JP7052547B2 - 接合構造 - Google Patents

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本発明は、木質部材とプレートとを接合する接合構造に関する。
木質部材とプレートとを接合する接合構造としては、例えば、製材、集成材等の木質部材でなる梁、柱を接合する場合において、梁の端部に鉛直方向に沿って形成されたスリットに、複数のピン孔が設けられた金属製の埋め込みプレートを挿入し、梁においてピン孔と一致する位置に貫通させて設けられている挿入孔にねじボルトを挿入することにより、ピン孔にもねじボルトを挿通させて、梁と埋設プレートとを接合する接合構造が知られている。
特開平9-177172号公報
上記のように、ねじボルトを梁に設けられた挿入孔と埋め込みプレートに設けられたピン孔とに挿通させて接合する場合には、金属製の埋め込みプレートに形成するピン孔として、ねじボルトの直径より十分に大きな孔を形成しておく必要がある。このため、梁と埋め込みプレートとが接合されている状態であっても、埋め込みプレートのピン孔とねじボルトとの間には隙間が生じるため、接合した際の初期剛性が低いという課題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、木質部材とプレートとを初期剛性がより高い状態で接合することが可能な接合構造を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために本発明の接合構造は、
木質部材と、
前記木質部材に挿入されたプレートと、が、
前記木質部材に嵌合された嵌合ピンにより接合されている接合構造であって、
前記嵌合ピンは、ボルトと、前記ボルトが螺合されて貫通する第1螺合部材と、前記第1螺合部材に螺合された前記ボルトが螺合される第2螺合部材と、を有し、
前記木質部材は、前記プレートが挿入される溝部と、前記溝部に挿入された前記プレートの厚み方向に設けられ、前記溝部を挟んで一方側に設けられ前記第1螺合部材が嵌合される第1嵌合孔と、前記溝部を挟んで他方側に設けられ前記第2螺合部材が嵌合される第2嵌合孔と、を有し、
前記プレートは、前記第1螺合部材及び前記第2螺合部材の外径より小さく、前記ボルトが挿通可能なプレート貫通孔を有しており、
前記第1嵌合孔に嵌合された前記第1螺合部材に螺合され、前記プレート貫通孔を挿通して前記第2嵌合孔に嵌合された前記第2螺合部材に螺合されている前記ボルトの軸力により、前記第1螺合部材と前記第2螺合部材とにより前記プレートが挟持されているである。
このような接合構造によれば、木質部材の第1嵌合孔に嵌合された第1螺合部材と、木質部材の第2嵌合孔に嵌合された第2螺合部材とは、ボルトの軸力により、木質部材に挿入されている金属製のプレートが挟持されている。このため、プレートを押圧する第1螺合部材と2螺合部材との間に生じる摩擦力により木質部材とプレートと相対変位を防止することが可能である。すなわち、嵌合ピンをプレート貫通孔との間にクリアランスを有する状態で装着し、ボルトを締めることにより強固にプレートと木質部材とを接合することが可能である。このため、木質部材とプレートとを初期剛性がより高い状態で接合することが可能であり、残留変形の発生を防止することが可能である。
かかる接合構造であって、
前記プレートは、前記プレート貫通孔の周りに、当該プレート貫通孔の縁部に向かって当該プレートの厚みが漸次薄くなるテーパー部が両面に設けられており、
前記第1螺合部材及び前記第2螺合部材には、前記木質部材に嵌合された状態で互いに対向する部位に、先端に向かって各々漸次直径が細くなるテーパー部が設けられていることを特徴とする。
このような接合構造によれば、ボルトが締め込まれることにより、プレートの両面にてプレート貫通孔の周りに設けられているテーパー部に、木質部材に嵌合されている第1螺合部材及び第2螺合部材のテーパー部が進入してテーパー部同士が当接するので、木質部材とプレートとの相対変位をより確実に防止することが可能である。すなわち、嵌合ピンをプレート貫通孔との間にクリアランスを有して装着し、ボルトを締めることにより、より強固にプレートと木質部材とを接合することが可能である。このため、木質部材とプレートとを初期剛性がより高い状態で接合することが可能であり、残留変形の発生を防止することが可能である。
