウスに、尾静脈を介して静脈内に注射する(マウスあたり、約1,000,000個細胞)。1日目に、試験物または対照物を含有するミニ浸透圧ポンプを、マウスに皮下移植する。群1〜3のマウス(群あたりn=9)には、抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートを送達する:群1は、2.0mg/mLの抗ヒトB7H6モノクローナル抗体または抗体−薬物コンジュゲートを含有し、1日あたり12μgを送達し;群2は、0.20mg/mLを含有し、1日あたり1.2μgを送達し;群3は、0.02mg/mLを含有し、1日あたり0.12μgを送達する。群4のマウス(n=9)は対照であり、媒体(PBS pH6.0)で処理する。
[1]ヒトB7H6の細胞外ドメイン(配列番号2のアミノ酸残基25〜266)との結合について、
a)クローン名称番号4E5.5(受託番号CNCM I−4242)のハイブリドーマ;
b)クローン名称番号9G9.2(受託番号CNCM I−4243)のハイブリドーマ;
c)クローン名称番号10E2.9(受託番号CNCM I−4244)のハイブリドーマ;および
d)クローン名称番号17B1.3(受託番号CNCM I−4245)のハイブリドーマ
からなる群から選択されるハイブリドーマによって産生される抗体と競合する、単離されたモノクローナル抗体。
[2]マウス抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体およびヒト抗体からなる群から選択される、[1]に記載の抗体。
[3]a)クローン名称番号4E5.5(受託番号CNCM I−4242)のハイブリドーマによって産生される抗体またはその抗原結合断片;
b)クローン名称番号9G9.2(受託番号CNCM I−4243)のハイブリドーマによって産生される抗体またはその抗原結合断片;
c)クローン名称番号10E2.9(受託番号CNCM I−4244)のハイブリドーマによって産生される抗体またはその抗原結合断片;および
d)クローン名称番号17B1.3(受託番号CNCM I−4245)のハイブリドーマによって産生される抗体またはその抗原結合断片
からなる群から選択されるマウス抗体である、[1]に記載の抗体。
[4]a)クローン名称番号4E5.5(受託番号CNCM I−4242)のハイブリドーマによって産生される抗体;
b)クローン名称番号9G9.2(受託番号CNCM I−4243)のハイブリドーマによって産生される抗体;
c)クローン名称番号10E2.9(受託番号CNCM I−4244)のハイブリドーマによって産生される抗体;および
d)クローン名称番号17B1.3(受託番号CNCM I−4245)のハイブリドーマによって産生される抗体
からなる群から選択される抗体に由来するヒト化抗体である、[1]に記載の抗体。
[5]ヒトB7H6細胞外ドメインとの結合について、(a)または(d)の抗体と競合し、ヒトB7H6のヒトNKp30との相互作用を阻害する、[1]に記載の抗体。
[6]一本鎖抗体である、[1]、[4]および[5]のいずれか一項に記載の抗体。
[7]ADCC活性およびCDC活性のうち少なくとも1種を有するFc領域を含む、[1]、[2]、[4]および[5]のいずれか一項に記載の抗体。
[8]Fc領域が、一本鎖Fc(scFc)である、[7]に記載の抗体。
[9][1]から[8]のいずれか一項に記載の抗体と、その抗体による結合を検出するための手段とを含む診断キット。
[10][1]から[8]のいずれか一項に記載の抗体と、医薬上許容される担体とを含む組成物。
[11]ヒトB7H6の細胞外ドメイン(配列番号2のアミノ酸残基25〜266)との結合について、
a)クローン名称番号4E5.5(受託番号CNCM I−4242)のハイブリドーマ;
b)クローン名称番号9G9.2(受託番号CNCM I−4243)のハイブリドーマ;
c)クローン名称番号10E2.9(受託番号CNCM I−4244)のハイブリドーマ;および
d)クローン名称番号17B1.3(受託番号CNCM I−4245)のハイブリドーマ
からなる群から選択されるハイブリドーマによって産生される抗体と競合するモノクローナル抗体を含む抗体−薬物コンジュゲートであって、
