JP6210781B2 - 粘着ラベル、粘着ラベル製造装置、及び粘着ラベルの製造方法、粘着力発現ユニット、粘着ラベル発行装置、並びにプリンタ - Google Patents
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Description
この種の粘着ラベルを被着体に貼付して使用する場合には、記録面に例えばバーコードや価格等の所定の情報を印字した後、裏面の剥離紙を粘着層から剥離する必要がある。しかしながら、剥離した剥離紙を回収してリサイクルすることは実際上困難であるため、剥離紙が産業廃棄物となる問題があった。
例えば、記録面の表面にシリコン樹脂等の離型剤を塗布し、粘着ラベルがロール状に巻回されても記録面と粘着層との離型性が確保されるものが知られている(第1粘着ラベル)。また、粘着層を加熱することにより粘着性を発現する熱活性粘着剤層を用いたものも知られている(第2粘着ラベル)。
さらに、例えば下記特許文献1に示されるように、粘着層の表面全体に非粘着性の樹脂フィルムを被覆し、この樹脂フィルムに微小な開口を形成(穿孔)することで、開口を通して粘着層を露出させ、粘着性を発現させる構成も知られている(第3粘着ラベル)
この場合において、複数の発熱素子が一列(ライン状)に配列されたサーマルヘッドを用いて、発熱素子の加熱により粘着層の上面を被覆している非粘着層(以下、熱反応層という)を穿孔させる構成が知られている(例えば、下記特許文献2,3参照)。具体的に、熱反応層は発熱素子の発熱によって溶融し、その溶融領域が発熱素子の中心部から同心円状に周囲に広がることで開口が形成される。
そして、上述のようにサーマルヘッドにより熱反応層を穿孔させる場合には、所望する発熱素子だけを選択的に発熱させることで、開口の形成位置を自在に制御することが可能になるとされている。
また、特許文献3に記載された中間層は、非粘着性の多孔質体であって、断熱機能を有している。この構成によれば、熱反応層を穿孔させる際に、熱反応層に伝わった熱が粘着層に伝わり難くなり、熱反応層を効率的に加熱できるとされている。
特に、特許文献2の構成にあっては、熱反応層とともに中間層を穿孔させる必要があるため、粘着層への熱拡散は避けられず、上述した発熱エネルギーの効率的な利用、及び粘着層の変質の観点では依然として問題がある。
また、特許文献3の構成では、熱反応層の穿孔後、粘着ラベルの熱反応層側の表面まで粘着剤を露出させるには、中間層の多孔質体を通して粘着剤を移動させる必要がある。そのため、被着体への貼着時に利用される粘着剤量が少なく、粘着力を確保することが難しい。
特に、従来のように熱反応層と粘着層との間に中間層を介在させる必要がないので、粘着ラベルの製造工数及び製造コストの増加を抑制できるとともに、開口から露出した粘着層全てが粘着力に寄与するため、粘着力を確保できる。
この構成によれば、熱反応層全体の面積に対する非接着部分の面積の割合を、40%以上に設定することで、非接着部分に開口を形成する際に粘着層の露出面積を確保できるので、被着体との粘着力を確保できる。
また、熱反応層全体の面積に対する非接着部分の面積の割合を、80%以下に設定することで、隙間内を適度な圧力に保持して、非接着部分と粘着層との接触を抑制した上で、熱反応層と粘着層とを貼り合わせることができる。
この構成によれば、非接着部分の面積を0.0025mm2以上に設定することで、開口を通して粘着ラベルの裏面まで粘着層が滲み出る際の抵抗(流動性抵抗)を抑制でき、所望の粘着力を確保できる。
一方、非接着部分の面積を1mm2以下に設定することで、所望の大きさの開口を形成できるとともに、応力が集中した際の熱反応層の粘着層への接触を抑制できる。
この構成によれば、熱反応層の厚さを5μm以下に設定することで、少ない熱エネルギーで熱反応層に開口を形成することができる。
この構成によれば、種々の情報を印字可能な粘着ラベルを提供できる。
この構成によれば、非接着部分を回避した状態で、接着部分を粘着層に押圧するだけで、上述した粘着ラベルを製造できるので、従来のように中間層を介在させる手段を別途設けることがなく、製造工数及び製造コストの増加を抑制できる。