また、木質部材と、
前記木質部材に挿入されたプレートと、が、
前記木質部材に嵌合された嵌合ピンにより接合されている接合構造であって、
前記嵌合ピンは、ボルトと、前記ボルトが螺合される螺合孔及び前記螺合孔と連通し当該嵌合ピンの直径方向に貫通する直径方向貫通孔を有する本体部材と、前記直径方向貫通孔に収容され前記螺合孔に螺合された前記ボルトにより押圧されて前記本体部材外に張り出す張出部材と、を有し、
前記木質部材は、前記プレートが挿入される溝部と、前記溝部の両側に亘り前記溝部に挿入された前記プレートの厚み方向に設けられ前記嵌合ピンが嵌合される嵌合孔と、を有し、
前記プレートは、前記嵌合ピンが挿通可能なプレート貫通孔を有しており、
前記嵌合孔に嵌合された前記嵌合ピンの前記ボルトにより押圧された状態で張り出した前記張出部材が、前記プレート貫通孔を内側から外方向に押圧していることを特徴とする接合構造である。
このような接合構造によれば、螺合孔に螺合されたボルトにより押圧された状態で張出部材が本体部材外に張り出し、張り出した張出部材が、プレート貫通孔を内側から外方向に押圧しているので、張出部材がプレート貫通穴内で突っ張った状態が維持される。このため、嵌合ピンをプレート貫通孔との間にクリアランスを有して嵌合孔に嵌合し、ボルトを締めることにより、より強固にプレートと木質部材とを接合することが可能である。このため、木質部材とプレートとを初期剛性がより高い状態で接合することが可能であり、残留変形の発生を防止することが可能である。
また、木質部材と、
前記木質部材に挿入されたプレートと、が、
前記木質部材に嵌合された嵌合ピンにより接合されている接合構造であって、
前記木質部材は、前記プレートが挿入される溝部と、前記溝部の両側に亘り前記溝部に挿入された前記プレートの厚み方向に設けられ前記嵌合ピンが嵌合される嵌合孔と、を有し、
前記プレートは、前記嵌合ピンが挿通可能なプレート貫通孔を有しており、
前記嵌合ピンは、ボルト部材と、前記ボルト部材が長手方向における両端部に螺合される本体部材と、を有し、
前記ボルト部材は、前記本体部材に螺合されるねじ部と、前記ねじ部よりも先端側に設けられ可撓性を有する軟鋼材製のロッド部と、を有し、
前記本体部材は、長手方向に沿って前記両端部から中央側に向かって形成され前記ボルト部材が螺合される螺合孔部、及び、外周面に設けられた開口と前記螺合孔部とを連通する連通部を有する2つの連通孔を有し、
前記2つの前記連通孔の前記開口は、前記本体部材の直径方向において互いに反対側に設けられており、
前記嵌合孔に嵌合された前記嵌合ピンに螺合された2つの前記ボルト部材において、前記連通部にて屈曲して前記開口から突出しているロッド部が前記プレート貫通孔を内側から外方向に押圧していることを特徴とする接合構造である。
このような接合構造によれば、螺合孔部に螺合されたボルト部材の先端側に設けられている可撓性を有するロッド部が、連通部にて屈曲し本体部の外周面に設けられた開口から、互いに反対方向に向かって突出して、プレート貫通孔を内側から外方向に押圧しているので、突出した2本のロッド部がプレート貫通穴内で突っ張った状態が維持される。このため、嵌合ピンをプレート貫通孔との間にクリアランスを有して嵌合孔に嵌合し、ボルト部材を螺進することにより、より強固にプレートと木質部材とを接合することが可能である。このため、木質部材とプレートとを初期剛性がより高い状態で接合することが可能であり、残留変形の発生を防止することが可能である。
本発明によれば、木質部材とプレートとを初期剛性がより高い状態で接合することが可能な接合構造を提供することが可能である。
本発明に係る接合構造により接合される柱梁接合部の一例を示す斜視図である。 第1実施形態に係る接合構造を示す横断面図である。 第2実施形態に係る接合構造を示す横断面図である。 第3実施形態に係る接合構造に用いる係合ピンを示す斜視図である。 第3実施形態に係る接合構造を示す横断面図である。 第4実施形態に係る接合構造を示す横断面図である。
以下、本発明の柱梁接合構造を、図を用いて説明する。