抗体が、細胞毒性薬剤とコンジュゲートしている、抗体−薬物コンジュゲート。
[12]抗体が、マウス抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体およびヒト抗体からなる群から選択される、[11]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[13]抗体が、
a)クローン名称番号4E5.5(受託番号CNCM I−4242)のハイブリドーマによって産生される抗体;
b)クローン名称番号9G9.2(受託番号CNCM I−4243)のハイブリドーマによって産生される抗体;
c)クローン名称番号10E2.9(受託番号CNCM I−4244)のハイブリドーマによって産生される抗体;および
d)クローン名称番号17B1.3(受託番号CNCM I−4245)のハイブリドーマによって産生される抗体
からなる群から選択される抗体に由来するヒト化抗体である、[11]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[14]抗体が、一本鎖抗体である、[11]または[13]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[15]抗体が、ADCC活性およびCDC活性のうち少なくとも1種を有するFc領域を含む、[11]または[13]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[16]Fc領域が、一本鎖Fc(scFc)である、[15]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[17]細胞毒性薬剤が、抗チューブリン剤、DNA副溝結合剤、DNA副溝アルキル化剤、デュオカルマイシンおよびピューロマイシンからなる群から選択される、[11]から[16]のいずれかに記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[18]抗チューブリン剤が、ドラスタチン、ビンカアルカロイド、ポドフィラトキシン、タキサン、バッカチン誘導体、クリプトフィシン、マイタンシノイドおよびコンブレタスタチンからなる群から選択される、[17]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[19]抗体が、リンカーを介して細胞毒性薬剤とコンジュゲートしている、[11]から[16]のいずれかに記載の抗体−薬物コンジュゲート。
「20」リンカーが、細胞内条件下で切断可能である、[19]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[21]切断可能なリンカーが、細胞内プロテアーゼによって切断可能なペプチドリンカーである、[20]に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
[22][11]から[21]のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲートと、医薬上許容される担体とを含む組成物。
[23]ヒトB7H6を発現する細胞に対するヒトナチュラルキラー(NK)細胞活性を低下させる方法であって、
ヒトB7H6の細胞外ドメイン(配列番号2のアミノ酸残基25〜266)との結合について、
a)クローン名称番号4E5.5(受託番号CNCM I−4242)のハイブリドーマ;および
b)クローン名称番号17B1.3(受託番号CNCM I−4245)のハイブリドーマ
からなる群から選択されるハイブリドーマによって産生される抗体と競合するモノクローナル抗体の有効量と、ヒトB7H6を発現する細胞とをヒトNK細胞の存在下で接触させることを含み、
前記抗体が、ヒトB7H6のヒトNKp30との相互作用を阻害する、方法。
[24]対象において、骨髄細胞(BMC)同種移植片拒絶を治療する方法であって、
ヒトB7H6の細胞外ドメイン(配列番号2のアミノ酸残基25〜266)との結合について、