この構成によれば、第1貼り合わせ手段により第1貼り合わせ領域を密閉した後、第2貼り合わせ手段により第1貼り合わせ領域を複数の第2貼り合わせ領域に区画していくことで、第2貼り合わせ手段による押圧時に第1貼り合わせ領域内の気体が外部に逃げ難くなる。そのため、隙間内の圧力を確保して、非接着部分を確実に形成することができるので、所望の粘着ラベルを製造できる。
この構成によれば、第1貼り合わせローラにより熱反応層と粘着層とを部分的(熱反応層のうち第1押圧部に対応する部分)に接着させておくことで、熱反応層と粘着層との間の面方向に沿う開放部分を小さくすることができる。これにより、第2貼り合わせローラによる押圧時において、基材シートと熱反応層との間に残存する気体が外部に逃げ難くなる。そのため、隙間内の圧力を確保した上で、非接着部分を確実に形成できる。
この構成によれば、第1貼り合わせローラの第1押圧部が基材シート及び熱反応層熱層の幅方向に間隔をあけて形成されているため、第1貼り合わせローラによる押圧時に各接着部分間(非接着部分内)に気体を残存させ易くなる。この場合、第2貼り合わせローラによる押圧時に各接着部分間に残存する気体が非接着部分に押し込まれることで、非接着部分と粘着層との間に確実に隙間を形成することができる。
この構成によれば、熱反応層のうち、押圧部に対応する部分は粘着層に向けて押圧されるものの、凹部に対応する部分は粘着層から離間する方向に吸引されることになる。これにより、貼り合わせ工程において、非接着部分と粘着層との接触を確実に抑制し、非接着部分と粘着層との間に確実に隙間を形成することができる。
この構成によれば、非接着部分を回避した状態で、接着部分を粘着層に押圧するだけで、上述した粘着ラベルを製造できるので、従来のように中間層を介在させる手段を別途設けることがなく、製造工数及び製造コストの増加を抑制できる。
この構成によれば、上記本発明の粘着ラベルを用いることで、省エネでの加熱を実現できるので、ファンやフィン等、粘着力発現用の穿孔手段を冷却するための冷却機構を別途設ける必要がない。そのため、粘着力発現ユニットの小型化、及び低コスト化を図ることができる。
さらに、粘着ラベルの非接着部分と粘着層との間に隙間が設けられているため、穿孔時に穿孔手段に粘着層が接触し難い。そのため、粘着剤のカスが穿孔手段に付着するのを抑制でき、カスの付着による熱伝達不良を抑制できるとともに、穿孔手段の清掃等のメンテナンス性も向上させることができる。
この構成によれば、カッターユニットによって粘着ラベルを所望する長さに切断した後、粘着力発現ユニットによって所望する領域だけに安定した粘着力を発現させることができ、高品質な粘着ラベルを発行することができる。
この構成によれば、粘着力発現ユニットによって粘着力を発現させる前に、印字可能層に所望の情報を安定して印字できるので、各種の情報が明瞭に印字され、かつ安定した粘着力が発現された高品質な粘着ラベルを得ることができる。
<第1実施形態>
[粘着ラベル]
まず、本実施形態の粘着ラベルの構成について説明する。図1は粘着ラベル1を裏面側(熱反応層13側)から見た平面図である。図2は図1のA−A線に沿う断面図であって、(a)は開口15の形成前(粘着力発現前)、(b)は開口15の形成後(粘着力発現時)をそれぞれ示している。
図1、図2に示すように、粘着ラベル1は、紙や樹脂材料等からなる基材11(図2参照)と、基材11の一方の面上に積層された粘着層12(図2参照)と、粘着層12を被覆してその粘着力を規制する非粘着性の熱反応層13と、基材11の他方の面上に積層された印字可能層14と、を有している。なお、本実施形態では、粘着ラベル1のうち、印字可能層14側を表面(他方の面)側とし、熱反応層13側を裏面(一方の面)側とする。
