JP6210538B2 - 結合装置 - Google Patents
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Description
出願人は、先に、ケーシングの雄側端部に係合する蓋状部材を備え、蓋状部材の半径方向内方には雄側ボルトが貫入される貫通孔が形成されており、且つ、外周面には雄ねじが形成されており、ケーシングの雄側端部の内周面には雌ねじが形成され、蓋状部材の外周面に形成された雄ねじがケーシングの雄側端部内周面に形成された雌ねじに螺合する結合装置を提案した(特許文献1参照)。
また、セグメント、特にコンクリートセグメントに埋め込まれた雌側継手が回転してしまう恐れがある。
さらに、係る結合装置では免震材を設けることが可能であるが、免震材が所定位置から移動して(偏奇して)しまうことがある。
前記雄側ボルト(10)は、前記複数の雌側ボルト(12)と係合する雄ねじ(4)を有する第1の軸部(1)と、長手方向中央部の大径部(3)と、前記雄側継手のインサート(30)に形成された雌ねじ(31)に係合する雄ねじ(7)を有する第2の軸部(2)とを有しており、
該大径部(3)は、雄側継手(10、30)と雌側継手(20)を結合した際に、雄側継手(10、30)を設けたセグメント(SM1)と雌側継手(20)を設けたセグメント(SM2)の境界部となる位置に形成されており、
前記雄側ボルト(10)の第1の軸部(1)の先端(5)には溝(6)が形成されており、
前記雌側継手(20)のケーシング(11)は係合面(FS2)から離隔した側の中実軸部(110)と係合面(FS2)側の円筒部(113)とを有し、該円筒部(113)は雄側端部(112)と、前記複数の雌側ボルト(12)が収容される収容室(117)とを備え、前記中実軸部(110)と前記円筒部(113)と接続するテーパー部(114)を有しており、
前記雄側端部(112)に蓋状部材(18)が係合しており、前記蓋状部材(18)の雌側には免震材(16)が設けられており、前記免震材(16)の雌側には前記テーパーリング(17)が設けられ、前記テーパーリング(17)の雄側端部には免震材(16)を収容して免震材(16)の動きを抑制する凹部(175)が形成されており、
前記ケーシング(11)の中実軸部(110)の外周には第1のリブ(119)が形成され、雌側継手(20)のケーシング(11)の雌側継手が設けられたセグメント(SM2)側の領域であるアンカー部(111)にリブ(118A)を形成し、前記テーパー部(114)(例えばリターンスプリング15が収容されている箇所よりも雌側の領域)にリブ(118B)を形成したことを特徴としている。
前記雄側ボルト(10B)は、前記複数の雌側ボルト(12)と係合する雄ねじを有する第1の軸部(1B)と、長手方向中央部の(大径部に代えて)円環状突起(3B)と、前記雄側継手のインサート(30)に形成された雌ねじ(31)に係合する雄ねじ(7)を有する第2の軸部(2B)とを有しており、
該突起(3B)は、雄側継手(10B)と雌側継手(20)を結合した際に、雄側継手(10B)を設けたセグメント(SM1)と雌側継手を設けたセグメント(SM2)の境界部となる位置に形成されており、
前記突起(3B)は円環の一部を切り抜いた2面幅の部分(31B)を有しており、
前記雌側継手(20)のケーシング(11)は係合面(FS2)から離隔した側の中実軸部(110)と係合面(FS2)側の円筒部(113)とを有し、該円筒部(113)は雄側端部(112)と、前記複数の雌側ボルト(12)が収容される収容室(117)とを備え、前記中実軸部(110)と前記円筒部(113)と接続するテーパー部(114)を有しており、
前記雄側端部(112)に蓋状部材(18)が係合しており、前記蓋状部材(18)の雌側には免震材(16)が設けられており、前記免震材(16)の雌側には前記テーパーリング(17)が設けられ、前記テーパーリング(17)の雄側端部には免震材(16)を収容して免震材(16)の動きを抑制する凹部(175)が形成されており、
前記ケーシング(11)の中実軸部(110)の外周には第1のリブ(119)が形成され、雌側継手(20)のケーシング(11)の雌側継手が設けられたセグメント(SM2)側の領域であるアンカー部(111)にリブ(118A)を形成し、前記テーパー部(114)(例えばリターンスプリング15が収容されている箇所よりも雌側の領域)にリブ(118B)を形成したことを特徴としている。