a)クローン名称番号4E5.5(受託番号CNCM I−4242)のハイブリドーマ;および
b)クローン名称番号17B1.3(受託番号CNCM I−4245)のハイブリドーマ
からなる群から選択されるハイブリドーマによって産生される抗体と競合するモノクローナル抗体を、NK細胞活性を阻害し、それによって急性BMC同種移植片拒絶を治療するのに有効な量で対象に投与することを含み、
前記抗体が、ヒトB7H6のヒトNKp30との相互作用を阻害する、方法。
[25]抗体が、ヒトまたはヒト化モノクローナル抗体である、[23]または[24]に記載の方法。
[26]抗体が、
a)クローン名称番号4E5.5(受託番号CNCM I−4242)のハイブリドーマによって産生される抗体;および
b)クローン名称番号17B1.3(受託番号CNCM I−4245)のハイブリドーマによって産生される抗体
からなる群から選択される抗体に由来するヒト化抗体である、[23]または[24]に記載の方法。
[27]抗体が、一本鎖抗体である、[23]または[24]に記載の方法。
[28]前記B7H6発現細胞を含む細胞集団内のB7H6発現細胞を枯渇させるか、その成長を阻害する方法であって、
前記B7H6発現細胞を、有効量の抗体−薬物コンジュゲートと接触させることを含み、
前記抗体−薬物コンジュゲートが、ヒトB7H6の細胞外ドメイン(配列番号2のアミノ酸残基25〜266)との結合について、
a)クローン名称番号4E5.5(受託番号CNCM I−4242)のハイブリドーマ;
b)クローン名称番号9G9.2(受託番号CNCM I−4243)のハイブリドーマ;
c)クローン名称番号10E2.9(受託番号CNCM I−4244)のハイブリドーマ;および
d)クローン名称番号17B1.3(受託番号CNCM I−4245)のハイブリドーマ
からなる群から選択されるハイブリドーマによって産生される抗体と競合するモノクローナル抗体を含み、
前記抗体が、細胞毒性薬剤とコンジュゲートしている、方法。
[29]対象においてB7H6を発現する癌を治療する方法であって、
対象に、有効量の抗体−薬物コンジュゲートを投与することを含み、
前記抗体−薬物コンジュゲートが、ヒトB7H6の細胞外ドメイン(配列番号2のアミノ酸残基25〜266)との結合について、
a)クローン名称番号4E5.5(受託番号CNCM I−4242)のハイブリドーマ;
b)クローン名称番号9G9.2(受託番号CNCM I−4243)のハイブリドーマ;
c)クローン名称番号10E2.9(受託番号CNCM I−4244)のハイブリドーマ;および
d)クローン名称番号17B1.3(受託番号CNCM I−4245)のハイブリドーマ
からなる群から選択されるハイブリドーマによって産生される抗体と競合するモノクローナル抗体を含み、
前記抗体が、細胞毒性薬剤とコンジュゲートしている、方法。
[30]B7H6を発現する癌が、結腸、肝臓、子宮頸部、肺、膵臓または前立腺の癌である、[29]に記載の方法。
[31]B7H6を発現する癌が、原血球性白血病、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、単球性リンパ腫、赤白血病、バーキットリンパ腫、慢性骨髄性白血病または急性リンパ芽球性白血病である、[29]に記載の方法。
[32]抗体が、ヒトまたはヒト化抗体である、[28]から[31]のいずれか一項に記載の方法。
[33]抗体が、
a)クローン名称番号4E5.5(受託番号CNCM I−4242)のハイブリドーマによって産生される抗体;
b)クローン名称番号9G9.2(受託番号CNCM I−4243)のハイブリドーマによって産生される抗体;
c)クローン名称番号10E2.9(受託番号CNCM I−4244)のハイブリドーマによって産生される抗体;および
d)クローン名称番号17B1.3(受託番号CNCM I−4245)のハイブリドーマによって産生される抗体
からなる群から選択される抗体に由来するヒト化抗体である、[28]から[31]のいずれか一項に記載の方法。
[34]抗体が、一本鎖抗体である、[28]から[31]のいずれか一項に記載の方法。
[35]B7H6発現細胞に対する抗体依存性細胞毒性(ADCC)を誘導する方法であって、