本実施形態の接合構造により接合される接合部は、例えば、図1に示すような、製材、集成材、LVL等の木質部材製の柱1と梁2とが接合される接合部である。本接合構造においては、柱1の一側面にボルト1aにより固定されたガセットプレート3を介して梁2が接合されている。
ガセットプレート3は、柱1に対面させて当接される当接板部3aと、当接板部3aに直交させて設けられているプレートとしての接合板部3bとを有している。接合板部3bには、後述する嵌合ピン4が挿通されるプレート貫通孔3cが設けられている。ガセットプレート3は、当接板部3aがボルト1aにより柱1に固定されている。
梁2は、端面から長手方向に窪むとともに上下方向に貫通し接合板部3bが挿入される溝部としてのスリット2aと、梁2の長手方向と交差する梁2の幅方向に沿って設けられスリット2aの両側に亘り嵌合ピン4が嵌合される嵌合孔2b、2c(図2)と、を有している。嵌合孔2b、2cは、図2に示すように、スリット2aを挟んで両側に設けられており、一方側の嵌合孔を第1嵌合孔2bとし、他方側の嵌合孔を第2嵌合孔2cとして説明する。
柱1に設けられたガセットプレート3の接合板部3bが梁2のスリット2aに挿入され、嵌合孔2b、2cに嵌合されるとともにプレート貫通孔3cを貫通する嵌合ピン4により柱1と梁2とが接合されている。
<第1実施形態>
第1実施形態の接合構造に用いる嵌合ピン4は、図2に示すように、ドリフトピン40と、ドリフトピン40に螺合されるボルト5と、により構成されている。ガセットプレート3の接合板部3bに設けられているプレート貫通孔3cの内径は、ドリフトピン40の直径よりも小さく、ボルト5のねじ部の直径よりも大きく形成されている。
ドリフトピン40は、長手方向におけるほぼ半分にて第1螺合部材41と、第2螺合部材42とに分割されており、第1螺合部材41及び第2螺合部材42には、いずれも、直径方向の中心に、長手方向に沿う雌ねじ41a、42aが形成されている。第1螺合部材41及び第2螺合部材42の各雌ねじ41a、42aには、単一のボルト5が螺合される。
第1螺合部材41は、雌ねじ41aに螺合されたボルト5が貫通して第1嵌合孔2bに嵌合されており、第2螺合部材42は、第1螺合部材41を貫通したボルト5が雌ねじ42aに螺合されて第2嵌合孔2cに嵌合されている。このとき、第1螺合部材41と第2螺合部材42とは梁2の幅方向に間隔が隔てられておりボルト5により繋がっている。また、第1嵌合孔2bに嵌合された第1螺合部材41と第2嵌合孔2cに嵌合され第2螺合部材42との間にガセットプレート3の接合板部3bが配置され、接合板部3bのプレート貫通孔3cには、ボルト5が挿通されている。
第1実施形態の接合構造によれば、梁2の第1嵌合孔2bに嵌合された第1螺合部材41と、第2嵌合孔2cに嵌合された第2螺合部材42とは、ボルト5の軸力により、梁2に挿入されている接合板部3bが挟持されている。このため、接合板部3bを押圧する第1螺合部材41と第2螺合部材42との間に生じる摩擦力により梁2と接合板部3bと相対変位を防止することが可能である。すなわち、嵌合ピン4をプレート貫通孔3cとの間にクリアランスを有する状態で装着し、ボルト5を締めることにより強固に梁2と接合板部3bとを接合することが可能である。このため、梁2と接合板部3bとを初期剛性がより高い状態で接合することが可能であり、残留変形の発生を防止することが可能である。
<第2実施形態>
第2実施形態の接合構造は、ガセットプレート3の接合板部3bが配置され、接合板部3bのプレート貫通孔3cの形状と、第1螺合部材41と第2螺合部材42の互いに対向する部位の形状と、が第1実施形態の接合構造と相違する。
図3に示すように、第2実施形態の接合構造に用いるガセットプレート3の接合板部3bに設けられたプレート貫通孔3cの周りには、当該プレート貫通孔3cの縁部に向かって当該プレートの厚みが漸次薄くなるテーパー部3dが両面に設けられている。また、第1螺合部材41及び第2螺合部材42には、各々梁2に嵌合された状態で互いに対向する部位に、先端に向かって各々、直径が漸次細くなるテーパー部41b、42bが設けられている。