前記雄側ボルト(10C)の軸部(1C)は(大径部あるいは突起に代えて)真直な円柱形状であり、
雄側ボルト(10C)は、前記複数の雌側ボルト(12)と係合する雄ねじ(4)を有する第1の軸部(1C)と、前記雄側継手のインサート(30)に形成された雌ねじ(31)に係合する雄ねじを有する第2の軸部(2C)とを有し、
前記雄側ボルト(10C)の第1の軸部(1C)の先端(5C)には溝(6C)が形成され、
前記雌側継手(20)のケーシング(11)は係合面(FS2)から離隔した側の中実軸部(110)と係合面(FS2)側の円筒部(113)とを有し、該円筒部(113)は雄側端部(112)と、前記複数の雌側ボルト(12)が収容される収容室(117)とを備え、前記中実軸部(110)と前記円筒部(113)と接続するテーパー部(114)を有しており、
前記雄側端部(112)に蓋状部材(18)が係合しており、前記蓋状部材(18)の雌側には免震材(16)が設けられており、前記免震材(16)の雌側には前記テーパーリング(17)が設けられ、前記テーパーリング(17)の雄側端部には免震材(16)を収容して免震材(16)の動きを抑制する凹部(175)が形成されており、
前記ケーシング(11)の中実軸部(110)の外周には第1のリブ(119)が形成され、雌側継手(20)のケーシング(11)の雌側継手が設けられたセグメント(SM2)側の領域であるアンカー部(111)にリブ(118A)を形成し、前記テーパー部(114)(例えばリターンスプリング15が収容されている箇所よりも雌側の領域)にリブ(118B)を形成したことを特徴としている。
前記雄側ボルト(10)は、前記複数の雌側ボルト(12)と係合する雄ねじ(4)を有する第1の軸部(1)と、長手方向中央部の大径部(3)と、雄ねじ(7)を有する第2の軸部(2)を有し、該雄ねじ(7)はスチールセグメント(SM3)の箱状部材(41)の内側に固着されたナット(N)に形成された雌ねじに係合し、
該大径部(3)は、雄側継手(10)と雌側継手(20A)を結合した際に、雄側継手(10)を設けたセグメント(SM3)と雌側継手(20A)を設けたセグメント(SM4)の境界部となる位置に形成されており、
前記雄側ボルト(10)の第1の軸部(1)の先端(5)には溝(6)が形成され、
前記雌側継手(20A)のケーシング(11A)は円筒部材で形成され、該円筒部材(11A)は雄側端部と、前記複数の雌側ボルト(12)が収容される収容部とを備え、
前記雄側端部に蓋状部材(18A)が配置されており、前記蓋状部材(18A)の雌側には免震材(16)が設けられており、前記免震材(16)の雌側には前記テーパーリング(17)が設けられ、前記テーパーリング(17)の雄側端部には免震材(16)を収容して免震材(16)の動きを抑制する凹部(175)が形成されており、前記雌側継手(20A)はスチールセグメント(SM4)の箱状部材(42)の内側に固着されていることを特徴としている。
締結すべきセグメント(例えばトンネル用のセグメント)の各々に雄側継手(10)と雌側継手(20B)とを設け、雄側継手(10)は雄側ボルト(雄ピン10)を備え、雌側継手(20B)はケーシング(11B)と複数の雌側ボルト(12)とを有しており、ケーシング(11B)の雄側端部近傍には内周面に傾斜面が形成されている蓋状部材(18B)が設けられ、該部材の内周面における傾斜面(183B)は、そこに当接する雌側ボルト(12)が雄側へ付勢されたならば半径方向内方へ移動する様に形成されており、前記雌側ボルト(12)が半径方向内方へ移動することにより前記雄側ボルト(10)と係合するように構成された結合装置において、
前記雄側ボルト(10)は、前記複数の雌側ボルト(12)と係合する雄ねじ(4)を有する第1の軸部(1)と、長手方向中央部の大径部(3)と、前記雄側継手のインサート(30)に形成された雌ねじ(31)に係合する雄ねじ(7)を有する第2の軸部(2)とを有し、
該大径部(3)は、雄側継手(10、30)と雌側継手(20B)を結合した際に、雄側継手(10、30)を設けたセグメント(SM1)と雌側継手(20B)を設けたセグメント(SM2)の境界部となる位置に形成されており、
前記雄側ボルト(10)の第1の軸部(1)の先端(5)には溝(6)が形成され、