前記B7H6発現細胞を、ヒトB7H6の細胞外ドメイン(配列番号2のアミノ酸残基25〜266)との結合について、
a)クローン名称番号4E5.5(受託番号CNCM I−4242)のハイブリドーマ;
b)クローン名称番号9G9.2(受託番号CNCM I−4243)のハイブリドーマ;
c)クローン名称番号10E2.9(受託番号CNCM I−4244)のハイブリドーマ;および
d)クローン名称番号17B1.3(受託番号CNCM I−4245)のハイブリドーマ
からなる群から選択されるハイブリドーマによって産生される抗体と競合するモノクローナル抗体の有効量と接触させることを含み、
前記接触が、ADCC活性を有するFc受容体を発現するNK細胞またはCD8+T細胞の存在下で行われ、前記抗体が、前記Fc受容体と結合できるFc領域を含む、方法。
[36]B7H6発現細胞に対する補体依存性細胞毒性(CDC)を誘導する方法であって、
前記B7H6発現細胞を、ヒトB7H6の細胞外ドメイン(配列番号2のアミノ酸残基25〜266)との結合について、
a)クローン名称番号4E5.5(受託番号CNCM I−4242)のハイブリドーマ;
b)クローン名称番号9G9.2(受託番号CNCM I−4243)のハイブリドーマ;
c)クローン名称番号10E2.9(受託番号CNCM I−4244)のハイブリドーマ;および
d)クローン名称番号17B1.3(受託番号CNCM I−4245)のハイブリドーマ
からなる群から選択されるハイブリドーマによって産生される抗体と競合するモノクローナル抗体の有効量と接触させることを含み、
前記接触が、補体の存在下で行われ、前記抗体が、CDC活性を有するFc領域を含む、方法。
[37]対象においてB7H6を発現する癌を治療する方法であって、
対象に、ヒトB7H6の細胞外ドメイン(配列番号2のアミノ酸残基25〜266)との結合について、
a)クローン名称番号4E5.5(受託番号CNCM I−4242)のハイブリドーマ;
b)クローン名称番号9G9.2(受託番号CNCM I−4243)のハイブリドーマ;
c)クローン名称番号10E2.9(受託番号CNCM I−4244)のハイブリドーマ;および
d)クローン名称番号17B1.3(受託番号CNCM I−4245)のハイブリドーマ
からなる群から選択されるハイブリドーマによって産生される抗体と競合するモノクローナル抗体の有効量を投与することを含み、
前記抗体が、ADCC活性およびCDC活性のうち少なくとも1種を有するFc領域を含む、方法。
[38]抗体が、ヒトまたはヒト化抗体である、[35]から[37]のいずれか一項に記載の方法。
[39]抗体が、
a)クローン名称番号4E5.5(受託番号CNCM I−4242)のハイブリドーマによって産生される抗体;
b)クローン名称番号9G9.2(受託番号CNCM I−4243)のハイブリドーマによって産生される抗体;
c)クローン名称番号10E2.9(受託番号CNCM I−4244)のハイブリドーマによって産生される抗体;および
d)クローン名称番号17B1.3(受託番号CNCM I−4245)のハイブリドーマによって産生される抗体
からなる群から選択される抗体に由来するヒト化抗体である、[35]から[37]のいずれか一項に記載の方法。
[40]抗体が、一本鎖抗体である、[35]から[37]のいずれか一項に記載の方法。
[41]Fc領域が、一本鎖Fc(scFc)である、[35]から[37]のいずれか一項に記載の方法。
[42]B7H6発現細胞が、癌細胞である、[35]または[36]に記載の方法。
[43]癌細胞が、結腸癌細胞、肝臓癌細胞、子宮頸癌細胞、肺癌細胞、膵臓癌細胞または前立腺癌細胞である、[42]に記載の方法。
[44]癌細胞が、原血球性白血病細胞、B細胞リンパ腫細胞、T細胞リンパ腫細胞、単球性リンパ腫細胞、赤白血病細胞、バーキットリンパ腫細胞、慢性骨髄性白血病細胞または急性リンパ芽球性白血病細胞である、[42]に記載の方法。
[45]B7H6を発現する癌が、結腸、肝臓、子宮頸部、肺、膵臓または前立腺の癌である、[37]に記載の方法。