なお、上述した感圧性粘着剤としては、凝集力と弾性力とをともに有し、かつ高い粘着性を有する一方、容易に剥離可能とされるものが好ましい。但し、粘着層12は、感圧性粘着剤からなるものに限定されず、例えば、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリイソブチレンゴム等のゴム系粘着剤や、ガラス転移点の低いモノマーと高いモノマーとを共重合した非架橋系のアクリル系粘着剤や、高凝集力のシリコンと高粘着力のシリコンレジンとからなるシリコン系粘着剤等からなるものであっても構わない。
なお、熱反応層13は、ポリエステル系材料を用いた場合の融点、すなわち開口15が形成される穿孔温度は260℃程度であり、ポリオレフィン系材料を用いた場合の融点は170℃程度である。そのため、ポリオレフィン系材料を選択した場合には、開口15を形成するための熱エネルギーを抑えることができる。一方、ポリエステル系材料を選択した場合には、ポリオレフィン系材料に比べて機械的強度を確保できるため、後述する非接着部分22が不意に破損されるのを抑制できる等のメリットがある。
非接着部分22は、上述した開口15が形成される部分(局所的に加熱される部分)であって、粘着ラベル1を厚さ方向から見た平面視で矩形状とされるとともに、周囲が上述した接着部分21によって密閉空間として画成されている。また、非接着部分22は、図2に示すように、粘着ラベル1の厚さ方向に沿う断面視において、粘着ラベル1の裏面側に向けて突の半球状とされている。したがって、非接着部分22と粘着層12との間には、隙間23が形成されている。
なお、粘着ラベル1の厚さ方向に沿う隙間23の高さTは、熱反応層13の厚さと同等か2倍以下程度であることが好ましい。
非接着部分22の面積が0.0025mm2未満の場合には、開口15の面積を確保することができず、粘着層12が開口15を通して粘着ラベル1の裏面まで滲み出る際の抵抗(流動性抵抗)が大きくなるおそれがある。すなわち、非接着部分22の面積を0.0025mm2以上とすることで、開口15を通して粘着ラベル1の裏面まで粘着層12が滲み出る際の流動性抵抗を抑制でき、所望の粘着力を確保できる。
一方、非接着部分22の面積が1mm2よりも大きい場合には、非接着部分22を加熱して開口15を形成する際に、非接着部分22全体を溶融させることが難しく、開口15の大きさにばらつきが生じるおそれがある。また、非接着部分22に応力が集中した場合の撓み量が大きくなり、非接着部分22が粘着層12に接触するおそれがある。したがって、非接着部分22の面積を1mm2以下とすることで、所望の大きさの開口15を形成できるとともに、非接着部分22に応力が集中した際の粘着層12への接触を抑制できる。
なお、非接着部分22の面積は、後述する粘着力発現用サーマルヘッド72の発熱素子72aと同等、若しくはそれ以上の大きさ、具体的には0.01mm2以上0.25mm2以下程度に設定することが、所望の大きさの開口15を形成する上ではより好ましい。
次に、上述した粘着ラベル1を製造するラベル製造装置(粘着ラベル製造装置)31について説明する。図3はラベル製造装置31の概略構成図であって、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)はラベル製造装置31内における搬送位置に応じたラベル原反38の平面図をまとめて示している。なお、以下の説明では、図3(b)中の上下方向を装置上下方向とし、左右方向を搬送方向として説明する。
図3に示すように、本実施形態のラベル製造装置31は、上述した粘着ラベル1のうち、基材11の裏面に少なくとも粘着層12が形成された基材シート32と、上述した熱反応層13からなる熱反応シート33と、を貼り合わせるものである。具体的に、ラベル製造装置31は、基材シート供給手段34及び熱反応シート供給手段35と、粘着層12及び熱反応シート33を貼り合わせる第1貼り合わせ手段36及び第2貼り合わせ手段37と、基材シート32及び熱反応シート33が貼り合わされてなるラベル原反38を巻き取る巻取り手段39と、を備えている。