前記雌側継手(20B)のケーシング(11B)は係合面(FS2)から離隔した側の中実軸部(110)と係合面(FS2)側の円筒部(113)とを有し、該円筒部(113)は雄側端部(112)と、前記複数の雌側ボルト(12)が収容される収容室(117)とを備え、前記中実軸部(110)と前記円筒部(113)と接続するテーパー部(114)を有しており、
前記雄側端部(112)に前記内周面に傾斜面が形成されている部材として蓋状部材(18B)が係合しており、前記蓋状部材(18B)の雌側の内周面には前記傾斜面(183B)が形成されており、
前記ケーシング(11B)の中実軸部(110)の外周には第1のリブ(119)が形成され、雌側継手(20B)のケーシング(11B)の雌側継手が設けられたセグメント(SM2)側の領域であるアンカー部(111)にリブ(118A)を形成し、前記テーパー部(114)にリブ(118B)を形成し、
免震材を有しておらず、雌側継手(20B)のケーシング(11B)の雄側端部に係合する蓋状部材(18B)はテーパーリングと一体に構成されていることを特徴としている。
そのため、雄側継手(30)を埋設したセグメント(SM1)と雌側継手(20)を埋設したセグメント(SM2)の境界部に剪断力が作用した際に、当該剪断力は断面積が大きい大径部(3)で負担(負荷)するので、当該剪断力を確実に負担(負荷)することが出来る。
一方、雄側ボルト(10)の当該大径部(3)以外の軸部は、セグメント間の強大な剪断力を付加する必要がないので、その外径を小さくすることが出来る。そして、雄側ボルト(10)の当該大径部(3)以外の外径寸法を小さくすることにより、雌側継手(20)、雄側継手(10、30)を小型化、軽量化することができて、装置全体も小型化、軽量化することができる。
係るテーパーリング(17)によれば、雄側端面の凹部(175)とそれ以外の箇所の間に段部が形成され、当該段部により免震材(16)が位置決めされる。それと共に、免震材(16)が移動(偏奇)しようとしても、当該移動(偏奇)は免震材(16)の周縁部が段部に当接することにより阻止される。その結果、免震材(16)の移動(偏奇)が防止される。
先ず、図1〜図18を参照して、本発明の第1実施形態係る結合装置について説明する。
図3において全体を符号100で示す結合装置は、雄側ボルト(以下、「雄ピン」と言う)10と、雌側継手20を有している。
インサート30の結合面Fs1側には、雄ピン10の大径部3との干渉を避けるために、内径寸法の大きな領域32が形成されている。
第1の軸部1には結合用の雄ねじ4が形成されており、雄ねじ4の先端5(図14では左端)は部分円錐台形状である。そして先端5には、軸中心を通過するに溝6(図15参照)が形成されている。
前記溝6の用途は、図16、図17に示す工具Tの挿入板部t2を当該溝と係合させるためのものである。工具Tについては後述する。
なお図14において、雄ピン10の第2の軸部2には、雄ねじ7が形成されている。
ケーシング11は、その端面(図2では右端面)が、被結合部材である第2のセグメントSM2の結合面Fs2側に位置する様に、第2のセグメントSM2に埋設されている。
前蓋係合部115よりもアンカー部111側(図4の左側)には、収容室116と収容室117が形成されている。収納室116には、テーパーリング17(図2参照:図4では図示せず)が収容される。収納室117は収納室116よりもアンカー部111側(図4の左側)に形成されており、コイルスプリング15及び複数の雌側ボルト12(図2参照:図4では図示せず)の収容室117が形成されている。
そしてテーパー部114には、ケーシング11の中心軸Lcと平行に延在するリブ118Bが2箇所(図5参照)に形成されている。
図4〜図6で示すリブ118A、118Bを形成することにより、雌側継手20(或いはケーシング11)が、コンクリートセグメントSM2内で、ケーシング11の中心軸Lcを中心に回転してしまうことが抑制される。その結果、コンクリートセグメントSM2内で、雌側継手20(或いはケーシング11)がいわゆる「空回り」してしまうことが防止される。
テーパーリング17の他端面174側(図7では右側)には、断面円形の凹部175が形成されている。図8で示すように、凹部175には免震材(例えば、耐震ゴム)16が収容される。
図8で示すように、第1実施形態で用いられるテーパーリング17では、前記凹部175に免震材が収容されるため、図9で示すように免震材16が移動してしまうことが抑制される。