[46]B7H6を発現する癌が、原血球性白血病、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、単球性リンパ腫、赤白血病、バーキットリンパ腫、慢性骨髄性白血病または急性リンパ芽球性白血病である、[37]に記載の方法。
[47]B7H6の細胞性発現を検出する方法であって、
(1)試験されるヒト細胞を含む生物学的試料を、ヒトB7H6の細胞外ドメイン(配列番号2のアミノ酸残基25〜266)との結合について、
a)クローン名称番号4E5.5(受託番号CNCM I−4242)のハイブリドーマ;
b)クローン名称番号9G9.2(受託番号CNCM I−4243)のハイブリドーマ;
c)クローン名称番号10E2.9(受託番号CNCM I−4244)のハイブリドーマ;および
d)クローン名称番号17B1.3(受託番号CNCM I−4245)のハイブリドーマ
からなる群から選択されるハイブリドーマによって産生される抗体と競合するモノクローナル抗体と接触させること、および
(2)前記抗体の結合を検出し、前記抗体の結合が細胞上のB7H6の存在を示し、それによって、細胞がB7H6を発現するかどうかを検出すること
を含む、方法。
[48]生物学的試料が、無傷のヒト細胞を含む、[47]に記載の方法。
[49]生物学的試料が、試験される細胞の膜画分を含む、[47]に記載の方法。
[50]抗体を、放射性同位元素、蛍光標識、化学発光標識、酵素標識および生物発光標識からなる群から選択される検出可能な標識を用いて標識する、[47]から[49]のいずれか一項に記載の方法。
[51]B7H6を発現する癌を有する疑いのある対象を診断する方法であって、
(1)検出可能な標識とコンジュゲートしているモノクローナル抗体であって、ヒトB7H6の細胞外ドメイン(配列番号2のアミノ酸残基25〜266)との結合について、
a)クローン名称番号4E5.5(受託番号CNCM I−4242)のハイブリドーマ;
b)クローン名称番号9G9.2(受託番号CNCM I−4243)のハイブリドーマ;
c)クローン名称番号10E2.9(受託番号CNCM I−4244)のハイブリドーマ;および
d)クローン名称番号17B1.3(受託番号CNCM I−4245)のハイブリドーマからなる群から選択されるハイブリドーマによって産生される抗体と競合するモノクローナル抗体を、前記対象に投与すること、および
(2)前記対象内の前記抗体の分布を検出すること
を含む、方法。
[52]癌が、結腸、肝臓、子宮頸部、肺、膵臓または前立腺の癌である、[51]に記載の方法。
[53]a)クローン名称番号4E5.5(受託番号CNCM I−4242)のハイブリドーマ;
b)クローン名称番号9G9.2(受託番号CNCM I−4243)のハイブリドーマ;
c)クローン名称番号10E2.9(受託番号CNCM I−4244)のハイブリドーマ;および
d)クローン名称番号17B1.3(受託番号CNCM I−4245)のハイブリドーマ
からなる群から選択される抗体産生細胞。
Claims (21)
- a)クローン名称番号4E5.5(受託番号CNCM I−4242)のハイブリドーマによって産生される抗体またはその抗原結合断片;および
b)クローン名称番号17B1.3(受託番号CNCM I−4245)のハイブリドーマによって産生される抗体またはその抗原結合断片
からなる群から選択されるマウス抗体である、単離されたモノクローナル抗体。 - a)クローン名称番号4E5.5(受託番号CNCM I−4242)のハイブリドーマによって産生される抗体;および
b)クローン名称番号17B1.3(受託番号CNCM I−4245)のハイブリドーマによって産生される抗体
からなる群から選択される抗体に由来するヒト化抗体である、単離されたモノクローナル抗体。 - 一本鎖抗体である、請求項1または2に記載の抗体。
- ADCC活性およびCDC活性のうち少なくとも1種を有するFc領域を含む、ここに、該Fc領域が一本鎖Fc(scFc)であってもよい、請求項1、2および3のいずれか一項に記載の抗体。
- 請求項1から4のいずれか一項に記載の抗体と、その抗体による結合を検出するための手段とを含む診断キット。