第2実施形態の嵌合ピン4は、ボルト5が締め込まれることにより、第1螺合部材41と第2螺合部材42とが互いに近づく方向に移動し、第1螺合部材41と第2螺合部材42との間に接合板部3bが挟持される。このとき、第1螺合部材41のテーパー部41bが接合板部3bの一方の面に設けられているテーパー部3dに当接され、第2螺合部材42のテーパー部42bが接合板部3bの他方の面に設けられているテーパー部3dに当接される。
第2実施形態の接合構造によれば、ボルト5の軸力により、接合板部3bの両面にてプレート貫通孔3cの周りに設けられているテーパー部3dに、梁2に嵌合されている第1螺合部材41及び第2螺合部材42のテーパー部41b、42bが進入してテーパー部3d、41b、42b同士が当接するので、梁2と接合板部3bとの相対変位をより確実に防止することが可能である。すなわち、嵌合ピン4をプレート貫通孔3cとの間にクリアランスを有して装着し、ボルト5を締めることにより、より強固に梁2と接合板部3bとを接合することが可能である。このため、梁2と接合板部3bとを初期剛性がより高い状態で接合することが可能であり、残留変形の発生を防止することが可能である。
第1螺合部材41のテーパー部41b及び第2螺合部材42のテーパー部42bが接合板部3bのテーパー部3dに当接されて、接合板部3bが第1螺合部材41と第2螺合部材42とに挟持されることにより、接合板部3bを押圧する第1螺合部材41と第2螺合部材42との間に生じる摩擦力がより大きくなり、梁2と接合板部3bと相対変位をより確実に防止することが可能である。すなわち、嵌合ピンをプレート貫通孔との間にクリアランスを有する状態で装着し、ボルトを締めることにより強固にプレートと木質部材とを接合することが可能である。このため、木質部材とプレートとを初期剛性がより高い状態で接合することが可能であり、残留変形の発生を防止することが可能である。
<第3実施形態>
第3実施形態の接合構造は、嵌合ピンが第1実施形態と相違している。
第3実施形態の接合構造に用いる嵌合ピン6は、図4、図5に示すように、ボルト5と、本体部材としてのドリフトピン60と、ドリフトピン60内に収容される張出部材7と、を有している。
ドリフトピン60は、ボルト5が螺合される雌ねじ形成された螺合孔60aと、螺合孔60aと繋がって直径方向に貫通する直径方向貫通孔60bと、を有している。張出部材7は、ドリフトピン60の直径方向貫通孔60b内に収容される。ドリフトピン60の直径は、接合板部3bに設けられているプレート貫通孔3cの内径よりも小さく形成されている。
ドリフトピン60には、直径方向の中心に、長手方向における一方の端部からほぼ半分まで雌ねじを備えた螺合孔60aが形成されており、直径方向貫通孔60bは、断面が矩形状をなしドリフトピン60の長さ方向におけるほぼ中央にて螺合孔60aと連通している。螺合孔60aにはボルト5が螺合される。このため、ドリフトピン60に螺合されたボルト5は締められて螺進していくと先端が直径方向貫通孔60bに突出するように構成されている。
張出部材7は、弾性変形可能な材料により形成されており、ドリフトピン60の直径方向貫通孔60bに収容され、直径方向貫通孔60bの両端にて、ドリフトピン60の外周に沿うように配置される2つの外周壁部7aと、2つの外周壁部7aの下端から互いに対向する側に向かって高くなり、2つの外周壁部7a間の中央で繋がった連結部7bと、を有している。すなわち、張出部材7は、連結部7bの中央が隆起するように屈曲されており、直径方向貫通孔60b内において、連結部7bの中央にて隆起している部位が、螺合孔60a側に隆起するように配置される。
張出部材7は、隆起している連結部7bの中央の部位が押し下げられると、屈曲している連結部7bが平坦に展張されることにより、2つの外周壁部7aが各々ドリフトピン60の外に張り出すように構成されている。
第3実施形態の接合構造に用いる嵌合ピン6は、ガセットプレート3の接合板部3bが梁2のスリット2aに挿入され、プレート貫通孔3cと、梁2の嵌合孔2b、2cとの位置が合わせられた状態で、嵌合孔2b、2cに、嵌合ピン6が貫入される。このとき、ドリフトピン60に設けられ、張出部材7が収容されている直径方向貫通孔60bがプレート貫通孔3cの内側に位置するように嵌合ピン6が配置されている。