スタンパ46は、各シート32,33の搬送面に直交する方向(図中上下方向)に往復移動可能とされ、ステージ45との間を通過する各シート32,33をステージ45との間で挟持するように構成されている。スタンパ46の下面には、下方に向けて突出する押圧突部47が、外周部分の全周に亘って額縁状に延在している。なお、上述した搬送面とは、各シート32,33が第1貼り合わせ手段36を通過する際の各シート32,33の面方向のことである。
貼り合わせローラ51は、各シート32,33の幅方向に沿って延在するシャフト53に外装体54が装着されたものであり、図示しないモータ等の駆動源によってシャフト53の軸線周りに回転する。外装体54の外周面には、径方向の内側に窪む凹部55が貼り合わせローラ51の周方向及び軸方向それぞれ間隔をあけて複数形成されている。
一方、貼り合わせローラ51の凹部55は、上述した粘着ラベル1の非接着部分22(図1参照)を画成するものであって、従動ローラ52の外周面との間に隙間を形成して、熱反応シート33が粘着層12に向けて押圧されないようになっている。
次に、上述したラベル製造装置31を用いたラベル製造方法について説明する。なお、詳述はしないが、基材11(基材シート32)の表面に印字可能層14(図2参照)を形成する工程は、粘着層12の形成後、ラベル製造装置31に基材シート32をセットする直前、若しくはラベル製造装置31によるラベル原反38の形成後に行われる。
まず、基材シート供給手段34の供給源から基材シート32を、熱反応シート供給手段35の供給源から熱反応シート33をそれぞれ搬送方向の下流側に向けて供給する。各供給源からそれぞれ供給された各シート32,33は、各ガイドローラ41a,41b,42a,42bによって搬送され、合流部分において両者間に僅かな隙間をあけた状態で合流した後、第1貼り合わせ手段36に供給される。
この場合、非接着面積率を40%以上とすることで、開口15の形成時に粘着層12の露出面積を確保できるので、被着体との粘着力を確保できる。また、非接着面積率が40%以上とすることで、上述した第2貼り合わせ工程において、額縁部分57の内側に密閉された空気の逃げ場を確保できる。そのため、隙間23内の圧力が高くなり過ぎるのを抑制して、熱反応層13(熱反応シート33)が破裂するのを抑制できる。
一方、非接着面積率を80%以下に設定することで、隙間23内の圧力を確保して、非接着部分22と粘着層12との間の隙間23の高さTを確保できる。その結果、非接着部分22が粘着層12に貼りついてしまうのを抑制できる。
次に、上述した粘着ラベル1を用いたプリンタ71について説明する。なお、以下の説明では、本発明の粘着力発現ユニットを具備するサーマルプリンタについて説明する。
図4は実施形態におけるプリンタ71の概略構成図である。
図4に示すように、本実施形態のプリンタ71は、上述した粘着ラベル1をロール状に巻回したロール紙Rを使用し、ロール紙Rから繰り出された帯状のラベル用紙P1に印字した後、所定の長さに切断してラベル片P2とするとともに、粘着力発現用サーマルヘッド72でラベル片P2に粘着力を発現させた状態でラベル発行する装置である。なお、本実施形態では、図4に示す状態において、ラベル用紙P1の搬送方向をFとし、ロール紙R側を上流側、搬送方向Fの先端側を下流側として説明する。
印字ユニット74は、ラベル用紙P1の厚さ方向(図4中上下方向)で対向配置された印字用プラテンローラ81、及び印字用サーマルヘッド82を備えるサーマルプリント機構であり、ロール紙収容部73に対して下流側に配設されている。印字用サーマルヘッド82は、ラベル用紙P1の幅方向に沿って多数の発熱素子82aが配列されたラインヘッドであり、ラベル用紙P1の表面側に配設されている。印字用サーマルヘッド82は、図示しないコイルバネ等の弾性部材によってラベル用紙P1側(印字用プラテンローラ81側)に押圧されて、印字用プラテンローラ81の外周面に対して圧接されている。