上述した様に、図7、図8で示すテーパーリング17の内周面には、内径寸法が一定の領域171が形成されている。それに対して、図10で示すテーパーリング17Aの内周面には、テーパー部173のみが形成されており、「内径寸法が一定の領域」は形成されていない(ストレートの内周部が無い)。そして、図10で示すテーパーリング17Aでは、免震材収容用の凹部175が形成されている側(図10の右側)の内周面側に、エッジWが形成されている。
図10のテーパーリングの変形例17Aのその他の構成や作用効果は、図7、図8のテーパーリング17と同様である。
図11で示すように、前蓋18の外周180全域に亘って、雄ねじ180tが形成されている。
そして前蓋18の内周182のケーシング11開口側(図11の右側)近傍には、ケーシング11開口側近傍以外の内周182の内径寸法よりも内径寸法が大きい領域184が形成されている。当該領域184には、雄ピン10を雌側継手20に挿入した際に、雄ピン10の大径部3が係合(収容)される形状である。
前蓋18に雄ピン10が挿入された状態が図12で示されている。そして、雌側継手20に前蓋18を取り付けた状態が図13で示されている。
雌側継手20の組み立てに際しては、先ずコイルスプリング15が挿入され、次いで、スプリングシート14とガイドプレート13に支持された複数の雌側ボルト12が挿入される。
ガイドプレート13に支持された複数の雌側ボルト12の挿入した後に、ケーシング11内には、テーパーリング17、免震材16が順次挿入される。そして、前蓋18を上述した図示しない専用工具によってケーシング11の前蓋係合部115に螺合する。
そのため、図1で示すように雄ピン10が雌側継手20内に挿入されると、複数の雌側ボルト12が半径方向内方に付勢されて、当該雌側ボルト12のねじ山が雄ピン10のねじ山に係合する。その結果、複数の雌側ボルト12が雄ピン10と係合することになり、雄ピン10を雌側継手20から抜け出すことが出来なくなる。
なお、地震等の外力によってセグメントSM1とセグメントSM2の間で軸方向に変異が生じた場合でも、コイルスプリング15による付勢とテーパーリング17のテーパー部173の存在によって、係る変異に対して十分追従することができる。
大径部3が剪断力を受け持つので、雄ピン10は大径部3の大きな断面積によって剪断力を負担することになり、雄ピン10が負荷可能な剪断力が増加する。
一方、そして雄ピン10において剪断力を受け持たない箇所については、断面積を小さくすることが出来る。換言すれば、大径部3以外の雄ピン10を細径に設計することが可能となり、雌側継手を小型、軽量化することが可能になる。
コンクリートセグメントSM1、SM2の接合に際して、雄ピン10をコンクリートセグメントSM1に埋設されたインサート30に取り付ける必要がある。雄ピン10をコンクリートセグメントSM1に取り付けるため、コンクリートセグメントSM1の雌ねじ31に雄ピン10を螺合する。その際に、雄ピン10を回転するために、図15で示す溝6が設けられている。すなわち、溝6は、雄ピン10を回転するために形成されている。
図16で示すように、インサート30(図1参照)に対して雄ピン10を回転するための工具Tは、円筒部材t1と、矩形の鋼板t2と、ハンドルt3を備えている。
鋼板t2の厚さ寸法(図16の紙面に垂直な方向の寸法)は、雄ピン10の端部に形成された溝6(図15、図16参照)に係合可能な寸法に設定されている。換言すれば、鋼板t2の厚さ寸法は、溝6の幅寸法(図15の左右方向寸法)よりも僅かに小さく設定されている。
円筒部材t1は例えば鋼管で形成されており、その内周面は平滑面となっている。そして円筒部材t1の内径は、雄ピン10の雄ねじ4の外径よりも僅かに大きく設定されている。
図17で示すように、円筒部材t1のハンドルt3側(図17の左側)の端部には、溝t1gが形成されている。溝t1gは、鋼板t2を取り付けるために設けられている。
そして、雄ピン10の第2の軸部2の雄ねじ7が、コンクリートセグメントSM1に埋設されたインサート30の雌ねじ31に螺合せしめ、工具Tを回転して、雄ピン10の大径部3がインサート30の開口側(図18では左側)の領域(内径寸法の大きな領域)32の段部32sに当接するまで、ねじ込む。
そのため、セグメントSM1とセグメントSM2の境界部に剪断力が作用した際に、当該剪断力は断面積が大きい大径部3が受け持つので、当該剪断力を押すピン10によって確実に負担することが出来る。