第3実施形態の接合構造によれば、嵌合孔2b、2cに貫入されているドリフトピン60に螺合されているボルト5を締めると、螺進するボルト5の先端が直径方向貫通孔60bに至り、更にボルト5を締めることにより、直径方向貫通孔60bに配置されている張出部材7の連結部7bにおける隆起している部位を押圧する。連結部7bの隆起している部位が押圧された張出部材7は、連結部7bが展張されるにつれて2つの外周壁部7aが各々ドリフトピン60から張り出して、プレート貫通孔3cを内側から外方向に押圧する。このとき、ボルト5により押圧された状態で、張出部材7がプレート貫通孔3c内で突っ張った状態が維持される。このため、嵌合ピン6をプレート貫通孔3cとの間にクリアランスを有して嵌合孔2b、2cに嵌合し、ボルト5を締めることにより、より強固に梁2と接合板部3bとを接合することが可能である。このため、梁2と接合板部3bとを初期剛性がより高い状態で接合することが可能であり、残留変形の発生を防止することが可能である。
<第4実施形態>
第4実施形態の接合構造は、第3実施形態と嵌合ピンが相違している。
第4実施形態の嵌合ピン8は、図6に示すように、2本のボルト部材9と、2つの連通孔10aを有する本体部材としてのドリフトピン10と、を有している。
2つの連通孔10aは、ドリフトピン10の長手方向における両端面10bに各々設けられ、当該端面10bのいずれか一方と当該ドリフトピン10の外周面10cに設けられた開口10fとの間を連通している。連通孔10aは、ドリフトピン10の端面10bから長手方向に沿って形成されボルト部材9が螺合される螺合孔部10dと、螺合孔部10dと外周面10cの開口10fにてドリフトピン10の外部とを連通する連通部10eとを有している。すなわち、2つの連通孔10aは各々、長手方向に沿う螺合孔部10dと、螺合孔部10dの奥側に設けられ屈曲して外周面に開口10fを形成する連通部10eとが繋がっている。2つの連通孔10aにおいて、外周面に形成される開口10fは、ドリフトピン10の長手方向における中央近傍にて、ドリフトピン10の直径方向における互いに反対側に向けて設けられている。
ボルト部材9は、ドリフトピン10の螺合孔部10dに螺合されるねじ部9aと、ねじ部9aよりも先端側に設けられている可撓性とを有する軟鋼材製のロッド部9bと、を有している。
第4実施形態の接合構造に用いる嵌合ピン8は、ガセットプレート3の接合板部3bが梁2のスリット2aに挿入され、プレート貫通孔3cと、梁2の嵌合孔2b、2cとの位置が合わせられた状態で、嵌合孔2b、2cに、嵌合ピン8が貫入されている。このとき、ドリフトピン10の外周面10cに設けられている開口10fがプレート貫通孔3cの内側に位置するように嵌合ピン8が配置されている。
第4実施形態の接合構造によれば、嵌合孔2b、2cに貫入されているドリフトピン10の螺合孔10部dに螺合されている2本のボルト部材9を締めると、各々螺進するボルト部材9の先端側のロッド部9bは、屈曲している連通部10eにて屈曲され、更にボルト部材9が螺進することにより、各ロッド部9bの先端が、外周面10cの開口10fから突出する。開口10fから突出しているロッド部9bは、プレート貫通孔3cを内側から外方向に押圧する。このとき、2本のボルト部材9がプレート貫通孔3cにて互いに反対方向に押圧することにより、突っ張った状態が維持される。このため、嵌合ピン8をプレート貫通孔3cとの間にクリアランスを有して嵌合孔2b、2cに嵌合し、ボルト部材9を締めることにより、より強固に梁2と接合板部3bとを接合することが可能である。このため、梁2と接合板部3bとを初期剛性がより高い状態で接合することが可能であり、残留変形の発生を防止することが可能である。
以上、上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。
2 梁、2a スリット(溝部)、2b 第1嵌合孔、2c 第2嵌合孔、
3 ガセットプレート、3b 接合板部、3c プレート貫通孔、3d テーパー部、
4 嵌合ピン、5 ボルト、6 嵌合ピン、7 張出部材、7b 連結部、
8 嵌合ピン、9 ボルト部材、9a ねじ部、9b ロッド部、
10 ドリフトピン(本体部材)、10a 連通孔、10b 端面、
10c 外周面、10d 螺合孔部、10e 連通部、10f 開口、