カッターユニット75は、固定刃75a、及び可動刃75bを有する切断機構であり、印字ユニット74に対して搬送方向Fの下流側に配設されている。固定刃75a、及び可動刃75bは、ラベル用紙P1を厚さ方向に挟んで互いに刃先が向かい合うように配設されており、そのうち固定刃75aはラベル用紙P1の裏面側に配設され、可動刃75bはラベル用紙P1の表面側に配設されている。但し、固定刃75aをラベル用紙P1の表面側に配設し、可動刃75bをラベル用紙P1の裏面側に配設しても構わない。可動刃75bは、固定刃75aに対して接近離間する方向にスライド自在とされており、固定刃75aとの間でラベル用紙P1を上下に挟み込んで切断可能とされている。なお、カッターユニット75よりも下流側には、切断されたラベル片P2を厚さ方向に挟持しながら、下流側に向けて送り出す搬送ローラ77が配設されている。
粘着力発現ユニット76は、ラベル片P2の厚さ方向で対向配置された粘着力発現用プラテンローラ83及び粘着力発現用サーマルヘッド72を備え、搬送ローラ77の下流側に配設されている。なお、粘着力発現ユニット76は、粘着力発現用プラテンローラ83及び粘着力発現用サーマルヘッド72が、上述した印字ユニット74の印字用プラテンローラ81及び印字用サーマルヘッド82と上下反対に配置されている以外は、ほぼ同様の構成とされているため、詳細な説明は省略する。すなわち、粘着力発現用プラテンローラ83はラベル用紙P1に対して印字可能層14側(表面側)に、粘着力発現用サーマルヘッド72は熱反応層13側(裏面側)に配置されている。
次に、上述したプリンタ71の動作について説明する。
まず、プリンタ71の作動準備として、ロール紙収容部73内にロール紙Rをセットした後、ロール紙収容部73からラベル用紙P1を引き出しておく。
プリンタ71は、ラベル発行指令及びラベル情報を受けると、図示しない駆動源が駆動し、その駆動源の動力が各種ローラに伝達されて各種ローラが回転する。これにより、ラベル用紙P1が下流側に送り出されて、印字ユニット74に供給される。
特に、従来のように熱反応層13と粘着層12との間に中間層を介在させる必要がないので、粘着ラベル1の製造工数及び製造コストの増加を抑制できるとともに、開口15から露出した粘着層12全てが粘着力に寄与するため、粘着力を確保できる。
さらに、本実施形態の粘着ラベル1には、基材11の表面に印字可能層14が設けられているため、種々の情報を印字可能な粘着ラベル1を提供できる。
特に、本実施形態では、第1貼り合わせ手段36により額縁部分57の内側領域を密閉した後、第2貼り合わせ手段37により額縁部分57を微小な非接着部分22に画成していくことで、第2貼り合わせ手段37による押圧時に額縁部分57内の空気が外部に逃げ難くなる。そのため、隙間23内の圧力を確保して、非接着部分22を確実に形成することができるので、所望の粘着ラベル1を製造できる。
さらに、粘着ラベル1の非接着部分22と粘着層12との間に隙間23が設けられているため、穿孔時に粘着力発現用サーマルヘッド72に粘着層12が接触し難い。そのため、粘着剤のカスが粘着力発現用サーマルヘッド72に付着するのを抑制でき、カスの付着による熱伝達不良を抑制できるとともに、粘着力発現用サーマルヘッド72の清掃等のメンテナンス性も向上させることができる。
しかも、粘着力発現ユニット76の穿孔手段として、粘着力発現用サーマルヘッド72を採用させる場合には、所望する発熱素子72aだけを選択的に発熱させることで、開口15の形成位置を自在に制御したり、開口15の面積に準ずる粘着ラベル1の粘着力を調整したりすることが可能になる。
また、本実施形態のプリンタ71によれば、粘着力発現ユニット76によって粘着力を発現させる前に、印字可能層14に所望の情報を安定して印字できるので、各種の情報が明瞭に印字され、かつ安定した粘着力が発現された高品質な粘着ラベル1を得ることができる。
次に、本発明の第2実施形態のラベル製造装置について説明する。図5は、第2実施形態におけるラベル製造装置101の概略構成図であって、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)はラベル製造装置101内における搬送位置に応じたラベル原反38の平面図である。なお、本実施形態では、2本の貼り合わせローラ111,121を用いてラベル原反38を製造する点で、上述した第1実施形態と相違している。以下の説明では、上述した第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