- 請求項1から4のいずれか一項に記載のモノクローナル抗体を含み、該抗体が細胞毒性薬剤とコンジュゲートしている、抗体−薬物コンジュゲート。
- 細胞毒性薬剤が、抗チューブリン剤、DNA副溝結合剤、DNA副溝アルキル化剤、デュオカルマイシンおよびピューロマイシンからなる群から選択され、ここに、抗チューブリン剤が、ドラスタチン、ビンカアルカロイド、ポドフィラトキシン、タキサン、バッカチン誘導体、クリプトフィシン、マイタンシノイドおよびコンブレタスタチンからなる群から選択されてもよい、請求項6に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
- 抗体が、リンカーを介して細胞毒性薬剤とコンジュゲートしており、ここに、該リンカーが細胞内条件下で切断可能であってもよく、該切断可能なリンカーが細胞内プロテアーゼによって切断可能なペプチドリンカーであってもよい、請求項6に記載の抗体−薬物コンジュゲート。
- 請求項1から4のいずれか一項に記載の抗体、または請求項6から8のいずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲートと、医薬上許容される担体とを含む組成物。
- ヒトB7H6を発現する細胞に対するヒトナチュラルキラー(NK)細胞活性を低下させるイン・ビトロでの方法であって、
請求項1から4いずれか一項に記載のモノクローナル抗体の有効量と、ヒトB7H6を発現する細胞とをヒトNK細胞の存在下で接触させることを含む、方法。 - 急性骨髄細胞(BMC)同種移植片拒絶を治療するための、請求項1から4いずれか一項に記載のモノクローナル抗体を含む医薬組成物。
- B7H6発現細胞を含む細胞集団内のB7H6発現細胞を枯渇させるか、その成長を阻害するイン・ビトロでの方法であって、
前記B7H6発現細胞を、請求項6から8いずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲートの有効量と接触させることを含む、方法。 - 対象においてB7H6を発現する癌を治療するための、請求項6から8いずれか一項に記載の抗体−薬物コンジュゲートを含む医薬組成物。
- 対象においてB7H6を発現する癌を治療するための、請求項1から4いずれか一項に記載のモノクローナル抗体を含む医薬組成物。
- B7H6を発現する癌が、結腸、肝臓、子宮頸部、肺、膵臓または前立腺の癌であるか、またはB7H6を発現する癌が、原血球性白血病、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、単球性リンパ腫、赤白血病、バーキットリンパ腫、慢性骨髄性白血病または急性リンパ芽球性白血病である、請求項13または14に記載の組成物。
- B7H6の細胞性発現を検出するイン・ビトロでの方法であって、
(1)試験されるヒト細胞を含む生物学的試料を、請求項1から4いずれか一項に記載のモノクローナル抗体と接触させること、および
(2)前記抗体の結合を検出し、前記抗体の結合が細胞上のB7H6の存在を示し、それによって、細胞がB7H6を発現するかどうかを検出すること
を含む、方法。 - 生物学的試料が、無傷のヒト細胞を含むか、または生物学的試料が、試験される細胞の膜画分を含む、請求項16に記載のイン・ビトロでの方法。
- 抗体を、放射性同位元素、蛍光標識、化学発光標識、酵素標識および生物発光標識からなる群から選択される検出可能な標識を用いて標識する、請求項16または17に記載のイン・ビトロでの方法。
- 対象においてB7H6を発現する癌を診断するための、請求項1から4いずれか一項に記載のモノクローナル抗体を含む医薬組成物であって、該モノクローナル抗体が検出可能な標識とコンジュゲートしている、組成物。
- 癌が、結腸、肝臓、子宮頸部、肺、膵臓または前立腺の癌である、請求項19に記載の組成物。
- a)クローン名称番号4E5.5(受託番号CNCM I−4242)のハイブリドーマ;および
b)クローン名称番号17B1.3(受託番号CNCM I−4245)のハイブリドーマ
からなる群から選択される抗体産生細胞。
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