一方、雄ピン10の当該大径部3以外の軸部は、セグメント間の強大な剪断力が作用しないので、その外径を小さくすることが出来る。そして、雄ピン10の大径部3以外の外径寸法を小さくすることにより、雌側継手20、雄側継手(10、30)の半径方向寸法を小さくして、全体的に小型化、軽量化することが可能となる。その結果、装置全体を小型化、軽量化することができる。
ここで、蓋部材18と共に免震材16を挟持しているテーパーリング17は、その雄側(インサート30が埋設されたセグメントSM1側)端面に凹部175が形成されており、当該凹部175に免震材16が収容されている。
そのため、テーパーリング17の凹部175の周縁部の段部により免震材16が位置決めされ、組み立てに際して免震材16の位置決めが容易且つ正確に行われる。それと共に、免震材16が移動(偏奇)させる様な外力が作用しても、当該移動(偏奇)は免震材16が凹部175周縁部の段部に当接するため、阻止される。その結果、免震材16の移動(偏奇)が防止される。
図1〜図18の第1実施形態では、雄側継手のインサート30とケーシング11を含む雌側継手20がコンクリートセグメントSM1、SM2に取り付けられている。
それに対して、図19の第2実施形態では、いわゆる「スチールセグメント」に対して本発明の結合装置100Aが適用されている。
箱状部材41の結合面Fs3には、雄ピン10の大径部3が挿通する貫通孔41hが形成されている。
箱状部材41の内部にコンクリートC3が打設される。そして、コンクリートC3を打設してできたスチールセグメントSM3に、第1実施形態と同様に、で説明した工具Tを用いて雄ピン10が取り付けられる。
円筒部材11Aにおける雄ピン10と離隔する側(図19の左側)の端部は、キャップ111Aが円筒部材11A端部の内周面に固着されており、円筒部材11Aの中空部はキャップ111Aによって閉塞されている。箱状部材42にコンクリートを充填した際に、円筒部材11Aの中空部にコンクリートが侵入しないようにするためである。
キャップ111Aの中空部側(図19の右側)は、コイルスプリング15の一方の端部のスプリングシートの機能を有している。
以下、複数の雌側ボルト12と、ガイドプレート13と、スプリングシート14と、コイルスプリング15と、免震材16と、テーパーリング17と、前蓋18Aを、「継手構成部材」と記載する。
雌側継手20Aをセグメント内部側に固着した後、箱状部材42内にコンクリートC4を打設して、スチールセグメントSM4を構成する。
図19の第2実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、図1〜図18の第1実施形態と同様である。
図1〜図19の実施形態(第1実施形態、第2実施形態)では免震材16を使用しているのに対して、図20〜図22の第3実施形態では、雌側継手には免震材は用いられていない。
より詳細には、図1〜図18における雌側継手(第1実施形態)は、雄側継手側(図2、図3、図13では右側)の端部において、テーパーリング17、免震材16、前蓋18が設けられている。それに対して、免震材を使用しないタイプの雌側継手の全体を示す図20から明らかなように、第3実施形態に係る雌側継手20Bでは、雄側継手側(図20の右側)端部に前蓋18Bが設けられており、前蓋18Bは、図2、図3、図13におけるテーパーリング17と前蓋18を組み合わせた部材となっており、免震材は設けられていない。ケーシング11Bも、上記内容に対応した形状となっている。
図21において、前蓋18Bは、外周面180B全域に雄ねじ180Btが形成され、内周182Bのアンカー部111に近い側(図21の左側)にはテーパー183Bが形成されている。
また、内周182Bの他方の端部側(図21の右側)には雄ピン10の大径部3との干渉を避けるための大径部逃がし穴184B(図22参照)が形成されている。
前蓋18Bにおける雌側継手20Bの開放側端面(図21の右端面)には、1対の工具差込穴186が形成されている。
その場合、雌側継手20Bのケーシング11Bよりもアンカー側の領域(図20参照:中実軸部110からアンカー部111にかけての領域)は不要である。
図20〜図22の第3実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、図1〜図18の第1実施形態と同様である。
図1〜図22の各実施形態では、図14で示す様な大径部3を有する雄ピン10が用いられている。
それに対して第4実施形態では、図23で示すように、断面半円形の突起(ストッパ)3Bが、雄ピン10Bの長手方向中央に形成されている。