第1貼り合わせローラ111は、各シート32,33の幅方向に沿って延在するシャフト113に外装体114が装着されたものであり、図示しないモータ等の駆動源によってシャフト113周りに回転する。外装体114の外周面には、周方向の全周に亘って延びる第1凹部115が、軸方向に間隔をあけて複数形成されている。
第2貼り合わせローラ121は、各シート32,33の幅方向に沿って延在するシャフト123に外装体124が装着されたものであり、図示しないモータ等の駆動源によってシャフト123周りに回転する。外装体124の外周面には、軸方向の全体に亘って延びる第2凹部125が、周方向に間隔をあけて複数形成されている。
次に、本発明の第3実施形態のラベル製造装置について説明する。図6は、第3実施形態におけるラベル製造装置201の概略構成図であって、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)はラベル製造装置201内における搬送位置に応じたラベル原反38の平面図である。なお、本実施形態では、各貼り合わせローラ210,220における押圧部213,223(凹部212,222)の延在方向が上述した第2実施形態と相違している。以下の説明では、上述した第2実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
このように、本実施形態によれば、上述した第2実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
例えば、上述した実施形態では、熱反応層13の非接着部分22を平面視で矩形状とした構成について説明したが、これに限らず、適宜設計変更が可能である。例えば、非接着部分22を円形に形成した場合には、熱反応層13の加熱時において、溶融領域が発熱素子の中心部から同心円状に周囲に広がるため、非接着部分22の形状に倣った所望の形状を有する開口15を形成することができる。
また、非接着部分22のレイアウト等についても適宜設計変更が可能である。
また、上述した実施形態では、粘着力発現ユニット76の穿孔手段として、粘着力発現用サーマルヘッド72を用いる構成について説明したが、これに限らず、ラインヒータやヒートロールを用いても構わない。この場合、接着部分21では、発熱による熱が粘着層12に逃げてしまうので熱反応層13が溶融する温度まで昇温せず、一方、非接着部分22では、発熱による熱が粘着層12に逃げないので熱反応層13が溶融する温度まで昇温する。したがって、サーマルヘッド72を用いた場合と同様、効果的に開口15を形成することができる。
さらに、印字ユニット74は粘着力発現ユニット76よりも搬送方向Fの上流側に配設されていれば良く、例えばカッターユニット75と粘着力発現ユニット76との間に配設されていても構わない。
11…基材
12…粘着層
13…熱反応層
14…印字可能層
15…開口
21,130,230,232…接着部分
22,131,231,233…非接着部分
23…隙間
31,101,201…ラベル製造装置(粘着ラベル製造装置)
32…基材シート
33…熱反応シート(熱反応層)
36…第1貼り合わせ手段
37…第2貼り合わせ手段
57…額縁部分(第1貼り合わせ領域)
71…プリンタ
72…粘着力発現用サーマルヘッド(穿孔手段)
74…印字ユニット
75…カッターユニット
76…粘着力発現ユニット
111,210…第1貼り合わせローラ
116,213…第1押圧部
121,220…第2貼り合わせローラ
126,223…第2押圧部
Claims (14)
- 基材と、
前記基材の一方の面上に設けられた粘着層と、
前記粘着層を被覆するとともに、加熱により溶融させることで開口が形成される熱反応層と、を有し、