40 ドリフトピン(本体部材)、41 第1螺合部材、41b テーパー部、
42 第2螺合部材、42b テーパー部、60 ドリフトピン(本体部材)、
60a 螺合孔、60b 直径方向貫通孔

Claims (4)

  1. 木質部材と、
    前記木質部材に挿入されたプレートと、が、
    前記木質部材に嵌合された嵌合ピンにより接合されている接合構造であって、
    前記嵌合ピンは、ボルトと、前記ボルトが螺合されて貫通する第1螺合部材と、前記第1螺合部材に螺合された前記ボルトが螺合される第2螺合部材と、を有し、
    前記木質部材は、前記プレートが挿入される溝部と、前記溝部に挿入された前記プレートの厚み方向に設けられ、前記溝部を挟んで一方側に設けられ前記第1螺合部材が嵌合される第1嵌合孔と、前記溝部を挟んで他方側に設けられ前記第2螺合部材が嵌合される第2嵌合孔と、を有し、
    前記プレートは、前記第1螺合部材及び前記第2螺合部材の外径より小さく、前記ボルトが挿通可能なプレート貫通孔を有しており、
    前記第1嵌合孔に嵌合された前記第1螺合部材に螺合され、前記プレート貫通孔を挿通して前記第2嵌合孔に嵌合された前記第2螺合部材に螺合されている前記ボルトの軸力により、前記第1螺合部材と前記第2螺合部材とにより前記プレートが挟持されていることを特徴とする接合構造。
  2. 請求項1に記載の接合構造であって、
    前記プレートは、前記プレート貫通孔の周りに、当該プレート貫通孔の縁部に向かって当該プレートの厚みが漸次薄くなるテーパー部が両面に設けられており、
    前記第1螺合部材及び前記第2螺合部材には、前記木質部材に嵌合された状態で互いに対向する部位に、先端に向かって各々漸次直径が細くなるテーパー部が設けられていることを特徴とする接合構造。
  3. 木質部材と、
    前記木質部材に挿入されたプレートと、が、
    前記木質部材に嵌合された嵌合ピンにより接合されている接合構造であって、
    前記嵌合ピンは、ボルトと、前記ボルトが螺合される螺合孔及び前記螺合孔と連通し当該嵌合ピンの直径方向に貫通する直径方向貫通孔を有する本体部材と、前記直径方向貫通孔に収容され前記螺合孔に螺合された前記ボルトにより押圧されて前記本体部材外に張り出す張出部材と、を有し、
    前記木質部材は、前記プレートが挿入される溝部と、前記溝部の両側に亘り前記溝部に挿入された前記プレートの厚み方向に設けられ前記嵌合ピンが嵌合される嵌合孔と、を有し、
    前記プレートは、前記嵌合ピンが挿通可能なプレート貫通孔を有しており、
    前記嵌合孔に嵌合された前記嵌合ピンの前記ボルトにより押圧された状態で張り出した前記張出部材が、前記プレート貫通孔を内側から外方向に押圧していることを特徴とする接合構造。
  4. 木質部材と、
    前記木質部材に挿入されたプレートと、が、
    前記木質部材に嵌合された嵌合ピンにより接合されている接合構造であって、
    前記木質部材は、前記プレートが挿入される溝部と、前記溝部の両側に亘り前記溝部に挿入された前記プレートの厚み方向に設けられ前記嵌合ピンが嵌合される嵌合孔と、を有し、
    前記プレートは、前記嵌合ピンが挿通可能なプレート貫通孔を有しており、
    前記嵌合ピンは、ボルト部材と、前記ボルト部材が長手方向における両端部に螺合される本体部材と、を有し、
    前記ボルト部材は、前記本体部材に螺合されるねじ部と、前記ねじ部よりも先端側に設けられ可撓性を有する軟鋼材製のロッド部と、を有し、
    前記本体部材は、長手方向に沿って前記両端部から中央側に向かって形成され前記ボルト部材が螺合される螺合孔部、及び、外周面に設けられた開口と前記螺合孔部とを連通する連通部を有する2つの連通孔を有し、
    前記2つの前記連通孔の前記開口は、前記本体部材の直径方向において互いに反対側に設けられており、
    前記嵌合孔に嵌合された前記嵌合ピンに螺合された2つの前記ボルト部材において、前記連通部にて屈曲して前記開口から突出しているロッド部が前記プレート貫通孔を内側から外方向に押圧していることを特徴とする接合構造。
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