この突起3Bが、図示しない雄側継手が設けられたセグメントと、図示しない雌側継手が設けられたセグメントの境界に位置して、セグメント間に作用する剪断力を負担する。
図23、図24で示す雄ピン10Bを図示しない雄側継手の雌ねじに螺合するに際しては、2面幅を形成する切欠部31Bに(例えば)スパナTSを係合して、回転すれば良い。
そして、前蓋18、18A、18Bの形状を突起3Bと相補的な形状とすることにより、図23、図24で示す雄ピン10Bは第1〜第3実施形態の各々に対して適用可能である。
上述した以外の構成及び作用効果について、図23、図24の第4実施形態は、図1〜図22の実施形態と同様である。
図25において、雄ピン10Cの長手方向中央には特に大径部や突起は形成されておらず、ストレートに形成されている。
図25の雄ピン10Cの雌側継手に近接する側(図25では左側)の先端5Cには、図14、図15を参照して説明した溝6と同様な溝6Cが形成されている。
図25の雄ピン10Cを雄側継手の雌ねじに螺合するに際しては、図16〜図18で示す様な工具を用いて回転すれば良い。
そして、前蓋18、18A、18Bの形状を変更すれば、図25で示す雄ピン10Cは第1〜第4実施形態に対して適用可能である。
上述した以外の構成及び作用効果について、図24の第5実施形態は、図1〜図24の実施形態と同様である。
2・・・第2の軸部
3・・・大径部
6・・・溝
10・・・雄ピン
11・・・ケーシング
12・・・雌側ボルト
16・・・免震材
17・・・テーパーリング
18・・・前蓋
20・・・雌側継手
30・・・インサート
Claims (5)
- 締結すべきセグメント(SM1、SM2)の各々に雄側継手(10、30)と雌側継手(20)とを設け、前記雄側継手(10、30)は雄側ボルト(10)を備え、前記雌側継手(20)はケーシング(11)と複数の雌側ボルト(12)とを有しており、前記ケーシング(11)の雄側端部近傍には内周面に傾斜面(173)が形成されているテーパーリング(17)が設けられ、前記テーパーリング(17)の内周面における傾斜面(173)は、そこに当接する雌側ボルト(12)が雄側へ付勢されたならば半径方向内方へ移動する様に形成されており、前記雌側ボルト(12)が半径方向内方へ移動することにより前記雄側ボルト(10)と係合するように構成された結合装置において、
前記雄側ボルト(10)は、前記複数の雌側ボルト(12)と係合する雄ねじ(4)を有する第1の軸部(1)と、長手方向中央部の大径部(3)と、前記雄側継手のインサート(30)に形成された雌ねじ(31)に係合する雄ねじ(7)を有する第2の軸部(2)とを有し、
該大径部(3)は、雄側継手(10、30)と雌側継手(20)を結合した際に、雄側継手(10、30)を設けたセグメント(SM1)と雌側継手(20)を設けたセグメント(SM2)の境界部となる位置に形成されており、
前記雄側ボルト(10)の第1の軸部(1)の先端(5)には溝(6)が形成され、
前記雌側継手(20)のケーシング(11)は係合面(FS2)から離隔した側の中実軸部(110)と係合面(FS2)側の円筒部(113)とを有し、該円筒部(113)は雄側端部(112)と、前記複数の雌側ボルト(12)が収容される収容室(117)とを備え、前記中実軸部(110)と前記円筒部(113)と接続するテーパー部(114)を有しており、
前記雄側端部(112)に蓋状部材(18)が係合しており、前記蓋状部材(18)の雌側には免震材(16)が設けられており、前記免震材(16)の雌側には前記テーパーリング(17)が設けられ、前記テーパーリング(17)の雄側端部には免震材(16)を収容して免震材(16)の動きを抑制する凹部(175)が形成されており、
前記ケーシング(11)の中実軸部(110)の外周には第1のリブ(119)が形成され、雌側継手(20)のケーシング(11)の雌側継手が設けられたセグメント(SM2)側の領域であるアンカー部(111)にリブ(118A)を形成し、前記テーパー部(114)にリブ(118B)を形成したことを特徴とする結合装置。 - 締結すべきセグメント(SM1、SM2)の各々に雄側継手(10、30)と雌側継手(20)とを設け、前記雄側継手(10、30)は雄側ボルト(10B)を備え、前記雌側継手(20)はケーシング(11)と複数の雌側ボルト(12)とを有しており、前記ケーシング(11)の雄側端部近傍には内周面に傾斜面(173)が形成されているテーパーリング(17)が設けられ、前記テーパーリング(17)の内周面における傾斜面(173)は、そこに当接する雌側ボルト(12)が雄側へ付勢されたならば半径方向内方へ移動する様に形成されており、前記雌側ボルト(12)が半径方向内方へ移動することにより雄側ボルト(10B)と係合するように構成された結合装置において、