前記熱反応層の前記開口を通して前記粘着層を露出させることで、粘着力を発現させる粘着ラベルであって、
前記熱反応層は、
前記粘着層に接着された接着部分と、
前記接着部分に画成されるとともに、前記粘着層との間に厚さ方向に沿って隙間が設けられた非接着部分と、を有していることを特徴とする粘着ラベル。 - 前記熱反応層全体の面積に対する前記非接着部分個々の面積を合計した前記非接着部分全体の面積の割合が、40%以上80%以下に設定されていることを特徴とする請求項1記載の粘着ラベル。
- 前記非接着部分個々の面積が、0.0025mm2以上1mm2以下に設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の粘着ラベル。
- 前記熱反応層は、厚さが5μm以下に設定されていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の粘着ラベル。
- 前記基材の他方の面上に印字可能層が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の粘着ラベル。
- 請求項1記載の粘着ラベルを製造する粘着ラベル製造装置であって、
前記基材の一方の面上に前記粘着層が設けられてなる基材シートと、前記熱反応層と、を対向させた状態で、前記粘着層と前記熱反応層とを貼り合わせる貼り合わせ手段を有し、
前記貼り合わせ手段は、前記熱反応層のうち、前記非接着部分を回避した状態で前記接着部分を前記粘着層に向けて押圧することを特徴とする粘着ラベル製造装置。 - 前記貼り合わせ手段は、
前記熱反応層のうち、額縁状の第1貼り合わせ領域を前記粘着層に貼り合わせる第1貼り合わせ手段と、
前記第1貼り合わせ手段に対して下流側に設けられ、前記第1貼り合わせ領域の内側を複数の第2貼り合わせ領域に区画する第2貼り合わせ手段と、を有していることを特徴とする請求項6記載の粘着ラベル製造装置。 - 前記貼り合わせ手段は、
前記基材シート及び前記熱反応層の搬送面内に沿う第1方向に沿って延在する第1押圧部が形成された第1貼り合わせローラと、
前記第1貼り合わせローラに対して下流側に設けられ、前記搬送面内のうち、前記第1方向に交差する第2方向に沿って延在する第2押圧部が形成された第2貼り合わせローラと、を備えていることを特徴とする請求項6記載の粘着ラベル製造装置。 - 前記第1押圧部は、前記搬送面内のうち前記基材シート及び前記熱反応層の幅方向に交差する方向に延在していることを特徴とする請求項8記載のラベル製造装置。
- 前記貼り合わせ手段は、
前記熱反応層のうち、前記接着部分に対応して形成された押圧部と、
前記非接着部分に対応して形成された凹部と、
前記凹部内を負圧に保持して前記熱反応層を吸引する吸引手段と、を備えていることを特徴とする請求項6記載の粘着ラベル製造装置。 - 請求項1記載の粘着ラベルを製造する粘着ラベル製造方法であって、
前記基材の一方の面上に前記粘着層が設けられてなる基材シートと、前記熱反応層と、を対向させた状態で、前記粘着層と前記熱反応層とを貼り合わせる貼り合わせ工程を有し、
前記貼り合わせ工程は、前記熱反応層のうち、前記非接着部分を回避した状態で前記接着部分を前記粘着層に向けて押圧することを特徴とする粘着ラベル製造方法。 - 請求項1記載の粘着ラベルに粘着力を発現させる粘着力発現ユニットであって、
前記熱反応層のうち、前記非接着部分を加熱して、前記熱反応層に前記開口を形成する穿孔手段を有していることを特徴とする粘着力発現ユニット。 - 請求項12記載の粘着力発現ユニットと、
前記粘着力発現ユニットよりも上流側に配設され、帯状に連なる前記粘着ラベルを所望の長さに切断するカッターユニットと、を備えていることを特徴とする粘着ラベル発行装置。 - 請求項13に記載の粘着ラベル発行装置と、
前記粘着力発現ユニットよりも上流側に配設され、前記基材の他方の面上に設けられた印字可能層に印字を行う印字ユニットと、を備えていることを特徴とするプリンタ。
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