前記雄側ボルト(10B)は前記複数の雌側ボルト(12)と係合する雄ねじ(4)を有する第1の軸部(1B)と、長手方向中央部の円環状突起(3B)と、前記雄側継手のインサート(30)に形成された雌ねじ(31)に係合する雄ねじ(7)を有する第2の軸部(2B)とを有し、
該突起(3B)は、雄側継手(10B)と雌側継手(20)を結合した際に、雄側継手(10B)を設けたセグメント(SM1)と雌側継手を設けたセグメント(SM2)の境界部となる位置に形成されており、
前記突起(3B)は円環の一部を切り抜いた2面幅の部分(31B)を有しており、
前記雌側継手(20)のケーシング(11)は係合面(FS2)の反対側の中実軸部(110)と係合面(FS2)側の円筒部(113)とを有し、該円筒部(113)は雄側端部(112)と、前記複数の雌側ボルト(12)が収容される収容室(117)とを備え、前記中実軸部(110)と前記円筒部(113)と接続するテーパー部(114)を有しており、
前記雄側端部(112)に蓋状部材(18)が係合しており、前記蓋状部材(18)の雌側には免震材(16)が設けられており、前記免震材(16)の雌側には前記テーパーリング(17)が設けられ、前記テーパーリング(17)の雄側端部には免震材(16)を収容して免震材(16)の動きを抑制する凹部(175)が形成されており、
前記ケーシング(11)の中実軸部(110)の外周には第1のリブ(119)が形成され、雌側継手(20)のケーシング(11)の雌側継手が設けられたセグメント(SM2)側の領域であるアンカー部(111)にリブ(118A)を形成し、前記テーパー部(114)にリブ(118B)を形成したことを特徴とする結合装置。 - 締結すべきセグメント(SM1、SM2)の各々に雄側継手(10、30)と雌側継手(20)とを設け、前記雄側継手(10、30)は雄側ボルト(10C)を備え、前記雌側継手(20)はケーシング(11)と複数の雌側ボルト(12)とを有しており、前記ケーシング(11)の雄側端部近傍には内周面に傾斜面(173)が形成されているテーパーリング(17)が設けられ、前記テーパーリング(17)の内周面における傾斜面(173)は、そこに当接する雌側ボルト(12)が雄側へ付勢されたならば半径方向内方へ移動する様に形成されており、前記雌側ボルト(12)が半径方向内方へ移動することにより前記雄側ボルト(10C)と係合するように構成された結合装置において、
前記雄側ボルト(10C)の軸部(1C)は真直な円柱形状であり、
雄側ボルト(10C)は、前記複数の雌側ボルト(12)と係合する雄ねじ(4)を有する第1の軸部(1C)と、前記雄側継手のインサート(30)に形成された雌ねじ(31)に係合する雄ねじ(7)を有する第2の軸部(2C)とを有し、
前記雄側ボルト(10C)の第1の軸部(1C)の先端(5C)には溝(6C)が形成され、
前記雌側継手(20)のケーシング(11)は係合面(FS2)の反対側の中実軸部(110)と係合面(FS2)側の円筒部(113)とを有し、該円筒部(113)は雄側端部(112)と、前記複数の雌側ボルト(12)が収容される収容室(117)とを備え、前記中実軸部(110)と前記円筒部(113)と接続するテーパー部(114)を有しており、
前記雄側端部(112)に蓋状部材(18)が係合しており、前記蓋状部材(18)の雌側には免震材(16)が設けられており、前記免震材(16)の雌側には前記テーパーリング(17)が設けられ、前記テーパーリング(17)の雄側端部には免震材(16)を収容して免震材(16)の動きを抑制する凹部(175)が形成されており、
前記ケーシング(11)の中実軸部(110)の外周には第1のリブ(119)が形成され、雌側継手(20)のケーシング(11)の雌側継手が設けられたセグメント(SM2)側の領域であるアンカー部(111)にリブ(118A)を形成し、前記テーパー部(114)にリブ(118B)を形成したことを特徴とする結合装置。 - 締結すべきスチールセグメント(SM3、SM4)の各々に雄側継手(10)と雌側継手(20A)とを設け、前記雄側継手(10)は雄側ボルト(10)を備え、前記雌側継手(20A)はケーシング(11A)と複数の雌側ボルト(12)とを有しており、前記ケーシング(11A)の雄側端部近傍には内周面に傾斜面(173)が形成されているテーパーリング(17)が設けられ、前記テーパーリング(17)の内周面における傾斜面(173)は、そこに当接する雌側ボルト(12)が雄側へ付勢されたならば半径方向内方へ移動する様に形成されており、前記雌側ボルト(12)が半径方向内方へ移動することにより前記雄側ボルト(10)と係合するように構成された結合装置において、
前記雄側ボルト(10)は、前記複数の雌側ボルト(12)と係合する雄ねじ(4)を有する第1の軸部(1)と、長手方向中央部の大径部(3)と、雄ねじ(7)を有する第2の軸部(2)を有し、該雄ねじ(7)はスチールセグメント(SM3)の箱状部材(41)の内側に固着されたナット(N)に形成された雌ねじに係合し、
該大径部(3)は、雄側継手(10)と雌側継手(20A)を結合した際に、雄側継手(10)を設けたセグメント(SM3)と雌側継手(20A)を設けたセグメント(SM4)の境界部となる位置に形成されており、
前記雄側ボルト(10)の第1の軸部(1)の先端(5)には溝(6)が形成され、
前記雌側継手(20A)のケーシング(11A)は円筒部材で形成され、該円筒部材(11A)は雄側端部と、前記複数の雌側ボルト(12)が収容される収容部とを備え、
前記雄側端部に蓋状部材(18A)が配置されており、前記蓋状部材(18A)の雌側には免震材(16)が設けられており、前記免震材(16)の雌側には前記テーパーリング(17)が設けられ、前記テーパーリング(17)の雄側端部には免震材(16)を収容して免震材(16)の動きを抑制する凹部(175)が形成されており、前記雌側継手(20A)はスチールセグメント(SM4)の箱状部材(42)の内側に固着されていることを特徴とする結合装置。 - 締結すべきセグメント(SM1、SM2)の各々に雄側継手(10、30)と雌側継手(20B)とを設け、前記雄側継手(10、30)は雄側ボルト(10)を備え、前記雌側継手(20B)はケーシング(11B)と複数の雌側ボルト(12)とを有しており、前記ケーシング(11B)の雄側端部近傍には内周面に傾斜面が形成されている蓋状部材(18B)が設けられ、該部材の内周面における傾斜面(183B)は、そこに当接する雌側ボルト(12)が雄側へ付勢されたならば半径方向内方へ移動する様に形成されており、前記雌側ボルト(12)が半径方向内方へ移動することにより前記雄側ボルト(10)と係合するように構成された結合装置において、
前記雄側ボルト(10)は、前記複数の雌側ボルト(12)と係合する雄ねじ(4)を有する第1の軸部(1)と、長手方向中央部の大径部(3)と、前記雄側継手のインサート(30)に形成された雌ねじ(31)に係合する雄ねじ(7)を有する第2の軸部(2)とを有し、
該大径部(3)は、雄側継手(10、30)と雌側継手(20B)を結合した際に、雄側継手(10、30)を設けたセグメント(SM1)と雌側継手(20B)を設けたセグメント(SM2)の境界部となる位置に形成されており、
前記雄側ボルト(10)の第1の軸部(1)の先端(5)には溝(6)が形成され、
前記雌側継手(20B)のケーシング(11B)は係合面(FS2)の反対側の中実軸部(110)と係合面(FS2)側の円筒部(113)とを有し、該円筒部(113)は雄側端部(112)と、前記複数の雌側ボルト(12)が収容される収容室(117)とを備え、前記中実軸部(110)と前記円筒部(113)と接続するテーパー部(114)を有しており、
前記雄側端部(112)に前記内周面に傾斜面が形成されている部材として蓋状部材(18B)が係合しており、前記蓋状部材(18B)の雌側の内周面には前記傾斜面(183B)が形成されており、
前記ケーシング(11B)の中実軸部(110)の外周には第1のリブ(119)が形成され、雌側継手(20B)のケーシング(11B)の雌側継手が設けられたセグメント(SM2)側の領域であるアンカー部(111)にリブ(118A)を形成し、前記テーパー部(114)にリブ(118B)を形成し、
免震材を有しておらず、雌側継手(20B)のケーシング(11B)の雄側端部に係合する蓋状部材(18B)はテーパーリングと一体に構成されていることを特徴とする結合装置。
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